ネリマの畑の真ん中で 2019


2019.12.31
カレーが食いたくなった。インド料理ではない、日本のカレー。
カレーと言えば秋葉原である。そこで家族を連れて、大晦日だというのに秋葉原まで出かけて、カレーを食った。 行ったのはアルバという店である。我が家はここがお気に入り。加賀カレー、つまり金沢発祥のカレーらしい。ルーが濃厚で美味しいのだ。
秋葉原は、大晦日だというのにすごい人出である。大げさでなく、日本人より外国人の方が多い。
カレーのアルバでも、我が家の座ったテーブルの左隣はタイ人の家族で、右隣が中国人の家族。その中華ファミリーが食べ終わって入れ替わりに座ったのが国籍は不明だが欧米人ファミリーといった具合。店の中でオレたちの日本人は少数派だ。
カレーを食べ終わって秋葉原の町をぶらぶらと歩けば、行き交うのは外国人ばかり。スペイン語とポルトガル語の区別はつかないが、どちらかをしゃべっている南米のファミリー。メイド喫茶へ楽しそうに入っていく中国人の3人連れ女子。とにかく外国人ばかりだ。
半分が中国人で、あとは台湾、欧米、東南アジア。ターバンを巻いたイスラムも多い。息子に言わせると、日本の物価の安さに惹かれてインドネシア人が買い物に来ている、ということらしい。
なるほど、これがインバウンドということね。日本の現実なのね。
令和最初の大晦日に、いったい平成とはどういう時代だったのだと改めて考えさせられる現実を目の当たりにしつつ、我が一家が向かったのはアメ横。秋葉原なら歩いて行けるから、大晦日の風物詩を眺めてみようという趣向である。
アメ横はアメ横。
テレビの年末のニュースで見るまんまの光景で、すさまじい人出だった。ここも外国人が多く、日本人は7割程度か。さすがにこの混雑では、勝手のわかっている日本人でも怖じ気づくから、外国人にはハードルが高いのだろう。
もっとも練馬の畑の中で暢気に暮らしている我が家にとってもハードルは高く、ひーひーいいながら人混みを歩いたのだった。いつもガラガラの西友で買い物しているから、こんな人混みは恐ろしいよ〜。
こうしてカレーと人混みと外国人を見せつけられて、我が家の今年は締めとなる。
というわけで、本年も大変お世話になりました。今年は396,541文字の妄言でした。おしい、もうちょっとで40万字。
暴言法螺雑言多謝。来年もよろしくお願いします。どうぞよいお年を。
なお、新しい日記は別のURLです。ここに直接ブックマークしている方は、2020年版にマークしなおしてくださいませ。


2019.12.30
昨日は学生時代の仲間たちと忘年会だった。これで忘年会はすべて終了。仕事関係が二つにプライベートが二つ。オフィシャルなのはゼロ。相変わらず人望のないオレ様である。
昨日の忘年会は、赤羽で昼の12時集合だった。
真っ昼間から飲んだくれようという、ろくでなしの年寄りの忘年会である。とっとと酔っ払ってとっとと寝よう。
ところが仰天したことに、赤羽では昼の12時だというのに居酒屋が山ほど店を開けてて、どこも人であふれかえっているのだ。ろくでなしの町すぎる。
仰天しながらうろうろ歩いていると客引きの姉ちゃんが寄ってきて、まあ、一回りしてくるわと断ったらあからさまに舌打ちされたのにも仰天した。赤羽は客もひどいが客引きもひどい。
結局オレたちは1軒目焼き鳥屋、2軒目中華料理、3軒目カラオケボックスと、真っ昼間から3軒もハシゴをするろくでなし。ああ、飲み疲れた、帰って寝よう、と外に出たらまだ明るいのだから、ひでえ話である。
3軒目のカラオケボックスでは、オレは「あの鐘を鳴らすのはあなた」を熱唱した。そして、中山親分とダテ君を前にして「あのハゲを〜なおすのは〜あんた〜」と絶叫するという夢をかなえることができた。もう今年も思い残すことはない。
ちなみに中山親分は激怒して「お前もだ」とオレに向かって言い返してきた。オレは、そっちはないが、こっちは短いだけだからな、と突き放してやった。
親分は「オレだってないわけじゃない」と主張し、同調したダテ君も「そうです、あるんです、ほら」と頭頂部をオレに突きつけてきた。
まったくひどい忘年会だ。


2019.12.29
何度も書いているけれど、宮部みゆきが自著の電子化を拒んでいるのはほとんど犯罪行為である。
書店文化を守りたいという、いかにも下町出身の宮部みゆきらしい建前はわからんでもない。だが、駅前に小さな町の書店があるなんていうのは都内だけの話。
今や半径数キロ以内に本屋がない地方なんて当たり前だし、Amazonのおかげでどうにか好きな本を手に入れることができているという読書人も多い。電子化を拒むということは、そういう人たちの本を読む権利を奪うことだし、物流の最前線で悲鳴を上げている人たちの背中をむち打つことにもなる。だから宮部みゆきはただちに電子化に許可を出して、数々の時代もの短編や「ぼんくら」シリーズ、「桜ほうさら」などをオレが再読できるようにしなくてはならない。
と思っていたら先日「宮辻薬東宮」というアンソロジーが出てびっくりしたという話は既に書いたが、続けてびっくりしたのが「宮部みゆきよりすぐり短編集」(新潮社)がリリースされていたことだ。
これはいったいどういう経緯で編纂されて電子化されたものだろう。さっぱりわからない。
でも、事情なんてどうでもいい。とにかく宮部みゆきの作品が読めるというので、中身も確かめずにダウンロードした。以前出た短編の中から、表題通り、えりすぐりの作品を集めたものだ。ほんとかよ。本当にえりすぐりかよ。と思わずにはいられない編纂ではあったが、まあ、そこは目をつぶろう。大事なのは電子化されたという事実だ。これをきっかけに他の作品も電子化されて欲しいものである。ただちに買うだろう。
ただちに買うといえば、発売されて中身も確かめずにすぐにダウンロードしたのが浅田次郎の新刊「大名倒産」である。
もうすぐ維新の夜が明けるという、つまりは武士の時代の末期の話で、借金が積もり積もってしまって倒産寸前という大名のすったもんだを描いた話である。浅田次郎がこんな話で面白くないわけがない。
そう思って喜々として読み始めたのだが、なんというか、実にその、退屈なのであった。話の進みが遅すぎる。遅すぎるのを飽きさせまいとして面白い言い回しやギャグを無駄に散りばめているから、さらに話が進まない。要するに退屈なのであった。
うーむ、これはどうした。上下二巻のうち、とうとうオレは上巻の半分で投げ出してしまった。辛かった。時間を返して欲しい。いや、物語に入れなかったオレが悪かったか。無念である。
あまりにスローで退屈な物語にどっと疲れてしまったので、オレは逃げるように「さよならの次にくる」(似鳥鶏)で私立高校生の青春推理という軽やかな世界を読み返し、続けて頭の中を洗い流すように「真説・長州力」(田崎健太)を読み返した。
そしてさらに軽いものをと思って「七人の敵がいる」(加納朋子)をダウンロードしたのである。
加納朋子は、「空飛ぶ馬」の北村薫(彼も自作の電子化を拒否している。嗚呼)のあとに雨後のなんちゃらのごとく誕生した日常ミステリ系の作家だ。とにかく軽くて疲れない作品が多いという印象がある。
この「七人の敵がいる」も同様。大手出版社でエリート編集者として働くワーキングマザーの主人公が、子どもの小学校のPTA役員や担任の先生、旦那の母親、地元の自治会、さらには専業主婦など、自分の周囲のあらゆる敵と戦い軋轢を起こしていく話だ。だはは、わかるわかると喜びながら読み進められるのでとても楽だ。
続けて手を出したのが、やはり同じような日常お気楽ミステリ系の作家である若竹七海の「不穏な眠り」である。
連作集だし、こちらも肩肘張らずに適当な気持ちでだはは〜と読もうと思ったのだが、ところが読み始めてこれはちょっと姿勢を変えて読まなければと気がついた。軽いタッチの中で重いテーマをきちんと扱って、なんというか、けっこうな迫力で迫ってくる話なのである。うーむ、これはひょっとしたら若竹七海に対するイメージを変えなければならないな。
そう思ったのはいいのだが、途中にぽつぽつと挟み込まれるエピソードが、どうも前の伏線のつながっているらしく、よくよく調べてみたら6巻あるシリーズの最終巻からオレは読み始めていたのだった。
あら〜、なんという間抜けなオレ。慌てて同じシリーズの第1巻をダウンロードして、今、読み始めたところである。ところがこの第1巻が、どうも話があまりこなれてなく、キャラの切れ味も今ひとつなので、ちょっとノッキング気味。しょうがないなあ。
という具合に、ここ最近の読書は迷走気味。Kindleのいいところでもあるのだが、読んでいる本にちょっと飽きると、すぐに昔読んで面白かった本を再読できちゃうので、なかなか新刊が読み進められない。今日も面白そうな作家の新刊を見つけてサンプルをダウンロードし、文藝春秋の1月号も読まなきゃと思っていて、それでいて「真説・長州力」に戻っちゃったりしている。


2019.12.28
混んでいるときの「とおるちゃん」は2時間制。なので、予約で満席の今夜も2時間で切り上げた。
地元の仲間との忘年会である。子供たちが幼稚園に入る前からのつきあいだから、もう15年ほどになるのか。地元にこういう気の置けない仲間がいるのは、とても恵まれていると思う。もちろん母親同士も仲良しで、互いの家の行き来も気軽に行われている。
今日は、父親だけの飲み会だ。ヨメなんかいらんのや。男だけで飲むんや。
だが、2時間でとおるちゃんを追い出され、さて、次はどこへ行こうかという話になった。こういうときは、地元の店ならだいたい知っているオレの出番だ。いや、知らない店もけっこう多いんだけど、例えばまっちゃんが2軒目に「あそこはどうだろう」と指さした店など、ああ、ちっとも旨くないし、つまらない店だから行かない方がいいよ、ぐらいのことは言える。
もちろんダメ出しをするなら代案を出すのが大人だ。じゃあ…菊寿司、行くか? と恐る恐る提案する。
「おお、菊寿司!」「行こう行こう」と盛り上がるが、果たして大丈夫か。心配する。なぜなら遠方からわざわざ訪ねてくる客が絶えない名店として知られる菊寿司であるが、一方で、二度と行くもんかという客も絶えないのが菊寿司。理由は、とにかく大将の強烈なキャラクターにある。
今日も凄かったぞ。
「他の店のネタはゴミだ、本物を食わせるのはウチだけだ」「銀座でも食えねえよ、ウチの寿司は」という強烈なディスりに始まり、あん肝の器には親指をたっぷりと突っ込んで出してくるわ、車エビをゆでたのは4本握りしめて「食え」と突き出してくるわ、メロの煮付けは「骨を食わねえとは素人だな」と暴言を吐きつつ柔らかく煮込んだ骨を口に押し込んでくる(!)わと、暴虐の限りだ。
この強烈な攻撃が心配で、とても人を連れてくることなんてできない店なのだ。
ところがさすが子どもが幼稚園前からの付き合いの仲間である。地元にこんな強烈キャラがいるなんて大喜びしてくれたので一安心。おかげで盛り上がった。
帰りには例年のお約束でファミマに立ち寄って、まっちゃんがみんなにアイスクリームをおごってくれた。このひとときがあって、ようやく一年も終わる。
同じ幼稚園時代を過ごした子供たちも、この春にはそれぞれの道へと歩みを進めることになる。行き先はみんな違うけれど、一緒に過ごした原点は同じだ。この仲間たちとの時間がこの先もずっと続くよう、そして互いの家族が変わらぬ幸せな時間を持てるよう、年の瀬の冷たく澄んだ夜空に祈るのだった。


2019.12.27
運転免許証の更新に行ってきた。地元の警察署である。
夏に、武蔵野線の新座駅まで駐車違反の切符を切られたから、くそ〜、試験場の講習会かよ〜と地団駄を踏んだのだが、イサワ氏によれば「駐禁は点数にならないんですよ〜」とのことで、どうやらその通りに罰金だけで済んだようだ。
おかげで東陽町の試験場や武蔵小金井からバスで10分の試験場に行く必要もなく、そして一日がかりでの講習を受ける必要もなく、さらに試験場のまずいラーメンを食う必要もなく(免許センターの食堂ってなんであんなにまずいんだろう。違反をした不届き者への罰としか思えない)、地元の警察署の手続きだけで済む。この差はでかい。
それでも受付で並ばされ、視力検査で待たされ、講習を受けるのに待たされ、なんがかんだで2時間コース。要するに午前が潰れてしまった。
今さら言うまでもないが、免許更新は利権の嵐。持ち帰って開くものなど一人もいないような交通安全の教則本など、いったどれだけ印刷しているのだろう。目がクラクラしてきた。
警察署の帰り、3分離れた区役所に立ち寄って、今度はマイナンバーカードの更新手続きである。これは比較的スムーズに進んだ。しかも担当が若いお姉ちゃんなので、こちらも気分がいい。
とは言うものの、一体オレは何のためにここにいるのだろうと、とうとう最後までわからなかった。
担当の若い姉ちゃんに、要するにこれは何の手続きなんすか〜と質問したら教えてくれたのだけれど、その答えも「マイナンバーカードの更新です」というもので、えーと、要するにマイナンバーカードは定期的にこうして更新が必要ということらしい。「お顔も変わりますからね」と姉ちゃん。
ははあ、なるほど。面倒じゃん。こんな面倒ならば、マイナンバーカードなんてつくるんじゃなかったな。世間の人はみんな、更新があるということを知っていて、オレだけが常識知らずだったのか。
首をかしげながら、強い北風の中をてくてくと歩いて帰る。途中、郵便局に立ち寄って今月の国民健康保険を支払う。毎月、目の玉が飛び出るような金額だ。萎える。どうしてここまでオレたちは国に食い物にされなきゃいかんのだ、と思う。
家に帰ったら、スマホのカメラが壊れた。
正確に表現するなら、スマホのカメラが壊れていることに、家に帰ったら気づいた。
これはカメラではなくて電話なのだからカメラなんて壊れても通話ができればそれでいいではないかとは思うものの、カメラが使えないとなるとけっこう不便。例えばオレは某メディアに毎週一回2000字程度の連載を書いているのだが、そのネタ集めにスマホのカメラは欠かせず、気になった新聞記事や雑誌記事があるとすぐに写真に収めてクラウドに上げて記録している。GoogleKeepだ。
すげえ便利だよ、GoogleKeep。音声を吹き込むと、ちゃんとテキストに書き換えて記録してくれる。思いついたフレーズを歩きながら吹き込んだり、アレンジのアイデアを鼻歌で吹き込んだり、ネットの資料を記録したり、とにかくなんでもかんでも記録しておける。とっても便利だ。
そのGoogleKeepを使うのに、カメラがないと、かなり不便である。
ネットで解決法をいろいろと試してみたが状況は変わらず、どうみてもハード的な不具合なので、ドコモショップに持ち込むことにした。
いつも行くドコモショップのサイトを確認してみる。携帯ショップは、用もないのに話し相手を求めてやってくる老害に占拠されてしまったので、その被害対策として今や予約制になっている。確認したら、なんと1月3日まで予約は全部埋まっているのだ。がーん。
これではお正月の写真が撮れないではないか。
そうだ、秋葉原のジャンクショップへ行って2000円ぐらいの中古スマホを買ってデザリングすればいいんじゃねえか、どうだ、このアイデア、と胸を張ったら息子に「カメラ持ってるじゃん」と言われて、秋葉原に行く楽しみが一つ消えてしまった。とほほ。
結局、1月4日にドコモショップの予約を入れる。当然、ドコモショップのギャルたちが修理できるはずもなく、もっと言えばあれはドコモ社員でもなんでもなくて住友商事が運営している携帯ショップに派遣されてきたフリーターに過ぎないため、オレのスマホは「では、メーカーに修理を依頼しますね」とソニーに送られて当分返ってこない運命にある。
ならばいっそ買い換えるか。それはそれで面倒だなあ。買い換えるならGoogleピクセルにしてみようと思ったが、なんと最新機種はドコモでは扱っていないというし。つーことは、またXperiaかよ。面倒だなあ。


2019.12.26
「こんなもの見せられて、高校生が将来は官僚になりたいなんて思うわけないだろ、お父さん」と、以前息子が口にしたのと同じ光景がまた繰り返されている。
IR疑惑という、今時こんなベタな収賄贈賄もなかろうという呆れたボケをかましてくれた自民党の政治家もどうかと思うが、それに乗じて騒ぎ立てている野党も相当にアホだと思う。特に例のヒアリングというやつだ。
おそらく既存権力を攻め立てるという絵が撮れるからやっているのだろうが、マスコミを引き連れて、官僚を前に集団で質問攻めにするというパフォーマンスだ。
よく聴けば質問なんかにはなっていなくて、耳障りのよさそうな空っぽの言葉を言いっぱなしにしているだけで、どこをどう見ても税金の無駄遣いなのだが、それに付き合わされる官僚はたまったもんじゃなく、本来の仕事を放り出して準備のために相当の人手と時間を費やしている。
つい先日のシュレッダーの時間はどれくらいかかるのがみんなで調べましょう騒動も相当にひどかったが、毎度毎度繰り返されるこのヒアリングというやつは、一体何なのだ。こんなことの準備のために毎晩徹夜をするなんて、そんなことのために官僚になった人間なんていないだう。そして、そんな姿を見ている若い世代は、息子のように官僚なんてなるもんじゃないと思うに決まっていて、そして未来の国家スタッフがますます劣化していくことになる。
困ったもんだ。
ということは放っておいて、基本的にはオレも今日で仕事納めだ。
例年通り、今年の我が家の十大ニュースを発表しようではないか。
えーと、1位は文句なしにこれだ。娘がJKになる! 
未熟児寸前という小ささで生まれた娘がいつの間にか高校生だ。そりゃ感慨深いに決まっている。進学先は、ボロい都立高校。もっときれいで通いやすい高校があるだろうと言ったのだが、娘はここがいいというので、好きにさせた。毎日楽しそうに通っているので、よかったと思う。
ときたら、2位は当然、娘が中学を卒業だな。卒業式では娘が卒業生代表の言葉を読み上げた。入学式では新入生代表として読み上げたので、入り口と出口できっちり代表を果たしたことになる。なんと立派なのだ。オレのアホすぎた中学時代を振り返ると、愕然とする。
はい次。
その娘とオレの2人で、夏休み、実家に旅行した。これは6位だな。JKとの二人旅である。娘には「おじさんどこ行くの」と話しかけるなよ、と言い聞かせておいたので事なきを得たが、隙を見ては、娘は人混みでそれに類した言葉を発しようとするので用心が必要である。
次。
息子が中高と続けた部活を引退した。これは3位。バドミントンである。あんなにきつい部活をよくぞやりきったわ。感心した。辞めようと思わなかったのかと聞いたら、「一度だけ、レギュラーを外されたとき、折れそうになった」との返事。オレは子どもの学校生活には極力関わらないようにしていて、足もほとんど運ばないようにしていたので、部活する息子を一度も見たことがない。だが、せめて最後くらいはプレーする姿を見ておこうと思って、東京都の大会に出場し、そして2回戦で敗れ去ったゲームを目に焼き付けた。
次。
オレの遊び歌バンド・たんさいぼうがオレの母校の小学校でライブをした。しょうもな。これは10位だな。
次。
娘がヨメと二人で三浦大知のライブに行った。幕張メッセである。オレがついて行ってやろうかと言ったのだが、何か不穏な空気を感じ取ったようで、娘は母親と行くことに決めた。ちっ、踊ってやろうと思ったのに。これは7位。
大きなニュースはこれぐらいか。
あとは息子に親知らずが生えてきた(受験の時期にぶつからないように注意)とか、娘がとうとう友だちだけでディズニーランドに行くようになったとか、息子のメガネが壊れたので買い換えたとか、オレが本籍地を実家から東京に移したとか、オレがひどい風邪を引いたとか、そんな出来事だ。
なぜそんなにも細々したことを覚えているかというと、実はこの日記とは別に、ちゃんと家族の出来事を記録する日記もつけているからである。毎日二種類の日記を書いている、世にもマメな男。というか、単なる変わり者。 娘が生まれた頃から大学ノートに書き続けているこの日記も30冊以上になった。幸せな家族の記録なのだ。


2019.12.25
な〜んて浦和レッズをディスってたら、今日、あっさりレオナルドを引き抜かれてしまったわい。
アルビレックス新潟のJ2得点王、レオナルド。ゴール前の仕事ぶりは素晴らしく、レオの足元にボールが入った時点でもうゴールの絵が浮かんだ、ということがしょっちゅうだった。ゴールセンスは抜群。3人に囲まれてもあっさりとシュートを決めてみせた。一方で、自分が望んだところにボールが来ないと味方にぶち切れたり、守備をまったくしなかったりと、ブラジル人らしい身勝手さもあった。それはそれで個性でもあるんだがね。
ブラジルから金を稼ぐために家族連れでやってきて、新潟に縁もゆかりもないのだから、いい条件のチームがあったらそりゃあっさり移籍するわな。そんなわけでこの移籍は想定内。浦和というのも早くからささやかれていたし。
これで浦和はレオナルド、興梠、杉本健勇の3人が並ぶことになる。これはちょっと楽しみだ。強力攻撃陣を見てみたい。もっとも3人ともワンタッチゴーラーのペナ内職人だから、いったい誰がパスを出すのだろう。お前が出せ、いや、お前が出せ、まてまて、決めるのはオレだ、なんていう争いが起きるかもしれない。楽しみである。
さらに楽しみなのが、スピードのないレオナルドを見て、「ちゃうやんけ」と例によって浦和サポがぶち切れることである。こらえ性のない連中だから、ゴールデンウィーク前に一騒動ありそうだ。これもまた楽しみである。
などということを考えながら、オレは娘の所要の付き添いで原宿に出かけた。クリスマスの竹下通りは、気が触れたような混雑ぶりである。3分の1は外人、3分の1は田舎もん、3分の1が終業式だった高校生。半径30mに40歳以上はオレ一人、てな具合である。
娘と表参道を歩く。
イルミネーションがきれいだね〜。晩飯は、まい泉のとんかつだ。昔、井澤や鎌田と来たっけなあ。今ではすっかり有名店扱いで、店の構えも態度もずいぶん偉そうだ。あ、値段も。
まあいいや、娘はまい泉のカツサンドが大好きだ。
二人でとんかつを食べ、オレはビールとハイボールを飲み、高校生になった娘と一緒にクリスマスの表参道を歩けるなんて、こりゃ一生に一度の幸せな時間だなあと、染み入る。


2019.12.24
衝撃が走る。
アルビレックス新潟の戸嶋祥郎が柏レイソルに移籍だ。なんてこった。しばし呆然とする。
あやしいとは思っていたのよ。アルビレックスの公式サイトは、オフシーズンになると選手のこぼれネタをぽつぽつと公開して目を向けさせようとするのだが、チームの中心選手にもかかわらず、戸嶋が一切出てこなかった。同じポジションで控えだったカウエのネタは出てくるのに、今年までてこない。うーむ、ひょっとして、とは思っていたのだが、まさか本当に出て行くとは。
理由ただ一つ。「J1で闘いたい」。
これを言われると、もはや何も言い返せない。戸嶋も2年目の選手であるが、大卒だからもう24歳。アルビレックスに残ったら、J2で25歳を迎えることになる。それに耐えられなかったのだろう。オレもそう思う。
それでも戸嶋はむちゃくちゃいいやつで、例えばバスを降りるときも最後に全員の席を見て忘れ物がないかを確認したり、練習のボールを運んだりと、チーム愛にあふれていた。その人柄から、実質キャプテンのような存在であった。
プレースタイルは、驚愕。とにかく走る。走る。J1で初めて戸嶋を見る人はぶったまげることになるが、とにかくスタミナお化けで、80分を過ぎて80mを全力疾走でゴール前まで戻る男だ。ゲーム中は戸嶋の動きだけを見ていても十分面白いと言われていたほどである。
そんなキャラクターとプレースタイルで、サポーターにとって太陽だったと言ってもいい。
柏には、同じポジションにヒシャルジソンがいる。
強敵だ。戸嶋がポジションを奪うのは至難の業だろう。カップ戦要員であるのは間違いない。そんなことは覚悟の上での移籍だろうから、それほどにまでJ1でプレーがしたかったということだ。それは止められないわ。アルビレックスの太陽としての誇りを胸に、柏でも太陽として輝け、と送り出すしかないわ。今年、昇格を決めていれば来年、戸嶋はアルビレックスの選手としてJ1で闘えたわけだから、J1の上がれなかったほうが全面的に悪いわ。
戸嶋。嘆きはしないが引き留めはしない。ぜひ代表を目指してくれ。そして代表でも太陽となってくれ。
一方、太陽どころか暗黒の闇に落ちかけているのが、ご存じ浦和レッズである。
湘南の杉岡に正式オファーしたのに断られ、鳥栖の原にも正式オファーしたのに断られた。かつては考えられなかったことである。断りの理由の一つが「あの監督じゃヤだ」。
あの監督とは、ご存じ、組長こと大槻監督である。大槻監督に対しては、移籍を申し込まれた選手だけでなく、サポータも「あの監督じゃヤだ」と声を上げている。そして実は大槻監督自身も、もう監督は辞めさせてくれと言っている。それなのに辞めさせてもらえなかったのは、あちこち、いろんな監督に声をかけたのに「あのサポーターじゃヤだ」と逃げられたからである。つまり今では選手も監督も生きたがらないチームになってしまったのだ。浦和レッズ。
そりゃそうだろうな。例えば杉本健勇を見ていれば、選手なら誰だって「ああはなりたくないねえ」と思うよな。セレッソではエースだった杉本健勇だが、鳴り物入りで加入したのにちょっとでも結果が出なかったということで、すぐにサポーターから罵詈雑言。
涙ながらに送り出したもとのチームのサポータの心を踏みにじり、選手も平気で潰す、そんなサポーターのチームに誰が行きたがるというのか。
恐ろしいことに、このサポーター連中は新規のファンにも同様の態度で接するので、実は今やレッズのホームである埼玉スタジアムの年間パスポートの売れ行きが激減して、会社幹部が真っ青らしい。逃げ出したサポーターは大宮や東京のサポに鞍替えしているようだ。
あらゆる意味で完全に負のスパイラルに入っているのが浦和レッズで、これまでの立ち振る舞いがあまりにひどすぎたから、こうなっても誰も助けに行かないという。
まあいいや、よそのチームのことは。
そんなわけで戸嶋が引き抜かれてオレたちは今日一日涙で過ごしたわけだが、これがクリスマスプレゼントかよ〜とがっくり肩を落としているところに、クリスマス本番は明日やで〜とさらに追い打ちがかかるのではないかと、恐れおののくばかり。
この冬は寒さが身に染みる。


2019.12.23
朝、外資系コンサルティング会社の社長にインタビューする。小難しい話をしたのち、忘年会はあるんでかと聞いたら「先週は6日ありましたよ〜」と苦笑いが返ってきた。ひゃー、毎日じゃないですか。接待ですか。「そうなんですよ、疲れるばかりで」と社長。
ならば今週は、とたずねたら、「今日だけ。それで終わりです」とのことで、お疲れさんでした。
というオレは、今日が今年2回目の忘年会。
仕事関係だが、気の置けない人ばかりなので、基本的にはとても楽しい酒席だった。
もう一軒行こうと盛り上がる若手の皆さんを置いて、オレは、お先に〜と失礼する。オレも弱くなったもんだ。昔は朝まで暴れても平気だったのになあ。
電車を1時間乗り継いで家に帰って、風呂に入る。
残りの忘年会はあと二つ。全部プライベート。社長になんかならなくてよかったよ。


2019.12.22
昼飯は回転寿司だ。
4人がけのテーブルに通される。すぐ最悪の席に通されたと気がつく。
隣の席が幼児のいる家族連れで、このガキが回っている寿司の上に顔を突き出してはしゃべりまくり、寿司を指さしまくっているのだ。(さすがに触らないが)
親が注意するかと思ったが、まったくそんなそぶりはなく、それどころか可愛がって子どもの頭をもじゃもじゃってかき回す狼藉ぶり。うわあ。
じいちゃばあちゃんも一緒なのに、誰も子どもに注意しない。やめさせない。
こういうのは店がやんわりと注意しないといかんだろ。
おかげで我が家は回っている寿司から取るのはやめて、全品、板前に注文して握ってもらった。ああ、めんどくせえ。これが回転寿司の闇なところだよなあ。
夜、イッテQ!を観てぎゃはははと笑って、その直後にフィギュアスケートを観る。負けちゃった羽生結弦が、過密日程を問われて「関係ないです。弱いです」と言い切った姿にしびれる。
確かに羽生結弦はカマの入ったナルシストだが、アスリートとしては超一流だから、バッシングする人たちの気持ちがわからないなあ。リスペクトして、日本人として誇りとすべき存在だよな。
東京オリンピックでは、噂通り、羽生弓弦が最終の聖火ランナーになるのだろうか。それとも、あっと驚く池江璃花子なのか。案外無難に、北島康介や吉田沙保里あたりのような気がする。イチローじゃアメリカ以外の人たちが、誰だあれ、状態だろうし。それとも、カズが出てきて、いきなり全員ずっこけるというのも楽しいかもしれない。


2019.12.21
クリスマスももうすぐだべということで、山下達郎の「クリスマスイブ」の30th記念エディションというのをAmazonプレミアムでタダ聴きした。リミックスバージョンだ。
これが聴いてびっくり。大げさでなく、のけぞってしまった。
この音のまるみとか深みは尋常ではない。耳をくすぐられるとは、このことか。
ドンシャリとは真逆の、実にアコースティックで耳に優しい音なのだ。あまりの音にびっくりしてオレは、パワープレイだし。タダだし。
最初のサビからAメロに戻るところ、1分20秒と1分22秒にかすかに聞こえるのはアコースティックギターだろうか。
音の定位は完璧で、同じ周波数の音が重ならないように絶妙に置かれていて、リバーブやコーラスといった空間系のエフェクトも完璧。そして耳を最も心地よくくすぐる8kHzあたりの音が全体を包む。ドラム、特にキックが、こういうミックスだともっと低音を強調したくなるのだが、そこをしっかり自重しているのも見事。
うーむ、さすが山下達郎。うーむうーむとうなるのみのオレで、ただひたすら聞き返している。
なお、この「クリスマスイブ」には、かつて新卒ぴちぴちのお姉ちゃんを泣かしてしまった思い出があるのだが、その話はまた今度。
というわけで、サッカーのない週末はつまんねえなとぶつくさ言っていたら、なんと今日は天皇杯の準決勝じゃねえか。見る見る。仕事なんかほったらかして見る。
最初は神戸対清水だ。イニエスタが調子に乗っている。調子に乗りすぎて、一つ一つのプレーがあまりにも超絶。どうしてこのハゲはこんなパスが出せるのだろうか。神なのではないか。髪はないが。
とは言うものの、神戸もこのメンツでどうして中位なんだよ。
対する清水は、ドゥグラスだけが異次元。絶好機を2つ外したのが響いたが、これが決まっていたら結果は清水の勝ちだっただろう。
続く第二試合が鹿島対長崎。
これも面白かった。長崎が攻める。やるべきことがはっきりしていて、それをきちんと貫いている。ゲームの入りで、ミスがなかったら、長崎の勝ちだっただろう。対する鹿島が、これがひどい。本当にひどい。やる気ねえだろ。というか、下手くそすぎるだろ。嫌いだなあ、このチーム。
このゲームも、顔は大きいのに器は小さい手倉森監督がもっと早めに勝負を仕掛けていたら、長崎の勝ちだったろう。鹿島はとにかく塩試合に持ち込もうと必死で、その姿は実に薄汚く、オレは嫌いだ、こんなチーム。たぶんもう鹿島の時代は終わったのだろう。ついでにこんな鹿島にあっさり負けた浦和の時代もとっくに終わっている。横浜と比べて、どれだ時代遅れのチームなんだ。
というわけで決勝は、神戸対鹿島。鉄工所対決か? いや、楽天対メルカリのEC対決か。
現状見るに、圧倒的に神戸の勝ちだろうが、鹿島のことだからまた塩試合に持ち込んで勝とうとするだろう。ほんと、嫌い。正月早々、しかも新しい国立競技場の試合だから、ちゃんとやれよ、鹿島のバカども。
しかし、あれだな、正月早々、イニエスタのはげ頭が拝めるわけで、これはめでたい初日の出。相当にひどいらしい国立競技場も、まあ、元日ぐらいは言祝ごうではないか。


2019.12.20
というわけで、沖縄出張から今日の夕方の飛行機で羽田に戻ってきたわけだ。
沖縄滞在中は一度も晴れなかった。しかも今日は雨。傘を買おうにも沖縄にはコンビニなんて必死で探さないと見つからないから、駅前で傘でも買えばいいやと思っていたオレは、ずぶ濡れだ。雨の沖縄に価値はない。ばかたれ。
沖縄に行ったのはこれで4度目か5度目だ。いずれも仕事である。日帰りしたこともあったっけ。
そのたび思ったことで、今回も感じたことだが、とにかくオレにとっては強烈な違和感がある。食い物も、文化も、風土も。
やっぱり新潟生まれの新潟育ちであるオレにとっては、沖縄は異国だ。異国過ぎる。
きっと沖縄の人が新潟に来たら感じる違和感を、オレも沖縄に抱いたのだと思う。
メシは旨くねえよ。海ぶどうぐらいだよ、感心したのは。
少年非行率全国一の名の通り、夜の10時になっても道端で小学生が友だちと遊んでいるし。
多分もうオレの人生で沖縄に足を踏み入れることはないだろなと思いつつ、ちっとも後ろ髪を引かれることもなく、オレは機上の人となったのだった。
そしてモノレール・地下鉄・西武池袋線と乗り継いで石神井公園駅と帰ってきて、帰り道のいつものコンビニで缶チューハイを買ったのである。


2019.12.19
二日目の本日は、久米島へ行った。
どこですか〜、それ。沖縄から飛行機で30分の離島である。
乗ったのは50人乗りのプロペラ機。エアコミューターというやつだ。
ぶいーんぶいーんと轟音を発しながら久米島に降り立つ。とても残念なことにしっかりした曇り空。それでも海の青さは際だって、沖縄の海はやっぱり世界一だな、と納得する。ほかの海は見たことがないが。
昼は久米島唯一の商店街で島のそばを食う。まあ、ぼちぼちのうまさだな。
久米島での取材活動を終えて、再びプロペラ機に乗って沖縄本島に戻る。「ステーキ店へ行きませんか」と連れが言うので、げげっ、ステーキかよと思いつつ、ご相伴。
帰りにまたセブン−イレブンでストロングゼロを買ったのであった。


2019.12.18
本日は沖縄出張である。二泊三日だ。
写真はスマホの自撮りを送ってもらう、インタビューはスカイプ。そんなことも珍しくないいまどき、こんな取材出張はほんとに珍しい。
いつもよく頑張っているねー、というご褒美だと思って有り難く行くことにした。
交通費、宿泊費はもちろん、飯代も全部出してもらうのである。
だから、オレは沖縄料理が特に旨いとは思わない、いや、むしろ好きじゃない、などと言ってはいけないのである。
ということで二泊三日の一日目は、沖縄入りしただけで、夜はょっと名の知れた沖縄料理店へ行き、そしてけっこう残してしまった。とほほ。帰りにセブン−イレブンで口直しのストロングゼロを買ったなんてことがばれたら、ブン殴られそうだな。


2019.12.17
あーあ、サッカーのない日はつまらんなあ。
受験生である息子は、クラスの担任に「受験期間中の約束事を提出しろ」と言われて「サッカーの試合は週に2試合しか観ません」と書いて出したそうだ。タンニンには呆れられたそうだが、息子に言わせると「高校3年の担任なんてやることがなくてヒマだから、やたらと書類を提出させたがる」とのことらしい。
そんなにヒマなら担任も休んでればいいのに、それはともかくとしてサッカーがないとつまらんなあと思っていたら、今日はE-1のなでしこのゲームだった。相手は韓国。
E-1のEは極東アジアのEなのだろう。日本、韓国、中国、台湾の4ヵ国で一等賞を決めようという、まあ、どうでもいい国際大会だ。しかも女子の場合、北朝鮮が最強だから、北朝鮮が入っていない時点でE-1でもなんでもない気がする。
なあ、よい。いちいち文句を付けるのはオレの悪いクセだ。いつもヨメに叱られる。
フジテレビの中継を観る。まったくこの局にサッカーの中継をさせるとろくな事がない。だいたい…と文句を付けてばかりなのはオレの悪いクセである。
韓国、弱いな。だが、日本もたいがいだろう。パスはつながるものの、ちんたらと遅いし、ボールは持ててもエリア内をこじ開けることができないという、実に退屈な展開だった。
これは、岩淵がいないからスペースを作れないし、菅沢がいないからキープができないということなのだろうな。だからボールは持てても攻められないという。
オレがこのチームで気に入っているのは籾木と三浦だ。籾木は宮間の後を受け継ぐスーパーな選手になれると見ているのだが、今日のような状態では厳しいなあ。まだ何かが足りない。
結局、最後は韓国のハンドに助けられてPKで勝ち。あのハンドも、一度は韓国選手の体に当たっているから、ハンドではないのではないか?
まあいいや。こんなゲームでも、サッカーがリアルタイムで見られるのだから、楽しいなあ。


2019.12.16
サッカー場ぐらいに広い畑の隣に建つ一軒家だものだから、冬はともかく寒い。風を遮るものがないこともさることながら、地面からの底冷えはかなり堪える。断熱性など無縁のボロ家だ。窓を二重サッシにするカネもない。よって一心に春を恋いこがれながら、ひたすら堪え忍んで冬をやり過ごしている。
これは人を鍛えるね。
子供たちは、冬は寒くて当たり前と思っているし、ヨメもオレも、暖房なしで、毛布にくるまって寝ている。
つくづく昔の人の言うことは正しいと思うのは、頭寒足熱だ。部屋の暖房などなくても、足元にヒーターがあれば十分しのげる。ホットカーペットは最強だ。
ところがこのホットカーペットが壊れてしまったので、リビングルーム用に買い換えた。足元ヒーターも壊れたので買い換えた。ついでに息子と娘の分も買った。というわけで毎日のようにアマゾンから荷物が届く。
寒いのは家ではなくて財布なのでした、というオチである。


2019.12.15
日曜の夜、我が家では「イッテQ!」を観ながらご飯を食べる。以前は「鉄腕DASH」も観てから続けて「イッテQ!」だったのだが、山口達也の事件以来、急激にDASHがつまらなくなったので、今は「イッテQ!」だけだ。
冬は、この食卓は鍋となる。
牡蠣やら豚肉やらつみれやら鱈やら、要するに何でもぶち込む鍋だ。家庭の鍋はこれでいいのだ。もちろん大量の野菜も忘れない。この季節は鍋からあふれるぐらいの白菜が、とても美味しい。
鍋の出汁は、アゴだ。
前も書いたけれど、石神井公園の駅前に出汁の自動販売機というのが登場して、これがないない評判がいいので試してみたら、けっこう美味だった。小さいポットボトルで700円とやや高めだが、値段に見合うだけのことはある。
味は2種類で、アゴと昆布。我が家はアゴの一択だ。ペットボトルの中には、焼いて干したと思われる魚がまるごとぶち込んであり、なるほど、こりゃ旨いわけだ。
「イッテQ!」を観ながらごった煮の鍋をつつき、オレは発泡酒を飲む。高校生2人がいるとさすがの鍋もペロリと空になって、やっぱりこの時間は家族の黄金時間だなと、しみじみ感じ入る。
今日はコーナーが違ったが、「イッテQ!」では、髪を伸ばしたメガネの汚れ芸人が、何かやらかした後に「なあ」とお約束をつぶやく。呪詛だったり愚痴だったり、ボケだったり、その後の「なあ」までの一瞬の間が絶妙だ。
時々思うのだが、この「なあ」について、外人から「キミタチは何を笑っているんだ?」と聞かれても、どうにも説明のしようがないだろうなあと思う。仮に説明しても、きっと本質のところは伝わらないと思う。
「なあ」の一言だけで笑えるのが日本語なんだと思うと、奥が深いよなあ。


2019.12.14
フルネームで呼ばれる率というのがあって、そのトップスリーが矢野貴章にレオ・シルバ、そしてヨルデ・バイスだ。
アナウンサーは常にレオ・シルバのことをレオ・シルバと呼んで、絶対にシルバとは言わない。何かの縛りでもあるのだろうか。
おかげでオレはしばらくの間、ヨルデ・バイスのことをヨル・デバイスだと思っていて、あのデバイスはデカいけどスピードはいまいちだなと、それはそれでそれなりに意味の通じるような勘違いをしていた。
そのデバイス君は、長崎の選手だったのだが、今年新しく監督に就任した顔の大きい手倉森に嫌われちゃって、徳島にレンタルされてしまった。手倉森、通称テグは、顔は大きいくせに人間の器は案外小さくて、時々、こういうセコい意地悪をする。
さて、そのデバイスが、体を小さく縮めて味方選手の背中に隠れるように潜んでいる姿はなかなかかわいらしかった。相手の目線から外れる作戦だったのだろう。そこにコーナーキックが飛んできて、その瞬間、「おりゃーっ」と姿を現せてボールに向かっていったのだった。
だが、そんなことは、パワハラ湘南はとっくにお見通し。へへへっ、ひっかかったなとばかりにディフェンスの選手がデバイスの体をしっかりと押さえつけて、身動きが取れないようにしてしまったのだ。 デバイスは「らめえ〜っ!」と叫んで顔をゆがめたのであるが、ところがそれが逆に功を奏して他の選手がどフリーになり、難なく徳島はゴールを決めて見せたのだった。
どうだ、このくだりだけでもワクワクするだろ?
今日はJ1とJ2の入れ替え戦。お楽しみの闘いだ。どちらかが地獄に落ちるという、なんとも恐ろしいゲームである。ひひひ。
オレと息子は徳島の応援だ。とにかく監督が素晴らしい。ロドリゲス。
いつだったかの新潟戦で、ロドリゲスは後半、あっと驚く2枚替えをやってのけた。この交代に新潟はついて行けず、あっさりと負けてしまった。あのときの勝負読経にはしびれたぜ。
今日も前半の闘いは見事だった。ロドリゲス。パワハラ湘南にボールを持たせて、ペナ近くでボールを奪ったらつなぎながら全力で駆け上がる。つなぐつなぐ、それは見事につなぐ。
よくぞ、こんなにも攻守の切り替えの速い、魅力的なサッカーをつくりあげたものだ。素晴らしいチームに仕上がったではないか、徳島。だから前半すぐにオレと息子は、こりゃあ間違いなく徳島の勝ちだな、来年は湘南のスタジアムでも観に行くか、と話し合ったのだった。同じくDAZNを見ていた弟からも「徳島つえー」というラインが届く。
ところがどうしたことか、後半に入ってからの徳島は精彩を欠いた。なんというか、ぼんやりとしていて、どうも勝負への執念が感じられない。あっさりとしている。これは、なぜなのか、今もよくわからない。
パワハラ湘南に1点を入れられて、昇格のためには絶対にもう1点を取りに行かなければならないというのに、しかも、残り10分だというのに、相手ゴール前でボールを回してばっかり。もっと現実的なサッカーをしなくてはならないというのに。もっと長いボールを相手ゴール前にポンポンと放り込まなくてはならないのに。こんなふうに回してばかりでは絶対に点は取れないし、ただ時間が過ぎていくだけだ。
案の定、1-1のままタイムアップで、徳島は昇格を逃し、パワハラ湘南は残留だ。パワハラ湘南の選手たちは、その瞬間、崩れ落ちて号泣していたが、おいおい、残留が決まったぐらいで人前で泣くんじゃないよ、みっともない。恥ずかしくてこそこそ逃げ隠れするぐらいがちょうどいいのに。本当にみっともないチームだな。パワハラ。
試合後、徳島のロドリゲスは、引き分けならJ1チームが勝ちというレギュレーションはおかしい、と文句を付けた。
つべこべ言うなよ、お前らだって甲府と引き分けてプレーオフを勝ち上がったんじゃないか。だいたいJ2で4位のくせに、いっちょ前に文句言うんじゃねえよ。
と、ネットでボコボコに叩かれたロドリゲスであったが、評価は高く、ぜひJ1で見てみたいという声が高い。一方で徳島に残ることを決めたという話もある。
可能ならば、レオ・シルバの鹿島で指揮を執ってくれたら面白いのだがな。


2019.12.13
いや〜、寒っ!
当然のことながら、外出には長袖シャツにヒートテックタイツだわ。
ヒートテックは水分を蒸発させて熱に変える仕組みだから、当然、肌が乾燥し、荒れる。わかっていても、下半身の冷えには勝てず、ついタイツを履いてしまう。シャツはさすがにヒートテックではなくてグンゼの木綿だわ。西友で一枚700円。
オレの場合、さらに坊主頭が寒い。なので帽子も必見である。
もちろんマスクも忘れてはならない。受験生がいるから、風邪は厳禁だからな。
こうして完全防備のオレができあがる。突撃だ。


2019.12.12
このメンツでの飲み会が一番楽しい。
今年のオレの忘年会は3つだ。全部プライベートなものでオフィシャル忘年会はゼロ。まあ、呼んでいただけるような立場にないし、信用もないし、人望もないし。
などと愚痴ったりくさしたりするからますます呼ばれなくなるっていい加減気がつけ>オレ。
今日はその第一号忘年会である。場所は飯田橋・鳥よし。久しぶりだな。
すげえリニューアルをしたっていう噂は耳にしていたけれど、いったいそれがどんなものか、確かめてみようという思惑もあった。実際、すげえ大胆なリニューアルで仰天。注文は全部タブレットになっているし、トイレの場所まで移動するという大工事だ。
これは、あれだな、飲食コンサルにぼったくられたな。
まてまて、どうも鳥よしの店長がエゴサーチでオレのこの日記を見つけて読んでいるフシがあるので、めったなことは書いちゃいけない。言うとすれば、この際、全面禁煙にすべきだったということと、二階の個室もどきは大失敗だからすぐに塞いでしまえ、ということぐらいだな。
まあ、よい。鳥よし、大賑わいである。平日なのにこの盛況ぶり、なによりであります。
さて、今年最初の忘年会のメンツは、コマちゃんにオザキである。ボクたちお下劣三人組。
このメンツだと、話が落ちて落ちて落ちまくる。
どうしてここまで下劣で下品な話になるのだというくらい、話が落ちる。あ、そうか、落語ってオチがあるから落語って言うのか。今気がついた。
こっちは落語なんていう上等なものではない。とにかく下劣。今日も「スポイト」とか「カカオ」とかの話題でぎゃはははと馬鹿笑い。とにかく人前どころか家族の前でもできないようなひどい話を、鳥よしでのこの3人ならば平気でできるというわけだ。
ああ、面白かった。最高だね。
唯一問題があったとすれば、厚揚げである。
以前書いた、オレが居酒屋に求める三大条件「路面店/蛍光灯/オープンキッチン」をすべて満たしているのが鳥よしである。さらに素晴らしいことに鳥よしは、ここに厚揚げが加わる。
そうである。オレにとって最高のつまみの一つが厚揚げなのだ。しかもスーパーで買ってきた安い厚揚げをカリカリに焼いてもらうのが好きなのだ。
鳥よしには、それがある。鳥よしという名前だから焼き鳥が一番の自慢なのだが、焼き鳥なんか一度も食ったことがなくて、オレはいつも厚揚げなのだ。
今日も当然、最初のオーダーで厚揚げを頼んだ。ところが、冷たい生ビールとともにこの厚揚げを一口食ったら、なんと、酸っぱい。
あれ? と思い、勇気を出してもう一口食ってみたのだが、やっぱり酸っぱい。
厚揚げというくらいだから揚げ物なのだが、その揚げたものをさらに焼いたという、これ以上にないぐらい食中毒とは無縁な食べ物のはずなのに、酸っぱい。
遅れてやってきた、というかオレが早すぎただけなんだが、コマちゃんとオザキにも、ちょっとこれ食ってみてくれと差し出したところ、二人とも「むむむ、こ、これは…」と絶句した。
酸っぱい厚揚げ。
これは、ヤバいだろう。その後のオレたちが、魚も野菜も、とにかく火の通ったものしか頼まず、結局一番旨かったのがフライドポテトということになってしまったのも、仕方のないことだ。
飲食コンサルにだまされて屋根裏を個室になんかして高い金をふんだくられるよりも、ちゃんと新鮮な厚揚げを仕入れてもらいたいものである。
あ、しまった、店長がここをエゴサーチで見つけて読んでいるかもしれないのだった。
オレは遅くまで部活する娘のお迎えがあるから9時ぐらいに帰ることになり、「もっと飲みたいよ〜」と暴れるオザキには気の毒だったが、9時で下劣の会は終了。下劣の会というか、下品の会というか、底辺の会だな。
一気に冷え込んだ12月の夜の空気の中、石神井公園の駅を出て娘を迎えに行こうとしたら、オレの目の前を自転車がぴゅーっと横切った。あれは、あのシルエットは、ヨメではないか。ちょまちょま(ちょっと待ての専門用語)と言いながらオレはヨメの前に立ちはだかって、オレが迎えに行くと胸を張ったのだが、「酔っ払いがバカなこと言ってるんじゃない」と軽くあしらわれて、とほほと泣きながら帰ったのであった。


2019.12.11
凋落国家、日本。
中国におびえ、半島に頭を悩ませる時代が来るとは、バブルの頃に誰が想像したであろうか。
COP25では、軽蔑され、怒りをぶつけられる対象にさえなってしまった。
かつては世界の尊敬を集めたというのは、大きな勘違いだったのか。
今ではノーベル賞にすがり、Youは何しに日本へで、溜飲を下げるので精一杯。
あげくに、大学生に「先生、%って何でしたっけ」と教授が質問される事態がやってきた。
アフガニスタンで無私の献身を世界に示してくれた日本人は殺され、うなるほどの金を通帳に記帳する様をYouTubeに上げて悦に入っている小猿のような日本人が今日もTwitterで妄言を叫ぶ。
もはや猿の国、日本である。
とほほ。こんな日本に誰がした。


2019.12.10
で、小田原のホテルに泊まったわけたが、なんと朝の5時半に大音響で火災が発生したというアナウンスなのだった。
しかもなぜだか英語のアナウンス。
飛び起きたオレは、むにゃむにゃ、なんでこんな時間にアラームなんか設定したんだよと自分に毒づくが、その後に続いた日本語の「6階で火災警報器が鳴りました。従業員が確認中です」のアナウンスに、ふにゃ〜、ここは4階だから6階の火事なら大丈夫、7階のカメラマンには気の毒だがな、だはは〜とつぶやくぐらいには目が覚めた。
当然のことながら誤報とわかったものの、5時半にたたき起こされたらもはや眠ることなどかなわず、仕方なく起きて朝飯をまつ。
そして7時前にモーニングサービスの会場に降りていったら、当然誰もが眠そうな目をして、不機嫌にもぐもぐと口を動かしているのだった。


2019.12.09
本日は、朝から品川で一仕事、新幹線に乗って午後から名古屋で一仕事、そして夜には小田原に入って前泊だ。
東海道を駆け抜けるタンゴちゃん。
ついでに名古屋で飲んで、小田原でも飲んで、一次会二次会も東海道でハシゴするのであった。


2019.12.08
そして今日は、J2のプレーオフ決定戦である。徳島対山形だ。
徳島の監督はなかなか見所のあるやつで、オレは名将ではないかと思っている。
そして案の定、今日もきっちりと勝ってみせて、入れ替え戦に進出決定だ。
夜はJリーグAwardを見る。史上最低のAwardたと、評判は最悪だった。
確かにひどかったなあ。だいたいまだ入れ替え戦が終わってない、つまりJリーグの公式日程が終わっていないのに表彰をするというのが意味不明。
しかも今日は代表が海外にいるというので、選手連れた選手が表彰式に登壇しない。案の定、MVPの仲川がステージにいなくて、ジャージ姿で韓国からの生中継という情けなさ。とほほ。
これじゃ仲川もかわいそうだべ。
さらにはJ1優秀選手にJ3のトロフィーをわたすわ、プレゼンテンターのEXILEが神戸の選手をFC東京と紹介するわ、進行自体もぐだぐだ。
要するにブラジル選手がとっとと国に帰りたがるので、日程を急いだわけだろう。まったくしょうがねえなあ。
ちっとも選手ファーストになっていないJリーグなのだった。


2019.12.07
こんなバンド、やってられっかよ〜! 頭にトナカイの角を刺したまま(クリスマスライブだったのね)、オレは愛車を駆って自宅に直帰行したのだった。
ちなみにこの直帰行という言葉は今オレがつくった。直帰+急行。なかなかいけるんじゃね?
なぜ直帰行したかというと、本日はJリーグ最終戦だからである。こんなバンドになんかつきあっていられないのである。だいたい、最終戦と口にしたら「へー、アルビレックスはどこと対戦すんの」と聞いてくるようなヤツらだ。アルビレックスの今シーズンはとっくに終わっている。しかもレオナルドの浦和移籍まで決まって、もはや来年が始まっていないのに来シーズンも終わっている。
今日はJリーグそのものの最終戦なのだ。
しかも、横浜と東京の直接対決。裏では、入れ替え戦争いが熾烈で、湘南が負ければ入れ替え戦、勝てば残留というわかりやすさ。しかも清水対鳥栖の結果にも左右されるというややこしさ。
たが、いまいち緊張感に欠けるのは、前節、東京が浦和と引き分けてしまったからだ。もし、前節、東京が浦和に勝っていたら、浦和も入れ替え戦の危機。しかも、横浜対東京が、勝った方が優勝というガチの闘いになっていた。
それを東京のボケが、浦和相手に引き分けに持ち込まれてしまった。おかげで東京が勝つには横浜に4点差の勝利が必要となったのである。
ということで興味は、東京が守備を捨てて4トップぐらいやっちゃうんじゃないのか。さすがの横浜も、持ち味を捨てて守備を固めるのではないか。いやいや、東京が守備を捨てるならそこに乗じて無慈悲な攻撃を仕掛けるのではないか。そんなあたりの楽しみしかなくなったのである。
そして案の定、東京のボケは3-0であっさり負けてしまった。恥ずかしい。
2-0にされた時、逆転優秀には6点が必要になったため、東京のサポーターは「あと6点!あと6点!」というコールを叫んだ。サポーターがアホーターと呼ばれるゆえんである。
そして、そのコールに対し、監督の長谷川健太は試合後に「あと6点と言われても、1点目が入らなきゃ6点も入らないわけでして」としれっととぼけて、いい味を出していた。サポがサポなら監督も監督。だはは。
こうして表ではあっさりと横浜が優勝したわけだが、入れ替え戦争いはすごかったぞ。湘南が1点を入れてなんとか残留に王手をかけたところで、今度は別会場の清水が「やべえ、オレたちやべえ」と焦って点を入れた。すると再び焦ったのが湘南だったが、なんとあっさり松本に点を入れられてしまって、結果、湘南が入れ替え戦に回ることになってしまったのである。哀れな湘南。このクラブはいろいろと呪われているな。
ちなみに入れ替え戦に臨むJ2のチームは、明日の土曜日に決まる。徳島対山形だ。ここはぜひ徳島に勝ってほしい。徳島の監督、ロドリゲスはオレとしてはちょっと注目の監督なのだ。勝負のできる、なかなかいい監督だと思う。
それにしても、東京のアホが浦和のバカと引き分けたおかげで緊張感がだだ下がりの闘いではあったが、横浜は優勝してよかったね。今一番面白いサッカーをしていて、見ててワクワクする。
これも、長年の不良債権だった中村俊輔に中澤佑二を切ったことが大きい。特に中澤佑二は、あまりの足の遅さにちっとも攻撃を組み立てられなかった。中澤を切って新しく俊足CBを入れてから横浜は変わった。とのかく攻めるサッカー、スピード勝負のサッカーだ。横浜を見ていると、足の速いことはサッカーでは大正義だということが納得できる。
一方でベテランが全部切られたことで、優勝したピッチに立っていたメンバーのほとんどがここ2年の選手。わははは。感動も何もありゃしない。
サポーターは泣いていいんだよ、サポーターは。ずっと待ってた優勝だから。でも選手は、喜田とか、一部を除いては泣くんじゃないよ。とくにあれだ、マツケンだ、マツケン。松原健。お前は喜ぶことも許されない。このマツケンという男はアルビレックスの選手だったのだが、大けがをして約2年間、ずっとリハビリに打ち込んで、やっと治ったかと思ったらとっとと横浜に移籍していったのである。恩知らずという言葉はこの男のためにある。アルビレックスの金でリハビリして、しかも契約満了だから移籍金ゼロで出て行ったのだ。
プロリハビラーと呼ばれる男、マツケン。
横浜に移籍した翌年の新潟でのゲームで、マツケンはアルビレックスのサホーター席の前へやってきて挨拶をした。移籍した選手の恒例パフォーマンスである。もちろん拍手で「がんばれよー」と声援を送るのがお約束だ。ところがマツケンの場合は違った。サポーターが全力のブーイングで追い返してしまったのである。
それほど恨みを買ったのがマツケンという男。横浜は優勝してよかったなあ。でも、マツケンだけは喜ぶんじゃねえ。これはアルビレックスサポ全員の思いである。どんだけ心が狭いんだ、オレたち。 ブーイングと言えば、浦和のセレモニーがよかったねえ。社長が挨拶に立ったら5分間、ずーっと埼玉スタジアムがブーイングの嵐。社長、涙目だ。こんなところを見たら、そりゃあ、誰も浦和には関わりたくないわな。監督も、風間に断られ、反町に断られ、仕方なく大槻の続投しかないらしい。
ただ、ザッケローニが東京都内で目撃されたことから、埼玉スタジアムでは「ザックを探せ」が試合中ずっと行われていたようだ。もしや、これは、あっと驚く浦和ザックか。
と思ったら、どうやら横浜-東京戦を見ていたようだ。つーことは、東京か? ありえんな。浦和だったら面白いのにな。
そんなわけで、バンドの連中のブーイングを一身に浴びつつ、バンドをぶっちぎって帰ってJリーグ最終戦を堪能したオレだった。有意義な土曜日であった。


2019.12.06
我ながら性格が悪いなあと思ったのは、今日の日記にと思って書いた一文を読み返したときだった。
ちょいとカチンときたことがあったので、人様の会社を揶揄しようと思い。悪意たっぷりの文章をしたためたのである。
これが自分なりにけっこう快調に書き上げられて、そして読み返してみたら、快調だったぶん、ねじ曲がった性格がしっかりと反映されていたというわけだ。
ボツにしよう。いや、自分に対する見せしめとして、保存だけはしておこう。


2019.12.05
本日は朝から木場で仕事である。
木場へ行くには、東西線に乗らなくてはならない。そして東西線と言ったら、地獄のラッシュである。
電車の中もぎゅうぎゅう。電車を降りて駅の中もぎゅうぎゅう。改札までたどり着くのにえらく時間がかかる。
やれやれ、まったくオレは電車に乗るのが嫌いだ。今日の東西線をしのげば、金土日と3日間電車に乗らなくて済む。
困ったものだ。


2019.12.04
本日は終日部屋にこもって原稿仕事。昼飯を挟んで7時間ノンストップのライティングだ。
総文字数約15,000字。1時間あたり約2,142字。10分あたり約 357字。1分あたり約35字。
そこそこのスピードなのではないか、これは。
問題は体力だ。
最近はこれぐらいが限度。1万字を超えるとかなり辛くなってくる。
原稿仕事も、やっぱり体力なのだよ。


2019.12.03
こんなんでいいんだよと言ったすぐそばから、オレはメーラーを取り替えた。Shurikenをやめて、今度はeM Clientである。チェコのソフトだ。
チェコ? どこだ? 東欧か。昔のチェコスロバキアか。想像するに、チェコスロバキアが分裂してチェコとスロバキアになったのだろう。チャゲ&飛鳥。
こういうのは息子に聞けばすぐに教えてくれるが、残念ながら今は学校に行ってて家にいないので聞けない。自分で調べる。
で、なんでeM Clientに変えたかというと、やっぱりShurikenの、いちいちメールを見ないと何のメールかわからないというのがストレスフルだったからだ。
ピロ〜ンとメールの音が鳴る。だいたい10分に一度くらいだ。その8割から9割は不要なメールである。フィルターをかけていても、こんなに飛んでくる。だが、もしかしたら大事な要件かも、新しい仕事かも、と思ったら見ないわけにいかない。その都度、原稿を書く手と思考をストップしなくてはならない。 これがたまらなくストレスだったわけだ。
そこで小窓で誰から来たメールか、どんなタイトルなのかを教えてくれるThunderbirdに乗り換えようとした。だがThunderbirdには今までとことん痛い目に遭っていて、何度もパソコンがクラッシュしている。Thunderbirdのせいではないのかもしれないが、クラッシュしたパソコンは必ずThunderbirdを搭載していた。
よって今回は、以前ちょっと使ったことのあるeM Clientにしてみたというわけだ。
eM Client、なかなかよいです。二つのアドレスを使っているのだが、それを一つのアドレスのように、シームレスに管理してくれる。そして何よりも小窓だ。小窓。
ちゃあんと小窓でメールの到着を知らせてくれる。
おかげでオレはそれをみながら、けっ、DMかよ、けっ、宣伝かよ、けっ、原稿の修正かよ、ぎょっ、新しいお仕事しかもおいしい仕事しかも担当が若い女子、などといいながら思考をストップせずにメールの確認ができるというわけだ。
もちろん文句がないわけではなくて、例えばデザインがだっせーとか、サウンドが陰鬱〜とかいろいろあるのだが、まあ、そこは目をつぶろう。しばらくはeM Clientでゴーイングオンなのだ。


2019.12.02
息子が『東洋経済』を読みたいと言うから、娘を駅まで迎えに行くついでに、書店に寄った。
今週の『東洋経済』の特集は、世界史&宗教である。どちらも息子の大好物だ。宗教については放っておくと何時間でもしゃべり続け、今月の『ナショナルジオグラフィック』の特集がエルサレムについてなので「おもしれーよ」と大喜びで読んでいる。
『東洋経済』はdocomoの雑誌読み放題サービスで誌面の一部を詠むことができ、世界史の傑物5人というコーナーで「武則天」が選ばれていることに狂喜。「中国4千年の歴史の中でもっともひどい時代に帝王だった人物だよ。なんでひどいかったかというと」と延々とオレに説明してくれた。
残念ながらネットのサービスでは一部しか読めなかったので、全部読みたいという息子のリクエストで『東洋経済』を買うことになったというわけだ。こういうこともあるから、ネットのサービスも版元にとっては有益だろう。コンビニで立ち読みされるぐらいなら、という感じだ。
駅前の書店は誰でも知っている大手書店の支店である。
いまどき、駅前にちゃんとした書店のある街というのも貴重だろうなと思う。なんとかして残ってほしいものだが、果たしてどうか。店の側も生き残りに必死で、利益率の高い文具コーナーのスペースをだいぶ拡充している。立地がよいことに加え、店の真剣な営業姿勢もあって、今のところは持ちこたえているようだ。
この書店では去年あたりからSuicaを導入した。やれやれ、やっとか。でも、おかげでレジがずいぶんと楽になった。最近は駐車場もSuicaの使えないところには停める気がしないし、昼飯ぐらいだな、現金を使うのは。
『東洋経済』を手にレジに向かったらオレの前におばちゃんが滑り込んだ。はい、どうぞどうぞ、とオレは大人の構えである。
するとおばちゃん、レジで「ペイペイでお願いします」と言った。おりょ、この書店もペイペイを始めたか。面倒くせえな。
案の定、QRコードを読み取ってもらう方式ではなくて、自分でレジのQRコードを読み取ってなんかを押して決済するタイプのようである。おばちゃんは自分も思っていたやり方と違うのか「あら、あら」といいながらうろたえて、レジの店員はおばちゃんのスマホを指さして「そこのアプリの右側の」と説明をして、その間に長くなった行列の間からは「ちっ、面倒くせえな」という空気が漂い始めた。
別の店員が対応すればいいのだが、その店員は、住宅街の書店にありがちなのだが、別のおばちゃんの問い合わせに忙殺されている。
「なんとかペイって面倒くせえだけじゃねえか」という行列の空気の中、やっとおばちゃんは支払を終え、そしてオレはSuicaでさっそうとワンタッチ。ふふふ、やっぱりSuica一強だぜ。
そうである。先月号の文藝春秋で元マイクロソフトの成毛も書いていたが、電子通貨はSuicaに限る。なんとかペイは、一手間、二手間がかかりすぎる。もっともこれは首都圏に限った話であって、地方に行けばたちどころにして「Suica? なんじゃそりゃ」状態だ。
ちなみにイオンの発行している電子通貨がWAON。イオンモールのある地域の主婦は誰でも知っているのがWAON。ところがイオンなんかに買い物に行かないお父さんたちはWAONと言われてもなんしせゃそりゃ状態だ。Suicaも似たようなものだろう。
ちなみに息子もぺいぺいを使っているが、先日、西友で使おうとしたら、レジに貼られたQRコードを読む方式だったらしく「さすが西友、一番設備投資のいらないやり方だ。まるで中国の奥地の屋台」と喜んでいた。


2019.12.01
本日は毎年恒例、川崎にある某短大のミュージカルを観に行った。オレが音楽をつくっているミュージカルである。
もう今年で11回目とのことで、そんなになるかなあと驚く。毎年声をかけていただいて、ありがたいことだ。
「タンゴさんの音楽のおかげでいいものができました」と言ってくれるので嬉しい。学生も「音楽が凄いです」とよいしょしてくれるので、おじさんは舞い上がる。
学生っていっても95%が女子だから、二十歳前後のお姉さんたちにほめられて、嬉しくないわけがない。
それにしても今時の子たちはみんな芸達者で、歌もダンスも演技もたいしたもんだわ。まったく物おじせず、堂々としていて、ギャグも切れている。凄いのは、あんたたちだ。
この音楽の仕事は、細かいことは言われず、逆に注文を上回るアイデアを求めてくる。けっこうな難題も多い。それに応えて、それならこういう音楽はどうだと、別の切り口で編曲して投げ返す。なるほど、だったら次の曲はこうしたい、と返ってくる。
そんなキャッチボールでつくっていくから、編曲していてとても楽しい。ものをつくっているという実感がある。アレンジャーの仕事って、こうあるべきだよなあと思うのだ。
以前よくやっていた仕事では「もう、お任せします。音楽のことはわかんないので、お任せします。楽譜も読めないんです」と言われて、では、こんな感じで、と編曲したら「うーん、ちょっとイメージが違うんですけど」と言われることが多かった。
最初は我慢して付き合っていたけれど、とうとうぶち切れて、そんな仕事のやり方はあり得ない、とちゃぶ台をひっくり返してやったっけ。今でも、あれはあれでよかったと思っている。せいせいしたし。
そういう仕事とは対極にある仕事が、この短大でのアレンジ仕事。
先生が学生たちに「こちらが編曲のタンゴさんだよ」と紹介してくれて、二十歳前後のぴちぴちたちが「えーっ、そうなんですか」「きゃーっ」と言ってくれて、おじさんはニヤニヤしながら帰ったのであった。


2019.11.30
以下は本当の話である。
Jリーグの試合は今日を含めて残りあと2試合となり、現在3位の鹿島アントラーズは、優勝するためには自分たちが絶対に勝つのはもちろんのこと、他チームが負けることも必要だった。崖っぷちの、他力だったのである。
それでもサポーターたちはあきらめなかった。さすが日本一と言われたサポーターである。
普段は練習の時からエールを送るのだが、大勝負の今日は、練習では沈黙を続け、コールリーダーの「声をためておけよ、ためておけよ」の指示のもと、そのときを待った。そして、いよいよ第一声。崖っぷちのチームを救うべく、ありったけの想いを込めた第一声が放たれた。
「うらーわ、レッズ!(どどっとどんどん←太鼓)うらーわ、レッズ!」
ゴール裏の大合唱に、スタジアムの全員がずっこけた。何よりも選手たちがずっこけた。
信じられないことにゴール裏のサポーターたちは、続けて「フローンターレ!(どどっとどんどん←太鼓)フローンターレ!」と、ご丁寧にも川崎へのエールも忘れなかったのである。
ここに至ってはゴール裏以外のサポーターからは大ブーイングが発生し、選手たちも信じられないという表情をして青筋を立てたのだった。
そしてそんな声援も虚しく、アントラーズは無気力で実につまらない試合をし、イニエスタとビジャがずる休み中という二軍の神戸に1-3という無様な負け方をしたのである。当然、ゴール裏は選手たちにブーイングだ。
むろん選手たちは腹の虫が治まらず、三竿はゴール裏に一人詰め寄ってピッチからサポーターをにらみつけて呪詛を吐き、そして他の選手になだめられたのだった。
このとんでもない醜態に、アントラーズサポーターはJリーグの他のサポーターから大笑いされ、あるいは軽蔑され、さらには勝手に名前を叫ばれた浦和サポーターからは激怒され(両陣営は仲が悪い。非常に悪い)、あげくに「おまえらのことは認めていたんだが、軽蔑する」とまで浦和サポに掲示板へ書き込まれる始末である。
そりゃそうだよなあ、自分たちの愛するチームへのエールの前に、他チームへのエールを叫ぶなんて、あり得ない。震災後の仙台とか、台風被害後の千葉とか、地震の時の熊本とか、そういうのは別だ。それを別として自分のチームの前に他チームへエールを送るなんて、こいつらにはなんのプライドもないのかよと嘲笑されて当然だろうな。
鹿島はJリーグを代表する優良チームだが、実はそれも過去の話。崩壊はもう始まっている。とにかく人事がガラパゴス。外部の血を招こうとしない。小笠原がどすんと居座り、他の人がその小笠原に気を遣って、そして案外小心な小笠原は変化を嫌うから、新しいことにチャレンジしない。かくして鹿島は、常勝鹿島と言われていた頃が忘れられず、成功体験が人を破滅させるという警句そのままに転落の道を歩み始めた。メルカリがそれを後押しすることになるだろう。
てな具合にアントラーズが満天下に大恥をさらしたわけだが、実はそのとき、DAZNがフリーズするという大事故が起きていたのである。
今日は横浜が勝って東京が負ければ横浜の優勝が決まり、広島と湘南が底辺の直接対決をして、東京が過去5年間勝ったことのない浦和に勝てば横浜の優勝を阻止するとともに浦和を降格のギリギリの崖っぷちまで追いやることができ、ここで湘南が勝てば浦和はさらに崖っぷちとなり、磐田も松本もたとえ2連勝したところで他のチームが一つでも勝てばその瞬間に降格が決まるという、要するに一言で言えば絶対に見逃せないゲームの日だったのである。
だからJリーグファンはDAZN前に陣取った。オレと息子もDAZN前にどっかと座った。会場はどこも満員。チームによってはパブリックビューイングも開催された。
ああ、それなのに。
DAZNは機械トラブルで全試合の中継ができなくなってしまった。いや、全試合ではない。正確には富山とF東23のJ3は見られたのだが、もちろん誰もそんなゲームは見ようとしない。あとは、画面を4分割して複数の試合をザッピングしながら同時で見せてくれるJゾーンは、見られる。
アルビレックスの全試合が先週で終わってしまったので、オレと息子はこのJゾーンで優勝争いと降格争いをワクワクしながら見ていた。他人の喧嘩は派手なほど面白い。そこに「実はDAZNが見られません」というアナウンスが流れ、なんと、全試合が放送できていないという驚愕の大事故がリアルタイムで発生していたことを知るのである。
Jゾーンは、複数の試合を同時に見られることに加え、解説陣とMCが試合展開そっちのけで好き勝手にしゃべり散らかすのが一つの売りとなっている。
例えば、元レッズの福田なんかむちゃくちゃ話がうまくて、「オレにシステムのことは聞かないでください。聞きたきゃボランチに聞け」「オレに叱咤激励は禁止です」などという大放言で、いつもゲラゲラと笑いながら聞いている。あと、上手なのは意外なことに小村だ。小村徳男。現役時代はマリノスで活躍し、代表でもセンターバックを務めた、弁慶みたいなヘアスタイルの男だ。これが現役時代はどう見ても寡黙な弁慶だったのに、Jゾーンの解説になったら、しゃべるしゃべる。しかも面白い。解説上手と言えば戸田和幸が知られているが、戸田なんかよりよっぽどうまくて深い話ができる。
まあ、そういうノリで、サッカー好きが集まって酒でも飲みながらJリーグを見て、好き勝手にしゃべろうよ、というコンセプトの番組がJゾーンなのである。
それなのに、DAZNの全試合が中継できず、この重要なゲームだらけの中で、唯一、Jゾーンだけが見られるということになってしまったのだ。今日優勝するかもしれないというマリノスのサポーターも、なんとか浦和に勝って最終節のマリノスとの直接対決に優勝の望みをつなぎたい東京のサポーターも、そうはさせるか、こっちは背水の陣だ、東京なんかに負けるわけにいかねえと早くも暴れ回っている浦和のサポーターも、すべての視線をJゾーンに集中させたのである。
つながらない画面にイライラしながら。DAZNに激怒しながら。
Jゾーンは4分割の画面で4つのゲームを同時に中継するので、当然それ以外のゲームは見られない。例えば仙台-大分とか、セレッソ-清水とかの試合は当然のことながらなかなか画面に映らなくなる。イライラはさらにつのり、怒りはマックスだ。パプリックビューイングの会場など、香港並みの暴動寸前である。
ああ、それなのにJゾーンの解説陣は、無神経だった。今日のゲストはマリノスを引退した中澤佑二。マリノスびいきの発言をするだけならまだしも、「スポドリちょうだい」「えーっ、スポドリなんて言わねえよ」「言うよ、スポドリ」「ぎゃははは」などというくだらい会話を繰り広げてしまったのである。
もちろんこれが通常なのだ。通常のレギュレーションなのだ。サッカーにまつわる馬鹿話をしながら、「ぎゃははは」と笑っていればいい番組なのだ。Jゾーンは。
ところが今日はまったく違う。イライラマックスの視線が集中しているのだ。そこで馬鹿話を繰り広げたために激怒した全国のサポーターからクレームが集中。「DAZNが映らないっていうのに馬鹿話してんじゃねえ」「解約するぞ」「損害賠償するぞ」「中澤黙らせろ」「オレのチームを映せ」などと苦情電話が雨あられと殺到したのである。
たちまちにして中澤佑二とMCはシュンとしてしまい、4分割の画面を見ながら、真面目にゲームの解説をしてしまったのだった。それを見て息子とオレは大笑いだ。
あーあ、実に面白い一日だった。これだからJリーグはやめられねえよ。


2019.11.29
隣の大泉学園では「魅力ある個人店が少ない。石神井公園がうらやましい」という声をよく聞くが、石神井公園だってチェーン店が花盛りで、似たようなものだ。
それでも、あの「とおるちゃん」をはじめ、「たけし」や「ちゃのま」など、個性的な店は少ないながらもまだまだ健在。「スマイリー」だってそうだし「魚せい」だってそうだろう。最近、沖縄料理のいい店ができたと聞いたので、今度行ってみなければ。
そんな個店の中でも「たけし」の向かいにある焼き肉屋は「出る」という噂である。知り合いの娘が霊感が強いのだが、「娘を連れて入ろうとしたら、嫌がってとうとう入れなかったよ」と知り合いが言っていた。焼き肉屋の近くにはビル全体のトイレがあって、そこにいった息子も「あのトイレはヤバいよ」と青ざめていた。
そして、焼き肉屋と言えば最強なのが「鉄人」である。ここはチェーン店なのか? なんと1500円で食い放題、飲み放題である。すげえ。
ところが出てくる肉は全部脂身たっぷりの豚肉で、牛肉が食いたかったら別料金。飲み物もビールどころか発泡酒も別料金で、財布に1500円しかなかったら薄いチューハイを飲み続けるしかない。
それでも1500円で腹一杯肉が食えて酔えるというのは抗いがたい魅力らしく、そこそこ客が入っている。
ただ店にとって不幸だったのは、部活帰りの高校生に見つかってしまったことだった。
一昨年、息子たちは部活帰りの数人でこの店に突撃し、「肉だ肉肉」と安くて薄くて脂身たっぷりの肉をたらふく食った。そして、食うのに飽きてきたら、今度は脂身たっぷりの肉に火を着けて「ファイヤー!」と叫んで大暴れした。
店はたまったもんじゃなく「やめろ、やめてくれー」と止めに入るが、野獣と化した部活帰りの高校生たちは面白がって燃える豚肉をますます激しく振り回すという阿鼻叫喚。
その最強なんだか最低なんだかわかれらない焼き肉屋は、去年、火事を出してしまったものの、翌日には営業再開するという面の皮の厚さ。当然、犯人としてそれぞれの家庭では高校生が疑われたのだったが、濡れ衣に終わったのだった。
どうやらこの焼き肉屋が、ネットの情報によれば、リニューアルしたそうである。するなら失火のあとにしろと思わないでもないが、どんな具合にリニューアルしたのか、ちょっと気になる。


2019.11.28
初めは、走るのが辛くなってきて、走ろうとしなくなる。
次は、歩くのがきつくなってきて、だんだん歩くのもおっくうになってくる。
すると次第に、立っているのもしんどくなってきて、すぐに座ろうとする。
そのうち座っているのもイヤになってきて、もはや寝るだけになってくる。
そして、寝たきりになったと思ったら、息をするのも面倒くさくなって、そしてあっけなく死んでしまう。
うう、こわいこわい。
こうして見てみると、「立っているのもしんどくなってきて」というあたりが分水嶺のような気がしてくる。電車の中ではなるべく座らないで立っているようにしよう。


2019.11.27
メールなんてものはだな、とオレは仕事場で誰にともなく言う。当たり前だ、仕事場にはいつだってオレ一人だ。他に誰もいない。
それでも、口に出して言ってしまう。
メールなんてものはだな、こんなんでいいんだよ、こんなんで。
こんなんというのは、Shurikenというソフトのことである。ジャストシステム製。4000円近くした。
とにかく無難である。面白味も何もない。
ただ大きな問題が一つあって、受信メールのアラートが鳴ったら、いちいち確認しなくてはならないのだ。これが実に面倒くさい。
例えばThunderbirdだと、アラートともに画面の隅っこに小窓が出て、タイトルと発信者を教えてくれる。かっけー原稿を書いてるオレは、思考を止めることなく、ちらっとその小窓を確認して、けっ、ジャストシステムの宣伝メールかよ、けっ、と言いながらそのままかっけー原稿を書き続けることができる。
オレが欲しいのは、この小窓なのだ。
Shurikenだと、オレはかっけー原稿の手を止めてわざわざShurikenの受信を開いて確認しなくてはならない。当然、思考も止まる。ああ、面倒くせえ。そうして確認したメールが、新規にお仕事を頼みたいんですとかいうものだったらオレも嬉しいのだが、そんなメールは100通に1つもないから、だいたいが、けっ、××の修正だって? 知るか、けっ、と毒づいて終わりになる。
思考は途切れ、キーボードは止まり、心は冷え、そしてかっけー原稿はどこかに飛んでいってしまう。どうしてくれるのだ。
ならばThunderbirdを使えばいいし、実際、インストールしてあるのだが、Thunderbirdは「メールなんてこんなもんでいいんだよ」という範疇からはみ出ている気がして、別の意味で面倒くさい。いろいろとカスタマイズして遊びたくなってしまうのである。それも困ったことなのだ。
ああ、小窓が欲しい。どうにかならんものか。


2019.11.26
日経新聞の夕刊に毎週連載されている「がん社会を診る」というコラムがなかなか面白い。東京大学病院の准教授が書いているもので、どうも今までの著書からの焼き直しも多いようだが、これがけっこう興味深いのだ。
例えば11月13日は甲状腺ガンがテーマだ。甲状腺ガンはほとんどの高齢者が持っていて、このガンで命を落とすことはまれだと指摘。この20年間で甲状腺ガンの患者は15倍に増えたのに死亡数は変わっていないことから、甲状腺ガンなんて放っておけ、とする。
東日本大震災の後、福島県で甲状腺ガンの子供が一気に増えたというが、それは単に検査をしたらもともと自然にあったガンを発見しただけのことで、要するに甲状腺ガンの検査は無駄であると切って捨てる。
読んで、ほほうと思ったよ。
20日は前立腺ガンで、こちらはステージ3であっても10年後生存率は95%以上。つまりほとんど死なないガンであるから、見つかっても手術なんてしない方がいい。ただ、20人に1人は10年以内に死ぬので、経過観察だけはしておいた方がいい。
いずれにせよ、前立腺ガンでは手術をする方が死亡のリスクが高いというのが衝撃の事実だ。
これも、がーんと思ったよ。
男の場合、60代後半で亡くなる人の半分がガンだそうだ。ところがそれを過ぎるとガンでの脂肪は減っていき、100歳以上では1割以下だという。
オレはこれからがんリスクのピークを迎えるわけか。正しい知識を持って、きちんと怖れなければな。
「宮辻薬東宮」アンソロジー・講談社Kindle。Amazonからお知らせが来たからなんだろうと思ったら、なんと宮部みゆきの小説がKindleで読めると。おやまあ、と驚いてよく見てみたら、小説といってもアンソロジーだった。宮部みゆきに辻村深月、薬丸岳といったあたりの短編集である。一方の作品の主人公が次の作品で脇役として登場するといったような、そんな仕掛けのアンソロジーだ。辻村深月のは新作かと思ったら、どこかで読んだ記憶がある話だった。たぶんこっちのアンソロジーのほうが先で、それを後から作品集のほうで読んだのだろう。さて、期待の宮部みゆきであるが、例えば出だしの数行ですーっと作品世界に引っ張っていくところなど、さすがの手練れである。家の幽霊という発想のホラーで、作品そのものもまあまあの面白さだった。ただ、宮部みゆき本人が解説の中で「あまりいい出来ではない」というようなことを書いてあって、そういうことをカネ払って読んだ読者に向かって言うんじゃないよと、ちょっと腹が立ってしまった。それにしても、電子化を拒否する姿勢に腹が立って宮部みゆきを読まなくなってずいぶんたつ。楽しむから早く電子化してくれよ。オレはこの人の時代物の短編を浴びるほど読みたいのだ。
「目を見て話せない」似鳥鶏・角川Kindle。新刊が出たら、ハードカバーであろうと中身も見ずにすぐ買ってしまう作家の一人。なぜかというと、要するにこの人の初期の市立高校シリーズが大好きで、今もあの世界を追いかけているからだろう。高校生たちの日常が実に瑞々しく描かれたあのシリーズは大傑作で、紙の本はほとんどブックオフに売り払ってしまったにもかかわらず、市立高校シリーズはオレのガラガラの本棚にまだしっかりと飾ってある。それどころか、いつでも再読できるようにと、Kindleで買い直して持ち歩いているほどだ。だからオレとしてはこの作者には、他の作品など書かずに、市立高校シリーズだけを書き続けて欲しかったのだが、もう作者にはその気はないようで、非常に残念である。だが、あの世界はやはり作者にとっても得意な分野らしくて、今回は千葉の国立大学を舞台にした、男子と女子の物語。ミステリーだ。コミュ障の男子という設定が面白く、確かにこの手のキャラは作者の真骨頂。そして、相変わらず女子の描き方が上手くて、どの女子も実に魅力的に描かれている。ミステリーとはいえ、謎そのものはしょぼい。だがそれを解決するロジックはなかなかのものがあって、そこはこの作家がしっかりした力量の持ち主であることがよくわかる。
「交通誘導員ヨレヨレ日記」中野長武・三五館Kindle。現代社会の最下層の職業とされる(オレが言ったんじゃないよ)交通誘導員をしている現役の人間の著書である。もとはフリーライターで、莫大な借金を背負い、食えなくなったので道路工事の現場で旗を振るようになった。この中では、決してドラマチックな出来事が起きるわけではなくて、ただ淡々と日々の仕事がつづられている。とにかく出てくる人間がイヤなヤツばかりで、ははあ〜、こんな人間が同じ社会に生きているのか、とうんざりしてしまう。たいして面白い本ではなく、最下層の世界をちょっとのぞいてみようという悪趣味な動機から読んだだけだが、なるほど、こういう世界もあるのかというのが正直な感想。


2019.11.25
ラグビーワールドカップで「ワンチーム」って言葉が一気に広まった。
なるほどねえ、ワンチームか。いいねえ、ワンチーム。
日本中の経営者及び管理職が大喜びである。
最初は不思議だったよ。ラグビーは。なんで外人がいるんだよ、代表なのに、って。聞けば別に帰化したわけじゃなくて、何年か日本でプレーしていれば代表には入れるというじゃない。
でも、それって代表チームなのかなあ。サッカーの代表は完全にナショナリティを体現しているけど、ラグビーのは本当の代表チームじゃないよなあ。
誰もがそう首をかしげていたら、望外の快進撃で、ありゃま、これもアリか、と驚いた。なんだ、これでいいじゃん。
そこでグローバル企業の経営者たちが思い始めた。これぞオレたちのあるべき姿だと。
国籍がどことか、出身がどことか関係ない。要は今の立ち位置だけだ。志を一つにすれば同じチームの仲間として世界で闘えるんじゃないか。
そんなわけで、一気にワンチームという言い方が広まった。朝礼とかで。
まあ、オレはサッカー代表のナショナリティのほうが好きだけどね。
でも、今さらラグビーを持ち出して、どうだ、と威張られても、サッカーのクラブチームはもともと外国人選手や帰化選手や在日やらが交じっているワンチーム。
どんなもんだい。
いや、さらに言うなら、フリーランスのオレが仕事の現場に行くと、そこにはフリーランスのカメラマンがいて、フリーランカのデザイナーがいて、広告代理店の営業がいて、広告制作会社のディレクターがいて、よく見たら5人のメンバー全員の所属先が別だったなんていうのはしょっちゅうだ。それでもワンチームとしてちゃんと仕事をしている。
というか所属先なんて関係なくて、一人ひとりがプロとして力を発揮すればそれでチームができる、そこには経営者の朝礼での言葉なんてない。
というわけで、結局オレは自慢をしたかっただけなのかもしれないなあ。
そんなワンチームであるアルビレックス新潟から、どんどん選手が契約満了で絶好調退団中。
ついには、あの田中達也も。
おー、たーつやー、オレンジと青の〜、おー、たつーやー、オレたち乗りたつーやー。
達也がいなくなるのは、限りなく寂しいなあ。ありがとう、達也。オレは最前線からしつこく相手を追いかけ回す鬼のようなプレスが大好きだったよ。
だけどオレたちには達也がいる! っていうのが一つの拠り所だったんだけどなあ…


2019.11.24
ヨメが背中から「オルンガって人が8点取ってるよ」とつぶやくものだから、オレと息子は「ぎょぇっ」とのけぞってしまったではないか。
今シーズン最後のゲーム、レオナルドが28点目を取って得点王を盤石にした。どうせ来年はJ1チームに移籍である。思い残すこともないだろう。J1でもがんばってくれ。
今日のゴールでは、矢を放つパフォーマンスをしていたから、移籍先は広島だな。原爆について勉強中ってインスタに書いてあったし。
しっかしなあ、断トツの得点王を擁しながら10位で終わるって、どんだけヘボなチームなんだよなあ、おい。
という裏側では日立台の惨劇が起きていたのである。
アフリカ人のオルンガがなんと8得点。しかもゲームは13-1。
おい、こら、柏。お前ら、J1昇格を決めておきながら、参入プレーオフ入りにギリギリ可能性を残している京都に対して、なんという無慈悲なことを。
今日のゲームに勝つしかない京都は、捨て身だった。後半はなんと4トップである。勝つしかないから、京都は守備を捨てて総攻撃だ。
そんな相手に対して柏は、なんてことをするんだ。13-1とは。
あのブラジルワールドカップの、ミネイロンの悲劇では、開催国ブラジルがドイツに1-7で敗れるという大事故が起きた。あのときでさえドイツはブラジルに情けをかけて、前半5-0の時点で攻撃を緩め、後半はほとんど何もしなかったというのに。
まあ、それがサッカーという競技に対する敬意というものだろう。
なのにこの千葉の田舎のヤンキーチームは。
ハーフタイムに監督が「もうこれぐらいにしておこう」と諭さなかったのかね。サポーターがやめさせなかったのかね。そんなことはしなかったんだろうなあ。だからクソクラブなんだが。こんなことをするチームは他チームからリスペクトしてもらえなくなるよなあ。
などと言いながら見ていたら、なんとか逃げ切って得点王を取ったレオナルドが京都のことを激おこだった。アルビレックスでは勝つゲームの後に試合後の移動バスの車内の様子がYouTubeにあがるのだが、その際の選手同士の会話でも「エグっ!」という声が飛び交っていた。
それにしてもこのゲームで矢野貴章が契約満了である。オレにとってはミスター・アルビレックスのような選手で、寂しい限りだ。スタジアムに最後の「オメキメレ、キショー」のチャントが響く。決定力の弱いことをからかいつつ、愛情込めて叱咤した名チャントだ。
もう一つ、セレモニー終了後に響いたのが、藤枝で現役引退を発表した成岡翔のチャントだった。大きな弾幕にも成岡あてのメッセージ。さあ、ゆこうぜ、成岡翔〜、オレたちの成岡翔〜。熱いチャントだなあ。
成岡はインスタで「今から泣きます」という感謝のメッセージをくれた。JFL藤枝の最終戦、新潟からも成岡のために大勢駆けつけるそうだ。
まあ、ともかく日立台の大惨劇とともに今シーズンのJ2は終わりだ。これから移籍シーズン。いろいろと無慈悲な報せがあるのだろうなあ。
サッカーのない日々はとてもつまらなく、物足りない。DAZNで海外サッカーでも見るかな。


2019.11.23
オレのこの日記って、半分ぐらいがサッカーの話じゃん。そんで残りが適当な仕事とか飲み屋とかの話じゃん。あ、この場合、適当なは、話にかかるのね。仕事にかかるんじゃないからね。
そんな話題ばっかの日記なんて、オレって、どんだけ世間が狭いんだよって、思うわけ。改めて。
きっとオザキも「こいつって本当に狭いよな、世間も心も」って思ってるに違いないわけよ。
まあ、別にサッカーの話でもいいじゃん。Jリーグ面白いんだし、そもそもこれは日記であって、別に社説じゃないんだし。
とは思うものの、一時は社会を鋭く斬る宣言をしたんだから、たまには斬らなければと思うわけよ。
GSOMIA問題。
「アパートの契約更新が迫ってきたけど、大家が気に入らないから更新なんかしてやらねえよ」。ああ、そうですか、では来月いっぱいで契約が切れますから出て行ってくださいね。
「ったりめえだ、誰がいてやるか」。はい、明日で切れますからね。明日、出てってくださいね。
「やっぱ出るのやめた。居座ってやる。でも、気に入らないことがあったらいつだって出て行くからな。どうだ、震えて眠れ」。
ってわけだろ、あの国の言ってることは。アホらしい。
もう追い出してやったらいいんだ。そして、どこにも入れてもらえずにホームレスになって、凍え死んでしまえばいいんだ。
はい、次。
おっと、東京都知事選挙ね。
百合子のあまりのアホさ加減に都民は、いい加減にせーよとぶち切れて、さすがに二期目はあり得ないのだ。
しかし、代わりの有力候補を自民党が出せないでいる。一時期、候補と目された丸川珠代は「おばさんたち、こわい」とビビっちゃって、完全に逃げ回っている。
そのおばちゃんが、言わずと知れた蓮舫。不思議な大量得票で参院選で常にトップ当選の蓮舫が、今の百合子なら勝てると踏んでウォーミングアップを始めた。
もうやる気満々。既に都知事用の襟の立ったスーツを発注済みとの噂だ。
もう一人、やる気満々でウォーミングアップを始めたのが、ご存じ、山本太郎。馬鹿もあそこまで突き抜けると立派であるという見本のようで、天皇に突撃してお手紙を渡しても、もはや誰も止められない。
その勢いのまま、百合子と蓮舫なら勝てると踏んで、というか、思い込んで、鼻息を荒くしている。
この状況に、当然のように名乗りを上げるとみられているのが、あっという間に羽柴秀吉枠に収まってしまったN国おじさんだったりするわけだが、焦ったのが自民党。
あろうことか櫻井翔に声をかけるも中央政界しか興味がないと逃げられ、有力候補が見あたらず、とうとう菊池桃子でいいんじゃね? と言い出す始末。
さすがに都民もラ・ムー菊池桃子に1400万人の生活を託すわけにもいかず、かといって台湾人がオリンピックの顔になるのもあり得ないわけで、蓮舫や山本太郎に投票するぐらいならまだ百合子がマシという流れになってきた。
極限の消去法だね。これで、あっと驚く百合子の再選が現実味を帯びてきている。
という話題でどうだろう。
ちなみにJ1はかつてないほどの面白さで、最終戦で優勝と降格チームが同時に決まるんじゃないかとざわついている。日程くん、どんだけ有能なんだ。
その最終戦はというと、12月7日。おっしゃあ、最高のスペクタクルが見られるぜっと握りこぶしをした途端、なんとその日はオレのアホなバンド、たんさいぼうがライブをやる日だった。
さぼってしまえ、とオレの心の悪魔がささやく。


2019.11.22
アルビレックスももう残すところあと1試合しかなく、早くも選手の整理が始まった。
J2中位のチームにカネはない。スポンサーも逃げ出したがっているし。加えて今までのブラジル路線とは真逆のスペイン人監督が決まった。
こうなると結論は一つ。ベテランはいらねえ、である。
既に何人かのベテランが契約を更改しないと言い渡され、発表される。そして今日、とうとうこいつがクビだ。矢野貴章。
うーん、矢野もクビかあ。たぶんクビだろうと思っていたが、実際にそういう報せを受けると、やっぱりたまらんな。
でかくて強くて速い選手だった。ただ、「上手い」だけが抜けていた。だから大成はしなかった。
それでも代表に選ばれてワールドカップに出たし、ドイツのチームにも所属したし。若手の頃にアルビレックスに移籍して花が開き、出ては出戻って、都合、3度も加入してくれた。
オレは好きな選手だった。今季はさすがに衰えて、ボールに間に合わなかったり、ボールをロストしたりといったシーンが目に付いた。でも、体の強さを活かしてファールをもらう技術は一級品で、DAZNの解説も「職人技ですねえ」とファールのもらい方に感心していた。でも、そんなところを褒められてもなあ。
ゲーム終盤、試合を終わらせるために投入されると、矢野貴章は全力で相手を追いかけ、ぶつかっていった。そして時々、貴重なゴールも決めてくれた。
レジェンドであるのは間違いない。だが本人は現役を希望している。もちろんまだまだやれるだろう。どんなチームに行っても、オレは応援するぞ。キショー。


2019.11.21
夜、報道ステーションでアルビレックス新潟の早川史哉の特集である。
ユニフォーム姿でピッチを走り回る姿を見ただけで、オレはもう号泣だ。
白血病に打ち勝ち、やっとピッチに戻ってきて、先発メンバーとして出場した試合のインタビューで、早川史哉は号泣していた。初めて見た映像だったけど、本当によかったなあ、史哉。


2019.11.20
そこそこ著名な経営学者に取材した。
こういう場合、事前に代表的な著書と最新の著書を読んでおくことが鉄則である。だから昔は大変だった。あわてて大きな本屋に走って著書を探し回らなくてはならなかったからだ。
もちろん今はAmazonがある。
調べたら新刊は早くも古本で半額。いわゆる新古書というやつだ。
もう一冊がAmazonアンリミテッド、つまり読み放題のリストにあったので、タダで手に入れる。いい時代になったものだ。と、時代のせいにして代表作は勘弁してもらった。
こういう場合の、オレの読書スピードは猛烈に速い。要点をつかみ、要するに何がいいたいのかを把握するだけだからな。
Kindleでアンリミテッドを30分ほどで読み終え、新古書を電車とカフェで読み終える。
なるほど、この経営学者、考え方や価値観がオレとずいぶん似ている。それどころかライフスタイルまで似ている。似ていないのは知識量と知名度と収入だけだな。わははは。
取材で、この経営学者は「本なんて書き始めればあっという間よ。悩んで書き進められないなんてあり得ない。だって書き始めた時点でまう全部頭の中にあるんだから」と語った。その言葉にオレも、膝をぽんと打つ。そうそう、オレもまったく同じなんすよ。
オレは原稿を書くのが速いことで知られている。速すぎて、「もっとちゃんと考えて書いてください」と怒られるほどだ。だが、書き出す前にもう全部頭の中にできあがっているのだから、当然だろう。現にこの文章だって、別の取材の待ち時間で企業の受付ブースに座っている間に書いた。
オレの場合、書く前どころか、インタビュー前に既に何を目的とした取材なのかはっきりしているから、迷いようがない。もし書けないとしたら、それはインタビューが失敗したか、企画が失敗したか、オレがさぼったかだ。
などと考えながら、大先生ならこういうことを言うとありがたがられるだろうが、オレが言ったところでだれも相手にしてくれないのだよなあ、と天を仰ぐ。


2019.11.19
ふとテレビをつけたら、代表が試合をしているではないか。ベネズエラ相手に親善試合だ。
後半を見よう。と思ったら前半で0-4じゃねえか。馬鹿じゃねえの。
失点シーンをダイジェストで見て、呆れる。ガバガバじゃねえか。
まあ、メンツがメンツ。2軍じゃん。加えて柴崎は明らかに調子を落としているし、中島は相変わらずの身勝手ぶりだし。
後半頭、古橋が入ってきたら、「お前には取らせねえよ」とばかりに、フリーの古橋がいるのに無理目のシュートを放った時点で、中島は中島だなあと呆れる。
まあ、いいわ。しょせんフレンドリーマッチ。誰が使えないかわかっただけでいいだろう。
それにしても相変わらずのあの念仏チャントはどうにかならんのか。
おー、にっぽー、おー、にっぽー。
あれを聞くだけでオレは正直、うんざりしてしまって、テレビを消したくなる。どうしてあれをほったらかしにしておくのだろう。
今日のゲームは、名古屋グランパスをクビになったばかりの風間が解説だった。この解説がなかなか面白くて、これは今日の一番の収穫。


2019.11.18
大手町は鎌倉橋のあたりとか派手に再開発されちゃって、地下を歩いていると、もう何が何だか。昔は目をつぶってもすいすい歩けたものだったがなあ。
カフェは、もう現金お断りである。キャッシュレスオンリーだ。
便利である。
キャッシュレスといえば、ヤフーとLINEの統合は、あれは失敗するだろうなあ。あえて言えば、弱者連合に過ぎないし、弱者であることにビビって統合したパニック統合だろう。みずほ銀行の二の舞だ。
統合して何をするということも明確ではないし、そもそも合意から実際の統合まで1年もかかるなんて、普段はスピードこそ命と言ってたくせに、いざとなったらやたらと遅いではないか。
なによりも互いのカラーのネクタイをして登壇するとか、まさにオールド経済そのものの立ち振る舞いじゃん。あーあ、ダメだこりゃ、と思ったわ。


