ネリマの畑の真ん中で 2016


2016.12.31
というわけで、今年もおしまいである。
2016年、平成28年。
恒例の我が家の重大発表であるが、今年はオレの父親が亡くなったという超弩級のできごとがあった。実親を亡くすというのは生涯に二度しかないわけで、これはなかなかのできごとだろう。
だが、そういう大切なことをこのような軽い扱いでいいのだろうかという異論が家族から出たので、確かにそれもそうだとの思いから、父親の永眠は番外の特別枠に決定だ。
となると、今年の重大ニュースのトップは、娘の中学進学に決まりだ。
ところがこれは娘自身が異論を唱え「中学入学より小学校卒業の方が大きい」とのことなので、その意見を取り入れ、1位・娘が小学校卒業、2位・娘が中学校入学、3位・娘が入学式で新入生代表の言葉を読む、4位・娘が中学校の生徒会に入る、とたちまちにして上位が決定だ。
なお、娘によれば「3位は2位と一緒でいいんじゃないの」ということであったが、親として3位はとても誇らしいことであったので、ここはこのまま通すことに決定した。
さて、上位が決まって、それ以外はとなると、これがさっぱり浮かばない。
我が家の今年のできごとと言えば、他には車を買い替えたこと、飼っていたウサギが死んだことぐらいか。
車の買い換えは5位でいいか。ウサギが死んだのは、えーと、9位でどうだろう。
我が家のことできないが、右隣の山本さんが引っ越して間もなく左隣のオガワさんが引っ越すというのは10位でいいかな。
あとはなんだっけ。特に思いつかないな。というわけで、今年の重大ニュースはこれで決定だ。
皆さん、今年もお世話になりました。
新年はかような事情で賀状も出せず、年始の挨拶もございません。が、新春を言祝ぎ、年の初めに幸い多かれと願う気持ちには、いささかの曇りもあろうはずがないことを、どうぞ汲んでおくんなさいまし。
妄言多謝。
どうぞよいお年を。


2016.12.30
世間ではSMAPロスらしいが、オレはレオ・シルバロスだ。
夏頃から移籍は既定路線だったが、今日、正式に鹿島移籍の発表があった。
Jリーグで2年連続残留最下位のクラブから世界2位のクラブに移籍だから大栄転だ。拍手で見送ろう。
クラブワールドカップでたっぷりと賞金をもらった鹿島からしてみたら。安い買い物だったろうなあ。
まあ、実際のところ、アルビレックスのようなへなちょこクラブにいるなんて申し訳ない選手だった。
残り少ない現役の時間、最後くらいは自分のために使って、たっぷりのギャラとタイトルを獲得して欲しい。心底そう思うサポーターばかりで、新潟からは悲鳴や怨嗟は上がらない。感謝の言葉と、活躍を期待しているというエールばかりだ。
それだけの人格者だったことの証明でもある。
オレがレオ・シルバという選手に度肝を抜かされたのは、2014年のアントラーズ戦。
カウンターを食らって一気に5対2の劣勢になった時、あっさりとボールを刈り取ってピンチを防いだシーンだ。
柴崎をはじめとするアントラーズの連中が呆然としたが、オレも同じような表情を浮かべて、まるで魔法でも見たような衝撃を受けた。
ななな、なんだ、この選手は。
気づくのが遅すぎました、はい。そして新潟の練習グラウンドに行けば、ファン一人ひとりにサンして握手して写真に収まる。いったい我が家にはどれだけレオのサインがあるのだ。オレも何度もレオに握手してもらった。
世の中にこんなサッカー選手がいるんだという驚きのもと、以来、ずっとレオはオレのMVP。
そして、これからのずっとレオはオレのMVP。
鹿島に行けば、新潟のようら何でもかんでも頼られることもなく、伸び伸びと自分の仕事に専念すればいいだろう。
どれだけのポテンシャルが解き放たれるのか、楽しみだ。
できるならばACL、そしてCWCにまで行って、世界を驚かせて欲しいものだ。
オレと息子の来季の目標の一つが、カシマスタジアムまでレオの応援に行くことに決まったのも、当然のことである。
だが、チームとしては敵に回る。オレと息子は、我が家の階段に掲げてあった等身大のレオ・シルバのフラッグを、泣きながら外した。レオ〜、今までありがとうよ〜。
これは実際にスタジアムで使用されていたフラッグで、強化費捻出のために後援会がオークションにかけたのを、大枚5万円で競り落としたものである。
それにレオがサインしてくれて、息子のクリスマスプレゼントに間に合うように、というリクエストに応えて後援会が大急ぎで送ってくれた。
えーと、このあたりの価値観というのは説明するのがとても難しくて、こんなものに5万円、というのも当然である。
だが、本音を言えばフラッグがなくても5万円を強化費に払ってもいいと思っている。実際、後援会費の1万円は何の見返りも求めないものだし。
要するにオレたちがカネを払って少しでもチームを支えていきたいというのが、サポーターが財布を開く理由なのだ。5万円もフラッグというより、チームの強化費として払ったものだ。
それはともかく、来季からはレオが敵に回る。ブーイングだ。
そして、かつてアントラーズの連中が呆然としたように、今度はアントラーズのレオにやられてオレたちが呆然とする。
それもまた、Jリーグの愉悦。


2016.12.29
やっちまったぜ、ダブルブッキング。
というか、本日は学生時代の仲間の忘年会で、そこにたまたま地元のパパの忘年会が重なってしまった。オレは悪くない。悪いのはこの日程を決めた幹事である。
しかも、どちらも地元の石神井公園というあたりが、めまいのするほどダブルブッキングなのだった。
一軒めをとおるちゃんでサクッと切り上げ、二軒目は大泉の隠れ中華料理。ここは超絶に旨いのだ。
薬草やらヤモリやらを大量にぶち込んで密造している自家製の薬膳酒(超絶旨い)を飲みながら、餃子と炒飯(超絶旨い)を食う。締めは、トマトとタマゴの炒め物(超絶旨い)だ。
帰り道ではいつものように、まっちゃんにアイスクリームをおごってもらって、今年もお疲れさん、よいお年を〜なのだった。


2016.12.28
年末だというのに、今日は新規開拓の営業に行くオレである。偉いぞ。
その営業に向かう途中に携帯が鳴った。知らない番号なので無視っ。
電車の中だしね。
降りて留守電を聞いたら、久しぶりに連絡をくれた客先だ。なんだろな〜。
折り返しの電話をしたら、なんということだ、今年の6月の支払を忘れていたらしい。
オーマイガー!
オレにカネを払うのを事務のおばちゃんがすっかり忘れていて、12月が決算だから調べてみたら、判明したとのことである。
ひょ〜。
道理で今年はカネがないと思ったわけだ。
「12月30日に必ず払いますので」と平身低頭である。いやいや、これは思ってもみなかった臨時収入。
いや、もともとオレのカネだから収入というのも変な話だが、でも、嬉しい。ン10万円の、下の方の2ケタたけが、おかげでこれで年が越せる。ありがたや〜。
よくぞ気づいて電話してくださいました。本来ならオレがすべきなのに。
「いや〜、タンゴさん、多少の入金がなくても平気なんすね〜」って、いや、違うって。
まったくオレは入金がなくてもボケッとして気づかずにいるなんて、ぼんくらもいいところだ。カネ勘定のセンスが足りないなあ、とガックリ。自分を責める。
自分を責めたまま、その足で新規開拓の営業に行く。
ここの仕事が決まったら嬉しいんだけどなあ。
「で、タンゴさん、この仕事ならどれぐらいでできそうですか」と聞かれたので、嬉しくて、つい調子に乗って、えーと、ン万円からン万円ですかねえ、と答える。
その瞬間、相手の二人の目がきらっと輝き、身を乗り出してきたので、げげっ、しまった、とオレは自分の致命的なミスを悟る。
「えーっと、タンゴさん、まだ発注すると決まったわけではないけど、これはお願いするならすぐですからね、それからこっちは1月になってからお願いしますからね、まだきまったわけではないですが」と相手は完全に前のめりだ。
やっちまったなあ、失敗したなあ、もっと高く言うんだったなあ、ふっかけるんだったなあ。
とほほほ。
こういう時は先に相手の予算を探って、それから予算をちょっと上回る金額を口にして、そしてちょっと下げて話をまとめるというのが常道なのに、オレはバカだなあ。営業センスがないなあ。
ガックリと自分を責める。
今日はとことん自分を責める日のようだった。


2016.12.27
当初の予定ではクリスマス以降はまったく仕事がなくて、年明けも成人の日まで仕事がなくて、要するにまるっと2週間、冬休みの見通しだった。
それが蓋を開けてみれば29日まで仕事が続いて、年明けも5日からフル回転だ。休みが半減である。
しかも、29日に取材をするということは、えーっと、なにかい、するってーとその原稿は年明け一番に寄越せってことじゃねえのかい?
なんだよ、正月もねえのかよ。
ちっ。
などと呪詛を吐いてはいけないのである。ありがたい話なのである。
そんなわけで今日も朝から六本木、銀座と動き回って、帰ってきたら遅くまで原稿仕事をする。


2016.12.26
オレのあそび歌バンド・たんさいぼうの正規メンバーは三人である。非正規のメンバーも一人いる。
正規と非正規の間には厳然たる境界があり、俗にたんさいぼうの格差問題と言われている。
そんなわずかなメンバーであっても、月に三度も顔をつきあわせていると、うんざりしてくる。
「全国ツアーをやってるロックバンドの連中の気が知れないなあ」とオレたちはうんざりした顔を見合わせ、ロックバンドがすぐに解散するのもよくわかるとうなずきあうのだ。
もっとも、非正規メンバーだけは何を考えているかわからないのだが。
そういうオレたち自身の経験からすると、SMAPがお互いにうんざりしてもう顔も見たくないと思うのも十分に納得できるのだ。
そもそも従業員五人の零細企業と思えば、同じメンバーで同じことを何十年もやってりゃ、煮詰まるのも当たり前だろう。
だが、ここで、待て待て、という声が挙がる。
待て待て、オレたちはドリフターズを知っているではないか、という声だ。
確かにそうだ、ドリフターズは、途中で一人のメンバー交代があったが、基本的に同じ五人で毎週毎週生放送のために何日も顔をつきあわせ、何十年もずっと続けたではなかったか。
煮詰まり具合は、SMAPの比ではなかったはずだ。
それなのに解散もしなかったぞ、という声が追いかけてくる。
確かにドリフターズは解散しなかったはずだ。
ドリフターズとSMAPのこのこらえ性の違いは、もしかしたら昭和と平成の違いといえるかもしれない。とにかく食うのに必死だった昭和のサラリーマンに会社を辞めるという選択肢が思い浮かばなかったと同様、ドリフターズも解散という選択肢を許してもらえなかったのだ。世間や社会や時代やらに。
なるほど。それは面白い考察だ。それで?
それでと言われても思いついたままを並べ立てただけだから、それ以上のことはないのだが。
いや、その伝で行くと、ドリフターズが許してもらえなかったのは、ドリフターズという商品で大勢の人間が飯を食っているという構図のためではないか。
つまりドリフターズは産業であって、かつて松下幸之助が企業の一番の使命は安定雇用だと考えたように、ドリフターズも雇用の責任というものを痛感していたのだろう。
SMAPにはそうした腹の据わり具合がなかったわけだ。
なるほど、そう考えるとSMAPの解散を巡る違和感が、四十男が、誰が嫌いだとか、誰の顔を見たくないとか、ガキのような理由を並べて仕事を放り出していることから来ている気がする。
大人なら誰もが人間関係には苦虫を噛み潰しつつ何とか折り合いをつけて生きていくものだよ。
多くのおっさん連中が、妻と子供を抱えた四十男が仕事を放り出さないのは当たり前とキムタク側につくのも、当然だわな。そんなこともわからず、あろうことか独立まで画策した他のメンバーを毛嫌いするのも、納得だ。
もっともドリフターズが苦虫を噛み潰しつつも黙々と仕事をこなしていったのは、リーダーがあまりに強大で暴君だったからではないか、封建制度の空気が残る昭和の家の主のように。
なるほど、それも昭和と平成の大きな違いかもな。


2016.12.25
この年の瀬、クリスマスに大好きなチームの名前を絶叫できるとは、なんという果報者よ。
こんな喜びをくれた娘たちは、本当にええ子や。
というわけで向かったのが京葉線の終点、蘇我駅のフクアリだ。片道2時間。げろ。
フクアリはJEFのホームだ。
初めて行ったのだが、驚いた。とても素晴らしいスタジアムなのだ。きれいで機能的で、やっぱりサッカー専用スタジアムっていいよなあ。とてもうらやましい。
「フクアリ行きたいから早くJ1に帰って来い」とJEFが他チームのサポから言われるのもよくわかる。もっとも、こっちはJ2に落ちてフクアリに行く方が早そうだけどな、がはは〜。
しかし蘇我なんていう地の果てにこんなにいいスタジアムを造るなんて、宝の持ち腐れではないか。もったいない。
まあ、いいや。そのフクアリで今日の相手はINACである。
またかよ、INAC。毎度毎度、こいつらが相手で、まったくアルビレックスは噛ませ犬すぎる。
ゲームにはいい入り方をしたのだが、後半から相手に押し込まれる。
やっぱり技術も寄せも、違いがありすぎる。相手がボケミスを連発しなければ、0-2で負けていた試合だった。
ちっとも得点の予感がしなかったもんなあ。
せいぜい14番の小原に向かって、ユリアたーん!と絶叫するぐらいだ。
そうなのだ。ユリアはなかなかによいのだ。
ちまちまと猫背で女の子走りをしていたと思ったら、右サイドにスペースを見つけた瞬間、グッと状態を沈めてストライド全開の陸上走りで駆け上がる。陸上萌え、全力疾走萌えのオレは、その姿を見るだけでメロメロだ。
いや、メロメロになってる場合ではない。
まったく得点の匂いがしないまま、オレの嫌いなPK戦に突入。
最初のキッカーが外しては、PK戦は勝てないわな。時にお前はレオ・シルバかというような超絶守備を見せる3番の中村楓、オレのお気に入りの中村楓がその最初のキッカーで、守備ではあんなにスペシャルなのにどうしてPKはこんなにダメなんだろう。
そうである。PK戦の準備をまったくしていなかったようなのである。この姉さんたちは。
だからキーパーの福村も、ゲームではことごとくピンチを消し去ったのに、PK戦ではまったくボールに反応できない。
キーパーが一か八かでボールに飛びつくことができないのだから、PK戦に勝てるわけがない。
結局90分+延長+PK戦5人目までというお腹いっぱいのフルコースなのに完全に消化不良というゲームで、とほほほ、まーた準優勝かよ。
残念。でも姉ちゃんたちはよくやった。なにしろ相手は金満チームのプロ。こちらはアマチュア。
相変わらずレフェリーのジャッジは酷くて、しかも聞くところによればNHKの中継の解説も酷かったらしい。
解説は、あの大竹なんちゃらというおばちゃんだ。いつもそうだが、もう、しゃべしゃべる。解説のくせにしゃべりっぱなし。本当にうるさくて、しかも、完全に身びいきの解説だから頭にくる。
今回も推して知るべしだろう。
フクアリの近所に住むJEFサポーターも観戦に来ていて、MVPは新潟の選手全員とサポ、とネットに書いていた。ありがたや。
今回も我々の絶叫はスタジアムを制圧した。
特に延長の前後半、30分間休みなく響いたアイシテルニイガタは、オレもしびれた。
帰り道、ぐったり脱力感のオレは、新木場で途中下車して怪しい焼き肉屋に入る。
一人飲みだけど。焼かないけど。
そう断って入った店で、ホッピーを飲む。
それにしてもレディースの子たちは立派だよな。これからバスで新潟に帰って、そして明日からまた会社で仕事だ。
来年もまた決勝で応援できたら嬉しいなあ。また、ユリアの全力疾走が見たいなあ。
クリスマスの夜に新木場で一人、焼き肉屋のテーブルで、オレは溜息をつくのだった。


2016.12.24
家の近くのセブンイレブンに寄った。
アルバイトの女の子たちが、サンタクロースやトナカイの格好をしてレジに立ったり品出しをしたりしている。
とても可愛い。
このセブンのアルバイトは抜群に高水準でとても嬉しくなってしまう。
そんなにも水準の高い中で、さらに図抜けて可愛い子がいる。
ところがその子は、コスプレの中にはいなかった。
そりゃそうだ。クリスマスイブに何が悲しくてセブンのバイトをしなくてはならないのだ。あんな可愛い子が。
と思ったら、深夜の時間帯にちゃんといた。
深夜番のバイトだったらしい。
うむむむむ、クリスマスイブなのに。
おじさんは、喜んでいいんだか、心配していいんだかわからなくてつい挙動不審になり、怪しまれてしまうのだった。


2016.12.23
皇后杯の準決勝である。
すぐ近くのスタジアムなので応援に行くつもりだったが、息子が部活で行けないというので、仕方なく家でテレビ観戦である。これなら息子も一緒に見られる。
準決勝の相手はにっくきベレーザだ。
つえー。マジつえー。抜群のテクニックと運動量で次々パスをつなぎ、わき出るようにシュートを打つ。
アルビレックスのお姉ちゃんたちは青息吐息だ。
だが、しかし、前半は耐えて後半勝負のプランなのが見え見え。アルビレックスのお姉ちゃんたちは弱者の戦術を徹底する。
ラインを高く保って相手のボールには2人3人と寄せていく鬼プレスを仕掛け、奪ったらロングボールで前線だ。
それでよい。それでいいのだ、アルビレックスのサッカーは。
そしてエンドが変わった後半、この戦術が功を奏してワンチャンスで決める。
オレのお気に入りの小原ゆりあタンのロングフィードに大石が合わせ、走り込んだ泣き顔・八坂芽依ちゃんがカーブをかけたボールで決める。
あれはマジで上手なゴールだった。
面白かったのは、その後だ。
明らかにベレーザの監督が動揺してパニックに陥り、まだ30分近くもあるというのに得点王の田中を交替させ、かわりにボランチの阪口をワントップにあげるというまれに見る愚挙に出る。
戦術・阪口。残り30分でパワープレーかよ〜とオレと息子はひっくり返った。
この交替はフォワードの田中を傷つけたね。そして、チームのバランスは大きく崩れたね。
阪口がトップに上がったので中盤はガラガラ。前半とは打って変わって、面白いように中盤でボールを奪えて、完全にゲームを制圧する。
ボールのつながらないベレーザはさらにパニックに陥り、ばたばた走り回るだけ。後半30分になって、これではアカンな〜と気づいた監督がやっと阪口をボランチに下げて本来のシステムに戻したものの、時既に遅しというやつだ。
1-0の完勝。
いやあ、気分がいいぞ。これで決勝だ。
去年はアイナックにやられてしまったが、今年こそはリベンジだ。
もちろん決勝は、一人でも現地に駆けつける。そしてクリスマスの空に向かって、大声でアルビレックスと叫ぶのだ。
決勝は25日。場所は、えーと、フ、フクアリ〜? 千葉じゃん。蘇我じゃん。田舎じゃん。
それでもオレは、片道2時間かけて、とぼとぼと行くのだ。


2016.12.22
本日はたんさいぼうのラストライブだ。さいたま市の児童センターでクリスマスライブである。
相手は小学生。幼稚園児と違って小学生ともなると圧力はハンパなく、終わる頃にはへろへろになってしまう。
そのへろへろを癒やすために、とおるちゃんに行く。
そしてとおるちゃんに置いてあるテレビを見上げたら、なんと新潟で140軒が燃えているというニュース。
のけぞった。
これは火災というよりは災害というレベル。消火は、もはや人知の及ぶところではないだろうというレベル。
人的被害のほとんどないことが幸いだったが、それにしてもこんな年の暮れに来て真冬の新潟の寒空に放り出された老人たちは、どうなってしまうのか。
ちょっとあまりのことに呆然としてしまう。
同じ新潟ということで、心配もされるが、しかし新潟県はとっても広い。
オレの実家と糸魚川では、東京と群馬県ぐらい離れているからまったく影響はない。使っている方言も全然違うし。
ともかく再建なんて言葉もはばかられる有様で、まずは年賀状の配達からどうするんだろうか。


2016.12.21
朝から名古屋。
今日は暖かい。
赤福を買う。
久しぶりに魚せいへ行き、赤福をお母ちゃんにあげる。
刺身がうまー。


2016.12.20
世の中のほとんどの方にはまったく関係なく、関心もなく、へー、それがどうしたの、とスルーで終わりだろうが、オレのようなフリーランスがここのしばらくの間、エライ目に遭っている問題がある。
マイナンバー提出問題だ。
サラリーマンの皆さんは会社に一回提出すれば終わり。
会社に隠れてアルバイトしている人はアルバイト先にも提出しなければならず「会社にバイトがバレたらどうしよう」と心配していると思う。
オレたちフリーランスは、実はそれを全取引先に提出しなくてはならないのだ。
これが強引かつ面倒。
いついつまでに提出しなさいという連絡が一方的に届いて、それに従わなくてはならない。
これが実に面倒で、その都度、マイナンバーカードのコピーを取って送り返さなければならないのだ。
そして、提出を命じる会社側も慣れていないわけで、その書式やらやり方がバラバラ。
マイナンバーカードの裏表合計2枚のカラーコピーを取って封筒に入れて返送するのが一番簡単なパターンだが、それはごくわずか。ほとんどの会社は、コピー取ったら該当部分を切り取って台紙に貼りつけて返送する書式になっている。
連絡があるたび、こちらは仕事の手を止めてコピーを取り、ハサミでチョキチョキ切り絵をしている状態だ。
こういう依頼をする際は返送用の封筒(切手貼付済み)を同封するのが常識だと思うのだが、そんな程度の常識さえわきまえずに「返送しろ」と命じる会社もある。一方で「個人情報だから」と書留の封筒を同封する会社もあれば、レターパックを同封してきた会社もあった。
このあたり、実にその会社の考え方や社会常識度というものが測れて興味深い。いひひひ。
普段、個人情報がどうの、プライバシーマークがどうのと小うるさく言ってる割には、返信用も同封していない会社もあって、そのヌルさを笑っている。いひひひ。
中には外部の業者に委託しているところもあって、この混乱を商売のチャンスと見て売り込んできたシステム屋に丸投げしている会社は、マイナンバーカードをスマホで写真に撮ってサイトにアップする方式のところもあった。
これは、受け取る側は楽ちんだろうが、こっちはこっちでやっぱり面倒くさい。
「個人情報の漏洩リスクが」とか「アウトソーシングして本業にリソースの集中を」とか、さまざまに言いくるめられての丸投げなんだろうなあと察している。
こんな感じでフリーランスのオレたちはとっても迷惑を被っている。
もちろん収集する側もやりたくてやっているわけではなく、法律だから仕方なく対応しているのはよくわかる。
だからせめて時間的余裕を持つとか、返信用封筒を同封するとか、そういう最低限の配慮はしてもらいたいものだ。
クリスマス明けが締切だからすぐ送れ、返信封筒と切手はそっち持ちなっ。
今日はそんな呆れた依頼が届いて、すごく迷惑している。


2016.12.19
クリスマスが目の前だというのに、娘も言うように、ちっともそんな気分が出ない。
もう日本人はクリスマスだからといってバカ騒ぎはやめたのだろう。かわりにハロウィンで騒ぐようになったのか。
我が家も、子供が大きくなったせいもあるのだが、特に盛り上がることもなくなった。
娘にクリスマスプレゼントのことを聞いたら「もうお母さんに買ってもらった。そして、もう読んじゃった」だものな。
息子なんて、家でのクリスマスなんて頭になくて、友だちと一緒にクリスマスパーティーだと盛り上がっている。どうせ女子がらみだろう。
それにしてもこの日並びだと、今年の仕事は実質22日で終わりということだろう。
もっともオレは23日からずっと仕事の予定がなくて、ぽこんと29日に取材仕事が入っている。ということは、正月休みに原稿を書けということなのか。
というわけで、二日連続のとほほ。


2016.12.18
オレはJリーグが好きだから、Jリーグのことを「レベルが低い」だの「選手はもっと海外に行くべき」だのほざいている今の代表監督が大嫌いだ。
しかも今の代表監督は遠藤のサッカーも否定したし、アントラーズの金崎を監督にたてついたという理由で外したし。←アントラーズ内部のことで、なんでお前が懲罰するんだ?
大嫌い。とっとと辞めたらいいのに。
その代表監督が、今日のアントラーズ対レアルのCWC決勝戦を見て、柴崎について「実力があるのはわかっていた」と口にした。
ずっと柴崎を外しておいて、後出しもいいところだと、ネット上では大笑い。
とことん無能だな、この監督は。
今日の決勝でレアルを脅かしたピッチに立っていたのは、香川でも本田でも吉田でもなくて、芝崎に金崎に昌子だろうが。
本当に気分が悪いわ、この無能監督。
もうとっくにそのあたりは見透かされていて、代表の試合は見ないというサッカーファンが激増中。
それにしてもアントラーズはよくやってくれた。視聴率も26%とのことで、たいしたもんだ。
こんな世界2位のチームに、やっとこJリーグに残留を決めた2年連続15位のチームのボランチなんか行っても、ちっともお役に立てませんから、とアルビのファンは、レオ・シルバの移籍をなんとか思いとどまらせようと画策中。とほほほ。


2016.12.17
今日は皇后杯の準々決勝である。
去年、アルビレックスのレディースは決勝まで進んだのにINACに負けて準優勝。今年こそは優勝を勝ち取るのだ。
その前の準々決勝の相手は、長野パルセイラである。
なんだ長野か。楽勝じゃん。と思ったら今年は1勝3敗だと。げ、負けてるじゃん。
こけは応援に行かねば。と思ったものの、スタジアムは仙台。仕方なくBSで観戦だ。
いやあ、強かったなあ、アルビレックスのレディース。
守備が堅くて、中盤でしっかりつないで、最後もしっかりゴールで終わっている。
試合の入り方がよくなくて、これはミスったかと思ったのだが、20分あたりからペースを握り、終わってみれば2-0の完勝だ。
各選手ともとてもよく走り、常にボールに詰めて、失ってもすぐに次の選手が詰めていくという、まさに献身性あふれたプレーの連続で、ちょっと感動的だった。監督が替わってどうかと思ったけれど、とてもいいチームに仕上がっていた。
やっぱり上尾野辺の男っぷりが上がって、チームをうまくまとめているのだろう。
凄かったのは3番のセンターバック、中村楓。
ハードなマンマークで、バイタル前でことごとく相手のボールを刈り取っていて、その姿はまるでレオ・シルバ。おお〜、お前はレオかよ〜、とオレは叫んでしまった。男子だったならすぐにでも浦和に引き抜かれてしまうケースである。レディースは大丈夫だろうか。
間違いなく次の代表入りするだろう。楓ちゃん。
対する長野は、あの代表の横山がチームを引っ張っているのだが、もしかしたら人間関係で何か問題でもあったのだろうか。
明らかに横山が浮いている。
フリーの選手がいるのに横山は強引にシュートして外すし、逆に横山にはパスが出なくなるし、途中から横山に声をかける選手もいなくなるし。
弱いチームに一人スーパーな選手がいると崩壊してしまう、そういうケースなのだろうか。
なにはともあれ次は準決勝、ベレーザだ。
去年は因縁の阪口がPKを外して勝つという、実に劇的な展開だった。今年は力でねじ伏せてやる。
それにしてもアルビレックスレディースは、ネットでの評判どおり顔面偏差値が非常に高い。
2店目を決めた左山桃子なんて「異次元のかわいさ」と絶賛である。
サポーターが「やばい、オレらの桃子が見つかっちゃう〜」と悲鳴を上げる始末だ。
他にも阪口萌乃や八坂芽依とアイドル顔負けの美人揃いなのだが、オレのイチオシは何と言っても怪我から復帰したディフェンダー、小原由梨愛だ。
陸上出身の小原はとにかく走る姿が美しくて、ゆるゆると走っていたのが突如大きなストライドでダッシュする姿は、全力疾走萌えのオレにはたまらない。
ゆけ〜、ゆりあタン〜。
テレビを見ながら一人絶叫するオレであった。


2016.12.16
今日は清水である。静岡県の。
新幹線で静岡まで行き、そこから在来線で清水である。
えらく寒い。富士山がものすごくきれいに見えるくらい空気の澄んだ冬型の気候で、ものすごく寒い。
だが、夕方東京に帰ってきたら東京のほうがもっと寒かったので驚いた。
静岡へ行ったらお土産はうなぎパイに決まっているので、大きめの箱のうなぎパイを二つ買い、一つは行きつけの整骨院・ちょび先生にあげた。
たいへんに喜ばれて、いつもより熱心に首筋をマッサージしてもらった。


2016.12.15
クラブワールドカップの試合を観ていると、世界のトッププレーヤーというのはボールを蹴る、止めるという基本動作が圧倒的にうまくて、素人目にも彼我の技術が一目瞭然である。
よく言われるように南米の選手はストリートサッカーで技術力を鍛えられたのは間違いないようだ。これはもう育った文化の差だからいかんともしがたいわけで、日本人選手が闘うとしたら別の土俵で、ということになるだろう。
それが何かはわからないが。
などということを考えながら早朝の新幹線に乗って名古屋に着いて、長良川を渡って岐阜の大垣というところへ行く。
大垣って初めてだったかなあと思いながら駅前に立ったら、そこの路地の奥にあるトンカツ屋でランチを食ったことがあるのを思いだし、初めてではなかったと気がつく。
んーむ。いろいろとあちこち行き過ぎて、わからなくなっているのだ。
大垣から名古屋に戻って昼飯。
名古屋って、食い物の名物がいろいろと有名だが、基本的におれはちっとも旨いと思わないなあ。名古屋メシ。
味が濃くて濃くて、乾燥している空気もあってたちまち喉が渇き、ビールでも飲まなきゃやってらんねえよ、と毒づきながら名古屋駅構内のソバ屋で4時頃からビールを飲んだ。


2016.12.14
その真鶴の旅館で午後の3時過ぎからビールくらってだらけていたところにヨメから「プリンターが壊れた。火を噴いて爆発した」というラインが来る。
大袈裟である。火なんか噴かない。動かなくなっただけだ。
ちょぅど年賀状の時期に壊れるようにできているのであろうか、キ*ノンのプリンターは。
仕方ないので、真鶴からの帰りにヤマダ電機でプリンターを買って帰る。
本当はネットで安いやつを見つけて買うところだが、請求書を急いで発行しなくてはならないこと、明日の取材の資料を用意しなくてはならないことから、どうしても今日必要となり、ヤマダ電機で面倒くさい思いをして買って帰ったのだ。
どう面倒くさいかは、書くのも面倒なので書かない。


2016.12.13
本日はなんと朝4時に起きて小田原に向かった。理由は、たんさいぼうのライブだ。
小田原の保育園2箇所からクリスマスのライブを頼まれて、それなら泊まりがけでいっちゃいましょうということなったのだ。
集合朝8時。なので5時に家を出たというわけである。
保育園でのライブを終えて、真鶴の旅館に向かう。ライブが終わったのは11時。旅館のチェックインは4時。
師走のくっそ忙しい平日の午後を、おっさん3人、することもかくひなびた港町をぷらぷら歩いたのだった。


2016.12.12
ハッと気がつけば、12月も半ば。
カネがないカネがないと言い続けて今年も終わりそうである。
とほほ。


2016.12.11
川崎にある短大で、今年もミニミュージカルが上演されたので、観に行った。
演じているのは、保育科の学生。つまり保育士志望の学生たちである。
オレはこのミュージカルの音楽をずっと担当させてもらっているのだ。
今年で8回目。ということは、8年目。
ずいぶんと長く続いているなあ。最初観に行った頃は子どもたちも幼稚園だったものな。
指導している先生からいろいろと指示をいただいて、音楽をつくっている。つまり劇中にどのように使われているのかを知らずにつくっているわけで、上演で初めてそれを知る。
顔見知りの音楽の先生が「あの曲がこんなふうに使われてるのかって、作曲者としてはやっぱり醍醐味でしょう」と話しかけてきて、「ええ、まあ、むにゃむにゃ」と返事をしておいた。
というのも、やっぱり上演の時に初めて音楽の使われ方を知るというのは、やっぱりよくないよなあ、と思うからだ。
実際、観ていて、こういうシーンならもっと違うニュアンスが、とか、ここは間が持たないから間奏は半分でよかった、とか、いろいろと頭を抱えるところがあったからだ。
そりゃそうだよね、観ないでつくっているんだから。
やっぱりこれからはちゃんと観て、そしてつくっていこう。というより、劇に合わせて大胆に音楽を修正していこう。
そんな意味でも勉強になったのだった。今さらかよ、ではあるが。


2016.12.10
本日は遊びうたバンドたんさいぼうのライブである。
しかも同一会場2部構成で、午前と午後のライブだ。
当然、へろへろになる。年を取ったものだ。
もっとも、帰りはたかだか20キロの距離を走るのに2時間もかかってしまって、こっちの運転のほうでぐったり疲れてしまったのだった。


2016.12.09
成田まで行く。いや、これが遠いのなんの。
あまりの遠さに、電車の中ではぐっすり眠ってしまった。
昔は電車の中で寝るなんてまったくなかったのだが、年を取ったのかなあ。


2016.12.08
ソロモン諸島でマグニチュード8。
ひゃー、大丈夫か。いや、これはヤバいんじゃね?
よく言われてるけど、ニュージーランドで大きい地震が起きると、数日後に必ず日本で大地震が起きている。
同じ太平洋プレートのお盆にのっかった場所どうしだから、天秤ばかりのように、かたっぽが揺れるともうかたっぽも揺れるのは道理だ。
それでいけばソロモン諸島も天秤ばかりのかたっぽに近いから、バランスを取るために日本の近くが揺れるのもありではないかと。
うーむ。南海か。南海トラフか。
来週、オレは名古屋だ、静岡だと、あのあたりに行く予定なので、ちょっと困った話である。


2016.12.07
とうとう本日、ラファエル・シルバの浦和への移籍が発表された。
わかってはいたものの、やはり相当に切ない。
怪我しやすい体質さえなければ、そしてしっかりしたパスの出し手さえいれば、Jリーグナンバーワンストライカー。セレソンも夢ではない、というのもあながち大袈裟ではないと思う。
新潟の在籍期間は2年半。
スイスの2部でくすぶってたのを拾ってきて、新潟が開花させた。
公式サイトには惜別のコメントが掲載されていて、それはそれでかなり熱いものだが、チームの広報がかなり盛ったものであることは想像できる。
だが、Instagramは泣けた。
これぞラファ本人のポル語のコメント。本音。
顔の映っていない背番号10の背中の写真と、コメントの最後にはArigatoの一言。
これには泣いたなあ。
ラファエル、あんたはこんなしょぼいチームでくすぶっている男ではない。浦和のような強豪で、ゴールを量産してくれ。
熱烈に応援しよう。こちらこそArigatoだ。
そして今週…レオ・シルバの鹿島移籍が発表される。


2016.12.06
いろいろ書きたいことはあるのだが、とりあえず忘れないうちに備忘録的に記しておかなければ。
先日、とおるちゃんに行ったら、お母ちゃんに「私も魚せい行きたいなあ。今度連れてってよ、タンゴさぁん」と言われてしまった。
あ、ああ、いいよ。
そう答えたものの、とおるちゃん夫婦と魚せいのオヤジのご対面というのは、えーと、わかる人にはわかると思うが、なんかとっても凄い。
み、見たい。すごく見たい。
天然対決。
「素人が始めた居酒屋なので突っ込みどころは山ほどあるが、二人のキャラが立ちすぎているので、まあ、いいかという気になる」とネットで評判のとおるちゃんと、あらゆる意味で西武線沿線最低の居酒屋とオレが太鼓判を押したら「たべろぐ」に削除されてしまった魚せい。
うーむ、この企画が実現の暁には、一人じゃもったいないから、同伴者を募ろう。


2016.12.05
仕事の平準化はここ30年、大きなテーマである。って、ずっとかよ。
毎年この季節はやたらと忙しく、そしてやたらとカネがないのだが、今年も同様だ。この場合の「が」は、あまり上手な使い方ではない。
だが今日はぽかっとエアポケット的に暇になり、そしてカネがない。
ところが昼過ぎに立て続けに3つのメールが来て、それが全部同じタイミングの仕事だったので、午後から急に忙しくなってしまった。そして、カネがない。
こうして結局一日カネがないと言いながら終わったのだった。


2016.12.04
連日のサッカーモードで、今日はJ2のプレーオフ。勝った方がJ1に上がれるというガチゲームだ。
セレッソ対岡山。
岡山は先日の松本戦で奇跡の下克上をやってくれたチームで、その勢いで今日もセレッソを撃破するかと思ったがさすがにそこはセレッソ。とてもJ2のレベルとは思えない戦力で、あっさり勝ってみせた。
それにしても退屈なゲームだったな。どちらも失点だけは避けたいという思いで、前半は堅かった。
それが一転して後半は攻めに出て、なかなか面白かった。
セレッソのキーパーが素晴らしくて、あのキーパーがいなかったらセレッソが負けていたのではないか。
今の時点で早くも来シーズンの最下位予想にあげられているアルビレックスとしては、岡山に来て欲しかったのだが、セレッソに決まってガックリ。明らかにセレッソのほうが強いもんな。
レオとラファのダブル・シルバを抜かれて、とほほほ〜。
今日の試合は例によって代表監督の鼻ほじりが見学していた。
そして例によって「Jリーグはレベルが低い。レベルアップしろ」とほざいていた。
自分が負けたときの伏線を張っているのだろうが、本当に気分が悪い。こいつ、早くクビになんねえかな。
こいつが監督をしているなら、代表チームなんて負けてしまえと思う。


2016.12.03
J2で嫌われているのが松本だとすれば、J1の嫌われ者は文句なしにここ、浦和である。
そして松本が先週ものの見事にやらかして天下に恥をさらしたと思ったら、浦和もしっかりそれに付き合って大恥をさらした。
いやあ、大笑いの決勝戦でしたな、チャンピオンシップ。
1-1のまま終わらせりゃいいのに、ラインを上げてあっさり裏を取られて、あっさり逆転。聞くところによればベンチでは監督と選手とコーチが言い争っていたとのことで、うほほほ〜。
そんな浦和は、ラファエル・シルバを強奪したのに続き千葉からも強奪予定。どれだけフォワードを集めるんだ。
しかも突如降って湧いたのが槇野の中国移籍。ひゃー、斜め上過ぎる。
これで槇野も海外組だ(笑)。
移籍を一番喜んでいるのが浦和サポというのも、この変なチームに似つかわしい。
もっとも対戦相手の鹿島だって、レオ・シルバを強奪だ。まったくいい加減にして欲しいものである。
などということを言い合いながら突然高熱を出した息子とサッカーを見る。38度7分。
ひゃー、インフルかよ、お前。
「違うよ。だって平気だもん」とけろりとしたものである。


2016.12.02
朝早くから埼玉のハズレまで行く。武蔵野線だ。
こんな田舎のローカル線と馬鹿にしていたが、なんと朝から激混み。うむむむ。
馬鹿にして悪かった。
午後は大宮に移動して一仕事。
終わったらなんだかぐったりと疲れてしまって、今日はもういいやと仕事を放り投げ、だらっとしてしまった。
帰り道、駅前の小学校に警察がたかっている。
何ごとだろうと思って、小学校の向かいの整骨院の院長、ちょび先生に、何かあったのかと尋ねる。
「殺人予告の電話があったらしいですよ。よくありますよね、この学校」。
なんだ、またかよ。しょっちゅうだ。同じ愉快犯か。
警察は何をやっているんだ。
ますますぐったりと疲れてしまった。


2016.12.01
オレ自身が喪中ハガキを出しておいてナンだが、今年はことのほか喪中ハガキが多いような気がする。
つまりは親を喪くす同年代が多いという、そういう年齢になったということなのだろう。
あんまり嬉しいことではないし、気が滅入る。
さて、気を取り直して。
今週月曜に観た映画が「この世界の片隅で」だったわけだが、誰かも言っていたとおり、見終わって数日たつというのに、ふとした瞬間に様々なシーンの断片や主人公の声が鮮やかに甦ってきてリフレインしてくる。
そして、あのシーンは、なるほど、こういう意味だったのか、と改めて気づいたりする。
もしかしたら、やっぱりあれはすごい映画だったのかもしれない。
あれはこういう意味だったのかと考えが及んだ今、もう一度観たら、そのシーンで泣きそうだ。
たくさんの様々な日常が積み重ねられて、そうした日常こそが大事だと教えてくれる映画である。
ストレスで5円ハゲができるほど大変な毎日を送っているのに、それをみんなで笑って乗り越えようとする映画である。
そうか、今気づいたが、これは、なでしこジャパンがワールドカップ決勝のPK戦の前に笑いながら円陣を組んだ、さの姿じゃないか。
あれは3.11の後で、つまり日本人がみんなうちひしがれていたときで、なでしこの彼女達は「どんな時でも、みんなで肩を組んで笑っていようよ」と教えてくれたのだった。
そうか、この映画も、そんなふうに大変なことがあっても、人生、みんなで肩を組んで笑っていようよと教えてくれたのだ。
だからこそ、そうか、主人公のすずさんが一度だけ激怒しながら号泣する場面が胸に迫ってくるのか。
こんな具合に、ぼーっとするとあの映画のことを思い出して、考えている。やっぱりすごい映画だったんだ。
また観なければ。


2016.11.30
早くも11月の終わりである。
今年もあと一カ月である。
えーと、呑気な日記を書こうと思っていたが、ちょっとどうにもやりきれない訃報が届き、そんな気になれず、肩を落とすのだった。

「残侠」浅田次郎・Kindle。天切り松闇語りシリーズの2巻目。以前はなかなか入り込めなかったこの物語も、どうやら読めるようになって、面白くなってきた。連作のシリーズものなのでマンネリは承知のこと。その上で名人・浅田次郎の語りを楽しむのだ。大正から昭和へと移る時代の描写もなかなか楽しい。


2016.11.29
永源遙が死んだ。
70歳だと。
サウナで倒れたらしいから、ぷっつんしたんだろう。年を取ったら、無理はしないことだ。
ベテランにとってプロレスの前座ほどいい商売はない。1日15分働くだけでメシが食える。
なんちゃって悪役を演じて、コミカルなやられ方をして会場を温めれば今日のお仕事は終わり。
怪我しちゃつまらないから一応ウォーミングアップはするが、仕事が終わったら後は会場をうろうろとしていればいいだけだ。
そんなベテランレスラーというのは、実はガチでやったら誰も叶わないほど強いんだよ、とささやかれることが多い。ガチ伝説だな。
藤原義明はその筆頭だったし、栗須正信や桜田あたりも本当に強かった。
だが、永源に限ってはそんな話はまったく漏れ聞こえず、見た目まんまのヘボレスラーだったと思う。
もっとも、別の面で強かったのは確かだ。別の面とは、ヤクザ関係である。
硬軟幅広い人脈をもつ永源はヤクザ業界にも顔が広く、興業では大いにその顔が役立った。
今もノアの相談役というポジションを得ているのも、ややこしい場所での興業の際に親分に電話一本入れて仁義を切ってくれたり、もめ事になりそうなときにおさめる人脈を持っているからだろう。←推測。
実際、キラー・カーンが新日本からジャパンへの移籍を渋ったときは、ヤクザを使って脅したという噂がある。
そのキラー・カーンがSWSへの移籍の際、手にするはずだった2000万円の契約金のうち、なんと1700万円をピンハネしたのが永源だった。キラー・カーンは、わずか300万円しか手渡されなかった。
このことはキラー・カーン自身が証言している。金額については諸説あるが。
この事実だけでも永源が裏社会に通じていたという噂を、それぐらい平気でやっちゃうんだものなあと心証づけてくれる。
オレ自身は悪役商会の頃とか、コミカルプロレスは嫌いだった。
後年の登龍門の洗練された笑いに比べ、あまりに宴会芸過ぎるというか、センスのない笑いにげんなりしたものだった。
だから永源も好きじゃなかった。
訃報をネットで知った今も、ふーん、と思うだけである。
ガチで強いことはまったくなかったのに、猪木の大きな試合では必ず用心棒のようにセコンドにいたけど、あれも観客に紛れたヤクザにいい格好を見せたかったからかなあ、と邪推する。


2016.11.28
タニグチ氏が嘆いているように、オレも今年はどういうわけだか取材仕事のリスケやキャンセルが多い。
「仮押さえしてください」「決定しましたので、予定しておいてください」「あ、リスケになりました。別の日で仮押さえ」「あ、やっぱり元の日程に戻りました」「え、他の予定入れちゃった?」「じゃあ、さらに別の日で」「あ、別の日、キャンセルです」「やっぱ元の元のさらに元の日程で」
という感じで、何がなにやら。
なお、これは誇張ではなくて、本当にこんな感じで今年はリスケやキャンセルが多いのである。
今日も、本当はX社の取材の予定だったのだが、リスケ、キャンセル、再リスケが続いてぐちゃぐちゃになり、オレは行くつもりでいたのに代理店が「タンゴはダメ」と勘違いして、予定していた仕事が実は入っていなかった(他のライターに発注していた)ということが判明。
直前でオレの予定はぽっかり空いてしまった。
まあ、オレが行くことになっていてオレは行くつもりにしていなかった、というよりはずっとマシだが。
しかもX社の予定が入ってきたので、別のY社の仕事をわざわざ断っている。
Y社の仕事は福島から山形にかけての泊まりでの取材だ。
こんなことならY社の取材に行けばよかったのに、そちらは当然他のライターに発注が行ってしまっている。
なんなんだかなあ。
間が悪いというか、なんだかだまされたような気分。
毎度のことながら、こういうとき、フリーはまったく弱い。
「キャンセル料取れば」と言われることもなくはないが、そんなことをお仕事発注ヒエラルキー最下層のフリーライターが口にしようものなら、はした金を投げつけられて、あとはお呼びなしに決まっている。
よって、泣き寝入りしかない。
もちろん発注側に悪意がないの重々承知である。悪意どころか「すみません、ごめんなさい」と平身低頭してくれる。
それはわかるのだが、しかし、貧しい日銭稼ぎの請負商売にとってはキャンセル=売上ゼロ、しかもここのところのキャッシュフローの悪化(忙しいけど、大きい仕事ほど長引いて請求書が出せず、回収もできない状態)に胃をきりきりさせている身としては、愚痴の一つも言いたくなろうというものだ。
はあ〜、クルマの買い換えの頭金とか、パソコンの買い換えとか、冬タイヤの買い換えとか、全部まとめてカードの支払がやってきて、毎日泣いてるよ、オレは。
というわけで、なんの仕事もなく、ぽっかり空いてしまった月曜日。
オレはヨメと一緒に映画「この世界の片隅で」を観に行ったのである。
アニメ。戦争映画だ。
とても絵柄がきれいで、写実過ぎない。「君の名は」も背景の美しさで評判だったが、あれは正直、そこまでリアルに描くなら実写でいいじゃんという印象。
「この世界の片隅で」の背景は、美しいけどちゃんとアニメになっているのがよかった。
物語の大半は、19歳で広島から呉にヨメに嫁いだ娘の細々とした日常の描写で占められている。土地になじめず、嫁ぎ先で慣れない家事に追われ、時々、小姑にいじめられ、ストレスからハゲをこしらえながら、でも、ただひたすら生きていくために細々とした日常を送る姿が丹念に描かれている。
この丁寧に描かれた日常の積み重ねが効いてきて、後半、戦争の真っただ中で、それら美しい日常が無残にも破壊されていく。そして、迎えるのが8月6日だ。
画面に刻々と日付が出て、我々はその日が迫ってくるのを知りながら、戦時下の人々の暮らしを見つめる。この切なさったら、ないよ。
だけど、決して声高に反戦を叫ぶのでもなく、教条的に平和を唱えるのでもなく、ただひたすら日常の穏やかさを描くこの映画は、あくまで美しくて、深い。愛おしい。
どこかの評論の「100年に一度の映画」というのはあほくさすぎるが、少なくとも「君の名は」よりよほど素晴らしい作品であると思う。
主人公の声は、のん。
能年玲奈だ。
神が憑依したと評されるくらいの演技で、オレも、この声の演技は素晴らしいと感動したのだが、ヨメに言わせれば、最後まで違和感があったらしい。まあ、そんな具合に人それぞれ受け止め方は違って当たり前だわな。
この映画も、平凡な日常の積み重ねを、退屈と言う人だっているだろうし。
でも、オレは拍手を贈る。いい映画だと思う。
えーと、今年見た中では3位ぐらいのいい映画。
2位は「湯を沸かすほどの熱い愛」で、1位は「ミュータントタートルズ」なのだ。
ええっ、カメが1位なのっ?とずっこけるヨメであった。


2016.11.27
松本山雅のサポーターの嫌われっぷりといえば、そりゃもう見事なもので。
今日のJ2プレーオフでは後半ロスタイムに決められて岡山に負けてしまい、今シーズンもJ1昇格はお預けだ。
その直後から松本山雅のサイトには罵詈雑言の嵐。「ざまあみろ」「沈め」「ざまあみろ」「消えろ」「ざまあみろ」と、ほとんど他のサポーターからの罵声が、12時間以上も続いた。
選手や監督も嫌われているが、何よりも松本の場合、サポーターがJリーグのすべてのチームのサポーターから嫌われている。
直前でJ1昇格の道を絶たれただけに松本サポーターは絶望のどん底に落ちている。普通、こういう状態のチームのサポに対しては、他のサポも励ましやねぎらいの言葉をかけるのだが、松本の場合は、一切無し。
それほどにも嫌われているのだ。
そして、そんな書き込みの中に散見されるのが「自業自得」「全部自分の責任だ」という言葉だ。
そうである、松本山雅のサポーターは、今までの行状があまりに酷すぎたのである。
新潟と対戦することになった時、松本のサポーターは新潟応援のサイトに「田舎もん」「弱すぎる」「消えろ」と散々な悪態を書き込んでいた。
試合後ではなく、一週間後に試合があるというタイミングなのに。しかもそれが試合当日まで一週間続き、試合が終わったらぱたっとやんで、今度は次の対戦相手の掲示板に移って書き込みが続けられている。
オレは当初、どうしてこんなに松本サポに嫌われるんだろう、敵意をむき出しにされるんだろうと、不思議でならなかったのだ。もしやそうされても仕方ないくらい新潟が失礼なことをしてしまったのかとさえ案じたのだが、どうやらこれが松本サポの行動基準らしい。
まあ、サイトで罵詈雑言を書き連ねるなんてガキの振る舞いだから、オレもしょうがねえなあと相手にしなかったが、しかし、新潟で応援した後に「あれいいな」と、こちらの守田ダンスをパクって早速自分たちも同じ応援を始めたときには、さすがに軽くむかついた。
こんなだから「今までの行いが全部自分に返ってきただけだ」と、松本サポがののしられるのも仕方ないわな。
もちろんそれだけではない。
J1昇格時に「オレたちは強い、このままJ1で優勝するぞ」と、後発らしい謙虚さもなければ、先輩方への敬意もなく、田舎の農道で軽トラックを煽るDQNのクルマのような威嚇をした。
あるときは、高速道路のサービスエリアにに大型バスを停めて、身障者用の駐車スペースをふさいでサポーターが決起集会をやった。
あまりの非常識さに通報されると、通報した人を威嚇した。
町田との試合で町田に乗り込んだ松本サポーターは、数の多さを誇示するように市の図書館の駐車場にクルマを止めて試合を見に行き、おかげで図書館の利用者が使えなくなった。
先日は、下部育成組織の高校生が女性に暴行を働いて逮捕されたのに、大会が終わるまでその事実を隠して発表しなかった。そして、発表の際には、相手の女性にも非があったと開き直った。
要するにすべてが世界の狭い田舎者なのである。
オラ、松本だ。長野なんかにゃ負けねえべ。
その精神で日本を渡り歩き、オレたちゃ日本一だから何をしても許されるんだ、とふんぞり返っているわけだ。
だから、あの浦和のサポを抜いて、堂々、日本一の嫌われ者である。
甲府へ行けば、甲府のサポが「いらっしゃい」と手を振ってくれ「豪雪の時はお世話になりました。でも勝負は別だよ」と仁義を切ってくる。
仙台へ行けば、自分のチームが負けたにもかかわらず仙台サポはアルビのユニを着た息子に「よく来たね、すごいなあ」と話しかけてくれる。
あの浦和サポだって、試合が終われば掲示板に「いいゲームだった。今度やったら勝てる自信はない」と応援してくれ、ガンバサポも「J2に落ちるようなチームじゃないから、お前ら頑張れ」とエールを送ってくれる。
だが松本サポは、昨日、帰ろうとする岡山サポに向かって「てめーらなんかJ1行ってもボロ負けだ」と暴言を吐いている。
片道7時間のバスツアーで松本までやってきた岡山サポは「最後の最後で本当に嫌な思いをした。二度と松本には来ない」と書き込んでいた。
なんというか、Jリーグのサポーターに対して世間が抱いているDQN的な振る舞いの全部を、松本が一人で拡散しているような感じなのだ。非常に気分が悪い。もう解散してくれないかなとさえ思う。
それにしても昨日のプレーオフは凄かった。
なにしろ松本はちょっと前までJ1昇格間違いなしの位置にいたのに、勝ち点が同じで得失点差で昇格を逃して、プレーオフに回ってしまったのだ。
あとたった1点、勝ち点があれば自動昇格決定だったのに。
そして回ったプレーオフでは、6位岡山になんとロスタイムで決められて負けてしまう。
90分を過ぎて時間稼ぎに選手交代までして、あとはゴール前を固めればいいだけなのに、何を勘違いしたか、ラインを思い切り上げてしまって、岡山に決められて負け。
J2の3位のチームが6位のチームにたった1度負けて昇格を逃すという、本当にJ2は恐ろしいカテゴリーだ。
アルビレックスは一度落ちたら絶対に這い上がれない。ぶるるる。
(当然のことながら松本サポは「こんなプレーオフの形式は間違っている」と八つ当たりなのだが、他のサポに「でも、引き分けでよかったんだよね、オタクら」と言われて沈黙)
感動したのは、片道7000キロで松本へ駆けつけた1200人の岡山サポ。
11月末の冷たい雨が降りしきる中、岡山サポのクレージーな連中は、なんと上半身裸で絶叫し続け、桃太郎の歌を歌い続けた。
その熱気で背中は赤くなり、肌からは蒸気が上がって、テレビカメラでスタンドを捉えるとその一角だけ白くもやがかかっているという、超常現象だった。
岡山サポ、すげえなあ。


2016.11.26
震災の年の秋、この日記を振り返ったら2011年の11月20日に、オレと息子は羽生善治と渡辺明の優勝戦を目の前で見ている。
将棋の話だ。
同じ字で読み方がまったく違うスケートの羽生君は、今では我が家で「ルマンド羽生」と呼ばれている。だってあの紫の衣装だ。まんまブルボンだろう。
ちなみに紫はゲイの色と呼ばれていて、アメリカでは決して人前で着てはいけないと言われていたものだが、LGBTが胸を張る今はどうなんだろう。
ルマンド羽生は、どう見てもそっちだもんなあ。着ていても不自然じゃないか。
それは置いといて、話は将棋の羽生だ。
オレと息子がいったのは、JTがスポンサーでやっているこども将棋大会。息子は全国の強者どもと将棋を乱取りのように指して、その間、付き添いのオレはまったくすることがないのでイスに座ってぼけっと本を読んでいた。
ビッグサイトの中、当時小学校2年の息子は伸び伸びと存分に将棋を指して、そしてこてんぱんに負けて、とても楽しそうだった。
そして大会の最後が、JT杯の優勝戦、羽生対渡辺という流れだったわけだ。
暇つぶしに本を読むために座っていたイスが、その観覧席の前から2番目。たまたまである。
だって気がついたら観覧席はぎっしり埋まって、後方は立ち見がずらり。
結果的にオレは早朝から並んで席取りに成功したAKB握手会のようなもの。おお、これは知らなかったとは言えラッキーだ、どうだ息子よ、これが父ちゃんの仕事だ、とえばったものだった。
そして目の前で始まった羽生対渡辺のガチ将棋。
何千人という人の目の前であろうと、いったん世界に入ると動じないものなのだろう、二人のもの凄い集中力というものがびりびりと伝わってきた。
羽生さんの、あのにらみ上げるようなもの凄い視線を目の前で見たことは、今もありありと憶えている。
オレは将棋の駒の動きぐらいは知っているという程度なので、どっちがどう凄いのか、盤面を見ていてもまったくわからなかった。
だが、ある一手を局面に、ガラッと空気が変わったのだけはわかった。つまりその一手の瞬間、流れが一気に渡辺から羽生へと変わったのである。
あの瞬間の空気が動いたような感覚も、今でもしっかり覚えている。
素人でありながら2時間の勝負を飽きることもなく眺めることができた。あれは面白かったなあ。
というわけで、あれから5年後の今日、息子と観たのが映画「聖の青春」だ。
聖とは村山聖という棋士で、29歳で亡くなってしまった人だ。羽生さんにも勝ったことがあって、文字通り将棋に命をかけた、夭折の天才である。
評判なのは、その敵役という役どころの羽生さん。役者が実にそっくりに演じていて、見た目だけでなく、立ち振る舞いもそっくりで、いやあ、驚いた。
主人公の村山聖を演じたのは松山ケンイチで、なかなかの好演だったと思う。
ただ、映画としてみるならば、果たしてどうか。
幼少からネフローゼでいつ腎不全になるかもしれない我が子が広島から出て東京で一人暮らしを始めることを、親が看過するするだろうか。
なぜ、膀胱癌になってしまって摘出手術をしなければならないというのに、平気で酒を飲むのか。
そして、何よりも、なぜそこまで命を削って将棋に賭けるのか。幼い頃、病院のベッドで友達と将棋をして、負けて悔しい思いをしたという回想シーンは描かれているが、まさかそれが命を賭ける原因だということはないだろうと思うが。
そんないろんな疑問がわいてくる内容で、たぶんこの映画の製作者たちは、どこかで手を抜いてしまったんだろうなあと思った。それがとても残念だった。
映画が終わって、息子がいろいろと解説してくれる。
映画のクライマックス、村山が痛恨のミスを指してしまうシーンは「あれは有名だよねー」。村山聖の部屋でいつも水道の蛇口から水がぽたぽた漏れているのは「夜中にあの音を聞いて、自分がまだ生きていると実感するためなんだよ」だそうだ。
映画の中、子どもの頃に神童と騒がれた若い棋士が結局プロになりきれずに年齢制限の26歳で退会を強いられてしまう。
「結果、高卒で26歳、無職で社会に放り出されてしまうんだよ。将棋って恐ろしいよね〜」。なるほど、確かに恐ろしいわ、そんなもん。
羽生善治が羽生善治になれるのは本当の天才だからだ。
「どうやら別居中で離婚寸前らしいよ」。あららら、羽生さん、そうでしたか。
ともかくこの映画を観て、オレは改めて羽生善治という人に猛烈に興味が湧いてきた。この人の頭の中はどうなっているんだろう。


2016.11.25
読売新聞の夕刊に毎月一回、黒井千次という作家のエッセイが載っている。
この作家はまったく知らなかったが、ネットで調べたところ現在85歳、かなりのご高齢。
驚くべきことに第一人称をまったく使わずに、いや、それどころか主語さえもめったに使わずにだらだらと長文を書きまくり、もっと驚くべきことにそれが読みやすいという驚異の文章力を持った作家なのだ。
オレは毎月一回、晩飯を食いながら読む読売新聞の夕刊で、この文章に驚嘆している。
もっとも、年が年だけに書渡いてある内容は実に辛気くさくて、物忘れが酷いだの、腰が痛いだの、そんな話題ばかりだ。
免許証を返納したという内容の時は、書き換えの検査場でシミュレータに車酔いしてしまって更新を断念した、同じような年寄りがいっぱいいた、というようなことを、例によって主語のない文章でだらだらと書いていた。
なお、主語のない文章とオレはさも馬鹿にしたような書き方をしているが、決してそうではなくて、例えば夏目漱石の「坊っちゃん」などは冒頭から主語のない文章のオンパレードであるから、これは相当の文章力がなければできない芸当なのだ。
オレも時々真似をして書いてみるのだが、どんなに上手に書いたとしても、必ずクライアントから「主語がないのはおかしい」「主語がない日本語はありえない」というバカなチェックが返ってきて、オレはこのバカどもがと心の中で呪詛を吐きながら薄笑いを浮かべて、適当に直してやるのだった。
なお、脱線ついでに書くのだが、そうやって修正するときも、クライアントのチェックなど無視して直すことが多い。クライアントのチェックにチェックを入れて突き返すようなもので、これぐらいできなければプロだとは言えないと鼻息を荒くするオレなのだった。
それはともかく、黒井千次である。
そんなふうに免許を返納したり物忘れが酷くなったりといった内容のエッセイを毎月一回読みながら晩飯を食っているわけだが、今日の読売新聞夕刊に一カ月ぶりに掲載された最新のエッセイでは、とうとう死にかけた体験が書かれていた。
ビジネスホテルに泊まって風呂に入ったら、どういうわけか出られなくなってしまった。しゃがんだら立ち上がれないことを忘れて、ビジネスホテルのバスルームに入ってしまい、つかまるところもなくて、つるつるの浴槽の中で出られずもがいてしまった。どうやって出てきたか、忘れた。
という内容だった。
読みながらオレは、おおおお、大丈夫か、と仰天。
相変わらず主語のない文章がだらだらと続くその内容が、読んでもなんの教訓にもならないことに驚きつつ、この作家の体を張ったネタ拾いに感心してしまった。
ついにここまできたか。そろそろ危ないのではないか。
そのうち、死んだ体験を天国から書いているとでも言い出すのではないか。それは、ぜぜぜ、絶対読みたい。
オレは晩飯の茶わんを置いて、箸のかわりにハサミを持ち、この記事を切り抜いてトイレに貼ったのである。
そうである。我が家のトイレの壁にはホワイトボードが据えられてあって、というかオレが据えたのだが、そこにはいろんな新聞記事が貼られているのである。
そのすきまには、何月何日は出張だとか、たんさいぼうのライブだとか、家族の伝達事項が書かれていたり、娘がわからない英単語について教えを請うたり、それに息子が答えを書いていたり、まさしく家族のコミュニケーションが行われていて、これこそデジタルコミュニケーション時代に大切にすべき心の通った家族のつながりだ、なんて読売新聞家庭欄が喜びそうな使われ方がされている。
もっとも我が家では家族でLINEのグループをつくっていて、連絡事項は大体それで済ませている。読売新聞家庭欄が取材に来てくれたら、家族の温もりが感じられる心のコミュニケーションでも、21世紀の便利で合理的なデジタルコミュニケーションでも、どちらのネタでも提供してあげられるのに。
いや、大きく脱線してしまった。
要するに黒井千次がビジネスホテルのバスルームで死にかけたというエッセイをトイレに貼ったという話で、それを見たヨメも、大丈夫かしら、お風呂って怖いわね、どうやって出たのしからこの人、とオレとまったく同じ感想を口にしたのだった。


2016.11.24
台風が来る、大型台風が来る、史上最強の台風が来ると「来る来る詐欺」に遭い続けてきたから、関東の住民は「明日は大雪です。首都圏でも雪が積もります」と言われても、はいはい、とあしらって終わりなのだった。
だから朝起きたとき、普通の雨だったから、な、だから言っただろと余裕をかますのだった。
ところが7時頃から雪に変わり始め、不意打ちに「おろ?」と戸惑っているうちに地面は真っ白になり、たちまちあたりは雪景色。
さーぎーりきーゆる、という歌は亡くなった母が大好きで、よくオレに歌ってくれたものだったなあと感傷に浸る間もなく、すっかり真冬の光景になってしまったのだ。
だがオレは余裕である。
昨日あたりはオートバックスとかガソリンスタンドはタイヤ交換に4時間待ち、8時間待ちだったそうだが、オレは先週にとっくに交換している。
どうよ、勝ち組。
「おー」と、尊敬の眼差しを向けてくれた息子を駅まで送って、オレは本日、名古屋日帰りである。
夜中に降られなきゃ新幹線も雪には負けない。
オレは余裕かまして家を出たのだった。
ただ、大晦日の頃の寒さというだけあって万全の防寒対策が必要である。そこでオレは、今年のユニクロのウルトラライトダウンを着込んで出かけたのだ。
ユニクロはろくでもない商品しか置いていないが、このウルトラライトダウンだけは文句なしにすごいと思う。
これさえあればTシャツでも平気だ。
ユニクロはウルトラライトダウンだけ売っていればよい。あとのは無駄。
そして、ウルトラライトダウンだけあれば冬は乗り切れるのだ。
鼻歌交じりにスーツの上にウルトラライトダウンを着て、ズボンの下にはユニクロのヒートテックをはいて(ヒートテックも売っていいぞ、ユニクロは)、オレは意気揚々と名古屋に向かった。
そして池袋について発見したのが、JRのホームの中にあるユニクロの店。なんとウルトラライトダウンを特別価格として4990円で売っていた。堂々の値引き赤看板。
だーっ。先々週。大泉学園のユニクロで買ったときは5990円だったのに、一気に千円も値引きしやがった。
だから、こういうところがユニクロのダメなところなんだよっ。マジで。
だから買わない、だから信用ならないって、ネットでみんな言ってて、そして、ユニクロの業績は下がり続けている。
ほんと、買ったばかりの客に喧嘩を売る、とことんアホな客だと思う。
買ったものはしょうがない。さすがに差額を払えといちゃもんはつけない。
だが、誰がハイシーズンにメイン商品を堂々と値引きする店に足を運ぶか。
買ったものはしょうがないが、また同じメにあったらイヤだから、今シーズンはもうユニクロでは買わない。
こうして客を逃がしている、本当にアホな企業だ。
などと呆れつつ、オレは東京駅から新幹線に乗り込む。窓の外は雪景色だ。
新幹線では本を読むつもりにしていたのだが、座った途端寝てしまう。情けない。
そして名古屋到着の直前に目を覚まして、カーテンを開けて外を見たら、なんと晴天。ピーカン。
名古屋駅で降りたらぽかぽかといい天気で、スーツにユニクロというオレは、明らかにアホの子。
いや、待て、オレはこの上さらに長靴を履こうかどうか、迷ったほど、東京は雪だったんだぞ。
そう叫ぶも、閉鎖的で自分のことにしか興味がない名古屋人がオレの叫びに耳を貸すはずもなく、通り過ぎるのだった。
なお、名古屋については先日、最も住みたくない街で堂々のトップになったのだが、名古屋人自身はそんなことちっとも気にしていない。
「名古屋って実家みたいな心地よさだみゃー。実家のことを、他人に住みたいなくって言われても、別に関係ないみゃー」と思っているからである。これは本当の話である。

「五郎治殿御始末」浅田次郎・Kindle。浅田次郎の幕末ものが読みたくなって、昔読んだ短編集を再読。時代が激しく移り変わる中、その浪に取り残された男たちの悲喜こもごもを描いた名作だ。
「闇の花道」浅田次郎・Kindle。これは大正から昭和にかけて世を騒がせた犯罪者集団が主人公のピカレスク小説。5巻まで出ている。以前、1巻を途中まで読んだがどうしても物語に入り込めず、放り投げた。今度こそと思って再挑戦である。浅田次郎は大好きな作家なのであるが、実は読んでいない作品もいくつかあって、このシリーズもその1つ。あとは中国モノだな。評判が高いから今度手を出してみるか。というわけで再チャレンジのこの作品、やはり途中までなかなか入り込めなかったけれど、終盤になってようやく物語にもキャラクターにも感情移入できるようになってきた。この調子なら、たぶん5巻まで読み進められると思う。


2016.11.23
今年は二の酉までで、本日はその日。
息子は早朝から部活の大会に行っている。会場は「尾なんだよ」ということで、いったい相手はどこで何の大会なんだと聞いても「わかんないんだよね」とのことであった。
中学生男子はともかく行動してから考える生き物なのだ。
そんなわけで娘とヨメとオレの三人で新宿の花園神社までお参りに行く。
ただ、どうせ1時間待ちとか激しく混んでいるだろうから、参拝はあきらめて熊手だけ眺めて帰ろうという算段。
昼だし、クルマだし、仕事あるしというので、アルコールはあきらめて、おでんも食べず、ただ熊手だけ見て帰る。
帰ってきたら、その足で地元の大鳥神社に行き、やっと参拝。
ここはしょぼいながらもちゃんと酉の市をやってくれるのでありがたい。
行列しているが10分ほどでちゃんとお参りできた。やっぱり地元がいいな。
娘に1000円札を持たせて熊手を買わせる。ちゃんと三三七拍子を3回もやってくれて、ちょっと嬉しかった。
酉の市が来ると、はあ〜、今年も終わりかよ〜という気持ちになる。これは日本の風物詩だな。
そんなふうに酉の市に行きながら、ちらちらとスマホでJリーグのチャンピオンシップを見る。
川崎対鹿島だ。鹿島は、ここにレオが加わったら、どれだけ強くなるんだろうなあ。


2016.11.22
なんというか、親を喪ったときにも似たものすごい喪失感があるのだが。
レオ・シルバである。
今日、レオ・シルバが新潟を離れて一家でブラジルに帰国するというので、お見送りの会のようなものが新潟駅で開かれた。
そこにはコーチや多数のチームメイトも駆けつけ、レオ・シルバは「涙をこらえています」と挨拶し、奥さんは号泣だったそうだ。
こりゃ、どう考えても遺跡だろう。違う、移籍だ。
最初、名古屋が噂され、今は鹿島が本命である。だが、この感情の高ぶりかたは国外という線も考えられ、ポルトガルという噂もある。
できれば国外がいいなあ。鹿島にいってしまったら、今度は敵としてレオに向かって行かなくてはならないではないか。
今まで喝采を送っていたあの神のようなボール奪取に、今度は悲鳴を上げなくてはならないではないか。
でも、国外だと、もうレオのプレーが見られないではないか。
できれば強いチームに行ってレオがリミッター外して鬼神の如くプレーするのを、チームの勝敗関係なく見てみたいという気持ちもある。
アルビレックスのサポーターからは「もう私たちのチームのことはいいから、これからは自分のサッカー人生のことを考えてください」「こんなタコチームに4年もいてくれてありがとう。もう十分です。強いチームで優勝するのを見たい」というメッセージ寄せられている。
もう出て行ってくださいとサポーターからお礼代わりに言われるプレーヤーなのだ。
いずれにせよ本当に行ってしまうんだろうなあ。 12月のアウォーズに再来日というが、その時点ではもはや去就は決まっていて、「元アルビレックス」と紹介されるのだろう。
うーむ。
プレーばかりでなく、人格も素晴らしかったな。
練習の後のファンサービスはまさに神がかりと言われて、オレも息子も何度もサインをもらった。
目の前で神様がサインして、一人ひとりと握手し、写真に収まっている姿は信じられなかった。
アウェーチームのサポーターからも愛されて、望まれれば笑顔で写真に収まっていた。
オレが初めてレオを見たのは、鹿島戦。
5-2の絶対的な劣勢を、あっさりとボール奪取して一瞬で攻勢に変えてしまったシーンを目撃して、信じられないものを見た思いで、こんなサッカー選手がいるんだと仰天したものだった。
以来、オレにとってアルビレックス新潟とはレオ・シルバのことである。
アルビレックスの練習場は、聖籠(せいろう)という美しい町にあって、そのピッチは、なんというか理想郷のような美しさなのだ。
緑の芝が広がり、松林で囲まれ、遠くには4本の高い煙突がそびえている。
子どもたちがサッカーに歓声を上げているグラウンドの家具隣でアルビレックスの選手たちは練習をするのだが、その緑の芝生でボールを蹴るレオ・シルバは、もう見ることができない。
とても残念だ。
でも、オレも他のサポーターと同じ気持ちである。
今まで4年間も、よくぞこんなタコチームにいてくれたよ。
中盤でボールを運べる選手が以内から、敵からボールを奪ったら自分で前まで運ぶしかない。誰かに預けるということができない。
他の選手がボールを持っても、とりあえずはレオにボールを預けてしまう。預けられたレオが、いや、自分でもって上がれよと返しても、またポーンとボールが返される。
そんなシーンを何度も目撃して、あげくには、レオがいるからみんなが頼ってしまい、そのために攻撃が停滞するというアホらしい状況さえ生まれてしまう。
あまりにレオが突出しているから、かえってレオが邪魔、というわけだ。
すまんなあ、レオ。こんなチームで。申し訳ない。
30歳を過ぎて、サッカー人生もあと2、3年だろう。この間にできるだけたくさんのカネを稼いで、そして優勝も味わって欲しい。
それにはこんなタコチームにいてはダメだ。カネのある強豪チームで、周りの選手に頼られるのではなくて、周りの選手を召使いの如く使いこなしてそびえ立って欲しい。それがキングらしい振る舞いだからだ。
これからはアルビレックスのことではなくて、自分のことを考えて欲しい。


2016.11.21
本日は10時に国府津というところで約束があった。小田原の近くである。
クルマで行くので、7時過ぎに家を出た。
環八で1時間半、高速乗って1時間、という計算である。
想定どおり、高井戸までのわずか5キロで1時間かかった。想定していたが、うんざりである。
そして、想定どおり東名に乗るまで1時間半だった。
ところが東名を走り始めて、想定外。なんと恵比寿で事故渋滞である。
月曜の朝から東名で事故とは、バカヤローである。
さらにその先、厚木の先でも事故渋滞である。
この二つの想定外の渋滞で、結局到着は10時20分。遅刻してしまった。
なんと家を出てから3時間20分。
関越道だったら長岡に着いている時間だ。
はあ、うんざりである。とことんうんざりである。
渋滞の運転は疲れるなあ。


2016.11.20
サッカーの話題ばかりだが、今日はJ2の最終戦。
最終戦を前に、昇格も降格も、1チーム決まっていないという状態。こりゃあ、面白い。
というわけで、スカパーのJリーグ中継を見る。基本的には松本の試合を見ながら、札幌、清水をチラ見だ。
オレは松本が嫌いである。チームはどうということないのだが、サポーターが嫌いである。
オレだけでなく、Jリーグ全体でも嫌われているサポーターだ。理由は、前回昇格したとき、「このままJ1で優勝しちゃうぞ〜」という図に乗った態度で試合に臨んだからである。
当然、アウエーでいったスタジアムでは傍若無人の振る舞いでひんしゅくを買った。
アルビレックスも、松本のサポーターに守田ダンスをパクられるという被害を受けた。
さらに松本のサポーターは、高速道路のサービスエリアにバスを集結させて決起集会を行うという信じられない暴挙にも出た。
こんなサポーターは嫌われて当然なので、二度とJ1に上がってくるな、という罵声を投げつけられている。
その罵声が届いたのだろう、松本はせっかく最終戦に勝ったというのに札幌と清水が負けなかったので、自動昇格を果たせなかった。
いい気味である。
負けて残留を決めたアルビレックスの足元にも及ばないやつらだ。
札幌はというと、相手は金沢。
札幌は引き分ければ優勝が決まり、金沢は引き分ければ残留が決まる。
そんな条件だったので、当然、試合は手打ちゲーム。お互い「わかってるよな」とアイコンタクトを交わしながらのプロレスとなった。
失点を恐れてまともに攻めず、最後はお互いに最後列でボールを回しているだけだった。
新聞などでは「ファンに対して恥ずかしくないのか」という論調だが、なにをいう、こんなプロレスはめったに見られないから、ファンは大喜びだ。
そんな面白いゲームがあちこちで繰り広げられ、いやあ、見ていて面白い。
もちろん、他人事だから面白いのだ。
わははは、他人事だとどうしてことんなに笑ってみられるんだろうなあ。


2016.11.19
今日は、新宿区のとある機関に依頼されてたんさいぼうは講師として参加である。
芸人でもイロモノでもない。先生と呼ばれる、立派な講師だ。
その務めを無事に果たし、いい気分になって家に帰る。途中、土曜授業で学校に行っていた息子をピックアップし、隣町にあるインド料理屋で昼飯を食う。
うま〜。
家に帰り、ぐったり疲れたのでちょっと寝る。先生稼業は大変なのだ。
1時間ほど眠って、さて、たまっている原稿を片付けねば、と机に向かう。
だが、なかなかやる気にならない。
どうも最近は、スイッチの入りがよくない。いったん原稿を書き始めるとすぐに没頭してどばどば脳内ドーパミンが出るに任せてずんずんと書き進むことができるのだが、とにかく立ち上がりが悪い。遅い。
パソコンの前に座っても、ぐだぐだとネットのニュースなんかを眺めて、ああ、そうだ、プリンタのインクの買い置きがなくなったかもしれないねえなどといってAmazonを漂ったりしている。
どうにも仕事への立ち上がりが悪い。困ったものだ。
これも加齢なのだろうか。華麗な加齢。なんちゃって。
まったく年は取りたくないものである。といいつつ、この日記を書くのもネットを見てるのとあまり変わらないが。


2016.11.18
今日は、アルビレックスの右サイドバック、松原健が抜けた。通称マツケン。行き先は横浜で、完全移籍である。
噂はあったから、驚かない。
つーか、よく行くよなあ、である。
松原が大分からレンタルでやってきた1年目、J2からということで果たしてどうかと思ったら、これが案外によくて、お、なかなかの拾いものじゃないか、と思った。
マツケン自身も手応えを感じたのだろう、日本代表に選ばれるという宝くじのような大当たりもあって、2年目は完全移籍で新潟にやってきた。
ところがシーズン入りと同時に怪我で休養である。
オフシーズン、体に違和感があったのに手入れを怠って取り返しのつかない大怪我になってしまった、という最悪のパータンだった。
結局、2年目はまったく試合に出ないで終わる。
聖籠の練習グラウンドに行くと、他のメンバーが激しく練習しているのを横目で見ながら、マツケンはひたすら走ってリハビリに努めていた。
そして3年目の今年、半分は別の怪我で休んで、出場したのは半分だけ。
3年間所属したにもかかわらず、試合に出たのは1年半だけという有様だった。
しかも移籍金ゼロ。
結局マツケンはアルビレックスでリハビリの世話になって、回復したもののその恩返しもせず、さらには移籍金も残さず、マリノスに行ってしまったわけだ。
恩知らずである。義理とか恩義とか、人の温情を踏みにじったヤツである。
リハビリでグラウンドを走っているときも、ちゃんとスタッフが伴走していたし、ストレッチや何かでもずっと付き添っていた。
そういう恩義をすべて踏みにじったわけだ。
というのが新潟のサポーターの本音で、まったくマツケンにはいいようにやられてしまったよ。はあ、情けない。
こういうのを、後ろ足で砂をかける、というやつだ。
ラファエルなら見送りのために新幹線のホームに70人が集まるし、来季、レッズのメンバーとして乗り込んできたら、ブーイングしつつそのプレーに拍手を送るだろう。だがマツケンは別だ。見送りに行くこともないし、敵として乗り込んできても無視するだけである。
好きだったけどな、マツケン。それだけに余計に残念な砂のかけ方である。
まったくサッカーを見ていると人間がどんどんいじけていってしまう。


2016.11.17
昨日のラファに続いて、今日はコルテースが帰国である。
もともとレンタルだから、まあ、予定どおりだ。今シーズンでアルビレックスを離れる。
元セレソンと聞いたときは、マジかよと思ったものだった。そんなビッグネームがこんな田舎の片隅に。
そしてプレーを見るようになって、別の意味でマジかよと驚いた。
なにしろ雑なのでる。プレーが。
守備の人なのだが、守備なんかしないでどんどん攻撃にいってしまう。
時々守備に専念するが、すぐに相手に抜かれるザル守備。
どんだけ緩いんだと何度も天を仰いだものだった。
それでも好かれたのは、ひたすらそのキャラにある。とにかく陽気で人なつっこい。いつも笑顔の、太陽のようなファミリーだった。
かつて日本のプロ野球では、最後は巨人で引退すれば、元巨人軍所属という肩書きがついてテレビ解説の仕事がやりやすくなるという話があった。
どうやらそれと同じ流れで、ブラジルには海外に出る選手のために一瞬でも代表チームで試合に出ることをサポートするサービスがあると聞いた。これを利用すれば、元セレソンという勲章をぶら下げて、選手は自分を高く売ることができる。
本当かどうか知らないが、コルテースを見ているとありそうだなという気がしてくる。
聖籠の練習グラウンドを見学に行って、息子もコルテースから気軽にサインをもらっていた。考えてみれば元セレソンのサインをもらうなんて、すさまじく凄いことだよな。
次のチームはどこだろう。たぶん日本では必要とするチームはないだろうから、ブラジルのチームで陽気に暮らしていくのだろう。
とことんいいやつだった。コルテース。さらばだ。
なお、帰国のために成田に向かう新幹線に乗り込むとき、新潟のサポーター50人ほどが見送りに集まったが、彼らが目撃したのは、コルテースと一緒に新幹線に乗り込むレオ・シルバ一家の姿だった。
なななな、なぜレオが。
レオの帰国は来週の予定である。
これは噂されるように鹿島との入団交渉ではないのか。
いや、入団交渉に家族は連れて行かないだろう。
そもそも入団交渉は代理人行って、本人が行くのはメディカルチェックの時ぐらいだろう。
ならば、鹿島入団は既に決まって今日はコルテースを見送るついでにメディカルチェックか。
いやいや、手荷物は少なかったからすぐ帰ってくるのではないか。
ということで、子連れだしきっとディズニーランドにでも行ったのだろう、という結論。
まったくこの時期はいろいろと落ち着かない。


2016.11.16
ラファエル・シルバがシーズンオフを迎えてブラジルへ帰っていった。
正月は故郷に帰る、東京の若者のようなものだ。
スピードがあってシュート技術も素晴らしかったザ・ストライカーだった。
ラファがボールをもつとワクワクしたものだった。ガンバで、レッズで、相手ディフェンダーを振り切って難易度の高いシュートを簡単に決めてくれた。
すぐに熱くなって文句を言うからレフェリーには嫌われていた。
結果的に最後の試合となったガンバ戦、見事なシュートは決めたものの、相手のファールにわざと転んだという言いがかりのようなイエローカードをもらって、退場。アルビでの最後のゲームをこんな形で終えなくてはならないことに対して、ラファは涙しながらグラウンドを去って行った。
ちなみにあれはレフェリーの誤審だったと、抗議文を提出したアルビに対してJリーグは非公式にそう認めたという噂がある。
今日、新潟駅のアルビレックスのショップでお別れの撮影会が開かれ、平日の昼にもかかわらずに駆けつけた70人のサポーターが泣き笑いしながらラファをホームで見送った。
ラファ自身が撮影したその画像には、ラファの「アリガト」という声も入っていて、感動的だった。こんなにも愛されていたんだな、ラファ。
もちろんオレも大好きだった。
来季の行く先は、浦和レッズでほぼ決まりだろう。
今度は柏木という絶好のパスの出し手がいるので、きっとゴールを量産するに違いない。新潟ではなかなかパスをもらえなかったものな。もっと上手なチームで存分に暴れさせてやりたいと何度思ったことか。
もっともレッズへ行くということは、離婚した相手が同じ町内で再婚したようなものだ。しかもこっちよりはるかに金持ちの家に嫁いだとくる。
できればヨーロッパあたりのチームに行って欲しかったというのも本音だ。
今まで全力で疾駆するその姿にこぶしを突き上げて絶叫していたのに、これからは同じシーンで悲鳴を上げなくてはならない。それが悲しい。
ラファ、これからも応援するが、新潟では手を抜いておくれ。
今までありがとう。


2016.11.15
「×月×日って空いてますか。インタビューの仕事をお願いしたいのですか」という連絡が来る。
もちろん喜んでお引き受けするが、既に予定が入っているときは丁重にお断りする。せっかくの仕事を逃がすのは断腸の思いだ。
時々「ありゃー、残念、売れっ子ですねえ」という言葉が返ってくる。
そこに他意はないとわかるのだが、ちょっと違和感もある。
確かに×月×日にオレは予定が入っているけど、でも、その日は普通のビジネスデーだし、あなたも×月×日はいつものように仕事するでしょ、と思う。だからオレが×月×日に予定が入っていても、売れっ子とかどうかはまったく関係ないのだが。
もちろんそんなことをいちいち口にすることはない。ただちょっと違和感があるなあ、と。


2016.11.14
スーパームーンだというのに雨だ。
それはそうと、この夏の一騒動、例のパクリ集団の被害に遭ったという女性からメールが来た。
「あたしはお金をだまし取られそうになったんで、裁判してください、証言します」という内容の、まあ、気持ちはありがたいんだがどうなのよ、というメールだった。
この集団、どうやら池袋あたりで女性をスカウトしては「声優になりませんか、CDをつくっているので出演してください、それには1万5000円必要です、準主役なら10万円です」と声をかけているらしい。
これでトンズラすれば詐欺だが、こいつらは一応、ちゃんとCDをつくるので詐欺には当たらないというわけだ。
なるほどねえ。だからパクリでもなんでも中身なんてどうでもよくて、しかもやたらと声優の人数が多いCDになってしまうわけだ。
しょうもない商売を考えたものだ。しょぼすぎる。
従って、いい大人がこんな誘いにのってほいほいとカネを払ったとしたら、それはそっちの方がどうかしてると思うのだが。
どうだろう。


2016.11.13
いい天気だなあ。こんな天気の日は、遠出したいなあ。
でもできないのだ。
今日は朝からタイヤの交換。冬タイヤに取り替えた。ついでにタイヤの空気圧チェッカーも取り付けた。
その後は仕事である。原稿である。
それなのにやる気の出ないオレは、予定した原稿を片付けることができなかった。
ああ、情けない。

「黒書院の六兵衛」(上・下)浅田次郎・Kindle。江戸から明治に時代が移るさなか、江戸城にずっと居座った男がいた、という話。特段大きな事件が起こるわけでもなく、本当にただ座っているだけの男の姿を描いた作品。それで上下巻を一気に読ませるのだから、さすが浅田次郎。エンディングはけっこう感動的だった。やっぱり浅田次郎は面白い。


2016.11.12
本日は朝からさいたま市でライブである。
6時半に家を出て、7時半に南与野のコメダ珈琲でトーストを食べ、昼までにライブを行った。へろへろである。
しかし、負けてはいられない。
マッハの速度で基材を撤収し、マッハの速度で高速を移動する。
家に着いたらとっとと着替えて、塾に行く息子の「頼んだぞおとうさん」という声を受けて、副都心線に飛び乗り、やってきました新横浜は日産スタジアム。
天皇杯。相手はマリノスである。
天皇杯だからねー、「とっとと負けて暖かい南半球の母国に帰りたいなあ〜」というブラジル人はやる気ないし、観客席もガラガラに決まってる。
と思ったら横浜側は超満員。この小春日和にサッカー以外の楽しみがないのか、こいつらは。
タイしてアルビレックスのサポーターは2000人である。新潟から直行のバスが2台出たそうで、まったくクレージーなことである。
それにしても今年はひどいシーズンだった。
よかったのは開幕戦だけ。
次の神戸には6点取られて負けるわ、早川史哉が白血病で入院だわ、怪我が続出で選手は休みまくるわ、相変わらず相手ファールは見逃されてPKをもらうわ、まったく呪われたとしか思えない1年だった。
何と言っても監督がひどかった。吉田タツマ。すべての不幸は、こいつが運んできたとしか思えず、結局新潟は最終戦に負けて残留という離れ業を演じる羽目になってしまった。
そんな呪われたシーズンを送ってきた、最後の試合である。というか、天皇杯は、リーグ戦が終わった後のおまけ。
勝っている限り、アルビレックスのゲームを楽しむことができる。
この呪われたシーズンを終えて、おまけとはいえ、せめて少しは楽しませてくれ。
そう思って駆けつけたゲームではあったが、0-0のまま試合が進むにつれて記憶はグングン下がっていき、前の席の女子高生がミニスカートにガマンできなくなってジャージのズボンに履き替えた後半アディショナルタイム、フリーキックであっさり万事休す。
まったく今年を象徴するような愕然たる負け方だった。
0-0の延長、PK(天皇杯は完全決着だ)までいって負けるよりよかろう。ああ、そりゃそうだ。
そう自分を慰めるしかない、今シーズンを象徴する酷いゲームだった。
前半のシュートはなんと8本。そのうち枠内に飛んだのがなんと1本。
ラファエルが出ていれば、前半で3-0のゲームだった。
そのラファエルは累積警告で出られず、そして来シーズンはおそらく浦和に移籍する。
試合終了後、レオ・シルバは選手一人ひとりとハグして、コーチ陣と固く握手する。ああ、きっとレオも移籍が決まったんだなあ。
客席に向けていつもより長く手を振るレオを見ながら、客席にそんなあきらめが漂い、「レオ、ありがとう」という声さえ飛んだ。
野津田はレンタル終了で広島に帰る。コルテースもレンタル終了で帰る。
野津田が涙を浮かべ、新人のカリウも泣いていた。カリウもブラジルに帰っちゃうんだろうなあ。
空にはくっきり月。
まったく酷いシーズンの、酷い終わり方だった。
一人呆然と、オレは新横浜駅の隣の菊名駅で下車して、場末もいいところの居酒屋に飛び込む。そりゃあ新横浜じゃ、マリノスサポーターばかりだからな。
菊名の居酒屋は、場末も場末。「かずちゃん」という名前からしてダメダメで、まったく酷いシーズンの打ち上げに一人飲むにはちょうどいいだろうという情けなさであった。
サバの文化干しに厚揚げ焼きをつまみにビールを飲む。
はああ〜。
呪われたシーズンは終わったけれど、アルビレックスが終わったわけじゃないし、サッカーはまだ続く。
そう気を取り直しつつ、今夜は場末の野宮で呪詛を吐く。


2016.11.11
ちょいと小耳に挟んだ、コンビニを舞台に行われている詐欺の話。
コンビニで買い物を終えて、駐車場に停めたクルマで駐車場から出ようとすると、物陰に隠れていたヤカラがわざとクルマにぶつかるのだという。
運転手は当然「大丈夫ですかっ」と飛び出すわけだが、ヤカラは「たいしたことないです、大丈夫です」と穏健に行ってしまうらしい。
ところが、この行為は道路交通法上の救護義務違反に相当する。どんな状況であれ、運転手は接触した相手をそのままにしてはいけないのだ。
案の定、数日後にヤカラの意を受けた悪徳弁護士がピンポーンとやってきて、「治療費と慰謝料100万円を払え」と迫ってくる。
道路交通法に違反したのはドライバーだし、弁護士は「コンビニの防犯カメラに全部映っていますよ」と脅すし、警察に届け出れば救護義務違反で非はこちらにあるということで罰金だし。
結局、ドライバーは言うなりになって支払うしかないのだという。
法律的に見ても非はドライバーにあるわけで、法律的には詐欺でもなんでもない事案となるわけだ。
うーむ、こんなのが密かにはやり始めたらしく、困ったものである。
コンビニの駐車場から出るときは、皆さん、気をつけてください。
万が一、不幸にもこういう状況に遭遇したら、相手にはかまわず、速攻で救急車を呼びましょう。