2019.11.17
マンチェスターシティのペップ(グアルディオラ)は、誰もが認める世界トップの監督である。
そのペップの右腕として働いていた男がアルビレックス新潟の監督になると報知新聞がスクープして、オレたちは大騒ぎ。「マジか」「来るわけねえだろ」「でも報知が」「来たらやばいだろ」。
結局、スクープ記事の翌日にアルビレックスの社長が「そんなカネあるわけないだろ」と逆ギレ気味にTwitterして、この話題は終わりだ。
ところがさらにその翌日、突然発表されたのがアルベルト・プッチ・オルトネダというスペイン人の監督就任だ。
「誰それ」「知らん」「まだ11月の半ばだぞ」「今の監督はクビか」「早くね」と再びオレたちは大騒ぎだ。
調べたら、ペップの右腕ではなくて、ペップの右腕の右腕だった人らしい。右腕ではなくて右腕の右腕、ペップではなくてプッチ。いろいろとややこしいことだ。
まあよい。監督がどうなるかというのはオフの一番のネタである。この話題だけでいくらでも遊べる。
ペップの流れだとポゼッションか。堅守速攻の百姓一揆サッカーが好きなのだが、ポゼッションも悪くないな。もっともアルビレックスの選手たちがそんな器用なことをできるわけがないから、なんちゃってポゼッションになるのかもしれない。
あるいは案外リアリストで、選手を眺めて「だめだこりゃ」と頭を抱え、弱者のカウンターサッカーに切り替えるかもしれん。それはそれでなかなか興味深い。
いずれにせよアルビレックスのサッカーが大きく変わる。評論家の大中さんなど、コラムの中で「断層が生まれるのではないか」と今から悲観しているほどだ。
もともとアルビレックスのサッカーは、ブラジル人頼みのタコサッカーだ。無名の選手をブラジルから連れてきて、そいつが当たりであることに賭ける博打サッカー。
レオ・シルバやラファエル・シルバ、ホニ、レオナルドなどが博打の大当たりで、それを浦和や鹿島などの金持ちチームに高く売り払い、そのカネで次のブラジル人を連れてくるというのが、唯一の経営戦略だったのである。
その路線を一転させ、今後はヨーロッパ、しかもスペイン路線に切り替えるというわけだから、ブラジル博打路線からの大転換であることは間違いない。
成功して華々しくJ1に返り咲くか、大失敗に終わってJ2下位に沈むか、これ自体が大博打だな。
そんな話題でこれから3カ月、楽しめそうだ。
なお、現時点での最もホットなテーマは、監督の呼称である。アルベルトとかオルトなんとかとか、覚えにくいので、プッチでいいではないか、というのがサポーターの意見である。
プッチ監督。
うむ、なかなか覚えやすくていいではないか。かわいいし。
当然のことながら「いっそ胸の広告はプッチンプリンにしてはどうか」というアイデアも出てはいるのだが、亀田製菓が激怒するだろうから却下だろう。


2019.11.16
沢尻エリカが逮捕されちゃって、左の皆さんは「桜疑惑をごまかすかためだ」とすぐに陰謀説にお走りになる。
アホかと。
そんなものは、ごまかすために決まっているではないか。
決まっているのに、のせられる皆さんがいらっしゃるから、やっちゃうのではないか。
だいたいマスコミも、季節になれば喜んで桜を見る会の様子を放送していたのに、今さらなんだと。
というか、別にいいじゃねえか、こんなこと。こんなショボいこと、ほっとけよ。もっと大事なことが山ほどあるだろう、この国には。災害とか受験とか韓国とか年金とか。
桜なんてどうだっていいわ。
それなのによく話を聞いてみれば、久兵衛は寿司なんて提供してないと断言するし、ホテルは「比較のための見積なんて絶対に出さない」って激おこだし。
これは、はっきりいって野党の馬鹿が完全に詰んでいないか?
そのことを指摘すると「そんなことはどうでもいい」と、森田健作ばりの開き直りで、この国の野党はとことんアホだとあきれかえってしまう。連日ネットを見て、オレは大笑いだわさ。


2019.11.15
大手町で昼飯を食う。
ビルの地下の焼き鳥屋のランチだ。1200円。げっ、高い。
唐揚げ定食で、なんと、カレーととろろの小鉢がついてくる。一見上手そうに思えるのだが、はて、どやって食うのだ、と小鉢に入ったカレーととろろを見て考える。
結局オレはとろろは食わず、カレーだけどんぶりご飯にかけて箸で食ったのだが、あまり上品な食い方じゃねえな。
あとでネットで見たら、カレーにとろろをトッピングするのがいいらしい。本当かよ。なんだよそれ。聞いたことがないな。
そんなことより、カレーととろろの小鉢をやめて1000円にして欲しかった。
大手町なんかで昼飯は食っちゃいけないなあ。


2019.11.14
「キルギスというのはかわいそうな国なんだよ」と、サッカーを見ながら息子が言う。地理を選択しているから、こういう話は息子の得意だ。
「北はロシア、東は中国、西はヨーロッパから攻められ続けた国なんだよ、キルギスっていうのは。自分たち士ちっとも悪くないのに」
だからというわけではないだろうがサッカーでも日本から攻められっぱなしである。
「こりゃどう見ても日本の勝ちだ」と、息子は前半で見切って部屋へ戻ってしまった。
ピッチは荒れ放題で気温は3℃。だが、なんというか、やっぱり中央アジアの国々というのはとっても魅惑的な空気をまとっているよな。限りない平原と草原に、連なる山々は3000メートル級。一度は中央アジアと呼ばれるあたりに足を運んで、のんびりと漂ってみたいものだ。


2019.11.13
Jリーグもあと一ヵ月もすればオフシーズンということで、そろそろ選手の去就が噂になり始めた。
1年でのJ1復帰を約束したアルビレックスはこれで2年連続してJ2に沈んだため、今年も当然監督は解任である。
では、その後任は、というこひとで突然報知新聞が抜いたのが、あのペップのもと、マンチェスターシティでヘッドコーチを務めていた人物の監督就任だった。
踊る、踊る。サポーターは踊る。
こんな有名人物が日本の田舎のJ2弱小チームの監督になってくださるなんて。ありがたやありだかや。
ところが報知新聞の報道の翌日になって、アルビレックスの社長がぶち切れる。そんなこと一言もいってないのに勝手に書きやがって。全方位的に迷惑な話だ、と。
なんだ、やっぱりガセネタだったか。そりゃそうだよな。そんな凄い人が田舎の弱小チームに来てくれるわけがない。第一、そんなカネがどこにあるんだよ。
もっともこの程度の飛ばし記事はオフシーズンにはつきものだ。いちいち社長が怒るほどのことはないだろう。なのにこの社長のぶち切れ方は、ちょっと不自然じゃねえか?
ということで、実は別の大物監督と交渉中で、その条件闘争のために仕掛けられたフェイクじゃないかという説が浮上。まあ、なくはないが、そんなたいした話じゃないだろう。
もっとも3年連続で監督を途中解任して、それでもJ2に沈んで這い上がれないチームである。そんなチームに、カネも縁もないのに来てくれる物好きな監督なんているわけがないから、結局、来年も同じ監督でいきま〜す、という発表に落ち着くんじゃないか。
まあ、結果的にそうなったとしても、途中はやっぱり踊りたいから、フェイクでもいいので、なるべく大きなネタをぶち込んで欲しいところである。


2019.11.12
本日は、遊び歌バンド・たんさいぼうが小田原の保育園でライブである。
小田原って箱根の近くなんだけど、神奈川県ということで地方の人から見れば、なんだ関東じゃん、ということになるだろうが、実はすごく遠い。どれぐらい遠いかというと、オレんちから車で2時間近くかかる。
そして、車で2時間というと、関越道の場合、湯沢の辺りまで行けてしまう。つまり、小田原イコール新潟県。
遠さのレベルが果てしないものだということが、わかるだろう。
しかも、集合が朝7時である。そのため当然ながら5時には出発しなくてはならず、さらにそのために4時過ぎには起床したというわけだ。
ここのところにはない、珍しいほどの快晴で、晩秋の富士は雪をすっぽりとかぶって、それはぞれは美しかった。まさに霊峰。
対して美しくないのがオレたちで、小田急線のはじれの駅に集まったおっさん5人は、朝からくたびれモードなのであった。
だがこの日一番の問題は、これではない。ライブが終わって解散となり、オレと安藤君と井澤君がメシを食おうとしたのに環八のとんでもない渋滞にはまり、どこの店に行くにも動きが取れず、結局2時過ぎにようやく荻窪のとんかつ屋にたどり着いた、ということでもない。
一番の問題は、ヘロヘロとなって家に帰り、荷物をおろして、すぐにまた車に乗って区役所に向かったことである。
なぜ区役所に行ったかというと、マイナンバーカードの更新をしろ、という連絡が来ていたからだ。マイナンバーカードの更新? そんなの必要なのか? 聞いたことがないぞ。
ともかく来いというなら行ってやる。行って、説明を聞こうじゃないの。
こういう事務仕事を後回しにするのは、せっかちなオレとしては許しがたいことなので、とにかくとっとと片付けてしまえと、今日、ライブ終了後の、大渋滞後の、ヘロヘロでも区役所に向かったわけさ。
ところが、番号札を引いて、順番を待って、向かった窓口で言われたのは「実は今日から総務省のサーバーがダウンしていて更新作業ができないんです」ということだった。オレは反射的に、はあ? ひどい話じゃないですか? と窓口のおっさんに向かって呪詛を吐いてしまった。
来いっていうから来たわけであって、オレに何の落ち度もないのに出直せってことですかい?
まあ、来いと命じたのは総務省であって、サーバーがダウンしたのも総務省だから、区役所の窓口のおっさんには何の責任もないのだが、オレの腹立ちが収まるわけもなく、はああ? と怒りをぶつけたのだった。
思えば今日は、やっと見つけた駐車場が高さオーバーで入れなかったり(シエンタが入れない駐車場なんて都会にある意味がないのでは)、荻窪の春木屋が定休日だったり、高円寺にいい店を見つけたのに駐車場がなくて入れなかったりと、とことんついていなかった。
そういや5チャンネルの「グッドモーニング」の占いでは、水瓶座の運勢は11位だったしなあ。
何の責任もない区役所の窓口のおっさんは、何座だったのだろう。
オレはぐったりと疲れ果てて、そしてゆっくりとクルマを運転して家に帰ったのだった。


2019.11.11
ネクタイが売れなくなってずいぶん経つが、最近ではスーツそのものも売れなくなった。さらにはジーンズもさっぱり売れないのだという。
スーツは、スーツを着なければならない仕事が減ってきたこと、オフィスカジュアルが定着したこと、スーツそのものが無駄に高いことなどが理由だ。
確かに無駄に高いよなあ。ネクタイだって、どうしてこれっぽっちの布きれが1万円とか2万円もするのだと思ってしまう。
といいつつ、オレはインタビュー仕事の時は必ずスーツだ。理由は無難であるから、ということに尽きる。どんな場所の、どんな人のインタビューであっても、ネクタイにスーツならば問題にはならないもんね。
そういや、かつて小池百合子が環境省の大臣をしていたとき、出入りの業者は全員ネクタイを外していたそうだ。クールビズを提案して悦に入っていた百合子様のご機嫌を損ねないためだそうだ。
ということは、オレがもし百合子様をインタビューすることになっていたら、スーツにネクタイは無難どころか、地雷だったというわけか。
まっこと服装とはTPOよ。
ジーパンが売れないというのも、なんとなくわかる。今、ジーパンを履いている人って見かけないよね。特に若者では皆無だ。
もう古い世代のファッションなのだろう、ジーンズ。
というか、これも高い。高すぎる。ユニクロやイオンとかのカジュアルパンツで十分だし、2000円台で1シーズン履けるのが買えるものな。
オレも時々スーツはやめて、ジャケットにパンツで、ビジネスカジュアルにいこうかと思うこともあるが、それはそれで面倒くさいしなあ。
最近のユニクロは、こうした流れを読んでだろう、ビジネス向けのパンツがずいぶん増えた。しかも、サイズはネットのほうが豊富。なるほど、ユニクロがECを本業にしようというのがよくわかる。


2019.11.10
ファーストリテイリング(ユニクロ)でCEOの下で働いていたという人に先日聞いた話であるが、カード会員の登録目標は××万人ですみたいな報告をしたところ、かの有名なCEOは「ばかやろ、日本国民全員を会員にしろ!」と激怒したそうである。
いやあ、参りましたよ〜とその人は肩をすくめるのであったが、オレは、なるほど、バックキャストじゃ〜んと感心したのだった。
今日は天気が悪いから10匹しか魚が釣れないわ〜と考えるのがフォアキャスト。
100匹の魚を釣りたいから天気のいい日を選んで釣りをしなきゃ〜と考えるのがバックキャスト。
洋服屋のCEOをはじめ、世の中の成功者はほぼ間違いなくこのバックキャスト思考なのが面白いわ。アルビレックスも、こんな程度の選手しかいないんだからJ2中位で当たり前だよね〜と諦観するのじゃなくて、J1昇格にはこういう選手を集めなきゃね〜と転換しないな。
なんでもかんでもサッカーに置き換えるのはオレのアホなところであるが、バックキャスト思考はけっこう重要なことである。
日々の仕事でも、こんなギャラだったらこんな程度の原稿で十分だべさ、と開き直るんじゃなくて、素晴らしい原稿にするからこんだけのギャラをくだせえ、と迫るくらいじゃないとな。
いきなり話がセコいけれど、まあ、要するにバックキャストでいこうじゃないの、ということである。


2019.11.09
Jリーグもいよいよ佳境である。横浜vs札幌なんて、激しい打ち合いになるんじゃねーの。 模試があるっていうので出かけた息子が、試験会場から横浜vs札幌の途中スコアを送ってきた。オレはDAZNでアルビレックスを見ていたので、知らない。
そしたら前半10分くらいなのにもう2-1とかなっていて、びっくり仰天。
面白かったのは磐田と東京のゲームで、攻めても攻めても点の入らない磐田が、PKであっさり負け。まあ、降格するときってのは、こんなもんだよ、ちみぃ。

そのアルビレックス様は、J2最下位の岐阜を叩いててあっさり勝利。ほとんど弱いものいじめ。とはいえ、岐阜もひどいんだよなあ。やる気あんのかっていうサッカーで、こんなチームを応援するために新潟までやってきたサポーターがかわいそうである。
もっとかわいそうなのが前田で、かつての日本代表がゴール前でぽつんと何もできず、ああ、なんでオレはこんなにところに、という顔で立っていた。それはこっちの台詞だぜ、前田。
まあしかし、アルビレックスだって他のサポーターから、「なんで田中達也がゴール前で」と思う割れているに違いないしな。
あと1ヵ月もたたずにJリーグは終わってしまう。残念だなあ〜。


2019.11.08
仕事中は、だいたい何かの音楽をかけている。Amazonミュージックだ。
夏場はハワイアンが多い。ウクレレの音が心地よいのだ。
冬はクラシックが多い。モーツァルトを聴いていると、確かに頭がクリアになる気がする。
それ以外でよく聴くのは、環境音楽系。ウィンダムヒルは大好きである。あとはパーシーフェイスとかもいいぞ。 Amazonミュージックだと、パーシーフェース100連発5時間とか、モーツァルト100連発56時間なんていうのがあって、仕事中流しっぱなしにするのにちょうどいい。
それから、自然音もおすすめだ。高原の鳥の声1時間、波の音1時間、小川の音1時間。自然音も心が落ち着くよ。
こんな感じで常に何かの音を流しながら仕事をしているわけだが、時々、気まぐれに何も音を流さないと、それはそれで、おお、やっぱり音楽なんていらんかったんや、という気になる。
単純だな。


2019.11.07
今日は日野で仕事だから、だからっていう接続詞もおかしいけど、この原稿を書き上げてから出かけようかな、でも、この原稿はちょっと手強いな。なんて朝から張り切って仕事をしていたら、中央線が人身事故で止まってよ〜というメールが届いた。
ぎょっ、ビンゴじゃん。
やべえよやべえよ、どうすんだよ、おい。だが、一人で仕事をしていると、こんな時に「おいおい、どうすんだよ、おい」と受けてくれる相手がいない。なるほど、だからみんなTwitterに書き込むんだな、と一人で納得する。
車で行くか。いや、めんどくせえよ。人身事故なら案外すぐに動くんじゃね? どれどれ。げ。吉祥寺だ。Twitterには現場写真まで上がってる。運転席の窓ガラスが大きくへこんでるじゃねえか。こりゃ、運転士にはトラウマだべなあ。なあ、おい。オレたち、中央線の運転士にならなくてよかったなあ。と話しかけても誰もいないのだった。なるほどだからみんなTwitterに。
ともかくこの様子じゃ、回復はあやしい。やはり車か。車で向かうしかないのか。
何しろ日野は中央線オンリーだからなあ。陸の孤島。
だが、車は面倒だ。運転したくない。何か手はないか。迂回路があるはずだ。調べたら、なるほど、京王線の高幡不動に出てバス、っていうが手があるのね。手というか、足がね。
よし、上等じゃねえか。それで行ってやる。
というわけで、西武池袋線・石神井公園→秋津→武蔵野線・新秋津→府中本町→南武線・府中本町→分倍河原→京王線・分倍河原→高幡不動→京王バス・高幡不動駅前→日野駅前と乗り継いで、そこからさらに別の路線のバスに乗って、ようやく現地着。ちゃんとアポの30分前に着いたぜ。
ちょっとした多摩地区小旅行。それにしても高幡不動駅がえらく立派になっていてびっくり。来たのは何十年ぶりかで、昔は田舎のしょぼい駅だったのになあ。
と話しかけても隣には誰もいない。だからみんなTwitter。


2019.11.06
電車の中から富士山がきれいに見える季節になった。
石神井公園駅から電車に乗って池袋に向かう途中。右側の窓から遠くに霊峰。
特によく見えるのが「富士見台駅」で、なるほど、その名の通り。
遠くから眺めても確かに奇跡の山と呼ぶにふさわしいたたずまいで、電車の中からでさえ、ちょっと厳粛な気持ちになって、心の中で手を合わせる。
「潜入ルポ Amazon帝国」横田増生・小学館Kindle。かつてAmazonの倉庫にバイトとして潜入してその実態を暴いた著者。最近では合法的に名前を変えてユニクロでアルバイトとして働き、そのブラックぶりをレポートしたことで知られる。ユニクロではバイトの途中で正体がばれて、以後、出入り禁止。そのユニクロ暴露本が出版されて要注意人物としてマークされるまで、ということで今度はユニクロの最大の倉庫にバイトとして忍び込む。そのときの倉庫内のレポートがすさまじく、例えばクモ膜下出血で倒れた50代の女性バイトは救急車が駆けつけるまで1時間も床にほったらかしにされた。一事が万事。上級バイトが下層バイトを締め付ける、徹底したカースト制度のもとで、倉庫は運営されている。そんなレポートに始まり、多角的にAmazonを分析して見せた力作。とはいえ、ヨーロッパのAmazonの取材など、贅肉は多く、また、豊富な数字を使って経営を分析するところも退屈である。一方、出版社や取り次ぎ、著者との攻防は実に興味深い。「消費者のため、世の中のためといいながら、実は自分らに不利益なことは徹底して潰す」という取り次ぎのAmazon評はドンピシャだ。そんな徹頭徹尾Amazonを批判している本なのだが、これもまたAmazonからダウンロードで買った。この程度の本、Amazonにしてみれば痛くもかゆくもないわな、確かに。


2019.11.05
相生まで行く。兵庫県だ。たぶん。
岡山、姫路には入ったことがあるが、その間に挟まれた相生は初めてだ。もちろん日帰りである。
昼飯を、と思って店を探しがてら駅前を10分ほど歩く。なかなかに落ち着いていて、とてもいい雰囲気の町だ。小さい路地の雰囲気がとてもいい。
飛び込んだ店で、穴子のフライの定食を食べる。旨い。「これからはカキも美味しいので、今度来たらまた寄ってくださいね」と店のおばちゃん。
そうか、カキか。いいな。
取材先へ向かうタクシーの中から眺めた風景がこれまた素晴らしくて、なんとの変哲もない、田舎町なのよ。山と瀬戸内海に挟まれた狭い土地に、民家が軒を並べている。
秋の空がとてもきれいだ。
仕事を終えて夕方の新幹線に乗るために駅まで行く。夕焼けの山間の細い道を縫って高校生たちが歩いてくる。それはとっても美しい光景だった。
高校生が美しく見える地方は、いい町が多いなあ。
「そして歩き出す」早川史哉・徳間書店。急性白血病から見事に復活したJリーガー、早川史哉の本。子供の頃から憧れていたJリーガーになって、夢だったデビューのフィールドに立ったわけだが、実はそのとき既に早川史哉は急性白血病に冒されていて、体はボロボロだったらしい。平塚でのそのデビュー戦を、オレと息子は現地で見ている。その後、入院、手術。現役アスリートが急性白血病というのは、衝撃だったなあ。ゲームを観に行くと、相手のサポーターが横断幕を掲げ、大きな声で早川史哉コールをしてくれる。募金活動までしてくれる。そのムーブメントはとても感動的だった。史哉は頑張った。そしてこの夏、アルビレックスのゲームで先発出場を果たした。白血病を乗り越え、そして再びJリーガーとしてピッチに立つ。それはなんとも掛け値なしに凄いことだよなあ。フミヤ、すげえわ。


2019.11.04
さすがに11月ともなると寒くなってきた。
クールビズも終わって今月からネクタイである。毎年のことながら、シーズン最初にネクタイを締めるのがつらい。
よくもこんなもので首を縛り付けて平気でいられるよなあと思う。それでも二日目にはなんとなく慣れてしっくりくるけどな。
それにしてもこの10年で売り上げ半減のネクタイ業界は大変である。文字通りクビをくくらなきゃならないところも、なんつって笑い話にしてはいかんな。


2019.11.3
今日のゲームで今年もアルビレックス新潟はJ1昇格に失敗したことが決まったので、腹いせに息子を連れて飲みに行く。
いや、昇格に失敗するなんていうことは2か月も前にわかっていた。夏の闘いの、あの体たらくを見ていたから、こりゃだめだわ、あはは〜、とあきらめるのも早かったからな。
まあ、いいや。だからこれからはJ1の残留争いを楽しもう。磐田、松本は降格が決まりで、残りを湘南と名古屋が争うか。数字的には湘南で決まりだと思うが、ボロボロぶりでは名古屋が相当に怪しいので、ひょっとしたら松本が小ずるく降格から逃れて、湘南と名古屋が同時に仲良くさようならかもしれない。しびれるなあ。
オレの嫌いな浦和の馬鹿も落ちてしまえばいい気味なのだが、なかなかしぶとい。
浦和の馬鹿と大宮が入れ替え戦でガチの激突なんて展開になるのが最高なのだが。
優勝争いは、マリノスで決まりだろうな。オレの嫌いな鹿島のボケは優勝すんなよな。
そんなことをいいながら、息子と居酒屋に向かう。受験生を飲みに連れ出すオレが一番の馬鹿なのは間違いない。
行き先は秋津だ。わざわざ電車に乗って受験生を引っ張り回すボケはオレだ。
秋津にこないだいい店を発見したのだ。二度ほど一人で行った。
なぜいい店なのかというと、まず、路面店であるということだ。オレにとって路面店であることは絶対である。ビルの2階以上の店なんてありえないし、地下なんて最悪だ。この点で、オレの行きつけのとおるちゃんは最悪である。いや、地下だから最低か。
次に、ちゃんとした普通の料理を出してくれる。和食の創作料理のようなものを出す店はオレにとって最悪であって、刺身や焼き物やサラダなど、普通のものをちゃんと鮮度よく、旨く食べさせてくれればいい。
この秋津の店で特に素晴らしいのは、厚揚げである。時々、厚揚げを自作して、ふわっふわの揚げたてを出してくれる店があるが、そういうのはいらない。
普通にスーパーで売っている厚揚げを、しっかりあぶって、そして堅くて歯ごたえしっかりで出してくれればいいのだ。先日、秋津の店でそんな厚揚げを食ったときは、おお、これだこれこれと感激したのである。
飯田橋の鳥よしもそういう厚揚げを出してくれるのだが、なにしろ鳥よしは高いからなあ。
とおるちゃんには、厚揚げがそもそもないし。
あと、店内が暗くないのもいい。オレは間接照明の薄暗い飲み屋が大嫌いである。潰れてしまえとさえ思う。この秋津の店は、蛍光灯が煌々と灯ってまるで真夏の炎天下のようなまぶしさというわけではないのがちと残念だが。
そんなわけでなかなかによい店なのである。
一つだけ気に入らないのは喫煙OKなところだ。そのため割と喫煙者が集まってくる。これは秋津という土地の民度がそうさせるのだろうから、仕方ない。あらゆる飲食店で喫煙不可になるのはいつなのだ。とっとと喫煙禁止法をつくってくれたまえ。
この秋津の店には、通りがかりにたまたま入ったのだが、そんなわけですぐに気に入った。聞けば、なんと昼の12時から開けているというから、素晴らしくろくでなしな店ではないか。
そんなろくでなしな店に受験生を連れて行くオレのほうがさらにろくでなしではあるのだが。
そういう店なので、いつもけっこう混んでいる。今日は日曜だし、家族連れも多い店だし。
案じていたが、小さいテーブルに空きが出たところで、なんとか座ることができた。隣は喫煙中のじじい。こっちは未成年の受験生を連れているんだから隣で煙草なんか吸ってるんじゃないよ、このハゲ、という視線をくれてやって、座る。
まず生ビールと緑茶ね。あと、こないだ食べて旨かった鰹の土佐づくりと、店のイチオシって書いてあるあじフライね。受験生の息子に食べさせてやりたいの。合格祈願。だってほら、鰹の土佐づくりで、勝つお〜ってね。ひゃははは。
ところが鰹もあじフライも品切れだという。なんだと、おい。じゃあ、唐揚げと牡蠣フライもってこい、唐揚げと蠣だ。ところが唐揚げも牡蠣フライもないという。あるのは、厚揚げだけだ。
ふざけんな、ないもの売るのか、この店は。客のこと馬鹿にしてるだろ。だったらあるものもってこい。持ってこれるものがあるなら持ってこい。
バイトを威圧したら、あわてて店主が飛んできて、「もももも、申し訳ございません、ああああ、揚げ物なら、ヒヒヒ、ヒレカツはいかかでしょう」と平身低頭する。ばかやろ、誰がヒレカツなんか食うか。とりあえずホッピーね、白セット。
そんなわけで息子に食わせたかったものはまったく食わせられず、ところが締めに頼んだ秋津の焼きそばという地元名物の焼きそばが、これが実に異常に旨くて仰天。しかも、多いっ。
ついでに頼んだウィンナーともやし炒めという、安い晩飯のおかずみたいなつまみが、小鉢にちょろっとあれば十分と思ったらば、なんと皿に焼きそば以上のてんこ盛りで出てきたから、驚いてイスからひっくり返ってしまった。
なかなか、やるな、秋津の店。今のところ、オレの中では一気にトップスリー入りの居酒屋だ。今度は昼飲みに挑戦しよう。
それにしても焼きそば、旨かったなあ。


22019.11.02
大槻監督がレッドカードを出された瞬間は「逮捕!実刑!」、出場停止は「懲役!」。まったくネットの人たちは楽しい。
もちろん一番楽しいのは大槻監督だよな。ピッチの外で相手選手をどつくなんてあり得ない話で、監督資格剥奪でもおかしくないだろう。鹿島の永木をどついて、組長まんまの迫力で恫喝だ。ひゃ〜、ヤクザだ〜。
もっとも永木も永木で、大槻の手が触れた瞬間、きれいに倒れてみせた。もはや芸である。
ネイマールを見てもわかるように、とにかく相手に触られたら条件反射で倒れるのがサッカー選手だから、永木も一流だな。
こういうところがラグビーさんには馬鹿にされるのだろうが、実際、馬鹿が集まって馬鹿なことをやってるんだから笑われても仕方ない。
それにしてもレオ・シルバがガチで切れていたのにはびっくりした。あの温厚なレオがあそこまで切れるとは、相当のことがあったのだろう。
たぶん、レオ・シルバは浦和のことが大嫌い。浦和には、たぶんけっこう差別的なことを言われたりされたりしているんじゃないか。そんな鬱憤もあって、あそこまでガチ切れしたのだろう。
そんなレオ・シルバを、浦和の馬鹿の中でも常識人の西川がなだめていたのは、理解できる。あのシーンはけっこう笑えた。
さて、大槻監督の懲役は何試合ぐらいになるだろう。3試合でもいいと思うが、浦和への忖度で1試合程度だろうな。へたすりゃ厳重注意でお茶を濁される可能性もある。
そんなことをするより、湘南を辞めたキジェとパワハラ対決のタイマン勝負をすりゃ面白いのになあ。誰か企画してくれないかな。しないか。


2019.11.01
阿久悠ファンの娘が、阿久悠作品のトリビュートCDを聴きたいというので買ってやった。田村芽実が「ロマンス」を歌っているので聴きたいのだそうだ。オリジナルはもちろん岩崎宏美である。
岩崎宏美といえば、アイドル時代、伊藤咲子、桜田淳子と一緒に阿久悠の別荘に泊まりがけで行ったときのエピソードがある。阿久悠の別荘に隠されていたエロい本を見つけてしまったアイドル3人。伊藤咲子が「うへへへ、せんせ、こんなの見るんけ」と喜び、桜田淳子が「ふんっ」と軽蔑のまなざしを向ける中、岩崎宏美は「先生っ、不潔っ」と泣き出してしまったという。ほんとかよと首をかしげたくなるエピソードだが、ネタであっても、楽しいエピソードではないか。
その岩崎宏美が歌っていた「ロマンス」を田村芽実がカバーしており、娘はそれを聴きたいというのだ。
CDが届き、せっかくなので他の曲も聴く。
いやあ、この年になって阿久悠の歌の染みること、染みること。
特に「あの鐘を鳴らすのはあなた」は、何度聞いても最高だ。和田アキ子のバージョンはあんまり好きじゃなくて、ネットで聴いたASKAのがオレとしては一番だが。
「あの鐘を鳴らすのはあなた」は、発売当時は確か60位ぐらいのランキングだったんじゃないかな。和田アキ子の事務所が「何か大きな歌を」と阿久悠に発注してできた歌だ。
脚光を浴びたのは、オレも覚えているけど、バブルの頃のリクルートのコマーシャル。「君が作るジャパン」とかというキャッチで、この歌が流れて、なんというか、すごく未来への希望に満ちたCMだったなあ。
「あの鐘を鳴らすのはあなた」というフレーズの見事さよ。この一行だけで、ものすごい絵が浮かんでくるよなあ。
YouTubeでいろんな人のカバーを聴きながら、やっぱりこの歌はすげえなあと、心を震わせたのだった。
ちなみにリクルートの例のCMもYouTubeで見られる。


2019.10.31
B型は、傲慢である。わがままであり、オレ様である。
そう言われると、確かにそうかもしれないと思う。なぜならオレがB型だからだ。
たぶんサッカープレイヤーだったら、今は懐かしいトップ下の王様システムでないと輝けない。自分から相手に合わせることをせず、相手がオレに合わせることを要求し、そしてどうにかマウントをとろうとする。
オレ自身がB型にそんな目に遭わされているから、よくわかる。
だが、必ずしも悪いことばかりではない。いつでもなんでもマウントを取りたがるため、待ち合わせでも相手に先を越されるのが許せないから、集合時間よりずいぶん早く到着して、遅刻したわけでもない相手に「お待たせしました」と言わせていい気になっている。結果としてB型には、あの人は絶対に遅刻しないという評判がついて回るようになる。
当然、B型同士だとマウント合戦になってしまう。無駄に早く集合して、決して自分からは頭を下げようとしない。バカみたいだ。
血液型で人の性格を決めつけるのは愚か者の仕業だから、B型は血液型を信用する人間のことを頭っからバカにしているが、そんな態度をとること自体がB型の証拠とA型に嘲笑されて、ますますA型が嫌いになる。
オレの知っているあるオフィスでは何かあるとすぐに血液型の話で盛り上がるので、心底、間抜けの集団かと思うのだが、間抜けの自覚もないままにB型のことをあざ笑うので、オレは近寄らないようにしている。
そんなB型をあざけるでもなく、マウント取られても穏やかに笑ってやり過ごし、はいはいあんたが大将というか王様ですねと従ってくれるのがO型である。O型のOとは、大人のO。
そんなO型のヨメも、明後日にはオレと寄り添って20回目の誕生日を迎えるのだ。


2019.10.30
豊洲の会社に取材に行ったら、その会社ではオリンピック期間中に社員を出勤させないでくれと言われているとのことだった。
そんな無体な。
交通機関がやたらと混みまくるので、都心から人を払いたいのだろう。
仕方ないので、なるべく多くの社員に自宅で仕事をしてもらうように考えており、新入社員研修の期間でもあるので研修は浦安に会場を借りて行う予定だという。
このようなお達しが湾岸地域の会社にすべからく出ていると思われる。
迷惑な話だ。だからマラソンが札幌へ行くのは大歓迎だし、なんだったらオリンピックなんて返上してもらった方がいい、とさえ思う人が大多数に違いない。


2019.10.29
月末が近づいたので、国民健康保険を支払いに行く。
頭がクラクラするような金額だ。
違法滞在の中国人の高額医療費に使われているかと思うと気絶しそうである。
しかし、オレの母も父も十分な終末治療を受けさせてもらったわけだし、国民皆保険制度は日本の誇りとするものだから、泣きながらしっかり払う。
また、今月は年4回の住民税の支払い月でもあるので、一緒に払う。国民健康保険と住民税、合わせて30万円を軽く超える金額だ、
郵便局の窓口で軽く引きつけを起こして倒れそうになる。
口座引き落としにすれば倒れる心配もないのだろうが、しかし、これだけふんだくられているという実感を忘れないようにするためにと思って、あえて現金での支払いを続けている。
毎月こんな思いをして、オレは国民としての義務を果たしているんだぞ、そうやって家族を養っているんだぞ、だから家族も肩身の狭い思いをすることなく国民として暮らしていけるんだぞ。
だから税金をごまかし、社会保険料も払っていないというお笑い芸人の立ち振る舞いは本当に不愉快である。さらには巨額の商売をしているのに会計上のからくりを使って1円も税金を納めていないソフトバンクは、実に気分が悪い。ソフトバンクに一銭でも払うようなことはしたくない。


2019.10.28
61歳の今になっても、蝶結びがうまくできない。
どんなにちゃんと結んだつもりでも、いつでも縦結びになってしまう。次こそはちゃんと結ぼうと思って靴そろえたりするわけだが、やっぱりまた縦結びになってしまう。
もはや呪われているとしか思えないほどだ。
昔は、将来子供ができても蝶結びを教えられなかったら父親失格と笑われるのではないかと本気で心配したが、幸いにして子供たちはオレなんかに教わらなくても勝手に蝶結びができるようになっていた。日本幼児教育は素晴らしい。
今は、きっとこのままオレは死ぬまで蝶結びがちゃんとできないだろうなと確信し、いまわの際に“ちょ、ちょ、ちょうむすびが、、”と言い残したら格好いいかもしれない、などと考えている。
まあ、そんな話はどうでもいいや。
今日はウクレレの話である。
オレが持っているウクレレは2本。一つは2007年頃に買った竹のウクレレだ。浅草にあるウクレレの専門店で手に入れたものだ。
秩父の竹をそのまま使っている。最近、バンブーウクレレがちょっとした話題だが、あれはほとんどが合板で、竹も中国産である。その点、オレのは単板で、しかも秩父産だから、なかなかレア。割と値打ちものだ。
しかも、横山さんという個人が製作した、いわゆるルシアー製。たぶんモーリスギターの人だ。
そして残念なことにこの竹のウクレレ、落っことして裏側がパカーンと割れてしまった。さすが竹。それは見事に、まっすぐに割れてしまったのである。仕方ないのでアロンアルファでくっつけて使っているが、やっぱりちょっと割れた後がビビったりしている。
それでも音は素晴らしくて、まさに竹を割ったような音という感じだ。
もう一本が中華ウクレレ。ピックアップ内蔵で6000円という信じられない低価格で、最初にAmazonで見つけたときは、絶対にまがい物だと思ったものだった。
しかし、いろいろ調べてみたらどうやらちゃんと弾けるらしく、しかもそれなりにウクレレ業界にもインパクトを与えたようで、「実際に弾いてみました」という動画がネットにいくつか上がっていた。その動画を見たら、しっかり音は出ているし、確かに3万円でもおかしくないという評価は当たっていると感じ、買うことにしたのである。
このほかにももう一本、やすいウクレレがあったはずで、それは以前息子の部屋で見かけたような気もするのだが、今のところ行方不明だ。
さて、この2本のウクレレのうち、ライブではピックアップ内蔵の中華ウクレレを使っている。それなりの音だ。しょせんはそれなりの音楽しかやっていないので、これで十分ではある。
だが、ちょっとちゃんした曲を弾こうとすると、つまりライブではなくて一人で楽しむために弾くわけだが、特にハイポジションの弾きにくさが際だつ。これではジャカソロも思うようにできない。
そこで、やっぱり竹のウクレレの出番というわけだ。なんせこちらは14万円もした、職人手作りのウクレレだもんね。
というわけで竹のウクレレを弾いていると、当然、ライブもこっちでいいんじゃね、という気持ちになるのだが、それにはピックアップが必要になる。では後付けでピックアップを仕込んでもらおうかと考えたわけだが、それには最低でも3万円はかかる。ついでに割れた竹のリペアーも一緒に、という話になるから、たぶんトータルで安くても5万円、下手すりゃ10万円かかってもおかしくないはずだ。
だったらそのカネで新しいウクレレを買った方がいいんじゃね、という話になったのである。
そこでオレが日曜日の朝に向かったのが、お茶の水駅前のウクレレ専門店というわけだ。
ギターだったら、ブランドと金額を見れば、だいたいどんな音でどんな性格をしているギターか、想像がつく。なのでネットで買っても大丈夫だ。
しかし、ウクレレについてはオレはあまり知見がなく、ネットではよくわからない。実機を手にして弾いてみなければ、決められない。
とは言うものの、最近のピックアップやエフェクターの性能は素晴らしく、特にアコースティックギターに関しては、音は後からどうにでもできる時代となった。
昔は「女の子のボーカルのアルペジオなら鈴の音のようなマーチンOOO-28だよねー」とか、「ストロークの音のでかさと太さならギブソンだろう」とか、「オープンチューニングだったら開放弦のサスティーンたっぷりのラリビーが面白いよ」などといった話で盛り上がった。今では軽やかな高音も、迫力のバッキングも、ホールのリバーブも、エフェクターで簡単に出せる。
こうなると、アコースティックギターで重要になってくのは、弾きやすさ、取り回しのしやすさ、そしてルックス(ブランド含む)ということになるわけだ。
いいんだか、悪いんだか、まあ、とにかくそういう時代になってしまったわけで、テクノロジーの進化ってのはそういうことだ。
同じことはウクレレにも言えそうなのだが、実はどういうわけか、ウクレレはまだあまりピックアップがされていない。マイクで拾うのが王道のようで、それは片手に持って海辺やプールサイドでポロロンと弾いてみせるぜベイベーというイメージが強いせいかもしれない。
それにギター以上にルックス重視の側面もあって、例えば貝殻で飾られたり、ネックに花びらを差したりといったおしゃれも割とよくやられている。そういうルックスを楽しむ意味でも、店舗に足を運ぶのは意味あることだ。
そんな能書きを垂れつつ、オレが手に入れたのはアメリカのルナギター社という新興メーカーのウクレレである。
HighTideという名前の通り、ネックに高い波と満月が描かれたウクレレだ。この模様(インレイ)が貝殻だったら嬉しいなと思って見に行ったところ、やっぱり値段相応に貝殻ではなくてペイントだったのがご愛敬。
この新興メーカーのウクレレは基本的にルックスにこだわっていて、例えば「北斎」というモデルは、絶景かな絶景かなの、例の富岳三十六景の波の絵がボディに描かれているし、「ゴッホ」というモデルでは「ひまわり」の背景がべったりと塗られている。
派手だ。ウクレレという楽器の世界観を見事にぶちこわしている。きっと遊んでいるのだろう。
そんな派手さが目を引くが、肝心の音はというと、基本的には見かけ倒しの一言である。まあ、値段が値段だけに、これは仕方ないだろう。なにしろピックアップ内蔵、ボディがコア材で5万円を切るのだから。
この、コア材というのがキモで、ウクレレにはマホガニーやいろんな木材が使われるが、そして秩父の竹も使われたりするが、オレはコア材の明るい音色が好きなのだ。そしてハワイのコア材というのは乱獲がたたって、今では貴重な木材とされ、とても高価なものになってしまった。
だから5万円以下でコア材使用のウクレレというのは、これはビックリするような仕様であって、オレはお茶の水駅前のウクレレ専門店の店員に、どういうことだ、こは、と尋ねたのである。
「このコアは中華なんです」と店員。
コア材にはハワイ産と中国産とオーストラリア産があり、ハワイ産が貴重となった今、このウクレレのコアは中国産、ということであった。なるほどと納得。まあ、そりゃそうでしょうね。
オレの推測だが、中国産のコア材を使ってベトナムの奥地で組み立てたのが、このルナというウクレレだと思う。秩父の竹を使ってウクレレ職人が手作りしたものは、違うのもしょうがないだろう。
それでも家に帰って弦を全部オレの好みのものに張り替え、アルビレックスの大勝利を見ながらご機嫌ちゃんで弾きこんでいったら、どんどん音が磨かれていくのがわかった。これは生楽器の面白いところである。
特にギターなどは、普段からどんどん音楽を聞かせるといい音になっていく。いわゆるエージングの一種であるのだが、音を聞かせれば聞かせるほど、磨かれていくのだ。だからギタリストはギターを置いてある部屋には常時音楽を流しているし、オレもなるべくギターに音楽を聴かせるようにしている。これは同じ生楽器のウクレレもそうに違いない。
そんなわけで手に入れたルナのウクレレ。1年ぐらいはこれを弾き込んでいくつもりだ。そして、1年たったら次のランクのウクレレに買い換えようかと思っている。


2019.10.27
新しいウクレレが欲しくなって、朝一番でお茶の水の専門店まで出かけて買ってきた。ご機嫌ちゃんである。
午後は、アルビレックス新潟が難敵・京都をホームに迎えてのゲームである。こちらは3-1の快勝。やっぱりご機嫌ちゃんである。
今日は一日、こんな具合にご機嫌ちゃんなのだった。


2019.10.26
隣町の土支田にコメダ珈琲がオープンしたというから、昼飯がてら、行ってみることにする。
土支田は難読地名。「どしだ」と読む。
以前、練馬区在住の人に仕事で会ったので、練馬のどこかと聞いたらなかなか教えてもらえなかった。しつこく尋ねてようやく「…どしだです…」という答えが返ってきたが、なぜだか実に恥ずかしそうだった。
土支田は、練馬区の足立区と言われている。
実に失礼な言い方だ。失礼であることを十分に承知しつつ、オレは言う。土支田は練馬の足立だと。
その土支田にコメダ珈琲がオープンして、地元の奥さんたちは「嬉しいっ! コメダができるなんて、これで土支田も都会の仲間入りよっ」とはしゃいでいるらしい。ちっちっちっ。コメダのできたこと自体、田舎の証拠。
そんなこともわからない原人どもか。だから練馬の足立なんて呼ばれるんだよ。
失礼にも失礼を重ね、全方位的に失礼なことを口走りながら、オレは娘とヨメを連れて土支田のコメダ珈琲へ行ったのである。ちなみに息子は丸一日、模試である。受験生は大変だなあ。
実は今日はルヴァンカップの決勝戦である。地上波の放送もあるらしい。
だからコメダなんかに立ち寄っている場合ではないのだが、まあ、ルヴァンだし、後半から見ればいいだろう。
ということでコメダで、中学の同級生がバイトをしているはずなのに今日はいないねえなどと娘と話しながら暢気にアイスコーヒーを飲んで、そして家に帰ってきてルヴァンカップの後半を見たのだ。
すごいゲームだった。一年に一度のゲームだった。感動のあまり、終了後にちょっと涙ぐんでしまったぐらい、凄かった。
まあ、こんな展開あるのかよ〜という流れで、85分に鈴木武蔵が絶好のチャンスをぶっ潰して、まあ、これが武蔵の安定感だよなあと感心していたら、90分過ぎてこれがラストプレーというところで、なんと札幌が同点に追いついてしまう。
ちなみにテレビの副音声では、鈴木武蔵は持っている、鈴木武蔵はここぞという時に決める不思議な決定力を持っている、と絶賛していたが、何を馬鹿なことを言ってるんだろうと実に不思議だった。決定力とは真逆のストライカーなのになあ。あはは〜。
イエローだと思ったらVARでドグソ判定が下されて川崎の谷口が一発レッド退場という珍しいシーンがあったり、明らかな札幌のPKを審判が見逃したりと、逆風が吹く中で川崎がなんとか逃げ切って優勝、というそのラストプレーでの札幌の同点。オレは、うぎゃーっと叫んでしまった。
そして、延長戦。今度は札幌が見事なフリーキック。っていうか、あれは完全にキーパーのミスだろう。どう見てもファーに飛んでくるのに、完全に読み違えている。川崎のキーパー、今日のMVPなのだが、3点取られたキーパーがMVPなんて、聞いたことがないぞ。
このフリーキックでさすがに川崎も詰んだかと思ったら、なんと後半にしっかり同点に追いつく。決めたのはまたもオレの嫌いな小林悠で、さすが小林悠は、どんな点でも1点は1点という取り方して見せた。職人芸である。
MVPは文句なしにオレの嫌いな小林悠だろう。
もっともここがミシャサッカーの限界。攻撃大好き、コーナーキック対策なんて絶対にやらない。ペトロピッチ監督のそんなサッカーだから、ゴール前がゆるゆるで、オレの嫌いな小林悠にあっさりとねじ込まれるのだ。オフサイドだと試合後も散々わめいていたが、どう見てもオンサイドじゃねえか、あれ。
ミシャの通った後は100年間、ぺんぺん草も生えない。浦和サポがそう嘆いているように、禁断のミシャサッカーを味わってしまった札幌は、5年後にJ3に落ちているだろう。
こうしてゲームはPK戦にもつれ込む。オレはPK戦が嫌いなのだが、こうなった見ないわけにはいかない。
「PKを失敗できるのは、PKを蹴る勇気のある者だけだ」というロペルト・バッジオの名言をテレビに向かって吐きながら、オレはPK戦を見る。
川崎の4人目、車屋が外したとき、これは決まったと思ったが、その車屋に仲間が駆け寄ってずっと背中を支えていたシーンに、オレはグッときてしまう。その直前、中村憲剛がスタジアムを煽りに煽って空気をガラッと変えてしまったことに、驚愕する。
もうこれで札幌に決まりだろうという5人目のキッカーが蹴ったボールを川崎のキーパーが弾いたとき、オレはうおおお〜って叫んでしまった。
そして札幌の災後のキッカー、進藤のところが、なんというか実に見物で、緊張で顔面蒼白の進藤はガチガチに固まりつつ、足元の芝を何度もはらう。その仕草に、こりゃダメかもしれんね〜という空気が漂う。
進藤は、軽くフェイントを入れて蹴ったのだが、そのフェイントにつられて横に転げたキーパーが目に入ったのだろう、あろうことか、キーパーに向かってパスをしてしまった。フェイントにつられたキーパーにさらにつられてしまったという格好だ。
川崎のキーパーが転げてしまったところに、ゆるいボールがまっすぐに飛んできて、キーパー、なんなく手に収めて、ゲームセット。
その瞬間、川崎の車屋はピッチに突っ伏して体を震わせた。そして外してしまった札幌の進藤が呆然と立ちすくむのを見て、外人が「ヤツを一人にするんじゃねえ」と吠えながら駆け寄っていった。このシーンに、オレはまたぐっときてしまったのである。
実はゲーム前、札幌の放送局は「優勝大特番」のCMをスタジアムの前で撮影し、その様子がネッドで拡散していた。優勝記念グッズも札幌から大量に持ち込んで、埼玉スタジアムの前で足跡特売会の準備をしていた。
なーんだ、既にフラグが立っていたのかよ〜と、ネットの人たちは一斉にずっこける。わはは、これじゃ勝てねえよなあ、おい。
そんな具合で、実に面白い決勝戦だった。名勝負。


2019.10.25
娘の部活にインフルエンザが出た。
今年は早いという話だったが、確かに去年より1ヵ月早い感じだ。
受験生がいる我が家では、早速、クレベリンを用意した。冬の必需品である。これが効いているかどうかはまったくわからないが、クレベリンを老いておくとインフルエンザが重症化しないのは実感としてある。
そんな万全のインフル対策を終えた後、テレビを見る。菅原一秀の辞任だ。
一秀と書いてイッシュー。全国の人たちは、びっくりしただろう。イッシュー。地元では菅原異臭と言われている。
テレビでは地元の有権者が「残念ですねー、本当のことを話して欲しいですねー」としゃべっていたが、なるほど、こういうお約束の映像でも自分地元のこととなると、こんなにも恥ずかしいことなのだな。
イッシューは、地元に住んでいると実によく見かける。朝晩、駅に立って演説しているからだ。
オレもしょっちゅうしゃべっている。
基本的には真面目でいい男ではある。いつだったか、駅前で若者2、3人に囲まれてPKO派遣について議論を吹っかけられているのを目撃したが、イッシューは逃げたりごまかしたりせず、堂々と質問を受け止めて答えていた。その姿を見て、オレは、ほほうとちょっと感心したものだった。
息子のクラスには親が経産相のノンキャリ職員という友人がいるのだが、彼によれば「とにかく頭の回らない大臣で大変らしいよ〜」とのことだったそうだ。まあ、大臣なんて軽くて十分。官僚がしっかりしていれば、日本は回る。
その彼は「父ちゃん、イッシューのおかげで家に帰れなくて大変」とのことだそうだ。引継ぎやら何やらで、省内は大騒ぎなんだろうな。ご苦労様である。


2019.10.24
日経新聞に出ていた「クルマに巨大隕石の衝撃」という記事が興味深い。
100年に一度の変革期にあるとされるクルマ業界では、トヨタですら「このままではつぶれる」という危機感を抱いている。もちろんトヨタばかりではない。今オレは某メーカーの仕事をしているのだが、そのメーカーでも「このままではつぶれる」と焦っているし、部品メーカーでも同様だ。
もっとも周辺業界にはそんな危機感なんてなにも感じなくて、オレら天下を取ったもんねーとふんぞり返っている会社もある。尻に火がついているのになあと思いつつ、呆れながらオレはその様を見ているのだが。まあ、そのことについてはいずれ。
日経新聞のその記事では「CASEは儲からない」という本質を衝いている。
CASEとは、きわめて簡単に言えば自動車のIT化ということなのだが、世界中の自動車が雪崩を打ってCASEに突き進んでいる中、CASEのキーテクノロジーを握っているのは欧米のIT巨人であるため、いくら日本の自動車メーカーがCASEの取り組みをしても儲かるのはIT巨人だけという構造になっていると、日経新聞は指摘する。 まさしくその通り。
この構造に生命の危機を感じているからトヨタはなりふり構わずに日本メーカーとの連合を進めているのだろう。
この30年で電機メーカーが雁首そろえてコケてしまった今、ものづくりで元気なのは自動車と電子部品である。自動車業界には何とかがんばってもらいたいものだ。
もし自動車がこれから先の30年で電気のようにコケてしまったら、日本はますますぐだぐだになってしまう。けっこうヤバいよなあと、オレは思う。

「波動」吉川英梨・講談社Kindle。「雨に消えた向日葵」が素晴らしい出来だったので、同じ作者の作品を読む。こちらは東京湾を舞台とする水上警察の物語だ。お台場での殺人事件が主題なのだが、サブストーリーとして男女の三角関係、警察組織の上下関係、警察の縄張り争い、老人虐待問題など、これでもかといろんな要素をぶち込んできて、物語は展開する。そのため登場人物はやたらと多い。そして広がりすぎた物語を、最後の東京湾での半グレ集団と警察の大バトルで一気に修練させようとするのだが、その試みは決してうまくいっているとはいえず、中途半端に収束する。主人公にも感情移入できないしなあ。この作家、どうやら女性らしいのだが、ところどころに女性とは思えない視点の描写もあり、ちょっと興味深い。「雨に消えた向日葵」で一皮むけたのだとしたら今後に期待したいのだが。もう一冊ぐらい、別のシリーズものでも読んでみるか。


2019.10.23
吉沢よしみは、石神井公園に住んで「ど根性ガエル」を描いた。その娘である大月悠佑子も、おそらく石神井公園に暮らしている。「ど根性ガエルの娘」に、石神井公園らしき場所が登場してくるからだ。
「ど根性ガエルの娘」はすさまじい物語で、吉沢よしみが堕ちていく様子を描いている。娘の立場、子供の立場から描いたその様子は、なんというか、悲惨この上ない。吉沢よしみはデビュー作である「ど根性ガエル」が大ヒットしたために次作を生み出せずに極端なスランプに陥り、「ど根性ガエル」で稼いだ巨額の印税をギャンブルで使い果たし、ついには13本もの仕事を放り出して失踪してしまう。
そんな、うんざりするような物語だ。
物語は、そんな父親も自分を取り戻して家に帰ってきて、そして家族は再び団結し、家族であることを取り戻すという内容で展開される。
ところが途中で物語は大きな角を曲がる。なんとその家族再生の物語は「ハートウォーミングな物語でなければ売れない」と言う編集担当に強いられて無理矢理でっちあげた物語だったと作中で暴露してしまうのだ。
この展開にマンガ業界は騒然。そりゃそうだろう、編集担当に無理矢理嘘の物語を描かされたと、その作品の中でばらしてしまったんだから。
このあたりから物語は怒濤の展開を見せ、父を追い込んでいたのは妻である母親だったり、その母に半ば虐待されていた娘は、結婚相手からも虐待されてしまったり、ところが実は精神的に相手を追いこんでいたのは虐待されていたはずの娘の側だったりと、もはや誰もが誰かを虐待しているという、虐待一家の物語になってしまっている。
そんな中、父親である吉沢よしみは脳の病気で倒れて半身不随になり、病院に収容されてしまう。見舞いに行った娘の眼前で吉沢よしみは拘束具をぶち切って病院から逃げ出そうとして、ベッドに押さえつけられるのだが、「ひえに(家に)はえふほ(帰るぞ)」「ほひゅうで(途中で)まほまとによふ(マホマートに寄る)」といって、「はえーをふくふ(カレーをつくる)」と主張する。つまり家族そろって家でカレーを食べることが吉沢よしみにとっての家族の再生なのだ。
それは、なんというか、とてもよくわかる。
そして「マホマート」というスーパーが、石神井公園には実在していて、本当の名前は「マナマート」というのだが、そうか、吉沢よしみはマナマートで野菜を買って家族でカレーを食べたんだなあと思った。
カレー、正確に言えばカレーライスは、やっぱり家族で囲む食卓の王様、象徴なんだろう。
オレは晩飯では基本的に米は食べない。そんなオレに気を使ってヨメはあまりカレーを作らない。でも、本当はもっとカレーが食卓に登場していいよなあ。
ビールを飲んだ後でも、これからはちゃんとカレーも食べよう。


2019.10.22
この秋、石神井公園ではちょっとした開店ラッシュである。
まず唐揚げ専門店がオープンする。もちろんチェーン店だ。他の店の評判としては、衣が堅くて食えねえらしい。
ちょっと離れたところにはコメダ珈琲がオープンした。店員が全員高校生のようで、私語ばっかりしているらしい。
駅前にはイタリアンがオープンして、パスタのトッピングがかけ放題らしい。これもたいしたことがないという評判である。
なんだ、オープンしたといってもどれもたいしたことないじゃん。
と思ったら伏兵がいた。駅前にひっそりと誕生した出汁の自動販売機である。
今日オレも初めて見たが、必ず「だ、出汁ぃ〜?」と口走るという噂通り、オレも出汁の自販機なんて初めて見たから「だ、出汁だってさぁ〜」とヨメに口走ってしまった。
ヨメは「ひゃ〜」とだけ答えた。
あごの出汁をペットボトルに詰めて売っている。700円と高いが、薄めて使うので、コスパは悪くないらしい。 評判ではなかなかの味らしく、固定ファンがいるそうだ。うどんなど、最高だという。
へー、そうなのか。今度買ってみよう。
まあ、まずいの旨いのといろいろ好き勝手にいうのも外食の楽しみだから、新しい店はどんどんできて欲しいし、古い店も頑張って欲しいものだ。
できれば居酒屋がもっとできて欲しいなあ。
昨日、晩飯を食おうと思ったけど、とおるちゃんが休みなので仕方なく駅前の串焼き屋に寄ったのだが、ここは「喫煙できます!」というのを売りにしているだけあって、喫煙率が90%を超える。
夕べもカウンターの両隣が喫煙者。わかってて入ったのだから文句を言う筋合いではない。
風呂を沸かしとていくれ〜とヨメにLINEして生ビールを飲んだのだった。ヨメからは「沸いてるよ〜」とクイックレスポンス。


2019.10.21
19時からの打ち合わせに出かけようとしたら、息子が「どこに行くんだ」と聞く。
部活を引退した息子は、受験生なので学校を終えるとまっすぐ家に帰ってきて、夜遅くまで机に向かっている。
今日もそうで、勉強中の息子に向かってオレが、じゃあ、行ってくる、と声をかけたのだ。
これから仕事だ、と答えると息子は「こんな時間からか。先方は大丈夫なのか」と聞くので、先方の指定がこの時間なのだよと教える。
な、ブラックだろ? ブラックな業界のブラックな客のブラックな仕事なんだよ。
そのブラックから仕事をもらっているんだからお父さんは最下層なのさ。底辺なのさ。地底人なのさ。
もう、カネでももらわなきゃやってられねえよ。
「もらってんじゃん」と息子。確かにそうだ。
受験勉強に励む高校生の息子に愚痴をこぼす親もどうかとは思うが、そんなことには委細かまわず、息子はまた机に向かうのだった。

「雨に消えた向日葵」吉川英梨・幻冬舎Kindle
物語の終盤、脇役の女刑事がつぶやく。「失踪事件が一番難しいの」と。もちろん物語のなかの事件を指している言葉だが、おそらくは作者のホンネでもあるのだろう。冒頭、美少女と街で評判の小学生が行方不明になる。夏のゲリラ豪雨の夕方だ。そしてギリギリの終盤になるまで、少女の行方は杳としてしれない。死んでいるのか、生きているのか。生きているなら、どこにいるのか。そして犯人は誰なのか。ただ少女がいなくなったという謎だけで物語を引っ張っていくために、作者はこれでもかとばかりに様々な仕掛けをぶち込んでくる。まさに「失踪事件が物語として一番難しいの」といわんばかりに。そして、仕掛けられたサブストーリーが実に胸くそ悪いモノばかりで、その胸くその悪さが、物語の展開への興味とつながる。まったくもって飽きさせない。主人公の40代独身のおっさん刑事がなかなかいいキャラクターをしていて、独身である理由だけでも、物語になかなかの奥行きを与えている。警察小説の傑作だろう、これは。


2019.10.20
鳥栖と磐田の泥沼の底辺争いが白熱してえらく面白かったとか、守備ガバガバの金沢が山形に勝ったのはほとんど事故だとか、Jリーグファンが目くそ鼻くその時間を過ごしている間に、ラグビーさんはすごいことになっていたようだ。
ラグビーさんは、とにかく爽やかである。
大宮と浦和のサポーターが激しい罵り合いを繰り広げ、ガンバとセレッソのサポーターが入場前から跳び蹴りの応酬をしていたのに比べると、ラグビーさんはとにかく爽やかなのだ。清冽である。
ゲームが終わった後にノーサイドと言い合って握手するファンの爪の垢を、寄れば乱闘を繰り広げる松本や清水のサポーターにのませてやりたいくらいだ。
そんなラグビーさんで唯一やめてほしいのが、あれだ、スティックバルーンだ。長い風船みたいなやつ。
スタジアムではわからないが、パブリックビューイングではあれを打ち鳴らすのがお約束のようだな。シャカシャカ、シャカシャカ。にっぽんがんばれー。シャカシャカ、シャカシャカ。
うるせえよ、うるせえんだよ。すげえ耳障りなんだよ。目障りなんだよ。
そもそもあれはバレーボールで始まったのだろうな。
まあ、サッカーだってJリーグバブルの頃は、ブブゼラでブーブーうるさかったから言えたものではないが。
やっぱり声と手拍子だけでいいんだよ、応援は。
というわけで、ラグビーさん、お疲れ様でした。


2019.10.19
アルビレックス新潟、終戦である。
いや、まだ数字上はJ1昇格の可能性は残っているのであるが、残りの対戦相手などを考えると、今日のゲームは絶対に落としてはならなかった。それは選手、サポーター全員の共通の意思であった。
監督だけがそのことを理解していなかったのではないかというぐらい、監督が悪手を繰り出した。
まず先発起用のカウエだ。今年後半になって極端に状態が悪くなったカウエ。最近は深夜3時にインスタを上げるなど生活態度がとてもアスリートのそれだとは思えないものになっている。案の定、先日も途中出場のピッチではただふらふらとただよっているだけの、なんちゃってボランチだった。
今日もでくの坊のでき。おかげで相棒の戸嶋がその介護に追われ、その隙を突いてドスンと入れられてしまった。
さすがにカウエは後半頭から交代させられたが、ボランチが前半で終了だなんて、起用ミス以外のなにものでもないわ。大宮があっさりクビを切ったのも、これだったのか。
昨年はあんなによかったカウエ。いったいどうしたというのだろう。ふてくされたのか。これでは来年はもう見たくない。
カウエが起用ミスなら、采配ミスは後半のフランシス投入だ。1-2となって相手が守備を固めて引きこもっているところに、スピード勝負のフランシスを入れてどうする。スペースがあってこそ活きるのがフランシス。混雑した場所では並み以下の働きしかできない。
案の定、ゴール前の絶好機を二つ外した。こんなに込んでいる状態なんだから、矢野を入れて放り込みが得策だというのは、素人サポーターにもわかるというのに、あの監督ってば。
今さらではあるが、まったく腹立たしいわ。
もう今年は残されたゲームを、上位いじめに使おう。
むしろオレは、J1の残留争いのほうがよっぽど面白い。鳥栖が勝って湘南がとうとう落ちてきた。パワハラ監督が消えて、湘南洗脳サポーターは「どうしても湘南をJ2に落としたいJリーグの悪意を感じる」と、もはや陰謀論である。わははは、片腹痛いわ。パワハラがなきゃ勝てないのはもともとが弱いからじゃ。
何よりもあのキーパーを切らなきゃダメだ。明らかにチームのガンだろう、秋元。J1で最も下手なキーパーなのに、古参というだけで仲間を怒鳴りまくっている、パワハラそのものキーパーだ。自分のミスで失点したというのに怒鳴りまくっているのだから、後方からそんな怒号を浴びせられるフィールドの選手が、やる気をなくしても当たり前だ。
あとは名古屋が落ちてきた。あのメンバーでどうして降格争いなのか、さっぱりわからないが、そこがサッカーの面白いところだな。アルビレックス同様、監督がアホなのだろう。風間。
浦和はギリギリ踏みとどまっている。なんとか降格は逃れそうだ。
理想としてはアルビレックスがJ2の6位からプレーオフを勝ち上がって、浦和と入れ替え戦を闘うというのを夢見ていたのだがなあ。どちらもかなわなくなって残念だ。
まあ、冷静に考えれば夏の時点でもうアルビレックスの昇格は消えていたわけだから、秋になってからの連戦連勝に、もう少しだけ信用してみるかと気を許したのが間違いだ。悪い女にだまされる男の典型じゃないか、これは。
まったくアホらしい。


2019.10.18
オレの卒業した小学校は、子供の数が減ってずいぶん昔に廃校となった。亡くなった父は、廃校記念の記念誌作成に一生懸命に取り組んでいたっけ。
小さな集落のシンボルのような存在で、オレの親はもちろんのこと、誰の親も、誰の祖父も、誰の先祖も、みんなその小学校を卒業したのである。
運動会ともなると、それは集落を挙げての一大イベントだ。
子供が通っている家庭はもちろんのこと、通っていない家庭もお弁当をたくさん抱えて応援に駆けつける。地域の子供はみんなの子供。誰が走っても、誰が転んでも、誰もが大声援だ。
当然、昼ご飯も誰彼かまわず一緒に弁当を広げた。
今ではもうそんな風景はあり得ないものとなってしまったが、かつてはそんなふうに小学校というのは地域の人たちに愛されたものだった。
信じられないことだが、オレの卒業式では、式典の後に親たちが教室に集まって宴会を始めた。酒を飲み、煙草を吸っている(教室内!)親たちの前でオレたち卒業生は、卒業の合唱などを披露し、真っ赤な顔をした父親たちがやんやの喝采を送ってくれたっけ。たぶん先生も一緒にいたはずだ。
そんな小学校が廃校となり、近隣の小学校と統合して、新しい小学校が誕生したのは10年前。その10周年記念式典のイベントに、ということで、オレの遊び歌バンド・たんさいぼうが招かれたのである。
つーても、新潟である。
オレ一人の出張なら新幹線でサクッと片付けるのだが、5人のバンドが機材とともに乗り込まなくてはならない。当然、前泊ということになった。
前泊はいいのだが、クルマはというと、オレのシエンタである。シエンタ1台におっさん5人が乗って、そして重いPAや楽器などの機材一式、されには各自の荷物などを積み込んで走らなければならないのだ。
果たしてどうなることやら。本来ならエスティマぐらいレンタカーを用意すべきところだが、予算がないという。仕方ない、シエンタにおっさん5人、と腹をくくったわけだ。
念のためタイヤ館に行ってタイヤを見てもらい、窒素を充填して空気圧を高めにしてもらった。それでもおっさん5人が乗って、PA、楽器を積み込んだら、沈むこと沈むこと。もう笑っちゃうわ。
そんなひどい状態でも、なんとか新潟まで泊まりがけ往復をこなしたのである。
これが思ったほど大変ではなく、いや、車の中が窮屈だったのは確かだが、決して苦痛かというとそんなことはなくて、むしろとても楽しい時間だった。
車の中にぎゅうぎゅう詰めになり、休み休みしながらよろよろと走り、そして安宿に泊まるという、おい、オレたちは40年前の学生時代そのままのことをやってるよ、と思わず笑っちゃうような、そんな時間だったのだ。
一緒に行った仲間4人のうち3人は、学生時代に夏休みを利用してオレの実家に遊びに来ている。その3人が40年後に再びオレの故郷に来てくれて、そしてこうして一緒に酒を飲んで同じ宿に泊まるという、笑っちゃうような、ちょっと鼻の奥がツンとするような、ひとときなのである。
これもまたLife is greatの話。アクツくんに続き、今週はいろいろと感じ入ることが多い。
こんな素晴らしい時間を持てて、機会をつくってくれた弟に感謝だ。


2019.10.17
新潟での仕事を終えて、昨夜はそのま新幹線で群馬県に入り、熊谷からタクシーで太田市というところに移動した。タクシーで県を越えるという豪気な移動である。
ホテルの前でタクシーを降りて一同仰天。「セクシーパブ スーパー越後屋」というキャバクラらしき巨大な店がホテルの前にそびえ立っている。この手のピンク色の店が、そりゃもうずらりと。
色町というわけでははなくて、普通の居酒屋もたくさんあって、ピンク・ピンク・普通・ピンク・ピンク・普通というローテーションだ。
チェックイン後、一人で酒を飲みに行こうとして仰天。駅前のやたらと広い通りなのに、通行人より多い客引きがわらわらと湧いている。ヤツらは、出張者とみるや雲霞のごとく襲いかかって、なんとか店に引き込もうとする。
200メートルも歩いて、さすがのオレもこりゃたまらんと引き返した次第だ。
結局交番近くの庄屋に突入。嵐の中で見つけた灯台の光のようだったぞ、庄屋の看板。
こうした太田の惨状というかアナーキーというか、それは実は広く知られていたようで、報告したオレのFacebookには「太田はヤバい」というコメントが続々とつく。某有名弁護士からも「太田はヤバい…」とついたのを見て、ガチだったのかよ〜と震撼したのだった。


2019.10.16
新潟のホテルで朝飯を食う。ビュッフェ。米が新米の魚沼コシヒカリ。旨いよなあ、新潟の食い物は。満足して部屋に戻り、出かける準備をしてたから、ありゃま、テレビのリモコンがない。
昨夜は日本代表の試合を見ながら寝落ちしてしまったので、リモコンは確実にこの部屋の中にあるはずなのだが、見あたらない。うーむ。
シーツをひっくり返し、はいつくばってベッドの下までのぞき込んだのに見つからない。いったい何を探しているのか。オレは井上陽水かよ。
結局あきらめて、チェックアウトの際にフロントの姉さんに、ごめんなさい、紛失してたら弁償しますので、と謝る。
姉さん、にこにこしながら「探しておきますねえ」と答える。いい人だなあ。
今日の最初の取材先は、なんとアルビレックス新潟の練習場のすぐ隣の工場。途中、クルマの中から背を伸ばして練習グラウンドを見やる。見えない。一瞬だけ飛び込んできたブラジル人らしいのは、あれは、サントスではないか。
しかし、いつも息子とアルビレックスの練習を見に来ているその隣で仕事とは、なんか不思議な気分だな。
移動して、午後は別の工場へ。
同じ敷地内にある社屋の看板を見て、もしや、と思って確かめたら、ビンゴ。中学、高校の同級生だったアクツくんの勤務する会社だった。さっそくフェイスブックで連絡すると、会社にいるという。そこでのこのこと会いに行った。
受付で会ったアクツくん、40年ぶりじゃね? 
おお〜、アクツ、おお〜、元気かよ。がっちりと握手する。
前を歩くアクツの背中の動き方が、体操部の主将として女の子の声援を浴びていた高校時代の仕草そのまんまで、その背中を見ながら、おお、アクツだ、とオレはちょっと感動する。
中学時代、オレはGSや沢田研二のコピーバンドをつくって、ギターを弾いていた。そのバンドでボーカルをしていたのがアクツ。沢田研二のまねをして「とっし上のひっと〜、うっつっくっしーすぎーる〜」と歌っていたっけ。
体操部の部長だけでなく、生徒会長で、勉強もできて、その上の沢田研二だったから、アクツのもてることもてること。
練習場所はオレんちの土蔵。大きな味噌だるから味噌の香りがぷーんと漂う練習スタジオだった。
そんなすべてが懐かしいなあ。
チームで動く仕事ゆえ、オレは10分しかアクツの会社にいられなかったけれど、久しぶりにあえてうれしかったよ。なんだか、味噌蔵スタジオで沢田研二のまねをしていたアクツと下手くそなギターを弾いていたオレに、お前たちは45年後に再会して握手するんだぞ、そのときアクツにはもう孫がいるんだぞ、そういう人生が待っているんだぞ、と伝えてやりたい。というか、実はあのとき、未来のオレたちがすぐそばでそんなふうに教えてくれていたのかもしれないなあ。
そんな胸熱なことが浮かんできた、今日の再会であった。
まったくポール・サイモンの言うようにLife is greatだ。


2019.10.15
明日の新潟での取材仕事のため、本日は前泊である。
新潟出身だから新潟ののホテルに泊まるということはあんまりなくて、せっかくなので実家には泊まらずに、ホテルする。
晩飯は、近くの居酒屋だ。
新潟を離れてわかったことはいくつもあるが、新潟の食い物は旨いというのもその一つである。鮭なんて最高だぞ。
というわけで、鮭の食える店を探して入る。
焼いた鮭と、鮭の酒浸しを肴にハイボールだ。ああ、旨かった。
ホテルに戻って風呂に入り、日本代表のゲームを見ながら前半で寝る。0ー0だが、これは楽勝だろう。なんとかスタンは、あんなに走らされて、後半までもつわけがない。
それにしてもスタンドの応援はなかなか見事だったなあ。中央アジアってあんな空気なんだ。ちょっと魅力的に見えた。


2019.10.14
武蔵小杉の話題は実に興味深いのだが今日はいったん別の話題。そうである。町田である。ゼルビアである。
J2の町田ゼルビアは、大きなスポンサーを持たない市民クラブとしてここまでやってきた。市民? 県民だろう。
いやいや、町田は神奈川県ではなくて東京都。嘘つけ、東京ならば、なんであんな山の中にホームスタジアムがあるんだよ。
そんな町田を買ったのが、オレの嫌いなサイバーエージェントの藤田。この場合の「嫌い」は、会社と個人の両方にかかる。
実際、オレは藤田のことを社会人1年目で、カバンを抱えて飛び込み営業していた頃から知っている。あんな小僧が金持ちになって悔しい。けつまづいてしまえと思う。
それはともかく、町田を買ってしまった藤田は、渋谷が大好きだということもあって、東京だか神奈川だかわからない山の中なんかにいられるかよと、移転を画策する。
藤田の馬鹿は、実は青山学院大の卒業なのだ。よく見たら青学でも経営学部じゃねえか。アホの経営、間抜けの経済というのは青学では定説となっており、経営学部なら藤田が馬鹿なのもしょうがねえよな、おい。
こんな馬鹿に買われてしまった町田がもっと馬鹿という話なのだが、ついに藤田は行動を起こし、ゼルビアという名前を捨てて「FC町田トウキョウ」という名前にすることを発表する。だははは、だっせー。だっせーよ。
いや、ちょっと待て。毛利元就の「三本の矢」を「サン(三)フレッチェ(イタリア語で矢)」とした広島はダサくないのか。道産子をひっくりかえしたコンサドーレはどうなのだ。いやいや、釜玉うどんのカマタマーレこそ、極北ではないのか。
ともかく市民クラブとして長年愛してきたゼルビアという名前をあっさり捨てるという決定に驚愕し、激怒し、号泣したのが町田サポ。そりゃあオレだってアルビレックスという名前を捨てて「FC新潟トウキョウ」なんて名前になったら激怒する。
そもそもゼルビアという名前は、町田市の木であるケヤキの英語名「ゼルコバ」と町田市の花の「サルビア」を混ぜた名前だ。地元愛にあふれる、すてきな名前ではないか。
藤田の馬鹿は、そんなことを知ってか知らずか、いや、馬鹿だから聞いたのに忘れたに決まっているのだが、「ゼルビアなんて覚えにくい。トウキョウにしましょう」と言い放ったのである。
さらに「名前を書き換えるための横断幕なんて私のポケットマネーで買い直します」とまで暴言を口にし、みんなで金を出し合ってクラブを支え、応援してきたサポーターを小馬鹿にしてみせたのだ。横断幕一つだって、みんなで金を出し合って大切に使ってきたことに価値があるというのに。
なぜトウキョウという名前を付けたかというと、ブランディデングのためだそうだ。ここが大いにずれているのだが、藤田の馬鹿がいずれ渋谷へのホームの移転を狙っているのは明らかで、町田の名前すらも消滅し、「FC渋谷トウキョウ」というチーム名に変えるに違いない。
渋谷・トウキョウとつけばブランド価値が上がるというわけだ。だが、そもそも渋谷やトウキョーにブランド価値があるというセンスがずれていて、誰もが渋谷や東京に憧れていると思うのは大いなる勘違い。馬鹿の藤田にはそこがわからない。
そもそも誰もが丸の内で働きたいと思っているわけではないし、誰もが渋谷で遊びたいと思っているわけでもない。蒲田で働きたいという人もいれば、遊ぶの錦糸町という人だっているのだ。
先日は、幡ヶ谷というおしゃれな街にあったオフィスを飯能に移して、とても満足して仕事をしているデザイナーに会ったけど、東京に誰もが価値を見いだしているわけじゃないんだよね。
藤田がそんなこともわからないのは、青学経営出身の馬鹿だからだ。
そして、馬鹿なものだから、サポーターから激しい抵抗にあったら「すいませんでした、保留します」と簡単に引っ込めてしまった。この根性のなさ、見識のなさは、さすが青学出身である。
ZOZOの前澤と同じ匂いのするこんなヤツに、そもそもチームを買わせたことが間違いだったわけで、楽天の神戸だってうさんくさい。有名経営者が参入してまともなのは、V.ファーレン長崎のジャパネットたかた・田社長くらいのものだろう。
という具合に町田が揺れ動いていて、町田のサポは頑張って欲しいのだが、藤田の馬鹿にJ1なんて簡単じゃんと思われたくないので、昇格はあきらめてください。


2019.10.13
荒川が氾濫するのしないのというギリギリの攻防は実に手に汗握るもので、早朝からネットに釘付けだ。
つくづく民主党政権の馬鹿どもに腹が立つ。「堤防なんていらない」と仕分けた台湾人はほっかむりだし、「日本死ね」とはしゃいでた不倫ばばあは日本が死ななくて悔しがってるだろう。
冗談はともかく、八ッ場ダムがなかったらどうなっていたんだ。本格運用は来年の春で、それに備えてテスト運用を10月1日に始めたばかりというから驚くではないか。通常、ダムというのはとんでもない圧力がかかるものだから、少しずつ水を入れていって、何か問題はないか、地盤にゆがみが生じないかなど、確認しながらそろそろと運用を始めるものらしい。
それがいきなりの本番。日本代表の絶体絶命のピンチに公式戦未出場の新人が投入されて、ロスタイムにゴールを決めたようなもんだわ。
各地の被害は甚大で、怒りやら悲しみやら無力感やらが世間を覆う中、武蔵小杉のタワーマンションが我々の心を癒やしてくれた。
武蔵小杉には立派なタワーマンションが林立し、セレブの皆さんがお互いをマウントしながら、おホホホと笑いながら暮らしている。数年前までは薄闇が広がる危ないエリアだったのに。
だが、いくらセレブ様が集まっても、しょせんは川崎。民度の低さはいかんともしがたく…なとど陰口を叩かれている街である。オレが言ってるんじゃないよ。
そのタワーマンションの一つで、今回の台風により受変電施設が、何のはずみか、水を浴びて故障してしまった。
特注の受変電設備だから、作り直して取り替えるっていっても数ヵ月はかかるのだが、その間、電気が使えない。つまりタワマンなのにエレベータが使えない。電気もつかない。風呂も入れない。
いや、それだけならお気の毒という話なのだが、笑いを引き起こしたのは、トイレも使えなくなるということである。どうも電気が止まって地下にある汚水槽からの排水ができないため、上層階からトイレを流すと下層階のトイレにあふれ出てしまうらしいのである。なので、マンションをつくった三井不動産が大慌てで「1ヵ月、トイレ禁止。かわりに廊下の簡易トイレを使うこと」というお触れを出してしまった。
ネットの皆さんの喜ぶこと喜ぶこと。早速、ウ*コマンションを語るスレッドが立ち、武蔵小杉ならぬ武蔵ウ*コ杉という地名変更が提案される始末。
さあ、セレブの皆さんが1ヵ月もトイレをガマンできるだろうか、できるわけがない。ならば1ヵ月のホテル暮らしかと思えば、本当のセレブは川崎なんかじゃなくて港区に住んでいるわけで、結局、武蔵小杉のタワマンに住んでる人は武蔵小杉に暮らす以外にないのではないか。悲惨よのう。
繰り返すが、オレが言ってるわけではないからね。ネットの話だからね。
このタワーマンション事情は、今後も注目である。
それにしても武蔵小杉地域の下水事情は、急増する人口にとても対応できない脆弱さだったようで、吹き出した泥水は、多摩川の決壊でもなんでもなくて、要するに下水からの逆流だったとは仰天だ。
するってーと、あの駅前の泥はウ*コ混じりってわけで、あれか乾いて巻き上がる粉塵はウ*コ入りということになって、そりゃあ、JRの電車が「武蔵小杉駅は、冠水のため通過しまーす」と言い訳してでも立ち寄りたくないというのも当然に思える。
そんなふうに台風のあれやこれやを、こちらは練馬区最強などとふんぞり返りながら高みの見物のわけだが、ラグビーが大騒ぎしている中、こちらはいつものアルビレックスである。いかん、アルビレックスのゲームがある日は朝からそわそわして、仕事が手に付かない。
今日の相手は、愛媛だ。苦手の愛媛だ。なにしろ、今まで一度も勝っていないのだ。
だが、今日は違った。前半終了間際に本間至恩のスーパーゴラッソが決まり、その1点を守り切ったのである。今までなら、この流れだと同点、逆転とやられていたのだが、今日はしっかりしのぎきった。ホッとした。
おかげで、ちょっとネットもざわざわしてきたのだが、いやいやまだだ。オレはまだ信用していない。次のゲームにも勝ちきることができたら、ちょっとは本気で奇跡を応援してみようかという気持ちになっているが、今日はまだだ。
でも、次の試合はたんさいぼうのライブで観られないんだよねえ。くっそう、なんてこった。キャンセルしてやろうか、ライブなんて。


2019.10.12
畑、最強。
いや、実際に甚大な被害が出ているんだからはしゃいでちゃいかんのだが、しかし、畑は最強だと実感したのだ。
我が家の隣にはサッカー場くらいの畑が広がっているのだが、その畑が雨水を吸い込む吸い込む。正確に言えば、畑に雨水がしみこむしみこむ。とんでもない大雨だというのに、ちっとも水がたまらない。水はけ最高。
夜9時半頃、ぱたっと雨風が止まって、おー、今は台風の目が上空を通過してるぞ〜とはしゃいだ程度で、我が家はまったく何の被害もなかった。一番ビビった瞬間は、地震で家が揺れたとき。震度2。
まあ、なにごもとなくてよかったわい。長野、栃木の人たちは気の毒だが。なんとか一日も早い復旧を。


2019.10.11
くっそう、ろくでもないメールばっかりだとか何とか愚痴を書いてしまったが、そういうのはあまり格好いいものではないな。というか、格好悪いな。愚痴は腹に収めなければ。
と、反省するオレであったが、反省しないのは台風の野郎で、今度のはひときわ大きいとか強いとか。威力抜群なので、9月のJ2MVPをとった我らがレオナルドにちなんでレオ台風と名付けよう。
台風で困るのは、停電である。
ところが我が家は今年、エネファームを導入した。家庭内発電である。おかげで停電になっても電気が使えるのだ。わはははは、オレ、勝ち組。
あ〜、早く停電にならないかな〜。いやいや、そういうことも書いてはいけないのだ。反省する。


2019.10.10
本日は朝から一日かけて5人も取材だ。さすがにぐったりする。
忙しさが続いていて(それなのに請求書がまだ発行できない仕事ばかりだからカネがない。すっからかん)、肉体的にもそうだが精神的にもけっこう弱っている。
なんというか、容赦なく飛んでくるメールの数々が、いちいち疲れさせてくれる。メールの文章が下手すぎで、読み解くだけで疲れてしまうのだ。
メールは便利だが、疲れるなあ。なんでこの案件にあんたが口を挟むのだ、ということも多い。飲まなきゃやってられねーよ。
「楽園の真下」荻原浩・文春Kindle。いやあ、ひたすら続きを読みたくて、電車を降りたくないという気持ちになった本は久しぶりだ。文句なしに面白い。とにかく面白い小説を読んで時間を忘れたいと思ったら、おすすめの作品だ。ただし、人を選ぶ。誰にとっても受け付けられる作品ではないのも確かである。舞台は離島。東京から週に一度の定期便で一日がかりでしか行けないという絶海の孤島だ。ここで生物に異変が起こり、カマキリが巨大化する。この巨大カマキリと人間の闘いが主眼だ。パニック小説なので、話は想定通りに進む。たぶんこうなるだろうと思った通りに展開するし、こいつはきっと殺される、と思った人間がちゃんと殺される。そんなふうにストーリーの先は簡単に読めてしまうのに電車を降りるのがもったいないほど面白いのは、ひたすら文章が上手く、運び方が上手だからだ。なぜカマキリが巨大化したかというと、ある寄生虫が原因なのだが、この寄生虫が恐ろしいことに人間にもとりついてしまう。そのあたりの描写、宿主だった人間が死んだのでその体内から寄生虫が湧き出てくる場面などは、とても食事前には読めないグロさ。こんなふうに虫や寄生虫の描写が多いので、読む人を選ぶのだ。いやはや、実にそのシーンを想像しただけで怖気だつような描写で、それだけ作者の描き方が上手いのだ。オレにとって荻原浩や奥田英明といった作家は、新刊が出たら、ハードカバーで読むか、文庫になるのを待つか、そのボーダーラインの作家だ。この新刊は、目黒孝治がべた褒め。そんなにも褒めるならハードカバーだな、ということで発売すぐにKindleで購入した。それに十分見合うだけの面白さということで、虫が嫌いな人もぜひ読んでみて欲しいと思うのだった。


2019.10.09
心不全パンデミックという話を聞いた。
現在、死因のトップはがんで、2位が心不全である。この先、高齢化が進むにつれて心不全の患者が激増し、高齢心不全患者が街にあふれて、病院が収容しきれなくなったり、医療費がとんでもないことになったりするそ予想されている。
これが心不全パンデミックだ。うーむ、困ったものだ。決して人ごとではない。
うーむうーむといいながら、今日オレはかかりつけのタコタコ医院に行って、インフルエンザの予防接種をしてもらった。3500円。
「ちょっと痛いよ〜」といいながらオレに向かって注射器を振りかざすタコタコ院長にインタビューしたら「もうウチにもインフルの患者が来てるよ〜」とのことであった。
そうである。今年のインフルエンザは早くて、いつもより2ヵ月前倒しで流行すると言われている。例年は12月に流行が始まるから、今年は10月、つまり今月から流行が始まるということだ。
毎年我が家は早めに家族全員が予防接種を受けるが、今年は息子が受験だから早期の接種を厳命する。それでオレがトップを切ったというわけだ。
今年のインフルは早い。皆さん、気をつけましょう。
ただ、ワクチンは大量に製造されているようで、12月ぐらいまでは確実に手に入りそうとのこと。まあ、焦ることはないが、早めに打ってもらうといいと思うよ。
心不全やインフルエンザや、まったく健康に生きていくのも大変だなあ。


2019.10.08
湘南ベルマーレの監督であるチョウ・キジェがJリーグファンから指を差されるようにして笑われているのは、自分は選手やスタッフが起きあがれなくなるくらいに精神的ハラスメントをしたっていうのに、いざ自分がメディアから糾弾されたら「メンタルが厳しいので」と逃げ回るばかりだからだ。
どんなに絶望的な試合展開となってもあきらめずにぶっ倒れるまで走り続けるチームに育て上げたのは、人を人とも思わないハードな練習があったわけで、それならば「これがオレのやり方だ」と仁王立ちして胸を張る、そんな姿勢を見せて欲しかったのだ。
それなのに「メンタルが〜」と逃げ回っているのだから、なんつー情けない男なのだ、このおっさん、信念を貫いたんじゃなんったのかよ、と呆れかえっているのだ。
まあ、キジェはもう無理だろう。やったことがひどすぎる。
差別反対、暴力根絶。そんなセレモニーをやった直後にパワハラ監督がチームを指揮するなんてお笑い草だし、スポンサーだって呆れかえるだろう。そんなことも想像できないJリーグとチームは、まったくどうかしてるわ。


2019.10.07
本日はオレのバンドのライブである。
会場は、さいたま市の小学校の障害児のクラスだ。
毎年、この季節に呼ばれて行ってて、今年で6年目である。
すると最初に行ったときに1年生だった子が今年は6年生というわけで、ライブ終了後には、そんな子がお母さんと一緒にやってきて「6年間ありがとうございました」とお礼を言ってくれた。一緒に記念写真をパチリ。
そうか、もう始めてから6年にもなるのか。この子も来年からは中学生なんだなあ。
6年間ずっと楽しみにしてくれていたそうで、この親子の思い出の景色の中に、オレたちが少しでも残ることができたら、こんなに嬉しいことはない。こちらこそ感謝だ。
オレたちも案外いいことやってるね〜。
軽口で済ませてはいたが、心の中はうれし涙の大洪水だ。


2019.010.06
当たり前のことではあるのだが、フリーで仕事をしていると、名刺の手配も自分でやらなくてはならない。
自分の好きなデザインの名刺を用意できるというのは魅力的ではあるのだが、用意すること自体はとてつもなく面倒くさい。最初の頃は近くの文房具屋みたいなところで適当なのを頼んでいたが、今はもちろんネットで発注である。
たいしたことはしなくて、テンプレートから適当なのを選んで住所や名前を書き込むだけだ。
適当なのを選んでとはいうものの、これがけっこう迷う。
だいたい人からもらった名刺のデザインなんて覚えていないどころか、すぐに机にしまわれ、数日たったらぽいされちゃうようなものだから、どんな名刺を使おうとまったく影響はない。それでもやっぱり見栄を張ってしまうのはオレがちっちぇーからか。
まあ、よい。
今まで気に入って何年も使ってきたデザインがあるのだが、ネットの名刺屋の馬鹿野郎が突然そのテンプレートを廃版にしやがった。仕方なく新しいデザインに切り替えたが、これがどうもしっくりこない。
それでまた新バージョンのさらに新バージョンを検討し、発注したところだ。
そして、発注した直後に、事務所の名前を忘れていたことに気がつく。だああ〜。
まあ、フリーだから個人名で仕事をしているわけで、事務所名がなくてもまったく差し支えはないのだが、事務所の名前を入れておくと、特におっさんたちが「おお、社長さんでいらっしゃいますか!」と無駄に驚いてくれる。
姑息なこけおどしにはなかなか効果があるので、やっぱり事務所の名前は入れておくべきだったなあと後悔中。オレってどんだけちっちぇーんだ。


2019.10.05
えーと、レオナルドが4点で、渡辺アラタが1点だろ? あと1点は、誰だっけ? 「オウンゴールだよ、オウンゴール」と息子。ああ、そうそう、オウンゴールだった。
というぐらい、誰が得点したかも覚えていられないくらいの大勝利だった。鹿児島相手に、アルビレックス、6-0である。
前半を終わって3-0というわけで、勝利は確定。だがこっちにはレオナルドの得点王がかかっている。攻撃の手は緩めないのだ。
大丈夫、きょうの鹿児島の出来なら、レオナルドはハットトリックいけるぞ。
誰もがそう思ったのだが、終わってみたらなんと4得点だ。
笑っちゃうのが4点目のゴールで、相手のセンターバックの7番がゆるーくパスミス。そこをかっさらったレオナルドがキーパーの横をすり抜け、なんと歩いてゴールだ。シュートではない、ボールを転がして、一緒に「せーの」という感じでゴールに入ったのである。
4分55秒ぐらいから。DAZNもよほど面白いシーンだと思ったか、リプレイでもじっくりと見せてくれる。
いやあ、珍しいものを見せてもらったということで、スタジアムは実にほのぼのとした空気が漂う。
そしてオウンゴールの6点目。絶好のクロスがレオナルドの前に入ったと思ったら、またもや7番が邪魔をして、ヘッドでそらそうとしたボールが実に絶妙なコースでゴールに吸い込まれていったのである。
素晴らしいタイミングで飛び込んだというのに目の前でボールを奪われてオウンゴールを決められてしまったということで、レオナルドの怒ること怒ること。かわいそうに、相手の7番はオウンゴールをしてしまって敵であるアルビレックスに怒られる始末だ。
なんのギャグだ、これは。
こうして6-0の快勝で、レオナルドは24点で得点王争いのトップに躍り出たのである。
相手のセンターバックの7番は、1ゴール2アシストの大活躍。ただしすべてアルビレックスに対してだが。がははは。
7番を背負ってセンターバックにいるという時点でチーム事情がしれて、もはや同情しかないのだがな。 メンタルが崩壊しないか、心配である。
こんなチームのこんな闘いを応援するためにわざわざ鹿児島から新潟までやってきたサポーターが不憫である。もっとその鹿児島サポーターは、新潟サポーターの掲示板にやってきて「なんだか、かえってすみませんでした」と謎のごめんなさいを書き込んでいたのが笑えた。
まあともかく、昇格も降格もなくなったチームとしては、こういうお祭り騒ぎで盛り上がるのが楽しいのだった。特に本日は、あの早川史哉がスターティングメンダーとしてピッチに帰ってきたのだ。
U17の日本代表で10番を背負って、ブラジルと闘った男である。それがプロデビューしてわずか3ヵ月で急性白血病になり、闘病生活だ。それは実に衝撃的な出来事で、せめて命だけは、とみんな祈ったものだった。その史哉が、白血病に勝って、ピッチに帰ってきたのである。もうそれだけで涙だ。
しかも90分フルタイムの活躍である。体力的にやや厳しく、心配されたが、技術はさすがに代表10番だった男。白血病さえなければ今のA代表でも闘っていたに違い男だ。
白血病から生還しただけでも凄いのに、そこから再びプロサッカー選手としてピッチに立ち、フルタイムを闘うというのは、とてつもない出来事だよなあ。そんな史哉の奇跡を祝うかのような大勝利だった。
史哉のサイドバックのメドが立てば、新井はボランチで使える。あの広い視野と展開力が生きる。なんだか長いトンネルをようやく抜け出た感じだな。


2019.10.04
石神井公園7時12分の急行は激しく混んでいる。それまで約30分、急行が走っていないため、待ち構えていた客をたっぷりと積み込んで到着するためだ。
もはやこれ以上1人も乗れないほどに混雑している状態の車両に、それでも石神井公園駅で急行を待っていた客は突入する。決死の覚悟だ。先に乗っていてすでに疲労困憊の乗客は、そうはさせじと「乗るんじゃねえ」という視線をぶつけてくる。朝からすさまじい闘いだ。
そんな闘いに巻き込まれたくないから、オレは、その数本前の準急などに乗るようにしている。
今朝もそうだ。6時40分台の準急に乗ったら、あらまあ、なんと楽ちんなんざましょ。新聞を広げて読むことさえできそうだ。読まないけど。スマホだけど。
そんな調子でたどり着いた大手町で朝からハードな取材を3つこなし、午後は豊洲でハードな取材を2つこなし、4時前に終えて地下鉄に乗り込む。予定より早く終わったので、クールダウンにどこかでコーヒーでも飲んで帰ろうかなと思ったけど、もったいないからやめた。
そして、これが正解。
居眠りしていたら石神井公園に到着し、ふう、やれやれ、疲れたなあ、でも帰ってから原稿書かなきゃなあと思って改札を抜けたとたん、「人身事故で当分の間電車が止まります」とのアナウンスが流れたのだった。
おお、間一髪じゃねえか。髪が一本分ぐらいのギリギリだったので間一髪。
ふと気づいたら、ちょっと待て、今日は息子が池袋の予備校に行く日。ちょうどこの時間帯じゃねえか。電車が止まって、足止めされてるんじゃないのか。
と思ってLINEで連絡したら、今日はたまたま個人面談とかで早めに予備校に行っていたとのこと。なんとまあ、こちらも間一髪のラッキー君。よかったよかった。
そんなわけで今日は行きも帰りも西武池袋線にあたふたなのだった。


2019.10.03
大手町を歩いていたらミスターミニットを見かけた。言わずとしれた靴修理のコンビニである。
ふと思い立って立ち寄り、時計の電池交換を頼んでみる。実は父親の形見である腕時計がずっと止まったままだったのだ。
そのうち電池を入れ替えてもらおうと思って鞄に入れて持ち歩いて、数ヶ月、そのままになったていたのである。 形見の腕時計ったって、セイコーの安いやつである。高卒で一介の地方公務員として勤め上げた田舎ものだ。高い腕時計なんて持っているわけがない。
ネットで調べたら、当時は一万数千円といったところ。普段の仕事中から使っていた安物だろう。だがオレにとっては世界に二つとない時計だ。
「十分くらいで終わりますよ」とミスターミニットの店員は言うが、アポが迫っていたので、あとで取りにくると告げる。
そして90分後、同じ店でオレは電池を入れてもらって息を吹き返した腕時計を手にしたのだった。
ところが息を吹き返したのは仮の姿。店員によれ、中はボロボロで今は一時的に動いているけれど、ちょっとしたショックですぐに止まってしまうかもしれない、とのこと。「一度、専門店でちゃんと修理してもらった方がいいと思います」とのことだった。
なるほど、やはり全面的な手入れが必要か。それもそうだろうな。しかし、そんなちょうどいい店がどこかにあったっけなあ。
そんなことを思いながら、スーツのポケットに父親の時計を放り込む。まあ、こうして動いている間は、しばらくこのまま使うとしよう。


2019.10.02
午前、竹橋に行く。住商のビルだ。
懐かしいなあ。フリーになったばかりの頃、ここの社内報の仕事をやっていて、当時はこのビルに本社があったものだから、ここまで取材のためによく訪れたものだ。
あの頃とまったく変わらない姿でビルは残っている。当たり前か。
午後、大手町に行く。大手町ビルヂングだ。
ここも懐かしいなあ。社会人になりたての頃、ここに取引先があったので、よく足を運んだものだ。この取引先は、社長が贈賄で逮捕されちゃって、今はもうない。潰れた。
ある朝、起きて新聞を開いたら、取引先の社長が逮捕されたという記事が目に飛び込んできたという経験は、そうそうないだろうなあ。
このビルも、当時とまったく変わらない姿で残っている。当時も古いビルだなあと感心したものだが、あれからさらに40年が積み重なったのだから、すごいもんだ。
そりゃまあ、オレも年を取るわな。
夜、八丁堀へ行く。ここはビルも会社も人もみんな若い。オレも老け込んでいる場合ではないと改めて心を強くする。
帰り道、地下鉄のどこかで車両点検がどうしたとかでちっとも電車が前に進まない。一駅ごとに5分くらい停まって運転間隔の調整だという。うんざりだ。
途中で降りて経路を変えようかと思ったら、今度は山手線が止まっているという。やれやれ。
こういうときはじたばたしないで、じっと待つに限る。結局、40分のところ、1時間半もかかって帰ってきたのだった。
一日、疲れたのだった。


2019.10.01
大手町のカフェで打ち合わせをする。このカフェは、現金お断り、キャッシュレスオンリー、だそうだ。もうこういう時代なのね。
Suicaを使っている息子も、現金がほとんどなくて、支払いに困ることがあるそうだ。
こないだもブックオフのレジで30円足りなくて、恥をかいたらしい。
オレも、いつものことだけど、現金を使うことはほとんどない。ATMで現金を引き出すのも、月に一度だ。 なんてことを考えていたら、げっ、国民健康保険の九月分の保険料を忘れていたことに気がつく。今日は十月じゃねえかよ、オレ。
やべえよやべえよ。現金を持っていないので、あわててATMに走る。息子と一緒だ。だが、現金をおろしたところで金融機関の窓口はもう閉まっていて、支払いは明日以降だ。マズったなあ。今まで一度も払い忘れたことなんてないのに。
まあ、口座引き落としにすればいいのだが、毎月現金で支払うことで、こんなにもオレは搾取されているのかという怒りを忘れないようにしているのだ。その額、なんと毎月九万八千円。不法滞在の中国人の高額医療に使われるなんて、とんでもねえぞ。
キャッシュレス時代は便利だけれど、払うものはちゃんと払わないといけないよね。
「Iの悲劇」米澤穂信・文春Kindle。この著者の作品はなんとなく暗い感じがしてあまり肌が合わないのだが、これは面白く読めた。舞台は、たぶん東北地方の過疎地。廃村を甦らせるべく移住者を募る市役所の役人が主人公だ。都会からそれなりの数の移住者がやっては来たのだが、いずれもクセのある人間ばかりで、人間関係の軋轢から様々な問題が発生し、そのたびに役人たちが右往左往する。対岸の火事を見るような面白さが際立つのは、話の展開や移住者たちのキャラに非常にリアリティがあるためだろう。そんな中でやや異質なのが、主人公の役人が、地元から出て行って都会で暮らしている弟に、法事に帰省するように電話する章だ。過疎地に残ったものと過疎地を捨てたもの、そんな2人が肉親ならではの感情のぶつかり合いをして、要するにもう過疎地は死んだのだという救いのない話になっていく。この、全体の物語の流れの中では浮いてしまっているような章が、実は物語全体に深みを与えていることに、やがて気がつく。タイトルはエラリー・クイーンの例のシリーズに乗っかったものだが、物語を締めくくる最後のフレーズはあの有名なミステリーに乗っかっている。


2019.09.30
早稲田の学生にインタビューするために、理工学部の校舎に行く。へえ、理工学部って早稲田にあるんじゃなくて、ちょっと離れた学習院の近くなんだね。
早稲田の本校舎は何度かしか行ったことがないから確かなことはわからないが、理工学部はこれまた雰囲気が全然違う。きっとあれだよ、理工学部さんは早稲田の他の学部のことを馬鹿だと思ってるんだよ。それがこの空気に出ているんだよ。
まあ、理工学部さんがそう思う気持ちもわからなくはないが。お利口学部なんちゃって。
9月末ということで明日からの諸々を前に慌ただしい。
その一つが石神井公園駅前の達也じゃないTSUTAYAの閉店だ。11年間の営業だったらしい。
へえ、ついこないだTSUTAYAができた、でもその立地はTSUTAYAじゃなくてファミレスがよかったのに、と叫んだと思ったらもうそんなにたっていたのかね。
閉店を前にTSUTAYAではCDやDVDvの処分セールを行っていた。昨日はなんでも1枚200円。最終日の今日は1枚100円。
店の前には自転車が山のように駐まっていて、人が群がるのだった。
昨日、息子は欲しいDVDを見つけたのだが、一日待てば半額になるというので昨日は買わずに、今朝、一番でTSUTAYAに向かった。だが、案の定というか、あるあるで、お目当てのDVDはすでに売れてしまっていて、「200円でも買っておくんだった」と地団駄。
娘は、大好きな三浦大知のCDが200円なのを見つけて大喜びでレジに向かったが「やっぱりきれいなのが欲しい」とつぶやいて引き返した。まあ、それがファン心理だよな。