2016.11.10
ちょっとびっくりしたのが今日の日経新聞夕刊のコラム。
一日三食、米を食べると、一年で20ミリシーベルト程度の放射線被ばくに相当する発がんリスクを負うのだという。特に玄米はひどいらしい。
健康食品のように思われているヒジキも、実は英国やカナダでは発がん性があると禁止されていて、1年間で30ミリシーベルト程度の放射線被ばくに近い発がんリスクを負うのだという。
うーむむむ。
まっこと困ったことだ。
原発反対を訴えてデモをしながら、健康にいいからと毎日玄米を食べているロハスな人たちは、えーと、つまりバカってことじゃん(笑)。


2016.11.09
アメリカ人って、バカだね〜。
イギリスのEU離脱も驚いたけど、トランプ大統領には腰を抜かしたわ。
おかげで福岡の陥没事故の関係者はホッと胸をなで下ろしているだろうな。
女が大統領になるのを嫌がる人がけっこう多かったとか、富裕層や支配層への反発がとか、いろいろ理由はあるだろうが、何はともあれ、「あんな下品な男をよくぞ自分らの頭にする気になったなあ」という驚きに尽きる。
驚きというか、呆れたというほうが正しいか。
下品、下品、とことん下品。言動の全てが下品で振る舞いも下品で髪型ですら下品。
オレだったらこんな下品な男が税金もらって国を代表するというだけで絶望するから、たくさんの人々がカナダへの脱出を始めたというのもよくわかる。
まったくこの先どうなってしまうのか。やれやれ、本当にアメリカ人はバカだ。


2016.11.08
福岡で活躍中のバルコニーというバンドの代表曲が♪「ナナクマライン」だ。
地下鉄の最後尾車両に座った若い恋人の苦い別れを、走りゆく電車に重ねて歌った名曲で、メロディー、歌詞ともにとても素晴らしい作品だ。大好きなんだよなあ、これ。
だが、その七隈線が大陥没というじゃないか。こりゃあおおごとだ。
ネットのニュースを見て、テレビのニュースを観て、仰天する。うっひゃー。
この孔の下を七隈線が走っているのか。あの恋人たちはどうなったのだ。
いや、それよりもセブンイレブンだろう。「日本で一番入りにくいセブンイレブン」ということで、ネットでは早くも大騒ぎである。
もっと大騒ぎなのが、このビルの駐車場にクルマを置いているドライバーで、「出られないから駐車料金がいくらになるか心配だ」という叫びがネット空間に響き渡って、多くの人の涙、いや、笑いを誘っている。
もっと驚いたのは、これでけが人の一人も出ていないということで、聞けばなんと陥没の5分前に工事を中止して道路を封鎖したというじゃないか。
ひゃー、なんという現場力!
現場の作業員の危機察知能力、そして責任者のリスク管理能力の正しさよ。そして判断後の行動の迷いのなさと速さよ。
これぞ日本の底力ではないか。現場力の真髄ではないか。
そう胸を張るおれであるのだが、しかし、再び目をテレビにやって大きく陥没した道路を見ると、うーむ、これでは中国を笑えないなあとがっくり肩を落とすのだった。


2016.11.07
サッカーダイジェストと同じ論調にはなってしまうのだが、ハリルホジッチ監督はタコである。
ぼけなすである。
サルである。
「Jリーグはレベルが低い」と、ことあるごとに公言している。これはJリーグを観て楽しんでいる我々としては非常にむかつく。
レベルが低くて悪かったなと毒づきたくなる。
そしてJリーグはレベルが低いから選手を呼びたくないらしく、毎回、代表チームに呼ぶのは半分以上が海外組である。その中にはろくに試合に出ていない川嶋のような古株もいる。
つまりは試合も観ないで選手を選んでいるわけで、意味がわからん。
非常に気分が悪い。
よって、Jリーグはレベルが低いと公言している監督が選んだメンバーのチームなど応援する気になれず、はよ負けてしまえとさえ思う。
そうなのである。「Jリーグはレベルが低い」と公言しているのは、ワールドカップ予選に負けたときの布石を打っているわけなのだ。
ますますタコでぼけなすでサルである。
こんな人間を代表チームの監督に差し出された日本は可哀相だ。
選手交代や試合運びなどを観ても、とことん無能であることがはっきりしたので、一日も早くクビにすることが日本とJリーグのためである。
けっこう本気で気分が悪い。


2016.11.06
「すごいちっちゃい子も面接受けに来てて、メイアイカミン? メイアイカミン?ってドアをどんどん叩いてたよ。鉄のドアだからでかく叩かないと聞こえないのになあ」と息子が言う。
何の話かというと、今日受けてきた英検2級の面接試験の話題だ。
そんな小さい子も受けに来てたのかと聞いたら「そうだよ、でもほんどとは大学生とか大人だったけど」とのこと。
面接試験は英語で行われ、それなりに小難しいことを聞かれたという。
お父さんの時は青学の英文を卒業するほうが英検一級より価値があったんだぞ、と自慢したら「へえー、青学ってそんなに凄かったんだ」と驚かれた。
うーむ、今や青学は三流私大。明治が私大トップというわけで、オレが青学のすべり止めに明治を受けて、当然のように合格したが蹴飛ばしてやったなんて、今ではありえない話らしい。
昭和は遠くになりにけり。
もっともそんな立派な青学英文に入学したというのに、さっぱり勉強せず、遊びほうけて、挙げ句の果てに留年したオレは、盆暮れに帰省するたびに母親から「はあ〜、あんたにはだまされた」と責め立てられたのだった。
まったく申し訳ねえ、母ちゃん。
そんなわけで、英検の面接を終えた息子と、午後は暇だから映画でも観に行くかとやってきたのが、池袋のサンシャインシネマ。昭和の映画館みたいなぼろい館である。
観たのは、ちょっと気になっていた「湯を沸かすほどの熱い愛」。
いやあ、凄かった。驚いた。ヤバいものを観た、という感じでガツンとやられてしまった。
主演、宮沢りえ。これが神がかったすごい演技で、いやはや仰天。大女優やんけ。
宮沢りえが、末期癌で余命2ヵ月という主婦を演じ、それを受ける娘役が、これが実によい。
回鍋肉のコマーシャルで、ぐっさんと一緒にむしゃむしゃとメシを食っている、あの女の子が中学生のイジメ役を演じている。
宮沢りえが凄まじい演技力できっちり死んでいく。それを支える娘や旦那(オダギリジョー)が実に素晴らしく、親に捨てられた人間どうしが集まって熱い愛で支え合っているという映画だ。
エンディングは衝撃。
たぶんきっとそうだろうと思ったオレの予想通りのオチだったのだが、それでも実際にその展開になると衝撃で、その瞬間に真っ赤な文字で「湯を沸かすほどの熱い愛」とババーンとタイトルが表れた瞬間は、いやー、実にロックでした。最高。
中学生の娘をもつオレは、物語の前半、母子のやり取りから目頭が熱くなったのだが、映画の途中から後ろの席のおばちゃんのすすり泣きが聞こえるなど、映画館全体が泣くのだった。
「えーとね、どんな映画かわかんないけどぉ、なんだかあ、お母さんと子どものって感じらしいよ」
「あれっ、邦画じゃん」
「あっ、邦画って嫌いなの?洋画がいいの?」
「ううん、好き好き、オレ、すげえ好き好き、邦画好き」
とロビーでしゃべってたカップルの女の子が、場内が明るくなったとき、「こんな映画と思わなかったーん。もう、泣いた泣いた泣いたーん」と目を腫らしていた。
息子は「うーん、すごいものを観たな。でも、親になってから観ると、また違う印象なんだろうな」と実に冷静な感想を述べたのが頼もしく、さすが息子よ、と褒めてやった。
そういう衝撃的な映画で素晴らしい作品である。「湯を湧かすほどの熱い愛」。子を持つ親なら一度は見るといいと思うよ。
この映画はオレにとって今年の第3位。2位は「シン・ゴジラ」で、1位は圧倒的ぶっちぎりの「ミュータント・タートルズ」である。これは息子も完全同意なのだった。


2016.11.05
アルビレックス新潟はともかく残留が決まったわけだが、負けて残留というあまりの情けなさにどよ〜んとした空気が漂っている。
まあ、仕方ないではないか。残留してよかった。
残留した名古屋は酷いぞ。
いやもう、出てくる出てくる。闇から闇のオンパレード。
例えばびっくりしたのが、会社内の人事抗争のあげく、なんと社内で恐喝事件が発生して訴訟寸前だったとかいう話。
トヨタ本社からの出向組対プロパーの抗争なのだろう。何をやってんだか。
今年、名古屋はトヨタの子会社になった。そのため潤沢な資金を手にして、カネで選手を集めればいい、という方針に変わった。
言うまでもなくこれで現場を努力することを放棄する。そして崩壊。
人ごとだから、すげえ面白いな。いろいろと勉強になる。
名古屋関連の2ちゃんねるを拾うと、実にいろいろと面白い話が転がり出てくるらしいので、仕事が落ち着いたらちょっとあさってみよう。
名古屋は、“国籍は日本だけどギャラは外人でやきゃイヤだ”闘莉王と、“大ベテランなのにチームをまとめきれなかった”楢崎が退団の危機。
一方、マリノスもボンバー中澤に年俸半額提示、栗原にも半額提示。
中澤は「やめろってことかい!」と激怒中らしい。
もともと生え抜きのベテランに無慈悲な球団である。あの松田をあっさり放出したことでもよくわかる。
さすが日産ゴーンの球団だ。ベテランと下請けには無慈悲なのも当然だろう。
この調子ではたぶんレジェンド俊輔も放出されるのではということで、磐田が俊輔にアプローチ中とか。
大久保はあっさり東京に行ったし、広島のウタカは川崎に行く気満々らしいし、川崎を見捨てて中国に行ったレナトはあっさり日本に帰ってきて今度は神戸に行くらしいし、今年は選手の動きがたいへんに賑やかだ。
闘莉王と中澤のもと日本代表センターバックコンビがフリーというなら、まとめて面倒見るという手もないではないが、合わせて3億円というギャラはいくらなんでも高すぎる。
半減しても1億5千万円。それならその分を有望な若手と監督に払ったほうがなんぼかいいわい。ということで、新潟ではいりません。
その監督だが、新潟をクビになった吉田タツマがなんと甲府の監督に就任というのでみんなで腰を抜かした。まさに仰天の人事である。
吉田タツマは、Jリーグ3大バカ監督の堂々の2位である。(オレと息子によるバカ監督選定委員会の決定)
1位は1シーズンで2つのチームをJ2に降格させるという離れ業を披露してくれた田坂で、3位はグランパス降格の戦犯である小倉。なお、今、「戦犯」と書いてしまったけれど、別に何の法律違反をしたわけでもないので、オレはこの「戦犯」という言い方が嫌いである。つい勢いで書いてしまった。ごめんな、小倉。
その中で堂々の2位が吉田タツマ。なんと2シーズン続けて途中で解任されるという、こちらも離れ業を披露してくれたのだ。
そんな吉田タツマが、どうして新潟をクビになった直後に甲府の監督になれるのだ。この就職力はとてつもない。
「タツマだるま」でもつくって、就活生に売ったらそこそこ儲かるのではないかと思えてしまう。
新潟が負けて残留という大恥を天下にさらしたのも、この吉田タツマの責任である。
もっともおかげで来年の降格は甲府に決まり。昇格組みの札幌、松本と合わせ、降格3枠が早々に埋まってしまったというわけで、こりゃ来年も新潟は残留だなとホッと一息である。
なーんて余裕をかましていると、あっという間に草刈り場になってしまったりして。油断はできないぞ。
などという話題でオレと息子は盛り上がる。
興味のない人からすればまったくわけのわからない話題だが。


2016.11.04
本日は大阪に日帰りである。
大阪ではたいしたことはしていないのだが、しかし、移動はやはり疲れる。
ぐったり帰ってきて、布団に倒れ込んだのだ。


2016.11.03
何が悲しくてそんなタコチームを応援しているんだろうと時々自分でも不思議になるんだが、故郷に本拠地を置いているという、それ以上でも以下でもない理由で応援しているんだよなあ、と思い出す。
アルビレックス新潟。
名古屋との直接対決で負けた時点でJ2降格は覚悟して腹をくくったから、正直、あんまり悲壮感はなかった。
というより、降格してもチームがなくなるわけでもないし、ステージは変わってもゲームは引き続き見られるのだから、まあ、それはそれでアリだよなあと思っていた。
だから今日の結果にはちょっとびっくりした。
アルビレックスが広島に負けるのは当然のこと。
弱い相手には無慈悲に向かって行く広島だが、今日はところどころ手を抜いていた。まあ、モチベーションを持ちようもないしな。
そんな広島相手に、勝たなくてはいけないゲームだというのにあっさり失点するのが情けない。
さらに情けないのが後半の後半。0-1のままでいい、勝たなくていい、点を取らなくていいというサッカーに切り換えてしまった。
いやあ、ひどいもんですなあ。手抜き王者と負けてもいいという卑屈チームの闘い。カネ取るレベルかよ〜。
でもいいのだ。そんな塩対応をしなければ、どうにも残留できないからだ。
指を指されるべきは名古屋で、降格の決まった湘南相手に1-3で敗退では、「せっかく新潟さんが負けてくれたのに〜」とサポが悔しがっても同情されるのは難しいだろう。
金持ちチームが落ちて、絶望したサポが泣く姿がアップになって、オレは、悪は滅びるのだ、地獄へ落ちろとののしって、ヨメに「やめなさいよ」とたしなめられた。
夏場に急にレオ・シルバを買い取ろうと画策したことがオレのハートに火を着けたのだ。そんなチームは地獄へ落ちろ。
ま、負けて残留という世にも珍しい荒技を決めてみせたアルビレックス選手。
まさしく土俵際の魔術師である。そろそろ「絶対落ちないお守り」を売り出してもいいレベルだ。受験生に売れる。
J1に残ったが、選手はかなり抜かれる。
ラファエル・シルバは浦和、松原は横浜。この2人は確定として、マイケル・ジェームス、山崎、指宿、田中達也はいなくなると見ている。コルスーテースもレンタル満了だ。
レオ・シルバは5年契約であと1年残っていて、おそらく降格したら移籍していいという条件がついていると思うので、残留が決まったからレオも残留かな。
本当ならレオがいることの弊害もあるので、高く売れるなら売ってもいいのだが、しかし、今日のゲームのひどさを見ると、やっぱりレオ不在では来年が思いやられるので、残って欲しいものだ。
降格が決まったら、父ちゃん、明るいうちから酒飲んで大暴れするに決まっている、と隅っこで震えていた娘は、なぜ負けたのに残留するのか、仕組みはわからないまま、とにかく父ちゃんが暴れずに済んだということでホッと胸をなで下ろしたのだった。


2016.11.02
先日買い替えたクマだが、間違えた、クルマだ、クマを買い替えたら大変なことになる。
そのクルマだが、すこぶる会長に走っている。間違えた、快調に、だった。会長が走ったら息切れしそうである。
1500ccという非力さだが、思ったほど非力に感じさせず、坂道もなんのストレスもなくのぼる。
ハイブリッドなので、やたらと静かだ。
燃費は思ったほどよくないが、これは近所をこちょこちょ走ってばかりだからだろう。
まったく日本のクルマはよくできてるなあと感心する。


2016.11.01
仕事が詰まっている。そのため、連日のように新しい仕事の相談がきて、そしてすべてお断りしている。
しかも1日に2つも3つも!
以下、愚痴である。
この業界には「仮押さえ」というシステムがある。
「ウチのポンコツ社長をインタビューして欲しいんですが、いつならいいですか。」えーと、×日と×日が空いてます。「了解〜。ちょっとポンコツ社長の予定を聞いて連絡します」
「ウチの腰抜け社長をインタビュー強い欲しいんですが、×日はどうですか−」。あちゃー、その日はポンコツ社長のインタビューが入ってて忙しいんですわ。「あらま、じゃ他を当たりますね」
そんなやり取りがしょっちゅうなのである。
この×日と×日が仮押さえ。
仮とはいえ、キープされているわけだから、他の仕事を入れるわけにはいかない。
飲食店の予約と一緒だな。
問題はこの仮押さえの日程が、何日間にも及んで、実際に必要なのはそのうちの1日、という点である。
おかげで他の仕事が入れられず、どれだけ機会損失しているんだか。
まあ、仕事があるっていうことなんだから、感謝しなければね。
それはそうなんだが、しかしやっぱり、なんとかならんかなあと思うのだった。

「帰郷」浅田次郎・集英社・Kindle。戦争は、浅田次郎にとって終生のテーマなのだろう。今まで数多くの作品で取り上げてきて、そして今回は戦争をテーマにした作品ばかりを集めた短編集。相変わらず見事なものである。「オレを食って故郷へ連れて帰ってくれ」と言われて死んだ戦友の肉を食った男の物語「金鵄のもとに」は特に好みだった。


2016.10.31
最近はほとんど外で飲まなくなった。いつも家飲みである。
原因はいくつもあるが、一番大きいのは、面倒くさいということだ。
以前は家で晩ご飯を食べた後に近所に飲みにでたが、今はそれが面倒くさい。
これは家で仕事をしているフリーランスならでは。仕事帰り、会社帰りに「ちょっと寄ってく?」という機会がないからだ。
それに加えて娘が中学生になって塾の時間が遅くなり、その送り迎えをしなくてはならないので、ビールもしばっと我慢というわけだ。
まあ、無駄遣いが減ってよろしいと思う。


2016.10.30
「イナゴでしょ」とイサワ氏が指差すほうを見れば、おお、そこには確かにイナゴの佃煮。迷わず100グラム購入したのだった。
ここは佃島。東京湾で捕れた魚介類を醤油で煮込んで保存食とした佃煮の発祥の地。←出任せを適当に言ってるが、たぶん合っている気がする。
本日、たんさいぼうのライブの帰りに、ふと思い立って久しぶりに佃島に立ち寄って佃煮を買ってみたのだ。
レトロとモダンが同居するこの街は、一度は住んでみたいと思っているが、たぶんかなわないだろうな。
毎朝近所で産みたてのタマゴを買い、自宅で買っているヤギの乳を飲み、納豆は家の納屋で発酵させたものを大皿に山盛りにして、魚は地元の浜に揚がったものを行商人から買って、という生活で育てられたオレは、たぶんそうした食生活のおかげで基本的に丈夫にできている。
イナゴの佃煮もその仲間だ。
農村部の貴重なタンパク源・カルシウム源として重宝されていたイナゴの佃煮は、母の作る弁当で、いつも白いご飯の上にたっぷり載せられていた。
旨いよなあ。
おーい、お土産に買ってきたぞうと家に帰って食卓に上げたら、娘はぎゃっと叫んで飛び退き、息子は目を点にして固まってしまった。
旨いんだぞ、これはとオレが一口放り込む様子を固まったまま凝視していた息子は、あはは、足が歯に引っ掛かるなあというオレの言葉にのけぞった。
平成生まれ、21世紀育ちの子どもたちには、さすがに無理であったか。

「ちょいな人々」萩原浩・文春文庫。うまいなあという短編集。軽く読めるのだ。


2016.10.29
一言で言えば、狂った試合だった。頭のおかしいゲーム。
どうだった? と人に問われて、振り返りたくない、答えたくないというレベルのゲームである。
Jリーグもあと2戦残してアルビレックスは残留圏最下位。降格圏最上位の名古屋とは勝ち点で差がなく、得失点差でかろうじて上にいる状態だ。
トヨタがスポンサーについていて、大都市圏にある名古屋を、Jリーグとしては落としたくない。
一方で、何のタイトルを取るわけでもなく、つまりはリーグの盛り上げに貢献せず、しかも雪が降るために秋冬制に反対している新潟は、ぜひ落ちて欲しい。
そんな被害妄想も、冗談半分と片付けられないのが昨今のJリーグ。
今日の相手はガンバ大阪だ。
前半を1-1で終え、後半が始まってすぐ、ラファエルが2枚目のイエローを出されて退場である。誰がどう見ても反則などしてなくて、笛が鳴った瞬間はむしろ相手のファールと思ったほどだ。
他チームのサポーターも呆れたほどの酷い誤審。というより、明らかにラファエルを退場させてやろうという腹の見える仕打ち。
来シーズンはほぼ浦和へ移籍することになるであろうラファエルは、これで最終戦の新潟ホームに出られず、猛烈な抗議の後に泣きながらグラウンドを去った。
抗議しながらも両手を背中でしっかり組んでいた姿勢に「よくぞガマンした、オレだったらレフェリー殴っていた」という声が多数である。
前半でアルビレックス新潟が追いついて1-1になって、ハーフタイムにレフェリーが上に怒られたのだろう。「何をやっているのだ、とっとと新潟を負けさせろ」と。
それであわてて後半開始すぐにラファエルを退場にしたのに違いない。
その証拠に、この退場以来、接触プレーに対して反則を取らなくなったのではないか。
とまあ、そんな言いがかりもつけたくなるほど、酷い判定だった。
この判定の伏線は、前半にアルビレックスが追いついたゴールにあるのだろう。
あのゴール、明らかに新潟の反則だった。相手キーパーの手を引っかけて反応できないようにしている。
当然、ガンバは猛抗議だったが判定は覆らず、レフェリーはその帳尻合わせで新潟のフォワードを退場にしたと考えられる。これは、あながち的外れじゃないと思うよ。
だが、帳尻合わせにしてもあの退場は酷すぎた。つまりはレフェリーがゲームをコントロールできていなかった。
あげくに後半ロスタイムにはレオ・シルバが一発退場のレッドをもらう。振りまわした手がたまたまレフェリーの手に当たってしまったことによるものだが、悪意のある行為ではなく、これも酷すぎる。
もっとも熱くなったレオをすぐにレフェリーから引き離さなくてはならず、その役目を他の選手が誰もやってないという点に、自業自得、自滅ということも言える。
まったく目も当てられないほど酷い試合で、二度と振り返りたくない。
幸いにしてというか、呆れたことにというか、残留を争っている4チームがそろって仲良く負けてしまったから、最終戦1戦を残してまだ首の皮一枚がつながっている状態。
それなのに最終戦はレオ・シルバ、ラファエル・シルバ、さらには守備の要のマイケルが出場停止という有様で、それに加えて野津田が契約上出られず、守備の大野とフォワードの山崎が怪我で出られないという非常事態。
えーと、要するにベンチ入りの18人さえちゃんとそろうかどうか、危ういという事態なのだ。なんてこった。
もともと1軍半のチームがさらに1軍半の半になってしまった。いや、もうJ2でも勝てるかどうかというメンバーしかいない。
その状態で迎える相手が、競合・広島。始末の悪いことに広島というチームは、弱い相手は徹底的に叩くという、さすがヤクザ抗争の本場らしい本性をしている。困ったもんだ。
この有様に、アルビレックスを応援するより名古屋の相手の湘南を応援した方がまだいいというサポーターまで出る始末。いや、でもその湘南は既に降格が決まってて、モチベーションだだ落ち。名古屋に勝てるわけなかろう。
しかも、開幕戦で大いに笑いものにしてやったから、湘南は新潟を恨んでいる。
とほほ。もはや絶体絶命、断崖絶壁。
それにしても今日の試合は狂った試合。思い出したくもないゲーム。
ああ、腹の立つ。


2016.10.28
昨日の夕方は六本木の高層ビルで、上場IT企業の社長に、グローバル戦略について話を聞いた。
今日の昼は、ギリギリ足立区あと一歩で埼玉県という産業廃棄物処理工場でトラックの運転手に「借金抱えてこの会社にたどり着いたときは手元に2000円しかなかったですよ」という話を聞いた。
あまりの振れ幅にくらくらしてしまう。だから面白い。
右から左、上から下、どんなテーマだろうが相手だろうが等距離で話を聞けるというのがオレの持ち味であるのだが、これだけの振り幅があるのは珍しい。
すげえ面白い。だからこの仕事はやめられない。
職業に貴賎はないからどっちも素晴らしい仕事だと思う。
だが、スマホのゲームなんてなくても人は生きていけるが、産業廃棄物の処理がなければ社会は立ちゆかないのは事実だと思う。
かたや若くしてIPO長者となり、かたや手元に2000円である。
うーむ、とかく不条理よのう、この社会。
そしてどちらも人手不足。だはは。
「夢を食った男たち」阿久悠・文藝春秋・Kindle。重松清の阿久悠評伝つながりで本人の書いた年代記を読む。これも確か以前に読んだことがあるはずだ。黄金の70年代を中心に振り返っている。まったく70年代というのは輝かしきディケイドだった。70年にオレは中学1年生になって大阪万博のニュースに胸躍らせ、80年に大学を卒業して、沢田研二の「TOKIO」とともに就職した。中学、高校、大学というもっとも多感な時代を送ったのが70年代。たぶんオレの中の様々な価値観というのは、それにつながる60年代後半から70年代でつくられたのだろう。サンダーバードとか、巨人の星とか。そんなことを思い出しながら読み返す。言葉遣いがところどころ変で、ちゃんと編集の手が入ったのかなあ。


2016.10.27
音楽の仕事をしていて学んだことの一つが、アレンジャーはスタジオを制圧しなくてはならない、ということだった。
スタジオでの録音の時、アレンジャーはプレーヤー、歌手、エンジニア、スタジオマンとその場にいるすべてに指示を出し、従わせなくてはならない。たとえ相手がスポンサーであっても。
闘いを制するために制空権を握るというわけだな。
アレンジャーが制空権を握れないと現場は混乱し、仕事は進まなくなる。
なるほど。
これを、40代半ばにして素人だったオレがやるのは、正直、キツかったぞ。
エンジニアもスタジオマンも、その道のプロ。それを素人のオレが、しかも年上のオレが、制圧しなくてはならない。
だからオレは虚勢を張り、見栄を張り、ついでに声も張り上げて、ヒリヒリする空気の中で必死で制圧に努めたぞ。
おどおどしてはならない。自信なさそうにしゃべってはならない。
心の迷いなど見せず、迷わず判断を下し、知らないことを聞かれてビビリながら、自信たっぷりに答えていた。
おお、今気づいたが、これって語学にも通じるではないか。
他国語でのコミュニケーションのポイントは、知っていることを堂々と自信たっぷりに大声で話すことだ。
ハウマッチでもエクスチェンジマネーでも、相手がこちの思うとおりに動き出すまで、大声で堂々と繰り返せばよい。
入国審査など、指を立てて、スリーデイズ、斉藤寝具と相手の目を見て吠えればいい。(斉藤寝具のネタは、西原理恵子のパクリ)
一番よくないのは自信なさげに目を泳がせて小声で話すことで、オレはともかく虚勢を張りつつ、スタジオでの制空権を握ることに必死だった。
面白いもので、虚勢であってもそんな振る舞いをしていると周囲は自然と従うようになり、オレがOKを出せばそのテイクはOK、という空気が出来上がっていく。
ポジションが人をつくる、と言い換えてもいいだろう。
そしてこれは、副業の音楽仕事だけでなく、本業のライター仕事でも同じだ。
ライターは取材の現場の制空権を握らなければならない。
アレンジャーとして学んでから、オレはライター仕事でもそういう覚悟で現場に臨むようになった。
いざインタビューが始まったら完璧にオレが仕切り、オレがOKと思ったらその場はOKという空気をつくることを意識するようにしている。
制圧せよ、ライター。
だから、今日みたいに、イレギュラーなことながら、他人がインタビューするのを近くで眺めて記録だけ取る、という仕事は、人の仕事ぶりを見るという意味で非常に興味深かった。
ちっとも制圧してないじゃん、現場。
なるほど、ライターが制圧しないと現場は弛緩し、あるいは暴走し、話はまとまらないのだな。けっこういい勉強になった。

「校閲ガール」宮木あや子・角川e文庫・Kindle。ドラマ化されてちょっと話題ということで、読んでみる。いわゆるお仕事小説で、なかなか日の当たらない地味な職業について、その裏話を核にしながら恋愛や人間関係の確執などを織り込めば一冊出来上がりという見本のような小説だった。予想はしていたが。もっともそのアプローチを揶揄するなら「舟を編む」も同じ俎に上げられそうだが、決してそうはならず、品格ある文芸小説として高く評価されているわけだから、要は三浦しおんがすごい、作者の力量の違いだ、ということになる。まったくその通りで、校閲ガールはキャラの造形がどうにも退屈で、生硬な文章は面白みと美しさに欠け、要するに校閲という裏方作業の面白さしか伝わってこない。続編は、まあいいや。


2016.10.26
2000年代、新幹線に関わる人たちはみんな「航空機のサービスを目指せ」を合い言葉にCSを競った。
今、航空関係の現場でのサービスの劣化は激しく、鉄道関係がはるかに先を行くようになった。
航空機は他に移動手段の選択の余地がない状況が多く、また、空港や機内も、中に踏み入れたら逃げられない状況になっていることから、航空関係者の心の深いところには「乗せてやっている」という不遜な思いがあるに違いない。
いや、そう思うくらい、今日はいろいろと酷かったのよ。
今日は札幌日帰りだったけど、行きの羽田は修学旅行の団体とぶつかって手荷物検査の混雑ぶりが酷かった。
ならば他の窓口を開けるとか、団体客はどこかへ並ばせるとかすりゃいいのに、傍観。
その混雑の中、搭乗の遅れている客を促すボードを持った正副の兄ちゃんが「××様〜」と、大声を上げるでもなく、走るのでもなく、だるそうに小さな声で数メートル歩いては引き返し、というのを繰り返していた。
帰りの札幌はもっと酷かった。
これも手荷物検査。
オレの4人ほど前のおばちゃんが何かに引っ掛かったらしいのだが、原因はよくわからない。
とにかく、おばちゃんもゲートも係員もただ呆然と立っていて、時々、ぼそぼそと小声で会話しているのみ。その状態で15分。信じられない。
時折、ハゲの制服おじさんが走ってきて係員に何ごとか確認し、また走り去っていく。要するに本部のようなえらいところで上司に何かを確認するために、おじさんが走り回っているらしい。なぜ電話しないのだろうか。
そんな状況で20分が過ぎる。
隣の列はどんどん進んでいるのに、こちらは100人以上が並んで動かない。
まず状況を説明し、次に対応を考える。
この場合だと、対応に時間がかかることを後ろの列の客に説明し、別の窓口を開けるなり、隣の列に誘導するなり、すべきである。
だが、一切対応なし。空港内のアナウンスもなし。
どうやら列の後ろのほうでは暴動寸前だったらしく、制服のねえちゃんがあわてて駆けつけてきたが、別に何か対策が取られたわけでもなかったから、事態はまったく改善されなかった。
警備会社は、セノンだった。
しょうがねえな。
サービス投げの体質がこんな事態を生んだ。
ANAを利用したのだが、機内ではスッチーの態度がごれまた「乗せてやってる」状態のひどさ。
先日乗ったJALのほうが明らかに洗練されていた。
JAL対ANA、格ではもうすぐ逆転するかもしれない。おごって有頂天になっているANAは、ちょっとどうしようもない。


2016.10.25
やはり寒暖の差が大きいのは、体にこたえるなあ。げほげほ。


2016.10.24
大風邪をひいてしまった。とほほ。
朝晩冷えてきたというのに、面倒くさがって夏服のままでいたことが原因だ。
寒くても服を着るのって面倒だよなあと息子にいったら「んだんだ、よくわかる」と納得してくれた。だからといって男子中学生と同じ気になってはいかんだろう。58歳。
ちょっとやばいかなと思ったらすぐにひどくなって、鼻水とセキとのどの痛みだ。
以前は季節の変わり目なんて関係なくぶっ飛ばしていたのに、いつまでも若いつもりでいてはいかんということだ。
風邪をひいたときは、だいたいこれで治る。葛根湯にユンケル。
今回もその黄金の組み合わせを飲んでとっとと寝た。
ところがどうだ。治らない。
要するにこれもトシということだろう。ああ、情けない。
人にインタビューするのにセキだけは失礼だから、咳止めを飲んで仕事に出かける。はあ、寝ていたい。こんな時にフリーランスは困る。
コンタック咳止めのおかげでセキは確かに最小限に押さえられたが、鼻水はダダ漏れ。
ずびばぜん、ずびーっ、かぜひぎまじて、ずびーっ、お見苦しくでずびばせん。
なんともみっともないインタビユアーなのだった。


2016.10.23
登山家の田部井さんが亡くなったという地味なニュース。
この人も昔、オレがインタビューしたんだよなあ。
先日の平尾誠二に続いて、多少なりとも自分のかかわった方が世を去ると、けっこう落ち込む。
参った。


2016.10.22
ギリギリ、降格寸前の崖っぷち。
残る3連戦で1勝・1分でないともはや降格という状況で、その3連戦の相手が浦和・ガンバ・広島ときたもんだ。
なんの罰ゲームだ、こりゃ。はい、それは前監督のダルマの罰です。
まったくあのタコ監督のおかげでチームはずたずた。「選手が退場するよりも1点取られた方がいい」という迷言をオレは忘れないぞ。
そんな状況で今日ホームに迎えた相手は浦和。
ひょっとすると優勝もあるかもということでNHKが地上波で全国生中継。しかも解説は木村和司。
点を取るにはどうすればいいでしょうかとアナウンサーに聞かれて「攻めることです(きっぱり)」と胸を張った木村和司は、チームのことを問われて「よく見てないので知らない」といばるナイスガイ。
なんでこんなのしか解説に呼べないんだよ、NHKは。松木を呼べ、松木を。
ところがその松木は、新潟ローカルの中継で解説に呼ばれていたのだった。
そうである。今日の新潟・浦和のゲームは、NHK総合に新潟ローカル局、さらにはスカパーと3局同時生中継。電波の無駄遣いすぎる。根回しとか、調整とか、談合とか、いろいろやりようはあっただろうに。
いやあ、いいゲームでした。
浦和さんの優勝のかかったゲームでこっちがボコボコにされ、全国放送で恥をさらすのだろうと予想していたら、いやあ、いいゲームでした。
新潟、頑張った。1点取られてすぐに取り返し、1-1のまま後半へ。
浦和が、レオにボコボコにされた森脇を下げ、さらにここが勝負所とみて李を投入し、中盤ナシのスカスカサッカーに転じる。柏木が休みだと、こうするしかない。
それを見てこちらはどう動くか。と思ったら、アッと驚くラファエルと小泉の交代。
これはちょっと危険な賭だなと思ったら、小泉が抑えていたところを突かれて後半ロスタイム、つまり記録上は90分で追加点を許して万事休す。
無尽蔵のスタミナと体幹の強さを誇るレオ・シルバが最後はへろへろになって走れなくなるほどだった。実際、あんなレオを初めて見た。
ボール回し一つひとつにひりひりした、本当にいいゲームだった。
浦和サポも「こんなに強いのになんでその位置にいるんだ。今日もたまたま勝っただけだ」と素直に称賛する強さで、いいゲームだったなあ。
でも、負けてしまって、これで残り2試合、ガンバと広島に1勝1分けでいかなくてはならなくなった。
いやあ、しびれますなあ。まあ、こないだ名古屋に負けた時点でオレは降格を覚悟して腹をくくったから、残留争いを純粋に楽しんでいる。めったにないものな、こんなのは。
強いチームだから応援しているんじゃなくて、単純に故郷のチームだから応援している。
たぶん残留は無理だとわかっていても、贔屓チームだから応援している。
あと2試合。そして今年はその後に天皇杯が残っているので、まだゲームを楽しめる。
でもなあ、やっぱ勝って欲しかったなあ。残念!

「蜜蜂と遠雷」恩田陸・幻冬舎・キンドル。
ピアノコンクールを舞台にした小説。ミステリーを主戦場とする作者であるが、これはミステリー色をまったく排した作品。登場人物が非常によく描けていて、さらに“曲を知らない人に向けて言葉で音楽を説明する”という大技に挑戦して、見事に成功している。「夜のピクニック」(だっけ?)などと並ぶ、恩田陸の代表作ではないか。音楽に少しでも興味のある人は読むといいよ。お薦めです。オレは家にピアノを持っていない天才ピアノ奏者という少年が一番好き。
「星をつくった男」重松清・講談社・キンドル。
確か昔読んだよなあと思いつつ、再読してみた。思った以上にさらっと読めてしまった。阿久悠の人生を振り返ったノンフィクション。実は最近、阿久悠の日記をまとめた本というのが出版されて、ちょっと気になっているのだけど、ま、とりあえず今日はこのあたりで。
「もう一つのバルス−宮ア駿と天空の城ラピュタの時代-」木原浩勝・講談社・キンドル。
ナウシカはジブリじゃないけれど、ジブリ及び宮崎駿一派で最高傑作は、ナウシカとラピュタだろう。千と千尋以降の凋落ぶりは酷く、過去の自分のパクリばかり。ポニョ以降はもう観に行くのをやめた。そんな時間があるなら、ナウシカの続編をつくれ。最新のデジタル技術でラピュタをリメイクしてくれ。というわけで、これはラピュタを制作したときのスタッフの一人、制作進行を務めた人物の制作秘話。純粋に創作活動に挑むエネルギーがほとばしる一冊だった。


2016.10.21
鳥取で震度6にはちょっと意表を突かれたというか、想定外のさらに外というか。
そういや火曜日の夕方、井澤君とクルマに乗っていたら、西野空に不思議な形の雲が見えて、あれはもしかしたら地震雲かもねーと話したっけ。ビンゴだったか。
それにしても昨日の大阪出張が今日だったら、オレは帰ってこられなかったかもな。
そう思うと、オレは持ってるな。
威張ってもむなしいが。


2016.10.20
ラグビーの平尾氏が亡くなったというニュース速報に、大阪でビックリ。
そうである。昨日は大分、今日は大阪。もちろん日帰り。ついでに言えばおとといは大宮だったので、大宮・大分・大阪と3日連続で「大」なのだ。
大分の翌日が大阪なら泊まればいいではないかと思われるだろうが、しかし、クライアントも案件も違うから、じゃあ、宿泊代はどこがもつのだ、オレか? オレが自腹か? ぶるぶる、カネを稼ぐために遠くまで行くというのに、カネを使ってどうするんだよ。
ならばいったん飛行機のチケットを受け取って、その後に解約してそれを宿泊代に充てればいいではないかという意見もあるわけだが、だいたいこういうチケットは何らかの割引を使い、しかも会社名義のカードで買ってたりするので、解約するにも同じ窓口じゃなきゃダメ、カード会社に言わなきゃダメ、とかややこしいことになっているから、そんなことを客先に頼んだところで「知ったことか」で終わり。
要するに二日続けて日帰り出張のほうが、波風が立たず、オレも怒られなくて済む。
それはともかく平尾である。
この日本ラグビー界の第一人者にインタビューしたのは、阪神淡路大震災の前だったから、たぶん1991年とか、そのあたりではなかったか。
当時、既にラグビー界のスーパースターだった。
オレは神戸製鋼まで足を運び、まだサラリーマンだった平尾氏にインタビューしたのだ。
とても礼儀正しい常識人で、帰る時は正面玄関まで見送りに来てくれて、オレたちの乗ったタクシーが走り去るのにずっと頭を下げてくれていたのを、よく憶えている。
小学生向け雑誌のインタビューだったので、「平尾せんしゅがラグビーをはじめたのは、どうしてでしゅか」という質問もさせてもらった。
平尾氏は「それ、100万回も聞かれてますよ〜」と苦笑。まままま、子ども向け雑誌なので、うんざりでしょうが、そこはお言葉を、ままままま。
そんなやりとりもあったっけ。
ラグビーにはまったく興味もなく、知識もなかったので、別に緊張もしなかったが、要するにサッカーで言えばカズみたいにものだよな。そう思うと、貴重な体験だった。
53歳。
オレより5歳も若かったのか、とちょっとびっくりする。
いくらなんでも早すぎるだろ。残念である。たまたまそのニュースを受け取った日に大阪にいたのも、なんかちょっと思うところはある。


2016.10.19
朝の飛行機で大分に行った。
大分空港は、ずいぶん久しぶりだ。
バブル時代、ある不動産屋の仕事で、湯布院の温泉に泊まって、別荘に住んでいる人を取材するという仕事があったっけ。
湯布院で一泊させてくれる経費を与えてくれたのにはバブルの当時でも驚いたものだったが、取材先の別荘に住んでいたオーナーが、実は東京の人で、時々フェリーに乗って別荘に遊びに来ているときいてびっくり。
投資コンサルタントをリタイヤした人だそうで、何億円も持っていると話してたっけなあ。
そんなことを思い出しつつ、大分空港から市内までは1時間もバスに乗らなきゃならないだよなあと閉口しつつ、だがもっと閉口したのは行きの飛行機。
オレの後ろに乗っていたのは赤ん坊連れの夫婦で、この赤ん坊が泣くわめくのはまあガマンできるのだが、参ったのはオレのイスをフライトの間中蹴り続けたことだ。
あげくに、赤ん坊はオレの頭をペシッと叩きやがった。
なのに若夫婦は何も言わない。知らんぷり。
あんまり頭にきたからスッチー呼びつけて注意させようかと思ったが、よく考えたら航空会社はJAL。
責任回避、事なかれ、客はゴミと思ってる体質の会社に言ってもしょうがねえなあと思い直して、90分のフライトをじっと耐えたオレだった。


2016.10.18
本日はたんさいぼうのライブである。行き先は、さいたま市の小学校だ。
1年生とその保護者向けのライブで、なんと500人近くものオーディエンスが相手だ。まるで渋谷公会堂でのライブのようだ。
今月はあと1回、ライブが残っていて、11月は4回、12月も4回のライブが予定されている。
けっこう仕事も忙しいので、ひーこらいいながらこなすのだ。


2016.10.17
ほにゃららクリニックは我が家のかかりつけ医である。
風邪をひいたといっては診てもらい、お腹が痛いといってては診てもらう。やたらと薬を出すのには閉口するが「薬を飲めば治るんだから飲めばいいじゃん」という考えの医者だから、仕方ない。
内科、胃腸科、整形外科、皮膚科、外科。なんでも診る。
去年ぐらいには眼科まで始めた。もちろん往診もやる。
よく言えばプライマリ・ケア、まあ、医者のコンビニみたいなものだ。
従って大変に重宝しており、多少の無理も効くから、ちょっと子どもが高熱だと、いいからタミフル処方しろと脅すと、「しょうがねえなあ」といいながらタミフルをくれるのだ。
もちろんこっちも多少の無理は聞いてやる。先日は、琴奨菊が横綱に挑戦するという大一番。「いやあどうなるかなあ」と大相撲ファンの先生に、患者として座っていたオレは、んじゃあ、テレビ見ていいよと言ってあげたところ、大喜びで診察室を飛び出して待合室の前で身をよじるように声援を送っていた。
「いやあ惜しかったなあ」とニコニコしながら帰ってきたが、待合室中の患者が呆れた顔をしていたのは言うまでもない。
そんなほにゃららクリニックで、オレは今日、インフルエンザの予防接種だ。
家族は既に終えている。
注射の後、待合室でウデをさすっていたら、壁に張ってあるポスターが目に飛び込んできた。
「発毛相談」。
ポスターにはそう書いてある。
こ、こ、こ、この医者は、ハゲの治療まで始めたのかっ!
お茶を飲んでいたら吹き出すところだった。
もちろんハゲは病気ではない。病気ではないが、ちゃんと治すつもりのようだ。
恐るべし、ほにゃららクリニック。


2016.10.16
本日はさいたま市でたんさいぼうのライブである。
秋晴れの素晴らしい一日だ。それなのに、わざわざたんさいぼうのライブなんかに来てくれた参加者には本当に感謝である。
帰り、クルマで環八を走っていたら、面倒くさそうな渋滞に遭遇した。
事故かな、面倒くさいなあと思ってのろのろ走っていたら、案の定だ。
なんとベンツがアウディに追突した様子で、これはかなり面倒な自己だなあ。
天気がいいからと出かけるとこういう事故になっちゃうから、やっぱりたんさいぼうのライブで正解なのだ。


2016.10.15
デブは万病のもとなのである。
毎年受けている区の健康診断の結果が送られてきて、まあ、はっきりとした病気がどうのという報せではないのだが、それでもしっかりと「肥満」と書いてある。
困ったものだ。
現在、オレ市場最重量の体重にあるので、参ったなあと思っていたところだった。
自分で参ったなあと思われていることを人から指摘されるとムッとするので、健康診断に「肥満」と言われるとかなりむかつくのだが、しかし、事実だから仕方ない。
冒頭、オレは「デブは万病のもと」と書いた。これは真実の一言である。
オレはこれに続く警句を発しようと思う。
デブは食う。
去年は、一念発起して昼飯を抜いたら、なんと半年近くで5キロも痩せたのでなかなか調子いいと思ったのだが、コーヒーで空腹をごまかすような状態はやっぱりよくなかったのか、秋に胃カメラ騒動になってしまった。
うーむ、もう一度昼飯抜きに挑戦するか。
今も晩ご飯は炭水化物を抜いているのだがなあ。
動物界ではこれから冬眠のために食べまくるというのに、オレは困ったものである。とほほ。


2016.10.14
新規開店ラッシュの石神井公園に、またまた黒船上陸である。
駅前の一等地に「かぶら屋」だ。息子など拍手喝采である。
「かぶら屋」は秋津にもあって、一度彼を連れて行ったのだが、息子はことのほか気に入ってしまったようだ。
狭くて安い居酒屋である。揚げ物中心。
ただ、安いのは見かけだけで、量が少ないからたくさん頼んでしまい、結局は高くついてしまうのだが。
僕は余り行く気はないけれど。息子のために一度は行ってみようかと思う。
その他にも、まだ行ってないが先月オープンした「ミート酒場」というのはテレビにも紹介されたらしい。イタリアンが食べられる安居酒屋というコンセプトらしく、ここのスパゲティミートソースは日本一旨いらしい。自称だが。
その安酒場ふうの外観から娘はあまり行きたがらないので、ここも息子と一緒に近々リサーチしてみようと思う。
店が次々とオープンするのは活気があってよろしいことだ。その一方で先日まで行列のできていた人気店に空席が目立っているのを通りがかりに目にすると、飲食ビジネスはつくづくシビアだなあと痛感する。


2016.10.13
おっと、ボブ・ディランかよ〜。
オレがギターを弾き始めたのは吉田拓郎が世に出てきた頃だったから、その時点で既にディランはオレにとって過去の人というか、一つ前の人というか、よく言えば伝説の人というか。
リアルタイムで訊いたのは学生時代の「コーヒーをもう一杯」ぐらい。「風に吹かれて」も「ライク・ア・ローリングストーン」も過去の曲として聴いた。
認識としては詩人と言うよりアメリカの尾崎豊みたいな。って、その頃尾崎豊はいませんでした。すいません。
でも「ローリングストーン」なんて、転がり落ちる上流階級の人を指差して笑う歌だから、ほら、なんとなく尾崎豊でしょう。
ちなみにこの曲のレコーディングが終わった時、同じスタジオミュージシャンが「ついでにちょっと頼むよ」と言われてその場で録音させられたのが、サイモンとガーファンクルの「サウンド・オブ・サイレンス」だったというのは豆。
何気なく聴いてもまったくおんなじ音だとわかって、笑えます。
オレがボブ・ディランにさして興味を抱かなかったのは、そんな風に一つ前の人というイメージに加え、音楽があまりに単純で退屈だったからだった。スリーコードに簡単なメロディー。あのクセのある歌い方がなければ、単なる素人の鼻歌レベルの曲ではないだろうか。
まあ、そんなわけでノーベル賞と言われても、へえーとしか思わない。
それよりもエンターテイメント、特に音楽業界では、アメリカこそが世界だというような認識なのが腹立たしい。たぶんディランよりもっと優れたミュージシャンは世界中に山ほどいると思うよ。


2016.10.12
さて、オーストラリア戦だが、監督の無能さがますます浮き彫りになった一戦と見ていたのに対し、日経新聞のスポーツ欄では「相手の武器である左サイドを、小林でふたをした」と高く評価している。
ふむ、なるほど。そういう見方もできるのか、とちょっとびっくり。
まったくサッカーとは、人によってまるで評価が異なるから面白い。
だが、一番面白かったのは、あれだ、鳥だ。
ピッチには試合が進むにつれてたくさんの鳥が舞い降りてきた。ハトか。いや、大写しになったやつらを見たら、なんとカモメだった。
港町なので、カモメは普通にいるらしい。
こいつらが、普通にピッチに舞い降りて歩いてやがる。そんなところに餌でもあるのか。
その数は時間とともにどんどん増えてきて、ますます傍若無人。「どーせワクには来ねえからよ」と言いながらゴール周辺をひょこひょこ歩いていて、大笑いだった。
かりにも国際試合、それもワールドカップの最終予選である。
ありえねーと言いながら、オレと息子は画面を指さして大笑い。
なにごとかと顔を上げたヨメと娘も、指さして「うひゃひゃひゃ」と笑うのだった。
笑いに包まれた最終予選って、なんだか平和でいいなあ。
なんてどうでもいいことを、例によって取材時間の合間にポメラで書いて、そして家に帰ろうと池袋駅にたどり着いたのが3時45分。
駅構内を歩いていたら西武線が止まっている、大江戸線が止まっているというメールが飛び込んできて、ありゃりゃりゃと驚く。
とりあえず西武線の改札まで20メートルだ。
大江戸線も止まっているなんてなんかの間違いの可能性もあるわな、ほら、駅の時刻表の表示もちゃんと出ているし。
一応、念のため若い駅員をつかまえて訊いてみる。
電車止まってるって? 「はい、そうんです、停電です」 ありゃ、復旧は? 「見通しは立っておりません」
あとで思えば、これは停電事故直後のことだったわけだ。駅員も何が起きたかわかっていなかったのだ。
この時点で池袋駅はまったく普段どおり。
あらら、困ったな。じゃあ、東武線経由のバスで帰るか。
すぐさま方針を決めて、東武線の改札に向かう。成増までいって、そこから地元までバスという狙いだ。実はこれも、歩く距離が少ないので、案外楽ちんな帰り方である。
オレがそうやって西武線から東武線に移動しようと歩いている頃、学校から帰宅中の娘が歩道橋の上から目撃したのが、もくもくと上がる黒煙。あわてて帰った娘はヨメに報告して「お母さん、早く早く」と歩道橋まで母親を引っ張っていった。
歩道橋に上がったヨメは、確かに立ち上る黒煙を目にして「ひゃあ」と驚き、写メをオレに送ってきたのである。
オレは池袋駅地下通路でその写メを受け取ったわけだが、一見するとすぐ近くで火事のようだった。そう、ちょうと魚せいのあたり。
やべえ、魚せいが火事だ。とうとうオヤジ、呆けたか。
ところがその直後にヨメが送ってきたのが、新座で火事というニュース速報。ほっ、なんだ新座だったか。
でも、その火事と電車が停まっているのはあまりにタイミングが良すぎる。何か関係あるのだろうか。
平日の午後とあって東武線の車内は呑気な空気が流れている。女子高生がきゃあきゃあしゃべってる。
準急に乗って、座席に腰掛けたオレは、もしやと思ってツイッターでいろいろと調べたところ、どうやら東電の関連施設が火事になって、それで電車が停まったのだと知る。
ひゃー、こは大変だ。一週間くらいは電車が動かないなあ、きっと。まあいいや。
成増駅で降りたオレは、駅ビルでお土産に餃子を買って石神井公園行きのバスに乗る。そのバスからはもくもくとあがる黒煙がよく見えた。
家に帰ったら、別に停電もしてなくて、息子も帰ってきている。聞けば、電車を降りた直後に停電が起きたとのこと。
おお、タイミングいいねえ。
オレだってあと5分早く電車に乗っていたら閉じ込められてしまった可能性があるし、遅かったら混雑に巻き込まれていたわけだ。
親子そろって勝ち組だねえ。持ってるねえ。
というわけで全国ニュースになった大事故が地元で起きたのだが、我が家にたいした影響はなくて、テレビに映る池袋駅の映像などを見ながら、ひゃひゃひゃと笑うのみだった。
ちなみに火災現場の新座市は、練馬区の隣である。オレんちからは徒歩で行ける。
新座市はガラが悪く、成人式はまるで沖縄である。
中学は新座中学校で、「ザ中」(ざちゅう)と呼ばれて周辺地域では恐れられている。
光が丘で夏祭りがあると、髪を染めたザ中の連中が大挙して押しかけてきて夜中まで暴れ回るため、練馬区民は新座市の連中を大変に恐れている。
そんな新座市がやらかして東京中に迷惑をかけたものだから、練馬区の人間はみんな新座市に対して「普段の行いが」「胸に手を当てて」「天罰」などと思っている。


2016.10.11
ブンブンサテライツのメンバーが亡くなったとのニュースに接して、軽く衝撃を受ける。
いつだったかの「サウンドアンドレコーディング」にブンブンサテライツの新しいCDについてのインタビューが出ていて、「これが最後のCD」ということに驚いた。
記事を読んだら、メンバーが脳腫瘍で、病状が進んで、もうどうしようもないところまできてしまったので、これで最後のCDということになったという。
特にファンということはなかったけれど、運転中にラジオから流れてきて、おっと思うとそれがブンブンサテライツという体験が何度かあった。とても説得力のある音楽をつくっていて、それもただ激しいだけでなく、温もりというか、温かみがあった。
いい音楽をつくっているんだなあと思いながら聴いたものだった。
脳腫瘍が進んで、それは不治のものだったのだろう。
ネットのニニュースを読んで、幼い娘さんがいることを知る。うわあ、辛いなあ。
さぞや無念だったろうなあ。
心中を思うととても切なくなる。


2016.10.10
体育の日が10月10日というのは、何年ぶりなのだろう。ハッピーマンデー導入が16年前だから、それ以来ということか。
そんな前振りとはまったく関係ないのだが、ディスク管理ソフトが必要なのでジャストシステムの通販で買った。
ここは、時々、すごく安い賞品が出る。そのくせ対応は遅くて、発送が2,3日後だったりする。どこかの倉庫で眠っていたやつを見つけては送っているのかも。
しかも配達業者が、おや珍しい、佐川急便だ。
一時、佐川の荷物はたばこ臭くて参ったが、今はさすがにそんなことはないそうだ。
昨日、到着予定だったのだが、タイミング悪く「グッドモーニングショー」を観に行ってるときに配達に来たようで、家に帰ってから再配達依頼の電話した。
驚いたのはドライバーの対応。電話をかけて名前を名乗ったとたん「申し訳ありません。お届けは夜になってしまいます」と先制攻撃だった。
いや、明日の午前でお願いしますから、と伝える。
そして、その明日の午前、つまり今日の午前になったのだが11時を過ぎても届かない。
あれーと思っていたら携帯が鳴って「申し訳ありません。12時を回ってしまいます」とまたもや先制攻撃だった。
ドライバーの質の低下が品質の低下につながっていると指摘され続けてきた佐川急便、どうやらドライバー教育に本腰を入れ始めたようだ。
いやいや、別に多少回ったっていいから、こっちは。どうせいつ使うわけでもないんだし。
結局12時20分頃に荷物は到着して、それを開いてパソコンにインストゥールしたのは5時を過ぎてからだった。
でも、そもそもあれだよなー、と考える。いまどき、ソフトをダウンロード販売しないってのも時代遅れだよな−。
だがしかし、CD-ROMをセットして紙に書かれてあるシリアルナンバーを入力する方式の、なんとアナログで妙に安心なことよ。
これがネットだと、えーと、会員のIDを入れて、パスワードを入れて、メアド入れて、うわっ、パスワードが違うって、さて、どこにメモしたっけ、と一騒動になる。
急ぎじゃないものは、パッケージでいいのかもなーと思ったのだった。


2016.10.09
せっかくの休日なのに家にオレ一人。昼までに原稿を書き終えたので、映画を観ることにした。
予定外である。
何でもいいやと思って「グッドモーニングショー」にした。
主演、中井貴一。わりと好きな役者だ。
中井貴一は、かつて中国の映画に出演することになった時、付き人もマネージャーもなく、3ヵ月間もたった一人で中国にわたり、容易に想像できる無茶な要求も文句一つ言わずに完璧にこなしてきたという。
理由は、それが仕事だから。
見た目は華奢で軟弱だが、実はそんなふうに芯の通った男なのだ。
この中井貴一がダメなキャスター役を演じて、そしてテレビのワイドショーがどんなふうにつくられているかという舞台裏を見せながら話は進む。
監督と脚本は、「踊る捜査線」の人。だから話はとっとも面白く、かつテンポがいいから疲れない。
思った以上に拾いものの映画で、何度も大笑いしてしまった。こりゃあ楽しいなあ。
単純に楽しい時間を過ごしたい方は、ぜひ。100分ちょんという長さもちょうどよい。
映画と言えば「君の名は」が引き続きモンスターなことになっているが、映画の舞台となった場所を訪ねる聖地巡礼がブームになっているそうだ。
アニメの舞台を訪ねて感動するなんてアホか。
と思ったけれど、オレもよくやったなあ、昔。聖地巡礼。
場所は尾道だ。
ここを坊主姿の尾美としのりが走ったのだとか、この路地を原田知世が歩いたのだとか、一人で興奮したっけ。ああ、寂しい青春。
話は変わるが、クルマを買い替えてナンバーも変わった。
前のクルマは潮見に住んでいたときに買ったので、足立ナンバーだった。それが練馬ナンバーに変わった。
「どうして足立ナンバーなの」とよく聞かれたけど、これで説明することもなくなった。
練馬に住んで、練馬ナンバー。なかなか座りがいい。
東京以外の人にとってはどうでもいい話だが、「足立ナンバーのベンツには近寄るな」と言われるように、足立ナンバーはやはりイメージが。その点、練馬ナンバーは無難このうえない。
最近では湘南をきっかけに、杉並ナンバーとか世田谷ナンバーとかが出てきている。イメージというか、ステータスというか。
大笑いなのが世田谷ナンバーで、「世田谷ナンバーだと車上荒らしに狙われるし、後を付けられたりして危険」と、等の世田谷区の住民が反対しているそうである。
どんだけ自意識過剰なんだよ。上からなんだよ。
そう思って呆れるが、ま、しかし、足立ナンバーでなくなってホッとしているオレも似たようなものだわな。


2016.10.08
朝、ぼけっと寝起きのテレビを眺めていたら殺人事件のニュースで突然「練馬区谷原の」と流れてきたので、目が自然にぱちくりしてしまった。自分の住んでいる町名が殺人事件のニュースで流れるとは、不穏である。
あわててネットをチェックしたら、なんと娘の通う中学のすぐ近くが現場だった。
娘に、大変だぞうと言ったら「うん、知ってるよ。なんとかちゃんちの前の家だって」と平然としたものだった。
昨日のうちに子どもたちの間ではLINEが飛び交って大騒ぎだったらしい。
知らないのはオレだけだった。
そんな石神井公園だが、最近、新しい店が続々オープンしている。
先日は「とおるちゃん」と同じビル地下にオシャレ系の焼き鳥屋が開店したのでちょっと行ってみた。旨かった。
だが、たぶん二度と行かない。焼き鳥屋っていうのは、路面に煙が流れるような店でオヤジたちが騒ぐ場所だと思っているから、オシャレ系はちょっとどうかと。
今日は、その同じビルの同じフロアに、さらに焼き鳥屋が開店していた。個室焼き鳥屋である。
焼き鳥屋っていうのはオヤジたちがワイワイガヤガヤと以下略なので、たぶん行かない。
ちょっと前は西友の地区に「ちゃのま」とかいう店がオープンした。
これはネットでの評判が図抜けて良く、ついに石神井公園に黒船上陸とまで叫んでいるブログまであった。
どんなか、ちょっと興味があるので近々行こうと思っているが、以前よく行っていた「たけし」に近い感じだろう。
手作りのポテサラが絶品らしいという評判も、なんとなく「たけし」を思わせる。
居酒屋ではないが、先日開店したのが24時間営業のトンカツ屋。牛丼の松屋の系列らしい。
ヨメと一緒に昼飯を食ってみた。安い。とんかつは安いなりの味で、米が徹底的にまずかった。
とんかつで言えば隣町の「地蔵」にはとても及ばず、「和幸」にもほど遠い。
だが、24時間営業の飯屋が、立ち食いソバの「富士そば」しかなかったから、24時間営業のトンカツ屋は確かにありがたい。
24時間営業だから朝定食があって、なんと朝からとんかつが格安で食える。
だれが朝からとんかつなんて、と一瞬思ったが、深夜作業の建設関係の人たちなどにとっては、大助かりだろう。
そのトンカツ屋の近くにあった「和民」が閉店して新しい居酒屋が入った。
だが、よく調べたら和民系列の居酒屋だった。
要するに、ブラック批判を浴びて業績悪化の和民ブランドのイメージを消すため、看板だけ付け替えたらしい。
姑息な。
よし、姑息な居酒屋と名づけて、一度行ってみよう。
そんな具合に新しい店がどんどん出てきているのだが、決して経営は楽ではないはずだ。
なにしろターミナルから一駅目の急行停車駅である。無駄に家賃が高いらしく、聞いたところでは、時々行列ができるぐらいの集客力がないとやっていけないらしい。
だが、高齢者が増え、家族客が中心の石神井公園である。企業もしょぼい
行列のできる店なんて皆無で、だから客単価を高く設定するしかなく、オシャレ個室の店などができるわけだが、練馬の片田舎にそんな需要はなく、だいたい家に帰ってきてまで高いカネを払って個室居酒屋に行く気分が知れないというわけで、客足はジリ貧の負けスパイラルに突入だ。
店が増えるのは街が活気づいていいことなのだがなあ。


2016.10.07
7月に発覚以来、騒動となっていたパクリ問題であるが、やっと一件落着となった。
弁護士がAmazon等の流通に対し、パクリCDの取り扱いを止めるよう警告文を送付したところ、各社がこれに応じてくれたのである。
すでにAmazonではきれいさっぱり削除されている。跡形もない。
本来ならパクった連中に土下座させ、「もうしません、ごめんなさい」という謝罪文を出させるところであるが、こちらとしてももういいかなということで、妥協した。
弁護士も「本件は終了」と、これ以上の仕事は別料金よ、50万円払ってね、と言外ににおわせているし。
これ以上相手とかかわるのも面倒だし、もういいや、という気分。今日はこれぐらいで勘弁してる、といったところだ。
いろいろといい経験になった。
しかし、大騒ぎになってもこちらとしては一円も儲からず、ただ迷惑を被っただけ。やれやれである。


2016.10.06
日本代表、最終予選のイラク戦である。
今度はレフェリーが韓国だ。まったくアジアサッカー連盟のレフェリーの選定はおかしい。
6分という異常なロスタイムのおかげでなんとか勝ちきることが出来たわけだが、このロスタイムはそもそもイラクのキーパーあたりが余計な時間稼ぎをしたせいなので、やつらにしてみれば自業自得である。酒井は高徳。 それにしても日本代表の戦い方は下手くそである。
全体的に力が落ちてきているのは確かだが、しかし、香川や長友、槇野あたりが控えにいるという選手層の厚さはやはりアジアでは群を抜いているから、もっと楽に勝てるはずだ。
苦戦の原因はひとえにあの無能監督にある。 中東相手のホームなのだから、前半はもっと殿様サッカーをやって相手を走らせればいいのだ。そうすれば勝手に相手の足は止まって、後半は楽勝だったはずだ。
そういうまっとうなゲームプランを描けず、苦戦の原因を選手に押しつけるメンタリティを持っている、あの無能監督のせいで苦戦しているのだと思う。
2位での出場決定は問題なくできるはずだから、そのためのプランを描けばいいのに、それもできていないんだろうなあ。とほほ。


2016.10.05
仕事で水戸まで行ったので、お土産は当然納豆なのだが、子どもたちには評判が悪いので、なぜかサービスエリアで売っていた宇都宮の餃子を買ってきた。
中に、納豆餃子というものも並べられていたが、どう考えても旨いとは思えなかったので買わなかった。
正解だったと思う。


2016.10.04
中途半端に時間が空いたので銀座をブラブラした。
東急プラザの大きなビルが建っていてびっくりする。
のぞいてみた。当然ながらオレが買えるようなものは置いていない。
爆買ブームが終わったとは言え、店内にはやはり中国人が多い。
銀座は、中国人に媚を売って自らブランドを毀損したなあ。
そういや数年前、京都に仕事で行って、ちょっと空き時間があったので清水寺に足を運んだことがあった。
京都には、観光客に舞妓さんの格好をさせるなんちゃって舞妓のサービスがあるのだが、清水寺には中国人の観光客が押し寄せていて、その連中がなんちゃって舞妓を囲んでけたたましく騒いでいた。
本物の舞妓だと思って興奮したのかどうか知らないが、やたらとうるさくて閉口した。
中国人が押し寄せる観光地は、やっぱりブランドを毀損することになるな。
やれやれ。


2016.10.03
パソコンの寿命というのは、HDDの通電時間に大きく左右されるらしい。通電時間が8000時間を超えると、トラブルの発生率がグンと高くなるのだそうだ。
8000時間ということは、一日8時間として1000日。
土日その他諸々休んだとして1年240日だから、約4年か。
結論。パソコンは買ってから4年たつといろいろおかしくなってくる。
なるほど。実感として何となく納得だ。確かに5年くらいで買い換えが多いものな。
ということは通電時間を短くすれば寿命は延びる。つまり、こまめに電源を切って、使っていない時は休ませればいいということだ。
なるほど。
でも、いちいち切るのは面倒だよなあ。そんなオレにお勧めなのがスリープ設定だ。
というわけで、素直なオレはスリープ設定をしてみた。これでよし。
ところがどういうわけだ、せっかくパソコンの寿命を延ばす方法に思い当たったというのに、あろうことか、またパソコンがおかしくなった。
すべてのプログラムが初期化し、デスクトップが見あたらず、しかもサインインもできないという重傷ぶりである。困ったものだ。
回復ディスクを使うか、初期化するか。ああ、面倒くさい。
すべての書類はきっちりバックアップしてあるから安心なのだが、いちいちこれでは面倒くさくてかなわん。
なにしろ8月に買ってこれが3回目の初期化だ。いくらなんでもおかしいだろう。
その頻度は、オレが1000円カットの床屋に行く頻度とほぼ同じ。今日もその床屋に行って0.5mmにカットしてもらったばかりだ。
すると、「髪を切る=パソコンがおかしくなる」ということか。そんな因果関係があるというのか。
絶対にあり得ない、と言い切るだけの材料はないから、あるのかもしれないなあ。
ならば次の対策としては、髪を切りに行かずに伸ばし続けるということになる。長髪計画だ。ちょっと、それはイヤだ。


2016.10.02
久しぶりの秋晴れだ。ちょっと足を延ばしてイオンまで買い物にいく。
車を買い換えたのにまだ遠出の機会がなしのが残念。高速を遠くまで走ってみたいものだ。
イオンでは一時間ほどうろうろしてみたが、結局娘が本を一冊買っただけ。ほかにほしいものはなかった。
昼飯を食おうかと思ったが、食いたいものもなかった。
大丈夫だろうか。
イオンを出て、近くの回転寿司にいく。
ここの回転寿司はすごいぞ。入り口から出口まで全部デジタルだ。

まず店に入っても名前を書くようなことはしない。順番の書かれた、バスの整理券のような紙を受け取る。 この整理券にはQRコードが印刷されているのでスマホで読み取る。すると順番が近づくとメールがくる仕組みだ。
車の中でテレビを眺めながら順番を待ち「あと五組です」というメールが来たところで、どれどれと店に入る。
案内されたテーブルに座る。
注文は、iPadで行う。好みの寿司を選んで(ラーメンやうどん、スイーツもある笑)送信すると、一分ほどで寿司を乗せた新幹線がレールを走ってきて停まる。
受け取ってiPadにタッチすると、新幹線はするするっと帰って行くのだ。
寿司は、ロボットの握ったシャリに、セントラルで調理されて運ばれたネタが乗っている。完全に溶けていないネタもあってご愛敬。
銚子丸ほど旨くはないが、くら寿司より旨い。108円でこれなら十分だ。
会計はiPadをタッチして、入り口のレジで行う。スイカ対応なので、スマホを差し出して終わりだ。
なんとまあ先進のデジタルだろう。
回転寿司という仕組みを考え出したヤツは天才だと思うが、それをさらに進化させたこのシステムもなかなかに天才的だと思う。
それに、シャリが微妙に小さくて、回転寿司につきものの「もう少しつまみたいけど、おなかがいっぱい」という状態になかかなか到達しないのも、商売上手だ。ついもう一皿、頼んでしまう。
それにしても塩気が強いのにはちょっと参ったな。これも食欲増進のためだろうか。醤油はちゃんと減塩醤油と書いてあるのに、なかなかお笑いである。
もう少し近ければもっと行くのだが、さいたま市ではちょっと遠いな。
今度たんさいぼうでさいたま巡業したときにでもまた寄ってみよう。


2019.10.01
今日がヤマだ、今日だけは絶対に負けられない、と言い続けてたぶん5試合くらい。そして、言ったそばから負け続けて4連敗。
とうとうアルビレックスは降格確率89%ぐらいのところまで来てしまった。
嫌われ者の名古屋は憎たらしいことにアルビレックスに勝ったことを復調のきっかけとして降格圏脱出を果たそうとしている。入れ違いに落ちるのは新潟か、甲府か、磐田か。
今日は、その磐田との対決である。
磐田には、去年まで新潟にいて、オレがレオ・シルバの次に好きだった山本コースケがいる。
コースケを敵に回して闘わなくてはならないなんて、辛すぎる。切なすぎる。別れた女が別の男とお茶しているのを目撃したような気分だ。
いや、そんなことはどうでもいいのだ。
この試合こそ、絶対に勝たなくてはならない。
なにしろあのタコ監督がやっと消えて、新監督になって最初のゲームだ。今までの重苦しい、それでいてつい眠気を誘われてしまう退屈なゲームからおさらばできるのだ。
それにしても、ひどい監督だった。
今のJリーグには3大バカ監督(オレと息子が認定)がいて、1位が1シーズンに2チームをJ2に降格させるという驚天動地の大仕事をやってのけた田坂、2位が2年連続で途中解任されたタコ吉田、3位が名古屋を奈落にたたき落とした小倉だ。
3大バカ監督、堂々の2位が吉田で、そのNo.2バカが辞めてくれた最初の試合なのだ。テンションも上がろうというもの。
そして期待通り、チームは今まではまったく違うアグレッシブなスタイルを取り戻す。前へ、前へ。つなぐな、前へ。
今までは溜息しか出なかったバックパスのかわりに、前へ真っ直ぐ走るパスを出す。見ろ、ぼけなすだった小林の変貌ぶりを。
長短の真っ直ぐなパスを正確に通すのが、ぼけなす小林の持ち味なのだ。
ぼけなすは、本来の持ち味を取り戻した。
ところがチームにはもう一人、ぼけなすがいた。キーパーの守田だ。
オレは守田が大好きだが、しかし、どれだけこいつに迷惑をかけられたかと思うと、首を絞めてやろうかとさえ思う。
今日もだ。
今日も、せっかくレオのPKで1点先行したというのに、守田が信じられない目測ハズレをやってあっさり同点だ。てめこら、守田、てめ。
そして時間は刻々とすぎ、引き分けで十分という磐田が守りを固める中、あーあ、やっぱり引き分けが精一杯かよ〜とあきらめかけた89分、電光石火で山崎ギュンがヘッドを決めたのだった。
ぼけなす小林が相手守備陣を切り裂く真っ直ぐなパスを鋭く通し(おお、ぼけなすにもこんなパスが出せるんだ!)、それを受けた天然の武蔵がこれまたあっと驚く黒須を上げる。いや、黒須は知り合いの短大教授だ、黒須ではなくてクロスの間違い。
今までの武蔵は前線でボールを受けてもキープしたあげくにバックパスで会場の溜息を誘っていたのに、この日はダイレクトでクロスだ。それだよ、武蔵。
やっぱりこの天然には、難しいことを言っても混乱させるだけなのだ。体の強さと足の速さを活かして、とにかく前へ攻めろと指示することが重要だったのだ。
そして、武蔵が上げたクロスに飛び込んだのが山崎ギュンだ。
試合後のサポーターの間では、あれが足もとのシュートだったら絶対に外していたというのが共通した認識である。
今までどれだけ山崎のシュートが外れてきたか。
走る、止める、ドリブル、という技術だけなら完全に代表クラス。特にトラップの技術なんて、時々、神業かよと思わせるほど、素晴らしい。
そんな山崎が苦手としているのが、シュートである。フォワードなのに一番苦手なのがシュートという、もはやこの時点で珍獣と呼んでもいい存在なのが、山崎なのだ。
その山崎が、なんと絶対に負けられないゲームの89分にヘッドで飛び込んでゴールゲットというのだから、その瞬間のサポーターの爆発ぶりがわかろうというものだ。
本当は磐田まで駆けつけたかったが息子の部活のために断念したオレたちは、スカパーでこの瞬間に絶叫。家中を震わせる「うおーっ」という声に、娘がびびって逃げていったほどだった。
しかも、鈴木武蔵がクロスを上げるために振り切った相手というのが、あの山本コースケ。なんとも味わい深いゴールとなったのだ。
とにかくこれで首の皮一枚つながった。残り3試合、あと1勝すれば、なんとか残留できる。ギリギリできる。
もはや祈るのみだ。


2019.09.30
一句。採血で おっさん倒れ 大騒ぎ。
本日は年に一度の区の健康診断だった。
同じ検査を聖路加病院でやれば5万円のところ、区の機関でやれば1000円で済む。中身に大差はない。
違いがあるすれば、聖路加病院ではお客様扱いされるのに対し、区で受診すると底辺扱いされることである。
本日も底辺扱いされつつ順調に血圧測定や心電図計測などをこなしていった。案内のばばあに促され、次は3番窓口で採血である。
採血の小部屋は、中がカーテンで二つに仕切られ、区別するために「あか」「あお」と大書された紙が貼られている。
「次の中、あかのカーテンにお入りくださ〜い」と声がかかる仕組みで、要するにとことん馬鹿にされているわけだ。
その「あか」「あお」という紙の貼られたカーテンの前で、パジャマ姿に着替えされられたおっさんたちが列を作って順番を待っていた。
待っているうちに次第に状況が分かってきた。
どうやら左の「あか」の方のカーテンの中には若い看護師がいて、右の「あお」のカーテンの中にいるのはばばあのようなのである。声だけでそれがはっきりわかるくらい、顕著に違うのだ。
ははあ、なるほど、だからここに行列しているおっさんたちは「別に関係ねーよ」的な顔をしながら、カーテンの向こうの声に耳をそばだてているのだな。
そこで注意しながら聞いていると、「あか」の方からは「はーい、腕をまくってくださいね〜」「はいっ」という明るい声が聞こえ、対して「あお」の方からは「ウデ、まくってください」「…うす」という暗い声が聞こえてくる。まったく声というのは正直なものだ。
従って行列しているおっさんたちは、自分は「あか」と「あお」どちらのカーテンに呼ばれるのだろうというのが最大の関心になってくる。そこで誰も彼もが先頭から自分の順番を数えて、やった「あか」だ、げげっ「あお」だ、と心を震わせているのだった。
もちろんオレもその一人である。
順番がどんどん進んで前のほうにくると、だいたい自分の見通しがはっきりしてきて、おお、どうやらオレは若い看護師のいる「あか」に呼ばれそうだと気がついた。心の中でガッツポーズである。
そしていよいよ列の先頭になって次がオレの番というところまで進んで、これは間違いない、絶対「あか」の若い看護師に呼ばれるに違いない、まいったなあ、若い看護師は採血も慣れていないからいやだなあ、ベテランが安心なんだけどなあ、でもしょうがないよね、これが順番なんだから、ルールは守らなきゃ、とオレは天井を見上げて素知らぬ風を装うのだった。
そして「あか」から「はぁーい、お次の方〜」という若い声がかかったら、そこで初めて、おっ、オレの番か、と気づいたように装って腰を上げようと思ったその瞬間、カーテンの向こうから不穏な音が漏れてきたのだった。
「マツオカさんっ、マツオカさんっ、大丈夫ですか」
「んん〜、んごーっ」
「マツオカさんっ、だ、だ、だ、大丈夫ですかっ」
「おえっおえっ」
「ちょっと、ゴトーくん呼んできてっ」「はいっ、ゴトーくーんっ」
「ふごっふごっ、おえっおえっ」
「マツオカさんっ、大丈夫ですか、だだだだ、だいじょー」
カーテン前に行列しいていたおっさんたちは一斉に、何ごとだと顔を上げた。いったい何だ、何が起きたんだ。ここは確か採血だったよな。
「ふごっふごっ、おえっおえっ」
「ニシムラ君も呼んできてっ」「ニッ、ニシムラくーんっ」
どたどたとゴトーくんやニシムラくんがカーテンの向こうへと駆け込んでいく。
「マツオカさんっ」「大丈夫ですかっ」「ベッド、ベッドに寝かせて」「前に倒して」「ひゃーっ」「マツオカさんっ」「ふごっふごっ」
ここは区が主催する健康診断の会場の、採血のコーナーだよなあ。それなのにいったい何の騒ぎだろうなあ。
やがて「あか」のカーテンからは運び出されたのは蒼白な顔をした小柄なおっさんで、やっぱり採血で倒れたらしかった。
とほほ、しょうもなー。
オレは思い切り脱力である。
そして「次の方」と呼ばれて入ったのは、ばばあの「あお」。
左手を差し出しながらちらっと隣を見たら、「はぁーい、お次の方」という若い声の持ち主らしき姉ちゃんが立っていて、うーん、やっぱり採血はばばあに限るよなと一人で納得したオレなのだった。
採血で おっさん倒れ 大騒ぎ。
健康診断の会場でのこんな騒ぎ、けっこうよくあることなのかなあ。


2019.09.29
豊洲の騒動はますます混迷して、終着点が見えなくなってきた。
もはや豊洲=汚染というイメージが定着してしまって、市場の移転は白紙にする以外ないだろう。
災難と言えば災難なのが豊洲に住んでいるタワーマンションの人たちが、今回の騒動で資産価値は3割下落したという試算もあるらしい。
残念だったな。
これでカジノなんかに転用が決まったら、豊洲のブランド価値はますます下がるのだろう。
まあ、そんな他人の不幸を喜んでいる場合ではない。自分の足元を見なければ。
俗にニッパチという言うが、確かに8月はオレも夏枯れだ。
夏休み、盆休みを前提に経済活動が動く時期だけに、どうしても仕事量は減ってくる。オレのような完全に受け身の請負業は、どんな口を大きく開けたところで餌そのものがないのだから、頑張っても焦っても無駄なのである。
だから8月は枯れて、そしてその影響は秋に出てくるのだ。つまりこれから。
まんま、アリとキリギリスである。
おかげで10月・11月はすごく忙しいというのに、カネがないという悲惨な状態が見えている。いや、ほんとに忙しくて、9月の末である現時点において10月、11月はもうほとんど予定で埋まってしまっているのよ。
だもんで、今日一日だけでも新規の小さい案件3つ、大きな案件2つをお断りすることになってしまった。
うぬぬぬ、どうして重なるのさ。とてももったいないし、客は「せっかく声をかけてやったのに」と気分を害してしまう。一つもいいことがない。
こんな具合に仕事の量をコントロールできないのも、請負業の宿命なのだ。
とほほ。
かくしてこの秋は、連日、取材と原稿と娘の塾の送り迎えに追い立てられるというのに財布は寂しい木枯らし一号という状態になっていく。
まさしくワーキングプア。
ああ、腹減った。


2016.09.28
まったく今年の秋はどうなっているのだ。秋晴れが恋しいぞ。
今日も曇天。それなのに30度越えの暑さだ。
取材先へ到着した時は汗だくで、通された会議室がこれまた暑くて、ひいこら言ってたら、先方が気を利かせて入れてくれた冷房が今度は効きすぎて、気がつくと寒くてたまらない状態。
これでは体にいいわけがない。案の定、すっかり風邪気味である。
そんな案配でふらふらになって帰ってきて、そして、ああ、そういえばと思い出してスイッチを入れたのが日ハムの優勝決定戦。
凄かったですねえ、大谷君。こんなピッチャー、野茂以来ではないか。
どうも野球というのは完璧なピッチャーが一人いるだけで圧倒的にチーム力が増すのだろうな。
オレは学生時代にけっこう熱狂的な日ハムファンだった。当時のハムには木田勇がいて、締めには江夏豊がいた。
その後、西崎、ダルビッシュと数年おきにとんでもないピッチャーが出現するチームになったわけだ。
新人時代の木田勇は凄かった。新人王にしてMVPというとんでもない活躍だった。
当時、後楽園球場で、勝てば優勝という試合の応援に駆けつけたが1点差で負けてしまい、悔しい思いで帰路についた電車の中、同じ帽子をかぶった見知らぬおっさんがオレに「まあ、木田がいたからここまで来れたんだよな」と声をかけてきたっけ。
まるでレオ・シルバがいたから、と言われる今のアルビレックスと同じではないか。
アルビレックスと言えば解任が決まった吉田監督であるが、なんと驚いたことにサポーターはおろか、選手にも挨拶なしでチームを離れてとっとと里帰りしたらしい。
これは仰天だ。
人間として、とことんダメじゃん。いや、いろいろと人間的に問題がある監督だなと思っていたが、まさかここまで。
あのハゲの舛添も退任に際して職場の人間にまったく挨拶なしだったらしく、下の下の人間性であることがわかったが、あのハゲに通じるな、吉田。
それはともかく、2年目になって木田勇は急に勢いを失い、たちまちにして消えていった。今どうしているのだろうとネットで調べてみたら、印刷会社のサラリーマンなんかをやったあと、現在はどこかの会社の女子硬式野球部の監督をやっているらしい。
やっぱり野球からは離れられないのね。


2016.09.27
眠る前にトマトジュースをコップ一杯飲むと、短時間ですっきり目覚めると聞いたので、ここのところ実践している。
プラシーボ効果はあるだろうが、確かに寝坊せず、そんなに眠気を感じずに起きることが出来ている。やるな、トマトジュース。
だが、もともと就寝中は1,2回、トイレに起きている。
その習慣にトマトジュースが加わったわけだから、例えば4時頃にトイレに起きると、妙に目が冴えてアタマがスッキリしている。さすがトマトジュース。
今朝もそうだった。
4時にトイレに起きて、アタマはスッキリ。
とりあえず枕元のスマホでメールを確認したら、案の定、深夜に仕事メールが入っていた。この業界の人たちはみんなよく働くなあ。
そう感心しながらついでにアルビレックスのサポーターが集まる掲示板をのぞいたら…キターッ!
なんと、アルビの監督が解任だと。しかも日経新聞のスクープ。
朝4時、オレは完全に目が覚めてしまった。
もはや眠るどころではない。
サポーターの書き込みを読んで、どうもこれはガチだなと確信。抜いたのは日経新聞だった。
いろいろいと小出しに出てきた情報から推測すると、どうもチームとしてはカネもないしこのままのタコ監督で行くつもりだったようだ。
ところが先日の先日のスポンサー名を冠にしたゲームで無様な負け方をしてしまい、スポンサー様が激怒したことでとうとう解任に踏み切ったようなのだ。
まあ、それはどうでもよい。
とにかく解任だ。残り4試合の時点で監督交代というのは、実にみっともない話ではあるがともかく解任だ。
これで一から出直しなのだ。


2016.09.26
昨日のこの日記↓を、オレは有楽町のタリーズで、ポメラを使って書いた。
原稿を書くとき、このスタイルは案外好きである。
ポメラとは、何度もふれたけど、要するに持ち運び用のワープロ専用機。画面はモノクロで、通信機能さえついていない。
ATOKが載っていて、ただひたすら文章を書くために使う。というか、文章を書く以外、何もできない。
そのかわり軽くて持ち運びがしやすく、ハードディスクじゃないのでスイッチを入れればすぐに立ち上がり、ふたを閉じるだけで保存・終了だ。
よって文章書きを仕事にしている人には大変好評で、それ以外の人には使い道のない道具といえる。そう書くと格好いいな、なんだか。
先日、サントリーの新商品発表の記者会見に出たが、このポメラを使っているライターを近くで発見した。やっぱり使っているんだなあと改めて確認して、ちょっとうれしくなった。
このポメラを使ってカフェで原稿を書いていると、なんだかとても集中できるのは事実である。
よって原稿が立て込んでいて移動中の時間も惜しいときなどは、ポメラを持ち歩いて空き時間を見つけては書くようにしている。
特にこういう日記のような、何の資料もいらない文章となると、作業を中断することなく書き続けられるので、どんどん気分が乗ってくるのだ。
ならばこのポメラを使っていつもの仕事机に座ったら、もっとはかどるのではないかという思いもあるにはあるのだが、まだ実験していない。


2016.09.25
隣のオガワさんに教えて上げたのは「ハドソン川の奇跡」という映画の上映時間についてだったが、オレは同じ映画館へ娘と一緒に別の映画を観に行った。
「君の名は」である。
かなり評判がよいらしく、興行成績的にはジブリ領域に突入したらしい。こうなると入りがいいという評判自体が宣伝となってさらに人を呼び込むことになる。まさしく興業として大当たりの状態だ。
実は娘は先週友達と一度「君の名は」を観ている。そして息子もこっそり観ていた。
女子と観に行ったんだろ、と追求すると「男子だ、男子に決まってる」と息子は言い張る。やっぱり女子だな。
一度観たにも関わらずなぜ娘はもう一度観ようとしたかというと「確認したいところがいくつかある」らしい。話の展開が急すぎて、あとで思い出したら確認したくなったところが何カ所かあるらしいのだ。
なるほど。
前夜にスマホで座席を予約し、料金も決済して、スマホだけ持って映画館に行く。便利なもんだ。
こんな便利な時代にも関わらず強力なゴーイングマイウェイを貫いているのがオガワさんで、これまでは観たい映画があると調べもしないでいきなり映画館の窓口に乗り込んで「あの、ほら、樹木希林の出てる映画の切符くれ」とやっていたらしい。
「そしたら、やってなかったんだよ、『あん』」
あれは新宿の単館封切りでロードショーには乗らなかったから、オガワさん、そりゃ無茶だよ。
そんなことがあってからオガワさんはオレに聞けば上映時間や映画館を教えてもらえるとわかったので、以来、観たい映画があるとオレに聞くようになった。
さすが、英語もできないのにアメリカが好きだからという理由だけで単身アメリカに旅行してニューヨークのバーで黒人と飲んできた、という人だけある。中学卒業以来、職人として生きてきて、とことんゴーイングマイウェイなのだ。
たいしたもんだと思う。
*
「君の名は」はヒットしているからきっと混んでいるだろうなと思ったら、八分ほどの入りだった。前の座席には男子中学生のグループ。こいつらが上映中もやたらともぞもぞと動くし、時にはひそひそとしゃべっている。鬱陶しい。
この連中を観ていると、確かに息子も男子のグループできたのかもしれないなと思った。
鬱陶しいが、もぞもぞと動くだけだから注意するまでもないかと放っておく。それに今時の中学生はナイフでも隠し持ってたらやばいからな。
青春まっただ中の男子中学生が仲間と一緒にこんなにベタベタの恋愛アニメを観て、そりゃあじっとしていられないだろうなあと、おかしくなる。
そうなのだ、「君の名は」は、要するに恋愛映画なのだ。今さらながら。
えらく評判がいい映画で、大人が号泣するという評もあったが、オレは、まあ、今一つかな、という感想だ。
以下、ネタバレ。
要するにタイムスリープもので、岐阜の山奥に彗星が衝突して村の住人が全滅したのだが、その中の女の子を救うために東京の男の子が過去にさかのぼって村の住民を避難させる。要するに過去を変えて歴史を上書きしてしまったわけだ。そして現代、その二人がやっと巡り会う、という結末。
息子によれば「いろいろと検証が必要」らしく、たとえば「彗星の軌道も変だよね」ということらしい。
オレも観ていて、彗星で村人が全滅したほどの大事故だったのに、誰もそのことを覚えていなかったり、スマホに残っているはずのメールが消えていたりと、いろいろと整合性の取れないことが気にはなった。
まあ、それはご愛敬として、要するにベタベタの恋愛アニメで、そんなに驚くほどの出来ではないな、というのが感想だ。
グラフィックは驚くほどきれいだが。
今年観た映画の中では、「ミュータント・タートルズ」が一番で次が「ズートピア」、三位が「シン・ゴジラ」といったところ。「君の名は」は、五番目ぐらいかな。
この映画で号泣する大人っていうのは、もしかしたら恋人が死んでしまったという経験を持っている人なのかも。
*
娘に、で、もう一度観て、謎は解けたのかと聞いたら「うーん、わかんなかった」との返事。娘も「ズートピア」の方がずっと面白かったそうだ。
映画館から帰ってきて、さて、今日はサッカーである。アルビレックスである。
直前の試合で名古屋が勝ってしまい(仙台、使えねえなあ!)、これで名古屋との勝ち点はわずか1。完全にロックオンされてしまい、もはやJ1に残留するなら残り全勝のつもりで行くしかないところまで追い込まれてしまった。
弟にラインで「そんなことになったら、しょんべんちびる」と言ったとおりの展開になってしまったのである。
もちろん残り全勝なんて不可能である。正直言えば先日名古屋との直接対決で負けた時点で、オレはもうあきらめている。
たぶんレオ・シルバもあきらめている。
そして、そんな状況なのに、今日もアルビレックスはあっさり負けたのだった。相手は鹿島アントラーズ。強豪であるが、最近のアントラーズはぼろぼろで勝機がないわけではない。なのに、例によって自ら勝つ気を放棄したような戦いぶりで、あっさり負ける。
ネットで観ていた息子もオレも、負けても怒るでもなく、叫ぶでもない。淡々としたもので、もはやあきらめの境地だ。
とにかく監督がダメなのだ。こんな下手な選手ばかりなのに、理想のサッカーを追い求めてどうするというんだ。そのでたらめな戦術のせいで、小泉や端山などの若手が潰されてしまっている。申し訳ない。もう来年は他のチームにいって輝いてくれ。オレたちはJ2で細々とやっていくわ。
町田や水戸や群馬や、今まで行ってないスタジアムへ行こうな、来年は。日産とか埼スタとか、楽しかったなあ。
遠い目をしながらそんなことを息子と話しながら、試合終了のホイッスルを遠く聞く。やれやれだ。
*
アルビレックス新潟がJ1昇格を決めたのは2003年だった。以来一度も落ちることなく13年連続残留を続けた。
実はこれはけっこうな偉業で、称賛に値する。だが、それもこの秋で終わりか。吉田タツマという無能の人間によってついにアルビレックスはJ1の舞台から去るのか。
アルビレックスがJ1に昇格して国立競技場で試合をしたとき(相手はまだJ1にいたジェフ)、オレは息子を連れて観に行って、神宮の森に響く「ニイガタ、ゲットゴール」のコールに感動したものだった。
あれが2004年。その年、我が家は練馬に引っ越して、今の家に移り住んだのだった。
この家を買おうと決めて、買い換えの手続きを済ませ、さて、隣はどんな人が住んでいるのだろう、家は選べるけど隣人は選べないんだよなあなんていいながらこっそりのぞき見た庭先には、頭を短く刈り込んだ眼光鋭い職人風が座っていた。
げげっ、こわっ。まさかヤクザじゃないだろうが、こわっ。
それがオガワさんだった。
オガワさん、いかつい風貌とは裏腹でとてもいい人で、我が家は胸をなで下ろす。職人仕事のない日は庭先でビールを飲んでいるから、これは防犯上も頼もしいよねえなどといいながら。
あれが2004年の9月で、12年前。
そして今日、そのオガワさんの奥さんが、「君の名は」を観て帰ってきたオレを待ちかまえていたかのように庭先で「ちょっと、タンゴさん」と声をかけてきた。
「実は」と切り出したその話は我が家にしてみれば驚天動地で、なんとオガワさん、家を売って引っ越すのだという。
絶句。
事情を聞けば、なるほど、確かにそれはそうだろうというものでオレが立ち入れることではない。だけど、それにしてもなあ。
「ハドソン川の奇跡」を観て帰ってきて、もうビールを飲んでいるというオガワさんも「そういうことになって、わるいね、タンゴさん」と言う。
うーむ。なんということだ。
オレの心は整理がつかない。