2019.09.29
アイルランドだかグリーンランドだかスコットランドだか知らんが、いくら強豪に勝ったっていっても、しょせん予選リーグの1試合じゃねえかよ。
そう口走ったら、息子に「同じことをマイアミの時に口走ってたら、殴られただろ?」とたしなめられた。
そうである。オレたちもマイアミでブラジルに勝ったとき、大騒ぎをした。新聞は号外を出し、テレビは朝から晩までトップニュースで、城は一躍大スターで千葉にある常称寺まで有名になってしまった。
あのときオレたちは天下を取ったと思ったのである。
だが、世界はたかが予選リーグの一試合じゃんと見ていて、ブラジル人たちも「おー、ニッポン、頑張ったねー、この勝利はお前たちにとっては生涯大切なものなんだろうねえ」と穏やかに笑っていたっけ。
懐かしい思い出である。
ラグビーさんたちも同じ状況かもしれないので、この勝利を大切にこれからも闘って欲しい。
オレはあくまで上から目線なのだ。
そんな上から目線を抱えつつ、今日は東浦和の児童センターで朝からライブだ。
車で走っていると、子供を自転車に乗せたヤンキーママが、交通状況なんかおかまいなしにガンを飛ばしながら走っている。おお、こわ。浦和のサポは今、気が立ってるからなあ。
触らぬ神になんとやら。
ラグビーファンは紳士だから殴ったりしないだろうが、浦和のサポは紳士ではないからどうなるかわからないのだった。


2019.09.28
本日は週に一度のお楽しみのJリーグである。
先週は「修行」と書いたが、今週は「お楽しみ」である。 そうである。勝ったのである。しかも3-0の快勝なのである。
嬉しくて、文末はであるが続くのである。
同時刻では、降格大ピンチの浦和が鳥栖と勝負だ。鳥栖が16位で浦和が15位。負けたほうが降格にグッと近づくという大一番で、こっちの行方も気になる。今年のJ1は、とにかく拮抗していて面白い。
前半を2-0という理想的な形で折り返した浦和だが、後半になって1点返されてしまう。
途中経過をネットニュースで追っていたオレと息子は「おお!これは空気か変わるぞ」と叫ぶ。
するとその直後、鳥栖がもう1点入れて、浦和に追いつく。オレたちも「うひゃーっ」と叫ぶ。鳥栖、やるなあ。すげえぞ、鳥栖!
シーズン序盤にまったく点が取れなくて、サザエさんの替え歌で「得点忘れて〜陽気なサガン鳥栖」と笑われていた鳥栖とは思えない。頑張れ、鳥栖。
アルビレックスを見ながらのそんな応援が届いたか、なんと鳥栖が後半だけで3点目。ついに浦和を大逆転だ!
その時点でアルビレックスはロスタイムに入って、そしてPKを獲得。2-0と勝利を堅いものにしたのである。
よーし、こっちは勝利を決めたぞ。あとは鳥栖を応援しよう。
というわけで、アルビレックスの残りのロスタイムは捨てて、鳥栖のゲームを見る。
すると、なんということだ、疑惑の判定で浦和がPKを獲得し、それをアホの槇野が「お前が蹴るんだ、けんゆー」と杉本にシュートを譲り、杉本健勇はひきつった顔でニコリともせずにPKを決めてみせ、そして鳥栖のスタジアムはため息と怒号に包まれる。せっかく大逆転したのになあ。
この判定はおかしいよなあ、おい。そういいながら試合終了後のアルビレックスに戻ったら、さっきロスタイムに入れて2-0になっていたのに、なんだなんだ、3-0になっている。何が起きた、何が起きたんだ。
あわててDAZNを巻き戻して、ロスタイムの2点目を見て、しびれる。なんだなんだ。この得点は。新井のクロスが神。低空のどんぴしゃクロスで、このクロスだけでオレはおかずなしでメシが3杯食える。
そんな具合に大騒ぎしながらサッカーを見て、実はもう1つの注目カード、ガンバ対セレッソの大阪ヤンキー対決もチラチラと見ていた。こちらは、サポータがとことんアホだから試合前から乱闘騒ぎ。いやあ、大阪の北と南で大戦争だ。
そして夜、今度はJ1最下位、涙目で過ごしている磐田が大分と戦うゲームである。こちらはなんと最下位磐田が空気を読まずにロスタイムに逆転ゴールだ。しかもかつて新潟で大活躍した、オレのお気に入りの山本コースケが決めてみせた。しびれぜコースケ!
そんな具合にJリーグで大騒ぎしていたから、ラグビーで日本がアイルランドに勝ったとか、まったく知らなかった。
へー、そうなの。でも、予選リーグの一勝だろ? なんで騒ぐんだ?
ところが息子にいわせれば「これが洒落にならないジャイキリらしいんだよ」とのこと。世界が驚く、世紀の大金星ということか。へえ、そりゃすごい。
こっちは新潟だ水戸だ浦和だ大分だという争いを繰り広げていたのに、その間、あちらさんは世界を驚かせていたというわけか。ちっちぇーな、オレたち。
それは、伊沢拓司が相撲で白鵬に勝ってしまったようなものだろうか。「いや、そこまでではない。だって伊沢 拓司は絶対に白鵬に勝てないから」と息子。
ならば、白鳳がクイズで伊沢拓司に勝ってしまったようなものか。「おお、それそれ、まさにそれぐらいのジャイキリ」とのことで、日本のラグビーはクイズで伊沢拓司に勝った白鳳と同格というのが今日の結論。


2019.09.27
朝早くから横浜なんていう遠方まで行き、荷の重いインタビューを完璧に片付けたオレは、疲労困憊で石神井公園まで帰ってきた。電車の中でちょっとだけ寝たから、少しはHPが回復してはいるが。
ヘロヘロになって駅前をふらふら歩いていたら、後ろから制服姿の高校生が自転車に乗ってスーイっとオレの前に現れた。
「おかえりっ」。
息子であった。おお、学校が終わって今から塾か。
受験生である息子は、週に一度、池袋の河合塾に通って授業を受けているのだった。
「家に寄らないでこのまま行くところだよ」と息子。
まあ、街中で親の姿を見かけた高校生なんて、普通、親に声をかけたりしないわな。なのにオレの息子は、いつもなんの躊躇もなくこうして声をかけてくれる。嬉しいよなあ。オレ自身の高校時代を振り返って、どうしてこんなにいい息子がオレなんかに授かったのだと、改めて神様に感謝だ。
息子はそのまま「いってきまーす」と駅前の駐輪場に向かう。夜の9時頃まで池袋で勉強だ。
受験生相手に負けていられないっていっても負けるに決まっているが、せめてオレも息子の爪の垢でも飲むつもりで、疲れたなどといわず、もっと頑張らねば、と思うのだった。


2019.09.26
船の墓場という話を聞いた。
それはインドやパキスタンのあたりにあるのだという。
造られてから20年ほどたったタンカーなどの大型船は中古として転売されることを繰り返し、いよいよ古くなりすぎてもう使い物にならないという段階にくると廃棄される。クルマの廃車のようなものだな。
その廃船は、適当にどこかにうっちゃられるのではない。船の墓場まで航行し、そこで処理業者に手渡される。
待ちかまえるのは解体屋だ。
彼らは息絶え絶えとなった船に、それっとばかりに襲いかかり、そして解体を始める。
解体によって出てきた鉄くずや調度品などは、それ専門の業者に引き取られていく。スクリューなどは超合金なので中古市場でいい値段になるのだ。
船の墓場の近くの浜辺には、こうした引き取り業者たちが軒を連ね、市場(いちば)を形成している。
まさに死体に群がるハイエナの如きですねえとオレが感嘆したら、インタビュー相手は「そそそ、まさにそうなんすよ」と大きくうなずいたのだった。
なんだかミステリアスな雰囲気もあるし、ちょっと見てみたいと思った。案外陽気でにぎやかな市場だったりするのだろうが。
世界にはいろんな商売があって、本当に面白いよなあ。


2019.09.25
「文藝春秋」10月号、つまり今でている号は日韓関係の特集なのだが、その中の藤原正彦による、いつもの持ちネタを使った“日韓の国家の品格くらべ”はなかなか興味深かった。藤原正彦は今こそ「慇懃なる無視(benign neglect)を貫け」という。なるほど、うまいことをいうものだと感心。
一方で韓国の人々は、個々人では「惻隠の情」を持っているとも。なんだ、惻隠の情って。そくいんのじょうと読むらしく、哀れに思う気持ちのことらしい。なるほど、手前勝手な都合で逆上するだけの人種ではないということか。
旭日旗へのいちゃもんの付け方などを見るとアタマがおかしい連中としか思えないが、藤原正彦が示すエピソードを読むと、なるほど、中には惻隠の情の人もいるということか。
同じ特集では佐藤優の、これまた持ちネタのインテリジェンスに基づく軍事協定破棄の裏側開設が実に面白い。
国際社会では“先に手を出したほうが悪い”のであって、日本は韓国に先に撃たせることを画策。韓国がGSOMIAを対日カードとして使おうとしているのを察するや、韓国にGSOMIA放棄を宣言させるように周到に追い込んでいったというわけだ。結果、韓国は自ら協定破棄の道を選んでしまったことで、“先に手を出し”た。
実質的にほとんど効力が意味をなさなくなるGSOMIAを韓国自ら破棄するように追い込んだ日本の戦略勝ちというわけだ。
これは、日本が追い込まれて真珠湾攻撃という“先に手を出した”道を選んだ状況とまったく同じ。あのとき、アメリカがハル・ノートを使って日本を追い込んだのと同じ構図だという。
なるほどねえ〜と深く感心するオレであった。


2019.09.24
息子が最近はまっているのが、いしい・ひさいちのマンガである。そう、「バイト君」シリーズだ。
オレも学生時代に読んで、ひっくり返るほど大笑いしたものなあ。40年以上を過ぎても、あの笑いは不滅なのか。凄いことだ。
確か本を持っていたはずだが、今はもう手元にない。惜しい。
Amazonを見ても「バイト君」は古本しかない。そこで時々、思い出したように古本で買っては、息子に「ほれ」と分け与えている。
そんな息子は「オレたちはポケモンにはあまり興味がなかったなあ」といっている。確かにいわれてみれば、ポケモンにも、ドラえもんにも、さして関心は抱かなかった。
「代わりに、こち亀だよ」。
おお、そうだった、こち亀だ。息子も娘も、こち亀を読みながら大きくなったのだった。
あれは息子が幼稚園年少組。床屋に連れて行ったオレは、待ち時間に、「ほれ」とこち亀を渡したのだった。
ん? なんだこれ? という顔をした息子はつまらなそうに読み始め、そして読み終える頃にはだはははと爆笑していたのだった。今でも最初のこち亀は覚えていて「コペンがネタで、いろんなものを半分にして、とうとう最後は新幹線まで半分にして走ってしまうっていうオチだったよ」とのことである。
おお、まさしくこち亀の王道パターンではないか。
以来、こち亀にはまった息子と娘は次から次へと読破していき、あれでいてこち亀は案外に雑ネタの宝庫であるから余計な知識ばかり身につけていったのだった。
なるほど、我が家の子供たちはこち亀で人格形成されたか。
それが今や「バイト君」である。
オレも手に取って読んでみる。だははは〜。おもしれえ〜。やっぱ、いしい・ひさいちは天才である。
「勝負の極意」浅田次郎・幻冬舎Kindle。浅田次郎がなぜ作家になったかということを語った講演会の内容を整理したもの。まあ、あっさりというか、軽く読める。


2019.09.23
オレはラグビーの試合というものを最後までちゃんと見たことがないので、今のワールドカップがどうしたこうしたという話題にはまったく関心がないのだが、それでもラグビーというのはとてもフェアで男らしいスポーツだという知識はある。
レフェリーの判定は絶対だと? レフェリーに文句を言うヤツがいないだと? ノーサイドだと?
どれもこれも信じがたいことだ。
隙あらばレフェリーの目をだましてファールをもらおうとし、痛くもないのに痛い振りをして時間を引き延ばし、ゴール前ではすぐに小学校の子供のように「先生!」と手をあげてオフサイドをアピールし、心の中では正しいレフェリングだとわかっていても嫌がらせのためにあえてレフェリーに抗議し、あまつさえ数人で囲んでは罵声を浴びせ、ゲームが終わればノーサイドどころか目をつり上げたサポーターが相手チームに呪詛を吐き、そしてお辞儀をするレフェリーに一斉にブーイングを送る。
どうやらラグビーでは勝者が敗者に精一杯の拍手を送ることが美徳とされているようだが、サッカーではそんなことをしたサポーターは周囲に袋だたきにされてしまう。
いや、実に、ラクビーは上流階級のスポーツで、サッカーは下層のスポーツと言われるのがよくわかる。
そんな下層のスポーツの、下層のリーグに所属する、下層のチームのアルビレックスであるが、今日、激震が走った。なんと片淵さん、通称ブチさんが辞めるのだという。
片淵といわれてもラグビーファンは100%知らないと思うが、アルビレックス新潟で長く現場仕事をしてきた功労者だ。選手の兄貴分的な存在で慕われ、監督解任時は何度も臨時監督を務めるなど、“きっと今回もブチさんが何とかしてくれる”と頼りにされてきた人だ。
毎回、臨時監督をさせられてきたブチさんは、今シーズン、満を持して正式に監督に就任したのだが、2ヵ月で解任されてしまった。解任されたにもかかわらず、ブチさんはそのまま現場仕事に戻って、兄貴分として存在し続けた。
きっと悔しさに唇をかみしめながら、それでもチームのために真剣に汗をかいてくれた人だ。
ブチさんの後任の監督がでくの坊で、ブチさん以下の成績であるにもかかわらず、解任されない。これはまったく筋の通らないことで、ブチさんははらわたが煮えくり返っていただろう。
そんなブチさんに、故郷のチームである鳥栖からヘッドコーチの誘いがあった。J1である。断る理由など、一つもない。
というわけで、ブチさん、「新潟の街が大好きです。アイシテルニイガタ!」という言葉を残して、九州へと凱旋の旅に出たわけである。
まあ、これほどの功労者があっさりとチームを出て行ってしまったのだ。先月は、やはり功労者だったGKコーチのジェルソンがチームを辞めてブラジルに帰ってしまった。
どうもアルビレックス新潟、本格的に崩壊が始まっているようだ。ちょっと今回のブチさんの退団は、そんな匂いがしてならない。さすがに右派サポーターたちも今回のブチさんの処遇はおかしいと感じたようで、Twitterでチームにブーイングである。
今シーズンはもはやJ1は遠のいてしまい、絶対にJ1に上がりますからと約束して残ってもらった亀田製菓やコメリの大スポンサーからは今期末で三行半が確実である。
もちろん選手もいい条件があればさっさと逃げるだろうし、ブチさんを慕っている選手は鳥栖についていくかもしれない。残るのはJ1からはとても声のかかりそうにない下手くそたち。
ちょっと前までは自国のトップリーグのゲームを楽しんでいたわけだが、どうやら来季からは心を入れ替えて、地元の高校野球チームに「がんばれー」と拍手を送るのと同じメンタルでチームをぬるく見守り、サッカーはDAZNでヨーロッパチームを楽しむ、というふうになるに違いない。まあ、それならそれでいいが。
自国のトップリーグということでは、J1の残留争いがますます面白くなり、磐田と松本は決まりとして、入れ替え戦の危機にあるのがなんと8チーム。浦和も湘南もガンバも名古屋も神戸も降格の危機にあるのだから、実にしびれる。今年のJ1はむちゃくちゃ面白い。
オレと息子は順位表を眺め、残り試合のカードを見ながら行く末を予想しているのだが、とにかく浦和が大ピンチだ。マジで降格の危機に直面しそうだ。
なんせ残り試合に広島や鹿島や東京や川崎といった、水に落ちた浦和は棒でつつけと本気で思っているチームばかりである。こはれ浦和、ガチでヤバいぞ。
そして浦和が入れ替え戦に回るとして、その相手になる可能性の高いのが大宮だ。
考えても欲しい。あの埼玉スタジオで、J1残留をかけて、浦和と大宮が、さいたまダービーだ。近親憎悪で凝り固まったこの2チームがJ1残留をかけるのだから、例えば1-0で大宮が勝っている後半35分なんていうシチュエーションを想像したら、もうそれだけでちびりそうだ。
発煙筒だ、発煙筒! ランチにインド料理のCセットを食いながら興奮するオレに、息子は「おお、すげえ! 見に行こうぜ、埼スタ!」と息子も奮い立つ。
怖いから正面スタンドのいい席にしような、とオレ。この先が楽しみである。ラグビーのワールドカップよりよほど面白いぞ。


2019.09.22
寝転がってインスタを見ていたら、フットボーラーらしき連中が「tango」という大きなフラッグを掲げている写真があった。フラッグには「PLeague Tokyo Japan」とも書かれてある。
眺めながら、しばし、うなる。
うーん、どう見てもこれは「日本のPリーグにタンゴというチームがある」ということではないか。まったく聞いたことがない。頭の中は?で埋まる。
風呂から上がってきて、パンツ一枚、ろくに拭いてもいないので体中お湯がだらだらと流れている息子に写真を見せる。これは何だ?
「ん、なんだこりゃ」と息子。首をかしげたまま、パンツ一枚で早速検索を始める。
ちなみに息子の履いているこのパンツは、腰のところにゴムがない。つまりゴムなしのパンツだ。吸い付くような感触の生地だけでずり落ちるのを防いでいる。
もちろんオレも履いているが、これが実に快適。パンツの腰のゴムがいかに不快な存在だったかがよくわかる。グンゼのエアーズというパンツだ。
ちょっと高い。しかも1年ぐらいするとへたってきて、買い換えたくなる。だが1500円で1年間、パンツのゴムから解放されると思うと、これはなかなかいい買い物だと思う。
それはともかく、tangoを調べていた息子が「うーむ」といいつつ「わかった、実に斜め上だぞ」と教えてくれた。 なんとオレが想像した「日本のPリーグにタンゴというチームがある」ということとは正反対で、タンゴというリーグがヨーロッパにあってその試合が東京で行われた、ということらしい。
リーグtango? なんじゃ、そりゃ。
どうやらストリートサッカーのプロリーグらしい。ストリートサッカー、要するに4人組で行いサッカーのようで、キーパーはいなくて、ホッケーの小さい版のような感じのゲームのようだ。しかし仮にもプロリーグがあるのだから、ヨーロッパではそこそこ知られたリーグなのかもしれない。
いや、そこそこどころではないようだ。日本のゲームには川又や中村俊輔が駆けつけ、マンチェスターユナイテッドのポグバもゲストで登場している。なんだ、ガチだよ、おい。
そんなにも名のあるリーグだとは知らなかった。これは不覚だ。しかもなんというか、このタンゴリーグのロゴがえらくかっこいいのだ。うーむ、シャツが欲しい。
4人で行うゲームということは、よく考えれば我が家は4人家族だから、ファミリーチームを結成して参加すれば「タンゴリーグにタンゴがやってきた!」とネタになるのではないだろうか。ヨーロッパでは特に受けそうな気がする。アルゼンチンタンゴのアルゼンチンでも受けるのではないか。
そう考えると、これは神が丹後家に与えた賜った祝福のスポーツかもしれず、この機を逃す手はない。
おい、我が家でチームをつくってタンゴリーグに参加するぞ!
そう叫んだオレであるが、しかしというか案の定というか、ヨメも娘も何の反応もしないのだった。


2019.09.21
というわけで、本日の修行の相手はヴァンフォーレ甲府である。
甲府のスタジアムは去年、弟と一緒に見に行ったな。なかなかきれいなスタジアムだ。いや、スタジアムそのものはボロなんだが、遠くに南アルプスを望んだ光景が素晴らしいのだ。
もっとも素晴らしいスタジアムではあるものの、ここで面白いサッカーを見たことがない。いつも0-0とか0-1とか、退屈なゲームばかりだ。
だが、今日は違ったぞ。お笑いたっぷりのスペクタクルサッカーだ。
主役は、アルビレックスのキーパーである。
なにしろ「猫パンチ」だ。正面に飛んできたボールを、普通に両手でキャッチすればいいものを、何を考えたか、猫パンチではじいてしまったのである。
それが相手のピーター・ウタカにプレゼントされ、あっさり同点に追いつかれたのだ。とほほ。
しかも直後、キーパーは地面にうつ伏せになって両手をバタバタさせて悔しがる。猫パンチからこの地面バタバタまでが1セットとなって、ネットでも大受けだ。とほほ。
まあしかし、とうの昔に昇格争いはあきらめたし、ここにきて選手自身も昇格は無理と悟ったようだから、別に猫パンチでも悔しくはない。あはは勝った、あはは負けた、とサッカーを楽しむだけだから精神的には非常に落ち着いてゲームを見ていられる。
そんなアルビレックスサポーターだが、最近、神戸を応援する連中が増えているそうだ。新潟から神戸に乗り換えたか。
要するに強力な外国人選手を抱えているのに降格争いを続けているところが、アルビレックスによく似た芸風ということで、共感を覚えるのだそうだ。なるほど、確かによくわかる。
神戸のゲームなんて、イニエスタの超絶プレーが見られれば、別に勝ち負けなんてどうでもいいしな。選手もきっと、イニエスタと一緒にプレーできれば勝ち負けなんてどうでもいいと思ってるに決まってる。
ところで昨日報道された名古屋の風間監督解任騒動だが、なんと今日になって名古屋自身が「そんなことはない」と強く否定。今日行われたファン感謝デーのイベントにも、風間監督、しれっとやってきたそうだ。 どうなってるんだ? この問題、ちょっとごたごたしそう。


2019.09.20
ここ何ヵ月かずっとヒマだったので(おかげで財布はすっからかん!)、9月に入って急に忙しくなった現状に心身が追いついていけない。
山のように積み上がった原稿を、さて、どれから片付けていけばいいのだろうと、まずは呆然とするところから始めなければならないのだから、困ったものである。
そんな状況の中で始まったらしいのが、ラグビーだ。
ワードカップだと? そうか、ワールドカップか。
だが、オレはラグビーはさっぱりである。ルールすらよくわからない。ゴールが決まったようだなあと思ったらいきなり5-0とかいう神スコアになって仰天。テニスも相当にうさんくさい数え方をするが、ラグビーも大概だな。
というぐらい、オレはまったく関心もなければ理解もない。適当にやっておいて、てなもんである。
まあしかし、そんな心理状態の中、漏れ聞こえてきた明日のアルビレックスの先発メンバーを見たら、これがまた例によっていつもの固定メンバー。聖域かよ。
監督のアホさ加減にめまいがしてしまう。もはや修行だ。アルビレックスを応援することは。
などと頭を抱えていたら、名古屋があっと驚く監督解任。風間監督解任。そして後任が、さらにめまいがしそうなマッシモ・フォッカなんちゃら。軍隊並みの規律オタクで、選手から嫌われ、鳥栖をクビにやったおっさんだ。
ということはだ、風間が来季、アルビレックスの監督になるのだろうか。うーむ。
「3年ぐらい任せてみてもいいんじゃね?」と息子。
確かに3年間徹底的に鍛えて、あのつなぐサッカーを浸透させれば、少しは強くなるかも。だが、川崎がそうやって強くなったのは川崎だからであって、アルビレックスのあの連中にそんな技術も根性もあるとは思えないがなあ。
ラグビーのワールドカップよりJ2中位のヘボチームの来季を心配しているのだから、まあ、気楽なもんである。原稿のことはしばし忘れよう。
「ハッピー・リタイアメント」浅田次郎・幻冬舎Kindle。中途半端なギャグと、使い回しの人物造形、案の定の物語展開。というわけで、これは浅田次郎のやっつけ仕事なんだろうなあ。そんこと言ったら怒られるだろうけど、でも、そうとしか感じられない、実に退屈な小説だった。浅田次郎は、時々、こういうのを書くから困ったものである。


2019.09.19
オレの暮らす石神井公園駅は、池袋という巨大ターミナルから急行で一駅という好立地である。都内でこれは、得がたい環境と言っていいだろう。
そのため、駅前の家賃は無駄に高いらしく、とにかく店が居着かない。個人経営の店はどんどん撤退。
「とおるちゃん」のような強烈な個性を発揮して圧倒的な支持を獲得する以外に生き残る道はなく、多くの個人経営店はチェーン店に取って代わられ、そのチェーン店も移り変わりが激しい。
まあ、店がスクラップアンドビルドされるのは、街の活性化という点ではいいことなのだが。
この秋には新しい居酒屋が2つオープン予定で、一つが最近伸びている寿司居酒屋で、もう一つが唐揚げの居酒屋だ。もちろんチェーン店だ。
新しい店ができるのはいいことなのだが、そんな中でも目に付くのが歯医者と美容院だから、チェーン店であっても飲食店なのは、よしとしよう。
大変なのは隣の大泉学園で、ATMが軒並み閉鎖という事態を迎えている。ひょっとしたら駅の南口にはATMがゼロになるんじゃないか、という状況だ。
これはもちろんキャッシュレス化の荒波によるものだ。ATMの維持費は案外に高くて1台当たり月に100万円ほどのコストがかかる。キャッシュレス時代になって利用者が減る中、1人1回100円の手数料なんていう商売じゃ、もうATMは成立しなくなっているわけだ。
それでも駅前にATMがゼロというのは実に困った状況で、大泉学園の惨状はやがてはとなり駅の石神井公園にも波及するに違いない。


2019.09.18
本日は朝から藤沢だ。2時間かけて藤沢まで行く。うんざりする。
夕方は福生だ。2時間かけて藤沢から福生まで移動する。大移動である。
時間の調整がうまく行かず、2時間も空き時間ができて、うんざりする。
福生の仕事が終わって、福生→拝島→小平→所沢→石神井公園と乗り継いで、1時間半かけて帰ってくる。うんざりする。
合計2時間の取材仕事のために移動5時間半、空き時間2時間という、うんざりな一日だったのだ。
それにしても福生というのは独特の街でなかなか面白いよな。大滝詠一や細野晴臣といったアメリカンな連中が自分のスタジオを置いて音を作りたかった気持ちもなんとなく納得できる。


2019.09.17
11時に池袋でインタビューが終わったので、娘とヨメを呼び出して一緒に昼飯を食うことにする。文化祭の振替休日で休みの娘は朝から惰眠をむさぼっているはずだ。同じく振替休日の息子は、受験生の宿命で、今日も朝から模試である。
西武池袋線の改札口で待ち合わせた後、ルミネのレストランフロアへ向かう。ランチビュッフェの店があるのだ。
さすがに平日の昼とあってルミネは空いていて、休日には行列ができるというこの店も余裕で入れる。自然食が売りの店らしく、野菜中心のランチだ。
食べ放題だからといってそんなに食べられるわけではないし、いちいち取りに行って選ぶのはたいへんに面倒である。だが、子供が一緒だと、どれがおいしいかな、どれどれ、お父さんそれを食べてみようなどと盛り上がるので、楽しい。
食後、タワーレコードで三浦大知のCDを買って、それから西武百貨店のロフトに行くという娘をヨメに託し、オレは一人、家に帰って原稿仕事だ。
暑い。九月だというのに30度超えだ。
汗だくになって家に帰り、まずシャワーを浴びる。ついでに洗濯機も一回回す。午後から干しても十分に乾く天候だ。
原稿を片づけ、夜、銀座に向かう。今日は地元の仲間の息子さんが就職をした、そのお祝いの席である。とはいえ、仲間の連中はなかなか都合がつかず、就職した本人とオレ、言い出しっぺの計三人のしょぼい席となった。
寿司屋である。正確にはメニューに寿司もある飲み放題居酒屋である。見栄を張って、ザギンでシースーなのさ、と言いふらしてやった。まあ、たいしたことのない店で、明らかに鮮度の落ちた食材を調理でごまかして使っている。しょうがねえなあと思いつつ、さすがに生肉はヤバいので箸をつけなかった。 幼稚園児代を知っている男の子が立派な社会人となり、営業マン一年生としてトップセールスを争っている姿を見るのは感慨深く、よかったなあ、頑張れよ、と当たり前の言葉に心を込めて贈ってやる。
若い人間ががむしゃらに働く姿はいいものだ。今朝、池袋のオフィスでインタビューした相手も社会人二年目の女性で、目の前の仕事に対する思いを熱く語ってくれた。
同じ年齢の頃、オレはいったいどんな日々を送っていたのだろう。まるで覚えていないが、きっと自省も志も持たぬまま、周囲に対して呪詛の言葉を吐くような味気ない時間だけを贈っていたに違いない。しょうがねえなあと、オレは過去の自分に向けてしかめっ面をする。


2019.9.16
娘の高校では土日に文化祭があって、息子の高校では日月と文化祭だった。
娘は、高校で初めての文化祭である。中学とはまるで違うというので、何が一番違ってたかと聞いたら「自由!」と一言。要するにほったらかしだな。
娘はダンス部に所属しているので、中庭で披露されたそのパフォーマンスを見に行った。せっかくだから教室ものぞいてこようと思っていたのにすっかりと忘れてしまって、ダンスが終わったらとっとと帰ってきたオレであった。
それが昨日の話で、今日は息子の文化祭である。
中高一貫校で過ごした6年間の最後の文化祭だ。さすがに受験生なので催しらしいものには何も参加せず、クラスの演劇の大道具を手伝ったらしい。何かというと、ビッグベンをつくったのだそうだ。
ただし「面倒くさくなって時計をつけなかったから、単なる箱になってしまった」とのことで、「箱なんか見てもしょうがないから来なくていいよ」ということである。
まあ、箱はどうでもいいから、6年間通った学校の文化祭もこれで最後かと思うと感慨深いので、ちょっと様子だけは見に行くことにした。
息子はカジノの催しをやっている教室で、友達数人とふざけていた。せっかくだから乱入して「タンゴ父である、タンゴ父であるぞ」と友達に挨拶してやった。友達はのけぞっていた。
さらにはついでなので写真を撮ることにして、友達一同を並ばせて写真に収めた。
振り返れば、とてもいい学校だったなと思う。ここに通ってよかった。
息子の高校生活はあと半年もない。最後の数ヵ月、心から充実した毎日を送ってほしいものだ。


2019.09.15
知り合いの浦和サポによれば、サポ内の派閥争いは相当なものらしい。
最大派閥は自分たちでそろいのTシャツなんかをつくり、仲間内で販売して、けっこう稼いでいるそうだ。
それを苦々しく思っている他の派閥は、別の場所で固まって応援している。当然、派閥間の抗争もあるわけで、そんな雰囲気がスタジアム内の空気を悪くしているのは当たり前だ。
興味深いことに、Jリーグで新規サポーターが増えている割合を調べると、なんとレッズが断トツの最下位らしい。これはスタジアムの雰囲気がそうさせているのだろう。
レッズの選手に対するヤジもひどく、ホームなのに闘いづらいと嘆く選手も多いそうだ。そりゃそうだろうな。
ミスしてへこんでいるのは選手本人なのに、気にするなと勇気づけるのじゃなくて、辞めろ、馬鹿、死ね、消えろと罵声を浴びるのだから、本当にここはホームかよと天を仰ぎたくなるのも当然だ。
こうした雰囲気に加え、レッズサポの場合は、例の差別問題がある。ひどいヘイトのヤジやら弾幕やらで、まともな企業ほどスポンサーになれない状態になっている。そりゃ、高いカネを払って、差別を容認している企業なんていうイメージがついたら目も当てられないからな。
そんなわけで、実は浦和レッズ、雰囲気が悪くて観客が減り続けて、スポンサーも離れて、それがさらに選手を追い込んで、ますます雰囲気が悪くなるという悪循環。
しかも気がつけばなんと15位で、その下は入れ替え戦に回る16位。ガチでJ2降格の可能性が高まってきた。言うまでもなくますますヤジは熾烈を極め、観客は減り、残るスポンサーは三菱ばかりという状態だ。
こんなレッズと、来季はJ2で我らがアルビレックスが戦えるかと思うと、胸熱である。埼玉スタジアム、行きたくないなあ。


2019.09.14
手書きの時代に始まり、ワープロ専用機、パソコンの時代と、職業的に、つまりはプロとして38年間も文章を書き続けてきたのに、ちっとも上手くならぬのはどうしたわけだ。
もちろん時々、ごくまれには、人様に褒められてもいいような文章を書くこともないではない。数打ちゃ当たる理論は文章にも当てはまるのだ。
ちっとも上手くならぬのを、今さら才能のせいにしたところで両親が草葉の陰で知らん顔をするだけだし、才能がなければ努力すればいいものを、要するにその努力が足りなかったということか。つまりは自分のせいだ。唾は必ず自分に返ってくるものなのだ。
そんな反省をしつつ、秋の三連休の初日、オレはひたすら机に向かい、そして駄文を書き連ねる。駄文とは言うが、それは商品。言うならば、お札を刷っているようなものである。
38年間、ちっとも上手くならなかったのだが、これからでも努力すれば少しは上達するのではないか。そんな叱咤を送りつつ、自分の背中を自分で押す。
夜は週に一度の苦行、修行。アルビレックスのゲームだ。
本日の対戦相手はヴェルディ川崎。名門。
まあ、名門というのは嫌みであるわけだが、その旧名門に先週彗星のごとく現れたのがパライバというスピードスターだ。移籍期限ギリギリになってトルコのチームからやってきたブラジル人である。
この選手がとにかく速い。目もくらむ速さで、そのデビュー戦では2ゴール、1アシスト、1PKというまさにミラクルな活躍だ。
これほどのミラクルに、我がアルビレックスの鈍足どもが勝てるわけがない。けちょんけちょんにやられるのは目に見えている。
だが、目に見えていたのは選手たちも同じだったようで、パライバを抑えることに徹して、とことんくそつまらないサッカーに終始する。我がチームでなければ間違いなく寝てしまったであろうというつまらない試合運びであった。
結果、1-1の引き分け。なんとか引き分け。ゲーム内容、結果ともに一時期の広島か大宮かというしょっぱさだった。これはこれで苦行、修行であることに変わりはないが、まあ、負けなかっただけ由としなければ、と自分に言い聞かせる。
ヨメは言う。「いい加減勝ってくれないと家の中の空気が悪くなってかなわない」と。
だが、それは春先の話。夏頃からオレと息子はすっかり諦念に達し、勝っても負けても引き分けても明鏡止水、穏やかなものである。あはは負けた、あはは勝った、あははは引き分けた、というようなものである。
そうでもなければメンタルを保てないというのもあるが、それにしてもこの連中、プロのはずなのに、どうしてこんなにも下手くそで弱々なのだろう。オレは自分を脇に置いて、そう首をかしげる。
まあよい、J1首位に肉薄中の鹿島で活躍しているレオ・シルバに小泉慶、セレッソでビューティフルゴールを決めた田中亜土夢、神戸でチームを引っ張る酒井高徳。みんなアルビレックスにいた選手たちだ。
なんだ、そう思えば今のJリーグはアルビレックスのおかげじゃないか。アルビレックス、頑張ってるなあ。
心の拠り所をそんなところに求めて、あははとオレはまた弱く笑うのだった。


2019.09.13
高校時代のオレはフォーク少年だったから、親に買ってもらった1万いくらかのギターを大切に使って、拓郎や泉谷なんかを歌っていた。そのうち同級生の吉岡君とコンビを組んで、グレープのような感じで演奏するスタイルになった。
その頃、どういう経緯だったか忘れたが、地元のフォークサークルのようなものに顔を出すようになった。高校生はオレだけで、他は大人。まあ、大人っていっても高校卒業してすぐに工場で働き出した、年齢で言えば学生のような人たちなのだが。
そうである。地元の工場の独身寮や社宅のようなところに住んでいる人たち、つまりはどこかから転勤してきた、地元出身ではない人たちがそのフォークサークルにいたのだ。
彼らは、田舎育ちのオレから見ればけっこう垢抜けていて、五つの赤い風船なんかのコピーをしていて、メインボーカルの女の人が「今でも僕は思い出すのさ〜」と歌い出す様は、ちょっと格好良かったのだ。
それは五つの赤い風船の反戦歌のコピーで、まさに70年代前半、ユーミンが出てくる前のフォークな人たちそのまんまだった。
そのサークルにいたのがグラムという男性デュオで、このお兄さんたちは小椋佳なんかをやっていた。それもなかなかに格好良くて、オレはこのお兄さんたちをパクることを決心。吉岡君とミリグラムというデュオを組んだという次第だ。
ミリグラムは、高校3年の文化祭で華々しいデビューを飾る。そしてデビューしたままで終わってしまう。
その文化祭のステージの観客席には、件のグラムのお兄さんの片割れがいて、やべ、見つかった、とちょっと焦った。お兄さんは演奏を終えたオレに近づいてきて、「くそう、パクりやがったな〜」と笑いながらどついてきたっけ。
今週末に予定されている文化祭に向けて準備に忙しい様子の娘や息子を見ていると、オレは40年以上も昔のそんな出来事を思い出す。
「青春の分かれ道」(ジローズ)、「さらば青春」(小椋佳)、「追伸」(グレープ)なんかを演奏したっけなあ。
「イン・ザ・プール」奥田英明・文春文庫Kindle。奥田英明を再読したついでに、代表作のドクター伊良部シリーズも読もうと思った。確かこのシリーズで直木賞を受賞している。個人的にはこのシリーズはあまり面白くなかった記憶があって、再読してみて、やっぱりあまり好きじゃないなと思った。奥田英明の持ち味はやはり長編だと思う。特に「邪魔」のような、人がどんどん追い詰められていく話が最高だ。その意味ではデビュー作に近い「最悪」という長編がすごく面白いと思う。速く最新刊の長編が読みたいなあ。Kindleにしてくれえ。


2019.09.12
本日は名古屋である。
今まで全国いろんなところに行った。まだ出かけたことのないのは、鹿児島、長崎、高知、和歌山である。
ちなみにオレの中の「行ったことがある・ない」の基準は、その地でご飯を食べた・食べてない、にある。
まだ足をおろして食事をしたことがないこの四つの県で飯を食えば、オレの全国制覇の野望は成し遂げられるのだ。
とはいえ、特に行きたいと思っているわけでもないしなあ。あえて興味があるとしたら、和歌山だな。どんなカルチャーの土地なのか、まったく見当がつかん。
一時、和歌山ラーメンというのが脚光を浴びた。あれは、和歌山カレー殺人事件が世間を騒がせた際、取材に殺到した東京のメディア乗れ連中が地元のラーメンを食ったら旨かった、というのがきっかけらしい。
どんな土地だって、腹を空かせて地元の名物を食えば、旨いに決まっている。
こんな具合に日本国内はいろいろと出かけたが、海外となると、グアム、香港、中国の近場だけだ。ハワイすら行ってない。
若い頃は「おーし、いつか絶対パタゴニアに行くぜ」と遠い目で空を見上げたりしていたのだが、もうそれはいいかなあ。オレの人生に、中南米とか北欧とかアフリカとか、そういう土地は縁がなかったということだ。
飛行機なんて、面倒くさくてかなわない。行くとしたら、せいぜい近場だ。
そういや今年の春、急に思い立って息子と香港に行くことにしたのだが、直後にデモが勃発して騒ぎが拡大したので、取りやめたっけ。あんなことで捕まったりしては、割に合わないわな。
以前、香港に行ったときは、住宅の密集ぶり、建築物の手抜きぶり、空気の汚さに驚いたものだった。
でも、さして治安が悪いわけではないし、手頃な海外旅行先としてはちょうどいいかもしれない。 その香港からオレは行きは船、帰りは陸路で中国にわたったのだけれど、建前上は同じ国なのに、行政どころか、人も文化もまったく違うことを実感した。そりゃあ香港が中国に飲み込まれることに激しく抵抗するのもわからないでもないな。
というわけで話は戻って名古屋である。
新幹線で名古屋に着き、在来線に乗り継いで降りた小さな駅でオレはタクシーをつかまえた。ドライバーは、クルマを出す前に後ろを振り返って「モーニングサービスです!」と缶コーヒーを手渡してきた。びっくりした。
これが名古屋スタイルか。
いや、そんなわけはない。コカコーラボトーズの販促、サンプリングキャンペーンなのだろう。オレはあんまり缶コーヒーを飲まないのだが、くれるというのだから有り難くいたたいておいた。
名古屋みやげとして家に持ち帰ろう。


2019.09.11
本日は朝から机に向かって原稿仕事である。
以前のオレは一日2万字が限界だった。今はどれくらいだろう。1万5000字くらいでギブアップかもしれない。
駄文とはいえ、書き続けているとやはり疲れる。頭も疲れるが、それ以上に肉体的な疲労を強く感じるようになった。加齢だな。華麗な加齢、なんちゃって。
夕方、晩飯のおかずにと、唐揚げ屋までクルマで走る。雲行きが怪しいと思ったら、唐揚げ屋で並んでいる間に降ってきた。けっこうなゲリラ豪雨である。
子供たちは学校で、ヨメは仕事に出かけている。
それぞれ連絡を取ったら、娘はすでにバスに乗っていて、息子は小降りになるまで学校に残るとのこと。ヨメは合羽を着て自転車で正面突破すると握り拳だ。
バスから降りた娘を駅まで迎えに行く。
家にこもりっぱなして仕事をしていたオレにとっても、いい息抜きだ。


2019.09.10
内閣改造で菅原一秀が入閣して腰抜かす。
一秀と書いて「いっしゅう」と読む。練馬区選出の衆議院議員だ。一秀と名付けた親なら誰だって「かずひで」と読ませるだろう。自分でそう読ませているに違いない。中二病的だ。
地元では、子供たちに「いっしゅーいっしゅー、いしゅいしゅいっしゅー」とか「異っ臭がする」とか、オウムのしゃれでいじられている。けっこう子供の間で知名度が高いのは、運動会やスポーツ大会、盆踊りなど、ありとあらゆる催しにこまめに顔を出しているからだ。
しかも一秀は、高校時代、TRFのあのSAMと一緒にダンス部で踊っていたというので、ここぞという時には、スーツ姿でネクタイ振り回して得意のダンスを披露してみせるものだから、子供たちにけっこう人気なのだ。
「今日の運動会にいっしゅうがきてたよ」「へー、相変わらずヒマなのね」「うん、踊ってた」というのは、練馬区の家庭ならどこでもおなじみの会話だ。
いや、地元の催しどころか、いたるところに顔を出すのが一秀。
オレは魚せいのカウンターで並んで刺身を食ったし、今年の冬も大泉学園の居酒屋で飲んでいたら突然一秀が店に現れた。そのときは息子が一秀と握手して、名刺をもらった。
いや、そんな特別なことではない。なにしろこの一秀、朝はいつも駅前で演説している。なにしろ「今日も駅にいる」というのがポスターのキャッチフレーズなのだ。
毎朝とは言わないが、週に何度も西武線沿線の駅前で演説しており、オレもしょっちゅう挨拶したり握手したりしている。飲んで帰る際に見かけると、ちょっとからんでやって、それを井澤君に撮られたりしている。
ちなみにそのポスターの写真をよく見ると、演説中の一秀が手にしたマイクの電源はオフになっていることがわかる。これも、地元の子供たちの突っ込みの定番だ。
そんな一秀が大臣だというから、腰抜かす。なるなら次の内閣改造、それも軽めのイスと思っていたのに、いきなりの小泉進次郎と同期入閣、しかも経産大臣というから仰天だ。大丈夫なのか、一秀。韓国や米国にいいようにあしらわれるんじゃないか。
実は一秀、数年前に週刊文春に裏ネタをすっぱ抜かれた。国会サボって若いおねえちゃんと遊びに行ったというもので、おねえちゃんをくどく生々しいLINEスクショが文春にばっちり掲載されてしまった。そのニュースが流れた瞬間、練馬区中の書店、コンビニ、駅売店から週刊文春が姿を消した。後援会が朝から全力で買い占めに走ったらしい。たいした組織力だ。
ポスターのマイクオフでもわかるように、そんな脇の甘いところが気になるので、きっと血眼でスキャンダル探しに走り出した韓国あたりに足をすくわれないように願うばかりである。
さすがに経産相という重いイスだから、国を背負っての仕事のさなか、今までどおりそうそう気楽に駅前でマイクを握ることはできないだろうし、SPだってつく。オレが近寄ってからんだりしたら、袋だたきじゃないのか。魚せいで刺身を食おうと思ったって、SPが毒味して、大将が激怒するのが目に浮かぶわ。
まあ、よい。国のために頑張ってくれ。
息子がもらった名刺は台所の冷蔵庫に、水のトラブルにはお電話をといったようなマグネットと一緒に貼ってある。大臣就任前の記念品だ。メルカリにでも出すか。売れないか。
そのようなことを考えつつ、サッカーを見る。
今日はカタールワールドカップの予選のスタート。最初のゲームだ。
相手はミャンマーということで、10-0のゲームだろうと思ったのだが、入らないときはとことん入らないというゲームになってしまったな。散々崩して、散々シュートするのに、ことごとく外れる。バーだったり、枠外だったり、キーパーのファインセーブだったり。入らないときは、こんなもんだろう。どうやっても入らない。
まあ、予選というのは結果がすべてだから、勝ったことでよしとしよう。2-0でも十分だ。どうせこのグループは一位で抜ける。
後半途中で、鈴木武蔵が投入され、胸熱。あの武蔵がワールドカップ予選かよ〜。
ところが武蔵は武蔵。相変わらず周囲が見えてなく、足は速いくせに速いだけのプレーで終わっている。大迫とツートップかと思ったら、その大迫が驚くほど下がってボールを受けるようになっていた。
トップ下をやれという指示だったのか。いやいや、「武蔵なんかと並んでやってられっかよ」という大迫の意思表明なんじゃないかと思ったら、すげえおかしかった。そりゃあ、大迫のよさが消されるだろうしなあ。
「邪魔」(上・下)奥田英明・講談社Kindle。奥田英明の新刊が評判いいのでぜひ読もうと思ったら、Kindleになっていなかった。おれはもう分厚い小説を持ち歩いて読む気なんてない。電子化されるまで待つことにした。待つ間に昔の作品を読み直そうと思って、内容をまったく忘れていた「邪魔」にした。普通の主婦とその旦那、妻子を交通事故で失った刑事、それぞれの視点から物語が進む。普通の人々が、ちょっとしたつまづきによって転落していくという、まあ実にうんざりするような話。こういう落ちていく人々の心理状態を描かせたら奥田英明はバツグンに上手く、物語のテンポの良さ、文章の読みやすさもあって、上下2巻の長編もほとんど休みなく一気読みできる。純粋に非常に面白い小説だった。これぞエンターテイメント。ペーパードライバーの主婦が深夜の東名高速を走って、トラックなんかにやたら煽られるシーンがある。ここを読みながら、ああ、これこれ、この小説だったのかと思い起こした。こんなふうに印象的な断片だけが頭に残っていて、たまたま読み返した本でそのシーンに出会ったりすると、ここだったのかあと、なんとなく嬉しくなる。


2019.09.09
令和様のお怒りはすさまじく、夏が終わって秋になってもわたくしたちは許されていない。
1月──野田小4虐待事件
3月──杉並保育士ストーカー殺人事件
4月──池袋上級国民老人暴走事故
4月──神戸市営バス暴走事故
5月──大津軽自動車散歩中保育園児突っ込み事故
5月──登戸バス停園児テロ事件
5月──山形女性眼科医殺害事件
6月──練馬元事務次官息子刺殺事件
6月──大坂千里山交番襲撃事件
6月──厚木包丁男逃亡事件
7月──所沢中学生同級生刺殺事件
7月──荒川区和菓子屋女子大生殺害父親自殺事件
7月──京アニ放火殺人事件
8月──あおり男にガラケー女
9月──京浜急行踏切脱線事故
と、とんでもない事件事故の連続だ。
それに今回は今日の台風が加わりそうな勢いである。
幸いにして嵐だろうが雪だろうがストだろうが何があっても走り続ける西武線のおかげでオレはまったく影響を受けなかった。
だが、オレだけが平気だとしても世の中が平気というわけではないので、「電車が動かないので今日はキャンセル」という連絡が客先から入ったのは、丸ノ内線の銀座駅だった。
それじゃ仕方ない。西武線が動いていても他の電車が止まっていては、仕事もストップする。オレはおとなしく引き返し、そして心安らかに午後の時間を過ごしたのだった。
ところで令和様の怒りの数々だが、こうして眺めていると、明らかに8月のあおり男とガラケー女が格落ちだ。今やあの事件はアレな人たちが起こした恥ずかしい行いということになっている。ほとんどお笑いだよな。
凄惨な事件事故が続く中での一服の清涼剤、なわけはないか。


2019.09.08
台風がやってくる。
んなこと言ったって、どうせまたいつものくるくる詐欺だろう。くるくると言って、まともな台風の来たためしがない。
だが今回はどうやらガチらしい。今までさんざん煽っては外し、外しては叩かれてきた気象庁が発した「夜中には世界が一気に変わるぞ」という警告が、いくらなんでも度を超しているのではないかという批判も怖れずに出てきたことに、これはガチではなかろうとか思ったのである。
そこで強風に備えて、家の周りを片付けることにした。
物干しの柱を寝かせ、ベンチ類は裏返しにしてブロックで重しをし、バケツ類は玄関の中に入れる。自転車3台は、当初、金網にくくりつけようとしたが思い直して地面に寝かせることにした。まあ、さすがに地面に寝かせておけば、いくら台風でもひゅるると巻き上げられることはなかろう。
10年ほど前の台風の時、隣で建築中のマンションの外壁に張り出してあった「3LDK4500万円から大絶賛分譲中!内見会できます」というどでかい垂れ幕がちぎれて、関越道練馬インターに向かう新目白通りの路上へと舞い降りたことがあったっけ。
あんなことになっては大変というので、強風への備えはしっかりやらないとね。
ヨメ、息子と3人で片付けを終え(娘は部活で不在)、ふうやれやれと家の中で一息つく。その後、トイレに入ったヨメが戻ってきて言うには「お隣さんの息子さんが、気が早くね? って言ってたけど、これってウチのことだよね」と苦笑い。
だはは〜、オレんちのことだ。絶対に。
まあ、気の早いくらいでいいだろう、こういうことは。


2019.09.07
勝てばいいのか。勝ちゃあいいんだよ、勝ちゃあ。確かにな。
だが今日のは勝っただけの試合じゃないか。こんな試合でいいのか。
いいのか、勝ったんだから。
と、オレの心の中で天使と悪魔がバトルするのであった。
今日のアルビレックスのゲーム。JEFを相手に、ホームで前半のうちに2-0という理想的な展開だった。レオナルドの2ゴール、素晴らしかったですねえ。
対してJEFはひどすぎた。ポンコツすぎるゲーム運びだった。こりゃあガチでJ3降格だな。
ところが前半後半でまったく別のチームになってしまうのが最近のアルビレックス。学習能力ゼロのこのチームが、案の定、今日もやらかした。
後半に入ってJEFがちょっと修正してきたらそれに対応できず、しかもブラジル人2人がガス欠でまったく使い物にならず、こっちは8人あっちは10人という展開になってしまった。
タコ殴りである。フルボッコである。
ああ、それなのに。いつものことではあるのだが、ベンチはまったく交代などの手を打てず、頭を抱えて震えるだけ。
優れた監督はピンチになる前に手を打ち、普通の監督はピンチになったら手を打ち、アホな監督はピンチが過ぎてから手を打つ。
こっちのアホな監督は、だからJEFに1点を返されてから慌てて選手交代する始末だ。
興味深い証言がある。ベンチのすぐ後ろの客席で見ていたというサポーターの証言だ。
タコ殴りされて防戦一方の時間帯、左サイドバックがなんとかボールを奪って、カウンターに展じようとスピードに乗った瞬間、監督が「止まれ、戻れ」とドスの利いた声で指示を出した。選手はそれを無視して前にいいパスを出した。
このサイドバックが「このままじゃやばい、どうするんだ」とベンチに指示を仰ぐも、監督は動かず。直後に失点。
この証言が本当だとしたら選手とベンチの考えがまったくずれていることになる。観客席が「このままだと2-3の逆転もある」と青ざめたほどのタコ殴り状態が続き、なんとか2-1で逃げ切ることができたのは、ひたすら選手個々の頑張りが功を奏したに過ぎない。
今まで散々やらかしてきた大武がここのところヘマらしいヘマをしていないのは、川崎から出戻ったマイケル・ジェームスが怖いからだろう。これがマイケルじゃなくて若い岡本だったら、いつものように心のどこかでなめたプレーをして、そして大事なところで致命的なポカをしたに違いない。
右サイドの新井はかわいそうだった。
前のフランシスがまったく機能せず、相手に広大なスペースを与えるものだから、2人がかり3人がかりで攻められ、裏を取られまくっていた。それを1人でなんとかしようとあがくも限界があり、ボコボコにされていた。
左サイドバックの堀米が「このままじゃやばい、どうするんだ」とベンチに指示を仰いだのがこの時で、結局ベンチは動かず、失点した後になってようやく前のフランシスを交代させたのである。
な? とことん無能のベンチだろ?
このベンチと選手の意識がずれまくっていて、攻めるのか守るのかもはっきりしないものだから前の選手は1点追加して突き放そうと前掛かりになり、後ろの選手は失点を防ぐのが先とばかりにラインを上げず、結果、前と後ろに広いスペースができてしまう始末。
いやあ、勝ったのが奇跡のようなゲームだわ。
勝ったから良かったけど、勝っただけの試合だった。
まったくなんというポンコツチームなのだ。とは言え、もう既に昇格争いにも残留争いにもからまない、どうでもいい位置にいるわけだから、勝とうが負けようが大勢に影響はない。チームがバラバラで監督がアホ、みたいな話題は格好の暇つぶしといえばいえる。要はネタクラブですな。だははは。


2019.09.06
仕事で出かけたのは久喜市。埼玉県の東のはずれだ。
早く着いたのでコーヒーを飲もうと思ったが、予想されたとおり、駅前には何もない。ちょっと歩くと珈琲館があるのはわかったが、この暑さの中では歩きたくない。
そこでコスパ最高のサイゼリヤに入った。駅前ビルの地下にある。
サイゼリヤに入ったら、客の半分が女子高生で、残りの半分が高齢者グループなのにびっくり。北関東地方都市の午後早い時間なのだから、これも当然か。
500円ランチにドリンクバーをつけてテーブルに座っていたら、一つおいたテーブルが何やら騒がしい。ちらっと見たら、じじいがばばあに向かって怒鳴り散らしているのだ。
老夫婦が向かい合って昼飯を食っていて夫婦喧嘩でも始まったか。
聞くともなしに聞いていると、というより店中に響き渡るような大声で怒鳴り散らしているので嫌でも耳に飛び込んでくるのだが、どうも年金のことについてじじいが激怒しているらしく、しかも夫婦と思ったら実は親子のようで、じいが怒鳴りつけている相手は妻ではなくて母親のようだった。
どうもその母親が年金に必要な手続きを怠ったか忘れたかしていたらしく(たぶん後者)、そのことについて息子が激怒して怒鳴り散らし、あげくに市役所の年金課に電話まで始めてしまった。店の中である。
その電話は、実に丁寧で物腰低いのだが、とにかく声がでかいものだから店の中に響き渡る。
母親のばばあがその間、ドリンクバーに立っていて、息子のじじいが「本人は今トイレに行ってまして」と電話に向かって吠えるのだが、店中の客が腹の中で「うそつけ、ドリンクバーじゃん」とツッコミを入れたりしていたのだった。
こんなにうるさいのに店員は何も注意しないのは、きっとへたに注意して切れられてかえって騒ぎが大きくなるということを、客席の半分を高齢者が占めるという状況で何度も経験してきたのかもしれないなあ。
それにしてもこの息子じじい、そんなにも口汚く年金について母親ばばあをののしるとは、さては年金パラサイトなのか。
だんだんうんざりしてきたオレは、予定よりも早い時間だったが店を出たのだった。
取材を終えた帰り、カメラマンのクルマに同乗する。ゴルフだ。オレも昔はゴルフに乗っていたから、懐かしくなってクルマ談義をする。
ゴルフには当然カーナビがついているのだが、カメラマンはそのナビではなくて、iPhoneをナビ代わりに使っている。Googleマップをナビ代わりに使っているそうで、理由を聞いたら「Googleは攻めるんすよ」とのことだった。
つまりGoogleマップのナビは安全確実な道ではなくて、できる限りショートカットしようとするのだそうだ。
時々、「えっ、本当にこの道?」というような案内もするそうで、側溝に落ちちゃうんじゃないか、行き止まりなんじゃないか、すれ違えないんじゃないかと、ビビりながら走ることもしばしばだそうだ。
なるほどなあ。もしかしたら京急の踏切事故のトラックも、Googleマップを使っていたのかもしれないなあ、と考える。
確か60歳をいくつか過ぎたベテランドライバーで、ゴールド免許の真面目な人だったらしい。違反もせず、こつこつと誠実に働いてきて、大きなトラックを動かしてきて、そしてとんでもない不運に見舞われてこんな事故を起こしてしまったということか。その瞬間の無念さを想像してしまった。
「PAが基礎からわかる本」目黒真二・スタイルノートKindle。ちょっとPAのことを勉強し直しておこうかと思い立ち、昔読んだ本をさがしたのだが家の書棚の音楽関係のコーナーに見つからず、Kindleで買い直した。PAとはPublicAddressの略といったところから始まって、とことん基本に立ち、現場目線で解説してくれる、とてもわかりやすい解説本だ。
「PA入門」小瀬高夫・須藤浩・リットーミュージックKindle。続けてもうちょっと専門的な参考書を読む。こちらはAmazonアンリミテッドなのでタダなのだ。入門編とはいえ、かなり専門的な話が出てくる。PAの世界って電気や数学の知識が不可欠で、公式を操ってロジカルに音を造り上げていくところが面白い。オームの法則は必須。実に奥の深い世界だ。よってオレにはさっぱり理解できないのだが。だはは。それにしてもKindleは大変に便利で、電車の中でKindle専用端末で読み進め、布団の中でスマホの目覚ましで起きたら、そのままスマホで続きを読み継いでいくことができる。便利な時代だ。


2019.09.05
今日は区の健康診断である。一年一度のおつとめだ。
以前は民間の人間ドックを定期的に受診していたが、検査内容に大きな違いはなく、結果を丁寧に説明してくれるのと接客態度が丁寧という違いだけだとわかってからは、その違いに数万円を払うのはもったいないと気づき、以来、数百円で済む区の健診のみにしている。
結果については、送られてきた用紙をかかりつけのタコタコ医院に持って行って、タコタコ院長に説明させることで解決。接客態度はひたすらガマン。
実際見ていて感じるのは、まあ、この接客態度になるのも仕方ないわなということである。民度という言葉はあまり好きではないのだけれど、確かにこの民度はどうなのよと、受診者を見ていて感じることが多い。検査技士の態度だってぞんざいになろうというものだ。
そんなことを考えながらモノ扱いされつつ待合室で待っていると、テレビで京急線の踏切事故を報じていた。
これだけの規模の事故で乗客・運転士に死者が出なかったのは、車体の不燃化が大きいと思う。一方で、踏切付近でトラックがでジタバタしていた時間が10分以上もあったと聞き、これは京急側のヒューマンエラーじゃねえかとの疑念を強くする。
踏切近くで立ち往生している大型車両に気づかなかったのか。気づいても、危険を感じなかったのか。もちろん第一義的な原因はトラックにあるが、決して防げなかった事故とは思えないな。
待て待て、そんなことよりこの沿線に住んで、この路線を毎日使っているんじゃなかったっけ、あの先生。ということで、知り合いの大学教授が京急住民だったことを思い出し、大丈夫でしたかと案じるメールを送っておいた。
夜、娘がプレバトを見て、テレビを明け渡さない。お願いですから私にサッカーを見せてください。そう懇願しても8時まではダメだという冷たい言葉しか返ってこない。
やっと8時になってチャンネルを4に回し、日本代表とパラグアイのフレンドリーマッチを見る。
パッパ、パラパラ、パラグアイ。おなかの調子は、腹具合。
伝説の教育番組「おどろんぱ」で吉田仁美演じるひとみちゃんが、気が違ったかのようなテンションで叫んでいたそんなギャグを思い出しながら、前半の終了間際からゲームを見る。
まず、大迫にのけぞる。
ハンパないどころではない。サコ。もはや異次元ではないか。この収まり方はミラクルすぎる。ここまで収まるから安心して前掛かりに攻めることができる。そして後ろを向いて収めたと思ったらあっさり反転して前を向く、その強さに驚愕。異次元過ぎる。ワールドカップよりさらに異次元。
次に、富安にぶっ飛ぶ。特に後半、サイドバックに回ってからは、驚異の上がりを見せて、なぜお前がそこにいるんだ富安作戦が絶好調。これでも「もっと上がって久保を楽にさせてあげなければ」と反省しているのだから、どんだけなんだお前は。
息子も「これだけのプレースタイルを見せて一度もやらかしていないというのは奇跡」と大絶賛。これでまだ20歳というのだから、今後10年間の日本の守備は安心だ。
個人的にはこの富安がMVPだな。
久保君は悪くないが、しかし、まだ香川の方が決定力があるのではないか。若いのだからじっくりと育てればいいし、使いながら鍛えていけばいい。それなのにメディアったら。
おそらくこのゲームでも久保カメラが用意されていて、久保がボールを持つたびに急にアップになる。
それはダメだろ。そのときのフォーメーションを見たいのに、久保が一人で駆け回っている絵になってしまう。馬鹿にしてるんだろうなあ、テレビ局は、オレたちを。
まあ、よい。
それにしても今日のパラグアイはダメダメチームだった。前半終了間際に中島にコケにされてぶち切れて、悪質ファールを見舞ったのが唯一の見せ場だった。
その直前、なんのプレッシャーもなく中島がボールを受けて、負けているくせにちっとも寄せようしないパラグアイに、みんな呆れてしまっていた。
中島におちょくられて当たり前だ、パラグアイなんか。逆ギレなんかしないで、少しは恥ずかしいと思って欲しいもんだ。
発泡酒(最近は本麒麟のみ。ガチで旨いぞ、これ)を飲み、ストロングゼロに切り替えて、それでも一本を飲みきることができずに眠くなる。
京急住民の大学教授から「ご心配ありがとう」という返事が来た。「まだ夏休みなんですよ〜」ということで、思い切りずっこける。そうか、大学ってまだ夏休みなのか。緩いのはパラグアイだけでなく、日本の大学も相当のものだったか。まあ、いずれにせよ無事で良かった。
「真犯人」翔田寛・小学館Kindle。幼い子供が誘拐されて殺されるという事件が迷宮入りする。ひょんなことからその悲惨な事件を掘り起こすことになるという話だ。現代・過去・大過去と三つの時制が入り乱れるのはうまく書き分けているが(三つの時制が必要だったか?)、登場人物が多すぎて整理できていない気がする。なによりも話が冗長。ちょっと退屈だった。残念。


2019.09.04
消費税の増税の仕組みは、実によくわからん。
8%とか10%とか割引だとかポイントだとか、わかっている人なんてほとんどいないんじゃないの、ってぐらいわからない。もっとも今だっていちいち消費税の計算なんかしないで、スマホでピッと払って終わりだから、増税後も何も考えないでスマホでピッなのだろう。
もっとも消費税のインパクトは、オレのような自営業者の場合、半年分の消費税を払えと言われる今月が最大だ。半年分の売上げに対する税額だから、半端ではない額であって、どうやって払おうかと頭を抱えている。
いや、そもそもはオレのものじゃなくて預かっているだけなんだから、それを払うのは当然のことなんだが、インパクトがでかすぎるのだよ。キャッシュ厳しき折、さらに懐が寂しくなる。
納得できないのは、起業して3年間は消費税を納めなくていいというおかしな救済措置のあることだな。どうしてこういう不実なことをするのだろう。
消費税を納めないで自分の財布に入れてもいいというのだから、アホらしいわ。ならばオレも一度店を畳んで、1年後に再度起業すれば3年間は納めなくていいわけだ。やるか?


2019.09.03
西城秀樹が亡くなったときの話だ。
しょぼい定食屋でおっさんたちが晩飯を黙々と食っていたそのとき、天井近くに置かれたテレビのニュース速報で「西城秀樹さんが亡くなりました」という報せが流れた。
その瞬間、顔を伏せて黙々とメシを食っていたオヤジたちが一斉に顔を上げ、ハシを止めて、そのニュースに見入った。そしてニュースが終わると、オヤジたちは再び顔を伏せてメシを食い始めたそうだ。
オレはこのエピソードを何かの掲示板で見たのだけれど、書き込んだのはその店でたまたまメシを食っていた兄ちゃんで、西城秀樹と同時代を生きてきたオヤジたちが心を一つにした瞬間だったのかも、と兄ちゃんは感じ入っていた。
その定食屋のシーンがリアルに浮かんでくる。
オレはこのエピソードが大好きで、まさに西城秀樹は同時代だったんだなあと感じたものだった。NHKの歌コンで、野口五郎が西城秀樹のテープにかぶせて一緒に「ブルースカイブルー」を歌うシーンに、オレはなんだかとても感動して、このエピソードを思い出した。


2019.09.02
本日は6時半の新幹線に乗って大阪日帰りである。
9月に入っても大阪は暑い。想定外を遙かに超える暑さだ。大阪はただでさえ鬱陶しいのに、この暑さが鬱陶しさにさらに拍車をかけるのである。
行き先は大阪城である。夏の陣だ。月曜の朝だというのに観光客が山ほどいて、仰天する。7割が中国人で2割が台湾人、1割がベトナム人で残り1割が欧米。
韓国人は全然来ませんなあと、案内役の人が教えてくれた。
想定外を遙かに超える暑さにも関わらず、広い大阪城の敷地内を歩く。日陰がない。階段と坂道の連続だ。これは何の修行なのだ。
ふう、やれやれやっと終わった。終わったら長居は無用。とっとと新幹線に乗って東京に帰ろう。
そう思って環状線、つまり東京で言うところの山手線の中で、新幹線の座席予約を変更する。エクスプレス予約だ。
上越新幹線や東北新幹線に乗るときはSuicaだが、東海道新幹線はエクスプレス予約だ。これは便利だぞう。帰りの切符は一応予約しておいて、仕事の状況を見ながら、早くしたり遅くしたりが何度もできる。
もちろん無料。年会費も入会金も無料。チケットレスなのでスマホだけ持って改札をすーいすい。
こんな便利なものがまたとあろうかまたとない。皆さん、ぜひ使いましょう。
予定より1時間ほど早い新幹線に切り替えて、新大阪駅に到着。と、肉まん551の店を見たら、いつも大行列なのに午後の早い時間だからか、3人しか並んでいない。ほほう、これはこれは。
せっかくだから家族への土産に買って帰ろうかと思い、行列に並ぶ。30秒でオレの番だ。Aセットください。あ、保冷バッグに入れてね。合計1600円。肉まんとシュウマイとしては高いが、まあ、土産だからな。よしよし。
3人がけの通路側の座席に、午後の早い時間なので間の席が空いていたから、ゆったりと座り、家族に「おらおら、蓬莱の551の肉まん買ったぞ。今日の晩飯は肉まんだぞ」とLINEしてから、があがあと居眠りする。
おかげでよく眠れた。朝も早かったしな。
背伸びをしつつ、品川で降りて、さて山手線に乗り換えようかなと歩き出したその瞬間、だあああ〜っ、なんてこった551の肉まんを網棚に忘れてきてしまったではないかあ〜。
品川駅のコンコースで絶叫し、肩を落としたオレは、うなだれたまま品川駅の駅員に、オレの551を返せと訴え出て、品川駅の駅員は終点東京駅の駅員に連絡取ってくれて網棚の上に551の肉まんが載っていることを確認してくれ、そしてオレは保冷バッグに入れてもらって良かったと改めて山手線に乗って、そして東京駅で無事に551の肉まんを取り戻すことに成功したのだった。


2019.09.01
アルビレックス新潟には公式ホームページがあって、試合結果やチームのお知らせなどのほかに、企画もののコンテンツもいくつかある。基本情報はもちろんタダだが、スペシャルコンテンツを楽しむには会員になって月額料金を払わないといけない。
確か月額500円と300円のコースがあって、オレはお布施だと思って月額500円のコースに入っている。 今、お布施と書いたが、実は500円のコースだと毎週一回、えのきど・いちろうという作家のコラムを読むことができる。それが楽しみで500円を払っているようなものだ。
えのきど氏は、新潟には縁もゆかりもないのに、なぜか10年以上にわたって真摯にアルビレックスを応援している。地元の人たちは特に何も思っていないようだが、実はこれはけっこうすごいことだなあとオレは感じている。
ホームの試合はもちろんのこと、アウエーの試合にもできるだけ足を運び、都合が付かないときはDAZNで試合を見て、そして記事を書いて、公式ページに発表しているわけだ。もちろんアルビレックスからお金をもらって書いているので、そんなに辛辣なことは無理。どうしても甘い記事にはなってしまうのだが。
そのえのきど氏が、ネットメディアに書いた一文が波紋を広げている。「新潟な私がなぜ湘南応援番組のMCを務めることになったのか」というタイトルのコラムだ。
この中でえのきど氏は、アルビレックスのホームページに書いている原稿は、カネにならないと暴露してしまったのである。「(新潟までの)片道の新幹線代で足が出てしまう」「青春18きっぷを使うなど工夫している」と、実に赤裸々な暴露だ。
東京から新潟までの片道の新幹線代で足が出てしまうって、つまり原稿料は1回1万円ということだろう。だは〜。
こんなことを暴露しちゃうって、えのきど氏とアルビレックスの間には、何か抜き差しならぬ行き違いが発生したんじゃないのか、と思ってしまうではないか。
このネット記事を読んだサポーターからは「安すぎて信じられない」「恥ずかしい」という反応がほとんど。中には「往復の新幹線代はもちろんのこと、ナイトゲームならホテル代も当然支給すべき」という意見もあった。
まあ、確かに安いと思う。
ただ、それは個別の取引条件の話であって、金額をこんな形でばらしてしまうのは、えのきど氏の大きなルール違反、マナー違反である。その金額で請け負ったのはえのきど氏自身なわけで、それが安いと思うなら取引条件の見直しを交渉すればいいだけの話だ。長年の付き合いのある顧客に対して、ずいぶんと失礼な態度ではないか。
まあ、そもそもサッカーライターなどというものは好きでやっているのだろうし、普通にメディアにコラムなどを書いているライターの場合、ジャンルを問わずに連載では儲からないというのはよくある話。
その分は、連載をまとめた単行本の印税でカバーするというビジネスモデルだ。えのきど氏の場合も、毎年、アルビレックスのコラムをまとめた総集編の本を出しているから、連載は赤字だけど単行本で補填している、という商売なのだろう。
こんなことを思ってはいるが、長年、応援してきたアルビレックスに対して、そろそろ愛想が尽きてきたというのはあるかもしれない。確かにアルビレックスはサポーター離れが深刻だし、本気でこのクラブはサッカーにうんざりしてるんじゃないかと思わなくもない。
困ったものである。
「自覚」今野敏・新潮社Kindle。引き続き今野敏の警察ものを読む。シリーズのスピンオフだ。なので、本編を読んでいないとさっぱりわからない内容になっている。それでも一冊の作品として出版されているのだから、このシリーズがいかに売れているかということだろう。先日も書いたが、このシリーズはとにかく中毒性がある。水戸黄門の世界なのだ。


2019.08.31
今日で夏が終わる。いやあ、とにかく雨雨雨雨雨の夏だったな。うんざりしたわ。
酷暑の日々もあったけれど、それも振り返ってみれば一瞬の事故のようなもの。とにかく雨雨雨雨雨の夏だった。
そんな夏の最終日に、アルビレックスは夏の4連戦の最後を迎える。
この夏に4連勝して昇格への道を開くんだ、そうだそうだえいえいおー、と威勢のいいことを叫んでいたくせにここまでなんと3連敗。サポーターは思い切りあきれかえっている。
オレもそうだ。もう残り試合は消化試合だと思っている。
そんなオレに向かって「そんなことじゃダメだ」と説教するのがオレの息子。可能性がある限りあきらめるんじゃないと、オレに人の道を教えてくれる。これではどっちが親でどっちが子。
そんな息子を、今日は柏のスタジアムでのアウエー戦だというのに連れて行ってあげられない悔しさよ。って、受験生だから当たり前なのだが。
それに柏のスタジアムって、駅から徒歩20分というはまだしも、開門まで待機する場所があまりにもひどい。単なる千葉の田舎の野原で、腰をかける場所もなく、草ぼうぼうの中にぼけっと突っ立っているとたちまち蚊に食われてしまうという、すさまじい待機場所なのだ。
スタジアムそのものは、ピッチとの距離が近いのは最高なのだが、観客席は非常に狭く、冗談でなくラッシュの電車状態で見なければならない。電車との違いはつり革がないことぐらいだ。あとは隣の人と肩をぶつけながら立ちっぱなしで応援である。
つまり待っている間は蚊に襲われながら立ち尽くし、ゲーム中は満員電車の中に立ち尽くし、そこから20分歩いて乗り込んだ電車では座れなくて立ち尽くすという、修行レベルの観戦を強いられるスタジアムなのだ。
そんなところに大切な息子ちゃんを連れて行くわけにはいかないだろう。柏め。
そういや柏って、親会社の日立との間がぎくしゃくしているみたいだね。選択と集中を念仏のごとくに唱える日立だから、第二の鹿島になって、いんちきITに身売りされるのも案外あり得る。
そんな身売り寸前の状態にもかかわらず、チームはJ2首位。それも爆走の11連勝でぶっちぎり。
クリスティアーノにオルンガに加えて、ヒシャルジソンという化け物ボランチが加わり、さらにマテウスという新顔が7試合で3得点という売り出し中。はっきり言ってJ1でも中位の実力のチームである。こんなチームにアルビレックスが勝てる訳がない。
試合前から4連敗確定なのである。
ところがどっこい、こういうゲームだとなぜか気合いが入るのが、田舎のチーム。あっと驚く引き分けに持ち込んでしまった。相手のミスも多くて、普通にやれば3-2で負けていたゲームだったが、体を張った戦い方がなかなかよくて、引き分けに持ち込んでみせたのである。
どうしてこういう試合を8月最初からやらないのだ、このボケナスどもは。
と怒ってみせても後の祭り。祭りの後は吉田拓郎。
まあ、今更勝とうが負けようがもはや昇格にはまったくからまないので、あとは消化試合と割り切って勝っても負けてもどっちでもいいやし思ってみていたから、案外と楽しめた。よし、これからも勝っても負けてもどっちでもいいやと思って見ることにしよう。


2019.08.30
今朝の日経新聞朝刊のスポーツ面に掲載されている三浦カズのコラムが、実に含蓄に富んでいる。
日本代表がブラジルに正々堂々、力と力の勝負を挑めば1-5もあり得る。だから失点を抑えるために耐え抜いて、数少ない勝機をうかがう作戦に出る。前者が理想主義だとすれば後者が現実主義だ。
日本人は理想主義の方が好きなようで、去年のワールドカップ1次リーグ最終戦で決勝トーナメント進出のためにあえて負ける道を選んだときも、みっともないという非難が殺到した。だが、こうした現実主義的な闘いもできるところがサッカーの面白さである。
要は学校の先生と、受験合格を目的とする塾の先生の違いのようなものか。
こういう内容なのだ。
強者は理想主義の闘いを追い求めていけるが、弱いチームはなりふり構わず現実的な戦術に徹底すべきだと、オレも思う。弱くても勝つことがあるのがサッカーだから。
よってアルビレックスも、下手くそばかりが集まっているのだから、とことん守備を鍛えて失点しないサッカーをやるべきだったのに、監督がタコだから守備を放棄するような闘いしか記できなくて、結果、J2中位の情けなさ。はあ〜、よっぽどみっともないわ。


2019.08.29
何でもかんでもサブスクリプションの時代だが、自動販売機もサブスクリプシヨンと聞いて、なんじゃそりゃと首をかしげる。
JR東日本の子会社が駅に置いている自販機で、一ヵ月980円払うと1日1本飲み物が買えるそうだ。
ちょっとアホな仕組みだ。
通勤客なら1ヵ月に20日程度だから、3000円ほどが980円になるのだから、おトクである。だがアホなのはここから。980円なのは1ヵ月だけで、翌月からは自動的に2480円に移行するというのだ。
これでも確かに500円ほどはトクになるのだが、JR東日本の自販機でしか買えないという縛りを考えれば、あんまり嬉しい話ではない。
とりあえず500人限定というので、テストでやるのかな。
サブスクリプションというのがはやっているようだ。よし、ゃってみよう。どうやったら儲かるだろう。ボロもうけするには囲い込みが一番だしな。
そんな会話のもとで始まった仕組みのような気がする。失敗するんじゃね?


2019.08.28
PKなんていうのはよう、何も考えずにボールを真ん中に全力で蹴り込めばいいんだよ。下手にキーパーの顔を見て飛ぶ方向を読もうとしたり、フェイントをかけようとしたりするから、はずしてしまうんだよ。気合い一発、ど真ん中にドスンでいいんだよ。
などということを一人でぶつぶつ言いながら、オレはPKではなくて新しいPAについて検討を重ねるのだ。
そうである。オレの遊び歌バンド・たんさいぼうがPAを買い換えようとしているのである。
PAとは、音響設備のことだ。スピーカーとかアンプとか、そのへんの機材のことである。
たんさいぼうは質より量のバンドなので、いつの間にかメンバーが5人に増えてしまった。曲によって楽器を持ち帰るという姑息な目くらましもやったりする。
今使っているPAでは、これだけの人数の楽器や歌を取り込んで出力するのは、もやは限界。明らかにパワー不足で、出力が不安定になって突然音が切れたりすることもある。
まるで軽自動車に定員いっぱい、大人5人が乗り込んで、首都高を突っ走っているような状況だ。そりゃあ曲がり角じゃハンドルも制御できないし、ちょっとした坂道ではアクセルベタ踏みでも後ろからあおられるって。
だから軽自動車はやめて。そろそろ普通自動車に乗り換えようという話。本来ならアルファード、せめてセレナくらいのワンボックスにしたいところだが、金がないので、シエンタクラスのコンパクトカーで妥協だ。
今使っているPAは路上ライブなんかにぴったりの、まあ、おもちゃである。とても業務用とはいえない。買い換えるとなると、セミプロ用というか、業務用の隅っこぐらいの機材になる。簡単に買えるものではない。
そこで音楽業界のモノタロウと言われるサウンドハウスのサイトを見て研究する。ある程度、スペックについての目安が固まったところで、商品を探す。
すると、あるサイトでオレの目は大きく開いたまま固まってしまった。なんと相場の半分近い価格で買えるサイトを見つけてしまったのである。そのときオレは仕事中で、ロケをしているカメラマンの車の中で待機しているところだった。あまりの安さに舞いあがったオレはその場ですぐにクリックしようとしたが、まあ、待て、落ち着け、こんなに安いのはおかしいぞ、と自分に言い聞かせたのである。
そして改めてそのサイトをじっくりと見てみたところ、ところどころ日本語が不自由で、カードはNG、振込銀行の表示もない。ふと思いついてリロードしてみたら、リロードのたびに在庫数が大きく変化することも発見した。
これは怪しい。明らかに怪しい。
念のためヤマハのサイトを見てみたところ、なんと「模倣品に注意」と大々的に書かれてあって、「安すぎる価格で出回っているが、それは模倣品なので、ヤバいよ」と警告されていたのである。ビンゴだったか。
こうしてオレは中華詐欺団の餌食になるところを、すんでのところで回避できたのだった。やれやれ、危なかった。
まったくネットは危険がいっぱいだ。なにも考えずに真ん中ズドンなんていうのは、PKでは通じてもPAでは通用しないのである。
「空席」今野敏・Amazon。出版社がAmazonになっているのは、これが既存の作品集の中から一編だけ抜き出して売るシングル盤だからだ。人気の隠蔽捜査シリーズのスピンオフといった趣で、主人公の竜崎が異動したあとの大森署の様子を描いている。
「宰領」今野敏・新潮社Kindle。
シリーズ5作め。国会議員がからんだ誘拐事件を、すったもんだしながら解決するという警察ものだ。話の展開にさしたる驚きはなく、たいしたアクションもない。そうではなくて、このシリーズの場合は、とにかく人物造形のおもしろさに尽きるのだ。主人公は相当な変人で、とにかく正論しか言わない。最初は誰でもその変人ぶりに辟易するのだが、次第に青臭い正義感のようなものを思い出して、主人公にシンパシーを感じるようになる。あるいは戸高という刑事が、ステレオタイプっちゃあステレオタイプなのだが、勤務中に競艇に行くような態度不良でありながらちゃんと犯人は捕まえちゃうという優れものなところが魅力的だ。そうしたベタな人間関係の中での話の展開がこのシリーズの持ち味なのだ。文章も練れていて、読みやすい。
「去就」今野敏・新潮社Kindle。
今野敏の作品は、任侠学園シリーズもそうだが、中毒性がある。というわけで、シリーズの6作めを続けて読む。7作はまだ文庫になっていないので、またいつか。ここでは変人の主人公が組織の軋轢を引き起こしてしまい、内部告発されてしまう。だがトップの偉い人が、主人公の変人ぶりを気に入って、おとがめなしになってしまう。快哉。要するに大岡越前というか、勧善懲悪、お上の有り難きお裁きという、日本人好みの話だ。何も考えず、面白がって読めばいいシリーズである。


2019.08.27
ASKAが脱退って、二人組が脱退というのもよくわからんが、まだ解散してなかったのかよ〜というのが正直なところだ。
チャゲアスは特に好きというわけではないが、カラオケで歌うと受けるから一時期、よく聴いた覚えがある。
ただ、本当に凄いと思ったのはASKAの歌謡曲だ。「木綿のハンカチーフ」や「あの鐘を鳴らすのはあなた」や「廃墟の鳩」など、びっくりするほどのボーカルだ。明らかにオリジナルを超えている。和田アキ子では泣けないがASKAのは泣ける。
一時期YouTubeにいっぱい上がっていたのだが、すっかり削除されてしまって、聴けなくなったのが残念。つーか、ちゃんとCD買って聴けよ、オレ。
それにしても「チャゲアスの7割はオレだった。7割の人間として、オレは3割の人に気を遣っていた」という発言はすげえよな。ここまで他人をコケにできるASKAの人間性にはたまげたし、今までの労働人生をあっさり馬鹿にされたハゲじゃないチャゲには深く同情する。


2019.08.26
いつも帰省するたびに思うことだが、新潟の時間の流れは、実にゆったりだ。広大な越後平野にふさわしい流れ方だと思う。
そんな新潟を後にして新幹線に乗り、そして池袋で西武線に乗り換える頃、アタマが東京時間に切り替わらず、ちょっとぐったりする。
さて、贅沢な時間は過ぎた。息子はこれから半年、全力疾走だ。それをオレは全力で支える。


2019.08.25
弟のクルマに乗って、アルビレックスの練習を見学に行く。今日はトレーニングゲームもあるのだ。
ピッチのすぐ近くで選手たちの躍動を眺め、ゲームに声援を送る。
練習を終えてピッチを去る選手たちには声をかけ、記念撮影をせがむ。フランシスにレオナルドにサントスにシルビーニョ。ブラジル人たちはとにかく陽気で、ダハハハ、オブリガード、ダハハハと笑いながらサインや写真に応じてくれる。
とことん陽気なやつらなのだ。
その後、弟の案内で京都・伏見稲荷の分霊を祀る神社へ息子の合格祈願だ。鎌倉時代に創建されたこのお稲荷様は霊験あらたかで、オレは、ここぞというときにいつも願掛けに来ている。
無数の白狐たちに来春の息子の大学合格とオレの商売繁盛と家族親族の平穏を祈る。


2019.08.24
実家の祭りに合わせて、息子と里帰り。
黄金色に変わる時期の田んぼを渡る風は実に豊穣で、この空気感こそが新潟の一番の魅力だと実感する。
両親の墓参りを済ませ、夜、奉納の獅子踊りを眺める。
子供の頃は一年一度のこの祭りが楽しみだったなあ。


2019.08.23
本日より遅い夏休み。初日の今日は、朝から子供たち相手のライブだった。
夏休み中の100人の小学生と真正面から向き合って歌ったり踊ったりするのは、さすがにハードだ。
大声で笑い、仲間とじゃれる子供たちを見ていると、息子と娘が幼かった頃の、我が家の夏を思い出す。あれは人生の黄金期のような、とても大切な時間だったのだなあ。
今日出会った子供たちも、残り少ない夏休みが、キラキラとしたものになるようにと願う。
「これは経費で落ちません!6」青木祐子・集英社Kindle。シリーズ最新の6作目。ぐんぐん作者が力を上げているのがよくわかる。人物造形もプロットも、とても面白い。ちなみにこのシリーズがNHKでドラマ化されていて、金融日の10時から放映されている。これが原作にかなり忠実で、なかなか面白いドラマなのだ。


2019.08.22
今日は都内某所に行った。
せこせこと歩き回っては取材して駄文を書いているオレなので、都内も至る所に顔を出しているのだが、さすがにこのあたりはなじみが薄い。しかも駅から徒歩20分。
本来ならバスだろうが、時間はあるし、曇っているしで、ウォーキングがわりに歩いて目的地へ行くことにした。
と、ちょっとした団地群に遭遇する。この団地群がちょっと嫌な雰囲気を漂わせていて、ぎょっとする。気になってその場でググってみたら、団地の名前に続いて予測変換でNGワードが出てきて、ぎょっとする。うーむ、その筋では知られたエリアだったか。
まあ、よい。他人様がよかれと思って暮らしている団地である。他人が口出しすることはなかろう。
取材を終え、帰りはバスに乗る。昼時なので、駅前の立ち食いそば屋で天ぷらそばを食べ、そして電車に乗って家に帰る。
降りそうで降らない空模様。夏はもうすぐ終わりだ。


2019.08.21
受験生が家にいるともっとぴりぴりしているかと思ったが、我が家はそんなことはまったくないな。相変わらずのだらだらぶりである。
オレは相変わらず、勉強なんかやめてオレと遊んでくれと息子のじゃまばかりしているし、息子もそんなオレの口車に乗って一緒に「相席食堂」を見てぎゃはははと笑っている。平和なもんだ。
驚くのは、塾や予備校の営業である。大げさでなく毎日のようにダイレクトメールが届くし、模試を受けたら受けたで「次回もぜひ」みたいな電話がしょっちゅうかかってくる。少子化の時代、彼らも必死なのだろう。
家の固定電話が鳴ると、まず間違いなく塾関係だ。
今夜も電話が鳴って、娘が出たら某予備校からだった。息子は風呂に入っているので、娘が風呂まで受話器を持って行ったら、伝言を聞いておいてくれと言われた。用件は、何のことはない、こないだの模試はお疲れさまでした、次も受けてくださいね、という営業だった。
こんな伝言のために、大好きな「東大王」のじゃまをされた娘は激おこぷんぷんで、息子は「いつものことだ」と言いながらろくに体も拭かずに風呂から上がって扇風機に下半身を当てて「ひゃー、すーすーする」と喜び、そしてオレはビールを飲みながらメシはまだか、早くメシをくれとヨメにからんでいる。
なんとも平和というか、緊張感のない家庭なのだった。


2019.08.20
多摩センターに行った。
社会人になりたての頃だか今から40年近く昔だが、取引先がここにあったので、新宿からよくここまで足を運んだものだった。20年ほど前にはここにある大学の仕事をするために、ウッチーと来ていた。結婚して子供が生まれてからは、サンリオピューロランドに行くためにここまで来た。
40年前には何もない単なる丘陵だったが、今はとてもにぎやかだ。駅を降りたら、ピューロランドに向かって一斉に走る親子連ればかり。
もっとも一歩先に進めば、そこに広がるのは巨大な多摩ニュータウン。限界集落とも揶揄される街だ。
なまじ山を切り開いてつくった街だから、どこもかしこも坂道だらけで、高齢者がつらそうな顔をして歩いているのが、忍びない。昔、多摩ニュータウンといえばけっこうしゃれた街というイメージだったのだがなあ。まあ、これも日本の現実か。
家に帰って、娘に付き合って光が丘のCDショップまで三浦大知のDVDを買いに行く。今日は娘の16歳の誕生日で、その誕生日プレゼントということでタワーレコードに予約しておいたのだそうだ。
CDとかDVDとか、Amazonで買えよ、めんどくさい。
そう言ったら、娘と息子に「リアルなお店がかわいそうじゃないか」と反対される。息子はなるべく駅前のブックセンターで参考書類を買うようにしていて、最近では顔をおぼられたらしく「いつもありがとうございますって言われたぞ」と胸を張る。
確かにリアルな店も大事だわな。
光が丘も、多摩センター同様、限界集落寸前だ。こんなところにタワーレコードがあったって、絶対に売れないだろう。そんなタワレコにわざわざ予約までしてDVDを買いに行くのだから、酔狂ではある。
家に帰った娘は、テレビを独り占めして、三浦大知のDVDを堪能していた。
好きなミュージシャンがいるというのは幸せなことである。もはやオレには、予約までして見たり聴いたりしたくなるミュージシャンはいない。
「奪われざるもの」清武英利・講談社Kindle。ソニーがどうしてこうなった、というレポート。2016年に出た本なので、最近の復調ぶりまでは触れていない。90年代後半から10年代前半までの失われた20年が中心だ。とにかく中鉢、ストリンガーがひどい。いや、ひどいというのは聞いていたが、ここまでひどいとは思わなかったわ。例えばストリンガーがいつ来日してもいいように、恵比寿のウエスティンホテルのスイート(一泊50万円)を年契約でキープしていたという。年に数十日しか日本にいないのに。中鉢にしても、ソニーの社長なのに自宅があるのはアメリカだから、日本で使うカネはすべて経費。これが第六次までリストラをやった会社の実態なのだから呆れてしまう。やっぱり大賀から出井へのバトンタッチが最大の過ちだったようだ。優良企業がアホな人間たちによって食い物にされていく様は、本当に痛々しい。


2019.08.19
中国の測位衛星、要するにGPS衛星がアメリカを抜いて世界一になったという。特にアジア、アフリカの首都上空では中国製GPS衛星がにらみを利かすということになった。
宇宙の覇権争いは中国の勝ちだ。
こうなると安全保障上の懸念が高まるのは当然のことで、米国へのミサイルの誘導や軍隊の展開のために中国のGPSが利用されるリスクがある。それでなくても、今この瞬間もオレたちの頭の上で中国の衛星が浮かんでいるかと思うと、あまり気分が良くない。
だが、ちょっと待て。実は日本にもすごい技術がある。小惑星探査機「はやぶさ」だ。
遠い遠い宇宙の小惑星まで飛んでいって、そこから地球上の指定された場所まで正確に還ってくる「はやぶさ」。その制御技術を応用すれば、宇宙から地球上のどこでもピンポイントの攻撃が可能なわけだ。
この技術は、実は世界的に怖れられているのだそうだ。
さらに「はやぶさ」に核弾頭を搭載したら…というのが世界にとっての最悪のシナリオ。日本が何があっても原発をやめないのは、いざというときにすぐに核弾頭を作れるようにするためで、「はやぶさ」+原発というのは、日本にとって最大の武器なのだ。
という妄想は、あながち的外れではないと思うのだがなあ。


2019.08.18
夏休みのいいところは、電車が空いていることだ。金曜日に大阪に行った帰りも、7時半頃に品川から山手線に乗ったのにずいぶんと空いていた。
夕方から夜の品川の電車って相当にひどいのだが、さすがに座れはしなかったものの、余裕で雑誌が読める程度の空き具合だった。雑誌は読まないが。
いつもこれぐらいだと楽なんだがなあ。
夏休みが終わってこれから後半。今年の前半は調子よかったのだが、春から夏はひどかった。売上げ低迷。いや〜、ヒマでヒマで。なんとか盛り返さないといけないのだが、仕事がカネになるまで2、3ヵ月のタイムラグがあるから、これから財布にカネがなくなってくる。
無慈悲な請求書の山に、エアコンをかけていても、背中をイヤーな汗が流れていく。なんなんだよ、この税金の額は。保険とか。
じっと手を見ながら、でも、オレの夏休みはこれからなんだよね、と現実逃避する。


2019.08.17
早川史也が復帰するという。3年ぶりのベンチ入りだ。
Jリーグにデビュー直後、急性白血病になってしまうというとんでもない悲劇だった。その衝撃は池江璃花子と同じだった。
大学を卒業してすぐにそんな重病を患ってしまうなんて、サッカーどころじゃねえよ。まずは生きられるかどうかだよ。
普段は「ボケ、馬鹿、間抜け、臭いからあっちいけ」と罵り合っている他チームのサポーターも史也のために募金をしてくれ、史也への想いを込めて弾幕を張りだしてくれ、そして声を上げてくれた。
それから3年、生きていられればそれでよいという祈りを捧げられた男が、なんとプロスポーツの現場にアスリートとして戻ってきたのだ。
ベンチ入りで、スタメンではない。だが、もう史也がアルビレックスのユニフォームを着てベンチに座っているだけで、涙腺が緩んでしまう。少し前まで、そこには史也にユニフォームが飾られていたんだぞ。
そんな感動のゲームになるというわけで、アルビレックスの社長はTwitterであおりまくった。アルビレックスファミリーよ、今日スタジアムに来ないと損するぞ、と。
ゲームの半日も前に社長自らがベンチ入りメンバーをネットで漏らしてしまうのってどうなのよ。この社長は頭がおかしいんじゃないのか。そう思わないでもなかったが、まあ、なりふり構わぬ営業努力と受け止めてあげよう。
そして結論からいうと、社長のそんななりふり構わぬ営業にもかかわらず、結果は真逆。つまり、今日スタジアムに行った客は大損だったのだ。
まったくもって呆れたゲームだった。もう、毎度毎度。
連携が全くできてなくて、選手の距離も悪くて、戦術的な約束事が何もない。オレが見てもそれがわかるほど、こいつらは普段から何をしているのだろう。
両サイドの前のスペースを消して、あとはボランチと最終ラインの前へしつこくボールを入れれば必ず点が取れるということが、相手チームにはすっかりバレている。
おかげで何もできず、選手のイライラは募り、自滅し、途中でやる気をなくす。あ、みんなイライラしてるぞ。あ、モチベーション下がった。あ、切れた。
そんな様子が手に取るようにわかるから、見ている方は呆れるばかり。やる気が切れたから、相手のボールに寄せることもなく、味方がボールを持っても受けに行かない。独力で切れ込むかと思えば、オレは嫌だ、とばかりにバックパスに横パス。
実にうんざりするようなゲームで、まあ、ここまでひどい戦い方はちょっと記憶にないレベル。はあああ〜。
直前の清水対札幌があっと驚く0-8。ミシャサッカーがはまったときの脅威とも言えるが、とにかく清水がひどすぎた。
あるいはキジェを失った湘南が、宗教弾圧を訴える殉教者のようなサポの悲鳴を受けて闘って、あげくにロスタイムに入れられて散ってしまった。
そんな連中を見て指をさし、うひゃひゃひゃひゃ〜と笑ってやったのだが、なんのことはない、一番笑われるのはこっちだった。
さすがに今シーズンのJ1昇格はないわ。結果、数名がシーズン後にJ1に引き抜かれ、スポンサーには見切りをつけられ、アルビレックスはさらに落ちていく。来年はJ3への降格争いだな。
「見に来ないと損しますよ」といわれてスタジアムに足を運んだ、お盆で帰省中のライトなファンは、「来て損した」とだまされたことに怒り、もう二度と行くことはないだろう。もちろん早川史也は出なかったし。


2019.08.16
何にもすることのなかったお盆休みも終わり、今日は大阪に日帰りである。
前日は台風10号で新幹線が計画運休するなど、大騒ぎだった。その混乱が残っているかと覚悟していったのだが、それはまったくの杞憂に終わる。平日の新幹線にしては家族連れの割合がかなり高いぐらいが、普段と違うことだった。昨日の移動を取りやめて今日にしたというのだろう。
大阪は暑い。ただでさえ暑いのに、関西人がうんざりするほど歩いているから、梅田の地下街は暑苦しい。
8時頃、家に帰り着いたのだが、ぐったりと疲れてしまった。
「毒虎シュート夜話」グレートカブキ・タイガー戸口・徳間書店Kindle。例によって昭和プロレスの裏側をじじいレスラーが暴露するという悪趣味な本。馬場への悪口、元子への悪口、新日本への悪口、ミスター高橋への悪口、ジャンボ鶴田への悪口と、悪口のオンパレードだ。しょうがねえなあ。前日「ノースライト」のように重い本を一気読みした反動で手に取ったのだが、1700円はいかにももったいない。


2019.08.15
実家の弟からの連絡で、いとこのカナちゃんが亡くなったことを知る。
亡くなったのは先月で、ということは既に葬儀も終わっていて、それなのに1ヵ月もたってから知ったわけで、ということはいとことはいえ、縁は遠かったということだ。
カナちゃんは母方のいとこだからもたぶん幼い頃に母の実家のお盆や正月などに一緒に遊んだはずだ。だが住んでいるのは遠く兵庫県ということもあって、長じてからはまったく交流がなく、親戚の集まりなどで名前を耳にする程度だった。
そんなカナちゃんから突然連絡があったのは、2013年のことだった。いとこつながりで、この日記を検索して、オレに連絡をくれたのである。そして、兵庫県から東京に出てくる用事に合わせて、新宿三丁目の地下にあるルノアールで会ったのだった。
40数年ぶりの再会だから顔もわからず、実質初対面のようなものだった。
それでも、いとこである。目の前にいるこの人とオレは血がつながっていて、そしてお互いに遠くに離れて今まで暮らしてきたんだということが、なんだかすごく不思議に思えた。
カナちゃんは独身で、両親を亡くし、自分のルーツにいろいろと思うところがあって、そして会えていない身内に会いたいと思ったのだそうだ。前年に他界したオレの母のために、わざわざオレの実家まで線香を上げにいってくれてもいた。
カメラマンで、銀座のキヤノンのギャラリーで個展を開いたときは顔を出しにいった。高校時代の同級生を全部訪ね歩いて、今何をしているかをインタビューして撮影したという内容の個展で、誰でも思いつくが、決して誰でも実行に移さないだろう企画を実行してみせたバイタリティーに驚かされたっけ。
個展は、当然のことながらその同級生たちがわんさかと集まってきてクラス会の様相を呈して、オレはけっこう居心地悪かったなあ。カナちゃんはそれを案じて、すまなそうにオレを見送ってくれたっけ。
あれがカナちゃんに会った最後になった。
いとこなら、またいつか会えるだろうと思っていたのに、気がつけば、亡くなったというのに1ヵ月も知らなかったほど、距離は開いてしまっていた。なんだかとても寂しく、悲しい。
カナちゃんはどんな人生を送ったのだろう。昔、母の実家で遊んだ時のことなど、また話したかった。
カナちゃん、安らかに。
「ノースライト」横山秀夫・新潮社Kindle。新刊が出てすぐに読みたかったのだが、紙だったので、電子化を待っていた。Kindleになったので早速ダウンロードして読む。いやあ、長い長い。今までの横山秀夫と違って今回は建築がテーマ。舞台も警察ではなくて建築事務所だ。おいおい、オレは警察ものが読みたいのだよ。建築事務所がミステリーになるのかよ。その点が大いに不満ではあるのだが、物語のほうは相変わらずの横山秀夫で、伏線の張り方が実に見事。そして終盤にかけてその伏線が次々と回収されていく様は、あっぱれとしか言いようがなく、時を忘れての6時間一気読みだ。文章も、実に見事。横山秀夫にハズレはない。