2016.09.24
性懲りもなく、またパソコンが壊れた。買い換えてまだ1ヶ月だぞ。
朝、起きて新聞を取りに玄関を出たら、隣のオガワさんがたばこを吸いながら立っている。
オガワさんは明日、映画を見に行くので、その劇場と時間を調べて欲しい、とオレにいう。何の映画かと聞いたら「ハドソン川の奇跡」だそうだ。
オガワさん、飛行機大好き、アメリカ大好きだもんなあ。
などと想いながらパソコンを立ち上げたら、おろろろ、立ち上がるには立ち上がったがあらゆる設定が初期化されている。ふんぎゃ。
仕方なくスマホで調べた結果を手書きのメモにしてオガワさんに渡し、オレは朝飯食ってすぐにパソコンと格闘だ。
くっそう、今日で原稿を片付けて明日はいろいろと遊ぼうと思ってたんだよなあ。
格闘を続けるも、どうにもならず、ついには画面が真っ黒で立ち上がらず、最後の手段で初期化する。
初期化成功。
原稿関係のファイルは全部バックアップとってるので問題ないのだが、すべてのアプリケーションが消えてしまったので、最初から入れ直し。
ダウンロードするにはまずセキュリティソフトを入れなくてはならず、それはそれでパスワードなんかを全部設定して、それにはまずATOKだよなあと思いつつ、ところがATOKは不思議なことに文字化けしたりインストールが止まったりと絶不調で、対策を調べるならクロームを入れなきゃ、あ、それにはまずカスペルスキーだ→最初に戻る、のループ地獄。
午後になって最低限のアプリケーションを入れ、なんとか仕事だけはできるようになったのが3時。
音楽関係のアプリケーションを入れてアクティベーションして環境を整えて、というのは大仕事過ぎるので後回し。
ここまで来るだけでぐったりと疲れ果ててしまい、せっかくの大切な休日がまるまる潰れてしまったのだ。
はああ、どうして今年はこんなにパソコンにやられているのだ、オレは。
ぐったりと疲れてしまう。


2016.09.23
AmazonPrimeのビデオ「宇宙の仕事」がすさまじく面白い。
月面に設けられた地球防衛軍の施設では、地球侵略を企む宇宙人をとっ捕まえて自分の星へ帰るように説得する。
そのために採用された隊員が、サラリーマン、中学教師、DJ、受験生、エグザイルファンのおばちゃん、女子大生という面々で、これらのキャラの切れ具合が半端ない。
ストーリーらしいものは何もなく、宇宙人とこいつらの対話だけ。宇宙人がこれまた半端なくキレていて、メイクも普通にかぶり物をしている程度だ。
要するにすべてが適当なやっつけふうを装って、中身は異常に濃く、なんとゆーか、実にくだらないのだ。
尺も適当な長さで、毎回違っていたりして、要するに地上波でもないし、アマゾンプライムなんて誰も見ないから適当にオレらが面白いもんを作っちゃおうよという雰囲気に満ちている。
全12回。
最初見た時は、「つまんない、気持ち悪い、こわい」と見向きもしなかった娘が、12回見終わったら「もう一回最初から見る」とリピートする面白さなのだ。
調べたらやっぱりどこかの劇団がやっていた舞台劇のリメイクのようだ。なるほど。この濃密さはそこにあったか。
Amazonのプライム会員ならタダ。
おすすめである。


2016.09.22
車を買い換えて3日が過ぎ、とても快調に走っている。
なにしろ軽い。いろんな意味で軽い。
というか、これはそれまで乗っていたエスティマが重かったということなのだろう。運転そのものは、とても楽ちんである。
そして13年ぶりの新車買い換えということで、その間の技術の進化に仰天しているところである。
まず驚いたのがスマートキーというやつだ。
カギを持たないでドアの開閉ができる。以前、暗証番号を入れるタイプのものはあったが、もはやそれもない。キーが近づくと自動で認識して解錠されるのである。
エンジンキーもビックリだ。
いや、キーはいらない。ただスイッチを押すだけである。
それもハイブリッドだから、エンジンがかかる音もしない。ただスイッチが入ってインパネが明るくなるだけだ。
さあ、これで走れますよ〜と言われても、は? てなもんである。
さらに驚くのがカーナビだ。
スマホと連携していて、最新情報はスマホから入れていく。なんといまどきのカーナビはアプリも使うというので、スマホからオービス警報のアプリをダウンロードして入れた。
これでオービスにひっかかることはなくなった。
ほかにもいろいろとアプリがあって、さらにスマホと連携していろんなことができて、しかもタダである。
無料。
ただ、気になるのは期限付きの無料のようなことが書かれてあって、営業もそれらしいことをぼそぼそっとつぶやいていたような記憶があるから、もしかしたらオレは徐々にはめられているのかも知れない。
困ったものだ。
現在は32ギガのSDカードに大量に音楽を入れているところである。これでクルマの中の大量のCDともおさらばできる。
まったく技術の進化はすごいのもで、オレはただ驚くばかり。
こういう凡庸な感想を述べるしかできないのだった。


2016.09.21
卓球の愛ちゃんが台湾の選手と結婚して、まずはめでたいことである。
できることならテニス王子とあのまま結婚して欲しかったというのが日本人としての感情ではあるが、それは本人にとっては大きなお世話。ここは素直に祝福だろう。
それにしても、とあらためて思うのは、愛ちゃんのメンタルのすごさだ。
あの子は、物心ついた頃からずっとテレビカメラを向けられ続けてきたわけだ。
そして、かわいいね−、笑って、きゃーかわいー、頑張ってねーと言われ続けてきたわけだ。
生まれてからずっとそんな環境にあって、どうすれば人様に気に入ってもらえるか、どんな振る舞いが喜ばれるか、体が熟知しているに違いない。
それこそ笑顔の角度一つで人の反応を変えられる程度のことは知っているはずだ。
その上で身につけた体裁が、“天然の子”という鎧。たぶんあれは自覚的に天然をやっているんだと思うな。
そして、そんな中でも身を持ち崩しもせずにオリンピックのメダリストになったところに、ものすごい強さを感じるのだ。
すごいなあ、愛ちゃん。
今や日本人だけでなくて台湾人に中国人まで手玉に取るすべを身につけているのだろう。あの笑顔の下の強さというのは、素晴らしいことだと思う。


2016.09.20
六本木に行った。仕事である。
42階へ行き、某社の新製品発表会を取材する。
台風が近づいていて、外は激しい雨。
42階から眺めると、雲が眼下を流れていった。おお、やっぱり高いなあ。
オレは単純に興奮するのだった。


2016.09.19
本日は納車である。
注文から3ヵ月たってやっとだ。
エスティマが古くなって、まだまだ十分乗れるんだが、思い切って買い換えた。12万4600キロ走った。
娘が生まれたときに、息子が小学校を卒業するまでと決めて買った車だった。その予定を2年以上超えて頑張って走ったクルマだ。
家族で記念写真を撮ってお別れする。
ついでに全員でトヨタまで行ってクルマを受け取ることにした。
トヨタの営業に、で、このエスティマはどうするの、と聞いたら「さーて、えー、廃車か、もしかしたら売るかもしれませんし」とごまかす。
こら、さんざん「もう古くなったから買い換え時ですね」と言っておきながら、しれっとそれを中古車市場に出すというわけか。まったく営業というのは困ったもんである。
外は雨が降っている。けっこうな雨だ。
それなのにオレがこれから乗って帰る新車を、朝からずっと磨いておりますだという顔をしながらついさっきから慌てて磨き始めたのが見え見えのおっさんが、タオルで磨いている。
雨だから拭かなくてもいいじゃんと言うと「ええ、まあ、あはは」と言いながらおっさんは手を止める。「店長です」と営業。
店長が納車のクルマを磨いているとは、あのなあ、なんというくさい芝居なのだ、と情けなくなる。
さらに、なんということだ、納車式が執り行われた。
古いエスティマと新しいシエンタが並んだその脇には、丹後様納車とか書かれた立て看板がしつらえてあって、オレたち家族はその2台の前に立って「はいチーズ」と記念写真である。
バカか。いや、バカはこっちか。
ああ、恥ずかしい。こんなことやめろ。まさか今の時代はこういう納車式というものが普通に行われているのか。
女子社員が大急ぎでプリントしてラミネートしたその写真をもらって、オレたち家族は新車に乗ってかえったのだった。


2016.09.18
本日は、半年に一度、ヨメの両親を連れての温泉旅行である。
行き先は伊香保温泉の定宿だ。
団体旅行が宴会をするようなごく普通の宿であるが、その普通さがなかなかに心地よい。以前、弟に頼んで、認知症が進んだ父を連れてきてもらったこともある。
あいにくの雨。
露天風呂は霧にむせていて、それはそれでとても風情のある風呂なのだった。


2016.09.17
台風16号が沖縄を過ぎたあたりで「く」の字のように進路を変えたものだから、秋の新潟では急遽稲刈りのピークとなった。
放っておけばたわわに実った稲穂が台風になぎ倒されてしまいかねない。
三連休の予定を返上して、農家の人たちは汗を拭きつつ、田んぼで精を出す。その腰には、ラジオだ。
そうである。アルビレックスのゲームを応援に行こうと思ってた、あるいはテレビで応援しようと思っていた人たちが、稲刈りのためにそれを諦め、せめてもの応援になればと腰のラジオで実況に耳を傾けたのである。
それなのにこのタコチームは(怒)。
会場は日産スタジアム、相手はマリノス。
マリノスは因縁の相手で、優勝のかかった試合でアルビレックスがあっさり勝っちゃったことがある。Jリーグ記録の6万人の大観衆は、2点目を鈴木武蔵が決めた後に静まりかえり、中村俊介はグラウンドに身を伏して号泣したのだった。結局この敗因が原因で、マリノスは手中にあった優勝を逃してしまったのである。
あのときの恨みを、選手はもちろん、観客も忘れていないのだ。
横浜では新潟は母の敵、父の敵、先祖代々の敵なのである。
だが、もはやアルビレックスには返り討ちを浴びせる力などない。それどころかおびえて逃げまくるのみである。
なんだよ、この腰の引けた戦い方は。
いきなりのパワープレーに転じて、MFなんてやったことのない増田なんて、「え、オレ、どうすればいいの、え、ボール来ちゃったよ、え、どうすんの、これ」ってキョドりまくる。
もともとがJ3クラスのディフェンダーである。これが大野の怪我で急遽先発を任され、あげくに今日もあり得ないだろうというミスで失点を許している。
サポーターから、体育の授業レベルと天を仰がれるプレーであった。
結局1−3。
ラファエルが1点を奪うものの、あと2つの絶好機をそのラファエルが外し、完全なフリーを小林が外し、これが全部入っていれば4−3のバカ試合で勝っていたのにと、サポーターは指を折る。
行きの副都心線が全然座れず、電車の中で1時間以上立ちっぱなし。新横浜の駅から20分近く歩いてやっとたどりついて、いったいこの試合は何の罰ゲームだよ。修行かよ。
今日、オレは善行を施している。
開場前の待機列で、後ろに並んだ女子大生2人組が荷物を置いてコンビニまで弁当を買いに行ったとき、列整理の移動が始まってしまったのだ。
オレは慌てて、人の荷物なのだが、その女子大生の荷物を持って移動してあげた。およそ30メートルも移動したところに女子大生2人組が「きゃーっ」と息せき切って走ってきたので、こっちだよ〜んと声をかけて案内してあげたのである。
女子大生は「ああ、ありがとうございます」「優しい人でよかった」「イケメンでよかった」「助かりました」通れに感謝感激するのであった。
こんなにもいいことをしたというのに、どうしてオレはこんなひどい罰ゲームの試合を見せられなければならないのだ。
15位、崖っぷち。もはや後がない。
ほんどのサポーターと同じく、オレも降格するだろうと腹をくくった。
しょうがねえよ、このチーム。何よりも監督がひどい。ひどすぎる。だが、選手だって似たようなものだ。
へたくそすぎる。レオ・シルバとラファエル・シルバ以外、プロとは呼べないレベルだろう。
そして、そのレオも、今日はやる気のなさが目についた。たぶんもう諦めているのだろう。
5年契約はまだ残っているが、たぶん来季は別のチームにいることが決まっていて、それでやる気がないのだろう。
もはやチームはばらばらである。サポーターの心も離れてしまった。
どうしてこんなことになってしまったのか、と考えると責任はすべてあのタコ監督にある。
あー、もー、石投げてやりてえ。
58歳の大人の発言とは思えないようなことをつい口走ってしまうのも、仕方のないことなのだった。
そういや後半早々、野津田が突然交代させられた。
レオ・シルバと並んでサッカーダイジェストのゲームレポートで最も評点の高い野津田だったのに、あっさり交代させられた。
不思議な交代だっただか、オレはこの直前に野津だがミドルシュートを打った、その懲罰ではないかと疑っている。
信じられないことにこのタコ監督は、ミドルシュートを打つことを選手に禁じているという噂があるのだ。
確かに1stステージでもコルテースがミドルを打った後、数試合、干されたことがあった。
失点の危機に際してレッドカード覚悟で止めに行った小林のことを「1人少なくなるなら1点取られた方がよかった」という名言で、次の試合に、懲罰で外した監督である。ミドル禁止ぐらいやりかねない。
おかげでゴール前がぽっかり空いている状態でも選手はシュートをせずに緩いバックパスをして、サポーターは怒号とため息を繰り返す。
ちなみに「1人少なくなるなら…」という名言は、これは史上まれに見る名言だとオレは思っている。こんな言葉を監督から投げつけられる選手たちの心情はいかばかりか。
オレの弟はこの試合のために新潟から駆けつけようとしていたが、来なくてよかったよ。時間と金の大いなる無駄だった。
もしかしたら今シーズンの観戦はこれが最後になる。ということはJ1でのゲームを見るのも、これで最後かも。
日産スタジアム、遠くて、見づらいスタジアムだったけれど、わりと好きだったな。ここにももう来ることはないのか。とほほ。
そう思うと帰りにシウマイでも買って帰ろうかという気になったが、すっかり忘れてしまった。


2016.09.16
渋谷で午後一の取材があった。
この場合、一番の問題は昼飯である。12時過ぎの渋谷は、どこも人であふれていて定住者でもない限り、なかなか昼飯にはありつけない。
だからオレもはなからあきらめる。
そして、たまたま通りがかったドトールの椅子が空いてるのを発見し、サンドイッチとアイスコーヒーで昼を済ませた。
先日、メロンパンは史上最悪の食べ物という記事がネットを賑わせた(ググってみ?)が、基本的にパンはやっぱり体に悪い。
小麦粉はグルテンだし、パンは油と塩分をたっぷり含んでいる。
そこにわけのわからないハムや野菜を挟んだのがドトールのサンドイッチだから、体にいいわけがない。
でも、いいんだもん。食べるんだもん。
一人でぶつぶつ言いながらカウンターで資料を読んでいたら、隣に美人が座った。
この美人もサンドイッチを食べていた。仲間意識が生まれる。
サンドイッチも時にはいいものなのだ。


2016.09.15
豊洲問題が混迷して、だはは〜と世間の人は笑うのである。
オレが潮見に住んでいた頃、豊洲なんて何もない荒野だった。ひどいところだった。
それが最近ではベイエリアでございますって顔をして偉そうだったから、ふん、と思っていた。
これで豊洲は全部汚染された街というイメージになっちゃったなあ。


2016.09.14
湘南というと海というイメージがある。
「だから困っちゃうんですよ〜」と、今日のカメラマンは言う。遊びに来る友達がみんな海を目当てにやってくるのだ。
実はカメラマンの家は海からほど遠く、車でないととても浜辺まで行けない。だから友達はみんながっかりするのだという。
「私の責任でもないのに〜」
そりゃそうだ。お察しします。
でも、そういうのってあるよね。オレだって、新潟出身というだけで「スキーが上手なんでしょ」と言われ、実家では冬になれば窓から出入りし、裏山はスキー場と思われている。
事実はそんなことはまったくないのだが。
同じように、例えば徳島出身者なら阿波踊りが大好きで和歌山出身者なら梅干しづくりが得意でアフリカ人ならみんな真っ黒とは限らないのである。
さりげなくひどい例をまぎれこませるオレであるが、要するに先入観でものを口にしてはならないという偉い話をしているのだ。オレは。
なんのこっちゃ。


2016.09.13
弁護士事務所に行って弁護士と打ち合わせをした。
取材仕事で弁護士にインタビューしたことは何度かある。過払い金を取り戻す関係の弁護士が多かった。
今回は違う。
オレが原告として、つまりは裁判を起こす当事者としての面会である。相手は著作権問題に強い弁護士事務所だ。
そうである。例のパクリ問題の対応である。
オレが仲間と書いた児童劇の脚本集が完璧にパクられて児童劇CDとして販売されてしまった問題である。
事前に弁護士が内容証明の警告書を郵送したにもかかわらず、相手はそれを無視してしらーっとCDの発売に踏み切ったのだ。
内容を確認後、あまりに完璧なパクりに、モノをつくる人間ならちょっとはアレンジしろよなと思いつつ激怒したオレたちはネットで一暴れした。
オレたちの発言は、7000人にリツイートされ、さらにはある人が調べたところではなんと51万人の目に触れたのだという。
当然、その情報はパクリ側の目にも触れたわけで、CD制作に参加して知らないうちにパクリ台本を読まされてしまった声優からは直接謝罪の連絡をいただいた。ほかにもパクリに気づいた声優の存在を確認している。
そして多くの人がAmazonのレビューにパクリCDへの批判を書き込んでくれて、現在16人の方が全員星1つという評価。
コメントも「悪質なパクリ」「著作権無視」「クソ作品」「逮捕されてしまえばいい」「経歴に泥を塗った。日本人の恥」という具合に、オレ自身がビックリするほど激烈。書き込んでくださった方々に感謝である。
もっともそのほとんどの方が実物を見てなければ読んでもいないわけで、51万人という数字と合わせて、改めてネットの恐ろしさを実感した次第である。
たぶん今頃パクリ側はさすがの反響にびびっているのではないかな。
ここにはまだ書けないが、CDリリースに至った裏事情を知り、これだけ情報が拡散して相手方は相当参っているはずだ。
それはともかく、弁護士である。
著作権の専門家だけあって、なかなかに手際のよい弁護士である。
「どうしますか、訴えますか」と弁護士は聞くのである。
刑事事件として訴える手もあるが、事件としてはあまりにもしょぼすぎるので「警察はまず動きません」と弁護士は言う。
ならば、発行差し止めの仮処分申請という手段が常道ということになる。松竹梅の松コースだな。定番である。
では、その松コースでお願いします。で、お高いのかしら、と我々素人は聞くわけだ。
「松コースですと、私どもの弁護士費用が50万円、裁判所へ払う保証金が数百万円です。値引きはなしでお願いね」と弁護士は出る。
我々は仰天して、応接室の革張りのソファから転げ落ちそうになった。
な、なんですか、こちらの事務所にはプロだから仮処分申請のテンプレートがあって、その氏名住所やらを差し替えれば一丁上がりなわけでしょ。そ、それで50万円はぼりすぎではないですか。
そんな言葉はぐっと飲み込み、げ、現実的ではないですね、と目を白黒させるのみである。
「でも、まずはもう一度警告書を送ってみますね、その対応を見てから考えますので、皆さんはひとまず持ち帰って裁判を起こすかどうかを決めてくださいね」と弁護士。
言外に、警告書の発送まではサービスだけど、それ以上の仕事はオプションの追加料金だからな、と匂わせつつ、我々にボールを投げてきたのであった。
と、まあ、冗談めかして書いたけど、要するにそういうことであって、50万円の弁護士費用に数百万円の保証金なんてとても払えるものではない。
ツイッター効果か、まったく見ず知らずの作曲家(イタリア在住)から「徹底的に戦ってください。このケースは勝てます。弁護士費用は取り戻せます」という応援のメールをいただいたが、現実的にはこのケースは「ない袖は振れないと開き直られて徴収できない可能性が非常に高い」とのことだ。
つまりばっくれられておしまい。
なるほど、多くの犯罪被害者が、裁判に勝っても賠償金を取ることができず、結局は泣き寝入りしている聞いたことがあるが、要はこういうことなのね。
いろいろと勉強になるなあ。
というわけで、裁判はせず、後は流通の差し止め策を画策しつつも、ひたすらSNSで相手にダメージを与える方策を探るという、勝ち犬の遠吠え作戦というへんてこなことをするしかないという結論になった。
やれやれである。
コイデ氏からは「徹底的に戦ってくださいよ、タンゴさん」というメールをいただいたが、コイデさん、こういう状況なんですよ〜。


2016.09.12
夜9時半頃、娘を塾へ迎えに行く途中のファミマの前で、ハクビシンを目撃した。
出没の噂は前々からあったが、直接見たのは初めてである。
一瞬猫かと思い、猫とは明らかに違うのっそりした動きに狸かと思い、こちらを見たその顔でハクビシンと判明した。
車で通り過ぎる一瞬のことだった。
その帰り、後部座席に乗った娘が「えー、いいなあ、見たかったなあ、またいないかなあ」とぶつぶつ言ってたら、なんと同じファミマの前にするすると車道を走っているハクビシンがいた。
あ、いたいた、ほら、あそこ。えっ、どこどこ、どこっ。
というわけで、クルマを停めて降りて探してみる。
が、とっくに逃げて姿を消していて、残念だった。
どんだけ田舎だよ、練馬区。普通にコンビニの前の道路をハクビシンがわたっていくなんて。
「でも、都会は人が多いしビルが多いし疲れるし、練馬区ぐらいの田舎がちょうどいいよ」と娘。
そうか、それはよかった。が、ちょっと待て、どうしてオレは一週間に何日もこうやってクルマで塾の送り迎えをしなきゃならんのだ。
塾なんか行かなくていい。用があるなら向こうから来てもらえ。
だいたい7時に送っていって9時半に迎えに行くために、オレは晩ご飯の時に発泡酒も飲めず、悶々としている。塾のせいだ。塾の責任だ。
一人でそうやってもだえるものの、口にすれば、娘が傷つくかと思い、ぐっとこらえる。
そして、塾が終わったらいつものお約束。セブンイレブンに立ち寄って、缶チューハイを一本買う。
「そろそろおでんが食べたいねー。大根と昆布がいいなあ」と言う娘。
だんだんしっかり秋になってきた。


2016.09.11
本日は息子の高校で文化祭である。
中高一貫校だから、当然ながら高校生と中学生が同時期にそれぞれ工夫を凝らして展示やイベントを行う。
どれもこれもあっと驚くほどレベルが高い。たいしたもんだ。
息子たちは学年全体でシェイクスピアの「夏の夜の夢」を演じる。1時間もの劇だ。
演技レベルは素人なれど、台詞はアドリブ満載だし、全体的なテンションの高さに感心する。
校内は大勢の人でにぎわっていた。その中には他の中学校の生徒の顔もちらほら。
娘の小学校時代の友人で今は別の学校に通っている中1の子がいたので、聞いたところでは、進学先を選ぶためにこうしてあちこちの文化祭を回っているのだという。
へー、1年生のうちからねえ。
オレの頃は、高校と言えば誰でも行く普通科の高校と、そこにも行けないバカの行く工業高校のどちらかしかなかった。もちろんどちらも地元の高校である。
県中央の進学校に行くやつなんていなかったし、私立高校なんてものは漫画の中での存在だった。
もちろ工業高校は不良のたまり場だから、みんな普通高校に行くために必死だった。
進学の選択肢の多い都会の子供たちを見ていると、大変だなあ。


2016.09.10
息子の通っている中学は中高一貫校なのだが、今日、息子は高校の将棋部の主将と将棋をしたそうだ。
中学3年生は夏休みが終わると部活を引退する。普通は。
息子の学校でも、同じだ。
違うのは、受験がないので暇だから、そのまま高校の部活に参加しちゃうということである。
同じ場所で活動しているから、要するに引退は形だけというわけだ。
息子は「勝っちゃったんだよね」と言った。
高校の将棋部の主将に「30手で」あっさり勝ってしまったというのだ。
んが。
高校の将棋部の主将というのはこの春の東京都の大会で3位に入り、全国大会に出場した強者だ。それに勝ったというのか。
だもんで、その主将に「将棋部に入れ」と強く誘われたらしい。
だが息子はバドミントン部一筋。将棋部に誘われても迷惑なだけだ。
ほほうそうか。ならば、バド部に籍は置いて、時々、将棋部にレンタル出場すればいいではないか。アルビレックスの野津田のように。
というわけで、今日の怒髪天のアルビレックスゲームについてである。
状況を説明する。
本日はホーム戦。対戦相手の名古屋は、なんと今年の5月から勝利していない。
現在、降格圏。崖っぷち。
そんな名古屋を笑っていられるかというとアルビレックスもそうではなくて、ギリギリ残留圏に首の皮一枚という状況だ。
そういう崖っぷちチーム同士の直接対決。ガチの戦いである。
名古屋が負ければ降格へと引導を渡され、アルビレックスが負ければ降格圏の仲間入り。だからガチなのである。
そのガチの戦いに名古屋は引退した闘莉王を復帰させ、そりゃあテレビ的には面白いからBSの中継も入って、とそういう状況でのゲームだった。
そして危惧されたとおり、アルビレックスは負ける。
しかも0-1。
だーかーらー、ホームでの0-1だけはやめろって、あれほど。「ちょっと見に行こうかな」というライトなファンは地元チームのゴールで快哉を叫べれば、仮に万が一負けたとしても「楽しかった、よくやった」という拍手を送って満足して帰る。
それが0-1だと「あー、つまんね。もう来ない」ということになってしまう。だからホームでの0-1はやめろと。
しかも名古屋で点を入れたのが、アルビレックスに後ろ足で砂をかけていった川又。ハゲの川又。
一番入れられてはいけないやつにゴールを決められ、0-1で負けて、そりゃう激怒だわ。サポーター全員。
なにしろディフェンスリーダーの大野が今季絶望の怪我で不在。だからディフェンスへの指示はキーパーの守田がやらなくてはならず、一度に二つ以上のことができない守田はいっぱいいっぱいになって不安定この上ない。
加えてディフェンスに入った二人がコンビを組むのが初めてでしかもJ3レベルの選手。
そんなわけで、「こいつは任せておけないな」とレオ・シルバが何度もセンターバックの位置まで戻って守備をし、時にはセンターバックそのものの位置までレスキューに駆けつけるわけだから、中盤がすっかすかになってしまった。
これでは勝てない。
しかも、レオ・シルバは、対戦相手のサポーターからも「蹴る・止める・走るのすべてにおいてパーフェクトな選手」と賞賛されるスーパーな選手だから(何よりも人間性が最高)、センターバックから必死で戻って中盤を制圧し、さらには前線にまで顔を出して攻撃参加することになる。
そんなレオのプレーを見ていると、キャリアのピークをこんなぼろチームで過ごさせたことに申し訳なく思い、来季はもっとまともなチームに行って今度は自分が輝くためにプレーして欲しい、と願ってしまう。
ごめんよ、レオ。
全部監督が悪い。こんなくそ戦術を続ける監督が悪い。
カウンター禁止、ミドルシュート禁止、「退場するぐらいなら1点取られた方がまし」と記者会見で公言する監督が悪い。
だが、気持ちもわかるのだ。
レオ・シルバを選手として手に入れてしまうと、もしかしてバルサができちゃうののではないか、と。
要するに超絶テクでつないで崩すサッカーが。
だが、その発想自体、サッカーゲームで遊んでいるのと変わらない。リアルな選手たちは、泥臭く、1点を取るためにぼろぼろになりながらやっているのだ。
その選手たちも、レオがあまりにスーパーだから、すぐにボールを預けてしまう。それが攻撃の停滞をもたらし、勢いをそいでしまう。
まったくなんてこった。
絶対負けてはいけないゲームを落とし、幸いにもカープの優勝でさほど目立たなかったとはいえ闘莉王復活という格好のネタをマスコミに提供し、控えの切り札、ジョーカーの伊藤裕太が終盤に投入されてすぐに大けがをしてしまう(たぶん靱帯をやっちゃった? とすると来シーズンさえ危ぶまれる)という最悪の結果に終わってしまった。
アルビレックスの相手として残っているのは、強豪チームばかり。そこで2つ勝てば残留はなんとかなりそうだと思うが(何しろ勝ったとはいえ名古屋は相変わらずひどすぎる)、ディフェンスリーダーとジョーカーが大けがで不在という状況でどう戦うのだ。あのたこ監督は。
待っていたのは最低の週末。
オレと息子は荒れ狂い、ヨメはため息をつき、娘は早々に布団に潜り込んでしまうという、最低の週末になってしまった。


2016.09.09
神宮前のスタバに寄った。
だいたい取材の前にはカフェでコーヒーを飲みながら、頭の中を整理する。タリーズだと気分がよくて次がスタバ。ドトール、エクセなんちゃらは、だいたいが接客サービスがひどくて、テンションが落ちるので、あまり寄りたくない。
ベローチェ、カフェクリエは安いので助かる。
結論。安くもなく、旨くもなく、接客がろくでもないドトールが最低。
今日はスタバ。
するとレジでお姉さんが「今日は99の日でどうしたこうした」と言ってる。ん? なんすか?
「9月9日、、スターバックスのコーヒー豆の99%は正しく輸入されていることが証明された日を記念して、パンフレットをお渡ししています」とのことであった。
残りの1%はどうしたという突っ込みを置いといて、一時期、スタバのコーヒー豆はいんちきだという噂があったのは事実だ。
スターバックスに出荷しているというなんというというコーヒー豆の生産総量が、日本のスタバのコーヒー消費量に足りないと騒ぎになったのだ。
あれはうやむやに終わったが、スタバは相当に懲りたのだろう、こういうキャンペーンをやっているわけか。
いや、もしかしたらまだ根強く同じような噂があるということなのだろうか。
スタバさんもいろいろと大変である。
スタバはいろいろしきたりが面倒でうっとうしい。客も意識高い系が多いので、空気がうっとうしい。
だが、レシートを持って行けばおかわりが100円になるのが嬉しい。
だいたい帰りには同じ店に寄って、おかわりくださいと言ってもう一杯飲む。
でも、一番好きなのはタリーズなんだけどね。


2016.09.08
そうそう、これは忘れないように書いておかなくては。
先日の天皇杯、アルビレックス×関西学院の一戦である。
大学生相手に何やってんだというヤジを受けながら、実は学生日本一という実力チームに苦戦しながら延長戦に突入したアルビレックスは、前半、絶体絶命のピンチを迎える。
相変わらずのゆるい守備を突破されて、相手のカウンターを受けてしまったのだ。
疲労困憊で何人も足がつってしまった学生チームは、ここが乾坤一擲の大勝負と残った力を振り絞り、ゴールに向かって突進した。
その学生相手にファール覚悟で体をぶつけていったのがキャプテン小林だった。
キーパーと1対1だった学生は小林によって吹っ飛ばされ、小林は案の定、一発レッドで退場である。
ファールして止めなければ確実に1点を決められ、その後、余力のない学生は引きこもりの守りに徹したであろうから、絶対に阻止しなければならないピンチだった。
ここを破られれば、学生に負けたJ1チームとして笑われる。ここを防げば、足の止まった学生はもう動けない。
そう判断した小林の覚悟のファール、身を挺して1点を防いだ、いわゆるプロフェッショナルファールだった。
その一発レッドのプレーをした小林が、ファン投票ではこの試合の2位の評価を受けており(ちなみに1位は4点(!)を決めたラファエル・シルバ)、サポーターも高く評価したファールだった。
ところがこのプレーを、試合後の記者会見で、監督が「1人減るなら1点取られた方がよかった」と言ってのけたのだ。
繰り返すが、一発退場覚悟で、キャプテン自ら身を挺して防いだプレーである。このプレーを「1点取られた方がよかった」と、チームの監督が言ったのである。
えのきどいちろうが「頭がクラクラした」と評した発言であった。
1点を防ぐため、あるいは1点を奪うため、全身全霊をかけてプレーするのがサッカーである。それを「1点取られた方がよかった」と言ってのける、これがチームの監督なのだから、いまのアルビレックスというチームの置かれた絶望的な状況もよくわかっていただけるだろう。
こんな監督と残留争いをしているのだから選手の絶望感はさぞや。万が一にも来年もこの監督が監督を続けるのだとしたら、相当大量に主力選手が抜けて行くに違いない。
オレはこの許しがたい発言は絶対に忘れない。
そして、小泉、端山、平松という期待の若手の可能性をことごとくつぶしたこの監督を許さない。
頭の中でサッカーゲームをしながら、グラウンドで指揮をしているに違いない。でなけりゃ、「1点取られた方がよかった」なんて発言は出ないよ。
「どんな形であれゴールを守れてよかった」と言うのが当たり前の感覚なのに。


2016.09.07
去年ぐらいから音楽業界で「コーライティング」という言葉が使われるようになった。
何だ、コーライティングって。コーラと一緒にイーティングするのはピザか。
ギャグにもほどがあるぞ、オレ。
コーライティングとは、文字通り協力して書くこと。
つまり曲作りで、メロディーを作る人、歌詞を書く人、アレンジする人、仮歌を歌う人が協力して一曲仕上げることを言うらしい。
なんだ、分業か。当たり前じゃん。普通のことじゃん。
だが、コーライティングをするとなんだかとてもいいことが起きるようなことばかり耳にする。簡単に曲ができる。しかもいい曲ができる。ヒットして儲かる。
うー、よくわからん。そこでいくつか本を読んでみた。 メロディーを作る人、歌詞を書く人以下同というわけで、同じことしか書いていない。要は分業だろ。要するに分業だろ。
そんなことはレノン=マッカートニーの時代から行われていて、それどころか、オレの遊び歌バンドたんさいぼうでもやっている。 井沢君がメロディーと歌詞を書いて、それにオレと伊達君がコードをつけて、時にはメロディーにダメだしをして書き換えて、オレがアレンジしてトラックを作って、みんなで歌って。
これってコーライティングだろ。最先端だろ。というか、当たり前だろ。
そして肝心なことが本に書いていない。
「印税は等分に分けましょう」と書いてあるのだが、その印税をどうやったらもらえるのかが書いてないのだ。
何しろ著作権協会はグループでの登録を受け付けない。
オレは実際に問い合わせたのだ、たんさいぼうという遊び歌バンドではみんなでない知恵を出し合って歌を作っているので著作権協会にもみんなで一つとして加入したいんですが、と。
著作権協会の答えはノーであった。
グループでは認めず、個人で加入すること、あるいは法人なら可なので会社で入ること、という答えだったのだ。
あらまあ。面倒な。だつたらいいや、入らなくても。
というわけで、たんさいぼうは現在著作権フリーなのである。
というわけで、コーライティングについて解説するなら、著作権の話にも踏み込んで欲しかったのだが。
ちなみにその本の中で最もおもしろかったのが、3人組の法則、という話だった。
グループというのは何事も3人組が一番うまくいくらしいのだが、3人組の場合、心の中では誰もが「グループの仕事の50%はオレがやってるんだぜ」と思っている、という指摘だった。
それが事実なら50%×3で150%になるわけだが、実はそんなことはなくて自分が勝手に50%分働いていると思っているだけなのだ。
なるほどなあ、と感心。
案外、そうやって全員が心の中で「しょうがねえなあ、オレが50%やるしかねえなあ」と思いながら力を合わせることがグループ運営の秘訣なのかもしれない。


2016.09.06
代表がなんとかタイとの対戦に勝ったわけだが、目を覆う戦い方であった。
香川の劣化、本田の劣化はちょっとどういうことなのか。香川は体が動かない、本田は遅い。
へろへろの香川を残して浅野を下げて、あのバカ監督のやることは、とにかくおかしい。どこのアルビレックスだよ。
やっぱり代表には遠藤が必要だよなあ。
って、世代交代を言いながら遠藤かよって、自分でも思うが、しかし、代表はやっぱり遠藤だろ。
遠藤がいたら今日のタイだったら5−0の勝ちだったね。
まあしかし、2抜けだからたいして問題なく本戦には出られるだろう。


2016.09.05
ここのところのちょっとした騒動については、下記に詳しくまとめてある。
http://tansaibou.html.xdomain.jp/pakuri.html
要するにオレたちのつくった児童劇の脚本が、そのまま丸パクリされて、音声ドラマとしてCDで発売されたということだ。
裁判すれば著作権法違反で完全勝てるわけだが、それはそれで面倒なので、「裁判はしないが泣き寝入りもしない」というスタンスで、とりあえずはネットでの情報拡散に努めているところだ。
そして驚いたことに、この拡散が想定外にたくさん広がっている。
音楽業界に影響力を持つドバシ君の協力もあり、皆さん「こんなことを許してはいけない」と、拡散に次ぐ拡散となったのだ。
どうやらそれがCDに出演した声優にも届いたようで、SNSも案外バカにできないなあと感心している次第。
それにしてもバカなのはハリル・ホジッチ監督で、「なぜこの選手を選んだのかと思った」なんて言葉を記者会見で口にするあたり、こいつは真性のバカじゃないのか、と驚いてしまった。
てめーが選んだくせにそれを忘れているのだろうか、ひょっとして。病院に連れて行った方がよくはないか。
この先、代表が何かやらかすとしたら、この監督のせいであるのは間違いない。
そんな意味でもタイ戦は楽しみである。タイと対戦。だはは。


2016.09.04
そんなわけで今日こそは原稿を片付けねばならず、朝から仕事部屋にこもってワープロを打ち続ける。
行きつけの整骨院のちょび院長もよく口にしているが、パソコンというのは実に便利な道具でありながら実に体によくない負担を強いる存在である。
ディスプレイは目線のちょっと下ぐらいにくるのがいいというので、いすに座って自然に目線が下がったあたりに来るように置いている。それでも長時間作業していると、体にストレスがかかるのを感じる。
やれやれ。
途中、息抜きにセブンイレブンまでコーヒーを買いに行く。
歩いても5分の距離だが、アイスコーヒーの氷が溶けてしまうのがいやで、クルマで行く。秋本番になって聞こうが落ち着いたらも散歩代わりに歩くことにする。
今日は、セブンイレブンまで3回もいって、3回ともコーヒーを買って帰った。
レジは3回とも同じ女の子だった。
コンビニにコーヒーサービスが登場して以来、100円玉1つ手にしてコーヒーを求めにやってくるオヤジばかりとなった。
そんなオヤジは、コンビニバイトの間で「ワンコインオヤジ」と呼ばれているらしい。
なるほど。
すると、オレも今日はコーヒーを買いに行くたびに「あ、ワンコインオヤジだ」「あ、ワンコインオヤジがまたきた」「おいおい、今日はこれで三度目だぜ、ワンコインオヤジ」と思われていたのだろうか。
ここのコンビニのバイトはかわいい子が多いので、そんなふうに思われているとは考えたくないのだが。


2016.09.03
土日は、たまった原稿を片付けなければならない。
そう決めて、オレは朝から机に向かったのだが、そうそう思ったとおりにコトは運ばないのである。
10時頃、ポストに届いたのが、アマゾンの封筒。どれどれと開けてみたら、案の定、パクリCDであった。
詳細はまた後日に譲るが、昨年オレの書いた児童劇の脚本が、オレの知らないところで勝手にCDに録音され、オリジナル商品として発売されていたのである。
要するにパクリ。
どれだけパクられたのかを確認しようとCDを買ったわけだが、オリジナルのオレの脚本集より高いのが腹立つ。
聞いてみたら、タイトル以外、ほとんど一字一句、そのまま。丸写し。笑ってしまった。
事態が発覚してから版元のナツメ出版社が先方に抗議し、開き直られてからは顧問弁護士が内容証明を送ったりしていたのだが、完全黙殺でCDの発売に踏み切られてしまった。
さて、どうしますか。訴えますか。
出版社はオレたちに聞いてくる。完全な著作権法違反だから出版差止めと損害賠償の裁判を起こすしかないのだが、原告、つまり裁判を起こせるのは出版社ではなく著作権者であるオレたちというわけだ。
どうしますか、訴えますか、と出版社は聞いてくるが、オレが有名作家ならいざしらず、出版社が体を張って守るつもりなんてまるでないのは明白だ。
訴えるとなると訴訟費用は自腹、時間を使って出廷しなくてはならず、勝つのは間違いないのだが、「無い袖は振れねえよ、ばーか」と開き直られたらそれ以上は何もできず、そして実際に開き直られそうなことも明白だ。
損害賠償ったって、逸失利益の計算なんかしてもせいぜい数万円だろう。
はあ〜、と脱力。
犯罪被害ってこういうことなのね。こちらは何もしてなくて、なんの落ち度もなくて、それなのにこんな面倒事に巻き込まれて、あげくに賠償も何もないという。
まあ、ともかくはこのCDはパクリであるとネットで拡散するぐらいしかできないから、遠吠えのようにFacebookに文章を綴ったりして、原稿の時間が削られてしまった。
やれやれと気を取り直したところで、次に発見したのが新聞のテレビ欄。なんと4時から天皇杯の中継があるではないか。
アルビレックス対関西大学である。
学生相手の試合なんて見たくないと思ったが、NHKでの中継なんてめったにないし、やっぱり見ておこうと、結局仕事を諦める。
大学生といっても、学生チャンピオンであるから決して弱くはない。だがこちらはJ1。プロが学生に負けるわけにはいかないだろう。
ところがあっさり学生に先制される。その後も、追いついては引き離される体たらくで、3-3で延長戦に突入という情けなさだ。
レオ・シルバとラファエル・シルバ以外の連中がどうしようもないんだよなあ。
3点目は、それまで「あー、めんどくせえ、たりーなあ、学生相手に何やってんだよ、とっとと勝って帰ろうぜ、たりーな」と全然やる気のなかったレオ・シルバがいきなり本気を出して走りだしてキラーパスを出し、それをラファが超絶に決めてみせたのだが、その他の連中がひどい。
延長戦になって、ラファが4点目(!)を決めて、その後、成岡が5点目を入れてやっと終了。
スコアこそ5-3だったものの、学生相手に何やってんだかという、勝って恥を晒す、情けない試合になってしまった。
テレビの前で息子と一緒に、だはは〜、ひでーな、と虚しく笑う。
なんとも力の抜ける土曜日なのだった。
明日こそ原稿頑張ろう。


2016.09.02
本日はさいたま市の特別支援学級でライブである。
今年で3回目だ。
ここのクラスの子供たちはまっすぐに楽しんでくれるので、こちらもとても楽しい。
今日も大騒ぎで一緒に遊んで笑って、とても楽しく過ごすことができたのだ。
それにしても暑かったなあ。


2016.09.01
案の定、UAEにあっさり負ける。開幕戦、しかもホームで負けるとは。
前から思っていたけど、あの監督、無能ではないか。
パワープレー要員を用意していない。点の取れる岡崎を下げて何もしていない香川を残す。
解任してもいいんじゃないかなあ。
それにしても解せないのはどうして中東の審判だったのかということだ。
笛が荒れるのも当たり前だろう。
もっとも、アルビレックスサポーターの間では、気楽に見られたとの声が多数。
ゆるいパスミスからカウンターを食らう。PKをとってもらえない。
そんな試合は、アルビレックスではしょっちゅうだからだ。
だから、ロスタイムに入って、ゴン中山や松木が「ロスタイムもっとあるはず」「時間稼ぎされたからもっと取るはず」と繰り返していたのには、なんて甘いんだ、と大笑い。
この審判、表示された4分が来たら即座にきっぱりと試合を終わらせるぜ、と予言したその通りになって、オレはどんなもんだい。
だって、アルビレックスはいつもそんな目に遭っているからな。ちょっと甘いんじゃないの、選手も監督も解説も。
まあ、しかしこのグループなら、まず間違いなく2抜けはできるだろう。オーストラリアだって絶対にどこかでポカするし。慌てることはない。もっとも最大の不安要因が監督なのだが。だははは。


2016.08.31
どうも今回のワールドカップ予選は怪しいなあ…と思ったら。


2016.08.30 史上最強と恐れられた台風10号が、たぶんそうなるんじゃないかなと大方の人が思ったとおり、絶妙に東京をズレた。
東北の人は大変だから、ズレて良かったと喜んではいけないのだが。
雨上がりに外に出たら、隣のオガワさんが庭に出ていて「やっぱり台風は来なかったねえ」と笑う。
「だから、これからビールを買いに行って飲むんだ」とオガワさん。
夏はもうすぐ終わりだ。


2016.08.29
8月初旬にAmazonのKindle unlimitedが登場し、どうしようかなと思っていたけれど、今日、申し込んだ。とりあえずは1ヵ月のお試しコースでぁるが。
Kindle unlimitedとは、定額で読み放題のコースである。米では先行し、いずれ日本上陸は間違いなしとみられていた。
読み放題といっても、もちろん予め決められた本や雑誌に限られる。1ヵ月980円。1年で1万2000円近くは、いかにも高い。
それでもなお申し込むことを決めたのは、サンレコのせいである。
サンレコとは「サウンド&レコーディング」という雑誌のことだ。音楽業界の「日経ビジネス」のような存在である。
そして、幼稚園児が「日経ビジネス」を手にとってもちんぷんかんぷんであるように、オレが「サンレコ」に目を通してもちんぷんかんぷんである。
だが、とにかく面白い。音楽の作り方というのは、これが人によって実に多種多様で、やり方、流儀、ノウハウはまったく違う。
えっ、あのアルバムはこんな方法で録音されたのか、あのアレンジャーはこんなソフトを使っているのか、あ、石野卓球はオレと同じ機材を使っているじゃないか、など、とにかく人によってやり方は様々なのだ。
だからそれを見ているだけで面白いし、新製品の紹介などは読んでいるだけでどれもほしくなってくる。
ね、「日経ビジネス」みたいでしょ。
スタンダードというものが存在しないがゆえに、バラバラに向いたベクトルを俯瞰して大きな流れを浮かび上がらせるというのは、新聞や雑誌の得意とするところである。だから「日経ビジネス」も「サンレコ」も支持される。
ところが「サンレコ」、厚くて重いのよね。あんまり持ち歩きたくない。本当は電車の中で読んでいると夢中になってしまうくらい面白いのだが、あんまり持ち歩きたくない。
それが、もしかしたらと思って確かめてみたら、ビンゴ、Kindle unlimitedにあったのだ。
紙の雑誌は1000円前後。AmazonのKindleで電子版を買っても1000円前後。
なのに読み放題だと月980円。もうこの時点で一号だけ紙の雑誌を買う意味がなくなっている。価格とは一体何なのだ。
というわけで、「サンレコ」を読みたいだけでKindle unlimitedに登録。しかも1ヵ月無料のお試しコースなので、実質タダ。バックナンバーもダウンロードできるから、買い逃していた最近の数号分、つまり数千円分をタダで手に入れたことになる。
これで元は取った。いや、払っていないのだから元はゼロだ。
さらによく見れば、あっ、オレがこないだカネを払って読んだ池井戸潤の小説もタダじゃないか。腹が立ったので早速伊坂幸太郎の短編小説をタダでダウンロードして読んでやった。面白かった。
読み放題サービスは、しかし、出版社にとってみればたまったもんじゃなくい、Kindle unlimitedには集英社は参加しないという噂もある。だが、フリー化、デジタル化の流れはのはや止められない。あらゆる業界の秩序を破壊しつつ、少数の勝ち組だけが富を独占する時代になっている。
Amazonでは既に音楽の聴き放題を利用しているので、オレもすっかり洗脳されてしまったわけだ。
プレミアム会員が年4000円で、unlimitedが1万2000円。合計1万6000円は安くないが、それで手に入れられるものを思えば、暴力的に安い値段だと思う。
活字の読み放題としては、ドコモのdマガジンが強くて、オレも加入している。毎週木曜日には週刊文春と週刊新潮を読み、月曜日には東洋経済とダイヤモンドとエコノミストを読んでいる。週刊現代とかポストとかは、アホらしくて読む気になりない。
これで月400円なのだから、読む方としてはたまらん。
だが、dマガジンで読むようになって改めて気がついたことが一つあって、要するに週刊誌なんてまともに読むに値するものはなく、その他の雑誌も本当に読みたいと思えるのはごくわずか、ということだ。
だとするどKindle unlimitedに加入した今、dマガジンは解約してもいいかとも思う。
だがKindleにはまだ週刊文春と週刊新潮がない。Numberもタダでは読めない。
文春のゲスなのぞき見記事も気にはなるから、まだ読みたい。
それに考えてみれば月400円である。うちから池袋まで往復するより安く、スターバックスの珈琲1杯程度の料金である。
いずれ近いうちにKindleでも文春や新潮が読み放題になるのは間違いないから、それまではdマガジンにも入っておくか、という気分だ。
出版社も、もはやフリー化な流れにはあらがえないだろう。かつてはキヨスク、現在ではコンビニを敵に回してはいけなかったが、次はKindle unlimitedに逆らっては生きていけなくなるのだろう。
というわけでタダ同然で読んだ「サンレコ」。読むだけでいろいろと機材やソフトがほしくなってきて困ったもんだ。

「無事これ貴人」伊坂幸太郎・Kindle unlimited。というわけで築地までの電車の中で読んだ単行本未収録の小説。相変わらずの伊坂幸太郎で、んなアホな、と言いたくなる荒唐無稽な話が、荒唐無稽故にとても面白いのだった。


2016.08.28
「サライ」がテレビから流れてくると、夏も終わりだなあと感じる。
そんな風物詩、24時間テレビ。既に季語になっているらしい。
中学生にまで「出演料と制作費を寄付すりゃいいじゃん」と指差されて笑われる始末。
ほんと、いつまでこんな茶番を続けるんだろうね。
しばらく前からの番宣もしらけるばかりで、その制作費も寄付すりゃ、ってまた笑われている。


2016.08.27
崖っぷちの名古屋グランパスが、監督を交代させ、さらにはいったんクビにした釣男を復帰させた。世間はアッと驚き、要するに釣男は小倉にクビにされたのだなと納得した。
聞くところによれば「国籍は日本だけど、外人扱いしろ」と言い張る釣男の年俸は1億5000万円。小倉が監督になって、それが一気に5000万円まで下げられて、それで釣男は「やってられっか」と激怒したらしい。
そんなグランパスが監督を替えて心機一転、さあ巻き返そうとしたのに、そして18試合ぶりにリードしたまま試合か終わろうとしたのに、なんとロスタイムにFC東京の中島に決められて、結局引き分け。またも勝てなかった。
そのシーンを見てオレは、腹を抱えて笑う。釣男をクビにして浮いた金でレオ・シルバを引き抜こうとした天罰だ、いい気味だ、さっさとJ2に落ちろ、と。
ところが直後に行われた新潟対鳥栖の試合では、新潟がまったくアホみたいなミスから失点し、あげくに後半はシュートすら1つも撃てないという情けなさで敗退する。
名古屋を笑っている場合ではなかった。
次、新潟は名古屋と対戦する。名古屋は、新潟との対戦に最後の望みをかけて完全にロックオンしてきている。
裏決戦。新潟も、万一名古屋に負けたらかなりヤバいことになる。
だーかーらー、今日勝っとかなきゃダメだったんだよ〜、ったく。
それにしても相変わらず鳥栖のテコンドーサッカーは酷いな。韓国人がかなり混ざっているのも影響しているのだろう、とにかく試合が壊れる。
全体を通してファールは悪質だったし、後半の時間稼ぎなんて演技賞とネットで笑われるほど露骨。
地方にJリーグチームがあるのはとても健全なことだと思うのだが、しかし、こんなサッカーをやるチームは少しもプラスにならない。ひどいもんだ。
そして、地方のJリーグチームと言えば、鹿島である。鹿島アントラーズ。
Jリーグの優等生と衆目の一致するところであるのだが、なんと前期優勝したというのに石井監督がメンタルやられて退任だと。軽く仰天。
実は鹿島は人間関係がぐだぐだ。
小笠原と曽ヶ端という両ベテランが完全にお局となって幅をきかせて、そこにコバンザメとなって芝崎が仲間入り。
この3人と監督が人間的にそりが合わず、ほとんど口をきかないという険悪ぶり。それどころか新人が仲間の定位置を奪おうとすると、試合中でもその新人にパスを出さずに潰してしまうという陰険さ。
まさに田舎の旧家に嫁いだヨメが姑、小姑、さらには親戚の古株にいじめ抜かれるという図式そのものなのだ。なんとも陰湿な。
そんなグダグダの人間関係に疲れたところへ、先日の金崎の反逆があったものだから、監督もとうとうメンタルやられてしまったわけだ。完全に鬱なのだろう。
もっともこの程度で壊れるようなメンタルでは、もともとさサッカーの監督には向いていなかったとみるべきだが。
もっともこれには裏があって、監督のメンタルは単なる口実。実際はフロントの人間関係もグダグダで反監督派の工作による解任という説もある。
本当のところはどうであれ、まあ、困った話だわな。
と、人のことを心配している場合ではないので、、ともかく次の名古屋戦だ。やっぱり応援に行こうかな。
などということを独り言でぶつぶつ言いながら、今日のオレは音楽ソフトのアップデートに挑んだ。
ずっと使っているCubase。バージョンは5.5のままで、いずれアップデートしようと思っているうちに、気がついたら8.5まで上がっていた。
さすがにそろそろかなと思い、PCをパワーアップしたことをきっかけにアップデートに挑んだわけである。
なんでたかがアップデートでこんなに偉そうに書いているかというと、とにかく音楽館系のソフトはややこしいのである。何が何だかさっぱり分からん。
いつでも元のバージョンに戻せるようにし、必要なバックアップをきっちりとって、そして2万円も払ってデータをダウンロード。これだって9ギガもあるんだからびっくりだわな。
結局、アップデートそのものはうまくいって、ボクちゃんもゴキゲンだが、プラグインソフトのいくつかが認識されず、なぜ認識されないのかの理由さえはっきりしないので、今のところは放ってある。もしプラグインもバージョンアップが必要だとしたらいやだなあ。


2016.08.26
昨日、区の大会があって、息子の中学時代の部活動は終わりを告げた。引退である。
3年間よく頑張ったなあ。
だが、話を聞けば月末には高校の部活が始まるという。
中高一貫校なので、同じ部ならば中学も高校も一緒に活動しているので、基本的に中学の部を引退しても高校の部に昇格するだけで何もかわらないらしい。
なんのこっちゃ。つまらん。
その息子を連れて、今日は大泉の映画館。
今日、封切りの「ミュータント・タートル」シリーズ最新作を見に行くのだ。
息子はこのバカバカしいシリーズが大好きである。
主人公は、忍者のカメだ。
ドブネズミに育てられて知力、体力ともに人間を遙かにしのぐスーパーパワーを身につけた4人のカメが、ニューヨークに降りかかる厄災から人々を守るという話である。
前作で初めて見て、あまりのバカバカしさに頭痛がした。なにしろネズミの指導でカメが腹筋をするのである。
だがアクションシーンは凄まじく、そのスピード感、展開、ギャグいずれもが、バカなアメリカ人が本気でバカをやったらこうなる、という見本だった。
そして今日の新作。
これは見てあんぐり。想像の遙か上を行くバカバカしさで、前作をしのぐぶっ飛びだった。
4匹の亀はサイやイノシシに変身した悪党と闘うのだが、パラシュートも着けずに飛んでいる航空機の背中に乗り移り、飛行中の飛行機の屋根の上で格闘したり、ぶっ壊れて半分になった飛行機がそれでも飛び続けたり。
前半に出てきた改造清掃車が、マンホールの蓋を発車して闘うというシーンには爆笑だ。
とにかくアクションが凄まじくて、最高!
前作を遙かに凌ぐ出来で、大満足である。本当にバカバカしい映画なのだ。
だってカメが立って闘うんだぜ〜。


2016.08.25
今さら何を言ってんだ、そんなことも知らなかったのか、このバカは、と言われるのを承知で今日気がついたのだけれど、やっぱり好きなことは得意なことになるのね。
勉強のできる子は、やっぱり勉強が好きなのだ。
仕事のできるサラリーマンはやっぱり仕事が好きだし、サッカー選手は子供の頃からサッカーが好きだったし、ミュージシャンはみんな音楽が好きなのだ。
だから子供が勉強をできるようにするには、勉強好きにすればいいんじゃん。
ところが「勉強しなさい」「宿題しなさい」と命令したり、「なんでこんなことがわからないの」「ここはこうすりゃ簡単じゃん」と細かいところを指摘したり、一見指導しているようで実は嫌いになるように仕向けていることばかりだったりするわけだ。
好きなことだから人から口出しされりゃイヤになってくるし、できないことができていく過程を楽しんでいることだってあるし。
だから、子供の勉強ができるようにするには、とにかく余計な口出しをしないで、じっくりと時間をかけて勉強好きにして行くに限る。
よく言うじゃん、「仕事の報酬は仕事」って。
サッカーが好きな少年への最大のご褒美は、次もサッカーをやらせてあげることなのだ。
ミュージシャンがライブの次にやりたいことはもっと多くの客の前で演奏することなのだ。
読売新聞の一面コラム「編集手帳」にいいことが書いてあった。「尻を叩かれても咲かなかった花が、めぐる季節には黙っていても咲く」。
まったくだなあ。


2016.08.24
今年の春に父を喪くしたから、今年のおめでたい行事は一切お休みである。つまり今日のお祭りも我が家は無関係ということになる。
8月24日は子供の頃から特別な日で、お盆と並んで夏休みのメインイベントだった。
田舎の本家である我が家は、客を迎える立場にあるので、夏休みにはどこかに出かけるのではなく、誰かが訪ねてくるのが当たり前だった。今思えば、こんな旧家に嫁いだ母はさぞ気が休まらなかったろう。
そんな来客のピークがお盆とお祭り。お祭りとなると母と祖母が朝から忙しく立ち働いて支度をして、夜には親戚が一堂に会しての宴会が行われるのだった。
もちろん子どもたちは宝塔様前の広場に朝から何度もソワソワと顔を出しながら、年に一度やってくる夜店を楽しみにしていた。
法外な値段の付けられたおもちゃや花火が並べられた夜店は、今の子供なら見向きもしないような貧弱さであったが、何も物のなかった田舎の子どもたちにはまさしく百貨店だった。
家を出て東京に住むようになってからその祭とも縁遠くなったが、子供ができてからは再び訪れるようになって、そしてこの祭は地域に暮らす大人たちにとっても1年一度の楽しみであったと知る。
準備のために集まっては酒を飲み、炎天下に山車を引いては大声で笑い、短い新潟の夏を楽しんでいる。
数年前、引かれて歩く山車の向こうにちらっと見えた緑の大地ははっと驚くほどに美しく、しばし後にそれは穂が実り始めた稲田が広がっているのだと気がつき、オレの故郷はこんなにも美しい緑の地だったのかと感動したものだった。
今ごろ気づいてもなあ〜。
きっと今日も昔から変わらぬ緑の大地が広がっているに違いない。そして、父も母も、その光景を遠くから見ているに違いない。


2016.08.23
おりんひの総括をしなければと思うのだが、まずはその前にコンビニ問題だ。
中学生の間では、パンはセブン、おにぎりはファミマ、というのが常識らしい。なるほど、そう言われてみると、確かにおにぎりはファミマの方が美味しく感じる。
だが、オレはファミマが嫌いだ。
なんとなく嫌いだというのではなくて、いちいち「Tポイントカードはお持ちですか」と聞かれるのがイヤだから嫌いだ。
持ってりゃ出すし、出したい客は言われなくても出すから、なんで出さない客にいちいち「Tポイントカードは」と聞くかなあ。
あれが非常に鬱陶しくて、それを思うだけでもファミマのレジとはかかわりたくないので、セブンに行ってしまう。
以上、コンビニ問題終わり。
続いて、オリンピックである。
いいオリンピックだったのではないか。基本的に。
松友ちゃんは頑張ったし、佳純ちゃんも頑張ったし、何より陸上男子のリレーは最高だったし、藤春とサッカー以外は素晴らしかったと思う。
「いつまで藤春のことを言うのか」とヨメに聞かれたので、年内は言い続けると宣言してある。
残念だったのはアレだ、閉会式を見られなかったことだ。
なんだかすごく受けたらしいな、マリオ。
世界中が「は?」とフリーズしてしまった椎名林檎は、リンゴ=五輪という体を張ったギャグのためという説があるが、そんなリンゴの失敗を補って甘利ある、いや、余りあるマリオだったわけだ。
なかなかのコンテンツで、さすが電通。電通じゃなきゃ、できないな。
本当はこれにポケモンもからめるはずが権利関係がうまくいかなかったらしい。本当かどうか知らないが。
それで言えば、安倍マリオのアイデアを出したのは森元総理で、森のじいさんが直接安倍総理をくどいたという話らしい。
100人が100人とも「嘘に決まってる」と考えるこんなホラ話を、なんでさも本当にように言うかというと、それはやっぱり森のじじいがうるさいから、ご褒美のお手柄を持たせないと、いろいろと駄々をこねるからだろう。
そこで電通がしっかり話を組み立てておいたあと、森のじいさんに「これは先生でなければできないことですので」と耳打ちされて鼻高々という流れに決まってる。
まったく面倒くさいじいさんだ。
まあ、いいか。じじいがおもちゃをもらって笑っていると思えば、腹も立たない。
あと、小池百合子。あの着物と帯は凄かったですねー。金色の帯!
どこからどう見ても銀座のママが、世界のおっさんに向けて「遊びにいらしてね」と営業しているようにしか見えなかった。これも立派な、おもてなし。
あの着物と帯のカネは、やっぱり文春あたりが探っているだろう。きっと税金で勝ったに決まっている。
聞くところによると家が一軒買えるほどの着物セットとのこと。
東京まであと4年というなんて、本当にあっという間で、まったく今まで何の準備をしていたのかと呆れる。間に合うのかよ〜。


2016.08.22
いやー、まずい。これはまずいですよ。
なにがって、名古屋グランパスの小倉監督が解任されたのだ。17試合勝ちなしって、今更解任してどうすんだっていう感じだが、実はそこにこそ意味がある。
そう、次の次の試合が、アルビレックス新潟とのゲームなのだ。

解任するならもっさと早くにすべきだったのに完全に期を逸した名古屋。 もはやJ2降格も確定的となった今、あえて解任に走ったのは、完全に新潟戦に最後の望みをかけようというばくちである。
そして、新潟はこういう博打に弱い。負ける。
負けたら、今度はこっちが降格のピンチだ。
まいったなあ、グランパス。
そもそもこの世代の監督って、どうしてそろいもそろって無能なのだ。
まともなのは広島の森保とガンバのケンタぐらいだろう。
ラモスも名波も井原も相馬も、そして小倉も、ドーハ〜アトランタ世代は、そろそろ世に出なければならないのにどうしてこんなに仕事のできない連中ぞろいなのか。不思議である。
ああ、心配だなあ、アルビレックス。心配すぎて夜も眠れない、というえのは嘘である。よく寝てる。
そして夜になってさらに衝撃の情報が。
なんと小倉の解任に伴い、あの闘莉王が復活するというのだ。どれだけ小倉が嫌いだったんだ、闘莉王。キムタクとシンゴか。
ちなみに闘莉王は変換が面倒なのでネットでは釣男と呼ばれている。
あの釣男が戻ると、もしフォワードに起用でもされたら、シモビッチとの東西ツインタワーに鼠小僧の永井がからむという、非常に鬱陶しいチームになる。
しかも釣男、なんと新潟戦から復活というから、あいつら、完全にアルビレックス潰しでメンチを切ってきた。
そもそも気に入らなかったんだよ、あのチーム。7月に突如レオ・シルバの移籍をぶち上げたりして。
あー、頭にきた。
どんなに釣男が入ったからっていったって、1年近く里帰りしてぷらぷらと遊んでいた中年男だ。体がついていくはずがない。
ましてやこちらは必殺ラファエルにこちょこちょ目障りな山崎や伊藤がいるのだ。
すぐにへろへろになるに決まっている。
それなのに口先だけは以前のままで、やたらと威張りくさって怒鳴りまくるのは見えているから、一気にチームの空気は悪くなるだろう。ふふ。
おかげで名古屋は降格圏まっしぐら、いい気味である。
というわけで、今年の新潟対名古屋は裏天王山として早くも盛り上がっている。日程はいつだ。9月3日か。
行きたい。行きたいなあ。


2016.08.21
なんだかんだいっても、もうすぐ夏も終わりだなあ。
夏の終わりにはあれだな、「夏の日の恋」パーシー・フェース・オーケストラだな。
というわけで、車の中でリピートでこの曲をかける。いいなあ、大好きな曲だ。
1960年の曲で、グラミー賞受賞。
オレの母親がこの曲が大好きだったので、これを聞くと新潟の実家で母と過ごした夏の日の情景、それも中学時代の夏の日が鮮やかに甦ってくるのだ。
音楽ってそういう力があるよな。


2016.08.20
息子は部活、ヨメと娘はダンスに出かけるというので、オレ一人。この土砂降りの中をご苦労なことで、快適な家から一歩も出ないオレが勝ち組と胸を張って、家族を追い出した。
そして向き合ったのが、オリンピックのリレー決勝。
陸上部出身のオレは通ぶってリレーを4継と呼ぶのである。1600リレーはマイルね。
銅メダルを取った北京五輪の400リレーは、それは感動的で、いろんな本を読んではオレも燃え上がったのである。
マラソンに感動したらジョギングを始め、錦織圭に感動したらテニススクールの門を叩くのだろうが、400リレーに感動しても仲間がいないとバトンが渡せないからね。オレは感動したけど、別に走らないのだ。
北京での銅は、アメリカだかキューバだかがバトンを落として失格したから繰上で銅だった。
今回も予選の走りを見て、アメリカあたりがやらかせばまた銅の可能性もあると思った。
ところがどっこい、ストレートのガチ勝負で2位とは仰天。
3走がぐーんと伸びて(これは2走からのバトンパスが完璧だったからだが)、オレはおおお〜っと絶叫。もしかしてもしてかしてと握りこぶしだ。
そして最終ランナーにバトンが渡った瞬間は間違いなくトップじゃないか。オレはありえないものを目撃して、うおおお〜と絶叫するのだった。
そして、何と言うことだ、ボルトと並んでゴールを目指すという、夢じゃないか、幻じゃないか、キツネかタヌキかという状態に。興奮クライマックスである。
堂々の2位は、サッカーで言えばワールドカップ2位。あ、別にサッカーで言わなくてもそうじゃないか。
いやあ、お見それしました。この4人はたいしたものだ。
北京では選手たちが感動で涙だったが、今回ははしゃぎまくってて、よーし、そのまま東京に向かって走れと思ったのだった。
まったく今回のオリンピックは面白いなあ。
陸上も、体操も、柔道も、レスリングも、水泳も、卓球も、バドミントンも、みんなよく頑張った。松友ちゃんなんか、もう管理職のおっさんたちのアイドルじゃないか。
好きだよね、管理職のおっさんたちは、松友ちゃんみたいなルックスの子が。一見華奢で気が強くて仕事のできる子が。
そして、石川佳純ちゃんみたいな、天然の子は苦手だよね。注意したら口にチャックしてふくれるような子にはオロオロしちゃうからね、管理職のおっさんは。
こんなふうにいろんな競技の連中が日の丸を胸に堂々と闘って立派な成績を残してくれて、オレは嬉しい。
サッカーをのぞいては。
藤春をのぞいては。
まったくあのぼけなすのサッカーどもは何をやってるんだ。何しにブラジルまで行ってんだ。
初戦で外人どもにびびって、2戦でもまだびびって、Jリーガーなんてちやほやされてるくせに、普段からいかに世界と戦ってないかという証明だ。
松友ちゃん、見てみろ。あんなでかいデンマーク人相手にしても、遠藤みたいにまったく緊張せず、臆してないではないか。
あれ、ということはオーバーエージに遠藤を入れれば良かったということか?
いやいや、それでは若手の育成という、オリンピックチームのもう一つの目的が損なわれてしまうな。
だったらなんで藤春とか興梠とか塩谷とか、代表でもなければ若手でもない中途半端な選手を入れてるんだよ。
入れるなら、ブラジルはネイマール入れてるんだから、こっちは香川に本田に長友だろう。決して藤春ではない。
要するに今回のていたらくはサッカー協会がアホだったという、顔のでかい手倉森がタコだったという、そういう結論だ。
ああ、恥ずかしい。陸上の銀メダルがまぶしすぎる。
そんな時にピンポーンと玄関が鳴った。出てみたらAmazonだった。
そうである。オレはふと思い立ってパソコンのメモリ増設をすることにしたのだった。いや、ふと思い立ったのではなくて、最初からそうするつもりだったけれど、今まで放っておいたのだった。
新しいPCを導入し、これはSEだったヨメが「今どきこんなタワーなんて」と鼻で笑った中型タワーPC。男は黙ってタワーなのだ。
たかが文章書きのオレだから、タブレットに毛の生えた程度のPCでまったくもって十分なのだが、そこをなぜあえて男は黙ってタワーPCにしたかというと、再び本格的な音楽制作PCにしようと思ったからである。
最近は音楽制作をさぼっていて、久しぶりにミュージカル仕事を頼まれて、おろおろしながらやっている。
こんなことではいけないと思い立ったオレは、もう一度ちゃんと環境を整えようと決めたのだ。
それで男は黙ってタワーPCを買い、メモリも増強することにしたのである。
オンボードで8ギガ載っている。十分ではないか。
だがマックスで32ギガまで載せられる仕様である。
2時間の飲み放題コースを30分で切り上げる馬鹿がどこにいるんだよ、ということでオレは即座に増設を決定したのだった。
Amazonで見たら、16ギガで日本製のバッファローとかのブランドだと2万円である。たけー。
一番安いのは6000円で、聞いたこともないメーカーだ。よし、コレに決定。
その最も安い6000円の怪しいメモリが届いたというわけである。
息子が部活から帰ってくるのを待って、メモリ増設を始める。息子よ、父さんはこれからメモリを増設する。一度しかやらないぞ。その姿をまぶたに刻んでおけ。
SEだったヨメはメモリの増設なんてお手の物だが、面倒くさがってやらない。「だいたい一度は立ち上がらないのがお約束よね〜」なんていいながら見ている。
現役時代、つまりまだ20世紀だった頃、女子SE自体が少なく、加えてガキみたいな容貌だったこともあって、ヨメは秋葉原に買い物に行くと大変にトクしたそうだ。
えーと、100BASE-TのLANケーブルは、なんて探し物をしていると、会社の課長に命令されて買い物に来て、わけもわからず困っている女の子と勘違いされて、店のおっさんたちに「なにを探しているんだい」なんて優しく声をかけてもらっていたらしい。
オレとかが秋葉原で買い物をしようとすると、ふふん、ここは素人の来るようなところじゃないよ、ってあしらわれていた時代である。店のおっさんたちも、まさか目の前のツインテールがバリバリの現役SEとは想像もしなかったことだろう。
そんなヨメも今では、あ、いや、ちっとも手伝うそぶりを見せないので、オレが、見てろよ、子どもたち、と自らメモリを差し込むことになった。
って、だいたいメモリなんてスロットに差し込むように作られているから、ただ差せばいいのである。
8ギガが2枚あるので1枚は息子にやらせてやった。ガッコンとはめておしまいである。
最初から刺さっていた4ギガ2枚は残しておいたので、8ギガ2枚を加えて、最終的に24ギガという実に中途半端なメモリー搭載となってしまった。
2時間の飲み放題で90分で出てきてしまったような案配である。
まあ、これでも十分だわな。
PCを立ち上げたら普通に動く。当たり前だ。特に早くはないが、軽快になった。ような気がする。
メモリ増設の面白さは、増設するときのうだうだにあって、増設した後はあまり面白くない。
そんなふうにメモリと格闘していたら、おっといけない、キックオフだ。
そうである。今日はアルビレックス新潟のゲームである。相手は最下位福岡。井原の率いる福岡。
まあ、当たり前にやれば普通に勝てる相手だが、なにしろこちらは普通ではないアホ監督のチームだ。今日も、なんと指宿を左サイドに置くという奇妙奇天烈な布陣を敷いて、せっかくスタジアムまで来たのにこの先発メンバーを見て家に引き返したというサポーターの書き込みが続出したほどである。
スタジアムまで観戦に行っていた弟も、LINEで呆れるほどの先発だった。
それでも相手は最下位福岡。
なんとかアルビレックスは勝った。いや、なんとかじゃなくて、なんと3−0で勝った。ありえない数字である。
アルビレックスの応援歌の中に「けっちらせ」というのがあって、これを歌うのは2点差以上で勝っている時だけという不文律があるから、幻の応援歌になってしまっている。その「けっちらせ」が、なんと1年ぶりにスタジアムに響くという奇跡に、日本が400mリレーで銀賞という幻を目にした時もかくや、という不思議な感動が客席を覆ったのだった。
ともかく3−0という、しかもレオシルバが2点、ラファエルが1点という極上の点の取り方をして勝ったのである。
陸上は銀メダルだがこっちは降格圏脱出だぞ、どんなもんだと胸を張りつつ、オレはカレーを食ったのだった。
あ、なんでカレーだったかというと、今日は娘の13歳の誕生日で、晩ご飯は娘のリクエストでカレーになったからだ。たかがカレーでも、実におめでたいハッピーバースデーのカレーなのだ。
ならばそのことは日記の最初に書くべきだろう、父親としては。
いやいや、まったくその通りで面目ないと、オレは自分で自分に謝るのだった。


2016.08.19
「キムタクはジョンレノン」というメモがある。オレの書いたメモだ。
そうだ、気の利いたことを思いついたと自讃してメモに残したのだった。
キムタクがジョンで、工藤静香がオノヨーコ。ナカイ君はポール・マッカートニー。内紛で惜しまれつつ解散したから、きっと再結成しようとしてもなかなか叶わないのも一緒で、となると、木村拓哉が暗殺されるということになるのか。
まったくどうでもいい思いつきをメモしたもんだ。
この日記、最近は少なくなったが、以前は「どうしてブログにしないんですかあ〜」と質問されたものだった。言外に「ブログって知らないんだろう、お前」というあざけりのニュアンスがあったのはいうまでもない。
なんでブログにしないかというと、これはブログじゃなくて日記だからです。日記は自分のために書くのであって、人に見せるために書くもんじゃありません。
言外に「そんなことも知らないのか、アンタは馬鹿か」というニュアンスを込めたのはいうまでもない。
オレは別にこういう駄文をきっかけにネットで人と交流する気はまったくないし、ましてや異論や反論に耳を傾けるつもりもまったくない。日記に異論や反論を寄せたら、それは寄せた方の頭がおかしいに決まっているではないか。
そういうわけで、オレはブログにしないのである。
だから、別に気の利いたことを思いついたとしてもわざわざメモに残すこともないのだが、いかんせん記憶力の減退が激しい昨今では、よし、こんなことを日記に書こうと思っても、パソコンの前に座ったら、あれ、何だっけ、と首をかしげることが多くなってきたので、まあ、備忘録としてメモをしているのだ。
だからってキムタクはジョンレノンという思いつきは、あまりにしょうもないな。自分で自分に脱力している。


2016.08.18
昨日、今日と取材仕事の依頼もあったのに全部断って家にこもることにしたのは、ここ3ヵ月ほど抱え込んでいたアレンジ仕事をそろそろ何とかしないとヤバいことになりそうだったからだ。
毎年引き受けている年末に行われるミュージカルの音作りで、そう書くととても本格的で偉そうに見えるけど、演じるのは学生であっても全員本気で取り組んでいる作品なので、オレもその熱気に応える仕事をしなくてはならない。
とは言え、今回いただいたお題は実に悩ましいもので、さて、どうしようと頭を抱えたまま既に3ヵ月が過ぎてしまったというわけだ。
それをこの2日間にぎゅっと詰め込んでやっつけてしまおうと考えた次第である。
そして、実にあっさりとOKが出てしまい、あれれ、案ずるより産むが易しとはこのことだなあと、ちょっと時間が空いてしまったというわけだ。
とは言え、世間にはまだ夏休みの空気が色濃く漂っているから、せっかくなのでオレも夏休みの延長気分で過ごすことにして、今日は娘と映画を観に行った。「ペット」である。
アメリカのアニメだ。
最近のCGは凄まじくて、もはや驚きも感動もない。いかにリアルに表現するかというアプローチはもう意味がないと思う。
「ペット」、個人的にはまったく面白くなくて、何度か寝てしまった。だが娘はそれなりに面白かったようで、周囲の客も楽しそうだった。
まあ、子供向けだからそれでいいんだろう。


2016.08.17
息子と大泉の映画館までシン・ゴジラを観に行った。
今日の息子は朝7時に家を出て部活である。帰ってきたのが2時過ぎで、とても空腹に耐えられず、駅前の富士そばでかつ丼を食ってしまったらしい。
校則では、学校帰りに店に寄ることは、例えコンビニであっても厳禁であり、ましてや富士そばなんてもっての他である。
だが、部活帰りの中学生の富士そばに寄るなというのは無理な話。オレだっていつもうどんの吉田屋に寄ってうどんを食って、それから晩飯を食っていた。
だが息子はそれでも隠蔽に走ろうとしたらしく、富士そばでかつ丼を食ったというのに、家に帰ってきて何食わぬ顔をしてヨメの作った焼きそばをぺろりと平らげた。
洗濯をしようとしたワイシャツの胸ポケットに入っていた富士そばの食券の半券から事態はばれて、てめえこのやろ、かつ丼食うなら親も誘えと、息子はオレにどつかれたのだった。
そんな夏の日の午後、シン・ゴジラを観に行ったのである。
いや、たまげた。
すげえハイテンション、猛スピードで物語は進み、ましに息つく暇もない。
アクアラインを走っていた車の前で水が漏れ落ちてくるなど、徹底したリアルな画面づくりはまるでドキュメンタリーのようで、だからこそおおぼらであるゴジラの姿にもリアリティが出てくる。
こやつは個体でありながらどんどん進化するというのが売りで、第二形態のゴジラは非常に気持ち悪いというか、バカバカしいというか、こんな芋虫みたいなのが大田区の住宅街を荒らしていくというシーンは、ああ、オレは大田区に住んでいなくてよかなったあと心底思った。
進化して巨大化したゴジラが川崎を踏みつぶし、そして多摩川を挟んで自衛隊と対峙するシーンが最大の見所であり、ここでの戦闘シーンと、そして、乗り込んできた在日米軍が落とした爆弾に本気でぶち切れたゴジラが赤坂あたりのビルをなぎ倒して都心を火の海にするシーンは、すげえ迫力。ここだけでももう一度見たい。
新幹線のN700車両に爆弾を乗せてゴジラに衝突させるという作戦にも腰を抜かしたが、こんなふうに知っているビル、車両、街がどんどんぶっ壊されていくシーンは、リアリティありすぎて、いやあ、よくJR東海が許可したなあという感想と共に、オレを刮目させるのに十分すぎるほどだった。
今年見た映画の中では一番だろう。
こないだ見たインディペンデンスデイはあまりに空っぽすぎてもはや何も思い出せず、その前のアベンジャーズは戦闘シーンがなかなか楽しかった。でも、今はゴジラが一番だな。
ああ、面白かった。
そして、夜は本物のゴジラ、吉田沙保里がいよいよ登場して闘うのであった、って別に無理してオチを付ける必要もないか。


2016.08.16
日本経済新聞のスポーツ欄は、どうして経済新聞なのにスポーツ欄が必要なのだという突っ込みにも耐えられるよう、独自の大人の視点とでも言えるような切り口で編集されている。
日本経済を鋭く斬るために入社してきたのに配属先がスポーツ担当ということで反骨心を燃え上がらせた記者の気概というものが感じられる。「なんでこのオレが野球なんか、サッカーなんか。だがしかし、今に見ておれ、しまったあいつをスポーツにやるんじゃなかったと後悔させてみせるわ」という気概で仕事をしているに違いない。
いや、まあ、想像ですが。
そのスポーツ欄に書かれているコラムはどれも一級品なのだが、中でも以前連載されていた野球評論家の豊田泰光のコラムは、実に読みやすくて切れ味も鋭い文章で、いつも感心していた。
もちろん本人は思いつきをしゃべって、それを記者が手際よくまとめているのだろうと。
ところが、どうやらご本人が書いていたらしい。
それを知ってびっくり。野球選手だった人がこんなにも文章がうまいなんて。
かつてイギリスの作家、ディック・フランシスが、作家になる前は競馬の騎手だったことから「この騎手は文章が上手いのではなくて、この作家は馬にも乗れるのだ、というのが正しい」と評されたことがあったが、豊田泰光も同じレトリックで称賛されていい。
本当に上手い文章なのだ。
そして、その豊田泰光が亡くなったことを、今日の読売新聞夕刊のコラムで知る。
朝刊のコラム「編集手帳」でも、その文章の上手さに嫉妬する、と書いてあって、文章上手で知られる読売の記者でさえも妬むほど上手かったのだ、と改めて納得する。しかも他紙のコラムなのに。
野球選手としてのこの人は知らないけれど、コラムの名手としての豊田泰光はしっかりと記憶に留めたい。

「侠飯」福澤徹三・文春文庫Kindle。福澤徹三は身も凍るようなホラーや読むだけで体が痛くなるバイオレンスなど、背筋ぞぞぞ系の小説を得意とするが、これはちょっと息を抜いたライトなヤクザ小説。幕張までの取材の行き帰りで読み終えられる、肩の凝らない小説なのだ。


2016.08.15
というわけで、性懲りもなくSMAPネタだが、大方の男たちの反応は「いい年して何やってんだか」というものである。
40歳を過ぎたいい大人が、人間関係の好き嫌いを職場に持ち込んで、恥ずかしいことこのうえない。SMAPという商品でどれだけの人がメシを食っているのかもわかっていないとは、呆れかえる。
まあ、割とどうでもいい話だけど。
というのが大方の反応のようだ。まったくその通りだよなあ。
それにしてもベッキーに始まり、今年の芸能界はなかなかに楽しいではないか。
などというマクラは置いといて、今日もオリンピックで盛り上がる。
バドミントンとか、卓球とか、マイナースポーツの選手は頑張ってるねえ。特にバドミントンはすごいじゃないか。
まったくどこかのサッカーチームに爪の垢でも煎じて飲ませたい。どこかの藤春にもだ。


2016.08.14
平成のドリフターズ・SMAPの解散がニュース速報されるとはたまげた。
サイゾーがすっぱ抜いたらしいが、ネットではなんだサイゾーかよと誰も相手にしなかったのに、オリンピックネタも飽きられてきたスポーツ新聞が一斉に後追いしたものだから、事務所もとうとう深夜のファクスでの発表となった。
今回最も特筆すべきは、こんな具合に事務所とタレントのやり取りやグループ内のドロドロの人間関係まであからさまに見せたことだった。
いや、まあ、TOKIOも同じだけど、SMAPったって要するに零細企業の工場みたいなもんですからね。こんな小さな会社で20年以上も社員の入れ替わりがないなんて、そりゃあ停滞もするし、人間関係もおかしくなりますがな。
たんさいぼうでさえ、月に3日もライブがあると「バンドが解散する気分というものがよーくわかるねえ」としみじみうなずきあうくらいだからな。
それにしてもそんなに大騒ぎするほどのグループなのか、SMAPって。ちょっとびっくりした。
「世界で一つの花」だっけ? あの歌。あれが、オレは嫌いでなあ。要するに、オレはオレと開き直って、1位を目指す努力を放棄してしまったことを正当化する歌。
まさしく、ゆとり世代の校歌みたいなもので、ああ、だからあの世代にあんなにも支持されたのか。
さて、SMAPが解散ときたら、次に解散する5人組は、もちろんももクロである。つーか、とっくに解散商売をしていると思っていたのだがなあ。タイミングを逃しちゃったんじゃないの?
ももクロは、昨日も相変わらず日産スタジアムで同じようなライブをやっていたらしい。
うーむ、進歩がないというか、明らかに過去の自分の成功体験の踏襲を続けている。自分自身のパクリを続けている。
国立競技場でライブをやった頃が潮時で、あそこから解散ブーストで荒稼ぎをすべきだったと思うのだが。
そろそろ小林幸子化してきたと思うぞ、ももクロ。
髪を切ったあーりんは単なる宇賀なつみ。
まあ、いいや。話はSMAPだった。
SMAPは零細企業ではあるのだが、解散の理由が売上減でもなければ不祥事でもなく、単なる人間関係というのが、いかにもお子ちゃまである。表で笑って裏では殴り合って、また客の前に出たら笑ってみせるという大人の営業ができなかったところがなんとも情けなく、しょせんそんなもんか、根性入ってねえなあ、とおっさんたちは腹の中でせせら笑っている。
ショックです、青春でした、なんて涙を浮かべているのは、泥を飲むような営業活動に心をすり減らす日々とは無関係の女子供。
ああ、こうしてまたオレは黒くなっていく。人に嫌われていく。
いや、でも、本当にそうじゃん。
ちなみにオレが好きなのは「セロリ」と「夜空の向こう」だな。

「不祥事」池井戸潤・講談社Kindle。実家からの帰りの新幹線で読むならやっぱり軽い小説がよかろうと、引き続き池井戸潤を読む。ちょっと前のドラマになった花咲舞シリーズの原作である。真夏の青々とした稲穂が広がる広大な越後平野を車窓に眺めながら読んでいると、銀行支店内部のちまちました人間関係に心が壊れていくという話が、とてもどうでもいいように思えてくるのであった。って、なんのこっちゃ。
「犬にきいてみろ」池井戸潤・KindleSingle。単行本化されていない中編小説を切り売りするこの商売は、うまいところに目を付けたなあと思う。この30数ページの短編は190円。


2016.08.13
今日からお盆。大切な先祖を迎える日である。
父親をこの春になくしたオレは、その新盆を迎える。母と父、両親のいないお盆は初めてで、お参りする墓に二人とも眠っているというのは、なんだかちょっと衝撃的なことだった。
お盆というのは地方に暮らして先祖代々の墓やら土地やらを守っている人たちにとっては大切な日なのだが、それでもあえて甲府までアルビレックスのアウエーゲームの応援に駆けつけた人がなんと1300人以上というのにはびっくりだ。
父親の新盆を控えているオレがまさか行くわけはないが、それでなくても行かなくてよかったと思えるような塩試合。
ひでえな。今年最低のゲームではないか。
あのレオ・シルバも相当にストレスが溜まっているのか、あるいは既に移籍を決心したのか、相当にやる気がなくて荒れたプレーをしていた。
「ラインを割りそうなボールを必死で追いかける選手が少なくなった」という指摘がネットであって、なるほどと納得する。
弱いなら弱いなりに目を吊り上げて本気で闘ってくれれば共感も持てるのだが、なんなんだこの戦い方は。
あまりのことに呆れて、オリンピックのバドミントンの選手たちへの応援に心を切り換える。


2016.08.12
というわけで、オレは今日から夏休みである。
娘と一緒に、実家の墓参りだ。
二人なので、車はやめて新幹線にする。年食ったなあ、オレも。新幹線のほうが圧倒的に楽に感じるようになってきた。
娘と二人で駅弁を食べながら、窓の外を眺める時間は、けっこうなんだかハッピーだった。

「七つの会議」池井戸潤・集英社Kindle。最近あまり本を読んでいなくて、ちょっと軽めの小説がいいかなと思って久しぶりに池井戸潤に手を出す。相変わらずうまい。重松清のうまさは「オレってうまいだろ」というどや顔的なうまさだが、それに対して池井戸潤のうまさは「ほら、こういうの好きでしょ」的なうまさ。キャラクターがいかにもという点が、いつものことながらあまり好きにはなれないのだった。


2016.08.11
今日は「山の日」である。
牛角からLINEが飛んできて「今日は、名前に山のつく人に大サービス!」というから山田さんや山本さんや前山さんなどが大挙して牛角に押し寄せたかと思ったら、サービスっても「カルビの盛りをよくしちゃいます!」というものだったので、きっとみんな「なんじゃそりゃ」と呆れて引き返したに違いない。
海の日があるなら山の日もなきゃバランス悪いだろうという発想で生まれたに違いない祝日だが、あきらかにお盆休みと一緒にしてしまえという狙いが見え見えだ。
だったら12日すればもっとうまく丸められるんじゃないか。
とこがどっこい、8月12日は御巣鷹山に日航機が落ちた日で、その日を山のお祝いにしちゃうというのはいくらなんでも、ということで11日になったのだそう。これはガチ。
御巣鷹山の時は、オレは会社から早く帰ってきて(サラリーマンだったのだ!)、行きつけの銭湯の前にある中華料理屋でA定食を食っていた。
テレビにニュース速報が流れ、500人を載せたジャンボジェットが消息不明という一報に、汚れた店内に一瞬、ザワッと異様な空気が流れたのをはっきり憶えている。
500人かよ、と。
もうあれから30年くらいたったのだろうか。ついこないだという感覚があるが、実は一世代昔のことだったんだね。昭和は遠くに、だ。
それはともかく、山の日ということで今日から仕事はお休みという人も多いようで、歌舞伎町の寿司屋「すがわら」も今日からお盆休みだそうである。
気がついたら、その「すがわら」からメールが届いていて、余り物の寿司をくれてやるから取りに来い、ということだった。
え、おごり?
そう返信したら「ばっかやろ、当たり前だろうが、とっとと取りに来い」と電話で怒鳴られた。ひゃー。
大急ぎで歌舞伎町まで取りに行く。駅前でパパ友の西やん夫婦とすれ違い、「どこ行くの〜」と聞かれたので歌舞伎町の寿司屋だよ〜と答えたら「その格好でか、うひゃひゃ」と指差されて笑われた。確かにオレンジの短パンにTシャツ一枚の、銭湯帰りのおっさんかお前は、という格好だったものな。
副都心線で東新宿駅に行き、「すがわら」到着。
「なめんなよ」と一人ですごむ「すがわら」の大将は、「ちっ、余り物かよって言われるのは気分がわりぃからよ、余り物でも仰天するぐらいの寿司にしておいたからな」といばる。
確かに折り詰めを見て仰天。ウニとイクラの巻物がぎっしりの折り詰めやマグロがぎっしりの折り詰めなど、折箱はなんと5つもある。「稲荷は明日の朝食えよ」と、丁寧なことだ。
いやあ、持つべきものは、あまり客が来ないからネタが余っちゃって、自分で消費するにも限界のある独身の寿司屋の友達ですなあ、かっかっ。と本人には聞こえないように笑って店を辞し、ずっしりと重い紙袋を下げて帰ったのであった。
今日は昼に回転寿司に行ったけれど、夜もお寿司。しかも、ちゃんとしたお寿司屋さんの買ったら総額3万円は取られそうなお寿司。しかもタダ。
息子は大喜びでウニの巻物を食い、娘は大喜びでマグロを食い、美味しいねえ。
牛角なんかに行かなくてよかったよ。


2016.08.10
ところが、そのリベンジに燃えて復讐の鬼と化した愛ちゃんの前に登場した中国選手が凄かった。
まるでとっとぁんのような風貌でラスボス感たっぷりに登場したその中国人は、都知事選に立候補した武井直子にも似た、触れてはならぬ、見てはならぬ感を漂わせた実に恐ろしい登場人物。
愛ちゃんはまさしくヘビににらまれたカエル状態で、なすすべてもなく食われてしまったのだった。
見てて、完全に相手のペースで、ちょっと間を置くとかすればいいのにと思ったけれど、そんな余裕もなかったのか。
つーか、オレが考えること程度は愛ちゃんも当然わかっているわけで、結局は力負け。ラスボス強し。
こんなふうに昼に夜にオリンピックを見ていてはまったく仕事がはかどらず、困ったものである。


2016.08.09
いやあ、体操男子、よかったですねえ。
金メダル。予選がグダグダだったそうで、こりゃあダメだあと思わせてからのちゅうごく、ロシア蹴落としての金メダル。
見事でした。
特によかったのがあれです。表彰式。からの国歌。
「声が裏返るくらい大声で歌ってやろうと思った」というコメント通り、内村航平なんてもう満面の笑いですわ。
日教組? 侵略? 右とか左とか? そんなもん一切関係なしに、オレらが優勝してオレらが金メダルの表彰台だから、オレらの国家を精一杯歌うんだという混じりっけのない笑顔でした。
マジ感動したわ、あれ。
思えばフランスワールドカップを前にした日本代表。あの中田ヒデが、朝日新聞のインタビューで「君が代ってダサいよね」とつぶやいたことが大々的に報じられ、右翼の攻撃を受けたことがありました。
中田は、本気でビビってサッカーなんか辞めるとまで追いつめられました。あれは、インタビューが終わった後の記者との立ち話の中でぽろっと出た一言を取り上げられたもので、朝日新聞のルール違反。
記者が「しめた」と思って記事にしたか(そういうためにわざとレコーダーを回しっぱなしにするケースもあれば、あえて目の前でレコーダーのスイッチを切って油断させて本音を引き出すという裏技もある)、書き上げた記事を「つまらん」と上司に突っ返されて、追いつめられたあげく、禁じ手にすがってしまったか、定かではありませんが。
ともかく、自国の国歌である君が代をダサいと言う代表選手も、それを鬼の首を取ったように記事にする新聞も、スポーツバカの若者のたわいのない放言を攻める右翼も、今になってみればアホじゃねえのという話。
もうそんな時代はとうに過ぎ去って、国際大会ではちきれるような笑顔で君が代を歌う若者が出てくる時代になったという。
そんな象徴のような笑顔でありました。拍手。
一方、驚いたのが卓球の佳純ちゃん。北朝鮮にまさかの逆転負け。追いつめられてもニヤニヤと笑っているあの北朝鮮は、なんという不気味さ。相当なメンタルなのでしょう。
そして、もっと驚いたのが、あの愛ちゃんです。
佳純ちゃんの負けを目の当たりにしてスイッチが入ってしまったのか、まさしく鬼神のプレー。勝ってもちっとも喜ばず、まったく笑顔を浮かべず、怒りまくった顔をしている。
どっかの選手とやったときには「なめんじゃないわよ」と叫びながら(そう聞こえた)、すさまじいスマッシュを叩き込んでいました。その姿は、もはやおばちゃんの貫禄。前世は小池百合子だったのではないかと、もちろん小池百合子はまだ生きているのですが、そんなふうに思ったのでした。
そんな愛ちゃん、いよいよ準決勝の正念場。そして何よりも楽しみなのが団体戦です。鬼神の愛ちゃんに、復讐に燃える佳純ちゃん。怨念の嫁姑が手を組んで逆テポドンをぶち込むような阿鼻叫喚のリベンジマッチになりそうで、とても楽しみです。
藤春のお笑いリベンジは、もうどうでもよろしい。


2016.08.08
オリンピックのコロンビア戦は前半だけ見て仕事のために出かけた。
コロンビア。因縁の相手である。
こないだのワールドカップでは、まさしく息の根を止められるような負け方をした相手だ。あの時のハメス・ロドリゲスは凄かったなあ。
コロンビアといえば、古くはイギータである。今でも個人的に最も好きなキーパーだ。
YouTubeにはかつてのプレーがいろいろと上がっていて、抱腹絶倒の奮闘ぶりを見られる。
トヨタカップで日本に来たとき、テレビでそのプレーを見て、オレはのけぞったものだった。な、なんだ、このキーパー。ボールを持ってずるずると上がっていく〜。
そんなコロンビアだったが、前半を見たら、ぜんぜんたいしたことない。日本が圧倒している。
こういう組織的な戦い方をすれば、日本もしっかりやれるのだ。
だから前半の藤春が、どフリーのヘッドを決めていれば楽勝の展開だったのに。
藤春。そうである、藤春である。
後半に遠藤のようなコロコロシュートを、なんと味方ゴールに決めるという、世界中が抱腹絶倒のプレーをした藤春。
Jリーグでは普通にいいプレーをする、並みのプレーヤーという印象だ。
それがオリンピックという大舞台で名前を売っちゃったなあ。だはは。
それにしてもオーバーエージの選手が足を引っ張っているのが今回の特徴だ。要するに問題は、手倉森にある。
あの監督はどうしてあんなに顔が大きいんだ?
今日も、3枚目の交替はどう考えても武蔵だろう。
絶対勝たなければならない状況で、残り時間が10分という時に、守備固めにサイドバックの選手を投入するなんて、ここはアルビレックス新潟かよ〜と武蔵も叫んだという。
ああいう状況では、スピードのある武蔵のような選手が投入されて全力で走り回られるほど、相手守備陣にとって嫌なことはないのだ。
しかもあの武蔵である。
ど、どうして南米人が日本チームにいるんだと、コロンビアも混乱するに違いない。
結局引き分けで、こりゃ、日本の決勝進出はまず無理だな。初戦といい、この試合といい、まったくもったいないことである。
まあ、そのもったいないことがサッカーなのであるのだが。
蛇足だが、この試合の主審のロシア人、とてもよかったね。
昔のコリーナさんみたいなスキンヘッドで、いかにもロシア人らしい鋭い眼光。しかも、どんな状況でもニコリともしない無表情。
「オレを怒らせるなよ、小僧」というムードいっぱいで、まさしくサッカー界のプーチン。この審判に逆らったらヤバいという雰囲気を漂わせて、ゲームを制している。
こういう審判、Jリーグにも欲しいなあ。
午後、天皇陛下の生前退位のビデオメッセージのニュースがスマホに飛び込んでくる。
オレの父は今年の春に亡くなったけれど、天皇はその父の年上であることを思えば、そりゃあ、早く引退させてやれよと思う。
自分の体のあちこちが言うことを聞かなくなってきて、これでは国民のために力を尽くすことはできない、どうか無様なことになる前に辞めさせてくれ、と国民に頭を下げて頼んでいるのだ。
望む時期に、お疲れっした〜と拍手で引退を祝してあげるべきだと思う。人として。


2016.08.07
昼過ぎに新潟の弟から「38.1℃」というメールが来た。
驚愕の気温である。
もちろん練馬も高いのだろう。今日もオレは朝から家にこもっているのでよくわからないが、高いのだろう。
外付けハードディスクの設定もどうにかできた。
オレの場合、パソコンを買い替えるとバックアップ用の外付けハードディスクも買い替えるようにしている。
ハードディスクは消耗品という割り切りだ。PC1台に外付け1台。購入したハードディスクには、テプラで購入日を大きく記入して貼り付ける。
前のASUSにつけた外付けは1テラだった。今回のは、なんと3テラである。
3テラでも1万円しない。以前は1テラで1万円だったので激安である。
3テラなんていう空間、どうやったら埋められるのだろう。ほとんど宇宙空間ではないか。
昔、マッキントッシュで4ギガのハードディスクを持つ機種を買ったとき、もはやこれでオレが生涯に書く原稿のすべてが収納できてしまうと感動したものだったが、今は昔。
直後、TDKから4.6ギガのDVDが出ると聞いて、オレのこの自慢のマッキントッシュ1台よりも、たった一枚のペラのディスクの方が大きいというのか、とたまげたものだったが、これも今は昔。
などと昔を思い出していたら、息子の小学校の恩師が魚せいに行くというので、付き合うことにした。
魚せい、久しぶりである。数ヵ月ぶりだ。
ちょっと肩身が狭い。
久しぶりに刺身を食って、いやあ、旨かった。
恩師は去年、東京を去って故郷の山口県の教員となった。夏休みなので久しぶりに東京に遊びに来たという次第である。
恩師も「やっぱり魚せいの刺身が一番旨いなあ」と言う。あれ、山口県のほうが旨いでしょ。
「いやいや、いい魚はまず築地に行くから、東京で食う魚が一番旨いですよ。今やふぐや関サバでさえも、下関より東京の方が旨いですよ」とのことらしい。
何でもかんでも東京一極集中だなあ。


2016.08.06
結局、パソコンは買い替えた。
仕事を始めるたびに30分、1時間と無駄にしていて、さらにはネットに表れるPCのバナーに、どれがいいかなあなんてぼーっと見入っていたりして、そのストレスがけっこう重かったからである。
午前中に仕事の区切りを付けて、午後、ハードオフに適当なモニターを探しに行って(レノボ21.5インチ1万円でゲット)、セットアップを行う。デュアルモニターにして、もろもろのソフトもぶち込んで、それでも結局夜までかかってしまった。
ああ、めんどくせえ。
それでも久しぶりに導入した本格タワーは、やっぱりタワーなりの実力がある。現在メモリは8G。
ちょっと様子を見て、最低でも16,気分が乗ったら32まで増設するつもりだ。
マウスにキーボードが有線だったのがちょっと想定外。今まで使ってたヤツから引越だ。
でも、PS2のキーボードにマウスが、案外に反応が良くてサクサク動いて気分がいい。
なんて一人でぶつぶつつぶやきながら黙々と作業するお父さんは、実は8月の土曜日だというのに家に一人。
家族はみんなお出かけである。娘とヨメは朝霞のお祭りに、息子は板橋の花火大会に。
家族全員夏休みらしく楽しく過ごしているというのに、オレは一人家にいて、つまらん。実に面白くない。
何のために頑張ってるのか〜、家族のため、自分のため、答えは風の中〜、明日がある、明日があるさ〜。
今日は、アルビレックスの試合だ。またボロ負けの馬鹿試合だろう。
一人で一日過ごした空っぽの家の中でそんなものを見たら、確実に一人DVに走ってしまう。そこでオレはiPadを持って、とおるちゃんに行き、ホッピーを飲みながら試合を見ることにしたのだ。
その馬鹿試合の予定が、おお、んなだか、けっこういいじゃないか。
明らかに監督の支持に逆らっているのがよくわかって、ミドルをバンバン打つし、高い位置からガツガツと守備に行っている。
その流れで、あ、こりゃ無理だという状況でラファエルが神ゴールである。もっともオレとしては前半10分、コルテースにレオシルバにラファエルが絡んで相手を崩したビューティフルなシーンに鳥肌だった。
よし、これは行けるかも。
しかし、とおるちゃんで叫ぶわけにいかない。
オレはお愛想をして自転車で大慌てで家に帰り、後半を見たのだった。
そして後半も見事に勝ち抜き、一人の家の中にはオレの絶叫が響き渡り、今日は勝利を収めたのである。
いやあ、よかったよかった。
オレは満足して部屋に戻り、そして再び新しいパソコンに向かって外付けハードディスクのバックアップの設定をしたのだった。
あれえ、なんだかバックアップの設定がうまくいかないかあ。ああ、めんどくせえ。


2016.08.05
そのオリンピックサッカーがあることをすっかり忘れて取材仕事を入れてしまったオレだが、取材中に弟から送られてきた「始まって15分で4点が入るサッカーとはなんであろうか」というLINEで、これがバカ試合であることを知る。
取材終了後、ランチで神田の、周囲が行列のできるほど賑わっている店の中で、ぽつんと一つだけガラガラという不思議すぎる店に入って生姜焼き定食を食いながら(なぜガラガラなのかよくわかった)、iPadを開いてYouTubeで早くも上がっていたダイジェスト版の映像を見た。
ひゃ〜、ひどい守備だねえ、日本。明らかに浮き足立っていて、そしてナイジェリアの身体能力にびびって腰が引けている。
国際大会の経験を重ねてこなかったツケが回ってきたな。
アフリカ勢の身体能力は桁外れで、だいたい最初はびびってしまうのが日本人。ガンバのエムボマを初めて目にした時、日本人はみな、こいつに勝てる日が来るとは思えないと絶望してしまった。
ところがそれは要するに慣れの問題。二度、三度と体をぶつけるうちに慣れてきて、脅威なのは身体能力しかないと気づく。
エムボマを10人並べたチームがあったら、あっさり勝てるなあ、とわかってしまった。
だからいきなりアフリカ勢とぶつかって、若い連中は、こりゃあないじぇりあ〜ってびびってしまったのである。
だが、日本にもいた。身体能力だけならアルビレックス新潟でトップの鈴木武蔵が。
そして、我々は、そんな武蔵がなぜ新潟ではレギュラーを取れないか、よく知っている。
ところが今年の武蔵は、覚醒し始めている。どうやら何かをつかみかけているようなのだ。
Jリーグの前期終盤でも、おお、これはと思う動きを見せ、ひょっとすると化け始めたか、武蔵、とサポーターは期待を一気に膨らませたのである。
なのに後期が始まって武蔵は再びベンチ。おかげでチームは連敗。
アルビレックス新潟の監督がいかにタコか、という話である。監督は吉田達磨といい、ダルマだけに手も足も出ないってなんのギャグだよ。
オリンピックではこの我らが武蔵が目の覚めるようなゴールを決めて、アルビレックス新潟のサポーターは大喜びである。武蔵が決めれば代表チームなんてどうでもいい。
いや、実際、クラブチームを本気で応援するようになると代表チームが鬱陶しくてたまらないのだ。
ましてやオリンピックなんて3連敗してとっとと選手を返してくれ、と本気で思っていある。
こういうメンタリティになるとは、自分でも予想外だったなあ。
武蔵のこのゴールは、実際、とても見事で、鋭い切り返しで相手を置き去りにし、とっさにキーパーの逆をつくシュートをふぁ〜に放って、実に合理的に決めた。そう、実にロジカルなゴールだったのである。
たぶんこの一発で武蔵には海外からオファーが来るだろう。そう思ってしまえるようなゴールだった。
気分がいいのだが、心配なのは、武蔵がこのゴールでその気になってしまって「なんだ、周囲が上手なチームだったらオレもすげえんだ」と勘違いしてしまうことである。まるっきり川又コースだ。
そういう勘違いをさせてほしくないから、オリンピックには呼んでほしくなかったのだよ。うーん。


2016.08.04
いよいよオリンピックであるが、いったい、今回はどうなんだ? 日本はいけてるのか? 
そもそもブラジルとは時差が12時間あるから、オレたちが寝ているときに競技があるのか? と思ったら、サッカーは昼じゃないか。すっかり忘れてて、仕事の予定を入れてしまったではないか。
季節も正反対だから、今、向こうは冬なのか? 冬でも暖かいイメージがあるがなあ。
なんて、無関心を装いつつも、いざ始まると知ったかぶりになって評論家ぶるのが日本のお父さん。それなりに楽しもうか。


2016.08.03
娘が臨海学校に行ってるので、今日は息子とヨメと3人で新宿まで寿司を食いに行った。
なぜ娘がいないと新宿で寿司を食うかというと、新宿の寿司屋・すがわらのことを娘は「こわいー」と恐れていて、絶対に足を向けようとしないからである。
すがわら、1年ぶりである。
だって高いんだもの。
息子は「すがわらのウニを食べたら他のウニは食べられない」と言う。バチあたりの中学生である。
今日は、エンガワを食って「すがわらのエンガワを食べたら」と口にしていた。
途中、中国人と思しき親子連れ3人組が入ってきた。
英語で「スシ、オケー?」と聞く。すがわらは「だー、かんべんしてよ〜」と言いながら相手をする。
どこから来たと聞いたら、「タイランド」と言う。
あれえ、中国語話しているのにおかしいなあと思ったのだが、息子はそれをきいて「だったら岡崎のいるレスターのことを知ってるかも」とスマホを片手にレスターの写真を見せて、英語で話しかけた。
それなりに通じているようで、なかなかに面白い。
でも、どう聞いても中国語だよなあ。おかしいなあ。
そのうち、ヤツラはiPhoneを取り出して、翻訳こんにゃくみたいなアプリで話し始めた。通訳である。
こっちが日本語を入れると中国語に翻訳してくれ、ヤツラが中国語を喋ると日本語にしてくれる。便利なものだ。
改めて聞いたらやっぱり中国人だった。
たぶん、どこから来たかというこちらの質問を、どこに行ってきたんだと勘違いして、日本に来る前にタイランドに行ってきた、と答えたのだろう。
新宿の寿司屋で中国人とコミュニケーションするという、なかなか楽しい体験だった。
息子は帰り際、「再見」と挨拶して、「通じたよ」と喜んでいた。外国人旅行者とのコミュニケーションは、不思議と優しい気持ちになれるし、とても楽しい。


2016.08.02
本日はたんさいぼうが先生である。新横浜で、保育士の先生たちを相手に、たんさいぼうが講師役を務めるのだ。
先生に先生と呼ばれるのだから、オレたちもたいしたものである。
というか、すいませんねえ、皆さん、的な感じである。
しかし、毎度のことながら環八の渋滞には参るなあ。
帰り道、結局今回も三時間だ。
おかげでぐったり疲れて帰って、なにもする気が起きず、風呂に入ってだらだら過ごして終わり。
先生の姿なんて、こんなもんである。


2016.08.01
息子に買ってやったパソコンが届いた。
ASUSのツーウェイパソコンである。ノートパソコンで、キーボードを外せばタブレットとしても使えるヤツである。
OSは最新でOfficeも載っていて3万5000円。
すげえ安い。ハードディスクが32Gしかない非力ものだが、それでもこの値段は安い。
無料のクラウドが使えるから、ディスク不足はどうにでもなるしな。
息子がいろいろいじっているのを見ていたら、これで3万5000円ならオレも持ってもいいと思えてきた。
ガジェット大好きのワタクシとしてはそそられる。
途中、ちょっとよこせと言って、セキュリティソフトをオレが設定する。エロとグロはダメだ、と言って保護者モードでのフィルタリングだ。
暗証番号を設定するが、たいていの暗証番号は、「どうせこれだろう」と息子に見破られてしまう。
だから、今度ばかりは、絶対に見破られないものにしてやった。
だが、それだとオレが忘れる危険性があるので、設定した暗証番号はオレにメールを送って記録にした。
これなら大丈夫だろう。


2016.07.31
カラオケで何が一番難しいかといえば、これはもう「選曲」に決まっているのだ。
選曲さえ的をはずさなければ、あとはどうにでもなる。少々、音痴だろうとノリが悪かろうと、キーが合わなかろうと、なんとかなる。
状況によっては歌っている本人に構わず周囲だけが勝手に盛り上がって、そして、満足してくれる。
これは、文章仕事でも同じことで、「何を書くか」、つまりテーマさえ決まっていれば、あとはどうにでもなる。
演歌なら演歌調に歌えばいいし、アニメならそれらしく歌えばいいし、要はそういうことだ。
だからテーマが決まっていない仕事が一番難しく(何を書いてもいいです、お任せします)、テーマが決まっている仕事は、あとは単なる労働に過ぎない。
オレの場合、「書くのが速いですね〜」とよく言われるが、それはテーマが決まっている仕事ばかりだからだ。逆に言えば、書くべきことが決まっている仕事で、書くのに時間がかかるというのは、プロの仕事としてありえないということになる。
これってけっこう大事なポイントだと思うよ。
なんていうことをどうして書いているかというと、カラオケで一番難しいのは選曲だ、という喩えを思いついたので、すぐに忘れてしまわないよう、ここにメモ代わりに残しておこうと思ったからである。
同じように最近思いついたレトリックが、ネットでの買い物を怖がるのは飛行機は落ちるから危ないと言い張るのと同じだ、という喩えだ。
飛行機は危ないから乗らないと言い張るくせに自動車には平気で乗る人が多い。
飛行機事故と自動車事故の、年間の死者数を比べればどちらか危険なのかは言うまでもないことなのだが。
飛行機は落ちるから危ない。ネットは盗まれるから危ない。
うむ、実に香ばしいではないか。
しまった、つい偉そうに書いてしまった。言いたいのは、要するにこういう表現のネタをメモ代わりにここに書いたということである。
しかし、どんなに一生懸命にここに書いたとしても、記録されないのでは意味がない。
そうなのである。パソコン問題である。
パソコンの調子が悪いことはたびたび書いてきたが、今日はとうとう書いたばかりの原稿が保存されずに消失してしまうという事件が起きた。
Wordファイルに上書きして保存しようとしたらフリーズしてしまい、保存しようとしたファイルはものの見事に消えてなくなったのだ。
幸いにして下書きしていたテキストエディターのデータは残っていたし、読み返すためにプリントアウトもしていたので、最悪でもプリントアウトを見ながら書き写せば大丈夫。もちろんエディタが残っていたから、それを再びWordに貼り付けて事なきを得たのである。
動きがトロいとか、ネットが動かないとか、まあ、その程度は怒鳴りつければ済む話であるが、せっかく書いた原稿が消えるというのは明らかな業務妨害である。原稿はオレんちのメシのタネなのだ。
オレが書く原稿の売上で息子は中3の夏休みだというのに遊び呆けることができ、娘は明後日からの伊豆の臨海学校を楽しみにできるというわけだ。
ちなみに息子は先日の模擬試験で開成高校の合格率60%という結果だった。田舎育ちのオレには東京の高校の状況はわからないのでダテくんに聞いたら、「すごく優秀」とほめられた。ちょっと鼻高々。さりげなく自慢するのだった。
ちなみに娘もなかなかに優秀で、学年トップの成績なのである。
だが、子供二人がこんなふうに成績が優秀なのは、「奥さんが優秀なんだよね」と先日の飲み会の席でも言われて、オレは面白くない。
まあ、いいや。自慢話終了。
パソコンが言うことを聞かないという話である。
原稿のファイルを保存しないという暴挙には、さすがに温厚なオレも考えを改めねばという気になった。
買い替えである。
HDD1テラ以上、メモリは最低でも8G、クロックも最低で3G、SSDはいらないけどデュアルモニター必須だからグラフィックカードもしっかりしていて、Officeなんぞにカネを払うのは嫌だから搭載済みで、Wi-Fiは当たり前だろと言いながらネットで探す。
案外落とし穴がWi-Fiで、お、これはコスパってるねえ〜というパソコンがあって、よく見てみるとWi-Fiに対応していないケースがある。要は業務用のパソコンなのだ。セキュリティの観点から無線禁止なのだろう。
そんなふうにしてネットをふらふら漂って時間を浪費しているのだが、どうしてこんな無駄な時間を過ごさなくてはならないのだと思うと、改めてパソコンが憎い。憎いあまり、意味もなくメモリーのクリーンアップなどをして、汚れを落としてみる。
そして、パソコンを買い換えるつもりが、ふと思いついて、息子にノートパソコンを買ってしまった。
受験のない中3の夏休みということで無為に時間を過ごしている息子に新品のパソコンを与えたらどうするだろうと思いついてしまったのである。
おう、もしパソコンを買ってやったらどうする。「え、買ってくれるの?」。もしも、だ。「そしたら部屋にこもって出てこないから。ひゃひゃひゃ」。
ふん、そうはさせるか。ノートパソコンならばリビングでもいじれるし、面白がって外にも持ち歩くだろう。友達にも見せびらかしたくなるだろう。
そんなわけで、ASUSの安いやつを買った。
設定から何か全部自分でやらせるつもりである。セキュリティソフトはどうするかな。フィルタリングかけるかな。
中3男子がネット見放題のデバイスを手に入れてしまったら、好き放題のとんでもないことになってしまうのが目に見えている。
それも一つの経験として面白いかもしれないな。
先日は家族共用のデスクトップをいじって変なサイトにアクセスしてしまったようで、「金払え」という警告が消えない状態になってしまった。どうにもならず、息子はヨメに泣きつき、SEだったヨメは「しょうがないなあ」と言いながら、レジストリをいじって直した。
その様子を見て息子は「おお、お母さん、すげえ」と感激し、親を見なおしたのである。これはこれでいい手ではなかろうか。
まあ、息子のパソコンはどうでもいい。問題はオレのパソコンである。
やっぱり買い換えるかなあという気になって、朝からネットで調べて、また時間を浪費してしまっている。困ったものだ。
そういや今日は都知事選。小池の圧勝。
「百合子の乱」は、思った以上にあっけなくケリが付いた。
どこへ行っても喧嘩して飛び出してくることを繰り返してきた人だから、これからのバトルが楽しみだ。いや、楽しみじゃないな。ちゃんとやってもらいたいものだ。


2016.07.30
本日は学生時代の仲間と久しぶりの飲み会が神田であるということなのだが、アルビレックス新潟が崖っぷちにあってそれどころではないので、飲み会はパスするつもりだった。
ホームゲームだし、新潟まで駆けつけて当然なのである。
ところが息子は友だちと立川の花火大会に行くという。いくら問い詰めても、「男子と行くんだ」と言い張る。
仕方ない。オレ一人でホームまで乗り込んでも空しいだけだ。
現地の応援は地元の弟に任せて、オレは飲み会に参加しつつiPadでゲームを観戦することにした。
「何やってんだよ」「しらけるんだよ」「だったら来るなよ」「帰れよ」という避難の視線を浴びつつ、飲み会の仲間をほったらかしにしてオレはアルビレックス新潟の応援に集中する。
どうやら今日は立川だけでなく隅田川でも花火大会があるそうで、電車の中は浴衣姿のカップルが呑気にポケモンGoなどをしていたが、こちらはそれどころではないのだ。
なのに、あっさりと0−1の負け。
ここ最近、1勝5敗ってなんの冗談だよ。ホームで5試合で3点とは、何の呪いだよ。今日も枠内シュートがゼロって、なんの陽子だよ。
とことん情けないチームになってしまったなあ、アルビレックス新潟。
ドン引き涙目の百姓一揆カウンターやれよ。
パスで格好付けて崩そうとして、毎回やられてる。相手もとうにそんなことはわかりきっているから、こっちが勝手にミスするのを待って、カウンターすればいいと構えている。レオ・シルバだってミスをするのがサッカーだ。やられるに決まっている。
なのに、そんな状況を打開しようとカウンターを放ったコルテースは干されてベンチにすら入れない。
香川並みのテクニックを持つと言われて裏抜けは一級品の端山もベンチ外で、新潟の財産と言われた小泉は本来のボランチを外されて慣れないサイドバックで四苦八苦。
そのサイドバックが本職の松原は、やっとケガが治って戻ってきたのに使われてなくて、目を白黒。
んまう、すべてはあのアホ監督のせいだ。
このままJ2一直線。
負けゲームを見せられて深く落ち込み悪酔いして帰ってきたオレは、花火大会でカツアゲされることもなく無事に帰ってきた息子と抱き合って、とほほほ、来年は今まで行ったことのないスタジアムに行けるなあ、と慰め合ったのだった。


2016.07.29
まったく今年はひどい事件ばかりで、スキーバスの事故なんてはるか遠い過去のこと、テロが話題に出れば「どのテロのことだい?」ってな状態である。
そんなわけだから、相模原で超弩級の事件が起きてしまえば、ちょっと前に世間を震え上がらせた碑文谷公園バラバラ事件なんてもうどのワイドショーも週刊誌もネタにしなくなった。
もっとも相模原も碑文谷も、特異な個人による特異な犯罪であるから、そこから普遍の何かの対策を打つことなどあまり意味がないと思うがどうだろう。というか不可能だと思う。
深い悪意を持った人間が本気で弱いものを狙って犯罪を引き起こしたら、それはもはやどうやっても防ぎきれないだろうな。
その碑文谷の事件に関する小ネタで、あれっと思ったことがあった。
犯人は小学校の頃に福耳を友だちにからかわれ、はじめは耳を引っ張られる程度だったのが次第にエスカレートして両耳を叩くような暴力に発展し、それがきっかけで小学生は学校に行かなくなってしまったというのである。
その後、先生と共にクラスメートが自宅まで頭を下げに来たが親は合わせようとせず、そのまま学校に行くことなく、卒業してしまったのだという。
伝聞だからどこまで本当かわからないが、まあ、ひどい話だとは思う。
福耳を持って生まれてきたこの子は、例えばおじいちゃんやおばあちゃんに(いたかどうかわからないけど)「お前の耳は福耳のとてもいい耳だ」と可愛がられ、本人もそんな自覚を持っていただろう。そんなふうに慈しまれてきた自慢の福耳が、ある日突然、からかいの対象、攻撃の対象になってしまったのだから、やるせない話だと思う。
まったく子どもの世界というのは、残酷極まりない。
だが、それでも、その程度のことなのだ。その程度のことなのだから、本人には乗り越えて欲しかったし、親はそのために背中を押してあげて欲しかった。
まったく事情も知らないオレが勝手な憶測でそんなことを上から思うのは、まあ、それはそれで何様だよということだが、そんなふうに思うのだ。
まったく、生きていくというのは大変なことである。大人も子どもも。
だからせめて子どもたちのためにも少しでも背の中を良いものにしていきたいと願うのだ。


2016.07.28
「ナイフで切ったように夏が終わる」っていうコピーが昔あって、青春時代の痛い思い出と共に夏が終わってしまったみたいな切なさを表現したものだったが、終わるよりも始まり方のほうがナイフで切ったみたいじゃないかな、夏の場合は、とずっと思っていた。
とは言え、今年の夏は、ナイフで切ったようには始まらなくて、なんだかだらだらとなだれ込んだ後半開始2分のゴールみたいな始まり方だった。なんのこっちゃ。
要するに暑い。
このクソ暑い中を、何の因果か修行か、オレは原宿に行かねばならなかったのだ。今日。
竹下通りは縁日のようなにぎわいである。半分は、夏休みを利用して出てきた地方の子だろう。
その子どもたちが塊になってゆらゆらと炎天下をさまよい歩き、店がそれをつかまえようと声を枯らし、ただでさえクソ梅雨明けが竹下通りはさらに灼熱の東南アジアか。
もっとも縁日のにぎわいの中をスーツ姿で歩く人間がいたら、それはそっちのほうがお門違いであって、竹下通りのギャル予備軍たちの間を、呪詛の言葉を吐きながらスーツ姿で歩くオレが間違っているのだ。
とほほ。
一仕事終え、明日も原宿と聞いてがっくりと肩を落とし、ふらふらになって家に帰って、まずはシャワーである。
本当はそのまま庭に出て明るい夕方からビールといきたいところなのだが、そんなワガママはお天道様が許さず、オレは机に向かって仕事するのだった。


2016.07.27
朝の電車で目の前の座席が空いた。
オレはいつも周囲をざっと見渡して、近くにばあさんとか妊婦とかがいなかったら座るし、いたら座らない。
だから今日もちらっと周囲を見た。と、隣で吊革を持った兄ちゃんと目があった。
この兄ちゃんはオレを確かめると、ためらうことなく空席に腰を落とした。
あ、こら、待て。その席はオレの前の。
だが、もしその兄ちゃんがオレと目があった後に席に座るのをやめていたら、オレは激しく傷ついただろう。これでよかったのだと、自分で自分を納得させるのだった。


2016.07.26
石原慎太郎が公衆の面前で小池百合子のことを「大年増の厚化粧」とあざけったというのには驚いた。
女性総活躍社会と言ったのは自民党だったと思うが、何よりも若くてすっぴんのほうが都知事に向いているというロジックには仰天だ。
もっと仰天したのは、鳥越俊太郎の伊豆諸島は消費税を5%にするという発言だ。
消費税を8%にしたのは民主党だったんじゃないか。公認候補と言うからには、民進党はこの発言に責任を取るんだろうな。
そもそも島だけ消費税を下げるなんてことをしたら、住民票を移す企業や人間が続出しそうだ。
そういうことは別にして我が家的に一番の熱い支持を得ているのは、NHKをぶっ壊すというおじさんである。
元NHK職員でありながら一体何があったのか知らないが、とにかくNHKを崩壊させたいと考えているらしく、それと都政はまったく関係ないだろうに政見放送で「NHKをぶっ壊す」と連呼したおじさんは、その愉快なキャラで、YouTubeの人気者。
うちでもみんなで拍手である。
でも、NHKをぶっ壊されたら地震速報が見られないし、朝の連ドラが見られないし、いろいろと困るので、おじさんに投票することはないのだった。
ちなみに息子によれば今日は石神井公園で小池百合子が演説をしていたので、拍手をしてきたそうだ。
息子は、先日は共産党の演説に挨拶され、民進党の演説にも挨拶された。各党とも次の選挙に選挙権を手にしそうな子どもたちの取り込みに必死なのだろう。


2016.07.25
Yahoo!がネット事業を売却というニュースを耳にして、一瞬、何のことかわからなかった。
だって、これってトヨタが自動車事業を売却したというのと一緒だよね。それってもうトヨタじゃないじゃん。
でも、要するにそういうことなのであった。
話をよく聞けばネット事業を手放すのであり、そこにアリババとかいろいろからんできて、最終的にYahoo!は解体なのだという。
あらー。Yahoo!カレンダーとか割といいアプリも多いのに、どういうこっちゃ。
一昔前のYahoo!は時代の寵児。ネットの幕開けを華々しく飾り、トップを極めた企業だった。
変わり身の早さがIT企業の持ち味とはいえ、いくらスマホ時代に乗り遅れたからと、こんなにもあっささり中核事業を手放し、あまつさえ解体とは。
株主への責任はどうなるんだ、雇用の責任は、地域経済への影響は。
普通の企業ならという話になるのだろうが、なんせネット屋だからなあ。変わり身の早さというか、軽薄さというか、つまりは無責任さが身上だものな。
まあ、しょうがないか、という反応だ。
一方のポケモンGoである。
さっきも、家の前をリュックしょってスニーカー履いた30女がスマホ片手にうろうろしていた。
あたしゃ今日は一日ポケモン探して歩くからね、行く手を邪魔すんじゃないよ、と宣言しているに等しい格好である。こういう格好をしていればどこでも入り込めると信じているようなオーラを放っていた。
その上、歩きタバコで、けっ、自転車にでもぶつかって転んでしまえと念力を送ってやった。
オレはどうしてたった一日でポケモンGoに飽きてしまったのだろうと考えて、そうだ、要するにあれはスタンプラリーなのだ、と気づいた。
スタンプラリー。夏休みになると電車の会社がやっているアレである。
駅を子どもが走り回ること、付き合わされる親はたまったもんじゃないことなどから評判最悪で、最近はどこもやらなくなったようだが。
我が家でやらされたのは、セブンイレブンを7つまわってスタンプを集めるとポケモンのファイルがもらえるというスタンプラリーだった。真夏のクソ忙しい中、子どもを車に乗せてセブンイレブンを探しながら練馬の畑の中を走った記憶がある。
オレはイライラするし、子どもはオドオドするし、ちっとも楽しくなかった記憶だけが残っている。
そんなスタンプラリーと同じなのだ、ポケモンGoは。そりゃあ、アホらしくて一日で飽きるのも当たり前だわな。
すると、このキチガイじみた大騒ぎも、夏の間だけということになる。
きっとテトリスとかルービックキューブとか、ああいうのと同じ類の失速の仕方をするんじゃないかな。「えっ、まだやってんの?お前」って。
オレんちの前を朝っぱらから徘徊していたリュック姿の歩きタバコ女も、きっと後になってそんな自分を恥ずかしく思い出すのだろう。
ネット屋同様、ゲーム業界も当たり外れの水物業界だから、あっという間にブームは去って行くに違いない。

「ジョイランド」スティーヴン・キング、文春文庫。スタバで原稿を書こうと立ち寄った大塚の駅ビルで文庫で見つけ、あれ、こんな作品出してたっけと思ったら、帯に“いきなり文庫”とあったので、なるほど、と思い即購入。スティーヴン・キングもまた電子本になっていないんだよね。Kindleになったら読み返そうと思っている作品がたくさんあるのだが。そんな一作がかの「スタンド・バイ・ミー」で、この「ジョイランド」も「スタンド・バイ・ミー」と同じ香を漂わせる青春小説なのだった。話は1973年、ジョイランドという遊園地を舞台にした、主人公の恋愛と幽霊話と殺人事件がからみあって進む。殺人事件の謎解きに軸足が移って物語が動き出す後半よりも、オレは主人公の間抜けな失恋物語が中心の前半のほうが楽しめた。青春ものを描かせたら、「スタンド・バイ・ミー」がそうだったように、スティーヴン・キングは冴え渡る。


2016.07.24
パソコンの調子が悪いのは相変わらずだが、最近は洗濯機の調子まで悪くなってきた。
すずきをしたりしなくなったりと、時々で行動が一定しないのである。
まるで思春期の中学生のようだ。
ちなみに我が家の中学生は朝からスマホ片手に「ポケモン探しに行ってくるわ」と出かけたきり、行方不明である。
中高一貫校ゆえに中3の夏休みだというのにこの有様だ。呆れたもんだ。
パソコンと洗濯機、どちらが緊急度が高いか、つまりどちらがよりクリティカルかというと、これは洗濯機に決まっているのである。洗濯機が壊れてしまうとパンツも洗えない。
今のところたましだまし使い続けているが、そろそろ買い替え時かもしれない。
ヨメに買い換えするようにと言い置き、中学生にはお母さんがヤマダ電機へ行って冷蔵庫を買うのを手伝うようにと言ったのだが、間違えて本当に冷蔵庫を買ってきそうなので、やっぱり行かなくていいと言っておいた。


2016.07.23
本日は夏合宿である。
とは言っても学生時代の仲間との合宿なので、安否確認の行事みたいなものである。一緒にメシ食って酒飲みながら言動を観察して、まだこいつは当分大丈夫そうだな、と確かめるとか。
風呂にも入って、さりげなく妙な痩せ方をしていないか、チェックするとか。
そう考えれば、それなりに意味のある行事である。
ただし、子どもが来たがらないのもしょうがないといえばしょうがないわな。
老人クラブの慰労会にどこの中学生が好き好んでいくというのか。
今年は、とうとう温泉付きである。しかも、これが檜原村の「つるつる温泉」という。
幹事のダテ君がつるつる温泉に決めたというのは、なかなかに感慨深いものである。
このつるつる温泉で、あろうことか安藤はダウンロードしたばかりのポケモンGoをふりかざして、やたらとポケモンをゲットしては、えばるのであった。
定年すぎたおっさんが、何をしているのだ。ほとんど徘徊老人、いや暴走老人。
子どもが参加しない合宿というのはとてもシンプルで、バーベキューの焼きそばもいらないし花火をしなくてもいいし、スイカ割りも不要だ。
そして、改めてそうした行事がどれだけ負担になっていたか、気づいたのである。
焼きそばがないバーベキューって楽だよねえ。
なお、今回の最大の問題点は、この日は大宮でアルビレックスのゲームがあるということだった。
だが最近のていたらくでは、わざわざ足を運んでも負け試合を見せられるに決まっている。
だから、大宮戦は毎年楽しみにしているのだが、今回はパスして合宿に来て、そしてスカパーでの応援にしたのだ。
ところがなんとアルビレックス、鮮やかな逆転勝ちを決めてしまう。しかも、たった2分の間に。
これは現地で見ていたら喉も裂けよとばかりに絶叫だったろう。うむむむ、これは行くんだった。失敗した。合宿なんかにくるんじゃなかった。
まあ、それはそれとして、まずはめでたい。
オレは、自宅でやっぱりスカパー観戦の息子とLINEでハイタッチしながら大喜びしたのだった。


2016.07.22
昼頃にいきなり報せが来たので、速攻でダウンロードだ。
ポケモンGoである。日本風にはポケモン号だな。
見たら、うちの前の歩道橋をわたったところにポケモンがいることになっている。
ちょっと捕獲してくるわとヨメに言い置いて、ゲットしに出かける。
捕獲成功!
ちっとも面白くない。
夜、娘を塾まで迎えに行って帰り道、アナ雪のレリゴーのメロディーで、ポケゴー、ポケゴーと道ばたで歌っていたら、スマホを持った外人の姉ちゃんが笑いながら通っていった。
「ポケモンGoやってたね、あの外人さん」と娘が呆れる。
その足でセブンイレブンに行ったら、駐車場に停まっている運転代行サービスの車の中で運転手がポケモンGoやってる。
「ひゃー」と呆れる娘であった。
まあ、あれだ。まったく面白くない。だが女子どもには受けると思うので、ディズニーランドみたいな、大方のオトコは“ちっ、アホくせえ”と思うような、そんな存在になっていくだろう。ポケゴー。


2016.07.21
本日から夏休みである。
オレではない。当たり前だ。子どもたちが夏休みに突入したのである。
オレの中学時代の夏休みはどうだったかなあと遠い目をしてみるのだが、よく思い出せない。暑い中、グラウンドを走り回っていた記憶がぼんやりと残っているので、たぶん陸上部の部活で過ごしていたのだろう。
ああ、思い出した。
「明日に架ける橋」だ。
陸上部の仲間(トシユキだっけ、顔は覚えているが名前は忘れてしまった)がサイモンとガーファンクルの「明日に架ける橋」のLPを買って聴かせてくれて、その中の「バイバイラブ」の話で盛り上がった記憶がある。
当時オレはそのLPを持っていなくて、なかなか話を合わせるのに苦労したったけ。
あとはプールか。町営プールにいって泳いだ記憶がある。あと、キャンプだな。仲間たち数名と遠くの浜までキャンプに行った。
すべてはおぼろな記憶だ。
オレがそんなふうに遠い昔の思い出に浸っているのとはまったく関係なく、息子は布団の中で爆睡した後、昼頃から部活に出かけていき、娘は中学校で行われている自習教室に教科書を持って出かけていった。
自習なら家でやればいいだろと言うのだが、やっぱり友だちと一緒のほうが楽しいに決まっているよな。
せっかくの夏休みだから親としては何か輝かしい思い出を作ってあげたいと思っているのだが、子どもにとってはそんなのは迷惑なのだろうな。
せめて息子とアルビレックスの応援に遠征したいのだが、これも部活の予定がジャマしてなかなか動きが取れない。
アウェーといえば、10月に大阪の吹田のスタジアムでガンバ戦があるのだが、このスタジアムの評判がすこぶるよろしく、これは一度行かなければと考えて、大阪でアルビレックスを応援した後に難波あたりで大阪メシでも食おうかと企んだのだが、なんと次の日にたんさいぼうのライブが入ってしまった。
しかも短大でのライブである。講師様なのである。
アルビレックスのことをすっかり忘れてうっかり引き受けてしまって、激しく後悔しているオレは、いかにして短大のライブをさぼってみせるかということを計画中である。これはダテ君には内緒なのである。
それはともかくとして、夏休みの初日である。そして今年の夏休みと言えば、都知事選である。
そうである。キャラ揃いの都知事選。
「一体誰があんなの引っ張り出してきたんだ」と野党の誰もが思っているジャーナリストの暴走老人ぶりも面白く、たぶん「あいつにしゃべらせるな」とばかりに駆けつけたであろう弁士の面々を見れば、れんほーとかエダノとか共産党とか、ますます票なんか入れてやるもんかという連中ばかり。この顔写真が一同に並んだワイドショーのフリップを見たときは、思わず噴き出しそうになってしまった。
それはさておき、今日はその政見放送である。楽しみである。
何と言っても、NHK出身で、公約が「NHKをぶっつぶす」という、もはや都知事選どころか政治公約ですらない公約を掲げて出馬した候補の政見放送があるのである。
なんとNHKの画面の中でNHKをぶっつぶすと絶叫するという、しかもこの候補は元NHKの職員という、クラクラするような政見放送が見られるのだ。
こんな面白いものが見られないなんて、地方の皆さん、ごめんなさい。
ヨメと息子と3人で夜遅くに流れたこの政見放送を見たのだが、まさにNHKをぶっつぶすしか言わなくて草。
なかなかに楽しませてもらったのだ。
夏休みの始まりの一日がこれかよ〜。


2016.07.20
パクられた。
パクったことはあるが、パクられたのは初めてかも。
いや、昔、「タンゴさんの仕事を持って売り込みに来たライターがいたよ」と客に言われたことがあるので、あれも広義のパクリとすれば、パクリの被害者となったのは二度目である。
詳細はまだちょっとごにょごにょなのだが、簡単に言えば***を、***し、***で売ろうとしている****のである。
****だから、***だ、てなもんである。
もちろんこっちは****で、早速****様子。
事態の推移を見守ろう。
というか、ちゃんと****「****」と****れば、****で、と****のに、***である。
***じゃねえの。
「へー、パクられたんならお父さんも立派なもんじゃん」と、息子に感心されて嬉しい。


2016.07.19
いま、オレはこの日記を五反田のファミレスで書いているのだが、隣の席でランチを食っているのは中国人のOLとその上司である。
たどたどしい日本語ながら、ランチのご飯は雑穀米で、ドリンクバーも付けてね、と正しくオーダーしていた。
先日、取材した会社も経営者は中国人で、とても流ちょうな日本語でこちらの質問に答えてくれた。
今やこうした光景は都心ではごく日常的になりつつある。たぶんこの連中は自分たちのネットワークを築いているのだろうと思うと、日本の中に別の国家が潜在しているような座りの悪さを感じる。
オレが偏狭なのだろうか。
以前も言ったが、中国人個人レベルで接すると、一人ひとりはとてもいいヤツである。だが、集団となると、特に国家となると、これはかなわん。とても同じ世界を共有できないと感じる。
今、南シナ海あたりでこいつらのやっている覇権主義は、強引な領土拡大から国連脱退と進んだ戦前の日本に、まるかぶりに見えてくる。いずれG7あたりと対立し、国連から脱退するんじゃなかろうかね。
隣の中国人のOLと上司はおとなしく常識的なマナーで日替わりランチを食っている。これが中国人の団体のバイキングとなると、目も当てられない惨状が生まれるということか。


2016.07.18
7月の海の日をはさんだ連休は、夏休みの前哨戦。プレ夏休みである。
子どもが小さい頃は、としまえんのプールとか行ったよなあ、このタイミングで。
などと遠い目をするオレであるのだが、三連休最後の日、息子は友だちと吉祥寺に遊びに行ったし、娘とヨメは光が丘公園でのイベントに行っている。
どちらも一日中だ。そして、どちらもオレを誘ってくれない。
したがって、かつてはあんなに楽しかった7月の三連休も、もはや一人家で時間を持て余してふてくされるお父さんになってしまった。
あまりに面白くないもんで、ははーん、こんなクソ暑い日に出かける人の気が知れないね、オレなんてエアコンの効いた家の中でゴロゴロして勝ち組だね、とえばってみせるも、ヨメに「はいはい、勝ち組勝ち組」とあしらわれる始末である。
仕方ない。一人で家にいてネットを見ててもバカが進むだけである。
というわけで、今日も隣町の映画館で映画を観た。
仕方ないじゃん、おっさんが一人でとしまえんのプールに行くわけにいかないじゃん、通報されるじゃん。
だからといって秋葉原とか遊びに行ったらついパソコンとか買って帰りそうだし、まあ、映画だろう、ここは。
20代後半の頃、休日になると名画座をハシゴして1日3本、4本と観ていた時期があった。基本的に映画は大好きだから、連日の映画館通いも苦にならない。
隣町ではあるが映画館まではクルマで5分。映画館のある街に住んでいるというのは、じつにちょっとばかり心が豊かな気がする。
それに最近のシネマコンプレックスは、ネットでの座席予約が常識。座席も指定して、支払も済ませて、劇場では自動販売機でチケットを取り出すだけだ。ああ、楽ちん。
昔は「ぴあ」を買ってきて、金曜の夜に映画館巡回のスケジュールを立て、小汚い名画座の堅いイスに座って朝から晩まで映画を観たものだった。なんの苦行だったのだろう、あれは。
あの頃を思うと、今の映画館はまるで天国だ。
今日も隣町の映画館はエグザイル映画の舞台挨拶なのだろう、ギャルがわんさかと映画館の暗闇に潜んでいる気配が漂っている。
今日観たのは「森山中教習所」である。
基本的にやっぱりオレは日本映画の、何か新しい志の感じられる作品が好きだ。
「森山中教習所」は、よくわからないが、ヤクザと大学生のひと夏の友情をテーマにした作品で、しょぼいスタンドバイミーとか、そういうのを期待して観に行った。
悪くはなかったが、良くもなかったな。二度見はない。
ヤクザと大学生がどうということのないひと夏の友情を過ごした後、3年後に、踏切ですれ違うというシーンが最後である。
このシーンだけは突出してよかった。
伏線として、泥酔した大学生をヤクザがいたわりながら同じ踏切をわたるというシーンがあって、その3年後にこの場所が出てくるわけだ。
そして二人は相手の存在に気づくものの目も合わせず、ただ通り過ぎるだけだ。このシーンだけはとてもよかった。
それ以外は、そして観るほどのものはなかったように思う。カメラワークも行き当たりばったり感があって、ちゃんと想いがあったのかなあと不満だ。


2016.07.17
げっ、やべえよ、おい、絶対やべえよ。
オレと息子は、ネットでアルビレックスの試合を見ながら、手を握り合ってPKシーンを見つめたのであった。
PKをやられたのではない。蹴るのはこちら側である。
なのに、ネットに寄ればスタジアムも同じようないような雰囲気だったらしいが、蹴る側が「やばいよやばいよ」と祈るという、なんとも異常なPKシーンだったのである。
その理由は、キッカーが山崎だったからだ。
山崎はフォワードで、シュート以外、何でも素晴らしくうまい。ドリブルもパスも守備もトラップも、すべてが一流である。これでシュートが上手だったら文句なしに代表入りと言われ続けて、そしてそのシュートがとてつもなく下手なのだ。
そうである。シュートの下手なフォワードという、存在自体が珍獣なのである。山崎は。
その証拠に、今年はまだ1点しか取っていない。
毎度毎度、ドリブルで鮮やかに切り裂いてはゴール前に持ち込み、そして派手にゴールをふかす。どうしたら外せるんだという状況で、見事に外す。
去年のマリノス戦なんて、オレの目の前だったが、オレが蹴っても決められただろうというシュートを外してしまった。
だから山崎がPKを蹴るというだけで、まさかPKも外すなんてことはありえないよな、いや、山崎なら外してもおかしくないよな、という空気になったのだ。
そもそもアルビレックス新潟ではPKを蹴るのはレオ・シルバという決まり事になっている。どのチームでも、例えばガンバなら遠藤、マリノスなら中村という具合に、PKを蹴る選手というのは固定されている。
だが今日の山崎は、自分でとったPKだったせいもあってか、絶対にオレが蹴るとボールを抱きしめて譲らなかったのである。
確かにこのPKは明らかに狙ってとったPKだった。ゴール前で相手が背中に迫っているのを知りつつ、誘い込むようにして触らせて、そして倒れてみせた。
見事に企んで勝ち取ったPKだからっていうんでオレが蹴る、ってわけだ。
イヤ、山崎、気持ちは分かるがそれはダメだろ。
しかし、山崎は譲らない。この一件を持ってしても、アルビレックス新潟というチームの置かれた状況、つまり統制が取れず、規律が守られず、泥船から逃げ出すように誰もが自分の数字だけ上げて次の移籍先により有利な条件で売り込むことしか考えていない、という現状であることがはっきりわヵった。
そして、ああ、案の定というべきか、山崎はPKを外したのである。
いつも大きな外側にふかすのが山崎だから、PKは丁寧に置きに行こうと考えたのだろう、まっすぐな軽いボールをポンと蹴ってキーパーにキャッチされてしまった。
そうである。キャッチである。PKなのに弾かれるのでなく、キーパーにキャッチされてしまったのである。
ああ、情けない。ほんまに情けない。
情けないといえば、そもそもこの試合は、3連敗中のアルビレックス新潟と4連敗中の仙台の対決という、負け組同士の底辺の闘いだ。世間的にはまったく注目も期待もされていない。
そんなゲームでも、サポーターにとっては大事な試合。弟夫婦が応援に駆けつけ、オレと息子も新幹線で新潟まで行こうかと考えていたのであった。
だが息子の都合がつかず、断念して、こうして自宅でネット観戦となった次第である。
キックオフは午後7時。それまで時間があるから、息子と行ったのが隣町の映画館。観たのは「インディペンデンスデイ」だ。
前作は観ていないが、なーに、ストーリーなんてどうでもいい映画に決まっている。特撮だ。特撮を観に行く映画だ。
聞けば、映画の制作には中国の資本も入っていて、やたらと中国人が登場するらしい。
なるほど、アメリカと中国が大金を払って創った映画というわけか。たまには札束に頬を張られるのもいいだろう。
「インディペンデンスデイ」は、要するにそういう映画で、シナリオはダメダメだった。突っ込みどころ満載。
一方で特撮は凄まじく、おー、すげーと口あんぐり。もっともアベンジャーズのほうが映像のインパクトは大きいかな。
話はエイリアンもので、遠くの宇宙から巨大な宇宙船に乗ってやってきた宇宙人と地球防衛軍が戦うというものだ。
もちろん人類が力を合わせて勝つのだが、「次は我々があいつらを退治しに行こう」と気勢を上げて映画は終わる。というわけで、次の作品も創る気満々らしい。
いや、せっかく宇宙人に帰ったんだからそのままにしておけばいいじゃん、桃太郎になって鬼退治に行くことはないじゃん。
だが、そこは西部劇映画。先住民のインディアンの迷惑も顧みずに勝手に闘った好戦的な民族である。喜んで鬼退治に行くのだろう。
それにしてもやつらの乗ってきた宇宙船というのが巨大で、なんとアメリカ大陸をすっぽりと覆ってしまうほどの大きさなのだ。
ならば普通にアメリカ大陸にドスン、ヨーロッパにドスン、アジアにドスン、アフリカにドスンと都合5〜6回、離着陸を繰り返せば地球は破壊できちゃうじゃん。わざわざ宇宙船から下りてきて地球防衛軍と戦わなくてもいいんじゃないの。
などと突っ込みどころ満載なのがアメリカ映画の楽しさなのだ。
それにしてもこの日、シネコンにはギャルがあふれていた。高校生からお局までの幅広い層のギャルが殺到したいた。
これはあれである。エグザイルである。
エグザイルが主演の映画が今日から公開されて、その舞台挨拶があるので、ギャルが殺到しているのだ。
このエグザイルの商売がすごいらしくて、200カ所以上で舞台挨拶があるそうだが、どの映画館に誰が登場するのか一切わからないらしく、ギャルたちはお目当てのメンバーの舞台挨拶に巡り会えるまで、この3連休、各地の映画館をぐるぐると渡り歩くのだそうだ。
さすが、えぐいエグザイルなどと後ろ指をさされつつ、たまらないのは何回も映画のカネを払わせられるギャルの親たちで、法律で規制しろという声も上がっているとか、いないとか。
このギャルたちの熱気のおかげで映写機も調子を狂わせたらしく、「インディペンデンスデイ」は上映時刻になっても映画が始まらず、おっかしいなあと思っていたら、係の姉ちゃんが「申し訳ありません、映写機トラブルです」と頭を下げ、おお、これは払い戻しかも、とちょっとワクワクしたのだが、結局は10分遅れの予告編なしで上映がスタートしたのだった。
オレ、予告編好きなんだよねー。
とまあ、そういうことがあった後のアルビレックス新潟の試合をネットで見たというところに話は戻っていき、山崎のPK失敗につながるのである。
そしてその直後、一発カウンターを食らってアルビレックス新潟はあっさり負けてしまうのだった。
さすがに監督がダメすぎるなあ。もっと現実的な闘いをしてくれるかと思ったが、要するに頭の中はお花畑らしい。
オレはもう半分は降格を覚悟している。
そして息子と、来年は今まで行かなかったいろんなスタジアムに行こうなあと話している。町田、水戸、群馬。おお、横浜で三浦カズを見るのも楽しいよ、きっと。
もはやそんな楽しみしかなくなったアルビレックス新潟のサポーター。
まったく何が最高の週末だ。最低の週末ではないか。


2016.07.16
今日は土曜日なのに、久しぶりにアルビレックスの試合がない。なので、久しぶりにとおるちゃんへ飲みに行く。
最近は外で飲むことが激減した。
あれほど通っていた魚せいでさえ、今年は一度しか行っていない。飯田橋の鳥よしに至っては今年ゼロである。
もう半分が過ぎたというのに。今年。二郎は杉田。
とおるちゃん、相変わらずコスパがよい。たっぷり食って飲んで、はあ、満足。
帰りに息子はカット専門床屋によって髪を短く切り、オレは娘とSM2に寄ってシャツを買ってやった。
SM2という洋服屋は、けっこう好きである。レディースだが。
それが先日、石神井公園にオープンしたというので、ちょっと嬉しいなあと思ったのだが、開店セールに夏のバーゲンが重なっていきなりの70%オフとかで大笑いだ。
娘のシャツ2100円。
湿気のある空気をまといながら家に帰って風呂に入り、ビデオやテレビを見ながらごろごろ過ごす。
まったく無為な夏の夜。まあ、それもよかろう。


2016.07.15
本日も朝からかけずり回って取材仕事である。
たぶんオレは生涯こうして現場仕事を続けるのだろう。それは望んでいたことだからむしろありがたいことだ。
会社組織にして人を雇って、オレは経営者としてふんぞり返っている、というのはとても想像できなかったし、望みもしなかったし。
だからこうして連日うろうろと取材のために歩き回っているのはありがたいことだし、移動時間を利用してスタバで原稿を書くのも嫌いではないが、とにかく暑さだけはたまらんのだ。
まだ梅雨の明けない曇り空だというのに、この湿気と暑さはたまらん。これで梅雨が明けたらどうなってしまうのだ。
移動中に汗がだらだら流れて、電車や建物に入れば冷房が効きすぎていて、やっぱりこれは自律神経がおかしくなってしまう。
今日も帰りの電車で冷房に直撃され、あまりの気温差に頭がくらくらする。
と、年をとったなあ。


2016.07.14
「上を向いて歩こう」を読んで、無性に坂本九が聴きたくなり、アマゾンでCDを買う。ベスト盤で1950円だ。
思った通りこれがなかなかによく、特に「上を向いて〜」と「明日があるさ」は絶品。
車の中で娘と聴きながら、この歌を聴いて作詞者は“変な歌い方はやめてくれ”と怒ったそうだよ、と教えてあげたら「そりゃあ怒るよねー。だって変だもん」と娘は笑うのだった。
それにしても早いもので来週半ばで学校は夏休みである。
七月も半ばだから、つまり夏はもう半分過ぎたから、当然なのだが。
今年の夏は父の新盆以外、特にイベントもなければ楽しみもない。子供が中学生になってしまうと、もうこんなものだろう。つまんねえなあ。
去年は確か仙台までアルビレックスを応援に行ったっけ。この夏もどこかに行くかなあ。
などと思って試合スケジュールを見ても、うまい具合にタイミングも合いそうにない。うぬぬ。
どうして中学生というのは、あんなに部活に忙しいのだ。
仕方ない。きっとオレもそうだったのだろう。
はあ、それにしてもアルビレックス勝てないなあ。オレも折れそうだわ。


2016.07.13
なんの修行だよ。
オレと息子の意見は一致していた。なんの修行だよ、と。
今日は週の半ば、水曜日だというのにJリーグがある。
アルビレックス新潟は、アウェーで川崎と対戦だ。つまり等々力スタジアムである。
行けない距離ではない。いや、むしろ行きやすい部類のスタジアムである。
オレの駅からは副都心線で、うまくすれば乗り換えなしの一本で行ける。スタジアムは少々老朽化が進んではいるものの、選手との距離が近く、立って応援するしかないゴール裏の客席も、個人的にはけっこう好みだ。
だが、駅からは徒歩で20分はかかる。加えて今日は雨。
インタビュー仕事が終わったままのスーツで直行し、雨の中を20分も歩いてスタジアムにたどり着き、コンビニで買ったビニールの合羽を被って、足下の仕事道具の入った鞄が濡れないか気にしながら飛び跳ねるなんて、しかも、負け試合を見せられるなんて、何の修行だよ。
だから応援に行くのはやめた。一年に一度のスタジアムだが、仕方ない。
相手は川崎だし、負けは決まっている。家でスカパー!を見よう。
川崎には、あの大久保がいる。前回の対戦で、終了時のインタビューで、アルビレックスのことを「あんなチーム」と言い放った男である。
確かにアルビレックスは川崎に歯が立たず、ぼろぼろに負けた。しかし、そんなポンコツチームのことを一生懸命に愛して応援している人間がいるのである。その人間にとっての宝物を「あんなチーム」と言ったのだ。人間としてどうよ、という話だ。人間として。
この選手が、どんなにゴールを量産しようとも代表チームから決して声がかからないのは、要はそういうところに理由があるのだろう。
そんなチームのゲームで、まあ、今日の負けは折り込み済みだった。
ところがどうしたことかアルビレックスは二度もビューティフルゴールを決めてリードする。しかも一点はあのレオ・シルバの超絶ゴールだ。
いまのアルビレックスは、監督がタコで、選手の実力がないのに理想ばかり追いかけて、結果負けてしまう繰り返し。戦術と選手の実力の間にあるギャップを、レオ・シルバが鬼神の如く走り回っては超絶の神業で何とか埋めているというのが現状だ。
そのレオが、ゴールを決めてくれた。
ああ、それなのに残り十分から立て続けにゴールを奪われ、結果的に逆転負けしてしまう。
しかも一点は相手のハンドを見逃して、もう一点はオフサイドを見逃して、というレフェリーのおまけつき。
何の修行だよ。いったいこれは何の修行だよ。
スカパー!に向かってオレと息子は、握り拳を固めるのだった。


2016.07.12
オレの遊び歌バンド・たんさいぼうも、最近は人気爆発のようで、先日もCDの追加注文が殺到した。
販売委託先から寄せられたそのオーダーによれば、ファーストアルバムが20枚、セカンドアルバムが10枚。つまりリピーターではなくて、始めて購入するという新規ファンが中心ということだ。
年末の紅白歌合戦までまだ間があるから十分いけるだろう。
そう手応えを感じつつ、発送の準備をして、はたと思い至る。今日は日曜日。郵便局がやっていない。
まったく信じがたいことだ。生まれたときからコンビニがある世代が、もう半数以上を占めている時代であるのに、土日に店を閉めるとは。
しかもここは仮にも東京都内。首都である。そこでインフラを担うサービスが、土日休みとは。
毎度のこととはいえ、愕然とする。
仕方ない、今日はあそこだ、黒猫だ。
そうである。近所にはヤマト運輸のサービスセンターがあるので、荷物を出すときは郵便局か黒猫か、どちらかだ。
今日は郵便局が休みなので、黒猫。仕方ない。非常にイヤな予感がするが仕方ない。
案の定、イヤな予感は当たってヤマト運輸の客用駐車場は埋まっていた。仕方ないので、配送用トラックの、空いている駐車スペースに停める。
駐車場が埋まっているということは店内は客がいるということで、やっぱり客が二人カウンターにいた。
たった二人。そう、たった二人の客である。
ところがこのサービスセンターは、地元の主婦がパートでたくさん働いていて、しかも激務ゆえに人の入れ替わりが激しく、カウンターで荷物のを預かるのは常に新人の主婦パートという状態が長く続いている。
当然、サクサクとは進まず、受付業務は停滞するのである。
今日もそうだった。二人の客の荷物の受付はなかなか進まず、オレはその後ろでぼけっと順番を待つしかなかった。
この点、郵便局はさすがにサクサクしている。プロだものな。なのに土日が休みなのだ。困ったものである。
待っていると、ようやくオレの番がきた。
CD30枚の入った袋を差しだし、発送を頼む。支払いはちょっと危険だがスイカだ。
なぜスイカだと危険なのかというと、以前もヤマト運輸でスイカでの支払いを頼んだ際、「システムが動くまで時間がかかるので10粉くらいお待ちいただけますでしょうか」と、申し訳なさそうにいわれたことがあったからである。さっぱり意味がわからなかったが、10分も待っていられないから、現金での支払いにしてもらった。
そんな経験があったから、今回もどうかなと思ったのである。
そして、この予感が見事に的中。スイカを読みとろうとしたら、読みとり機が反応しなかったらしく、受付のおばさんは「ちょ、ちょっとお待ちください」とうろたえて後方に引き下がり、見ていたら後方では何人かが読み取り機を囲んでわいわいやり始めたのである。 ああ、またか。 オレは「現金でいいですよお〜」と大きな声で伝え、おばさんは明らかにほっとした顔で「申し訳ありませ〜ん」と応える。 原因不明、なぜだか機械が動かなかった、ということらしい。 現代の物流は、最先端のITが支えている。今日発送した荷物が翌日には間違いなく相手に届いているのという驚異の仕組みは、情報が荷物を引っ張ってたいくというシステムがあってこそ可能になった。物流企業とは、最先端のIT企業でもあるのだ。
あるのだが、しかし現場はこんな具合にずっこけているのが、とても興味深い。
配送トラックの駐車スペースに停めたオレの車の隣にはいつの間にかレクサスが停まっていて、これがオレが出て行くのをじゃまするように停まっているものだから、ああ、面倒くせえと心の中で毒づいてハンドルを切り返しながら、オレは最先端物流企業の現場の有様について、ちょっと考え込んでしまったのだった。

「上を向いて歩こう」佐藤剛・小学館文庫。膨大な資料と取材を重ねて書かれた、大変な労作である。日本を代表する名曲「上を向いて歩こう」がどのようにして誕生し、なぜ全米トップのヒットとなったのかを分析した一作だ。米国では当初SUKIYAKAという意味不明の歌詞だったこと、詞は永六輔の作品を作曲家である中村八大が原形を留めぬほどに直してしまったこと、その中村八大は一時期薬物に溺れていたことなど、たくさんのエピソードが散りばめられていて、一つひとつ、しびれさせる。特に中村八大が詞を変えてしまうのは徹底していて、「遠くに行きたい」などはまったく違う作品に仕上がってしまって、怒った永六輔は長い間口をきかなかったらしい。「帰ろうかな」に至っては、最初は「帰りたい」という歌だったのに、曲ができてきたら真逆になっていた(笑)。本書で絶賛されているのは、ボーカリストとしての坂本九である。あの独特の唱法によって、著者は坂本九を日本で最初にして最高のロックンローラーと指摘。それゆえに日本語なのに欧米でビッグヒットになったと紹介している。なるほど。


2016.07.11
依然としてパソコンの調子がよくない。
去年の秋にAmazonで買った、ASUSの一体型だ。
ハードオフで見つけてきた23インチディスプレイをくっつけてデュアルモニターにして喜んでいたあたりから調子がおかしくなってきて、これはモニター関係のドライバか、あるいはデスクトップをカスタマイズしようとしておかしたなソフトを入れてしまったかと、いろいろ試行錯誤しているのだが、ちっともよくならない。
例えばハードディスクがクラッシュするような、あるいは完全にフリーズしてさっきまで書いていた原稿がパーになるとか、そういう致命的なトラブルには見舞われていないのだが、なにしろストレスがたまる。
一番の問題は、シャットダウンできないことだ。もちろんいろいろと対策をして、高速起動を外すとかやってはいるのだが、いまだにシャットダウンができない。
シャットダウンしないから、オレは当然電源スイッチをぶちっと切って消している。
いいか、切るぞ。シャットダウンしないから、切るぞ。
オレのせいじゃないからな。お前がシャットダウンしないから切るんだからな。
毎度そう言い聞かせて、それからブチッと切って消している。
これでオレが何か困っているかというと、毎度パソコンに言い聞かせるのがアホらしい以外、特に被害を実感しているのではない。
被害を実感しているのはパソコンであって、オレではないのだ。
それでもストレスは相応に溜まるから、ちょっと時間が空くと治してやろうかといろいろといじりはじめて、結局なおらず、ストレスになる。
するとどうするかというと、イライラしてきて、新しいパソコンを買うか、とamazonやらいろんなショッピングサイトを回ってショーウィンドウすることになる。
当然、そのデータは解析され、蓄積され、オレがネットで暇つぶしにニュースサイトを眺めたりしていると「安いよ」「買いなよ」とバナーが顔を出して、パソコンをすすめてくる。
それがまたストレスになったりするのだが、時々、ついポチッと中身を見て、ほほう、これはちょっといいかもなあなんとその気になったりするものだから、さらにストレスは募る。
まったく困ったものだ。
マック時代、それもOS8の時代は、新しいMacintoshを買うのが楽しみでワクワクしたものだが、いまはパソコンの買い換えなんて面倒くさい以外の何ものでもない。
オレは迷惑しているのだ。早くなおってくれ。


2016.07.10
朝起きてニュースを見ようと思ってたまたまテレビをつけたら、たまたまユーロの決勝をやっていた。
ポルトガル対フランス。
なんと延長戦に入っている。ラッキー。しかも後半だ。
よし、このまま見て、早起きして最初から見ていたオレはヨーロッパサッカー通な顔をしてやろ。
しかし、眠いな。ちょっと4チャン回してZIP!でも見るか。
かぁーっ、ZIP!は、選挙の翌朝だというのにショービズ特集なんかやってる。相変わらず地の底までアホな番組だな。
回してソンした。
せやせやユーロや、5チャンに戻そ。あ゛ーっ、ポーランド勝ってるがな。
しもた、点が入るとこ、見逃したがな。あちゃー、まずったなあ、やってもた〜。
いや、待て、どうせ起きてるのオレだけや。誰がわかるか。知らん顔して嘘こいたれ。
おう、息子、起きろ。ユーロだ。決勝だ。すごかったぞ、ポルトガルの優勝だ。ああ、お前に見せたかったなあ、本当に見せたかったなあ。
「あれえ、ポーランドって言ってたじゃん、お父さん」
はっ、しもた、ポーランドとポルトガルを間違えてた。まあ、どっちもポがつくから勘弁してや。
まったく、月曜の朝から疲れるこっちゃ。


2016.07.09
そろそろ寝ようかと思ったら、息子が「お父さん、マックって何に使うのさ」と聞いていた。ん、なんのこっちゃ?
「だから、マックって、スタバで使う以外に使い道ってあるの?」
おお、そういうことか。
東京に住んでいる皆さんにはおなじみの光景、それがスタバでマックを使う意識高い系の人たちの姿。
横文字商売ふうの人たちが、特にこれからの季節は平日でも短パンに髭のような格好の人たちが、スタバでパソコンを立ち上げながら「どや」とマウスをクリクリッとしている。そのパソコンがまず間違いなくMacintosh。
いや、意識の高い人たちに言わせるとMacintoshはパソコンではないらしい。パソコンではなくてマックなのだそうだ。
それだけが使い道じゃないと思うよ、と素子に教えてやりながら、今や中学生にまでバカにされているのね、意識高い系の皆さん。
しかし、息子よ、そうは言うけれど、お父さんだって昔はMacintoshしか使っていなかったぞ。半年に一台、マックを買い換えては改造したりぶっこわしたてりして、遊んでいたものだ。
へー、今じゃ想像できないね、と息子が言うので、そうだ、確か押入に、と思い出して、夜中にごそごそやって引っ張り出してきたのが、これ。初代iBook。オレンジ色に輝く、おにぎり型のノートパソコンだ。
3キロというとんでもない重量で、モバイルにはまったく適さないのに、ちゃんと持ち運び用にハンドルがついているところが、意識の高いアップルらしさである。当時としては珍しく、このスペックでも無理して有線LAN対応の仕様になっていたのも、意識の高い点である。
押入から出てきた遺物をみて、息子が「なんじゃ、これ」と目を丸くする。おにぎりだ、いや、煎餅かも、と説明する。
もう何年も押入につっこんだままだ。果たして動くかどうか。特にバッテリー関係が怪しい。たぶん無理だろうなあ。
そう思いつつ、まあ、一応、と電源を差し込みスイッチを入れてみる。
じゃーん、という懐かしくもしょぼい音が響いて(ドミソの和音だ)、なんとマックが息をし始めた。
「おお、生きてた!」
オレと息子は仰天し、後ずさる。
やがて画面にはかつてと慣れ親しんだMac OSのロゴと、笑顔が。これこれ。懐かしいなあ。やっぱりマックはいいなあ。
こうして復活したiBookを、息子はいじり始める。
まずはエディターだ。おお、Jedit! オレはこのエディターを使うだけでもマックを一台買ってもいいと思っているぐらい、惚れ込んでいる。これで書くとピーが上手に書ける。気がする。
次に、ゲームの「まきがめ」を開く。
「まきがめ」やりましたなあ。とことんやりました。
非常に中毒性の高いゲームで、息子も早速やり始め、そして、やめられなくなる。
ネットにつながっていないマックだから、あとはほかにできることもない。
ないが、なんとなく気分がいいので、今度はこれで原稿を書いてみようかな。古いATOKも入ってるし。
息子は「これをもってスタバに行ったらおもしろそうだな」とたくらんでいる。確かに中学生がスタバでこれを開いていたら、なかなかインパクトあるわなあ。何かをこじらせた、非常に面倒くさい中学生ら見えるだろう。
風呂から上がった娘がこのマックを見つけて「何これ」と不審がる。そこで、「まきがめ」をやらせてみた。「ふーん、なにこれ」といいながら娘は何も考えず「青いウサギだけ残しちゃおう」とゲームをする。
そして終わってみたら、あっさり娘が最高記録を塗り替えていて、それを見て「ふんぎゃーっ」と仰天する息子であった。


2016.07.08
最近は本当に外で飲むことがなくなった。
中学生二人かかえて外でふらふら飲んでる場合じゃないということ、そもそも外で飲むのが面倒くさくなったということが、主な理由である。
家で子供たちと一緒にご飯食べながら発泡酒飲んでる方が、よっぽど楽しいや。
という毎日だが、今日は久々に外飲み。
新宿で待ち合わせて、フルタ氏、コレナガ氏とフリーランスの生き方を主題とした飲み会だった。
久々に飲み過ぎちゃって、気持ち悪っ。
それにしても日中、曇ってはいたがすげえ湿気で、出歩いていてひどく疲れてしまった。
湿気は体に堪える。
だからアルコールのまわりも早いのかも。いや、単に酒に弱くなったのだろうな。
年相応。まあ、仕方ない。


2016.07.07
今日は久しぶりに寿司が食いたくなったので、昼飯にヨメと一緒に食いに行った。
駅前の回転寿司である。
あの有名な美登利寿司の石神井公園店だ。この時点で選択を間違った。
美登利寿司と言えば梅ヶ丘の本店でも渋谷の店でも、常に長蛇の列。たいへんな人気店である。
その支店が石神井公園の駅前にもできたというので、当然、ここも行列である。
その人気にあぐらをかいたわけではなかろうが、いや、あぐらをかいたのだろうな、時間を少しずらして昼に立ち寄ったら、ホスピタリティゼロの接遇に大変に驚いたものだった。
だから今日も行くのはやめるべきだったのだが、わざわざ銚子丸まで行くのも面倒だし、まあ、いいかと。
行ったのは1時半。ランチの混雑は過ぎて、楽に座れた。
だが、いらっしゃいませもなければ、出迎えたおばちゃんの店員は笑顔もなく、ただカウンターに案内するだけ。しかも、ほかの席が空いているのに、わざわざ詰めて座らせようとする。
それに輪をかけてひどいのが板前で、板長らしいのは、ずっと目の前のなじみ客としゃべり続けている。
鰹を頼んだら、ろくに返事もしない。あまりに時間がかかるので、まだかとたずねたら「お待たせして申し訳ありません」とくるかと思ったら、なんと「順番でやってますから待ってください」ときた。
しかも、やっと鰹が出てきたと思ったら「お客さん、次からは紙に書いて出してくださいね」と言う。
確かに注文を書く紙はカウンターの上に用意されているが、ほかの客は口頭で注文し、それに応えて握っているではないか、この店の板前は。
要するに出すのが遅れたのは店のせいではなくて、客のせいだと言っているのである。この板長は。
腹が立ったから、ほかの板前に、ハマチを口頭で頼んだらすぐに握って出してくれた。
まったくこんな店に来るんじゃなかった。有名店だから、勘違いしているのだろう。
前回に続いて今度もレジで待たされ、目の前で伝票を出しているというのに、お土産客の相手に時間を取られている。
しょうがねえなあ。もう二度と来ないからいいが、接客の基本は笑顔じゃないのか。
まったくふざけた店である。美登利寿司。
やっぱり寿司なら、銚子丸だな。面倒くさがらず、銚子丸まで足を伸ばすんだった。
ネットを見たら、案の定、美登利寿司への悪評が出てきた。無愛想。まずい。ネタが古い。握り方が素人以下。さんざんである。
やれやれ、こんな店にいったオレが悪かった。
気を取り直して、ヨメと西友で買い物をする。
西友の駐車場の係が、見たことのないおばちゃん。このおばちゃんが、オレのことをじろじろと見る。
なんだか感じ悪いな、あのおばちゃん。今日は寿司ばかりでなく駐車場も感じ悪いのか。
と思ったら、脇に貼ってある張り紙を見てヨメが「あの人、聴覚障害だって書いてある。ほとんど何も聞こえないらしいよ」。
なんだ、そういうことか。人の表情や口の動きを見て状況を把握しようとしているから、オレのこともじろじろと見ていたわけか。感じ悪いとか思っちゃってごめんよ。
聴覚障害ではいろいろと不自由だろう。駐車場の係とか任せて大丈夫なのかな。
まあ、いいや。
今日、7月7日は実は結婚記念日である。
2000年に結婚したから16年になるのか。計算が楽でよろしい。
よろよろとではあるが、互いに支え合い、ともかくも子供二人は大きな病気もなく素直に育ち、狭くて安普請ながらもマイホームを持ち、重税に青息吐息ながらもなんとか飯を食えている。
家族で海外旅行には行けないが、半年に一度、温泉へ行くぐらいのことはしてやれている。
これ以上高望みをしては罰が当たる。まずは今の生活に感謝を。
そして、ヨメに感謝を。


2016.07.06
毎日新聞のWeb版に、佐々木彩夏さん(20)のインタビューが載っていたので、びっくりして読んだ。
佐々木彩夏さん(20)とは、あーりんである。ももクロのピンクだ。
(20)に、改めてびっくりする。
こないだ、長かった髪をばっさり切ってしまい、「髪を切ったあーりんは単なる宇賀なつみ」というオレの名言を引き出した、あーりんである。
インタビューの内容は、私も二十歳になって初めての選挙に行くのが嬉しいですう、という愚にもつかない内容で、「幼い頃パパか選挙に行くのについて行きました」「私も新聞を読んだりネットで調べたりして政治に詳しくなれたらいいなあ」といった、いくらネットでもこれはデジタルスペースの無駄遣いだろ、いや、二十歳になってこれは国辱ものだろというレベルの発言のオンパレード。
記者がももクロファンだったというだけの記事である。
しょうもな。
もっともオレはその空っぽの頭そのものの発言よりも、(20)の方に感慨深い。そうか、あーりんもとうとう20歳か。
一番輝いていたのが東日本大震災の後で、あの頃あーりんは中学生だったから、そりゃあれから5年もたっているんだから、二十歳になったところで不思議でもなんでもないんだが。
ももクロが輝きを失ったのは、紅白の向こう側といったことを言い出したあたりからのような気がする。
それまでは、大人の損得計算に振り回されるいたいけな少女でありながら、女工哀史にはなるもんかと必死に大人に抵抗するという姿が面白かった。
それが紅白を過ぎてから、はっきりとショービジネスの側に自らの立ち位置を変えたように思う。
つまり、これも商売なら、女工哀史もありじゃね? 的な。
2011年、東日本大震災で深く傷ついてしまった日本人の心を元気づけてくれたのは、あのなでしこジャパンだった。
決勝のPK前のエンジンでの笑顔はまさに衝撃で、そうか、オレたち日本人は仲間と肩を組んで笑っていればいいんだ、ということを思い出しのだった。
その、なでしこたちが必死になって走り回っている姿には、ももクロの「逆境こそがチャンスだぜ、体張りまくり」という「ピンキージョーンズ」の歌詞が最高に似合っていて、そうだ、震災と原発という逆境の今こそチャンスなんだ、とオレたちは中学生の女の子に励まされたのだった。
それが紅白後は、「逆境こそがチャンスだ」と言われても、それ、仕事だから言ってるんでしょという雰囲気が伝わってきて、そして最近ではこの歌そのものを歌うことさえなくなってしまったという。
年齢というのは残酷である。
最年少あーりんは20歳。最年長のれにちゃんに至っては23歳。大卒で就職して2年目の立派なOL姉ちゃんである。
全員が成人したももクロは、アイドルって言われてもなあという立ち位置に来て、そして早くから仕事をしていた分、早熟だったからすっかりショービジネスの仕掛け側、つまり向こう側に行ってしまった。
そうか、紅白の向こう側っていうのは、こういう立ち位置のことを言っていたのか、と今改めて気がつくオレであった。
腰まであった長い髪を振り乱して「逆境こそがチャンスだぜ」と珍妙なダンスを披露していたあーりんこそ、大天使。
その髪をばっさり切ったことで、自ら大天使やめました宣言をしたのだろう。
きっとこのまま太ったおばちゃんまっしぐら。もはや今のももクロにはまったく関心がないが、あーりんが中学生から高校生になる頃のDVDは、今でもよく観る。


2016.07.05
オリンピック予選ではそれなりに活躍して次のエースとも目されたというのに、不運にもけがに見舞われてしまい、鈴木武蔵は最終的にサポートメンバーとして拾われてることになった。
屈辱である。本人が一番悔しかろう。
もともと肉体的なパワーは素晴らしく、高いポテンシャルを秘めていると期待されていた。
だが、脳内があまりにも筋肉で、まったくといっていいほどサッカー脳がない。
だかきらアルビレックスでは先発の座をなかなか獲得できず、後半に交代投入されては場内のため息を誘ってばかり。
この点差、この試合展開、この時間帯に投入されたことを考えれば、自分の役割はサルでもわかるだろうというのに、鈴木武蔵は全力でプレッサシャーに行かず、よろよろとジョギングする始末。
おまえは裏を取ってラインを下げさせるのが役目だろうが。
足は速いのだが、加速力に欠けるので見た目ほど相手にはプレッシャーにならず、たとえ追いついても足下の技術がないのでボールが落ち着かない。
ルックスはインパクト大で、武蔵という名前もあって、チームの、あるいは日本のアイコンになれる素材なのに、とことんその期待を裏切ってきたのが鈴木武蔵。
オリンピックチームで先発している選手なのにチームに帰ったら4番手、5番手の選手で交代で出場できるかどうかということを知って、アルビレックス新潟ってなんて強いチームなんだ、と日本中を勘違いさせたのは功罪の功のほうか、いや、罪か。
だが、けがから復帰し、オリンピックメンバーからも落ちて何かが吹っ切れたか、先日の試合での鈴木武蔵はこれまでとちょっと違った。何よりも、ちゃんと考えて走っているのがわかった。
相手をつり出そうとサイドに開き、ラインを下げさせようと裏取りのプレッシャーを与えていた。
おお、武蔵は、今、何かをつかみかけている。
サポーターは、そんな武蔵の姿に、出来の悪い息子がやっと勉強机に向かってくれたような思いを抱いたのである。
そんな武蔵に、やっとチャントができた。
チャントとはサッカーの応援歌のことで、これができると、サポーターからしっかりした信頼をもらえたということになる。
武蔵も、長かったが、ここへきてようやく認められてきたというわけだ。
そのチャントを聞いて、オレはのけぞった。
こういうチャントである。
♪ムッサゴール、鈴木武蔵、ゴールを決めろ〜。お前のゴールが見たい〜♪
メロディーは、なんとTOKIOのLoveYouOnlyだ。
おんりゆ、きみがきみが恋をするなら〜というメロティーに乗せて、ムッサゴー、鈴木武蔵、ゴールを決めろ〜と歌うのだ。
なんというか、その、聞くとメンタルが弱くなっていくような、そんなパルプンテのようなチャントではないか。
なんせ、ムッサである。ムッサゴールである。
こんなものをジャニーズが黙認して野放しにしておくとは、とても思えないのだ。
いずれそのうち見つかって、ジャニー喜多川が激怒するに決まっている。
そんな騒動は、それはそれで楽しみだが、武蔵野チャントが消えてしまうのはちょっと残念だから、できればジャニーズには見逃してもらいたいものだ。


2016.07.04
突然鳴った電話は、20年ぶりにもなる人からの連絡だった。
すっかり現役を退き、自分の興した会社の株もすべて後進に譲り渡し、今やほとんど楽隠居の身だという。
たまたまの用事があって近所までやってきて、「たしかこのあたりに住んでいるのでは」とオレのことを思い出し、電話をくれたのだ。
駅前のタリーズで待ち合わせて再会する。
デザイナーである。30過ぎた頃、つまり25年ほど前はよく一緒に仕事し、深夜になっても電話でやりとりしたことも多かった。
今や72歳で孫が二人だそうだ。
こうして再会して、コーヒーを飲みながら昔話や互いの知人の噂話に時間を過ごしていると、お互いよく頑張ったよなあという懐かしさがあふれてくる。
「まだ58? 若いねえ」って、そりゃ70過ぎたあなたから見れば若いだろうけれどねえ、と笑う。
「オレなんか高卒で、それでも道を踏み外すことなく、どうにかこの年までやってこれただけで十分だよ」と彼は言う。
いや、孫が二人。立派なものだよ。見習いたいものだ。
今度はいつ会えるか。ぜひまた会いたいものだ。


2016.07.03
いきなりの36度である。
例によって練馬は真夏になると全国ニュースに取り上げられてしまう。
熊谷か館林か練馬かといった案配で、あんな北関東の田舎町と一緒にするなと言いたいところだが仕方ない、実際にこちらも田舎町なのだ。
36度となると、マジで生死に関わる。
エアコンを効かせた室内でじっとする以外、日中のやり過ごしようはないだろう。
それなのに何を好き好んでか、息子はバドミントンの大会に早朝から出かけた。
「すごかったぜ」と、帰ってきた息子は言う。
「体育館の窓という窓を閉め切って、エアコンも扇風機も一切なしだもん」。
確かにバドミントンだからほんのわずかな風でもプレーに影響が出るだろう。完全に空気の止まった状態で競技は行われなければならない。
「こっちはまだいいけどさ、観客は死にそうだったよ」と息子は、哀れな観客たちを思いやるのだった。
その息子と一緒に車のエアコンをがんがんに効かせて出かけたのが、近所のハードオフ。時々、掘り出し物がないか、見に行く。
先日はASUSの23インチモニターを見つけて1万円でゲット。デュアルモニターライフを満喫中だ。
そして今日は、とうとう見つけました、BOSEのCDプレーヤー。
10年以上使ってきたBOSEのプレーヤーが調子悪くなってCDのローディングを行わなくなり、これはローダーのゴムがいかれているのだろうなあと思って放っておいた。
すでに生産中止の製品である。
ヤフオクを見れば、おそらく業者なのだろう、同じCDプレーヤーが1万円でいくつも出品されている。
オーディオセット自体は10万円で買ったもので、音は大変に気に入っているので取り替えるつもりは全くないのだが、だからといってゴムがいかれただけのCDプレーヤーを1万円で買うのもどうかと思っていた。
そのまま1年。そして今日になって、見事、ハードオフで見つけたのである。
オレのプレーヤーの1つ下のクラスの製品だが、プレーヤーなのだから大差はないはずだ。
価格は、なんとジャンク扱いで3000円。迷うことなく手にとってレジに向かう。
3000円だからなあ、まさに掘り出し物。
ジャンクということで返品不可、ノークレーム扱い。一応、通電して動いたと書いてあったので、問題はなかろう。
「PS4を買おうと思ったけどまだ高いからいいや」という息子を乗せて家に帰り、早速CDプレーヤーをアンプにつないでみる。
どんぴしゃ。まったく問題なく使える。最悪、調子が悪かったらCDローダーのゴムだけ取り外して交換部品に使えばいいやと思っていたから、これで満足。リモコンがないのが唯一の不満と言えば不満か。
こうして3000円で探していたものを手に入れて、オレはご機嫌。明るいうちら発泡酒を飲んで、風呂に入ったのだった。


2016.07.02
本日は朝からたんさいぼうである。まあ、いつものようにいつものことを行い、そして、夜はアルビレックスの応援である。
相手は柏。日立。スタジアムは柏。
このスタジアムが、なんというか、もう二度といくかという代物。
遠いのだ。いや、遠いのは仕方ないが、まず遠いのだ。
そこにきて、狭い・ボロい・臭いの三重苦。
とにかく古いものだから狭くて狭くて、しかも驚くべきことに椅子がない。椅子がないからずっとたちっぱなしである。
古いから当然ボロくて、古いなら古いなりに大切に使えばいいものを、そんな気はまったくないらしく、例えばアルビレックス新潟の開場前の順番待ちの待機列は、草ぼうぼうの野原。
草刈りもしてなければ舗装もしていない、野原。柏のことだから放射能が怖くて草刈りもできなかったのだろう。
そんな野原に、いくら敵とはいえ、炎天下、野ざらしにされて、これが客人に対する態度かよという。
そして、臭い。
狭いからさ、応援席はぎゅうぎゅうなわけ。すると前の席の兄ちゃんのワキガがぷ〜んとオレの鼻孔を直撃という。
いや、この直撃弾には参ったよ。
ぎゅうぎゅうでも、例えばオレの後ろに立っていた女子は「さっき新潟からバスで来ました、ふふっ」という一人客。そうである、アルビレックスのサポーターの中には、こんなふうに一人で長距離夜行バスに乗って新潟から駆けつける女子もいるのだ。
そういう女子とぎゅうぎゅうなら楽しいのだが、現実はワキガという。
オレの後ろの二人組は、「はい、柿の種、はい、柿の種」と周囲に柿の種の小袋を配って、「新潟の人はみんな仲間だ!」と盛り上がっていて、とても楽しかったなあ。
それはともかく、もう二度と行きたくないスタジアムで、あまりのひどさにこれでは柏のサポーターもいくらなんでのかわいそうだ。
こんなスタジアムでも、サポーターにとってみれば聖地。こんなものを聖地と仰がなくてはならないサポーターに深く同情し、行政の怠慢にあきれるのであった。
もっとも試合も呆れるような内容で、甲府から移籍したばかりのクリスティアーノ頼みのどん引きサッカー。こんなサッカー見せられて、柏の連中は楽しいのだろうか。こんなスタジアムでこんなゲームを見せられて、柏はそれでいいのか。
だが、勝利はすべてを癒やすのがこの世界。
完璧にこちらの勝ちゲームだったのに、たった一度の交通事故で負けてしまって、すべては遠吠えになってしまうという辛さ。
片道1時間半という帰り道の辛さったら、なかったな。
夜行バスで一人やってきたあの女子も、つらい思いをしながら夜行バスで帰っていっただろう。