2019.08.14
今年のお盆は、全社一斉夏休みという会社が多い。
オレの取引先もそうだ。「今までは交代で休んでたんですが、今年はみんないっぺんに休んじゃいます」とのことだ。
多い理由ははっきりしている。例の働き方改革だ。
交代で休むことにしていると、段取りの悪いヤツや自分のことは後回しにする宮沢賢治気取りのヤツ、会社に住んでいるので休んでも行くところがないヤツなどが、結局は「今年も夏休みとれませんでしたたあ。ホント、うちの会社ってひどいですよね〜」と嬉しそうに言い回ることになる。
今まではそれでも「勝手にしろ」で済ませてよかったが、働き方改革のおかげで、そうもいかなくなる。取引先などに触れ回られたりすると、あんばいが悪い。
それに今年から強制的に5日以上の有給休暇を取らせないと経営者が怒られちゃう。
それだったらお盆の期間に強制的に有休を取らせて、それを夏休みにしてしまえ。
というわけで、今年はお盆の一斉夏休みが増えたようだ。
困ったものだ。オレにとっては迷惑この上ない。
なぜなら、みんなが休むお盆期間に店を開けておくことで、仕事がオレに集まってくると狙っていたからだ。それなのに頭の悪いクモが張った糸のように、獲物は全くかからない。電話もメールもゼロだ。
とほほほ。
「三体」劉慈欣・早川書房Kindle。中国人が書いた超弩級のSFとしてすげえ話題になっている作品だ。文化大革命のシーンから幕が上がり、話はどんどん広がって、ついには銀河系を超えて地球から4光年彼方の宇宙の話にまで展開してしまう。一読、すげえだろうということはわかったが、内容は難しすぎてとてもオレには理解できなかった。うーむ。


2019.08.13
監督時代に鉄拳制裁で知られた星野仙一は、あるとき、仲間が殴られてるのを見かねた外国人選手から「オレを殴ってみろよ」と詰められて、ただヘラヘラと薄笑いを浮かべるだけだった。立場の弱いもの相手に威張り散らすだけのとんでもないチキン野郎だったのだ。
湘南ベルマーレのパワハラ騒動は、急激にいろいろと展開して、オレたち野次馬を飽きさせない。渦中の監督、゙貴裁はチョウ・キジェと読むが、オレたちJリーグファンは、キジェと親しみを込めて呼んでいる。
そのキジェがロッカールームで選手に檄を飛ばす様子を収めたDVDが発売されて話題となった。そこには昭和の野球部そのままに監督が選手を怒鳴り散らす異様な状況が映し出されている。ワイドショーも飛びついて、坂上なんとかというタレントが「今の日本に失われてしまった理想の教育環境」みたいに絶賛していた。アホか。
どうやらキジェのパワハラが疑われる中、その抑止のためにとカメラを設置したというのが本当らしく、それがあまりに面白かったのでDVDにしてみたら売れちゃったということらしい。知らんけど。
パワハラ疑惑が浮上した翌未明にチームが声明を発表したということは一昨日書いた。その時点では親会社のライザップが諸悪の根源と決めつけられており、せっかく経営難のチームの立て直しに巨額の資金を投入したというのに、ライザップはサポーターから疫病神的な罵声を浴びていた。よよよと泣き崩れるライザップ。
だがライザップは、チームに続いてすぐさまコメントを発表。「言われるようなパワハラはない」と断言してしまった。そのコメントがあまりにテンプレート過ぎるため、臭いものに蓋をしようとしたに違いないとみられたが、しかし、仮にも上場企業がコーポレートサイトで広報の公式コメントとして発表したことに嘘はないだろうということで、つまりこれはライザップはあずかり知らないところで発生した騒動ではないか、となった。
これで勢いづいたのが湘南ベルマーレのサポーターで「キジェさんは悪くなかったんや」「野球が大好きな報知新聞にはめられたんや」「左の朝日新聞にはめられたんや」と握りこぶしを硬くするばかりか、チームの監査役を務める河野太郎と朝日新聞の抗争のあおりだとする陰謀説や、日韓関係にからめて在日のキジェを貶めるために朝日新聞が仕組んだに違いないけど朝日新聞は親韓派だから筋が通らないなあと自家中毒に陥る説など、まさしく異論反論オブジェクション状態。
ところが一夜明けたら、今度は5月26日の神戸戦の後、ピッチで足を滑らせた選手をキジェが問い詰めて、スパイクを蹴飛ばしたという話が浮上。その場には選手、コーチはもちろんのこと、会長、社長まで同席していたそうで、ははあ、これはチームぐるみでの隠蔽かと疑われ始めた。
さらには7月の合宿では、左膝の違和感を訴えた選手に対し、トレーナーが制止したにもかかわらず、強引に練習を続けさせた。その直後、選手は左膝の前十字靱帯を損傷し、なんと全治8ヵ月と発表された。
ここまで具体的な状況が次々と発表されるにつれ、やっぱりパワハラはあったんだ、いや、全治8ヵ月とはパワハラどころか傷害じゃねえかと指摘されるまでになった。
追い込まれるほどムキになるのは世の常で、キジェを神とあがめる湘南サポたちは「陰謀だ」「嘘だ」「関係ねー」とますますかたくなになり、それを見ている他チームのサポーターは「宗教かよ」と呆れ、あるいは「その態度がJリーグ全体を毀損するんだよ」と怒るのであった。
この騒動を見て「プロなんだからパワハラとか関係ねーよ」と言い放ったのが新潟→鹿島と渡り歩いて今は神戸の西。さすがサイコパスとからかわれるだけの無神経な発言が、さらに他のサポの神経を逆なでしている。
確かに西のいうとおり、己の技術のみを頼りに生きているプロのアスリートなのだから、パワハラされたと思うならチームを出て行けばいいだけの話なのは確かだ。実際、ベルマーレは昨年16人も選手が移籍しているし。そもそも勝ち負けに生活をかけている連中が本気でポジションの奪い合いをしている鉄火場なのだから、サラリーマンの朝礼とは違うテンションなのも当たり前だわな。
だが、そんなことは選手だって百も承知。その上で、精神を病むほどに追い詰められているわけだ。さらに全治8ヵ月の傷害に追い込んだとなると、こんな暴力行為がまかり通っているチームはやっぱりおかしいに決まってる。
監督が天皇になって権勢を振るい、立場を利用して選手やコーチを追い詰めていく様は、明らかに長期政権のひずみが生み出したものだ。こんな監督はとっとと切って捨ててしまえばいい。
もっとも、一つ勝つとたちまち天下を取ったように緩みきって、次はまたあっさり負けてボケッと口を開けているオレンジ色のチームを見ていると、次はキジェに監督をしてもらって、パワハラ指導をしてもらいたいものだと思わないでもない。
それぐらいの劇薬は必要だよな。あのボケナスチームには。だはは。


2019.08.12
いただき物があるので、昼ご飯はそうめんをヨメにゆでてもらうことにした。午前中の部活を終えた娘の迎えの帰り、サミットストアに立ち寄って天ぷらを買う。かき揚げとさつまいも、カボチャだ。
家に帰ったらヨメが「冷や麦もあったから、どっちがいい?」と聞く。それなら両方ゆでてもらうことにする。
息子は塾の夏季講習で新宿まで出かけて不在だ。娘と三人で、二つの大皿に盛られたそうめんと冷や麦を食べる。
はて、そうめんと冷や麦って、どう違うのだろう。お約束過ぎるお約束の疑問が湧く。
食卓に置かれたAmazon Echoに、ずるずると冷や麦をすすりながら質問する。アレクサ、そうめんと冷や麦の違いは?
「…よくかわりません」とアレクサ。
まあ、そんなものだろう。こいつは音楽をかけたりクイズを出したり、退屈な時間を潰すために人を楽しませることには長けているが、頭があんまりよくないので、質問されても役に立つ返事をしたことがない。せいぜいが気温が何度だとか明日は晴れだとか、そんな情報が精一杯だ。
続けて、Amazon Echoに並んでいるGoogle Homeに質問する。
オッケー、Google、そうめんと冷や麦の違いは? 「細いのがそうめんで、太いのが冷や麦です。もっと太くなったら、それはうどん」とGoogle Home。やはり調べ物はGoogle Homeの勝ちだ。
そんな具合に我が家ではAmazon EchoとGoogle Homeを上手に使い分けている。
例えばAmazon Echoに、明日の6時半に波の音で起きしてと頼むと、ちゃんとハワイの波の音をアラームに設定してくれる。あるいは夜、焼酎を飲みながら音楽が聴きたくなったときは、平成の名曲をかけてくれ、と頼む。すると平成のJ-Popベスト50というようなくくりで音楽を流してくれる。もちろんどれもオリジナルの音だ。
とても便利である。
なお、Google Homeは人の声を聞き分けて、名前を呼んでくれる。
オレは、自分の名前を「ちんちんけがぼうぼう」と設定した。Google Homeに、オッケー、Google、私は誰でしょうと質問すると「あなたはちんちんけがぼうぼうさんですね」と答えてくれる。
ヨメと娘には大ひんしゅくである。


2019.08.11
本日は7時からアルビレックス新潟が山形と試合だ。
そして8時からは「イッテQ!」の夏休み総集編だ。
なるほど。これならオレたちの傷ついた心も、出川やデヴィ夫人に癒してもらえるわけだ。お母さん、ビデオ撮っといて〜と頼んで、そして案の定、息子とオレは9時の試合終了後に現実逃避に走るのだった。
まったく、このゲームに勝てば、という試合をどれだけ落とせば気が済むんだ、このボケナスどもは。
0-2の完封負けだ。
山形の戦い方は見事であった。アルビレックスの左と右の両サイドが武器と読んで、スリーバック布陣でしっかりと両サイドにフタをしてきた。おかげで左サイドのゴメスが上がろうとしてもすぐに相手選手に寄せられ、バックパス。右サイドのフランシスも窮屈そうで、スペースがないからスピードが活かせない。
結果的にアルビレックスの攻撃は中央へと寄せられ、そしてしっかりと敷かれた5バックにあっさり跳ね返される。なんと分かりやすい構図だろう。そんな具合に山形の守備は見事だった。集中力を切らさず、コンパクトに保ち、アルビレックスを中央に追い込んで、ボールを持たせて、しっかりと跳ね返す。
それに対して何の手も打てないこちらは、監督が馬鹿で選手がアホ。
今日勝てばプレーオフ圏内にギリギリ潜り込めそうだったのに、これで今年は終戦。8月15日より一足早い終戦記念日となった。
あとは残りのスケジュールを淡々とこなして、シーズン終了後には選手を引き抜かれて、スポンサーも逃げていって、来年はJ3降格におびえる日々。それほど大きな分水嶺だったのだ、今日のゲームは。
まったくバカバカしい。怒りにまかせてハイボールをあおって早々に布団に入り、そして明け方に目が覚めてサッカー掲示板をチェックしたら、あっと驚く超弩級のニュース。なんと川崎に移籍していた元新潟の舞行龍ジェームスが新潟に完全復帰だそうだ。
おお、Youは何しに川崎へと笑われていた舞行龍が新潟とは。おせーわ、今頃。せめてもう二週間早く復帰してくれれば。
いやいや、そんなニュースではない。もっと超弩級のニュースだ。
そうである、湘南の監督の曹貴裁によるパワハラ辞任問題が、突然の浮上だ。
曹貴裁は熱い監督で、湘南に在席の8年間でチームをとことん鍛えて、走って勝てるチームに変身させた。昭和の部活である。根性である。鉄拳である。
その曹貴裁が、コーチや選手にパワハラを行ったと告発されて、大騒ぎなのだ。
未明の布団の中でいろいろとネットで調べたところ、構図が見えてきた。要するに昨年ベルマーレのスポンサーに名乗りを上げたライザップからチームに出向してきた社員が、サッカーの素人だから当然のことなんだけど、曹貴裁から使えないだのアホだのタコだの無能だのハゲだの死んじまえだの罵倒されまくって、鬱になったというのだ。それがパワハラに当たると。
なるほど。
要するにスポンサーのライザップが、曹貴裁を追い出しにかかっているというわけだな。
同じことが来年のアントラーズで起きて、メルカリにアントラースガが乗っ取られるかと思うと今からワクワクするのだが、それはともかく、曹貴裁は多くの選手から慕われる反面、多くの選手から恨みを買っているから、これはベルマーレは分裂だ。
例えば浦和からやってきた梅崎なんかは曹貴裁に口説かれて移籍を決意したから、曹貴裁が辞めたら自分もとっとと辞めるだろう。つーか、多くの選手がやる気をなくして辞めるだろう。
分裂だな。スリムになっていいではないか、ライザップ。
それにしても部活じゃあるまいし、プロサッカーの集団で、パワハラも何もなかろう。嫌ならやめりゃいいし。いやいや、出向社員が鬱になったというのだから、そういう問題じゃないのか。
曹貴裁は間違いなく優秀な監督である。アルビレックスのここ3年間続いたタコ監督なんて足元にも及ばないくらい、優秀な監督である。できれば今すぐ現在の監督を解任して曹貴裁に面倒を見てもらいたいくらいである。
実は昨年もアルビレックスは曹貴裁に声をかけて、断られていた。ベルマーレとの契約交渉の際、契約金をつり上げるための材料に使われたフシがある。がめついのだろう。
もっとも名前からわかるように在日であるため、アルビレックスサポーターの中にもいる嫌韓サポから罵倒を浴びたことも、契約に至らなかった遠因になるのかも知れない。いや、ならないか。
馬鹿監督のせいで今年の昇格を逃したのだから、これは幸いとばかり曹貴裁に監督をお願いすれば、ベルマーレから有望選手も何人か一緒に来てくれるかも知れない。
だが、コンプライアンスばやりの世の中で、スタジアムでもJリーグが「差別をなくそう」「暴力追放」というキャンペーンをやっているから、パワハラ監督とのレッテルが貼られてしまった曹貴裁が生きる道はなかなかに狭い。いくらチームが声をかけたくても、スポンサー企業が待ったをかけるに決まっている。だからアルビレックス新潟もコメリやハッピーターンが曹貴裁の監督就任を許さないだろう。残念だが、仕方ない。
もっとも曹貴裁自身の声明はまだだし、本格的な調査が行われたわけでもない。関係者のリークの段階であるので、今後の事態の推移は不透明だ。
笑ったのはベルマーレで、なんと明け方6時にはクラブのホームページに見解メッセージが掲載されていた。深夜に騒ぎが勃発して早朝に見解発表とは、ベルマーレの職員はどんな働き方をしているのだ。しかもお盆休みだぞ。というわけで、ベルマーレはとんでもないブラック企業と明らかになって、みんな笑ってる。


2019.08.10
8月の第二週の週末とくれば、お盆の帰省シーズンだ。
独身時代はもちろんのこと、子供が小さい頃は、春のゴールデンウィークとともに夏のお盆は実家で過ごす黄金時間だった。
夏の関越道はとにかく渋滞が酷い。6時の出発ではもはや遅い。だから4時出発だった。
渋滞が発生する前にとにかく距離を稼いで、そしてホッと一息ついて、長岡のファミレスで朝ご飯、というのが我が家のお約束だった。
子供が二人とも高校生ともなると、受験に部活にと、それぞれのスケジュールで動くのが当たり前だから、お盆休みが始まったというのに日中はオレとヨメがぼけっと家の中で顔を見合わせているだけ。
とほほ、寂しいもんだなあ。まあ、しょうがなかんべ。
取引先はそろいもそろって夏休みだから仕事もなく、外に出ればたちまち干上がってしまうから、家の中でじっと本を読むだけ。
年を取ると、夏なんてつまらないだけだなあ。


2019.08.09
ここ一ヵ月で飲みに行ったのは家族と一緒のが1回か2回。あとはコマちゃん、ヨシダさんとが1回。
要するにまったく飲みに出なくなった。
息子が受験なので、家族での外食に付き合わせるわけにはいかないというのが理由の一つだが、一番はやっぱり面倒くさくなったということだな。面倒くさいんだよ、飲みに出かけるのが。家でぐだぐだ飲んでいるのが一番楽。すぐに寝られるし。
以前のように週に3日も4日も飲みに行くなんて、もう考えられないわ。
年を取ったのかな。取ったのだろう。
てなことを考えながら、今日は豊洲の市場に行く。もちろん仕事だ。
息子が3歳、娘が1歳になる頃までこの近くに住んでいて、豊洲やお台場は徒歩圏内、つまり庭感覚だった。本当になじみ深いエリアだ。
ゆりかもめの最前列の席に座る。
そして窓から世界を眺めてびっくりする。
いやあ、オレたちが住んでいた頃とはまったく違う世界が広がっているではないか。新しいビルがうじゃじゃ建って、道も変わっていて、昔はこのへんを歩いていたというのに、たぶん今では車でナビを見てても迷うだろう。
あんなに荒れた辺境の地だったのになあ。
もっともこんな地盤の場所にこんなに大きな建物ばかり建てて大丈夫なのかとちょっと心配になった。
帰りに豊洲の市場で昼飯でもと思ってのぞいたら、なんとランチが3000円から4000円。
腰を抜かして、慌てて逃げ帰った。


2019.08.08
駒沢まで仕事でいった。昔、この近くに住んでいたのでちょっと懐かしい。
懐かしいのはいいのだが、この暑さはなんとかならないものか。
昼までに終わったので急いで帰る。真昼だから汗だくだ。
帰り着いて最初にすることは、シャワーである。
その後、買ってきた弁当を息子と一緒に食べる。ヨメは仕事で不在、娘も学校の用事とかで不在。
シャワーを浴びてメシを食ったら、当然のことなのだが、眠くなる。夏はやっぱり昼寝だよなあ。


2019.08.07
ここ一週間を振り返って、現金を使ったのは日曜日に息子と牛丼の松屋で朝定食を食べるためにコインパーキングに車を停めた際、100円を払った時だけだ。
改めていつの間にかキャッシュレス生活になってしまっていることに驚く。なんでもかんでもSuica。スーパーでの買い物はキャッシュカードかSuica。外で飲んだり食べたりもしていないから、まったくキャッシュを使っていない。
銀行の支店に足を運ぶどころか、ATMさえ使わなくなっている。
これはオレだけの話ではない。「現金、使わなくなったねー」というのは今や多くの人の実感だ。
まったく便利な世の中になったものだ。
「海の見える理髪店」荻原浩・集英社Kindle。直木賞を取ったんだっけ、この本。文庫本価格で電子書籍版が買えるようになるのを待ってからダウンロードだ。なんというか、荻原浩はどこへ行こうとしているのか。例えば、老いた美容師が若い客の髪を切りながら過去の過ちを告白するという表題作は、浅田次郎ならばもっと思い入れ深く描けるはずだし、15歳で急逝した娘を思って20歳の年に両親が娘の振りをして成人式に強行出席するという「成人式」という話も、他の作家、例えば宮下奈津ならもっと泣ける話にすると思う。荻原浩には、要するにオレは夫婦げんかして実家に帰ったヨメが旦那と仲直りするという話をユーモラスに描いた「遠くから来た手紙」のような作品をもっと書いて欲しいのだと思う。要するにそれは“好み”ということなのだが。


2019.08.06
暑すぎて、暑すぎて、ヘロヘロである。
と言いながら、先日も言ったように取材のアポ設定がうまくいかず、結果的にオレはヒマで、結果的に収入も大幅減だから、結果的に家で過ごす時間が長くなり、結果的にこの酷暑の直撃からは逃れている。
それなのに息子は連日、夕方から予備校の夏季講習を受けに池袋まで出かけている。受験生に夏休みは関係ないよなあ。
ヨメがオレに「塾とか予備校とかいったの?」と聞くから、いくわけない、そもそもそういうものがなかった、ついでに幼稚園も保育所も行ってない、あったのは農繁期限定の託児所だけ、と昭和30年代の農村事情について説明する。
つまり高校3年生の受験期、オレの実家のあたりでは塾や予備校に通う受験生なんて皆無で、旺文社のラジオ講座が先生だった。オレもテキストを買っては毎日ラジオを聞いて勉強したっけなあ。
今もあれは続いているのかと思って調べたら、とっくの昔に打ち切りになっていたのね。
懐かしいなあ、蛍雪時代とラジオ講座。
何十年後か、息子は、この酷暑の日々と池袋の予備校の教室を、受験時代の記憶として思い出すのだろうか。
「平成史」佐藤優・片山杜秀・小学館文庫Kindle。息子は佐藤優の本が好きでよく読んでいる。それを見てオレもちゃんと読んでおかなければなあと自省し、とっつきやすそうなところからと思ってこれを手にする。平成の30年間を総括する対談だ。いろいろと慧眼があって、例えば平成というのは「中間組織がなくなった時代」というのは、なるほどと感心する。暴対法でヤクザが弱体化したのもその一つで、海老蔵と半グレのもめ事など、かつてはヤクザが出てきて仲裁したから絶対に表に出なかったはずなのに、ヤクザという中間組織がなくなったために隠しておけなくなったということだ。もっと納得したのが、韓国の経済力がかつての3倍ほどになったことが日韓のもめ事の背景にあるという指摘。韓国の富裕層が日本を見て、日本の生活水準などたいしたことないと感じるようになったことで、連中は日本を見下すようになった。そのため日本にいちゃもんをつけるようになり、その流れとして日本よりも北朝鮮との距離を縮めるようになり、それはやがて南北朝鮮対日本という構図を生み出し、将来的には38度線ではなくて対馬海峡に軍事境界線が敷かれるようになるだろうと予言している。今のところその予言通りに事態が動いていて、なるほどなあとオレは感心する。


2019.08.05
日曜日、隣家の旦那が颯爽と自転車に乗って出かけていった。
先日、自慢の愛車をアウディに買い換えて、鼻高々だったはずなのに、どうして今日は自転車なのだろう。
よく見たら、ピンク色の野球のユニフォームを着ている。ほほう、これはもしかして。
忍べてみたら、案の定、西武ドームでももクロのコンサートがあるのだった。
この旦那は昔はももクロの緑のファンだったのだが、ご存じのように緑がとんでもない振る舞いでグループを去ってしまった今、その思いをピンクのあーりんにぶつけることにしたらしい。そうかそうか。いくつになっても夢中になれるものがあるというのは幸せなことである。熱中症に気をつけて、精一杯楽しんでほしいものだ。
オレはあたたかい気持ちで、ももクロのファンの背中を遠くから見つめるのであった。
「育休刑事」似鳥鶏・幻冬舎Kindle。好きな作家だ。特に「市立高校シリーズ」は大好きで、時々ぺらぺらと読み返している。この作品は著者には珍しく、タイトルの通りの刑事もの。育休を取って子育てに専念しているという設定の若い刑事が主人公だ。三つの中編から成っていて、一つ目と二つ目の話ははっきり言って退屈。ところが三つ目だけ、他の作品とまったく話のトーンが違うので、なんでだろうなあと思っていたら、なるほど、そういうオチだったかというどんでん返し。そこそこ楽しめた。ただ、この作家には「市立高校シリーズ」の続きをぜひ書いて欲しいのだがなあ。
「すべては歌のために」武部聡志・リットーミュージック。アレンジャーの武部聡志が、これまで手がけてきた作品(卒業、あなたをもっと知りたくて、ハナミズキなど)について、そのアレンジの狙いや音作りの背景などを振り返った本。アレンジャー自身による解説はななか興味深いものであるのだが、しかし、対象を絞り切れてないためだろう、音楽的な紐解きがオレのような立場の人間にとっては浅すぎるし、一方で音楽的な背景のない人にとっては意味不明だろうし、その意味で編集の意図が失敗している。聞き書きでまとめ上げた編集者の力量不足か。これで2160円はぼったくりだろうと思うのだが、Amazonアンリミテッドなので会員はタダで読めた。タダなら、まあいいか笑。
「笑えシャイロック」中山七里・角川Kindle。えーと、銀行の取り立ての部署を舞台にしたミステリーなんだが、出だしは面白そうと思ったものの、読み進んでみれば話の展開も人物造形も底が浅く、こんなものに1500円も払ってしまった自分を責めるばかり。


2019.08.04
よーし、久しぶりに「アベンジャーズ」でも見ようか。おお、すげー、盛り上がるなあ。拍手だ拍手。
それになんといってもエンディングの後のサービスシーンが最高すぎるよな。ぎゃははは。何度見て笑うわ、こんなの。
ああ、面白かった。おっと、もう6時を過ぎてるか。よし、今から風呂に入って7時からのキックオフに備えよう。
どれどれ、今日のほかのゲームは…ぎょえーっ、もうゲームが始まってるじゃねえか、アルビレックス。6時キックオフだったんかーい!
というわけで、泡を食って息子とDAZNの前に正座下でごわす。
というわけで本日は4-0で徳島に圧勝! しかも4点のすべてがビューティフルゴールだ。これは上がるよなあ。 すっかりご機嫌ちゃんのオレたちなのだった。


2019.08.03
どうもここのところ仕事の調整がうまくいかないというか、せっかく決まったアポがキャンセルになったり、というのが続いている。
そのアポのために他の案件を断ったというのに、肝心のそのアポがキャンセルになってしまうわけだ。
もちろんこんなことは仕事の上では珍しくもなんともないのだが、なんの雲行きか、ここのところずいぶん連続してしまっている。立て続けにキャンセルとなると、まいってしまうんだよ。
おかげでお盆前はあんなに忙しくなる予定だったのに、スケジュールはすっからかん。お盆明けはそれなりに予定が入っているものの、これもどうなるやら。
困ったものだ。ふところが寂しい。


2019.08.02
ハリー・レイスが死んだ。言わずと知れたNWAチャンピオンのレスラーである。
NWAの権威を失墜させたのはハリー・レイスとリック・フレアーという説があるが、説も何も、それが事実ではある。なんつっても、プロレスのスタイルがどんくさいというか、かっこ悪いというか、タイガーマスクの対極というか、要するに退屈であった。
決め手がブレーンバスターとダイビングヘッドバットなんて、なんの華もない。
オレのイメージするアメリカンレスラーの代表格はディック・マードックとダスティ・ローデスだが、彼らと比べても実におっさんくさく、さえない。オレのお気に入りのアドリアン・アドニスのようなかっこよさもない。
まあ、要するに昭和よ。昭和の全日本プロレスで、オヤジたちがヤジを飛ばすような、そんなリングに似つかわしいレスラーだったわけよ。
一方で、ガチで怒らせたらやばいレスラーの一人としても知られていた。理由は、マフィアとつながっているからだ。リングで変なことをしたら、あとでマフィアに拉致られてえらいメに遭う。レイス自身からピストルを突きつけられる。そんな噂があったから、相手はびびってしまい、レイスの退屈な試合運びにもちゃんと付き合うわけだ。
そういう裏の顔のせいかどうかわからないが、アメリカのプロレス界で重鎮だったのは確かで、抜群の政治力を持ち、現場を支配していた。レイスに逆らったら、マフィアも怖いけど、どこからも声がかからなくなって干されてしまう、というのが一番恐がられた点だった。
つまりは現場ではびびられていた“親分”だったわけで、そんなレイスが、日本からやってきたまだ若手のターザン後藤の控え室までわざわざ荷物を持ってきてくれたりしたものだから、ターザン後藤のことを「アジアから修行に来た小僧」程度にしか思っていなかった周囲のレスラーはびっくり。
親分のレイスがぱしりのように荷物を届けてくれたので、「なんだなんだ、こいつは」とターザン後藤に対してもびびってしまったという。
ターザン後藤自身が振り返っているそんなエピソードが、オレは大好きだ。
これは、全日本プロレスで仕事をして帰国するとき、ジャイアント馬場に「後藤に渡したいモノがあるんだけど、ハリーさあ、帰国するついでに頼まれてくんね?」と言われて「あいよ」と軽く引き受けたということが背景だったらしい。
以来、ターザン後藤の控え室での扱いがぐんとよくなったという。
ターザン後藤は若手時代に外人レスラーの世話係をしていたから、レイスとも顔なじみで、レイスも「おお、日本じゃ世話になったな。なんか困ったことがあったら力を貸すぞ」と肩を叩いてくれたりするわけだ。
これはまさにジャイアント馬場の世界だな。
ここ数年、いろんなレスラーがこの世を去って行って寂しい限りだ。レイスも間違いなく昭和の名物レスラーの一人。合掌。


2019.08.01
異常も日々続けば平常になる。
というわけで、日本の夏は35℃以上が当たり前となったのだ。まったくどこの東南アジアだよ。
こんな炎天下に仕事とは言え、ヒートアイランドをうろつくのは自殺行為。狂気の沙汰だ。
よって本日のオレは、大手町のオフィスビルで一日過ごした。いやあ、快適快適。朝入って、19時過ぎまで、一日中オフィスの中。昼飯も支給された弁当をいただく。ロケ弁というやつだ。
しかもあーた、一日中、窓のない部屋にいたので、時間の感覚、季節の感覚がまったくなく、幽閉状態。狂気の暑さだったらしいが、そんな感覚はまったくなかった。
まあ、これはこれでどうかとは思うが、しかも帰りは隣町に住むカメラマンのクルマに同乗させてもらったので、暑苦しい駅や電車とも無縁だった。
極楽極楽。この季節は毎日こうありたいものである。


2019.07.31
「アラジンが観たいんだよ」と息子が言う。
アラジンとはあれか、魔法のランプのことか。お前の願いを三つかなえてやろう。えっ、ちょ、ちょっと待って。はい、一つ終わり〜。というあれか。
なんでも高校の地理の先生が、あれは面白い、と薦めてくれたらしい。なるほど、少しでも受験に役立つというなら観に行こうではないか。
地元の街に映画館があるというのは、なんともすてきなことだなあ、といつも思う。こうして思い立ったらいつでも映画を観に行くことができる。
それにしても高校三年生にもなるというのに、こうして親を映画に誘ってくれるとは、本当によくできた息子だ。ありがたや、ありがたや。
スマホでチケットをとって、映画館に到着。映画を観るのももはやキャッシュレスが当たり前だ。とても便利である。なのに映画館の売店、飲み物コーナーってどうしてあんなにも不便で、不味くて、使い勝手が悪いんだろうねえ。タリーズでも入れてくんないかな。
この映画館の隣には東映アニメのスタジオがあるのだが、京都の事件以来、東映アニメの入り口には警備員が常駐するようになった。いろいろと大変だ。
スマホで予約したチケットを券売機で受け取って、入場しようと思ったら、やたらとガキが多いことに気づく。
ちょっと待てよ、ひょっとして、とチケットを見たら、なんと吹き替えであった。げっ、なんだよ、吹き替えじゃねえか、と息子に文句を言ったら「チケットを取ったのはお父さん、あんただ」と冷たく言い放たれて、ぐっと言葉を飲み込むオレであった。まあ、いいさ、吹き替えでも。ガキだらけの劇場でも。
さて、「アラジン」であるが、すぐにこれは映像とダンスを楽しむ映画だと理解したのだが、そのストーリーのあまりのつまらなさに三度ほど寝落ちしてしまった。まったく理屈の通らないめちゃくちゃな物語で、いくら子供向けと言ったってその展開はないだろう。
ただ、映像は見事。セットも見事。ランプから出てきた魔神というのがちゃらいオヤジという設定も面白かった。
オレは寝落ちしたが、息子にとっては面白かったようだ。
映画が終わってラーメンを食っているとき、「あれは11世紀のモロッコの設定じゃないか」と口火を切った息子は、イスラム教徒の振る舞いだとか、白人の扱われ方だとか、町並みだとかを解説しながら、なぜ11世紀のモロッコなのかをオレに教えてくれた。無知なオレは息子の説明の半分も理解できず、さすが受験に世界史と地理を選んだだけのことはあると感心するばかり。なるほど、だから地理の先生は息子に「アラジン」を観るように薦めたのかと思ったら、「違うよ、単に自分が面白かったからだけらしいよ」とのことだった。
なんじゃそれ。まあよい。息子が楽しんだのなら、それでよい。
映画が終わって息子は予備校の夏期講習に出かけていった。ご苦労なことである。そして息せききって帰ってきたのが夜7時すぎのこと。勉強に追われて忙しいのに、そんなに大急ぎで帰ってきたは、今夜はアルビレックスのゲームがあったからなのだが、アルビレックスはその息子を大いに失望させやがった。いつものことであるが。
前半を2-0で折り返しながら後半に3点を入れられて逆転されるというバカ試合。4連敗中の相手にタコ殴りされる情けなさだ。結局最後はなんとか1点を返して青息吐息で引き分けに持ち込んだが、3点を取っても勝てないという情けないチームだのだ、アルビレックスは。
町田のスタジアムは一度行ったことがあるが、もう二度と行くもんかと思った。その理由はアクセスのひどさである。駐車場からスタジアムまでは600mの山道を歩かなくてはならず、街灯のない真っ暗な山道をぜえぜえいいながら歩いた昨年、もう二度とここには来ないと決めたのだった。
あのときのあの山道を、夜とはいえ酷暑の中、がっくり肩を落として惨めな気分で歩いて帰ったサポーターたちのことを思うと、チームをののしりたくなる。
敗因は監督だ。監督の無能さにつきる。
そもそも三日前のスタメンと同じメンバーであることを知った時点でいやな予感はしていた。この酷暑での連戦だというのに、まったく同じメンツなのだ。案の定、後半に入ってすぐに足が止まり、前回はハットトリックだった汁人が目も当てられないようなミスをして点を入れられたり、ボランチの汁人が後半はほとんどジョギング状態だったり。
酷暑の連戦で体力がボロボロだというのに、選手交代の手すら打たないとはどういうことだ。無能監督。
3点とっても勝ちきれないのだから、選手の徒労感もきわまっているだろうなあ。
はああ〜、あほらしい。本当にあほらしいわ、このチームは。
焼酎炭酸割りで酔った頭は怒り心頭。その勢いのままに娘が観ていた「東大王」を一緒に観る。きっと最後はイザワタクシにストップされて10連覇はならず、っていう結末だぜ〜と予言したらその通りになって、こっちもあほらしいな〜といいながらオレは布団に潜り込み、息子は自室に戻って受験勉強の続きに挑むのだった。
挑まないのはアルビレックスの連中だけなのだ。


2019.07.30
会津若松まで行った。もちろん仕事である。
昨日までは涼しかったのに今日からいきなり暑くなった、と地元の人が会津弁で教えてくれた。
鶴ヶ城の脇を車で通って、そういえば小学校時代の修学旅行が会津若松で、鶴ヶ城を見たんだっけと思い出した。あのとき泊まった旅館では、大広間での夕食時、地元のおばちゃんが白虎隊をモチーフにした舞のようなものを披露してくれて、オレたち新潟の農家のガキどもは口をぼけっと開けて見ていたっけ。
そんなことを懐かしく思い出す。
会津地方は、福島県の他のエリアより経済状態などが一段低いとみられている。「あー、会津ね、ふふん」というような言われ方をしてきた土地だ。そこに原発事故で家を失い、代わりにたんまりと賠償金をもらった中心部の人たちが移り住むようになった。それこそ一生働かずに住むほどのカネをもらった彼らは、「あー、会津ね」と近所を小馬鹿にしながら、日がな一日パチンコで暮らしているのだという。
もちろん古くから会津に暮らしている人たちは面白くないに決まっている。
そんな地元事情を聞きながら、夏空の下の磐梯山を見上げる。
どんな土地でも、その土地それぞれの事情を飲み込みながら、人々は毎日の暮らしを積み上げていくのだろう。 会津若松は、とてもきれいで落ち着いたたたずまいの街だ。すごく美しいところだと思う。
今度は仕事抜きでゆっくり過ごしてみたいものだ。旨そうな居酒屋が何軒も軒を連ねていたし。


2019.07.29
メルカリがアントラーズを買った。なんじゃ、そりゃ。
住友金属が新日鉄と合併して、新日鉄にとっては住友金属のサッカー部なんてジャマなだけだから、とっとと売ってしまえという話になったのだろう。そこに乗ったのが以前からスポンサーとしてカネを出していたメルカリ。
当然、メルカリにしてみれば茨城なんて土地には何のこだわりもないから、集客の見込める都内をホームにするはずだ。たぶんオリンピック後。
東京アントラーズの誕生である。わははは、だっせえ〜! ださすぎる。
アントラーズは名門だ。Jリーグ誕生に際して「99.9%、加入は無理」と川淵に軽くあしらわれて、「どうすりゃいいたべさ」と涙目ですがったら「ジーコでも連れてきたら考えてやらんいでもない」と川淵がギャグで言ったことを真に受けて本当にジーコを連れてきちゃったというのは、今や伝説となっている。
そして、お荷物と目されていたのにJリーグ1年目に見事優勝を果たしたのは、ほとんど神話となっている。
ちなみにその初優勝の時のファンクラブの広報誌の表紙が、胴上げされる宮本監督(当時)の写真だったため、ジーコが「なんでオレじゃねえんだ!」と激怒したのは有名な話。ジーコって案外ケツの穴がちっちぇーんだな、と世間の笑いものになったっけ。
そんな伝統のクラブだからリスペクトされて当然だし、実際、その後も数々のタイトルを獲得してJリーグを代表するクラブになったし、磐田の体たらくを見れば地方クラブとして実に立派なのだが、しかし、そうした立派さが実に鼻につくのも事実で、リスペクトされているのと同じぐらい、嫌われてもいる。
まあ、クラブは立派でもサポーターは茨城のヤンキーと半グレだし、スタジアムはアクセス悪いし、何かにつけてジーコスピリットとえばりくさってふんぞり返っているから、実際、むかつく。
そんなクラブが、あろうことか親会社から「いらね」と言われて捨てられて、あろうことかメルカリに買われて(品のない同士という意味ではお似合いか)、あげくに鹿嶋という土地さえも見捨てられようとしているわけだ。
これは地元とサポーターはどう動くのだろう。ちょっと興味津々である。


2019.07.28
そんなに吉本がイヤなら辞めろよ。辞めるのがリスキーならうまく立ち回れよ。
自分に市場価値のないことがすべてなんだと気がつけよ。
ギャラなんて1対9で当たり前だわ。それがイヤなら辞めて自分で10を取ればいいんじゃね?
と心の中でぶつぶつ言いながら、本日も社会派のコメントを述べるのだ。
今日はあれだ、老害・張本。
オレもリアルタイムで見ていたけれど、きっとわざと言ってるに違いないと思ったもんね、サンデーなんとかという番組。関係ないけど、あのコーナーのメガネのお姉さんはけっこう美人だが、その身内さんが取引先にいて、これがクリソツの美人。残念ながら結婚されてしまいました。
一番驚いたのは「怪我が怖かったらスポーツは辞めた方がいい」という発言。ちょっと意味がわかんなくて、オレも思考停止してしまったわ。
ダルビッシュ、長友、古田はじめ、アスリート、元アスリートから袋だたきになるのも当たり前だろう。TBSもこういう発言をさせておいて盛り上げていてはいかんよ。メディアとしての良識を疑われるわ。
甲子園こそが最上という昭和の価値観はもはやどこにも残ってなくて、プロ野球どころか、メジャーに行くのが当たり前になった時代なんだから、怪我なんか恐がらずに投げさせろという発言が通るわけがないじゃんね。
こういう古い価値観の昭和の遺物が、例えば卓球の張本少年の「チョレイ!」を潰しにかかるのだろう。愛ちゃんの「サー!」と大喜びだったくせに。
面白かったのはこのサンデーなんちゃらの中で、張本の発言の後、ゲスト連中が「私もそう思う」みたいな忖度発言のオンパレードだったことだ。はっきりと異論を唱えたのは一人だけ。しょうもな〜。
この張本と、朝のニュース番組にゲストで出ている中尾彬の二人は、老害以外の何者でもないから、とことん見たくない。消えてくれないかなあ。


2019.07.27
アルビレックス新潟ではブラジル人選手のことを汁人と呼ぶ。しるじんではない、“じるじん”だ。エジミウソンやマルシオやファブリシオやレオ・シルバやラファエル・シルバやホニや、ついでに監督でもロペスや、歴代の汁人ちがチームを支えてきた。
今年もそうである。いや、今年は例年以上だ。チームに所属している汁人はなんと6人。
もちろん全員がゲームに出られるわけではないから、この中から使えるヤツだけ残して、あとは売り払って次の汁人獲得の資金に回す。まさしく選手は商品、人身売買そのものであるが、これがサッカーチームの経営だ。選手だって自分を高く売ることしか考えていない。
異国へ出稼ぎにした汁人たちはみんな仲間だからとても絆は深いが、しかし、同時に商売敵でもあるわけだ。練習を通じ、あるいは試合の貢献を見て、自然とそこには格差が生じてくる。カーストだ。
来日前の評判、春先のキャンプを通じて、この6人の中で最も評価が低かったのは、フランシスという汁人だった。使えねえな。まあ、無理だろ。早く売り払ってしまえ。
ところがどうだ、その落第汁人だったはずのフランシスが今やチームの大黒柱。一番人気である。
勝っても負けてもニコニコしていて、子供たちと一緒にサイリウムを振る姿が大人気、しかも、仕事でサッカーをした次の日も楽しそうにサッカーをしていて、日本人がメシを食うような感覚で息を吸うようにサッカーをしている。心底サッカーが好きなんだろう。
スピードスターだ。ボールを持って突っ込んだときのワクワク感は半端じゃないし、守備の貢献もする。どうやら相手とぶつかるのが好きらしくて、キーパーと交錯すると平気でシャイニングウィザードをかましたりするお茶目な一面もある。
今日の試合前、このフランシスが移籍するという噂が、ぱあーっと広がった。「主力が抜かれる」「激震が走る」という話が先行し、試合の前日に地元新聞の新潟日報に掲載されたスタメン予想(大本営発表と呼ばれている)にフランシスの名前がなかったことが、その噂の理由だ。
だが、ゲーム2時間前にスタメンが発表されて、そこにフランシスの名前のあったことで、誰もがホットを胸をなで下ろし、そして、そのフランシスはなんとハットトリックの大活躍を見せたのである。わはははは、どんなもんだ。
相手は琉球。どのアウエーに行くにも飛行機を余儀なくされるため、そろそろサポーターの経済状況も崖っぷちではないかと噂され、案の定、はるか新潟までやってきたサポーターはDAZNに映った10秒ほどで数えられてしまうほどの人数だった。そんな琉球が今日の敵だ。
その琉球に対して、今日のアルビレックスは圧倒しまくる。あげくのフランシスのハットトリックとオウンゴールで4-0。大勝利だ。
●1-2琉球 レオナルド
●0-2甲府
○3-1岐阜 カウエ カウエ OG
○2-0栃木 レオナルド フランシス
●1-2金沢 高木
○3-1鹿児 レオナルド フランシス OG
○2-1大宮 レオナルド フランシス
●0-2横縞
△2-2山口 レオナルド レオナルド
○4-0琉球 OGフランシス フランシス フランシス
という直近10試合の結果を見てもわかるように、アルビレックスでは汁人が大活躍。これを他チームは「汁人頼みのクソサッカー」とけなすのだが、汁人頼み上等、むちゃくちゃ楽しいサッカーだぜ。
もっともこのままだと来年はフランシスとレオナルドをJ1に抜かれることは確実なので、なんとしても今年で昇格しないと。たぶん無理だけど。
なお、今日のゲームの裏MVPは文句なしに戸嶋である。まさに獅子奮迅の献身で、相手がカウンターに転じようかというボールを回収し、セットプレーではじかれたボールを回収し、ルーズボールを回収し、とにかく回収の鬼となってピッチを走り回る。
最後方でボールを回収して前をフィードしたかと思えば、そのボールを今度は中盤で受けて、そして数秒後にはトップ下の位置で相手のキーパーがはじいたボールを回収するために備える。
いやもう、見ていて惚れ惚れする動きだった。
一時スランプに落ちてスタメンを外れたことがあったが、その期間に見事に自分の動きを修正し、無駄走りゼロになって帰ってきた。相当に頭がいいのだろう、この自己修正能力は。
まあ、それもそのはずで、一般入試で筑波大学に入学したという秀才なのだ。
そういうわけで会心のゲームを、ビールを飲みながら見たオレは超ゴキゲン。3-0になったら明日の部活は車で送ってやると娘に約束したその通りになり、続いて4-0になった部活のお弁当用に焼きたてのパンを買ってきてやると約束したらまたその通りになったから、娘も超ゴキゲン。アルビレックスが勝つと我が家はみんなゴキゲンなのだ。


2019.07.26
くっそう、腹立つわ〜、ムカつくわ〜。
たった5分。新幹線の切符を買うためにたった5分停めただけなのに、切符を切りやがった。ああ、腹の立つ。
何がムカつくって、新座警察署というド田舎の警察にはめられたことが腹立つわ。たった5分で切符を切ったってことは、あいつら、駅前の藪の中かどこかに潜んでて、オレが車を停めるのを見てやがったんだぜ。そうに決まってる。
くっそう、田舎警察が。
新座なんてヤンキーの巣窟だから、警察も頭の中は空っぽに決まってる。ああ、腹が立つ。


2019.07.25
いやしかし、日産の営業利益が99%減って、ちょっとすごいな。
オレなんかに原因はよくわからんが、要するに車が売れていないっていうことだろ。やっちゃえ日産。
合わせて大リストラを行うそうだが、ゴーンが去ったらもっと悲惨なことになったということなのか。悲劇だ。


2019.07.24
やっと梅雨が明けるかと思わせて、まだどんよりとした天気が続く。
傘はいらないだろうと思ったのに、都心の日本橋に到着して地下鉄から上がったら、なんと土砂降りの荒天。初対面の相手を訪問するのにずぶ濡れというわけにもいかず、参ったなと思いつつ、地下のタリーズでアイスコーヒーを飲んで時間を潰す。少しは雨をやり過ごせたようで、これならなんとか、という降りになったところで向かいの大きなビルまで走る。
梅雨の季節と酷暑の季節の切り替わりの時にいるわけで、よくもまあこんな時期にオリンピックをやろうと決めたもんだと、改めて呆れる。どんなことになるのだろうねえ、来年は。
夜、障がい者のための国家の席を譲れと発言した党の代表がいるというニュースを聞く。ほうら、来た来た。
マイノリティの声を届けてユニバーサルな社会を、というなら、その声を代弁するのが政治家の仕事だろうに、今のやり方は障がい者の代弁ではなくて障がい者の利用ではないか。
障がい者には本当に気の毒だとは思うが、しかし、政治の仕事はまた別の話。まったく気分の悪い話だ。
新撰組ファンの一人としては(ファンとは違うか)、勝手に名前を使われていることも気分が悪い。


2019.07.23
ここのところ日記が短い。
オザキは「みじけえよ、何やってんだよ」と怒っていることだろう。すまねえ、オザキ。だが、オレもそうそう毎日面白いことに遭遇しているわけではない。アルビレックスや思い出話でお茶を濁すにも限界がある。
と、アルビレックスで思い出したが、先週のゲームは酷かったな。ロスタイム5分の表示に、えっ、なんでと目をむいて、イヤーな予感がしたものだったわ。
案の定、選手たちはまともな時間稼ぎもできず、ボールをキープする技術もないのに鹿島のまねをしてコーナーでこねくり回すものだから、最後はあっさりと同点ゴールを決められる始末。こいつら、馬鹿かよ。
いかんいかん、サッカーは言葉が荒れる。やめよ。
こういうふうにネタがないときは、あれだな、時事問題を取り上げた社会派日記になるに限る。今日は、えーと、あれだ竹島。
ロシアと中国の偵察機が領空を侵犯したとして、韓国の戦闘機がなんとロシアの偵察機を攻撃しちゃった。ひゃー、命知らずの大馬鹿だな、プーチンに銃を向けるとは。
「目の前をふらふら走っている車がいたのであおってやったら、なんと乗っていたのはヤクザだったようなものだろ」。そんなことがネットに書かれていて、なるほど、うまいものだなあと感心。「どうせプロレスじゃね?」というのもネットにあった。確かにプロレスかもしれんなあ。
よくわからんが、何かが起きているのは確かなようだ。興味津々。
「エアー2.0」榎本憲男・小学館文庫Kindle。というわけで続けて読んだ榎本憲男。こちらはシリーズものではなくて単発の作品だ。ある天才が開発したAIの力を利用し、資本主義社会をぶっ壊すという話。設定はなかなか面白く、仮想通貨を使えば国家は無力になるという想定も実に説得力豊かだ。その実績をもとに福島を再興するという展開も見事である。このようにプロットは実に魅力的なのだが、それに筆力が追いついていないのが残念。例えばカットバックを多用するものの、それが効果を上げているとは言えず、やたと視点が変わるだけで読み手を混乱させている。例えば警察からの視点は不要ではなかったか。あるいは人物の造形が今ひとつうまくいってなくて、なかなか感情移入ができない。そして結末。こんな風に単なる偶然で全部がちゃぶ台返しという展開はどうなのだろうか。広げすぎた話をまとめきれず、放り投げてしまったという印象がある。まあ、そんな具合に瑕疵は目につくものの、実に面白い話であることは間違いない。続編を読みたい。


2019.07.22
平成の終わりとともにジャニーズと吉本も終わったということか。これからは、たんさいぼうの時代だな。
あれを見ていると、オレも謝罪会見がやりたくなるぞ、おい。「メンバーの安藤が闇営業で、言葉巧みにお姉さんたちからいろいろと巻き上げちゃって、申し訳ありませんでした」とか。あるいは「そんなにも安藤君を追い詰めたのはギャラの安さに問題があるんです。もっとギャラを増やしてください」と。
もっともそんなことになっても、「好きでやってんだから、イヤならやめろ」で終わりだな。
そうなのだ。このもやもやとした違和感は、芸人たちへの「好きでやってんだろ」という感情なのだ。
吉本興業が会社としてあまりにアホであまりにむちゃくちゃなのは呆れるばかりだが、芸人が「ギャラが安い」と騒ぐのはどうなのよ。イヤなら吉本から出ればいいじゃん。というか、自分で芸人の道を選んだわけじゃん。安くて食えないなら自分のせいじゃん。イヤなら転職すればいいじゃん。
サッカーや野球だって、年俸が低いと選手が言ったら「お前が下手だから」で終わりだよな。芸人だって同じだろう。イヤなら辞めろと思うわ。
そんな覚悟もなくて芸人やってたのかと、オレはそっちが驚きだ。


2019.07.21
4月生まれの息子はこの春に18歳になったので、現役高校生であるにもかかわらず選挙権を得て、そして今日の参院選挙で初の投票を行った。
我が家はいつも家族そろって選挙に行くので、今日も、部活だと言って学校に行った娘をのぞき、3人で息子の母校である小学校の投票所まで出かけることにした。
人生で初めての選挙に際し、オレは息子に諸注意を授ける。
いいか、投票所には入場券が必要だ。入場券はSuicaでは買えない、現金のみである。
「ははっ、して、それはいくらでしょう」と息子。
150円である。安いだろう。
「ははっ、安いです」
それからちゃんと投票ができると、10人に1人、お買い物券が当たることになっている。頑張ってな。
「ははっ、頑張ります」
小学校で無事に投票を終えたオレたちは、帰りにセブンイレブンでコーヒーを買った。お買い物券で買いたかったなあ。


2019.07.20
仕事中は音楽をかけているのだが、以前はCDだったのが、今はAmazonミュージックだ。
実はここ数年、オレはCDを買っていない。そもそもCDプレーヤーがない。聴きたい曲があったらAmazonミュージックで一曲250円くらい払って買って、ダウンロードだ。
Amazonミュージックで聴くのは、冬の間はモーツァルトだった。なかなかよいぞ、モーツァルト。アタマがピリッと締まった気分になって、原稿の切れ味も抜群なのさ。
しかし、ゴールデンウィークを過ぎたあたりからは気候に合わせてずっとハワイアンである。いいぞハワイアン。アロハ〜。原稿もゆるゆるだ。
歌だとどうしても歌詞を耳で追いかけてしまうので、歌なしの音楽が中心だ。ハワイアンスラッキーギターなんて最高だぜ。
「ワルキューレ 巡査長 真行寺弘道」榎本憲男・中公文庫Kindle。というわけでシリーズ3作目である。今のところ、これがシリーズの最終作。「自由」「宗教」ときて、今回のテーマは「フェミニズム」である。例によって定年間近の平の刑事が、今回は誘拐事件をきっかけに、フェミニズムについてあれやこれや考え込むのだ。そんなことはどうでもいいから、警察なんだからとっとと犯人を逮捕すりゃいいのに。ところが、驚くぞ、今回はなんと犯人がわかったというのに逮捕さえしないのだ! 犯人を逮捕しない刑事が主人のミステリー! 犯人を逮捕しないどころか「フェミニズム」について話して盛り上がるのだ。これが仰天の物語でなくてなんだろう。わはははと喝采だ。今回は脇役たちがなかなかよい。例えば杉並署の警部補だ。宴会の席でプロレスの話で盛り上がったこの警部補は、あろうことか「コブラツイストってきくんですか」と言ってきた部下の女刑事に酔った勢いでコブラツイストをかけてしまい、しかもグランドコブラに移行して、さらに吊り天井(ロメロ・スペシャル)にもっていってしまうのである。繰り返すが、相手は若い女刑事だ。吊り天井状態になったところで座は興奮マックスで若い刑事たちが喜んで撮影などするわけだが、そこに突如登場したのが女の管理職で、こいつが激怒してしまい、おかげで警部補は左遷されてしまう。もっとも当の吊り天井の女刑事はけろっとしたもんで、大喜びで「どうか穏便に」などと管理職をなだめる始末。このとことんくだらいエピソードは、当然フェミニズムを巡る論議の伏線として(つまりは男社会でのセクハラやパワハラの典型例として)語られるわけだが、ミステリーらしいクールな文体でこういうアホな話をまとめてくるのだから、おかしいったらありゃしない。大変に面白く読んだのだった。なお、このシリーズ、話はそれぞれで完結しているものの、以前の登場人物が重要な役割で再登場したりするから、シリーズ1からちゃんと読むのがおすすめ。


2019.07.19
本日は高校の1学期の終業式である。明日から夏休みだ。
息子も娘も、それぞれが通う高校から通知表を持って帰ってきた。スパルタ教育パパであるオレは、通票を見せなさい、と厳かに命じる。
息子の順位ががた落ちである。このボケナスがっ! 首を絞めて四の字固めを決める。あががが、許してくれえ〜と息子。もっともよく見れば(参考)とある。要するに3年生になると進学先に合わせて授業が違ってくるので、平均点にまったく意味はなく、順位もまったく意味がないのだ。
ぼけっ、そんなこと関係ないわ。男は常にトップだ、一番だ! オレは木村やすしと化して息子をしばく。
続いて、娘だ。なんだ、この体育の成績はっ。バックドロップを決めて3カウントを奪ってやる。だがよく考えれば、オレの体育の成績よりずっとマシだ。というか、オレの子供の体育の成績がいいわけがない。
ぼけっ、そんなこと関係ないわ。女は常にトップだ、一番だ! オレは自分をごまかすためにさらに激怒する。
さて、そんな子供たちを連れて、1学期よく頑張ったね〜ということで、今日はとおるちゃんで晩ご飯だ。平日だがいいのだ。一家団欒。
とおるちゃんで刺身や肉や揚げ物やサラダなどをたらふく食べて、オレはホッピーを飲んでガハハハと笑う。相変わらず満席だ。
と、そこに予約をしていたという新規の客が。
それを見た娘が「げっ、げげげっ」とのけぞる。なんと中学時代の先生たちが、連れだってとおるちゃんに飲みに来たのだ。ひゃ〜、地元で飲むなよ、先生。1学期が終わって打ち上げかよ。
体育の先生だ。なんとこの先生は、柔道でオリンピックに出た人だ。ロンドンオリンピックだから、最近のことである。さすがにでかい。すげえ体をしている。そりゃ、オリンピックの選手だもんな。
娘が席を立って挨拶に行く。柔道先生、ぎょっとしてオレたちを見て、だはは〜と頭をかきながら挨拶を返す。
続いて後れてやってきたのが数学の先生。娘が再び「げげっ」といいながら挨拶に行き、先生はぎょっとして挨拶を返したのだった。
よし、ちょっとオレが焼酎でもおごりに行ってやる。そういって立ち上がろうとしたのだが、余計なことをするなと子供たちに止められてしまった。残念。
もっとも絡んだとしてもあっさり首を決められて落とされて終わりのような気がする。
ねっとりと絡みつく蒸し暑い空気の中を、親子4人、のんびりと歩いて帰る。そあ、明日から夏休みだぞ、子供たち。息子は勝負の夏だ。そして娘は高校最初の夏だ。それぞれに人生で最も輝く夏にしてほしいものだなあ。


2019.07.18
1月──野田小4虐待事件
3月──杉並保育士ストーカー殺人事件
4月──池袋上級国民老人暴走事故
4月──神戸市営バス暴走事故
5月──大津軽自動車散歩中保育園児突っ込み事故
5月──登戸バス停園児テロ事件
5月──山形女性眼科医殺害事件
6月──練馬元事務次官息子刺殺事件
6月──大坂千里山交番襲撃事件
6月──厚木包丁男逃亡事件
7月──所沢中学生同級生刺殺事件
7月──荒川区和菓子屋女子大生殺害父親自殺事件
とまあ、今年は酷い事件事故が続いていて、特に令和になってからは目を覆わんばかり。いったい、令和様はどうされてしまったのだ。何か、令和様のたたりのようなものでもあるのか。
そして今度は京都の漫画屋だ。なんという惨い話なのだ。
「ブルーロータス 巡査長 真行寺弘道」榎本憲男・中公文庫Kindle。シリーズ2作目。前作があまりに面白かったので、続けて2作目も読む。読んでびっくり。なんと前作を遙かに上回る出来なのだ。オレの母校である青山学院が舞台になっていて、主人公の刑事もここの卒業生という設定。その地下の食堂でメシを食った刑事が、懐かしくなって昔のサークルを訪ねようと、そのまま3階まで登っていくというシーンがあって、おお、これは、とドキドキしてしまった。もっとも行き先はビターデイズとあって、要するにベターデイズという設定なのだった。そういうあたりはともかくとして、前作では「自由」が大きなテーマだったが、今作は「宗教」がテーマ。このテーマを巡るすったもんだが実に面白い。何しろこの刑事、犯人を追いかけるよりも「自由とは何か」「宗教とは何か」といったあたりについて考え込み、鋭い議論を繰り返してしまうという、不思議な存在なのだ。そのあたりのやりとりが実に面白いのである。しかもロックが大好きということで、あちこちに好きなミュージシャンについての崇拝の言葉やダメなミュージシャンへの罵りの言葉などがちりばめられている。だが、何よりも面白いのは、(ネタバレになるのだが)なんとこの刑事、犯人を逮捕しないのだ! 捕まえないのだ。1作目も2作目も、苦労して事件の謎は解いてみせるものの、肝心の犯人は逮捕しないで終わる。なんだこりゃ。ミステリー、警察ものとしては前代未聞というか、んなアホな、と言いたくなる。そして逮捕する代わりに「自由とは」「宗教とは」とアタマを悩ませるのである。こじらせ刑事かよ〜。めんどくせ〜。この展開が実に面白く、スリリングなのだ。いやあ、面白い面白い。読了後、すぐに3作目をダウンロードだ。


2019.07.17
iPhoneでは通話の録音ができないと聞いたが、本当だろうか。本当だとしたら、なんと不便なのだろう。
米国では相手の同意なしに録音するのは法律違反とされているためらしい。それなら録音用のアプリを入れればいいじゃんと思うのだが、実はそういうアプリ自体が違法なので、App Storeにはないそうだ。AppleはApp Store以外でアプリを売ることを禁止しているから、ようはRest of usが勝手なことをするのを許さないから、そういうアプリ自体がないということだ。
いや、別にAppleやiPhoneをディスってるのではないが、それはけっこう不便じゃね、と思うぞ。移動中、メモを取ることは難しいし、日時とか数字とか、記憶違いがあってはマズいような連絡も多いわけだから、録音ができないと厳しいと思うんだがなあ。
いやいや、iPhoneだってとっくにできますよ、何言ってるんですか、あんた。ということであったら、教えていただきたいのだが。


2019.07.16
オレの利用している西武池袋線「石神井公園」駅のラッシュのピークは朝7時12分の急行である。
終点の池袋まで1駅、10分のこの急行は、所沢あたりから山のように人を乗せて到着する、すし詰めの電車だ。一日で最も混んでいる。
それを嫌って1本前の各駅停車や、1本後の始発の各駅停車を選ぶ人も大勢いて、オレもその一人である。年を取るとラッシュはきついぜ。
もっともいくらラッシュとは言え、かつてのような、体がねじ曲がるような混雑ぶりはもうない。だいぶ改善された。理由の一つはダイヤの改善を重ねて混雑具合がばらけるようになったことで、もう一つの理由が労働人口の減少だろう。
聞くところによれば京急線なんかはもっと人が減って、ずいぶんとラッシュも楽になったそうだ。
今日オレはその7時12分の1本前の各駅停車に乗って都心までインタビュー仕事に出かけた。有楽町線直通の市ヶ谷乗り換えである。ところが市ヶ谷の乗り換え改札で自動改札に引っかかってしまい、どうしたことかと駅員にたずねたら、石神井公園駅で自動改札を通るときにきちんとSuicaに記録されなかったらしい。ありゃ、ごめんなさいね。駅員さんがモバイルSuicaをちゃちゃっと操作してくれて、事なきを得る。
こういう様々な自動化も、ラッシュの緩和に多少は役立っているのだろうな。


2019.07.15
今日から2日間、Amazonが大バーゲンである。そろそろKindleを買い換えたいと思っていて、このタイミングを狙っていたのだが、案の定、5000円引きだったので、迷わずポチッと押した。これで我が家には一体いくつのKindleがあるのだろう。いくつあってもいいぞ、Kindleは。
そんなバーゲンを待ちきれずに先日衝動買いしたのが、Amazon Echoだ。Google Homeと並ぶスマートスピーカーである。
以前出ていたのは茶筒みたいなやつで邪魔くさかった。もうちょっと小柄で画面付きのが欲しいなあと思っていたらちょうどその通りのAmazon Echoが出たので、速攻でポチである。
家に届いたらセッティングしておいてくれと息子に頼んでおいたAmazon Echo。使い始めたら、こいつがなかなかに有能でちょっとびっくりした。初代の茶筒のAmazon Echoとは雲泥の差。
今まで我が家ではGoogle Homeを使っていたのだが、新しいAmazon Echoが来てからは、すっかり「アレクサ〜」と呼びかけるのが主流になっている。アレクサに「何か歌え」と命じると「テクノロジー、テクノロジー」とオリジナルの曲を歌い出し、「何か踊れ」と言うと「アレクサ音頭」という盆踊りの映像が流れるのだ! Amazonはこんなところに無駄にカネを使うのか!
このAmazon Echoの最新型も、バーゲンで5000円で買える。ほぼ半額だ。はっきり言って、これは買いだと思うよ。
「巡査長 真行寺弘道」榎本憲男・中公文庫Kindle。53歳でありながら巡査長、つまり平社員という刑事が主人公の警察ものである。こういう設定から、一匹狼的スーパーな刑事が活躍する物語かと思ったのだが、確かにそういう要素はあるものの、ちょっととんでもないスケールの話へと展開していって唖然としてしまった。なんなんだ、この壮大な仕掛けは。軽い気持ちで読み始めたのだが、ガツンとやられてしまって、ただ唖然とするばかりであった。一気読み、必至。


2019.07.14
本日は地元の仲間たちと飲み会である。
子供が幼稚園の時に知り合った仲間たちだから、もう15年近くの付き合いになる。
地元の仲間っていうのは、お互いにそれぞれに生活を築きながら、いつもどこかですれ違っているわけで、何よりも自分のことを知っている人間が複数同じ街に暮らしているという安心感を互いに支えとしていることになる。
その実感が、ことのほか、親密さにつながっているのだ。
幼稚園児だった子供たちがそれぞれ別の高校で別の人生を歩みつつ、こうして会えば昔のような馬鹿話をしている。それを眺めながら親たちも昔のような馬鹿話に興じるのだった。


2019.07.13
松本−磐田の最下位対決を見る。松本が負ければ最下位転落、磐田が負けたら断トツの最下位。いやあ、弱い者同士が涙目で闘うゲームですわ。これ。上から高みの見物といきますか〜って、よく考えたら下から見上げているのだった、オレたち、がははは。
磐田がガバガバのダメダメ。こりゃあオレの嫌いな松本だなあ。
と思ったら、松本のビューティフルなゴールがオフサイド判定で取り消される。これはどう見てもオンサイド。素人のオレたちがライブで見ても、オンサイト。はっきりとした誤審である。ひどい誤審だ。
それでも磐田は酷く、松本の優勢ははっきりしていたのに、結果は1-0で磐田。
松本は、誤審で特典を取り消されたのが響いて、最下位転落だ。
続いて横浜−浦和でも大誤審。
このゲーム、浦和のアホサポがまたやらかした。日産スタジアムの看板スペースに、浦和を応援する幕を掛けてしまったのである。これはスポンサー様に対して決してやってはいけない重大なルール違反だ。
これを見つけた横浜サポが、ゲームの運営者に通報すればいいものを、こいつらもアホだから数人で浦和の観客席まで文句をつけに行ったのでだ。もちろん文句をつけられて「はーい、ごめんなさい」と浦和サポが答えるわけもなく、客席で小競り合いとなってしまう。
どっちもアホだが、浦和はこないだも大分のスタジアムで同じようなルール違反をして、その件は会社として注意を受けたというのに、今回も同じことをやったのだから、確信犯的で明らかに浦和が悪い。
小競り合いの後、浦和は、いつも大宮を「大宮大宮クソッタレ」と叫ぶように「横浜横浜クソッタレ」と大合唱する。雰囲気最悪。
よせばいいのに会場放送が「大切なゲーム前ですからいい雰囲気で楽しみましょう」的なアナウンスをしたものだから、ますますあおられた浦和がクソッタレの大合唱。
まあ、大合唱とは言うものの、実は浦和の観客はどんどん減り続けてる。この日もアウエーはいっぱいにならず、空席が目立ち、ホームの埼玉スタジアムも満員にならない。そりゃあ、こんな半グレ連中と一緒に応援なんかしたくないというのが一般人の心情だから、どんどんファンが離れているところなのだ。
しかも弱いし。
その弱い浦和のゲームで、松本−磐田に続く大誤審。これも酷かった。
横浜のゴールだったのだが、これが明らかなオフサイド。オレが見てもオフサイド。
それでも審判はゴールを認めるという誤審を下す。ところが、驚いたことにこれが選手の抗議で覆ってしまい、横浜のゴールは取り消しとなってしまった。
収まらないのは横浜の選手で、猛抗議をしたところ、なんと「やっぱりゴール」と元に戻ってしまったのである。この事態には腰を抜かすほど驚いてしまった。
オフサイドだけどゴール→やっぱりオフサイドなのでゴール取り消し→よく考えたらやっぱりゴール
こんな流れで判定が二転三転。仰天である。しかも審判は「決定は運営が下す」と明言したという。
“運営”とは誰を指すのか、マッチコミッサリーなのかJリーグなのか、判然としないが、要するにこの主審は「レフェリーは判断を下さない」と言い放ったわけである。これには選手一同仰天、監督一同目を白黒。
槇野なんかしつこく抗議をしたのだが、終了間際には、その槇野がやられてしまった。
なんとゴール前で槇野がPKを取られてしまったのである。ビデオでよく見れば、槇野はボールには触ってなくて、何もしていない。それなのにPKを取られてしまったのだ。
その瞬間、日本中のサポーターが「槇野だったらしょうがない」「PKの理由は槇野だからだ」「槇野なら納得だな」とうなずいてしまったほどだ。槇野は涙目で抗議を続けるが、槇野だからそんな抗議が通るわけもない。かっかっかっ。
こんな具合に誤審のオンパレードで大騒ぎしている中、我らがアルビレックスはというと、誤審も何もなく、あっさりと0-2で負けてしまう。
いやあ、腹が立ったわ、この負けは。何の対策もできない、何の修正もできない、この監督は馬鹿じゃねーのかと思ってしまった。
ボランチを抑えればアルビレックスは何もできない。それがしっかり読まれて対策されていたというのに何の修正もできず、そのままコロッと負けてしまった。監督も監督なら選手も選手だわ。アホくさ。
「密告はうたう」伊兼源太郎・実業之日本社Kindle。まったく知らない作家。警察の中の警察、つまり警察内部の犯罪を暴く監察官が主人公の物語である。まさしく横山秀夫と同じトーン、タッチの作品で、あまり期待していなかったのだが、実に面白く読むことができた。なかなかの拾いものである。もちろん齟齬がないわけではない。とにかく登場人物が多すぎて、その書き分けがうまくできているわけでもないため、なかなか人物関係が把握できない。もう少し人物を整理すべきだ。あとは、横山秀夫のように“外連”を徹底的に削ごうとしたのはわかるが、それが過ぎたあまり、はしょりすぎているという印象のか所が多い。唐突に違う話がポンと出すことで、あれっ、これって一体どういうことだ、と思わせて何度も繰り返して読ませてしまい、そのシーンを印象づけるというのは横山秀夫が得意とするテクニックだが、これが成功しているとは言い難かったように感じた。そのあたりの齟齬を解消し、この作者ならではの味わいというものがもう少し出てくるようになると、もっと面白くなる。


2019.07.12
Amazonが「置き配」を始めてくれたので、超便利〜。
置き配とは、文字通り大きなハイ、つまり巨大なハイボールのことである、って文字通りでもなんでもないやん、すんませんな。
置き配とは文字通り、荷物を置いてハイさようなら、というサービスのことである。つまり例の不在につき再配達というやつがなくなったのだ。
もうすぐ到着しますよ〜というメールが届いたとき、あ、じゃあ、ピンポン鳴らさなくていいから玄関前に置いといて、大丈夫、なくなってもお宅じゃなくてうちの責任だからさ、というぽっちをクリックすればいいのである。するとAmazonさんは言われたとおりに玄関前に置いていってくれるわけだ。
Amazonは面倒くさい再配達をしなくてよくなったし、こっちは家にいなければならない、その間、トイレにも入れない、再配達を頼むのはすげえ心苦しい、というプレッシャーから解放される。素晴らしいサービスだ。 なぜもっと早くからやらなかったのだ、これを。たぶんきっとヤマト運輸が手から手への受け渡しというのにくそ真面目にこだわっていたからだな。ふん、融通の利かない会社だこと。
ただし問題はある。なんとこの置き配サービス、地域限定なのだ。
具体的に東京23区で見てみよう。足立区、江戸川区、葛飾区、墨田区、大田区。こういったところでは置き配サービスが受けられない。ぷぷぷぷ。このリストを見たとき、オレは大きくうなずきましたね。だって足立区で玄関前に荷物を置きっぱなしにできるわけがない。江戸川区でそんなことをしたら10秒以内に荷物がなくなる。大田区には蒲田がある。
なんという地域差別。格差だろう。そりゃあないよなあと人々は憤りを見せつつ、心の中では、でも、そうだよなあと納得する。たぶん葛飾区の人は、自分たち自身が「玄関前に荷物を置きっぱなしにするなんて、やめとくれ」と言うはずだ。
中央区、港区、渋谷区、新宿区でも置き配をやっていないのは、そりゃあ、銀座、六本木、渋谷、歌舞伎町があるからだろうな。中国人に「どうぞ持って行ってください」と言うようなものだ。
解せないのは川崎市が置き配サービスの対象になっていることである。ええーっ、修羅の国・川崎でそんなことをして大丈夫なのかっ! これに対しては麻生区に住むダテ君が「一緒にしないでください」と抗議してきそうだ。ことほどさように川崎市の南北問題は根が深い。
などと例によって人様がよかれと思って暮らしている場所を好き勝手に上からディスっていたから、きっと神様が天罰を下したのだろう、突然ビットポイントから「すべてのサービスを停止します」というメールが来た。 ん? なんだって?
そうである、ビットポイントである。例の仮想通貨が何十億も一度に盗まれてしまって大騒ぎのビットポイントである。
なんてこった、オレはここに口座を持っていて仮想通貨の取引をしていたのである。ということは、オレの預けていた巨額の仮想通過が、乱高下を繰り返した後、とうとう盗まれてしまったというわけか。あげくに世間の笑いものということか。
うぬぬぬぬ。数十億を盗むったって一瞬だものなあ、デジタル通貨は。オレの巨額の仮想通貨も一瞬にして消えてしまったということなのか。
例の仮想通貨バブルの頃に調子に乗って口座を開いたらわずか1ヵ月で残高は倍になり、こりゃあいい案配だ、わはは、酒池肉林〜などと喜んでいたら、その半月後には一気に預けた額の半分にまで急降下。その都度オレは目を白黒させて、そのあげくに霧と消えてしまったわけだ。酒池肉林どころではない。
こんな怖い目に遭うから、よい子は仮想通貨なんかに手を出しちゃダメですよ。


2019.07.11
ジャニーズのトップが亡くなったということで、テレビ全体がへんてこな盛り上がりになっちゃって、特に日テレなんて朝から出演者が全員真っ黒な服で勢揃いしちゃっているから、なんなんだ、この異常さはと驚いてしまった。
まあ、亡くなった人のことをどうのこうの言いたくはないが、でも、ジャニーズトップだったこの人が、ホモセクハラを繰り返していたことは誰でも知っていることだし、それを告発した出版社などがことごとく潰されたのもよく知られているのだから、そういうこともきちんと報道すべきだと思うがなあ。
というよりも、これで見て見ぬ振りをすることから解放されて、もうフタをしてしまえ、という態度に出ているということなのかも。
それでも10代半ばの少年たちに、おぞましい振る舞いを強いてきたことは糾弾されてしかるべきだよ。どんだけの忖度なんだ、いったい。


2019.07.10
割とけっこうななで肩である。
立ち見で映画や野球を見るときなど、よく後ろに立ってた女の子から「見やすくていいわ〜」と喜ばれたものだった。人に喜ばれるのは気持ちいいものである。
ここ1年ほど、仕事で出かけるときはリュックである。
以前は、スーツにリュックなんて絶対にダサい、イヤだ、みっともないと思っていたのだが、実際に試してみるとこれが楽ちんこの上ない。一度経験すると、もうやめられないのだ。
もちろん電車に乗るときは周りの人に迷惑だから、リュックは前に抱える。赤ちゃん抱っこスタイルだ。そしてオレが何を言いたいのかというと、その赤ちゃん抱っこスタイルでリュックを抱えて電車に乗ると、なで肩なのでずるずるとずり落ちてしまって、大変につらいということである。
そこでずり落ちないようにもぞもぞすると、これは満員電車ではえん罪の危険性があるので、ただひたすからじっと次の駅に着くのを待つしかない。そして人の流れが生じたところで、よっこらしょと赤ちゃん抱っこのリュックを引き上げるのだ。
なお、田舎の方に行って朝晩の電車に乗ると、高校生が平気な顔をしてリュックを背中にしょったまま乗り込んでくるのにちょっと驚くぞ。あれは軽く衝撃的。
「強運の持ち主」瀬尾まいこ・文春文庫Kindle。安定の瀬尾まいこ。この人は文章とか人物造形とかがとても上手いのだと思う。だから、安心して読める。すごく感動するとか、そういうことはないのだが、安心して読めるのだ。


2019.07.09
最近は、仕事の連絡はまずメールで次が携帯、そしてFaceBookのメッセンジャーといった具合。3分の2がメールだな。
それはそれで大変に便利である。特に記録が残るので、えーと、どこに行くんだっけ、というような確認をするときにとても便利だ。便利すぎで、自分で覚えようとしなくなってるのが、困ったもんだが。
それはいいんだけれど、ちょっと込み入った相談事となると、とたんにメールは不便になる。例えば、原稿のここをちょっと修正して欲しい、というようなことをメールで言われると、途端に仕事がギクシャクする。言うまでもなく、伝える側の文章力に左右されてしまうからだ。
伝える側が一生懸命に伝えようとすればするほど内容がとんちんかんになったり、そもそも主語と述語が生き別れていて意味がわからなかったり、自分の友人のことを「お友達」と書くような非常識だったり、文章力のない人が文章で伝えようとするからさっぱり意味のない指示になってしまう。
えーと、それはこういうことかな? と返信しても、戻ってくる再指示がさらに混迷を極めているわけだから、事態はちっともいい方向に向かわない。こんな不毛のやりとりに忙殺されるのは、あまりに不幸である。
文章の不自由な人は電話してください。
そういうルールがあっていいと思うのだが、しかし、それってお前のことじゃね? と言われそうな予感もしなくはない。


2019.07.08
プロレスを見なくなって久しい。
平成158年くらいまでは闘龍門などを見てはいたが、新日本プロレスがニューウェーブな今のスタイルになってからは、ほとんど見なくなった。
やっぱり昭和のプロレスが面白かったなあ。時々、YouTubeで昔の名勝負をのぞき見すると、やっぱりすごく楽しい。
オレは、プロレスはキャラだと思っているので、キャラの思い切り立った昔のプロレスは純粋に楽しめる。 というわけで
「プロレス取調室 さすらいのアウトロー編」玉袋筋太郎・毎日新聞出版。完全にKindle派のオレが実に久しぶりに紙の本を、しかもリアルの書店で買ったわけだが、要するにそれほど読みたかったというわけだ。このシリーズは4作目。本当に他の本も電子化してほしいものだ。今回はヒール中心。当然のことながら抱腹絶倒。例えばザ・グレートカブキやタイガー戸口の、ジャイアント馬場がいかにケチだったかという話など、悪口のオンパレードだ。いやあ、楽しい楽しい。オレが一番笑ったのは平田淳二(スーパー・ストロング・マシン)のインタビューだ。若手の頃、平田とジョージ高野と前田日明が精一杯おしゃれして、一緒に新宿のディスコに行ったときの話である。前田日明はディスコの踊りを知らないものだからステージの上で空手の型を始めちゃって、3メートル四方、人が消えてしまったというエピソードだ。これには大爆笑。腹を抱えて笑ってしまった。まったく新日本のこの頃の若手はネタの宝庫だ。あるいは蝶野正洋のインタビューで、橋本真也のエピソード。2人のドイツ修業時代、リングの選手紹介でパフォーマンスをしなくてはならないということで、橋本は日の丸の国旗を相撲の化粧まわしのように腰に巻き付けて登場しようとしたらドイツ人のプロモーターに「やめろ」と怒られ、ならばと日の丸をマントにしようとしたらやっぱり怒られて、仕方ないから3日目には自作の紙吹雪を頭の上に放り投げて扇子でパタパタと扇ぐというパフォーマンスをやったらとうとうプロモーターから「もう何もするな」と激怒されしてしまったというのだ。だはは〜、橋本はとことん面白いなあ。ついでの試合後、表彰式があることを忘れてシャワーを浴びてしまった橋本は、名前を呼ばれて大慌てで全裸のバスタオル、頭はシャンプーまみれでリングに上がったもんだから、さらに激怒されてしまったというのだ。もはや伝説のレスラーだよなあ、橋本。橋本真也と言えばオレが一番好きなのは、小島聡に仕掛けたいたずらだ。橋本は真夏に何時間もかけて蝉を山ほど捕ってきて、それを小島聡の部屋に放しておいた。夜になって帰ってきた小島が部屋の電気をつけた瞬間、100匹以上の蝉が一斉に「み゛み゛み゛み゛み゛!」と部屋の中を飛び交い、蝉が何より苦手な小島はあまりのことに腰を抜かしてしまったというのだ。そのシーンを想像すると、電車の中でも含み笑いを漏らしてしまうわ。このエピソード、大好き。


2019..07.07
結婚記念日だから外で何か食べようということになり、ヨメの両親の地元の居酒屋へ行き、我が家の家族と両親、あわせて6人で晩飯を食った。最近できた居酒屋である。
思った通りの金額で、思っていたとおりの味で、思っていたとおりの気楽さだ。こういう適当な店はなかなかに心地よく、使い勝手がいい。
最近の居酒屋の例に漏れず、家族連れも多かった。ただ、幼い子供を連れて食事をしている家族の父ちゃんがスパスパ煙草を吸っているのには参ったなあ。
最近は居酒屋だって禁煙か分煙が増えているし、そもそも吸う人が減っているから、飲み屋でも煙が漂うことは少ない。それなのに子供の前で、というのがすごく残念だった。
まあ、そもそも居酒屋に子供を連れてくんなよという意見もあるわけで、それはそれでその通りだと思うから、腹の中で「ちっ」と思うだけだが。
ヨメの両親は大変に元気で、とてもよいことだと思う。オレ自身の親はもういないわけだし、こうやって一緒に食事をする機会は大切にしなければなあ。
一応、寿司を売り物にしている居酒屋なので、出てきた握りを息子に食わせ、どうだ、と判断を仰ぐ。「シャリが決定的にダメだな。ただ、この値段でこの味なら、まあ、いいんじゃないか」といっちょまえなことを言う。
幼稚園の頃から魚せいに出入りして刺身を食わせ、小学生の頃には歌舞伎町の寿司屋「すがわら」のカウンターに座らせて寿司を食わせて鍛えたせいだ。ふふふ、頼もしいぞ。


2019.07.06
今日で今年のJリーグもちょうど半分だ。早いもんだなあ。
オフシーズンには早く始まらないかなあと楽しみなのに、始まってしまうと一週間があっという間だ。
そんな今日のお相手は、大宮様。
なんでこんなチームが2位なんだ? という出来だったな。
そう上から言いたくなるぐらい、今日のアルビレックスはベストゲーム。いい試合だった。
高木とブラジル人のチームだ。高木がいいのよ、本当に。去年とは見違えるわ。加えて中盤の戸嶋がこれまた最高で、ブラジル人のフランシスが最高。
フランシスって、試合の翌日も普通にサッカーして過ごしている。ブラジル人にとってサッカーは仕事でも何でもなくて、本当に生活の一部なんだね。オレたちが昨日メシ食ったばかりなのに今日またメシ食ってる、と笑ったりしないように、ブラジル人も毎日ボールを蹴るのが当たり前なんだな。
そんなサッカー好きだったターレスが亡くなって、今日はその追悼ゲーム。いつも以上に選手の目の色が違ったのも、そのせいだったか。
ターレスが勝たせてくれた今日のゲーム。安らかに、ターレス。


2019.07.05
昼前からの打ち合わせがあって、どかんと仕事をもらう。昨年の改訂が2つと新規が2つ、受注だ。えらいぞ、オレ。営業努力。
今年はとにかく動き出しが速い。まだまだ話しがいっぱい来ている。のんきに構えていないで動いた方がいいぞ。
終わった後、時間の空きができたので、日比谷で映画を見る。「今日も嫌がらせ弁当」という映画だ。
シングルマザーの篠原涼子が、反抗期女子高生の芳根京子(とにかく可愛い)と反目しながら、相互依存から自立へと親子関係を変化させていくという物語だ。
舞台は八丈島。この自然風景がとにかく見事で、これを見るだけでも価値があると思う。
それ以外の映画としての出来はまあまあ。ところどころ見られる「面白いだろ」というギャグがことごとく滑っていて、痛々しい。話運びのテンポはなかなかよいのだが、前半と後半で映画の空気が変わって、中途半端になってしまったのが残念。
最後、高校を卒業した娘が就職のために島を離れていくのだが、母娘が大声で「元気で」と叫び合うシーンに、43年前の春、渋谷のスクランブル交差点で別れた母がオレに向かって「元気で」と呼びかけたのを思い出した。
今オレ自身が子供を送り出そうかという立場になり、あのときの母の気持ちというものが痛いほどわかって、篠原涼子と芳根京子の「元気で」というエール交換にはちょっと胸が熱くなった。


2019.07.04
茨城の外れの方まで仕事で行った。水戸のずっと先である。
移動手段は電車だったので、山手線から上野で常磐線に乗り換えた。ああ、ワンカップと行商人の常磐線。
上野は、たまに乗り換えで利用するけれど、あんまり滞在しないのでよくわからない。今日派乗り換えに余裕があったので、久しぶりに駅の中を探索してみた。
なんといっても昭和の新潟出身者にとって上野は東京の顔である。中学時代の修学旅行で仲間たちと一緒に初めて東京の地を踏んだのが上野駅だったし、学生時代も「とき」や「いなほ」に乗って上野駅で降りて、そして日比谷線で下宿に向かったものだった。
そんな懐かしい上野駅のホームを眺める。
そうそう、こんな感じだった。いかにも終点、いかにも始発。このホームのたたずまいは、やはり懐かしいな。
もっとも駅の中は「駅ナカ」に生まれ変わっていて、ちょっと驚くほどの充実ぶり。寿司にラーメンにソバに飲み屋に、特に飲食関係は素晴らしい内容だ。
時間があれば軽く一杯といきたいところだったが、昼間っからそりゃダメだ。車中で食べる駅弁だけ買う。
鉄道以外で収益を上げることに全力のJR東日本と、徹底して新幹線で稼ぐJR東海。この違いは面白い。
夜、池袋で軽く飲み会。
この夏に新しいスタートを切った仲間と、その門出を祝う。
31年前の夏にフリーとして一歩を踏み出すことに決めたオレは、夜中に目が覚めて、おんぼろアパートの天井を眺めながら「大丈夫なのか、オレ。いいのだろうか、オレ」と考え込んでは眠れなかったものだった。
そのオレの背中を押してくれたのは、あるデザイナーの「3日もてば3ヵ月もつ。3ヵ月もてば3年持つ」という励ましの言葉だった。先輩のこの言葉は、半分は軽口だったのだろうが、案外オレの心の拠り所になったのは確かだ。
それを思い出しながら、同じ言葉を門出に際して贈ってやった。ついでに「3年もったからって30年もつとは限らないよ」と、オレが先輩に言われたのと同じオチをつけて。
そうしたら「でも30年もってるじゃん」と逆に返されてしまって、ふむ、確かに、とヘンな納得をする。山があろうと谷があろうと、要するに目の前の日々を必死で生きていけば、いつの間にか前へ前へと進んでいけるさということだ。
案ずるより走り出せ。


2019.07.03
中日の与田って、なんかやたらと速いピッチャーというイメージだけど、違ったっけ。まあいいや。
応援歌で「お前」はやめとくれと言ったらしいが、大きなお世話だよな。選手様が一番偉いということか。
こいつがサッカーの応援席に座ったら腰抜かすだろう。選手のお前呼ばわりは当たり前。ぼけ、タコ、やめちまえは挨拶代わり。
ちゃんと名前で呼んでくださいなんていうメンタルでは、サッカーでは生きていけないのだ。


2019.07.02
吉本と芸人の取り分が9対1とかで、うひゃひゃひゃ〜、やるねー、吉本。
芸人たちもサラリーマンじゃないんだから、文句があるならよそへ移ったらどうだろう。
サッカー選手が「ギャラが低いのはクラブが悪い」と文句を言ったら、アホか、ちゃんと稼げるようになってから言え、と相手にされないだろう。
芸人たちも甘いよねえ。
「平成日本サッカー秘史」小倉純二・講談社+α新書。小倉さんといえば、あのジョホールバルで岡野がゴールを決めた後、ピッチになだれ込んで満面の笑顔を見せてくれたのがすごく印象に残っている。裏方の人だ。ずっと裏方で日本サッカーを支えてきた人だ。その視点でJリーグ誕生前夜からの日本サッカーの動きを振り返っている。


2019.07.01
パンダチーズをご存じか。
パンダチーズはエジプトの乳製品で、そのCMが鬼畜であると大評判だ。オレは今日初めてテレビ東京の番組でそれを知ってぶっ飛んで、慌ててネットで見返した次第。
例えばこんな具合。
オフィスでパンダチーズを塗ったパンを勧められたのに「いらない」と答えた社員。その前に突然現れた巨大なジャイアントパンダが、その社員のデスクの書類をなぎ払い、パソコンをたたき落とすという大暴れをする。それを呆然と見守る社員たち。
こんな具合に突然現れた巨大なパンダが、病人の点滴を引き抜いたり、子供の誕生パーティーのケーキを壁にたたきつけたり、スーパーの買い物カートをひっくり返したりと、信じられない暴挙の限りを尽くす。その様はまさに鬼畜。
要は、パンダチーズを勧められたら断ってはならないというCMメッセージなのだ。いやあ、面白いわ。 ここまで振り切ると、本当に面白いわ。


2019.06.30
高円寺で、ウッチー、イイダくんと飲む。通夜の帰りだ。
こういう飲みは大好きだ。この3人では、冬に新橋で飲んだっけな。あれは短い時間だったが楽しかった。
フリーランスが長いから、外で飲むといっても仕事の帰りに誰かと、ということは少なくて、たまたま居合わせた誰かと流れで、というケースが多い。それも最近では少なくなってきた。理由の一つに仕事のデジタル化がある。例えばカメラマンなら以前ならば撮影が終わったら後は専門の現像所に任せておけばよかったのに、今は帰ってから自分で画像処理をしなくてはならない。撮影そのものより、むしろそっちのほうが大変だったりする。
あとは、まあオレ自身でいえば、外で飲むのが面倒になってきた。帰るのも面倒になってきた。カネを払って飲んで疲れるぐらいなら、家で晩飯食いながら気楽に飲んで、そしてそのまま横になれるほうがよっぽどいい。 そんなふうに思うようになってきた。だから飲むとしてもせいぜいが地元。今日のように高円寺で飲むというのは珍しい。
気楽な通夜なんてあるわけないが、今日は特に気の重い通夜だったので、帰りに一息入れるのは必要なことだ。話題は子供のこと、仕事のこと、健康のことと、あちこち飛ぶ。こういう気軽な話がいい。
プロジェクトごとに違うメンバーが集まって力を合わせて仕事をするというオレたちの業界は、土建屋となんらかわることなく、オレたちは現場の土方だ。土方は一匹狼だが、お互いに助け合って生きていくしかないというのを知っているから、仲がいい。だから気の置けないこういう飲みが楽しいのだ。
ま、オレたちも体に気をつけようぜ。そう言って高円寺の駅で別れて、オレだけ一人、反対方向の三鷹行き総武線に乗り込む。6月最後の夜は、湿気をたっぷりと含んだ空気が漂い、想いを一層陰鬱なものにする。車窓から夜空を眺め、もうじき祭りの季節がやってきて、そしてこの街にも阿波踊りの歓声が響くんだと気がつく。


2019.06.29
今年のアルビレックス新潟のゲームは土曜日開催が多いからアウエーも行きやすいのだろう。
今日の相手は鹿児島。初対戦だ。
アウエーのスタンドには新潟からのサポーターが400人以上。「鹿児島なんて初めてだべ」というサポが多いだろう。土曜の昼に入って初めての土地を観光して、夜に好きなチームの試合を応援して、地元のおいしい料理を食べて、泊まってゆっくりして、翌日の日曜にのんびりお土産などを選んで帰る。
なかなかいい地方旅行ができるはずだ。こんなことでもなければ新潟から鹿児島なんて行かないよな。逆もそうだが。
むしろ柏とか大宮なんて何度もいってるから、行きやすいところはパスして、その分の予算を初めて行く鹿児島に回そうという連中も多そうだ。こういうのもJリーグの楽しみの一つ。
特にJ1昇格をあきらめた今は、チームの応援は口実で、旅行がメインの目的になっていると思うぞ。
さて、その鹿児島戦。
0-1と先制されたものの、終わってみれば3-1。追いついて、逆転し、突き放すという、応援している側にとっては最も盛り上がる展開だ。思い出すなあ、FC東京戦。コースケで逆転し、レオ・シルバのフリーキックで突き放したっけ。過去は遠くになりにけり。
そんな会心の運びだったはずなのに、終わってみれば、しょうがねえなあという感じが満載なのは、やっぱり本質的にひどいサッカーしかできていないからなんだろうなあ。失点シーンなんて特にひどかった。堀米は何もしないでただぼけっと突っ立っているだけ。突っ立っていたら目の前でゴールを決められて、びっくりして体がビクッと震えてた。プロかよ、お前は。
終了間際に戸嶋やヨンチョルが絶好機を素直に決めていればもっとすっきりと終われて、こんな微妙な気分にならずに済んだだろうに。実際、戸嶋のあれは、凄かった。最終ラインで奪いきっで相手ゴール前まで一人でするすると持ち上がって、3人に囲まれてでも、あそこは絶対にシュートを放って終わらせなければならなかったのに。それをしなかったから、すげえもやもや感が残ってしまった。
まあ、それでも勝った。勝ったというだけのゲームだった。勝ったからそれでいいのではあるが。負けたけどよかったというより、なんぼかいい。
全国を出張で飛び回っているオレ様であるが、まだ行ったことのない4県のうちの一つが鹿児島だから、今日のアウエーゲームは行きたかったなあ。もちろん受験生の息子がいるからそんなことはしない。息子と一緒に行くから面白いんであって、一人で観に行ってもつまんないし。
まあ、この調子では来年もJ2だから、また鹿児島に行く機会があるだろう。


2019.06.28
いやあ、何がびっくりしたって、体重よ、体重。
今週のひどい風邪のせいで2日間で5kg減。家族でさえ「あれー。おなか引っ込んだんじゃね?」と驚いたほどだった。
それが復調したと思ったら、2日間であっという間に元に逆戻り。たまげた。
復調したといっても胃腸関係は本調子ではないので、食べる量は少なく、意識してタンパク質は摂るようにしているものの炭水化物はほとんど食べていない。それでもあっという間だ。
人間の体ってどうなってるのだ。
脱水症状だけはヤバいからと、水分は極力摂るようにしていたので、水太りか。
やっぱり健康だとすぐ太るから体に悪い。風邪をひいて伏せているくらいのほうがやつれて体にいいのだ。
ダイエットが成功しないわけだよなあ。


2019.06.27
というわけで、今週は日曜の午後から体調がおかしくなり始め、月曜からずっと寝込んでいた。タコタコクリニックのタコタコ院長が言ったように、風邪である。
高熱に体の痛み、激しい腹痛。食欲まったくなく、ビールを飲んでもコップ半分。一日一個のアイスクリーム。 起きていられないから横になると、すぐに眠ってしまう。ひどいときはそのまま半日眠りこける。
参った参った。
普段のオレなら風邪なんかひいても一晩で治る。実際、前後して同じような症状になった息子は一晩でけろっとしていた。
それが何日も寝込むとは、やはり免疫力が低下しているのだろうなあ。加齢によって。
これからは意識して免疫力を高めていかねば。納豆もちゃんと食べなければ。
それにしても今週はまったくアポが入っていなくて、助かった。はっきり言ってヒマなのだった。先週の土曜日からまったく電車にも乗っていない。
31周年を迎えたぞ、どうだ、と威張った直後にこの有様だから、おいおい、大丈夫かよと心配していたのだが、なるほど、この風邪のためにアポがゼロだったか。天国の父ちゃんと母ちゃんがそう差配してくれたのだろうなあ。
そういや今週は亡くなった父の誕生日だ。生きていれば84歳。改めてもっと長生きできたはずだったのに、と寂しくなった。