2016.07.01
真っ昼間に原宿→浜松町と移動したんだけれど、いや、暑いのなんのって。
特に原宿! 竹下通り!
あの狭い路地にうじゃうじゃと人が集まって、何をするでもなくただぼけーっとふらふらと歩いていて、よく見りゃ半分ぐらいは台湾、香港の連中で、その中国語が暑苦しさに拍車をかけるという。
こんな竹下通りをすツー姿で通り抜けなければならない我が身を呪いつつ、ぐったりと疲れてしまった。


2016.06.30
夜、10時過ぎぐらいにいきなりぐらっときた。
突き上げる感じの、これぞ直下型という地震である。
すぐにテレビをつけたが、何も速報はなく、ライブのニュース番組も平然としている。
おかしいなあと思ったら、あとでわかったが、どうも練馬区だけが揺れたらしかった。練馬区限定の地震。こんなのは今までなかったので、ちょっと驚く。
ここ最近、ずっと新潟の上越地方でマグニチュード3ぐらいの細かな揺れが続いていて、近くには焼山が煙を上げているし、どうもフォッサマグナが何かおかしいことになっているのではないか、という不気味な感じがする。
練馬地震がその関連はないだろうが。
もっとも、地震の研究なんてたかだかここ100年にも満たない話だ。地球は1万年の単位で動いているわけで、スケールがまったく違う。
だから、何がどうなったらどうなるなんていうのは、文字通り人間の浅薄な考えに過ぎないのだから、要するにただ身をゆだねるしかないとあきらめ半分。
せめてあまりひどいことになりませんように。


2016.06.29
どうもパソコンが挙動不審である。
今もATOKが言うことを聞かなくて参った。
先日、ハードオフで真新しいASUSのパソコンを格安で見つけて買ってきて、デュアルモニターにして気分よく使っていたのだが、調子に乗っていろいろとデスクトップのカスタマイズをしようとしたあたりからおかしくなってきた。
シャットダウンできない。再起動しない。
そのつど、パソコンの分際で逆らうのかと怒鳴りつけて強制的に再起動である。
今度はスキャナが動かなくなり、まあ、このあたりまでは殴りつけてごまかしていたが、さすがにATOKがおかしくなって漢字さえも入力できなくなると、致命的である。
昨日はメールがおかしくなって、状態がタイムマシンのようにさかのぼってしまった。
困ったものである。


2016.06.28
「赤鼻のセンセイ」というドラマが面白い。5,6年前に日本テレビでやっていたもので、amazonのKindleテレビで見ている。
1話300円ぐらい。
300円で家族が1時間、一緒にドラマを観て、いろいろ会話が盛り上がるのだからいいかと思って払っている。
だが、オレは知っている。YouTubeで全回、タダで見られることを。
家族で楽しむものをYouTubeでというのもなんだか不健全なような気がするので、ちゃんとamazonで見ているのだ。
ドラマは大泉洋が主演で、この大泉洋が、長期入院中の子供のための院内学校の馬鹿教師、という設定。
この大泉先生が、本人のキャラゆえか、本当にまんまこいつがやりそうなくらいに鬱陶しくて、なかなか面白いのだった。
脇役として小林聡美に尾美としのりがでている。尾美としのりは、どんな役についても絶対に尾美としのりだというのがすごく面白い。
amazonビデオは、こういう具合にコンテンツを探して家族みんなで楽しめるのがいい。


2016.06.27
恵比寿駅の近くでコバヤシ君と待ち合わせていた。これから取材である。
コバヤシ君はもとテレビ局のADで、いろんな番組制作に関わっていたが、あの業界のあまりに非道な労働環境にとうとう音を上げて逃げだした男である。
もちろんこの場合、逃げだしたというのはほめ言葉である。逃げだして正解である。
オレの知り合いは、AD時代、三日三晩の徹夜仕事の果てにとうとう局の廊下でぶっ倒れてしまったのだが、誰にも案じてもらえず、それどころか「ジャマだ、どけ」と蹴り飛ばされてしまって、このままでは死んでしまうと気づいて逃げるように辞めてしまったそうだ。
これがテレビ業界なのだ。
それはともかく、今日はコバヤシ君と恵比寿駅の近くで待ち合わせである。
しばらくすると、向こうからコバヤシ君がぼけーっと歩いてきた。
オレを認めて「おはようございます」とぼけーっとしたまま口にした後、コバヤシ君は「タンゴさん、実はカバンを盗られました」と言うのであった。
ぼけーっとしていたのではない。呆然としていたのだった。コバヤシ君は。
コっ、コバヤシ君、盗られたって、それはキミぃ、尋常じゃないよ。
つい小林少年を前にした明智小五郎になって、オレはコバヤシ君を問い詰める。
どこでどういう状況で盗られたのだ、カバンを。
「日比谷線で寝ちゃって、網棚に置いていたら、それが起きたらなくなってて」。
網棚に荷物を置いたまま居眠りしている、と外国人が日本の電車に乗って仰天したのは昔の話。今の日本はそれほど安心な国家ではなくなっている。中国人が、中国人が電車に乗り合わせて目を光らせているのが日常になった。それが21世紀の日本。
「カバンには財布と取材用のカメラとスマホと」。
ありゃ〜。
「でも、ノートとiPadは膝に置いてたので、ほら、何とか無事でした」。
まるで死んでもラッパを離しませんでしたとでも言うようにコバヤシ君は胸を張る。
しかし、財布を盗られたとは。
「はあ、なので日比谷線の改札でお金を払えず、とりあえず事情を話して後でまた行くことにしています。とにかく会社に電話しなきゃ、ってスマホもないしなあ。とほほ」。
まあ、落ち着こう。コバヤシ君。そこのコンビニで飲み物でも飲もうか。
「はあ、でも財布が」。
もちろんオレがおごってやった。コバヤシ君はオロナミンCを手にとって「ありがとうございます」と礼を言うのだが、こういう状況でオロナミンCを飲むとは、やっぱりあれか、精神的には崖っぷちなのでファイトをふりしぼろうとしているのだろうか。
ともかく警察に届けろと言うと、それは届け出たという。そして、何はともあれ取材のアポだ、というのでここへ駆けつけたらしい。iPadだけを握りしめて。
「まあ、iPadがあれば写真はなんとかなりますし」。
こういう現場第一の根性は、テレビのADで鍛えられたのだろう。間違いなく。
あの業界では、例えば早朝ロケに行く途中、交通事故に遭って待ち合わせに遅刻しそうになると、事故の心配をされるのでなく「てめえなんかもうクビだ。明日から来るな」と言い置かれて捨てて行かれてしまう。
これは誇張でも何でもなくて、事実である。
だから交通事故に遭おうが火事が起きようが、とにかく現場には駆けつけなければならない。まして居眠りして電車に網棚にカバンを忘れて財布を盗られたなんて、口が裂けても言えない。
だが、オレはテレビ局の人間ではないし、これはテレビのロケでもない。普通の取材仕事である。
だからオレはこうして、取材はオレがやっておくからコバヤシ君はともかく警察にいって細々としたことを片付けた方がいいよ、そうそう、まずカード会社と銀行に連絡しないと、と優しく気遣ってあげているのである。
だがコバヤシ君は「ありがとうございます。でも、取材しましょう。あ、オレ、クレジットカードは持っていないんです。だから大丈夫っす」と再び死んでもラッパを離しませんでした状態で前の無理に倒れようとするのであった。
まあ、クレジットカードがないのは一安心だ。銀行のキャッシュカードの暗証番号はそんなにすぐには破られないだろうし。現金は? 現金は入っていたのか?
「ええ、少しだけ。ボーナスが今日で良かったです。昨日だったら大変でした」
どうやらひどい目には遭っているが、その中でも被害は最小に抑えられているようだ。
結局、その後、予定どおり取材仕事をして、コバヤシ君は会社に帰る電車賃もないから、あとから合流した営業に2000円借りて会社に帰っていった。
そして、その1時間後。
「あった、ありました! 別の駅で発見されました!」というメールがコバヤシ君から届いたのである。
おお、よかったなあ、
詳細はわからないが、ともかく見つかって良かった。
盗まれたのではなかったか。あるいは誰かが自分のカバンと間違えて持って行って、あとからこっそり駅に届けたか。あるいはやっぱり盗まれて、クレジットカードもない貧乏人のカバンだと気づいて盗むのさえ面倒と思った犯人が適当な駅に放り投げたのか。
事情はわからない。が、ともかく一安心である。
ファイト一発! コバヤシ君はこうして崖っぷちから生還したのであった。


2016.06.26
本日はたんさいぼうライブである。
今回はちょっと趣向が変わっていて、石神井公園の駅前の居酒屋「とおるちゃん」でのライブなのだ。
とおるちゃんには時々行ってホッピーを飲んでいるわけだが、あるとき、店のオカミが「あんたはなにやら面白そうなことをしているから、今度、店でライブやってくれ」と持ちかけてきて、それで実現したライブなのだ。
2000円で飲み放題、食べ放題。うち300円が我々へのライブチャージなのだという。
儲からないじゃん。つーか、赤字じゃん。それ。
オカミは「いいの、何か面白いことやりたいだけなの」と涼しい顔である。
さすが、突発的に思い立って会社を辞めて、なんの修行もせずにいきなり居酒屋を始めてしまった夫婦らしい、でたらめさ。
開店から半年過ぎて原価を見直したら儲けすぎていたので値下げしますと告知したり、その馬鹿正直ないい加減さは、なかなか敬愛すべきところである。
だったら、ミュージックチャージなんていらねえよ。ビールを飲ませてくれればノーギャラでいいよ。
そう答えたが、オカミは頑として譲らず、ならばということでお客さんには我々のCD2枚2000円分をお土産として持って帰ってもらおうじゃないの、2000円払って2000円のお土産だから、お客さんもトクした気分だろう。
そんなわけで、馬鹿正直どもが企てた馬鹿ライブ。
事情を察した板前が「馬鹿も休み休み言え」と激怒したらしいが、やるなら恥ずかしいものは出せねえとばかりに職人魂に火がついたらしく、結局、腕によりをかけて大赤字覚悟で牛タンカレーを用意してくれた。
日曜の夜ご飯に、おいしい牛タンカレーを食べられて、子どもたちは幸せだよねえ。
というわけで、そうなのである、本当の目的は普段はめちゃくちゃに忙しい乳幼児ママたちに、今日の日曜日は晩ご飯の支度を忘れてもらいましょうということだ。
もうすっかり昔のことになってしまったが、子供が生まれて半年ほどは、母親は外出すらままならない。まさしく泣くかミルクを飲むか寝るかしかない我が子とマンションの中でじっと向き合って過ごす、鬱々とした日々を送っているのが、ママたちだ。
そんなママたちに、今日はちょっと外に出てもらって、しかも居酒屋なんかに入ってもらって、さらにちょっとぐらいならビールも飲んじゃってもらおうよ、というのが我々の思い。
ついでに、パパたちも今日は堂々と飲んでいいんだよ。
そういう気持ちでのライブだったから、出来不出来よりも、とにかく日曜日にお出かけして居酒屋でわいわいやれたことのほうが大事なのだ。
狭い居酒屋にぎゅうぎゅうに集まって、肩を寄せ合って、そして楽しんだ1時間だった。
終わって、オレたちも生ビールで乾杯。ホッピーも飲んで、疲れたオレはベロベロになって、そして重いギターを抱えて帰ったのだった。


2016.6.25
J1のファーストステージ、要するに前期も今日が最終戦。鹿島は勝てば優勝、ずっこけた川崎も鹿島が負ければ可能性が出てくるという大一番となった。
一方の新潟は、降格圏争いの中での似たようなチーム、鳥栖との闘い。要するに世間的にはどーでもいいゲームで誰も注目していない。
だが、サポーターは燃えるのだ。優勝のかかった一番よりも自分のチームのほうが大切なのだ。
そんな大事なゲームになんとか1−0で勝って、しかもベンチには白血病で闘う22歳のチームメイト、早川のユニフォームがかけられていて、泣ける。
ようし、来週からは2ndステージだ。なんとか残留を。そして少しでも上位へ。
夏の闘いが始まるのだ。


2016.06.24
いやあ、まさに史上稀に見るちゃぶ台返しだった。
全世界があっけにとられたという感じだ。
要するに行き過ぎたグローバル化への揺り戻しということだろう。トランプ旋風にも通じる、内向き発想だ。
もっともイギリスの立場を、わが身に置き換えてみれば、ちゃぶ台返しもしたくなる気持ちが分からないでもない。
言ってみるなら、韓国や中国の連中が同じ域内だからというのでどんどん押し寄せてきて定住し、仕事に就いて学校にも行って、我が物顔をし始めたみたいなもんだろ。
しかも内モンゴルやカシュガルみたいな内陸からも、後から後から移民が押し寄せてきて、一方で「お前は金持ちだから町内会費はもっと出せ」と言われてとんでもない金銭的負担を強いられているようなものだろ。
そんな状況に置かれたら、そりゃあキレる。
もはやゼニカネの問題じゃねえんだ、この国が誰のモノかってことなんだ、というわけだろう。
かつて日本と韓国がワールドカップの開催を争っていたとき、「うぜえなあ、隣同士なんだからいっそのこと一緒にやらせちまえ」という意見があって、それで共同開催に落ち着いたことがあった。
FIFAはわかっていなかった。隣同士だからこそ、共同開催なんてとんでもいなということを。
もめ事というのは、隣近所で発生するものなのだよ。
EUという枠内だから仲良くやれと思っても、枠内だからこそ仲良くなんかできないのだろう。
そういう意味では、イギリスの連中の気持ちも分からないではない。
が、しかし、まったく余計なことをしてくれたもんだというのが世界の思いであって、給料日と、人によってはボーナスも重なった24日の日本では、うんざりした空気が流れるのであった。
「ところで、ヨーロッパだからEUでしょ。これがアジアだったらどうなるの?」と娘が聞くので、そりゃあAUだろ、と答えたら「ひゃー、au! 三太郎!」と大受けだった。


2016.06.23
今日は壺井栄の五十回忌なのだそうだ。
壺井栄とは、言うまでもなく「二十四の瞳」の作者である。
最初に読んだのは、確か中学生の時で、ひどく感動した覚えがある。細かな筋は忘れてしまったが、最後、先生を囲んで教え子たちが集まって、そして荒城の月を歌う場面があって、そこがとても印象的なのだ。
こうして書いているだけで、もう一度読み返したくなる。
時々、死ぬまでにあとどれだけ本を読めるだろうと思うと、絶望的な気分になる。
名作のたぐいを、オレはほとんど読んでいない。一方で読み返したい本も山ほどあって、そして、もちろん新刊本も読みたいものがたくさん出ていて、Kindleだ、電子書籍だと偉そうに言ってるくせに、ほとんど手を出せずにいる。
今は井上靖「しろばんば」と北杜夫「どくとるマンボウ航海記」を再読中で、そのかたわらで坂本九の評伝と、新潮文庫のラノベも読んでいて、何が何だか。
もっと本が読みたいなあ。
昔、目黒孝二が「酒と家庭は読書の大敵」と言っていて、オレの場合はその両方ともがっつりだもんなあ。


2016.06.22
なんてこった、西武池袋線が今日も人身事故だ。
これで3日連続で、人身事故である。
呪われた西武線。
娘によれば「KPPトレインが始まったからじゃないの?」ということである。
KPPトレインとは何か。
直訳すると、きゃりーぱみゅぱみゅ電車である。
なんじゃそりゃ、である。
かいつまんで理解するに、要するに電車にぱみゅぱみゅのラッピングをして、車内ではベストアルバムの装飾をするとのことであ。要するにぱみゅぱみゅのベストアルバムのプロモーションではないか。
単なるアイドルの宣伝活動に過ぎないのに西武鉄道は田舎者だから、あっさり口車に乗せられて付き合わされたということのようだ。情けない。
こんな情けない電車会社に乗って、しかも連日の人身事故で右往左往させられる沿線住民の身にもなってもらいたいものだ。


2016.06.21
最近、朝の電車がひどい。遅れる。結果、混む。おかげで取材先に到着する頃には、早くもへろへろだ。
人身事故に混雑によるドア開閉の遅れ、車両故障。いろいろと仕方ないのだろうが、こっちだって困るのだ。なんとかしてもらいたい、と唸りながら満員の電車の中でうめき声を上げる。
ところで、ふと気がつけば、今日は夏至だそうだ。
一年で一番日の長い日。ということは、これからはどんどん日が短くなっていくわけで、とても寂しいのである。
毎年同じことを書いているような気がするが、でも、本当なのだ。


2016.06.20
まったくなんて日だ。
今日は朝一番で目黒である。ところが西武池袋線に乗って池袋に到着し、山手線のホームに上がったら、人があふれて、電車が停まっている。
そして流れているのは「ただいま池袋駅で人身事故が発生しまして」のアナウンス。
げええ、人身事故っ。埼京線で人身事故。まさにこの池袋駅で人身事故っ。
さらに悪いことは重なって、品川駅で車両故障。なんてこった。
当分動かないと見たオレは、しまった、西武線に乗ったまま有楽町線で飯田橋→南北線乗換で目黒に行くんだったと後悔しながら、即座に代替手段を検討し、山手線の反対回りで巣鴨→都営三田線で目黒、と決心。急いで別のホームに移動し、反対側の山手欄に乗り込んだわけだ。
同じ企みの人で大混雑の巣鴨駅で、都営三田線に乗り換え、なんとか目黒に到着。
1時間前に到着するように家を出ているので、アポの20分前に到着だ。良かった。
ところがどうも目黒駅の様子がおかしい。そして流れているのは「東横線で人身事故があり」のアナウンス。
えっ、今度は東横線で人身事故かよ。その影響で目黒線の目黒までぐちゃぐちゃになってるのかよ。今朝は人身事故の同時多発テロか。
目黒で無難に仕事を終え、帰ることにする。
さすがに山手線は復旧。昼前に池袋駅に到着した。
そしたら、なんてこった、今度は西武池袋線が動いていない。
流れているのは「先ほど石神井公園で人身事故が発生しまして」のアナウンス。
げええっ、なんだとっ。帰りも人身事故かよ。しかも山手線が復旧したら西武線かよ。っていうか、石神井公園ってオレんちの駅じゃん。オレんちの駅で人身事故かよ。
なんでオレの行く先々で人身事故なんだよ。オレが呪われているのか、それともオレが呪いそのものなのか、厄災なのか、人類の敵なのか。
駅員に聞いたら、「しばらくしたら動くという連絡がありました」とのことで、諦めて電車に乗り、復旧するのを待つ。
結局池袋から1時間たってようやく石神井公園駅。
下り電車のホームに立ったら、警察と消防の人がたくさんいて、レールを水で洗い流していた。キツいなあ。


2016.06.19
住民税は地方税だから東京に納めるのか。固定資産税もそうなのか?
ならばこの時期にハゲの桝添があんな騒ぎを起こしたら、誰もが怒り心頭なのも当然。働いても働いてもこれだけふんだくられれば、生活が苦しいのも当然。腹が立つのも当然。
ATMでごっそり落として、そのまま右から左へと納めて脱力感に襲われたその翌日、今度は健康保険料の通知が来て、なんとこれが月々8万9000円。
母が逝き、父が逝って、さんざん医療のお世話になったのだから、そして高額医療の難病に苦しむ人たちがたくさんいるのだから、納めるのにやぶさかではないが、しかし、それにしても9万円近いとは。
目眩がしてきたのも仕方ない。


2016.06.18
まったく日本も狭くなったものだ。
ちょうど40年前、上京したオレを祐天寺の下宿に置いて、8時間かけて鈍行列車を乗り継いで新潟に帰った父親に、40年後には東京・新潟を日帰りで楽に往復して、さらにサッカーまで見ちゃうぞ、しかもあんたの四十九日の法要の日に、と言ったらさぞたまげただろう。
今朝は4時に起きて5時の電車に乗って6時に大宮まで行き、6時34分の朝イチ新幹線に乗り込んで実家に向かった。
父親の四十九日の法要と納骨のためである。
同行したのは、大宮に住むナオコちゃん母娘。ナオコちゃんはいとこなのでもう50年以上の付き合いなのだが、ナオコちゃんに言わせればオレは「年々、ますます口が悪くなっている」とのことらしい。
「このままじゃある日突然奥さんに三行半だからね、緑色の紙にハンコを押させられるんだから」と、ナオコちゃんはオレを責める。大きなお世話である。
今日は何の因果か嫌がらせか、AKBという女工哀史の方々が新潟で総選挙をやることになっている。まったくもって迷惑な話である。
おかげで、案の定、朝イチの新幹線だというのに大宮駅のホームにはAKBの臭いをぷんぷんとまき散らしているオタクがあちこち集団になっている。困ったもんだ。
朝からテンション上がっていて、しかも普段は上越新幹線なんかに乗り付けていないから、大変に鬱陶しい。
電車が来て乗り込んだら一騒動。自分の席にたどり着くためにオレの荷物を書き分けて通路を進もうとしたから、ちょっと待ってろ、いいから、と一喝してやる。
先日はスーツを着た後ろ姿を「ほとんどキヨハラですよ」と評されたオレである。今日はさらに喪服で全身真っ黒だ。びびるオタクが面白い。
新潟駅8時17分着。ホームのエスカレーター付近は大混雑。オタクで大混雑。
こんな一山いくらのオタクでも、聞けばそれなりの経済効果を新潟にもたらしてくれるらしく、我慢する。今ここで「恋するフォーチュンクッキー」を大音量で流したら、このオタクたちは一斉に踊り出すのだろうかと思うと、空恐ろしくなる。
在来線特急に乗り換えて、実家のある駅へ。親戚や近所の人たちが集まってきて、四十九日の法要である。
よかったな、父ちゃん。やっと母ちゃんと再会できるぞ。墓の中で母ちゃんは、きっと首を長くして待っていたに違いない。
タコ坊主が呪文を吐く。いや違う、お経を唱える。
この坊主のタコぶりは地元では有名だから、誰も今さら驚かないが、地元じゃない人は葬式や法要でタコぶりを知って驚く。
先日の父の通夜でも、故人の紹介のところで「奥様を亡くされて、ずっと一人で暮らしてさびしい想いをしていた」という仰天のでっち上げを、さも見てきたような顔をしてしらっと述べた。まるでずっと一人暮らしでさびしい想いをしていたような言いぐさではないか。
呆けても、体が不自由になっても、弟夫婦と孫がずっと一緒に暮らしてくれていたのに、まったくこのタコ坊主は。オレの嫁など、これを聞いて悔し涙を流しながら怒ったほどだ。
そんなタコでも坊主だから法要に呼ばねばならない。
オレの牛久の叔父は中学時代、このタコ坊主と一学年違いで、あるとき、相撲を取ってぶん投げたことが自慢である。そのことを、法要などの席でタコ坊主に会うたびに思い出話として聞かせてやっているのだが、タコ坊主は絶対にそれを認めず「覚えてませんな」としらを切る。「絶対に覚えてるぜ、ありゃ」と牛久の叔父は、毎度、ニヤリと笑うのだった。
法要後は歩いて墓へ行き、納骨する。
オレの息子は学校、娘も用があって参列できなかったが、その他の孫や親戚に見守られて父は旅立つ。
父が可愛がっていた二番目の孫が、デカい体をそらせ、青空の下、右手で遺骨をがっしりと抱え込む。幼い頃に数え切れないほど抱っこしてもらった孫が、そのお返しに、これが最後だと、大きな右手でしっかりと遺骨を抱え込む姿に、オレもグッとくる。
よかったなあ、父ちゃん。オレはとうとう一緒に住んでやれなかったけれど、いい孫たちに大切にしてもらって、幸せ者だった。
先祖たちが眠り、母が眠る墓の中へ、読経ただよう中、弟が父の骨を投げ入れる。
湿った初夏の風に、砕けた骨の粉が舞い上がる。
さらばだ、オヤジ。母さんと仲良く暮らせ。
それにしても弟の嫁さんは、我が家に嫁いできて、ばあちゃん、義母、義父と3人を看取ったことになる。1人だけでも大変だというのに、3人もだ。ただ頭を下げるのみである。
そして、その長男が嫁をもらって、その嫁が今度はこんな田舎の古い家の葬式で忙しく立ち働いてくれている。これもただ頭を下げるのみだ。
昼飯をご馳走になり、オレは喪服を脱いで、アルビレックスのユニフォーム姿に着替える。それを見たナオコちゃんの母、つまり大宮の叔母は「新潟アルディージャ?なんのこっちゃ」とかますのであった。
新潟駅まで送ってもらい、駅前に貼られたAKBのポスターをなどを眺めて呆れながら、15時の新幹線に乗る。
そしてここからが第二部。
「いずれ奥さんに三行半を」と、相変わらずオレを責めるナオコちゃんたちを放り出し、オレは大宮駅でキンコンダッシュだ。それっ!
そうである、父親の四十九日の納骨の後、オレはアルビレックス新潟の応援に駆けつけようと計画していたのである。スタジアムは調布。味の素スタジアムだ。
15時の新幹線に乗って駆けつければ十分に試合開始に間に合う。そう目論んでの計画である。
息子には、学校帰りにスタジアムへ行って、先に席を取っておいてくれと命じてある。スタジアムの自由席で落ち合おうという計画だ。
「そんな調布の先のスタジアムへ中学生を一人で行かせるなんて」と、ヨメは目を吊り上げる。ナオコちゃんも「変なおじさんが、オラオラって因縁つけにきたらどうすんのよ、浦和なんて怖いんだから」とステレオタイプな反応を示す。
中学生の男の子がサッカーを観に行くのに一人じゃ危ないからと母親がついていったらものすごく足手まといだし、サッカースタジアムでオラオラって因縁つけるようなおじさんはあの浦和にだっていない。
「あいよ、了解」と答えた息子は「飛田給はJRに乗って新宿で乗り換えた方がいいの、それとも副都心線で新宿三丁目まで一気に行っちゃった方が早い?」とオレに確認し、リュックに応戦セットをつめ、右手にスマホ、左手にPASMOを持ってさくさくっと電車を乗り継いでスタジアム到着なのだ。
その頃オレは、大宮駅でダッシュして間に合った湘南新宿ラインの快速に乗って新宿到着だ。そして新宿駅の土曜夕方の大混雑の中を、レオ・シルバのように華麗なステップで抜けて、京王線の特急に乗り込む。なんと今日はサッカーがあるから飛田給に臨時停車だ。
こうしてスタジアムに着いたのが18時前。なんと新潟駅を出てから3時間もたっていないのに調布である。
40年前に父親がそんなことを聞いても、なんのこっちゃと信じなかっただろう。
オレがスタジアムに到着した頃、息子は既にゴール裏に席を二つ確保。任せておけば、全部、ちゃんとやってくれるのである。
LINEで、座席場所の指示を受けて、そのあたりにで遭遇。息子によれば「ふと目を上げたから、見慣れた坊主がいると思ったら、お父さんだったよ」とのことである。
さて、今日のアルビレックス新潟は、アウエーでCF東京戦だ。
降格圏に沈む新潟にとって、ここで勝てば降格圏から抜けられる大きな試合である。
だがもっと大きな意味が、先日、急性白血病が発覚した早川である。やっと夢をかなえてアルビレックスに入ったばかりの22歳は、神様の残酷すぎる仕打ちで今は病院だ。
「早く元気になって大好きなクラブのアルビレックス新潟に帰ってきます」という早川のメッセージには誰もが号泣だ。そんな早川に気持ちを届けようと、今日はコレオが計画された。
コレオというのは、スタジアムでの人文字である。オレの息子はさすがで、このコレオの席をしっかりと確保。
オレも息子も、早川のために大きな声で「おー、史哉、勝利をつかめ、おー、史哉、オレらと共に闘おう」というチャントを歌いながらボードを高く掲げることができた。これがその様子である。
FC東京も「早川史哉頑張れ」の横断幕。感謝である。胸が熱いなあ。
さて、早川史哉に続いて今週の激震となったのが、レオ・シルバである。なんと名古屋が獲得を正式に申し入れ、本人とは合意という報道が、流れたのだ。
どうやら正式な申込みは事実らしく、それに対して明確な否定がなされなかったものだから、実はレオ・シルバはもっといい条件のクラブに移りたがっているという根強い噂が蒸し返され、新潟のイオンで買い物中のレオ・シルバにサポーターが涙ながらに残留を直訴するという騒ぎに発展していたのである。
だから今日も試合前のコールで、サポーターは長々とレオの名前を繰り返し叫ぶ。それに応えるレオの様子がちょっと素っ気ないといっては女子が動揺し、あるいはいつもは手を振らないのに今日は手を振っているといってはおっさんが動揺する。
まったくもって疲れる一日だ。
そして試合はというと、これが塩試合。
個人の総合力ではるかに上回る東京を相手に新潟がヘボな試合しかできず、もう情けない限り。
とは言え、先制点は新潟。これが実に10年に一度というような珍しいゴールで、キーパーがボールを持ちすぎてファールをもらい(6秒ルール)、それに抗議しているキーパーの手の中のボールをアルビレックス新潟の選手がたたき落とし、それを速攻でゴールに叩き込んだという、まあ一応ルールどおりのまっとうなゴールではあるが、普通、やらないよね、という汚い得点。
こらとしては強い相手から先制点が奪えて、ラッキーこのうえないわけだが、しかし、東京がこれでは怒り狂うのも当然。
試合前の早川がんばれコールの友好ムードが一気に吹き飛び、スタジアムは怒号飛び交う台風となってしまったのだ。
これにびびったのが、レフェリー。東京サポータの圧力に負けて、なんとか帳尻を合わせようと、一転してアルビレックス新潟に厳しい判定を下すようになったわけだ。東京の明らかなファールを取らず、新潟の微妙なプレーはファールになる。まったく試合がコントロールできない状態になり、調子に乗った東京側の悪質ファールにぶち切れたレオ・シルバが悪質ファールをやり返したときは、レッドを覚悟したほどだった。
結局試合は、1−1のドロー。「まあ、なんというか、お疲れ」という東京サポのメッセージが新潟の掲示板書き込まれるようなゲームとなってしまった。
残念、勝てなかったなあ。それでも他チームの勝敗の結果、なんとか得失点差で降格圏は脱したのが救いである。
さて、帰ろう。疲れた。
飛田給だと、武蔵野線経由もありだ。よし、ならば秋津の「いなほ」に寄ろうか。
息子と相談して、またハードな電車旅。
飛田給から京王線の各停に乗って府中で準急に乗り換えて、分倍河原。これで“ぶばいがわら”と読むんだぞと息子に教えながら、分倍河原駅での乗り換え時間は4分しかないので、それっ、とキンコンダッシュだ。
間に合って、分倍河原から南武線。
そして次が最大の難所である府中本町での武蔵野線への乗換だ。
この駅は目の前に電車が見えるというのにぐるっと遠回りしないと乗換ができない。しかも、乗り換え時間は2分しかない。
駅に似到着してドアが開いた瞬間、息子と駆け出す。
隣のホームに停まっている電車を指差し、あれに乗るんだぞ、と教えたら息子は「マジか!」とケツに火がついたように階段を二段跳びで駆け上がる。そのケツを追いかけて、オレ58歳も階段を二段跳びだ。
間に合った。なんとか間に合った。やったぜ、オレは。早川、見てくれたか。
息も絶え絶えになり、なんとか滑り込んだ武蔵野線の電車のシート。はああ、今日は疲れるなあ。
こうして秋津の「いなほ」にたどり着き、息子と飯。乾杯しようとして「献杯だろう」と息子に諭され、飲みつつ、食う。
この店、けっこうオレは好きなんだよ。料理の味がちゃんとしている。ちゃんと真面目に作っている。
一人3000円でお釣りが来るような郊外の居酒屋だからたかが知れているのだが、そのたかが知れている中で真面目に商売している姿は、素晴らしいと思う。
ちなみに「いなほ」には、なぜか大宮アルディージャのユニフォームと、選手のサインが飾ってある。選手が立ち寄ることでもあるのだろうか。場所的には川崎のサポーターがいてもおかしくないので、今日、大笑いの下手を打ってしまった川崎のことは、こっそりと笑って周囲に気づかれないようにした。
さて、息子が驚異の食欲で腹を膨らませ、オレはホッピーでベロベロになり、帰ることにする。
秋津駅でトイレに寄ったら、アルビレックス新潟のユニフォーム姿の息子が、酔っ払いに絡まれた。
「お、なんだ、アルディージャか」と酔っ払いが二人からんできたので「いいえ、アルビレックスです」と息子は答える。
「おお、そうか、勝ったか」「いえ、1−1の引き分けです」
「あれ、ちょっと待て、新潟ということは、新潟から来たのか?」「いいえ、東京に住んでます」。息子は胸を張って酔っ払い二人を退治するのであった。
その様子を眺めながらオレはトイレを済ませ、手を洗って出る。息子に絡んでいた酔っぱらい2人も出てきたのだが、その目の前で下り電車が出発進行。「あ゛〜っ、行ってしまった〜」という酔っ払いの絶叫を聞きながら、だからオレたちに絡まないでとっとと電車に乗れば良かったのに〜、と大笑いだ。
味の素スタジアムでは絡まれなかったけど、こうして秋津で酔っ払いに絡まれたよ、ナオコちゃん。
土曜の23時を過ぎた上りの西武池袋線はさすがにガラガラで(今日はライオンズの試合はなかったのか?)、石神井公園について、息子は自転車で、オレは歩き。
4時に起きて、新潟、調布と移動してさすがに疲れ果てた一日もようやく終わりだ。
途中で息子がオレに追いついたので、よーし、久々にジュディ・オングやろうか、お母さんには内緒だぞ、と息子の自転車の荷台に座り、立ち上がって両手を広げて「ウィンディーズ・ブローイン・フロム・エージャー」と歌う。
ところが疲れてよろけてしまい、だめだ〜、今日は中止、と叫ぶオレであった。
中学生の頃のオレはオヤジとはほとんど遊ばなかったけれど、オレの息子は中学3年にもなってもオレと一緒に遊んでくれる。父さん、いい孫だろう、とちょっとオレは天に向かって胸を張る。


2016.06.17
午前は日本を代表する会計事務所で今後の公認会計士のあり方について意見を交わし、午後は内装専門の工務店で若い施工管理の兄ちゃんをどう育てるかについて語り、夜は麻酔の専門医に最新の酸素療法についてインタビューする。
「すいませーん、何も知らないんで教えてくださーい、てへへ」という年齢はとうに過ぎてしまったため、どんな業界のどんな立場の人ともそれなりにガチで話せなければならず、常に完全アウエー状態。
こんな調子で一日が終わるとどっと疲れてしまうのも当然だ。娘の顔を見ながらビールを飲むのが何よりの楽しみなのだ。


2016.06.16
我が家から徒歩5分のところに住む池上彰さんが重大発表をするというので“ひょっとして”と思ってワクワクしていたら、「出る決断をしました」とのことである。
おお、ついに地元から都知事誕生か。
続けて池上さんは「出る決断をしました。都知事選挙特番に」とかますのであった。
一挙に腰砕けになる石神井公園の住民。
おっさん、最近はボケをかますことを覚えたようで、なかなかに始末が悪い。
もし出たらガチでぶっちぎりの当選間違いないだろうに、もったいないなあ。
ちなみにオレの予想だが、東国原がやる気満々らしく、蓮舫が立ち上がって、4チャンネルのスーパージョッキーまんまな事態に都民がうんざりした頃、ギリギリになって桜井パパが出馬する。
石原慎太郎で味をしめた自民の後出し戦法だ。
まあ、桜井パパが一番まともだからなあ。


2016.06.15
最近はどうも曙橋づいているようで、今日も別案件なのに曙橋で取材。昔、七年ほど過ごした事務所のあったマンションは、まだ残っていた。表通りに面していて、立地だけは素晴らしい。
ここはもともと知り合いの写植屋の社長が借りていた事務所だったのだが、オレが独立すると報告に行ったら「なんでそういうことは先に言わないのさ」と怒ったようにいいながら、入居中の自社の社員を他のビルに追いやって、「ここを使って」と貸してくれたのだ。
今考えてみればすごい話だ。
別にオレの人徳とかそういうことは思わないが、気がつかないようでいて、実はどれだけ多くの人に支えられ、見守られて生きてきたかということを実感したものだった。
せこいながらに自分の城を持ったオレは、月曜の朝に出勤して日曜の夜に帰るような生活をしていた。今振り返っても、風呂や洗濯など、いったいどうしていたのか、さっぱり思い出せない。
そこまで忙しくないときは、朝11時頃に呑気に出てきて、タバコを吹かしながらパソコン通信をして(当時は300bpsでテキストだけの通信だった)、それから近所の喫茶店でランチを食べて、午後から仕事に取りかかっていた。まったく呑気なものだ。
深い考えもなく、母親は「縁遠くなる」と心配したが、オレは人生に一度はフリーランスというものをやってみたいと思って独立した。
家族持ちだったらとてもできないと思ったから、つまりは独立して失敗してもまだ何とかなる年齢だと思ったから、やってみるべ、とフリーになった。だから三年もやれば十分で、その後は適当なところに就職するつもりだったが、事務機などのリースが五年だったから、最低、五年はやらなきゃなあ、五年後は三十五だからぎりぎりだけど、再就職は何とかなるだろうと、なめきった態度だった。
それが結局はそのままずっとフリーを続けてんなと28年。まったく人生というのは、成り行き次第。なるようにしかならないものだ。
ぜんぜん儲からなかったが、大失敗もせず、とりあえずは家族に飯を食わせることができているのだから、要するにこれが身の程ということだろう。
なんだか出来の悪いエッセイみたいな日記になってしまった。


2016.06.14
去年はレオ・シルバが離脱して、当初は肝炎で選手生命も絶たれるのではと言われたほどの状態でブラジルに帰国して手術し、その離日の際には新潟駅から成田空港まで涙の見送りリレーが繰り広げられた。
そして今年は、新潟生まれ、新潟ユース出身で、やっと夢をかなえてJリーガーデビューしたばかりの大卒新卒の早川史哉が白血病という生死に関わる大病である。
このクラブは呪われているのか。
サポーターの誰もがそう思ってメンタルボロボロになったというのに、そのタイミングを狙って、今度は名古屋がレオ・シルバの引き抜きにきたという報道だ。
名古屋は鬼畜か。弱った病人の顔を札束ではたく高利貸しか。
あまりの仕打ちに、オレは先日発注したトヨタの新車をキャンセルするかと、本気で検討中。だが三菱もだめだし、代わりに乗る車がない。
もちろん選手の移籍は日常茶飯事。というか、選手の移籍もゲームの一つ。
選手はチームを移ることでステップアップし、代理人は選手の移籍金をピンハネして生活し、貧乏な地方クラブは選手を育てて売って息をつく。
別に問題になることではないが、しかし、レオ・シルバだけは問題なのだ。
もっとも名古屋の中日スポーツだけが報じており、その内容も「本人は合意に達したと関係者は語る」というレベルの話だが。
「トヨタをキャンセルするなら、いすゞに乗るといいよ」とアドバイスする息子によれば「大丈夫、移籍はないよ」とのこと。その妙に自信たっぷりの断言ぶりに、そ、そうか、と己の心をなだめる。
まずは今週末。味の素スタジアムに、実家での父親の四十九日の法要を終えてから駆けつけるので、そのゲームにレオ・シルバがいつも通り出ていれば大丈夫。先発から漏れていたら移籍決定。
その様子を見守ろうではないか。
ちなみに息子は学校があって四十九日に参列できないので、オレとは別行動で先に味の素スタジアムに乗り込み、後から合流するオレの分の席まで確保するというミッションを担っている。
ヨメは「大丈夫なのかしら、オロオロ」と心配するのだが、息子は「ったりまえじゃん」と、むしろこんなに面白いことはないと張り切っている。


2016.06.13
早川の衝撃は、個人的に尾を引いていて、今も涙が出る。
昨日から何度泣いたことか。
22歳で、大学を卒業した春に憧れていた職業について、その途端に白血病だ。神様はなんという残酷なことをするのだろうなあ。


2016.06.12
アルビレックス新潟の早川史哉は、今年プロデビューしたディフェンダーである。開幕戦ではスタメンで起用され、オレもその試合は平塚のスタジアムで観ていたが、危なっかしいながらもなんとか仕事をこなしてくれたのを覚えている。
新潟生まれで筑波大学で学んだ後、「大好きな地元のチーム」であるアルビレックスとプロ契約した。
期待のルーキーではあるが、5月頃から完全に試合で使われなくなり、ベンチにも入っていなくて、どうしたんだろうと思っていた。ケガか、スランプか。
ところが、なんということだ、急性白血病だったのだと、チームから発表があった。
まったく、本当になんということだ。
今年の春に大学を卒業した22歳である。そして憧れだった地元のプロチームでデビューしたばかりである。
本当になんということなのだ。
あまりに残酷な話で、オレは完全にノックアウトだ。電車の中でそれを知り、思わず涙してしまったほどだ。
土曜日の大宮との試合に1−0でギリギリのところで勝利して、途中交代の小林が号泣し、ゴールを上げた成岡が号泣し、そのアシストをした端山が号泣して、そんなに久しぶりの勝利に心が動いたのかと思っていたら、実はこの早川の件でキャプテンの小林も、親分肌の成岡も、同期の端山も、慟哭したということなのだろう。
そんな人の目もはばかることなく号泣するような、そんなひどい容態だったのか。
なんたが、希望に満ちて船出したばかりの青年がこんな目にあうなんて、酷すぎる。酷すぎて、涙が止まらない。
せめて命だけは。命だけはなんとか助かって欲しいものだ。


2016.06.11
アルビレックス新潟はどうにも勝てなくて、今に至るもホームでの勝利がゼロである。
先日の試合ではとうとうサポーターの中でもたちの悪い連中が挨拶に来た選手に「下手くそ」「お前なんか要らない」「やめちまえ」と罵声を浴びせ、それにぶち切れた選手がガンを飛ばす始末。
さらには空港まで監督を追いかけて難詰したというから、チームと選手の間は険悪。選手同士も雰囲気最悪。
オレたちの大好きなチームがどうしてこうなってしまったんだと悲嘆がネットで飛び交う始末だ。
まあ、これはコアなサポーターの話。実際のところ、ライトなファンとか、一般のファンの関心なんてまったくなくて、仮に本田圭佑とか香川真司とか長友佑都とか、テレビでよく観る選手のいるチームと当たってアルビレックスが負けたとしても、有名な選手が観られて満足〜というぐらいのものだろう。それは別に悪いことではない。ライトなファンとはそんなものだし、もしオレが野球を観れば同じように思うだろう。
ただ、コアなサポーターにとってはそういう悲惨な状況にあるということだ。
そこで迎えた今日のホーム、大宮戦。
空中分解寸前のチームがどう踏みとどまるかという、シリアスなテーマでのゲームだ。しかも順位は降格圏の16位。ここで負ければずるずると落ちてしまいかねない。
いや、本当のところ、オレも今年はさすがにヤバいだろうなあと半ば降格を覚悟しているのだが。そして、J2ならそれはそれでいろんな地方へ行けるしなあと楽しみもあるのだが。
ゲームは開始4分で動く。アルビレックスが先制だ。
びっくりしたのは、フォワードで起用された端山豪のアシストだ。
ちょっと変わったトラップだったなと思ってスローを観たら、なんとヒールでトラップしてすぐに立ち上がっている。立ち上がった速さを観たら最初から狙ってヒールでトラップしていたのは明らかで、仰天のテクニックだ。
もともとテクニックではチームでも群を抜いているとは思っていたが、さすがにこれには驚いた。
端山ヴェルディの下部組織育ちで、プロになる際、ヴェルディに残るか、誘ってくれた新潟へ行くか、最後まで悩みに悩んだそうだ。「悩みすぎて涙が出た」と本人が振り返るほどの熟考を経て、選んだのがアルビレックス。
縁もゆかりもない新潟に来てくれて感謝である。将来的にはドイツに行きたいと公言しており、なんとか結果を出して欲しいものだ。
とにかく技術はスーパーだ。その上、慶応出身のイケメン。
新潟でなくて、都会のチームにいたらもっと注目されて人気沸騰だったろうと言われる逸材。素晴らしい技術を見せてくれて、いやあ、楽しかった。
こうして開始早々に先制して、そしていつもはそれで喜びすぎてすぐに追いつかれ、そして逆転というのがお約束の流れ。どうせ今日も同じだろう、という空気がスタジアムを支配する。
ところが今日は、違ったね。サポーターに罵声を浴びたのが効いたか、選手同士で焼き肉パーティー(笑)をしたのが功を奏したか、泥臭く守り抜く。
途中、ケガで交替した小林ユウキがベンチで号泣していたのには驚いた。キャプテンとして、サポーターに罵声を浴びせられるほどに落ちてしまったチームを立て直すことへの責任、そしてそれを果たせずに途中で交代してしまったことへの情けなさ。そうした諸々の想いで号泣してしまったのだろう。
あれにはちょっとオレもグッときたなあ。
84分には、レオとコルテースのスーパーワンツーも観られた。
レオ・シルバはまさしく神が降臨。コルテースは、これまで絶不調だったのに、さすが夏が来ると調子に乗るブラジル人。今日はキレキレだった。
ゴール前のフリーキックとなると、守田がまたやらかすんじゃないかと思って選手が3人もゴールに中に入って守り、一度などは武蔵がゴールライン上のボールをかきだした。おい、武蔵、お前フォワードだろう。どうしてゴールマウスの中にいたんだよ。
守田じゃ何かやらかす。やらかしたら、オレたちがかきだしてやる。そんな大笑いのチームプレーが観られて、オレは拍手だ。
ここまでして、ようやくつかんだホーム初勝利。ゴールを決めた成岡がヒーローインタビューで号泣し、その他にも何人もの選手が泣いている。たかがホームの一勝で。
オレもそれを見て胸が熱くなる。たかがホームの一勝で。
いいじゃん、そういうチームなんだから。
それにしても呆れかえったのは浦和だ。
今日は鹿島と闘って0−2の完敗。自力優勝が消滅した。
さぞ悔しかったのか、鹿島のブラジル人選手、カイオ(日本機かが噂されている)にやられたこともあって、ツイッターに「カイオ、黒人、死ね」というようなことを投稿した。削除されて謝罪したというが、相変わらずのチームに相変わらずのサポである。
だからこのチームは嫌われる。ここのサポは嫌われる。オレも嫌いだ。
息子に、また浦和のサポがやらかしたぞと教えたら、「ふーん、そういうカイオを来年は獲得したりするのが浦和だよね−」と薄笑い。中学生にも本性を見切られる、浦和なのだった。
アルビレックスの勝利に喜びつつ、浦和のしでかしに、気分が悪かった。

「1974年のサマークリスマス」柳澤健・集英社。“1976年のアントニオ猪木”“1994年の女子プロレス”など、名著ばかりの柳澤健の新刊とあってすぐにKindleで買おうとしたのだが、柳澤健は基本的に電子化に応じないため、これは紙の本で買った。紙の本も好きだよ、オレは。今回は、なんと林美雄である。林美雄とは、つまりパックインミュージックのあのアナウンサーである。1974年と言えば、オレは高校2年。まさに深夜放送にはまっていて、オレたちの地方ではセイヤングでもオールナイトニッポンでもなく、パックインミュージックだった。その深夜放送の時代に活躍したアナウンサーを切り口に、柳澤健は1970年代という時代を鮮やかに切り取ってみせる。特に見事だったのは、ユーミン、荒井由実時代のユーミンについての論だ。「ひこうき雲」でデビューし「ミスリム」ときて、次にユーミンが世に送り出したのが「ルージュの伝言」。この「ミスリム」から「ルージュの伝言」という、たかがそれだけのことなんだけど、それでいかに時代が大きく舵を切ったのか、柳澤健は見事に解き明かしている。その切り口に、思わず呻ってしまった。「ルージュの伝言」で、確かに時代は大きく変わってしまったのだな。オレがアレを耳にしたのは高校3年だったか。このユーミン論が、この著書の白眉ではないか。見事。


2016.06.10
急に暑くなって、とは言っても30度に届くかどうかという程度なのだが、人が会うと「暑いですねえ」という挨拶が交わされる。
この程度ではあっても、都内をウロウロしている身には、けっこう堪える。ぐったりだ。
最近はクーラーのオンオフがきつい。電車で冷気が当たる場所に陣取ってしまったらもう大変。10分ほど乗っただけなのにもう脱力である。
基本的に夏は大好きなのだが、それは遊びの話。仕事となると夏は大変だよ。


2016.06.09
久しぶりに曙橋へ行った。
30歳で独立して、初めて自分の仕事場を構えた場所だ。
この、街とも言えないような街で、明日の見えない毎日を約7年間も送ったのだった。
あれは泥を飲むような日々ではあったが、今となってはとても懐かしい、ぐたぐだの時間だった。
多くの店がなくなっている一方、へえ、まだある、とびっくりするような店が残っている。
エアコンがぶっ壊れてしまってから、真夏には道を挟んで向かいのドトールによく涼みに行ったものだった。そのドトールがまだあったので、アイスコーヒーを飲んだ。


2016.06.08
ファンモン加藤のW不倫騒動には大笑いだわ。
あれほど真っ直ぐ生きるんだ僕という歌を山ほど歌っておきながら、どの口が。
時はまさに6月。
ジューンブライドまっただ中ということで、二次会用にファンモンの歌を練習中の新婦の友人一同とか、演出用にファンモンの曲を仕込んでいる式場とか、差し替えに大騒ぎらしい。
というネタもけっこう笑える。
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「我が心はICにあらず」小田嶋隆・Kindle。小田嶋隆のデビュー作らしく、30年前ぐらいに刊行された本。電子化されて手軽にダウンロードなのだ。しかし、コラムニストの30年前の作品を読むというのは、いろいろと辛いのだった。


2016.06.07
桝添がフルボッコにされているが、いろいろと悔い改めてくれたら、オレは別に辞めなくてもいいかと思うがどうだろう。
大臣時代の仕事ぶりを見ればかなり有能であることはハッキリしているし、行政のトップとしてちゃんと仕事さえしていれば後のことはどうでもいいというか。
極端に言えば何回離婚しようが、どれだけケチだろうが、役人としての仕事さえきちんとしていればいいと思うが。
税金の無駄遣いや、妙に韓国寄りのところなど、いろいろ嘗めきった点さえ改めてくれれば、別にかまわないのではないか。ハゲは仕方ないとしても。
それよりもここで下手に辞められて、万が一にも間違って蓮舫が知事になっちゃったりする事態のほうが、よほど問題だと思うがなあ。
噂されているのが蓮舫と小池百合子の一騎打ちで、蓮舫は固辞しているとされるが、どうだか、腹の中は知れたもんじゃない。それに加えて橋下やらそのまんま東やら、うさん臭いのが虎視眈々と狙っているに違いないから、こういう連中よりはまだハゲネズミのほうがよっぽどマシ。
もし蓮舫なんかが東京の代表としてオリンピックに絡み始めたら、ついに東京が台湾に乗っ取られたと世界の人たちは思うし、オレは税金なんて払いたくないから引っ越すかもしれないし。
弱った犬を棒でつつくのは確かに面白いが、そろそろこれぐらいにしておいたら、とオレなんかは思うがどうだろう。
などということを考えつつ、夜はキリンカップのボスニアなんちゃら戦。鼻ほじりッチ監督の母国だそうで、選手がなんとかッチばかりなのには笑える。
もっとも外国からしてみたら、日本人は本田に山田に高田にと、タばかりで超受ける〜なんだろうな。
ヨーロッパもこのクラスの相手となると勝てない。先制しても、ちょっと相手が本気になったらたちまち逆転だ。先制して喜んでいるうちにあっさり逆転なんて、まるでどこかのオレンジ色のチームみたいで笑える。
おそらくアジア予選は苦しみつつも突破するだろうが、そろそろこのあたりで予選敗退を経験するのもいいかもしれないなあ。
そんなことを考えつつ、息子と一緒に夜中にYouTubeを見る。
amazonビデオのアプリを入れたら、テレビでYouTubeが見られることを発見したのだ。
息子と一緒にYouTubeということになると、もう観るのはアルビレックスの試合に決まっている。
ようし、去年の仙台戦のコースケのゴールを観ようぜ。おう。次は2013年のマリノス最終戦、沈黙の日産スタジアムだ。おおっ。
てな具合で過去の名勝負を振り返る。
そして、もはやオレたちは過去に浸るしかないんだなあ、息子よ、と肩を落とす。
そのまま今度はドーハの悲劇やアトランタでのブラジル戦などを観て、息子は、ロベカルのフリーキックをあっさり止めた川口に「すげー」と拍手を送る。
ハイボールでだいぶ酔っ払ってきたので、そろそろ笑えるやつを観ようぜ。
そこで「トリビアの泉」のスキージャンプ台をタイヤが転がると何メートル飛ぶのかというアホ映像を見て笑い転げて、最後は「ご長寿早押しクイズ」で悶絶死。
笑い疲れ、はあはあ、ぜえぜえと息も絶え絶えに布団に潜り込んだのだった。


2016.06.06
成田空港の近くまで仕事で行った。
30分に1本しか電車がなく、駅には売店もコンビニもない、ひどい田舎であるが、それは別の話である。オレが今日言いたいのは、現金を使わなくなったという話だ。
片道なんと1500円。往復3000円。もちろんこれはSuicaである。
出がけに日暮里の売店で買ったお茶もSuicaである。
昼ご飯は、ありがたいことに先方がお弁当を要してくださった。豪華なお弁当であった。
結局、今日使った現金は工場近くの安い自販機で買った缶コーヒー110円のみ。
100円玉1枚、10円玉1枚しか、オレの財布から出ていない。
あとは全部Suicaにネット決済。
そんな時代になったのだなあ、と改めて実感。


2016.06.05
ビートルズ同様、オレにとってモハメド・アリは少し上の世代のヒーローだった。
徴兵制の拒否もブランクの後の復活も遠い世界の話で、それよりもミル・マスカラスの来日のほうが大事件だった。
なにしろ千の顔を持つ男だからな、マスカラスは。
そんなわけで、モハメド・アリが視野に入ってきたのは、猪木との一戦まで待たなくてはならなかった。
オレは大学生になっていて、下宿にはテレビがなかったので、プロレスもボクシングもまったく見ていなかったが、新しくできた東京の友人とは「どっちが勝つか」について本気で話し合い、オレは猪木よりもアリが強いと断言していた。
試合は、大学の購買会のテレビで見た。街頭テレビのような人だかりだった。
感想は、大方の人たちと同じく、なーんだ、つまんね、というものだった。もちろん21世紀の総合格闘技を知っている目から見ればあれはとてつもなくスリリングな真剣勝負だったが、当時は総合格闘技など誰も知らなかったから、どうして猪木はドロップキックをしないのだ、とブーイングしていたわけだ。
インパクトが大きかったのは、アトランタ五輪の聖火台である。
ブルブルと震える手を隠すことなく、のっそりと現れたアリを見て、アナウンサーが「モハメドアリです!」と叫んだ瞬間、オレも、おおーっと叫んでしまっていた。
アリが死んで、柳澤健の『1976年のアントニオ猪木』(名著!)の、モハメド・アリの項を読み直してみた。実にスリリングな展開の話で、様々な証拠をつなぎあわせて著者は、あの試合がいかに猪木によって巧妙に仕組まれたものだったか、そしてアリがそれを逃げずに堂々と受け入れたかを、明らかにしている。
それまでは、アリが様々な難癖を付けて引き分け手に持ち込んだ試合で、アリは卑怯だったというのが定説だったが、それさえも猪木陣営によって仕組まれたフェイクだった。
この本を読んでオレはアリを見直し、なんと勇敢な男だったのだろうと感動してしまった。
中産階級に生まれてしっかりした家庭で上品に育てられたアリは、ちゃんとジムに通って自分を磨いたそうだ。ボクサーと言えば不良少年の成り上がりという、矢吹丈かマイク・タイソンかという定番のイメージとはかけ離れたところにいた男というのも、なかなかにしびれさせてくれる。
死んだことに特に感慨はないが、猪木との試合がもう40年も昔のことだったのかということに、少し驚いている。


2016.06.04
本日は、娘が中学生になって初めての運動会だ。
息子の学校では、中高一貫校のためか、体育祭は平日に行われる。要するに保護者も地域も関係なく、純粋に生徒のための行事というわけだ。見学に来るなら勝手に来てもいいけど、ジャマすんなよ、放っておくからな、というスタンスである。
対して娘のほうは土曜日の開催。ちゃんとお知らせのお手紙も持ってきたから、保護者ウェルカムのスタンスである。
だが、ウェルカムなんかではないのが子どもたちで、運動会を親に見られて喜ぶ中学生なんているわけがなくて、別に来なくていいんだからねというモードである。
こちらも暑いのにわざわざ行きたくないのだが、中学生になって最初の年ということでもあり、今年ぐらいは見ておくか、という気分である。
それにしても暑かったな。
午前中だけ見て、うんざりして午後は逃げ帰ってしまった。
倒れる保護者続出。
小学校の運動会と違って、中学校は面白いねえ。何がって、子供の個体差がものすごく大きい。
走る姿を見ても、骨格がきちんと固まってきれいなフォームで疾駆するヤツもいれば、昨日と今日で新潮が違うんじゃないかっていうくらい発育中の子は自分の体を持て余しているかのようなぎくしゃくした走りを見せている。自分で自分を制御できないみたいだ。
女の子は大きくなってきた胸の扱いに自分で困っていて、中にはどうしてこんなものが胸に、という表情で走る子もいる。
中学生という、人生で一番変化の大きい(一番残酷なとき、と言ったのは宮部みゆき)年代に全身で暴れまくる運動会。なかなか面白いものだった。
クラスで小さい方から2番目という娘は、本人も選ばれた翌日になって「間違いじゃないかと思うから、先生にもう一回聞いてくる」というほど意外感たっぷりにクラス対抗リレーの選手に選ばれた。
計測の結果、クラスで2番目に速かったそうである。
残念ながらリレーでは、ビリの順番でバトンを受けてビリでバトンを渡すことになってしまったが、案外速く走っていてびっくり。
考えてみれば我が子が全力疾走する姿なんてそうそう見ることはないよな。
オレは人が全力で走る姿が大好きで、例えばオリンピックの陸上チームの400メートルリレーの映像なんて、YouTubeで探しまくっては感動している。
小学1年生が必死で走る姿なんて、知らない子でも見ているだけでじんわりと胸が熱くなってくる。
今日は娘が全力疾走だ。
帰ってきた娘は泥だらけで、顔は真っ黒に日焼けしていて、そしてビリだったことが相当悔しかったらしく、帰り道は我慢していたのが玄関ドアを開けたら堰を切ったように号泣だ。
これもまた娘の思い出の一日。


2016.06.03
久しぶりのキリンカップ。相手がヨーグルトだったけど、これがまったくやる気無しで大笑い。
ここまで無気力だと何かあったんかいなと勘ぐるしかないわ。
そんな無気力ヨーグルトのやる気なさを差し引いても、今日の日本選手はよかった。
岡崎の、ええーっ、あれでオフサイドじゃないのっていう裏の取り方は神業レベルだったし(本当にオフサイドじゃなかった)、香川の反転は、速度こそたいしたことなかったけど香川にしかできなかった反転だし、オレの大嫌いな柏木は後ろから溜息の出るようなパスを前線にばんばん配給するし、太った川島も流石の判断でPK留めるし、長友のアモーレクロスは流石だし。あれはどう見てもできちゃったので結婚を急いでいるんだろ?
やる気無しとは言えヨーグルトに7−2で勝ったのは立派である。
だがしかし、こんなゲームで本当に強化につながるのか。国内でやる気無しチームにお祭りしたところで。
セルジオ越後ではないが、この間、韓国はスペインと交流戦をやって0−6で負けている。こっちの方がよっぽど強化につながっただろうに。
これで浮かれていると、案外、秋からの最終予選でころっと負けそうな気がする。
なんて、人のことを上から目線で語っている場合じゃないな。
アルビレックス、とうとう降格圏!
今年はマジでダメかもしれんね…


2016.06.02
ここ数日、初台に仕事で行っているのだけれど、このあたりも久しぶりだ。
オペラシティができたて頃はすごいものができたなあという印象だったけれど、最近はすっかり落ち着いた雰囲気である。
昼飯を食うのに、そうだ、昔住んでた笹塚に行ってみようと思い立ち、電車で2駅を移動する。
昔よく通った駅前の居酒屋は当然もうなくて、代わりに別の店の看板が出ていた。ランチと書いてあったので、どれ、と階段を昇ってみた。
入った店は、内装もすっかり変わっていて、もはや昔の行きつけの店の面影もない。出てきたランチも、とても残念なものだった。
あーあ、寄るんじゃなかったなあと思いつつ、まあ、これもお約束のような展開だろう。
独身時代を長く過ごしたこの街だが、独身だったから過ごしやすかったのだと気がつく。家族持ちには、確かに居心地がいいとは言えない街かもしれない。


2016.06.01
いつもの駅前床屋に行った。
カット千円。あまりのホスピタリティの低さにネットでの評判が最悪の床屋である。
確かにこの接客じゃ客は逃げる。と思いつつ、別に頭を短くするだけだから接客なんかいらん、安くていい、と思って通っている。
それに評判が悪いおかげで空いているのも常連としてはありがたいことだ。もっと評判が下がって欲しいものである。
接客は最悪だが、それでも常連になると店長は軽く頭を下げるし(←常連以外は下げられない)、カット中にしゃべりもする。
今日は、いつも担当してくれるおばちゃんがオレの頭にバリカンかけながら「坊主にすると、刈ってる方も気持ちいいのよね。人の頭でストレス解消ができるわ」と笑うのだった。
ははあ、そりゃあよかったですねえ。
まったくしょうもない床屋である。
千円だからいいけど。


2016.05.31
「続いて全国の予報です」と気象予報士が言い、画面には日本地図が表れる。その上を雲の動画が滑って、オレの視線は自然と故郷のあたりに向く。
実家は、午後から雨らしい。
車椅子のオヤジは、体調を崩さないか。
そう思って、ああ、そうだ、もう父親はいないんだった、と気付く。
分かっていても同じことを毎朝のニュースで繰り返してしまう。
あの広い家に夫婦2人になってしまった弟の胸にぽっかり空いた穴を思う。
春は今日で終わりだ。


2016.05.30
オレが大学受験のために上京して横浜の叔母の家に一週間ほど泊めさせてもらったのは、今から40年前のことだ。
田舎の高校生にとって東京の日常は驚きの連続だったが、その一つが、バスの中で人々がとても疲れたふうにぐったりと座っていることだった。
ひゃ〜、都会の人ってみんな疲れているんだべ〜。
だべ〜というのは東北弁なのでオレは使わないが、ともかくそういう疲れた大人にはなりたくないと、18歳のオレはこぶしを握りしめたのだ。
そして今のオレは、電車に乗って運良く座れると、たちまち眠りこけてしまう。
もう一つ驚いたのは、夜遅くになっても小学生がランドセルしょって電車に乗っていることだった。
塾通いだ。
ひゃ〜、都会の子供って、と再びオレは驚き、受験戦争なんて間違っている、時代を変えよう、いちご白書をもう一度と、握りこぶしを固めたわけだ。
そのオレは、40年後の今、晩ご飯を済ませてから塾に通っている娘の送迎をしている。
うーむ、人生とは、要するになるようになるしかないのだな、というのが今日の結論。


2016.05.29
そのクルマを一目見た息子が口走った言葉が「なんだこれ、笹団子じゃん」。
この瞬間、我が家の新しい車の名前は「ささだん号」に決まったのだった。
買い替えるならこれの一択だなと決めていたのが、トヨタのシエンタ。結局、エスティマの各部品の劣化がひどく、このまま年に何度も修理して乗り続けるよりは、というセールスの話に乗ったわけだ。
「月末ですんで、金額も頑張っちゃいますから」と張り切るセールスにとっては、そりゃあ勝手にドアを開けて飛び込んできてくれた赤ずきんちゃんだ、オレは。くどいか。
試乗してハイブリッドに決定。だが、ちょっと待て、納車が9月ってのはどういうことだ。
夏のハイシーズンにエスティマのエンジンがかからなくなったらどうしてくれるんだ。
セールスの上司が挨拶に来て名刺を差し出しながら「日本で三番目に売れている車なんですよ〜」と自慢しつつも納車の言い訳をする。
仕方ないのでオレも、外装をオレンジにしてくれたら買おうと嫌がらせを言ったのだがあっさりスルー。
仕方ないのでアウエーユニフォームの色である緑にしたのだ。もっとも緑のアウエーユニは勝率低いんだよなあ、ってこれはアルビレックス新潟の話。
だが、ドラえもん好きのヨメと娘が「どうして青にしなかったのっ」と激怒する可能性もあるので、緑の試乗車を近隣の販売店で手配してオレんちまで見せに来てくれて、と頼んだ次第。
その結果、やってきた試乗車を見て、部活から帰ってきた息子の叫んだ言葉が「笹団子じゃん」だったのだ。
いいですねえ、「ささだん号」。
もっとも娘は大反対。「そんな名前はダサすぎる」と激怒し、「そもそもクルマに名前なんてつける必要ない」と、まっこと正しい意見を主張するのであった。
そんなどたばたはともかくとして、今日の仙台戦はひどかったなあ。さすがのオレも、前半で見るのを止めようかと思ったほどだ。
後半、残り20分というあたりから持ち直して少し面白くなってはきたものの、こんなチームにいるレオ・シルバがかわいそうすぎる。
夏の移籍シーズンに出て、レッズでもガンバでも行った方が本人のためではないか?
あまりの試合に呆れて、ビール飲んで寝たのだった。
それにしても、エスティマからシエンタ、3リッターから1.5リッターと、いよいよオレもクルマのダウンサイジングの年齢に入ったということか。
ワンボックス一択の年代を過ぎて(シエンタも一応ワンボックスではあるが)、再びセダンにも乗れるという年代に入ったということだ。もっと進めば軽も選択肢に入ってくるだろうけど、Nボックスとかすげえ乗ってみたいので、それはそれで面白そうだ。


2016.05.28
腹減ったと騒ぐ息子を連れてオレが向かった先は、近所のソバ屋だ。
今思えば、徒歩300m程度の距離だから、クルマなんかに乗らなければよかったのだ。
ソバ屋では息子がかつ丼を頼もうとしたので、オレが、そういう時はメニューに載って無くても素知らぬ顔で上かつ丼って言うんだよ、と教えてやる。
頼んでみたら「上かつ丼、一つですね〜」とすんなりオーダーが通った。
「おお」と感激する息子。な、隠しメニューってのはどこの店にもあるんだよ。
こうして出てきた上かつ丼はさぞ旨かったらしく、息子は大満足なのだった。
悲劇はこの後に起きたのである。
ソバ屋の駐車場でクルマに乗り込んだところ、なんと、園児がかからないのだ。
間違えた、園児がかかったら大惨事だ。エンジンがかからないのだ。
キーを回すと一瞬エンジンが始動して、アイドリングが続かずにすぐ止まってしまう。
あら。あらら。あららららら。
くっそう、バッテリーが上がったか? でも、さっきはちゃんと動いたぞ。そもそも今年車検だったじゃないか。ちゃんとメンテしたのか、トヨタのぼったくりは。
頭にきてトヨタに電話する。「申し訳ありません、只今接客中でして」と営業が逃げる。くっそ、クレーム客より新規客が大事か。まあ、そりゃそうだな。
仕方ない、JAFを呼ぼう。
トヨタが「私どもでお呼びしましょうか」と言うが、余計なことをされてぼったくられたらかなわんので、自分で電話すると言う。
この一連の様子を見て、大喜びしたのは息子である。そりゃ、中学生にとってこんな面白いことはないだろう。
JAFに電話しているオレのスマホを奪い取って耳に当て「ひゃー、同じような電話が一杯飛び交っている」と、忙しい土曜日のコールセンターの様子を想像してワクワクしている。
だが、残念。息子はこの後部活である。コトの顛末を気にしつつ、息子は自動車を捨てて帰っていったのであった。
さて、30分ほどでやってきたJAF。バッテリーをブーストすりゃいいんだから、作業は簡単である。あっという間だ。
JAFの気のいいオヤジは言う。「こりゃ、原因はバッテリーじゃないですね。電気系統かな。ともかく点検した方がいいですよ」。
うーむ、やはりそうか。そんな気はしていたのだ。
オレが55を過ぎてから急に体力の衰えを実感したように、このクルマも12万キロを超えてから急にへろへろになってきたのだ。
買い替え時かなあ。
こんな状態でトヨタに行ったら、オオカミを前にした赤ずきんちゃん状態。パクッと食べられちゃう。
だが、仕方ない。ソバ屋に行くたびにいちいちJAFを呼ぶわけにもいかず、修理のために車を預けてきた。
そして夜。
オレの電話を無視して新規客の相手をしていた営業から電話があり、案の定、原因はバッテリーじゃなくて、燃料パイプとかそこらへんの劣化にあるそうだ。
「まるっと交換すると20万。今は掃除したので、なんとかごまかしていますがね、いつまたエンジンがかからなくなっても保証しませんからね。あ、お掃除代は8千円にまけときますよ」と営業は言う。
うぬぬぬぬ、どうやらもはや相手の手のひらに載せられてしまったらしい。オレは。
パクッ。赤ずきんちゃんはオオカミに食べられてしまいました。
まあ、ゴム関係を中心にあちこち劣化していたからなあ。古くなりすぎて税金もどかっと上がったし、部品の交換で対応していたら切りがないし。
そろそろ潮時かなあ。
電話の向こうで揉み手をしている営業に、シエンタの見積もりを出しておくように言いつけ、オレは、そろそろ潮時かなあと、もう一度つぶやいたのだった。


2016.05.27
インタビューする相手はほんどが初対面である。
2000年頃までは、知らないので仕事のことや会社のことを教えてください、というスタンスで通用した。
現在は、そんな態度では「ちゃんと調べてから来てよね」と言われて追い返される。検索時代とは、そういうことだ。
オオカミへの知見を持たない赤ずきんちゃんは食べられてしまうのだ。
逆に言えばそれは、調べればわかる程度の内容の文章では、もはや価値はないということだ。
ライターは、だから検索しても見つからないようなネタについて書けなければ、生き残れない。ライターにとっては厳しい時代のように思われるかもしれないが、その壁を乗り越えれば、まだまだ価値ある仕事が提供できることになる。
そう考えれば、力あるライターにとってはいい時代になったということだ。
オオカミの知見を持った赤ずきんちゃんは、えーと、しまった、いい例えが思いつかない。


2016.05.26
今週はずっと朝4時45分くらいに起きている。7時に日比谷に行かなくてはならないからだ。
毎度のことだが、6時前なのに電車は既に座れなく、まっこと日本人は働き者である。
ほめてあげたい。
いや、ほめてもらいたいのはオレのほうだ。
こんなに早朝から出かけて夜までインタビューをこなし、しかも、原稿も特急でやれという無茶ぶりこのうえない仕事を、治らない夏風邪を押してやっているのだか。見上げた根性ではないか。
誰もほめめてくれないから、時々、客相手に、明日の朝オレが来なかったら後は頼むわ、と駄々をこねるのだが、「はいはい、原稿やってから休んでくださいね」とあしらわれる始末。
くっそう、オレの体より原稿が心配なのか。そりゃそうだわな。
チーンと鼻をかみながら、明日も5時前に起きて電車に乗るのだった。


2016.05.25
やべえよ、やべえよ。
風邪ひいちまったよ。
電車やスタバでクーラーの直撃を受けて、参ったなあと思っていたら案の定だ。
ノドは痛いし、咳は止まらないし、鼻水はだらだらと流れる。
おかげで大事なインタビューだというのに「げほほ、すびばせん、げほほ、御社の今後のチーン(鼻をかむ)、すびばせん、戦略は、げほっ、げほっ、げほほほ」という始末。
あまりの事態にとうとうジムの女の子が気の毒がって、オレの前にエビアンのペットボトルを置いてくれたほどだ。
ああ、情けない、みっともない。
これはアレだな、昨日、人様のインタビューを笑ってコケにした罰が当たったんだな。とほほ。
自業自得。天国の父ちゃんと母ちゃんがオレのことを叱っているのだろう。
とほほ。


2016.05.24
先日はオレをルポライターだと勘違いしているオオムラのことを書いたが、それを受けて、とぼけてオレをルポライターと呼ぶイサワ氏のような悪ふざけはやめてもらいたい。
かなり昔であるが、先輩を「制作プロダクションにいた方」と紹介したら「プロダクション、イコール芸能プロ」と刷り込まれてしまっている人がいて、以降、ずっと「あの人は芸能界にいた人」と思い込んで、あうたびに芸能ネタを振っていたっけ。
こういう勘違いは可愛いものだが、今日は受託開発とパッケージ開発という話の途中で、パッケージのことをヨドバシカメラのソフト売場に並んでいるパッケージのことだと思って、「その箱を見せてください」と真顔でリクエストしている場面に出くわした。
相手は「いやいや、パッケージって言っても1千万円以上するんですし」と苦笑していたが、当人にはさっぱり通じていない様子で、これは立ち会っていてちょっと恥ずかしかった。
インタビュアーが完全な素人と見破られてしまった瞬間で、本人だけがそれに気づいていないという状況は、かなり痛々しかった。
うーむ、オレも気をつけよう。他山の石。


2016.05.23
都心の日比谷あたりをうろうろしているのだが、サミットのせいで警官がやたらと多い。
丸の内警察署の前では、ギラギラと照りつける太陽の下で、立ち番。ご苦労なことである。
地元の石神井公園では、毎年恒例の「照姫まつり」というお祭りが今年は時期をずらしての開催となり、それもやっぱりサミットの影響だそうだ。
ただでさえテロ対策で忙しきときなのに、祭なんかやってんじゃねえよ、というわけだな。
ま、それもそうだな。
なくなってもいいし。別に。照姫まつり。
はあ、それにしても忙しいなあ。心を亡くすと書いて忙しい。
あんまり忙しいと、人間らしい心を忘れてしまうよ、と教えてくれたのは母だった。
いや、ま、これぐらいで忙しいなんて言ってたら笑われるか。


2016.05.22
田舎の実家に近くにあるラーメン屋は、決してうまい店ではなく、いや、むしろマズい部類に入るほうのラーメン屋だとは思うのだが、実家に帰るたびにこのマズいラーメンを食べることで「ああ、帰ってきたなあ」という実感がわいてくるから、いつまでもこのマズいままでいて欲しいなあ。
「つまりそれが笑点なんだよ」と、そんなふうにうまいことを言った人がいたっけ。
かつては笑点、サザエさん、ミュージックフェアと続く「ああ、明日からまた会社だ、行きたくねー」スイッチを押す番組リレーのトップランナーだった笑点。
大喜利も全部台本があるのは常識だが、それでもなお笑ってしまうのは、マズいラーメン屋はなぜか安心できる理論によるものか。


2016.05.21
宮代町と聞いても、はて、どこだ、それ、てなもんだ。だが東武動物公園のある町と聞くと、ああ、あそこかあ、とみんなうなずく。
そうなんだよね〜、東武動物公園って、子供が小さい頃は誰もがだいたい一度は行くところ。そして、二度目はなかなかない、という場所。
いいテーマパークで、オレは3回くらい行ったからけっこう好きなんだけど、なにしろ遠くてねえ。
クルマで片道1時間半、往復3時間。
あまりに遠すぎて、なかなか足を運ぶのはおっくうだった。
今日はこの東武動物公園のある宮代町の子育て広場で、たんさいぼうのライブ。
青空の広がるとても気持ちのいい町で、近くの公園で弁当を買って食べたら、とても気持ちよかった。
こういう町に暮らすのもいいなあと思った。
帰ってきたら、隣のオガワさんがビールを飲んでご機嫌にしている。
たんさいぼうのメンバーにも缶ビールを分けてくれた。サントリーのプレモルである。ひゃー、なんと贅沢な。


2016.05.20
久々に取材事故。
いや、オレのせいではなく、オレが直接被害を受けたわけでもないのだが、取材先がインタビュー中にぶち切れてしまうという事案。
だははは〜。事情を聞きながら、こりゃ取材する方も受ける方も、どっちもどっちだよと思い、出直した方がいいよ、と口を出す。
まあ、無駄足っちゃあ無駄足。でも、久々に面白い現場を見た。
面白がってちゃいかんか。


2016.06.19
中学に入って最初の中間テストで、娘が学年1位の成績をとってきた。
うむ、よろしい。学校こそ違うが、兄妹で学年トップをゲットだ。制圧だ。制覇だ。
だが、誰も“お父さんによく似て”と言わない。言うときは、顔や振る舞いに限ってだ。
決して頭の出来が似ている、という文脈で言われることはない。
なぜだ。納得がいかんな。
まあ、いいわ。
来週は息子の定期テストだ。
「1位を取ると5番になっても落ちたと怒られる。その苦しさがわかるか」と息子はぶんむくれて尾崎豊になる。
ははあ、今度のテストは自信がないんだな。伏線だな。
そりゃあ、アルビレックスの宴会に連れて行き、夜遅くまで居酒屋に付き合わせて、Kindleを買い与えてと、オレがジャマばかりしているからな。だははは。
そりゃ確かに、お父さんのおかげで、とは誰も言わないわな〜。


2016.05.18
年を取ってオレも記憶力がだいぶ低下してきたわけだが、聞いた話では「今日の昼飯なんだっけ?」というのは大丈夫らしい。「今日の昼飯、食ったっけ?」となったらヤバいそうだ。
さすがにオレはまだそこまでいってない。
昨日の昼に何を食べたかぐらいまではしっかり覚えているから大丈夫。
と安心していたのだが。
今日会った人に「あ、お待たせしました。よろしくお願いします」と挨拶されて、オレはきょとん。
どうやら以前会ったことのある人なのに、すっかり忘れていたらしい。
「この人、誰だっけ」ではなくて「この人、会ってたっけ」になっているわけで、昼飯の話で行くと、オレはヤバい領域に足を踏み入れているのではないか。
いや、もともと人の顔と名前を覚えるのは苦手だったし、今までにも既知の人に名刺を出して挨拶しようとしたことは何度もあったから、まだ大丈夫。
と、自分を安心させる。

「スコーレNo.4」宮下奈都・Kindle。この作家の名が知られるようになったのは、この作品からだった。スコーレとは学校のことで、人生においてはどんな経験も学校になる、というのが主題の作品。基本手は恋愛小説で、中学の頃のサッカー部の男の子、学生時代の従兄弟、OLになってからの恋人、そしてやっと出会った結婚相手、という具合に一人の女性の恋愛変遷を描いている。だが、白眉は2人の妹との交流と葛藤。自分に似てなくて、可愛い妹を持った姉としての心の揺らぎが描かれていて、そして、その妹との深い絆のようなものが強く印象に残る。


2016.05.17
最近はすっかりKindleに慣れてしまって、本はなんでもかんでもKindleだ。
なんでもかんでも放り込めて、好きなときに好きな本を取り出して読めるのは、確かにすごく便利である。
昔は大きなカバンに何冊も本を持ち歩いて、気分に合わせて読み分けていたものだが、そんな重い思いをしなくても済むのだ。ああ、楽ちん。
fireのほかにブックリーダー専用のKindleも買ったら、それはすぐに息子に「ちょうだい」と取り上げられてしまった。
息子は「似鳥鶏の本、買っていい?」と聞いてはダウンロードして読んでいる。ただポチッとするだけで好きな本が手に入るのだから、そりゃあ息子は大喜びだ。
もちろん何を買ったか、オレにはすぐわかるので、思春期の息子も注意が必要である。
息子はポケットにKindleを突っ込んで電車の中でもどこでも読んでいて、夕べは布団の中でまで読んでいたので、これはやっぱりフロントライト付きのモデルに買い替えてやろうかなあと思った。
今のモデルは一番安いヤツでフロントライトがついていないので、太陽の下では素晴らしくきれいに読めるのだが、暗いところに行くと電気なしでは辛い。息子は布団に潜って電気スタンドを付けて読んでいたので、メガネをかけている近視でもあるし、フロントライト付きのモデルがやっぱり必要だ。
これはちょっと高いので、むむむ、厳しいのだが、息子の目を思えば仕方ないだろう。
雑誌はdマガジンで読んで、本はKindleで読んで、おかげで本屋に全く行かなくなってしまった。これはなんだか申し訳ない。
それでも増え続ける本に押しつぶされそうになっていた昔を思えば、持たないことは実に快適である。
もっともどんなに大量の本を読んでクラウドに保管していようと、アマゾンのアカウントを解約すればそれらは一瞬で消えてしまうことになる。たぶんデータはSDカードに移せるのかな?
今度調べてみよう。

「向田理髪店」奥田英朗・Kindle。北海道の過疎の炭坑町(モデルはもちろん夕張)を舞台にした、田舎町の人々の淡々とした日常を描く物語。奥田英明の持ち味である底意地の悪さがこの作品では影を潜めて、実にハートウォーミングな物語に仕上がっている。とても心の温まる話だ。


2016.05.16
まあしかし、総選挙とはよくぞ考えついたものである。AKBだ。
ほんの思いつきだったろうに、まさかこれほどの商売になろうとは。まさしく鉱脈を掘り当てた感覚だろう。
どうやら定期的に総選挙は行われているらしく、今年は6月に新潟で開催されるとのこと。新潟に新しく誕生したNGT48にかこつけてのことだろう。
NGTは観客の6割ほどが首都圏から新幹線で通っているファンだそうで、とすれば地方経済活性化の一つのショーケースとなる。地方自治体にしてみても、鉱脈に繋がるかもと期待しているだろう。
実際、6月の総選挙が発表された途端、新潟市はもちろんのこと、周辺の宿泊施設まで一気に予約が殺到したそうだ。泊まってくれるならば、飲食費でもカネが落ちる。なかなか素晴らしいことだ。
昔から新潟で活動していた地元アイドルのネギッコのファンはやきもきしているそうだが、いや、一緒になって盛り上がればいい。
その総選挙は、ハードオフエコスタジアム、つまり野球場で行われる。隣はアルビレックス新潟の聖地・ビッグスワン。
万が一ビッグスワンでやられたら芝生がボロボロになってしまうから、それは回避されてホッとしている。
だが、日程を聞いてびっくり、なんと父親の四十九日の法要とぶつかるのだ。
げほほ。
新幹線は満員なのか。高速も渋滞なのか。オレは果たして親の四十九日を、AKBのオタクどもに阻まれてしまうのか。
いや、どんなことがあってもオタクで満員の新幹線に乗り込まなくては。
以前、母親のやはり四十九日で、オレは息子と一緒に新幹線で新潟に向かったことがある。
その帰り、新幹線はスキー客で満員で、スキー客というのはテンションが上がっていて車内でも大はしゃぎで、そんな中を喪服姿のオレと息子が歩き回ったものだから、座席を立ち上がった瞬間に車内の空気がさっと冷えたのがわかった。
父と息子だけで母がいない。あの子、お母さんを亡くしたのかしら。
そんな勘違い視線まで息子に飛んできて、なかなか面白かった。
よし、今回も満員のオタクの中に喪服姿で突入し、テンションを下げまくってやる。なんだったらクビから白い箱でも下げてやろうか、かっかっかっ、と企むオレであった。


2016.05.15
土日となると部活動でほとんど家にいない息子が、今日は珍しく朝から家にいる。どうしたのかと思ったら「バスケ部の大会で体育館が使えないんだよね〜」とのことであった。
ふうん。
昼飯を食った後、ちょっとコーヒーでも飲もうかと息子とタリーズに行く。テラス席でアイスコーヒーだ。
娘は「お父さん一緒のところを友だちに見られたらヤだから」と一緒にテラス席に座らなかった。息子は「地元に友だちはほとんどいないから別に平気だよ」。
うーむ、その答えもどうかと思うが。
夕方、息子と映画を観に行く。
アベンジャーズの第三弾「シビル・ウォー」だ。おしっこちびってウォーって叫ぶ映画だよと娘に教えたが、相手にされなかった。
アベンジャーズ映画は、相変わらず馬鹿が壮大すぎて腰を抜かす。振り切れ度合いがたまらん。
馬鹿やるならやりきれということだろう。
仲間割れがテーマなのだが、どうせ最後は仲直りして敵を倒すという話に決まっている。アメリカ人なんだから。
そう思っていたら、あららら、お話はハッピーエンドに終わらず、このまま次に続くという感じなのだ。連ドラか。
オレのお気に入りの、ロシアの元スパイという設定の姉ちゃんが相変わらず格好いい。敵をばったばったと蹴飛ばしていく武闘派で、しびれるなあ。
あっと驚くスパイダーマンとアントマンもアベンジャーズに合流。とんねるずとダウンタウンと爆笑問題が顔を合わせた「笑っていいとも」最終回のような大騒ぎとなって、それでもきちんと話が仕切られていたのは見事。
いやあ、馬鹿だなあ。マーベルだなあ。
例によって家に帰ってプログラムを読み返して、へえーっ、そういう話だったのか、と大筋を理解する間抜けぶりだが、それでも楽しめるのがマーベル映画。
時々はこうして札束に頬を張られたような気分の映画も観たくなるのだ。


2016.05.14
1勝4分け19敗。
これがアルビレックス新潟の、対浦和レッズ戦の成績だ。
つまりJリーグでは、アルビレックス新潟は今まで浦和に一度しか勝ってないのよね。しかも埼玉スタジアムでは一度も勝っていない。
今日はその埼玉スタジアムでの試合。しかも今年の浦和レッズは、メンバーを見るだけで「はあ〜」と溜息が出るような完璧なチームで、どうやったって勝てる気がしない。
勝ち負けより、何点差で負けるかのほうに興味があるというそんな試合に、よく金と時間をかけて、しかも駅から徒歩25分も歩いて、行くよなあ。頭がおかしいんじゃないの。
オレもそう思う。だが、だからこそ行くのがサポーター。
圧倒的な強者に、どう考えても勝てるわけがない状況で、でもだからこそ応援するのがサポーター。
福島の食材を日本人が食べてやらないでどうするんだよ。
それと同じメンタリティーだ。オレたちがアルビを応援しないでどうするんだよ。
ところが、サポーターの中にも「もういいかな…」という人がちらほら出始めているのが現実。
負け戦に立ち向かう選手を、こちらは死にものぐるいで応援しているのに、当の選手が「どうせ勝てねえよ」という態度で諦めてしまっている。いや、決してそれは本当ではないのだが、そんなふうに見えてしまうところがあったりするものだから、ちょっと距離を置くサポーターが出始めたのである。
そんな状況で赴いたアウェー・浦和戦。
実は今日、息子は土曜日授業で観戦に行けないので、オレもちょっと迷っていた。でも、1年1度のアウエー浦和戦。降格したら当分は見られないアウエー浦和戦。
やっぱり行っておくかと、一人で出向くことに決めたのだった。
相変わらずの動員の浦和で、行きの電車の中ではアルビサポーターには一人も遭遇せず、真っ赤なユニフォームの軍団の中をオレンジのオレはただ一人。
ふん、だったら余計に堂々と真ん中を歩いてやる。
そう決めてオレはレッズサポの中に混じって一人で道の中央を鼻息も荒く歩くのだった。
そして肝心のゲーム。
浦和は開始早々から猛攻を仕掛けてきて、早い段階でゲームを決めて後半は休ませようというプランなのが見え見え。開始15分は、まさに往復ビンタ状態だった。
加えてレフェリーが、げげっ、西村だよ。
案の定というか、筋書きどおりというか、開始15分の猛攻で点が取れなかったとみるや、浦和はファール狙いでコロコロと転び始める。
そして「今日はオレ、転ぶっスから」と試合前にレフェリーと打ち合わせをしていたかのように、20分で浦和はPKをもらうことに成功する。
あ〜あ、またか。またいつもの展開だよ。
PKで先制されて前半終了間際に追加点取られて、後半はサブメンバーにも追加点を入れられて、終盤にアリバイのようにPKをおごってもらって、終わってみれば1−4。いつも見る風景。
ところが今日は違った。なんと守田がPKを防いでしまうのだ。
真ん中に飛んできたボールに守田の延びきった左足が当たってビッグセーブ。すごいプレーだったのに「あれは守田がとろいから、足が残っていて、たまたま当たったんだよ」と言われてしまうのが守田の守田らしいところだが、いや、コメントを読めばちゃんと狙って取ったセーブだった。
周囲をグループ客に囲まれた中、一人で観戦していたオレの真後ろでは、おばちゃんが「きゃーっ、PKが止められたシーンって初めて見たあ〜」とはしゃいでいたが、よく聞け、オレは一昨年に守田が大宮戦でPKを止めたのも見ているぞ。
つまり守田のPKストップはすべて現場で見ているのだ。どうだ。
このPKストップでゲームの空気が一気に変わった。
攻め込む浦和に、守り切ってカウンターを仕掛ける新潟。状況に応じて細かく戦術を変える浦和の戦い方は、それは見事で、いったん攻めに転じると両サイドが一気に開いて中盤を薄くし、こちらのサイドバックが飛び込みたくても飛び込めずにずるずると下がるように持って行く。時にキーパーがアンカー的な役割まで果たしている。いやあ、見ていて本当に感心した。
だが、新潟の選手も成長したのだ。状況に応じて5バックに変更して、対応。21歳の高卒ヤンキー、小泉が縦横無尽に走り回る。
後半も闘う姿勢は失わず、むしろ時間とともに疲れてきた浦和に走力で完全に上回って、何度もチャンスを作った。そのチャンスを決めきれないのが新潟の課題でもあるのだが、とにかく往復ビンタをやり返すこともできて、0−0の引き分けに終わって、いやあ、素晴らしい戦い方に感動した。
終了後、サポータ席の前に来て整列し、挨拶したときのレオ・シルバは胸を張って「どうだ、オレたちは」と見得を切り、「もっと声をくれ」とサポーターを両手で煽っていた。
こういう試合だよ、求めているのは。引き分けたって、全力で闘ってくれれば、全力で応援する。拍手。
さて、今日は関東在住のアルビレックス新潟サポーターの宴会がある。場所は浦和の地元、南浦和の居酒屋だ。
集まったサポは106人。学校が終わった息子と合流して、オレたちもかけつける。
106人の中で、たぶん息子が最年少。オレは長老。こちらは意識していなかったが、前回、前々回と目立っていたのかも知れず、いろんな人から声をかけられる。
息子は、大人達に混じって大好きなアルビレックスの話ができるのが嬉しくてたまらない。
ああ、面白かった。
次のアウエー戦は調布の味の素スタジアムなのだが、今年は父の四十九日の法要だから無理だなあ。ということは今年はあと何回スタジアムに行けるだろう。
とりあえずは夏合宿をぶっちぎって大宮戦に駆けつけようかと思っているが、幹事の伊達の視線におびえているところである。