2019.06.26
夜、なでしこのオランダ戦の再放送を観る。
前半のハイライトをやらないとか、試合終了後に号泣する熊谷が相手選手に抱きしめられるところをカットするとか、なんだよNHKの馬鹿たれ。
などと毒づきながら、改めて、あんなサッカーにこのサッカーが負けちゃいかんよな、と思う。ただ、おおかたが指摘するようにフィジカル面での強化がなければ強豪国に勝ちきるのは難しいというのも確かだと感じる。
フィジカル面の強化? それは簡単なのか? いきつけの整骨院のちょび院長によれば「人間の体が生物的に変わるには三世代が必要ですよ」とのことであるから、日本女子がオランダ女のようなムキムキのっぽになるのは100年後ということか。
その頃に果たしてサッカーがあるのか、いや「日本自体があるかも怪しいんじゃねーの?」と息子が言う。
ちなみに息子はせんだっての模擬試験でこれまたとんでもない成績を叩き出してきた。オレは息子のことをいつもポコチン君と呼んでいるのだが、その成績表を振りかざしながら息子は「もうポコチン君と呼ぶんじゃねえ」とオレに迫り、オレは、申し訳ございませんでしたと土下座したのであった。
オランダはともかく、ドイツやアメリカ、フランスなんかはフィジカルに組織と技術を上乗せしているから、今のままではやられるだけだなあ。かといってオリンピックまでの一年でムキムキのっぽになるのは無理だし。
それにしても後半43分という無慈悲な時間帯の熊谷のハンドは、その直前の鮫島のラインを割ったというアピールがスルーされたこともあって、なんとも胸の痛いシーンである。
ハンドは、わざとだろうが、わざとでなかろうが、とにかくハンドはハンド。そういうルールに変更されてしまったから、あれは仕方ない、やっぱりハンド。熊谷の手の開きも微妙だったし。
だが、世界のレフェリーの半分はあれをハンドとは取らないのではないか。たとえ目にしたとしても、当たったのは肩だったということにして。それがサッカーというスポーツのあり方だと思うはずだから。
この試合展開で43分にこのハンドを取るのは、いくらルールが変更されたとはいえ、そりゃあないでしょ、と世界のレフェリーの半分はそう思うはずだ。
レフェリーの仕事は裁くことではなくて、ゲームを統率することなんだ。
昨日の試合後、フランスの記者は「VAR導入以来、PKが急増している。審判が、怪しくてもとりあえず笛を吹いてしまおう、どうせVARが判定してくれるから、という心理傾向になっているからだ」と指摘した。
この「怪しくてもとりあえず笛を吹く」というのは、実に言い得て妙だ。レフェリーが、試合の統率という仕事を放棄する。つまりVARはレフェリーを殺す。なるほど、VARに対するオレの嫌悪感はここからくるものだったか。
今年5月17日のJリーグで大騒ぎがあった。浦和−湘南戦の、例の湘南ゴール無視事件だ。
湘南がゴールを決め、両チームの選手、会場の観客含め、誰もがゴールと思って、さあ試合再開というときに、なんとレフェリーだけがゴールを認めないでプレー続行を命じていたという、あの大事件である。
あのときは当然レフェリーがボコボコに叩かれたわけだが、その数日後の日経新聞のコラムには思わずうなった。武智幸徳のコラムである(この書き手はいつも極上のものを書く)。
このゲームでは会場の全員がゴールを確信し、スタジアムの空気も当然そうなった。DAZNも繰り返しリプレイを流して、ゴールと断じている。だがサッカーでは、誰でも見られるビデオを、唯一見ることを許されていないのがレフェリーたちだ。 だからレフェリーたちは、自分の目で見たものしか信じない。会場の空気に流されて、見てもいないものを「見た」ことにするのはレフェリーとして間違っている。だから選手や観客やDAZNがいくらゴールだと断じても、レフェリーであるオレたちはそれよりも自分の目を信じてノーゴールと断じた。それはレフェリーとしての矜持でもある。その姿勢を崩したらレフェリーはレフェリーでなくなるのだろう。
そのような内容のコラムだった。一読してオレは、なるほどなあと深い感銘を受けたのだった。
VARというのは、このレフェリーの「自分の目が見たものしか信じない」という矜持を根底から崩すものである。レフェリーに対して「お前の目は信じなくていい。機械を信じろ」と告げているわけだ。
なでしこの後半43分の熊谷のハンドも、VARがなければ、とりあえず怪しいから笛を吹く、というようなことにはならなかったはずだ。なんとも悔しいというか、困ったもんだというか。
あのゲーム、後半の30分以降、オランダは明らかにペナルティエリア内でファールをもらえたらラッキー的な狙いを見せていた。延長にもつれこんだら日本に分がありすぎるとわかっていたから、それは作戦の一つ。要するにオランダは徹底してリアリストだったということだ。
対する日本は、同じようにペナ内で細かくボールを回せば大柄なムキムキのっぽなオランダ人によって簡単に倒されて、しっかりファールをもらえただろう。そういう姑息なことをせず、きれいに崩してペナ外からビューティフルなシュートを放ち続けた。要するに徹底してファンタジーだった。
姑息な1点でも1点、「とりあえず笛を吹く」という審判にもらった1点でも1点。
どんな1点でも1点は1点。それがサッカーだよなあ。
そんな無情さも含めてのサッカーなのだから、なでしこはフィジカル強化というテーマに取り組まなくてはならないだろう。体幹を鍛えて、ムチムチのっぽに当たられてもバランスを崩さないようにしなきゃな。
そうだ、プロレスでもやったらどうだろう。なでしこたちもプレスラーと一緒に練習して試合すれば、のっぽは無理としても、ムキムキにになれるんじゃないか。
ということで、プロレスと言えば、長州力である。今日、後楽園ホールで引退式をやったそうだ。へっ? とっくに引退してたんじゃなかったっけ? いやいや、プロレスラーの引退は全部しゃれ。長州も2年後にあっさり現役復帰している。
後楽園ホールでは藤波と闘ったが、60代後半のじいさん同士がどんなパフォーマンスを見せたのだろう。まあ、プロレスファンは優しいからなあ。
長州力に関しては、書くことが山ほどある。嫌いなレスラーではなかったが、決して好きなレスラーでもなかった。あえて言うなら、興味深いレスラーというところか。
全盛期に藤波と名勝負数え歌をやっていた頃は何度も蔵前国技館に足を運んで生観戦した。とにかく格好良くて、勢いがあって、昇っていくときの男というのはこんなにも輝くものかと驚かされた。ラリアットにサソリ固めにストンピングと、そんな技しかないのに一つひとつに説得力があって、引きつけられた。
ちょうどその頃、オレは仕事で長州力と絡むことができた。
ある接着剤の新聞広告のコピーをオレが書き、その写真モデルに長州力を起用することになったのである。
六本木のスタジオで行われた撮影にはオレも同席し、試合後にマネージャーとやってきた長州力の撮影に立ち会った。リング上と同じ姿で身構える長州がなぜか接着剤を手に持ってにらみつけてくるという写真で、長州は仕事だから当然のように文句も言わず、黙々とカメラマンの注文に応じていた。
一度だけ、ポーズをつけられたときに「これじゃ空手だろう」とむっとした表情で言い放ったのを覚えている。
げっ、長州、怒らせたぞ。やべえぞ。ラリアットくるぞ。
立ち会っていたオレたちはそれぞれにびびり、息をのんだのだった。
あのときにもらったサイン色紙は今も引き出しに眠っており、先ほど息子に見せたら「へー、なんで長州力のサインなんか持ってるのさ」と不思議がっていた。息子たちにしてみたら、長州力なんて、バラエティでいじられる滑舌の悪いヘンなおっさんという認識だ。
さて、当時の長州のスピーディーに休むことなく動き続けて試合をつくっていくその流れはハイスパートレスリングと呼ばれ、その後、プロレスの主流になっていく。蛇足だがそんな長州と60分フルタイムの引き分け試合をやったのがジャンボ鶴田で、試合後、長州は精根尽き果ててぶっ倒れてしまったというのに、鶴田はけろっとして「さあ、飲みに行こうか」と若手と一緒に繰り出した、というのは怪物・鶴田の有名なエピソード。鶴田・最強説はここから生まれた。
とにかく当時の新日本プロレスは、この長州と藤波が名勝負数え歌をやり、その一つ前の試合ではタイガーマスクが宙を飛び、そして最後は猪木がスタン・ハンセンとド迫力の試合を見せていた。こんなラインナップだったのだから、そりゃ毎週視聴率20%だったのも当たり前。
金庫には金がうなっていて、どうしてあのカネで自社ビルの一つも買っておかなかったんだよ、きーっ、アントンハイセルのばかぁ、というのが新日本OBの酒飲み話の定番。
もっとも鶴田・最強説があっても、長州だって弱かったわけではない。むしろ新日本最強説もあったほどだ。よく言われるのがUWF勢がフロリダのゴッチ道場で鍛えられたのに対し、そのゴッチ道場から3日で逃げ出したのが長州力だった。ところがこれも長州を知る人に言わせれば「ゴッチよりも強いから学ぶところが何もなかった」ということになる。
その強さの理由は、ガチでのレスリングの実力にある。タックル、押さえ込みというレスリングの基本がとにかく強い。体そのものの強さに加えて、技術も卓越している。
だが、たぶん、プロレスラーとしてその本来の強さを発揮したことは、一度もなかっただろうと、オレは推測する。つまり長州は一度も本気で闘ったことはなかっただろうと、オレは思うのだ。
長州はどんなインタビューでも、プロレスのことを必ず「仕事」と言う。「闘い」とか「試合」とは絶対に言わない。あくまで長州にとってプロレスは金を稼ぐための「仕事」であって、それ以上でもそれ以下でもないのだ。そこは徹底している。
「仕事」なのだから、本当に強くある必要はない。強く見えればいい。
勝敗なんて関係ない。関係あるのはギャラの多寡だ。だって「仕事」なんだから。
それが哲学だったろう。だから生涯、プロレスでは一度も本気で闘ってないはずだ。
本気でなくても、例えばUWFの安生との闘いで圧倒的な格を見せつけて勝ったところに、その本当の強さが伺い取れる。(プロレスで強さが垣間見られるのは勝敗ではなくて、試合中の攻防だ。例えば5分経過というアナウンスともに通常の試合に変わるがそれまではお互いに本気で技を競い合う、というようなケースが以前はよくあった)
だから惜しまれるのは、長州力とヒクソン・グレーシーの試合が実現しかけてぽしゃったという事実だ。これが実現していれば、長州も本気でやっただろう(なぜなら本気=仕事、というのが格闘技だから)。さすがに全盛期を過ぎていた長州が力負けてしてしまったか、あるいは負けたとしても全盛期だったら勝てたはず、と思わせてくれたか。これは見ておきたかった幻の試合だ。
そんな強さを支える足腰を、長州は故郷の山口で野山を駆けまわった少年時代に身につけたのだろう。
最近のインタビューで興味深かったのが、引退を前にした長州が「オレは長くいすぎた」と語ったものだ。長くいすぎた、というのは一つはプロレス界のことで、もう一つが“東京”だというのだ。
故郷の山口県から大学進学のために上京することになった長州は、布団を担いで特急列車で東京までやってきた。当時はまだ宅急便もなく、オレもそうだったが、大きな荷物は「チッキ」と呼ばれた列車貨物で送るのが普通で、長州はその「チッキ」の手配が間に合わなくて、自分で布団を担いで特急列車に乗り込んだのである。目に浮かぶよなあ、昭和が。
プロレスラーという「職業」を選んでしまった長州は、仕事のために都心に住むことになったが、実は心の中にはずっと布団を担いで後にした故郷への思いがあったというのだ。帰ろう、帰ろうと思いつつ、気がつけば70歳を前にするまで帰らずに東京にいてしまった。その思いが「長くいすぎた」という言葉になったのだ。
「これからのことは何も決めていない」という長州だが、だからきっと、故郷の山口に帰って、野山を歩き回り、海辺に釣り糸を垂らすような、そんな生活をするのだろうな。そして、子供相手にレスリングの指導でもできれば、もう何もいらいのだろう。レスリングは長州にとっては仕事ではないんだから。
「湘南の海なんか、よくあんな泥の中にいられるなって思いますよ」と言うほどだから、故郷の海への望郷の念は相当にあるのだろう。
小さな港の防波堤で、釣り糸を垂らしている大柄なじいさんがいたから声をかけてみたら、麦わら帽子の下からのぞいた笑顔は長州力だった、なんていうのはちょっといいなあ。
毀誉褒貶の激しい人である。キラー・カーンのように蛇蝎の如く長州力を嫌っている人間もいれば、とことん慕う人間もいる。越中詩郎のように、恨めしく思いつつ離れられない、奇妙な愛情を示す人もいる。極めて常識人ですよ、と評するのはジャーナリストやメディアに多い。
カネには汚かった。DVのうわさも根強く、週刊文春で大々的に報じられた。
実際、その頃に離婚。だが、今日の後楽園ホールでの引退興行にはDVされていた奥さんが祝福に駆けつけていたので、あれれ〜と思ったら、どうやら復縁し、再婚していたらしい。そうだったのか。元の鞘に収まったか。それはよかった。在日韓国人だった長州が日本に帰化したことも、この復縁・再婚と関係があるともされている。
これからはこの奥さんと二人で故郷で過ごすのだろうなあ。
こんな形でリタイヤを迎えられるのもプロレスラーでは珍しい。悠々と、穏やかな晩年であればいいと思う。


2019.06.25
熊谷紗希が号泣している。
8年前のワールドカップ決勝のPK戦で最後のキッカーとして仲間の祝福を受けた熊谷が、今日は後半43分に与えたPKで日本をベスト16止まりの敗戦へと導いてしまい、肩を落として泣いているのだ。
厳しい判定かとも思ったが、ペナ内で手を後ろに組まずに対峙した熊谷のミスなのは間違いない。しかもオランダは後半途中からはっきりとPK狙いに来ていて、ペナ内で何か起きれば儲けもの的な空気を漂わせていた。
その意味では熊型の右手を狙って放たれたキックかもしれず、それはそれで、サッカーというスポーツを壊すプレーだったなと、苦い思いがある。
力の差は圧倒的だった。
どうしてこのチームがヨーロッパで強豪と呼ばれるのだと思ったくらい、オランダは古くさかった。フィジカルのみに頼った行ってこいサッカー。長いボールを放り込んで、あとは力業だけのサッカー。それは前々回のワールドカップでもう通用しないとわかったはずなのだが。
そんなオランダに対して日本は凄かったなあ。
パスがつながる、つながる。前半終了間際の同点ゴールも、目立たないが鮫島が猛スピードで左サイドをオーバーラップして、それにつられた相手ディフェンスがまごついたことから生まれた。無駄走り覚悟の鮫島が、無駄走りを得点に結びつけた瞬間だった。
なでしこを見ていると、こんなふうに、日本ならではの献身や謙虚といった言葉が浮かんでくるのだ。だから見ていて、いつもちょっと感動する。例えばパスが失敗したら、出し手と受け手が互いに手をあげて「ゴメン」と言うような。
だから、このサッカーがあんなサッカーに負けてはいけないのだ。
アムリカ、ドイツともう一度ガチの勝負が見たかったのに、それが非常に残念である。
では敗因はというと、これはもう監督の采配に尽きるだろう。ゲームに入り切れていない中島を引っ張りすぎた。肉体が限界に来ている岩淵を引っ張りすぎた。決めきれない菅沢を引っ張りすぎた。交代で入った籾木が出色の出来だっただけに、この采配のトロさは実に惜しまれる。
あんなサッカーにこのサッカーが負けたのは、こんな監督のせいだった、ということだ。
さて、なぜ急になでしこのワールドカップについてこんなにも暑苦しく書いているかというと、グループステージが夜中の1時キックオフだったのに対し、決勝リーグは4時キックオフだったからである。4時ならなんとか起きて見ることができる。
しかもオレは先日から体調を崩し、激しい下痢と腹痛、38度の高熱、全身の痛み、倦怠感に苦しめられ、2日間でヨーグルト一つにハーゲンダッツのアイスクリーム一つしか食えず、2日間でなんと5キロも体重が減ったほどだ。デブは食うからデブになるということを身をもって証明してみせたわけである。
こんなひどい症状なので、立っているだけでも辛くて、ひたすら横になって眠りこけていた。実際、いくらでも寝られたのである。
たぶん体が休養を欲して、体力維持のためにも、眠ろうとしていたのだろう。2時間寝ては2時間起きてということをずっと繰り返し、すると一日12時間以上寝ていたことになるから、朝4時からのなでしこだって余裕で見られちゃうのだ。
ヨメには医者に行けと言われた。当然である。だが、かかりつけのタコタコ医院にいっても、例によって待合室ではオレが最年少。腰が痛いの嫁が意地悪だなどとしゃべりながら暇を潰す年寄りの間で2時間も待たされちゃたまらんし、だいたい「おなかに来る風邪だね。最近はやってるよ。整腸剤、出しておくから」と言われて終わりなのは目に見えている。
それでもさすがに耐えきれなくなって、じいさんばあさんのガソリンが切れる頃合いであろう夕刻を狙ってタコタコ医院に行った。狙いは当たり、じじばばはほとんどいない。余裕である。そして診察では案の定「おなかに来る風邪だね。最近はやってるよ。整腸剤、出しておくから」で終わり。
今日はそこに「解熱剤も出す」と言われたのだが、38度程度で解熱剤なんかのむわけねえだろ、タコ、と言って断った。整腸剤も6日分出すと言われたが、3日もあれば捨てるほど余るわ、タコ、と言って4日分で収めた。
おかげで夜にはソバを一杯食べられるほどには回復し、チューハイも半分飲むことができた。半分は飲まずに捨てて、家族を驚かせた。

なんとか峠は越えたという感覚なので、このまま回復してほしいものである。 はあ〜、つらいわ〜。


2019.06.24
コパアメリカでの日本代表の堂々たる闘いぶりを見ていると、まさに隔世の感がする。
初めてコパアメリカに招待されたときの、経験を積みに来ました、勉強させてください、というおどおどした闘いぶりを思うと、どんなジャンルでも30年たてばすっかり様相が変わるのだと実感。
コパでのゲームを見ていると、南米の各チームも含めて、本当に楽しいサッカーだなあとワクワクする。それに比べてとほほほほといういつもの愚痴なのだが。
どうしてこうなった。どうしてこうなったのだ。
これがアルビレックスサポーター共通の口癖である。
J2に落ちて2シーズン目、一度も昇格争いに絡むことなく、あろうことか去年なんてJ3降格の危機だったものな。 もちろん選手がしょぼいのはよくわかる。そもそも選手がしょぼすぎるのだ。
だが、レオ・シルバにラファエル・シルバ、コルテース(元セレソン!)がそろっていたのに降格争いをしていたチームだ。とにかく監督に問題があるのだ。選手以上に監督がしょぼすぎる。
土曜日の金沢戦もそうだった。前半、金沢の柳下監督(元新潟!)がピッチを見てニヤニヤするシーンが何度も大映しになった。想定通り、絵に描いたとおりのゲーム内容に笑いが止まらなかったのだろう。
新潟の右サイドバックがすぐに上がるので、その裏にボールを放り込み、そしてセンターバックとキーパーの間にクロスを上げれば何かが起きる。それを完全読まれていたのだ。
ボランチが上がれず、相手になんの圧力をかけることかできなかったのも、そのためだろう。
とにかくセンターバックがポンコツ過ぎるから、キーパーとの間にボールが来ただけでぐだぐだになる。こいつら、練習してないんだろう。守備の約束事が何もできていないから、ボールが来ただけで慌てふためき、びびって、パニックになる。チャレンジ&カバーすらできていないんじゃないかとさえ思う。
オレでさえわかるのに新潟の監督は何の手も打たず、驚いたことに高さはあるものの足元が絶望的に下手くそな矢野を左サイドに置き、一人でゴールのできる渡辺リョーマを86分に投入している。なんなんだこの監督は。呆れてしまった。 そんなわけで、今年もJ1昇格は無理です。不可能です。あり得ない。
もう、まったりと、勝ったの負けたのをぐだぐだ楽しむしかない。
どうせ選手は皆出ていくのだ。そして、さらに無能な監督がやってくるに決まっている。
吉田達磨が宇宙人のような変人だったと思ったら、次の三浦フミタケはJ3の経験しかない素人。3人目の鈴木サマくんは、超弩級の無能。そして今はシンガポールリーグ優勝監督という触れ込みだったが、シンガポールリーグのレベルの低さを証明するだけになってしまった。
とほほほ。どうしてこうなった。
アルビレックスサポーターの嘆きは、コパアメリカの興奮と共にますます大きくなっていく。


2019.06.23
で、結局例のDAW問題がどうなったかというと、CUBASEには見切りをつけて、StudioOneに乗り換えることに決定した。
どんなに手を尽くしてもCUBASEの「ブーっ」と異音を発して突然強制終了するという情けない症状は変わらず。ヤマハのサポートから手厚い提案をいただき、そのすべてを試したものの、まったく状況は改善されなかった。
制作せねばならぬトラックがあるというのに、ソフトが動かないからできません、という言い訳は通用しない。
そんなタイミングに加え、これが決定的となったのだが、StudioOneが安売りキャンペーンを始めたのだ。フルスペック仕様で4万円以上するところ、今ならクロスグレード版で19800円!
クロスグレード版というのは競合製品からの乗り換えという意味で、まさにオレがジタバタしているところを見てたのかと疑わざるを得ないキャンペーンなのである。この告知を見て、もはやこれまでと、オレは乗り換えを決断。
StudioOneを購入し、ジタバタしながら新しい環境へと構築し直したのだ。
この手の安売りキャンペーンはDTM界隈ではけっこう大胆に行われているので、欲しいものがあったら半年も待てば必ず大幅に安く手に入る。特にプラグイン関係で世界的メーカーのWAVESは、しょっちゅう半額セールをやっている。
半額どころではない。かつてオレが5万円ほどで手に入れたパッケージが、今なら特別セールとかで6000円で売られていたのには、天を仰いだよ。
ほかにも2千円、3千円という額でしょっちゅうバーゲンしており、お、安い、とつい買ってしまいそうになるのがしゃくなところである。
ともかくこうして本格的にStudioOneに乗り換えて、既に難曲か制作したのだが、確かによくできているソフトだ。使い手のことをとことん考えているということが感じられる。ときどき、えっ、こんなことができないのかよと思うこともあるが、それもよくマニュアルを見てみれば、ははーん、この手があったか、とちゃんと用意されていて、感心させられる。
このクオリティのソフトを2万円で売られたら、そりゃあCUBASEは勝てないよなあ。
コンピュータ音楽業界のレッドオーシャンはまだまだ続くのであった。


2019.06.22
寝ようとしたら、訃報が飛び込んできた。
去年、アルビレックス新潟に在席していたフォワードのターレスが、バイク事故で亡くなったという。24歳の若さだった。
布団の中でスマホを見たら「ターレスが死んだらしい」という噂が流れて、それがどうやら事実であるらしいとはっきりして、そしてなんだか一晩、オレはよく眠れなかった。本気で声援を送っていた選手がこんな若さでなくなってしまうなんて、ちょっとやりきれない。これから素晴らしい未来が始まっただろうに、なんという人生だったんだ。ターレス。
今オレはこれをセカイノオワリの「RAIN」を聴きながら書いているのだが、しみるわ。
浦和のサポは「去年J1に復活していればターレスも日本に残ったんだから、昇格を後押しする声援ができなかったお前らのせいだ」と難癖をつけてきた。シャラップと言い返したいところだが、そうかもしれないなあ、すまなかったな、ターレス、と気弱なことしか考えられなかった。
ターレ巣が「太りすぎ」という前代未聞の利用でブラジルのクラブをクビになって、レンタルで日本に送り込まれてきたのは去年の春だった。
相当の暴れん坊らしい、ヤバいぞ、武器を持っているそうだ、という噂が広がり、オレたちサポーターはびびる。どうしよう、武器を税関で取り上げられちゃって騒動になったら。新潟東高に寄港しているロシアの船の連中ともめ事を起こすんじゃないか。
だが、練習グラウンドに現れたターレスは、確かにぽっちゃりしていたけれど、愛嬌のある笑顔がよく似合う陽気なブラジリアンだった。
監督が史上最低最悪のボケナスだったこともあってなかなか活きる場面がなかったが、もし今年のチームに残ってワントップだったらけっこうやれたんだゃなかろうか。
それでも重い体をきつそうに運びながら、ターレスは、時折、ブラジル代表候補の片鱗を見せてくれた。巨体をドスドスと揺らしながらピッチを疾駆する様は迫力だったが、実は非常に細かなテクニックに優れていて、仲間を活かすためにおしゃれなヒールパスを繰り出したりして、その都度、客席に大いに湧いた。
ゴールを決めたときの満面の笑みは、忘れられない。
新潟で1年間のレンタルを終えて、そしてブラジルに帰ったターレスは、新しいチームで見事にフィットし、目の覚めるような活躍をしていたという。最初、日本のサッカーのスピードについていけず苦労したが、それにも慣れたことで、ターレスは新しい強さを身につけたんだろうな。活躍してくれて嬉しいと思っていたところだったのに。
ニュースによればバイクで交通事故に巻き込まれて、若い命を落としてしまったらしい。無情だ。
先日オレは、「日本で地震で死ぬよりも、ブラジルで事故に巻き込まれて死ぬ方が怖いから、ブラジル人は日本にいる」というようなことを書いたが、そんなギャグがまったく笑えない。
ターレス。いつかブラジル代表で活躍する姿が見たかった。そして、あのときのぽっちゃりした男がこんなにも成長して、あのときと同じ笑顔で喜んでいるのを見たかった。
アルビレックスに来てくれてありがとう。ターレス。いつまでも忘れない。


2019.06.21
コパアメリカのウルグアイ戦は面白かったね。ビューティフルゴールを2つも決めてくれた三好のように、Jリーガーが活躍すると嬉しくなる。
もちろん根暗でコミュ障の柴崎もよかったぞ。
昔はコパアメリカなんていったらとんでもない高い壁で、招待されても、すみっこで、すみません見学させてくださいという感じだったのに、今や若手主体のBチームを送って、それでいて強豪と互角の戦いをしているんだからたいしたもんだわ。日本サッカーも成長した。
今、サッカー界の重鎮の小倉さんが日本サッカーを振り返るという本を読んでいるのだが、彼が指摘するのはアンダー22のナイジェリアでの大会で、黄金世代の連中がスペインと決勝で戦ったあたりからはっきりと日本サッカーの潮目が変わったと指摘している。激しく納得。
中田、小野、稲本、高原、遠藤保仁らがシャビのいるスペインと闘って、世界大会で初めて準優勝を手にした大会だった。あのときはびっくりしたよな。
ちなみに個人的に日本最高の選手とは小野伸二だと思っている。
今やコパアメリカだって練習の舞台。ブラジルに「なんでガチメン送ってこねえんだ!」と怒られたところで、「別に。だってコパじゃん」と切り返せるんだものな。この調子でもっと図に乗って欲しいわ。
などと朝からDAZNを見て手を叩いてた喜んでいたら、今日が事務所設立31周年だったということをすっかり忘れていた。
昭和63年の6月21日に事務所を立ち上げたから、平成元年6月が1周年記念というわけで、まんま平成と共に歩んできた。計算するのも楽。平成31年の今年は31周年なのだ。
独立の前日、つまりサラリーマン最終日の5時を迎えた瞬間のことは今でもよく覚えているわ。予想以上にとんでもない解放感があって、よっしゃー、やっとこのクソ会社と縁が切れる、やっと好き勝手にできる、もうオレの自由だと万歳したっけなあ。
もっともフリーでやっていく自信なんて何もなく、机やコピー機のリースが5年だったから、5年過ぎたらサラリーマンに戻るつもりで、それまで借金を重ねるにしても最小限に抑えなきゃとヘンな自覚をした記憶がある。
そんな具合のスタートだったもんで、まさかそれから31年もたつとは、本当に驚きだ。誰にも雇われず、誰も雇わず、ずっと1人。いろんなしくじりはしてきたし、ちっとも財産は残らなかったけれど、人に大きな迷惑をかけることもなく平穏にこれたことでも十分。まあ、身の丈だわな。
よし、明日からは次の31年を目指すのだ。さすがに無理か。ではやはり次の5年を目標にして、その繰り返しで前に進んでいこうか。


2019.06.20
仮にオレがどんなに名文を書いたところで。その原稿が手描きだったとしたら、どこも受け取ってくれないし、誰も読んでくれないだろう。手書き原稿が通用するのは、例えば浅田次郎クラスの直木賞作家ぐらいのものだ。
デジタル化ってのは要するにそういうことで、ツールに過ぎないのは確かだが、欠いてはならないツールであるのも事実なのだ。
必要なツールであるならば、だから、ためらうことなく使いこなせるようにならなくてはならん。しょうがないじゃんね。


2019.06.19
故郷が大地震に見舞われて大変な騒ぎになっているというのに、そんなことはまったく知らずに鼻から提灯を出して熟睡していたオレだが、朝になってスマホを見たら、いとこのナオコちゃんからオレの実家の安全を知らせるラインが入っていた。どうやら鼻から提灯のオレに代わって、わざわざ新潟まで連絡を取ってくれたらしい。
まあ、そんなに心配しなくても、あんなところはサルと熊しか住んでいないに。
そう言ったら、怒ったらしく、返事がない。困ったものだ。
今回の地震で一番の懸念は、アルビレックス新潟のブラジル選手たちがびびって逃げ出さないかということであった。
だが、冷静に考えればそんなことは杞憂に過ぎないことがわかる。なぜなら日本で地震に遭って死ぬよりも、ブラジルで犯罪に巻き込まれて死ぬ方がよっぽど確率高いからである。逆に言えばブラジルで販売に巻き込まれるぐらいなら、日本で地震にびびってる方がずっとマシ、というわけだ。
アルビレックスのフォワードはレオナルドという選手で、こいつが下手くそなくせにやたらと試合中ぶち切れて周りの選手にいちゃもんをつける困りものなのだが、まだ21歳ということで、よく考えれば大学生と変わらないわけだから、まあ、ぬるい目で見てやろうとか誰もが思っている。
こいつは「殺人と人身売買がないならどこでもいい」と言って日本にやってきた男で、サッカーの目的が「スラムから抜け出すこと」と公言している。地震なんか屁でもないのだ。
だから地震でこいつらが逃げ出すことなんてあり得ないから、まずは一安心。
「でも、新潟からは出て行きたがるんじゃないの」とヨメが言う。そうなのだ、田舎はイヤだ、都会がいいと言って関東のチームに誘われたら、ひょいひょいと出て行きそうなのだが。
つまり地震よりも関東チームの方が新潟にとっては脅威というのが、今日の結論である。


2019.06.18
オレと同い年の弁護士にインタビューする。けっこう著名な弁護士だ。
同級生に話を聞く機会はめったになく、同世代の人間としていろいろ聴きたいことは山ほどある。インタビューとは別に、先生、で、いったいいつまで仕事するつもりなの? と聞く。
「んー、そうだねえ、決めてないですねえ」。オレは少なくともあと10年は、と考えてるけど。「そうですよねえ、それぐらいはやりたいですよねえ」。
60歳なんて、昔はとんでもじじいだと思っていたが、実際に自分がそうなってみると、ちっともじじいじゃないという感覚。「昔の40歳ぐらいの感じじゃないですかね」。んだねえ、同感だわ、先生。お互い頑張ろうね。
などといいながら、インタビューの連続と六本木までの行き帰りの暑さにすっかりバテてしまって、家に帰ったらぐったりしてしまい、そのまま風呂に直行、上がったら速攻でビールだ。
おかげで今日も例によって早い時間から眠くなって、10時前に布団に潜り込んで熟睡である。ヨメと息子に「たいへんだたいへんだ、地震だよ地震」と揺すられたような、夢うつつのおぼろの記憶がある。


2019.06.17
七時頃から晩飯を食いながらビールを飲み始め、途中で焼酎に切り替えた。そんな調子で九時を過ぎると、そろそろ眠くなる。
リビングのテーブルで受験勉強に集中している息子に、ふわわ〜、そろそろ寝るわ、と声をかけたら「年を取ると、本当に早く寝るんだなあ」とあきれられた。
いや、確かにその通りだ。
オレだって30代までは毎晩1時や2時まで起きていたものだった。
「何してたんだよ」と息子は聞くが、確かにネットなかった時代にそんな時間まで何をしていたんだろう。
音楽を聴いたりライブビデオを見たりしていたと思うのだが、あのころにネットがあったらきっとYouTubeばかり眺めて夜更かししていたのだろうな。


2019.06.16
サッカーって面白いよなあ。
たぶんルールが適当でアバウトだから、人間のダメな部分とかが出てきて、そこが面白いんだろうなあ。どんなに素晴らしいプレーであっても必ず否定する意見は出てくるし、あらゆるゲームがミス前提で組み立てられている。
それに、ルールというかレギュレーションがあんなにコロコロ変わるスポーツというのも、おかしいっちゃあおかしいよな。
そんな面白いサッカーの一番困ったことは、見るのに時間がかかるということだ。
今月は忙しい。Jリーグはもちろんのこと、代表はコパアメリカ(DAZNが全部中継)だし、女子はワールドカップだし(たぶんBSが中継)、U22はトゥーロンでなんとブラジルと決勝だし。これらを全部見ようとしたら、えらいことになってしまう。
土曜日の23時からだから、トゥーロンでのブラジルとの決勝は、普段なら当然見るんだけれど、なにしろ息子が受験生で日曜日が朝から模試だ。サッカーなんて見ている場合じゃない、というのであきらめた。
そういう判断を自分で下せる息子は、えらいなあ。オレなんかと大違いだ。
そして、日曜だというのに早朝から東進ゼミナールでの模試のために渋谷まで出かけた息子を駅まで送っていって、オレは相も変わらずDTMの闘いを続けている。
もはやオレはあきらめた。実はギブアップだ。
何をどうやってもCUBASEは正常な働きをしない。1997年からの20年以上にわたるつきあいだというのに、なんて冷たいヤツなんだCUBASE。
そこでオレは、ずっと迷っていたStudioOneというDAWに乗り換えることを半ば決断したのである。なにしろ例のミュージカル仕事が始まって、この調子では全然仕事にならないからな。
CUBASEに青春を捧げてきたオレは、StudioOneなどに心を引かれることはまったくなかったのだが、調べてみたらCAKE WALKの系譜なのね。ギブソンが潰れちゃって、そのあおりでCAKE WALKもこの世から姿を消し、それを惜しんだ連中がつくったのがStudioOneということらしい。よくわからずに適当に書いているから、たぶん間違った認識だと思うけど、まあ、そんなふうな何かがあって誕生したのがStudioOneである。
よく言われることだが、CUBASEは、オレが20年以上前に初めて触ったときのバージョン3でもやっかいなソフトだったのに、バージョン10となった今は巨大になりすぎた。機能に機能を重ねてきたため、ちょっとしたことでもとても大げさな作業が必要になる。とにかく一手間多いという印象だ。
StudioOneにはCUBASEのエンジニアが関わっているというので、そうしたCUBASEの弱点がきっちり解消されている。要するに、軽くて簡単だ。これってアプリケーションとしてはとても大切なことだよなあ。
ともかく、本気で使い勝手を試してみようと、StudioOneで一曲つくってみた。ピアノが元気にリズムを刻んで、サックスが陽気にメロディーを奏でるという、20秒ほどのジングルだ。マニユアルを見ることなく、わからないところだけネットで検索しながらアレンジを進めてみた。気になっていたボーカルのレコーディングも、ちゃんとできる。
結果、とてもストレスなくアレンジすることができた。これはとてもよいと思う。
あとは気持ちの問題だなあ。んーと、UIとかは、やっぱりCUBASEの方が、いかにも音楽を創っているというか、要するに面倒なソフトを使って創るオレってプロじゃんかっけー、という気分になれるのだ。うふふ。馬鹿みたい。
StudioOneはフルパッケージで4万円。CUBASEからの乗り換えだと3万円。
微妙だ。実に微妙。3万円はけっこう惜しい金額だが、仕事で必要だとなれば、躊躇するような額ではない。ミュージカルのギャラで買えばとも思うし。
というわけで、StudioOneに乗り換えを半ば決心しつつもまだデモの期間が2週間残っているしということでしばらくはデモでごまかそう。まったくCUBASEは、悪女の深情けそのものだよなあ。


2019.06.15
やったぜ、2連勝。アルビレックス、最高だぜ。
オレのMVPは戸嶋だが、長いこと怪我で苦しんだゴメスが前節から復帰して今日も鬼神の活躍をみせていて、その姿にもぐっとくるぜ。
そして、フランシス。愛してる、フランシス。
いいぜ、こいつは。いっつも笑顔で失敗しても顔を上げて、「おら、サッカーが大好きだ」という気持ちを前面に表している。こういう選手はいいなあ。
そのフランシスが見事な2点目を決めたとき、真っ先に抱きついたのが高木。ゲーム中は厳しい声を出して、仲間を叱りつけることをためらわず、そして、全力で走り回って仲間のために汗をかける高木。その高木が、満面の笑顔でフランシスに抱きついたのを見て、オレも目頭が熱くなるのだ。
いいなあ、高木。お前が真のリーダーだ。
というわけで、今日は戸嶋とゴメスとフランシスと高木がオレのMVP。あら〜、チームの3分の1がMVPになっちゃったじゃんね。
さあ、これで今週も一週間、ハッピーに過ごせる。ありがとう、アルビレックス。


2019.06.14
きたきた、きたきた、やっときた。ヤマハからCUBASE強制終了問題に関する返信メールが来た。
時間ばっかりかかって、あげくにどうせ「お客様固有の環境の問題と思われます」的な、木で鼻をくくったかのような対応だろうと思っていたのだが、これが実に丁寧な内容でびっくり。
考えられる対応方法が10ばかりもあげてあって、試して欲しいとある。
それはそれでうんざりなのであるが、ヤマハの丁寧な対応にはちょっと驚いた。たいしたもんだ。
さて、これで解決するだろうか。しないかもしれないけど。


2019.06.13
調布へ行くことになったので、途中下車して笹塚で昼飯を食うことにした。
笹塚には、31歳から42歳まで、12年間住んでいたことがある。30代まるまる笹塚で暮らしていたわけだ。交通の便はいいし、こぎれいな店はそろっているし、一人暮らしにとっては実に住みよい街だったと思う。家族もちとなった今はとても暮らしたいとは思わないが。
もっとも一人暮らしだし、土日も関係ないような仕事をずっとしていたから、笹塚には寝に帰るようなものだったな。それでもこうして電車を降りてみると、やはり懐かしく“帰ってきた”という感覚がある。一方で“ここはオレの居場所じゃない”という感覚も強くあって、まさに母校を訪ねたような感覚に近い。
それにしても、とオレは腹を立てる。なんでメールの返事をよこさないのだ、あいつらは。仕事の依頼のメールが来たから、いくつか確認を求める返信をしたのに、一日たっても答えがない。ccで何人もぶら下がっている連中も全員バカか。コミュ障か。
そもそもが、クライアントとこじれてにこじれた結果「助けてください」と泣きついてきた仕事ではないか。こんな調子だからクライアントもぶち切れたのだろう。
「最終的にいいものができればいいんで」と口にするクリエーター様ほど、クライアントともめるのがお約束。いいものを作るのはプロだから当たり前だ。その上でプロセスのクオリティを磨いてこそ、顧客満足も高まるというのに、そんなこともわからないのだろう。
腹立たしいからここらで一度切れてみせて、そして説教でもかましてやろうかと思わないでもないが、そんなことしたって嫌われるだけだしなあ。オレだって若い頃に外注のおっさんから叱られたときは、あー、うぜえとしか思わなかったものなあ。
などと考えながらオレは笹塚で昼飯の店を探す。
駅前には当時行きつけだった酒場があって、そこは別の店に入れ替わっている。よくいったものだった、あの居酒屋には。
懐かしくなって、入れ替わってはいるものの、この店のランチに決める。階段を上って店に入り、唐揚げ定食を頼んだ。カウンターの席だ。
と、隣に座っている兄ちゃんが、食後の一服を始めた。げげっ、今どき、ランチタイム禁煙じゃない店なんてあったのかよ、おいおい。ちょっと仰天する。
カウンターで並ばれてたばこを吸われると、けっこうきつい。参ったなあ、店選び、完全に失敗したわ。ちっ。
腹立たしい上にさらに腹立たしい思いをしながら唐揚げ定食ライス小盛りを食べて店を出る。
笹塚駅から電車に乗って調布に移動する。アポまでに時間があるからコーヒーでも飲もうと思って駅前を見回したら、ボロい昭和の喫茶店しかなく、仕方なくそこに入って、今、こうしてキーボードを叩いている。この昭和の喫茶店は、一応分煙だが、なんと間が仕切られていない。参ったなあ。
さらに腹立たしくなって窓の外を見下ろせば、なんと目の前にドトールがあったではないか。なんで見落としたのだ。あまりのことに頭をかきむしり、さらに腹立たしくなる。どうも今日は一日こうして腹立たしくなる日のようだ。
さて、メールの返信はいつくるのだろう。きっとこないような気がする。


2019.06.12
さて、さんざん騒いでいるCUBASE問題だが、一向に解決する気配がない。
一週間前から今日までさらに行った対策は
・メモリを16Gから32Gに増強した。このPCの最大容量である。2万円かかった。
・まあ、ないだろうなと思いつつ、外付けSSDをつけた。1万円かかった。
・ネットを遮断し、セキュリティソフトのカスペルスキーを止めてみた。
・Skypeが怪しいというネット情報があったのでSkypeを削除した。
・そのほかにもいろいろと常駐ソフトを削除した。
・うんざりした。
といったところである。
そして案の定、何も変わらず、相変わらずCUBASEは元気にクラッシュし、その都度オレは頭を抱え、隣の部屋で受験勉強している息子は「うひゃひゃ、まだなおんねーのかよ!」と飛び込んでくる始末だ。
そして、メーカーに問い合わせたにも関わらず、返事はまったく来ない。どうなっているのだ、ヤマハは。
もっともいつまでもこうしてもいられず、ぼちぼち今年も年末のミュージカルに向けた音楽仕事が入ってきた。この仕事は、こんな感じというあいまいなオーダーをもらって、それよりもこんな音楽がいいんじゃないか? とオレが返信して、というやりとりを重ねて作っている。下請的に、きっちりと決まった仕様に基づいて作る仕事ではない。
ぼちぼちそんなやりとりが始まったので、いつまでもCUBASEに泣かされているわけにもいかず、いよいよ窮まっているオレなのであった。
とほほ。
「天才の思考」鈴木敏夫・文藝春秋。プロデューサー鈴木敏夫が、ジブリ作品を振り返りながら宮崎駿と高畑勲について語るという内容だ。思いのほかに面白く、興味深い話が出てくる。ただ、途中、高畑勲が「ひょっこりひょうたん島」を見たことがなかったので、苦労してそのビデオを探し出した、というエピソードが出てきて、エンタメの世界に生きている人が「ひょうたん島」を一度も見たことがないなんてあり得るのかなあと不思議に感じた。放送していた頃は中学生か高校生の頃か。子供番組なんてアホらしいといきがって見なかった、ということはありそうだが。
「それでも空は青い」荻原浩・角川。直木賞を取ってからの荻原浩は、実にどんどん上手くなっている感じがする。でも、上手い小説より面白い小説を書いていたときの方が好きだなあ。「神様からの一言」とか、やっぱり面白かったもの。あとは、ユニバーサル広告社シリーズも好きだった。個人的にはあの頃の路線に戻って欲しい。


2019.06.11
かかりつけのタコタコクリニックに行った。持病の定期検診のために、毎月顔を出している。地元のタコな医者だ。
定期検診っても、何もしない。「何か変わったことはありますか」。ねーよ、見りゃわかるだろ。ねーよ。「節制してくださいね。太りすぎですよ」。っせーよ、オレの世界ではこれが標準なんだよ。
というようなやりとりをして2分で終わる。こんなことのために毎回長い待ち時間を強いられることに憤りを覚えなくもないが、イヤだったら行かなければ済むわけだから、そこは文句を言わずに我慢する。
タコタコなくせに愛想だけはいい医者だから、やたらと人気があって、混んでいるのだ。
今日もそうだった。待合室にはなんと16人。全員オレより年上。ちょっと頭がクラクラしてしまった。
1人10分としても待ち時間は2時間半。馬鹿くせえよ。
「あらあ、タンゴさん、今日はちょっと待ち時間がありますよ〜」とタコタコな受付が言う。っせーよ、どこがちょっとなんだよ。だったら今日はいいや、薬だけよこせ。
というわけで、診察はやめて(毎月同じことしか言わないからな)、薬だけもらって帰ることにする。
血圧の薬だけは切らしてはならないからな。あれは一日やめるとその分リバウンドして血圧がさらに上がってしまうという仕組みになっているので、一度のんだら続けてのまなくてはならないのだ。製薬会社ボロもうけ。ついでに売上げが減ってきたら基準をちょっと下げれば患者が一挙に増えてボロもうけ。
だが、薬をもらうためだけでも1時間以上も待たされる。ったく、薬なんか後でオレんちに届けてくれ。え、だめ? なんだよ、サービス悪いな、オレは客だぞ。
悪態をつきながら待っていたら、待合室に座っていたばあさんが突然暴れ出した。
「お待たせしました、タコタコばあさん、次ですからね〜」と声をかけてきたナースに対し、タコタコばあさんは「ひっ、貧血がっ、待ち時間が長いから貧血になった」と訴え始めたのである。
待ち時間が長いから貧血? と待合室の全員が顔に「?」と浮かべる中、困惑したナースは「あらら、タコタコばあさん、大丈夫ですか。じゃ、こっちへ」とばあさんの肩を支えて奥の方に連れて行ったのである。
そして10分後、なんとタコタコクリニックの玄関を開けてなだれ込んできたのが東京消防庁の救急隊員。どうやら貧血ばあさんが始末に負えなくて、タコタコ院長、あろうことか救急車を呼んだらしい。きっと面倒を見るのが面倒くさくなったのだろう。医療機関に呼ばれて急患を運び出さなければならない救急隊員の心中はいかばかりか。
急患が運び込まれてくるのはわかるが、急患が運び出されていくというシーンに、待合室の全員が目を白黒。
薬をもらって表に出たら、救急車がまだ停まっていて、救急隊員が一生懸命あちこちに電話をかけていた。きっとどこも受け入れ先がないのだろう。そりゃそうだろうなあ。待ち時間が長くて貧血なんて、適当にその辺に転がしておけば治るだろうに。
どうせならこのままタコタコクリニックにUターンしてタコタコばあさんを「急患で〜す」と担ぎ込んだ、いいオチが付いたのにと思いながら、オレはクリニックを後にしたのである。


2019.06.10
ウィリー・ウィリアムスが死んだ。
熊殺しだ。そして猪木との異種格闘技戦だ。
少年マガジン連載の「格闘技世界一決定戦」とリアルタイムで同時進行するというのは、今考えても画期的なメディアミックスだったわ。
あれにはあおられっぱなしで、おかげでオレたちプロレス少年は大いに盛り上がり、カマタとは「猪木とウィリアムスはどっちが強いか」と真剣に語り合ったものだった。
今ではあの試合もセメントではなくて、引き分け決着のヤラセだったことが明らかになっている。
実力で言えばウィリー・ウィリアムスは猪木にはとてもかなわなくて、とてもまともな試合にはならなかったらしい。
だが、そこは商売。世界最強決定戦として盛り上げるだけ盛り上げ、稼げるだけ稼がなくてはならない。だからウィリー・ウィリアムス最強幻想をみんなで必死になってつくりあげたわけだ。
従って本当ならば、その世界最強のウィリー・ウィリアムスを破った猪木こそ世界最強という物語になるはずで、猪木側も大金をウィリー・ウィリアムス側に渡していたらしいのだが、背後にいる裏社会の連中まではとても説得がかなわず、最終的に引き分けという決着に落ち着いたらしい。
だが、そんな一連の裏取引もセコンド連中はまったく知らされてなくて、本気でガチの闘いだと思い込んでいたらしい。なるほど、あの異様な緊張感はそのせいだったかと納得だ。
こんな具合に昭和から平成のプロレスに関してはいろんなネタばらしが出てきて、なかなか楽しい。
まあ、裏側がどうであれ、オレたちプロレス少年が本気でびびったウィリー・ウィリアムスは、まぎれもなく世界一強い男だったに違いない。幻想もまた美しい夢。
ちなみに熊殺しについても、あれはただ熊がじゃれていただけだが、たとえそんな状態であっても熊と闘ったというだけでもウィリー・ウィリアムスはすごい、ということらしい。ちょっとややこしいが。


2019.06.09
中学1年から高校3年の初夏まで、5年強続けてきた息子の部活が今日終わった。
インターハイ西東京予選の3回戦。強豪と言われる相手を「あわや」と思わせるぐらいには追い詰めるという健闘ぶりで、結局は惜しくも散ってしまったのだが、ともかくやりきったという充足感は間違いなかったようだ。
中学早々に息子に今は何が楽しいかと尋ねたとき「んーと、部活とアルビ」という答えが返ってきて、オレはしみじみと嬉しかった。なんだかとっても健全な中学時代を送れそうだと嬉しくなったのだ。
都立中、都立高校の強豪でもない部活であるから、これまでも大会でたいした成績を残せているわけではない。でも、途中で折れることなくやりきったというのは、とても尊いことだとオレは思うのだ。
これが最後ということで潜り込んだ大会の会場。コートの近くまですり寄って、そしてラケットを振りながら右に左にと躍動する息子の背中を見ながら、この5年間の体験はきっと息子の人生でとてつもなく大切な宝物になったはずだと思った。
最後の試合を終えて悔しそうな顔でコートを出て、続けて女子のゲームの応援に行くという息子に声をかけてスマホを向けたら先生が「一緒に撮りましょう!」と言ってくれたので、息子と2人で写真に収まる。ユニフォームは手で触れるとべっちゃりするほど、汗でぐしょぐしょだ。仲間もいるというのに、こうしてユニフォーム姿でニコニコしながら親との記念撮影に応じてくれる、なんとも嬉しい高校生だ。
お疲れ!


2019.06.08
そのとき、画面に大映しにされたのは、FC岐阜のマスコットキャラクター、ギッフィーが念波を送る姿だった。
時計は86分。PKのボールに向けて助走を始めたのは、おお、あれはかつての日本代表、前田の姿! 落ちぶれてとうとうJ2の岐阜にまで流れ着いたとは言え、ザッケローニ時代に絶対の信頼を勝ち取り、磐田ではデスゴールで名前をとどろかせた、あの前田ではないか。
ギッフィーが念波を送る先は、当然、この前田である。1-2のスコアで残り時間も5分を切ったところで舞い込んできたPKだ。ファールを誘い、そしてきれいに倒れてみせた前田の姿は、さすがであった。
前だはギッフィーの念波を受けて走り出し、キーパーの動き出しを十分に見切ってからボールを蹴り出したのだが、おお、なんということだ、そのボールはコロコロと左側をそれていったではないか。なんと、もと日本代表フォワードによるPK失敗!
世にも珍しいこの大失敗の引き金となったのは、言うまでもなくギッフィーの念波である。「てめえが余計なことをしやがるからだ!」 岐阜サポーターの怒ること怒ること。ギッフィーは、ああ、やっぱりやるんじゃなかったと、深くうなだれたのだった。
そしてその直後、アルビレックス新潟は1点を追加し3-1と岐阜を突き放す。
戸嶋から出たボールをオフサイドポジションにいた矢野が追いかけようとしたのだが、すぐに立ち止まり知らん顔をする。つられたように、これはオフサイドだ、とセルフジャッジしてしまった岐阜の選手たちの足も止まる。
いいや、オフサイドなんかじゃない。オンサイドだ。
見よ、その証拠に右サイドのフランシスが、88分という時間とは信じられないような全力疾走で駆け上がってボールを運び、そして左サイドから飛び込んできた渡辺新太がきれいにダメ押し点を決めたのである。
見事、アルビレックス新潟の勝利であった。いやあ、勝つっていいものだなあ。
久しぶりの勝利に酔いしれたオレは、その勢いでとおるちゃんへビールを飲みに行った。最下位岐阜は、自滅。チーム事情は最悪の雰囲気らしく、来るんじゃなかったと前田が泣いているとか。前田が投入されてからの岐阜の闘いぶりを見ていると、前田にほとんどパスが出されない。きっとこれはチーム内の人間関係もぐだぐだなのだろう。そしてその前田がPKを失敗したことで、チーム内人間関係はさらに悪化していくに違いない。
ギッフィーの念波は、こうして岐阜を壊していくのだった。


2019.06.07
一昨日の日本代表のゲームについて書かなければならんな。
焦点は言うまでもなくスリーバックである。試合の勝利という結果こそ出なかったが、スリーバック自体はまあまあ成功だろう。こういうオプションは絶対に持っておくべきだから、チャレンジするのは大切だし、これから精度を上げていくことは重要だ。
ただ今回はあまりに相手が弱すぎたというのが問題。その意味ではスリーバックもちゃんとテストしたとは言い切れないと思う。
気になったのは選手の距離感がちょっと微妙だったことと、横に開きがちになるところだな。あとは、縦方向をすぐにあきらめて、いったん戻してから組み立てようとするところが、個人的には気に食わん。
前が詰まってるなら、がんがんミドルを打てや。その足は何のためについとるんや。バックパスのためか。ミドル打たんか、このボケナスどもが。
なぜオレはこんなにバックパス、横パスに反応してしまうかというと、それは言うまでもなくアルビレックス新潟のボケナスどものせいである。何でもかんでもバックパスしやがって。あげくにそこを狙われて、かっさわれてを、何度繰り返してるんだか。
というわけで、今週は岐阜でのアウエー。
岐阜のスタジアムは楽しくて、地面に深く掘ったような構造をしているから、周りからタダでのぞき放題なんだよ。それがのどかでなんともいい雰囲気になっている。一度行きたかったなあ。来年はこっちがJ3だから、行けるのはいつになるやら。とほほ。


2019.06.06
本日は熊本日帰りだ。
遠い。実に遠い。熊本と言っても熊本市内ではないし、熊本空港は飛んでる飛行機が少ないので福岡空港まで行き、そこから九州新幹線で熊本に入るというルートである。
飛行機2時間、新幹線1時間、うちから羽田まで2時間。要するに1日で10時間の移動はさすがにきつかったざんす。
何が一番きついって、オレんちから羽田までの2時間だよなあ。ラッシュにもまれて、混んでる駅で乗り換えてっていうのが、とても疲れるのだ。まったく羽田のアクセスの悪さはどうにかならないものか。オレが引っ越せばいいのか。
もちろん飛行機も新幹線も大変に疲れる。
オレのいつもの持論だが、だいたい人間が午より速い乗り物で移動するようになってまだ100年しかたっていないのだ。人間の体は、生物としてこんなに速い移動に耐えられるようにつくられてはいないのではないか。
飛行機や新幹線なんていうスピードで移動してはならないと、体が悲鳴を上げるから、こんなに疲れるのではないか。
そこでオレはハッと思い立ち、パイロットはきっと長生きできないだろうと考えてネットで調べたら、やっぱりそうだった。と思ったら、早死にする職業の第1位は大手広告代理店の営業だって。んが。マジかよと思ってよく見たら、SPA!調べだそうだ。誰がSPA!の言うことなんか信じるか。
まあ、よい。
となかく移動は疲れるという話だ。
熊本は暑かったなあ。九州新幹線の乗り心地はなかなかよかった。博多駅で乗り換えの時間にささっと食べた博多ラーメンはなかなかおいしかったが、チャーシューのあまりの薄さに鼻からスープを吹き出しそうになった。
「明日から九州は大雨らしいから、今日来てもらってよかったですよ」とのことで、梅雨入り直前の九州は美しい緑の山々が連なる雄大な土地なのだった。「我が大地の歌」が聴きたくなった。


2019.06.05
むむむむ、Steinbergのサイトは依然としてメンテナンス中。サーバーがまだダウンしているらしい。一帯いつまで続くのだ。世界No.1メーカーのオンラインサイトがこんなに長く停まってるなんて、そしてオンラインショップで買ったオレのような客からカネは取っても商品は渡さないといあう状態を続けてるなんて、どうなってやがるんだ。
どう転ぶのか、なかなか興味深い。


2019.06.04
そうだ、ひょっとしてフルスペックの最上位バージョンにグレードアップすれば事態が変わってくるのではないか?
突然オレはそう思ったのだ。
現在使っているのは、というか、ずっと使っているのは、というか、最初にCubaseを買ったのは1998年で、そのときのバージョンは確か3で、以来現在のバージョン10に至るまで常に真ん中スペックの製品を使ってきた。
つまり松竹梅の「竹」ですな。なんとも日本人らしい、慎ましやかな選択だ。いえいえ「松」なんてもったいない、私には手に余ります、恐れ多いです、でもだからといって「梅」というのも少し寂しいですし、ここは間を取って「竹」ではどうでしょう。
だから今のバージョン10でも「竹」に相当するCubaseArtistというのを使っているのだが、これを「松」つまりCubaseProにグレードアップしたら事態は打開されるのではないかと、思いついたのである。
そこでオレは、どれどれとCubaseの元締めであるSteinberg社の日本向けサイトをのぞきに行った。
Steinbergは実はヤマハと提携しているので、このサイトも実はヤマハのサイトである。
そしてそこでオレはとんいでもないものを発見する。
なんとCubaseは発売30年を迎え、ただいま半額セールを大絶賛開催中だというのだ。おお、これはこれは。
すると「竹」から「松」へのグレードアップが、普段なら2万6000円のところ、半額バーゲンなので1万3000円というのである。なんということだ。普段から徳を積んできたオレへの、天からのご褒美だろう。
早速オレはためらうことなくグレードアップを申し込む。完了。
オンラインショップからは「ご注文ありがとうございます。ダウンロードしてお使いください」というメールが来たので、オレは早速指示されたurlに飛び、そしてそこで目を白黒させる。
なんと買ったはずの「松」がない。オレのものになっていない。買ったことになっていない。
まあ、サーバが混んでいるんだろと思って5分、10分と待ったが事態は改善されず、依然としてオレは「松」を買ってカネを払ったのにダウンロードできないという状態だ。つまりぼったくられたのである。
DTMではシェアNo.1の世界的トップメーカーであるドイツのSteinbergと、日本を代表する楽器メーカーのヤマハに、オレはぼったくられたのだ。なんてこった。こんなに面白いことがあっていいのか。
よくよくサイトを見てみると、なんと「オンラインショップは昨日からずっとサーバーがダウンして調子が変です」と書いてある。そういうことは商品を買う前に言って欲しい。というか、そういうときは店を開けちゃダメだろ。それなのに「半額大セール」とあおっちゃってるんだから。
ため息をつきつつ、オレはサポートに問い合わせのメールを出すことにした。ここでよく見てみたら、オンラインショップは別の会社に完全に委託しているから、「それ関係の問い合わせは全部そっちね」とSteinberg+ヤマハの日独連合軍が言うのである。仕方ない。
オレはその委託先の販売会社に飛び、そこで問い合わせメールを出そうとしたら、なんと、それならそれで会員登録をしろと書いてある。えーと、オンラインショップで商品を買うのにオレは何年も前から会員になっているというのに、問い合わせをするにはまた別のアカウントが必要だということですかい? このあたりでオレはアタマがクラクラしてきた。
だが、仕方ない。どうやら会員になるしかない。ということで、メアドやらパスワードやらを入れて会員になろうとしたら、何度やっても「認証に失敗しました」の表示。
しかもキャプチャ認証に失敗したと出ている。キャプチャ認証というのは、よくある「今表示されている数字を入力してください」というやつ。へんにゆがんだ形の数字やアルファベットを入力させるという認証方式だ。
だがその数字自体が表示されなくて、「認証に失敗しました」という結果なのだから、オレは混乱の極みである。要するにこっちのサイトまでサーバーがおかしくなっているらしい。
ここにきて完全にお手上げで、オレはカード決済で1万3000円払ったのに商品をもらえてないぼったくり被害者のままである。窮したオレはサイトのあちこちを見て唯一発見したメールアドレスに現状を訴えて、なんとかしろと書いて送った。宛先はドイツである。
そして、どうやらそこから日本の関係先に転送されたようで、日本語で返信が来た。←今ここ
これからオレはそのメールを開き、内容に従ってまたすったもんだすることになる。さて、結果はどうなるのか。ドキドキしている。


2019.06.03
先日、久しぶりに音楽制作の仕事があったのをきっかけにDAWのCubaseをバージョン9.5から最新の10にアップデートしたのだが、以来、どうにも安定しなくて参っている。アップデートあるあるかもしれないのだが。
一応、ちゃんと立ち上がる。作業もちゃんとできる。だがミックス作業をして再生を始めると、かなりの確率でクラッシュするのだ。
いい仕上がりのミックスに気分をよくして聴いていると、いきなり「ブギーッ」という異音を発生し、そしてクラッシュする。大変に気分が悪い。精神衛生上、とてもよろしくない。
なんとかしなければというので、先日来いろいろと手を尽くしており、今日も一日がかりで大手術をしたのだが、結局状況は改善されず、お手上げ状態だ。
ここの1年ほどDTM界隈で話題になっているのがStudioOneという新顔のDAWである。これが実に軽く、使い勝ってもよろしい上に、Cubaseの開発スタッフが手がけているというので、Cubaseのダメなところが改善されててもいるというので、なかなかに評判なのだ。
どれだけ手を尽くしても改善の兆しが見えないことにネを上げたオレは、ついに禁断のDAW移籍、つまりこのStudioOneに乗り換えようとまで思い詰めて、デモ版をダウンロードして試してみるところまでいってしまった。
StudioOne、確かによくできている。使い勝ってはいいし、何より、軽い。同じVSTなので、今までそろえてプラグインも使えるし。もはやこのまま乗り換えてしまおうかという強い誘惑にかられてしまった。
だが4万円以上もすることに加えて、やっぱりインターフェースの違和感がどうしても拭えず、何よりもCubaseを見捨てることはできないという思いで踏みとどまった。もはやCubaseは悪女の深情け。なんのこっちゃ。
考えてみればCubaseを手に入れてから20年以上。最初は何も考えずに買ったはいいけれど、あまりに巨大なソフトのためどこから手をつけたらいいかわからず、ちゃんと立ち上げるだけでも半年以上もかかってしまったっけ。
以来、しなくてもいいバージョンアップに泣かされつつ、とうとう10まできて、20年以上も寄り添ってきたCubaseとはとても別れられない。というか、一番はカネの問題なのだが。
今回の問題に対してどんな手を施したかというと、手を尽くせる限りは全部やり尽くしたという感じだ。
・怪しいプラグインは全部外してみた
・Cubase自体を完全に削除して、きれいにインストールしなおした
・インストールだけで1時間もかかる巨大ソフトなのでうんざりした
・メモリを疑ったが16Gまで増設してあるし、タスクマネージャーを確認したらCubaseとともにいろいろと立ち上げてもメモリ使用量は37%だから問題ない
・いろいろと怪しいASIO-Guardを有効化してレベルをhighにしたらちょっと状況はよくなったように感じたがそれでもやっぱりクラッシュした
・SteinbergAudioPowerSchemeを有効化してみたが状況は変わらなかった
当然ネットは調べ尽くし、ひっかかるものがあればすべて試したが、状況は変わらない。その対応で今日は一日をまるまる使ってしまったのだから、Cubaseに愛想を尽かしたくなる気持ちわかってもらえるだろう。
なにしろミックスした曲の再生中にクラッシュが発生するという状況である。何か一つ対策を打つたび、ミックスを再生して、そして聴きながらクラッシュが起きるのを待つという実にストレスの高い作業を繰り返さなくてはならないわけで、アホらしいな〜と再生中にほったらかして晩ご飯のおかずの唐揚げを買いに行って、帰ってきたらやっぱりクラッシュしてた、というようなこともあった。
そんなことで一日を費やし、結果的に何の改善も見られないわけで、もはやお手上げ状態。万策尽き果てた。 仕方ないからしばらくはこの状態で泣きながら使ってみる。そのうち、ハッと気がついたらいつの間にかクラッシュすることもなくっていたというのもパソコンあるあるだから、そんな神頼み状態なのだ。


2019.06.02
中学入学と同時に息子が入ったのは、バドミントン部だった。理由はよくわからない。オレが勧めたわけでもないし、特にきっかけも思いつかない。
息子も娘も、学校で何をするのも好きにさせてあるから、やりたいことをやればいい。だからバドミントン部に入ったからどうだということもまったく何もなかった。
以来、息子は真剣に部活動と向き合った。中学の時に、今何が一番大事なんだと聞いたら、「部活とアルビレックス」と答えたので実に健全に育っていると感心したものだった。
中高一貫校というのもあって、高校に進学してからも息子はそのままバドミントンを続けた。都立高校のバドミントン部だから、格別強いわけではないらしい。それでも息子はことのほか部活動を大切にしていて、病気以外で休むことは一切なく、毎日毎日、ラケットを振り続けた。
そんな息子のバドミントンをする姿を尾は一度も見たことがなかった。学校でのことには極力関わらないと決めていたからだ。体育祭も文化祭も、だから極力参加しないようにしてきた。
だが高校3年生になってインターハイの予選を迎え、とうとう負けた時点で引退、という状況になって、最後に一度ぐらい息子がラケットを振る姿を目に焼き付けておこうと思ったのである。
というわけでインターハイの西東京大会の団体一回戦が、今日である。場所は杉並区の高校。
息子たちの相手は、スポーツで有名な某私立高校だ。その相手に決まったとき、息子たちは「これで終わった〜」と思ったらしい。というか、オレもそう思った。あの高校では、仕方ない。
大会は9時スタート。オレは息子のバドミントンする姿を最後に見るべく、会場に向かった。
一回戦スタート。息子の部の最初のペアが、なんというか、あっさり某私立高校に勝ってしまった。
続けて2組目に息子が登場。バドミントンのルールはよくわからないが、どうも2セット先取すれば勝ちのようだ。息子のペアは最初のセットを落としてしまって、やっぱり相手は強豪なのだろうなあ、これが5年強続けた息子のバドミントンの最後のセットになるのだなあと思って。オレは2階の応援席から身を乗り出す。
ところが2セット目をあっさりと勝って、そして3セット目もしっかり勝って、息子は勝利してしまったのである。
おお、やったではないか。すげえぞ、息子よ。
結果的に息子の高校は1回戦を突破し、インターハイ予選の2回戦目に進むことを決めてしまったのだ。
よかったなあ、もう一週、次のゲームを楽しみに過ごせるじゃないか。そして、部活を続けられるじゃないか。
どの高校もそうだが、息子の高校でもレギュラーに選ばれなかった仲間たちに加え、友達やOBの応援などが押しかけて、精一杯の声援を送っていた。その様子を見ながら、息子が部活で仲間と過ごした日々のことを思い、いい部活生活だったんだなあと感じ入ったのだった。


2019.06.01
今日のアルビレックスの対戦相手は甲府である。
甲府は高負荷、なんちて。
まあ似たような地方のしょぼいチームで、常に下の方をうろうろしている。それでも以前は上から見ていたが、最近は甲府様の方がはるかに格上だ。今日も始まる前から勝てる気がしなかった。ウタカとドゥドゥがいるんだぞ。こりゃ0-3で負けだな。
と思ったら0-2で負けました笑。ウタカとドゥドゥに決められたのは予想通りだったが。
1点目は、酷かった。ふらふらとクロスを上げられて、センターバックの大武は、フリーのウタカの後をくっついてうろうろするだけ。そのシーンは実に衝撃的だった。
体を寄せるでもなく、コースを切るでもなく、ただウタカの後ろを半ば歩きながらうろうろするだけ。開始12分。疲労で集中が切れる時間でもあるまいに、まさにあれは信じられないものを見たという気分だった。
2点目は、ある意味でもっと酷い。後半の立ち上がり、サイドバックの渡辺泰基がボールを外に蹴り出してコーナーに逃げておけばなんということのないシーンだったのにあっさり振り切られてゴール前に折り返されたのだ。この渡辺のプレーも酷いが、もっと酷いのが折り返されたときの他の連中のプレーだ。
何もしてない。何もせずに、ただ相手がシュートを打つのを見ていただけた。まさしくこれぞカラーコーン。ゴール前に突っ立っていたのが味方かと思ったらカラーコーンだったわけだから、そりゃあキーパーもとれませんて。
いったいなんなんだ、こいつらは。この選手たちは。
まあ、レフェリーが中村太という、明らかにアルビレックスのことを嫌っている人間だった時点で、こりゃあ勝てないなと思ったし、実際、PKも無視された。これはちょっと選手がかわいそうだった。ペナルティ内で抱きつかれ、後ろから押され、あげくに両足の間に足を入れられて転ばされたのに、スルー。何もなし。ファールを取られず、プレー続行。
このあと、明らかに帳尻あわせの判定が続いたので、レフェリーの中村太もちょっとやりすぎたと反省したとみえる。
守備の選手がカラーコーンでレフェリーが露骨なえこひいきをしたら、そりゃあ勝てないわな。
相手のプレッシャーを受けて、バックパスと横パスを繰り返して、あげくに長いボールを放り込んで相手に取られるということを何度も繰り返して、こいつらは本当に馬鹿じゃないのかと疑ったわ。
攻撃の選手は裏に抜けたところでボールをほしがっているのに、守備の選手はサイドに振って組み立てていこうとしていて、完全に考えてることがバラバラ。
普段、どんな練習をしているのだ。
と思ったら、試合後のインタビューでサイドバックの川口直紀が「ただ普通に練習をして、普通に週末に試合を迎えて、という意識を変えないと…」と語っている動画がチームのホームページに上げられて、なんなんだ、こいつらは、そんな程度の意識で、そんな中学の部活でもありえないようなモチベーションで練習と試合を続けていたのかと、ネットで衝撃が走ったのである。
しかもさすがにまずいと思ったか、後になってその動画が削除されていた。
そろそろガチでやばいぞ、このクラブ。
守備がカラーコーンで、選手が「普通に練習して」と言って、公式が「ブーイングするな」というチームである。ちょっと呆れるレベルだよな、これは。
0-2で負けて、うんざりした気分のまま、磐田-神戸のJ1底辺対決を見たら、とても面白かった。そこでは、以前新潟で汗をかいてくれた山本コースケと大井健太朗が一緒にプレーしていた。山本コースケはアルビレックスでは神格化されいて、今でも「戻ってきてくれ〜」という声がある。オレもコースケのプレーが大好きだ。
そのコースケの所属する磐田がJ1から降格のピンチにあるので、来年はコースケとJ2で戦えると思ったら、胸熱なのだ。
さらに続けて相模原-岩手のゲームを見る。J3だ。相模原のスタジアムは緑がきれいで、芝生席では家族連れが弁当を広げながらサッカーを見ていたりして、とてもいい雰囲気だ。一度はいってみたいと思っている。
その相模原のセンターバックは去年までアルビレックスにいた富澤カンペーで、監督は一昨年アルビレックスの監督だった三浦フミタケだ。二人とも元気に頑張っていて、その姿を見て胸熱だ。
でもよく考えたら、J2に降格した山本コースケと対戦するよりも、J3のカンペー&フミタケと対戦する可能性の方が大きいのではないか、ということに気がついて、さらに胸が熱くなったオレであった。


2019.05.31
恵比寿に行った。
学生時代には祐天寺に住んでいたが、実は恵比寿も候補に挙がっていた。アパート探しを始めて、最初に向かったのが恵比寿だったのだ。
そこで見たアパートは、玄関を開けると共同の下駄箱と共同の廊下があり、左右に部屋が並んでいるという、絵に描いたような昭和のアパートだった。
別にここでもいいかなとオレは思ったのだが、東京に疎いオレと父親を案じてアパート探しを手伝ってくれていた叔母の「あんまりよくないわね」という一言でそこはあっけなく候補から外れ、「じゃあ、祐天寺でも行ってみる?」という叔母の提案がきっかけで最終的に祐天寺の下宿屋に決めたという次第。
あの頃もそうだったが、昭和の時代の恵比寿なんて、山手線の駅である、という以外に何の魅力もない街だった。どちらかというと、ダサい部類だったと思う。「恵比寿ぅ〜? しょぼっ」というのが一般的な反応だったという。
だかにこそ、昭和の典型的なアパートがまったくよく街になじんでいたのだが。社会人になってからも、仕事関係のデザイナーが住んでいたりしたのでちょくちょく足を運んだ。その頃も、山手線の駅に近くて便利だね〜ぐらいの印象しかなかった。
それがビール工場が移転してガーデンプレイスができたあたりからどんどん街の様相がかわり、今ではすっかりシャレオツな街に早変わり。たぶん昭和の頃のオレがそのまま今の恵比寿に連れてこられたら、とても恵比寿だとは信じられないに違いない。
そんな具合に大変身した恵比寿だが、だからといっていい街になったかというとそれは別で、まったくつまらん街になったなあと思う。
今日だって取材仕事が終わったら夕方だったので、焼き鳥屋でビールでも飲んで帰るか、という気になったのに、でも恵比寿かよ〜、店がねえよ、と。
そうなのだ、店がないのだ。こじゃれた創作和食系の、黒いパンツに白い前掛けをした店員が案内してくれたりするような、オレが一番嫌いなタイプの店はあるのだが、それしかないのだ。つまらん。なんだか、ずいぶんと底の浅い街になってしまったよね、恵比寿。


2019.05.30
デジタル音楽の世界は誘惑がたっぷりで、お金がいくらあっても足りない。
例えば音源だ。
時代的にはソフト音源が主流なのだが、オレは外付けのハード音源が好きなので、ヤマハの音源モジュールを使っている。素晴らしい音が出る。20年前に初めて手に入れた音源と比べても、圧巻だ。
ただ、アコースティックギターに関しては今より一つ前の世代の方が好みの音のような気がする。それだけではない、Rolandの音源もなかなか素晴らしくて、できればこちらも手に入れたくなる。
そもそもヤマハの音源は、最新のが登場して7、8年たっているから、そろそろリニューアルされてもおかしくない。その場合、20万近くがかかると思われる。
ソフトもたまらん。
特にプラグインだ。オレはWAVESというメーカーのプラグインを愛用しているのだが、このメーカーは商品の種類が非常に多いことが特徴で、そのどれもが素晴らしいプラグインなのである。しかも、面白いことに癖がまったくないというか、非常にユニバーサルな印象のプラグインばかりで、あれば便利というより、とりあえず必需品だよね的な印象のものが多い。
このメーカーの憎たらしいことは、時々、とんでもないバーゲンをやることだ。平気で半額、3分の1のディスカウントを、「今日だけ!」みたいな感じで告知してくる。
1万円は出せないなあというレベルのプラグインが、今日ならば3000円で買えちゃうという感じで、これは非常にケツがそわそわしてしまう。で、今だけだもんなあと言いながら買ってしまったりする。もちろん買わないこともあるが。
さらに意地の悪いことに、2つ買うとさらに20%引きとか、ユニクロみたいなノリのバーゲンだったりすることもあって、こちらの物欲はどんどん刺激されていく。今日も同じようなノリのバーゲンの告知が来て、どれどれとのぞきにいったら、うむむむ、これが29ドルかよ〜とうなってしまうのだ。中には昔1万5000円くらいで買ったプラグインもあったりして、くっそうと歯がみしたりする。
まったく困ったものだ。
などと、今日は登戸事件に対して鋭い考察を書いたのだが、人様に読まれるのはどうかと思う内容だったので自粛した。代わりにこんな雑感を書いて茶を濁した次第。


2019.05.29
じゃあ、離婚届、出してくるよ〜。そう言って玄関を出ようとしたら、「行ってらっしゃーい」とヨメが明るく答える。くっそ、ちょっとは驚くとか、引き留めるとか。
区役所に到着してオレが窓口に提出したのは、離婚届ではなく転籍届。本籍地を移すことにしたのだ。
故郷に暮らしていた時間の倍を東京で過ごしているし、子供たちも東京生まれの東京育ちだ。だけど、両親が生きている間は、そのまま故郷に籍を残しておこうと決めていた。母が亡くなり、父が逝ってしまった今、ではそろそろ移そうかと考えて転籍に踏み切った次第。この先、子供たちが結婚とかいろいろと人生の節目を迎えるたびに新潟から戸籍謄本などを取り寄せるのも面倒だろうし、そもそもオレがこの先死んだときに戸籍から抜いたりする際もややこしいことになるだろうから、子供たちの将来のためにも今の住まいに戸籍を移しておいた方がいいという判断だ。
と思ったら、なんと24日に改正戸籍法が参議院本会議で成立して草〜。結婚の届け出や本籍地の変更などでは戸籍証明書の添付が不要になるそうだ。ありゃま。また、成立しても実際に施行されるのはいつになるかわかんないしな。
ところで、男性と女性の思考の大きな違いは「察すること」らしいと読んだ。つまり女性の思考の特徴は「察して欲しい」と願うところにあるのだという。
「きーっ、PTA役員会で、タコ山さんがこんなこと言うのよっ、きーっ」「なんだ、そんな役員会なんてやめちゃえばいいじゃん」「きーっ、あなたって何もわかってないっ、きーっ」
なるほど、こういうことか。
要するに男性はすぐに答えを出して解決しようとするのに対し、女性は決して答えは求めてはいなくて、単に話を聞いて欲しいだけなのである。なお、慌てて付け加えるが、これは決して我が家のことを想定して書いているのではない。
もちろん男性も結婚するまでは「おなか空いてない?」「いまの映画楽しかった?」「疲れてない?」とさかんに女性のことを察してあげるわけだが、サカナを釣ってしまえばそんな気遣いはもう無用なわけで、察するなんていう面倒なことはしなくなり「要するに」と片付けようとするわけだ。なるほどねえ。
だが、待てよ。
オレが、離婚届を出してくると言ったのにヨメはちっとも察することはなかった。察して欲しいと思ったのはオレだったのではないか。うーむ。我が家では男女の思考が逆なのだろうか。
晩ご飯の席でオレは子供たちに向かって、お父さんは今日、離婚届を提出してきた、お前たちは明日からお父さんとお母さんのどっちと暮らすか、選びなさい、と厳かに告げた。
すぐさま「はいはい」とあしらわれて終わり。誰もオレのことは察してくれないのだった。


2019.05.28
登戸っていったら、えーじだな。学生時代、えーじの住んでるアパートへ遊びに行ったら、そこが登戸だった。あのあとえーじは、日吉とか、今は武蔵なんとかとか、要するに近辺に住み続けているから、上京して最初に住んだ街は、なんとなくその後の人生の拠点のようになるという説。
その点、オレは祐天寺→三軒茶屋→つつじヶ丘→笹塚→潮見→石神井公園と、比較的広く動いているから、人生の拠点説というのは当てはまらないな。
と考えていろんな仲間の住処の変遷を思い出してみたら、藤田は市川に船橋だし、中山親分は日進だし、えーじも武蔵なんとかだし、冷静に分析すれば、みんな奥さんの家の近くに暮らしているではないか。かくいうオレも、ヨメの実家とは同じ路線で20分の距離だ。
なんだ、人生の拠点説なんてものはなくて、ヨメの実家に引き寄せられる説のほうが正しかったか。
などというどうでもいいことを書くつもりではまったくなかったのに、ついつい話しが引っ張られてしまった。いや、勝手に迷走してしまった。
まったくもってやりきれないというか、痛ましいという言葉以外に見つからないのが、登戸の事件。亡くなった大人は見送りに来ていたパパだというし、小6の女の子の親の気持ちなんて察することすらできない。まったくこの世のこんなに理不尽なことが起きていいものか。
池袋の事故に大津の事故、そして登戸の事件と、悲惨で理不尽な出来事が続く。うんざりしてしまう。大丈夫か、令和。
ともかく怪我の方は早い回復を。そして亡くなった方にはご冥福を。こんな酷すぎる事件に、まったく神も仏もないものかと天を仰いでしまう。


2019.05.27
本日は富山に出張である。日帰りだ。
だいたい日本中どこでも日帰りしてしまう。沖縄に日帰りしたときは、午前中で仕事が終わったので、夕方の飛行機まで首里城とか観光して回った。
途中、タクシーの運転手が「このあたりには戦没者の遺骨がいっぱい埋まったままになっている」というので、なぜ掘り返して弔ってやらないのだとたずねたら「出るから掘り返せないんだよ」との返事。そんなわけで沖縄では“出る”のは珍しいことではないらしく、このタクシーも「途中で拾ったお客さんがいつの間にか消えていた、ということは何度もある」そうだ。
彼によれば「あいつらは唾が苦手」ということらしく、「夜中に目が覚めたら天井にばあさんか浮かんでいた。ははあ、出たなと思ってぺっぺっと唾を吐きかけたら消えていった」と体験談を話してくれた。さすがにここまでくると、もしかしたらオレは本土からやってきた出張ついでのアホな観光客と見られて、からかわれているのではないだろうか、と思ったのだった。
北海道の旭川も日帰りだった。とにかく雄大で、広い広い大地に夕日が沈んでいくという、ベタすぎる景色に感動し、そして空港で旭川ラーメンを食って帰った。
こんな具合に全国に出かけているが、実はまだ行ったことがない都道府県もあって、鹿児島、長崎、高知、和歌山には行ったことがない。そのほかの都道府県は全部行っているから、残りの4県にもいずれ足を運んで飯を食い、そして全国制覇といきたいものだ。
今書いたように、そこに行って飯を食う、というのが“行ったことある”のオレの定義である。
今日も富山の駅ナカで海鮮丼を食ったので、富山に行った、ということになる。
しかし北陸新幹線には初めて乗ったが、なかなか素晴らしい車両でちょっちと感心した。これはJR東日本が本気を出したな、という感じ。とても快適で、優しい作りの車両だった。それに乗って大宮から1時間40分くらいかな。以前ならこの方面には飛行機か、新潟経由でぐるっと回るかしかなかったから、ずいぶんと近くて便利になったものである。
富山は、とてもきれいな街である。緑が美しいし、高い建物もないから空が広い。女の子たちもきれいである。学校帰りの彼女たちを乗せて走る路面電車がこれまたいい感じなのだった。いい感じじゃなかったのは路面電車の運転士で、料金は降りるときでいいのかとたずねたら、実にぶっきらぼうに「降りるときで」と答えてきたのにはびっくり。一緒に行った営業担当なんて、機械で両替しようとしたら、「よけいなところをさわっただろ」と運転士に難癖を付けられていた。困った運転士のおっさんである。
これなら女子大生のアルバイトに替えたほうがよほど街の好感度が上がるのではないか。
あとは富山の土産物だな。相も変わらず鱒の押し寿司が一番人気なのかよ。もうちょっと工夫しないと、買う物がないぞ。
などと例によって人様がよかれと思って暮らしている街に一方的にケチをつけるオレ。予定の仕事が早く終わったので、予約していたより一時間早い新幹線で帰ることができた。
切符はSuicaだから新幹線の変更も移動中にスマホでサクサクっと。便利なもんだぜ。
便利じゃないのは例の富山の路面電車で、なんと現金は200円だけどICカードなら180円と書いてあるのに、Suicaは使えないんだって。ああ、ここは関西圏だからICOCAならいいのかと思ったらICOCAもだめで、要するに専用のICカード以外は使えないということで、やっぱり観光客のことは何にも考えてないんだなあ。
運転士は女子大生、支払いはSuica対応。これだけでも富山の観光客は一気に増えると思うぞ。


2019.05.26
琉球相手に恥ずかしいゲームをやっちゃって、しかもその後に立ち寄った東池袋の居酒屋がとことん最低な店で、メンタルがボロボロになってしまったオレたち親子がすがったのは、大相撲であった。そうである。トランプである。
トランプが相撲を見に来るという。しかもあきれたことに升席だ。
トランプ自身は格闘技好きで相撲に興味があったのは確かなようだが、しかし、升席には別にこだわっていないはずだ。あの巨躯をあんな狭い場所に押し込んで足を畳むなんて、冗談じゃないと思っているはずだ。 だから升席にわざわざイスを用意するという、日本の伝統をなんと心得る、このたわけものめが、と怒られても仕方ないトランプの要求は、実は日本政府が勝手に忖度した結果ではないと言われている。たぶんきっとそうだと思う。
だが、トランプが入場したらブーイングしようとTwitterで呼びかけた江川某というおばちゃん評論家が「国賓相手にそんな失礼な」「優勝力士を表彰する人になぜそんなことをしなければならないのだ」とフルボッコにされてしまった(いい気味だ)ところを見ると、別にそんな程度の日本の伝統なんてどうでもいいじゃんとみんな思っていたんだということがわかる。
そして、そんな好意的な観客に迎えられたトランプは気分がよかったようで、驚いたことに、うれしそうに観客のおばちゃんたちと握手などをしていた。選挙相手をからかうときの常套句、ロックスターそのものの姿であった。ところが後になって握手をしていたおばちゃんは櫻井よしこだったりすることがわかって、これはいったいどういう仕込みだったのだろうと首をかしげてしまう。
トランプに忖度するのは別にどうでもいいが、座布団投げは禁止するなよなあ。オレたちはそれが楽しみだったのだ。トランプめがけて四方八方から座布団が飛んできて、それをSPが真っ赤な顔をしてはねのけるという、そんな驚天動地のシーンが見たかったのだ。きっとトランプだって喜んだに違いない。
それにしても相撲のあとに訪れた六本木の居酒屋は、なんと一人3万円以上取るんだってね。ぼったくりじゃん。政府が外国要人をぼったくりに連れてっちゃう、それはそれでなかなか楽しい。


2019.05.25
池袋のサンシャインシティで沖縄フェスみたいなイベントがあって、その流れだと思うんだけど、琉球対アルビレックスのゲームがパブリックビューイングされることになり、無料だってんで息子と行ってきた。
琉球は今年J2にあがった売り出し中のチームである。勢いがある。選手の年棒は全部で1置くというから、平均年収500万円とかそんなもんだろう。
対するオレたちのアルビレックスはごにょごにょ。2連敗中。
ゲームを見ると、まずは選手の技術が低いことがわかる。加えて選手間の連携がまったくとれておらず、普段こいつらは何を練習しているんだと腹立たしくなる。選手は適当なパスを出して、そこで約束事ができてないからあっさりパスミスとなる。
それでも、だからどうしたって感じで、声を上げるでもなく、普通にミスを流す。だめだこりゃ。
レオ・シルバが胸を張り、ラファエル・シルバが髪を逆立てて、コルテースがにらみを利かしていた、あのチームはどこへいった。どうしてここまで落ちぶれた。
自分が大切にしていたものが壊れていくのをリアルタイムで眺めているのはとても悲しい。
案の定、今日もひどかった。負けるだろうなあと思っていたら、やっぱり負けた。
「オレたちにはカネもない。ここをクビになったら他に行くことがない。だから必死で走るしかないんじゃあ」という琉球は、とにかくラインを高く保って前半からシーサーのように相手に襲いかかるチームだ。当然スタミナが持つわけはなく、今日も70分を過ぎたら完全に足が止まった。
そこを突いたアルビレックスは同点に追いつく。前半は目も当てられない試合ぶりで、呆れるというか、カネを取ってみせるチームじゃないと腹が立ったが、後半になってようやく立て直し、そして追いついたのである。
ところがその直後、疲労困憊の選手に替わって投入された選手に決勝点を入れられてしまう。なんで入ったばかりの選手にやられるんだよ。がっくりくるわ、こんなの。そんな危機管理もできないのかよ、このボケチームは。
サンシャインのパブリックビューイングは琉球主催だったのに半分ぐらいがアルビレックスサポーター。まったくこんなんじゃ来るんじゃなかったよ、とサポーターに思わせるチームだ。腹立たしいわ。けっ。
腹立ち紛れに帰りに寄った居酒屋がこれまた最悪で、寄ってこうかいじゃなくて、酔って後悔だわ。ふん。
サンシャインの最寄り駅の東池袋駅は、地上に上がったところが、あの池袋暴走老人が起こした悲惨な事故の現場である。今も花や飲み物などが山のように捧げられている。オレも、ちょっと手を合わせていこうかと息子にいって、そして2人で現場にしゃがんで手を合わせてきた。
帰り道、石神井公園の駅前の交差点で、ばばあが赤信号を無視して平然と横断歩道を歩いていたのを目にして、これまた腹立たしくなる。
今日は何でもかんでも腹立たしい一日なのだ。


2019.05.24
暑い。暑いんだよ。なんでこんなに暑いんだ。
はい、それは夏だからでーす。って、ちゃうちゃう、まだ春やんけ。
ちなみに「ちゃうねん」で話し始めて「知らんけど」で終わると、あなたも大坂のおばちゃんになれます。 ちゃうねん、まだ春やねん、知らんけど。
春だというのに30度超えなのだから、これが夏になったら何度を超えるんだと、世間は戦々恐々。年とともに、冬の寒さよりも夏の暑さが応えるようになったオレも戦々恐々。
真冬には「夏の暑さが恋しいなあ」と思うくせに、夏になると「冬っ、絶対冬っ」と心変わりしてしまうのだ。
これから3ヵ月、毎日こんなことを考えながら過ごすことになるのだろう。


2019.05.23
来る電話、来る電話、ことごとく「24日にお願い」「24日がいいんです」「24日で」と24日を指定する。 なんだ、特異日かよ、5月24日は。オレの体は一つなんだよ。そんなに一度に行けないよ。アタマは常人の半分しかないけどな。だはは〜。
おかげで5つほども仕事を断らざるをえなかったではないか。これはフリーとしては非常に精神衛生上よろしくない。
今までヒマだヒマだ〜と喜んでいたのに、一気に忙しくなって、もはやアホなアルビレックスのことで心を痛める余裕すらない。音楽活動を再開し、Cubaseも最新にバージョンアップして、いろんなプラグインを使って遊び始めたところだというのに、こんな時に限って忙しくなりやがる。
息子の受験費用を稼げと、天国の母ちゃんと父ちゃんがオレに命令してると思って、働くことにする。
「サブマリン」伊坂幸太郎・講談社。先日読んで面白かった「チルドレン」の続編。今回は長編だ。ちょっといまいち乗り切れず、作品に入り込めなかった。ストーリーが散漫で、キャラクター(特に子供たち)の書き分けがうまくできていないからかもしれない。


2019.05.22
NTTが民営化したときに展開されたキャンペーン「カエルコール」は見事だった。「今から帰る」と電話するおっさんの姿がコマーシャルとして流れ、はえ〜、電話が商品になるんだね〜、とアホなオレなんかぼけっと口を開けて感心していた。
新しい生活提案を通して、コモデティ化していた商品に新しい意味づけを行い、新しい市場創造した見事なプロモーションだったわけさ。
あ〜、オレもこんな大きい仕事がしてえよ、そしてモテモテになりてえよなどと言いながら、駅から徒歩5分なんていうコピーを書いていた若き日々。
そんなオレの姿は今も変わらず、相も変わらずにモテモテになりてえよなどと言いながらしょうもない原稿を書く日々なのだが、大きく変わったのは「カエルコール」である。もはや駅前の公衆電話で「今から帰る」と電話するアホなおっさんの姿はない。いや、アホなおっさんそのものはいるのだが、電話するおっさんはいないという意味ね。
今やすべてはLINE。なんでもかんでもLINE。
便利だよね、LINE。我が家でも家族のグループを作っていて「今から帰るよーん」「雨だから学校まで迎えに来て」「風呂わかしといて」「酔っ払って帰るんだぴょーん」などと日常的な連絡に使っている。それどころら新潟の弟に「おい、アルビレックスは弱いなあ、NGTは新潟の恥さらしだなあ」とからむのにも使っているし、甥っ子に「元気でやってるか、おまえたちにはずいぶんと小遣いを上げたんだから、これからはオレに小遣いをくれよな」と恐喝するのにも使っている。
本当に便利だよなあ、LINEは。NTTが民営化した頃には、まさか30年後には誰も電話なんかしてねえよと言われてもまったく信じられなかったことだろう。LINEなんて説明されても、さっぱり想像できなかっただろう。
同じようにこれから30年後の未来の姿を教えられても、今のオレたちの頭ではちんぷんかんぷんなんだろうなあ。パソコンで日記を書いてネットに上げてましたなんて言っても、なんのこっっちゃと言われるのだろうなあ。


2019.05.21
大傑作ビデオが話題だ。「オール・オア・ナッシング」というやつだ。
Amazonプライムで観られる。平たくいえば、会員ならタダ。
一言で言えばスポーツドキュメンタリーなのだが、なぜだか中間管理層や経営者層にすごく支持されている。それはチームスポーツの裏側を見ることで、組織マネジメントとかメンタルコントロールとか、要するに「勝てる組織」をつくるためのエッセンスを学べるからだ。かなり赤裸々に。
いくつかのシリーズがあるが、オレはサッカーしかわかんないから、サッカーを観ているところ。イングランドのマンチェスターシティが、2017〜18年のプレミアリーグで歴史的な勝利を飾るまでの流れを追っている。
マンチェスターといえばユナイテッド。ユナイテッドが浦和だとすればシティは大宮だ。つまりシティはずっと日陰の身で、長いこと抑圧された存在だったが、徹底的な組織マネジメントでついにユナイテッドを打ち負かしてしまうのである。その過程を追ったドキュメンタリーだから面白くないわけがない。
チームの監督はご存じ、ペップ・グアルディオラ。名監督である。そのもとに集まったデ・ブルイネなどの選手たちの実に魅力的なこと。いや、彼やヤヤトゥーレのようなスーパースターよりも、守備のメンディという選手や裏方の用具係というサブキャラたちが実に魅力的なのである。
彼らが一つの家族として互いを尊敬しながら、仲間のために全力を尽くしている様子がよくわかり、なるほど、こんなチームなら強くて当たり前だと納得させられる。
勝利の後のロッカーチームの一体感といったら感動的なほどで、胸が熱くなる。あのスーパースターたちが子供のようにはしゃぎ回り、仲間を本気でたたえるのだ。
これを見ていると、「強い組織というのはイヤなやつがいない」ということがよくわかる。嫌われるやつがいない、と言い換えてもいない。
全員が全員を尊敬し、好きだ。そんな組織が一番強いのだ。
そして、そういう組織を、果たして監督のグアルディオラはどうやってつくったか。そのプロセスが実に興味深い。彼は選手ととことん触れ合い、ふざけあい、じゃれ合う。オレはもっとクールな戦略家だと思っていたよ、グアルディオラを。
ところが印象は一変。むちゃくちゃ熱くて、むちゃくちゃポジティブなナイスガイじゃん。
彼がホワイトボードを掲げて選手に戦術を伝えるシーンも興味深い。要するに、わかるやつにわかる方法で伝えている。相手に合わせて言葉を変える、言い方を変える、というか。
アホな選手にはアホでもわかるように伝える。決して上からではない。これ、大事だよね〜。
もちろんデ・ブルイネなどには極めてロジカルに説明する。オレはアホじゃないという自覚の選手にアホでもわかるように伝えたってプライドを傷つけるだけだからね。こうした伝え方が実にうまいなあと感じた。 こういうチームマネジメントって、組織を預かる人たちには絶対に必要だと思う。
そんなエッセンスがたっぷり詰まっていて、とにかく面白い。Amazonのレピュー平均が★5つというのも納得だ。
サッカー編は、1本50分前後で全8話。
何気なく1本目を見始めたらあまりの面白さに息子もオレも一言も発せずに見入っちゃって、1本目の40分頃に、ちょっと待て、いったん止めようとオレが言い出して、息子も「そうしよう」と答えた。そして、これはヤバい、このままではずっと見続けてしまう、1日1本と決めようと提案し、息子も「それがいいと思う」と納得したのである。
シティとユナイテッドの闘いの前など、しびれるぞ。必見!


2019.05.20
東京オリンピックのチケット申し込みが大変に混雑しているというニュースがあったが、実はそんな混雑にもめげず、オレはしっかりと予約申し込みに成功した。
種目はオリンピックといえばもちろん陸上、そして息子が部活で6年間頑張ってきたバドミントンである。
もちろん日程を選んでから予約するのだが、昼の時間帯は避けるのが当然である。
真夏のくそ暑い真っ昼間に運動会なんか見る馬鹿がどこにいるんだよといいながら、オレは夜の時間帯で予約する。しかも、平日にそんなもん見るほどヒマじゃねえよ、見るなら土曜か日曜に決まってるじゃねえかよといいながら、週末に限って予約する。
結果、オレは土日の夜というゴールデンタイムにオリンピックを見るという素晴らしい予約を成立させたのである。もちろんチケットが買えるかどうかは抽選次第なのだが、ともかくこの完璧な観戦プランを成立させ、胸を張ってオレは家族に土日の予定は空けておくようにと命じたのである。
それが2週間前。そして、今日になってオレはハッと気がついた。なんと今年のカレンダーを見て予約していたのである。
ええええ、えらこっちゃ。全部平日になってもた。
慌ててオレは予約サイトに突撃し、そして予約を全部キャンセルして、今度はちゃんと来年のカレンダーを見ながら、くそ暑い昼間に、などといいながら予約し直したのである。ふう、やれやれ。どうにか事なきを得た。
この顛末は息子にバレてしまい、「何やってんだ、馬鹿じゃね」と呆れられてしまったのだった。悔しい。


2019.05.19
久しぶりに音楽制作の仕事を頼まれたので、その環境作りから始めたわけだが、例によってDTMまわりのセッティングは大変にややこしくて、2日もかかってしまったわい。
でも、おかげで最新バージョンの環境になり、できあがった音源も大変にご機嫌なものになった。
それにしてもCubase、最新のバージョン10.5を導入したが、それまでオレが使っていたバージョン8.5とどこが変わったんだ、というぐらいの進化である。ほとんどツールバーの呼び名が変わったとか、その程度じゃないか。この商売も儲からなくなったんだろうなあ。
いずれサブスクリプションに移行するのではないかと思うのだが、それはあまりに面倒でやめてほしい。いや、むしろサブスクリプションしてまで使うユーザーは圧倒的に少ないから、案外、踏み切らないかもしれない。
こんな具合に音楽制作をしていてもう20年以上もたっている。それなのにろくな作品一つないということに改めて気づいて、とほほほと顔を覆ってしまう。


2019.05.18
ホームゲームを前半2-0で折り返したというのに後半あっさり3点を入れられて逆転負けしてしまうなんて浦和@世紀の大誤審付きかよ〜と思ったら、アルビレックス新潟だったでござる。
まったくサディスティックな喜びがあるなんて他人の失敗を笑いものにするもんじゃありませんな。天に吐いたつばは必ずこうして自分に落ちてくるんです。
試合後のスタジアムは、そりゃもう大変なブーイング。J2への降格が決まったゲームの時は、スタジアム全体に「アイシテルニイガタ」の大合唱が自然発生し、「こんなクラブ、他にないよね」と選手同士が感激して話し合ったそうです。
そんなホームのスタジアムがブーイングに包まれたのですから、どんだけ〜ですわ。 ホームと言っても、実は今日は新潟市内の小学校が運動会だったものですから、観客はそんなに入らなくて13000人ぐらいでした。そんな少ない観客が超弩級の怒りでプーインを発したのです。スポンサーのコメリ様も激おこぷんぷん丸でしょう。
というのもですね、今日は実は「コメリサンクスデー」という冠試合だったのです。アルビレックスの大スポンサー様であるコメリ様。そのコメリ様がわざわざ金をだして今日のゲームの盛り上げ役をやったわけです。例えば勝者に勝者を進呈するとか。そんなコメリ様に大恥をかかせてしまった我らがアルビレックス。
コメリ様は1年一度の冠試合ということでわざわざ記念の団扇を1万5000本もつくって配ったそうですが、13000人だったので余ってしまったばかりか、馬鹿ゲームに激怒した観客たちに捨てられ、踏み潰され、ゴミとして処分されてしまった。スポンサーとしては顔を真っ赤にして当然の醜態です。
いや、客は悪くない。悪いのはすべて選手です。チームです。監督です。
2-0で折り返したのに後半2-3とあっさり逆転され、残り時間が少ない中、石にかじりついてでも追いつかなければならないというのに、がむしゃらに前に突っ込んでいくかと思えば、ちんたらと後ろでバックパスに横パス。
せっかく長身の選手を投入したというのに、そして前の選手がボールをほしがっているというのに、フィードする自信がないのか、後ろでパスを回すばかり。もう私なんか、今からスタジアムに駆けつけて選手の胸ぐらをつかんでやろうかと思いましたわ。
やっと長いボールを蹴ったと思ったら、それを受け取ろうとヘディングしたのが、チームでも1、2位のチビの田中達也。なんという情けなさ。案の定、田中達也がヘディングに競り勝つわけもなく、あっさりと相手ボールにされてしまいます。
あるいは相手のボールを奪おうと3人で囲んだのに、囲むだけで奪いきる技術もないからあっさり3人が抜かれて置き去りにされる。
何も考えずに高い位置を取って上がったキーパーが、足もと下手くそなくせにパスしようとしてミスり、あわや相手に奪われて超ロングのループを決められそうになる。
いやもう、目を覆いたくなるようなひどいプレーの連発で、これがカネを取ってみせるサッカーかと。その結果の大ブーイングだったわけですが、なんと驚いたことに公式ホームページではこのブーイングに対して「選手も必死でやっているんだから、今日のようなひどい罵声はやめてくれ」みたいなメッセージを出してしまったものだから、大炎上。
私もちょっとびっくりしました。公式ホームページがクラブの正式なコメントとして、ひどい応援はやめろ、とサポーターに逆ギレしたわけですから。
絶対J1に上がってみせると約束して、だからカネを払って見に来いと言っておいて、スポンサーに対しても絶対J1だからお金出してくださいと大見得切っておいて、そしてこの始末。選手が選手なら、クラブもクラブです。とことん落ちていく。
まあ、それほどにも今日のゲームはひどかった。ちょっとこれはフォローのしようがないひどさで、今日でアルビレックス新潟のJ1復帰なんて誰一人として信じなくなったぐらいです。まあ、しかし、私がなんでこの情けないチームのサポーターをしているかというと、それはただひたすら自分の故郷であるという理由だけなので、故郷は一生変えられませんから、これからも引き続き応援はします。どんな競技であれ、オリンピックを見るなら日本を応援するのと同じこと。
だから来年もJ2でしょうし、たぶんJ3への降格も見えてくるような闘いをするのでしょうが、それでもイニエスタが見られるんじゃないかと思っているので、それが楽しみですわ。だはは〜。


2019.05.17
人が失敗するのを見るのは、楽しい。
「ふっ、偉そうにしてるくせに、失敗しちゃってみっともねえな、おい」というサディスティックな喜びと、「ああ、人の失敗を笑っているオレってひどい、ひどい」というマゾヒスティックな喜びが相まって、無上のの快感をもたらしてくれるからだ。
サッカーというのはミスをするスポーツだから、こういう喜びがたっぷり味わえる。うひひひ、今日はそんな喜びの最上級が来たぞ。
浦和対湘南。前半31分の湘南のゴールが認められないという世紀の大誤審だ。浦和の選手も湘南の素選手も、そして両方のサポも、全員が「入った」と理解したゴールを、ただ審判だけが認めなかったというカオスである。
リプレーを見ると、まず審判が視線を遮られていてゴールの瞬間を見ていないのがわかる。そのボールは、右のポストにはじかれた後に左のネットにはじかれて外に出ている。どうやらペットボトルにぶつかったようだ。
普通、ゴールネットにはじかれて外に飛び出るということは起きないから、その瞬間を見ていなかった審判は、とっさに「右ポストにぶつかったボールが左ポストにもぶつかって外に出た。だからノーゴール」と判断したのだろうと思う。
それは、わからないでもないな。だが、わからないのは、副審だ。第4の審判だ。
解説の中田浩二、通称ナカタコも言ってたが、なぜ主審・副審がお互いに確認をしないのだ。第4の審判が指摘をしないのだ。話し合って、確認して、という微妙な判定の場合にやるべき当然のことがやられてないというのが驚きだったわ。
主審は山本雄大である。オレたちJリーグを見ているサポーターからすると、この名前だけで、ああ、ユーダイね、じゃあしょうがねえなあ〜で済ませるほど、普段からいろいろとやらかしちゃってる審判である。 このノーゴールの判定には浦和の選手も気づいていたわけだから、ここは西川あたりがわざとオウンゴールすればよかったのだ。
その時点では無理でも後半開始早々に自陣ゴールに放り込んで「これでチャラな」と頭をかけば、浦和の選手もナイスガイと言われて地に落ちた評判も少しは上がっただろう。
そういうナイスガイの道を選ばなかったから、サッカーの神様はお怒りになったのだ。前半2-0で浦和が勝っていたのに後半だけで湘南が3点。しかも93分、これがラストプレーというところで1点をたたき込んでの逆転になってしまったでござる。
いやあ、その瞬間はすごかった。感動した。埼玉スタジアムで圧倒的少数だった湘南のサポーターたちが胸を張って堂々歌い上げた勝利の凱歌には、感動して涙がこぼれたよ。素晴らしかった。
こういうすったもんだが起きるのもサッカーの醍醐味。今日の大誤審をきっかけにVARを早く導入しろという声が一段と大きくなったが、いやいや、ちょっと待て、こんなに面白いことが起きるのだからVARなんて導入しちゃダメだろ、誤審もサッカーの醍醐味だろうとオレなんか思うのだが。いや、小さな声で言わないと湘南に殴られそうだが。


2019.05.16
高校時代、世界史の教師が「薬なんてなるべく服むな。あれは病気が治って副作用が出るんじゃなくて、副作用が出るついでに病気が治るんだ」と言ったことが妙に頭に残っていて、今も薬を手にしたときには、その言葉が甦る。まあ、インフルエンザごときは、栄養取って寝ていりゃ1週間で治るしな。医者言って薬もらったら7日で治るけど。
もっとも、今どき、高校教師が生徒に向かってこんなことを言い放ったら、調剤薬局、ドラッグストア、製薬会社等々が黙っていないだろうな。学校にねじ込んでくるどころか、下手すりゃネットで炎上だ。その点では、教師も口にチャックが増えてきているのだろう。
もっとひどい放言もあって、これは中学のおっさん教師だったが、「3年生にもなると、ケツをぷりっぷりっと振りながら歩くんだな、げへへへ」と体育館の集会で言いやがったことがあった。こんなの、今だったら大問題だよな。昔は、こんなロリコンも教師の中にけっこう紛れ込んでいたのかもしれない。
そんなことを思い出しながら、今日も血圧を下げる薬を服んでいる。仕方ない。薬で下がるんなら服んでおいたらいいじゃん、というのがオレの主治医の考え方だから、彼はどんどん薬を出す。20世紀は医薬の世紀だった。薬のおかげで救われた命は星の数ほどもあったわけだから、たとえ少々の副作用があっても薬を服用する方が合理的でもある。
白血病の薬が3000万円とかで話題になっているけれど、世の中には10万人に1人、100万人に1人という難病に苦しむ人はたくさんいて、その人たちのためだけの薬というのもある。オーファンドラッグというやつだ。
そんな薬を開発製造したって製薬会社は絶対に儲からないわけだが、たとえ儲からなくても世に送り出す価値は絶対にあるから、その分、血圧の薬とかコレステロールの薬を高く売って、少しでも補填してもらえればと思うのだ。


2019.05.15
今日は娘の高校の体育祭である。
息子の高校も同様だったが、もはや高校ともなると体育祭では親なんて眼中にない。当たり前だ。見たけりゃ、勝手に見ろ。邪魔すんじゃねえぞ、という態度である。
と思ったが、そのあたりは娘の高校の方がかなり甘いようで、ちゃんと応援席には大量のイスまで用意してあった。どうやらウェルカムな姿勢らしい。古い地域の古い学校だし、昔から地域に開放する姿勢なのかね。息子の孝行の、親なんかくんな、という姿勢とはずいぶん違う。
娘は高校生活がことのほか楽しいらしく、家では見せないような顔をして元気に走り回るのであった。
元気でないのは、こちらである。親である。5月の半ばだというのに日差しは厳しく、曇天であっても暑くて、30分とみていられない。その中でも頑張って娘の姿を追いかけていたものだから、午後、帰る時間にはすっかりヘトヘトだ。家に帰ってシャワーを浴びたら、もうダメだ。ひっくり返って寝てしまった。
こうなると、気持ちが完全に切れて、終わったら仕事をしようと思っていたのに、とてもパソコンに向き合う気などになれない。というわけで、一日、何も仕事にならなかった。
夜、娘は体育祭の打ち上げがあるというので、吉祥寺のお好み焼き屋まで自転車で出かけていった。元気なことである。高校時代というのは心身ともに人生で一番パワーにあふれているときなのだろう。


2019.05.14
ムキューイをご存じか。無給医、と書く。字の如く、無給で働く医者のことだ。
言葉としては知っていたが、リアルに無給医を目の前にして、その実態を耳にしたのは初めてだった。いやあ、たまげたなあ。
無給医の仕組みとはこうだ。私立大学の付属病院では、大学院で学ぶ学生が単位取得のための授業という名目で患者を診察している。授業なので、当然報酬は出ない。というか、逆に医者は大学院生なので年間100万円くらいの授業料を払って、診察をさせてもらっている。
宿直、つまり泊まり勤務の際は1万円ほどが支払われるが、当然それでは足りないので、他の病院で宿直のアルバイトをする。そのため月の半分ほどは泊まりだそうだ。
なぜこうしたことが起きるかというと、当然、附属病院のコスト削減のためである。
無給医に聞いたら、残業時間は40時間というから、なんだ、たいしたことないなと思ったのだが、確認したらそれは月の残業時間ではなくて週の残業時間だった。つまり月の残業時間は160時間オーバー。
それでも仕事ではなくて授業の一環だから給料は出ないのである。
こんなにハードに働いているから当然のことながら心身ともにボロボロで、去年一年間のことが思い出せないという。仕事が終わって家に帰るときにぼーっとクルマを運転していて、都内を走っていたはずなのに気がついたら成田にいた、ということもあったそうだ。
こんな生活は3年が限界といいながら、なぜ続けているのか問うと、それは目の前の患者を救いたいという使命感のみ、との答えである。
なんともすさまじい医療現場の実態。この無給医問題は何とかしないといけないよなあと、しみじみ思うのだった。


2019.05.13
何度も同じことを書いているが、原稿はいつもエディターで書いている。
最近ずっと愛用しているのは、FocusWriterというエディターだ。これはいいぞ。画面は真っ白で、余計なものは何もない。まさに白い紙。
しかも素晴らしいのは背景を自由に変えられることで、デフォルトでは空の写真、宇宙の写真などが用意されていて、白い雲の上に原稿をどかどか打ち込んでいくことができる。非常に気分がいい。
オレは背景を白い和紙にしている。紙の上に文字を書く感覚だ。これも気持ちがいい。
さて、そんなFocusWriterと双璧をなすのがiA Writerというエディターである。これもなかなか素晴らしい。一番素晴らしいのは、文字数が常時表示されるところだ。Focus Witerは文字数を表示するのにワンアクション必要で、これが何気なく鬱陶しい。その点、iA Witerはストレスなく表示できるのである。
ただし、問題が一つ。iA Witerはマッキントッシュ陣営なのだ。
Jeditもそうだったが、デザイン性に優れ、ユーザーインタフェースが気持ちいいのは、やはりマッキントッシュ陣営である。よってiA Writerもなかなか素晴らしいのだが、いざWindowsで使うとなると細かなところで面倒なのだった。その一番がフォントが変えられないということである。
デフォルトの明朝やゴシックで文章を書くのはイヤなのだ。オレは。きれいなフォントで書きたいのだ。そこで使っているのがメイリオなのだが、iA Witerはフォントが変えられないのでメイリオが使えず、これがどうにも我慢できなくて、FocusWriter一択だった。
それが最近バージョンアップして、そのせいかどうかわからないが、突然、メイリオが使えるようになったのである。そこで今はiA Writerを使い始めている。
まあ、こちらも難点がないわけではなく、さらに言えばFocusWriterのように背景が変えられればベストなのだが、そこがちょっと残念だ。
たかがテキストを打ち込んでいくというだけなのに、やっぱりフォントとか行間とかは大変に気になるので、そのあたりに無神経なワープロ、エディターは使いたくない。原稿は気分よく書きたいからな。
そして、実はその点で意外な伏兵がいる。あの「一太郎」である。
ワープロソフトとしてはすっかり日陰の身、敗残者なのだが、実はこと文章を書くという一点だけに絞ると、実に気持ちがいいつくりなのである。
その感覚は、まさに文字が張り付いていくという感じ。とても気持ちがよくて、どんどん書き進められるのだ。「一太郎」、さすが日本語に強い日本メーカーの製品である。
ならばこの「一太郎」を使えばいいのだが、高い。かなり高い。他のエディターがフリーで使えるのに「一太郎」は3万とかするから、やはりそのカネは出せないというのが正直なところだ。
いや、商売道具なのだから、カネをケチってはダメだろう。確かにそれはその通りなのだが。


2019.05.12
昨日はアルビレックス新潟のゲームだった。素晴らしい攻めで得点したのに、馬鹿みたいなミスの連発で失点し、負けた。
ここのところずっとこのパターンである。つまり得点は素晴らしいのに、失点はアホなミス。これって、戦術はよいが、選手個人が下手すぎるということではないか。となると、監督は間違っていないと思うので、このまま体制で進んでいけばよいと思う。今年のJ1昇格は無理だがな。だはははは〜。
チームの体制はこのままでよいが、変えなければならないのはサポーターだな。
昨日はアウエー、長崎でのゲームだったのだが、アホなサポーターがまた問題を起こしてしまった。
まず、帰りのバス待ちの行列で相手サポーターに暴言を吐く。続いて、会場で応援の幕の撤去をしていたボランティアの女性に暴言を吐き、ボランティア女性が謝罪しても(本来謝罪の必要はないのだが)、暴言を吐き続ける。シャトルバスが終わってしまったことに腹を立てて案内役に暴言を吐き、あげくに「浦和だったら殺されてるぞ」と捨て台詞を吐く。
呆れるほどの傍若無人な振る舞いに、目撃していた長崎のサポーターから「こんなお客様初めてです」という皮肉とともに、抗議が寄せられている。まったく恥ずかしい。恥ずかしい限りである。
もちろん99%のサポーターは穏やかで紳士的なのだが、一部のサポーター、コアサポと呼ばれる中心部の連中が、こうした振る舞いをしている。アウエーでの傍若無人が許されないのは言うまでもなく、呆れたことにこうした振る舞いはホームで仲間のサポーターに対しても向けられている。おかげで怖がってスタジアムから足が遠のいてしまった子供が多数。サポーターがサポーターを減らしているという末期状態だ。
言うまでもなく、こうした振る舞いはJリーグの理念に反するもので、到底許されない。
オレが甲府のスタジアムへ二度目にいったとき、それは甲府市内が豪雪被害に遭って新潟から除雪の応援部隊が派遣された後の春だったものだから、新潟サポーターの入り口に「除雪をありがとうございました」と大書した段ボールを掲げた女性がずっと立っていた。それはちょっと感動的なシーンで、サッカー文化のテイストに載せてこういう市民レベルの交流が行われていることに、これぞJリーグの目指すところだと実感したものだった。
それを目撃した新潟サポーターは(オレのように)「甲府のサポがこんなお礼を言ってくれた」と人に話すだろうから、遠く離れた甲府と新潟という地方の距離が、確実に縮まったはずなのだ。
一部のコアサポの傍若無人な振る舞いは、こういう交流を踏みにじるものだよな。
本当に恥ずかしいわ。こういう振る舞いを聞くたびに、サポーターをやめたくなる。実際にやめた人も多数だから、実はアルビレックスが弱体化した原因のかなり多くはこうしたサポーターにあるとオレは半ば本気で考えている。
できることならチームとして厳格に対処してもらいたいくらいだ。


2019.05.11
日本人はリレーが好きだよな。もちろんオレも大好きだ。先日の息子の孝行の体育祭でもリレーは盛り上がったし、幼稚園だってリレーともなると親も本気で応援して、ガチで悔しがる。リレーは本当に面白いのだ。
だから世界リレーという大会が日本で開かれるなんて、なかなかの好企画。
というわけで、ちらっとテレビで観たのだが、いや〜、TBS、やらかしましたね。
男子4×100mでまさかの予選落ち。バトンパスのミスという信じられない出来事が起きて、気落ちしたオレたちに向けて、TBSは「さあて、次は男女混合のマイルです!」とあおった。
なんだ。それは。
マイルは面白い。4×100mより面白いくらいだ。だが、男女混合とは何なんだ。
そうなんです、男子と女子が2人ずつで走るという、まさに運動会のリレーなのだ。大人の幼稚園か、ここは。
こりゃあ、面白そうだぞ、と盛り上がるオレたち。TBSもあおる。そして、日本が出場する予選3組の直前、なんと「残念ながら放送時間が」という、今時まだそんなことやってんのかよと耳を疑うようなアナウンスが流れたのである。ダメだこりゃ〜。
今日はJ2の長崎戦で、アルビレックスが信じられないような凡ミス、馬鹿ミスの連発で負けた。自滅である。ふざけんなである。そんな荒れた気持ちに塩を塗り込むようなTBSの対応に、まったくトホホなのだった。


2019.05.10
今日は大坂に日帰りである。行った先は天満というところだが、駅周辺がものすごい飲み屋街でうらやましくなってしまった。一度ここに泊まってふらふらと飲み歩いてみたいものである。もっとも実際そんなことになったとしたら、コテコテの大阪弁に囲まれて飲むなんて恐ろしくてとてもできないかもしれない。
行きは新幹線三人掛けシートの窓際。ピークの時間をずらしたので、真ん中の席に人が座らず、ゆったりと過ごすことができた。
それに対して帰りは最悪。二人がけの通路側だったが、後からやってきて窓際に座ったのが、定年退職のじじい。
そのたたずまいから、おそらくこうくるだろうなあと思ったらば案の定で、オレの前を通って席に座るのに「すいません」も「通してください」もなく、むすっとただ通路に立ってオレを見下ろすだけ。
何か言えよと思ったが何も言わないので仕方なく体をねじってやったら、何も言わずに足を踏み入れて、そしてどすんと座った。
出て行くときも同じで、やはり「すいません」も「出ますので」もなく、だまって立ち上がってオレを見下ろすだけ。案の定で、倒したシートを元に戻すこともなく、むすっとして一言も発せずにオレの前を通っていった。
たぶんこのじじいは家に帰ってから家族に「隣に座ったのが気の利かないやつだった」などというのだろうなあ。
じじいは途中で弁当を食ったのだが、その空き箱を手に持ってしばらくじっとしていたときは、オレに片付けさせるつもりじゃないかと、ちょっとびびったわ。「片付けましょうかともいわず、気の利かないやつだったわ」といわれたかもしれない。
新幹線のマナーは基本的にとてもよいのだが、その中でダメなのはじじい年代の客に決まっている。いつも、やれやれとうんざりしてしまうのだった。
「チルドレン」伊坂幸太郎・講談社文庫。伊坂幸太郎で、これは未読。「サブマリン」を読もうと思ったらこれの続きだというので、慌てて「チルドレン」もダウンロードして読んだという次第。伊坂幸太郎はやっぱり面白いなあ。これぐらいの短編集だとまさに真価発揮という感じ。オレにとっての伊坂幸太郎のベストは「AX」である。


2019.05.09
オレは人の走る姿を見るのが大好きである。それも、マラソンなどの長距離の走りではなくて、短距離の全力疾走がいい。幼稚園児たちが団子状態で「わーっ」と叫びながら走っている姿には本気で感動するし、オリンピックの800mリレーは地球上で一番面白い競技だと思っている。
今日は、息子の高校の体育祭だ。
息子は高校3年生だから、おそらくこの先、全力疾走する姿をオレが見る機会もないだろう。疾走する姿をしっかり記憶にとどめておきたいと考え、見に行くことにした。
部活対抗、クラス対抗、選抜と、息子は3つのリレーに出場した。どれも速かったが、特に選抜は凄かったぞ。1位でバトンを受けた息子は200mを疾走し、さらに差を広げてみせて、そしてアンカーにバトンを渡したのである。
「優勝を確信したよ」ということで、第三コーナーあたりで息子は全力疾走しながら右手を高々と挙げてみせたのだった。あれはかっこよかったぞ。
最終ランナーにバトンを渡す段階で2位との差はおよそ10m。ところが受け取った最終ランナーがあれよあれよと差を詰められて、その様子を見ていた息子はずっこけて地面にひっくり返ってしまった。息子の激走虚しく、結局チームは3位だ。
教室での最終ランナーの様子を聞いたら「メンタル死す」というラインが返ってきた。だははは〜。オレにとってもいい思い出の体育祭になったよ。


2019.05.08
ポール・サイモン『時の流れに(Still Crazy After All These Years)』という歌の3番では「窓の下からクルマの流れを眺めていると/いつかオレもやらかしてしまうんじゃないかと怖くなる/でもオレが裁かれることはない/だってみんな同じ穴の狢なんだから」と歌われている。そして「やっぱりオレは狂ってる(Still Crazy)」と続く。
要するに、誰だって交通事故をやらかしてしまうし、それは決して人ごとじゃないよ、ということを歌っているわけだ。
この歌を思うたび、いつもそうだよなあと共感し、ハンドルを握るたび、オレもやらかしてしまうんじゃないかと、怖くなる。子供が巣立つまでまだ時間があるからもうしばらくは運転を続けなくてはならないが、できれば早めにハンドルを置きたいものだ。首都高もずいぶん長いこと走ってないし。
ということで大津の保育園児の列にクルマが突っ込んでしまった大事故のことだが、運転していた2人はどちらも買い物帰りのおばちゃんだったということで、まさに“決して人ごとじゃないよ”であり、当人は“やらかしてしまった”以外にないだろう。
たぶんこの交差点で子供たちが信号待ちをしていなかったら、それこそもう1つ早い青信号で渡ってしまっていたら、地元のおばちゃんどうしがイオンでの買い物帰りにぶつかった、しょうもない事故として終わっていたはずだ。田舎のことだから、誰かと誰かの知り合いという程度でつながっているぐらいの近さの人間関係でもあるはずだし。
それが、まさに悪魔の配剤。なんというピンポイントだったのだろう。
もうこのおばちゃんたちの家族は、地元には住めないかもしれないなあ。
もしかしたらおばちゃんは、スマホに気を取られていたかもしれないし、ナビに目をやった一瞬だったかもしれない。もちろん子供たちにも保育園にも、まったく何の落ち度もない。親だって、まさか今日が我が子の命日になろうなんて想像すらすることなく、笑って子供と別れたことだろう。
それなのになんでこういうことが起きてしまうかなあ。
しょうもない不注意で起きた事故として片付けられて終わりという程度のやらかしだったのに、それがこんな重大事故になってしまって、命を落とした子供たちも、保育園も、加害者も、天を呪う以外、いったい何を呪えばいいのやら。痛ましい、ただひたすら痛ましいとしかいいようのない事故で、まったくやるせない。
池袋の事故もそうだったけれど、大津の事故も、二度とこんなことが起きて欲しくないと思わせたと同時に、それは決して人ごとではないという危機意識を自分も持たなくてはならないと強烈に思わせてくれた。


2019.05.07
10連休明けは大変だとニュースでさんざんあおっていたので、オレも朝一番で区役所に行くときには覚悟していたわけさ。ところがどうだい、戸籍係の窓口で受付の紙を取ったら1人待ち。しかもタッチの差で1人待ちだったから、あと3秒早く紙を取っていたら順番待ちナシだったわけさ。
午後、銀行に行ったときも、最大手のメガバンクの支店だからと覚悟していたのに、ATMはガラガラで行列もできていない。何も待たずにお金を下ろすことができた。ついでに残高の情けなさに涙を流すこともできた。
つまり、混んでいるからニュースになるのではなくて、ニュースが欲しいから混んでいるところを探すというのが、報道というものなのだろう。
ふんふん、なるほどと納得しながらオレは夕刻に健康のために2時間ほどのウォーキングを行い、ふと目についた餃子屋の匂いにつられてつい餃子をサカナにビールとホッピーを飲んでしまい、今の2時間のウォーキングはいったい何だったのかと天を仰いだのでござる。


2019.05.06
10連休の最終日。ずっとだらだら過ごしてきたので、最終日もだらだらと過ごす。
どうしても読みたい本がいくら待っても電子化されない気配なので、あきらめて紙の本を買うべく、地元の書店に行く。だがしかし、あんな人気作家の著作なのに書店には置いていなくて、がっくりと肩を落とす。
クルマを西友の駐車場に置いていたので、本ではなくて、トイレットペパーなどをさげて帰るはめになってしまった。
どうも今年もゴールデンウィークはとことんどうでもよく過ごしたことになったようだ。
たいして読書もせず、読んだのは
「マーベル映画究極批評」てらさわホーク・イーストプレス
だけ。ゴールデンウィークというだけで家の中にこもって本を読む気分になれないものだから、これをぼちぼちと読み進めたくらいだった。この本はアベンジャーズシリーズについて実に生真面目に解説したもので、制作の背景や金銭問題、制作陣と経営陣のトラブル、俳優のギャラ、シナリオを巡るすったもんだなど、主としてビジネスの側面からアベンジャーズシリーズについて切り込んでいる。それだけにとどまらず、作品の映画的分析にもきちんと踏み込んでいて、ストーリーの問題点や矛盾など、映画作品としてのダメな点にもきちんと言及しているのが立派だと思う。
Kindleにこれを入れて娘と一緒に新潟の実家へ旅行し、ようやく今日になって読み終えた。そういうのんきな読書もいいものだ。
そして、読了したので次に「わたし定時で帰ります」を読み始めたのだが、3分の1で放り投げる。話題作だから、ちょっとぐらいはいいところがあるかと思ったが、何もいいところがなくて、とことんダメだったわ。


2019.05.05
そのアルビレックスがレノファ山口に大勝利を収めた試合会場には、鹿島のレオ・シルバさんが遊びに来ていた。スタンドで観戦していたオレの弟は、レオ・シルバさんとしっかり握手してもらったと喜んでいる。
レオ・シルバさん、どうやらただし合いを観に来ただけでなく、何か話し合いを持ったということをほのめかせている。しかも一人で来たのではなく、自分の代理人と、新潟のボランチ、カウエの代理人の3人でゲームを観ていた。
そのため、これは夏の移籍期間にレオ・シルバさんが新潟に帰ってくるのではないかとざわざわし始めた。
いやあ、帰ってくるかなあ、アジアのチャンピオンチームからJ2のポンコツチームへ。関東から新潟へ。田舎度合いはどっちもどっちだが。
それよりもカウエの代理人と一緒だったこということから、カウエが鹿島に引き抜かれる可能性の方が高いんじゃねえか。だが、あのカウエがまさか鹿島で通用するとは思えないし。
という具合にJリーグでは夏の移籍シーズンを前にいろいろと噂が出ている。
興味深いのは、カネならうなるほど持っている神戸だな。
大物日本人プレーヤーが移籍するという噂が駆け巡っていて、それはメルボルンを契約満了した本田圭佑か、中東に都落ちした香川真司か、イギリスで無職となった岡崎慎司か、日本に帰りたいと里心を顕わにしている酒井高徳かと、いろんな名前が挙がっている。
カネならうなるほど持っていて、別に捨ててもなんとも思わない神戸のことだから、いっそこれを全部取って、ロシア代表仕様の神戸をつくってくれないものだろうか。これは人気出るぞ。客が入るぞ。ぜひJリーグを盛り上げてほしいものだ。
などということを考えていたら、なんと10連休の9日目に突入しているではないか。あわわわ。有意義に過ごさねば。
ということで、息子、ヨメと3人でお茶の水の吉野家に出かけた。娘は学校の用事で家にいない。
牛丼を食うためわざわざお茶の水の吉野家まで行くとは、いくら10連休がヒマだといって、頭がおかしいのではないか。そう思われているに違いない。
誤解しないで欲しい。決して牛丼が食いたかったからではない。
実は前日、部活で大会に出た息子が、帰り道の乗り換えの途中で小腹を満たすために立ち寄ったのがお茶の水の吉野家で、そこにラケットを忘れてしまったのである。慌てて電話したところ、ちゃんとあったので、一安心して今日はそれを取りに行くことにしたのだ。
吉野家には店員がいた。ジョセフである。ジョセフはいいやつで、笑顔で息子にラケットを返してくれた。
こうして親子三人、せっかく都心に出てきたのだから、ちょっと散歩しようと神保町の書店に向かう。楽器店や明治大学の悪口を言いながら駿河台の坂道を下り、駿台下から古書店街に入る。だが案の定、ほとんどの古書店がお休みだ。仕方ない。すずらん通りをまわって、結局は三省堂本店に入り、息子が参考書を買うのに付き合う。
神保町界隈といえば、名物はカレーだ。
そこで昼飯にカレーを食うことにする。だが、あっちの店、こっちの店とのぞいても、どこも長蛇の列。カレーを食うのに行列する意味が理解できないなあと呆れながら、結局、カレーを求めて30分ほども歩き回ったオレたちも五十歩百歩。最終的に神田駅前のゴーゴーカレーを食べて、ああ、旨かったと満足しながら山手線に乗り、帰ったのである。
こういう連休の過ごし方もあってもいいだろう。


2019.05.04
♪得点しようとスタまで 出掛けたら
取り方 忘れて 悲惨なサガン鳥栖
みんなが笑ってる 選手も笑ってる
ルルルルッルッル 今日も能天気
これは、サガン鳥栖のサポーターがネットに書き込んだ自虐ソングである。言うまでもなく「サザエさん」の替え歌である。大変上手な替え歌だ。悲しみと諦念と怨念がよく伝わってくる。
こんな替え歌がつくられるように、鳥栖は悲惨だ。今日も負けて、これで開幕以来1勝しかしていない。いや、もっとすごいのは開幕10試合が過ぎてなんと1点しか取れていないことだ。これではシーズン終了後の恒例のオールゴールショーの特番が5秒ぐらいで終わってしまいそうだ。編集が楽でいいなあ。
今のJリーグで注目なのは、この鳥栖の悲惨さと、磐田の落ちぶれ方。特に名波の罵声の浴び方は、ちょっと引いてしまうぐらい、すさまじい。ちょっと引いてしまう。あとは、浦和だな。世代交代に完全に失敗して、今やドン引きサッカーしかできなくなってしまって、現在中位。このままずるずると落ちていくのが目に見えている。もっともJリーグの興行的に浦和がJ2に落ちてはならないから、忖度と誤審のオンパレードでなんとか降格だけは免れるだろうというのがもっぱらの見方だ。
あとは神戸。シーズン二度目の監督交代もあり得る。いや、それどころかイニエスタの退団すらなくはない。イニエスタがたびたび休むのは、アウェイの出張が面倒くさいからだという説がある。一方のポドルスキーも手抜きが露骨になってきた。高収入を保障されたぬるい環境で晩年を過ごすと人は自分に甘くなるというのは、天下りの官僚と同じ構造だ。その尻拭いを若い連中がさせられるのだから、モチベーションの上がるわけもなく、浦和が落ちない代わりにまさかの神戸降格もあり得る。
J2に転じれば、こちらは柏の落ちっぷりが見事である。4連敗。
開幕前はぶっちぎりの独走と予想されたが、なんとずるずると落ちてきて連敗街道まっしぐら。攻撃陣の核とされたクリスティアーノが、さすがに衰えたか不調を極め、サポーターの罵声を浴びている。次の日本の守護神として期待を集めるキーパーの中村航輔も絶不調で、やはり罵声を浴びている。さらには「柏から世界へ」という弾幕を出しているサポーターも、別のサポーターから嘲笑されている。柏から世界どころか、柏からJ3だ。
親会社は、先日、日立化成の売却を発表して、選択と集中も、そこまでやるかと、世間を驚かせた日立である。柏も選択と集中されちゃうかもしれないなあ。
そんなよそさまの騒ぎを尻目に、本日のアルビレックス、2-0の大勝利である。いや、そりゃもう大絶賛の闘いぶりだ。ああ、気分がいい。メシが旨い、ビールが旨い。
アベンジャーズの闘いで幕を開けたゴールデンウィークは、アルビレックスの闘いで幕を閉じる。いよいよ反撃の始まりだ。


2019.05.03
10連休7日目。アルビレックスの練習場に行った。聖地だ。
練習後のファンサービスで、シルビーニョに一緒に写真に収まってくれとお願いした。ハゲのシルビーニョはニコニコとオレとのツーショットに応じてくれ、そしてオレの頭をなでながら「セイム、セイム〜」と笑った。おいこらシルビーニョ、オレはハゲではなくて短いだけだ、一緒にするなと叫びながら、オレはガハハハと笑いながらシルビーニョと握手だ。
プレー中はいつもイライラして怒鳴り散らしているように見えるシルビーニョだが、いったんピッチを離れるとこのようにとても気のいい兄ちゃんだ。
これからオレはシルビーニョ推しだ。


2019.05.02
10連休6日目。新潟の実家で過ごす。あいにくの曇天だったが朝、田植えの水を張った田んぼを眺めながら、娘と散歩する。風がとても心地よい。


2019.05.01
10連休5日目は令和の初日。オレは娘を連れて、里帰りだ。
新幹線を降りた瞬間に感じる新潟の空気は、いつもとても澄んでいる。ローカル線に乗って実家に近づくに従って、田園を渡る空気はますます澄んでいく。この空気感こそ、最高だなあ。


2019.04.30
10連休4日目。平成最後の日だから皇居を訪ねて一礼し、おそらくは人がいなくてガラガラの都心の空気でも吸ってみようと企んでいたのだが、雨との予報で断念。
しょうがないから、またかよ〜と言いながらアベンジャーズの「アイアンマン2」を観る。これは、オレのお気に入りのナターシャ・ロマノフが大活躍。ロシアの女スパイの出身という設定で、とにかく格闘技にむちゃくちゃ強いから、大暴れするシーンに大喝采なのだ。
10連休ももうすぐ半分だというのに、まさしくごろごろの日々なのだ。
5時からは天皇陛下の最後のお言葉を聞く。おーい、始まるぞ〜と声をかけて、家族全員、テレビの前に勢揃いだ。
まあ、思った通りあっさりと終わって、儀式ってのはそんなものだよなと納得する。
さて、明日からは娘と里帰り。JKだぞ。JKを連れて実家に帰るなんて、死んだ両親も大喜びだろう。


2019.04.29
10連休3日目。家でごろごろするのにも秋田市、いや、飽きたし、暇つぶしに買い物に行こうと考えてイオンに行った。ヨメと娘も一緒である。
特に珍しイオンではない。ごく普通のイオンである。
これからの季節に必要な服、っても要するにTシャツなんだが、それらをユニクロあたりで買っておしまいだ。それでも一回りすればそれなりに時間がかかる。
昼飯は面倒なのでフードコートにした。普段はフードコートにはあまり行かないのだが、別の店に行って、そこが混んでたりすると面倒くさいと思ったのだ。フードコートなら安いし。
10連休とあって遠方に出かけている人が多いのだろう、イオンは普段より全然空いていた。フードコートにいるのも、母親と子供の組み合わせ、つまり旦那は出勤という家族が中心だ。
フードコートでのお一人様の食事が一番辛いという話を聞いたことがあるが、別にそんなことはないんじゃね?と思うがどうだろう。別に人がどんなに風にメシを食おうが勝手だと思うが。
イオから帰って、部活を終えた息子と、アベンジャーズのインフィニティウォーを観る。面白えなあ!


2019.04.28
10連休2日目は、「アベンジャーズ」のシリーズ2を観てすごそうかと思ったのだが、今日は大事なことがあるのを思い出した。そうである。Jリーグである。アルビレックスである。
10位とか11位とかあたりに沈むアルビレックス(順位はよく知らん)。今日の相手はなんと首位の水戸だ。ほほう、首位か、水戸。上等じゃねえか、水戸のくせに首位だなんて。納豆のように粘って首位を守りま〜すとか、ぬるいことを言ってるんだろうな、どうせ。
だがそんなアルビレックスサポーターを悲劇が得襲う。上越新幹線が停電で止まってしまったのだ。
ネットは阿鼻叫喚。「ぎゃー、キックオフに間に合わない」「せっかくのゴールデンウィークに楽しみにしていたのに」と、水戸のスタジアムまでの足を奪われたサポーターが泣き叫ぶ。中には「新潟サポーターだけれど、横浜-鹿島戦を観ようと思って新幹線に乗ったから罰が当たったんだ」と、わけのわからない嘆き方をするサポもいて、上越新幹線、とことん罪作りである。こんな時は、やっぱりお茶の間でDAZNに限るなあ。
というわけで、昼に石神井公園まで1時間ほどのフォーキングをして五月晴れの爽やかな空気を胸いっぱいに吸い込んだオレは、アルビレックスの応援に臨んだのだ。
前半は“よくこれで0点に抑えたなあ”という感想で、後半は“どうしてこれで点が取れないんだ”というゲーム。アホらしい。また0-0の引き分けで、これで4試合連続の引き分け。今年はどうやら引き分け地獄だ。なんで1点が取れないんだ、このたこチームは。
観ていると、どうもブラジル人たちが日本人のことをまったく信用していないのがありありとわかる。だから連携がめちゃくちゃだ。そしてそんなブラジル人の中でも言い争いが起こったりして、大笑い。ダメだなあ、こりゃ。今年も昇格は無理だわ。
早くもJ1チームの間では「新潟のようにならないようにしよう」という言葉が戒めのように使われ、実に情けない。
ところが情けないのはアルビレックスだけではない。実はJ1も大騒ぎになっている。
まずは鳥栖だ。サガン鳥栖。
なんとまだ1勝しかしていないのだが、もっとすごいのはまだ1点しか取っていないことである。トーレス、豊田、金崎をそろえて1点だけ。もはや何かの魔法でも使ったとしか思えない。当然のことながら監督の解任騒動が起きているのだが、それよりも深い闇がこのチームにはあって、それが社長の存在。なんと「負けたのはサポータにも責任がある」と言い放っちゃうような社長で、実はこの社長がチームを私物化するような好き勝手をやったことから大手スポンサーのサイゲームも離れてしまったのだ。
おかげで年間5億ものスポンサー収入が消えてしまって、そのため監督に解任しようとしても違約金が払えないので解任すらできないという末期症状。結局一番悪いのは社長だから、サポーターが「社長辞めろ」と暴動寸前。だはは。世も末だ。
こうした状況にぶち切れた金崎がロッカールームで社長に怒鳴り声を上げてつかみかかろうとしている様子がばっちり写真に撮られてネットに挙げられて、それがまた哀愁を誘うのだった。
いやいや、1勝しかしていないのは鳥栖だけではない。磐田もだ。ここも悲惨である。
磐田の監督は、言わずと知れたレジェンド・名波。この名波が監督としてはぼんくらで、選手をえこひいきしまくるものだから、チームがバラバラ。サポーターが大挙してチームのレジェンドの解任を迫るという悲哀たっぷりの状況である。「いや、もっと悪いのはフロントの服部だ」「名波を辞めさせたところで後任が鈴木秀人」と、OB人材が豊富な分、ろくな手を打てないのだ。
今日のゲームで驚いたのは、川又が骨折を疑われるような大けがをしたシーン。選手が心配して集まってきたのだが、それが全部相手の札幌の選手。磐田の選手は「またかよ」という顔をして一人も川又に駆け寄ろうとしなかった。バラバラじゃねえか。
鳥栖の監督、磐田の監督だけでない。なかなか勝てないガンバの監督、ツネ様も解任の崖っぷちだし、監督解任したのにまだ勝てない神戸もシーズン二度目の監督解任という大恥の危機に直面している。そこまでは行かないがボロボロでざまあみろなのが浦和。こちらは世代交代に完全に失敗してミシャチルドレンが足を引っ張っている状態。組長を現場から追放した愚策も、ここにきてじんわりときいている。
というような状況なわけで、Jリーグはあちらこちらで不穏な空気。五月晴れのステキな10連休だというのに、サポーターの半分は怒髪天をつく状態だ。わははは、対岸の火事は面白いなあ。
なお、昨日決めた10連休中にやるべき古都のリストは、髪を切りに行くのと冬服をクリーニングに出すというのを早くも片付けてしまって、あとは衣替えだけになってしまった。


2019.04.27
さて、10連休が始まったが、娘を連れて実家にちょろっと里帰りする以外は、何の予定もない。ヒマである。せいぜい平成をしのび、令和を言祝ぐぐらいである。
この際だから、人のいない都心に出かけていって皇居を眺めながらゆっくり散歩でもしようかと思ったが、子供が相手をしてくれないと、つまらない。
ならばアベンジャーズのシリーズ全20話ぐらいを一気に全部観ようかと考えた。1日2本5時間の映画を見続ければ10日で終わる計算だ。だが、あまりにも時間を無駄にしすぎな気がするのでやめた。と言いつつ、今日はアベンジャーズ映画を3本も見返してしまった。朝から7時間もヒーローたちの闘いを観たことになる。おかげでオレもすっかりヒーロー気分だ。
だいたいアマゾンで1話あたり200円で簡単に観られてしまうからいけないんだ。ビデオ屋に足を運ぶ必要がまったくない。
しかし、どう考えてもこのままではせっかくの10連休が無為に過ぎてしまうのは火を見るより明らかだ。何かしなければ。そこで、やるべきことをリスト化したのだが、今のところ3つしか思い浮かばない。
・髪を切りに行く
・衣替えする
・冬服をクリーニングに出す
自分で書いていて情けなくなった。もうちょっと実のあることをした方がいいのではないか。そうだ、NASを導入するなんていうのはどうだろう。と、思いついて、現在、家族に相談中。


2019.04.26
というわけで、いよいよ今日は「アベンジャーズ エンドゲーム」の封切り。初日。なんと3時間という長い映画で、こっちの膀胱がエンドゲームになっちゃうんじゃないかと心配しながら、オレは息子とシアターに駆け込んだのだった。
「アベンジャーズ」、ただひたすらすごかった。驚愕。
何を書いてもネタバレになってしまうので何も書けないのだが、とにかく開始10分で、ええーっ、嘘だろ、という仰天の展開。××がいきなり死んでしまう。
こここ、これはどうなってしまうのか。その後もあれよあれよという話の流れで、そこにもはや何が何だかわからないクオリティのCGによるアクションシーンが加わる。最後の全学年参加の棒倒しのような戦闘シーンは、解説不能で、自分の目にしているものの理解に脳が追いつかない始末。
一番の魅力は、やっぱりアメコミ全開のヒーローキャラだな。ヒーローがとにかくかっこいいのだ。その中でオレが一番気に入っていたのがロシアのスパイ出身という謎めいた女キャラのナターシャだったのだが、なんとこのナターシャが××で、ええっ、そりゃないだろと、オレはがっくり。
とにかくアベンジャーズ、すごいわ。すごいとしか言い様がない映画だわ。一言で言えば、んなアホな、なのだが。


2019.04.25
というわけで、アベンジャーズの最終話が始まる前にということで、「キャプテンマーベル」を観に行ったのである。
バカバカしかった。とてつもなくバカバカしい映画だった。
いや、アベンジャーズ、というかマーベルの映画はすべてバカバカしいのだが、その中でも「キャプテンマーベル」は群を抜いてバカバカしかった。まさにバカのキャプテン。あまりのバカっぷりにオレは腰を抜かした。
例えば主人公が地球人と宇宙人のハーフという設定からして、早くもバカバカしいではないか。その主人公が、宇宙から発射されたミサイルを地上近くではっしと受け止め、そしてえいやっと宇宙まで押し戻してしまうのだ。おいおい、そのまま君まで宇宙に行ってしまって、空気はどうするんだい、無重力はどうなるんだい、と思ってもバカキャプテンは平気なのだった。なぜなら宇宙人とのハーフだからだ。
こんな超絶スーパーウーマンなのに、なんと友達の家に遊びに行ってはキッチンで洗い物とかしちゃうんだぜ。バカバカしくってのけぞったわ。
もちろんマーベル映画の場合、バカバカしいというのは褒め言葉である。膨大なカネを使って、どれだけバカバカしいことを本気でやってみせるかというのが、マーベル映画。札束で頬を張られる快感を覚えてしまったら、もうすっかり虜なのよん。
そんなバカバカしい連中が大挙して集まったのがアベンジャーズ。その総決算が、明日、封切りなのだ。ワクワクするではないか!


2019.04.24
この週末、いよいよアベンジャーズの最終作が公開される。息子のコーフンは今からマックスだ。
「初日に観に行こうぜ、お父さん」とオレに言う。
初日とは金曜日だが、平日に高校生が映画なんて観に行けるのか。いや、そこじゃない。高校生が父親なんかと映画を見たりしていいのか。友達と行け。オレに気を遣うな。
「いいじゃん、お父さん、一緒に行こうぜ。部活が終わってからならヨユーだ」
そういうことを言ってくれる、とてもいい息子なのだ。
嬉しくなってオレは、金曜の夜の回のチケットを予約する。地元に映画館のある街って、いいよなあ。とてもいいことだと思う。
ゴールデンウィークの話題作を公開初日に観れば、息子も友達に自慢できるだろう。
「その前にキャプテンマーベルも観ておいた方がいいよ」と息子。
おおそう、そうだった。オレはキャプテンマーベルを観逃していたんだった。本編のスピンオフ的な作品で、これを観ておけば、週末の本編はもっと楽しめるらしい。
息子は既に友達と観ている。ということは、自分が一緒に行ってやらないと、このボケ親父は本編も観逃してしまうのではないか、と案じてくれたのだろうか、息子は。
なんていいやつなんだ。
感涙にむせびつつ、オレはキャプテンマーベルの予約も取る。早くしないと公開期間が終わってしまうからな。平日の昼間だが、なーに、かまうもんか。どうせヒマ。
そして、地元の映画館のサイトで予約を取ろうとしたそのとき、オレは気づいてしまった。なんと、シルバーチケットというのがあって、60歳以上ではないか!
つまりオレは既に高齢者サービスの対象になっていて、一般1800円のところ、シルバーなら1100円で観られるというのだ。差額でパンフレットが買える。昼飯が食える。コーヒーが飲める。ポップコーンが買える。いや、全部は無理だが、コーヒーぐらいは楽勝ではないか。
うっかりしていたなあ。いやいや、もうシルバーって、悔しいなあ。
がっくり肩を落とすオレだった。これでは、息子はオレの付き添いではないか。


2019.04.23
さて、もうすぐ例の10連休なのであるが、それを前にして既にオレはヒマだ。困ったものである。
ただでさえ10連休なんて売上げの3分の1が消えていくというのに、今からヒマということになると、3分の1どころではない、2分の1の売上げになってしまうではないか。
どうも最近は営業努力が足りないな、オレ事務所。
今年は息子が受験生だから、カネがいるのだ。稼がねばならぬのだ。
その息子は、明日、18歳の誕生日を迎える。選挙権だ。このオレに18歳の子供がいるなんて、まったく想像もできなかったわい。めまいがしてしまう。
「優しい音楽」瀬尾まいこ・双葉社。
瀬尾まいこはまだ未読の作品がたくさん残っている。ぼちぼちと読んでいこう。これは人の心の機微を描いた短編集。27歳の0Lが不倫相手の娘を預かることになってしまった、という「タイムラグ」という話が面白かった。あとは表題作だな。瀬尾まいこは、三浦しをんにちょっと似た感じの作品を書く。どちらもいい味わいだ。
「俗物図鑑」筒井康隆・新潮社。久しぶりに再読だ。この作品には、ずいぶんと影響を受けたなあ。特に、会社に尽くすやつは馬鹿だ、会社とは利用するべき存在だ、という価値観は大いにオレの職業観を決定づけたと思う。この作品、今の時代ならとても許されない差別用語にヘイトのオンパレード。だが、むちゃくちゃに面白いのは確かで、再読中も抱腹絶倒なのだ。そして、全体の流れがあのオウム真理教事件とそっくりというのがとても興味深い。ところどころに展開される文明論はそっくりそのまま21世紀の今も通じる社会批評。
「日本以外全部沈没」筒井康隆・角川文庫。ならば筒井康隆の短編の読み直そうかと思って再読したのがこれだが、実はこれがびっくりするほどつまらなかった。昔はあんなに面白く読んだのだが、少しも笑えず、実につまらない。どうしたことだろう。面白いのは、日本沈没をパロった表題作ぐらい。筒井康隆は、実は短編が上手ではなかったのかもしれない。


2019.04.22
今日の日経新聞朝刊のオピニオンコーナーが、示唆に富む。
某経済界の著名人の言葉を取り上げ、平成の30年間を「敗北の時代」と総括している。
この経済人は三菱系の企業なのにキリンビールではなくてヱビスビールを飲むという変わり者なのだが、社長に就任したときに、それまで不採算事業に手を付けなかった前の世代を「先輩は戦犯」と公言し、怒ったOBに怒鳴り込まれるという事件を起こしている。そして、他社と事業統合をしようとすると必ずや「有力OBの反対」で話が潰れることに嘆いている。
「敗北の時代」は、現実だ。
平成元年には世界上位20社のうち日本企業が14社だったのに、平成が終わる今はゼロ。この30年間に日本企業はことごとく世界のトップから姿を消した。家電だけでもシャープが消え、三洋電機が消え、東芝が没落し、では代わりにITが出てきたかといえぱGAFAにやられっぱなし。フィンテックに勝機があるかと期待したら、QRコード決済で30社が乱立して共倒れの様相。かと思えばシステムの失敗でUFJが1000億円の赤字という、目も当てられない体たらく。
この記事では日本凋落の原因が人口減とデフレとされることに異を唱える。
驚くべきことに企業の貯蓄は9年連続で家計を上回っている。つまりカネは社会に貫流されず、企業が懐にため込んでいるわけだ。異常なことだ。
バブル崩壊、リーマンショックは相当なトラウマとなったのだろう。再びあんなことが、と怖れて内部留保に走る企業の心理は、わからないでもない。
だが、稼いだカネを、次の成長を目指して新事業の開発に投資するのが本来のやり方。そうしないでため込んでぶくぶくと太る姿はメタボそのものだ。結果、インパクトある新製品や新サービスが生み出せず、日本企業は成長を放棄し、世界の表舞台から姿を消した。せいぜいが貯め込んだカネを使って内外の有力企業を買うぐらいしかできない。それはつまり、自ら成長する力がなくなった、つまりは老いたということだろう。リスクを取ろうとせず、成長しようともしない。この30年をかけて、日本はゆったりとそんな衰退を続けてきたわけだ。
そんな平成半ば過ぎから目につくようになったのが、日本って素晴らしいという礼賛テレビだ。「Youは何しに日本へ」「和風総本家」あたりが典型だが、外国人からの視点を用いながら、日本は素晴らしい、日本はすごい、ということを連呼する番組がどんどん増えている。最初の頃こそ面白がっていたが、今では気持ち悪くてほとんど見なくなった。
あれは、衰退する日本の姿を直視することに耐えられないという日本人のために、代わりにこんな素晴らしい点が日本にはあるんですよ、と目くらまししているのだろう。君は勉強はできないけれど、気持ちの優しいいい子だね、とママに慰めてもらっているようなものだ。
「世界に一つだけの花」もそんな気分を代弁する気持ちの悪い歌で、オレはあのような向上心に欠ける歌が大嫌いだ。ナンバーワンよりオンリーワンというのは、可能性にフタをして現状維持を由とするものであって、ちょっと待て、そんなことを言うなら、売上げトップとか平成の歌人気ランキング1位とか言うんじゃないよ、売上げ枚数を自慢するんじゃないよと、いつも呆れてしまう。どうしてもランキングを自慢したなら、オレがつけてやる。平成でもっともダメな歌ナンバーワン。
そんなことを考えながら、今日のオレは、四国は徳島まで日帰り取材だった。早めに仕事が終わったので飛行機を予定より一本早いのにしようとANAからJALに切り替えたら、JALのカウンターでお姉さんというかおばさんが、「どうぞ二人がけの席にゆっくりおかけください。お仕事のお帰りなんですから。はい、これで隣の席をブロックしましたから」とにっこり笑ってくれた。やるじゃん、JAL。そんな対応をされたのは初めてでびっくりしたのだが、席に着いたら確かに2人がけなのに独り占めだった。
というより、ガラガラじゃねえか、この飛行機。座席の半分どころから3分の1も埋まっていない。そりゃ、カウンターのお姉さんというかおばさんも、恩着せがましくサービスするわけだ。やるじゃんと感心している場合ではなかった。大丈夫かJAL。
そんな状況で飛行機に乗り、厚い雲の上を飛びながら今は三河湾のあたりかね〜などと考えながら振り返ってみれば、世界の頂点でいい気になっていた平成元年から、落ちぶれて二流国になってしまった平成最後の年までの歩みというのは、ほぼオレがフリーランスとして働いてきた道のりでもあったことに気づく。オレ自身は頂点にいたわけでもないのに落ちぶれている、というか、ずっと底辺だったわけで、30年もフリーとしてやってきたのになんの輝かしい勲章もないことにがっくりする。いやいや、ただ食ってきただけでも偉いではないかと、なんだ、オレ自身がナンバーワンよりオンリーワンだったのかよと、おまいう状態。
振り返れば昭和63年に独立し、半年後に平成元年を迎える頃、つまりオレはこの先フリーランスとしてやっていけるのだろうかワープロ買うのに5年のリース組んじゃったしという不安と闘っていた頃に、よく聴いていたのが「夢をあきらめないで」だった。
仕事場にしていた狭いワンルームマンションに泊まり込む日々の中、人の話し声が聞こえない寂しさを紛らわせるために置いていたでかいソニーのラジカセから、朝、目覚まし代わりに流れてきたのが「夢をあきらめないで」。ベタすぎる話だが、事務所の床に寝転がって薄目を開けたオレは、ぼんやりした頭で天井を眺めながらこの曲を聴き、励まされたのである。
その少し前、高樹のぶ子の「その細き道」という小説を読んだのだが、最後に少女が坂道を歩いてくるシーンがとても印象的で、そこにこの曲の出だしがとてもよく似合うと感じたことを覚えている。まったく人間というのは、そんなディテールをよく記憶しているものだねと感心する。
岡村孝子が快癒するようにと願いつつ、今あらためてこの曲を、落ちぶれてしまった日本を立ち上がらせるために響かせたいと思ってしまう。まーけないよーおにー、くーやまーぬー、よーおにー、あーなたーらーしーくー、かがやいーてねー。
それはきっと、平成から令和への申し送りだ。


2019.04.21
オレんちの隣にはサッカー場ぐらいの広い畑が広がっていて、その畑を挟んで置かれているのが区立の小さい保育園だ。
保育園だから、毎朝出勤前のお父さんやお母さんが子供を連れてきて、そして夕方には会社帰りのお父さんやお母さんが子供を迎えに来る。朝晩のその光景は、とても心温まるものだ。
もちろん四季折々の行事もあって、夏が近づけば盆踊りの練習をする太鼓の音が響き、盛夏にはプールで水遊びする歓声が漏れ聞こえてくる。秋と春にはもちろん運動会だ。
幸いにしてクレームを付けるようなヒステリックな住民はいないようで、保育園でも遠慮することなく大きな音を立てている。いや、遠慮はしているだろうから、萎縮している感じがしない、というほうが正しいかもしれない。
それは、昔からの住民が多く暮らしているこの土地ならではのよいところだと思う。なにしろ小学校の土地が、実は地元の地主が無償提供している敷地だったりするような土地柄だ。
この保育園では、気の早いことに3月の末から鯉のぼりが掲げられている。練馬の広い空に泳ぐ鯉のぼりはとても元気で、子供たちも一緒に育てという祈りが込められているようで、なんだか眺めているだけでちょっと胸が熱くなる。
我が家でも子供が幼稚園に通っていた頃は頑張って鯉のぼりをあげていたが、いつの間にかそれもしなくなった。今振り返れば、我が子のために鯉のぼりをあげてやるという時間は、人生の中でもほんの一瞬の、とても貴重な時間だったのだと思う。


2019.04.20
というわけで追い詰められたアルビレックス新潟は、監督交代という劇薬を投与後、初の試合を迎えたのである。
場所は味スタ。調布にある味の素スタジアムだ。なかなかいいスタジアムなのだが、とにかくでかくて、J2のゲームだと持て余してしまう。ガラガラで、寂れた感じが半端ない。
思い起こせば、あれは2014年だったか。
FC東京に挑んだJ1時代のアルビレックスは、あっさり先制されたものの前半のうちに追いついて、後半は逆転、そして最後はレオ・シルバのフリーキックで3点目を入れたのだった。
追いついて逆転して突き放すという、一番コーフンするゲームだったなあ。
そんな遠い目をしながら迎えた味スタのヴェルディ戦。今年はもう現地へ行くことはないので、息子とDAZNで観戦だ。
そしてそのゲームはというと、先制したのはいいのだが、後半、ディフェンスが横パスをかっさらわれるという信じられないミスで1点を奪われて結局引き分け。ミスをしたのは広瀬だが、パスをもらいたくなくて横パスを指示したカウエ、構えたとおりにボールが来たのに止められなかった大谷も大きな責任がある。
前半はとてもよかった。というか、ヴェルディがひどすぎた。ヴェルディも新監督を迎えたのだが、この監督は無能ではないかと疑ったほどだ。
ところが後半、きっちりと立て直してきたのには驚いた。立ち上がりから距離感やパス精度などが明らかに違ってきて、こりゃあ、1点は必ずやられるなあと思ったものだった。
この監督、無能なのか有能なのかわからん。もしかしたら単なる天然なのかもしれない。
そんなふうに後半になって立て直してきた相手に対して、こっちの新監督は何の手も打てなかった。これには仰天した。
要するに前半はヴェルディの監督に無能ぶりに仰天し、後半はアルビレックスの監督の無能ぶりに仰天するという、新監督同士の無能仰天対決だったわけだ。
今年J1に昇格できなければスポンサーが降りて、あとはクラブが消滅するだけという瀬戸際なのに、これではとうてい昇格は無理。万が一、6位に入ってプレーオフに進出できたら御の字というところだな。とほほ〜。
ゲーム後、高木が青筋立てて怒鳴りまくっているシーンがDAZNの画面に大映しになって、ネットで話題になった。口元を見たら「おい、ケンタ、おい、ケンタ、おまえ、何やってんだよ」と怒鳴っているのがわかった。アテレコしてみたらこれがぴったりで、大笑いだ。
「ドンマイ、気にするな」と言ってたんじゃなくてよかったよ。怒鳴り合うだけ、まだ救いがある。激怒した高木の闘志に期待だ。


2019.04.19
池袋の暴走プリウスの事故は本当に痛ましい。
87歳の運転手は、元クボタの副社長とか。
オレ自身も60歳を過ぎて、運転がだいぶ負担になってきた。電車で行けるものなら電車で行きたいと考えるようになり、なるほどこれが老いかと実感する。
アクセルをベタ踏みしたら自動でブレーキがかかるとか、そういう機能が必要じゃないかなあ。


2019.04.18
ここでアルビレックス新潟の窮地について整理しておこうではないか。
ご存じのようにアルビレックス新潟は現在J2である。依然として野球と相撲が二大メジャースポーツである日本では、サッカーは「その次の次」ぐらいの商品価値であり、スポーツ新聞の一面に取り上げられるのは日本代表の試合の翌日ぐらいである。紀平梨花ちゃんが頑張ったけど転んだというニュースが一面に載っても、久保建英が超絶ゴールを決めたというニュースは五面の片隅ぐらいである。
そんな中でJ2というポジションは、世間一般的にはチームが存在しないに等しい。
これは由々しき問題である。なぜなら、ユニフォームに隙間なく貼り付けられた企業ロゴのバラバラさを見てもわかるように、プロサッカーはスポンサーなくしては存在できないからだ。ドームに連日5万人を集める野球ならば入場料収入でもやっていけるだろうが、週に一度の開催で2万人集まったら大盛況という現実では、サッカーチームはとても入場料収入だけで食ってはいけない。
つまりサッカーは興業として成立していないのだ。だからスポンサー様は大変に重要である。
ところがJ2に落ちて世間的にチームが存在しないというレベルになると、これは広告媒体としての価値は皆無に等しい。よってスポンサーにとどまる大義名分がまったくなくなる。
そんなわけで、J2に落ちた昨年、アルビレックスのスポンサーは「もうけっこうですから」と告げたのだが、だが、契約がまだ1年残っていたので仕方なくスポンサーを継続することにしたのである。もちろんチームもぼけっとしていたのではない。経営陣がスポンサーのお偉いさんに日参し、頭を下げて「一年で必ずJ1に復帰します、ええ、私は男です、男に二言はありまっしぇん」と大見得を切ったのである。
ところがその誓いはもろくも崩れた。それどころかJ3に降格するんじゃないかというぐらいの有様。体たらく。
スポンサー様の怒ること怒ること。
しかし、こちらも必死である。涙目ですがり、本気度を示すために保有していた株を売って金を作り、なんとかもう1年スポンサーに継続していただくことをお願いした。あるスポンサーなど「企業としてあり得ないことだが、熱意を信じてもう一年継続することにした」というようなことを公式サイトで表明したほどである。あんまりと言えばあんまりだ。
もっと問題なのは、誰でも知っているお菓子屋さんのメインスポンサーだ。ここは上場企業ゆえに、そんな甘ったるいエモーションは通用しない。経済合理性に反した振る舞いは、たちどころに株主代表訴訟のリスクにつながる中で経営を続けている。J1チームとしてメディアに載ることはBtoCのビジネスと高い親和性があるが、J2に落ちてはそれもゼロ。株主に向かってスポンサーを継続する理由などとても説明できない。
だが、そこをぐっとこらえ、唇かみしめ、ハッピーターンの白い粉をなめながら、スポンサーはあと1年の継続を決断してくれたのである。もちろん「もう次はないよ」との言葉とともに。
だからアルビレックスは何が何でも今シーズン、J1に戻らなくてはならないのである。戻れなければスポンサーが一気に逃げ、選手にカネが払えなくなり、チームとして機能不全に陥る。J3に残ればラッキー、おそらくJFLまで一気に落ちていくことだろう。その転落の様をまざまざと見てみたいという誘惑がないでもないが、とにかくアルビレックスは崖っぷち。プロのサッカーチームとして残れるかどうかの瀬戸際だ。
J3の小さい地方チームを見ると、スタジアムには広告看板が乱立していて、実ににぎやかだ。これを、スポンサーがたくさん集まっていいなあ、とうらやんではならない。逆だ。逆なのだ。ドカーンとカネを出してくれるスポンサーがいなくて、地元の小さい会社をこまめに回って少しずつカネを集めるしかないから、結果として広告看板が乱立するのだ。
アルビレックスがそんなことにならないとは、とても言い切れない。いや、そうなる可能性のほうがずっと高い。
経営陣はその恐怖から、3勝3敗3分けという成績なのに監督解任に踏み切ったのである。博打だ。大博打だ。 こうした重い状況を背負って就任した監督の最初のゲームが、今週の土曜日に行われる。勝ち越すか、負け越すかという目先の話ではなくて、アルビレックスというプロサッカーチームの未来がかかっている一戦なのだ。
ああ、それなのに、それなのに。
相手はあのヴェルディ。緑のヴェルティ。とことん苦手としているチームで、驚くべきことに今まで一度も勝ったことがない相手だ。いかにこのゲームがしびれるものか、おわかりいただけただろう。
もっともそのヴェルディもひどくて、ずぶずぶと下位に沈んで浮上しない。サポーターは監督に対して怒り心頭で、早く解任しろと叫んでいる。そのサポーターがわざわざアルビレックスの掲示板までやってきて「ひと思いに介錯を頼む」と土下座する始末。ようするに「監督を解任したいからどうかオレたちに勝ってくれ」と、アルビレックスに頼みに来たわけだ。
いや、頼まれなくてもこちらは絶対に勝たなければチームが消滅の危機を迎えるのだから大きなお世話で、しかも今まで一度も勝ったことがない相手に「勝ってくれ」と言われても、任せておけと言い切れないわけで、実に複雑な心境なのである。
かくして土曜日は決戦となるのだった。


2019.04.17
「最近、地方出張が多くねえですか」と、イサワ氏が言う。氷川台駅前のサイゼリヤだ。
「ひょえー」と、500円ランチを見てサイゼリヤのコスパの高さに驚いたエージか叫ぶ。
今日は午後から、氷川台の近くでたんさいぼうのライブがある。こんなへんぴな場所で真っ昼間からおっさん5人が集まって昼飯を食っているのは、そのためだ。周囲の視線なんか気にするもんか。
イサワ氏の言うように、今年は地方出張が多い。3月をのぞき、毎月飛行機に乗っている。1月は佐賀、2月は宮崎。今月は来週、徳島だ。それ以外にも来月には大阪に徳島、たぶん仙台にも行く。
まるで売れっ子のようだが、そんなことはまったくない。地方出張は手間ばかりかかる、要するにコスパ最低で、サイゼリヤとは対局なのだ。
「そういう時、交通費とか出るんすか、もぐもぐむしゃむしゃ」と、500円ランチのハンバーグを食いながら、エージが聞く。
そりゃ当然出るさ。だいたいの場合、メシも出る。その点は地方出張の楽しみだな。
だがだいたいの場合は日帰りなので、空港とか駅とかでささっとすませる。当然のことながら観光客値段で、観光客にはこの辺を食わせておけば十分だろというレベルの料理しかない。そこはとても残念である。
せめて海外取材はないかなあ。
海外取材と言えば、今も悔しい思いをしている仕事がある。
イタリアに1週間取材して、サッカーの原稿を書くという仕事だった。なんと、お金をもらってイタリアに行き、しかもサッカーを見ることができるのだ。まあ、サッカーの試合っていっても日本のちびっ子チームの代表がイタリアで試合するというものだが。それでもこのちびっ子チームが、何の偶然かオレの実家の隣町のチームで、しかもこの企画のスポンサーがフォルクスワーゲンということで、この点も以前2台のゴルフを乗り継いだオレにぴったりの企画だった。
季節は5月。なかなかふさわしいライターが見つからないということで、日本第2位の広告代理店が焦っていて、それてぜオレのところにまで話が回ってきたという次第。
だがタイミングが悪かった。オレはオレで大きい仕事を抱えていて、イタリア滞在で1週間、前後含めれば10日間を新しい仕事のために割くことはとても許される状況ではなく、泣く泣くイタリア+サッカーの仕事をお断りしたのだった。こんな時、体一つのフリーランスはつらい。


2019.04.16
ビデオ取材システムを導入した。
なんか偉そうだな。別によくあるWebカメラのことだが。
ビデオでインタビューすることになり、はて、と思って確かめたらオレのデスクトップパソコンにはカメラもマイクもついてなく、ボーカルのレコーディング用のプロ機材はあるのでそれを利用しようかと思ったが、せっかくなので一式用意するとか考えたわけだ。
調べたら安いもので1000円からあるらしい。アホみたいな値段だ。
早速地元のヤマダ電機まで行く。ヤマダ電機には何の期待もしていない。相変わらず店員は死んだ目をしている。
案の定、店の片隅に申し訳程度にWebカメラが並んでいた。でもこれで十分だ。
確かに1000円の製品もあるが、仕事で使うのだからあまり安いのもどうかと思い、4000円ぐらいの製品にする。エレコムとロジクールがあり、エレコムにする理由がまったくないので、ロジクールにする。
早速セット。セットと言ってもパソコンにつなぐだけで終了である。簡単なもんだ。
そしてZoomというサービスを使って4人参加のビデオ取材を行う。仙台、鎌倉、練馬をつなぐミーティングだ。
いやあ、便利ですなあ。
今まではこの手はSkypeの一択だったが、Zoomははるかに便利だ。同時に100人まで参加できるし、参加者は特に新しいサービスを登録する必要はないし、タイムラグもほとんど発生しない。せっかくなのでインタビューの冒頭に軽くギターを弾いて全員に聴かせる。オレはいい気分だが、聴かせられる方はいい迷惑だったろう。
そうだ、これを使ってオレの着替えなどを流せば商売になるんじゃないかと思いついたが、そんなエロサービスはとっくの昔からあるわけで、だいいちオレの着替えに商品価値はないということにすぐ気がつく。
Zoomの難点は主催者がカネを払わなくてはならないということだ。そこさえクリアーできれば、つまりオレが主催者にならずに人に主催者になってもらえば、これは大変に便利なシステムだ。今後も利用しよう。
それにしてもこんなレベルのWebカメラがこんな値段で手に入る時代になったのだなあと驚く。これを使えば田舎のおばあちゃんが都会の孫とおしゃべりできるではないか。って、そんなことはとうの昔にスマホで簡単に実現しているもんな。
いろいろと便利な世の中になったもんだ。
でも、本当のことを言えば取材はやっぱり現地まで行って直接話した方がいいなあ。酒も飲めるし。


2019.04.15
娘は高校へ自転車で通うことに決めた。雨が降ったらバスだが。
始業時間は中学校より遅くなったものの、距離がかなり遠くなったことと、張り切って登校していることから、中学時代より20分早く家を出るようになった。
それにつられて、別の高校に通っている息子も同じ時間に家を出るようになった。
そのため我が家では朝7時半を過ぎると、もう夫婦2人だけである。
いや、それはどこの家庭でも同じようなものなわけだが、今までは娘が中学へ登校する時間が小学校の登校時間とほとんど同じだったから、娘を見送りがてら、自宅前を通る近所の子供たちに、おはよう、いってらっしゃい、と声をかけていたのだ。
その時間がまったくなくなったのが、すごく寂しいのである。
毎年、この季節は子供たちに、おっ、何年生になったんだなどと声をかけていたのだがなあ。
「28年目のハーフタイム」金子達人・文藝春秋。金子達人のデビュー作を、久しぶりに読み返してみた。スポーツノンフィクションが読みたくなったのである。アトランタオリンピックのサッカー、いわゆるマイアミの奇跡を描いた、たいへんな話題作だったなあ。まさか日本がブラジルを破るとは誰も予想していなかったので、Numberの編集部も何の準備をしておらず(そういう時代だったのだ)、誰か書けるやつはいないと散々探し回った結果、仕事がなくてヒマだったからたまたま自費でサッカーを観に来ていた金子達人に「明日までに川口能活の原稿を書け」と声がかかったというエピソードつきの作品だ。当時、まだ日本はワールドカップに出たことがなかったからサッカーに対する見方なんかもなかなかにナイーブで、微笑ましくすらある。例えばマリージアのくだりだ。金子達人は、イタリア人サポーターが前半15分にイエロカードをもらった自チームMFに対して「終盤にファールができなくなってしまうではないか」と激しく怒ったことに驚く。Jリーグでは、ファールは絶対悪か、逆にファールをもらうのをびびるのは恥だという両極端の見方があるというのに、戦略的にファールすることを前提としてゲームを見ているサポーターが日本にも現れるのは、果たしていつのことか、と遠い目をするのだ。もちろん今やその程度のことは子供サポーターでも平然と口にする。この、どうでもいいエピソード一つとっても、日本のサッカーはだいぶ成長したんだなあと感心する。何よりも、当時はブラジルなんて絶対に勝てっこないと思っていたのに、今ではどうしたら勝てるかと考えることが当たり前になった。素晴らしい進化だ。


2019.04.14
何の予定もないのんきな日曜日。息子は部活、娘は部屋で勉強。子供が大きくなっちゃうと日曜日もつまんねえな、おい、とヨメに叫べば「当たり前でしょ」のつれない返事。
ちぇっ、と仕方なくJリーグでも眺めるかという、そんな腑抜けた日曜日。
だが、緩い空気は一発でぶち破られた。アルビレックスの片淵監督解任のニュースが飛び込んできた。
開幕1ヵ月半。3勝3敗3分。この状況での解任は早すぎると言われるかもしれない。
だが先週はロスタイムに奇跡の同点に追いついたのに続き、昨日だって、なんということだ、またもやロスタイムに同点に追いつくという離れ業。アホか。
情けないのは、同点に追いついた選手たちが喜んで抱き合っていることだ。「もう1点取るぞ」とボールを抱えてセンターサークルへ走って行く選手が、なぜいないのだ。このチームは。
こんな緩いチームだから、2試合続けてロスタイムに同点に追いつくという試合をしてしまう。もしこれがなかったら今頃は3勝5敗。昇格は早くも絶望だ。社長が解任理由として挙げたように「もうあとがない恐怖」なのだ。
緩すぎるボケナスの選手たちにロスタイムに必死で祈るしかないアホみたいな戦術。こんな馬鹿チームを応援しているのは、ただ一点、オレの故郷のチームだからという理由だけだ。故郷の人たちの笑顔を見たいから応援しているのであって、そのためなら早めの監督解任も大歓迎だわさ。
でも、これで4年連続の途中解任。もはや年中行事で日本中の笑いもの。こんなチームに来てくれる有望監督などいるわけがなく(選手も同様で、他で食い詰めたロートルか、ここを踏み台にして早いとこ関東チームに移籍しようと考えている若手ばかり)、結局は内部昇格の人材しかいない。
ということで、次の監督はシンガポールアルビレックスで監督をやっていた吉永さんだ。
吉永? だれ?
内部昇格だっていうのにサポーターでさえ知らない人なのね。
でも、経歴を見るとすごいぞ。シンガポールで監督をやってた2年間ではたった4敗しかしてなくて、2年連続最優秀監督賞受賞。おお、素晴らしいではないか。
きっとここからアルビレックスは怒濤の快進撃。残りゲームは全勝して、ぶっちぎりの自動昇格を決めてくれるに違いない。
って、同点になって喜んでいるボケナスたちを見ていると、そんなわけねーよな、と天を仰いでしまう。まあ、いいや。勝ったり負けたりして、その都度騒ぐのがサッカーの面白さ。サッカーが、神様の与えた最高の玩具と言われるゆえんだ。


2019.04.13
「四天王を決めたいんだが、羽生結弦と大谷翔平は決まりとして、あとは誰がいいだろう?」
「四天王?」
「そう、四天王だ。将棋の藤井君なんか、いいかもしれないと思うのだが」
「いやあ、藤井君は日本の中でもまだトップじゃないし」
「それもそうね」
「えーと、鮭定食ください。納豆付き」
「それだったら山中先生なんかどう?」
「山中先生って?」
「私は、ねばねば定食お願いします。ほら、ノーベル賞でiPS細胞の…」
「なるほど。元号の時も顔を出していたな」
「あちこち顔が広いからいいんじゃね?」
「よしよし、じゃああと一人は女性枠にしようか」
「卵定食ください。牛小鉢付きで」
「あ、ご飯は半分でお願い」
「女だったら熊谷紗希がいいよ。バロン賞候補になった」
「だれ」
「フランスのなでしこの。サッカーの」
「地味」
「地味か〜」
「だったらあれがいいんじゃない、尾畠さん。尾畠春男さん」
「スーパーボランティアか。女子じゃなくてじじいじゃねえか」
「じじい枠があってもいいんじゃね?」
「醤油とってくれる?」
「はいよ」
「いや、やっぱ女性枠は必要だよ。大谷翔平はやめて熊谷紗希にしよう」
「うーん、大谷君は外せないんじゃね?」
「そうか、じゃ、羽生、大谷、山中、尾畠が四天王ということで決定でいいな」
「ぶっ」
「ぶっ」
「その並びだと、やっぱ尾畠さんは違和感ありすぎだよ」
「確かにな〜」
「そうだよね…うーん」
「あっ、そうだ! 大坂なおみはどうだろう」
「おお」
「なるほど、女性枠で世界ランク1位!」
「なかなかいいな」
「よし、羽生、大谷、山中、大坂が四天王ということで決定な」
「そうしましょう」
「いいんじゃね?」
「よしよし、じゃ帰ろう。ごちそうさまでした。おあいそ〜」
今日は、息子とヨメと3人で、すき家で朝定食を食べたのだった。
いい休日の朝だった。


2019.04.12
なんとアマゾンプライムの年会費が値上げである。これまで3900円だったのが5月からは4900円、つまり1000円も上がる。
約1.3倍の値上げだということで、結構あげ幅はでかい。
もっとも月で割ると1ヶ月408円。バス代2回より安い。そう考えれば許容範囲の価格であることは確かだ。 Amazonプライムの会員だと翌日配達があって、見放題のビデオ、聴き放題の音楽がある。
以前は、翌日配達はなかなかのメリットだった。特に仕事で使うとなると、必要な資料を何日も待つなんてありえないから、プライム会員は必須だった。
ところが他のネットサービスでも翌日配送が当たり前になり、電子書籍が普通になったことで、この点のメリット感は薄れた。代わりに手放せないと感じるのが、ビデオ見放題、音楽聴き放題である。このサービスはすっかり生活の中に習慣として定着してしまった。
最近は仕事中に6時間ノンストップでモーツァルトが流れるAmazonミュージックを愛用している。モーツァルトを聴きながら勉強すると賢くなるという説があるのだが、なーに、気は心というか、これだってプラシーボというか、確かに仕事に集中できてはかどるような気がする。原稿も切れ味鋭く読み応えたっぷりのような気がする。
我が家にはもうCDプレーヤーがないから、このモーツァルトの聴き放題サービスはとてもありがたいのだ(正確に言えばそんな名前のサービスはない)。
そんなわけで、年会費が4900円に上がっても、解約するという選択肢はなく、相変わらず利用し続けることになる。
ところでAmazonは値上げの理由を明らかにしていないが、おそらくは配送コストを吸収するためだろう。物流現場はとにかく今はクライシスだからな。
それを思えば、Amazonプライムに比べて新聞購読費はべらぼうに高く感じるものの、毎朝夕きちんと届くために必要なコストだと考えると、決してべらぼうではないとわかる。
みなさん、もっと新聞を読みましょう。取りましょう。


2019.04.11
オレは今61歳だ。
両親や祖父母の死んだ年齢を考えると、オレの人生もあと20年ぐらいしかないという計算になる。もしそれ以上生きたとしても、それはオマケだ。
え、なに、20年?! 20年しか残ってねえの?!
ちょっと考えたら20年って、ほんの一瞬じゃん。たったの20年じゃん。やべえよ。
人生80年で残りが20年ということは、オレの人生、現在4分の3まで来てしまったということか。
400メートルリレーなら第四走者にバトンが渡ったところ。一日に置き換えるなら夕方の6時で、一年に置き換えるなら9月になったところ。
うぬぬぬ、なんだかこうしてはいられないという気がしてきた。まずい。
でも、サッカーで言えば68分くらいだから、交代枠をまだ2つ残していて、まさに2人目の交代をしようかというところだから、まだ勝負の行方はわからないのではないか? そう考えると、少し元気が出てくる。
まっこと人生とはサッカーだよな。
「刑事に向かない女」山邑圭・角川文庫。安定の公務員を目指して就活したのに、ちょっとしたミスで警官になってしまい、さらに想像すらしていなかった刑事に異動になってしまったという、その辺のお姉ちゃんが主人公だ。所属は東荻窪署。そのお姉ちゃんが高円寺で起きた殺人事件の捜査をするという展開である。この設定はなかなか面白い。おっと、こりゃ話が転がりそうだな。だが、その興味も話の半分ほどまでしか続かず、後半は明らかに失速気味。いろいろと盛り込みすぎたか、ストーリーはぐだぐだだし、人物像もうまく描けてないし。同じテーマで横山秀夫が書いたら300倍は面白いんだろうなあと思いながら読み終える。だったら横山秀夫を読んでろと怒られそうだ。


2019.04.10
いやあ、今日は寒かったですね〜。雨もひどくて。
こんな日は家の中でぬくぬくしているに限りますわ、旦那。
つーわけで、ヒマなたんごちゃんこと私は、今日もヒマなので家でお留守番です。
ヨメは仕事。息子は学校。娘も学校。
そして外は冷たい雨。
とくれば、あーた、私が家族三人の送迎をするのは必然ではありませんか。朝は娘を送って息子を送り、昼にはヨメを送り、夕方には娘を迎えに行き、息子を迎えに行き、ヨメを迎えに行く。そりゃもう、かいがいしいなんてもんじゃないです。
息子には「おつとめ、ご苦労」とまで言われてしまったが、しかし、全員忙しくそれぞれのミッションを果たしているというのにオレだけが家でごろごろ、新年度だというのに仕事もなくて家でごろごろ。そりゃ、かいがいしくもなろうというもんです。
ああ、ヒマだ。ヒマすぎる。ヒマは罪悪。ヒマは絶望。
「そして。バトンは渡された」瀬尾まいこ・文藝春秋。今年の本屋大賞受賞作だ。瀬尾まいこは、今まで読んだことがない。一読、これはとてもステキな物語だった。主人公は高校3年の女子高生。実の母は3歳の時に亡くなり、その後、様々な人たちの手で育て上げられた。父親は3人、母親は2人。17歳で名字が3回も変わっている。それなのにこの女子高生は明るくまっすぐで、例えばちょっとしたことでクラスメートから無視されて孤立してしまうという事件の時も軽く乗り越えてしまえるような強さも身につけている。そんな彼女の生き方や考え方に共鳴して物語を読んでいるうちに、実はこれは彼女を育てた親たちの物語であることに気がつく。特に本当の主役は3番目の父親であることがわかってくる。人はいかに人を愛することができるか、人の善意とはどこまで底抜けなのか、というテーマだと思う。終盤、彼女を育てた親たちの思いが伝わってきて、こりゃ涙なしでは読めないわ。とても心が温かくなる物語。特に子供のいる人はぜひ。


2019.04.09
今日、娘は高校の入学式を迎えた。
晴れて女子高生である。JKだ。オレにJKの子供ができるなんて、想像もしていなかったので、ただひたすら驚くばかりである。
JKならばスカートをめくってたみたい。めくらせろ。そう言いながらスカートに手をかけたら蹴られた。「通報ものだ」と娘に怒られた。
仕方ないので今日は諦める。
家の前で、娘をはさんで親子3人で写真を撮る。シャッターを切るのは、自分の高校も今日は入学式なので休みになった息子である。
幼稚園の入園式から、節目のたびに玄関でジャンプする写真を撮ってきたので、今日も娘に玄関前でジャンプさせた様子を写真に収めた。
バスで高校まで行く。早めに行って正解。式の直前には「入学式」の看板の前で記念写真を撮ろうとする長い列ができたが、我が家が到着したときはまだ1組だけ。10秒だけ待って写真を撮ることができた。
娘はとっとと新しい校舎、新しい教室へと駆けていってしまい、オレとヨメが校庭に取り残される。手持ち無沙汰なので、校門の脇に立ち、後ろ手で周囲を睥睨してみる。すると、保護者たちが「おはようございます」と言いながらオレに挨拶をして通り過ぎる。大変に面白いので、オレもふんぞり返って、おはようございますと返してやる。
だがヨメに見つかってしまい「なんでそんなに威圧してんのよ」と怒られてしまった。
仕方ないので今度は校舎内に事務室を発見したのでそちらの前でふんぞり返っていたら、やっぱり「おはようございます」と保護者に挨拶された。なかなか面白いが、これもすぐにヨメに見つかって怒られてしまった。
かくなる上は事務室に乗り込んで「呼ばれたから来たのにどうなってるのだね」とねじ込もうと思ったが、ヨメに「どこに行くのっ」と阻まれてしまった。残念だ。
式典は滞りなく進み、1時間ほどで終わる。
今日は15度ほどのいい陽気で風が強く、校庭では大きな桜の木から花びらがはらはらと舞っていた。絶景。入学式に合わせて、なんという配剤だろう。
保護者会はヨメに任せて一足早く抜け出したオレは散りゆく桜を眺めながら、バスに乗る。
家に帰ったらちょうど息子が部活のために家を出るところだった。
高校生2人の親になったんだなあと、改めて実感する。高校生が2人もいるなんて、経済的にも精神的にも時間的にもたぶんとても大変なことなのだろうと思う。実際、入学に際して支払ったあれやこれやは目をむくほどだった。
来春は息子が大学だから、今から目が回る思いである。
だがまあ、何とかなるだろう。
オレの高校の入学式では、親父が友達と並んだ写真を撮ってくれた。あのときの親父も、こんな気分だったのかと、改めて感じ入る。子供を育てていると、こんなふうに、その時々になってやっとわかる親の気持ちというものがある。その都度、両親の顔が浮かんでくるのだった。


2019.04.08
スタバでラインペイが使えるようになるというニュースが来たな。どうなんだろう。
キャッシュレスについては、オレはSuica一択である。タリーズもコメダ珈琲もドトールも、もうずっとSuicaだ。コンビニは当然である。
だがスタバは基本的にキャッシュレスに対応してなくてダサっと思っていた。時々ある駅ナカのスタバなどはSuicaが使えるが。だからラインペイが使えるというのは一歩前進である。
だがQRコードはどうなんだろうなあ。ラインペイ、ペイペイがツートップの様相を呈しているが、そもそも今はQR決済がまさに百花繚乱。30近くあるそうだ。その中で覇権争いをしている。
BtoCの新サービス提供に際しては、スピードが命。いかに早く、いかに多くの消費者を獲得するかがビジネスの成否を決するから、とにかく損してでも契約者を獲得しなくてはならない。ペイペイの100億円キャンペーンなんかはその典型で、狙いが奏功して今やツートップになれたわけだな。
ただQRコードはどうなんだろう。Suicaはスマホを読み取り機に当てるという1動作で完了するが、QRコードはスマホでQRコードを呼び出した後に相手に提示するという2動作が必要だ。1手間多い。
これが面倒でオレはSuica一択なのだ。
QRコードも、この手間の多さと、事業者の多さによって、今後どうなるか、ちょっと見通せない。ユーザーにとっては基本的に勝ち馬に乗るのがベストの選択だから、雌雄を決するまではちょっと手を出しづらいな。
そう思っていたところにスタバでラインペイというニュースだったから、ふむふむと思ったわけだ。スタバで使えるならラインペイに入ってもいいかもな。

浦和レッズのサポーターがまたやらかした。わははは。
今度は選手の乗ったバスに発煙筒を投げたというので、サポータの無職61歳と会社員55歳が逮捕された。わははは。
無職61歳って。わはははは。
「選手のモチベーションを上げようと思った」というのか動機らしいが、発煙筒を投げたら本当にモチベーションが上がると思っていたのだろうか。頭がおかしすぎる。
しかも「自分のスタジアムの敷地内だからいいと思った」って、わはははは、敷地内って、わはははは。 相変わらず頭のおかしいサポーターが減らないなあ、あそこは。こんなサポーターが大挙して威嚇するもんだから、ホームでも客が入らなくなってきた。けっこう空席があるぞ。
チーム自体も世代交代に失敗して、かつて広島から連れてきたベテランばかりが今もレギュラーポジション。全体的にけっこう年食ってきている。
こりゃあ今年はレッズ凋落が顕著になるかもね。

京都の人間は日本で一番うんこが堅いと言われているが、それは「滋賀県人が琵琶湖の水に何か薬品を混ぜているからだ」と主張している。濡れ衣を着せられた滋賀県人は激怒している。
このように京都人は近隣各地からも大変に嫌われているそうだ。
わははは。

「嘘つき女さくらちゃんの告白」青木祐子・集英社文庫。
「これは経費で落ちません」シリーズの作者による作品。息をするように嘘をつき、仕事も恋もすべて嘘をついて人から奪って生きてきた美人イラストレーター。その過去を暴くという形で物語が進む。「これは経費で」のほのぼのとしたユーモアに包まれた作品かと思ったらとんでもない。悪意に満ちたグロテスクな小説だ。人の心に潜む闇というものをきっちりと浮かび上がらせて、けっこうヤバい小説。なかなかやるな、この作家。登場人物が多くて、書き分けが十分でないので少し混乱するところがあるが、それを差し引けば、なかなかの傑作かと。


2019.04.07
たまには社会を鋭く斬ろうかと思って新聞を開けば、ゴーンのヨメが旦那を置いてとっとと逃げたという爆笑ニュースではないか。
ゴーンか弁護士かに「逃げろ」と言われたのだろうが、そう言われて本当に逃げるとは、なんだ、やっぱりやましいんじゃねえか、と。携帯を巻き上げられて、こりゃヤバいと思ったんだろうな。どうせならパスポートも巻き上げておけばよかったのに。
それにしても社員は激烈なリストラに耐え、下請けは苛烈なコストカットに耐えたというのに、そうして浮いたカネがこの馬鹿ヨメとの結婚式だとかクルーザーだとかに化けたというんじゃ、アホらしくてやってられないだろうな。
客だってそうだ。ローンを組んで買った車の売上げが、ゴーンやヨメのポケットに直行してたかと思えば、馬鹿馬鹿しくてもう日産車なんて買う気になれないだろうな。
などということを考えつつ、はっ、気がつけば今日はアルビレックスが岡山でゲームではないか。
アルビレックスの攻撃の柱は、矢野貴章である。これがすごい。35歳にもなったというのに、速い・強い・大きいという3拍子そろった理想のフォワードだ。ただ一つ、「上手い」だけが足りない。
弱者の戦術である縦ポン攻撃でも、後ろから放たれたボールを超高速かつ重量級の迫力でドスドスと追いかけるさまは、まさに重戦車。相手はびびってしまい、時に勇気を出して体をぶつけても、あっさり跳ね返されてしまう。
問題は、そうした相手を蹴散らしたところで最後のシュートの技術が下手だからゴールに結びつかないことなのだ。
そんなスーパーフォワードが矢野貴章なのだが、なんと怪我をしてしまった。えらこっちゃ。
代わりにピッチに立ったのが、「おそ松くん」こと平松である。
平松君、とてもいいやつである。練習場でのファンサービスを見ていても、どんなに疲れていたってニコニコとしながらサインに応じ、深々と頭を下げる。とてもできた人間だ。そんな平松を評して、息子は「徳を積んでいる」と言う。
だが「いくら徳を積んでも、平松の場合は、返ってくるのがしょぼいんだよねー」とのことだ。つまりいい人であるに過ぎない。どのクラスにも必ず一人はいる、いいやつに過ぎないのだ。
だから結果が出ない。フォワードなのに何もできない。それでもピッチ上ではいつもニコニコと笑っている。基本的に善人なのだ。
いいやつだから頑張って欲しくて、それが矢野貴章の怪我という緊急事態に起用され、このチャンスをぜひつかんで欲しいと応援したのだが、残念、やっぱり結果を出せず、いい人止まりだった。もう使われないだろうなあ、平松。
大卒でアルビレックスに入って、去年は長崎にレンタルに出されて、するともう25とか26だろ。サッカー選手としてはピークになろうかというところだろう。それがこれではなあ。
徳を積んだ人だからなんとか輝いて欲しいと思うのは人情ではないか。だが、輝くことはなかった。ただニコニコとピッチで笑うだけだった。
そんな平松の傍らで結果を出したのが、ブラジル人のフランシス。今シーズン、初登場。
どんな顔をしているのかもわからず、今日のゲームで初めてその顔を見ることになった。後半10分に投入されて大写しになったその顔を見たオレと息子は、「うわーっ」「なんだこれ」「ぎゃははは」とDAZNの画面を指さして大笑い。
まったく徳なんて積んでいないタイプ、いや、むしろ逆。クラスに一人はいる、必ず何かやらかすタイプ。転校生として自己紹介したときに、クラスの全員が「げっ、やべーやつが来たよ」とびびるタイプなのだ。
ところがこのフランシスが大当たり。ゴール前の混戦でなぜかボールが肩に当たってそのまま転がり込んで初得点。続いてロスタイム94分、これがラストプレーというところでまたまたボールが転がり込んで2点目。 なんと今季初出場の40分間で2点を挙げて、いきなりチームトップの得点王になってしまったのだ。
その瞬間、オレと息子は再び手を叩いて「ぎゃははは」と大笑い。絶対にやらかすタイプのブラジル人がやらかしてくれたよ。これがあるからJリーグのブラジル人は面白いわ。
おかげで1-3と負けていたのにロスタイムに追いついて後半で2点差をチャラにすることに成功。スタジアムもDAZNの前も大騒ぎだわ。
徳を積んだおそ松くんが消え、徳とは関係のないブラジルのやらかし君が燦然と降臨した日であった。ピッチの上は残酷であり、ドラマチックである。


2019.04.06
娘がディズニーシーに遊びに行った。
中学を終え、もうすぐ高校の入学式を迎えという、人生で最も輝かしい春休みの一日である。桜は満開で、天気は最高に気持ちいい。
一緒に行く2人の友達はずっと仲良しだった子で、もうすぐ3人それそべれ別の高校に進む。新しい生活が始まるとなかなか会えなくなるから「あのとき、3人で行ったなあっていう思い出になるよ」といって、オレは駅まで送っていった。
何度も遊びに行って「ディズニーシーは任せろ」という息子が、数日前にExcelでおすすめの行程ガイドをつくって、効率のよい遊び方を教えていた。
その息子に調べさせたら、今日は早くも入場規制がかかっている。そりゃそうだよな。一年で一番混雑する時期に決まっている。
そんなに混雑したって、待ち時間でさえ思い出になるのがこの年齢。ずっと後になっても思い返す、ステキな春の一日になってほしいものだ。


2019.04.05
新しい年度になったというのに暇である。困ったものだ。
例年、秋と冬が忙しくて、春と夏が暇だ。秋から冬にかけて、ひー忙しい、なのにカネがない〜とクリスマスから正月を絶望的な気分で過ごし、春に訪れとともにやっと入金が始まって一息ついて、やれやれ今年もどうにか、と思ったら初夏の頃にどかーんと税金及び保険関係の請求が来て真っ青になり、なのに暇なものだから、いよいよ今度こそ年を越せないのではないかと絶望的な気分で夏をやり過ごす、というのを繰り返している。
もちろん毎年春になると、今年こそは春夏もしっかり稼ぐんだ、と握りこぶしを硬くするのだが、その決意が売上げに反映しないところが情けない。
「マーダーズ」長浦京・講談社。
前作の「リボルバーリリー」が“迷惑なほど面白い”という評判だった。こちらは同じ著者の新作。これが前作を上回る面白さで、いや、仕事の合間に読み始めた止めることができず、本当に迷惑なほど面白いわ。
タイトル通り、殺人者だらけの話である。舞台は現代の日本、東京。三人の主人公を巡って、いや、とにかく人が殺されまくる。そのプロットと話運びがむちゃくちゃ面白いのだ。驚くべきことに、気がつくと殺人者を応援する気持ちになっていたりして。
フランスの驚愕ミステリー「その女アレックス」もすさまじく面白い小説だったが、人間がボロぞうきんのように殺される描写がどうにも受け付けず、作者の小説はこれ以外に読めなかった。だが「マーダーズ」はそんなことはなかった。人があっさり死んじゃうので、そこを引きずることはない。アクションもたっぷりだ。
ともかくストーリーが抜群に面白く、読み始めたらやめられない。前半でヤクザとのちょっとした絡みが出てきてなかなかに意味深だなと思ったら案の定、クライマックスでにやりとする再登場。実に小粋だねえ。


2019.04.04
オレが親不孝にも5年もかけて大学を卒業して、さらに親不孝にも地元にも帰らずに東京のポンコツ零細企業に就職したのは1980年。つまり39年前だった。
そんなにも遠い昔のことなのに、緊張のあまり朝早く出社しすぎて近くの立ち食いそば屋で朝食を摂ったこととか、会社のドアを開けて入った途端(マンションの一室だったので靴を抜いいであがった)に出迎えてくれた同期入社の男性がニコッと笑ってくれた、その瞬間の笑顔とか、今でもありありと思い起こすことができる。
そして振り返れば、社会人1年目のこのときに教わった様々なことは今もしっかり頭に残っていて、それはほとんどすり込まれたような状況に近い。例えば、たった5分を惜しむんじゃないとか、仕事は段取りがすべてだとか、そういうことである。
だから今年の新入社員も、これから教わることは今後の40年の仕事人生につながる大切なことだと自覚した方がいいと思う。加えて、新人を指導する先輩社員は、自分が口にする一言一言がそのまま新人の頭にすり込まれて40年後も思い返される、という覚悟を持つべきだと思う。
今日発売の「週刊新潮」が、働き方改革に「これでは人が育たない」とかみついているが、確かに一理ある。鉄は熱いうちに叩けというのは真理であって、若ければ若いときほど、がむしゃら仕事をして問答無用に仕事を自分にたたき込むという式が必要だと思う。
ゆとり教育が日本をダメにしたと言われるように、いずれ働き方改革が日本のダメさを決定的にした、と言われるに違いない。


2019.04.03
アルビレックス新潟には、つり目のイケメン伝説がある。つり目のイケメン…そうである、山本コースケである。
ジュビロで監督から干され、出場機会を失ったコースケ。道を拓くべく、新潟へのレンタルを決意する。
ジュビロの下部組織育ちのエリートで“プリンス”と呼ばれて育ったつり目のイケメンとしては、明らかに都落ち。それは惨めな北国行きだった。
その匂いがぷんぷん漂っていたから、基本的によそ者は誰でも受け入れる新潟の人たちも、つり目のイケメンに対して「なんだこいつ」という態度だった。これではいかんと気がついたつり目のイケメンは、それから努力を重ね、1年でジュビロに帰る予定が自ら名波に直訴して「もう1年新潟にいさせてくれ」と頼み込む。
1年目の最後のゲーム、12月の冷たいピッチ上でファンの前で号泣したが、その意味を問われたつり目のイケメンは「オレはまだ何もここでやっていないと考えたら涙が出た」と語ったのである。
そして2年目のアウエー仙台戦。
相手とのマッチアップに負けて地面を握りこぶしで叩いて悔しがったコースケは、ロスタイムに見事にミドルを決めて、そして、まっしぐらにサポーター席に向かって走り込み、「見たか〜!」と雄叫びを上げたのであった。
現地で見ていたオレと息子も絶叫さ!
そんな、伝説のつり目のイケメンの姿を、今夜オレたちはピッチの上に見たのである。コースケと同じ左サイドで躍動するその選手は、おお、やっぱりつり目でイケメンではないかっ。
渡辺凌磨だ。
大学を出てJリーグを経ずにドイツに渡ってブンデスリーガに所属したリョーマは、しかし、トップどころか2部でも出場機会を得られず、失意のまま帰国してアルビレックスに入る。埼玉出身でブンデスに行ったサッカー選手として、新潟しかもJ2というのは惨めな都落ちだ。しかも、最初に出たゲームでちんたら走り、相手にゴールを許す決定的なパスミスもしてしまったことで、ブーイングを浴び、監督の信頼も失う。
だが、今年のリョーマは違った。ここでダメだったらもう行き場がないことを本人もわかったのだろう、オフに徹底的に鍛えたようで、途中出場となった前のゲームで獅子奮迅の働き。そして、今夜のゲームでは、相手選手を1人2人と交わして目の覚めるようなミドルをぶち込んだのである。
まさにゴラッソ。ビューティフルゴールだ。
インタビューでリョーマは「ひどいパスミスで負けてしまったことがあったので」と自分の失敗を忘れず、しっかり向き合っていたことを語ったが、その言葉通り、労を惜しまず走り回って汗をかく姿は、まさしくあの伝説のつり目のイケメン。おお、オレたちは今夜、ようやくコースケの呪縛から解き放たれ、ここに新たなつり目伝説を手にすることができたのである。そのゴラッソの瞬間、オレと息子はDAZNの前で絶叫だ。 果たしてリョーマ、こんなにいい選手だったとは。よっしゃあ、アルビレックスもここからだ。
順位は8位。最下位とのゲーム差はわずかに5。J2は本当に恐ろしいリーグである。だがしかし、ここから這い上がるのだ。


2019.04.02
石神井公園駅のタクシー乗り場はまったく空車が来ないので有名である。
終電後は空車待ちの長い列。雨の日も空車待ちの長い列。急行の停まる私鉄の駅前とは思えないひどさである。
その理由は、地元のタクシーの嫌がらせにあると散々噂されてきた。地元で営業しているタクシーが、ここはオレたちの縄張りだと主張し、よそのタクシーが駅構内に入ってこようとすると追い返す。強引に入ってきたタクシーがいたら、地元の運転手で取り囲んで暴力を振るい、あげくにはタイヤをパンクさせる。
まあ、そういう噂が根強くあったのだが、今の時代にそんなことはさすがにないだろうというのが大方の見方であった。それでも空車がなかなか来ないのは事実だし、やっときた空車に乗ったらやたらし感じが悪くて嫌な思いをした、という声はいつも上がっていた。
そんな石神井公園駅前のタクシー乗り場に、先日、看板が立てられた。
「タクシーへの暴力行為や追い返すなどの嫌がらせ行為を見かけた方は通報してください」と警察の名前で書いてある。
おお、噂は本当であったか。
石神井公園の住民は納得し、これでやっと安心してタクシーに乗れると胸をなで下ろしたのだった。
もちろんオレは地元でタクシーなんてまったく乗らないからよくわからないのだが、これで少しでも状況が改善されたならよいことだ。自分で自分の首を絞めていたことにやっと気づいただろうな、地元の暴力運転手は。虫けら以下の連中である。


2019.04.01
いやあ、仰天しましたなあ。何がって、あれです、宮崎緑。衣装。
白く光る羽織で有識者会議に登場です。朝のニュースで、嬉しそうにインタビューに答えていたから、えっ、この人も選ばれたの? なんで〜? と、その時点で驚きでした。
何をそんなに嬉しそうに。いや、きっと嬉しかったのでしょう。
だからあの羽織だったのです。何様のつもりじゃい、と日本中総突っ込み。
有識者会議ってのは、新元号制定のプロセスが密室過ぎるという批判をかわすためにあるのでしよう。一応、国民の代表に見せましたよ、聞きましたよ、というポーズの。有り体に言えばアリバイづくりです。
林真理子あたりはそのことがわかっているから、はいはい、重々承知しておりますゆえ、どうぞご心配なく、といった立ち振る舞いでした。なのに緑おばちゃんは、まるでアタシが主役、アタシが元号決めちゃうのよっていうオーラがぷんぷんで、たまげましたわ。
というわけで元号である。令和である。
今、何気なく「れいわ「と打ったらすぐに「令和」と変換された。さすがジャストシステム、さすがATOK。発表の直後にすぐさま更新してくれたのだろう。
官房長官が額縁を掲げた瞬間、きっとおじさんたちの頭の中では、あのギターのイントロとともに「レイワ〜」とエリック・クラプトンが叫んだことであろう。
ネットでは概ね評判がよく、特に若い人たちはたいがいが好意的である。かつて元号廃止が盛んに言われたことがあったが、今では若い人も元号大好き。やはり日本=元号ということで、誇らしく思っているのだろう。たいへんによろしいことである。
国際的な基準で見れば元号なんてどう考えても不合理極まりなく、使う意味がまったくわからないだろうし、この改元騒ぎもまるで理解できないに違いない。
だが日本人にしてみれば、昭和の時代、平成の時代、さらには大正の時代、明治の時代と、それぞれに時代のカラーがあって、実にわかりやすく便利である。日本人はみんな元号が大好きなのだ。
さて、令和であるが、オレもこれはなかなかにナイスだぜと思う。万葉集というのがよいではないですか。 で、アクセント問題に移るわけだが、テレビでいろんな人の声を聞いていると、“社会”と同じアクセントの人と、“英語”のアクセントの人がいるようだ。社会対英語。
英語派は若手で、社会はおっさんおばはんが多いのではないか。
なんとなくだけど、次第に英語アクセントが優勢になっていくような気がする。
やっぱりラ行の発音って、何となくかっこいいよね。締まる。それも好評の要因かもね。
「最強レスラー数珠つなぎ」尾崎ムギ子・イーストプレス。
というわけで、新元号発表の日に読んだのがこの一冊。珍しく紙の本である。電子化されるが待てなくて、紙で注文してしまった。なぜ待てなかったか。その理由を書こう。
内容はよくあるプロレスラーへのインタビュー集である。だが他と違うのは、著者だ。上智大学を卒業してリクルートに入社し求人広告などを書いていた著者は、心を病んで退職。その後フリーのライターとなる。
だがインタビューの前日は緊張して眠れず、約束の5分前には緊張のあまりトイレに駆け込んで吐いてしまう。用意してきた質問と違う話が出るともうパニックになってしまって前へ進めない。
そんなライターに仕事などくるわけがなく、案の定、食えずに飲食業のバイトをするが、そこでも客と接するのに耐えきれず、誰ともしゃべらずに済むという理由でプラスチック工場でバイトするようになる。そもそも、人と話さなくて済む仕事がしたいと考えてライターを志望したという時点で大きく踏み外しているのだが(その自覚はあるようだ)。
そんな著者が、まったく知識も興味もないプロレスの原稿を書くことになり、知ったかぶったことを書いたおかけでネットで叩かれ、インタビューしたレスラーにも「絶対許さない」と激怒されてしまった。
だが著者は、もしかしたらこの壁を乗り越えれば自分を変えることができるのではと思いつき、レスラーへのインタビューの連載に踏み切る。
その連載をまとめたのが本書というわけだ。紙の本でもいいから読んでみたいとオレが思ったのは、そういう経緯があったからだ。
だが、一読してがっかり。インタビューの質問は浅いし、中身は薄っぺらいし、そもそもがプロレスラーへのインタビュー集という体裁をなしていない。あげくに一番の目玉かと期待した高山義広については、なんと名前だけが出てくるにとどまり、高山に対するいろんなレスラーのコメントを載せただけだ。これはさあ、はっきりいってまがい物じゃないのかね。詐欺とまでは言わないが、フェイクだろう。
そんなわけで、せっかく紙の本で買ったというのに紙くずで終わってしまった。残念な本である。
エゴサーチとかしそうなメンタルの著者なので、もしこれがめっかったりすると面倒くさいので、あらかじめごめんよと言っておく。でも、ちゃんと木戸銭を払って入場した客なんだから、しょっぱい興業を見せられたらブーイングしたっていいよね。「カネ返せ」というブーイングだけは絶対にしない主義なので、そこまでは言わないが。まあ、Amazonのレビューでは絶賛なので、そっちの評でいいと思う。
なお、日刊SPA!に連載された内容がそのままWebに残っているので、別に紙の本を買わなくても同じ中身を読むことができると知ったのは、読了後であった。うぬぬぬ。



2019.03.31
あっという間に年度末だ。一年の四分の一が終わる。
もちろんオレの場合、年度末だからといって何もないので、日曜日の今日も普通に仕事である。
勤勉は日本の国技だ。有給を強制的に取得させるなんて国を滅ぼす気か。
と一人で練馬の青空に向かって叫んでも虚しいだけであった。
このような書き出しで推測できるよう、今日は何も書くことがない。空虚である。
こんな時はももクロでもディスるか。それも飽きたな。もうディスる気にもならん。
まあよい。
ともかくそういうわけで年度末だ。平成ももうすぐ終わる。