2016.05.13
サラリーマン時代のオレだって、自転車で会社に通って定期券代をポケットに入れたり、交通費をごまかして差額をがめたり、酷いときには実家に里帰りした際のガソリン代を会社のカードで精算したりしていたのだから、まあ、立派なことは言えない。
あのハゲ出っ歯の都知事が許しがたいのは、横領のカネがオレたちの税金であるということであって、やってることはサラリーマンの出張経費精算のごまかしと大差ないわけだ。
いや、大差あるか。なんてった税金だもんな。ケタもゼロが0つほど違うわけだし。
オレがサラリーマンだった30年前は交通費の精算も、支払伝票に手書きして提出すればノーチェックでスルーだった。ICカードの利用が一般的になった今は、誰もがSuicaやPASMOを利用して移動しているだろうから、その精算はどうやっているのだろう。
簡単にごまかしはきかなくなったような気もする。
フリーランスを長くやっていると、そういうサラリーマン社会の常識のようなものがわからなくて、時々困ってしまう。いや、格別困らないのだが、置いて行かれたような気になる。
自分で好き好んでフリーになったわけだから、誰に文句を言うものでもないが。
好き好んで、と言えば、あのハゲ出っ歯の都知事は、誰も好き好んで選んだわけではなかったな。
なにしろあの時の都知事選は、ハゲ出っ歯と細川護熙の一騎打ち。
その他はマック赤坂やドクター中松といったおなじみの泡沫ばかりで、しかも細川護熙の持ち出した争点が、なぜか原発再稼働の是非というものであって、我々としてはハゲ出っ歯しか選択肢がなかったのだよ。
むしろ、出馬が噂されていた蓮舫や東国原(ハゲ!)が万が一にも出馬して当選してしまったどうしようという恐れもあったから、無難にハゲ出っ歯に決まって胸をなで下ろしたのだった。
ベストの選択ではないが、まあ、お花畑のじいさんや、台湾人、ロリコン犯罪人がボスにならなくて良かった、と。(それにしてもこうして並べると改めてひどいメンツだったのだな)。
そんな甘い空気がハゲ出っ歯を増長させたのだろうなあ、「都民なんて馬鹿ばっかりだ」と。
もっとも今回の件で、こんなのを都民の代表して世界にさらすわけにはいかないという空気が定着したようだから、次の選挙では間違いなく落ちるだろう。
それとも文春が次のスクープを仕込んでいるとにらんで、早くも蓮舫や東国原がウォーミングアップを始めたか。
そういや最近、蓮舫が無駄にテレビに露出しているような気がしないでもない。東京オリンピック招致疑惑の裏金を鋭く追求したりして。いや、そんな裏金、記帳の残る銀行振り込みにするわけないって。おばさん。
もしかしたら、乙武洋匡君あたりも一発逆転を狙ってるかもしれないし、猪瀬直樹もあり得なくはないし。
いや、アッと驚く澤穂希はどうだ。さすがにないか。でも、出たらトップじゃないか?
まあともかく、あのハゲ出っ歯には引っ込んでもらいたいものだ。
やってることは、あの野々村号泣県議と変わらないわけだろ? なんで税務署が黙ってるんだ? はあ〜、情けない。


2016.05.12
今週発売の「東洋経済」に出ていたのが、結婚できない職業のチャート。
その中で男性の未婚率で一倍高かったのが、なんとフリーライターだった。
つまり男で最も結婚できない職業がフリーランスのライターというデータが出てきたのである。
それを示して、ヨメに言う。
わっはっはっ、スカをつかまされて、残念だったな。今さら後悔しても遅いからな。オレは離婚には応じない。
ヨメは、馬鹿じゃないのこの人、という顔をするのであった。
そういや、ヨメと結婚することになって実家の父に紹介したとき、父はオレのヨメになる人に向かってつくづく感心したようにこう口走った。
「それにして、あんた、よくこんなのと結婚する気になったねえ」
こ、こら。ちょっと待て。親がそれを言うか。
オレは思い切りずっこけたのだった。


2016.05.11
最近に限ったことではないが、どの取材現場、どのミーティングに出ても、だいたいオレが一番年上になってきた。
インタビュー相手の社長がオレより年下なんて珍しくもない。
そして、つい忘れがちになってしまうのだが、やっぱり年上ということの自覚を持って立ち振る舞いにも気をつけなくてはなあと自戒するのである。
いやね、オレ自身が20代の頃とかを振り返るとさあ、一緒に仕事をする相手が50代のデザイナーやカメラマンだったりした時は、やっぱり気が重かったし、言いたいことも言えずに遠慮したし、いろいろと面倒だったもの。
今は逆に自分がそう思われて、そう見られているということを自覚しなければいかんなあと思うのだ。
なのに、時々それを忘れて上からものを言ってしまって、それでは相手を萎縮させるだけだということに、後になって気づく始末。
いかんなあ、オレ。深く反省するのであった。


2016.05.10
アルビレックス新潟のゴール裏の応援席では、全員が立ち上がって叫んでいる。
ほとんどがユニフォームのレプリカか、それを模したTシャツを着ている。もちろん中には着ていない人もいるが、決して咎められることはない。
だが、声を出さない、応援の拍手をしないという人は、白い目を浴びることになる。
同調圧力だ。
その同調圧力に耐えられないなら、あるいは嫌なら、別の席に座ればよい。簡単なことである。
だが、中学生や高校生にとってはクラスの中が世界の全てであり、その中で同調圧力に耐えられなくなったといっても逃げ出すことは容易ではない。ただ耐えるしかなく、極限まで追い詰められてしまうのだろうなあ。
なんていうことを、高校生にもなったのにキッズ携帯を持たされて、クラスのLINE同調圧力に押しつぶされてしまっただろうと推察しながら、罪を犯してしまった女の子のニュースに接する。
LINEだけでなく、いろんな同調圧力の強さは、かつての比ではなくなっているのだろうなあ、現代では。


2016.05.09
取引先のM部長は、オレを新人の部下に紹介する際「タンゴさんは、シンガーソングライターもやってるんだよ」と添える。
なんじゃ、それ。
紹介された若い部下は「へえーっ、そうなんですね、すごぉーい」と驚いてみせるが、腹の中では明らかに「面倒くせえオヤジだな」と思っているのが見え見えだ。
あのね、Mさん、オレはシンガーソングライターじゃなくて、アレンジャーなの。ね、こないだも教えたでしょ?
介護士のような口調で説明するオレに対してM部長は「あ、そうか、そうだった」と答えるものの、頭の中では完全にスルーで、次の新しい部下に紹介する際も「タンゴさんはシンガーソングライターで」と口走る。
最近ではいちいち訂正するのも面倒くさくなってきて、オレもスルーだ。
面倒なオヤジに面倒な自慢をされると思って構えていた新人は、軽く腰砕けである。
同じような勘違いをしているのが、魚せいの常連客のオオムラである。
オオムラは魚せいでオレの顔を見つけると「おー、タンゴさん」と酔っ払った濁り目を向けてきて、連れの客に「このタンゴさんて、ルポライターなんだよ、ルポライター」と紹介するのである。
そして「だからタンゴさんには気をつけないといろいろ書かれちゃうんだよ、ああ、怖っ。気をつけよっ」と身を隠すようにして斜め下からオレを見上げるのである。
非常に鬱陶しい。
連れの客は「へー、そうなんすか、どんな週刊誌に書いてるんすか、文春すか、ベッキーすか」などと突っ込んでくるので、もはや訂正する気力さえ無いオレは、ええ、まあ、いろいろと、あはは、などとごまかしてスルーしている。
そして、オオムラよ、そんなに書いて欲しいなら書いてやるよ、日記になっ、ひゃっは〜、などと腹の中で毒づくのである。
何がどう間違って刷り込まれてしまったのかわからないが、とにかく人というのは一度刷り込まれると容易には書き換え不能らしい。面倒なことだ。
人の証言がいかに当てにならないかという証明である。

「羊と鋼の森」宮下奈都・Kindle。本屋大賞受賞作。書店に行くと一番目立つ場所にずらりと並べられている本だ。主人公はピアノの新人調律師。本物になることを目指して、日々研鑽を続けていく姿を描いている。特に大きな事件もなく、物語は平坦に淡々と進む。それでもこれだけ大きな評価を得ているのは、ひたすらその文章の美しさにある。「最初の楽器は、森で生まれたのかもしれない。」「努力していると思ってする努力は、元を取ろうとするから小さく収まってしまう。」「どんなことでも一万時間かければ形になるらしいから。」など、とても美しい言葉が並んだ物語だ。好みで言えば同じ著者の他の作品のほうが好きだが、これはこれで凄く研ぎ澄まされた作品だと思う。


2016.05.08
しかしまあ、春の声を聞く頃から医者には「あと1か月」「ゴールデンウィーク前後」と聞かされ、病院から呼び出されたと思ったら看取りについての相談だったりして、刻々と父を喪う日が近づいていることを実感させられたわけだ。
だから十分な時間をかけて別れることができ、精神的な負担はさほど大きくなく、こちらも穏やかに過ごすことができたと思う。
それはいいのだが、もうすぐ来る、そのうち来る、そこまで来てる、という感じで近づいてきて、困ってしまうのはこちらは代えの効かないフリーランスということだ。
いや、オレ程度のライターなんて掃いて捨てるほどいて、オレは掃き出されないようなんとかしがみついているぐらいのポジションだから、代えはいくらでもいるのだが、この場合の代えが効かないというのは、一度受けた仕事について「ごめん、今日、親が死んだから会社の誰か、代わりに行って」というお願いができないということだ。
3年前に母親を亡くしたときは、そのためにいろいろと迷惑をかけてしまった。
その反省から、今回はけっこうギリギリでいろんな調整をした。
いよいよ厳しいぞという連絡を週末にもらったときは、仕事をキャンセル。代わりの人を手配してもらった。
そんなふうにして、自分からキャンセルした仕事とクライアントから「ならば今回はパスね」と下ろされた仕事と、合わせて3本がキャンセルになった。
それでも1週間先は見通せても2週間後のことはわからない。
直近1週間以内の影響は最低限に抑えるように調整して、2週間後については、なるようになるさと開き直るしかなかった。
だから連休明けについてはいろいろと予定を入れてしまっていて、ぶつかったらその時はその時だ、と決めていた。
それが一段落して振り返ってみれば、父のなんと見事な逝き方よ。連休の谷間に亡くなって、その後のすべての行事を連休の休み中に終えてしまうという手際のよさだった。
人が亡くなったことに対して手際のよさということもないが、実際、手際がよいとしかいいようがないわな。
おかげで連休後の仕事の予定はまったくそのまま変更せずに済んだし、いろんな人に対して“実は…”という、聞かされる方も気の重い話をしなくて済んだわけだ。
いや、実際、聞かされる方はたまらんと思うよ。親が亡くなったとはいえ、予定通りに仕事してくださいよ、と言うわけにはいかないし、そのリカバーにあちこち頭を下げなきゃいけないし。
そういや今思い出したのだが、あるコンビニのオーナーは、息子を交通事故で失ってしまったが、その葬儀の日、本部から定期的な指導にやってきたフィールドカウンセラーに「それはご愁傷様でした。でも、まさか店を閉めたりしませんよね」と言われ、確かに契約上は年中無休24時間営業は絶対に守らなくてはならないことになっていたから、最愛の息子の葬儀の後もレジに立って泣きながら「ありがとうございました」と笑顔で頭を下げさせられたという話がある。
何かで読んだ記憶があるので間違いはないと思うが、出所がはっきりしないのでどこのコンビニチェーンなのかは伏せるが、まあ、そんなことを言いそうなのはあそこしかないだろう。
話は戻って、そんなわけで連休後のオレはまったくいつもと変わらずに仕事に復帰できた。
考えてみれば、ここしかないというタイミングで父は亡くなったことになり、まさか意図したわけではなかろうが、あんなに迷惑をかけまくった馬鹿息子であるオレに対して、最期までそんなふうにしてくれたのかと思うと、ただひたすら申し訳なく思うばかりである。
テレビを見れば、お約束の成田空港での帰国者インタビュー。ビーチでがっつり遊んできた人にとっては、そりゃあ明日からの通勤はさぞ辛かろう。
などと高みの見物を気取ってはみるものの、こちらも考えてみれば10日ほど電車に乗っていなかったわけで、明日予定されている久しぶりの取材仕事に今から少々気疲れしている。


2016.05.07
明日は母の日である。
オレには既に母はいない。今年からは父もいなくなって、父の日も関係なくなってしまった。
まあ、しょうがない。そういうものだ。
なんてことを考えながら実家を辞し、関越道を走って我が家に帰ってくる。
最近は長距離を走るのが辛くなって、関越道350キロなんてうんざりしてしまうわ。
昔は義父までひとっ走り、仙台だってノンストップ4時間ドライブも平気だったのだが、これが年を食ったということなのだろう。
長距離ドライブより、つい新幹線に乗りたくなってしまう。
運転するにしても、今では適宜休憩の正しいドライバー。サービスエリアは昔に比べたら信じられないほど快適になっているので、休憩も苦ではなく、むしろ店をのぞくのが楽しみになっている。
息子は赤城高原SAのメロンパンが大好物だ。
350キロを4時間半かけて走って、ぐったりして家に辿り着く。
父の腕時計とネクタイを、形見分けというほど仰々しいものではないがもらってきたので、石神井公園の商店街にある時計屋に持ち込んで電池交換を依頼する。
ついでに分解掃除してオーバーホールをしてもらうといくらなのかを聞いたら、だいたい1万5000円とのこと。
ひゃー、たぶんこの時計を新品で買ったときより高いぞ。
時計屋のおっさんは「レアものですのでどうしても」と言い訳するが、レアものって、セイコーの安物なんだが。
下手に、オヤジの形見でして、なんて口にしようものなら「ならばぜひ大切にお使いいただいた方が」と分解掃除をごり押しされそうな気がして、押し入れから出てきたなどと見え透いた嘘をつく。
夜は、久しぶりにとおるちゃん。
父の思い出を家族で語りながら、けっこう飲んだくれてしまって、ばたんと寝た。


2016.05.06
通夜の直前に行われたのが、アルビレックス対甲府の試合。通夜が終わってダイジェストを見て、例によってあまりの情けない負け方に、がっくり肩を落とす。
とほほほ。また降格に向けて一歩前進だ。
本日はそんなアルビレックスを景気づけてやろうと、聖籠の練習グラウンドをのぞきに行く。
いたいた、選手達が練習している。
ほほう、怪我だったマイケルがちゃんとボールを蹴っている。大丈夫そうだ。田中達也も好調だ。
伊藤優太は、素人のオレが見ても図抜けたテクニックを披露していて、なんでこんなに上手なのに使われないのだろうと不思議になる。たぶん試合中は守備をさぼるのだろう。
自分から状況を打開してボールをもらいに行く動きができなくて、それはJ2時代の悪いクセ。田中達也に動きを学ぶといい。
びっくりしたのはまだ19歳のブラジル人、カリウだ。
シュートの破壊力が抜群で、おいおい、お前はロベルト・カルロスかよ〜という爆弾シュートを連続して放っていた。伊藤優太の右からのクロスにカリウが爆弾シュートを決めるたび、おお〜と見物客はどよめくのだった。
練習が終わってクラブハウスに戻る選手達を呼び止めて、サインをもらう。
息子の本日のお目当ては、その伊藤優太だ。
息子は伊藤優太にうまくサインをもらうことができ、続いてコルテース、カリウにもサインをもらう。
ゴキゲンなのだ。
ところがでなくてスマホの背中にサインをしてもらったら、ソニーのXperiaご自慢の汚れ防止機能つきのボディのため、せっかくのサインがいつまでも乾かず、消えそうな状態。
がっはっはっ、バーカめ、お父さんを見習え。
ということで、オレはスマホカバーの皮になっている部分にサインをもらう。もちろんレオ・シルバ様だ。
レオは、珍しく丁寧な字でフルにサインしてくれた。
今までもだいたいがLeoだけだったのに、今回はLeoSilvaとフルネーム、さらに背番号の8まで書いてくれた。
察するに、レオ、来シーズンはレッズでもガンバでもどこでも行け、そしてキャリアの終盤にふさわしくタイトルを取って胸を張ってくれ、なんだったら最後の荒稼ぎ目当てで中国に行ってもいいぞ、どこに行こうとオレはお前を応援するぞ、とポルトガル語で心の中で話したのが通じたからに違いない。
実家に帰ってきて、香典整理を手伝いながら息子は、スマホの背中に貼る透明の保護フィルムをネットで発見して、amazonで発注し、一安心なのだった。


2016.05.05
母、父と亡くなってしまったので、次はオレの順番だなあ、などといとたちこと話す。
気がついたら先頭にいて、うわあ、あまり後ろから押すなよ〜、なんちゃって。
などと気の置けない馬鹿話を、本葬の後にお茶を飲みながら交わす。
オレの家は古く、何世代か前の世帯主は、初代の町長も務めている。それなりに歴史と格式のある家なのだ。
兄弟は多く、親戚縁者もはるばる遠くに及び、日本中誰でも知っている某有名俳優も親戚に名を連ねる。
いとこだけで何人いるのかと数えてみて、母方も入れたら相当な数になってしまって、途中で諦めたことがある。
「そんなにいれば普通は、犯罪者とか、親戚中の鼻つまみ者が1人はいるものだけどねえ」と、他人に変な感心のされ方をしたことがあるが、我が一族は大変に仲が良く、一切の争いやもめ事がない。鼻つまみ者もいない。
幼い頃に鼻水垂らして走り回り、取っ組み合いの喧嘩をして泣いたり泣かされたりした従兄弟と、60近くの今になっても相変わらず馬鹿話ができる関係だ。
こういう一族に生まれ育ってよかったとしみじみ思う。
某有名俳優も弔電を送ってくれた今日の葬儀は、こどもの日でもある。
多くの職場では、明日は連休の谷間で、仕事である。従兄弟をはじめ、今日中に関東方面に戻らなくてはならない客がほとんどだ。
ゴールデンウィークさなかとあって、新幹線の指定席をちゃんと用意してきた者、まだ取ってなくてうろたえる者、「なんとかなるわよ、今までだってこうして何とか生きてきたんだもの」と開き直る叔母と、それ一つでも大賑わい。
みんなこの家をルーツにして同じ血筋を持つ人間達で、その根っこに父がいる。それは少し誇らしいことであるのだ。
まあ、しかし、振り返るにオレは父に対していい息子ではなかったと自覚している。
何度父の期待を裏切り、何度約束を破り、何度嘆かせたことか。すべてはコミュニケーション不足に端を発してはいるのだが、改めて深く申し訳なかったと遺影の前で手を合わせる。
いろいろ生きている間に聞きたいこともたくさんあったのだが、それも叶わず、見送ってしまった。
オレは最後まで親不孝であった。


2016.05.04
ゴールデンウィークのさなかに逝ってしまうというのは、働いている現役世代の我々にとっては仕事の都合を付けるのに助かるが、そうでない世代にとっては、いや、やはり我々世代にとっても、移動には大変な難儀を強いられることになるのだ。
だが幸いにというか、折悪しくというか、息子の区の大会の、今日は団体戦だったので、やはり負け次第に新潟に急行することにして、父親の出棺に立ち会うのは諦めた。
葬儀の段取りは地方で様々。オレの実家のあたりでは火葬を済ませた後に通夜、本葬という段取りである。従って個人と最後の別れをしたければ、通夜の前に執り行われる火葬までに駆けつけなくてはならない。
息子のそういう事情により、残念ながらオレは出棺と火葬に立ち会うのを諦める。もっとも病院に見舞った時は、これが生きて逢える最後と腹をくくったし、一昨日も次に会うときはお骨だろうと腹をくくっていたので、悔いは無い。
出棺、つまり家を出て火葬場に向かうときには、近所の皆さんが総出で見送ってくれる風習で、その感動的な様子を目に焼き付けることができなかった点だけが、心残りだった。

「家庭用事件」似鳥鶏・Kindle。もしかしたらオレが今一番好きなシリーズかもしれない。なにしろ新作が出なくて、寂しいあまり、本棚の旧作を読み返すだけでは足りず、紙の本があるにもかかわらずにKindleでも買い直して読んでいるほどだから。そんなに好きなのに新作が出なくてつまんねえな、他のシリーズはいいからもっとこのシリーズを書けよ、と思っていたら突然これが発表されてすぐさま予約。大喜びで読んだ。今まで単行本未収録の短編を集めたものなのでまったくの新作というわけではないが、まずは嬉しいなあ。お気に入りの柳瀬さんの暴れっぷりが今ひとつ物足りなくて残念。もしや、作者はこのシリーズ、もう飽きたのではないかと危惧していたが、後書きではっきりとまだ続けると宣言していたので一安心なのだ。


2016.05.03
母は9人兄弟の確か8番目で、父は7人兄弟の4番目である。
母は兄弟の中で最も長く生き、父は兄弟の中で最も早く逝った。
プラマイゼロじゃん、差し引きちょうどじゃん。神の采配だとしたら、ご苦労さんという感じだ。
などということを考えながら、故郷を離れてオレは今日、自宅で仕事である。父の亡骸に寄り添うこともせず、なんと親不孝な。
まあ、仕方ない。息子の部活の大会のためだ。
なのに息子は初戦敗退ですごすご帰ってきた。いや、別にすごすごではない。言い過ぎた。
こうなったら明日は優勝を狙え、男ならてっぺんを獲れ。そして、その報せを抱えてじいちゃんの通夜にかけつけるのだ。
はて、オレは通夜に間に合うのだろうか、どうなのだろうか。長男のくせに父の通夜の席にいなかったら、わけありの息子と思われてしまうだろう。うーむ、オヤジに恥をかかせてはいかんなあ。
反省しつつ、まあ、仕方ない、と連休明けが締切の原稿を片付けにかかる。

「終わらない歌」宮下奈都・Kindle。先日読んで感銘を受けた「よろこびの歌」の続編。あのみずみずしく輝いていた女子高校生達の3年後を描いた作品集である。数人の女性を主人公にした連作集となっており、どの主人公も素晴らしく輝いている。心の痛みとか、自分の弱さとかと向き合いながら、もがき、一生懸命に生きている。その姿はやはり素晴らしい。個人的には前作の女子高校生達の姿の方が輝いていて好きだが、それにしても宮下奈都は、外れない。もっと読もう。


2016.05.02
あれは確か小学校4年生ぐらいのことだったと思う。夏の夕暮れだった。
父親のバイクに乗せられて夕釣りに連れて行かれ、淡水と海水が混じり合う小さな河口でハゼを何匹か釣り上げた後で、意気揚々と帰り道の農道を走っていた時だった。
ふと気がつくと、田の中の小さな墓地らしき場所に火がゆらゆらと揺れていた。ひとだまだ!と驚いたが、不思議と怖い思いはなく、バイクを走らせる父親の背中に向かって何も告げることもせずに、遠ざかっていく火をぼうっと見ていた。
父が息を引き取ったとの報せを受けて文字通り飛び乗った新幹線でぼけっと窓から外を眺めていたときにふと思い出したのも、あの夏の夕暮れの記憶だった。
あの火は一体なんだったのだろう。
余命1か月を告げられ、その1か月をとうに過ぎ、その後も少し持ち直したり予断を許さなくなったりということを繰り返して、この連休の後半に娘と二人で見舞いに行く、おそらく最後の見舞いに行く算段を付けたばかりで、新幹線の切符も昨日買ったところだった。
今朝、危篤の報せを受けて、ともかく新幹線で駆けつけようと大宮駅を目指して首都高を走っていた午前9時、息を引き取った。母に続き、父にも間に合わなかった。
遠く離れて暮らしているから、いまわの際に間に合うことは半ば諦めていたが、それでも両親どちらの死に目にも立ち会えなかった親不孝者だと、胸が痛くなる。
大宮の次は終点新潟。そんな最速の新幹線があるのだよ。
東海道新幹線「のぞみ」でいえば、新横浜の次が新大阪みたいなものだ。
大宮駅に着いてすぐさまそのきっぷをネットで手配し、発車まで10分あるので、昨日買った娘と一緒のきっぷを窓口で払い戻ししてもらう。カードで買ったので、手続が面倒だから結局発車ギリギリになってしまった。
これで新潟に着いたら10分で在来特急に乗り換えて、最速でオレの実家に着く。2時間もかからない。映画1本だ。
昔は在来特急しかなくて上野まで4時間半かかったからドアツードアでは6時間。朝出て午後着くという、ほぼ一日仕事の感覚だった。
オレが上京したとき、付き添ってきた両親は、新潟へ帰る際に、「これからは息子の学費のために節約しなければ」と話し合って在来の各駅停車を乗り継いでで帰ったそうだ。もちろんそこを節約したところで大差は無いのだが、要するにそういう覚悟で子供を東京へ送り出したということだ。
もっともそれはそれで久しぶりに夫婦2人で長い列車の旅を楽しんだことになったのだと思う。
昨日、たまたま駅前の1000円床屋で0.5ミリに短く刈り込んできたので、ちょっと早いですが坊主の到着ですよ〜と言いながら実家の敷居をまたぐ。
直後、弟と甥っ子達が病院から父を連れ帰ってきた。
近所の人々が集まってきて、様々な準備をしてくれている。家事と葬式は集落の一大事。私事を放り投げて誰彼となく手を差し伸べにやってくる風習は、だいぶウェットさはなくなったけれど、今も確かに受け継がれていて、感心させられる。
近所の誰も彼もが我が家のように自由に上がり込んで、男は力仕事に、女は台所仕事に、支えてくれる。玄関先を箒で掃いているのをふと見れば、あれは確か分家の旦那さん、てな具合だ。
時は5月。早苗月である。
田植えのピークを迎えていて、手を差し伸べる側も、実はネコの手を借りたいほど忙しい時期であるわけだ。はなはだ申し訳なく思い、頭を垂れる。
「なあに、田植えの日はずらせられるから」と箒の手を休めて笑って返してくれるが、そんな簡単なことではないわけで、後々の日程も田植えへの影響を最小限に抑えなければならない。
一方で、オレも含めて関東方面から駆けつけなければならない親戚も多く、ゴールデンウイークのさなかというこの日程は、交通も宿泊も思うに任せず、予約を抑えるだけで大騒ぎなのだった。
まったく父は人騒がせな。ただ、今までずっと手を差し伸べる側として若い時から人を世話してきたのだから、まあ、勘弁してもらおう。
夕方、実家を辞していったんオレは練馬へ帰る。今度は家族を連れてゴールデンウィークの渋滞を抜け、実家に行かなければならない。
なんと息子の田植えの日程が、いや違う、部活の大会がぶつかる日程で、中3の息子にとっては最後の大会になるわけだから、どうしても出場させたい。
とはいえ、一つ間違えると、通夜に間に合わず、オレはなんと親の通夜に顔を出せないろくでなしの息子になりかねない。
早く負けろ、早く負けて通夜に間に合うようにとっとと帰って来い、と息子に言い聞かせ、いや、じいちゃんのはなむけだ、勝ち残って優勝の報告をするんだ、と正反対のことも言い、息子を呆れさせる。
やれやれ、はあ、今年何度目かの実家日帰り。疲れた。
ハイボールを飲みながら、YouTubeで吉田拓郎の「おやじの唄」を聴く。吉田拓郎が自分の父親を喪ったときにつくった歌だ。
あの「旅の宿」のB面に入っていた歌で、オレが高校生の頃、父と一緒に暮らしていた頃の歌だ。
あの頃、オヤジは何歳ぐらいだったんだろうと計算して、当然ながらその年齢を追い越してしまっていることを知り、改めて驚く。
父親が死んだときにこの歌を聴くとどんな感情になるんだろうって思っていたなあと振り返って、父親が死んだ晩に1人で聴いてみた。別に何も心は揺さぶられなかった。
まあ、そんなものだろうなあ。そんなものだろう。


2016.05.01
ワールドカップ予選で、0-31という信じられないスコアで敗退したのが、米領サモアの代表チームだ。相手はオーストラリア代表。
世界ランキング最下位の同チームは、今まで一度も勝ったことがなく、それどころか国際試合で点を取ったことすらなかったが、この大敗で歴史に汚名を残すことになった。
何よりも選手達はものすごく傷ついてしまった。
そして、彼らがそこからいかにして這い上がっていき、国際試合で初めての勝利を勝ち取るまでを描いたドキュメンタリーが「ネクストゴール」。イギリスの映画だ。
amazonの映画で面白そうなのがあるかなと思って適当に見つけた映画だったが、息子と見始めて、たちまちにして引き込まれてしまう。いやあ、びっくりするほど感動作だ。
単なるスポーツドラマを超えて、ジェンダー問題や小国故にアメリカ本土に出稼ぎに行かざるを得ない現実、土着の文化と信仰など、実に様々な要素が自然な形で取り込まれ、そのクライマックスとしてワールドカップ予選での初勝利が描かれている。
まったく予備知識はなく、何の期待もせずに見始めた映画だったのに、終盤では思わず涙が流れてしまったほどの感動作だった。
全編を通して描かれるのは「サッカーは勝つことが全てではない」というテーマ。こういうチームを持っている国をうらやましく思う。


2016.04.30
読売新聞一面の編集手帳に「定職に就けず、パチンコや違法な高利貸しぐらいしか収入のアテはない。無理をして稼いでも、上納を強いられるのでカネはない」と、暴力団の不自由な暮らしぶりを揶揄する一節が載っている。
一読してオレは、無理をして稼いでも税金という上納を強いられてカネがないのはオレも一緒だ、と嘆きたくなる。
毎年、どんどん税金と社会保障費を合わせた重税感が酷くなってきて、まさしく稼いでも稼いでも、という感じだ。
こんなに頑張って働いているのにどうしてカネが残らないんですかねえと顧問税理士に愚痴れば、「そりゃあ、あれだけ持って行かれてますから」と同情される有様。10万円の原稿料を稼いでも、手元に残るのはその3分の1で、それで家族4人がメシ食って、うち2人が中学生というのだから、そりゃあギリギリなのも当然といえば当然か。
サッカーのコラムで誰だったかが「一人勝ちの時代」と書いていたけれど、これはサッカーチームだけでなく現実社会にもあてはまっていて、富の偏在はますます酷くなる一方。
格差が広がり、増え続ける難民のせいで仕事を奪われ、治安も悪化したというので、とうとうパリの市民が暴動を起こしているが、あれは近未来の日本の姿だということを、税金無駄遣いもいいところのハゲネズミ都知事はきっと予想もしていないだろう。
まったくあんなハゲネズミのスイートルーム代や温泉行きの経費に税金が使われていると思うだけで、腹立たしく、間違いなく次の選挙では落としてやろうと思うのだが、その前に誰かもっと叩いて辞めさせてくれないものかのう。
それはともかく、先日某社の決算発表会に出席したのだが、並み居るアナリストや経済記者の中には、パソコンをカチカチやってメモを取っている人が少なくない。今や珍しくない風景だ。
あれはカチカチという音が非常にうるさくて、周囲の人に迷惑をかけるので気が引けるということはないのだろうかと不思議だ。もっと不思議なのが、画面を立てて書いているから、後ろの席のけっこうな人たちの目に書いている内容が見え見えなのは気にならないのか、ということだ。
その気になれば、2,3列離れた席からでも何が書かれてあるか、ちゃんと読めるぞ。
ネットで拾った話だが、最近では会社説明会に出席した学生の中にも、パソコンでメモを取る人がちらほらといるらしい。もちろんそんな学生は間違いなく落ちる。理由は、周囲に音で迷惑をかけていることに無自覚であるから、パソコンに目を落として話している人の目を見ていないから、公と私の切り分けができない人だから。
なのに平然としてパソコンでメモを取って何も思わないのは、やっぱりスマホで電車の中でメールすることが普通になったからかなあ。
そういや、前にも書いたが、混んでる電車の中でiPadを頭の上に掲げてメールを書いている女がいて、周囲に内容が丸見え。馬鹿ぶりに仰天したっけ。
などということを考えながら、今日はアルビレックス対甲府。スカパーで観る。
2−2の引き分けで、とうとう15位。ヤバいなあと思っていたが、とうとう本当にヤバくなってきて、次の試合に負けたら最下位もあり得る。
もちろん贔屓チームが勝つ喜びを味わいたいなら、かつてのジャイアンツファンの大半がそうだったように「強いから応援する」とレッズやガンバや広島や鹿島を応援すればいい。ちなみにこの4チームがJリーグのビッグ4ね。
そして、次に負けたら最下位もあり得るというその次の試合の相手が鹿島で、その次がガンバで、さらにその次がレッズ。つまりビッグ4のうちの3チームと3連戦が待っている。絶望的にもなろうというものだ。
もちろんオレは故郷のチームだからアルビレックスを応援しているわけで、そこには勝てばなんでもいいというメンタリティとは別の感情がある。あえて言えば、勝ったり負けたりを繰り返しながら喜びや悔しさを選手や仲間と共有して、そしてこのチームをシェアしていることで故郷と繋がっているという実感を得たいという思いだ。
だから決して勝ち負けが全てではないのだが、それでも負けるのはやっぱり悔しく、特に今年に入ってからの負け方は酷くて、えのきどいちろうが言うように「いつからこんなに闘わないチームになってしまったのだろう」という状態だ。
がむしゃらに百姓一揆カウンターやってくれよ。あげくに庄屋様に返り討ちに遭い、悔しくて地面を叩いても、それはそれでいい。一緒に悔しがってやれる。
だが、今は地面を叩くどころか、動かぬ選手の背中に浴びせられるブーイングを悲しく聞くばかり。
今日もなあ、いよいよなんとかしてくれという悲鳴のような思いを乗せて、キックオフから「アイシテルニイガタ」が3分以上も降りそそいだのに。
これではレオ・シルバがかわいそうである。最近再びレフェリーから狙われて、反則でもないのに反則を取られて、もう諦めてしまっているのか、抗議もしなくなっていて、日本人としてなんだかレオ・シルバに申し訳なくなる。
キャリアのピークを過ぎたレオに、その最後ぐらいは強豪で無双をやらせてみたい。
でも、同じディビジョンで敵味方に分かれるのはあまりに悲しいから、こっちはJ2でぬるくやるので、レオにはぜひ強豪に行き、できればガンバにいって東口と共に無双して欲しい。心から拍手を送るわ。


2016.04.29
娘とディズニー最新作「ズートピア」を観に行った。
映画館はそれなりに混んでいる。連休だものな。
「ズートピア」は娘が観たがっていた。オレも関心はあった。
しかし、これがびっくり。実によくできた作品なのだ。
肉食動物と草食動物が仲良く暮らしているユートピアを舞台にして、実は表面上の平穏とは無事に陰湿な差別や対立が横行しているという構図だ。そこにジェンダーなどの問題も絡んでくる。
そうした重い素材を、驚愕のグラフィックと練り込んだ物語展開の中に巧みに滑り込ませ、上質のエンターテイメントに仕上げている。
シナリオが実によくできているのよ。おお、なんとあのギャグはクライマックスのこの伏線だったのか。
安易なヒューマニズムに逃げ込まず、あくまで骨太のストーリー展開の力で納得させようという物語の力に、映画制作者の力強い意地を感じた。
素晴らしい作品である。


2016.04.28
Kindleを買った。また買った。
電子書籍リーダーである。
今まではiPadかKindleのFIREで読んでいた。なのになぜまたKindleを買ったかというと、安かったからだ。
定価1万円のところ、プライム会員なら4000円引き。さらに広告付きのモデルだと2000円引き。
つまり新品Kindleが4000円で手に入るわけだ。
FIREと違ってKindleは読書しかできないハードだから、読書に最適化された作りとなっている。
軽い。片手で持てる文庫本サイズ。目が疲れない。バッテリーが1ヵ月もつ。
もちろん読書用だから、画面はモノクロ。読書意外何もできない。
まあ、混んでる電車の中でも片手で読めるし、FIREは枕元に置けばちょうどいいや。
そう考えて買ったのだが、実際は予想以上にチープ。うーん。
この一つ上のKindlePaperwhiteという機種だとちゃんと画面が明るくなって見やすいのだが、こちらは最安スペックなので暗いところに行くと画面が見えない。つまり枕元の読書には向かない。
そんなわけで、ちっ、失敗しちゃったかな。
でもまあ気分転換にはちょうどいいし、人に見せびらかすのもアリだから、電車の中でこれ見よがしに取り出して読書しよう。
と思ったのに早速忘れて出かけてしまい、いったいオレは何をやってるのだ。


2016.04.27
それは明大前の駅前の出来事であった。
明大前とは、京王線と井の頭線の乗換駅で、名前の通り明治大学の和泉校舎があるため、学生達でいつもあふれかえっている。
駅前は狭い道が複雑に絡む、世田谷の商店街だ。
この商店街の一角、狭い路地に白いベンツが無理に入ってきた。
どうやら角の向こうで運送会社の2トン車が作業のために停まっていたようた。それでこんな狭い道に入り込んだらしい。
ベンツに乗っているのはばばあである。世田谷のばばあが夕方の買い物のために一人で運転している。
驚くべきことにこの道は一方通行ではなかった。
そのため案の定というか、期待通りの展開というか、路地の反対側から車がやってきた。
見たら、おお、それはなんと赤いレクサス。しかも運転しているのは、こちらもばばあ。同じように夕方の買い物に出た風情の世田谷ばばあが、やはり一人で運転している。
結果、狭い路地にばばあの運転する白いベンツと、ばばあの運転する赤いレクサスが鼻を突き合わせて停まったのである。
おお、なんということだ、まさしくこれはヘビとマングース。
世田谷ばばあ、黄昏のにらみ合いだ。
それを取り囲む通行人。狭い路地にはなんとも言えない緊張感が充満したのである。
通行人達が固唾をのんで見守る中、事態を察した2トントラックが、するすると移動を始めた。そして降りてきた運転手がベンツを誘導し、ベンツはバックで角を曲がり、本来行く予定だった道へと戻っていったのである。
これによって世田谷ばばあの闘いは血を見ることなく終わり、ヘビとマングースはおとなしく巣に帰っていったのだ。
明大前の駅前は、実に恐ろしい場所だと、オレたちは震え上がった。


2016.04.26
三菱自動車が1991年からインチキをしていたというのには、さすがに仰天した。
シャープ、東芝もひどかったけれど、三菱自動車のこの有様は、あきれ果てる。
息子は「これでレッズのスポンサーが減って選手の年俸が下がる、うっしっし」と喜ぶも、「でも、三菱自動車が撤退して、ようやくアルビレックスと同じ予算なんだよなあ」と、彼我のクラブの規模の違いに肩を落としている。
まあ、商事・重工・銀行の御三家をはじめ、スリーダイヤのマークに胸を張るプライド高き方々は、連日テレビでブランドが叩かれ毀損されていることに、はらわたが煮えくりかえっているだろう。
オレは90年代半ばに三菱自動車のホームページをつくったことがある。
ちょうど幻のGDIエンジンの頃だ。東京で給油すればその後は一度も給油しないで九州まで走れる夢のエンジンであると聞いて、ぶったまげたものだった。
しかし、結果を焦るあまりに中途半端なままに世に出してしまい、結果、ほとんどの車種でエンジンが突然停止するというとんでもない不具合を起こす失敗作となってしまった。
そのあげく炎上事件も発生している。
もっともプライドの高い三菱ゆえ、自らの失敗は絶対に認めず、「不具合はあるけど販売中止はしない」というわけのわからない態度を貫いて、販売会社はそんなメーカーに呆れてGDIは勧めず通常のエンジン搭載車を勧めて、そして結果的にうやむやになってどこかに消えてしまった。
東芝・キヤノンのSEDテレビと同じような臭いのする、まあ、とんでも物件だったわけだ。
今、こうしてGDIのことを書きながら、あの頃からとんでも体質だったんだなあと改めて思う。
もちろんオレがホームページをつくった際に一緒に仕事をした人たちやインタビューさせてもらった人たちはとても誠実で前向きで、いい人ばかりだった。
現場はみんないい人なのである。なのに組織に染まっていつの間にか変節してしまうということなのだろう。
リコール隠しに炎上に、そして今度の不正だ。
まがい物を売りつけられて、後ろでベロを出されていた日産は世間の笑いもの。怒髪天をつくとはこのことで、すぐさま数百億円の弁償をしろと叫んでいる。そりゃそうだろ。心中お察しします。
もう三菱自動車はもたないだろうな。
日産の弁償や、税金をごまかされて激怒している国にも納税しなくてはならないし、下取り額が下がったオーナーも補填しろというし、販売店も責任取れというし、ガソリン代と下取りの減損をなんとかしろとヤクザが大挙して販売店にねじ込んでくるのも火を見るより明らかだし、そんなものすべてに三菱自動車が対応して、なおかつ販売が劇的に回復するなんてあり得ない。
だから商事と重工と銀行に「助けてくれ、身内じゃないか」とすがるしかないのだが、スリーダイヤを毀損されて怒り心頭の御三家は「てめえなんざ、知らん。クビくくれ」と、たぶんもう見放しているだろう。
とはいえ裾野の広い自動車産業。
従業員、下請け、二次請け・三次請け,販売店、自治体に与える被害をいかに最小限に抑えて倒産をソフトランディングさせるかという段階なのだろうな。
かといって外資に買わせるのは、シャープに続いてさすがにモノづくりニッポンとしてそれはまずいし、日産がいくつかの車種と一部の人材と一部の販売店を引き受ける、といったあたりに落ち着くのか。
まあ、野次馬の勝手な見立てだが。
それにしてもオレがホームページをつくったころに三菱自動車に入社した社員は、今ごろ、40代半ばになっているわけで、まさか子供、ローンを抱えた人生の胸突き八丁でこんな目に遭うとは、入社時には想像もしなかっただろう。スリーダイヤなら生涯安心と思っていたはずだ。
オレもきっとそんなふうにホームページに書いていたと思う。
オレの書いた原稿を見て三菱自動車に入社した人間も多いはずだなどと思い上がってはいないが、それでもなんだかやるせない気分になってしまう。
開発チームで取材した女性のエンジニアは、モノづくりに携わる醍醐味を語ってくれていて、今でもその時の言葉は覚えているけれど、いったいどうしているだろう。
なんだかとっても残念だ。

「ランチのアッコちゃん」柚木麻子・Kindle。頑張っているのにやってくる毎日は辛い時間ばかりというOLたちを主人公にした連作集。最初の2編は人物造形に失敗していてなんじゃこりゃという出来だったが、後半はなかなか読ませてくれた。それにしても個人的には重松清現象と呼んでいるのだが、1時間のテレビドラマ化を前提としたつくりの物語がやたらと多いのは、ちょっとうんざり。なんというか、このキャラにはこの役者みたいに、原作の時点から配役を考えているような小説が多い気がしている。そういう路線のほうが売れるのだろうか。


2016.04.25
息子が臭い。
中学生男子が部活で激しく体を動かして帰ってくると、臭い。特に足が凄まじい。
ヨメはすぐさま靴に大量のファブリーズを吹き付けて戸外に干すし、娘は「お兄ちゃん、臭い」と逃げ回るし、オレは、てめー風呂に入れ、今すぐ入れ、お願いです入ってくださいと土下座し、家中大騒ぎである。
だが、傷つき、反抗するのが15歳。
臭い臭いと言われれば言われるほど息子は尾崎豊と化し、盗んだバイクで走り出そうとするのである。
息子はへそを曲げ、家族の鼻は曲がるというわけだ。
そんな騒ぎの渦中、西友で見つけた洗剤がスーバーレノアの新商品であね、スポーツの汗用の消臭洗剤。おお、これは。
パッケージを手にとってよく見たら、「子どもの靴下に」と書いてあって、なるほど、中学生男子の靴下の臭いに家の中が修羅場と化しているのはどこでも同じだったのねと納得する。
早速購入して洗濯することにする。
こうして当たり前のように洗濯機を回すわけだが、だが、今朝のことを思えば洗濯機が普通に回るというのはどんなに幸せなことだか。
惨劇は朝一番だった。
今日はいい天気だし、黄砂も西日本止まりらしいし、よーし、シーツを干しちゃうぞということでぶちこまれたシーツをきれいに洗い、三菱の洗濯機は順調に回転を続けた。
三菱重工は戦車を作っているのだから洗濯機だって頑丈で絶対に壊れないに違いないと考えて買った三菱製。
ところがすすぎが終わって脱水に移ろうかという時点で、ぴたっと止まってしまった。エラーが出ている。
どれどれ。「排水の詰まりです」だと。
うわ、めんどくせえ。
オレは洗濯機の足元に跪いて排水ポンプを外し、ポンプの中をゆすいだ。けっこう中は汚れが溜まっていた。
そしてその作業中、ちょっと目を離したスキにポンプからはすすぎに使われた61リットルの水がドバーッと噴出したのである。その水はたちまち洗面所からあふれ出て廊下を水没させ、リビングへと流出し、そりゃもう大変な惨事となってしまったのだ。
オレは絶叫し、ヨメを呼び寄せ、ズボンを膝まで上げて水浸しの我が家の後始末だ。台風かよ、津波かよ、土砂災害かよ。
子どもを送り出した月曜日の朝から、いったいどうしてこんな目に遭わなくてはならないのだ。
天を呪いつつ、尾崎豊になって家中のガラスを割りたくなった衝動を抑え、どうにか始末をする。
ここまでやったんだから排水の詰まりももう大丈夫だろう…ってダメだ、回復しない。
テストするたび再び水が流れ出しそうになり、あわてて対処する。
どうも原因は洗濯機にあるのではなく、排水溝の中にありそうだ。これはやっかいだ。素人の手には負えない。
仕方なく、水処理の業者を呼ぶことにする。暮らし安心クラシアンだ。
早速昼に駆けつけてくれることになった。
実はこの手の水処理業者は山のようにあって、仕事を奪い合っている。オレは何度か仕事で取材し、その裏側というか、仕事の仕組みを見た。取材したのは良心的な業者ばかりだったが、悪徳業者の暗躍する素地が十分にあるので気をつけねばならない。
そもそも工事料金は非常に高く、手に負えなくてわらにもすがりたいという状況で素人の自宅に上がり込むという、まさに人の弱いところにつけ込む商売なので、やりたい放題だ。
一ヵ所でできるだけ稼ごうとするのが原則だから、現場に駆けつけて処理を終えたら、「台所が危ない、トイレが危ない、2階はどうですか」とあおって「一応念のため見ておきましょうかね、おばあちゃん」と相手の不安につけ込んで自分のペースに巻き込み、2階の洗面所を見て「あらら、おばあちゃん、ここはダメですわ〜、今のうちに交換しないと、2階から水が漏れて大惨事ですよ〜」と持ちかけて、追加工事を取る。これが基本的な手口だ。
シロアリ業者やリフォーム業者と同じ臭いがする。
作業員も、ベテランになると社員じゃなくて退職して下請けとして作業を請け負っているから、やればやっただけ儲かるというので追加工事に懸命なのである。
ちなみにこの業界は案外給料がよくて、ズブの素人が転職しても数ヵ月後には月収50万は稼げる。まあ、人が嫌がる汚い仕事はカネになるということだ。
もちろん多くは良心的な業者で、実際にちゃんと正規の料金で交換工事をしてくれるのだが、今しなくても大丈夫な工事も多いというわけだ。
そういうことを知っているから、最大手が良かろうとクラシアンを呼んだ。それにクラシアンは以前、洗面所の水漏れを頼んだし。
昼過ぎにやってきたクラシアン、さすがにきびきびして、最初に名刺を出して、料金の説明をしてから作業を始めた。
「すぐに見つかれば8000円ですが、もし、配水管をのぞかなくてはならなくなったら、光ファイバースコープの料金が3万円、作業量が2万5000円です」と恐ろしいことを言う。
だが幸いなことに作業を始めてものの2分で事態は大きく動いた。クラシアンは「こんなのが出てきましたよ」と配水管の中から白い塊をつまみ上げたのだ。
「ガーゼじゃないですかね」とクラシアンは言うが、ヨメはそれを見て「あ゛ーっ、ちょびの」と叫んだのである。
そうである。ちょびだ。
ちょびとは、オレが通っている整骨院の通称で、ちょびひげの院長のちょびである。
ちょびは、毎回、サロンパスのような膏薬を2枚くれる。オレはそれを「ちょびぺったん」と呼んで、もらっても面倒くさいから肩に貼らずにそのへんに放り投げておく。
それ見つけると、臭い息子や、「はあー、学校まで歩いて疲れた」とアホなことを言っている娘が、「ちょびぺったんちょうだい」と言って、ふくらはぎなどに貼るのである。
そして貼ったまま寝てしまい、夜中にそれがはがれてパジャマにくっつき、そのまま洗濯機に放り込まれて、結果、配水管に詰まってしまったということだった。
ちょびぺったんだったか、原因は。
結局、洗濯機の排水は無事に直り、クラシアンは8000円。しかも二度目のユーザーということで登録されていたようで、1割引となった。
「請求書を送りますので振り込んでください」と言いながらクラシアンはさっそうと次の現場に向かって、やっぱり頼むならクラシアンだな。
そんなわけで洗濯機に振りまわされて、今日は午前がつぶれてしまった。疲労困憊である。
ちなみに冒頭に「息子が臭い」と書いたが、これを「息子は臭い」と書いたら、世間一般的に息子という生き物はだいたいが臭いのだ、という普遍的な状況を表現しているニュアンスになる。あるいは「オレの息子が臭い」と書くと、オレ自身の下半身が悪臭を発しているという不衛生な、あるいは背徳な状況がイメージされてしまう。
だからオレはあっさりと「息子が臭い」と書いた。まったく日本語というのは難しい。

「よろこびの歌」宮下奈都・Kindle。以前読んだ「ふたつのしるし」という作品が大変に好印象だったので、宮下奈都は気になる存在である。で、今日読んだのがこれ。ずいぶんと評判の良かった作品で、なのに知らなくて、読書の手を抜いてるオレはダメだなあ。新設の女子校に学ぶ少女たちを描いた連作集で、いや、そのみずみずしいこと! 思春期の傷つきやすく、残酷で、そして強い心を見事に描ききっている。一言で言うなら、とても愛おしい作品。いや、読んでいて、本当にじんわりと目尻が熱くなってくるんだよ。


2016.04.24
しっかし、今年のアルビレックスは弱いなあ。
いや、弱いのは仕方ない。地方の弱小クラブだ。予算規模の違うビッグクラブに勝てるわけがない。
だが、ジャイアントキリングはサッカーの醍醐味。弱者が戦術に知恵を絞り、ボロボロになりながら走り回ることで、勝機もつかめる。
「臆病者、恥を知れ」とののしられようともドン引きしてゴール前を固め、機を見ては「それーっ、焼き払えーっ」と百姓一揆のように相手陣営になだれ込む、そういう弱者のサッカーを究めてもいいわけだ。
それなのに今年のアルビレックスは、いや、一昨年の後半くらいからだが、百姓一揆サッカーを捨てて、ボールを回すサッカーを志向し始めた。いわゆるポゼッションである。
ポゼッションサッカーは格好いいぞ。まるでヨーロッパの上品なチームみたいだ。
だがポゼッションをするには選手がとても上手という前提があるわけで、アルビレックスのようにJ1レベルと呼べるのがレオとラファエルのダブル・シルバしかいないような弱小田舎チームがポゼッションをやろうとしたところで、相手にびびって自軍の中でボールをこねくり回しているだけにしか見えない。
横パスの連続で、あげくに隙を見て突っかかってきた相手にびびり、あわてて出したパスをかっさらわれてゴールを決められてしまう。
そんなシーンばかりだ。
いや、負けても仕方ないわけよ。弱小なんだから。
でも、全力で走れ。全力でボールを追いかけろ。びびらずに突っ込め。パスをしないで、失敗してもいいからシュートしろ。
見ていて、そういう不満がたまるから、負けて余計に腹が立つ。
もうちょっと全力を出してくれないかなあ。
これではダブル・シルバが不憫だ。こんなチーム、やってられねえよ。と夏の移籍マーケットで逃げだしてしまうんじゃないかねえ。
レオ・シルバなんて浦和かガンバにいたら、おそらく無双。絶対王者のようなチームに君臨するだろう。
レオが遠藤とパス交換して、宇佐美やパトリックにパスを供給するなんてシーン、オレも見てみたいもんなあ。
なんだかこんなぽんこつチームにいてくれて、レオ・シルバには申し訳ないなあ。
というわけで本日も負け。名古屋相手に1−2。
闘う姿勢も感じられず、ストレスがたまりまくりのようで、カスパーの中継では、顔見知りのコールリーダーが最前列で激怒している姿が映っていた。
心臓のあたりを叩きながら選手に向かって絶叫していたから、もっと熱いハートで闘えとか、そういうことを叫んでいたのだろう。
そりゃあ、新潟から名古屋までバスに乗ってきて、そしてこんな試合を見せられて、また延々バスに乗って深夜に新潟へ帰るんだから、ぶち切れたって仕方なかろう。

「カラフル」森絵都・文春文庫。いわゆる青春小説というジャンルはけっこう好きで、例えば「スタンドバイミー」なんかはその名作。これも青春小説の名作と紹介されていたので、手に取ってみた。森絵都は初めてである。自殺した少年の魂が天使に気まぐれで別の少年の肉体で生き返ってしまったら、という設定の物語。テーマは家族の再生かな。少し物語が散らばっているような感じがして、オレの好みではなかった。なお、青春小説の傑作とされるのがロバート・マキャモン「少年時代」で、オレは未読。マキャモンは何作か読んだが、とても上手な作家という印象だった。「少年時代」よさそうだから読みたいなあと思ったら、まだKindleになってなくて、わざわざ書店まで行くのも、と思ってやめた。


2016.04.23
手配していた大型バスのうち、1台が間違って校庭じゃなくて隣の警察施設に停めようとしたそうだ。
気づいた運転手が大慌てで移動しようとしたらフェンスにこすってしまい、「警察施設だから現場検証が始まっちゃってさあ、うひゃひゃひゃ」と息子は大笑い。
校外学習に出かける予定が思わぬ足止めを食ってしまった3年生全員120名ほどが注視する中、警察によるバスの運転手への事情徴収が行われ、想定外すぎる事態に段取りがボロボロになってしまって先生達は大慌て。
「そしたら(担任の)オークボ先生が転んでアゴ打って大怪我。うひゃひゃひゃ」。
先生はアゴを強打して流血騒ぎ。「どうしてアゴから地面に落ちるんだよ、うひゃひゃひゃ」。
警察の事情徴収に先生の流血騒ぎで、バスの出発時間は大幅に遅れてしまい、常磐道をすっ飛ばしてなんとかつくばに着いたけれど、校外学習の時間は大幅に短縮され、「移動時間の方がずっと長かったよ、うひゃひゃひゃ」。
そりゃあ中学生にとってはこんなに愉快な大騒ぎはなかっただろうなあ。
帰りのバスの中でレポートを提出したそうだが、ほとんど中身のないレポートばかりだっただろう。
そんな話を楽しそうにする息子と一緒に歩いて、今日は家族で牛角。
明日、15歳の誕生日を迎える息子が「肉を食べたい」というから、お祝いに焼き肉だ。
息子と娘に腹一杯焼き肉を食わせて、1万ン千円。
そうか、誕生日に焼き肉を食いたいと言う年齢になったのだなあ。
家族4人、わいわい言いながら焼き肉のテーブルを囲むことの幸せをかみしめる。いや、かみしめたのは肉だ。


2016.04.22
事務所の留守番電話にメッセージが入っていた。
最近は固定電話にかかってくることなど、ほとんどない。間違い電話か税務署だ。
だから留守番電話に間違い電話のメッセージが入っていたことはけっこうある。
なんとか証券ですか、という間違い電話が多いので、どうもどこかの証券会社と番号が似通っているらしい。
今回もどうせそんなことだろうと思って固定電話の留守電メッセージを聞いた。
違った、税務署だった。
税務署だった。
税務署だった。
税務署から留守電だった。
おい、税務署から留守電が入っていたんだぞ。オレの気持ちを察してくれ。
心臓に悪い、実に悪い。
留守電はメッセージを再生する。「練馬税務署のほにゃららですが、確認したいことがあるので電話をください。えーと、番号は」というメッセージだった。
そ、そうか。株を買いたいので銘柄を教えてくれという電話ではなかったか。
確認したいというのは、どういうことか。何か発覚したのか。
いや、発覚して困るようなことは何もやっていない。オレは善良な納税者。正しい納税者。
税金と社会保障を合わせた重税感にあえぐ、育ち盛りの子どもを2人抱えて、莫大な残高のローンを抱えて、なかなか減らない体重に苦しむ納税者。
悪いことなど何もしていない。
気を取り直して、税務署に電話する。
こほん、あー、私は正しい納税者ですが、ほにゃららクンはご在席かな。いや、なに、ちょいと野暮用でね。
内線電話をつないでもらう。ほにゃららが出た。
「あー、タンゴさん、消費税納めてないでしょ」
げほっ、げほほほっ、善良な納税者に向かって何ということを。は、払いましたとも。いや、オレじゃなくて顧問の税理士が手続きしたはずだけど、その税理士がオレにうそをついている詐欺師野郎というなら話は別ですが、なにしろオレの父の同級生、そんな悪いことをするとは思えず。
そんなやりとりをして、結局は税務署の勘違いだと発覚。
はあ〜、よかった。
ホッと胸をなで下ろす金曜の午後2時。
まったく税務署からの電話なんて、心臓に悪い。どっと疲れる。二度とかけてきて欲しくないものだ。


2016.04.21
「品川で10時なんです」とまりえちゃんに言われて、午後から辻堂で取材があったから、それなら途中下車してちょこちょこっとできるなと引き受けたわけだ。
ところが前夜に住所を聞いたら品川は品川でも住所が品川であって、駅は品川駅じゃなくて京急の新馬場というどこの田舎だそれはという爆弾。
だましやがったな、まりえ。
現場で待ち合わせたまりえを烈火の如く責めたのだが、「ひー、私も知らなかったんですう」と泣くから許してやった。
おかげで新馬場なんてどこの辺境だという場所から大慌てで品川駅に戻って東海道線に飛び乗り、辻堂に向かったという話。
遠いなあ、辻堂。帰り道も2時間もかかる。


2016.04.20
たった今思いついたのだが、人生90年としたら、サッカーで言うハーフタイムは45才のことで、オレは今後半の15分くらいのところにいるというわけか。
ふむ、これは我ながらなかなかいい例えだな。
人生、後半になったら選手交代も考えるべきだ。つまりは転職とかの戦術変更だな。
やっぱり大切なのは先制点だから、前半は遠慮しないでガンガン攻めるべきだ。息子よ、今はとにかく前を向いて走れ、とか。
お、いいな、これ。
今晩、息子にちょっと人生訓ぽく垂れてみよう。


2016.04.19
まあ、しかし、九州の地震はひどいことになっているなあ。
こんなにも連続して震度5とか6とか。聞いたことがない。
ガソリンスタンドへのロケ車の割り込み、ちょうどよい地震という政治家のTwitterなど、いろいろと雑音も混じっているが、そんなことは放っておいて、とにかく日本人が日本の危機を救わなくては。


2016.04.18
オレは炒飯が好きである。
旨い炒飯を求めて食べ歩くとか、具材にこだわりを持って至高の一品を手作りするとか、そういうのではなくて、普通の中華料理屋の普通の炒飯が大好きである。
塩味の効いたメシとタマネギの甘みがうまく絡み合い、刻んだチャーシューがこれまた歯ごたえよろしく口の中で踊る、そんな普通の炒飯だが大好きだ。
だが一つ問題がある。
たいていの店で出される炒飯はどうしてあんなに量が多いのだ? 特に中国人が経営している店の炒飯の量は、常軌を逸している。
今日もそうだった。
定例の血液検査のため朝食を抜いて空腹で採血を終えたオレは、その後、整骨院でのマッサージ、床屋での散髪を済ませ、ちょうど昼飯時というので地元の中華料理屋に行った。
中国人経営。店先で売っている弁当がなんと350円で、安いので有名な店だ。
今までいったことがなくて、炒飯が食いたかったので立ち寄ってみたわけである。
豚バラ炒飯780円をオーダーする。餃子をつけようかと思ったが、1000円を超えるのであきらめる。
出てきた炒飯を見て仰天。丼で2杯はあるだろう、これ。
餃子を頼まなくてよかったと心底思ったほどだ。
味は上手。ワンタンスープが旨い。
それはいいのだが、とにかく量が。ハンパない。量が。
いつも思うのだが、だったら残せばいいのについ最後までちゃんと食べてしまうのは、やっぱりもったいない世代だからだろうか。
く、苦しい。激しく苦しい。食べ過ぎである。
朝の血液検査でかかりつけ医のナカムラから、太りすぎを注意されたばかり(半年で5キロ増)だというのに、これでは何もならないではないか。
やはり中国人の経営する店は安易に足を踏み入れてはならないと悟った。
息も絶え絶えに家に辿り着いて、すぐに胃薬を飲んで横になる。
吐きそうだ。


2016.04.17
今でこそ寿司は大好物、焼き肉より刺身を選ぶが、それは40代になってから。
20代、30代の頃は寿司、刺身ともちっとも旨いとは思わず、魚は焼くか煮て食うものだった。
だからその頃実家に帰省するたび、父親が「刺身でも食うか」とスーパーからたくさん刺身を買ってきて出してくるのには閉口した。
オレはそんなに刺身が好きじゃないんだけどなあ。
そんな不平が耳に届いたかどうだかわからないが、しかし今になって思うのは、要するに刺身はご馳走のことであって、父親なりに久しぶりに帰省した息子に旨いものを食わせてやろうという親心だったのだろうということだ。
もう亡くなってしまった祖父は、オレが高校を卒業して上京するというとき、荷物の中に氷砂糖を突っ込んできた。
氷砂糖なんて東京に行けばなんぼでも売ってるし、そもそも氷砂糖より旨いものはいくらでもあるのに。
あれも要するに遠く離れていく孫に甘いものを食べさせてやりたいという気持ちの表れで、田舎で甘くて日持ちのするものと言えば氷砂糖しか思いつかなかったのだろう。
親の心子知らずということか、親の気持ちなんて子どもはわかっちゃいないし、わかった頃には親はいないし。
まあ、そういうものなのだろうなあ。

「飢餓海峡」(上)(下)水上勉・Kindle。ずいぶん古い作品だが日経新聞の日曜版で有栖川有栖が絶賛していたので、手に取った。水上勉は初めてである。終戦直後の混乱期から高度経済期直前までの、日本が本当に貧しかった頃を舞台にした作品で、極度の貧困故の悲しい犯罪や生き方を描いている。ほんの数十年前の日本がこんなにも貧しかったことに驚く。分厚い上下巻だがストーリーにぐいぐい引き込まれ、先に進むのがもったいないほど、テンポよく読み進められる。松本清張も面白いが、それをさらに洗練した感じ、というところかな。


2016.04.16
同期の安藤君が本日誕生日を迎えて、めでたく還暦だそうである。
仰天した。
還暦ということは60才。
同期ということだからオレも還暦になりそうなものだが、実は安藤君は一浪。しかもオレは早生まれ。
実質2才差あるから、オレの還暦はまだ2年後なのだ。
還暦になったから赤いちゃんちゃんこを着ろよなあ。
そう言ってからかったが、あまりからかうと2年後に仕返しされるので、ほどほどにしておく。
そんなことより、地震である。
明け方、4時頃トイレに起きて何気なくスマホを見たらYahoo!の災害メールの嵐で、震度6、震度6,震度5と並んでいるので、仰天。目が覚める。
大慌てでテレビをつけたら橋が崩壊して山が崩れて建物が埋まっているので仰天。おい、これは大変なことになったぞとヨメを揺すり起こしたが、きっとこれはいい迷惑だっただろう。
学生のアパートがぺちゃんこで、親御さんたちはテレビの映像を見ながら身をよじるような思いだったに違いない。
日本人は一生の間に3度、大地震に遭遇するという話を聞いたことがある。
20年に一度大震災が発生するから3度という計算なのだそうだ。
なるほど、オレは6歳の時に新潟地震を経験し、30歳で阪神淡路大震災、53歳で東日本大震災に遭遇したので、確かに3回だ。
そう思って油断していたら4度目があったわけだ。
間隔が縮まってないか?
それはともかく、立て続けに揺れが続くなんて、いったいどういうわけだ。


2016.04.15
塾帰りの娘を迎えに行くために駅前で車を停めて待っていたらYahoo!の災害メールが飛んできて、何かと思って見たら熊本で震度7。
驚いて家で息子と映画を観ていたヨメに電話し、テレビに切り替えさせる。
九州が揺れている。
大変な惨事になってしまった。


2016.04.14
仲家に行った。
場所は土支田。なかなか読めない漢字の土支田(どしだ)。
練馬区の中の足立区と呼ばれている地域である。オレんちから徒歩10分。
今、練馬区の中の足立区という、土支田に対しても足立区に対しても、どちらにも失礼なことを書いたオレであるが、仲家はその土支田の定食屋である。いや、寿司屋か。あるいは和風ファミレスか。
今までなぜ行かなかったかというと、そこが練馬区の中の足立区だからである。普通の東京都民はわざわざ足立区まで行って食事などしない。するとしたら、やむにやまれぬ事情があるときだけだ。だから練馬区の人々はわざわざ土支田で食事などしないのである。
だが、今日は違った。やむにやまれぬ事情があったのである。
その事情については、話すと長くなるからまた次の機会に譲るとして、ともかく初めて仲家に行ったわけだ。
噂は聞いていた。「激安」「激盛り」「激デカ」と、とにかく激がつく店であると。要するに下品なのだな。きっと。
行ってみたら、案の定、下品であった。いや、下品というのとは違うな。無茶なのだ。
なにしろボリュームがひどい。すごいのではなくて、ひどい。
刺身定食は刺身が山盛り。いったい何品載っているのだ。添えられたわかめは食っても食っても減らない、まさしくわかめ地獄。
汁がついて、そしてなんと塩からと納豆と生卵までついている。
つまり一杯目は納豆で食って、二杯目は卵かけご飯で食って、三杯目でようやく刺身をおかずに飯が食えるのである。
「普通、刺身定食って刺身が足りなくならないようにご飯を調節しながら食べるんですが、ここは逆ですね〜」とイサワ氏が感心する。
ともかくあきれるほどの量なのだ。周囲を見渡せば、山盛りのにぎり寿司を食っているガテンや、焼きそばとちらし寿司のセットを頼んで「焼きそば大盛り。なに、できない? バカやろ、じゃあライスの大盛りだ。バカやろ、ちらし寿司のライスに決まってるだろ」と逆上しているガテンなどがいる。
さて、この激盛りの刺身定食はいったいいくらなのだ。1200円くらいか。
「二つで1400円ですって」と、伝票をひっくり返して確かめたポンきちが言う。
バカやろ、そんなわけねえだろ。今度はオレが逆上する。
本当だった。700円ちょっと。
信じられない。バカなのか、この店は。
いいや、土支田スタンダードなのだ。これが。だってここは練馬区の中の足立区。
あまりの衝撃におじさんたち(オレたちのことね)は、今度は安藤君を連れて再訪することを誓ったのだった。
いいや、60近いのにいまだに何でも「大盛りね」と一言付け加えずにはいられないバカ食いのイズハラの方が面白いかもな。


2016.04.13
コーヒーはどうやら体にいいというのが定説になりつつあるようで、だからというわけではないが、オレもコーヒーは大好きでよく飲むのだが、本日は日本橋のスターバックスでアイスコーヒーを飲んでもとてもおいしかった。


2016.04.12
だいぶ以前、10年以上も昔の話だけど、ソニーへ取材に行ったときに数名のライターがICレコーダーを使っていて、オレだけテープレコーだったので恥ずかしい思いをしたことがある。
そんなオレもだいぶ進歩していて、現在はiPadで録音してそのままEvernoteでクラウドに上げている。手間いらずで大変に便利だし、後になって「こないだのインタビューの音声データをください」といわれて、えーっ、今ごろいわれても、もう削除しちゃいましたよ、ということもない。
時々、「あれレコーダーを回さないんですか」と不審がられるが、そんな時、これこれこうでiPadのクラウドなんですよ、と説明すると「へー、進んでますね」と感心される。見栄を張るにはちょうどいい。
ただ、オレはほとんど聞き返さない。
聞き返さないものを録音するのも無意味だから、録音もしたくないのだが、録音していないというと「あのライターは録音もしてなかったぞ、ダメなライターだ」と言う人もいて(本当にそういう人がいるのだ)、面倒だから一応録音している。
オレが書いているのは小説でも新聞記事でもなくて単なる広告。発言者がどう言ったかは関係なくて、受け手がどう受け止めるかが大切だから、発言者の言葉をどんどん書き換えていくのが仕事だ。
あんたはミカンが好きだと言ったけど、消費者が今求めているのはリンゴなんだ。だからリンゴが好きって書いておいたから。
それがコピーというものだ。だから発言者の言葉を録音しておくことにほとんど意味はない。
それに、あんたたち、最終的に原稿をチェックするじゃん。
だから録音しても意味はないのだが、時々「あのライターは」と指をさされてしまうので、仕方なくiPadで録音している。
さらに、私はちゃんと録音していますよ、これこのとおり、というアリバイをより強調する時のために、ICレコーダーも持ち歩いていて、聞きもしないのに録音している。
結果としてiPadとICレコーダーが両方録音していると、さぞ大物のインタビューみたいになって、相手のテンションも上がり、なかなかよろしい。
そして、結局一度も聞き返されることなく葬られていくわけだが。だはは。


2016.04.11
娘が中学校の教科書をもらって帰ってきた。
新しい教科書っていうのは、とてもいい匂いがして、嬉しいものだ。親もドキドキする。
オレの母親も、オレが教科書をもらって帰ってくると開いてみて「この歌はこうだった」と、目の前で歌ったりしていた。
オレの嫁も、娘の前で同じことをしている。


2016.04.10
本日のアルビレックスはジュビロ磐田と対戦である。
因縁浅からぬ相手だ。
なにしろ去年までアルビレックスのキャプテンだった大井とチーム得点王・MVPの山本コースケが移籍したチームだ。
特にコースケはファンから圧倒的に支持された男で、それがアルビレックスホームゲームでなぜか敵のユニフォームを着てこちら側のスタンドをじーっと眺めている様子を見ると、とてつもない嫉妬心がわいてくる。
五代君に管理人さんを取られてしまった三鷹の心情だ。
対して大井健太郎は、キャプテンだったというのにみんな案外冷淡である。それはアルビレックスから移籍することになった時に発したコメントが「ずっとジュビロが気に掛かっていた」「ジュビロの力になりたいと思っていた」と発言し、そんなにアルビレックスにいるのがイヤだったのかとサポーターの心を逆なでしたからである。
ちなみに大井健太郎はアルビレックス時代「新潟のサポは優しすぎる。出て行った選手に拍手はいらない、ブーイングして欲しい」と発言していたので、当の大井が移籍してこちらに刃向かってきた今日は、ごくわずかのブーイングとまったくの無反応で迎えてやったのである。
そんなふうに非常に因縁部会相手とのゲームだ。絶対に負けるわけにいかない。
もちろんそのような女々しい感情ばかりではない。
J2からの昇格組とはいえ、実力的にはJ1中位ぐらいはありそうなジュビロだ。結果いかんでは、こちらのポジションも計ることのできる、ベンチマーク的な意味合いもある。
現在アルビレックスは9位だ。ちょうど中位。
二ケタが当たり前なのでちょっと落ち着かないが、ここで勝てば一ケタにもなじめるだろう。
しかもこの先、ゴールデンウィークを挟んでの連戦は、広島・名古屋・甲府・鹿島・ガンバ・浦和・川崎と続く。勝てそうなのは甲府ぐらいしかなくて、下手すりゃ7連敗も十分あり得るという状況だ。
ここで勝てなきゃ次に勝てるのは梅雨時かもしれない。
そのようなしびれる状況でのゲームであったから、絶対に勝たなくてはならないというのに、なんということだ、1-2で負けてしまった。
しかも驚くぞ、相手の2点はいずれもPK。
1試合に2つもPKを与えて勝てるわけがない。
相手のチャンスはその二つしかなかったというのに、二つともPKにしやがって。
先制点はアルビレックスだ。ラファエル・ジルバだった。
山崎からレオ・シルバとつないで、とてもいい感じに相手を崩しての先制点である。覚醒したラファエルも単独得点王だ。
なのにその直後に立て続けにPK2本である。しかも蹴ったのはラファエルと得点王を争っているジェイである。
結果的にジェイにラファエルも抜かれてしまって、そりゃあラファエルも怒るだろう。こんなボケチームでやってられっかと、この夏の移籍を画策しても誰もとめられないだろう。
広島から加入の野津田が、いったい何しに来たんだ言いたくなるぐらい何も理解せずに浮きまくっているという問題はあったが、おおむねチームはいい闘いをした。
なのに守護神だ、守田だ。いくらなんでも酷すぎた。
去年も酷かったかが、今年は少しはよくなっているだろうと期待したが、甘かった。去年よりさらに酷いではないか。
ガンバに移籍した東口が残っていたらアルビレックスは今ごろ3位と言われるのも、納得できる。
レオ・シルバがいながらどうしていつも降格争いをするのだと他サポに真面目に問われるのも納得できる。
このままでは選手の心が折れてチームは空中分解だなあ。困ったものだ。


2016.04.09
タクシーの何が大変って、自分は行く気もないところに他人の指図に従って行かなくちゃならないところだよな。
そういったら「アンタだって、他人のしょうもない発言を気の利いた文章にまとめる仕事だろ」と指摘された。
うむ、確かにそうだ。仕事っていうのはそういうものであり、それで対価をもらって生活しているわけだ。
リビングルームのコンセントの差し込み口がぐらついているのが気になっていた。ずっとだ。
放っておくと、そのうち漏電でもしちゃって、火事になったりしないだろうか。気になりだすと止まらない。
そこでネットで電気工事店を探してみたら、中野区に一般家庭向けの電気工事を手がけている業者を見つけたので、コンセントの状態を写真に撮ってメールで送り、修理を依頼する。
暇だったようで、すぐに修理に来てくれた。
業者はぱぱっと差し込み口を開いて、「念のため交換しておきますね」と手際よく修理してくれた。
このまま放っておいたら漏電しちゃいますかねと聞いたら「いやあ、そんなことはないっすよ」と業者は素人質問にも丁寧に答えてくれた。
やはり餅は餅屋。
素人にとってはものすごく大変に思えることでも、プロの手にかかればどうってことがないのだった。


2016.04.08
四谷にあるセブンイレブン本社には何度か足を運んだことがある。買い物じゃないよ、仕事だよ。
印象に残っているのは、車を停めて入ろうとしたら警備が脱兎の如く飛んできて「ダメだダメだダメだ」とオレたちを追い払ったことだった。
どうやらその日は鈴木会長が会議のために出勤する日らしく、会社全体がぴりぴりしていて、そこは鈴木会長の通り道だから出て行けということだったらしい。
知らないとはいえ、そんな場所に車を停めて申し訳なかった。
だが、出入り業者ではあっても外部からの来客に対して追い払うような扱いはないだろう、この会社は上ばっかり気にする組織で、きっとダメになるに違い。
オレはそう思ったのだが、しかし、実際はダメになるどころかコンビニで一人勝ち。連戦連勝で増収増益を続けたわけだ。
その天上人の鈴木会長ご乱心で今回の唐突な辞任となった。事態を振り返れば、どうやら鈴木会長の世襲へのごり押しを周囲が何とか押しとどめ、それにわがままじいさんがぶち切れで「じゃあ、辞めるもんっ」となったようだ。
困ったじいさんだ。
その困ったじいさんの暴走を、なんとかギリギリのところで押しとどめたようだ。
なんとかガバナンスが機能していることを世間に示したのは、たいしたものである。
超高齢化社会、これから似たようなことが起きてくるわけだが、今回のケースはいいお手本になるだろう。


2016.04.07
本日は娘の入学式である。早いもので、もう中学生だ。
桜はどうにか残ってくれたが、激しい雨が降っていて、びしょ濡れでの登校である。
入学式で娘は新入生の誓いを述べるという大役を任された。
たまげた。近隣の小学校の持ち回りだそうで、今年は娘の小学校の番。代表委員の副委員長、つまりは生徒会の副会長を務めるなど、いろいろと頑張ったご褒美として、娘にやらせてくれることになったらしい。
ありがたい話である。
そこで、ありがたいついでに、どんな誓いを述べるか、オレが原稿を書いてやった。だはは。
短時間で素晴らしい内容の誓いを書いたので、娘も息子もヨメもびっくりである。当然だ。オレはこれが商売だ。
そのプロの書いた文章が、どういうわけが学年主任の先生の手によってチェックされ、加筆されてしまい、とほほほと泣き崩れるプロ。
いや、それはオーバーだが、ともかくオレが書いた骨格に学校側の教育的配慮のニュアンスが書き加えられ、およそ5分の新入生の誓いが完成したのだ。
呼名、祝辞、祝電披露、教員紹介と順調に入学式は進み、いよいよ娘が新入生の誓いを述べる番が来た。
「新入生代表」と名前を呼ばれて元気に立ち上がった娘は、壇上に登って堂々と誓いを読み上げたのである。
緊張でがちがちになったのはオレだった。とほほ。
それにしても昔から思っていたが、娘はいい声をしているなあ。
「春の雨に打たれ、桜が舞う中」という出だしの一言で、会場の空気がいっぺんに変わってしまったものなあ。
これにはちょっとびっくりだ。この声は財産だと思う。
中学の入学式は一生に一度のことで、その場で代表して挨拶する機会をいただけたことは、なんとも名誉なことで、嬉しい限り。娘本人よりも親の方が鼻高々なのだ。
家に帰り、夜、塾から帰ってきた娘に、いろいろと中学のことを聞く。どんな中学生活が始まるのだろうなあ。
オレ自身、中学生になった初日のことは今もはっきり覚えている。娘も今日のことをずっと覚えているのだろうか。


2016.04.06
電車の中に、ぼちぼち新入社員らしき若者の姿を見かけるようになった。
ろくな研修制度のない中小企業の新入社員は、早くもOJTという名の突撃営業なのだろう。
もっともオレなんて研修そのものがなかった。かわりに富士山のふもとでやっている精神修養みたいなアホ合宿研修に行かされたが。
まったくなんであんなくだらないものに参加させられたんだろうな。不思議でしょうがない。
電車の中の新人には、新人かと思わせて実はその前の就活学生も混じっている。いろいろと大変だ。
そんな連中に混じって降りたのが田町駅港南口。
ここにはまだ桜がだいぶ残っていて、湾岸地帯独特の空気感のもと、とても爽やかである。
昔はこのあたりなんて港湾労働者しかいなかったのだが、タワーマンションが林立して、ずいぶんとしゃれた街になったものだなあ。
ちなみに今日は息子の始業式。中学3年である。
クラス替えがあって、聞けば2年の時と同じ担任になったらしい。
高校受験のない中学3年生というのは、もしかしたら地上で最もアホな生き物かもしれず、今年1年、いったい何をやらかしてくれるのか、楽しみである。
とりあえず今の息子の一番の関心事は中国語らしく、ネットの教材を使っては一生懸命中国語を独学していて、今日は何を思ったか、中国語を英語に翻訳するという独自の学習法を編み出して実践していた。
わきあがるエネルギーの向かう方向が微妙にズレているようで、なんだか面白い。
それはそうと、ナビスコカップの川崎戦。ホームで0−5ってのはなんの冗談だよ。
目眩がしてしまった。


2016.04.05
やっぱり今年は事件の年だな。
例の年表を書き続けておけばよかったと思う。中野の劇団員殺人の犯人逮捕とか、今や中学生監禁2年事件の陰にひっそりとしてしまった。
そして今度は地下鉄のベビーカーが挟まっちゃって激突事件である。
いろいろ想像がつく。
車掌は、コートの裾とか、カバンのベルトとかが挟まったくらいの感覚だったのだろう。定時運行をキツく指導されていたのだろう。
車掌はもちろん悪いが、でも、オレはベビーカーを畳まず、駆け込み乗車をした旦那が一番悪いと思うなあ。
いったい何を考えているのだか。
この事件を受けて、すべての鉄道関係に厳しい指導があったのだろう、今朝の地下鉄は、ドアが閉まりかけては開き、また閉まりかけては開き、というのを各駅で何度も繰り返して、どえらく運行が遅れていた。
困ったものである。
そして、そのドアが閉まらないうちにまた新しい事件。
パナマ文書だ。
どうも21世紀最大のスキャンダルになりそうな気配だが、正直に言うと、オレにはまだ何が何だかさっぱりわからない。
ただ、えらこっちゃえらこっちゃとネットを見て騒ぐのみである。


2016.04.04
久しぶりに市川駅に降りて、確かここには中山親分の実家があって、学生の頃に泊まりにきた記憶があるのだが、もちろんまったく場所は覚えてなかった。
仕方なく駅ビルで昼御飯を食べる。
夜、家族を車に乗せて近所を一回りし、夜桜見物をする。
曇っているせいか、いや、そもそも夜だからか、あまりよく桜が見えない。
大泉学園駅前の桜並木に和光樹林公園、別荘橋の川岸(ここは見事!)、そして三原台公園。どこも、今年もきれいに咲き誇っていて、やっぱり桜はいいなあ。


2016.04.03
道路路を挟んだ向かいの小学校の校庭を見やって「今年の桜は、気のせいか、いつもに比べて色が濃いように思いますね」と、ちょびが言う。
凝り固まった首筋をほぐしてもらいながら、はあ、と答える。
ちょびは、行きつけの整骨院の院長だ。吊革も持てないほど痛かったオレの左肩を2カ月ほどで治したから、腕は確かなのだろう。以来、週に一度ほど通って肩や首筋などをマッサージしてもらっている。 (今オレはこの日記を市川駅のタリーズでコーヒーを飲みながら書いているのだが、店内にも関わらず目の前で大声で電話しているおばちゃんが「いまワタシね、えーと、なんていうの、タルーラってお店にいるのよ」と大声でしゃべっていたので思わずイスから転げ落ちそうになった)
ちょびは、ちょびひげだから、ちょびと呼ばれている。
そのちょびの言うことが本当かどうかはわからないが、確かに桜は満開だ。しかも今年は寒の戻りがあったから、寿命が長い。
「色が濃いのは寒の戻りがあったせいだからですかね」とまったく適当な言葉を返して、引き続き首筋を揉んでもらう。
今日は、光が丘の公園で桜祭りだ。広い園内にはたくさんのシートが敷かれて花見客が陽気に騒いでいる。その近くのステージでは毎年娘のダンスサークルがパフォーマンスを披露しており、今年もダンスとよさこいを踊るのだ。息子は昨日に引き続きバドミントンの大会があり、「今日は女子の応援だよ」といいながら朝早く出て行ったので、光が丘公園での娘のダンスを応援にきたのは妻とオレである。
いや、正確に言えば妻も子のダンスサークルに所属しているので、応援はオレだけだ。
当然のことながら応援しているとダンスサークルの責任者に「今度はお父さんも一緒にお願いしますよ」などといじられてしまう。
光が丘の桜は見事だ。
一つひとつはどうということはないのだが、とにかく大量に咲き乱れているので、桜に桜が重なって空を桜色に染め上げている。実に風情ある光景だ。
その桜を見上げているのは、近隣からやってきた人たちをのぞけば高齢化率60%超の光が丘団地の老人たちであり、枯れ木ばかりなのだった。
そんな失礼なことをほざきつつ、居並ぶ屋台を眺めて、焼きそば、牛ステーキ串、唐揚げなどを食っていると、娘に「お母さんが、食べ過ぎですと怒ってるよ」と注意されてしまい、その娘を車に放り込んで塾に送り届けて、次に向かったのが石神井公園の花見。
そうである。今日は花見のハシゴなのだ。
石神井公園は桜祭りではなくて、幼稚園児代からの仲良しご近所さんが集まってのお花見。光が丘からの移動なのでちょっと出遅れてしまった。
3年前にここでお花見をしたときは、まだNちゃんは存命で、もう自由に歩くことはできなくなっていたけれど、地面に座りながら友だちが転げ回るのをケラケラと笑いながら眺めていたっけ。そのときの光景が頭に自然に浮かんできて胸が締め付けられる。
むちゃくちゃ寒い中、それでも五時過ぎまでだらだらとしゃべって、気心の知れた家族ばかりだから、とても楽しい。話題はやはり子どものことが中心で、幼稚園は当然同じだったが、中学はものの見事に全員バラバラの学校に進学し、そして今年は受験というえわけで、それぞれの学校での様子やどこの高校に行くのかという話で盛り上がる。
こういう近所づきあいはとても楽しいし、いつまでも大切にしたいものだ。
塾で娘を拾って家に帰る。帰ってすぐに娘と風呂に入る。なぜだかぐったり疲れてしまった。ダンスによさこいに塾に、娘も疲れてしまった。
はあ〜といいながら一緒に湯船に浸かって、さて、中学生といつまで一緒に風呂に入っていられるのだろうと思う。
制服姿の娘のスカートをめくって「外でやったら犯罪だから、家の中でやらせてくれ」と喜んでいるようでは、そろそろ娘から一緒に入ることを禁じられてしまうかもしれない。とほほ。


2016.04.02
息子はバドミントン部に入っている。この春から中3なので、最上級生だ。
もっとも中高一貫校だから、常に高校生が近くにいるので、あんまり大きな顔もできないらしい。
サッカー部やテニス部、野球部といったメジャーな部ではなくてマイナー競技の部活を選んだのは、当然のことながらメジャーな部だとレギュラーになるだけでも大変という思いがあったからのようだ。
マイナーな中でもなぜバドミントンだったのかは、よくわからない。
遠征や合宿などが多くて、父母会まであるような部だと親が大変だから、これは助かっている。
ちなみに息子の通う中学には、父親が親睦を深めるためのソバ打ちの会というものがあるらしいが、そんなもの誰が入るか。お断りである。
なお、先ほどさりげなく野球部と書いた。しかし、実際は息子の中学に野球部はない。部員激減で消滅した。
10年後ぐらい、日本の野球はマイナースポーツになっているかもしれない。実際、テレビでの中継もなくなったし、ほとんどの家庭で今や野球なんて見ていないだろう。
先日、侍ジャパンの強化試合があったが、裏番組でやっていた卓球の世界選手権に視聴率で負けたそうだ。そりゃあオレだって石川佳純ちゃんの方が見たい。ぴょんぴょん飛び跳ねる姿が見たい。
話は戻って、今日はそのバドミントン部の息子も出場する大会があった。息子はシングルスに出場した。
ノーマークの進学校ゆえ、今まで出ると負け。一回も勝ったことがない。
ところが今日の息子は1回戦に勝ち、2回戦のシード相手にも勝った。
1回戦の相手は「福島中という謎の中学なんだよね」と、朝、説明してくれた。それはともかく2回戦はシード校だから、よく勝ったものだ。
息子からは「2回戦勝った」というLINEが来た。
そして3回戦は、角シード、要するにシード校の中でも、対戦表の角の方にいるヤツで、つまりけっこう強いヤツで、それにも息子は勝った。「3回戦勝った」というLINEが来た。
出ると負けのノーマーク弱小校のバドミントン部は大騒ぎだったらしい。男子部員はわずか5人。しかも2年生だけ。
4回戦に勝てば、なんと奇跡の決勝トーナメント出場。だが、残念ながら息子はそれには敗れてしまった。
しかし、3回戦も勝ってしまったというのは、大事件だった。
夜、自転車を飛ばして帰ってきた息子は、「勝った勝った、腹減った」と叫ぶ。オレは息子を隣のラーメン屋に連れて行って、大盛りチャーシュー麺を食わせてやった。
チャーシュー麺を食いながら息子は、いかにして試合に勝ったか、どれだけチームが盛り上がったか、事細かく教えてくれた。相当に嬉しかったのだろう。
スポーツのよいところは、何か目標に向かって努力することで、それを乗り越えることを実体験できるという点にある。これはバンドとかでも同じだ。
要するに努力すれば成長できることを知り、壁を乗り越えられることを知り、それでもなお乗り越えられない壁があることを知り、壁と折り合いをつけていくことを知れるという点が、スポーツの素晴らしいところだ。
今日、大会で3つも勝ったというのは、息子にとってとても大きな財産になっただろう。
中学時代に部活の仲間と本気で盛り上がれるというのは、素晴らしいことだ。いい部に入ったと思う。


2016.04.01
新年度である。エープリルフールである。
今年も4月1日は家で仕事だ。あまり予定が入らない。普通の会社はいろいろと忙しいからな、オレみたいな人間の相手なんてしていられないのだろう。
しかし春は眠い。ことに一人で机に向かっていると、眠い。
ついウトウトとしてしまって、いやあ、仕事の合間の昼寝って気持ちいいですね。