2019.03.30
好きなサッカーチームがあると、勝った負けたと面白がれるのがいいよね。週末が楽しみだ。
ところが、負けた負けたと続いて勝ちがないと、さすがにちっとも面白くないよね。今はまだその段階。
これがもうちょっと負けが込んでくると、あはは〜、また負けた〜、来週も負けるのかな〜、という精神状態になる。去年の夏みたいに。
今年ももうすぐでそんなふうになりそうだな〜。
というわけで、アルビレックスは今日も負けました。相手はどこだっけ。徳島だ。ロドリゲスの。数年前に徳島がJ1に上がったときは、まあ、頑張りたまへ、チミたち、思い出づくりぐらいは手伝ってやろう、と上から語っていたのに、今やあっさり負けて、とほほほ〜、すいませんでした〜、と尻尾を巻いて逃げ帰る始末。
ネットの掲示板を見たら、徳島で一泊した新潟サポは、居酒屋で徳島サポに優しくされたらしく「徳島っていい人ばかりだな〜」と喜んでいた。とほほ〜。
まあ、いいや。
次。名刺問題。
名刺が切れかけている。発注しなければ。いつもネットの名刺屋に発注している。安くてよろしいのだ。ところがいつも発注しているテンプレートの名刺が、なくなってしまったという。なくすなよ。信じられないなあ。
仕方なく別のデザインの名刺を発注しなくてはならない。テンプレートでまったく問題ない。だが、問題はテンプレートの名刺はどれもひどいセンスだということだ。
人に会って話を聞くという商売がメインだから、けっこうな数の名刺を消費するのだが(数えてみたら一年で約600枚。営業だったら1ヵ月の消費数だが、ライターならけっこう多いと思うがどうだろう)、その95%は二度と会わない人に渡している。
つまり一度ぽっきり。消耗品。ゴミ。
ゴミにお金をかけるのはもったいないので、できるだけ安くあげたい。だが、だからといってダサくてもいいとはならない。だから困るのであった。
仕方ないので、いつものように2、3種類の名刺を発注して、使ってみて、最も違和感のなかったものにすることにする。一人コンペだな、要するに。


2019.03.29
昨日はショーケンで、今日は北尾だって(白石チャコも続いた)。
オレの仕事場のマンションで、エレベータに乗ろうと思って呼び出したら、ドアを開けて北尾が降りてきたのには仰天したな。あれは91年とかそれぐらいで、確か新日本プロレスでデビューして、冒険家になるとかなんとか言ってた頃だった。
オレの事務所があった場所の近くには当時のフジテレビがあったから、たぶんフジテレビがバックについて冒険家になったんだろうなあと思ったものだった。
結局、オレと同じマンションに北尾が事務所を置くことはなかったようで、その後、すれ違うこともなかった。
北尾っていえば、やっぱりデビュー戦のバンバン・ビガロだな。真っ黄色のコスチュームで現れた北尾は、しらけきってブーイングする会場の空気などまったく読めず、ヒーロー気取りだった。試合は明らかにビガロが噛ませ犬で、最後の北尾のオリジナルのフィニッシュホールドも、落下する北尾に合わせてビガロが位置を修正するとろこがテレビにバッチリ映ったりして、みっともなかった。
その後、北尾はUインターのリングで田と闘って派手に負けた。あの試合は、引き分けという話がついていたのだが、北尾がうだうだと文句を付けてきたのに田がぶち切れて、ガチのキックを見舞って北尾を失神させてしまった。
キックは確かにすごかったが、それ以上に北尾がまったくの無防備で、何の警戒もしていなかったことから、少なくとも北尾は出来レースのつもりでリングに上がっていたことがわかる。
ナチュラルに強い肉体を持っていた人だったから、マジメにやればプロレスでも格闘技でもそれなりにやっていけたと思うのだが、残念。
姿を消してからはどうやって生計を立てていたのだろう。どこかの相撲部屋のアドバイザー的な仕事をしていたという話もあったが。
「それは経費で落ちません5」。青木祐子・集英社。とうとうこのシリーズも、5まで読んでしまった。これで今出ているのは全部読破である。5は、スピンオフだ。つまりサブキャラたち一人ひとりを主人公にした小話集。いや、これさ、読んでびっくりしたんだけどね、すげえうまいのよ。ちょっとヘンな人を描く小説ならば三浦しをんがバツグンに上手いのだが、そのレベルに近いところまで書けているのではないか。あるいは伊吹有喜に近いか。シリーズを追うごとに、最初はキャラのかき分けもうまくできていない印象だったのがどんどんとキャラが立ってきて、プロットも意表をつくようになり、そしてスピンオフではこの出来である。ちょっとたまげたわ。別の作品も読んでみるか。


2019.03.28
若い頃の沢田研二は、そりゃあとんでもない美形男子で、今のジャニーズなんてメじゃないくらいのスターだったんだぞ。
そう子供たちに教えてやったら「へー、あのドタキャンのじいさんが?」とあきれ顔。なるほど、そりゃ今の子供たちにしてみれば、あの挙動不審の汚いじいさんが、まさかアイドルだったなんて信じられないわな。
その沢田研二と人気を二分していたのが、萩原健一。ショーケン。正統派美少年のジュリーに対して、ショーケンはちょい悪の不良少年。ビートルズ対ローリングストーンズ。ジャイアンツ対タイガース。馬場対猪木。嵐対NEWS。
オレはソロになってからの「愚か者」の歌が好きだったな。あのぶっ壊れた狂気のボーカルは、誰にもまねできない、いや、まねしたくないパフォーマンスだった。ネットで今見てもあれはすごいわ。
ショーケンがなぜショーケンと呼ばれていたのかというと、ちびだったから、つまり小さい健一、小健が由来だったそうだ。当時、ぐれていたショーケンの仲間には、大きいダイケン、真ん中のチューケンがいて、3人そろって大中小。
って、本当の話かよって疑ってしまうよな、このセンス。
まあいいや。
西城秀樹もそうだったけど、ショーケンも強烈に同世代のスターという印象がある。やっぱり「太陽にほえろ」のせいだろう。
そういう同世代のスターが亡くなっていくというのは寂しいことだし、とても残念だ。お別れの会めいたことは何もいらないというケリの付け方が、どことなくショーケンらしいな、という感慨である。
「それは経費では落ちません4」青木祐子・集英社。なぜかはまってしまったこのシリーズ。とうとうシリーズ4まで読んでしまった。ここまできて、アレっと思ったのだが、4巻、バツグンに上手い。話の進め方とか人物造形とか表現とか。作家としてちょっとむけたかなという印象がある。そういう発見もなかなか面白い。


2019.03.27
桜の季節である。
誰でも好きな桜の場所というのがあると思うが、オレも近所に2、3か所、ここを見るのがルーティンという場所がある。
以前ならば家族でクルマに乗って、あっちの桜、こっちの桜と見て回ったのだが、子供が大きくなってそれぞれに予定ができてくると、なかなかそれも難しくなってきた。桜もいつまでも待ってくれるわけではないし。
「これは経費で落ちません!3」青木祐子・集英社。とうとうこのシリーズも3まで読んでしまった。友達からの借金を踏み倒そうとする女とか、出張手当をごまかそうとするおっさんとか、どうでもいいような話ばかりなのだが、読み進めるほどに面白くなってきた。ともかく気軽に読めるのがいいな。あとは、会社の組織というものが面白い。
このシリーズを読んでいて思い出すのは、オレが新卒で入社して、フリーになるまでの7年間勤めていた会社のことだ。
この会社には経理のばばあがいた。ばばあと言っても30前後だったからばばあではないのだが、新人のオレにとってはばばあだったし、存在自体がばばあ以外の何者でもなかった。
ばばあ経理だというのに、あろうことか、会社の金をくすねていた。
横領などという大それたことではなくて、ばばあの顔に塗る化粧品を買っては、それを会社の必要経費として小口現金で処理していたのである。泣きたくなるほど情けない犯罪だ。
なぜそれがわかったかというと、ばばあは経理の帳面をカギのかかる引き出しに入れていたのだが、机をひょいと持ち上げたらそんなカギはあっさり外れてしまったのだ。ばばあは頭が空っぽだったのである。
あっさりカギの空いた引き出しの中から帳面を取りだして、残業で残っていた社員全員でページを見てみたら、化粧品を買っては会社で落としていたことがバレバレだったのである。
経理っていうのは、会社の金庫番だし、社員の金遣いに目を光らせる存在だと思うのだが、このばばあは経理のくせに会社の金は自分の金だと思っていたのだ。呆れたものだ。
そんなことがまかり通る程度のポンコツ会社だったわけだが、気がつけばばばあ勝手に自分の名刺に「管理」という肩書きを印刷していて、管理ってなんだよ、管理って、とみんなで呆れたものだった。頭をひっぱたいてやろうかと思ったものだったよなあ。


2019.03.26
学生時代のことであるから今から40年も昔になるわけだが、今はなき渋谷の東急文化会館で「明日に向かって撃て」を観た。ポール・ニューマンとロバート・レッドフォードがとにかくかっこいいピカレスクな西部劇だった。
やりたい放題に罪を重ねてアメリカから逃げ出した彼らは、新天地ということでボリビアを目指す。やっとの思いでたどり着いたボリビアは、駅前で鶏が走り回るようなド田舎だった。絶望したロバート・レッドフォードが「ボリビアッ」と吐き捨てたシーンがとても印象的だった。
そんな刷り込みをされたから、ボリビアってのはとんでもない未開地で、まともな人間なんて一人もいないだろうと思っていた。ところが今日、日本代表と闘った彼らは全員まともだった。ちゃんとサッカーのルールも知ってるし、ボールも蹴れる。
まともじゃないのは日本代表だったな。わはは。
後半37分から出てきた鈴木武蔵は、相変わらず新潟時代に見慣れた鈴木武蔵で、まったくボールが収まらない。ロスタイム、ボールキープの場面なのに足下でボールを転がすこともできないシーンは絶望しかなかったし、何もないところでダッシュしたと思ったら勝手に転んだシーンでは、もはや声も出なかった。武蔵は武蔵。がんばれー。
そんな武蔵は、中島・南野・堂安の新ビッグスリーにすっかり愛想を尽かされたのが見え見えで、まったくボールを配給してもらえなかった。仕方なく自分から引き出そうとするものの相手にされず、ああ、かわいそうなえんがちょ武蔵。まあ、前の試合で中島からの絶好のクロスを中学生並みのヘディングで外してしまったときの中島の冷たい笑いを思い出せば、仕方のないことだがな。
いかんいかん、相変わらずの鈴木武蔵ディスり、日本代表ディスリだ。性格が悪すぎる。オレ。
さて、ボリビアであるが、息子が言うには「海がないのに海軍がある」のだそうだ。どういうことだ。息子によれば「昔は海に面していたのに、戦争でチリに奪われてしまった」らしい。ほほう、なんとかわいそうな国なのだ。
グーグルアースを見てみれば、ボリビアってそのチリ、ブラジル、ペルー、アルゼンチンに囲まれているんだな。よくわからないが、なんだか普段からよくわからない圧力ばかり受けていそうな国だ。1990年代には水を奪い合う水戦争というものが起きていたそうで、何なんだ、水戦争って。水を奪い合って闘ったのか、ボリビアは。まったく理解できない。
ウユニ塩湖ってのボリビアだな。きれいなとこなんだろう、きっと。特に行きたいとは思わないが。
そういや今日一緒に昼飯を食ったタニガワ氏と、「人生に残された時間はもうあまり長くないのだから、行きたいところに行っておきたいよね」という話になった。とはいえ、60歳を過ぎれば過酷な旅行はもう無理。個人的には南米のパタゴニアには一生に一度は行きたいと思っていたのだが、もうかなうことはないだろう。
「船旅もいいもんだよ」とタニガワ氏。船旅は経験ないなあ。確かに面白そうだな。
もっとも高校生の子供2人を抱える身としては、旅行どころではなく、3ヵ月後の生活費をどうすべ、と頭を悩ませる日々の連続なのだから、パタゴニアなんて月旅行みたいなものだ。
せいぜいネットでボリビアの写真を見て、へー、とぼけっとしてのが関の山である。


2019.03.25
渋谷の女子高生に新しい元号について予想させたところ、11位に「タピオカ」が入っていたというニュースは、けっこう好きである。もっとも「タピオカ」と答えたのはわずか3人で、それで11位なのだから、いったいどんな調査をしてるんだという話だが。
気がつけばあともうちょっと新しい元号が発表されるわけで、今からもう大騒ぎの予感なのだが、ネットには「これに決まり」といった流出ネタがあふれていて、「安久」「永光」いったあたりが有力との説である。もちろんバレたらその案は没ということになっているから、これらは当然使われるわけがなく、いっそのこと「流出」にしろ、いや「タピオカ」で、といろんな意見が飛び交っている。
平和なもので、何よりである。
平和と言えば、花粉症である。オレにはまったくわからないのだが、なんとかの花粉はピークを超して、これからなんとかの花粉が飛びのだそうである。なんのこっちゃ、と言うと、花粉症の人からは「うらやましい」「幸せなことです」と言われる。こりゃどうも、てなもんである。
花粉症と言えば、今日、こんな話を聞いた。アフリカだかどこかの未開の地では、子供の免疫機能を高めるために、牛糞の匂いを嗅がせるのだそうである。くっさ〜。
本当かよと思って調べたところ、実際、日本でも牛や馬のいる環境で幼少期を過ごすと、花粉症予防に効果があるという実験結果があるそうだ。それでも2割の人は花粉症になるらしいが、確かに牛糞はアレルギーを抑えてくれるらしい。
これを知り、ますますオレは花粉症でなくてよかったと思った次第である。
「ニワトリは一度だけ飛べる」重松清・朝日新聞出版。重松清は家族関係とか家庭環境といったテーマの小説が多く、特に多摩ニュータウンを舞台にした作品が目を引く。実際、それらはかなり面白いのだが、ほーら、オレって上手いでしょ、という書きっぷりが鼻につくので、あんまり好きではない。そんな重松清が企業のリストラをテーマにした小説を出した、しかも今まで単行本化を拒まれてきたといういわくつき、という事情もあって、久しぶりに手に取ってみた。一読して、つまらなかった。前半はそれでも興味深く読み進められたが、途中、物語のキーマンである秘書が正体を明かし、物語が転がり始めた頃から、んなアホなというホラ話の連続となり、一気に興ざめ。つまらない本だった。
「これは経費で落ちません 2」青木祐子・集英社。1巻を読んで妙に気に入って2巻に進んでしまった。経理部の28歳の独身女性が主人公のお仕事小説。たいした事件は起きない。出張手当をごまかしていたのを見破ったとか、女子の派閥の争いが起きたとか、客からの差し入れと偽って自腹でお菓子を配っていた社員がいたのはなぜか、といったような、しょぼいネタばかり。それでも話が進むにつれてキャラクターが立ってきて、特に主人公の経理のお姉ちゃんが実にクールでかっこよく見えてきた。社員とは仲良くしない。飲み会にも参加しない。経費のごまかしは絶対に見逃さないけど、それは給料に見合う仕事をしているだけで、愛社精神はゼロ。そんなゴルゴ13みたいなキャラがかっこよくて、ついつい先を読み進めてしまう。とても軽い内容なので、電車の中で気張らずに読めるのもいい。


2019.03.24
今更ながらであるが、ポール・サイモンの「ザ・コンサート・イン・ハイド・パーク」を買った。ロンドンでのライブの、CDとDVDである。
YouTubeでちらっと映像を見て、そのクオリティの高さに仰天し、慌てて購入。2012年のライブだったとのことで、今頃見るオレは間抜けだ。
とにかくミュージシャンたちがすごいのよ。つーても、ポール・サイモンおたくのオレにとってすごいわけで、これを伝えるすべがオレにはないのだが、例えば「ボクサー」でジェリー・ダグラスがドブロギターを弾いているのには、思わずマジかよ〜と声を上げてしまった。
その他にもグレイスランドからおなじみのアフリカンミュージシャンが続々。あのレディ・スミス・ブラック・マンバーゾも出演して、存分に歌ってくれている。こいつらの歌を聴くだけでもこのDVDの価値があるわ。
オレにとってポール・サイモンは神なのだが、そのパフォーマンスの中でも神ライブだろう。たぶんエンジニアも最高レベルの仕事をしているはずで、普通のDVDを聴いただけなのにとんでもない音作りなのがわかる。やっぱこれはブルーレイだよね〜。持ってないけど。ブルーレイで聴いてみたいな〜。


2019.03.23
ネイサンに負けたオネエの羽生結弦が言う。「負けるのは死ぬのと同じこと」と。
それを聞いたオレたちは、じゃあ、あついらは何度死ねばいいんだ、と叫ぶ。そうである。アルビレックスである。アルビレックスは今日も負けた。
というか、今日は負けてはいけない日だというのに、そういう日に限って負ける。
なぜ今日は負けてはいけないのか。
1.今シーズンはホームでまだ勝っていない。それどころかゴールすらない
2.相手は今シーズン未勝利の最下位・福岡である。
3.去年も最下位相手に負けてぶち切れたから、今年も負けたら許さないという空気が蔓延している。
4.そもそも1年でJ1復帰という約束を反故にして、今年こそ絶対、とスポンサーにすがったくせに、4戦して既に去年の勝ち点を下回っている。
5.今日の新潟は真冬並みの寒さで雪がちらつき、しかもテレビの中継があるというのに、スタジアムには1万8000人も集まった。
まだまだいくらでも理由がある。絶対に負けてはならないのだ。
それがあっさりと。
前半はひどかったなあ。塩試合。まあ、それもゲームプランだというなら、なんとか飲み込もう。だが後半のぐだぐだぶりは何なんだ。田中達也が、ワールドカップの柳沢敦並みのQBKをやらかす。目も当てられない。チームのレジェンドだからといって、これは懲罰ものである。このQBKでゲームが壊れたのは確かだ。
加えて、審判のとんでもない誤審。なんとシュートをオフサイドで取り消され、ゴールキックをコーナーキックにされて点を失う。計2点が審判のミスで動いてしまって、これでは確かに勝てない。
だがなあ、明らかな誤審だというのに誰も文句を言わず、代わりにやる気を失って会場全体をしらけさせてしまってるではないか。
ホームの0-1の負けだけは絶対にダメだと、あれほど口を酸っぱくして言ってるのに、まったくこいつらときたら。
今日は上のチームが負けたので、6位から上位をうかがう絶好のチャンスだった。これでまたしばらくは中位から下位を漂うしかないではないか。
このゲームを楽しみにしていた息子の気持ちにもなってみろってんだ。
この春から高校3年生になる息子は、中学時代から休まず続けてきた部活もラストイヤーとなり、今までのすべての気持ちを込めて、部活に打ち込んでいる。だからなかなかDAZNでさえ、アルビレックスのゲームを見られない。今日は昼で部活が終わったので、息せき切って帰ってきて、そしてテレビの前に陣取ったのだ。久しぶりのライブを楽しみにしていたのだ。
その息子が、がっくりと肩を落としているではないか。まったく罪深いことよ。
そんな息子を助けるために、オレは試合終了のホイッスルと同時に、よし、現実逃避しようぜと言って、アマゾンプライムに切り替え「相席食堂」を見せてやることにした。
「相席食堂」。
レビューが141件もつき、そのうちの91%が星5つという驚異の評価の映像である。
初めて見たとき、オレものけぞった。あまりの面白さに、腹をよじらせて笑い転げた。
そんな「相席食堂」とは何か。関西ローカルで深夜に放送されていたバラエティである。1回30分に満たない短い番組だ。
内容は、芸能人が田舎の食堂に突然現れてお客さんに相席をお願いするというもの。よくあるブラタモリ系の番組だ。そのビデオを見ながら漫才の千鳥という人たちがツッコミを入れるという、実にシンプルなつくりである。
ところがこれが死ぬほどおかしい。どうおかしいかというと、見てもらうしかないのだが、「このためにアマゾンプライムの会員になってもいい」といわれるぐらい、おかしい。
例えば神回の一つである、間寛平の回である。寛平ちゃん、田舎の食堂に突然現れる。当然、みんなびっくりするわな。間寛平が突然現れるんだから。
寛平ちゃんは食事中のおばちゃんのテーブルに行き、相席をお願いし、快い返事をいただいて隣に座り、やおら「あーめーまー」と叫ぶ。その瞬間、千鳥の二人が「ちょっと待て!」とVTRを止めて、「病気かよ」と突っ込むのだ。
あるいは、やはり神回の長州力の回。もはや長州力が画面に現れて「みなんさこんにちは」と叫ぶ時点からおかしい。長州はレストランで相席に成功した酪農家の家におじゃまする(北海道の回だった)。そして乳搾りを見せて欲しいと牛舎に乗り込むのだが、説明を聞く長州の顔の隣で牛が大量の糞をする。ドバドバと。その瞬間「ちょっと待て」と突っ込みだ。
ディレクターは長州に「乳搾りをしてくれ」と頼むのだが、長州は「汚いからいやだ」とだだをこねる。その様子もしっかりと映される。
こんな具合。とにかくいちいちおかしい。
ブラタモリ系の番組、あるいは鶴瓶の家族に乾杯(オレの嫌いな番組)があるよね。あの手の旅+素人の「人間ていいなあ」的な番組の空気の嘘くささを、全部ぶちのめしてくれる爽快さがあるんだな、「相席食堂」には。
旅で出会った素人が全部いい人であるわけがないし、食い物がすべて旨いわけでもなかろう。そういう見せたくないものに蓋をするような嘘くささが充満しているのがあの手の番組で、誰もが番組を見ながら心の中で思ってる「そんなに旨くはないだろう」「そんなにきれいなわけねえよ」といった突っ込みを、「相席食堂」ではマックスにして突っ込んでいるわけだ。面白いに決まっている。
というわけでアマゾンプライムの「相席食堂」ぜひのおすすめです。
もちろんこれは関西ローカルの深夜枠というアナーキーな環境だからできることで、どうも関東でやるんじゃないか、ゴールデン進出じゃないかという噂もあるようだ。そうなったら途端につまらなくなるのは、「珍百景」をあげるまでもなく、火を見るより明らかなので、その前の今のうちにぜひ、とおすすめするしだいである。
これからもアルビレックスが負けるたび、何度も繰り返してみることになるだろう。今年は「相席食堂」があってよかった。


2019.03.22
今日は日本代表がコロンビア相手にフレンドリーマッチである。先発には東口と南野がいる。
「あ、待て、ベンチを見たら西大伍がいるじゃねえか」
「おお、東、西、南がそろった! 惜しいなあ」
「ちょっと待て、解説が北澤豪だ!」
「おーっ、東西南北がそろったぞ」
と、ネットでは大騒ぎだったが、そんな騒ぎをよそに相変わらずいつもの平常運転だったのが鈴木武蔵だ。新潟がJ2に落ちるというので脱出して長崎に行き、長崎がJ2に落ちるというので脱出して札幌に行った鈴木武蔵。
長崎でアジアの大砲・高木琢也の指導を受けてFWとして一皮むけた結果、札幌で4試合3得点。世間的には、遅れてやってきた秘密兵器的な注目のされ方をしている。だがデビューの頃から見続けてきたオレたちとにとっては、今日も安定の鈴木武蔵。
確かにあのルックスにはころっとだまされる。何かやってくれそうな大物感が漂っている。そして驚異の身体能力だ。でかいし速い。こいつはすげえぞ!
だが、昔からそうなのだが、スピードがあるから裏を取るのはすげえのよ。簡単にキーパーと1対1を作れる。だが、そこまで。どれだけ正面どフリーを宇宙開発したか。枠が見えてないのか。その都度オレたちはため息だった。
なんか、驚異の身体能力なのは確かだが、それを持て余しているというか、自分でうまく制御できていない感じなんだよね。
だから、ただまっすぐ走るとか高く跳ぶとか、そういうシングルタスクだと驚異の力を発揮するのだが、ボールと相手を同時に見て、ゴールの位置を確かめながら、いくつかの選択肢の中から次に取るべき最適のアクションを判断するというようなマルチタスクになると、もうお手上げ。それが鈴木武蔵だ。
だから今日のゲームでもいつもの武蔵。相手を引きつけて裏を取るのはできても、その後が続かない。37分のどフリーのヘッドも、中学生かよ〜というような外し方をする。あれにはみんな仰天しただろうが、なーに、アルビレックスで見てきたオレたちにしてみれば、あはは〜、いつもの武蔵だあ、と拍手である。
それにしても武蔵と東口はどちらもアルビレックスにいたのだから、センターフォワードとキーパーを代表に送り込んだ素晴らしいクラブだな、アルビレックスは。サブの西だってアルビレックスにいたんだし、東西南北のうちの二つまでがアルビレックスだ。
そんなにすごいクラブなのに、なぜJ2なのだ。いや、そそも東口も武蔵も、アルビレックスを出てから代表に呼ばれている。
ここで新潟の連中は、誰もがある言い伝えを思い出す。そうである。「新潟では男の子と杉の木は育たない」という言い伝えである。
新潟を訪れた外部の人間がうっかり「ねえねえ、新潟では男の子と杉の木は育たないって聞いたけど、ホントなんすか〜」と口にしたら、たちまち袋だたきにあってしまうだろう。「浦和って県庁所在地なのに新幹線が停まらないんだってね〜」と同じく、タブーな言葉なのだ。
なぜ新潟では男の子と杉の木が育たないのか。冬の風があまりに冷たいため杉が成長しないのに加え、雪のように白い肌を持つ越後女の魅力にとりつかれて男がふぬけになってしまうからである。
そんな具合に、サッカー選手も大成するには新潟という地を離れなければならないというわけで、この事実を指摘されることは新潟にとって大変な屈辱である。
そこに加えて降ってわいた厄災が、あれだ、NGT。アイドルの暴行未遂事件。
その第三者委員会の調査発表というのがあったのだけれど、ネットに流れているその発表文章というのが、めまいがするほどめちゃくちゃなのだ。
例えば、暴行未遂事件が起きた理由の一つとして、都市部が狭いことというのを挙げている。
「新潟は都市部が狭いことが特徴」で「若者向けのファッションビルは東京では渋谷・新宿・池袋など各地区に無数に存在するが、新潟では少数にとどまり、しかも万代地区に集中している」ため、「アイドルとしての活動の場と、私的な生活空間との場所的隔離を確保することが極めて困難となっている」というわけだ。
あるいは、公共交通機関が未発達であることも暴行事件の理由として指摘されており、「新潟は公共交通機関が発達しておらず、電車の本数も少ないため、物理的に狭い範囲に多くのメンバーが住んでいるという状況が生じていた」。そのため「移動経路の特定を容易とし、住居が発覚しやすい状況となっていた」というわけだ。
頭がクラクラするような内容である。つまり、暴行事件が起きたのは田舎だったからです、と断じているのに等しいわけで、とても正気の大人が書いたものとは思えない。
「男の子と杉の木は育たない」という屈辱的なことを言われる土地で商売しているというのに、その土地の人に向かって、田舎だから暴行事件が起きてもしょうがねえんだよと口走るのだから、頭がおかしいとしか思えないではないか。
まあ、根底には少女の命より金儲けが大事、というAKBサイドの本音が隠されているわけだが。
どうやらNGTのスケジュールはしばらくの間白紙になっているようで、もしかしたらこのまま解散、汚点だけ残してとっととずらかろうぜ、という流れになっているのかもしれない。
頼んでもいないのに勝手に外からやってきて、犯人も外の人間だし、そのあげくに、田舎だから犯罪が起きてもしょうがないと言い捨てて、出て行こうとしている。
まったくひどい話である。


2019.03.21
イチローが引退した。
ああ、そうですか。何の感慨もわかないなあ。まったく興味ない。だが、どんなに関心のないことでも、御社の経営戦略なんて知らんがなと放り投げたりせず、それらしくまとめあげるのがオレの仕事である。イチロー引退についても書かねばなるまい。
イチローは、よく知られているように、アメリカではとことん嫌われている。同僚選手がインタビューで「反吐が出る」と言い、地元の新聞が「穴を掘って埋めてやりたい」と書くほど、嫌われている。ちょっと異常なんじゃないかってくらい嫌われていて、関心のないオレでもいくらなんでもそこまでと思うほど、ひどい言われ方をしている。
なぜ嫌われるのか。主な理由は3つあるようだ。
1.バカみたいに高い年俸
2.わがまま、自分勝手
3.ノーコミュニケーション
年俸については、チームの人件費の3割を占めると言われ、とにかくがめつい。その年俸に見合う貢献をしているかというとまったくそんなことはない。
打順が一番なのは最も打席が回ってきて自分の成績を上げやすいことが理由で、チームが三番を要請しても絶対に首を縦に振らない。自分のためにだけ黙々と準備する。バントのサインが出ても自分の打率のために決してバントしないし、盗塁も自分のしたいときだけ走る。
ほぼ完璧な英語を話すのに記者会見では必ず日本語だし、引退会見だって日本語。若手選手の活躍の場を奪っているどころか、英語で話しかけようとすらしない。
うーむ、自分で書いていて、無関心なオレでさえ、なんてひどいやつだと思ってしまった。
「ロッカールームで何度殴ってやろうと思ったことか」と口にする選手にシンパシーを感じてしまう。
えーと、イチローと言えば92年にプロ野球に入団したそうだから、明らかに氷河期組だな。甘い汁を吸ってきたバブル世代の背中を見続けてきたゆえに、氷河期組はどこかひねくれて、斜に構えている。イチローのあの他人を小馬鹿にしたような話しぶりには、そうした背景があるのではないだろうか。ないか、そんなことは。
まあ、しかし、氷河期組ということは、そのまんま日本の失われた20年にかぶるわけだから、イチローが平成とともに姿を消すことは、日本の暗黒時代も終わるということではないのか。ないか、そんなことは。
「蝶を夢中で追いかけていたら、いつの間にか山の頂上に来てしまった」と野茂英雄のことを評したのは、朝日新聞だったか、日経新聞だったか。
その野茂英雄は、引退会見で「後悔はないのかと」と質問されて、何をアホなことを聞くのだという表情で「後悔することだらけだ」と答えた。オレは、スタジアム全体を包んだスタンディングオベーションを自分の栄光への喝采と受け止めて「後悔なんてない」と言い切ったイチローより野茂英雄の方が好きだな。


2019.03.20
日経新聞に「SMART」や「JAW」「東芝電工」と出ていた。
なんのこっちゃと思って読んでみる。「SMART」は上智・明治・青学・立教・東京理科大なのだそうだ。
なるほど。
では「JAW」はというと、上智・青学・早稲田、「東芝電工」は東京都市大・芝浦工大・東京電機大・工学院大らしい。
ほほう。安定の青学。二番手というか常にJ2のヴェルディというか。それと一緒にされてぶち切れていそうなのが早稲田だが、なーに、早稲田なんてバカばっかというのは既に20年前からばれている。ついでに慶応は変態ばっかだ。
日経新聞を息子に見せてみる。「ん?」と晩飯の麻婆豆腐を食いながら新聞を一瞥した息子は「こんなこと言わないよ」とあっさり。
まったく日経新聞は、ろくな取材もせずにネットをあさって誰かのブログを読んで適当にまとめたんだろ。しょうがねえなあ。
「聞いたことがあるのは、関東上流江戸桜だな」と息子。なんだ、その風流な名前は。
「関東学院、東京国際、上武、流通経済、江戸川、桜美林だな、確か」とのことである。なるほど、Fラン一歩手前ぐらいの大学だな。
調べてみたら「中東和平成立」というのもあった。これは、中央学院、東京国際、和光、平成国際、立正だ。いろいろ考えるものだなあ。
昔は明治、青学、中央、立教のMARCH、大東亜帝国の大東文化、東海、亜細亜、帝京、国士舘ぐらいしかなかったのだが。
そのもっと昔は、六大学ぐらいしかなかったな。
オレの田舎では、オレが高校生の時、「六大学」という名前の大学があると信じていたやつがいてびっくりしたことがあった。まあ、あの頃の田舎なんてそんなものだったけどな。
ちにみに「SMART」に国際基督教を加えて「ISMART」する場合もあるそうだ。ほとんどガジェットだな、こうなると。

などということを考えながらスマホを見たら、ニュース速報が来ていた。LIXILの大株主である外資の機関投資家が会長の解任を目的に臨時株主総会の開催を要求した、という仰天のニュースだ。ひゃー、ガチのケンカが始まってしまった。
去年の暮れにプロ経営者を一方的に解任して創業家の前会長が会長に返り咲いたとき、世間では「ボンボン社長が復活した」「バカじゃねえの」とさんざん笑いものにされた。LIXILの社員がネットで「恥ずかしい…」と嘆いたほどである。
オレもまったく同感である。
そのプロ経営者解任のプロセスがまったくもってコンプライアンス違反であって、到底容認できるものではない、ということでの今回のクーデターだ。これはちょっと見物である。臨時株主会の開催は6月頃の見通しなので、それまでに会長側の巻き返しがあるか、さらに追い込まれるか。オレは、この会長は追放すべきだと思うし、これを機会にLIXILという会社は解体されるべきだと思う。実に不健全な会社だと思うからだ。
個人的な思いであるが、LIXIL誕生に際してトステムに吸収されてしまったINAXについて、20年ほど前に仕事をしたことがある。INAX本社のある常滑市に一週間ほど泊まり込んで取材を続けたのだ。この常滑という街がとてもいい場所で、常滑焼で有名なのだが、街の至る所に焼き物の釜があり、四六時中その煙がたなびいているのだ。この街をのんびりと歩いているとまさしく時間が止まったような感覚になり、実にゆったりとした気分になる。とても行きづらい場所なのだが、ぜひまた滞在してみたいと思いつつ、今に至っている。
その取材をもとにオレは週刊誌のAERAの1ページ広告のコピーを書いた。その広告が掲載された翌日、朝日新聞が社説でオレのコピーを取り上げ、素晴らしいと褒めてくれたのである。ああ、なんと輝かしきオレの人生の歴史。AERAと朝日新聞は兄弟だから褒めたんだろ、とケチを付けるやつもいたが、シャラップである。
そんなこともあってINAXは応援していたのだが、あれよあれよという間にトステムと合併してLIXILになってしまったときは、半ば呆然。
常滑の時間が止まったような空気の中に本社を置くINAXはとてものんきでのんびりした社風だった。体育会のような上下関係と数字至上主義を徹底した営業会社であるトステムと一緒になってもうまくいくはずなかんべ。
INAXを取材したときに驚いたのが、便器や浴槽などの作り方だった。土をこねて焼いて作ってきたから、今もって焼いてみなきゃわかんないし、1ミリや2ミリの狂いはしょうがねえべ、だって土なんだから、あはは〜という緩さだったのである。
INAX本社前には広大なビオトープがあって、自然の生態系が再現されていた。あれは何のための実験なのかと問うたらば、返ってきた答えは「さあ?」というものだった。面白そうだったからやっているんだけど、いつかそのうち何かの結果が出るんじゃないかな、あはは〜。
そういう緩さとトステムの数字至上主義は決して相容れないねと、オレは思ったのである。
そして今回の騒動だ。日経ビジネスのネット版によれば、実は外資の機関投資家とともに会長解任の矢を放ったのは、旧INAXグループの経営陣だそうだ。おお、やはりクーデター。トステム対INAXの全面戦争なのか、これは。ちょっとドキドキする。
まあ、LIXILは大きすぎるのは確かだと思う。一つの業界にこんな巨大企業が君臨するなんて、決して健康なことではないよ。だからこれを契機にLIXILは解体して、いくつかの企業グループに分かれてそれぞれの持ち味を大切に成長を競ったらいい。

「リボルバー・リリー」長浦京・講談社。
知らない作家だったが「面白すぎて迷惑」「だまされたと思って読んで欲しい」との評から、この一冊を開いてみた。面白い。抜群に面白い。なんという面白さだ。
まず、関東大震災直後の東京という舞台設定が実に素晴らしい。大正末期の日本の空気がヒリヒリと感じられる。壊滅的な被害を受けた東京が復興に立ち向かうのと歩調を合わせて軍国主義も進んでいき、海軍と陸軍が巨大な闇資金を巡って暗闘を続ける。その暗闘のカギを握るのが、百合(リリー)という女性だ。
百合は、実は長野県の貧農の末っ子で、母親に「いらない子」と言われて、きょうだいからも冷たくあしらわれ、そして父親には女郎として売りに出されそうになる娘。それが幣原機関という秘密機関に拾われて統治下の台湾に連れて行かれ、女スパイとしてのスキルを徹底的にたたき込まれたのである。
長じて百合は、女スパイとしてのあまりの完成度の高さから、欧米から「最も抹殺すべき日本人」として憎まれるほどになる。
そんな百合が、中学生ぐらいの男子(闇資金のパスワードを握っている)を連れて、陸軍とヤクザを相手に逃げまくるという話だ。アクションに次ぐアクション、戦闘に次ぐ戦闘の連続で、まあ、すさまじい。百合は拳銃のウデが天才的で、愛用のリボルバーを振り回すことからリボルバー・リリーと呼ばれる。その姿が実にかっこいいのよね。
文庫で1100円というむちゃくちゃな長編ながら、バツグンのリーダビリティで休むことなく読ませてくれる。仕事の合間の息抜きに読み始めたらつい徹夜してしまったという人、続出。オレも覚悟を決めて、暇なときに手に取ってみた。
それにしても、このタイトル、もうちょっとなんか工夫があれば、もっと売れたのになあ。


2019.03.19
3年前の入学式で娘は、新入生代表で挨拶の言葉を読み上げた。
実はその原稿は「何を書こう」と悩んでいた娘に代わってオレが書いたものだった。署名と著者名だけで読書感想文を代書し、子供たちを仰天させた実績のあるオレである。新入生の挨拶なんてちょろいもんで、30分ほど書き上げた。もちろん事前に先生のチェックは受けたのだが、そこも難なくスルー。プロのライターをなめんじゃねえぞ。
今日の卒業式、再び娘は卒業生代表として門出の言葉というのを読み上げた。
記憶にないメッセージである。あ、くそ。娘はオレに黙って、自分で書いたな。保護者席でオレは頭をかきむしる。
それにしてもいい声をしているなあ。倍音たっぷりの人の心を穏やかにさせる声だ。入学式でもそうだったが、今日の卒業式でも娘が「春」と発して一瞬の間を置いた瞬間、会場の空気がはっきりと変わった。そして「私たちは」と続けた言葉で、すっかりと会場の気持ちをつかんでしまった。
おまえ、選挙のウグイス嬢をやれ。娘が家に帰って発したオレの最初の言葉がそれだった。
ともかく、入学式と卒業式の両方で挨拶の言葉を述べるなんて、我が娘ながらたいしたものだ。お父さんは感動したぞ。さすがオレの遺伝子だ。なぜかほとんどの人が否定するのだが、オレの遺伝子だ。
ああ、卒業式で泣かないーと、冷たいハゲと言われそう〜。
娘に泣いたかと聞いたら泣いてないというので冷たいハゲと言われるぞと脅したら、殴られそうになった。
F組、昔でいう特殊学級の生徒4人も卒業式に参加して、一人ずつ別れの言葉を述べた。最後の女の子が、緊張のあまり半べそをかきながら「3年生になってこの学校に来ました。みんな仲良くしてくれて、この学校に来てよかったです」と、絞り出した。大人たちはみんな涙を浮かべていた。
さて、来月は高校の入学式だ。
入学式や卒業式といった家族のイベントの時、オレはいつも新しいネクタイを一本買うことにしている。
「これは息子が幼稚園を卒英したときの」とか「これは娘の小学校の入学式で」とか、ネクタイを見るたびに思い出がよみがえってくるのだ。
だが、昨日、池袋の西武百貨店で買ったネクタイは、店で見たときはなかなかいい感じだと思ったのに、家で見てみたらあんまりぱっとしなかった。しまったなあ。いや、締められないなあ。
そこで思い直して、亡くなった父の遺品でもらったネクタイを締めていった。卒業生代表でメッセージを読み上げた娘の晴れ姿を、天国のオヤジもきっと目を細めながら見てくれただろう。


2019.03.18
最近読んだ本から。
「これは経費で落ちません!」青木祐子・集英社。
頭を使わずに軽く読める小説が読みたいと手にしたわけだ。簡単に言えば、経理のお姉さんが会社のいろんな不正を暴いていくような、そんな話。とはいえ、たいした不正ではなく、池井戸潤的な物語ともまったく違う。だから軽くふらふらと読むのにちょうどいいのだが。
ただ読み進めていくうちに、主人公の経理のお姉さんのキャラ造形がなかなかおいしいことに気がつく。プライベートでは会社の人と一切会わないなど仕事と私生活に完全一線を引く変わり者で、経費の伝票から不正を暴いても、そこには別に愛社精神も正義感もまったくないのだ。このキャラがなかなかに味わい深く、シリーズも続けて読んでみようかなという気になる。
「日産VSゴーン」井上久男・文藝春秋。
文春新書なのだが久しぶりにノンストップ一気読みの一冊となった。タイトル通り、ゴーンがいかに日産を支配し、食い物にしていったかを克明に記したノンフィクションである。圧倒的な取材力に基づくリアリティが素晴らしい。迫真だ。そして、ここで明らかにされるゴーンのデタラメぶりが、まあ、すさまじい。とことんまで経費削減を強いられた下請け業者が、あまりのことに頭にきてトヨタへ売り込みに行ったところ「こんな金額ではとても仕事は出せない」と言われた。そうか、トヨタではもっとシビアな金額が必要なのかと思ったら逆で「こんな安い金額だと、品質が心配で、とても発注できない」と言われた。こんな類いのエピソードが次から次へと出てくる。そりゃ日産もおかしくなるよなあ。99年には朝日新聞が日産倒産の予定稿を用意していたというのも、なにげに衝撃的である。


2019.03.17
春から受験生の息子によれば、今、東大文一の人気が下がっているのだという。なるほど、確かにここ数年、文一志望者は減り続けているようだ。
「今の時代、官僚になりたいやつなんていないんだよ」と息子。
確かにテレビをつければ年がら年中、官僚は叩かれいじめられ小馬鹿にされている。死ぬほど勉強して東大に入り、東大でも死ぬほど勉強して、やっと官僚になれたと思ったらこの始末かよ。そんな姿を見れば、自分の未来をそこに重ねようとは思わないのは当然のことだろう。
一方、10年以上前のことだが、ある経済人から「最近の官僚の劣化がひどい」という話を聞いた。その人が経営する会社では毎年、研修の一環として中央官庁の人間を一定期間受け入れている。その経験から、年々官僚の劣化が進んでいるということらしい。
「官僚は国家のスタッフなんですから、これは由々しき問題だと思うんですよ」と彼は語っていた。同感である。
その“劣化した”と言われた世代の人たちが、今、組織の中核をなしていて、そしてその人たちが連日のように国会やマスコミで叩かれていて、その姿を見て官僚への道を諦める優秀な若者が減っているとしたら、これは完全に構造的な悪循環。
国家スタッフの、ますますの劣化が進むことになる。
日本の未来は暗いのではないか?
まあ、いつの時代も「今時の若者は」と言われ続けてここまで来ているのだから、そうなったらそうなったで、それでも日本は続いていくわけだが。


2019.03.16
アルビレックス新潟、早くも今シーズン4戦目である。ここまで1勝1分1敗。日常的にアルビレックスのことを考えられる喜びに感謝だ。
今日の相手は横浜FC。そう。あのカズのチームである。オーナーがカズの大ファンで、カズがいるから金を出すと公言しているから、カズが抜けることはない。若い選手はそんなチーム事情に嫌気がさして辞めていく。だがそれはそれで一つのチームのあり方。別にいいんじゃね、と思う。
今日のゲームはいろいろ思うところの多いゲームだったが、一つあげるとしたら、シルビーニョだ。遠くの見た目はイニエスタそっくりというこのおっさん、今日が初スタメン。前節、途中出場でちらっと見せた変態トラップでスタジアムがこの日一番の盛り上がりを見せたのだが、今日は先発で大活躍だ。一人だけはっきりと異次元のテクニック。見た目だけでなく、テクニックも(ちょっとだけ)イニエスタそっくりなのだった。
ゲームは1-1で進んで89分にカウエが劇的に決めて勝ちきる。去年ならばずるずると逆転される、よくて引き分ける、といった流れだったので、引き分けゲームを勝ちきることができたのは大きい。けっこう価値ある一勝だったと思うな。
今日のスタジアムは横浜の三沢。横浜っていうのは、世間的にはシャレオツなイメージだけれど、実際は狭い坂道ばかりがうねうねと続く、暮らしにくい土地だよ。スタジアムもそんな坂道の上にあって、行きも帰りも地獄だった。
ただ、去年は行ったけど、今年は行かない。息子が受験だからね。そして、オレたち親子が行かなくてもスタジアムの観客の半分はアルビレックスサポーターだったというから、どんだけなんだ。
新潟には他に娯楽がない、首都圏には新潟出身者が異常に多い、など諸説あるが、まあ、数が多いのはいいことだ。横浜FCはカズで新潟は数。おあとがよろしいようで。


2019.03.15
新潟は広大である。知らない人は車でやってくると「やっと新潟県に入ったね、遠かった〜」となるのだが、新潟を知っている人は関越トンネルを抜けて「よし、ここからが本番だ」とキリッとなるのだ。
そんな新潟の端から端までを結ぶと約250km。これを「1新潟」という新しい単位としてさだめようという運動がある。これを適用すると、例えば琵琶湖から徳島県までが1新潟ということになる。ほほう、すごいではないか。だからどうしたと言われればそれまでだが、何となくすごい。
同じように新しい単位として使われているのが「1日暮里」である。
これは、受付のあの美人が実は日暮里に住んでいたと知ったときの衝撃を「1日暮里」とするもので、驚いたりショックを受けたりしたときの単位として使われている。「やべーよ、子供が生まれたばかりなのに新潟に単身赴任だってよ。3日暮里ぐらいショックだわ」という具合だ。
そのようなことを考えながら、オレは今日、浅草へ向かった。夜、取引先の送別会に招かれているのである。
オレはフリーランスだから基本的に送別会などというものは縁もない。それどころか異動そのものと縁がないし、忘年会も新年会も決起大会も縁がない。ごくたまに取引先からこのような形で招かれることがあるが、まず行かない。だってオレの会社じゃないし、オレがいても何があるわけじゃないし、ということは時間の無駄だし、仕事の付き合いなんだから仕事以外で集まっても仕方ないし。
とはいえ、今日の送別会はいろいろいと世話になった人なので、まあ、義理半分で顔を出すかとなった次第。知らない人もいるし、知らない人と一緒にメシ食っても面白くないんだけど。しかし、そういうことを口には出さなくても心に思っているだけで、オレは社会人失格のような気がする。
場所は浅草のブラジル料理屋である。シュラスコだ。
こういう集まりだと誰かが「そういやタンゴさんって」と口火を切って、「ミュージシャンなんですって」「作曲家なんですって」「シンガーソングライターなんですって」という話題になるのだが、今日はそこに「絵本作家なんですって」という新種が加わって、オレは軽く1日暮里。
どこをどうすれば絵本作家になるのだろうか。だいたい面倒だからそういうときは放っておくのだが、今日はしばらくこうして一緒に同じ席を分け合って過ごすのだから誤解は解いておかねばと思って、説明する。
店内では、ボサノバの生演奏。ブラジル人がギターを弾いて歌っている。
すると「じゃあ、タンゴさん、あんなふうにギターが弾けるんですね」と言われたので、そりゃ当然と答える。こう見えても新潟のバーデン・パウエルと呼ばれた男です。あんなボサノバギターなんて足で弾いてみせますよ。
話題はそこで終わり、幸いなことに足でギターを弾くことにはならずにすんだ。
そんな話の合間を縫って店員が肉を持ってくる。シュラスコなので、これがすね肉だ、今度は尻尾の近くだ、鳥もあるぜ、とでっかい塊を見せては席でそぎ落として食わせてくれる。おお、肉だ、肉だ。「タンゴさん、とても61歳には見えないですね。40代かな〜」と言われて気分をよくしたオレは、若さの秘訣は肉なんだよチミい、と次から次へと肉にかぶりつく。
肉、旨い。だが、とにかくしょっぱい。しょっぱすぎる。おかげでビールもどばどばと胃に入る。
そして突然、臨界点がやってくる。あんなにむしゃむしゃ食っていたというのに、突然、もう食えなくなり、うー、苦しい〜、おなかが破れる〜、とうめき出す。それが肉なのだ。肉の恐怖。
どうやら、やたらとしょっぱくすることでビールを促進し、その臨界点がいち早く到達するように、という仕掛けだったらしい。見事なトラップだ。
苦しい〜、もう食えねえとうめくしかなく、その衝撃は2日暮里ぐらいなのだった。


2019.03.14
通学カバン代わりのでかいラケットバッグをよっこらしょと背負って、今朝の息子、手にはもう一つ大きな紙袋をぶら下げている。それは何だと中を見たら、大量のスナック菓子だ。
なるほど、今日はホワイトデーか。仲間の分の買い出しを頼まれたか。
息子は大きく首を振り「これ全部自分の分だ」と答える。
そして眉をつり上げて「バレンタインとホワイトデーとハロウィーンを日本は中止にすべきだ。クリスマスは宗教行事だから仕方ない」と断じ、大きな紙袋を自転車の前かごにどすんと置いて、息子は学校へと走り去ったのであった。
なるほど、うまいことを言うものだと感心する。
だが息子よ、とオレは既に小さくなった自転車の後ろ姿に話しかける。
今年の父は、取引先から連名(しかも男女)で郵送されてきたチョコが一つと、娘からのチョコが一つの、合計二つである。ここまでくるのに何十年かかったか。枯れて、枯れて、父はようやっとこの境地にたどり着いたのだ。おまえはまだ若い。耐えろ。
それにしてもあのお返しに釣り合うだけの大量のチョコレートを、息子は全部食ったのだろうか。ちょっとうらやましい。


2019.03.13
朝の5時前にスマホのチャイムが鳴ったのでどこかで地震でも起きたのかと思ってのぞいてみたら、ピエール瀧が逮捕というニュース速報だった。夢でキスキスキスではなくて、夢でニュースニュースニュースだったのね。
などと上手いマクラを思いつきつつ、朝からのニュースの大騒ぎを観る。我が家では6時からTBSの朝チャンを観ていたのだが、お父さんたちが大好きな宇垣美里アナが干されちゃってからは5チャンのグッドモーニングに切り替えた。言葉検定、漢字検定には毎日律儀に解答して、毎月90点超えを続けている。だが一度も景品が当たったことはない。
そんなグッドモーニングでもピエールのニュースで持ちきりだ。
ミュージシャンとして成功して、俳優でも成功して、何の不満があったのか、このバカは。誰もがそんな感情で、人が人生を棒に振る様を遠巻きに眺めている。そして誰もが思うのが、違約金関係の諸々だ。NHKあたりはともかくとして、ディズニーはガチでヤバいだろう。
吹き替えの代役とかDVDの回収とかはどうにでもなるが、ディズニーブランドが毀損されたとしてとんでもないことになるんじゃなかろうか。
だって、これからはディズニーランドのパレードであの雪だるまが出るたびに「あ、ピエールだ」「ピエールだ」「ピエール、こってちいて」「きゃーっ、ピエールが手を振った」と言われるわけで、いっそのこのあの雪だるまはピエールって名前に変えた方が早いんじゃね、ってことになるんだもの。そりゃあディズニーは顔を真っ赤にして「ピエールじゃねえよ、力士でもねえよ」とハリセンボンのように怒りまくるだろう。ガチで激怒。ちょっとこっちまでドキドキしてしまう。
まあ、ピエールのバックにはソニーがついているらしいから、世界のソニーがメンツにかけて賠償するんじゃねえか。落とし所はどうなるだろう。
一方、世間の関心は「次は誰だ」という方向に向いている。「3月4月は公務員の人事異動だから大きな仕事は抱えたくないのでしばらく逮捕はない」という意見があれば、「お世継ぎ前に平成のゴミは平成で片付けてしまえということでこれからバタバタと始まる」という見方もある。うーむ、どっちも正しいような気がする。
芸能通のオレの読みでは、次はあいつだな、手越。
「今までヤバいヤバい言われて続けてきて、そのたびジャニーズのお偉いさんが守ってくれた。そもそもなんでジャニーズに警察OBが勤めているかというと、こういうときのためだからだ。だから今回も手越は安全」
「いやいや、そのジャニーさんは最近はキンプリがお気に入りで、手越のことはどうでもよくなっている。今度こそ手越はヤバい」
「だから今手越は、いざとなったら洗いざらいしゃべってやるぞ、と幹部を脅している」
そして、そんな状況に嫌気がさして芸能界の引退を決めたのが嵐の大野君なのだが、「いやいや、本命はその大野君だよ」という説も出てきている。
手越の次は伊勢谷という人らしいが、どこの旅館だと思ったら人の名前だったというぐらいオレの知らない人なので、これはパス。そして次に名前の出ているのが、有名な元美人アスリートだ。
「丸山桂里奈じゃねえか」
「だって美人っていうから違うだろ」
「確かに」
「確かに」
「そもそもクスリなんていらないくらいバカ」
「確かに」
「確かに」
ということで、国民栄誉賞から逮捕者か、という事態にはならずにすみそうだ。となると、やっぱりあれか、真央ちゃんの姉貴。六本木あたりでいろいろ遊びまくってるって評判だものな。
芸能通のオレの解説ではこんなあたりか。いろいろ今後が楽しみ、いや、気になるよな。


2019.03.12
インタビュー仕事で生計を立てているため(立っているのか?)、仕事では大量にメモを取る。1日に2、3時間メモを取りっぱなしなんていうのはざらで、多いときは1日7時間メモをとり続けることだってある。だから筆記具問題は結構切実だ。
オレが昔から愛用しているのは、ぺんてるのエナージェルというやつだ。ゲルタイプのボールペンである。 ジェットストリームやシグノやビクーニャや、評判のいいペンに何度も浮気をしてきたが、結局いつも最後はエナージェルに戻ってくる。なぜか使いやすい。なんとなく使いやすい。どういうわけが使いやすいのだ。
インタビューしながらなので超速く乱暴に書くのだが、ペン先の引っかかる感じがほぼ皆無である。そこそこ筆圧を上げても潰れない。ゲルタイプなのにけっこう早く乾く。そのあたりがエナージェルを使い続ける主な理由だ。
太さは0.5ミリ。けっこう細い。小さい文字でA4横位置の用紙にびっしりと書くには、0.5ミリがちょうどいい。もっともエナージェルは表示されている太さより実際のペン先の方が太いように感じる。0.5ミリならば0.7ミリを使っている感覚だ。
なぜ細いペン先でA4横位置にびっしり書くかというと、要は閲覧性というか俯瞰性というか、一目で話の全体構造がわかるようにしたいからだ。
インクの色は、メモを取るときは青である。なぜ青かというと、東大生には青インクが多いというネタをネットで読んだからだ。どうもそこに合理的な理由はないらしく、何となく東大生は青インクが多いような気がする、というだけらしいが。まあ、気分の問題だな。
そんなわけでオレはエナージェルを使い続けている。エナージェル以外ではビクーニャがけっこういい。これはなかなか書き心地のいいボールペンで、もっと人気が出てもいいと思うのだが、なかなかぱっとしない。ビクーニャもぺんてるだ。老舗のここは、やっぱりいい商品を作り続けている真面目なメーカーなんだろうな。
身の回りのものは徹底的にオレンジで揃えているオレだけに、辺もオレンジ軸にこだわるのは当然で、エナージェルに関してもフランスで売っているエナージェルにはオレンジ軸があることを発見。ネットで手に入れることができた。ところがこれは軸がけっこうしょぼくて、使っていて悲しくなってくる。そんなわけで持ち歩くだけにして、オレンジ軸を使うことはほとんどない。
そんなエナージェルに、最近新しいシリーズが加わった。クレナというシリーズである。
今はコンビニの文具コーナーでも棚に並べられるなど、かなり力を入れてプロモーション中だ。ペンの中身そのものは今まで使っていたやつと同じなので、違いは軸である。今までよりやや太めでたいへん握りやすい。使っていて手が気持ちいいのだ。しばらくはこれを使ってみようかと思う。できればこれでオレンジ軸があるといいのだがなあ。


2019.03.11
佐々木倫子の代表作は「Heaven?」か「チャンネルはそのまま」か。どっちも抜群に面白い。高橋留美子並みの面白さである。
「Heaven?」は閑古鳥が鳴く高級レストランが舞台、「チャンネルはそのまま」は視聴率争いに苦しむ地方の三流テレビ局が舞台である。その「チャンネル」を原作にしたテレビドラマが始まった。待ちに待ったドラマだ。普段ドラマなんて目もくれないオレであるが、これは待ちに待っていた。
この作者の持ち味は徹底した取材に基づく細部へのこだわりだ。まさに神はディテールに宿るを地で行く作風で、何かで読んだけれど、とことん取材を行うらしい。そこから生まれる圧倒的なリアリティが単なるギャグにけっこうな深みを与えて、実に読み応えのあるコミックに仕上がっている。
「チャンネル」でも番組制作の裏側とか、地方局とスポンサーのシビアな関係とか、とことん細かく描いている一方、出てくる人物は桁外れにデタラメだ。だが、背後のリアリティが圧倒的であるだけに、こんなデタラメな登場人物でも“ひょっとしたら本当にいるかも”“いるよなあ、こういうの”と思わせてくれる。その深みがこの作家の一番の味わいだ。
書いていて気づいたが、これはスティーヴン・キングと同じ作法ではないか。
スティーヴン・キングも徹底的に細部にこだわって、物語の背景にはとことんリアリティを持たせることを得意とする。そして、舞台装置が実にイキイキとリアリティを持って描かれているからこそ、吸血鬼とか甦る死者とか宇宙からの侵略者とか空飛ぶ自動販売機とかが本当のように思えてくる。
実際、長怖いぞ。夜中にふと顔を上げて二階の窓から外を見たら死んだはずの子供が室内をのぞき込んでニターッと笑っている、なんていうシーンの描写は。
佐々木倫子も同じように徹底的にリアリティにこだわることで、法螺話をいかにもありそうな話に変えてしまう。
そのギャグは、高橋留美子と同様、落語のテイストに近い。ハっつぁん熊さんの。
思い込みによる話の行き違いだとか、勘違いによるすれ違いだとか、慌て者が早とちりして周りが迷惑するとか、要するにそういう落語の世界と同じドタバタが繰り広げられるのである。リアリティある舞台装置の中で。だから笑いに罪がないというか、だははは〜バカだねえ〜と指さして笑っていられる。大変に健康的で、気持ちのよい笑いである。
さて、そんな佐々木倫子の「チャンネル」のドラマ化である。息子は「Heaven?」が一番好きだそうだが、オレはこの作品が一番好きだ。ドラマ化したのは、当然、北海道のテレビ局である。なぜ当然かというと、原作でも北海道の貧乏テレビ局が舞台だからだ。
そして北海道ときたら当然「水曜どうでしょう」である。
「チャンネル」にも大泉洋以下、「どうでしょう」のメンバーがちょこちょこ顔を出している。見ていておかしい。あるいは「どうでしょう」の頭と終わりでいつも流れている芝生の丘の上のコント。あの同じ丘の上で、さりげなくボケがかまされたりして、あー、あの丘だーと喜ぶ仕掛けだ。そんな小ネタも楽しいぞ。
この「チャンネル」は、北海道のローカルテレビ局で放映され、その後、各地のローカル局で放映される。ちなみに埼玉テレビでは4月になってからだ。
そして、地上波のオンエアの前になんとNetflixで先行公開となったのである。オレはNetflixには入っていない。Amazonで十分だからだ。だが、「チャンネル」は観たい。どうしても観たい。そんなときにこそ、お試しコースの30日間無料を試すべきだろう。息子と相談の上、そういう結論に達したので、迷うことなくオレはNetflixの30日間無料コースに申し込み、そして今日、「チャンネル」を家族で観ながら家族でだははは〜と笑うことができた次第だ。
Netflixやるじゃねえか。
だが、HD画像コース1ヵ月1200円はどうなのか。ざっと見比べてみたが、Amazonビデオを上回る内容ではなかった。ということは、30日間無料コースが終わったら解約して、そしてまたNetflixでなきゃ観られないコンテンツがあったら加入して今度はカネを払って観るということでいいのではないか。うむ、そうしよう。
それにしてもいい時代になったものだ。映画もテレビもネットでこうしてオンデマンドで観られる。着々とこうして世の中は便利になっていくのだった。
と、オレは東日本大震災のことも忘れて、がはははと笑って3.11を過ごすのだった。


2019.03.10
あれは25年以上前のこと。当時オレは緑色のゴルフに乗っていた(ディーラーの営業が「ぷぷ、雨ガエルみたいでしょ」と笑いながらすすめてきたヤツだ)。
その車に興味を示したのが実家の3歳の甥っ子だった。まあ、男の子は誰だって車が大好きだが。
オレは甥っ子を運転席に座らせて、ウィンカーをいじらせてやった。そのまま車の前に行ってごらんと言われた甥っ子はドアを開けて車の前面にまわり、そして点滅するウィンカーを前にして仰天。「まーちゃん(オレのことね)の車って、自動だよ!」と叫びながら父親に報告に行ったのだった。
自動車が自動だと聞かされた父親(オレの弟ね)は、居眠り中をわけのわからない叫びにたたき起こされ、なんのこっちゃと目を白黒させていた。
甥っ子の目からは当時の車も最先端のテクノロジーの塊に思えたのかもしれない。ちなみにこの甥っ子は、今では白いゴルフに乗っている。幼いときに目にしたオレの雨ガエル色のゴルフが頭に刷り込まれてしまったのかどうかはわからないが。
今、自動車のテクノロジーはますます進化して、オレの息子が社会に出て行く頃には、自動運転の車も街の中を走っているだろう。甥っ子が叫んだ、自動の自動車がいよいよ世の中で活躍するようになるのだ。
その技術の進化にいろんな制度が追いついていないのは確かで、先日は、運転中のスマホはOKだが居眠りや飲酒はNG、パソコン操作は微妙、という判断基準が示された。保険業界も困っていて、自動運転の車が人にぶつかったら、悪いのは運転手なのか、自動車をつくった会社なのか、まだ決めかねているようだ。
さて、そこまで進化はしていなくても、現在の車でも昔から見たら十分にハイテクだ。今では当たり前のカーナビだって、雨ガエルゴルフの時代には夢物語だった。CD-Rに自分の好きな曲を書き込んで音楽を聴いていたことを思えば、Amazonのプライムミュージックでいつでも好きな曲が聴けるなんていうのは、信じられないことだ。
安全面では自動ブレーキなどが進化の好例だろう。オレの車にもセンサーが搭載されている。まったく現代の車ってセンサーだらけ、ソフトウェアだらけだよな。ハイブリッド車だから、もはやエンジンすらかけない。スイッチをオンするだけだ。ほとんど家電だ。
オレの車も、車線からちょっとはずれると警報を発するし、前の車に近づきすぎると警報を発する。そして、人にぶつかりそうになるとピピピピという警報音とともに、異常を告げる真っ赤な表示がでる。
実は今まで三度ほど、この衝突注意の警報が鳴った。それも家の近所、ごく普通に走っていて、何かにぶつかろうともしていない時である。住宅街だからスピードも出していない。
もちろんかなり焦る。なななな、なんだなんだ、とあわててブレーキを踏みそうになる。かえって危ないんじゃないか。
そして一瞬後、いったいオレは今、何をひきそうになったのだろうと考える。うーむ。これは要するに、人の目には見えないナニモノかが車の前にいたということなのだろう。あってはならない何かが。
そのときは誰も気づいていなかったのに、あとで写真を見たら、誰のだ、この肩にかかった手は、という出来事と同じということなのだろう。
自動車が進化すると、こういう予期せぬ出来事が起きるわけか。もし自動運転の車がこの調子で事故になっちゃったとしたらと考えると、そりゃあ保険会社も頭を抱えるよな。


2019.03.09
やっぱネルシーニョって名将だわ。
ネルシーニョといえばアレだな、腐ったミカン。日本代表監督に内定していたのにサッカー協会会長の鶴の一声で加茂周の続投が決定し、ぶち切れたネルシーニョが記者会見でサッカー協会を「腐ったミカン」と猛烈批判した事件だ。
やっぱりあれは川淵三郎への怒りだったのか。裏で川淵が動いていたのか。
それはともかく当時の強かったヴェルディを率いていたのがネルシーニョ。今は柏の監督をしている。前に柏の監督をしたときはJ1昇格即優勝という離れ業をやったし、神戸の監督時代は2位に導いている。名将だろ、これは。
今シーズンもJ2で開幕三連勝。しかも全部1点差の勝ち。負け試合を引き分けに持ち込めるのがアントラーズなら、引き分けを勝ち試合に持って行けるのが今季の柏。
今日もそうだ。前半がどうもうまくプラン通りに展開していないと感じたら、ハーフタイムに見事に修正。その手腕は実に見事で、後半はきっちりとチームを立て直して、アクシデント的に決まった1点をきちんと守り抜いてみせた。
いやいや、アクシデントに見えて、あれは実に計算通り。左サイドを弱点とみて、何度も突破を図ってプレッシャーをかけ、クロスを上げ続けて、得点の場面ではまたクロスが来ると思わせてグラウンダー。なんともしたたかな。
まあ、相手がネルシーニョならしょうがねえ。しかも、クリスティアーノとオルンガという2大反則外人。10番をつけている江坂がベンチという選手層の厚さ。そりゃJ2では抜けてるわさ。
というわけで、負けたのはこちらです。アルビレックス。とほほ〜。
ディフェンスはよーく頑張った。見事であった。ダメなのは攻撃だ。柏に勝つには先制して逃げ切るしかないのに、そのチャンスをことごとくまずい攻めで潰してしまった。これでは勝てねえよ〜。
まあ、いいや。J2とは思えないほど中身の濃いゲームで十分に堪能したし、負けても満足。ああ、面白かった。次こそ勝つぞー。いや、無理だ。柏には勝てねえわ。


2019.03.08
プロレス2題。
獣神サンダーライガーが引退を発表した。1964年生まれだから55歳か。それであの肉体だということに、まず驚愕する。
正体は言うまでもなく山田惠一だ。今も鮮烈に思い出すのは新日本プロレスの第1回ヤングライオン杯の決勝で、小杉俊二と優勝を争った試合である。フライングクロスチョップを決めた山田惠一は鮮やかに空中で一回転して見せて、実にそれが格好良かった。
対戦相手の小杉もいいレスラーで、いぶし銀の強さを持っていたが、腰を痛めて若くして引退。故郷の佐渡に帰って奥さんの実家の酒屋を継いだということまでは知っている。
雪の札幌事件として有名なのが、藤原嘉明がテロリストとして長州を襲った事件だが、あのとき猪木は小杉にテロリストの役割をさせようとした。それを「小杉ではテロリストのイメージがない」と強硬に反対したのがミスター高橋。後年、藤原は「あのおかげで名前を売ることができた」とミスター高橋に感謝の言葉を述べていた。
ライガーであるが、実はインタビューしたことがある。仙台で、グレートサスケと温泉で対談するという設定のインタビューだった。
仙台駅でライガーと待ち合わせたのだが、どこでもジャージで出かけるという噂通りに、新幹線から降りたライガーはジャージ姿だった。もちろん素顔である。
ライガーは「ちょっと持ってて」とオレにズタ袋のような荷物をポンと放ってよこし、オレは、げげっ、オレは今ライガーの荷物を持っている、と感動のあまり固まってしまったっけ。
サスケとの対談は旅館で昼飯を食いながら行われた。この場で聞いた、佐々木健介と北斗晶の出会いのエピソードは抱腹絶倒。あまりに下品すぎてとてもここには書けない。
ライガーが空手の青柳と対戦した試合は半分セメントのけっこうしびれる試合だった。オレはあの試合を振り返って、やるときはやってやるというナイフを隠し持っているような緊張感がライガーさんの魅力なんですよと言ったら「よく言われるけど、自分ではそんなことは感じてないんですよね」とのことだった。
対談後、ライガーとサスケが温泉に入るというシーンを撮影することになって、そのときオレはしっかりライガーのちんちんも目撃している。ライガーはマスクマンだが、ちんちんはマスクではなかった。なかなかに思い出深い記憶だ。
ライガーは、確か九州に家を建てて家族と暮らしていて、プロレスの試合があるときに東京へ出てきて仕事するというライフスタイルだったと思う。子供が大きくなって手が離れたのか、最近では月の半分ほどは新日本プロレスの合宿所に暮らしていたそうだ。
要するにいつまでたってもプロレス少年のような心を持っている人なのだろう。
もう一人はこっちだ。デストロイヤー。
さすがにデストロイヤーは、現役時代を知らない。だから亡くなったと聞いてもあまり感慨はない。力道山や馬場と闘った姿が記憶にはあるが、単に昔を振り返る番組で見た光景で記憶が上書きされているだけだろう。
だからデストロイヤーと言えば、オレにとっては「噂のチャンネル」で和田アキ子や徳光和夫とふざけている姿しかない。大学に入学するために上京して暮らし始めた祐天寺の四畳半の部屋で、近所に住んでいた山口と白黒テレビで見ては笑い転げたものだった。
ちなみにこの白黒テレビは、春休みに大宮のおばさんちからもらってきたもので、風呂敷に包んで電車に乗って運んできた。いとこのナオコちゃんが付き添ってくれたが、当時高校生だったナオコちゃんは、さぞ恥ずかしかったことだろう。
「噂のチャンネル」では、徳光和夫のアナーキーさが印象深かった。番組のエンディングでテレビカメラに向かって「風呂沸かしとけよ」と放った一言には仰天。テレビを使って奥さんに連絡してる、と驚いたっけ。
デストロイヤーはかなりの親日家とは聞いていた。
実はデストロイヤーも、実物を見たことがある。赤坂見附だったか、溜池だったか、道を歩いていたら交差点で停まったクルマから降りてきたのが、白覆面をかぶったデストロイヤーだったのでびっくりした。
確かホテルの前だった思う。メディアの仕事で来日したのかなあとぼんやり思った。でなきゃ、こんな街の中を覆面姿でうろつくわけもないし。
と思ったら、死亡記事を見たら、しばらくの間麻布に住んでいたそうで、あのあたりは地元だったということか。地元でも覆面でうろうろしていたのだろうか。そんなわけはないな。
オレの実家の方では、最初に流れたプロレス中継は全日本プロレスではなくて国際プロレスだった。だから小学生だったオレたちがまねをしたのは、ビル・ロビンソンのダブルアームスープレックスであって、四の字固めではなかった。
コブラツイストなんかはあまり痛くなかったけれどダブルアームスープレックスは本当に痛くて、こんな技がかかったら、子供だったら死んでしまうんじゃないかとみんな思っていて、誰かがものの弾みで友達を本当に投げてしまったときには、大騒ぎになったものだった。
なんとも懐かしい思い出だ。


2019.03.07
忘れてしまいそうなので、備忘録的に書く。子供の勉強のことだ。
仕事の最高の報酬は次の仕事である。もちろんギャラも重要な報酬だが、一番重要なのは次の仕事なのだ。
同じように、勉強の最高の報酬は次の勉強である。テストの点も報酬だが、それよりも次の勉強のほうが重要なのだ。
だが、かつては「宿題が終わってからテレビを見なさい」と言われたように、今の子供たちは「宿題が終わってからスマホをしなさい」「宿題が終わってからゲームをしなさい」と言われる。ひどい場合は、「宿題が終わったら、毎日30分だけゲームをしていい」と言われる。
こういう言われ方をすると、子供は確実に勉強が嫌いになる。なぜなら勉強は、スマホというご褒美をもらうための“苦行”“苦役”になってしまうからだ。本来、スマホと宿題には何の関連もないはずである。それを「スマホを見たいなら宿題が終わってから」と強引に紐付けたことで、スマホがニンジンに、宿題がそのための苦行という意味が生じてしまったのだ。
スマホやゲームと宿題を紐付けてはならない。ましてや「毎日30分だけ」などと習慣づけてしまうのは、あえて言うが愚の骨頂。なぜなら習慣づけるということは依存するというこだからだ。
それなら土日はいくらスマホやゲームをやってもいい。その代わり平日はやらない、というルールにする方がよほどいい。そういうルールにすると子供は週末には早起きして朝からゲームに夢中になるが、しかし、依存しているわけではないから案外そんな時間は長続きせず、スマホやゲームより面白いこともたくさんあるから、「公園に行こう」「お昼ご飯は回転寿司でいいか」「イオンへ買い物に行こう」などというと案外簡単にスマホやゲームに見切りを付けて、「行く行く」と立ち上がるものである。
では、勉強の報酬は勉強と実感させるにはどうするか。
自分で考え自分で決めて自分の努力で知識が増えたという実体験をさせればいい。それには、例えば書店で本を買わせることも有効だ。
大きな書店であればあるほどいいけれど、膨大な数の本の中から1冊を選び出すという行為は思いのほか大変だ。自分の興味のジャンル、知的レベル、世の中の流行、本の値段…様々なことを考え抜いて判断しないと1冊は選べない。マンガであろうと、図鑑であろうと、どんな本であっても、どうにか決断した本であるからなんとか読み終えようと頑張れるし、読み終えたときには自分で選んで、自分でつかみ取ったという達成感が得られる。それは次の新しい1冊を選び、新しい知を得ようという意欲につながる。
その意味で、これを読みなさい、と親が選んで渡すことは愚の骨頂である。それは自分で選んだものではないから苦行になってしまう。仮に自分で選んだ1冊が失敗したとしても、次に挑戦すればいい。
以上、息子も娘も、勉強という面ではもうオレの手を離れたので、忘れないように書き留めた。


2019.03.06
法律が変わって4月からは有給休暇制度があるなら5日以上は取得させなければならないという決まりになった。違反したら怒られる。
法律で決まったのだから守らなければならないのだ。
先日会った会計士は、定時の決まっている環境で働いたことがないと言っていた。だから残業とか休日出勤という概念がよくわからないらしい。わからないから、自分の事務所で働いている事務員には、まったく残業させず、休みもしっかりとらせることにしているのだそうだ。
バブル期に週休二日制が一般的になったのはアメリカの陰謀に違いないと、今でもオレは信じている。それまでの日本は日曜だけが休み、土曜日は半ドンだったのだ。
今の働き方改革だって、きっとアメリカの陰謀に違いないとにらんでいる。日本人は本来、とても働き者なのだ。綺麗好きと並んで、勤勉さは日本人の美徳なのである。だから法律が変わって有給制度厳守というのは、日本の国力をますます下げさせることになるのではないかと本気で思うのだ。
などということを、それではお前、過労死した人の遺族の前で同じことを言ってみろ、と言われたら困るのでこっそり思うだけにとどめているのだった。


2019.03.05
オレはフリーランスだから実感としてはまったくよくわからないのだが、それでもサラリーマンや公務員にとって人事異動が重要な情報だというのは、なんとなく理解できる。だが、本人にとって重要な情報だから他人にとっても関心の高い情報に違いないというのは、大いなる思い込みなのだ。
なぜこんなことを書くかと言うこと、毎年、この季節になると人事異動の情報が飛び込んでくるからだ。
「××さんが異動です、内緒ですよ」「今度、私は××へ。内緒ですよ」
そんな情報を、知りたくもないのに耳打ちされるのだ。
内緒だというなら言わなきゃいいのに。オレは別にそんな情報は知りたくないのだ。
内心そう思いつつ、ご当人や周りにとっては重要な情報なのだろう。人事情報というのは不思議なものである。
などと首をかしげつつ、オレは医療ミステリーを読む。長岡弘樹「白衣の嘘」だ。
「教場」でブレークした作家の、実質的なデビュー作である。初めてこの作家の作品「傍聞き」を読んだときは、横山秀夫と同じじゃんと思ったけれど、今回、改めてまとめて読んでみて、やっぱり同じ感想だ。初期の横山秀夫とテイストはまったく一緒である。
一緒であるから、当然、面白い。随所に巧妙に仕組まれた伏線が見事に回収されていく様は見事である。何よりも医療の現場が舞台となっているのが、面白い。
医療の現場ということでは先日、「神様のカルテ」について触れたが、その2巻も読み終えた。この作家は文章が非常に生硬で読みづらく、プロットも容易に想像できるものばかりである。それでもぐいぐいと読ませるのは、たぶん主人公の不器用さが、医療の現実が抱える様々な矛盾や問題をあからさまに描き出しているからだ。
この本ではほとんど家に帰れずに泊まり続けている医者の姿が描かれている。どうせ誇張だろうと思われがちだが、実際にオレが仕事で取材したある病院の救急の医師たちは家で寝るのは週に一度という人ばかりだった。これが現実なんだよなあ。そういう現実がリアルに描かれているから、「神様のカルテ」シリーズは面白い。ただ、文章がアレだから、延々と状況描写が続くようなところはどんどんと飛ばして読んだのだった。


2019.03.04
「翔んで埼玉」という映画が話題だ。魔夜峰央の原作はかなり前に読んだ。期待したほど面白くはなかったという記憶がある。だからというわけではないが、映画は今のところ観に行こうとは思っていない。なので、この話題が映画のネタになっているかどうかは定かではないが、もしかぶっていたとしても映画からネタをパクってきたわけではないことを前置きしつつ、大宮対浦和についての考察である。
オレも今まで大宮アルディージャ対浦和レッズの対立をさんざん揶揄してきた。ところがふと思い立って調べてみたら、いや、調べたっていってもネットを見ただけだけど、大宮と浦和の抗争ってガチだったらしい。
今も「浦和は大宮の何倍も税金を使っている。市長はおかしいのではないか」「ざけんな、ばーか」ということを真面目に市議会で言い争っているらしい。それを横目で見て、高崎と前橋が「やっぱり一緒にならなくてよかった」と胸をなで下ろしているとか。そして漁夫の利で、所沢が「いよいよオレたちの天下だ」と舌なめずりしているとか。
東京都民からすると、あるいは全国的な見方からしても、県庁所在地なのに新幹線が停まらない浦和に対して大宮は県庁所在地でもないのにかなりでかい都市、というイメージが一般的だ。(これを悪気なく浦和市民に言うと、激怒されるから気をつけた方がいいそうだ)
ところが浦和からすれば、サッカーでも市長選挙でも高学歴者の数でも平均所得でも浦和の勝ちで、大宮が勝っているのは不法滞在外国人の数ぐらい、ということになるらしい。(もっとも学歴も所得もしょせんは埼玉の中での話、というと埼玉県全体を敵に回すことになるから注意が必要である)
新幹線の件については、そもそも最初に鉄道を敷くときに、火を噴いて走るクルマなんていう野蛮なものを通すなと浦和が反対したため大宮を中心とした鉄道網ができたそうである。
その鉄道網についてだが、浦和の人間に鉄道ネットワークの図を描かせると、浦和を中心にして京浜東北線と武蔵野線が交わる大きな十文字を描くのに対し、大宮の人間は埼京線と川越線、東武線を放射状にくっきりと描いて、なんと武蔵野線は無視するという。
まあ、このあたりまではネタとして笑って済まされるが、これが予算問題が絡んでくると一気にきな臭くなる。大宮と浦和の予算格差は、実に深刻なようなのだ。ずっと長らく浦和優先の市長のもとでの開発が続いていて、例えば大宮の土地を売却して浦和に公共施設をつくるというようなことが行われており、そりゃあ大宮は切れるわな、という話だ。市街地再開発については合併から10年で大宮が275億円に対し浦和はなんと1390億円というすげえ格差。大宮に言わせると、これは「極悪非道」らしい。
大宮から「さいたま市なんて解散だ!」という声が出るのも当然のことだろう。
対岸の火事は面白いから都民にしてみれば勝手にやってろなのだが、さて、オレが主宰する遊び歌バンド・たんさいぼうはさいたま市を中心に活動しているので、こういう大宮浦和戦争を頭に入れておくと、活動もなかなか味わい深いものになってくるのである。
なお、合併ということでは、鳥取と島根、茨城と栃木あたりも合併すりゃいいんじゃねえかと思っている。
一度、そういうことを島根出身の人に面と向かっていったら目をむいて反対された。だいたいもめ事というのは隣り合った関係で起きるのであって、遠くの親戚よりも隣の家ともめることの方が圧倒的に多いのである。
よってここから話は一気にきな臭くなるのだが、目下のところ日本にとって一番目障りで鬱陶しいのが隣の国だ。近所に目障りで鬱陶しい家があったら近づかず、何を言ってきてもはいはいといなしておくのが一番いいから、日本も隣国に対しては、はいはいと言ってりゃいいのである。
一番避けなければならないのは、南の国と北の国が統一なんかしちゃうことで、そうなったら核を持ちながら「謝れ、謝罪しろ、オレは悪くない、オレは被害者だ」と叫び続ける相当に鬱陶しい国が誕生するわけで、日本にとってもアメリカにとっても中国にとってもそれが最も避けるべき未来であるから、なんとかして現状維持を続けさせる道を選ぶんじゃないかな。
ということは、大宮と浦和も一緒になんかならなきゃよかったのだろう。後の祭りとはこのことだ。


2019.03.03
京葉線の舞浜駅を過ぎ、倉庫群を眺めながら息子が言う。
「ディズニーランドに行くと、高校生はカネがないから、メシはチャーハンライスなんだ」と。
ん? チャーハンライス? 
「チャーハンとライスを頼んで、チャーハンにライスを混ぜて食うと腹が膨れるんだ。醤油をかければ味はなんとかなる」。
むむむむ、なんという貧者の食事。
「高校生4人がそろってチャーハンとライスをオーダーすると、ディズニーの店の奴らが笑う」。
そりゃそうだろうな。炭水化物をおかずに炭水化物を食うというのは、しかし、関西ではお好み焼きをおかずにメシを食うというから、アリっちゃあアリだな。カップラーメンにおにぎりっていうのも、割と普通だし。
それにしても高校生らしいメシの食い方だ。そういうのも楽しいよなあ。
そんな話をしながら電車の中を見渡せば、前のシートには黄色い夫婦、右隣には黄色い靴、左のシートには黄色いバッグ、そしてさらにその先には黄色いブルゾン。どうやらいつの間にかJefのサポーターに包囲されてしまったようだな。完全アウエーである。
そうである。本日は千葉の蘇我でJefを相手のアウエー戦。我らがアルビレックスが乗り込んでいくのだ。
開幕戦を京都と引き分けたアルビレックス。アウエーの連続で第2戦は千葉。弱い千葉。いいのはスタジアムだけだな。そのスタジアムに乗り込むアルビレックスサポーターはなんと3400人。12000人の入場者の3分の1近くを制圧してしまうのだ。
そんな千葉の「こうどなじょうほうせん」のおかげで、ゴール裏自由席が初日に売り切れてしまったと聞いてオレは慌てて指定席をパニック買いしてしまった。自由席なら700円なのに指定席だと4200円もする。
千葉の汚いところは、そうやって指定席のパニック買いをあおっておきながら、しれっと自由席を追加販売したことだ。売れ行きを見て「こりゃもっと新潟からやってくるぞ」と読んだのだろう。うぬぬぬ、千葉の工業地帯の田舎者のくせに、とオレはローソンで買った指定席を握りしめて、わなわなと震えるのだった。
ところが本日は雨。朝から雨。天気予報が「1月末、つまり真冬の寒さです」と報じたひどい天気である。
普段の自由席なら開場2時間前から行列しなくてはならないから、今日に限っては行列しなくてよいというのはなんと素晴らしいことなのだと喜ぶ。千葉の「こうどなじょうほうせん」もたまには役に立つ。
だが、スタジアムについて愕然。指定席ではあるのだが、ちょうど屋根の内と外の境目の席で、雨が差し込んでくるばかりか、屋根の端っこのために雨だれがぼとぼとと落ちてくるのだ。ひゃー、滝に打たれる修行ではないか!
もちろんそのときのために準備は完璧である。まずは埼玉スタジアムのレッズ戦(暴風雨だった)で買ったビニールがっぱを着る。胸にはさいたまスタジアム2002とロゴが入っているが、そんなことを気にしている場合ではないのだ。続いて60リットルの透明ゴミ袋に背中のリュックをぶち込んでしっかりと口を結ぶ。
そして最後はタオルで椅子をしっかりと拭いて、オレたち親子は、雨の中、椅子に座った。これならいくら雨が降ってもぬれることはないし、座席の下に放り込んだ荷物の心配もいらない。
「となりのトトロ」で五月とメイがお父さんの帰りを待ってバス停にたたずむシーンがあったが、ちょうどあんなてるてる坊主の格好となって、オレたちは椅子に沈んだのである。完璧なフォーメーションだよな、とオレと息子はハイタッチだ。
さて、ゲームが始まった。ハイラインでパスをつなぐのが千葉のサッカーである。決してバイタルには侵入しないでパスをぐるぐると回すという不思議なサッカーを得意とするチームだ。よってポゼッションでは圧倒されるのだが、ちっとも怖くない。何しろゴールから遠いところで一生懸命にパスを回して「どうだ」といばっているアホみたいな戦術だからである。放っておけばよろしいのだ。まさしく犬の遠吠え。
そんな犬に襲いかかったのが、田中達也36歳である。ペナ外、なんと30メートルの弾丸ミドルをたたき込んだのだ。3400人は歓喜だ。なにしろ開幕戦の京都戦は0-0の引き分け。今シーズン初ゴールが田中達也なのだから、爆発しないわけがない。
まあ、36歳がスタメンでチーム初ゴールというのも問題と言えば問題なのだが、田中達也は毎年春先は絶好調なのだ。ゴールデンウィークまでゴールを決めまくって、その後ピタッと消えてしまい。そして秋口にまたちょろっと出てくる。まさしく新潟の風物詩。春先限定のスタメンとして結果を出してくれればそれでいいのだ。
そして後半になって2点目を入れたのが、高木である。えーと、昔、中日ドラゴンズに高木守道という内野手がいましたね。ハゲの。その次男がアルビレックスでサッカーをしているのです。この高木が、テクニックはあるし、一生懸命なのだが、なぜかゴールを決められない。昨年は得点ゼロ。正直、プレーぶりも微妙で一年で移籍してもおかしくないと思っていた。
そんな崖っぷちという自覚もあったのだろう、オフに相当体を絞ってきたようで、2年目の今年は見違えるような体のキレ。そして今日の得点となったのである。
アルビレックスに移籍して2年目で初めてのゴールだ。田中達也に続いて応援席が爆発しないわけがない。
そして、高木が本当に嬉しそうなんだよなあ。両手で3本指をクロスさせて、何のことかと思ったら、背番号33と、3月3日という意味だったというのを後で知った。しかも今日が結婚記念日だそうで、なんとも素晴らしいグランドスラム。大喜びなのもわかるわ。チームの選手が笑顔を爆発させているのを見るのは、本当に嬉しい。いつも頑張っている選手が結果を出して満面の笑顔になると、こちらも幸せマックスだ。こんな笑顔を見るためにサポーターをやってるんだなあと、改めて実感する。この喜びは代表チームを見るのとはまた違う醍醐味だ。高木、よかったなあ。やっと結果が出せた。
こういう苦労人はチームでも好かれるから、チームメイトにボコボコに祝福されていた。
この高木のゴールを引き出したのが矢野貴章である。とにかく体が強くて、ペナ内で体を当てられても倒れない。この強さは大きな武器だ。そして、高木に続く3点目を入れたのも、この矢野貴章。2-1と追いあげられたときに入れてくれた1点で、勝利を決定づけたものだった。こういう具合に、どうしても欲しい時に得点してくれるのは本当にありがたい。大黒柱である。
そしてなんとロスタイムに決めてくれたのが、新井君。大卒1年目の新人。というか1ヵ月前まで就職すら決まっていなくて、アルビレックスの練習に練習生として参加していた新人だ。それが開幕スタメンを果たし、2戦目で初ゴールというシンデレラストーリー。はっきり言って逸材である。
デビューの京都戦ではちょっとびっくりした。170センチちょっとのこんな新人に最終ラインを任せて大丈夫なのかよと誰もが思ったのだが、なんというが実に落ち着いたプレーぶりで、ポジション取りもちっとも慌てない。素晴らしいのはフィード力である。戦況を読んでのことだろうが、流れを一気に変えるフィードを最終ラインからズバズバ通して、へえーっと驚いた。
出身は北沢中学というから東京の世田谷で、大学が新潟の三流大学。練習生として参加していて、もしアルビレックスへの加入が決まらなかったら今頃はフリーターとしてコンビニでバイトしていただろう。
そんな滑り込みだったからだろう、家族は大喜びだったようで、開幕の京都戦に東京から駆けつけ、試合後にはお母さんがチームの選手たちに「息子がお世話になります」と挨拶して回ったらしい。そんな選手だから、チームの誰からも愛されて、今日の初ゴールの後はチームの全員にボコボコにされていた。いやあ〜、いいシーンだったなあ。新井君、逸材だ。
弟がラインしてきたように、この新井君と戸嶋、そして本間至恩の3人はアルビレックスの至宝である。できればこれに渡辺タイキと渡辺新太を加えたい。新井君あたりはすぐにレッズが目を付けそうなので、できれば今のうちから契約でがんじがらめにしておくのだ!
というわけで、終わってみれば4-1の大勝利。堂々のハルヲスイングである。
ハルヲスイングとは、アルビレックスが勝利したときにサポーターと選手が肩を組んで高らかに歌い上げる勝利の雄叫びだ。原曲は三波春夫の「世界の国からこんにちは」。あのメロディーに乗って「にいがったー、にいがったー」と吠えるのだ。オレはやっと現地でこれを歌うことができて最高だ。
雨は相変わらず降り続き、ビニールがっぱにくるまってびくとも動かない完璧なフォーメーションで耐え忍んだが、この大勝利で寒さも感じない。反対にホーム開幕戦に無様な負け試合となったJefのサポーターは、この冷たい雨が骨身にしみて、選手に大ブーイング。2戦目だというのに早くも集会だそうである。ひゃ〜、あの監督を変えない限りダメだよ〜。このままじゃJ3もあり得るよ〜。
こんな勝利は久しぶりだなあ。しかも、いろいろとチームの状態がよくて、この先、もっとよくなっていくことが十分に見えている。開幕2試合を終えて、あれ、ちょっと待てよ、と思った昨年とは大きな違いだ。 そんな楽しみな今年のシーズンだが、息子が受験生活に突入なので、現地での応援は今日が最後である。
もっと見てもいいんだぞと言ったら「いやあ、やめとくわ」と息子自身が決めたことなので、今年はこれで終わり。あとはテレビでの応援だ。こういう判断を自分で下せるのが、息子のえらしいところだたと思う。たいしたもんだ。
それにしてもいい勝利だった。高木が嬉しそうだったなあ、新井君は逸材だよなあとゲームを振り返りつつ、ネットで流れるネタを拾っては交換しながら、蘇我からの2時間近く、電車を乗り継いで帰ってきたのだった。


2019.03.02
「今年はバーミヤンが来る」と言われている。
バーミヤンとは何か。そうである。あの格安中華ファミレスである。
先日も昼のワイドショーで特集されていて、何よりもその格安ぶりから人気沸騰。昼間っからベロベロになっている人続出とのことである。
ベロベロ? ということは飲めるということか。
そうなのだ。日高屋や吉野家といった底辺飯屋でちょい飲みが盛り上がっているが、バーミヤンでは、ちょいどころかガチ飲みが増えている。件のワイドショーでも「プロジェクトが終わったので、早く切り上げてメンバーと打ち上げに来ました、がははは」と笑う、SEチームらしき団体のリーダーが映し出されていた。
ならばオレも行かなくてはなるまい。
そう考えて本日の晩飯は隣の駅のバーミヤンに出かけた。家族は自転車、オレは飲むので徒歩である。
「バーミヤンが来る」と言われているから満席覚悟で出かけたのだが、案に相違して待たずに入れた。奥の4人席を確保、すぐに餃子を頼む。
今、バーミヤンは餃子祭りで、チーズのせとかさっぱり水餃子とか竹炭入りとか、いろんな企画ものを提供している。とりあえずそれらの餃子全部とドリンクバー、そしてオレは生ビールを頼む。
そうである。生ビールは6時までならなんと200円である。しかも6時以降は、1杯目が450円なのに2杯目以降は399円だ。つまり2杯目の方が安い。これはガチで飲めと言ってるようなものである。
餃子が来た。けっこう旨い。中でも一番旨いのがスタンダードな普通の餃子。12個入りの皿が449円だから1個37円という格安だ。それでいてけっこう旨い。うーむ、とうなる。
オレは、紹興酒に移る。驚くべきことに紹興酒は、なんとグラス1杯100円なのだ! バーミヤンではワインも常時100円。そんなに旨い紹興酒ではなかったが、それでも100円という値段にびっくりして酔ってしまうのだ。ちなみに紹興酒はボトルでとっても999円。焼酎の黒霧島に至ってはボトルで1299円と激安。しかもボトルはキープできるというのだ。呆れたもんだ。
炒め物を食って、息子はつけ麺で締めて、ヨメは杏仁豆腐をデザートに頼んで、オレはもちろんベロベロで、家族4人で7000円。うーむ、とおるちゃんより安いではないか。
さすがバーミヤン。恐るべしである。


2019.03.01
娘の塾通いが最終日を迎えた。送迎がてら、父親として先生方に、お世話になりましたと挨拶する。
息子が小4になった時に通い始めた塾で、続いて娘が通い始め、中学受験に成功した息子は小学校卒業と同時に塾も卒業したが、中学受験をしなかった娘は小学校卒業後も引き続き通い続けたのだった。
進学塾ではない。地元の小さな塾である。自宅から一番近かったこと、安かったことから選んだ塾だった。
もう一つの決め手は、個別指導ではない、ということだった。個別指導って、耳の響きはいいけれど、要するに縁もゆかりもない誰かに子供の将来を託す、ということだろ。それはどうなのさ、だったら親が責任持って個別指導した方がいいんじゃね? という考えがヨメと一致し(こういう様々な価値観が一致するかどうかが夫婦にとってとても大切ではないかという気がする)、行かせるなら教室型の塾がいいということでここを選んだ。どうせなら友達と一緒にわいわいやった方が楽しいべ。
そもそも我が家では塾なんて行かせる気はなかったのだ。息子の中学受験もまったく想定していなかったのだ。幼稚園時代、アフタースクールのような時間に外部の講師から「息子さんはぜひ受験させるべきです」と強く言われたけれど、いやいや、うちはそんな気はまったくないです、父親は私立文系ですし、母親は同じ私立の理系ですし。
だが、息子はどうも勉強そのものが好きで、算数の新しい数式を教えてやったら「面白い面白い」と大喜びで計算を続けるし、以後の本を買い与えれば一人でルールを覚えて打ち始めるし、サッカーが好きだからサッカークラブに入れるかという同じ考え方で勉強が好きなら勉強をやらせるかと思い、そして一番近所の塾でいいかと決めたというわけだ。
そんな具合に特別な志があって通い始めた塾ではなかったが、案外居心地はよかったようで、息子も娘も毎回楽しそうに通い続けた。
一度、保護者面談という席に出て、ちょっと圧をかけておくかと考えて、先生、うちの息子は東大ですから、わかってますね、東大ですから、とたたみかけたことがある。あとで先生が「旦那さんは東大の出身ですか」と聞いてきたらしいが、ヨメが「いいえ、三流私立文系です」と答えたらずっこけたそうだ。わははは。以来、オレには面談への出席禁止が家族から言い渡されたのであった。
それはともかく、10年近く通い続けた塾で、息子も娘も希望の高校に入学できたのだから、指導には心から感謝である。ありがとうございました、と深く頭を下げた。
子供たちのだいたいの数と月謝をかけ算すれば月の大まかな売上げが想像できる。そこから駅前立地の家賃を引いて、光熱費を引いて、教材費などを引けば、いくらも残らないだろうというのも見える。そんな中で先生方は投げ出すことなくずっと指導を続けているわけで、塾に携わる人たちってすげえなあと感心する。志が支えなのだろうな。
月水金の夜の塾通いで、なるべくオレがクルマで娘の送迎をしていた。娘はルーティンにやかましく、自分の中にいくつも決めごとを持っている。送迎のクルマの中でも、行きはこの曲、帰りはこの曲と決めていて、勝手に曲を流すのは絶対に許さなかった。帰りに流れるのはきまって「マイ・ウェイ」。映画SINGでネズミのキャラが歌っていた日本語バージョンのサントラである。
帰り道、いつものように「マイ・ウェイ」を流しながら、「挨拶に付き合うわ」といってわざわざ娘の迎えに同乗してきた息子と一緒に、これまでの塾での日々を思う。もうこの時間にこうして「マイ・ウェイ」を聴くこともないのだろうなあ。こうしてまた一つ、家族の歴史が動く。



2019.02.28
朝一番で取材仕事に行く。集合場所は渋谷のボロいビルだ。
現地に着いたらオレが一番。当然である。オレは何でも一番がいいのだ。たとえ時間を守って到着したとしても先に誰かが着いていたら「お待たせしました」と頭を下げねばならないではないか。オレはそんな頭は下げたくない。だから約束より早めに行動して確実に一番を取りに行く。
渋谷のボロいビルだというのに、入り口には若い女子が立っている。リクルートスーツが初々しい。就職活動なのだろうか。ピチピチである。かわええ。
約束の時間になってやっと客が現れた。オレが先に来ているので当然「お待たせしました」と頭を下げられて気分がいい。と思ったら、例のピチピチが駆け寄ってくる。なんと、今日の取材仕事に同行するのだそうだ。聞けば4月に入社予定の新入社員で、まだ学生なのだけれど、研修の一環としてこうして時々同行しているのだという。
くっそう、オレが一番じゃなかったのか。悔しさを内に秘めて、しかし、ピチピチが同行するのはとても嬉しい。同行と同伴を間違えそうになる。
取材が終わるとピチピチが「すごいですう、すごい勉強になりました♪、質問力がすごいですう」とオレを潤んだ目で見上げる。大変に気分がいい。
こうして今年も冬が終わりを告げるのだった。明日から春!