2016.03.31
入門したときはとてもひ弱で、その肌の白さからつけられた名前が、白鳳。
立派で品格ある四股名だと思っていたが、そんなことが由来だったとは驚きだ。
プロレスラーだったミスターヒトが「クマと闘ったヒト」(中嶋らも)という本の中で「最強なのは相撲取り。大関、横綱には、誰もかなわない。強さの質が違う。ヒクソンだって平手を張られて終わり」と発言していたが、この相撲最強説はプロレス関係を中心によく聞かれる話だ。
プロレスには相撲出身者が多いせいだろうか。
それはともかく、横綱の白鵬が桁外れの強さだということは誰にも容易に推察できる。
オレは相撲はまったくの門外漢で無知もいいところなのだが、いつだったか、相撲界の話として「白鳳の強さは相撲取りの中でも突出している」と聞いて、それはそうだろうなあと納得したものだった。素人が見ても、あの強さは規格外れということがよくわかる。
先場所だっけ、菊バウワーとかの相撲取りが優勝したとき、白鳳がわざと負けたというのは、オレがちらっとニュースで見ただけでもわかった。明らかなプロレスだった。
ここで今さら一つ優勝を重ねるよりも、菊ちゃんに負けてやった方が、なんぼか業界が盛り上がる。
そう考えた白鳳が勝ちを譲ったのも当然だろう。それぐらい朝飯前の、とつてもない強さということだろう。
聞いたところによれば、その白鳳、日本人に受け入れられたくて、日本人になりたくて、それで努力を重ねてこんなにも強くなったのに、どうしても日本人に受け入れられないことに狂おしいほどの思いを抱いているという。
こんなにも日本の国技に尽くしているのに、いや、尽くせば尽くすほど日本人から距離を置かれてしまうことに、胸をかきむしりたいほどの思いなのだそうだ。
日本国籍に帰化したくてもできないのは、モンゴルの国民的英雄の父親が反対しているからだとか、婦人の父親が逮捕歴のある人物だからだとか、いろいろと噂はあるようだ。
ならば帰化せずに年寄りを目指すかということだが、そうなればますます露骨な差別を受けかねない。
そんな様々な事情があって追い詰められ、自ら心を閉ざすようになり、荒れるようになったのかもしれないな。
オレのようなまったくの門外漢であっても仰ぎ見るような大横綱である。相撲界はもっと白鳳を大切にしたほうがいいと思う。
そして話はいきなり飛躍して今日発売の週刊文春に飛ぶのだが、文春が今週ターゲットとして首を狩ったのが菅原一秀。例の保育園問題でヤジを飛ばした中堅国会議員で、外務副大臣なんかを務めていた男だ。
この一秀くん、実は練馬選出の議員で、よく駅前で演説したりして、オレもよく握手している。それどころか魚せいのカウンターに並んで刺身を食ったこともある。
さすがにその時は両サイドをごっつい秘書が固めていたので、話もできなかったが、駅前で演説しているときは時々言葉を交わしたりしている。
ちなみに一秀と書いて、イッシューと読む。地元では誰も菅原とは呼ばず、「イッシューがいたぞ」という具合に呼び捨てる。
そのイッシューに愛人がいたということで文春が狩りに行ったわけだが、よく読んだら、なんとイッシュー、10年以上も前に離婚して独身だったのね。子だくさんのよき父親ぶりをアピールしていたと思ったが、アレはつくっていたね。
独身だったら愛人もなにも、単なる恋愛だから別にかまわんだろ。
と思ったら、なんと一瞬にして練馬区の書店とコンビニから週刊文春が消えてしまったとの話で、事務所が大慌てで買い占めに走ったのだろう。そのうろたえぶりを見るに、何かもっとやましいことがありそうだな、イッシュー。
というか、オレ自身がその記事を読んだのもdマガジンだったし、ネット時代の今、書店やコンビニの週刊文春を買い占めるという行為のアホらしさに気づかないところに、大丈夫かよ、イッシュー、と心配せずにはいられない。
その週刊文春で面白いことを書いていたのが、林真理子。友人である乙武の不倫問題についてだ。
奥さんにも謝罪文を書かせたことのダメさを糾弾しつつも、林真理子は乙武君について、健常者の男性から嫉妬される障がい者になった、と褒め称えている。なるほど、確かにその視点はなかった。
両手両足がないというのは超弩級の障がい者なわけで、誰も正面切って乙武君にはものを言えないのは確かだ。
一時、乙武君がスポーツライターとしてNumberあたりに原稿を発表していたときは、両手両足のない障がい者が一流のアスリートの話を聞きたいとやってきたらインタビュー拒否なんてできないし、ずるいなあと思ったものだった。
今回はなんと5人もの不倫相手がいて、さらにそれ以外にもたくさんの相手がいたようで、健常者としては「ななな、なんであんな体で、あんなカ×ワなヤツが、そんなにもてるわけ?」と嫉妬してしまうわけだ。
どんなに爽やかでどんなに地位があっても、最後の両手両足というフィジカルの部分では絶対に負けないはずだったのに、なんでだよ〜、と。
確かにそれはある種、痛快で愉快な逆転劇。林真理子のいうように、健常者からガチで嫉妬される障がい者というものになったわけだ、乙武君。
ところがここに奥さんがからんでくると、「障がい者である乙武君にあんなに尽くしてきた人に、どうして謝罪させるのだ」という別の色が入ってくる。奥さんがいなければ何もできないくせに、と。
奥さんに謝罪させたことで、せっかく健常者を蹴落としたというのに乙武君は再び転げ落ちてしまったかのような感があるなあ。
もっとも、こんな時に「手も足も出ませんよ〜」と困ったギャグをいうのが乙武君。
開き直って「七転び八起きです。あ、起きられないや。起こしてください、そしてもう一度やり直させてください」ぐらいのことをいって、再び政治家を目指すぐらいの強さを見せて欲しいものだ。
別に政治家に清廉な道徳家であることを求めているわけじゃないし。イッシューもそれぐらいの開き直りを見せればいいんだよ。


2016.03.30
飯田橋駅で南北線に乗り換える。
最近寝るのが遅いせいか(といっても11時頃だが)、春になったせいか、とにかく眠い。
残念ながら南北線では座れなかったので、ぼーっと立っていたら、車内のアナウンスが変なことを言ったのだが、ぼーっとしていたので聞き逃してしまった。
帰りにまた南北線に乗った。今度もぼーっとしていたけれど、車内のアナウンスを聞き逃すほどにはぼーっとしていなかった。
アナウンスは英語で「ネクストはなんちゃら駅だよ、ファイブ」とか「さらにネクストの駅はかんちゃらだ、シックス」と言っていた。
あれれ、なんで、数字がつくのだ? スタメンの発表なのか?
違った、背番号ではなかった。駅の番号だった。
読売新聞に「JRも地下鉄をパクる」と出ていたが、要するに来日外人のために複雑怪奇な東京の地下鉄を乗りやすくしてやろうというお節介で、駅に番号を振っていて、それを車内放送でも駅名に付け加えているという次第だった。
なるほど。確かにその方がわかりやすい。
「タメイケサンノウ」とか「アザブジュゥウバン」とか、外人の耳にはなんじゃらほいってなもんだろう。番号をつけてあげれば、とてもわかりやすくて、親切だわな。
そういや昔、渋谷で外人に「アサクサミツケはドコですか〜」と聞かれて、お前が行きたいのは浅草なのか、赤坂なのか、どっちなんだ、いや、もしかして本当に浅草見附という場所があって、田舎者のオレが知らないだけじゃないか、とパニックになったことを思いだした。
駅の案内と言えば、今朝のテレ朝のグッドモーニングで、林修が豊橋駅のことを「あの複雑怪奇な駅でちゃんと乗り換えできるだろうか」と言っているのを聞いて、そうだった、豊橋駅だったと思い出した。
豊橋駅。
まさしくあそこはラビリンスだ。
名鉄とJRが同じ改札を使っているのにまず仰天。もっとも中目黒とかは地下鉄と東急が同じ改札だから、まあ、ありといえばありだ。
その改札を通っておそろおそろとホームに行くと、今度は同じホームを名鉄とJRが仲良くシェアしている。
だから次の列車を待つとき、どこに並べばいいか、かなり迷う。
そして決め手はホームに置かれたICきっぷのタッチパネルだ。見ていると電車を降りたかなりの人が、このパネルにSuicaをタッチさせている。改札でもないのに。
これには相当に混乱させられて、えーと、オレはさっき改札を通ったからここにいるはずなのに、さらにこのホームでまたタッチしなければいけないのだろうか。もしタッチしないと、降りる駅で怒られたりするのだろうか。
もちろんそんなことはなくて、名鉄で豊橋に来た人がJRに乗り換える際に改札を通らなくていいので、ここで一回Suica(じゃなくて名鉄のカードだが)をタッチして精算しているという仕組みなのだった。
この複雑怪奇なシステムは、地元の人には日常だろうが、初めての旅行客には相当にハードルが高く、しかも新幹線からの乗り継ぎだったりすると、ほとんど呆然と立ちつくしてしまうほどの駅なのだ。豊橋。
もっとも北千住駅なんてそれ以上に酷くて、北千住から金町へ行こうとして、わずか5分程度の距離だというのに、いったいどこのホームに行けばいいのか、まったくわからない構造になっている。
松戸方面のホームに立ったら、ここじゃダメだと書いてあって、よく見たら各停はもっと下のホームにしか停車しないらしく、あわててエスカレーターを降りたらちょうど綾瀬行きの電車が来たので飛び乗ろうとしたらアナウンスが「金町に行く人は次の電車に乗りなさいね。これに乗っちゃダメだからね」と叫んでいて、混乱の極み。
ど、どれに乗ればいいんだ、オレは。
もっとも地元の人も混乱していて、おばあちゃんがオレに「私はどれに乗ったら」て聞いてきた。
東京に暮らしてもう40年以上だというのに、電車はなかなか難しいものだ。


2016.03.29
秋田の庄内空港から山形の鶴岡。
もちろん飛行機、ANAだ。
スキップなので、ネットで予約して、スマホでチケットレス。
とても便利で簡単だ。人に「チケットは?」と聞かれたので、Suicaですよ〜と答えておいた。
春の庄内平野は、遠くに雪をかぶった鳥海山がぼんやり浮かんでいて、とても美しかった。
春はいいなあ。


2016.03.28
大闇で昼飯を食うことになり、立ち寄ったのが「ターニャ」というロシア料理の店。
昔はさぞ美人だったろうおばちゃんが一人で切り盛りしているようだ。
ロシア料理、旨い。
おばちゃんに結婚して日本に来たのかと聞いたら、びっくり仰天。
ロシアで日本人と結婚し、来日して住んだのが福島。
そして福島で5年間、店をやって、そこで遭遇したのが東日本大震災。
家は流されなかったがいろいろと立ちゆかなくなって福島から埼玉に避難してやってきて、そして大宮に店を開いて4年目だそうだ。
そうか、そんな過酷な境遇だったか。
そんな目に遭っても、日本に残って、料理を創り続けてくれている。なんだか日本人として、深く感謝したくなった。
ありがとう、本田アチアナさん。


2016.03.27
代表選手はいない、派手な乱打戦でもない、地方チームどうしのカップ戦で、スコアは1-0という、地味なことこのうえないゲームだったというのに、ものすごい感動と盛り上がりだった。
守田が0点に抑えて、レオ・シルバが1点入れて、成岡翔が久しぶりに途中から出場して、そのどれもがサポーターにとっては思い入れたっぷりに語れる出来事。
あんなにたたかれていた守田が今期初めての完封をして、場内全ての空気が今日のMVPは守田でいいよなと温まり、本当のMVPであるレオも笑顔で、そして守田が少し涙ぐみながらヒーローインタビュー。
ゲームの後にも守田ダンスをやったのは初めてだった。感動的だった。
成岡翔が田中達也に交替して出場したときの会場の盛り上がりはピークだった。
そうしたことの一つ一つ、じっくり語れる。ひいきのチームがあるというのはこういうことだとおもう。
今季、息子が現場で見た試合はこれで2連勝。
よし、いいぞ、息子よ。次は埼スタでの浦和戦に乗り込もう。
帰りの新幹線、息子と試合を振り返って盛り上がっていたら、真後ろの席に鳥栖のサポーターが一人で座っていることに気づく。
新潟から鳥栖はさすがに遠い。サポーターは全部で30人程度だったか。
新幹線に乗っているということは、関東在住の鳥栖サポーターだろう。
負けたゲームの後だというのに、いじけることなく、愛するチームのユニフォームを着て堂々と一人で敵地から出発する新幹線に乗り込んだというわけだ。
男だ。サポの鏡だ。敵ながら天晴れ。オレと息子は心の中でエールを送ったのだった。


2016.03.26
娘の卒業式が終わって、一段落。
子どもが2人とも中学に行くようになると、いろいろと家族の予定も合わなくなってくるだろう。
寂しいものだ。
ならば小学校最後の春休みぐらい一緒に仲良く過ごしたいと思うのだが、それは親の勝手な思いであって、子どもは親なんか無視して遊びに行くのであった。


2016.03.25
子どもたちが幼稚園に通っていた頃、父母会の会長を務めていたことがある。お飾りではあるが、それなりに大変だった。
一番参ったのが、お遊戯会への参列だった。
来賓席のような、会場全部から丸見えの一番前の席に園長と並んで座り、朝から夕方までお遊戯会を眺めて、目を細めては拍手するという仕事だ。
それで発見したのが、お遊戯会というのは自分の子どもが歌ったり踊ったりするから可愛いのであって、他人の子どもが踊っても動物園のサルが跳ね回っている程度にしか見えないということだった。
そんなものを延々と見せられて、しかも会場の一番目立つところに座らされているから寝るわけにもいかず、まったく難行苦行そのものだった。
午前が終わって「会長さん、午後は一時からですよ〜」と言われてお昼休みをもらったオレは、こんなもん、やってられっかと、逃げ出すことを計画。午後の部が始まる前に、えーと、ちょっとトイレと言いながら逃げ帰ろうとしたら事務のおばちゃんに見つかって「会長さん、ホールはこっちですよ〜」と連れ戻されたのだった。どうやら見透かされていたらしい。
今日は娘の小学校の卒業式。
幼稚園の父母会長時代のそんな難行苦行を思い出したのは、もちろん他人の子どもの卒業式なんて面白くもなんともないと気づいたからである。
オレの娘の晴れ姿は、それは可愛い。
門出の日だ。咲き始めた桜も、きれいに晴れ上がった青空も、すべてオレの娘のためにあるってぐらいだ。決して他人の子どものためではない。サルのためではない。
それぐらいの気持ちだから、卒業式なんて我が子以外は目に入らず、ひたすら退屈なのだ。
と思ったが、教員をしている弟にそんなことを漏らしたら、教員というのはさすが教育のプロであって、他校の卒業式でさえ感動するのだそうだ。
まあ、自分の教え子の晴れ姿に感動するのはわかるが、他校のも感動するとは、ちょっと驚いた。
娘の小学校の卒業式には当然のことながら来賓がいろいろ来ていて、最初に挨拶したのが練馬区の教育委員会。
の代理。
その代理というのが、練馬区国民健康保険課のなんとか課長という人物であって、教育委員会の代理がどうして国民健康保険なのか、どう考えてもわからない。
「一斉に卒業式だから人手が足りない。そうだ、お前、そう、そこのなんとか課長、お前、代理で行ってこい」「え、お、オレっすか」てなやりとりがあって、仕方なくやってきたというのが見え見えだ。
従って壇上で挨拶を代読することになったこの課長は、何の気持ちも入っていなくて、ひたすら退屈で早く帰りたいと思っているに違いないから、書状をものすごいスピードで読み上げるのだった。
ここに卒業式の来賓の挨拶の速読という珍しいものが披露されたのである。
あまりのやっつけ仕事に、目眩がする思いだった。
まあ、それはともかく、こうして息子に続いて娘の小学校時代も終了。通算8年間の小学生の親としての立場も終わった。
オレの小学校の卒業式のことはまったく記憶にないが、式の後の昼飯時にPTA主催で行われた食事会はよく覚えている。
子どもたちはご馳走を食べ、同じ部屋で親たちと先生たちが酒盛りをしていた。今では考えられない光景だ。
他の親に比べてはるかに若い俺の父親が、とても嬉しそうに昼酒を飲んでいた姿を、今も覚えている。
今日も、あの時と同じく、校庭の桜は芽吹いたばかり。
「仰げば尊し」も「蛍の光」もなくて、オレたちの頃とはちょっと様変わりしたけれど、感極まって涙する担任に、テンションが上がって大騒ぎする子どもたち(アホなことに、式場前の女子トイレに男子生徒を閉じ込めようとした悪ガキ集団がいて盛り上がったらしい)がいて、娘はこの卒業式をどんなふうに記憶するのだろう。


2016.03.24
日本代表のワールドカップ2次予選、アフガニスタン戦があったのに、すっかり忘れていて、あ、やべっと思い出してテレビをつけたのが後半20分頃。
まあ、相手が相手だし勝つのは当たり前の試合だから見なくてもいいのだが、それにしても代表の試合もつまんなくなったなあ。
とにかくハリルなんとかというホジッチ監督がつまらん。
息子も、代表の試合を見ては文句たらたらだ。
昔は代表がサッカーの全てだったのだが、今やアルビレックス新潟のほうが何倍も面白い。


2016.03.23
「年をとったら、説教、自慢話、昔話、この3つをしてはならない」
テキトー男・高田純次の言葉である。なにげに名言。
説教、自慢話、昔話。
まあ、年齢にかかわらずこれは誰でも嫌われる。若ければ「お前が説教を垂れるなんぞ50年早いわ」と怒られ、その50年が過ぎでやっと説教が垂れられると喜んだら今度は「老害だ」と鬱陶しがられるというわけだ。
「東洋経済」3月19日号に「キレる老人」という特集があって、これがなかなかに面白い。
印象的だったのが、あるファミレ化に出入禁止となった老親の話。
この老人は、あるファミレスで接客についてちょっとしたクレームをつけたら話を聞いてもらえたこに気をよくし、それからたびたびその店を訪れては店長をつかまえていろいろとアドバイスを送るようになり、最初の頃は店長も「貴重なご意見ありがとうございます」神妙に耳を傾けていたのだが、調子に乗りすぎて説教が30分以上にも及ぶようになってしまい、店のオペレーションに支障を来すようになって、とうとう「お客様はお断りです」と出入禁止を食らってしまったのだ。
それに対する老人の反応は「私をないがしろにするのはおかしい!」というもの。要するに相手によいことだと思い込んで、30分以上も貴重なご意見を述べまくっていたわけだ。
さぞ説教、自慢話、昔話のオンパレードだったことだろう。
老化現象の一つに“保続”というものがあって、前頭葉の退化に伴って、一度示した反応を状況が変わっても示し続けることをいうそうだ。
高齢の経営者が古いビジネスモデルを頑として変えないのもこのためとされている。
説教、自慢話、昔話も、要するにこの“保続”の一種で、オレが若いときはこうやって成功したのに今の若いヤツはまったくもう、という思考回路そのものだ。
オレはそんなふうにならないように気をつけよう、と思ったのだが、はっ、なということだ、この日記は既に説教、自慢話、昔話のオンパレードではないか。
まさに“保続”の日記そのものだったか、これは。


2016.03.22
自分ではまったく覚えていないのだが、学生時代、いつも入り浸っていた部室で、カマタに向かって「カマタぁ、オレはビルを建てて部室をつくって、そこでみんなと楽しくやるのが夢なんだよう」と語ったらしい。
言われたカマタはそのことをしっかり覚えていて、いつだったか、それは震災後だったのは間違いないのだが、オレのつくった丹後湯のCDを指して「タンゴさん、昔こんなこと言ってたけど、ちゃんと夢をかなえましたね、すごいですよ」と褒めてくれた。
それはちょっと感動的な言葉だった。
学生時代に住んでいたのは祐天寺という街だった。
大学に合格して住む場所を決めなければならないというので父と上京し、土地勘がまったくないのでそこは目黒区に住んでいた叔母に頼り、その叔母の「大学が渋谷なら恵比寿はどうかしら」という言葉に従って最初は恵比寿へ行ってアパートを見て、次に「祐天寺あたりもどうかしら」と言われて見に行って出会ったのが、それから5年間暮らすことになる四畳半一間の下宿だった。
家賃1万5000円。トイレ、台所共同。風呂なし。もちろん冷暖房なし。
自分用の電話を持っている学生なんて誰もいなかったあの頃、地方出身の学生が住むのはだいたいがこんな下宿だった。
あの時、どこのどんな部屋に暮らしていたかという話を仲間とすると、だいたいがその部屋に決まるまで小さな物語があったりしてなかなかに興味深い。
例えば震災の前の年に急逝してしまった山口晋は、当時、オレの四畳半から徒歩30秒も離れていないアパートに暮らしていたが、そこに引っ越してくる前は川崎のアパートに暮らしていて、せっかく敷金礼金を払って入居したその川崎のアパートを短期間で引き払うことになった理由というのが、夜中に幽霊が出たためだった。
その山口と、カトー、そしてオレの3人が暮らしていたのが祐天寺で、そして2学年下のカマタとイサワが暮らしていたのが原宿で、祐天寺組と原宿組が下宿生の2大勢力になるのはその少し後の話である。
祐天寺の下宿は駅から徒歩3分で、祐天寺までは大学のある渋谷から東急東横線の各駅停車で7分で、あの頃のオレにとってはそれが世界の全てであり、そしてこの抜群の利便性ゆえに実に多くの先輩が泊まりに来たり遊びに来たりしたものだった。
大学では英米文学科で学んでおり、男子学生は女子学生の10分の1だったため、同じクラスの男子7人は自然と肩寄せ合って教室で過ごしていた。地方出身者が半分で、半分が都内出身者。中野生まれに、世田谷生まれに、中でも一番驚いたのが、銀座の実家から通っているという同級生で、当時のオレでさえそれがどんなにとんでもないことか、ある程度想像がついた。
肩寄せ合って過ごしていた男子7人は、そうして教室の隅っこで、遠目に女子の品定めをするのが精一杯で、中野生まれのオオタは、ちょっと可愛い女子を指差して「あいつは和光から通ってるんだぜ、とんでもなく遠いんだぜ、和光って」と大げさにのけぞっていた。その和光市まで歩いて行ける距離に、今のオレは住んでいる。
この中野のオオタというのは相当に変わったヤツで、いや、オレのクラスの男子は全員かなり変わっていたが、一度オオタの家に遊びに行ったら、お母さんが「この子はなかなか友だちができないので、遊びに来てくれてありがとう」と喜んでいた。オオタの部屋の書棚には、なぜか文藝春秋が何年分もぎっしりと、きれいに並べられていたのを妙に覚えている。
オオタはとにかく口が悪く、あるとき、英会話の授業の先生の姿を見かけて「あいつはよ、ユダヤ人みたいな顔してるよな」とぼそっとこぼしたのだが、その中年女性のハーフの先生は、ハーフなのにか、ハーフだからか、日本語もしっかりと堪能で、次の授業でオオタを指差して「お前は私をユダヤ人だと言った。私はユダヤ人ではない。お前は廊下に立ってなさい」とオオタを叱りつけ、そして廊下を指差したことがあった。
さて、話は祐天寺の四畳半に先輩が遊びに来たという話である。
大学4年生の大先輩のミヤウチさんは日吉に実家のあるぼんぼんで、父親のフォルクスワーゲンビートルに乗って祐天寺の四畳半に遊びに来てそのまま路上駐車し、四畳半にナカヤマ先輩と共に泊まったのだが、翌朝、「大変ですよ」と部屋に飛び込んできたカトーによって、そのビートルがレッカー移動されてしまったことを知ったのだった。
ミヤウチさんは大慌てで目黒警察までいって車を引き取ってきて、「おっかしいんだよ、罰金を払おうとしたら婦人警官はオレのことを“お客様”って呼ぶんだよ」と腹を抱えていた。
一方のナカヤマ先輩は、たぶん最も長時間をオレの四畳半で過ごした人で、オレが2年生の冬休みに泊まりに来て、翌日の夕方にオレがアルバイトにいって、そして帰ってくるとまだギターを弾きながら「お帰りなさい」とすました顔をして、そしてそのまま連泊していったことがあった。
祐天寺と言えば、おばちゃんちである。
「麻紀」という屋号の居酒屋だ。体よく言えば小料理屋ということになるのだろうが、当時の田舎学生の目から見てもそれは安居酒屋そのもので、常連は地元の独身中年ばかりで、そこにオレと山口はほぼ毎晩のように通っていた。
友人たちには、毎晩飲み屋に行くなんてと驚かれたが、実はおばちゃんが貧乏学生のことを可愛がってくれて、つまみはサービス、飲み代だけ払ってくれればいいから、といって飲ませてくれていたのだ。
つまみといっても刺身などなく、一番の高級料理が肉入り野菜炒めで、つまり当時は肉の入っていない野菜炒めの定食というのも普通にあったから、この肉入り野菜炒めはなかなかのご馳走だった。あとはおでん。煮込み。焼き鳥。全部おばちゃんの手作りで、そして酒は日本酒だけで、1合が150円だった。
従って毎日飲みに行ってるといっても、せいぜいが500円の話であり、800円も払うと「今日は飲んだなあ」という感じだった。もちろんこの程度のカネならばアルバイトで十分に稼いでいた。
あのおばちゃんは、もう死んでしまっただろうなあ。店を畳んだ後、一度だけ会ったことがある。今思えば当時で60歳くらいだったはずだから、今も生きていれば100歳近い。
当時のアルバイト先の管理人でオレを可愛がってくれた人も、4畳半の下宿屋のおばさんも、居酒屋のおばちゃんちの大家も、そして山口もみんな死んでしまったなあ。
あの頃、インベーダーゲームが流行する前にブロック崩しが流行して、オレは反射神経が鈍かったのであまり得意ではなく、すぐに失敗してしまうのであっさり飽きてしまったが、山口とカトーはこのブロック崩しが大好きで、おばちゃんちで肉入り野菜炒めと日本酒で腹を膨らませた後、興が乗ると、駅前の喫茶店まで3人で歩いて行ってブロック崩しをやったものだった。
駅前のその喫茶店には、ウェイトレスに可愛い女の子がいて、いつの間にかその女の子をオレたち3人は「いちごちゃん」と呼ぶようになって、酔っ払うと「よーし、いちごちゃんに会いに行こうぜ」と笑いながら3人でその喫茶店に行っていた。
もちろん、いちごちゃんがその後どうなったかはまったく知らないし、今や世間にあるのは喫茶店ではなくてカフェばかりになってしまった。いちごちゃんの顔も、まったく思い出せない。
なんだか、懐かしいなあ。春になるといろいろと思い出すなあ。
イサワの書いたブログを久しぶりに読んで、そんな昔話をいろいろと思い出してしまった。


2016.03.21
暑さ寒さも彼岸過ぎまでと、まあ、昔の人はうまいことを言ったもんだなあ、ほんとだなあ、と年に二回、隣のオガワさんと挨拶するのがお約束になっているのである。
そしてそのお彼岸の時期に合わせて、群馬県の伊香保温泉へ、ヨメの両親も連れて一泊旅行に出かけるのも、我が家のルーティンだ。
今回は、娘の小学校卒業以来旅行を兼ねている。早いもので、もう卒業なのだよ。お父さんは嬉し寂しで複雑な気分だなあ。
行き先はいつもの旅館。
いろんなコースがあるが、ファミリー向けのバイキングコースが楽しいので、いつもここにしている。
食事が割と旨くて、温泉もけっこうよくて、気に入っている。
晩ご飯では娘の卒業の乾杯をして、そして卓球台を借りて大はしゃぎで卓球をしたのだ。
今朝は朝から露天風呂。はあ〜、気持ちいいですなあ。
ところが帰り道、関越道が事故で大渋滞。暑さ寒さも、のお彼岸なので出かける人が多かったらしく、まあ、予想はしていたとはいえ。どんぴしゃで事故が目の前に立ちはだかるとぐったりしてしまう。
そしてさらに関越道の練馬の出口の渋滞をとろとろ走っていたら、隣でドカンという音がして、あれれれと目をやれば、これが見事な追突事故。
後ろのステーションワゴンが前の乗用車に追突で、これはどう見ても後ろが100%悪い。しかも、あれ、前は「わ」ナンバーのレンタカーだから、事故証明に休業補償と大変だ。
あら〜、お大事に〜とオレたちは隣をすり抜けて事故を後にしたのだが、考えてみれば直後は関越出口が大渋滞だったわけで、その意味ではラッキーだったのかもね。
まあ、ともかくそういうわけで、楽しみにしていた温泉もおしまい。
桜も咲いて、さあ、春本番なのだ。


2016.03.20
大滝詠一の本人歌唱による未発表音源が遺品の中から発表され、CD化された。
amazonで予約していたそれが届いたので、ざっと聴いた。
最近はiPadでamazonミュージックを聴くのがほとんどだから家でCDは久しぶり。たぶんゴムベルトが劣化しちゃったせいでなかなかトレイのCDを認識しなくなってしまったCDプレーヤーをぼこぼこに蹴飛ばしてどうにか動くようにし、CDを聴く。
アンプもスピーカーもなかなか気に入っているので、プレーヤーだけ買い替えればいいのだが、なかなかいいものが見つからなくてねえ。
で、どんな曲が入っているかというと、「熱き心に」「怪盗ルビー」「すこしだけやさしく」「風立ちぬ」「夢で逢えたら」とか、もろもろ。
興味のある曲だけ飛ばし飛ばしで聴いたのだけれど、要するに大滝詠一ファンが聴くべきCDなんだろうなあ。基本的にアウトテイクなんだから。
つまりは、これを聴くならオリジナル版というか正式にリリースされたバージョンがいいや、ということである。
大滝詠一はボーカルを録音するとき、完全に人払いしてまったくの一人で行ったそうで、それはそれで大滝伝説に彩りを添えている。
そんなエピソードにもしびれる大滝ファンが楽しむためのCDじゃないかな。
オレ自身は熱心なファンではなく、普通に聴く程度のファンだから、うーん、音が古いなあとか、歌が乗ってないなあとか、そんな感想しかなくて申し訳なかった。
「すこしだけやさしく」も、井上鑑アレンジで薬師丸ひろ子ボーカルのバージョンの方がずっといいもんなあ。


2016.03.19
「五体不満足」の乙武洋匡にインタビューしたのは、2005年の3月だった。もう11年も前だ。
時々、「手も足も出ないんですけど、ひゃひゃひゃ」と、こっちが反応に困るような自虐ギャグをかましては面白がるところが困りものだったが、なかなかの好青年だった。
そしてインタビューに答える言葉の端々から、この人は政治家になりたいんだろうなあということが、はっきりと感じられた。
だから今度自民党から出馬するというのも、やっぱり、というか、やっと、というか、そんな印象だ。
どうして自民党からなんだ、という声もあるそうだけれど、そりゃあの人は、世の中を変えたいと本気で思っていて、変えるには力が必要だと知っているから、自民党を選んで当然だろう。
ちょっとウォッチしたい。


2016.03.18
恋しいのである。
紙の本が恋しいのだ。
電子書籍に切り換えてから、ずっとiPadで本を読んでいる。Kindleだ。
特にドコモのdマガジンは素晴らしい。
400円で週刊誌が読み放題。となると、面白いことにどうでもいい下世話週刊誌なんて読む気がしなくなる。
代わりにとても重宝しているのが、毎週月曜朝、ダイヤモンド、東洋経済、エコノミストという経済を一気に通読できることだ。これはマジでありがたい。
それ以外では、昔の本を読み返すとか、雑誌のバックナンバーをKindleで手に入れるとか。
特定の業界を俯瞰するような特集記事、例えば会計士と税理士の業界今後どうなっていくのか、といった見方をしたいときには、経済誌の特集記事はとにかく便利だ。
こんな具合に仕事関係の資料をいくらでも貯めて、そして持ち歩けるというのは、とてもありがたい。
一方で気になるのは小説だ。
なんだかやっぱり小説は紙の本で読みたいよなあ。そんな気持ちが最近はむくむくと。
宮部みゆきは、町の小さな書店も含めて書籍分かというのは成立しているのだからという考えで自著の電子化には原則として否定的であるから、宮部みゆきの新刊がこれから出たら紙の本を買うしかないわけだ。
そういう事情もあるが、やっぱり楽しみで読む本は紙がいいなあ。
そして、どうしても手元に置いておきたい本だけ(オレは読んだ本は隣のオガワさんの奥さんに全部あげている)、Kindleで買い直していつでも読めるようにすればいい。
う、こっちの方が金かかるじゃないか。
そんなわけで、仕事で使う本はKindleで、楽しみで読む本は紙の本で、という棲み分けに舵を切りそうなオレである。


2016.03.17
息子のスマホが二年目となり、放っておくと自動で契約更新されて再び二年縛りになっちゃうので、あわてて駅前のドコモショップで機種変だ。
今まで息子が使っていたのは、懐かしのメディアス。NECがスマホから撤退した今はもうない。
息子に、情弱の女子が使うアイホンとアンドロイド、どっちにするか、と聞いたら「女子と同じなわけないじゃん」と当然アンドロイド。とくれば、バイジャパニーズというわけで、ソニーのXperiaに決定である。 これで我が家は全員Xperia。小学生の娘までXperia。だはは。
我が家はラインも親が推奨して子どもに使わせているし、一応フィルタリングはかけているが、見たいサイトがあれば親のスマホを勝手に使って見ているし。
ドコモの調子のいい兄ちゃんにそう言ったら「そんなもんなんですよねー」と笑っていた。
息子に言わせれば「うちはお父さんが一番危険なことをしそうだから、子どもがかえってしっかりするんだよ」ということになる。確かにそうだな。
今や中学生の日常は、LINEがなければ成り立たないものになりつつある。そういう時代なのだ。
確かにLINEは便利だからな。我が家なんて家族の連絡もLINEだぞ。
「今日は土曜だから外でメシを食おう、駅前に6時に集合!」「了解!」とか「さっきスマホで撮った写真分けてちょうだい」「あいよっ」てな感じだ。
ところで進学シーズンで一年で一番の稼ぎ時というわけなのか、ドコモは学割キャンペーンというものをゃっていて、息子の機種変更に伴ってサービスで3ギガのパケットがついてきた。
もともと家族でシェアするプランなので、これで家族4人で21ギガまで使える。21ギガ。ひゃー。
調子に乗って呑みながらJリーグを見そうで怖い。いや、見てもいいのだ。


2016.03.16
久しぶりに築地のあたりに行った。聖路加病院の近くである。
立派な病院だけど、敷居もかなり高かったなあ。
出産費用が一式百万円と聞いて、ぶったまげたっけ。食事はホテル並、病室もホテル並。そりゃそうだろうなあ。
もちろんそんなところで出産するわけもなく、我が家は嫁の実家の普通の産院で二人とも産んだわけだが。
そんなことを思い出しつつ、佃大橋を眺めた。


2016.03.15
ちょっと前までこの日記で、今年起きた出来事みたいな一覧を作っていたけど、面倒になってやめてしまった。
もちろんやめた以降もいろいろ事件は起きているわけで、広島の万引きえん罪自殺事件や中野の劇団員殺害犯人逮捕などのひどい事件、なでしこオリンピック予選敗退の腰砕け事件など、たぶん他にもいろいろとあるはずだ。
でも、面倒だから記録するのはやめてしまったのだけれど、久々に書いておけばよかったなと思う事件の発覚である。
ショーンK。(笑)
またも鬼畜の文春だ。まったく文春はどれだけの人間の首を狩れば気が済むのか、本当に鬼畜だ。
もっとも今回のショーンKは、本当にお笑いだよなあ。同情ゼロ。
学歴はウソ。MBAとか自称していたけどどうやら高卒。コンサルタントとして年収30億とかいうけど。クライアントとされていた企業が「そんなヤツは知らない」「イベントの司会は頼んだけど」とあっさり。
高校の同級生が「顔が全然違う」「ホラッチョ(ほら吹きの方言)というあだ名だった」と証言。
ホームページに掲載されていた共同経営者の顔写真がまったくの別人のコピペ。
世界7ヵ所にコンサルの事務所とのことだが、渋谷の事務所は家賃3万円のレンタルスペース。
いやあ、よくもこれだけのウソとはったりを並べて、そしてそんな人物をテレ朝はよくニュース番組に出してコメントさせていたもんだ。
背景はまったく調べなかったというわけだな。そんな番組のニュース報道なんて(笑)。
そもそも胡散臭さ全開だったけどもね。あのルックスに、あの声。ぴったりとしたスーツ。サンダーバードの人形みたいな全身比のスタイル。
テレビは見た目という真実を体現したようなキャラで、なんか怪しいなあこいつと誰もが思ったんじゃないかな。
隣に並んだのが古舘伊知郎だから、胡散臭さの二重奏(笑)。
笑っちゃうのが、このニュース番組で、あの野々村号泣県議を取り上げたときのショーンのコメント。
「恐らく最初は小さな嘘だったと思います。しかし小さな嘘は最後には大きな嘘になってしまうという事なんです。」って、これほど見事なブーメランコメントもかつてなかったのではないだろうか。
いやあ、笑った笑った。
おそらくこのまま完全にフェードアウトするのだろうが、しかし、このキャラはちょっと惜しいので、開き直った詐欺師キャラとしてどこかで生き延びて欲しいと思わないでもない。
ショーン、カムバーック(笑)。


2016.03.14
ルマンドが大好きなのだ。ブルボンのルマンド。
紫色の小袋を破って出てきたそれを、サクッと食うと、ぱりぱりとした食感と甘さが口の中に広がる。
カロリー高いんだろうなあと思いつつ、ああ、もう袋を破る手が止まらない。
ハイボールを飲みながら食い続けるオレを見て、娘が「一日十個ね!」とストップをかけたほどだ。
いつからルマンドが好きだったかというと、高校時代からである。
通っていた高校の正門前にあった駄菓子屋では、腹を空かせた欠食児童のような高校生のために焼きそばの大盛りのパックやカップ麺などを売っていて、その中にルマンドの袋売りがあったのだ。
一袋100円。
透明のビニール袋の中には、割れせんべいの要領で、端っこの欠けたルマンドが大量に詰められていた。どういうルートで仕入れていたのか、まったくわからないが、半端物のルマンドが一袋100円でたっぷりと買えたのだ。
弁当は1時間目終了後に食ってしまい、昼飯にパンや焼きそばを調達に出かけたついでにこの袋詰めの半端物ルマンドを買ってきて、昼休みにボリボリと食うのが日課だった。
その頃からルマンドは大好きなのだ。
当時、ボリボリとかじったルマンドは今よりもっと歯ごたえのある、分厚い感じのお菓子だった記憶がある。ルマンドもルマンドで21世紀型に進化したということだろう。
そんなふうに昔を思い出しながら、今夜もハイボールを飲みながらルマンドをかじるのである。


2016.03.13
ちょっと驚いたのが、キース・エマーソンが拳銃自殺したというニュース。70歳だったそうだ。
キース・エマーソンなんていう名前が突然耳に飛び込んでくると、むくむくと昔の記憶が呼び起こされてくる。
いうまでもなく、エマーソン・レイク&パーマーのキーボーディストだ。
衝撃だったのは、「展覧会の絵」のライブ映像。たぶんNHKで見たんだと思う。
キーボード、ベース、ドラムという最小編成のロックバンドで、クラシックの名曲を大胆アレンジでぶっ放すというその映像は、田舎でアコギ抱えて拓郎なんかを叫んでいた高校生にとってはあまりにインパクトが強すぎた。
これはいいのか、悪いのか。オレはこれを好きになるべきなのか、糾弾すべきなのか。
井上陽水やグレープなんかをコピーしながら、アグネス・チャンのバックのティンパンアレイはすごいぞなんて盛り上がっていたオレには、まったく判断が付かず、とにかくなんだかわからないが凄いという結論に落ち着いたのだった。
キース・エマーソンの自殺の報に接し、そんな40年以上も昔のことを思い出して、ついアマゾンを見たら「展覧会の絵」のCDが1200円で買えるというので、ポチッとしてしまった。
そして40年ぶりに耳にした「展覧会の絵」。今聴くとさすがに色あせているというか、アレンジの雑さ、音のチープさ、ボーカルの下手さなどが浮き立つ。
当時の雑誌「ミュージックライフ」の年間人気投票のボーカル部門で、「展覧会の絵」に歌詞を当てて歌ったベースのグレッグ・レイクが確か年間1位を獲得してしまったのは、今から思えば驚愕の出来事だ。確か当時も「この結果はどうなのよ」という評論家のコメントを読んだ記憶がある。
それはそれとして、当時はクラシックとロックは水と油だったから、このアイデアは一発勝負としては実に画期的だった。
そのちょっと後にはマイク・オールドフィールドが登場して、この水と油の関係とは別の立ち位置で新たなジャンルを確立してしまうわけだが。


2016.03.12
土曜日だというのに4時半に起きて5時に家を出て、6時半の新幹線に乗る。目指すのは新潟。
相変わらずこの季節の上越新幹線はスキー客が多い。スキーの人たちは朝からテンションが上がっているから狭い車中でもけっこう鬱陶しい。
しかもでかい荷物を持って盛り込んでくるから、置き場所の争奪戦がお約束で、案の定、誰だここに荷物を置いたのは、という怒号が飛び交っている。
新潟で父に面会し、母の仏壇に線香を上げ、甥っ子たちに進学と就職の祝いを渡し、反対に娘の進学の祝いももらって、午後はビッグスワンにいってアルビレックス新潟の応援である。
決してアルビの応援のついでに父に面会したのではない。逆だからな。
しかし、今日のアルビの試合は、あまり振り返りたくないなあ。
ラファエル・シルバはもはや神となった。3試合で4ゴールである。手がつけられないほどの覚醒ぶりだ。
そして、その後ろに控えるのは、もはやオーラさえ漂わせているレオ・シルバ。
この神2人がいるのにホームで負けてしまうのだから、どれだけ審判に嫌われているんだか。
本当にひどいんだよなあ。
相手の横浜マリノスはロートルが多いから、案の定、すぐ転ぶ。戦術、転倒。
転んでファールもらって、フリーキックで俊輔が蹴って中澤が頭で合わせる作戦である。
そんな見え見えの作戦の相手にのせられて、審判はこちらのファールはとりまくるのに、マリノスのファールはちっともとらない。
この今井という審判は、以前にもいろいろとやらかしてくれて、ひどい印象しかない。
本当にJリーグは雪国チームの新潟を降格させたいんだろうなあ。
がっくりだ。


2016.03.11
朝から取材で外出していて、午後帰ってきた。
ちょうど石神井公園駅の改札を出たところでちょうど14時46分になったので、改札の前で立ち止まり、東北方面はこっちかなとたあたりをつけて空を見上げ、しばし黙祷した。
周囲をちらっと見たら誰も黙祷なんかしていなくて、ちょっと格好悪かったが、みんなきっと心の中で頭を垂れていたのだろう。
日経新聞のコラムだったかに、14時46分ではなくて15時30分に黙祷するという人の話が出ていた。津波の時間だ。
確かにそうだなと思った。


2016.03.10
忙しい仕事の合間を縫って、本日はさいたま市の児童館でライブである。
たんさいぼうの名前はこの界隈では知れ渡っているようで、初めて訪れたというのに児童館では大歓迎。人気者のオレなのだった。
2時頃に帰ってきて、けっこうぐったりする。疲れてしまった。
少し寝る。
少し寝たらすっかり仕事のやる気が失せてしまって、まあ、今日はいいかなあとサボり決定。5時過ぎに、魚せいにいった。
カンパチとマグロの刺身を食おうと思ったら、そこにやってきたのが、学校から帰ってきた息子。オレが食おうと思った刺身をムシャムシャと平らげ、それでも足りなくて帆立といかの刺身を食い、さらにニシンの焼いたやつをムシャムシャと食う。
それを見ながらオレは、結局お通しだけしか食えず、ただ呆然と酒を飲む。
多感な反抗期を迎えながらも、こうして父親と向き合って「腹減った、何か食わせろ」と甘えてくるのだから、なかなかいい息子だ。先日は全国テストの英語でなんと全国15位という成績をとってきたのでちょっとびっくりした。
帰って風呂に入る。結局、オレは刺身はほとんど食えず、家でシチューをひと皿食ったのだった。


2016.03.09
いやいや、昨日はいい陽気だったのに今日は一転して真冬並みなんて、体がもちませんがな。
そんな寒さの中、わざわざなでしこを見た人はご苦労さんでした。って、オレもたいがい冷たいな、なでしこに対して。
いや、サッカーなんてそんなものだろ。オレは今でも震災直後にワールドカップ優勝したときの、あの延長PKの前の円陣を思い出すと目頭が熱くなる。
ギリギリの状況での大舞台。彼女たちはとびきりの笑顔で円陣を組んで、どんな時でも仲間と肩を組んで笑っていようよというメッセージを日本人に送ってくれた。
あのシーンは、どれだけ日本人に勇気をくれたか。それだけでも、なでしこに感謝なのだ。
というマクラは置いといてまったく別の話なのだが、オレが最初に触れたワープロは、サラリーマン時代、25歳頃に会社に届いたリコーのワープロ専用機だった。
5インチのフロッピー2台で動き、画面はモノクロ液晶のわずか2行分。
もちろんのフォントの指定もできず、漢字変換もひどいものだった。それでも最先端のマシンだったことは間違いない。
しばらくしてこのワープロはバージョンアップして、新しいマシンに置き換わった。A4半分程度の書類が横書きで打てるようになったのである。レイアウト機能はほとんどなくて、例えばB4横の企画書を書くときは、ワープロで1行ずつ打っては、写植(死語か)みたいにコピー用紙に貼っていって、最後にコピーを取って完成させていた。
そういや今思い出したが、縦組み・2段というレイアウトの原稿を要求されたライターが、横打ちのワープロで打って、タテに読むと文章ができているという離れ業のレイアウトを苦労して完成させて、それなのに文字の修正を言い渡されて、できねえよ!と激怒していたことがあったっけ。
ちょっと説明しづらいが、横書きに打って、縦の行を読むとちゃんと文章になっているわけだ。史上稀に見る骨折り損だ。
話を戻すと、サラリーマン時代に使っていたリコーのワープロは日立のOEMだった。そこでフリーとして独立して最初にリースで手に入れたワープロは、同じ仕様の日立製だった。イズハラ商事に「友だち価格でいいから」と売ってもらったやつだった。
「ちゃんと儲けは出ているから心配するな」とイズハラは言ってくれたが、儲けが出ているような価格ではなかったはずだ。フリーとして出発したときの、イズハラのあの心遣いには、今でも深く感謝している。
で、要するにオレが何を言いたいかというと、最近、外出先で使っているポメラというデジタルメモは、この初期のワープロにとても感覚が似ていて、そのせいか文章を書いていてとても快適だということなのだ。
不思議なんだけど、キータイプがしやすいとか、そういう話ではなくて、文章がすらすらと気持ちよく出てくるのだ。面白いものである。
昨日、おとといと、この日記はポメラで書いていて、なんだか気持ちがよかった。もちろん文章がそれでうまくなっているというわけではないが。だはは。


2016.03.08
いい陽気の一日で、春本番。といいつつ、また明日から真冬に逆戻りらしい。春は三寒四温なのだ。
娘が学校の映画の時間に「踊る大捜査線」を観てきて、それがえらく面白かったというので、家でも見せてやった。アマゾンプライムである。これは残念ながら無料ではなくて七日間400円。
シリーズ最初の作品で、昔、テレビで見た記憶がある。久しぶりに見直したわけだ。演技の下手だった小泉キョンキョンがでていて、「あまちゃん」と比べると、実に大きく演技が上達したんだなあということがわかった。
今見返しても荒唐無稽な展開なのだけれど、要するにこれは「ここ、突っ込んでね」とあえていろんなところにボケを仕込んだ映画ということだろう。「なんで救急車呼ばないの」「なんで所轄の刑事一人が死んだからってみんなで敬礼するの」「なんで血塗れになったはずなのにいびきをかいて寝てるの」と、わかってるでしょ、というお遊び。しょせん、刑事ドラマなんてこのボケも含んでのほら話なんだからさ、と。
そういう目で見ると、なかなかに面白いよな。
プロレスを見て「なんでコーナーポストからのニードロップを待ってるわけ」と突っ込むのは野暮なのだ。
「ニードロップの受け方が上手だなあ」と感心するのが正しい見方なのだ。
その伝でいくと問題なのが「モニタリング」というテレビ番組。あのベッキーがキベさんという役で出てた素人いじりの番組だ。
実は素人だと思われている出演者がモデル事務所に所属しているタレントだったことなんかがネットでばれちゃってる。それを受けて番組制作者は「それも含めてのバラエティです」と開き直っていて、まんま、「それも含めてのプロレスじゃないの。みんな言わせんなよ」と同じトーン。
まあ、どうでもいい話だな。
そういやアマゾンプライムと言えば、先日見たのが「アンダー・ザ・ドーム」。アメリカの連続テレビドラマだ。
スティーブン・キングの原作を途中まで読んで放り投げていたので、前半の話の展開は原作を思い出しながら見た。それであってさえも、話の流れがあまりにとろく、スロー。テンポ悪すぎ。4話ほど見たところで飽きてきて、途中でやめてしまった。原作に続き、ドラマでも挫折したのであった。


2016.03.07
なでしこのオリンピック予選敗退が決まり、新聞を中心にいろんな暴露話が出てきた。
「宮間は気が強くて他人に厳しいので、若手が萎縮した」とか。
「監督が『選手がオレをバカにしてノリオと呼んでいる』と怒っていた」とか。
「澤を一年はずしたのに何の説明もなかった」とか。
「大儀見がメディアに『敗戦の意味を分かっていない選手がいた』と発言したのを受けて、若手がそれはないよと怒った」とか。
特に「ミスをした若手を、先輩が陰で『みんなの前で謝りなさいよ』としめた」というエピソードは、女子社会ならではのキョーフが感じられて、思わずひえ〜っと叫んでしまった。
最初のオーストラリア戦で選手間の距離が微妙に開いて、それを修正するようなコミュニケーションもなかったから、オレはこのチームの人間関係に何か問題があったのではとこの日記に書いたが、それが見事に当たったわけで、オレ様は鼻高々である。
もっともこんな程度のごたごたは、どのチームスポーツにも付き物であり、それどころかロックバンドであってもありきたりな出来事だから、違いは表にでるかでないか。今回は負けてしまったばかりに、表面化したのだろう。
一つ言えるのは、佐々木監督は完全に辞めどきをミスったな、ということだ。ロンドンオリンピックで銀メダルを取った後、「金の夢は後任に託す」と辞任しておけば、こんな泥水にまみれることなく、大宮アルディージャあたりで呑気にコーチでもして過ごしていられたのに。
もったいないことをしたな。
と思ったら、本人は辞めるつもりだったのに後任が決まらなくて、協会に頭を下げられ嫌々ながら続けることになったらしい。うーん、そこだったか。


2016.03.06
ここ1年ほどのオレは早寝早起きだ。
そもそもはなかなか寝ようとしない子どもたちを寝かせるため、さあ、一緒に寝ようと早く布団に入るようにしたところ、そのまま寝込んでしまうようになったためだ。
以来、だいたい9時か10時には寝ている。
一般的には大人の就寝時間としては早い方だと思うが、先日、地元のパパ友のまっちゃんに話したら「あ。オレもそんなもんすよ、かいちょ」との返事だった。
まっちゃんも、だいたい9時か10時に寝ているらしい。ちなに「かいちょ」とは会長のことで、オレが幼稚園で父母会会長を務めていたことに由来する。
ところがこれはオレの近辺だけの話ではなくて、NHK放送文化研究所が行った2015年の「国民生活時間調査」によると、日本人ではだんだん早寝の人が増えているのだそうだ。睡眠時間そのものも延びていて、1日の平均睡眠時間は平日が7時間15分だそうだ。
つまり早寝早起きは時代の最先端。なかなかにクールなライフスタイルなのだ。
これからももっと早寝早起きしよう。
以上、ここまで起承転結。
そしてオレがどんどん早寝早起きになっているのに対し、逆に遅寝になっているのが息子。
定期考査、要するに期末試験が始まったので最近は特に遅くまで勉強している(とは限らないとにらんでいる。なにしろ机の上には大量のコミックが)のだ。
昨日も遅くまで勉強していたので、日曜日の今朝は呑気にぐっすり寝ている。
そんな息子をたたき起こして出かけたのが隣町のシネマシアター。
バカ映画「X-ミッション」を見るためだ。
先日は娘と「オデッセイ」を見たので、今日は息子と映画というわけである。
間のは一人で「の・ようなもの のようなもの」を見ている。
ならば次はヨメと二人で映画を見るのが順番というわけで、見るのは当然「家族はつらいよ」に限る。つまり熟年離婚の話ですな。かっかっか。でも、ヨメにこんな映画があると教えたら、やけに興味津々だったのでなんか不穏だ。
まあよい。「X-ミッション」である。
えーと、FBIの捜査官が悪の組織に潜入して闘うというバカみたいなストーリー。そんな物語はどうでもよくて、目玉は、アクションだ。
なんとCG一切なしで、スタントマンがありえないアクションを繰り広げる。
凄かったですよー、スタントマン。
ムササビのようなスーツに身をまとって長時間の滑空をしたり、9000メートルの瀧・エンジェルフォールに指先だけでぶら下がって飛び降りたり、ビルの10階建てぐらいの波でサーフィンしたり。
途中、潜入工作の退屈なところはつい寝てしまったが、そのほかのアクションシーンは目玉ひんむいて興奮なのだった。ああ、面白かった。


2016.03.05
上から目線で偉そうになでしこを語ってる場合ではなかった。
足元がひどいことになっていた。アルビレックスである。
今夜はJ1第2節、相手は神戸。開幕戦に調子よく勝って、気分は既に強豪チーム。今夜勝てば暫定で首位だ。
それなのに、なんなんだよ、3−6って。おいこら。
試合が始まる前、湘南対川崎のゲームを見た。4−4である。
これがお笑いゲームで、特に湘南のキーパーが、ぼろっぼろ。ひゃーっ、こんなキーパーじゃぁ、湘南の選手もかわいそうだなあ、だははは〜と指差して笑ってやったよ。
どこかで見たことのあるキーパーだと思ったら、去年まで松本山雅のキーパーだった村山じゃねえか。アルビレックスとやったときも大笑いの守備で、みんなして腹を抱えたものだったが、それがそのまま湘南に移って、同じようなお笑いキーパーやってたとはなあ。ひゃっはー。
ところがその数時間後、おい、なんだよ、守田、おめー。日本中からアルビレックスが笑われてるじゃねえかよ、おい。ったくもう。
ひどい。ひどすぎるよね。許してなんて言えないよね。
ナウシカも腹を抱えて笑うレベルのできだ。
前半の1点目、2点目なんて、小学生レベルのミス。おい、なんでキーパーがペナルティエリアを飛び出してボールを蹴って、しかも相手にパスするんだよ。目をむいたわ。
これで前半で0−2。あーあ、と思ったら前半終了間際にコルテースから指宿で1点返す。
コルテが上げて指宿〜←亀田のあられ、おせんべ、の節で。
1−2と追い上げて、よーし、ここからだと思ったら、後半になってなんとラファエルが立て続けに2点を入れて一気に逆転だ。しかもコルテースがさらにアシスト。
ラファエル・シルバは早くも2試合で3点と、ついに覚醒した。こいつが覚醒したらすごいことになると言われていて、とうとう覚醒した。
そしてコルテースも覚醒した。去年は一度もアシストがなかったのにこちらも早くも2試合で3アシストだ。
ここにレオ・シルバがからんで最強のブラジルトライアングルの完成なのだ。
ともかく3−2と逆転に成功して、これは去年までのアルビレックスには考えられなかった展開で、オレと息子は店の中で絶叫だ。←今日は、串揚げのとおるちゃんにiPadを持ち込んでアルビを観戦しながら飲んだ。
この強さは本物だ〜!
ところがその絶叫からわずか6分で3点を失う。
ちょっと待てよ、おいおい。
どうすりゃ6分で3点取られるんだよ。しかも、監督が選手に指示を送っている間に取られて、失点シーンを見ていないものだから監督も茫然自失。
守備、弱すぎ。キーパー弱すぎ。
思えばシーズン前の練習試合で川崎に8点取られて負けていて、それもこんな流れだったのか。
おかげで3−6という大笑いの始末。スカパーの解説者に「たまにはこういう試合も面白い」と笑われる始末。
待っていたのは最低の週末だ!←「待っているのは最高の週末だ」というのはスカパーのJリーグ中継のキャッチフレーズ。
3−2までは最高の週末で、ああ、これでまた一週間、幸せな気分で過ごすことができると喜んだのに、なんてこった、どん底の展開ではないか。
とおるちゃんを出て、息子と二人、ガックリと肩を落として帰る早春の夜道。
去年、鹿島相手に後半ロスタイムに2点取られて逆転負けしたのは大きなトラウマになっているが、今日の試合もトラウマだ。
ラファエルとコルテースの覚醒だけが救いであるが、しばらくは立ち直れない。


2016.03.04
取り返しのつかないことになってから「ほーら、だから言わんこっちゃない」とどや顔で後出しジャンケンするみたいなものだからあまり語りたくないが、やっぱりなでしこは世代交代に失敗したのが一番痛かったな。
サッカージャーナリストの六川氏がエルゴラッソに「制度疲労」と書いていて、まさにその通り、と膝を打ってしまったよ。ぱちん。
思えば準優勝の昨年のワールドカップも薄氷だった。予選リーグは組み合わせに恵まれ、圧倒的に押されていた準決勝のイングランド戦はラッキーなオウンゴールに救われ。
じりじりと実力は低下していたのに、そこに目をつぶって、どこまで行けるか、だましだまし走っていた感じだったのだろうな。
澤と宮間が同時期にプレーできたこと自体が、まずは奇跡的なことだったわけだ。それが5年前。
それからチームの軸は変わらず、後継を育てずにやってきて、宮間が澤の立場になった時に次の宮間が育っていなかった。
どうして田中陽子は潰されてしまったのだろう。岩淵は伸びないのだろう。アイナック一人勝ちの歪なリーグもおかしいし、だいたい宮間も弱小地方チームで無双していたのがおかしい。
5年もチームの軸が変わってないのだから、当たり前のように他のチームは徹底的に研究してくる。
横パスはとことん狙われ、選手が距離を詰めようとするとボールを回され、結果として間延びした動きしかできず、たぶんそれはプレーヤー自身が一番よくわかっていて「そんなこと言われなくてもわかってる」と反論されるだろうが、その言葉自体が制度疲労の証拠だろう。
5年もたったのだ。J1のチームだって5年もたっていればレギュラーの3分の2は入れ替わっている。
それがほとんど入れ替わってなくて、まったく新陳代謝ができていなかったんだな。
5年前の栄光には敬意を払いつつ、やっぱり世代交代に失敗した、ノリオは自ら咲かせた大輪に自らの手で水やりに失敗したということになる。
大儀見が「この試合の意味をわかっていなかった選手が何人かいた」と仲間を批判するコメントを出していたが、人間関係のストレスがあったか。
どうも試合中からぎくしゃくした雰囲気があって、コミュニケーションが取れていないというか、声をかけ合っていないというか、基本中の基本であるアイコンタクトができていないというか。
それは女子特有のグループ文化からくるストレスかも。アイナック組とそれ以外、ワールドカップ組とそれ以外、とか。
だとしたら残念なことだ。
まあ、個人的には宇津木が怪我で抜けたことが致命傷だった気がする。たぶん宇津木がいたら2勝1敗で、2位につけていたと思うのだが。
いずれにせよこのチームは解散で、ノリオは代表監督を辞し、選手も大方は代表引退だろう。コマちゃんによれば宮間も代表引退ではないか、とのことだ。
ただ、なでしこは終わったわけではない。
実は今のU20は、とても強いらしい。文字通り世界最強。なんとアメリカもブラジルも歯が立たない強さだ。
そんな強いチームを作り上げたのが次期代表監督と噂されていた高倉監督で、このU20世代の選手たちが東京オリンピックの軸になるのは間違いない。
岩淵、横山がその頃にはベテランとして君臨し、それまでの数年間、宮間、大儀見、熊谷、宇津木あたりが経験を受け渡していくような構図になるだろう。
かつてジダンのフランスも栄光の後に泥水を嘗め、ブラジルもドイツにたたきのめされた。浦和もガンバもJ2に落ちている。永遠のチャンピオンはあり得ないから、これも必然の物語。
その物語を楽しむのも、サッカーの楽しみだろう。


2016.03.03
ひな祭り。
娘ももう小学校6年生だ。小学生活もあとほんの少し。
亡くなった母が、娘のために買ってくれた雛飾りを、ヨメが出してくれた。
子どもも孫も、男しかいなかった母は、やっと生まれた女の子であるオレの娘のことを、このほか可愛がっていた。
そんな母を思い出しながら、雛飾りを見て発泡酒を飲む。


2016.03.02
しまった、油断していた。
韓国に引き分けられてしまったなでしこの話ではない。オレの昼飯の話である。
なでしこは、アンラッキーなPKがあって、ラッキーな岩淵のゴールがあって、アンラッキーなキーパーのポロリがあって、要するについてない試合だった。
開始早々の大儀見のドフリーのヘッドが決まっていれば楽々2−0に持ち込めた試合だった。いつか間違いなく点が入るだろうという流れなのにどうしても勝てない試合というのがあって、それは去年のアルビレックスみたいだったりするのだが。
それにしても福元のPKセーブはうまかったですねえ。
右へ飛ぶと見せかけて相手が左に蹴るように仕掛けて、見事に止めてみせた。さすがペランの味だ。
そのベテランも最後はファンブルしてしまったが、試合の終盤であることを思うと、どうしても攻撃を切って時間を稼ぎたいからパンチングはしづらい。
だからキャッチを選択したわけで、その判断は間違っていなかったが、熊谷とぶつかってしまったのがアンラッキー。どうして誰も熊谷に声をかけなかったか、あるいは声が届かなかったか。
いずれにせよ連携ミスのアンラッキーだ。
それにしても横山はよかったですな。長野なんていう田舎チームにあんなにいい選手がいたとは、びっくりだ。
チビなのに転ばず、とてもバランスがよくて、常に攻めようとする。まるで香川だ。
終わったことを悔いても仕方ないが、オリンピックはほぼ絶望だな。これから他チームが引き分け地獄に陥って勝ち点が積み上がらず、日本は勝ち続けて、そして最後に得失点差勝負に持ち込んで、2枠目に滑り込めるかどうか。
明らかに世代交代に失敗したのだろう、なでしこは。さすがの宮間にも劣化が見られるし。
そんなわけで、うっかりしていたなでしこだが、オレがうっかりしていたのは、昼飯の話である。
今日は神保町で一日取材だったのだが、昼飯では取材先が「一緒にどうですか」というので、寿司屋へくっついていったのだ。
この寿司屋が、神保町のいい感じの寿司屋だった。
ところがそこにいたホールのばばあが「今日は、チラシが5つだね」と煽るのである。まだ11時半。要するに人気メニューのチラシは数量限定、あんたらはラッキーだなあ、と言外に攻めてくるわけだ。
それに素直に反応するのが、福元のフェイントに引っ掛かったアホな韓国選手よりもさらに単純なオレたち。んじゃあ、チラシ、と大慌てで頼んだのである。
そして出てきたどんぶりを見てのけぞる。量が多いのだ。とにかく多いのだ。
そりゃあ神保町だから学生街なので並盛りでも大盛りというのはデフォルトかもしれない。だが、どこをどう見てもこっちはおっさんの集団。こんな大盛りにする必要はなかろう。
ならば残せばいいのだが、出されたものを残せないのが昭和30年代生まれ。米どころ新潟生まれ。子どもの頃から田植えを手伝っていた農家生まれ。
どんぶりに盛られた酢飯を、結局は一粒残さず平らげてしまった。く、苦しい。だが旨い。
こんな調子で、昨年後半に昼飯抜きの生活で6ヵ月かけて5キロ痩せたというのに、昼飯を復活したら3ヵ月で3キロ戻って絶好調にリバウンド中。
特に昼に炭水化物を摂ると翌朝の体重計は、そりゃもう見事に反応する。
本日はオレの負けであった。


2016.03.01
やっと冬が終わり、西武線の電車からくっきりと見えていた富士山の姿が、いつの間にかぼんやりと霞むようになって、今日から春だ。
春はいいなあ、やっぱり。
ところで春と言えば卒業式。娘も今年で卒業で、我が家の長かった小学校時代もこれで終わる。
そう思うと、寂しいものだ。
卒業式というと「ぼくたち、わたしたちは、卒業します。遠足に行きました、カレーを食いました」的な呼びかけという行事があるわけだが、あのルーティンがオレは嫌いだなあ。
オレが小学校の時はあんな背中がゾクゾクするような恥ずかしい行事はなかった。いつの頃からあれが定着しただろう。
聞く方もやる方も赤面ものだと思うのだがなあ。
そんなことを思うのはオレだけなのかなあ。


2016.02.29
たった62人の富豪が世界の富の半分を持っているそうだが、amazonの創業者であるジェフ・ベゾスもその62人の1人なのだろうか。
そのamazonについて今週発売の東洋経済がかなり踏み込んだ特集をしていて、なかなか読み応えがある。
なんでもジェフ・ベゾスは「世界最悪の経営者」に選ばれたそうだ。だからというわけではないだろうが、amazonの現場、すなわち物流の倉庫で働く人々のやられっぷりがすさまじく(一日の平均歩行距離が24km!)、また、長らく秘密にされてきた日本法人の従業員が5000人と判明したが、それと同時に明らかになった日本法人での社員への“ど詰め”ぶりが、これまた凄まじい。
パワハラなんてもんじゃなくて、明らかに人権侵害、暴力、脅迫。いやあ、たまげた。
こうした凄まじい現場の奉仕の上に、amazonのもろもろのサービスは成り立っているというわけだ。
まあ、なんでもかんでもamazonで、オレも今日は、砥石とお茶っ葉を頼んだのだが、考えてみればそんなものは近所のスーパーで自分で買ってくるのが当たり前の商品だった。
朝、寝ながら頼んだノートが夕方にピンポーンと届けられて、便利だなあ、楽ちんだなあと笑っている裏側で、やっぱりこれはちょっと行きすぎじゃないかなあと思わなくもない。
資本主義が進めば富の偏在が起きるのは当然のことで、「お金はおあしって言うんだよ」と子どもに諭した昔の日本人はピケティごときが偉そうに言うようなことはとっくにわかっていた。
その富の偏在を是正する効果が戦争にはあったのだから、このまま進めば世の中が不穏になっていくのは世の習い。だからといってニュースキャスターが雁首揃えて電波法がらみの件で反対を叫ぶのは、なんで同じことを民主党の時に言わなかったんだと突っ込まれておしまいだ。
シャンパンタワーのように富が上から下にきれいに流れていくというのは、幻想だったのね。
なんてこととは関係なく、本日、通知が届いたので区役所までマイナンバーカードを取りに行く。
きっと混んでいるに違いないと覚悟していったのだが、拍子抜け。まったく誰もいなくて、カードの発行所にはこのために大慌てで手配された派遣スタッフが7〜8人もいて、その全員が手持ちぶさた。
管理職っぽい役所のおやじなんか、3脚あるパイプイスを何度も並べ直して「いやあ、こんなことぐらいしかすることないですなあ、あはは」と派遣のおばちゃんに愛想を振りまき、そのすぐ後ろでオレが見ていることに気づいてギョッとした顔をしていた。
なんだかやたらと段取りの悪い方法でどうにかマイナンバーカードを発行してもらい、一件落着。
甘利さんが「私以外〜」とカメラの前で見事な仕事をしてくれて以来、マイナンバーカードを楽しみにしていた娘は、しかし、いざ手にしてみたらあんまり面白いものでもないということに気づいたようで、「もうあきた」と言ってすっかり興味を失ったのだった。

「残り全部バケーション」伊坂幸太郎・集英社e文庫・Kindle。さすが名人だな。マジックのような物語を見せつけられる。


2016.02.28
「いやあ、試合に勝つと一週間が平和だねえ」と息子が言う。
うむ、息子よ、その通りだ。
しかも見て見ろ。J1の順位表を。なんとアルビレックスが2位だぞ。
湘南の、あのいんちきPKがなければ1位だったというから、驚きだ。
「でも現在の1位が甲府というのだから、適当だよねー」。かっかっかっ。
などと息子と会話しながら寝転がって余裕でガンバ対アントラーズを観戦する日曜の午後。
ほほう、ガンバの新しいスタジアムはなかなかよさそうだな。しかもガンバサポがいい気になって選手に圧をかけているそうじゃないか。
よーし、ここはアルビレックスサポが集結して、アウエージャックしちゃおうかな。
「いいねいいね、大阪行こう」。うむうむ。
そのガンバ対アントラーズ戦では、アントラーズサポがガンバのスタジアムに大量集結し暴れている。
日曜の午後だというのに、こいつらはアホだなあ。試合が終わったら大慌てで新幹線に乗り込んで2時間半かけて東京駅に着いて、東京駅からバスで2時間かけて鹿島に帰るわけだ。
クレイジーである。
いやあ、Jリーグは面白いなあ。
ちなみに、熱心な新潟サポーターのえのきど・いちろうは、バカマイレージというのを創設していて、今日のアントラーズサポのようなアホな移動をマイレージにして貯めているのだそうだ。
サポーターをしていると、時々、オレはいったい何をやってるんだろうという行動に直面する。昨日の息子の、キンコンダッシュで電車に飛び乗って一路平塚も、それだ。
これこそバカマイレージ。
よーし、今年も全力で突撃だ。


2016.02.27
サッカーが帰ってきた。
J1開幕である。
2月に開幕なんて雪国チームに対する嫌がらせ以外の何ものでもないと憤ってはいるが、しかし、いざ開幕を迎えるとなるとやはり心躍る。息子も「3ヵ月ぶりだ〜」と数日前からわくわくだ。
今日の開幕戦、相手は湘南でこちらがアウエー。スタジアムは平塚で、キックオフは15時だ。
誰もが楽しみにしている開幕戦だからチケットは当然争奪戦で、オレは発売日の10時0分01秒に「ぴあ」にアクセスして無事にゲットしたが、その3分後には売り切れていた。よっしゃ。
だが一つ問題がある。
この日はなんと息子の学校が土曜授業なのだ。
終了時間を聞いたら「12時20分なんだよね〜」と息子。なんと。キックオフは15時。平塚からスタジアムまでは徒歩で20分はある。
通常ならばキックオフの3時間前にはスタジアムに到着し、2時間前の会場と同時にダッシュしてゴール裏に座席を確保し、1時間前からコールを始めるのがルーティン。
だが12時20分の学校終了を待ってからの行動だから、とても全部は無理。とにかくキックオフに間に合えばよい。見えにくい場所だろうが、とにかく同じ場所、同じ時間を選手と共有できればいい。なにしろサッカーが帰ってくる日なんだから。
息子は制服の下にアルビのTシャツを着込み、校則で禁止されているスマホをポケットに忍ばせ、反対のポケットには今年の選手名鑑を忍ばせ、そしてカバンには帽子やタオルマフラーをぶち込み、準備万端で学校に向かった。
そしてオレは昼飯用のおにぎりと飲み物を買って12時過ぎから駅のホームで待つ。
12時20分に授業が終わった息子から、ホームで待つオレに「電車に乗った」というLINEが来たのは12時26分。
なんキンコンダッシュで教室を出た息子はラファエル・シルバのような全力疾走で駅に向かい、山崎亮平のような身のこなしで人々をかき分けて突進し、ホームに滑り込んできた各駅停車にボールのように転がり込んだのである。
これをわずか5分強でなしとげた息子の誇らしげな顔よ。
ホームで合流し、そのまま同じ電車に乗り込んだわけだが、正直、まさかこんなに早く帰ってくるとは思わず、呆れると同時に感動してしまった。
そのまま池袋で湘南新宿ラインに乗り換え、一本で平塚を目指す。
車中で息子は制服を脱ぎ捨ててTシャツ姿になり、オレの買ってきたおにぎりに食らいつくのであった。
池袋から平塚まで1時間強。なんだか息子と一緒に列車の旅をしているようで、ワクワクしてしまった。
平塚到着で2時過ぎ。歩いている場合ではないのでタクシーに飛び乗る。渋滞。遠回りして空いてる道をぶっ飛ばしてもらう。
スタジアムに到着。既に応援は始まっていて、おお、なんと、「アイシテルニイガタ」が早春の青い空にこだましているではないか。
ここはアウエー平塚。だが、完全に相手を圧倒している。その空気は感動的だ。
「アウエー入り口は5番ゲートだよ−」と息子はダッシュするのだが、オレはついていけず、ひー、息子よ、この父のことは捨ててお前は先に行くんだ、と背中を押す。しかし息子は「何を言うんだ、父さん、さあ、頂上はすぐそこだ、一緒に歩こう」と言いながら、オヤジ、たりーなあという顔をしてオレの手を取るのだった。
やっと5番ゲート着。14時30分。
ひゃー、よく間に合ったなあ。さすがだ、息子よ。
「アイシテルニイガタには間に合わなかったけど、勝って一緒に歌おう」と息子は握りこぶしである。
平塚のスタジアムは初めてだ。噂通りかなり狭い。まあ、それでも当然入れないなんていうことはないわけで、しっかりポジションを確保。
知った顔もちらほら見えて、挨拶を交わす。息子は、昨年顔見知りになったコールリーダーのところに挨拶に行く。息子はこういうのが大好きなようで、大好きなアルビレックスを媒介に大人たちとしゃべり、そして可愛がってもらっている。
さあ、サッカーだ。アルビレックスだ。
去年、ギリギリのところで残留を決めて、そして今年は監督が替わり、チームのキャプテンとMVPが去って行き、仕切り直しとなった。
だから贅沢は言わない。目標は残留だ。
そして、残留を決めるには同じレベルのチームには確実に勝つ必要があるわけで、湘南には絶対に負けられない。最低でも引き分けの勝ち点1をゲットだ。
スタジアムは、半分近くがアルビレックスのサポーターだ。湘南のサポが掲示板で「応援で負けた」と脱帽したように、今年もアルビレックスのクレージーサポは健在である。
胸に「ハッピーターン」と大書された新しいユニフォームを堂々と着てアウエースタジアムを占拠。試合前セレモニーでベルマーレの社長が「アルビレックスサポーターの皆さん、ようこそ」と呼びかけると、「オレたちはどこでも行くどー」と吠える連中だ。
試合が始まる。
システムを大きく変えて、ポゼッションから百姓カウンターへと戦術も変更した今年のアルビレックス。その行く末を図る意味でも開幕戦は極めて重要である。その試合に、息子のキンコンダッシュのおかげで間に合ったことの幸せよ。
前半20分までは新しいシステムの距離感がつかめず、非常にぎくしゃくした動きだった。その間、湘南の猛攻に遭うが、なんとかギリギリしのいだのがよかった。
25分、山口からレンタルバックで帰ってきた小塚(いずれ代表入りもと期待される)がシュートの振りをして出したパスにレオ・シルバが反応し、左サイドを凄まじいスピードでえぐったコルテース(湘南サポが新潟の掲示板までやってきて「あんな反則外人を隠していたのか」と驚愕していた)がレオからのパスを受けて、ダイレクトでマイナスの低空クロスを送る。
それをラファエルが体で押し込んで、なんと、ブラジル人3人のきれいな連携による崩しでゴールだ。
そして、遠い向こう側のゴールだったことと、ボールの展開があまりに早かったことで、今季初ゴールだというのにサポーターは何が起きたかわからず、一瞬ぽかーんとして、あれ、入ったの? マジ? 入ったんじゃないの? という感じで、ゆるゆるとした歓声を送ったのだった。
数週間前、レオ・シルバに3人目の子どもが生まれたというので、これはその子に捧げるゆりかごゴール。いやあ、今季初ゴールがなんともめでたい。
そして後半、今季、京都から完全移籍した伊藤が決めてくれた。なんと途中出場して移籍後初シュートが初得点。それも左サイドでおとりになった指宿につられてキーパーが体を寄せた瞬間に振り抜くという技ありのシュート。すげえうまい。
伊藤は、実は前回のワールドカップで日本の隠し球になるのではと期待されたほどの選手で、長く京都にいたが、23歳という年齢を考えてどうしてもJ1でやりたいといって完全移籍してきた選手。
とはいえ、しょせんJ2暮らしの選手だったから、どんなもんかなと半信半疑だったのだが、これが実にいい選手だった。ちょっとびっり。
去年のチームのMVP、山本コースケが磐田に帰ってしまい、オレは今に至るもコースケロスが続いていたのだが、この伊藤のゴールを見て、これならコースケロスも解消されるのではと思った。素晴らしいゴールだった。
それにしてもあれほど新潟サポに愛されたのに筋を通して磐田に帰っていったコースケ。今日の開幕戦ではベンチスタートで80分ころにやっと途中出場するも、試合レポートで「存在感なし」と酷評される始末。そんな使われ方をするために、オレたちを振り切って磐田に帰ったのかよ、とサポーターは涙する。
やはり案じたとおり、磐田は降格争いのライバルになりそうな新潟の戦力をそぐ目的でコースケを奪い返したのだろう。なんとも悔しい話である。
ともかく伊藤だ。これからは伊藤がきっちり埋めてくれる。
ちなみにアルビレックスにはやはりチビで足元が起用で、ちょこちょこと動き回る珍獣タイプの山崎という選手がある。
伊藤もこの山崎に似て、こちょこちょと動き回る小太りの珍獣タイプ。
どちらも可愛らしくて、両サイドに並べれば珍獣の右大臣・左大臣の様相だ。そして、可愛いなと思って近づくと、実はその両サイドバックにはコルテースと小泉という、ブラジルと日本を代表するヤンキー顔がぬっと顔を出すという仕掛けになっていて、今年のアルビはなかなかに楽しい。
それにしても今日は審判が酷かったなあ。岡部。今までもいろいろとやらかしてくれていた審判で、今日も明らかに湘南に有利な笛を吹いて、リーグから雪国チームは日程を組むときに鬱陶しいから落としてしまうようにという密命が出ているとの噂が本当ではないかと思わせるレベルだ。
4分のロスタイム表示が出て、その4分が過ぎても試合終了の笛が鳴らず、それどころか湘南にPKを与えて、PK終了と同時に試合終了の笛が吹かれるって、いったいなんの茶番だよ。呆れてしまった。
まあ、よい。岡部。名前は覚えておくからな。
ともかく開幕戦勝利だ。息子のキンコンダッシュに始まって駆けつけた平塚で、なんとも素晴らしい勝利だった。
見知らぬサポーターたちとハイタッチをして、喜び合い、そしてオレたちはスタジアムを後にしたのだった。
そして目指したのが相模大野。
実は相模大野には、店主が熱狂的なアルビレックスサポーターという焼き鳥屋があって、一度いってみたいと思っていたのである。この店主は新潟とは何の縁もないのだが、ずっと熱狂的なサポーターで、「どうしてアルビを?」とインタビューされて「愛だよ、愛」とだけ答えた熱いオヤジなのだ。きっと偏屈。
平塚から相模大野に行くには、バスで小田急線の伊勢原に出るのがいい。そこで混雑するスタジアムで神奈中バスを待ち、伊勢原行きに乗り込む。
このバスが、実は、なんというか、とても素晴らしかった。
スタジアムの熱狂が幻のような、静かな田園地帯。神奈川中部の、土埃がよく似合う田舎。
早春の夕暮れのそんな田舎の田園地帯を、息子と一緒にバスに乗ってとろとろと走る。
きっと息子は大人になっても何にも覚えていないだろうけれど、この時間を、オレはずっと忘れないだろうなあと思った。
伊勢原から小田急に乗って相模大野に行く。改めて思ったが、実に遠い。伊勢原。
だが、その近くの愛甲石田とかいう駅のあたりまで、学生時代のお母さんは通っていたんだぞ教えたら、息子は「ひえー」と呆れていた。
相模大野で、目当ての焼き鳥屋を発見。混んでいて、店の前に行列だ。でも、なんだか回転が良さそうなので、しばらく待ってみる。
と、やっぱり回転がよくて15分ほどで入れた。
狭くてにぎわっている店だ。
近くの席ではタバコを吸って日本酒を飲んでいるオヤジに、隣のオヤジが「煙がきつい」と文句をつけていて、それを見た別の席のやはりタバコを吸っているオヤジが「それはないだろう」と切れている。どうも相模大野の底辺の店のようだ。
店内にはやたらとアルビのポスターが貼られ、そして「試合結果は絶対に店主に教えないでください」と大書されている。なるほど、店が終わってゆっくり試合のビデオを見るから、結果は教えるなということか。だはは。
焼き鳥1本60円。つまみはどれも200円。とにかく驚異的に安い店のようで、そのために大忙しなのだろう。
「焼き鳥の注文は2回まで」「残したら1本100円取るよ」と貼ってある。だはは、どうやら酷い店のようだ。
愛想のいいねえさんに飲み物を注文し、焼き鳥も盛り合わせで2人前を頼む。回転の速い理由がよくわかった。この店は焼き鳥の他につまみがなくて、その焼き鳥が2回までしか注文できないから、焼き鳥を食ったら店を出るしかないのだ。
忙しくて注文が殺到する。と、店内にいきなりアナウンスが鳴り響いた。
狭い地下の店である。大声で叫んだのではなくて、マイクを使った場内放送が流れたのである。
何かというと店主が大わらわで焼き鳥を焼きながら「ただいま注文が殺到していて焼き鳥がなかなか焼けません。これ以上注文しないでください」とマイクで叫んでいるのである。
だはは〜。店主が場内放送で「注文するな」と叫ぶ店かよ〜。腹が痛い。
あまりのアナーキーに頭がくらくらしたところで、焼き鳥が登場。1本60円。
ところがこれが、旨いんだよ。びっくりするぐらいに旨いんだよ。正直、ぶったまげたわ。
こりゃ、注文が殺到して「焼けないので注文するな」と店主が悲鳴を上げるのもわかる。こりゃ、旨いわ。もっと頼めばよかったな。
まあ、焼き鳥を食ったらあとはすることもない店だ。できれば今度はもっと空いている時間にゆっくり来たいものだ。
でも、いくらなんでも遠すぎるなあ。ダテ君ならば付き合ってくれるかも。
店を出て、もう少し何か食うかなと二軒目を探したが、相模大野、何もない。田舎だものな。
結局、諦めてまっすぐ家に帰ることにした。
新宿までの急行に乗ったら、隣に座った息子がいつの間にかとろとろと寝込んでしまった。さすがにキンコンダッシュから始まる怒濤の一日に疲れたか。
でも、楽しかったよなあ。お父さんはとても楽しかった。
もうすぐ春だ。
おめでとう、アルビレックス。

「不動産男子のワケあり物件」成田 名璃子・メディアワークス・Kindle。「すみっこごはん」が面白かったので同じ著者の作品も読んでみたが、これはつまらんな。メディアワークスらしく、ライトノベルだった。いや、ラノベだから悪いということではないのだが、まあ、これはいいや。


2016.02.26
久しぶりに東陽町に行った。
たまに行くとわかるが、ここは江東区のビバリーヒルズだなあ。高齢者率、異常に高し。
錦糸町方面までバスで出て、住吉駅前で降りて、どら焼き屋に行く。このあたりに来たときには必ず寄るどら焼き屋だ。
生どら、つまり生クリーム入りのどら焼きが名物で、これが旨いのなんの。
ああ、それなのに、つい目の前に並べられていた桜餅に目移りして、桜餅を買ってしまったよ。とほほ。
まあ、いいのだ。自分が食べるんじゃなくて、お土産だから。
では、どこのお土産かというと、顧問会計士である。確定申告の書類ができてたからハンコを押しに行くのだ。
一年一度のお約束。今年もどうもお世話になりました。
「電子申告にしないといけないんですけどね〜」と担当の税理士は言うのだが、いやあ、一年に一度、こうしてたずねてくるのも季節のお約束で、オレとしては一つの区切りのような感じがしていいんですけどねー、と伝える。
どうもマイナンバーのせいで税理士の現場はけっこう面倒なことになっているようだ。どんな業界も大変だなあ。


2016.02.25
息子がセブンイレブンでチケットを引き取ってきた。
土曜日に始まるJリーグのチケットだ。
もちろんアルビレックス新潟。
アウエーで、相手は湘南だ。降格候補・新潟にとっては、現在の立ち位置を知る上でちょうどいい相手と言える。
個人的には、この試合に勝てないようだと今季は絶望的だなあと思っている。
ともかく今季の目標は残留。志は低いのだ。
それにしても今シーズンは日程があまり嬉しくなくて、なかなか現場まで行けそうにない。甲府戦がお盆の13日なんて、どんな中央道の渋滞なんだよ。
行ける試合は一つ一つ、大切に応援しよう。

「東京すみっこごはん」成田名瑠子・光文社文庫・Kindle。不思議な食堂を舞台にした連作小説。短い最終章を、日本橋三越前のスタバで読んだのだが、明るいカフェだというのにオレはどうしても涙を抑えきれなかったよ。なんという切ない親子の情。軽い気持ちで読み出して、ありがちな展開なんだけどグイグイ引き込まれて、そして最後がこれかよ〜。いやあ、泣いた泣いた。


2016.02.24
ベッキーネタはオレの大好物だ。
なんだか悪人ばかり出てきて、いろんな闇が見えてゾクゾクする。
別にオレはベッキーには何の関心もないが、このネタは好きだなあ。
ベッキーは悪、ゲスはもっと悪、でも一番の鬼畜は文春。だはは〜。
でも、さすがにこのネタも新展開がなくて飽きてきたなあと思ったら、あれ、日曜日の「世界の果てまでイッテQ!」を見て、おやと思った。
ベッキーの席がなくなって明らかにいなくて当然の番組進行だったのだが、出川がボケをかましているところで突然司会のウッチャンが「今ウチはこんな状態だよベッキー」と笑って、しかもご丁寧に字幕まで出ちゃってた。
その発言に誰も突っ込むでもなく、目をむくでもなく、当たり前に「あはは〜、そうだよね〜」という感じで番組が流れていった。
直後、日テレが「番組を辞めたわけじゃなくてあくまで休業」と発表したりして、おろ、これは潮目が変わったか、と。
そして今週の週刊新潮では、ゲスがベッキーをだましていたという記事。年内に離婚するから付き合って、とゲスがくどいたという話らしい。
どうやらウッチャンの発言が号砲だったらしく、ベッキー叩きからゲス叩きに流れが変わって、ベッキー復活の道が敷かれ始めたようだ。
こうなってくると、もっとネタを持っているはずの文春が黙っているわけはないから(なにしろ鬼畜)、きっと新しいネタを投下してくるはずだ。
うう、楽しみだ。


2016.02.23
朝一番に予定していた取材が、インタビュー相手の体調不良で急遽キャンセルになってしまった。
「申し訳ありません」と先方の広報担当者は深々と頭を下げるのだが、体調ではしょうがない。もしインフルエンザだったら無理して面会されてもこっちが困るわけで、まあ、仕切り直しましょうとなったのだ。
そんなわけで突然午前が空いてしまった。次のアポは夕方。
もしやこれは…と思い立って調べてみたら、おお、間に合うではないか、映画に。
そうである。観たいと思っていてなかなかタイミングが合わなくて見逃していた映画があって、それがどうやら観られそうなのだ。
なぜタイミングが合わなかったかというと、マイナーな日本映画で、上映館が都内でも7つほどしかなかったからである。しかも封切りからもう1カ月が過ぎてしまって、そろそろ公開終了ではないかと半ばあきらめていたのだ。
それが取材のドタキャンのおかげで、思いもよらず、突然に観られることになったのだ。実にラッキーだ。
すぐに山手線で新宿まで移動する。
東口を降りて朝の新宿を歩いていたら、なんだかとても懐かしくなった。
社会人になって働き始めた場所が新宿のこの近く。3月16日が初出社だったから、季節も今頃だった。
初出勤の日の気持ちとか光景とか、今でもまざまざと覚えていて、そうだ、こんな季節にこのあたりを歩いて通勤したんだったなあ。
あれはいったい何年前なのだろうと思って、計算してみたら、ひゃー、なんと35年も前だったのか! 35年といったら、20代前半のオレにとっては遙か彼方、イスカンダルぐらい遠い未来の話だった。
あのとき、まさか35年後に今日の日のことを思い出しながら同じ場所を歩くことになろうとは、想像もしなかったよなあ。そしてこれから35年後といったらオレはまず確実にこの世にはいなくて、もし生きていたとしてもきっと息子には面倒なことになっているからあんまりそれはよろしくないことだから、まあ、きっと確実に死んでいるわけで、35年前が一瞬のことだったように、これから先の時間も一瞬のことなわけで、ああ、人生は流れゆく走馬燈、なんともはかないものよと空しくなるのだ。
でも、35年後だとヨメはもしかしたら生きている。むむむ、なんだか悔しい。
いや、そういう話ではない。映画の話だ。
なんの映画かというと「の・ようなもの のようなもの」という映画である。もう亡くなってしまったが、森田芳光監督のデビュー作「の・ようなもの」のその後という設定の話である。
この「の・ようなもの」が公開されたのが奇しくも35年前。つまり朝の新宿の道を、不安やらなにやらのもやもやした想いを胸に会社に向かっていた、社会人1年目に観たのだった。その続編を観るのだから、いろいろと感慨深い。
「の・ようなもの」を観たのは、渋谷のプラネタリウムのある建物の映画館だった。封切り日ではなかったが、主演の伊藤克信がロビーで不機嫌な顔してサイン会をやっていたのを覚えているから、限りなく初日に近い公開日だったのだろう。
季節は秋だった。
料金は995円で、千円札を出したらお釣り代わりに五円玉の入った大入り袋をもらったっけ。 「の・ようなもの」は、将来に漠然とした不安を抱いた若者を描いた作品だった。落語家を目指して修行を続けるがなかなか芽が出ない落語家のようなものたち、女子高生とつきあっているがちゃんとつきあっているか自信を持てない恋人のようなものたち。
そんな中途半端な「のようなものたち」を描いた青春映画だ。大きな事件が起きるわけでもなく、淡々とした日常を描いたこの作品は、しかし、実にみずみずしくリリカルで、今、もちろんDVDも持っている。
兄弟子の真打ち昇進を祝うパーティーが開催された川面のビヤガーデンから、尾藤イサオの歌うエンディングテーマ(名曲。作詞はタモリ!)に乗せて一人、また一人と帰っていくシーンは、今に至るも日本映画屈指のエンディングだと思っている。
音が消えた画面に静かにエレピのイントロがかぶってきて、ためていた息を吐くように始まるエンディングシーンは、今観ても実に素晴らしいものだ。
この映画の35年後ということで、ぜひに観たかったのが「の・ようなもの のようなもの」。思いもかけずに今日観ることができて、そして内容はというと、やはり尾藤イサオが歌う同じエンディングテーマが素晴らしくて感涙ものだったけれど、ただそれだけの映画だった。残念。


2016.02.22
原稿を書き終えた後の晩飯時、発泡酒を飲みながら日経の夕刊を開いたら、一面トップに「マイクラ」とでている。なんのこっちゃ。マイクラ。
イメクラなら知ってるが、マイクラは聞いたことがない。だが日経の一面では、学校の教材にも取り入れられているとあって、どうやらイメクラとは何の関係もなさそうだ。
そこで風呂上がりにくつろいでiPadをいじっている息子に、マイクラって知ってるかとたずねてみた。そうしたら「ったり前じゃん」との返事。
どうやらiPadにも入れられるらしいので、じゃあ、入れておいてくれと頼んだ。息子は「え、いいの?」と驚喜。「おっしゃ、これで廃人一筋だあ」と叫んで、うろたえるヨメに付け入る隙を与えぬ間に、高速ダウンロードだ。
そういや日曜日、新宿まで出かけたついでにヤマダ電機でWi-Fi中継器を買ってきた。階段のコンセントにこれを差して、一階の通信高速化を図ろうという目論見である。
もっと我が家は木造だから、二階に置いた親機からは一階へもちゃんと電波が届いていて、さほど問題なく通信できている。中継器を入れても大きく事情は変わらないと思ってた。
そのあたりを鋭く本能的に察した娘は「どうせお兄ちゃんが喜ぶだけだよ」と見破っていて、早速、マイクラのダウンロードでそれが証明されたわけだ。
マイクラとは、どうやらゲームのことらしい。それも町づくりというか、建築系というか、土木系というか。 ダウンロードした息子は「うりゃー」と叫びながら、早速町を創っては壊し始めた。それを見せられたオレは、何がどうなっているのか、さっぱりわからない。
これのいったいどこが面白いのだ。うーむ。
しばし様子を見てみよう。
「花のさくら通り ユニバーサル広告社シリーズ」荻原浩・集英社文庫・Kindle。荻原浩は好きな作家ではあるのだが、オレ個人の好みとしては、どうも仕上がりに落差がある気がしている。この作品は、ハズレ。小さな広告会社がシャッター商店街の復興に取り組むものの、長老たちの妨害に遭ってなかなかうまく進まない。もうこれだけでどんな展開になるか、読めてしまうわけだ。そこで様々なキャラを登場させて、その造形の面白さで話を膨らませようとするのだが、それがうまくいっていない。鬱陶しすぎる。膨らませた部分が贅肉になってしまっているのだ。残念。


2016.02.21
今年のJリーグがもうすぐ始まる。なんと2月開幕っていうんだから、雪国チームへの明らかな嫌がらせだ。
今年は山形も松本もいないから、雪国チームといえば新潟。要するに年々露骨になってきた地方チームへの嫌がらせがさらに加速したという話だ。
しかも、だ。
しかも、日程がスゴイ。なんとリーグの日程の最後が、浦和、ガンバ、広島の3連戦。明らかに3連敗前提。
この3連戦の前に残留を決めておかないと、最終戦の広島戦が、こっちの残留と向こうの優勝がかかった大一番になってしまいかねない。
いや、大いにあり得る。
だから今年はスタートダッシュが重要で、なんとしても夏休みが終わるくらいまでに残留を決めておく必要があるのだ。
目標は残留。志は限りなく低いのである。
先日行われたタイでのトヨタプレミアムカップでアルビレックス新潟は先制しながら逆転負けしてしまったのだが、あーあ、負けちゃったなあ、まあ、いいや、とこちらもあっさりしたものだ。
それを見た娘が「ひゃー、激怒してないよ〜、不思議〜」と驚いていた。
今年は残留すればよい。高望みしない。
だというのに、なんと今日の練習試合、川崎相手に1−8だと。
45分ハーフの4セットだといっても、ということは90分だと0.5-4じゃないか。
そう考えれば、なんだ、いつものことじゃないかと安心しそうになるが、いやいや、ちょっと待て、あと一週間で開幕だというのに、どういうわけだ、これは。
しかも川崎と奪い合って獲られてしまった新人選手の小川にゴールを決められたばかりか、あろうことか下部組織の中学3年生にまでゴールを決められてしまったそうじゃないか。
もはや笑うしかないのか。
だるま監督は「課題が見つかったので修正するだけだ」という心強いコメントを残してくれたが、ばかやろ、あと一週間で開幕だというのに何をぬかとるんだ。
開幕ダッシュでなんとか早々に残留を決めなければならないというのに、この調子では終盤の強豪3連戦を前にして降格が決まってしまったということになりかねない。とほほほ。


2016.02.20
というわけで、今日は今日で都内をうろうろとする。
人形町いって、八丁堀いって、また人形町にいって最後は代官山だ。
代官山は、とあるファッションブランドの本社を訪問。
オレがファッションの社長のインタビューなんてまさかと思うだろうが、ふふふ、ちゃんとブランドについてのお話だってできちゃうのだ。 えへへー、どんなモードのファッションが今トレンドでキテるんすか〜、ヤバいっすね〜、てなもんだ。
そんなわけで山手通りの本社前で待ち合わせをしていたら、通りすがりのおっさんが「40時間後に死ぬぞ」とつぶやいて去って行った。
は? なんだ、おっさん。オレに言ったのか?
としたら、おっさん、死に神か? 確か伊坂幸太郎の小説に似たようなものがあったと思うが。
それとも自分が死ぬという予告を、電話で通告したのか。あるいは電波の人の独り言か。
いずれにせよ気分がよろしくないな。えーと40時間後ということは、21日の朝10時頃か。もしその頃にオレが死んでしまったとしたら、あれは死に神だったということで、これを読んでいる皆さん、このネタをどっかに持ち込んでください。できれば文春希望。


2016.02.19
というわけで今日は荒川をわたったあたりに行く。
荒川越しに眺める、夕暮れのスカイツリーが大変に美しい。
おぼろ月夜ならぬおぼろツリー。
いや、そよれりもオレのテンションを上げてくれたのは、およそ二十年ぶりにきたこのエリアの独特の空気感だ。実はこのエリアは、関東大震災の時に流言飛語で多くの人がリンチにあい、虐殺された場所。目の前の河川敷には今も当時のままに埋められているという話だ。
そう思うと、川向こうにぼんやりと浮かび上がるスカイツリーは、まるで卒塔婆。
ひんやりとした二月の空気の中になま暖かい風が混じったような気もして、さらにテンションがあがっていくのだ。
そんな道を、暗い中、てくてくと二十分近くも歩いてインタビューに出かけたわたくし。せっかくだから帰りに駅前の寒々とした居酒屋でホッピーでも飲んで帰ろうかと思ったが、運送会社の社長の話が予定外に長く(二時間!)、どっと疲れてしまったのでそのまま帰ることにしてしまった。
こんなエリアにはそうそうやってこないから、やっぱりちょっと飲んでおくんだったなあと少し後悔したのは日暮里で乗り換えるころ。
まあ、いいか。
いずれまた来る機会もあるだろう。いや、もうないかも。


2016.02.18
都内をうろうろ移動しながら取材して原稿を書くという日常を送っているオレの直面するのが、トイレ問題である。
年くっちゃったから頻尿になっちゃってさあ、という問題ではない。どこでトイレを済ませるかという問題だ。
初めて訪れる取材先で話し中にトイレ中座するのは案配よろしくないので、当然、先に済ませてから向かうことになる。もちろんスモールビジネスだ。
一番いいのはオフィスビル内のトイレで、だいたいがきれいに保ってあり、手もちゃんと落ち着いて洗える。だが向かう取材先がそういう立派なオフィスビルにあるとは限らず、また、最近では外部の人間が簡単に受付を突破できないような仕組みになっているから、あまりアテにはできない。
そこで駅のトイレを利用することが多くなる。
最近の駅のトイレはけっこうきれいになっているが、それでもまだ快適とは言えず、あんまり利用したくない。
そこで浮上するのがカフェのトイレだ。
おされなカフェならばトイレもおされ。なかなかに快適である。
だが、実はここに大きな落とし穴がある。
というのも、当然ながらカフェのトイレは店に一つか二つしかなくて、けっこう混んじゃっているのである。
すると何が問題かというと、中にはビッグビジネスのおじさんもいるわけで、タイミング悪くその後に入ったりするとスメル問題、つまり臭気の問題に直面するのである。これはきつい。
当然逃げ場などなく、個室の中で息を止め、ぜえぜえともだえながらスモールビジネスをこなすことになる。
さらに間の悪いことにそのトイレが男女共用のことも少なくないため、オレが息も絶え絶えになってドアを開けて出てきたら、次に待っているのが若いお姉ちゃんというケースも確率的に50%ぐらいはあるわけで、え、あの臭気がオレのせいにされちゃうわけ? と濡れ衣にうろたえてしまうわけだ。
この冤罪リスクを避けるため、やっぱ駅のトイレが無難だよなあという結論に落ち着くのであった。
というわけで、本日は新小岩の先の旧小岩、じゃなくて何もつかない小岩。


2016.02.17
本日は新小岩二日目である。昨日は北口、今日は南口。別にそんなことは誰も知りたくないだろうが。
ランチタイムに駅前のサイゼリヤに飛び込み、ポメラで原稿を書く。
2時間強で昨日の取材と本日午前の取材の原稿を書く。
移動中にこうして原稿を書くスタイルは、実はけっこう集中できて案外好きだ。
原稿のクオリティも高くなっているような気がする。というのは実は錯覚で、後で絶対に読み返して手を入れる必要があるのだが。
その流れで言うと、最近はデスクで原稿を書くときは、クラシック音楽を流している。別に高級ぶっているわけではない。
不思議なことにクラシック音楽を聴きながら原稿を書くと、なぜか調子がよいのだ。これはきっとβ波が刺激されてなんちゃらかんちゃら。
少し研究してみようと思うが、単に気のせいなのだろう。
それはともかく新小岩のサイゼリヤで原稿を書いたという話であるが、驚いたことにランチタイムのテーブルは地元の買い物客と思われるばばあ一人客で埋まっている。
昨日の津田沼もそうだった。買い物カゴをさげたばばあの一人客がランチを食って、別の席に顔見知りのご近所ばばあを見つけると「あら〜」なんてしゃべっている。
今や駅前ファミレスは、独居老人の社交場と化しているようだ。
確かにランチは安く、ドリンクバーを頼めば長居もできて、じっくりおしゃべりできるものな。
自分一人の昼飯をつくるなんてバカバカしいから、週に何度かファミレスでランチを食べてるのは案外合理的な選択かもしれない。
いいと思うのだが、ただ、なぜだかばばあは独り言が多く、原稿を書いている隣で独り言をぶつぶつ吐き続けられるのはちょっと参るのだ。


2016.02.16
なぜだかわからないが、今日から三日間、新小岩に行かなくてはならない。
三日間とも別の案件、別の仕事である。
それなのになぜかすべて新小岩なのだ。
これはもう新小岩に魅入られたと思うしかない。
少し肩を落として一歩を踏み出すオレであった。


2016.02.15
取引先から誠意のない対応をされて、ようやくのこと謝罪電話をもらったのが月曜の朝イチ。
週の初めかよ〜、勘弁してよ〜、と思いつつも、言うべきことはちゃんと言っておかなくてはならないから、軽く追い込んで深く反省させる。
言いたくはないのだけど、こちらも商売がかかっている。取引の根幹に関わることだから、なあなあにはできないのだ。
それにしても月曜の朝から、心がささくれてしまって、うんざり。
オレもあんまり言いたくないのだよ。本当に。


2016.02.14
娘と「オデッセイ」を観に行った。凄かった。スゴイ迫力だった。
クライマックスでは背中に汗が流れるほど緊張したが、娘に聞いたら「全身、汗かいちゃったよ〜」とのことだった。
なお、息子は今日、友だちと一日中カラオケというので別行動。
しっかりチョコレートをもらってきたようだが、見せてくれないのだった。


2016.02.13
世界的なクラリネット奏者の第一人者、北村英治は80歳を過ぎて今なお毎日2時間の練習を欠かさないという。
あの久石譲も、映画音楽の巨匠となった今も、毎日数時間、ピアノの練習をしているそうだ。
オレは、日々のそんな努力を重ねることさえ怠っているオレは、何も誇れるものがないのだと痛感する。
精進せねば。


2016.02.12
某所で女子大生に会う。ぴちぴちである。
インタビューした。オレの出身大学に通う現役の女子大生で、学科まで同じということがわかり、一挙に距離が縮まる。
オレは嬉しくなって、昔はね〜と話し始めて、はっ、しまった、引かれているのでは、気がついてしまう。悲しい。
おじさんの昔話なんて面白くもなんともないよな。
夜、久しぶりの飲み会があり、久しぶりにあったコマちゃんをいじめてしまう。
ごめんよ、コマちゃん。
オレは出入り業者のごくつぶしなのだから、あんまり偉そうにしてはいけないのだ。ちょっと反省する。
終電に乗ってはるばる品川から帰ってくる。電車は酔っ払いで満員。
いやだなあ、鬱陶しいなあと思ったが、オレも酔っぱらいの一人なのだと気づいて、じっと手を見る。

「本日は大安なり」辻村深月・角川文庫・Kindle。ウェディングプランナーを軸に、結婚を素材にしたてんやわんやを描く。最後に関係者一同、大団円。話のテンポがよく、さらっと読める。辻村深月は当たり外れがあるというのがオレの印象だけど、どうだろう。


2016.02.11
祝日なのにオレは取材仕事なのだった。
とほほ。
いや、とほほじゃなくて、ありがたいお話なのだ。頑張るのだ。


2016.02.10
自動車に乗ってFMを聴いていたら、懐かしいなあ、モダンチョキチョキズの「自転車に乗って」が流れてきた。
曲に合わせて気分よく鼻歌を決めていたら、後ろの座席のイサワ氏が「これはなんという歌ですか」と尋ねてきたので「モダンチョキチョキズの自転車に乗ってという曲だよ」と教えてあげた。
イサワ氏は「へー、いい歌ですね」と感心している。オレは嬉しくなった。
モダチョキは、オレの中ではピチカートファイブの次に来たバンドだった。90年代の前半から半ばにかけてだったと思う。
なんといってもボーカルの濱田マリのキャラが立っていて、パフォーマンスの破壊力は抜群。コミックバンド的な売り出し方だったと思う。
バンドとしても「来るモノ拒まずで一時期200人が所属していた」「公務員がいたのでノーギャラでバンドに入っていた」「客席で踊っていたファンがいつの間にかメンバーに入っていた」というような荒唐無稽なギミックも多かった。
ところがその曲をじっくり聴いてみると、実は音楽的にかなりの実力者であることがわかる。
濱田マリとツインボーカル的なポジションだったがあまりに地味なルックスのせいでちっとも目立たなかった長谷川信子というソングライターがいて、これが実に素晴らしい歌の数々を書いている。
きれいなメロディーにかなり音楽的にエッヂの立ったコード進行。そしてそこに乗る歌詞が凄まじくて、例えばラジオから流れてきた「自転車に乗って」だと
「2人の間にシネラリア 束にして 相乗り自転車 天際まで キコキコ
粘土で作ったクリスマスイブ わたすげの冬から あなたを守ろう」
という歌詞だ。まったく意味がわからない。桑田佳祐とは違ってちゃんと日本語の歌詞として聞き取れるのに、それなのに意味がさっぱりわからない。
それでいて言いたいことはちゃんと伝わってくるという凄まじい歌詞になっていて、これが切れのいいエイトビートと流れるようなメロディーに乗って心に届くのだ。
そして、バンドマスターである矢倉邦晃のアレンジと音作りが、これまた太いというか強いというか。
チェイスのような派手なブラスロックサウンドも多く、それに負けずに濱田マリがさらにキャラを際立たせるという構図になっていて、要するに一言で言うと何でもありのびっくり箱のような楽しいバンドだった。
「ジャングル日和」「ヘビはスネーク」など、狙いすぎてスベっている曲も少なくないのだが、それがツボにはまると「絶望行進曲」のような破壊力抜群の楽曲に仕上がっている。「天体観測」という曲なんて、なんともロマンチックで美しい歌だ(アレンジは戸田誠二だったのね。今ネットで調べて初めて知った)。
関西ノリを基本としたコテコテが受け入れられなかったか、モダチョキは一時的な盛り上がりで、さーっと消えてしまった。でも、その余韻は残っていて、今も時々CDを聴いている。
確かにこのバンドはもっと再評価されていいよなあ。


2016.02.09
空気がかなりしっかりと春っぽくなってきた。春はいいなあ。

「ナベちゃんのヨメ」辻村深月・KindleSingle。小説の単品販売であるKindleSingleはなかなか便利である。ちょっとした空き時間に短編でも読みたいとか、知らない作家をちょっと試しに呼んでみたい、とかいうときに99円で買って読める。作家も、収めどころのなかった短編などを売ることができる。これは辻村深月の、友情と結婚をテーマとしたら、この作家らしい一作。軽く読めて、そして、そうそうそういうことある、と共感しつつ、なんだかしんみりしてしまう作品。さすがの辻村深月なのだった。この作家はまだ未読が多いので、これからいろいろ読んでみるかなあ。


2016.02.08
駅前の1000円床屋に行った。だいたい月に2回くらいいっている。
相変わらずホスピタリティ最低の床屋で、店中に「話しかけるな」「うるさくしたら出て行ってもらう」「子どもの虱を見つけたら中止」など、やたらと張り紙がしてある。
おかげでネットでの評判も最低だ。
最初はオレもびびったが、慣れてしまえばどうってことはない。むしろ評判が悪いおかげで、安いのに混んでなくて大助かり。
ウデも下手くそとの評判だが、バリカンで丸刈りするのにウデも何もないから別に関係ない。
こうして最低の床屋に坊主頭の客が呑気に座って頭を刈ってもらっているわけだ。
いつもは0.5美里で丸刈りして終わり。だが、ネットでたたかれたのが気になったのか、今日は「0.4ミリでどうすか」と珍しくサービスしてきた。
本職の坊主が0.2ミリというから、これでまた一歩近づいた。もちろん大喜びで0.2ミリにしてもらう。
おかげで頭が寒いのだった。

「ナオミとカナコ」奥田英明・幻冬舎・Kindle。読み逃していた一冊。奥田英明はやはりクライム小説というか、悪人を描くとイキイキとしてくる。しかも、犯罪そのものは救いようのない暗いものなのに、なぜか全体に滑稽さが漂っていて、これが奥田英明の持ち味だ。初期の長編「最悪」なんて、こ、このタイミングで最悪という言葉が飛び出すのかよ〜と大笑いしたものだった。もちろん犯罪のまっただ中なのだが。この作品は、旦那がDVなので、昔からの仲良しの女子友だちと2人で簡単に殺してしまって、そして完全犯罪を企んだものの、ばれそうになって必死で逃げるという物語。抜群に面白い。キャラが立っていて、話のテンポが早くて、ぐんぐん読める。奥田英明らしさ満開だ。ああ、面白かった。ところで奥田英明と言えば問題作「沈黙の町で」が文庫化された。なぜこれが問題作かというと、いじめ問題にはいじめられた方にも責任があるのではないか、という話だからだ。舞台は中学校で、こんな中学生がいたらいじめられてもしょうがないだろうという男子が登場してきて、そしていじめられて死んでいく。読んでいて、確かにこれならいじめられても仕方ないだろうと思わせるのだが、だからといって死んでもいいわけはなくて、そういう目を背けたくなる問いを発するところが問題作なのだ。だが、もっと問題となったのは、朝日新聞に連載されていたこの小説がまるで尻切れトンボのように中途半端に連載終了となったということだ。これは明らかに人権派・朝日新聞の圧力ゆえの連載中止だろうというのが大方の見方だ。そして、この問題作が最近文庫化されて出版されたので、もしかしたら新聞連載時には潰されてしまったエンディングを大幅に書き換えたのではないかと密かに期待しているのだが、しかし、そんな話はまったく聞こえてこないようだし、再読しようか、今は思案中。


2016.02.07
わかりやすいように月で分けるようにすることにした。
1月
・サウジアラビアとイランの国交断絶
・株価急下落
・北朝鮮核実験
・SMAP解散騒動
・ベッキー不倫騒動
・インドネシアでISテロ
・スキーバス転落
・原油急落
・最強寒波
・U23がオリンピック出場
2月
・甘利大臣辞任
・清原、逮捕
・桜島噴火
・台湾地震
・北朝鮮がロケット発射


2016.02.06
今日は朝から横浜である。相鉄に乗って二俣川というところだ。
相鉄なんてめったに乗らない。それこそ、数年に一度レベルである。
だが、案外縁があるというか、まずはオレの叔母さんの家が相鉄沿線にあって受験の時は一週間ほど泊めてもらってお世話になった。
ちょっと先には大学時代の先輩の佐野さんの実家があったはずだ。
そしてもうちょっと横浜寄りには、ヨメの叔母さんが暮らしている。
そんなふうになんとなく縁が深いのに、めったに来ない。
たまに来てみれば、ああ、そうだった、横浜って坂が多いんだったと、ぜえぜえいう始末。
しょうがないなあ。
朝からの取材を終えて二俣川駅の立ち食いソバで昼飯。この立ち食いソバが、麺も汁もかき揚げもびっくりするほどまずくて、これはいかんでしょ。
まずい駅ソバと言えばJR東日本系列のあじさいにとどめを刺すと思ったが、相鉄のソバはそれを上回るまずさだった。
今日は東京ドームで一年一度、早瀬さんが主催する金沢の物産展の日である。
去年は行けなかったので今年は行きたかったのだが、早く戻って原稿をやらなくてはならず、申し訳ないっすと言いながら失礼する。
とにかく忙しいのだ。原稿の山なのだ。
こんなに忙しいのにちっともカネが残らない。
顧問会計士から連絡があって、今日で昨年度の売上が全部締められて数値が確定したとのこと。どれどれと聞いてみれば、面白いことにここ4年間、売上がまったく変わらない。
安定しているというか、事業が発展していないというか。
こんなに忙しいのにちっとも儲かっている感じがしないのは、重税感と仕事の単価下落、つまりデフレによる。働けど働けどなのだ。
それでもまあ、1年間、ちゃんとご飯を食べられて、贅沢はできなくても家族に貧しい思いをさせることもなく、子ども達を学校に行かせて、そして家のローンも遅れることなくきちんと払えたのだから、これ以上何を望むのか。あんまりなことを言ってはならないと自分を戒める。
そういや俳優の中井貴一が「僕らの時代」という番組で「若い連中に向かって、お前らはこれからだからいいな、ということは絶対に言わない」と述べていた。
「同年代のサラリーマンは定年を控えてそろそろ店じまいに入っているけど、オレはまだまだ現役が続くから」というのがその理由。この言葉に深く納得したオレは、そうである、オレもまだまだ始まったばかりなのだと気持ちを新たにする。
そういや今日、横浜でインタビューした人は、オレより年下だと思っていたら、インタビュー後の立ち話でなんと年上であることがわかってびっくり。実に若々しくて元気で、さすがだった。見習わねば。
いや、まあ、人がどうという話ではないのだけれど。


2016.02.05
例によってエディターの話である。
オレも含めて文章書きを仕事にしている人の多くは、Wordは使っていない。
エディターを使っているケースがほとんどである。
エディターで文章を書いて、それをコピペでワードに貼り付けて、そしてクライアントに送信してチェックしてもらっている。当然、“あー、めんどくさ。いちいちWordに貼り付けるのはアホらしい”と思いながら。
なぜWordに貼り付けるかというと、言うまでもなくこの社会では文書はWordでというのが常識だからだ。
そして、なぜそうなのにライターがワードを使わないかというと使いにくくて鬱陶しいからであり、文章を書くということに特化したエディターのほうがずっと使いやすいからである。
というわけで、オレはずっとエディター一本槍なのだが、Mac時代に愛用していたJ-editというエディターがやっぱり最高で、今に至るもこれを超えるエディターはないと思っている。
残念なのは、Windowsには対応していないことだ。
だからWindowsに乗り換えてからは、いかにJ-editに近いエディターを見つけるかということが長年のテーマになっていて、そして、いまだにそれを果たせないでいるというわけだ。
今使っているのはWZ Write2というエディターだ。実は、これ、なかなかよろしい。
Windows環境のエディターとしては一番いいのではないかと思っている。個人的には。
機能が豊富でカスタマイズもかなりできるというのがその理由だが、加えてインターフェースとか使い勝手とかがなんとなくJ-editライクなのだ。これは言葉ではなかなか説明しにくいのだが。
ただ、このエディター、なんと4900円もするのだ。
おおかたのエディターが無料でダウンロードできるというのに、4900円というのは目の玉が飛び出るほどの金額である。
デモ版をしばらく無料で使って、4900円は高いなあ、とずっと迷っていたのだが、これは仕事道具なのだからやっぱりデモ版じゃなくて製品版を使おうと決めて、4900円+消費税を払った。
これは、まあ、プロの書き手としての矜持みたいなものである。
このWZ Writer2の前は、Meryというエディターを使っていた。
これもなかなかよい。Windows環境のエディターではベストという超えも少なくない。しかも無料。確かに軽くて使い勝手がよくて、これで十分すぎるほどのエディターだ。
このMeryをやめてWZ Write2に乗り換えたのは、ほとんど好みの違いといってもよいかもしれない。
面白いのはOmmwiterというエディターである。
このエディターを立ち上げると、なんと画面一面、雪が降ったような状態になり、さらに驚くべきことにかすかにコーリング音楽まで流れてくる。
つまりメールもプラウドもExcelも見えず、強制的に原稿書きに集中させられるというエディターなのだ。
試しに使ってみたけれど、これは面白かったなあ。
確かに文章に集中できる。作家気分。ちょっと休んでネットを見ちゃおうかなあ、という思っても見られない。
文豪気分になれると言ってもよく、テンションが上がって、これならオレでも名文が書けそうな気になる。
ただ、やっぱりオレは作家じゃないので、原稿を書く際にはいろいろと調べ物をする必要があるので、ネットが見られないのは都合が悪い。しかも請負仕事をしているわけだから、スケジュールの打診や新規案件の発注などのメールが来たのにクイックレスポンスできないのも困る。
というわけで、このエディターの導入は諦めた。いつかオレが作家先生になったら使ってもよいと思っているが。
そんなわけで今しばらくはWZ Writer2を使い続けるつもりである。
いずれまたネットを徘徊して新しいエディターはないか、あさってみるけれど。

「真実の10メートル手前」米澤穂信・東京創元社・Kindle。太刀洗万智シリーズの短編集。どれも水準以上のクオリティである。だが、オレがなんとなく米澤信補に食欲が湧かないのは、作品全体に流れる暗さというか陰湿さというか鬱々とした空気というか。そもそもが出世作の「さよなら妖精」の空気からしてそんな感じだった。だから、超話題作の「王とサーカス」も興味はあるものの、いざダウンロードするかという段になるとストップしてしまう。まあ、好みの問題だ。
「現代日本バカ図鑑」適菜収・文藝春秋・Kindle。週刊文春連載時から楽しみに読んでいたコラム集。このコラムニストの吐く毒は、なかなか気に入っている。容赦ないところが好きだ。


2016.02.04
東京ベイサイドと言えば響きがいいが、なんのことはない、ちょっと前までは埋め立て地だった場所である。
数年前までは単なる荒れ地と呼んでもいいような、晴天でも薄ら寒くなるような空き地の広がる街だった。
それがいつの間にかマンションが建ち並ぶ住宅地に変身していて、南砂町は、まるで荒れ地などなかったかのようなすました顔なのだ。
なーんて、他人様がよかれと住んでいる街に対していちゃもんをつけ、けちをつけ、唾を吐くような態度に出るのがオレの悪いクセ。
今日はそんな南砂町で取材仕事だったのである。
駅の海側のこの場所は、駅前にも何もなく、昼飯に困ってやと見つけたのがサイゼリア。ランチが500円って、大丈夫かよ、廃棄食材使ってるんじゃないのかよ。
デフレ時代に行き着いた激安ブームは、あれはやっぱりいろいろと問題だったよなあ。
しかし今日は書くことがない。こういう日もあるということで、以上。


2016.02.03
先日、1月は事件が多かったと書いたが、2月に入った途端、清原の逮捕である。
どうやら今年は事件だらけの、神の一年になりそうだ。
ふと思ったら、先日リスト化したのってけっこう便利じゃん。
ね、SMAPの解散騒動とか、ずいぶん昔みたいでしょ。北朝鮮の核実験なんて、ミサイル発射の間違いじゃね、と言いたくなるでしょ。
だからこういうふうにまとめておくのって、けっこう便利じゃん。
・サウジアラビアとイランの国交断絶
・株価急下落
・北朝鮮核実験
・SMAP解散騒動
・ベッキー不倫騒動
・インドネシアでISテロ
・スキーバス転落
・原油急落
・最強寒波
・U23がオリンピック出場
・甘利大臣辞任
・清原、逮捕
今年の出来事一覧表。よし、この調子で続けていけば、年末には立派な今年の十大ニュース投票ができるぞ。
というわけで、今日は節分。季節を分けると書いて、節分。
今年は鬼のお面を買ってくるのを忘れたとかで、鬼不在の豆まきになった。
練馬の畑に、鬼は外〜の声が響くと、立春。
あの、懐かしいほどの温さに満ちた季節が帰ってくるのももうすぐである。


2016.02.02
そして今日は宇都宮である。クルマで片道2時間ほどだ。
去年ぐらいからクルマとの接し方が自分でもずいぶん変わってきたなあと感じている。
なんというか、クルマが面倒くさくなってきた。特に長距離。
たぶん年齢と関係あるのだろう。30分も運転するとうんざりしてくる。
昔のように4時間ノンストップで仙台、夜明けからぶっ飛ばして昼過ぎに岐阜、みたいな運転はもうとてもかなわない。
長距離ならば、できれば運転しないで列車にしたいのだが、今日の宇都宮は、宇都宮からタクシーで30分ほどの田舎なので、やはりクルマにした。
思考は言語化することによって実体を持ち始める。
運転が面倒になったという話をしていて、もう高速でも80キロとか90キロだよとダテ君に言ったら、ダテ君も「私もそうですよ」と返してくれたので、ああ、やっぱりそうなのかと納得。
たぶんそうだろうなあと何となく思っていたことが、確信に変わって、そんな自分を受け入れるわけだ。
片道2時間なんて昔はへでもなかったのに、今や途中で休憩する始末。
ま、年相応ということで。


2016.02.01
本日は名古屋である。
東京駅から1時間半かけて名古屋に行って、名古屋で1時間半の取材仕事を終えて、また1時間半かけて帰ってきた。
効率がいいんだか、悪いんだか。


2016.01.31
ついこないだ紅白を見て、つまらんなあ今年の紅白は、などと言ってて、ベッキーで一騒動の、SMAPで二騒動の、って落ち着かなかったのに、もう1月が終わる。
冬も3分の2が終了ということだ。
もっともこれから節分にかけてが一年で最も寒い時期なので油断はできない。だが、基本的には暖冬なのだろう。だんだんと春に向かって行くのだ。
今日もまあ、ぽかぽかといい陽気。
部活で明大中野中と対抗戦があるというので朝早くから出かけていった息子が「ぼろぼろに負けちゃったよ」と言って帰ってきたのが昼過ぎ。ちょっと付き合えといって、その息子を伴ってオレは駅前の西友へ買い物に出かけた。
そして西友の前の駐車場に車を入れようとして、そこにあり得ないモノを発見。なんと駐車場の入り口をふさぐようにして、車が横付けで置いてある。
クルマを駐車場に入れる、一分のスキもない。
あまりに露骨な迷惑駐車で、ここまで大胆だと逆に何かやむを得ない事情があって緊急避難的に駐車場の入り口をふさいでいるのではないか、と思って、しばし呆然としてしまった。
その様子に気がついたのが、駐車場の管理人。
あわてて飛び出してきて運転手に注意しようとしたが、やっぱり運転席に人はいなかった。オレの位置からは逆光で相手の運転席がよく見えなかったのだ。
逆上した管理人は、運転手が近くにいないか、大きな声を張り上げた。すると呆れたことに、隣の八百屋からおっさんが転げるように飛び出してきた。
こここ、このおっさんは、西友の駐車場の入り口をふさいでクルマを横付けして、そして西友の商売敵の八百屋で買い物をしていたのか。
転げ出てきたおっさんは大慌てで車をバックさせて、商店街を走る自転車をひきそうになりながら、今度は八百屋の店先に横付けしたのだった。
その様子を見ながらオレと管理人は、見りゃあわかるものがわかんない人もいるもんだねえなどと話したのである。


2016.01.30
正直、すまんかった。
オリンピック出場を決めた後の決勝戦だが、しょせんは消化試合。適当に流して終わりでいいと思っていたら、相手が鬱陶しい韓国。
なにもそこまでムキにならんでも。
マジで付き合ってケガでもしたらつまらんから、適当に流せと思っていたのだが。
それに、どうせおまけの一試合なのだから、今までにないパターン、つまりは先制された後の戦い方をシミュレーションするには絶好の場だ。
予選はすべて先制して勝ち上がってきたが、本番のオリンピックでは格上相手に先行されて追いかける苦しい試合が予想されるから、その時にどういう対応をするか、見ておきたいと思った。
とはいえ、キックオフが11時半とか、どこのアウエーだよ。いや、そもそもドーハだからアウエーなのだが。
こんな時間にキックオフされても、しかも、土曜だから当然飲んでいるし、最初から見るつもりもなかった。
だから、起きて結果を知って仰天。鬱陶しい韓国にしっかり勝って、しかも先制されて(2点も!)、そこを浅野投入で逆転しての勝利だったから、正直、すまんかった。
見る目がなかったオレが悪かった。
ここは素直に拍手。これは伝説の試合になったな。しかも、ドーハ。
日本の夜明け前の悪夢を、完全に吹きはらったシリーズになった。
感謝である。


2016.01.29
ちょっと前にも似たようなことを書いたけれど、あれからさらにいろんなことが起きて、まだ1月だというのに
・サウジアラビアとイランの国交断絶
・株価急下落
・北朝鮮核実験
・SMAP解散騒動
・ベッキー不倫騒動
・インドネシアでISテロ
・スキーバス転落
・原油急落
・最強寒波
・U23がオリンピック出場
・甘利大臣辞任
と、実に賑やかである。まったく今年は事件の年だなあ。
と、この日記を振り返れば、相変わらずの誤字脱字のオンパレードに情けなくなる。書きっぱなしで読み返すことすらしないからな。
この日記を見て「こいつに仕事を頼んで大丈夫なのか」と心配になる人も多いだろうから、はっきりいって業務妨害レベルの日記なのだ。自分で自分の商売のジャマをするという、まるでイラン戦のあわやオウンゴールの鈴木武蔵みたいなものだ。
いや、ご安心ください。
仕事となれば、オレはもちろんしっかり読み返す。誤字脱字タイプミスはもちろんのこと、もっといい表現はないか、この言い方はイマイチだ、おおっと、このフレーズはここに伏線を張ればもっと輝いてくるじゃないかなど、推敲を重ねているぞ。
しかも、場合によっては一晩寝かせてクールダウンし、それから推敲したりしている。この日記みたいに半分寝ぼけて書き殴って終わりということはないので、どうぞご安心ください。
そもそもオレが仕事で書く文章っていうのは絶対に誰かに読まれることが前提だから、常に読み手のことを意識して書かなくてはならず、しかもその読み手がマーケティングターゲットである前にクライアントの担当者や代理店のディレクターやバカな営業やプロダクションの兄ちゃんだったりするから、あー、あいつは読解力がないからこういう表現が理解できないしなあ、あー、あのバカ営業は昔「主語のない日本語なんてあり得ない、直せ、キリッ」とえばっていたようなバカしかも日大卒だからなあなどと考えながら表現を詰めていくので、戦略的と言えば格好いいが、要するに妥協と気遣いのシロモノだったりするので、誰にも気を遣わずに乱暴なことを乱暴に書き殴ってあとはしらねえというこの日記のような文章も書きたくなるのだ。
なお、上記で「もしやオレのことでは」と心当たりのあるお取引先諸氏がいらっしゃった場合は、違いますってばあ、大丈夫ですってばあ、とお伝えしておく。
ところで、今日は銀座で取材仕事、しかもプライベートでは絶対に足を踏み入れないような宝石ショップで取材仕事だった。
今朝オレは車検に出していた車を引き取ってきて、その車検代のあまりの高さに泣きながら帰ってきた。しかし、そんな車検代なんて消費税にもならないんじゃないのっていうようなダイヤモンドがずらりと並ぶような店でインタビュー仕事をしてきたのだ。
その仕事の途中、オレは路上で電話をかけていた。
と、そこに歩み寄ってきたのが中国人のおじさん。
オレに「チャニーズ、OK?」と言って、要するに中国語はできるとか、聞いてきたのだ。もちろん中国語なんてできないから、できねーよタコ、と答えたのだがそんなことにおかまいなく、中国人のおじさんは自分の背広の襟をつかんでブルブルさせて「よーうく、よーうく」と繰り返すのである。
ははあ、洋服が買いたいのか。
そこでオレは「おめえは洋服が買いたいのか、このタコ」と英語で言ってみた。ところが中国人のおじさんは「よーうく、よーうく」と言いながら裾をぷるぷるさせるばかりで一向に通じない。なんだ、こいつら、英語が通味ないのか。
中国人は案外英語がダメなんだよねえ。んじゃあ、洋服の店でも探してるのか、このスットコドッコイ、と英語で言ってみたら、ショップはわかったらしく「おー、ショップ、ショップ、よーうく、よーうく」とにこにこと笑う。
あのなあ、銀座で洋服屋を探すなんて、星の数ほどもあるんだから、どこでも適当に入ればいいじゃねえか。ユニクロもあるぞ。このボケ。
だが、そう言っても奴らにはまったく英語が通じない。参ったなあ。
すると中国人のおじさんはとうとう諦めたのか、「まあ、気にするな」というふうにオレの肩を叩いて行ってしまったのだった。
夜の銀座で繰り広げられた、ちょっとした国際交流なのであった。


2016.0128
本日は久しぶりにカメラマンのヨシダ氏と仕事である。
新横浜で3時にロケが終わったのだが、まだ明るいというのにヨシダ氏は「飲みましょうよう」と誘ってくる。地元に住んでいるキミはいいが、新横浜なんてという田舎から延々と電車に乗って練馬の都会まで帰らなくてはならないオレは迷惑なんだがね。
と言いつつ、ここにしましょうと店を決めるオレ。
おかげで車検の終わったクルマを取りにいけなくなってしまった。だはは。
3時からビールとハイボールを飲んで、ヨシダ氏の今年の計画を聞く。
割といい気持ちになってうとうととしながら東横線・副都心線・西武線と乗り継いで帰ったのだった。


2016.01.27
本日は車検である。
娘が生まれたときに買ったエスティマは、当時2歳だった息子が小学校を卒業するまでと決めていた。
その息子が今や中学2年で、娘は12歳。予定を2年もオーバーして乗り続けている。距離は12万キロを超えた。
って、たった12万? まだまだ行けるじゃん。20万キロまでは普通に元気に走るだろう。
というわけで買い替えるつもりはさらさらなく、トヨタのセールスは新車が出るたび「シエンタ買いませんか」「プリウス買いませんか」と言ってるのだが、その都度、まだ乗れるだろ、おめんとこが作ったクルマだ、と追い返している。
それでもやはりあちこちポンコツになってきているようで、ディーラーのメカは「なんとかのひびが入っていて交換です。なんとかは交換しないと車検通りません」とあれこれチェックがうるさくと、結局げげっと目玉が飛び出すほどの車検費用。
まだまたせ家族を乗せて走ってもらわなければいけない大切な車である。ケチるわけにはいかず、最大限ギリギリの値引きをしろと言い添えてきちんと修理するように伝える。
やれやれ、金が出て行くばかりでオレは泣きたい。


2016.01.26
本日、学校で推薦試験の面接があるとかで、息子は休みである。
休みだから友だちと遊ぶのかと思ったら、仲のいい友だちは最近彼女ができたらしく、遊んでくれなくなったそうだ。だからというわけではないが、息子は一人で都内をうろうろすることが多い。
今日は「新宿でうろうろしてくる」と言ってたが、平日に中学生が一人でうろうろするのに好ましい待ちではない。
「生徒手帳を持ってるから平気だよ」と息子は言うが、好ましくない理由は警官の補導ではなく、カツアゲを狙っているチンピラである。だから繁華街には行くなと諭したら、あっさり納得。代わりにスカイツリーに行って浅草をぶらぶらさせることにした。
夕方、その息子が帰ってきたのでどこに行ったかと聞いたら、「スカイツリーはやたらと混んでいてとても入れなかったので、浅草の寺を回って七福神の御朱印を集めてきた」という。
なんじゃそれ。
なんでも浅草の駅でレンタサイクルを見つけたから一日300円を払ってそれを借り、浅草寺で御朱印を押してもらう専用の帳面を買って、それを持ってあちこちのお寺を回って御朱印を押してもらったのだという。
それがさぞ面白かったらしく「だんだんと欲望がなくなって、最後には食欲もなくなって、お昼ご飯を食べたのは3時だったよ」とのことだった。
自転車で南千住あたりまで走って御朱印を集めたらしい。
寺は、平日の昼に中学生が一人で突然御朱印を求めにやってきたからさぞやいぶかしんだのではないかと思うが、そんなことはまったくなくて、どこの寺でも誰何されることはまったくなかったという。
さすが仏の道である。
それにしても中学生というのは思いも寄らぬ突飛な行動をするものだ。いったい何が面白いのかわからんが、非常に面白かったそうだ。それはよかった。さぞやご加護があるだろう。
夜、家で誕生日パーティである。
オレのだ。
58だっけ、59だっけ。娘に聞いたら、58だと教えてくれたから、きっとそうなのだろう。
娘の手作りケーキを食べ、ハッピーバースデーお父さ〜んと一緒に歌う。とても幸せなことなのだ。
オレの仕事机の上には、亡くなった母親が最後まで枕元で使っていたデジタルの目覚まし時計が置いてある。
母が亡くなったとき、特に形見分けのようなものはしかなったが、これだけもらっていくわと弟に断って譲り受けてきたものだ。
このデジタル時計が、何もしないのに、時々バタンと倒れて落ちてくる。
今日もそうだった。スピーカーの上に置いていたら突然バタンと落ちてきたので、ああ、今日も母親がやってきたか、今日はきっと誕生日おめでとう、と言ってくれているのだろう。
生きていた頃は「お前が生まれた日は、珍しく雪がなくて」と何度も話していたので、きっと今日もその話をしているのだと思う。
発泡酒の後のケーキはちと苦しいが、頑張ってちょっとだけ食べる。
さて、今夜はサッカーのオリンピックチームの最終予選、準決勝である。勝てばオリンピック出場が決まる大一番だ。
しかも場所はカタールのドーハ、相手はイラク。
そうである。あの ドーハの悲劇の再現というわけで、なんともできすぎたシチュエーション。
“ラモスが立ちつくしている”という絶叫がこだましたドーハの悲劇は、なんと1993年。もう28年も前だったのか。ちょっとびっくりだ。
立ちつくしていたラモスがゆっくりと腰を落とし、傍らで柱谷が泣きじゃくり、オフトが選手たちの間をゆっくり歩き回っていたのが、昨日のようだ。
ギリギリのところで韓国に勝って希望を繋ぎ、臨んだ最終戦。誰もが勝ったと思ったロスタイムのコーナーキックだった。
後にラモスも「レフェリーは、これが最後のプレーだと耳打ちしてきた」と明かしたように、本当に最後のワンプレー。アメリカでイラクの国旗が掲げられることだけは絶対に阻止せよという密命がくだっていたとされる大会で、レフェリーも明らかに日本寄りの裁きをしていた。
そんな中で闘ったイラクの選手は本当に勇敢だったわけで、ラモスも「イラクが一番強かった」と認めている。
だが、当時のオレたちは本当にナイーブ。最後のコーナーキックでまさか点が入るなんて想像もせず、だからなぜイラクがショートコーナーを使ったかも理解できず、さらに言えばなぜその直前に出たラモスの軽率なパスミスを責めることも知らず、ただ呆然とこの世の終わりのように嘆いただけだっけ。
こういう経験を積んで強くなっていくのだと言われて、当時はそれがどういう意味かわからなかったが、今になると納得できる言葉に変わっている。
ロスタイムのコーナーになれば誰だってショートコーナーを警戒するし、パスを繋ぐことなどしないで大きく蹴り出すことを知っている。ロスタイムに失点してもされでこの世が終わることはないと知っているし、それを次のゲームに活かせばいいとわかっている。
これが経験を重ねるということなのだろうなあ。
だからドーハ以来、代表チームがロスタイムに失点することは極端に減ったし、逆にロスタイムに入っても諦めずに逆転を狙うメンタルが定着した。
前回のなでしこのワールドカップ優勝はその典型。さらに、5-2で負けちゃったけど、去年のワールドカップの決勝だって、1−4の時点で宮間は「もう1点入れれば追い着いて、延長に持ち込める。延長に持ち込めばこっちが有利だから勝てる」と本気で思っていたというから、このメンタルも、もとをたどればドーハのトラウマが育てたものに違いない。
そんなわけで、このゲームも押されながらきっちりと後半ロスタイムに決勝点を入れて勝ってみせた。
諦めも弱気もなく、ちゃんとロスタイムで計ったように点を入れたわけで、日本サッカーのメンタルの進歩だと思う。
それにしもやってくれたのが武蔵。アルビレックス新潟の鈴木武蔵。
1点目のアシスト見事で、これは武蔵ではない別の誰かが中に入っていると思わせたパフォーマンスだった。ところがその直後のどフリーを見事に外し、いつもの武蔵に戻る。これを決めていれば、ヒーローは間違いなく武蔵だったのに。
そして前半ロスタイムのやらかし。
なんと相手のコーナーキックを、何を考えた腰の位置でヘディングし、あろうことかそのボールがまっすぐに日本のゴールの隅を狙うという絶妙のコースに飛ぶ。
味方のゴールにスーパーゴールを決めようとする武蔵のプレーに全員がずっこける中、キーパーの櫛引の超ファインプレーでいったんは守ったものの、はじき返したボールをイランに決められて同点に追い着かれてしまった。
味方のゴールに放ったスーパーゴールをキーパーがスーパープレーでかきだすという、目眩のするような展開だったわけで、先制点をアシストした武蔵は相手のゴールもアシストしてしまって、おかげでネットは大荒れ。アルビレックスの2ちゃんねるには「あいつをどうにかしろ」「あんなのしかいないのか」と他チームのサポーターが乱入して非難囂々だ。
まったくなあ、武蔵、日本中がずっこけたプレーだったよ。まあ、あれが安定の武蔵。
オリンピック代表ではツートップの一角に定着しているフォワードが、なぜか所属チームでは5番手のフォワードで、なかなか試合に出場できないなんて、アルビレックスはどれだけ強いチームなんだと日本中が不思議に思っていたわけだが、その疑問もこのプレーで解消したはずだ。
これが武蔵。やらかしの武蔵。中身は変わっていなかったわけで、ちょっと安心した。
まあ、ケガは早く治して、そして胸を張って新潟に帰って来いよ。
これでオリンピックチームはオリンピック出場を決めてくれた。決勝の相手は韓国だという。
もし敗れてしまって3位決定戦にまわり、オリンピック出場をかけた最後の闘いの相手が韓国だったりしたら相当に鬱陶しいなあと思っていたから、まずは一安心。逆に言えば、カタールとイラクのアラブ同士が憎悪むき出しのオリンピック争いをするゲームが見られるわけだ。
そんなわけで、決勝戦は、適当にやってくれればいい。
この大会のミッションはオリンピック出場であって優勝ではないのだから、決勝戦では勝たなくていい。それよりはオリンピックを見据えて問題点を修正するような、世界で闘う戦術を試すような、そんな場にすべきだ。目先の優勝に飢えてはならない。
そうした長期的な考え方もドーハ以降、学んだはずだから、必要以上に鬱陶しく突っかかってくる韓国をまともに相手にする必要はない。ケガをしないよう適当にあしらって、なんだったら勝ちをプレゼントしていい気分にさせてやればいい。
ともかくオリンピック出場で、一安心。アトランタの奇跡が懐かしいなあ。


2016.01.25
そして本日はさいたま市の保育園でライブである。
初めての保育園だったけど、とても気持ちのいい子ども達で、楽しかったなあ。
昔のような赤いほっぺの子ども達もいて、風の子なのだ。
風の子と言えば、この園ではまだインフルエンザは出てないという。よし、その調子で冬を乗りきるんだぞ。
昨日の駅前中華飯店に懲りて、今日の昼はブロンコビリー、略してブロビに行った。
普通のハンバーグを食ったのだった。
二日続けて前でライブをすると疲れるなあ。バンドのツアーって、さぞ大変なんだろうなあ。
しかも、何日間も同じメンバーで顔を合わせて、同じことを繰り返して、そりゃあ殺伐とするだろう。バンドが解散するのも納得だよな。
というわけで、月に1,2度の今のペースがちょうどいい。
そうそう、忘れないように書いておきたいが、今度、オレたちがつくって雑誌に発表した歌が、単行本に収録されて大手出版社から発売されるそうだ。
「されるそうだ」と書いたのは、そのことをまったく知らされていなかったからである。
入稿が済んだ段階で連絡があり「念のため間違いがないか原稿を見ておいてください」と、編集プロダクションはいうのであった。
あまりのことに絶句したオレは、順番が逆でしょう、と言うのが精一杯。はっきりいって、版元の出版社にクレームねじ込んでもいいようなやり方である。
しかも、再録に当たってのギャラを聞いたら「予算が決まっていないのでわかりません」という返事。
とことん人を馬鹿にした話だよなあ。
非常識きわまるというか、常軌を逸しているというか。
ともかくこんな扱いをされているということは忘れずにここに記しておきたい。
どこの出版社かは、武士の情けだ、黙っておいてやる。ったって、発行されたらこの日記のトップページに堂々とさらされるんだけどな。かっかっかっ。


2016.01.24
で、幼稚園の先生にほめられて図に乗ったわけではないが、本日は府中の保育園の父母会でライブである。
すげえ寒かったなあ。でも楽しいライブができてゴキゲンのタンゴちゃん。
ライブが終わって、昼飯で向かったのが東府中駅前の中華飯店。
オレは、今日はチャーハン気分だった。
前から思っていたが、チャーハンを考えたヤツって天才だよね。少し古くなったご飯も、これで劇的に旨くなる。旨いチャーハンって本当に美味しいよなあ。
で、ここでオレは迷わずチャーハン600円を注文しようとしたのだが、ふと見たら、ラーメン+半チャーハンのセットが650円とあった。
50円の差でラーメンも食えるのか。少し感激し、オレはついでに餃子も頼んだのだった。
そしてテーブルにやってきたラーメンが、これがまずいっ! 特に麺がふにゃふにゃぼそぼそ。ぬるいお湯に長時間つけてゆでたのかよと思われるレベル。
一緒に出てきたチャーハンは、ごく普通のレベル。
この中華飯店、店主のオヤジは56年も営業していると威張る。
ご、56年もやっててこのラーメンかよ。56年も中華一筋でやってたら、チャーハンだってもうちょっと何とかなるだろう。
愕然とするオレに、イサワ氏は「他のテーブルを見たらみんな今日の定食Aセットじゃないですか。地元の人はここでは定食しか頼まないんですよ」とのことであった。
なるほど。だから店主のオヤジは精算の時にオレを見て「初めての客だな」と言ってきたのか。ラーメンとチャーハンなんて頼むのはよそものの一見客しかいないというわけだ。困ったものだ。


2016.01.23
そういや先日、某保育園へインタビュー仕事のためにおじゃましたときのことだが、その日はたんさいぼうではなくてコピーライターとしての仕事だったので、スーツにネクタイという知らないおじさんの格好だったにもかかわらず、3歳児がおもちゃのご飯を作って「どうぞめしあがれ」と持ってきてくれた。
それを見ていた保育士さん(超絶かわいい)が「この子は人見知りなんですよ、それなのに初めての人にごはんを作ってあげるなんて、何かオーラが出ていらっしゃるのかしら」とオレの顔を見つめて可愛らしく首をかしげるのであった。
ふふふ、スーツにネクタイは世を忍ぶ仮の姿。実はその正体はアッと驚くたんさいぼう。
と正体を明かしたら、変なおじさんがますます変になるだけなので、やめた。


2016.01.22
あわわわ。今日も朝から都内をうろうろ。
淡路町にいってあわあわして、八重洲にいってやえやえして、高田馬場にいってばばばばして、寒い中を大泉学園にいって、地元のパパ仲間と新年会だ。
驚異は、西やん。
宴会だというのに「腹が減ったから」と駅前の吉野家に寄って牛丼を食ってから宴会に参加。もつ鍋二人前を食ったかと思ったら、締めに雑炊。
さらに二軒目のソバ屋でソバを食って、帰りにコンビニでアイスクリームを食ってた。
なんちゅー胃袋の40歳だ。
先日は旅先で夜7杯、朝5杯のごはんを食べたという。
たまげた。


2015.01.21
あわわわわ。
今日は一日中家にこもって溜まった原稿を片付けようと思ったけど、急ぎの取材が飛び込んできたので、勝ちどきまでいって取材して、寒い中を帰ってきた。


2015.01.20
あわわわ、日記さぼってためてしまった。忙しいんだよ。
今日は三田いって取材して、旗の台いって取材して、青山いって取材して、寒い中を帰ってきた。


2015.01.19
案の定、道は凍ってギラギラ。
朝から出かける予定のあったオレは、そろりそろりと歩くのだった。
と、そんなオレを軽快に追い越していくのが、自転車の前カゴに幼児を乗せたお母さん。
きっと出勤前に、保育園へ子どもを預けるのだろう。
お母さんは華麗なハンドルさばきで角を曲がるのであったが、案の定、見事にスリップして自転車もろとも派手にひっくり返った。
目の前で見ていたオレは、思わず「危ないっ」と叫んでしまったが、子どもだけはどうにか地面に落とさずにセーフ。母親としてのギリギリの踏ん張りを見せてくれた。
まあ、一安心。怪我がなくて良かった。
つい「大丈夫ですか〜」と声をかけてしまったが、「大丈夫です、すいません」の声に一安心。
つるつるに凍った道を自転車で走っちゃいけないなあ。


2015.01.18
普段のオレの起床時間は6時である。今朝も6時に起きた。
そして雨戸を開けて、のけぞった。
畑が真っ白じゃねえか。
今、さらっと「畑」と書いたが、もちろんオレのではない。このあたりの地主の畑だ。地主ったって、普通の農家なのだが。
積雪は10センチあるかないか。早くも隣のオガワさんがスコップを持って雪かきしている音がする。
寒いねえ。
息子を隣町の中学まで送っていく。娘にも送っていこうかと声をかけたが「歩いて行った方が早いもん」とのことで、そりゃそうだ。
今年もオレの車はスタッドレスだから安心。でも、安全運転でゆっくり走るのだ。
そして、今回の降雪でも、雪かきした雪を道路に捨てている連中がたくさんいて、オレはのけぞった。
まったく東京の連中は雪かきを知らないのか。
雪を道路に捨ててはいけない。
捨てた雪が固まって、場合によっては凍ってしまって、たいへんに危険なことになる。道路法という法律でも、雪を道路に捨ててはいけないと定められている。
それなのに、近くの運送会社では、プロの運転士の集団だというのに平気な顔をしてどばどばと雪を道路に捨てていた。呆れたものだ。
午後、雪が上がり、日が差した。まぶしい。
夜には気温が下がって、明日は道路がギラギラと凍っているだろう。恐ろしいなあ〜。


2016.01.17
軽井沢のバス転落は、なんとも痛ましい事故だった。
犠牲になった二十歳前後の大学生たちは、その直前まで自分の前には洋々とした未来が開けていることを信じて疑わなかっただろう。事故の1分前、30秒前まで、明日も今日と変わらぬ明るい一日がやってくると思っていただろう。
その未来が一瞬にして断ち切られた痛ましさ。
そして、幸いにして助かった学生たちもあるものは障がい者としての人生を強いられ、体の怪我がない者は心のキズと向き合って生きていくことを強いられる。
本当に痛ましいことだ。
運行管理や安全管理のずさんさが明らかになるにつれてバス会社や運転手に対する非難の声が高まるのも当然だろう。
遺族も「絶対に許さない」と詰め寄っている。この家族たちもまた、平穏で希望に満ちた日常を断ち切られてしまったのだ。
けれどネットには、ほんの一部だけれど「なぜか、バス会社や運転手を責める気になれない」という声が、それこそノイズのように混じっている。いったいこれは何だ。
テレビの報道でオレは一瞬、「亡くなった運転手の遺体の引き取り手が見つかっていない」という言葉を耳にした。
えっ、と思ってネットを調べたら、やはり運転手の遺族が把握できてなくて、バス会社が遺体を引き渡せずにいるという。事実だった。
これはけっこう衝撃的なことだ。
亡くなった運転手は65歳だという。
65歳にもなってこの運転手は転職し、貸切バスの運転をして生きていかなくてはならなかった。大型バスの運転は苦手で、ほとんど経験はなかったというから、決して心弾む転職ではなかったはずだ。
大学生たちが前途に洋々とした未来を見ていたのに対し、この運転手は人生の前途に暗黒の奈落を見ていたのではないか。苦手ではあっても、貸切バスのハンドルを握る以外に生きていくすべはなく、そしてハンドルが握れなくなったらどうなるかなんて考えたくもなかっただろう。
そんな運転手が客として乗せたのが、若くて、永遠の未来を信じている、そしておそらくは生活に何の苦労もいらない学生たち。
何という皮肉な構図。バスのドアが開いて、そのほんの3.時間先に人生の終わりが待っていることも知らずに学生たちが乗り込んでいって、その時に運転手がどんな感情だったか。
もちろん単なる日常の仕事の一コマだから、格別な感情はなかったとは思うが、そのシーンを想像するだけで少し息苦しくなってしまう。
ネットで「バス会社運転手を責める気になれない」とつぶやく者は、同じような思いにかられているのかもしれない。
それにしてもこの季節、しかも深夜に碓氷峠を走るとはなあ。考えただけで身がすくむ。オレだったら絶対に走れない。
でも、走らざるを得ないのが格安バス。
オレも半年ほど前に小さなバス会社を取材したことがある。
ネットでは、今回事故を起こした会社の本社がプレハブ同然だったことに驚きの声が上がっているが、零細のバス会社なんてそんなものだよ。商売道具のバスにカネをかければ、あとは本社なんて点呼を取るスペースがあれば十分事足りる。
オレが取材したバス会社もまさしくそんな状況だった。
そして、深刻なドライバー不足に悩むその会社の総務部長は「免許があれば中国人でもいい。客も中国人なんだから。明日、中国大使館に相談に行くつもりだ」とまでオレに語り、いかに人手不足で追い詰められているかを教えてくれた。
バス会社なんて、どこもそんな状況だ。
そんな現実の中、旅行を受注して運転手の手配がつかないという事態は絶対に許されないから、どこだって法令違反を承知で、危険を承知で、ギリギリのことをしている。そうしなければバスは走らず、客は逃げていき、会社は立ちゆかなくなる。
そうした構図が、この業界の根っこにあるのだ。
亡くなった女子大生の母親が(なんだか妙に冷静だったけど)「学生が親に負担をかけないようにと格安のバスツアーを選ぶのは自然なこと」とコメントしていた。
確かにそう思う。学生にはなんの落ち度もない。
では、バス会社と運転手に落ち度はなかったかというと、そりゃあ、大変な落ち度があったのは間違いないわな。
だけど、バス会社と運転手のせいにして片付けるのは、あまりに問題を矮小化していないか。福知山線の事故とは本質的にまったく違うわけだし。
激安ツアーが受け入れられる素地というか、安ければ安いほどいいという風潮、安くても仕方ないという風潮こそ問題じゃないのか。これを突き詰めると小泉内閣の構造改革に行き当たるわけだが。
激安を競うような社会のあり方こそ、オレは問題のような気がする。
テレビはこぞって法律を下回る発注・受注が横行していることに金切り声を上げているが、自分たちだって番組制作会社に過重労働とダンピングを強いているのだから、まさに天に唾。
そんなニュースを見た娘が「このバス会社はブラックなの?」とオレに聞いてきた。そういう単純な問題じゃなくて、たとえブラックであってもそこでしか生きられない人、そこで働かなければメシの食えない人のいることが問題なのだよと娘に説明しようとして、結局は諦めてしまった。


2016.01.16
「まんま菓子袋じゃねえか!」。
他チームのサポーターに掲示板に乗り込まれて、そんなふうに笑われている私たち。
そうである。アルビレックス新潟のユニフォーム問題である。
今日、アルビレックスの激励会があり、そこで新しいユニフォームが発表されたのだ。
その瞬間、息子が「やっちまったか!」と叫んだほど、斬新すぎるユニフォームだった。
なにしろ胸にはデカく「ハッピーターン」のロゴが貼り付けてある。ハッピーターン!
ま、まさか。オレは目を疑ったね。さすがにネタだろう、と。だが、マジだった。
他チームサポからは「亀田製菓と胸に大書されたときも同じぐらいのインパクトだったから心配するな、すぐに慣れる」と慰められ、アルビサポの間では「もしかしてこれがレオ・シルバ残留の条件だったのでは」とささやかれる始末。
暮れに発表された大宮アルディージャの新ユニフォームが胸にでかでかと「ドコモ光」と書いてあるみっともなさで、オレと息子は、なんだこれ、うひゃひゃひゃ、だっせーと大笑いしていたのだが、そのまま自分たちに返ってくるとは。
なんにせよ、驚きのインパクトだ。
さらには全体にデザインがダサい。一見すると腹巻きにも見えなくないデザインだ。
致命的なのは、上半分が紺色だということ。つまりこのユニフォームを着たサポーターが座ると、スタジアムがチームカラーのオレンジではなくて紺色に染まってしまうのだ。
なんということだ。デザイナーはバカか。
オレはこのユニフォームを着たラファエル・シルバが快足を飛ばして超絶ゴールを決めるシーンを想像するだけで脱力してしまう。このユニフォームを着るのがイヤで、コースケが離脱したのではという説もあながちでたらめではないような気もする。
他チームのサポは「案外可愛いよ」「神戸よりマシだよ」と慰めてくれるが。
激励会では「ハッピーターンとは商品名ではなくて、試合に勝ってみんな幸せな気分になって、そして大勢のお客さんがスタジアムに帰ってきますようにという願いを込めてデザインしました」という説明があったらしいが、きっとバカが思いつきを口走ったのだろう。
間違いないのは、ハッピーターンと大書されたこんなユニフォームを着て電車に乗ったら、間違いなく指さされて笑われてしまうということだ。
そして、オレと息子は誓い合う。
上等じゃねえか。笑われてやろうじゃねえか。オレたちはこのユニフォームを着て堂々と道の真ん中を歩いて、そして胸を張って笑われてやろうじゃねえか。
オレと息子はそう誓い合ってがっちり握手し、そして早速ネットで予約の始まったユニフォーム販売に申し込もうとしたのだが、値段が1万5000円もするというので、えーと、Tシャツでいいんじゃないかな、Tシャツなら3000円だし、うん、そうしよう、と先送りしたのだった。


2016.01.15
そういや先日ちょっと書いた交通費精算アプリのSuicaHackerの続報。
Suicaと連動して交通費をCSVファイルで出力してくれるのは嬉しいが、一回の出力ごとに100円も取られるのはちょっとなあ、というアプリのことだ。
カードのSuicaは問題ないのだが、モバイルSuicaと連動しているというのに、どうやってもその設定が見つからないので、開発元にメールで問い合わせてみた。
そしたら、モバイルSuicaの暗唱番号入力方法が変わってしまったので設定ができなくなりました、という脱力ものの返事がきた。
あ、そそ、そうだったんですか。
だったら、モバイルSuicaとも連動なんてニュースリリース出すほど威張らなくてもいいんじゃないかなあ。
問い合わせがあるまで知らん顔しないで、モバイルSuicaとの連携はできなくなりました、ってちゃんとアプリストアに表示しておくべきではないかなあ。
期待が大きかっただけにガックリである。
ちょっと呆れてしまったので、返信に対するお礼も出さなかった。←あとになって、ちょっと反省。

「新橋烏森口青春篇」椎名誠・椎名誠事務所。かつて読んだ椎名誠の本が、椎名誠の個人事務所の手で続々と電子化されてKindleでリリースされている。権利関係とかどうなっているんだろう。絶版になったことに対する手段なのだろうか。電子書籍は在庫を抱えるリスクがないから、作家個人でもリリースが可能だもんな。懐かしくて再読だ。昔読んだときはもっとみずみずしい私小説だったという印象があったが、さほどでもなかった。でも、面白いことは間違いない。次は、探検隊シリーズでも再読するか。
「インタビュー術」永江朗・講談社。こちらもKindleで再読。奥付を見たら2002年に発行されていた。発行されたばかりの時に読んだ記憶があるので、10数年ぶりか。そんなに昔だったっけ。インタビュー仕事について著者のノウハウや考えをまとめた本で、共感できるところもあれば、今ではそれは時代遅れだろという部分もある。いかに効果的に世間に伝わるかを考えて表現を言い換える(「あなたの言いたいことは、要するにこういうことですよね」)という作業をするオレのような企業広報専門のインタビューと、いかに時代を切り取るかに徹してリアルにこだわる(「あなたは確かにこう言いましたよね」)ジャーナリスティックなインタビューの違いというものも、随所に感じられて興味深かった。時々、オレも「プロのインタビューは違うね」「とてもお話ししやすいですね」と褒められることがあるが、まだまだ未熟であると痛感する。
「ど根性ガエルの娘」大月悠祐子・KADOKAWA。西原理恵子が失速気味の今、注目はこの作品。あのど根性ガエルの作者である吉沢よしみの娘が現役漫画家となっていて、父親の没落と家族の崩壊、そして再生についてあまりにリアルに描いた作品だ。二十歳そこそこでデビュー作のど根性ガエルが大ヒットし、巨額の収入を手にした父親は、しかし、その後まったくヒットを生み出せないことから次第に壊れていき、稼いだカネはギャンブルで使い果たし、家には帰らず、駅の清掃員などをしてなんとか生き延びる。その間、残された家族は、母親が看護師をしながら2人の子ども育て、ギリギリで食いつなぐ。そのようなどん底からどうやって家族が再生したか、なんとも赤裸々な物語だ。全体に流れる明るいトーン、生きてりゃたいていのことはなんとかなるさという楽観的な人生観のようなものが大きな救いとなっていて、読むものを勇気づける。


2016.01.14
本日は愛知県の豊川というところへ出張だ。
朝8時半ぐらいの電車で出かけたのだが、その西武線の車中で「ちょっと、何するんですか」という女性の声が響き渡った。
ありゃ、痴漢か? 
だが「何言ってるんですか、あなた」と同じような金切り声で応じるのは女性の声。どうやら女性同士のトラブルらしい。
「人の携帯をたたき落としてお詫びも言わないなんて、人としてどういうことですか」「そっちのコートがぶつかったんじゃないですか」「いーえ、ぶつかってません」「おかしいこと言わないでください」「耳が悪いんじゃないですか」「そっちのコートがジャマなんですよ、ジャマ」「こんなに混んでる中で携帯広げてる方が悪いんでしょ」「いーえ、混んでないです」
と延々と応酬が続く。
どうやらスマホが人にぶつかって落とされてしまったことがトラブルの原因らしい。あ〜あ、やだねえ。
「あ、ごめんなさい」「いえいえ、大丈夫です」で済む話なのに、朝から何をイライラしているんだか。
準急が次の駅に停止するまで延々と不毛のやりとりが続き、電車の中はうんざりとした空気が漂った。
そういや年が明けてまだ2週間。たった2週間なのに、この間には
・サウジアラビアとイランの国交断絶
・株価急下落
・北朝鮮核実験
・SMAP解散騒動
・ベッキー不倫騒動
・インドネシアでISテロ
・スキーバス転落
と、大きな事件が立て続けに起きている。たった2週間なのに。
これ以外にも、北海道と東北でちょっと大きな地震が起きるなど、今後が気になる出来事も数多い。
どうやらこの調子では、今年は事件事故の多い1年になりそうで、ちょっと今からうんざりだ。
愛知県豊川市での取材仕事を終えて、豊橋から各駅停車の「こだま」に乗ってちんたら帰る。
新横浜下車。菊名で東横線に乗る。西武線直通だから乗換なし。これが一番楽な帰り方なのだ。
その菊名から乗った東横線では上手い具合に座れて、そして、目の前に立ったのが女子大生2人組。
スマホを見せて「あ、あの人からLINEが来てる。ちょーうける〜」「ほんとだ、ちょーうける〜」と盛り上がってる。
その女子大生2人組の1人が自由が丘で降りる際、友だちに「じゃね、シーユー」とあいさつし、友だちも「シーユー」と応えていた。
げっ、シーユーってSee you againだろ? いまどきの女子大生達は、「またねー」「バイバーイ」じゃなくて「シーユー」ってあいさつするのか? ひゃーっ、ちょっとした衝撃。
この子達だけなのか、それとも普通なのか。FaceBookで質問してみようか。
朝は発狂OL、夜は女子大生と、今日は女性たちに心荒立てられた一日だった。


2016.01.13
サッカーのオリンピックチームで堂々ツートップの一角を張る鈴木武蔵は、アルビレックス新潟のフォワードである。
ジャマイカと日本人のハーフで、長身かつイケメン。存在感たっぷり、威圧感もたっぷりだ。足がとても長い。かつ、50メートル5.9秒の俊足。さらに垂直跳びでは測定器の上限である90センチをあっさりクリアー。

フォワードとして申し分のない身体能力である。 加えて、どこから見てもジャマイカンなルックスなのに、鈴木という性に武蔵という名。インタビューで口を開けば流暢な日本語(当たり前だ、群馬県出身なのだから)。
まさに日本代表のアイコンとしてこれ以上ないほどふさわしい存在である。
そんな鈴木武蔵にも、一つだけ弱点がある。なんと鈴木武蔵はサッカーが苦手なのだ!
だから今日のオリンピック最終予選の北朝鮮戦が始まると、アルビレックス新潟のサポーターの2ちゃんねるには、他チームのサポーターが入れ替わりやってきて「なんとかしろ」「どうにかしろ」と武蔵を責め立てる。
だが、責められてもこちらとしては、別にあれがいつもの見慣れた鈴木武蔵。安定の平常運転なので、どうしようもないのだ。
もっとも、代表監督ともある人が、なんでサッカーが苦手な選手をツートップに起用するのだという疑問もある。
だがそれは、相手チームの監督が答えを教えてくれる。
曰く「いるだけで怖い」「危険」「あんな容貌の選手をほっとくわけにいかないじゃないか!」と。
足が速くて、長くて、跳躍力があって、しかもジャマイカンなルックスの選手が常に裏をとろうとちょろちょろしていたら、そりゃあ相手の監督はイヤだろう。どうしたって一人、二人はマンマークにつけたくなるのも当然だ。
北朝鮮相手にあげた今日の一点もまさしくそれで、放っておけばいいものを、鈴は武蔵に何人も選手をつけてしまったおかげで、植田をフリーにしてしまい、あっさり一点。北朝鮮はさぞや悔しかろう。
要するに鈴木武蔵はオリンピックチームではおとり。
もっともそんなことは鈴木武蔵本人も百も承知のようで、どんなに相手ディフェンスに当たられようと、引っ張られようと、蹴られようと、決して感情を乱すことなく、与えられた役割を黙々とこなすのだった。 アルビレックスに入団して四年目である。
いつかきっと覚醒するだろうと、サポーターは毎度のことながら「今年こそ」と声援を送っているのだが、これでは今年も期待薄だなあ。ひよっとしたら大器晩成型かもしれず、数年後に大爆発する可能性もあるはずだ。そう信じて、罵声と共に声援を鈴木武蔵に送るのである。
アルビレックスの試合で、後半、投入されたときにスタジアムに漂う期待感とあきらめ感相半ばした微妙な空気は、いつものことながらなんとも味わい深い。そして「こらあ、武蔵、なんで走らないんだあ」「ボールを追えっ」「なんでそこで責めあがるんだあ」という絶叫がスタジアムを包む。それもまた、ある意味でのスペクタクル。
そんな鈴木武蔵がオレは大好きである。使えないが、使えないだけに、大好きである。


2016.01.12
本日は朝から名古屋。四時半に起きて五時半の電車で出発だ。この時間でも西武線はもう座れない。日本人は本当に働き者である。
七時の新幹線。朝飯の弁当を食ったら、がっつり寝てしまった。ここ十年ほどで駅弁は驚異的に進歩して、うまくなっている。
名古屋での仕事を終えて昼の新幹線で東京へ。昼も駅弁である。
ここ十年でうまくなったのはいいのだが、朝昼が駅弁だとさすがにカロリーが気になるな。
午後の取材仕事を終えて、夜は久しぶりに魚せい。まっちゃんのお誘いである。
まっちゃんは、事務所がこの春に移転するそうで、そのお知らせをかねてのことだった。久しぶり魚せい、大将は相変わらずのすさまじい天然で、天然なのはブリだけでいいのだが、この空気の読まなさはもはや芸の域に達しているのではないか。
それはともかくとして顔見知りの客の悲報を耳にし、そのあまりの哀れさにしばし慄然とする。そんなひどい人生があっていいものかと驚いてしまった。
慄然としたまま家に帰り、風呂に入って凍えた体を温めようと思ったら、脱衣所には風呂から上がったばかりの息子がいて「おう」とオレを見下ろす。くっそう、中学生がでかくなりやがって、困ったもんだ。
悔しい。


2016.01.11
成人の日の今日、恒例の一族新年会が開かれた。会場は水道橋のホテルである。
タンゴ家一族が年に一度、一堂に会する新年会で、もう30年近く続いている。
基本的に同じような顔をした人間が集まるので、それなりに目を引くおかしな集団なのだ。
一族がこうして何のわだかまりもなく集まって食事ができるのは、たぶんけっこう幸せなことなんだろうなあと思うのだった。


2016.01.10
実家の弟とその三男が遊びに来たので、一緒に池袋演芸場に行ってみた。久しぶりである。
さすが三連休とあってぎゅうぎゅうの満員。休憩時間までは立ち見となった。
お気に入りの落語家、昔昔亭桃太郎の落語には大笑い。十八番の「病院カラオケ」だ。
この人、間の取り方が素晴らしくおかしい。間だけで爆笑を取れる落語家だなあ。
いやあ、笑った笑った。
オレは落語の世界にはまったく詳しくないのだが、どの落語家もすげえおかしくて大笑い。落語家の話術ってのはすごいよなあ、本当に。
お目当てにしていたコント、チャーカンパニーが出なかったのは残念だったが、たっぷり3時間、お笑いを堪能したのだった。
連休の満員の客席とあって落語に詳しくない一見の客が多いと判断したのだろう、「落語の世界とは」「落語での人間関係は」など、初めてでも十分楽しめるようなネタが多かったのも嬉しい。
機関銃のように早口でまくし立てる(それでもすべてちゃんとしっかり聞き取れるのが驚き)落語家や、桃太郎のようにぶつぶつとぼやきながら話す落語家など、それぞれに個性たっぷり。
もっと寄席に通って、もっとたくさん話を聞きたいものだなあ、今年は。


2016.01.09
新年早々、誤字連発のこの日記であるが、その中の一つ、1月4日の日記に交通費精算の小口伝票の煩わしさを書いた。
それで気になっていろいろと調べてみたら(ってもググっただけだが)、やっぱり小口伝票にまとめて書いて、っていう方法が今も主流らしいのね。ちょっと驚いた。
もちろん頭のいい人はそこにビジネスチャンスがあるというので、素晴らしいアプリも開発されていた。
それがSuicaHackerというアプリ。
なにが素晴らしいかというと、これはSuicaと連動していて、Suicaのデータを吸い上げてCVS形式で出力してくれるというものなのだ。
おお、なるほど。これならSuica使いの人ならば(PASMOもOK)、もはや手書きは不要。月に一度、CVSデータをダウンロードして出力すれば交通費精算が終わりではないか。
今まで1時間かかっていた手作業がたった5秒で終わってしまう。
おお、これはいいではないか。
早速ダウンロードしてみる。
ところが設定が実によくわからない。詳しい解説もない。いったいどうすれば使えるようになるのか、わからないのだ。
もしかしたらオレがとんでもないアホなのかも。
そう疑ってしまったほど、さっぱり設定がわからないのだ。うむむむ、困った。
さらによく読むとアプリは無料だが、CVSファイルをダウンロードするつびに100円課金されるらしい。1時間の作業が5秒で済むことに対する100円と思えば高くはないが、しかし、たかがCVSに出力するだけで100円取られるのはなんだかしゃくだ。
そんなわけで、ダウンロードしたはいいものの、使えない状況である。
かわりにヤフーの乗換案内やカレンダーと連携していて、乗換案内で検索した結果をそのまま記録してCVSに出力してくれるアプリを見つけて使っている。
これは調べずに行けるところであってもいちいち入力してアプリに転送するという作業が必要なのが煩わしい。が、それでも手書きに比べれば遙かにマシ。
1時間の作業が10分ほどには短縮できるかという感じで、仕方ないから、しばらくはこれを使うことにした。


2016.01.08
Jリーグの開幕が今年は早まりそうで、各チームとも選手の放出・獲得の動きは一段落。
アルビレックス新潟もたいした動きはなく、いや、去年のとチーム得点王とCBにしてキャプテンだった2人がジュビロに移籍したという大ダメージを受けて、チーム編成はほぼ終了である。
去年はギリギリ残留だったのにたいした補強もなく、本当にこれで大丈夫かよという声もあるのだが、カネもなく、親会社もないという地方のチームにはこれが身の丈ということだろう。
その現実を受け入れて、それでも残っている選手に精一杯のエールを送るのがサポーターの務めなのだ。
そういや関係ないけど、ウッチーから「この日記が日々の張り合い」というメールが来た。なんとも奇特な方だ。
もしたっぷりの予算を持って好きな選手を獲得してチーム作りを楽しみたいなら浦和のようなチームを応援すればいいのだ。アルビレックスなんていう地方チームを応援するのは、そこが故郷だからという理由だけで十分ではないか。
それでもなあ、新潟の税金で教育を受けて育ったのに、税金を払う段になったらとっとと新潟を出ていったのだから、どの口でアイシテルニイガタと叫んでいるんだ、応援するなら税金を納めている地元のチームにしろや、とオレのような関東サポーターにネットで罵声を浴びせる地元サポーターもいて、そういう罵声は身もだえするほど辛いんだよなあ。
まあ、いいや。それもまた関東サポの宿命、つーか、味わい。
今年も一年、残留だけを目標にはらはらしながら応援しよう。


2016.01.07
アルビレックス新潟は監督が替わり、レギュラークラスの選手が2人抜け、新しいコーチが加入し、レンタルしていた選手が帰ってきてと、去年までのチームとはすっかり様変わりである。
コースケのように、去年まで最も熱い声援を送っていた選手を今年はブーイングしなくてはならないのが、一番つらい。けっこう折れる。
そんなところを乗り越えて応援し続けるのだから、やっぱりMでなければサッカーチームの応援などできない。
ましてや、毎年残留が目標というギリギリの三流チームを、ただ故郷のチームだからという理由だけで応援するには、どこかで自分の中に「道」のようなものを持たなくてはやっていけない。
まったく変化すること、変わり続けることがサッカーの本質。常に一期一会なのだ。


2016.01.06
本格的に仕事が始まって、久しぶりに電車に乗った。行き時は赤坂。都心である。
ちょっとドキドキするのであった。


2016.01.05
例えば「値段史年表」「とに「日本テレビドラマ史」とかデビッド・オグルビーの著書とか、けっこう価値ある本が書棚に一杯あるのだが、思い切ってまるごと捨てた。
娘は「ブックオフに売りに行こうよう」と言うのだが、面倒くさい、粗大ゴミの日に古新聞と一緒に処分だ。
かつてはデータ一つ調べるのにこうした本は必需品だったが、ネットの今は不要だ。その証拠に過去10年間一度もページを開いていない本ばかりである。
ミニマリストを気取るわけではないものの、要するにものはなるべく減らす方向で行きたいと思ったわけだ。
おかげでだいぶすっきりした。次はCDだな。
どうしても捨てられないものは別として、たぶんもう聴かないだろうというCDもどんどん処分しなければ。
しかし、気がつけばクリスマスが終わって2週間、年が明けて1週間。オレの正月休みも今日で終わりで、まったく時の過ぎるのは速いものだ。


2016.01.04
今年は日の並びがあまりよろしくないとかで、今日が仕事始めというところも多いという。
オレも、基本的には今日も休みなのだが、昨日からぼちぼち仕事のメールが入り始めて、今日も経理の帳面つけなどをやっている。
まったく働いても働いてもちっともキャッシュが手元に残らないのはどういうわけだ。国家ぐるみのぼったくりに遭っている気分である。
なにしろ健康保険が毎月8万円とは、もはや笑うしかないレベル。
なお、帳面つけと書いたけれど、本当に帳面をつけているわけではなくて、Excelでカチャカチャやってるだけだからね。
そういや経理関係ではfreeというクラウド型の会計ソフトが猛威をふるっていて、今までの経理業務のほとんどがこれでできてしまうようになった。
単なる帳簿付けで稼いでいた税理士などは今やどんどん仕事を奪われてしまっている。
税理士、会計士は10年後にはなくなる商売と言われて久しいが、いよいよそれも現実になるのだろうか。
まったくITはどんどん人の世のあり方を変えていってしまっているなあ。
昔は“士業”といったら一生食いっぱぐれがないと言われたものだったが。
そういや交通費などの精算業務、いわゆる小口伝票というものは、大会社などでもまだ手書きなのだろうか。そんなことはありえないよな。
きっとWebで入力すれば、経理部が1ヶ月分をまとめて支払うというようなシステムになっているはずだよな。
オレのようなフリーランスの場合、そのあたりはどうなるのだろう。
就職以来35年間、小口伝票に手書きしてきて、今も数ヵ月分をまとめて手書きで伝票に入するのがとても面倒くさいのだが、なんかいい方法はないものだろうか。
乗換案内などで調べたら、そのままシームレスに伝票記入ができて入るぐらいになっていてほしいものだがなあ。
それはともかく、そんなわけでなし崩し的に年明けの仕事が始まっている。
とはいえ、本業の原稿仕事はまだ動いていないので、だらだらと呑気に経理業務を行っては、暗くなったらビールを飲んでいるわけだ。


2016.01.03
「3日も休むとうんざりする」と、正月に心底うんざりした顔でオレにつぶやいたのは、父だった。もう20年も昔、父がまだ現役だった頃の話である。
確かにオレもそう思う。
今日は正月の3日。いい加減うんざりしてきた。
12月にはあんなに楽しみだった正月も、来てしまえば元日の夜には、もはや「ウルトラマンDASH」を見るくらいしかやることがなくて、うんざりしてくるのが毎度のこと。まあ、そんなもんだわな。
で、このまま三が日をゴロゴロするのもどうかと思い、今日は一念発起、明治神宮に行ってきた。
成人式の頃に実家の弟と甥っ子の三人で行ったことはあるが、三が日に明治神宮に行くには、上京して40年たって初めてのことである。
どんな様子なのか想像もつかず、箱根駅伝の実況ラジオを聴きながらちょっとドキドキして車で出かけた。
案の定、明治神宮周辺は通行止め。ちょうどいい場所にたまたま1台空いていた駐車場に車を置いて、明治神宮まで歩く。原宿の竹下通りはとんでもない混雑ぶりで、練馬の田舎者一家は目を丸くする。
正月も三日となると、それでも明治神宮はだいぶ落ち着いた雰囲気なのだろう、けっこう混んではいたが、苦になるほどの順番待ちではなかった。むしろこれぐらい待たせてもらうぐらいがありがたみがあっていいだろう、っていう感じだ。
テレビで見るお約束のお賽銭箱に100円玉を投げ入れ、子供らに「商売繁盛、家内安全を10万回唱えろ」と命じて参拝する。
いやあ、温かい正月だなあ。神宮の杜は、なんだか春みたいな雰囲気だ。
竹下通りの混雑ぶりにびっくりしつつ、駐車場の料金にもっとびっくりする。なんと2100円。
オレんちの回りは一晩停めても700円なのに、ここは1時間半で2100円。
いやいや、甘いぞ、ウチの近所の月極駐車場は1ヵ月1万5000円だが、銀座や六本木では一晩停めるだけで1万5000円だぞと教えたら、息子は「しえー、お、恐ろしい」とびびっていた。
もっとも駐車料金は2100円だったが、電車だったら往復800円の4人で遙かに高いわけだから、これで正解なのだった。
「腹減った、メシ食わせろ」と、10時まで寝ていたために朝飯を食い逃した息子がうるさい。ホープ軒が近くにあるがと教えたら「ホープ軒、ホープ軒」とうるさいので、ホープ軒まで連れて行って1100円を持たせ、大盛りチャーシュー麺でも食ってこいと店に放り込む。
息子は大喜びでホープ軒に消えていった。
その後、やはり腹を空かせた娘に何か食わせなければと思い、代々木のタリーズでサンドイッチを食べ、オレはコーヒーを飲む。
穏やかな正月だ。
こんなふうに正月に家族で出かけて帰りにカフェに寄るとか、いつまでできるのだろうなあとぼんやり思う。
そして、父は今年の正月をどんな気持ちで過ごしていたのだろうかなあと、やはりぼんやり思った。


2016.01.02
去年の夏、青山学院の原監督にインタビューした。言わずとしれた、駅伝の監督である。
インタビューのテーマは駅伝とは直接関係ないものだったが、インタビュー終了後の立ち話で次の箱根への意気込みを聞いたところ「ああ、次も優勝しますよ」とあっさり答えてくれた。
まあ、そうだろうなあと思った。
陸上競技というのは、特に長距離の場合、どこのチームのどの選手のベストタイムは何分ということがわかっているから、事前に自分のチームがどのくらいを狙えるかということは、あからさまにわかってしまう。簡単な話だ。
どんなに想定外のことが起きたとしても、タイムが5分や10分も縮まることは絶対にあり得ないから、各チームが最高のレースをしたと仮定して足し算していけば、上から何番目というのはすぐにわかる。
あとはレースまでにいかに体調を保つか、ケガをさせないか、という管理の問題だもんな。
昔、オリンピックのマラソン選手に話を聞いたときも「朝起きたときに今日のレースで自分は何位というのはわかるもんですよ」と聞いた。目覚めた瞬間の体調で、ベストのタイムが出るとしたら自分は上から何番目かがわかるというわけだ。
だから今回の駅伝も、原監督にとっては行く先の見えていたレースだったのだろうなあ。
ちなみに陸上で個人的に一番面白いのは、400m×4の1600メートルリレー、通称・マイルだと思う。
グイグイと純粋に走力だけの総力戦。その迫力は最高に面白い。
一方で100m×4の400mリレーも同じくらいに面白い。
こちらは走力というよりバトンの巧拙が勝負を大きく左右する。だから以心伝心のチームプレーを何より大切にする日本人向きだ。
アメリカなんか、走力に絶対的な自信を持っているから「バトンの練習なんてちゃんちゃらおかしい」とまったく練習せずにレースに臨むことも少なくないそうだ。
だからよくバトンパスを失敗して、失格になる。それでも走力で負けたわけじゃないからというので、肩をすくめて終わりだ。
対して日本人は徹底的に練習して、それで時間を稼ぐから、400mリレーではちゃんと世界と勝負できる。
2008年、北京オリンピックの400mリレー(日本が銅メダルを取ったやつね)なんて、今見ても泣けるぞ。トラック競技で80年ぶりに日本人がメダルを取ったという、記念のレースだ。
そして、このレースで第3走者を務めたのがオレの大好きな高平慎二。
最終走者の朝原にバトンを渡した瞬間に、感極まった笑顔を浮かべながら吠えている写真を見てオレは感動したものだった。朝日新聞の写真で、切り抜いてしばらく手元に置いておいたのだが、いつの間にか捨ててしまった。残念。

「一瞬の風になれ」(上)(中)(下)佐藤多佳子・講談社。というわけで、高校の陸上部の400mリレーをテーマにした青春小説がこれ。主人公の親友の描写がオレの頭の中では高平慎二。手足のひょろりと長い、ちょっと不思議な宇宙人キャラの高平慎二。それもあってとても楽しく読めた。なにしろ陸上が舞台である。ただ走るだけのスポーツで、どう考えても地味になるに決まっている。そこを名手、佐藤多佳子が実に平易な文体で、それでいて臨場感たっぷりに読ませてくれる。なんという手練手管だろう。ただ走るだけの描写が、実に何というか、読んでいるコチラも風を感じてしまうような、そんな見事な描写なのだ。そしてたぶんオレはきっとこういう青春小説が好きなのだろうなあと自分でも思うのだが、仲間との友情やライバルとの切磋琢磨が、なんともまぶしく描かれている。さらに恋愛もだ。ただ残念なのは、この恋愛話がとてもいい感じだったのに中途半端だったことと、主人公の兄がJリーガーになったのに交通事故で大怪我をしてしまって選手生命のピンチに陥ったのに、そこがうまく収斂できていなかったのが実に残念。そのあたりのサイドストーリーがきちっとまとまっていれば、最高の青春小説だったと思う。
これはKindleでちょびちょびと読み継いだのだが、こんなふうに読みかけの本(マンガを含む)が常時数冊Kindleには入っていて、iPadを枕元に置いて寝ているものだから、夜中に目が覚めて寝付けなかったときや、いつもより30分早く目覚めてしまった朝などは、その時の気分によって本を数ページ読んでいる。
野村證券の伝説の証券マンで、次期社長の椅子を蹴ってソフトバンク入りし、今はSBIホールディングス社長の北尾吉孝は、毎朝、目覚めた直後にベッドで本を読むのが習慣だそうだ。頭がすっきりして、とても気持ちよく読めるらしい。オレもそれにあやかりたいと思っているわけではないけれど、時々、そんなふうにして起き抜けの頭で本を読むと、なかなか気持ちがいいのは確かだ。


2016.01.01
あけましておめでとうございます。
本年もどうぞよろしくお願いいたします。
さて、毎年元旦の日記は紅白歌合戦の感想でまとめるのですが、今年はなし。実はあまりのつまらなさに途中で見るのを止めてしまったのです。
紅白歌合戦って、あんなにつまんなかったっけ?
ちょっと残念だなあ。朝ドラの出演者がなだれ込んでくるパターンも、フォーマットだけ真似して中身は年々手抜きになっていって、しらけるばかり。
私は途中で寝てしまったのですが、最後のマッチと聖子ちゃんも除夜の鐘が腰砕けになるほど酷かったらしいですな。見なくて良かった。
オレたちが子どもの頃、紅白は歌謡曲の人のもので、フォークやロックの陣営からは敵視され、馬鹿にされていたのですが、ゴダイゴがそんな壁をひょいと乗り越えて見せた頃から風向きが変わり、90年代にかけてのバンドブームの時には「田舎のおばあちゃんが喜ぶから」とロックバンドのボーカルの子が笑顔で出場するようになるなど、紅白の位置づけもだいぶ変わりました。
権威色も薄まって、まあ、肩の力を抜いて風物詩として楽しもうよ的なぬるさが定着したと思います。
そのぬるさにあぐらをかきすぎたのか、今年の紅白。昨年の素晴らしさに比べると、すべてがフォーマット。二番煎じ。コピペ。
なんら新しい挑戦がにかったように思いました。
バナナマンの副音声も、昨年は斬新でしたが、今年はただうるさいだけでした。はしゃげばいいってもんじゃねえよ。
ディズニー総出演も何がしたかったのかわからないし、アニメの歴史を振り返るといいながら、ドラえもんとサザエさんをスルーするとはどういうことか。ジブリもスルー。
まったくしらけるばかりでした。
その紅白の理数時間前、オレと息子が向かったのは大泉の映画館。そうです。見逃していた映画「海難1890」を観るためでした。
日本とトルコを結ぶ二つのエピソードを取り上げたこの映画。最初から最後まで泣きっぱなしとの評があるものの、そこまでではありませんでしたが、それなりによくできた、重厚な作品でありました。
驚いたのは、イラン・イラク戦争の時に、戦禍に見舞われたテヘランに残された日本人を救ったのがトルコ人であるという史実。なんと、日本大使館が日本政府に救援機を要請したところ、政府も、日航も断ったというのです。
映画では、はっきり日航という名前を出して描いていました。
こりゃあたまげたなあ。日本政府が日本人を見捨てていたとは。
こんなボケた航空会社は潰れて当然です。そして1985年当時の首相はというと、なんと中曽根さんではないですか。
マジかよ〜。
こんな重大な史実が埋もれていたとは、思わなかった。
映画は、1890年の海難事故に比べ、イラク戦争の描写はちょっと薄っぺらく、まあ、今年の紅白みたいなものでした。
この後半部分がもうちょっと骨太に創られていたら素晴らしい作品だったのですが、ちょいと残念でした。
ま、それはともかく。
紅白を途中で切り上げて寝て、そして迎えた元旦。
お雑煮を食べ、出すのは面倒でもらうのは嬉しい年賀状を読み、地元の神社でお参りをして、ヨメの実家にお年賀に行ったのでした。
そして、昼間っから義父と酒をかっ食らい、文字通りの寝正月。まあ、呑気なものでした。
というわけで、皆さん、今年もどうぞよろしくお願いいたします。