2019.02.27
ベトナムに国際電話をかけ、現地で長く働いている日本人にインタビューをした。ベトナム人を率いて、プロジェクトのリーダーとして15年以上頑張っている人である。
部下のベトナム人とのコミュニケーションはどうしているのかと尋ねると「英語でなんとか」という返事だった。続けて「というより、フィリピンでもタイでも英語でなんとかなります。一番なんとかならないのは日本と韓国なんですよね」とのことであった。
耳が痛い。
確かに「Youは何しに日本へ」を見ても、どこの国の人も上手に英語を話す。流ちょうというのではなくて、上手に英語でコミュニケーションしているという印象だ。見るたびに、いつも、ほほうと感心してしまう。どうも英語コミュニケーションの分野でも、日本は世界の流れから取り残されつつあるようだ。
英文科を出たのだから英語でのインタビューもバリバリこなせれば格好いいのだが、聞くのがやっと。いつだったかインド人を囲んで全員が英語でコミュニケーションするという場に居合わせたのだが、インド人がつまらないギャグを言うたび全員がお追従のように笑い(インド人が役職者)、オレは半歩遅れて笑うという調子だった(そんなに面白くないギャグなんだがな)。それはそれでちょっと居心地が悪かった。
案外、英語でのコミュニケーションが上手いのはエンジニアである。ネットで英語の技術資料に触れる機会が多いのに加え、技術用語は世界共通だったりするものだから、エンジニア同士でなんとか話を進めているうちに自然とコミュニケーション力が磨かれていったようなケースが多い。例えば幕張メッセや国際会議場などの展示会をのぞくと、説明役の作業服を着たおじさんが、外国人の質問に対して堂々とブロークンな英語で答えているのを目にする。流ちょうではなくて、要は中身なんだということが実感できるシーンである。
そういえば最近では東海道新幹線の車内アナウンスで、日本人の車掌がたどたどしい英語で話すようになった。照れくさそうに話すやつ、英語風の発音を意識しすぎて妙に巻き舌になってるやつなど様々で、実に面白い。ぎこちないことはぎこちないのだが、発音などは気にせず、要は自分らしく堂々と話すことが基本だと、改めて気づかされる。中にちらほらと日本人発音ながら自信たっぷりの英語もあったりして、拍手したくなる。
上手く話すのではなくて丁寧に話すことがコミュニケーションの基本。英語もそうなんだと思う。


2019.02.26
夕方、八丁堀まで行った。帰り道に、ちらっと串焼き屋に立ち寄った。一人である。
別に行きたかった店ではなく、ただ軽くどこかで飲んで帰りたいという気分だったのだ。店なんて別にどこでもええやんで、という気分である。最近は。
一人客が多い店だった。引き戸を開けて入った瞬間、あ、こりゃダメだと直感した。何というか、店員の対応や店のたたずまいや、なんとなくそういう空気みたいなものってあるじゃん。飲み屋って、店に入った瞬間、そういうのって感じるじゃん。あ、こりゃダメだ、と。
ま、いいや。ただ軽く飲んで帰りたいだけだから。
適当に焼きトンなどを頼み、ホッピーを2杯飲んで、2700円。安くない。だが、ここは練馬区ではなくて中央区。都心である。妥当な金額だろう。バイトの姉ちゃんに、ごちそうさまと伝えて足取りも軽く店を出る。 最近は飲むといってもこんな具合。そもそもあんまり外で飲まなくなったし、飲んでも別にどこでもいいや、というこだわりのなさ。要するに面倒になったのだな。以前、魚せいに通ったように、行きつけの店に足繁く通うということもしなくなった。面倒なんだよな。
一番楽しいのは、気の合う仲間と明るいうちから飲み始めて7時ぐらいに切り上げるというパターン。ちょうどカメラマンのヨシダさんと「久しぶりだねー」と言いながら適当な焼き鳥屋で飲むような時。
飲まなくなったというのは、いや、家では相変わらず飲んでいるのだから、外で飲まなくなったというのは、老いなのだろうか。否定はできないな。外で飲むより家で飲むほうが楽だし、楽しいのは事実だし。
まあともかく、こんなどうでもいいことを書き連ねるのもどうかと思う。そういや、飯田橋の鳥よしもずいぶんと行ってないな。たまには寄るか。


2019.02.25
京都のホテルで目覚めたら、東京の中央線・総武線が止まっているというニュースだ。国立大学の入試の日なのでえらこっちゃと、アナウンサーが伝える。
水道橋の線路脇で受験の日の午前4時に火災、ということで即座に組合の犯行と断定。水道橋という地味に逃げ場のない急所、午前4時という始発の直前というタイミングは、こんなにどんぴしゃでそんなことが起きるわけがないという意味で内部犯行を決定づけるし、さらに受験日ということで実害の割にはインパクトの大きい日を選んだことは報道の目をきちんと意識していることをうかがわせる。弱体化が進んで解体寸前のJR東日本の組合は、それゆえにかえって先鋭化が進んでいる。新年度前というタイミングも、何らかのメッセージ性を感じさせる。
などという鋭い分析を、旅先の狭いベッドの上で行って、お約束の朝食ビュッフェだ。京都なのでおばんざいがメインであるが、おばんざいって要するにお惣菜のことだから、どかーんとハムエッグとか、シャキッと鮭とか、そういう柱に欠けるんだよなあ。でも、旨かった。旅先の朝飯って、なんでこんなに旨いんだろうね。今日はビジネスホテルだけれど、旅館だと朝飯のうまさは格別だ。最高に好き。
メシを食った後、昨夜に引き続き新撰組の旅に出かける。きっと受験生と親だと思われてるぜと言ったら息子は「あいたたた、それじゃあそれらしい振る舞いをしないと」とちゃんとぼけてくれたが、そんな息子も面倒くさがらずに新撰組の旅に付き合ってくれる。今日も息子のテーマは、京都人のいけずのようで、壬生寺にもいけず石を発見して喜んでいる。
そうである。昨日は閉館していた壬生寺も、今日は朝からちゃんとオープン。早速乗り込んでみる。受付のような場所に行くと、おばちゃんが入館料は200円だというので、高校生料金100円と合わせて300円を払い、中に入る。そこにあるのは壬生塚だ。
新撰組の連中の墓はあちこちに散らばっていて、近藤勇や土方歳三なんかの墓は東京にある。この壬生塚にあるのはあまり有名じゃない新撰組の連中の墓だ。メジャーなところでは芹沢鴨と平間重助の墓がしょぼく一つにまとめられている。このしょぼさは、やはり内部抗争で処刑されてしまったという負の歴史からくるものなのかなあ。近藤勇の胸像を前に写真を撮る。
と、傍らを見れば「新撰組の歌」という碑が建っている。歌手、三橋美智也。ボタンがついている。
「おお、ということは」と息子が舌なめずり。オレも、おお、まさに、と首肯する。月曜の穏やかな朝、午前9時。他に人影のない寺に、真っ青な空。大喜びで息子がボタンを押すと、たちまち碑からは三橋美智也の歌う「新撰組の歌」が流れ出したのであった。イントロが長い。実に長い。なんだ、カラオケかよと、オレと息子は一緒に歌い出したのだが、一番が終わったと思ったらようやく三橋美智也の歌う一番が流れ出してきてずっこけたのだった。
まあ、よい。京都では新撰組も産業だ。
入るときに通った受付に立ち寄ると、そこは土産物コーナー。つい、どれどれと足を止めたらエラい目に遭った。受付のおばちゃん2人がわらわらと寄ってきて、あれ買えこれ買えという営業が始まったのである。ほとんど中国の観光地。まあ、よい。京都では新撰組も産業だ。温かく見守りたい。というわけで、オレは新撰組の連中の名前が入っている八つ橋と、斉藤一と刻まれたストラップを買ったのだった。
壬生寺の次は、向いの八木邸である。
壬生寺は新撰組誕生の地。八木邸は、近藤勇なんかが寝泊まりした家である。旅館でもなんでもなく、単なる普通の民家。新撰組の連中が勝手に押しかけ、勝手に寝泊まりしたという、とんでもない場所だ。今の時代に置き換えれば、どこかから流れてきたヤクザの一派が勝手に家に上がり込んで寝泊まりし、メシを食わせろ、洗濯をしろと傍若無人に振る舞ったのに等しい。よくもこんなことがまかり通ったものよ。それを黙って受け入れて、一緒に生活を続けた八木家というのは、いったいどういう神経をしているのだ。
この家では芹沢鴨の暗殺が行われた。新撰組最大の謎とされている事件である。この暗殺事件では3人くらい斬り殺されたのだが、驚くべきことに八木家はそのまま家に暮らし続けたのだ。いや、3人も家の中で殺されたんだから、普通ならそんな家に住めないだろう。当たり前の神経なら引っ越して、家を壊し、駐車場にでもするはずだ。だが八木家は駐車場にはせず、3人が殺されたその家に暮らし続け、床の間だけは血しぶきで汚れてしまったので造り直したけれど、残りはそのままにしておいたのである。そして、3人が殺された部屋でメシを食い、子供を育てのだ。芹沢鴨が暗殺されたときに刀でつけられた傷というのが今も残っているのは有名な話で、オレも鴨居のその傷を見ることができた。この傷をつけたのは誰だ。沖田総司だったのか。
そんな傷が生々しく残る部屋で子供を育てたとは、とても考えられない話だ。「一体どういうことだ、八木家はおかしいではないか」と息子も首をかしげ、貧乏で建て替えられなかった、後世の観光資源になると確信した、などと2人でいろいろと理由を考えたのだが、まあ、相当の変わり者だったんだろう、という結論で落ち着く。芹沢鴨暗殺事件が最大の謎と言われるが、本当の謎は、なぜこんな殺人現場に八木家は暮らし続けたのか、ということだな。
案内役のおばちゃんの説明を、座敷に座って聞いていたら、なんとオレの座っていた場所が、暗殺時に芹沢鴨の寝ていた場所そのものだった。浅田次郎「輪違屋糸里」では、この暗殺の時、庭に潜んだ沖田総司が室内をうかがうと、糸里と目が合ってしまった、という描写がある。とても印象的なシーンだ。そのシーンを思い出しながらオレは庭を眺め、おお、この庭から沖田総司がこっちを眺め、そしてここに芹沢鴨が寝ていたのだなあ、と感動する。
八木家、相当の臨場感で非常に興味深かった。
興味深いのはいいけれど、説明が終わって振る舞われたのが、和菓子。あんこが苦手な息子は一口かじって「げげっ、あんこだ」とのけぞり、仕方なくオレはその食べ残しも食ったので、朝からあんこ二つも腹に収めて、胸焼けしたのである。芹沢鴨のたたりか。
面白いのは、八木邸と同じように新撰組が勝手に乗り込んできて居座った民家が目の前にあって、その前田邸も同様に今も子孫が暮らしているのだが、こちらはまったく公開していない。家の前には「立ち入り禁止」の大書と防犯カメラ。かつて新撰組に乗り込まれて大いに迷惑したときの思いを受け継ぎ、子孫は、今は新撰組ファンに乗りこまれてなるものかと強力なバリアを張っているのだった。
さて、壬生寺、八木邸のあとは、次の拠点となった西本願寺に向かう。そうである。昨夕、息子が職員通用口に足を踏み入れたら警備員が電光石火の早業ですっ飛んできたという寺である。
この寺がでかい。実にでかい。巨大だ。ちょっとたまげた。
そして、どこにも新撰組の痕跡がない。土産物にもそれらしいものはなく、解説にも新撰組の「し」の字もない。広大な境内を歩きながら息子がネットで調べてようやく発見したのは、敷地の隅っこにある建物。どうやら、あそこが新撰組の中期の拠点だったというのだ。「あそこが」というのは、つまり近寄れないようになっていたのである。というか、人目に触れさせないようになっていて、工事のプレハブなんかで隠されているのだ。
新撰組は京都の産業である。だが、拠点であったにもかかわらず西本願寺には一切その痕跡がない。いったいこれはどういうわけだ。息子と2人で考えたのは、要するに西本願寺にとってみれば新撰組は黒歴史で、なかったことにしてしまいたいのでは、ということだある。「確かに江戸の田舎からやってきた正体不明のヤクザが勝手に居座って剣術や砲弾の練習など好き勝手やらかしたわけだから、西本願寺にしてみれば迷惑極まりなく、そりゃあ記憶から抹殺したいだろうな」と息子も納得。「ひゃ〜、陰湿だなあ」と大喜びだ。 なお、西本願寺前の仏具屋では、店の前の路上で、何でも半額のワゴンセールをやっていた。その中にあったのがオレンジ色の数珠。おお、これは! 息子とオレは大喜びでその数珠を買い求めた。「プラスチックですから安いですよ〜」と店主が言うとおり、なんと400円だった。400円の数珠、しかもオレンジ! 嬉しくなったオレは、息子に、オレの葬式ではこれを使ってくれと頼んだのだった。
さて、最後は新撰組最後の拠点である。
江戸の半グレに乗り込まれて大迷惑をした西本願寺では、とうとう辛抱できなくなって、「お願いだから出て行ってくれ」と新撰組に頭を下げる。それを聞いた新撰組は「出て行ってもいいが、カネを出せ」と開き直る。ひどい話だ。ヤクザよりひどい。それでも西本願寺は「カネならいくらでも出す、頼むから出て行ってくれ」の一点張り。この交渉に当たったのが、浅田次郎「壬生義士伝」の主人公で、日本中の中年男性を涙させた吉村貫一郎だった。カネに汚く、ドケチと評判だった吉村貫一郎はまさに適役。呆れるほどの大金を西本願寺からふんだくって、そして新撰組は京都駅近くに豪勢な屋敷を建てて転居したのである。
その最後の拠点は、もはやない。大きなホテルの敷地の一角に、小さな碑が残るのみである。そのあまりにしょぼい碑を見つけて、そして新撰組の足跡をたどるオレたちの旅は終わったのだった。
ああ、面白かった。
新撰組なんてものが近くにあったら、そりゃあ確かにひどい迷惑だ。そめあまりにめちゃくちゃな言動が、いや、思想そのものもめちゃくちゃなのだが、そうしたデタラメさがなんとも言えずに面白いのだ。知れば知るほど、ダメだろ、それと思わずにいられず、要するに対岸の火事というか、他人の喧嘩というか、そういうデタラメさを見る面白さが新撰組の面白さだ。
加えて京都という、いけず石に象徴される意識高い系の街で、「どすえどすえ」と気位ばかり高くしている連中の中で、そうしたデタラメをやり尽くしたというのが面白い。そんなデタラメに輪をかけて無茶だったのが、あの八木家ということが今回の一番の発見だった。
電車が止まって懸念された受験も多くの大学では予定通りに行われたようで、その試験と同じ問題を当日の夜に同じレギュレーションで解くという模擬試験を受ける息子と池袋で別れてオレは家に帰り、斉藤一のストラップをスマホに無理矢理ぶら下げてみた。壬生寺と西本願寺では受験生活が始まる息子の来春の武運を託した。きっと新撰組の連中も、息子の闘いを応援してくれるに違いない。
いけず石の前でにこにこと嬉しそうに写真に収まる息子の姿を眺めながら、「新撰組の歌」を歌いつつ、斉藤一のストラップを振り回すオレだった。


2019.02.24
アルビレックス新潟がJ2に落ちて2シーズン目であるのだが、サポーターは実はあんまり悲しんでいない。というのも、J2ならJ2で、いろんなとこに応援に行けるからだ。特に今年は琉球がJ3からJ2に上がってきたので、沖縄旅行のチャンスである。新潟では早くも沖縄行き航空券の争奪が始まっているそうだ。
オレも行きたいのだが、今年は息子が受験生なので、遠出は控えるつもりである。それでも1シーズンに一度は遠征しているので、せめて開幕戦ぐらいはと、京都に行くことにした。とても楽しみにしていたその京都行きが、今日である。
7時過ぎの新幹線で京都に向かう。西京極スタジアムだ。
キックオフは14時なのに、どうして7時の新幹線で京都に向かうのか。それはゴール裏は自由席なので、いいポジションを取るためには、開場の2時間前には着いておきたいからである。案の定、10時過ぎに西京極に到着したら、もう200メートルほどの待機列ができていた。アルビレックスサポーター、熱いというか、ちょっとおかしいのではないか。オレも含めてであるが。
新幹線の車中では、息子はずっと寝ている。無理もない。昨日も5時に起きてディズニーランドに行き、帰ってきたのが24時近くだったからな。寝不足だろう。高校生の春はディズニーランド。絵に描いたような休日だ。もうオレが子供たちとディズニーランドに行くことはないだろう。ということは、もう一生、ディズニーランドに行くことはないということだ。ホッとしたような、寂しいような。
さて、西京極スタジアムであるが、14時のキックオフで2019年のシーズンが始まった。冬が過ぎ、サッカーが帰ってきたのだ。サッカーはいいなあ。
ゲームは0-0の引き分けである。いろんな見方のできるゲームだった。右に左に大きく開く相手の揺さぶりにも動じず、0点に抑えた守備は評価できる。攻撃は噛み合っていないところが目についたが、可能性大いに感じられた。少しずつ調整することで爆発するのではないかと思う。何よりも一番の収穫は大卒新人の新井君だ。なんと先日のキャンプに練習生として参加していた新卒選手で、本人は就職も決まってなくて、もちろん他のチームも完全ノーマークという選手。それが試しにキャンプに参加してみたら「いけるんじゃね?」ということで選手登録。しかも開幕戦スタメンというシンデレラストーリーだ。とはいえ、オレも含めてサポーターは新井君Who?状態。顔も知らなくて、おいおい、大丈夫かよと思いながらの応援だった。ところが、これが実に素晴らしく、特にゲームの流れを一気に変えるフィードを二度三度と決めて見せて、ほほう、と驚いてしまった。こんないい選手が無名だったとは。拾いものと言ったら失礼だが、まさに原石を掘り起こしたという感じだった。今後楽しみである。
終盤、京都は最終兵器の闘莉王を投入してきた。闘莉王はもうまともに走れないが、ゴール前に立たれるとやっぱり怖い。あの身長と技術は恐怖だ。そんな終盤のパワープレーでも、新井君は驚異のジャンプ力で自分より背の高い闘莉王よりはるかに高く飛んで完全に押さえ込んでしまった。痛快である。
ゲームを終え、京都市内のホテルに向かう。そうである、一泊である。
J2なのでゲームは日曜に行われる。そのためほとんどのサポーターは土曜日に京都入りして観光した後、日曜のゲーム後は速攻で帰って行く。
「自営業の父親と、入試の採点業務で学校が休みの都立高校生という組み合わせは最強だぜ」と息子が言うように、オレたちは世間の流れに逆らって、日曜にゲームを見て、月曜に観光して帰るというプランにしたのだ。ふふふ。
ホテルに荷物を置き、晩飯まで時間があるので、ちょっと観光することにする。今回は新撰組の跡地を巡る旅なのだ。なにしろオレは新撰組オタク。一番のお気に入りは斉藤一なのだ。
まずホテルから徒歩5分の壬生寺に行く。新撰組が最初に拠点とした場所だ。5時を過ぎていたので門が閉まっている。残念。続けて八木邸に行く。新撰組が寝起きしていた民家だ。ここも5時を過ぎているので観光案内は終わっている。仕方ない。
と、息子が「おおっ、いけず石だ!」と歓声を上げた。いけず石。そうである、京都人の陰湿さを象徴するのが、いけず石なのである。
京都の街並みというのは、大変に美しい。軒を連ねる町家の間の細い路地を歩いていると、京都はええどすな〜という言葉が自然に口をついて出てくる。だが、その路地を曲がろうとして、ふと目を足下にやると、曲がり角にはなぜか不自然に大きな石が置いてあるのだ。これが、いけず石。
京都の路地は非常に狭いためにクルマが曲がるときに家屋をこするという小さな事故が頻発する。それを防ぐために敷地の角に石を置いてある。そのためクルマは角を曲がろうとすると石にボディをこすってしまうが、家は平気というわけだ。
「おお、都市伝説かと思ったら本当にあるとは」と息子は大感激だ。しかも、あの家にもこの家にも、曲がり角にはやたらと置いていある。「おおおお、なんと陰湿な京都人が」と息子は大喜び。そんな息子といけず石を、オレは何枚も何枚も写真に収めたのである。しかも中には、石ではなくて真っ赤なコーンを置いている家もあって「おおお、いけず石じゃなくて、いけずコーン!」と息子は仰天。古都・京都もこうして少しずつ変革の道を歩んでいるのだ。変革しても陰湿さは変わらないのだが。
なお、いけず石については、先年、あのコミケで「人が机にガンガンぶつかってくる」ことへの対処法として、机の角にペットボトルを置くと人がぶつからなくなる、という発明があった。これは、まさしくいけず石の応用。考えたやつは天才か、京都人か。まあいいか。
さて、壬生寺と八木邸が閉まっていたので、オレたちは次に島原大門を目指す。新撰組の連中がよく遊んだ花街だ。その島原大門の近くに古い長屋のような建物を発見。見たら、なんと輪違屋という説明文がかかっていた。
おお、輪違屋かっ、ここがっ。今度はオレが一気に興奮する。花街の女たちが寝起きしていた建物で、芹沢鴨の愛人のお梅、平間重助の恋人・糸里もここに暮らしていたのだ。その輪違屋が突如目の前に出現し、オレは激しく感動したのである。浅田次郎の「輪違屋糸里」を振り返りつつ、オレは、おお、ここが、ここが、と立ち尽くすのであった。
そして、その輪違屋の門には大きく「観覧謝絶」の文字が。それを見た息子は「うひゃー、陰湿っ」と、京都人のいけずぶりにさらに感動するのである。改めて言うまでもないが、京都は見るところ、来るところ。決して住むところではない。京都で家の前を掃除すると、お隣さんからは「おやおや、自分のところだけですか」と言われ、それではと、翌日は林家の前も掃除したら「おやおや、余計なことを」と言われる。そんなエピソードを示しながら、息子は京都の陰湿さに大喜びなのだった。
かつての花街、島原の大門を眺め、そして続いてオレたちは西本願寺を目指す。新撰組はメンバーが増え始めて壬生寺が手狭になったので、西本願寺に拠点を移した。つまり中期の新撰組のすみかが西本願寺なのである。新撰組というのは、まあ、いろいろと脚色されて描かれているけれど、考えれば考えるほど、ろくでもない集団だった。ほとんどヤクザ。半グレ集団。ヤカラ。しかも京都の人間でなく、多くが江戸からやってきた田舎ものである。そんな乱暴な田舎ものの半グレが好き放題していたのだから、さぞや気位の高い京都人は迷惑しただろう。あげくに、狭くなったから今日からここに住むぜ、と勝手に西本願寺に乗り込んで、あげくに訓練だとばかりに大砲をぶっ放したりしていたのだから、むちゃくちゃな話である。どれだけ西本願寺が迷惑したか、その迷惑ぶりを、オレたちは翌日、知ることになるのだった。
だが、今は日曜の夕暮れ。「観覧謝絶」の札こそなかったが、やっと見つけた西本願寺は門がピタッと閉まっている。今日の営業はもう終わりのようだ。うろうろとしていたら職員の通用門を発見。息子が「ここからいけるのかな…」と一歩足を踏み入れたら、電光石火の早さで警備員が飛んできて「今日はもう終わりですよ」とオレたちに注意するのであった。
例の、いけず石を角に置いた家では、クルマがいけず石にボディをこする様子を、2階の窓の隙間からこっそりとのぞいているのである。そして、うひひ、しょうもな、アホや、とほくそ笑むのである。その同じ精神で、西本願寺の警備員はどこからか薄目を開けてオレたちの様子をうかがい、そして電光石火のスピードで飛び出してきたに違いない。
ああ、やっぱり京都は見るところ、来るところ。住むところではないなあと、オレたちは繰り返すのだった。 街もだいぶ暮れてきて、オレたちは予約していた店へ行くために、先斗町を通り抜ける。有名な歓楽街だ。一見さんお断りの、とても高そうな店が並んでいる。こういう店が、ぶぶ漬けを出すんだぞ、と息子に教えたら、息子は「おお、ぶぶ漬けっ! 陰湿っ!」とまた大喜びするのだった。
ぶぶ漬けとは、お茶漬けのことだ。京都で「そろそろ失礼します」と挨拶すると「ぶぶ漬けでもどうどす?」と言われる。これを真に受けて「では、ごちそうになります」なんて言ってはならない。「ぶぶ漬けでも」というのは、「てめえに食わせるのは、お茶漬けぐらいでお似合いだよ。早く帰れ」という意味なのだ。遠回しにそんな言い方しかできない陰湿さこそ、京都ならではの味なのである。なお、大声でしゃべっていると「たいそう元気でいらっしゃいますなぁ、外で走ってきはったらええんちゃいます?」と言われるが、これは「じゃかましいわ、ボケ」という意味である。
先斗町にはそんなぶぶ漬けが似合いそうな高級そうな店が並んでいるが、しかし本筋をちょっと外れると、そこは外人向けに英語の案内看板を並べた店がずらり。その細い路地を、中国人、台湾人が肩をぶつけるようにして歩いているのであった。
さて、そうこうしているうちにオレたちは予約していた店に着く。なんと、池田屋である。そう、あの歴史に名高い池田屋事件の舞台で晩飯を食うという計画なのだ。なーに、池田屋っていってもたいしたものではない。なんと今は居酒屋の「はなの舞」なのだから。ぷぷぷっ。確かに、はなの舞の入り口には池田屋事件の跡地という説明看板が立っている。中に入ると、店員が新撰組のあの有名な青い法被を着ている。そして店内にはあの階段オチで有名な長い階段があり、新撰組の人形が刀を片手にすっくと立っている。
おお、これぞまさに池田屋。だが、いくら池田屋でも要するに、はなの舞。食べても飲んでもはなの舞。案の定、沖田総司のカクテルだの、新撰組の人気剣士たちの名前を使ったオリジナルカクテルとノンアルコールが用意されているだが、まあ、話のタネにと頼んでみたものの、半分も飲まないうちに、やっぱハイボール、やっぱウーロン茶と、次をオーダーしてしまったのだった。
帰りには法被を着て人形と写真を撮る。これでよいのだ。こうして新撰組を追いかける京都の夜は過ぎていったのである。


2019.02.23
Jリーグが開幕したから、サッカーの話題ばかりになるのは仕方ないのだ。今日は大分が鹿島に勝つというアップセット。つまり大金星。鹿島のホームで鹿島のサポーターが沈黙するのは、なかなか気分のいいものである。
大分には、小塚がいる。鹿島にはレオ・シルバがいる。そのほかにも、今日のゲームには昔の仲間がたくさん出ていて、ガンバの東口に湘南の大野にジュビロの大井に川又。横浜には松原がいて、鳥栖に移籍したばかりの原はちょっと見ない間にけっこうたくましい印象に変わっていた。
昔の仲間っていってもオレの仲間ではないのだが、それでもこうして各チームで汗を流して頑張っている姿を見ると、応援したくなる。これだけ人材を輩出しているのだから、Jリーグはアルビレックスが支えているようなものだな。
しかし、あのチーム、松本だけはどうしても好きになれないな。何が嫌いって、あのサポーターの間抜けぶりがイヤだ。浦和のサポは馬鹿だし、鹿島のサポはアホだが、松本のサポは底抜けに田舎者の間抜けだ。この3チームのサポを、Jリーグ3馬鹿サポーターと認定しよう。
こういう罵り合いをするところもJリーグの素晴らしい点である。わはは。
さて、京都に出発!


2019.02.22
今日は朝からオレの遊び歌バンド・たんさいぼうのライブである。性懲りもなく、今年も続けるのである。 何かの間違いで純烈のようになって紅白に出場するとも限らない。その場合、ベースのアンドウくんが問題を起こして脱退しないとも限らず、オレがリーダーとして記者会見しないとも限らない。よって今年もそんな未来を目指して活動を続けるのである。
夜はサッカーである。そうである。Jリーグがいよいよ今日開幕なのだ。楽しみだなあ。やっと冬が終わってサッカーが帰ってきた。
オープニングゲームは、神戸対セレッソである。
セレッソの不動のボランチだった山口蛍が「このチームに一生尽くす」と言っておきながらあっさりと同じ関西のチームに移籍したもんだから、セレッソサポが激怒。セレッソのホームスタジアムとあって、山口蛍がボールを持つたびにとんでもないブーイングの嵐だった。これには大笑い。
さて、ゲームの見所は神戸だ。なんと、ポドルスキー、イニエスタ、ビジャの3人を並べてゼロトップで来やがった。うひゃひゃひゃと、オレと息子は手を叩いて大笑い。これでよい。これいでよいのである。
セレッソの役割は客寄せパンダだ。Jリーグのチームは、セレッソとやると客が満員になることを知っている。そしてついでに負けてくれればこんなにいいチームはないということを知っている。その期待に応えてのおっさんのスリートップ。ビジャ37歳!
パスワークは実に見事で、ワンツーのオンパレード。その華麗なワンツーサッカーが延々と続くのだった。見事なワンツーを決めて、さてサイドからボールを上げようとしたら、中には誰もいないという、そんなシーンが90分続けて見られた。うひゃひゃひゃ。実に見事なワンツーサッカー。
守備しないしなあ、おっさん3人。走らないおっさんたちがワンツーを決めて、ボールが停滞。その空いたスペースを必死に若手が埋めるから、若手が過労死するシステムであった。セレッソのソウザ1人の方がよっぽどチームに貢献していたわ。
見事なワンツーを十分に堪能させてくれて、あげくに勝ち点までもくれたのだから、セレッソのサポーターは大喜び。オープニングにふさわしい華麗なゲームだった。ああ、楽しいなあ。やっぱりJリーグは面白いわ。


2019.02.21
今日は朝から大阪である。もちろん日帰りだ。
昼ご飯は、京橋というところでを食おうとした。店が並んでいるので歩いてみる。
すると飲み屋がずらっと並んでいて、3軒のうち2軒は営業している。そのほとんどでランチなどやってなくて、昼間っから満席で、みんなビールやら焼酎やらを飲んでる。
あまりのことにぶったまげて腰を抜かす。だってまだ昼の11時だ。それなのに京橋では満席の居酒屋でおっさんたちが酒を飲んでいるのである。これが関西スタンダード。
ようやく見つけたランチの店で、一緒にいた取引先がオレに言う。
「タンゴさん、マクドナルドのこと、なんていう?」「…マック」「来た〜っ、マック! マックやで、マック!」
これも関西スタンダードである。いちいち気にしていたら神経がもたない。


2019.02.20
昨日の読売新聞の朝刊だったと思うが、編曲にも著作権が認められるというトップ記事が載っていた。アレンジのことである。
西城秀樹が「ヤングマン」をヒットさせたとき、あの有名なイントロから原曲にそっくりなのに、アレンジが日本人の表記になっていたことにすげえ驚いた記憶がある。まあ、今となってはアレンジャーの仕事は編曲だけでなくて音作り全般を担当しているということがわかるけれど、それでも原曲とほとんど同じアレンジなのに、というのは自然な疑問だ。
アレンジャーの仕事のまねごとのようなことをしているから、編曲にも著作権というのはいいニュースだと思うし、そうなったらエンジニアにも同じような権利があってもいいと思う。となってくると、出版物も作家だけが著作権を持つのではなくて、編集者もアレンジのような仕事をしているのだから著作権があってもいいのかもしれない。こうしてどんどん権利だらけの世の中になっていく。
編曲にも著作権をということになると、あのJASRACが「金の匂いがする」とまたしゃしゃり出てくるのだろう。鬱陶しいことである。
さて、読売新聞の記事によれば、そうした著作権管理にはブロックチェーンの技術が使われるのだという。ほほう、なるほど、そうきたか。
ブロックチェーンは仮想通貨に使われている技術で、たぶんこれから世の中を大きく変えていくことになると、オレはにらんでいる。仮想通貨の仕組みを見てもわかるように、ブロックチェーンというのは要するに中央集権的なチカラをまったく無力にする、集合知の究極のような存在だ。ブロックチェーンを使うと今まで中央で管理していたもの、例えば戸籍とか住民データとかお金とか、そういうものを全員が協力して管理するようになる。要するに国家という枠組みを不要にするのがブロックチェーンで、ジョン・レノンがかつて想像した国境のない世界というのが本当に実現することになるわけだ。
こりゃあちょっとウキウキしますぜ、旦那。
著作権管理は中央集権的なものの典型だから、実に容易にブロックチェーンに置き換わるだろう。たぶん今のJASRACがブロックチェーンを導入するのではなくて、JASRACのぼったくりに反感を持つ新しい勢力が新しい仕組みとして始めると思う。その調子で住民の管理や税金の管理なども新しい仕組みで行うようになると、国家転覆だよな。
国家がなくなると、人々はチームのような小さい集団を構成し、それが寄り集まってブドウの房(クラスター)のような社会構造ができる。もちろん地理や距離の制約は受けず、バーチャルなクラスターとなるから、例えば練馬のオレの家族がイギリスのジョン・レノンの親戚の家族、神戸のイニエスタの一家とバーチャルな国家の国民になるということも可能になる。すげえ面白いよな。
妄想ではあるが、そういうことを考えながら歩いていると、駅から徒歩17分の道のりもあっという間で、すぐに家に帰り着いてしまうのだ。


2019.02.19
オレの住む街は一応都内23区ではあるが、実は埼玉県が徒歩圏内で、新宿に行くよりも所沢に行く方がよっぽど近い。だからハクビシンが道を走り回り、春になるとウグイスが家の中に飛び込んでくるのも、ちっとも珍しいことではない。平和である。
そんなことを考えながら新聞を開いたら、なんと最近の学生の敬遠する業界というのが出ていて、文系の1位がメガバンク、2位が外食で3位が地銀だった。
いやあ〜、時代は変わったなあ。ここまで金融が不人気とはなあ。
高収入、安定が金融の魅力だったのに、確かにそこが薄れてしまっては、厳しいノルマ、長時間勤務、何のスキルも身につかないという負の側面だけが残る業界だもんな。
それにしても、あの外食業界より人気がないとは。「えっ、三菱UFJなの? 私なんて吉野家よ」「きゃ〜、うらやましい〜、私もとっととゼンショーにでも転職する〜」という会話が交わされる時代になったというわけか。


2019.02.18
朝、30分とおかずに電話が入る。いずれもキャンセルの電話だった。
一つは今日の昼の仕事、もう一つは明日の朝の仕事。要するに直前のキャンセルである。もちろん悪意があってのことではなく、事情があってのことなので、平身低頭の先方に対して快く承知する。心の中は涙であふれているのだが。晴れる日もあれば降る日もある。仕事も人生もそんなもんさ。
辛いのは、一人で仕事をしていると、こんな時に愚痴る相手がいないということである。くっそ、ドタキャンくらっちまったよ〜、なんとかしてくれよ〜。一言、そう言える相手がいるだけでどんなに違うだろうかと思う。仕事での鬱憤など、口に出してしまえば半分は解消される。残りの半分は時間が解消してくれる。会社で働く、仲間と仕事する、フェィス・トゥ・フエィスで過ごすというのは、そういう意味だと思う。
9月頃からオレは忙しかった。一時は、2ヵ月先まで1日の空きもないほど埋まっていたことがあった。そんな状況で新しい仕事の打診をいただいても、えーと、2ヵ月後でしたらなんとか、という返事をするしかなく、オレはずいぶんと偉そうで高飛車な印象を与えているんだろうなあと心苦しかった。そんなふうにお断りすることもあるのだから、キャンセルを受けることだって当然あるわけだ。暇になったからといって、急に物欲しそうにしてはならない。
そうである。2ヵ月先まで予定で埋まっていたオレが、このオレ様が、なんと3月は何の予定も入っていない。毎年のことであるので驚きはしないが、ため息は出る。請負仕事の宿命だろう。しかもフリーランスとあれば、仕方ない。そんなことの繰り返しで30年だものな、進歩がない。
というわけで、今日の予定がぽっかり空いてしまったので、昨日読んだ若竹七海がよかったから、同じ作家の別の著作に手を出す。「暗い越流」。
一読して、うーん、しかし、これはダメだなあと天を仰ぐ。作品全体を覆う暗さが苦手だというのもあるが、あんまり面白く読めなかった。やっぱり若竹七海はオレにはダメか。
などとため息をつきつつ読売新聞に目を通したら「神様のカルテ」シリーズの著者がインタビューに答えていた。そうか、このシリーズが未読だった。医療ものである。早速シリーズ4作のうち最初の1作をダウンロードして読み始めた。Kindleはこんなふうに大変に便利である。
京都行きを前に浅田次郎の新撰組三部作を読み直していて、「壬生義士伝」「輪違屋糸里」は読み終え、「一刀斎夢録」を再読し始めたところだったか、しばし「神カル」シリーズと併読することにする。こんな具合に2冊3冊を同時に読み進めるというのはよくあることだが、そんなときにKindleはすげえ便利だ。
Kindleにしない理由はない。
そんな風に本を読みながら、ふと思い立つ。そうだ、こういう時にこそ、あれをやっておかなくては。
パソコンを買い換えた時、とりあえず仕事ができる環境にはしたのだが、音楽関係の環境構築はほったらかしにしていた。楽譜作成ソフト、音源のセッティング、シーケンサー。それらを再インストールし、オーソライゼーションして、ちゃんと使えるようにしなくてはならない。だが、これが面倒で、実に面倒で、たまらなく面倒で、たかがソフトを入れるだけで数時間というような世界だったりするものだから、2ヵ月先まで予定が埋まっているという状態ではとても手をつけられなかったのである。
だから、こんなふうにぽっかりと時間が空いてしまった時こそそのチャンス。オレは本をめくるページを止めて、つーかKindleを放り出して、音楽制作環境設定を始めたのである。そして案の定、これが果てしなく面倒であった。
昔は簡単だったのよ。CD-ROMを放り込んでパッケージに書いてあるシリアルナンバーを入れればすぐに使えた。今はそうじゃなくて、そもそもソフトをダウンロードするところから始めなくてはならない。そしてユーザー管理もすべてネットなので、サポート画面にアクセスして認証を受けて、という作業がある。さらに面倒なのは、そこにライセンサーというワンクッションが入ることだ。Photoshopあたりで言うところのドングルだな。
USBメモリの形をしたライセンサーをセットすれば、再インストールしてもすぐに使えるという仕組みなのに、これがうまくいかない。シーケンサーのCubaseを立ち上げようとするとライセンサーを先にやれと言われ、じゃあライセンサーをセットしようとするとCubaseの認証が先だろ、と言われる。そんな白ヤギさん黒ヤギさん状態で2時間。頭をかきむしりながらもなんとか乗り越えることができて、疲れ果て、今日はここまでで終わり。
いろんなプラグイン関係を載せないと本来の使い方ができないのでその作業が残っている。いや、そもそも外付け音源を認識しないという大問題も残っている。実にやっかいだ。だが疲れ果てたので、今日はこれで終わりにする。
キャンセルがあっても、こんなふうに疲労困憊の一日になってしまうが、それもまた人生さという話だ。


2019.02.17
北村薫のデビュー作『空飛ぶ午』は、けっこうな衝撃だった。
今でこそ珍しくないが、当時は殺人のないミステリーというだけでびっくりしたものだった。“日常に潜む謎”をテーマにしたミステリーも今ではあふれているものの、『空飛ぶ午』は文章の美しさ、テーマの美しさ、多分この著者はとんでもない量の本をしてきたに違いないと思わせる圧倒的な知識レベルなどで、今もなお際立っている。
覆面作家であった。
女子大生が主人公で、その心理描写も巧みであったことなどから(「そして私は今日も本を読めたことを、神に感謝するのである。」なんて文章がさらっと出てくる)、きっと美しい大人の女性に違いない、ああ、早くお顔を拝見したい、などとオレも含めた男性読者は身もだえたのだった。
圧倒的な支持を持って迎えられたデビュー作に続いて、北村薫は立て続けにシリーズの作品を発表し、それらはさらに熱い支持を得ることになる。
そんな北村薫に続けとばかりに似たような題材、似たような文体のフォロワーが続々とデビューしたのだが、その中の一人が若竹七海だった。デビュー作はオレも読んだが、多くのフォロワー同様、フォロワーは所詮フォロワーでしかないと思わせただけの出来で、以後、若竹七海の著作を手にすることはなかった。
ところが若竹七海の最新刊「殺人鬼がもう一人」の評判がよく(週刊文春の書評で★4つ半)、どれ、と改めて手に取ってみたのである。そして、一読してびっくり。これはかなりやるではないか。デビュー作の印象は、とにかく緩い作品という記憶しかなかったのだが、最新刊は切れている。切れまくっている。こんなにも人の悪意というものを描くのが上手い作家だったとは。しかも、ユーモラスに悪意を描いている。
例えば警察官同士の結婚式のドタバタを描く短編は抱腹絶倒なのだが、その裏にある黒さにはげんなりする。あるいは田舎の旧家の葬式を描いた短編では、遺灰をどう処理しているのかについてのさりげない描写が怖気を震わせる。実に上手い。上手くい面白い。若竹七海はこんなに面白い作家になっていたのかとびっくりした。
先日、絶対に面白いと決めつけて読み出した三浦しをんの最新作について、わずかに読んだだけで放り出してしまったオレとしては、ここらでしばらく遠ざけていた若竹七海の旧作を掘り起こしてみようかという気になっている。
なお、北村薫であるが、数年後に明らかになった素顔は大人の女性でも何でもなくて、単なる普通のおっさんだった。高校の国語教師ということで、正体がばれたら仕事に差し支えるので覆面作家になったらしく、そりゃあ文章が上手いのもとんでもない読書量なのも当然だよなあとずっこけたものだった。


2019.02.16
「鹿島がつまんないんだよ」と「とおるちゃん」で「エルゴラ」の選手名鑑を読みながら息子が言う。「鹿島」とは鹿島アントラーズのことであり、「とおるちゃん」とは我が家が週末になると食堂がわりに利用している居酒屋のことである。そして「エルゴラ」とはサッカー専門新聞「エルゴラッソ」のことだ。
例年2月になるとプロ野球のスタートを待ちわびるかのように選手名鑑の類いがずらりと書店に並ぶが、実はサッカーも同様で、プロ野球ほどではないが選手名鑑がちょろっと並ぶ。一番目立つのが「サッカーダイジェスト」通称「サカダイ」が発行する選手名鑑なのだが、実はこれが間違いだらけ。去年活躍した選手が「出場機会ゼロ」とか表示されていて、選手名鑑でそこを間違えたらだめだろうというミスのオンパレードだ。ベースボールマガジン社、通称ベーマガの編集能力が壊滅的であることがよくわかる。そんなわけでオレがいつも頼りにするのが「エルゴラ」の選手名鑑だ。
さすが、あっと驚くほどの低賃金なのに、サッカーに関われる仕事ならカネはいらねえというクレージーな連中が発行している新聞であるから、「エルゴラ」の選手名鑑は素晴らしい。特におすすめは大判の選手名鑑ではなくて、ポケットサイズの「ポケット名鑑」というやつだ。
これの特徴は選手紹介が一筋縄ではなくて、どうでもいい小ネタ満載というところである。例えばアルビレックスのキーパー、大谷の紹介には「愛犬ももちゃんの写真をプリントしたスエットを着て練習に現れる」とあったり、MF高木の紹介には「選手の呼び捨てはやめなさいと子供に優しく諭す」とあったりする。他チームの有名どころの選手では、フロンターレ小林悠は「携帯をポケットに入れたままプールに飛び込んだ」、ガンバの藤春は「帰宅の早さもチーム屈指」、清水チョン・テセは「実家近くのスーパー銭湯がヤフーニュースでスーパー銭湯の元祖と紹介されたのを知って、そんなにすごいところだったのかと驚いた」と紹介されているあたりが笑える。 どれも、だからどうした的なしょうもなさで、チョン・テセなどはその代表。息子が「最も役に立たない」と感動したのが札幌の監督ミシャの「のど飴を携帯しているが決まった銘柄はない」という紹介文で、まさしくだからどうしたというネタだ。
J1・J2の全選手と監督についてこんな小ネタが満載だから、寝転がってパラパラとめくるには最高だ。これでたったの530円。さすが、カネはいらねえ、サッカーならば、という連中が総力を挙げて面白がってつくっている最強の選手名鑑である。
そんな中で息子が言う「鹿島がつまんない」というのは、アントラーズの選手紹介が群を抜いてつまらないということである。選手紹介は基本的にそのチームを担当している番記者が書いているから、これは鹿島の番記者がチームに遠慮して書いているからだろう。推測であるが、鹿島側から「選手をネタにするな」「笑いを取る紹介はNG」というような注意がなされているのではないか。あのチームのカラーを思えば、それも当然だろうなあ。
だって鹿島のサッカーってつまらないもんな。約束事ばかりのマニュアルサッカーで、ちっとも面白くない。そんなプレースタイルをジーコ・サッカーとサポータが喜んでいるというのは、つまらなくて観客が減り続けてもサポータとしてはOKということなのか。新潟から鹿島に移籍したレオ・シルバも、今のプレーは全然魅力的でない。つまらない。移籍当初は新潟で見せていた超人のようなボール奪取をやっていたのだが、サポータから「食いつきすぎ」「失敗すると致命的」と罵倒され、単に守備のうまいボランチになってしまった。持ち場を離れて相手選手にするすると寄っていくと、オレたちは「あっ、レオが行った」と叫んでワクワクし、そのままボールを奪取すると「おお、神業っ」と拍手喝采だった。そういう楽しみを奪い、レオにボール奪取を放棄させてしまったのが鹿島というチーム。そのカラーからすれば、いくら選手名鑑だからってふざけたことを書いたら出入り禁止にするぞ、ぐらいの脅しをしかねないよな。
などということを息子としゃべりながら、オレはホッピーを飲み、息子はトロタク丼(マグロの刺身と沢庵がたっぷりと載ったどんぶり)を食べた。一週間後にはJリーグが開幕して、サッカーがオレたちに戻ってくる。楽しみだぜ。
ちなみに「とおるちゃん」は最近満席で入れないことが続いたので、今日は予約して行ったのだが、テーブルに着いたら隣の客に向かって「子供さんがいるので煙草は向こうでお願いしますね」と店が一声かけたのにはびっくり。本来なら居酒屋に子供を連れてきている我が家の方が頭を下げるところなのに逆になってしまって、申し訳ない限り。まっこと喫煙者にはかわいそうな世の中になってしまった。こうなったらいっそ「とおるちゃん」も完全禁煙にすればいいのに。
などと書きながら、ハンバートハンバート、ヘクトパスカルの音楽をアマゾンミュージックで聴く。どちらもとても素敵なバンドだ。
ハンバートハンバートは夫婦二人のデュエット(同性の二人組の場合はデュオと呼ばれる)。チェリッシュみたいなものだ。チェリッシュも透明度の高い爽やかな音楽をやっていたが、ハンバートハンバートはそれ以上の透明度。実に美しく爽やかである。基本的にギターを中心としたカントリーかつケルティックな音楽を創っている。 オレが一番好きなのは、ギター一本で歌われる「1時間」という曲である。夜明けの1時間前に「もう行かなくちゃ」と恋人に語りかけるもので、メロディーと歌声が実に美しい。
もう一曲おすすめなのが、代表曲ともされる「おなじ話」という歌だ。死んでしまった恋人が幽霊になって現れていつもの同じ話をするという曲で、これも実に美しい歌なのである。このほかにもフォークのカバーも多く、例えば「プカプカ」なども絶品だ。
一方のヘクトパスカルはあの岩井俊二のバンドでギター、ピアノ、ボーカルという3人編成。こちらも実に美しく、透明な曲が多い。オレはカバー曲が好きで、加藤和彦の「テレビの海をクルージング」など絶品。あの「花は咲く」も心洗われるようだ。ぼけっと聞き惚れてしまう。
などとわかったように書いているが、ハンバートハンバートもヘクトパスカルも、知らないのはオレだけだったりするかもしれないな。恥ずかしい。もし知らない人がいるなら、YouTubeでプロモーションビデオをぜひどうぞ。泣きたくなるような美しい歌が聴ける。
ハンバートハンバートもヘクトパスカルも、極力少ない楽器を使って、一つひとつの音を大切に創っている気がする。実際ヘクトパスカルは、岩井俊二が「一音でも演奏を間違えるとすごく目立つアレンジ」と言っている。その少ない音が磨き込まれたのがこの二つのバンドの音。水彩画のような音で、ミニマルな音楽と言ってもいい。
小室哲哉が出てきた頃から日本の音楽は音圧競争が始まって、ダイナミクスの激しい曲ばかりになってしまった。音圧というのはちょっと説明が難しい概念なのだが、音量が音の大きさを示すのに対し、音圧は音の太さや厚みのようなものを指す。音圧を上げると音量が小さくても迫力のある音ができる。従ってアレンジャーとしてミックス作業を行う場合も、いかにして音圧を稼ぐかに力を入れることが多い。
そんな音圧競争の音楽があふれるようになったことへの「ちょっと疲れちゃった」的な反動が、ハンバートハンバートやヘクトパスカルのようなミニマルな音楽が好まれる傾向に結びついているのではないか、というのがオレの分析。実際、この音楽は平穏な音であって、とても繊細で、聴いていて耳に心地よい。
こういうバンドの音楽は大切にしたいものだ。


2019.02.15
地元でタヌキを見たという話題がまたちらほらと上がっている。珍しいことではない。オレも近所のファミマで、道路をわたるハクビシンを見たことがある。ここらへんでは、ゴキブリに遭遇する確率よりハクビシンを目撃する確率の方が高いというのが常識である。
これで東京23区だというのだから、たまげる。


2019.02.14
そんなわけで昨日は宮崎は延岡の駅前の居酒屋で、クラッシャー・バンバン・ビガロとスティーブ・ウィリアムスのサイン色紙を目撃したわけだが、ビガロは10年ほど前に45歳で、スティーブ・ウィリアムスはその2年後に49歳で亡くなっている。ビガロは薬物中毒、ウィリアムスは咽頭癌だった。
この二人が延岡にいつ来たのかはわからないが、80年代の半ばだとすると20代後半だった頃の写真と色紙が今も居酒屋に飾られているということか。プロレスラーとしての将来を模索しつつも日本でドサ回りの日々を送る途中でこの居酒屋に立ち寄ったのだろう。ビガロとウィリアムスは、この店でどんな話をしながら焼酎を飲んだのだろうなあ。そのとき話し合ったような未来を、二人は生きることができたのだろうか。
そんなことを思いつつ、この延岡出張の行き帰りの飛行機の中では「プロレス取調室」という本を読んでいた。
昭和のくせ者プロレスラーを居酒屋に招いていろいろと裏話を聞き出そうという企画で、こいつが抱腹絶倒。藤原嘉明、天龍源一郎、グレート小鹿、将軍ワカマツなど一筋縄ではいかない連中ばかりで、例えば天竜源一郎が上田馬之助とリングの上でセメント試合をやったことがあるとか、SWSの鈴木みのる対アポロ菅原のシュートマッチをけしかけた(菅原が鈴木の目に指を突っ込んだ!)のはグレート・カブキだったとか、そんなしびれる話が飛び出してくる。木村健吾が藤波をぼろくそに言い、試合前の練習時間に「マッチョ・ドラゴン」のテープをいたずらで流したら藤波がすっ飛んできてそのテープをゴングを叩く金槌で粉々に砕いた(自分でもあの歌は赤っ恥だと思っていたらしい)とか、越中詩郎が鶴田の下半身事情をばらしたりとか。中でもオレが大笑いしたのは、これだ、グレート小鹿の話。
ある建設会社が代官山に合宿所の手抜き工事をやって浮かせたカネをポケットに入れたのは遠藤幸吉だったとか、日本プロレス時代の幹部連中がいかにカネに汚かったを暴露しているのだが、特に日本プロレスの末期はカネがなくて、選手会がなんとベンチャーズのコンサートを企画したというのだ。横浜文化体育館での選手会主催のベンチャーズ興業! それが実現直前でキャンセルになってしまい、どういうことかと調べたら遠藤幸吉が途中で興行権を横取りしていて自分で興業をやっていたことが判明したというのだ。激怒した小鹿は田園コロシアムで遠藤を呼び出してボコボコにしてやったそうだ。この一連のくだりには腹を抱えて笑ったわ。ベンチャーズ興行権横取り事件!
まったく昭和のプロレスってのは面白かったなあ。


2019.02.13
京都・大阪・神戸の三都物語の間に、今日は九州の宮崎である。全国を飛び回るオレ様・タンゴちゃん。
こう書くと実に忙しそうで、さぞや儲かっているんだろうと思われそうだが、実はまったくそんなことはない。宮崎まで行くなんてデカいヤマなんじゃねえかって言われそうだが、あれですからね、都内で仕事するのとまったく単価は変わらないですからね。移動の手間や拘束時間を考えれば、かえって割に合わないくらいですからね。だからぜんぜん儲かっていない。とほほほ。泣きたいわ。
いや、泣きたいのはここも同じだろう。延岡。宮崎出張の行き先、延岡。駅前のホテルに泊まって晩飯を食いに出かけたのだが、これがものの見事に真っ暗な駅前。ちょっと驚いた。まだ六時だというのに街が暗い。これが地方都市の現実か。
ここで飯を食えと勧められていた店に入り、鳥南蛮を食べる。これが、へえーっと驚くほど旨かった。いやいや、こんな鳥南蛮、初めて食べた。
その後、駅前の居酒屋に「一時間だけ」と決めて立ち寄る。
地元の人相手の地元の居酒屋。なんの変哲もないのだが、店が少ない中での駅前立地ということもあってか有名人の色紙が店中に所狭しと貼られている。ぼけっと眺めていたら、この店のおばちゃんを中央にして、右にクラッシャー・バンバン・ビガロ、左にスティーブ・ウィリアムスが並んでいる写真を発見。へー、新日本プロレスが巡業にきたときにこの店に寄ったのか。全日本に移籍する前だから、昭和だろうなあ。ビガロは団子のような丸い体をしているのにバクテンなんかも決めてみせる器用なレスラーだった。対してスティーブ・ウィリアムスはガチで強いのに不器用だからちっともプロレスが上手くなくて、ずっと伸び悩んでいた。こんな田舎町の居酒屋で二人が酒を飲んで、将来について語り合っていたのだろうなあ。
こっちが出張客と見て取ったか、オヤジが「サービス」と言って高菜の油炒めを出してくれた。炒めたばかりだというそれは、確かに旨かったが、とんでもないしょっぱさで、とても二口と続けて食べられなかった。医者に塩分を控えるように言われているオレとしては命がけの食べ物である。一緒いたカメラマンも、箸で一口つまんで「うわっ、しょっぺえ」と大声を上げたほどである。せっかくサービスしてくれた好意はうれしかったのだが、実に申し訳なく、食べ残してそうそうに店を出たのだった。


2019.02.12
「あっ、ママだ!」「ママ、頑張れ」「ママが来た〜っ!」「いや、そこは、行け〜えっ!だろ」てな具合に、我が家では池江璃花子のことを“ママ”と呼んでいる。
だってあの老け顔、実にいい感じでスナックのママだよな。高校生にしてすでに場末のスナックのチーママの風情たっぷり。こんなスナックなら人気爆発だわ。
そのママが白血病という速報がスマホに飛び込んできて、その瞬間オレは、神も仏もないのかよと呪ったわ。まったく、実にまったく、エグすぎる話だ。人生で最も輝かしい年齢で、これから世界を駆け上っていこうとする時に、そりゃないわ。
そしてアスリートの白血病ということで、案の定、早速アルビレックスの早川フミヤが引っ張り出されていた。フミヤはずっと「オレをヒーロー扱いするな」というスタンスで、今回も早速、一切コメントしないと口をつぐんだ。だがあまりの取材攻勢に無言を貫いてはかえって混乱させ、誤解を招くとの判断から、あえてチームのオフィシャルサイトでコメントを発した。SNSではない。
そのコメントが実に見事で、病気は個々の問題で一概に軽々しく口にできない、オレをヒーロー扱いするな、心から快癒を祈る、というそんな内容だった。他のチームのサポーターがわざわざアルビレックスサポータの掲示板にやってきて「さすがだ。早川を応援するわ」と書き込んだほど、心のこもったコメントだった。
フミヤはアルビレックス新潟の希望の星で、南野なんかと一緒に世界大会に出て、南野よりもゴールを決めていた。将来の日本代表間違いなしといわれた逸材。本来なら先日のアジア大会にも出場していて当たり前だった。
そんなフミヤが開幕と同時にレギュラーの座を勝ち取って出場したゲームを、オレと息子は現地で見ている。相手は湘南。平塚のスタジアムだった。終盤に伊藤が決勝点を決めて勝ったゲームで、フミヤの出来は可もなく不可もなく。新人のデビュー戦としては合格だが、期待の割にも物足りないという内容だった。
直後、ゲームに出場しなくなり、体調不良という発表がなされ、そして2ヵ月後に白血病を公表。その日のゲームは選手がみんな顔面蒼白で、見事なゴールを決めた成岡がニコリともせず、歯を食いしばって涙をこらえていたのが印象的だった。次の試合からベンチには毎試合フミヤのユニフォームが掲げられ、そしてゲームでは相手チームのスタンドににまでフミヤを応援する弾幕が張り出され、コールも上がり、さらに相手サポーターが自主的に募金活動までしてくれたっけ。
チームも契約を凍結し、支えることを約束。そしてフミヤは骨髄移植に成功し、なんとかピッチに戻るところまで回復した。
だが、いくら復帰したとは言え、将来の代表間違いなしといわれた選手がJ2でさえレギュラーをとれないのが現実。「足の力はロベカル並み」と言われた驚異の脚力も、もはや見る影もない。もうフミヤも25歳だし、すでに指導者の道へと進路を切り替えているようだ。
アスリートにとってこの病気はかくも重いものだ。池江璃花子もこれから辛い治療と向き合わなくてはならないわけだが、オレも高校生を持つ親として思うのは、とにかく命が助かればというその一点のみである。池江璃花子のおばあちゃんも「水泳なんていいから長生きして」と言ったそうだが、まさにその通り。
神や仏に恨みを言っても始まらない。なんとかあの強靱な体力で乗り越えて欲しいと思うのみである。
それにしても今年はいろいろと騒がしいな。韓国のボケにレオパレス、茨城の女子大生殺人に千葉の虐待殺人、あとほかにもいろいろとあったような気がする。どうも今年はろくな一年にならないのではという予感が、早くも。
ちなみにノストラダムス(まだあったのか!)の大予言では、今年は日本に移民が大量に押し寄せて滅亡するらしい。マジか! つーか、予言も何もすでに大量に押し寄せてるじゃんね。


2019.02.11
我が家は冬の間、日曜の夜は鍋と決めている。鮭鍋、寄せ鍋、牡蠣鍋、キムチ鍋、いろいろだ。今日は、ちょっと頑張って豪勢にすき焼きである。って、あれ、今日は日曜じゃないよ、月曜じゃね?
だが、三連休の最終日で祝日、建国記念日だ。よって、胸を張って堂々とすき焼きを食うことにするのだ。すき焼きっていっても西友で買ってきたオージービーフだから安いもんだ。
発泡酒を飲みながら、オージービーフのすき焼きを食う。発泡酒は、キリンが社運をかけてリニューアルしたとされる赤い金麦だ。今まで青一色だったのに、強烈な赤に変わったから、印象は一変。いかに勝負をかけているかがうかがえる。飲んでみたら、これが旨い。けっこういける。今までの金麦より明らかに旨い。いや、これは何も言わずに飲まされたら、ちょっと薄いビールだな、と思っちゃうのではないか。個人的にはスーパードライよりよっぽど旨いと思う。まあ、一番搾りやサッポロ黒ラベル(いつもはこれを飲んでいる)には及ばないが、スーパードライを飲むくらいならオレはこっちを飲むな。
それにアルコール度がなんと6%もあるのにはびっくり。ほとんど酎ハイ並みで、小さい缶でも2つ飲めばけっこう酔えてしまう。まずいストロング缶を飲むよりいいかもしれないなあ。
などとぶつぶつ言いながら、日曜ならイッテQ!を観るのだが、月曜だから何を観たらいいかなあと新聞のテレビ欄を手に取る。
ほほう、昭和・平成の歌姫100という特番をやっているではないか。これを観よう。TBSだ。
レコード大賞にザ・ベスト・テン、カウントダウンTV、そしてとっておきの8時だよ!全員集合という宝箱を持っているから、歌モノの特番にはめっぽう強いのがTBS、6チャン。過去の映像を集めてきて、ひな壇の安いタレントを連れてくればできあがりだから、楽ちんだよな。
しかも、今日は休日だから、キャンディーズとか菊池桃子とかおにゃんこあたりを出すことで、お父さんの視聴者が稼げる。狙いはぴったりだ。
この手のは、最初はくっだらねえなと言いながら見始めるのだが、次第に本気になってしまって、つい最後まで観るのがお約束。オレは9位のモーニング娘。のあたりで眠くなって寝てしまった。その際、トップはなむろ・あみえである、と予言。誰だよそれと言われて、安室奈美恵の間違いだったことに気がついて訂正する。
ところが後でネットで確かめたらトップはAKB48だったのね。そりゃあこの連中も入るだろうとは思ったが、トップだったとはな。ひな壇の芸人たちも一気にしらけたらしかった。
まあ、いいや。ところで、ももクロは? と聞いたら、出るわけないじゃん、とヨメ。そりゃそうだよな、ライブの開催をファン意外には告知しないとすえタコツボだりを見れば当然だよなと納得。引き続きももクロのディスりを続けるオレであった。


2019.02.10
大人になったももクロに価値はないと、相変わらずももクロをディスり続けているオレだが(ああ、また始まった、というオザキの嘆息が聞こえるようである)、杏果(緑ね)が脱退した理由というのがおかしな精神科医のせいだということがわかって、さらにのけぞった。
年の差20何歳。患者としてメンタルな相談をしているうちにできてしまった、要するに医者が患者に手を出した、商品に手をつけたという始末でできあがってしまい、この医者が杏果に「搾取されてんだよ」「コケにされてんだよ」とそそのかしたすえ、運営とギクシャクして辞めてしまったというのが本筋だったらしい。
なるほど。これで脱退ライブでの「とっとと消え失せろ」「ああ、せいせいした」という雰囲気のわけがわかった。まったくとんだ仲良しグループだったわい。
杏果も、これはだめだろう。そんなんで辞めて、たぶん辞めて1年は芸能活動をしませんという一筆を書いていたから潜伏していて、それが終わったから精神科医を社長にして新しい事務所を立ち上げましたってわけだろうが、そりゃ通りませんて。
まあ、大人になったももクロに興味はまったくないから、残された連中も解散すりゃよかったのに、今度のライブでは、ライブを開催するという情報を一切外に漏らさないという約束をファンと交わしたとかいう、まったく何がしたいのかわからない事態に陥り、蛸壺化が進むばかりである。
いい加減に諦めて、とっとと昔の未成年の頃のももクロに戻ってくれないものだろうか。いや、そりゃ無理さ。 などということを呆れながら考えつつ書いたわけだが、唐突にここで我が家は柔軟剤をやめました宣言をするのである。柔軟剤というのは、あれである、洗濯の時に放り込むやつである。
きっと、これは体によくない成分が入っているのだろうなあと思いつつ、習慣でずっと使ってはきたのだが、やっぱり体に悪いに決まっていると考え直して、やめることを決意したのである。
ファブ××ズという消臭剤がある。これがいかに有害化ということを、以前、某所で聞いたことがある。あれはアメリカあたりでは劇薬に指定されている薬剤をデンプンでくるんだもので、デンプンが壊れて中の薬剤が飛び出して悪臭を消すという仕組みだ。従って例えばこれを、枕が臭いから枕に吹き付けるとか、布団が臭いから布団に吹き付けるとかすると、劇薬を一晩中吸い込むことになってしまうのである。
大変によろしくない。特に子供にはよろしくない。
そして同じような成分が柔軟剤には使われていて、いくら洋服がふわふわになろうとも、そういう劇薬を皮膚に触れさせ、吸い込ませているというのは、やっぱりよろしくないわけだ。
そんな考えから、きっぱりと柔軟剤をやめることにした。洗濯は洗剤だけ、タオルは、あんまりふわふわにならず、ゴワゴワしちゃってるけど、劇薬を吸い込むよりはいいだろう。ロハスなタンゴちゃん。今更かもしれないが、今更でもやらないよりはよかろうという判断。


2019.02.09
今日は一年に一度、学生時代の仲間が集まる日である。
仲間っていっても全員が俺の先輩。つまりオレが最年少。普段は「ははあ、さすがタンゴ様、ベテランは違いますねえ」「いやあ、すべておっしゃるとおり、すべてタンゴ様のご指示のもとで」「よっ、レジェンド」「わっ、キングカズかと思った」などと言われてるオレとしては、この最年少という立場がなかなかに心地よく、「おい、タンゴ」「てめ、タンゴ」という呼び捨てさえ嬉しいのだった。
おかげで「てめ、タンゴ、飲め」と、昼の12時からビールを飲まされる。自分たちはコーヒーなのに。
全員で14名。うち何名かは命に関わる闘病中。何名かはこの一年で親を喪い、何名かは介護中。かと思えばミヤウチさんのようにこの1年で3人も孫が生まれたという人もいる。だから話題と言えば当然健康問題に介護問題。まあ。それぞれに人生の重みをしょって初めて出会ってから50年近くの人生を歩いてきたわけだから、お互いにその重荷を今日だけはちょっとおろしましょうよ、というような時間になった。還暦をとうに過ぎたばあさんたちが、カバちゃん、ポンちゃん、ユウちゃんとちゃんづけて呼び合い、そのばあさんたちからじいさんたちが、シンゴくんっとくんづけで呼ばれるのは、微笑ましい。
12時からのランチなのに早くもジョッキで生ビールを2杯も飲んだオレは、先輩たちに2軒目につれられていく。水道橋は場外馬券売り場があるから昼間っからやっている居酒屋が多く、競馬中継の流れる居酒屋で二次会。ここで、ビール、ホッピー、ハイボールと流れて最後はミヤウチさんと「ボトルでワインを取った方が一番安く酔えるのでは」ということで安いワインで締める。まだ明るい午後4時だというのに、オレはベロベロ。隣のテーブルではオヤジが一人で馬券を握りしめ、ビールを飲みながらテレビの競馬中継を見ては「うおーっ」だの「ばかたれ」だの、盛り上がっていた。
二次会のおっさん5人。この日のためにわざわざ名古屋から上京してきたシンゴさんは渋谷にホテルをとってる。1年に一度のこの日がお楽しみだそうで、ぜひまた一年を健康に過ごして来年も会いたいものだ。8年前に山口、藤田と同期の仲間を続けて二人も喪ったときのダメージはなかなかのものだったから、もうあんな思いはしたくないので、先輩たちは健康で長生きしなくてはならないのである。
なお、シンゴさんはオレのことを、素人なのに文章が上手だ、よくあんなに毎日書けるもんだ、と感心していた。オレはキムタク風に、ちょまちょまといい、オレは文章が本業で、音楽は余技なの、と伝える。シンゴさんは「あれー、音楽が本業かと思っていた」と驚いていたが、ひょっとして世間にはそんなふうに思っている人が多いのかもしれない。いや、それならまだしも、本業のくせにこんな程度の文章しか書けないのかよとシンゴさんには思われたに違いない。きっとそうだ。うーむ、シンゴめ。
水道橋で4時に泥酔したオレは飯田橋に出て地下鉄に乗り換える。飯田橋駅前の大きな歩道橋の下、牡丹雪が舞っていて、この雪の降り方はまさに春先のものだから、これは「なごり雪」。伊勢正三が初めて作曲した歌がこの「なごり雪」と「22歳の別れ」だったそうで、以来、歌なんかいつでも作れると思っていたら30歳を境にぴたっと作れなくなってしまったらしい。歌作りとはそんなものだろうなあ。
「なごり雪」を初めて聴いたのは高校2年の時(今の息子と同い年!)で、学生時代には、いつかこの歌のようなシーンをオレも経験するのだろうなと一人で盛り上がっていたのに結局田舎には帰らず、そのまま東京に居着き、とうとう還暦を過ぎるまでになってしまった。あの頃に一緒に過ごした先輩たちとこうして顔を合わせたその帰り道に春の雪に降られると、それなりに感傷的になってくる。
感傷的っていっても、まあ、4時過ぎに泥酔しておいて感傷的も何もないもんで、さて、家族の晩飯をどうしようと考え、ラインして駅前の餃子屋に呼び出し、餃子やチャーハンを食いながらオレはホッピー、ハイボールと飲み続ける。その後、静かに雪が舞う中を家族4人で傘差しながら帰り、そして風呂に入ってから、今度は焼酎のお湯割りを飲む。
酔って濁った頭で映画「壬生義士伝」をざっと流して観て、吉村貫一郎を演じた中井貴一はやっぱりいい役者だと感心し、でも、この中では沖田総司がいいなあ、と改めて思う。
気がつけば10時に近く、はあ〜、昼から10時間近くも飲み続けていれば、さすがにそれは疲れるわけで、先に寝るわと言って一人、布団に潜り込んだのだった。


2019.02.08
今月、オレは京都・大阪・神戸だ。全部別の用件で出かける。
この三つが並ぶとJR西日本の三都物語だな。まあ、三都ったって要するに大宮・東京・横浜と同じだろ。そんなのどこが面白いんだろう。まあよい、人様がよかれと思っていることに対して難癖をつけるのはオレの悪いところである。反省しよう。
今日はそのうちの一つ、神戸に行った。行き先は三宮のNHK。時間に余裕があったので新神戸から2キロ近く、ふらふら散策しながら歩いて行くことに決めた。途中、異人館もあるからちょっと寄っていこうなどと思いながら。
ところが、これが寒い。実に寒い。神戸は海からの風が吹き付けて、それが最強寒波の今日は実に寒い。
しかも基本的に坂道の街であるから、異人館に行こうと北野の道を歩き出して、途中で、寒さと坂道に音を上げて、外人の住んでた老館のどこが面白いんだ、と一人で逆ギレして断念する。坂の途中には、ダルビッシュミュージアムというものがあって、なんだこりゃと思ったら野球のダルビッシュの記念館のようだった。
現役のくせにこんなものをつくっちゃうのか。たぶんカネがうなるほどあるから、税金対策だろうな。当然そんなところに誰も寄るわけはなくて、閑散としていた。2月の北風の吹く、寂れたダルビッシュミュージアム。
神戸の異人館は30年近く前に取材できたことがあったなあと思い出す。取材内容は覚えているがどんな場所だったかは、さっぱり忘れた。
アポまでに時間があったのでスタバでコーヒーを飲む。神戸ざますのよ、という気取ったスタバだった。ホットコーヒーの小さいのをくれと言ったら、小さいのはないのでございますのよ、なんちゃらかんちゃらとなんちゃらかんちゃらがございますのよ、というから、アメリカーノをくれと答える。アメリカーノでしたらなんちゃかんちゃらとなんちゃらかんちゃらでして、と言うから、苦くないやつをくれ、と答える。
ここまのスタバはだめだな。NHK神戸支局の隣のスタバには寄ってはいけません。どうやらNHKに出る芸能関係報道関係が待ち合わせ打ち合わせによく利用するらしく、店も自分たちが上等だと勘違いしているようだった。
とまあ、一通り神戸をディスったわけだが、今月、そんな具合に京都・大阪・神戸へ行く予定で、しかも京都は10年ぶりぐらいに泊まりなので、ちょいと壬生のあたりまで足を延ばそうと考えており、それに備えて新撰組を振り返るべく、浅田次郎の新撰組三部作を読み直している。
まずは、新撰組前期の「輪違屋糸里」だ。これは芹沢鴨暗殺事件をテーマにした悲しい作品で、芹沢鴨というどうしようもないクズを巡っての女たちの話。実際に暗殺されたときの刀の傷が残っているという八木邸を見学に行く予定なので、その暗殺事件を描いたシーンを読み返した。
続いてオレのオールタイムベスト1、2位を争う「壬生義士伝」。ちなみに争う相手は天藤真「大誘拐」だ。「壬生義士伝」は新撰組後期を描いた作品で、舞台となった西本願寺も足を運ぼうかと考えている。
なお、晩飯は新撰組が一躍名をあげるきっかけとなった池田屋事件の、その舞台となった池田屋跡にある居酒屋に行くつもり。その居酒屋はなんと、あの「はなの舞」で、それを知った息子は「だははは、マジかよ〜」と大受けだった。
それにしても浅田次郎作品をはじめ、新撰組に関するさまざまな本を読めば読むほど、新撰組というのはどうしようもない組織だったことがわかる。ほとんどヤクザ。半グレ。匂いとしては、あの連合赤軍に近い。
食い詰めて落ちぶれた連中が集まって、志士を気取りつつ、その実は力と見栄だけを頼りに贅沢三昧。すぐに人を殺し、仲間を殺す。まったくとんでもない集団だった。
だが浅田次郎が作中である人物に言わせているように、要するに新撰組というのはそれまで続いた理不尽な武士の時代を終わらせるために、その理不尽さそのものを内なる矛盾として抱え込んでやがて自家中毒を起こして自滅していく存在として歴史が生み出したものなのだろう。
だからこそ斉藤一(オレの一番好きな新撰組だ)や沖田総司といった連中が、はなから生き延びるつもりなどなく、自滅に向かってレームダックしていくわけだ。唯一それに抗うような吉村貫一郎の誠実さが、歴史の理不尽さの中での輝きとして映るのだろう。まったく何度読んでも泣かせるわい。


2019.02.07
取材仕事を終えたのが4時半。予定より1時間も早く終えられた。えらいぞ、オレ。
ここは御成門。よく考えれば、新橋の近くではないか。一緒にいるのはディレクターのウッチーとカメラマンのイーダ氏。二人ともおっさんではないか。
おっさんが新橋に4時半。これで飲まないほうかどうかしている。8時、9時から飲み始めるのはガキの所作。正しい日本のおっさんは日のあるうちから飲み出すのだ。もちろん一軒のみ、割り勘。
ということで誰が言うともなく足は新橋に向かい(つーか、オレがい行こうと言ったんだけど)、適当なところでいいというので適当な磯丸水産に落ち着く。そして、ビールを飲み、ホッピーを飲み、刺身やら焼き魚やらをつまんで、6時半に切り上げる。素晴らしいではないか。これぞ正しいおっさんの作法である。
日中は桜が満開の頃の陽気であったが、夜になるとさすがに寒く、すっかり冷え込む。家に帰って、ヒートショック上等と叫びながら風呂に飛び込み、そして上がってから1時間ほどさくっと仕事をする。
考えてみれば、ウッチーともイーダ氏とも長いなあ。それぞれに元気で、何とかここまでやってこれたのだから、たまにはこうして飲むのもいいものだ。今日、取材したのは1年目・2年目という若手社員ばかり3人。お父さん、何歳? と聞いたら、「53歳でーす」「58歳でーす」という答えが返ってきて、そのつ、だはは〜とずっこけるおっさん3人はずっこけるのだった。


2019.02.06
ブログなど役に立たない。
なぜなら、くだらないからだ。
たとえばその辺に転がっている適当なブログを一つ二つよんでみれば、わかるだろう。
要するにブログなど役に立たないということだ。
以上、プレップ法でまとめてみた。プレップ法を使うと非常に論旨が明確でわかりやすいので、オレは理系企業や外資系企業などの原稿を書くときに重宝している。あ、あとは天下を取ったかのように鼻息の荒いベンチャーね。要するにすぐに文章に突っ込みを入れたがる相手に対してプレップ法は有効であるということだ。
さて、ブログであるが、ブログがこの世に出てきたのは1998年頃だったと記憶している。これからは偉大なアマチュアの時代だ、と言われて、オレたちプロのライターは仕事がなくなり、路頭に迷うだろうと言われたものだった。だが決してアマチュアの時代などにはならなかった。
カラオケができてミュージシャンの仕事は激減したが、幸いなことにライターはそうはならず、カラオケができてかえって歌い手のニーズが高まったように、ネットのおかげで書く舞台は広がったような気がする。実によかった。まあ、ネットのおかげでデフレの圧力は一気に増したのではあるが、それは置いておくとして。
ブログが登場したとき、某・自称ジャーナリストは「専門家同士の立ち話を気軽に覗き見できるようになる」と興奮していたが、そんなわけはまったくなくて、専門家は自分の商売上の大切な知見をブログなどに書いたりしない。せいぜい飯食って旨かった、という程度のものだ。
時々困るのは、あれだ、「こないだもブログに書いたんですけどね」とか「詳しくはブログを読んで欲しいんですが」、とオレのインタビューに答えてくる人々だ。いや、ブログって、素人の書いた文章をありがたがって読むほど暇でも物好きでもないんですがと心の中で思いつつ、人の悪いオレは、ほほう、ブログですか、さすがです、いやいや、などと持ち上げてみせるわけだが。
そういうおまえもこんなぐたらない駄文を日々つづってはネットに公開しているではないかと指摘する向きもあろうが、いやいや、いつも言うようにこれは日記ですので他人にお見せするものではありません。
時々オレに「どうして日記をブログにしないんですか」とたずねてくる人がいるけれど、そんなわけで、要するにオレはブログなんかに身を持ち崩したくねえんだよ、と考えているのである。


2019.02.05
昨日オレは、アルビレックス新潟の千葉とのアウエーゲームのチケットが秒で売り切れたと書いた。そこで、あわてて指定席を買ったことも書いた。
ところが一夜明けた今日、しかも昼になって「ゴール裏の自由席がまだ売られている」という情報がネットを駆け巡ったのである。なんと! あわてて確認したら、確かにアウエーのゴール裏が残っているではないか。
くそう、やられた。千葉にやられた。秒で自由席が売り切れたのを見た千葉の連中が「くくく、これはもっと売れる」と確信してアウエー側の応援席を急遽拡大したのである! ただし、急に拡大するのでなくて、ある程度、高い指定席も売れたのを見計らって、自由席を拡大したのである。
これを、Jリーグのサポーター業界では「こうどなじょうほうせん」と呼んでいる。なぜひらがななのか、わからないが、とにかく「こうどなじょほうせん」と呼ばれているのだ。オレたちアルビレックスのサポーターは見事に千葉の連中の作戦にはめられてしまい、うぬぬぬと歯がみするばかりである。うぬぬぬ。


2019.02.04
今年のJ2の開幕は2月24日である。アルビレックス新潟の開幕戦は京都で第2戦は千葉と、アウエーの2連戦だ。
そのチケットが今日発売になったのでコンビニで京都戦を買ってきた。アウエーだからスタジアムは当然京都。息子と観に行く予定だ。ホテルはあらかじめ押さえてあったのだがチケットが無事に確保できたので、あとは新幹線の切符を取ってくるだけである。京都のスタジアムは初めてだから、楽しみだ。壬生の近くだし、翌日には新撰組ゆかりの地を訪ね、芹沢鴨が暗殺された壬生の宿で、今も残っているという暗殺時の刀の跡をこの目で確かめてくるのだ。
そんなことをいろいろと妄想してわくわくしていたのだが、第2戦の千葉については、スタジアムも大きいし、まだ先だし、チケットはとりあえず後回しにしていた。
ところが夜になって仰天。なんと千葉戦はアウエー自由席が完売だという。秒で売り切れたようだ。たまげた。慌てて息子にどうするかと聞いたら「そりゃ行くだろ」とのことで、主義に反するがアウエーの指定席を購入することにした。仕方ない、ゴール裏が売り切れなのだから。指定席は幸いまだ残っていたので、難なく入手する。 たまには座ってフォーメーションなどを確かめながらゆっくり見るかなあ。息子も「そうだな、アルビを目に焼き付けておくことにするわ」と言う。
そうなのだ、息子は春から高校3年生。受験生である。本人もわかっていて、サッカーなんて見ている場合じゃないという自覚はしっかり持っている。だからシーズンが開幕したばかりだが、今年はこのアウエー2連戦で打ち止めするつもりなのだ。自分でそう決めているのだから、親としてはこれ以上何も言うことはない。京都で旨いものをしっかり食べて、千葉では、えーと、落花生ぐらいしかないから、都内に戻ってきてから旨いものを食べよう。
サッカーの話ということでは、アジアカップ決勝戦のことを、あれ以来、ずっと考え続けている。なぜ日本は負けたのだろうと。
いろんな人がいろんなことを言っているが、乾の説明が一番しっくりくる。要するに3バックできた相手に対して4バックのまま対応し、まるで噛み合っていないというのに誰も何の手も打たないで、ずるずると負けてしまったということだ。3バックを2トップで追い回したところでかなわないのは当たり前のこと。それを補うためにボランチが引きずり出されて、そして空いたスペースを狙われてボールを回され、つかまえきれなかった相手が飛び込んできたというわけだ。乾はゲームが始まってすぐにそれに気づいたが修正をポイチに進言できなかったという。
なぜ進言できなかったか。たぶん「でもなんとかなるんじゃないかな」という空気があったためだろう。今までなんとかなったから。過去の成功体験の呪縛だな。
スポーツ統計学という学問があって、サッカーで一番有効とされる選手交代は、後半13分・後半28分・後半34分なのだそうだ。だとすると、ポイチの選手交代はあまりに遅く、しかも負けているのに交代枠を残すなんて論外ということになる。このあたりが海外で修羅場を経験していないポイチの限界なのかという気もするな。
もっともどの選手も監督も敗戦を真正面から受け止め、自分とチームの問題と捉えて決して人のせいにしていないことには、大きな意味があると感じる。なんとかしのいでヘロヘロで勝ってしまうより、こういう恥ずかしい負け方で徹底的に反省する方がなんぼかマシだ。
などということを考えながら、「マネーフットボール」という漫画を読む。J2を舞台に、サッカーとカネをテーマにしたコミックスで、これがべらぼうに面白いのよ。勉強になるなあ。


2019.02.03
大泉学園の居酒屋で、テーブルの上のコンロでホタテやウィンナーを焼きながら、息子が言う。「新木場駅のホームに上がると、とてつもなく懐かしい気持ちになるんだよ。湾岸地域のあの空気感がたまらなく好きなんだよ」と。
潮見のマンションに住んで海辺の公園などへ遊びに連れて行っていたのは、息子が生まれてから3歳まで。どうやらその頃の記憶が、かろうじてすり込まれているらしい。新木場駅のホームに立って海を眺めながら風に吹かれると、その頃目にしていた原風景が記憶の底から浮上してくるようだ。なるほどねえ。息子の2歳下の娘は「まったく記憶にないよ」とのことだから、3歳ぐらいにならないと原始記憶は残らないらしい。そして残ると、それは三つ子の魂ということになるのかもしれない。
そんなに懐かしいなら、久しぶりに出かけてみるか。
けっこう大量の原稿を抱えていて、日曜日の今日にまとめて片付けるつもりにしていたので、遊んでる場合じゃないのだが、まあ、いいのだ。お天気がよくほとんど春のような陽気だし、湾岸エリアを散歩がてらにふらふらするのもいいだろう。
ということで、車に乗って息子と出かけていく。
潮見のマンションに到着して、オートロックのはずなのになぜか楽々スルーできる建物内に侵入して、かつて住んでいた住戸の前まで行ってみたり(この廊下の前を駆け回ってたんだぞ)、敷地内の公園で写真を撮ったり(マンションの子供たちがいつもわいわい遊んでいたんだぞ)して過ごす。その後、新木場に行き、いつもホームで眺めているのはこんな場所だということを確かめ、若洲公園に行って東京湾を眺めて春の陽気の海風に吹かれる。
ただぶらぶらと懐かしい土地を訪ね歩いただけだったが、とても心がホッとするいい時間だった。家族の歴史、親子の歴史っていうのは、こんなふうに刻まれてきたんだなあ。


2019.02.02
税理士から去年の売上げその他諸々の大まかな数字が出たという連絡が来て、そいつを見てみたら、まあ見事に前年と変わらない。ほとんど誤差の範囲かというくらいの売上げの違いだ。要するに発展していない、成長していない。成熟産業か、オレは。
とはいえ、なんの依るすべもなく世間という大海を、嵐の夜に浮かぶ枯れ葉のようにもみくちゃにされながら漂っている身としては、前年と変わらないということを“安定”ととらえて感謝すべきであろう。つーか、前年どころかここ数年、毎年図ったように一定の売上げをキープしている。安定というか、停滞か。
もちろんそれを意図して営業及び経営しているわけではなく、常に全力疾走で青息吐息の結果がこれだから、要するにこの辺の売上げがオレの身の丈ということだわな。限界とも言うが。
ただ、出て行く方は安定というわけにはいかず、当然のことながら激しく変動する。特に昨年末にかけていろいろとモノが壊れて買い換えをした影響がここにきて出てきて、1月の下旬には銀行残高が過去最低という恐ろしい事態に陥ってしまった。息子にそれを見せたら、「げげっ」とのけぞり「お父さん、僕の郵便貯金を使っていいから」と申し出てくれた。オレは我が子の郵便貯金に手を突っ込みかねない鬼畜寸前ということだ。もっとも月末には取引先各位からの入金があって、入金後に息子にネットでWeb通帳を見せてやったら、やっぱり「げげっ」とのけぞり、「こんなに出入りが激しいとは、自営業は恐ろしい」と目をむくのだった。
そうだぞ、息子よ。安定こそ一番、安定こそ正義。どうか安定の道を歩んでおくれ。
♪ほうら、足下を見てごらん、これがあなたが歩む道〜、ほうら、ハゲを見てごらん、あれがあなたの未来ぃ〜。
それでも50を過ぎれば役職定年で給料が下がり、60を過ぎたら再雇用の契約社員で年収半減というのが世の習いであるのだから、60過ぎてなお一定の売上げをキープして、しかもまだまだ走り続けるぜ、と鼻息を荒くできるということに感謝しなければならない。甘えていちゃなんねえぞ。
なお、昨年から続いてきたモノが壊れて買い換えるという流れは、次はウォシュレットではないかと覚悟して身構えていたところ、なんと昨日突然に壊れたのは、トイレの突っ張り棚だった。学校から帰ってきた娘が例によってぼけっとYouTubeを眺めていたら「どんがらがっしゃーんて、すごい音がしたよ!」という異常事態が発生し、あわててトイレをのぞいたらトイレットペーパーや買い置きの洗剤などを載せていた突っ張り棚が落ちていたということだ。ありゃりゃ。その夜、オレは西友へ行って新しい突っ張り棚を買ってきた。700円で済んだのでホッと一息。


2019.02.01
娘が高校に合格した。推薦入試である。
中学では常に学年で一番、時々二番という成績だったので推薦はすんなりもらえた。だから学力と人間力を考えれば落ちることはないとは思っていたが、入試は何があるかわからないし、巡り合わせでもある。合格を確信しつつも、神様仏様天国のじいちゃんばあちゃんに祈る気持ちもあったので、合格して一安心だ。
都立高校である。何もあんなにボロい学校に行かなくてもと思ったが、いくつか学校を見学して本人が一番行きたいと望んだ学校だから、これでいいのだ。何よりも一般入試を待たずに受験生活を終えることができ、滑り止めにと考えていた私立も受けずに済んだのが、よかった。親孝行である。
今日、合格して入学手続きも済ませたのだから、もう塾にも行かなくていいように思うのだが、まだ行くという。やれやれ、やっとこれで送迎の心配をせずかにビールが飲めるわいと喜んだのもつかの間、春まで塾の送迎は続くのだった。なぜだ。
4月になったら娘は女子高生である。なんという素晴らしい響きだろう。JK。
ということは今はJCからJKへの移行期ということか。
「CとKの間だから、今はHぐらいじゃないか?」と息子。
なるほど。ということで娘は今日からJHと呼ばれることになって、オレと息子が「よう、JH」「なあ、JH」と呼びかけるのだが、娘は実に鬱陶しそうな顔をして無視するのだった。
そんなふうに娘に相手にされないでいたら、アジアカップの決勝戦が始まって日本が負けた。横綱相撲をしようとなめてかかって、あっさりと負けた。ブラジルが格下に負けるときもこんな感じだよな。準決勝までの成功体験に引きずられて自滅。はああ、みっともない。
前半はひどかったよなあ。権田のあれは別格のひどさとして、全体に緩くて、プレスが詰め切れない。あと一歩が出ない。まあ、前半はゆるくしのいで相手を疲れさせ、後半はきっちり仕留めようぜというような、ヤクザが素人をカタにはめようとするかのような態度が見え見えだった。0-2となって、前半で1点を返せなきゃ負けるというのはもうわかりきった展開だった。そんな緩んだ空気を変えられなかったのはポイチの限界。90分が近くなって出された乾が、一体何をしろっていうんだよという態度なのがおかしかったなあ。
吉田が緩んで吉田がハンドして吉田が決定機を外して、今日は吉田の日。そんな日もあるさ、人生には。
柏の伊東純也がベルギーに移籍という朗報が昼に飛び込んできて、息子とオレは、おお、これでJ2の活路が開けると喜ぶ。伊東なんて絶対にアルビレックスのディフェンスが止められるわけがない。なんとか海外に行ってくれと願っていたらそうなったので、祈りは通じたのだ。
まあ、ここでゆるゆるとやっても優勝しちゃったという結果になるよりはよかったんじゃないのかな。ベルギーの足下にも及ばないということを自覚すればよい。
アルビレックスを応援していると、チームが負けてもちっとも悔しくない。あー、こりゃ負けだなあと途中で気がついて、まあ、いいかと受け止める。ずいぶんと鍛えられてメンタルが強くなったぞ。わはは。



2019.01.31
UAEとカタールのゲームは、爆笑ものだったなあ。
ペットボトルや靴がピッチに投げ込まれるという、阿鼻叫喚。対岸の火事はやっぱり面白いのだ。


2019.01.30
もしかしてオレは、おだてに弱いのではないだろうか。
昨日もそうだった。「いやあ、タコタコ会社の原稿を読ませていただきましたよ、タンゴさん」と初対面のその客は言う。続けて飛び出した「素晴らしかったですよ〜」という言葉にオレは嬉しくなり、いやあ、ははは、ははは、と馬鹿みたいな薄ら笑いを返す。
客のその言葉は単なる社交辞令。「てめえ、タコタコ会社よりいい原稿書けよ」と言うのがホンネなのだ。そんなことも気がつかず、このオレは。
そして今日もそうだった。「いやあ、話を引き出すのがお上手ですねえ、さすがプロ」と、インタビュー相手はオレを持ち上げるのである。オレは今日も、いやあ、ははは、ははは、と馬鹿に輪をかけた反応をして、客の「いいからとっとと原稿を書けよ」という真の狙いを読み取れない。
ちょっと褒め言葉を耳にするだけで舞い上がって天下を取ったような気分になるオレは、冷静になって考えると、やっぱり単純というか薄っぺらいというか、褒められ慣れていない薄幸の育ちというか。自分で自分が痛い。


2019.01.29
娘はYouTubeが大好きで、学校から帰ってくるとずーっとYouTubeを見ている。何を見ているのかと思ったら、大好きな三浦大知のビデオやミュージックステーションなどだ。クイズの「東大王」も大好きで、繰り返し見ている。テレビで見逃しても「どうせYouTubeに上がるから」と平気なもんだ。
クイズ番組を繰り返し見るというのはどういうことなのだ、さっぱりわからん。そんなことより、お父さんにも見せなさい。そう言ってiPadを取り上げるのだが、そう諭されて本当に父親と話をする女子中学生などこの世にいるわけもなく、娘はiPadを拾い上げてYouTubeの続きを見たりしている。床のあちこちにiPadが無造作に放り投げてある、こういう環境こそ問題なのではないかと、オレは我が手をじっと見る。
ところでYouTubeを見ていると、頭に広告が入るのはもちろんのこと、時々、コンテンツの途中で5秒くらいの広告映像が入ることもある。見ていてそれは非常にいらつくし、ふざけんなとさえ思ってしまう。
「な、そうだろ? ましてやテレビのコマーシャルなんて、うっとうしいこと、この上ない」と息子は言う。
なるほど、確かにそうだ。息子や娘のようにテレビを見るよりYouTubeという世代ともなると、もはや5秒の広告でさえ耐えきれず、テレビコマーシャルなんてほとんどあり得ない存在になっているというわけか。この感覚は、やがてけっこう大きな波となってテレビというメディアを揺るがすかもしれないなあと、YouTubeに娘を奪われた孤独なお父さんのオレは、寝転がってNHKニュースなどを眺めるのだった。
と、上手に起承転結でまとめてみました。


2019.01.28
今のところオレのMVPはディフェンスの富安とミッドフィルダーの原口である。富安は20歳とはとても思えないメンタルとスキルだ。日本史上最高のセンターバックに育つのではないか。次のワールドカップはこの富安と昌子が壁となるのだ。原口については、なんといってもその運動量と献身性だろう。スタミナお化けそのものの体力に仰天するとともにそれ以上に、あの子こんなにもチームのためにがむしゃらになるなんてと、日本中の誰もがお母さん気分だ。
個人的に好きなプレーヤーは陰キャの柴崎だ。陰キャの表情で、とんでもない鬼パスを出してくれるとしびれる。今日も守備に攻撃にコーナーキックに殴られ役に大活躍だったのだが、鬼パスがなかったので、MVPには及ばず。決勝ではぜひ陰キャの鬼パスに期待だ。
まあ、それにしても前半はどうなるかと思ったよ。セカンドボールがまったく拾えず、これは失点も時間の問題とあきらめてしまったわい。万が一勝つとしたら前半を0点に抑えて、後半にVARがらみのいんちきPKでなんとか1-0というのがオレの予想だった。それがあっと驚く3-0だなんて、ぷぷぷぷ、イラン、よえー。
イランは明らかに中国戦での勝利体験に味をしめて、タテポンで走らせれば、ほーら、日本はついてこられないじゃん、という戦いになってしまった。走力を含めたフィジカルで勝ってきたチームなのに、勝手に笛が鳴ったと判断して足を止めてしまったという皮肉。ワールドカップのベルギー戦は、過去の成功体験に味をしめた本田のミスで負けたから日本も人のことは笑えないのだが、いやあ、サッカーは面白いなあ。
おうちに帰るまでが遠足です。レフェリーが笛を吹くまでがインプレーです。
さて、これで日本の決勝の相手はUAEかカタールとなる。UAEとカタールは、これはスンニ派とシーア派の戦いで、しかも国交断絶中というから、ぜひ見なければならない。UAEの王族がチケットを買い占めたという噂もあって、たかがサッカーにそこまでやるのか、とオレはたまげてしまった。
などと腰を抜かしながらオレは続けて本のことを書く。「宝島」だ。
この作品が直木賞を受賞したとネットニュースで知ったとき、オレが真っ先に思ったのは「しまった!」ということだった。なにがしまったのか。作者の真藤順丈については、以前からちょっと注目していて、この「宝島」も読もうと思いつつ逡巡していたところだったからだ。読み終えていれば、ああ、読んだよ、それ、やっぱり受賞したかあ〜と偉そうに上からいえたからである。
なぜ逡巡していたかと言えば、大著と呼ぶにふさわしいそのボリュームと、あの独特の文体が理由である。とにかく独特としか言いようがない文体で、嫌いな人は嫌いだろうな、これ。実際、この作品でも面白いところはものすごく面白いのだが、文体がひっかかってちっとも前に進まないところもあって、まあ、苦労させられた。よくもまあここまで癖のある文章が書けるものだと感心する。
テーマは戦後の沖縄。描かれてあるのは実に暴力的で悲惨な戦後沖縄。読んでいて決して楽しい物語でも爽快な物語でもない。人が死ぬ小説はあまり読みたくないオレにとっては、決して後味のいい作品ではなかった。


2019.01.27
先週のことだけど、「鉄腕DASH」にキムタクが出ていたのを見てびっくり。へえ〜、キムタクも落ちぶれたもんやね、と家族で関西弁を交わす。まあ、TOKIOも落ちぶれているから、落ちぶれてるもん同士、ええんとちゃいまっか。
もっと驚いたのがキムタクの品のなさだった。両手をポケットに突っ込んだまま人の家を訪ねていくし、初対面の人にもため口だし。見た目もあって、ほとんど三鷹か町田のマイルドヤンキー。まあ、ヨメがヨメですからねえ、あのうちは、と納得。この下品さが目立たなかったのは、なるほど、SMAPにいて周りのメンバーがちゃんと覆い隠していたからかと改めて気がついた。ピンになってまったくオーラもなくなったしな、キムタク。
そんな「鉄腕DASH」の直前に、今日、嵐が活動休止するニュース速報が流れたわけだが、いくら落ち目とはいえTOKIO先輩の前にネタを振るような失礼なまねはさせないだろうから、これはきっと文春あたりに抜かれそうになってあわててリリースしたんだろうと、芸能通のオレが解読してみせる。活動休止も、大野君が抜けることが理由にされているが、そんなことはない。絶対に全員がもう嵐にうんざりして、全員一致で解散を決めて、じゃあ、それを誰が言い出すかということになって、そりゃリーダーの仕事だろうと押しつけられたに決まっている。新日本プロレスクーデター事件の山本小鉄の立場だな。これからは大野=小鉄説が定説となるだろう、と芸能通のオレが予測する。
とまあ、芸能界が何かと落ち着かない今日この頃だが、そんな俗世とは別にアルビレックス新潟は高知でキャンプを続けている。
このキャンプに参加しているブラジル人選手は6人。日本が初めてという選手がそのうち4人。その中の一人のサムエル・サントスという選手が、ホテルの料理のチャーハンがものすごく気に入ったようで、「ワタシはチャーハンが大好きデス」とインスタで言わされ、夕飯にチャーハンが出たときには「ワオ!チャハン!チャハン!」とガッポーズで大騒ぎしている様子がインスタに流された。おかげですっかりチャーハンという名前が定着。
本日は高知で地元の子供相手にサッカースクールが開かれた。子供たちにもすぐ名前を覚えてもらえるようにと選手は名前が大書されたゼッケンを胸につけて参加したのだが、サムエルは、あろうことか「サムエルチャーハン」とくっきり書かれていた。そのため子供たちはサムエルにサインをもらおうと「チャーハン!チャーハン!」と叫びながらわらわらと集まり、インタビュアーに「誰のサインもらったの」と聞かれて全員が「チャーハン!チャーハン!」と連呼する始末。そのシーンはシュールすぎて、腹を抱えて笑ってしまうぞ。


2019.01.26
アジアカップの韓国対カタールを観る。カタールが豪快なミドルで1-0で勝ったゲームだ。
カタールのゴール直後に韓国が凶器のような鋭さでカタールに襲いかかって、ガンバ大阪のファン・ウィジョがゴールを決めてみせたのは見事。だが、なんということだ、VARによるオフサイドの判定で取り消されてしまう。日本のゲームでもそうだったが選手は誰も異論を唱えていないのにVARで判定が覆ってしまうっていうのは、どうにも違和感がある。オレたちは器械の仕事を見ているのではないのだが。それにサッカーという極めて人間くさいゲームは、ロスタイムなどといういい加減さが魅力の一つなのであるのだから、誤審だってゲームの一部なのだ。VARはどうにも好きになれない。
韓国がこのまま決勝に進出して日本と闘うなんていうことになったら相当にうっとうしいから負けてくれてホッとしたわ。途中、キムジンスが決めた鬼パスには仰天。まさに相手を切り裂くという表現がぴったりで、さすがキムジンス。
神戸のシャビの予想がことごとく当たっているというので話題になっているが、そのシャビの予想では、決勝は日本対カタールで、カタールの勝ちなのだそうだ。でも、カタールよりもイランのほうが相当に強いから、まずは死闘必至の準決勝のイラン戦を楽しみにするとしよう。
などということを書いていたら、今日は誕生日だったということに気がつく。誰のってオレのである。以前は母が「あんたはいくつになったんだ、ひぇー、そんな年になったのか」とお約束のボケをかましてくれたのだが、その母はもういない。朝起きてまずは母と父の遺影に61歳になったことを報告し、ここまでなんとか生きられた体に生んで育ててくれたことに感謝する。できれば両親の年よりも長生きさせてもらいたいものだ。なんつっても、これからまだまだ稼がねばならないからな。
稼がねばならない理由の一つである娘は、今日、高校の推薦入試である。そこそこの倍率でちょっと予断を許さない状況なのだが、本人はいたって気楽なものでまったく緊張していない。まあ、たぶん大丈夫だろう。
などと考えていたら、いつの間にか夜になっていた。今夜はオレ様の誕生日パーティーである。と思ったら、娘の受験でそれどころではない状態であることに気がつく。オヤジの誕生日なんて娘の受験の前ではないも同然。仕方ないので部活で学校から帰る途中の息子を捕まえて、大泉学園で飲むことにする。刺身だ、刺身を食おう。
というわけでオレの誕生日にふさわしく新潟生まれの居酒屋チェーンで魚を食いながらホッピーを飲んでいた。そしたら見覚えのある政治家が店に入ってきた。衆議院議員の自民党・イッシュウである。駅前でよく演説しており、オレもちょくちょくちょっかいを出している。副大臣まで経験したので、次の次ぐらいには大臣になるのではないか。仲良くしておいて損はないと思ったので、おーい、イッシュウ、ちょっと来いよと呼んで挨拶させる。
オレの意図をくんだ息子はさすがで、すかさず立ち上がり「高校生です、次の選挙では投票権がもらえる予定です」と胸を張る。そんな息子に対してイッシュウは条件反射で名刺を差し出すのだった。
酔っ払っていい気分で家に帰ったオレと息子は、その名刺をポケットから取り出し、これを明日の面接で差し出せば合格間違いナシだぞ、と娘に差し出す。なんだったら裏に「この人よろしく イッシュウ」とメモ書きしてやろうかとペンを取ったら「やめなさい」とヨメに張り倒されてしまい、仕方なくオレは風呂に入るのだった。


2019.01.25
先日、いつもの居酒屋「とおるちゃん」に行って驚いたのが、満席の客席のほぼ8割が女性で埋まっていたことだ。 もともとファミリー層が目立つほど、居酒屋らしくない雰囲気の店である。丁寧な手作り料理が好評なこともあって、女性の入りやすい店、女性がリピートしやすい店なのは確かだ。
そして、それ以上に驚いたのが、満席の居酒屋だというのに喫煙者がたった一人しかいないということだった(ちなみに吸っていたのは女性客)。煙草レスの時代はここまで来たのだなあと、改めて実感させられた。
ファミリー客や女性グループが多いこともあって「とおるちゃん」では以前から喫煙者の受け入れには苦労してきたようだ。客が来たら喫煙するかどうかを聞いて、イエスという答えならばなるべく奥の方に固めて座らせるとか、せいぜいその程度の対処しかできなかったようであるが、それでもなんとか喫煙と禁煙の棲み分けに取り組んでいた。もちろんそんな程度では抜本的な対策になるわけがないから、オレの娘などは、塾の前に「とおるちゃん」で食事するのは「服がたばこ臭くなるからイヤだ」と足を運びたがらない。
オレ自身も煙草はすっぱりやめたから、喫煙者との同席はなるべく避けるようにしている。なんとも身勝手ではあるが、しかし、昨今の情勢を見るにつけ、煙草とは縁を切っておいてよかったとしみじみ実感する。
飲食業界でこの喫煙者問題に苦しんでいるのが、ドトールである。
スタバをはじめとする他のカフェが軒並み全面禁煙をデフォルトとしているのに対し、ドトールでは喫煙者を取り込もうと、全1110店舗中完全禁煙は220店舗にとどめて、残りの店舗では壁で仕切って分煙としている。おかげで「あそこなら吸える」というイメージが定着して、喫煙者の呼び込みに成功した。だがそれでも昨年は、12カ月のうち11カ月で売上高・客数ともに前年を割り込んでしまったという。「あそこなら吸える」とやってくる客よりも、「あそこは喫煙者がいるから行かない」という客の方が圧倒的になってしまった結果と読むことができる。
こうなってくると背に腹は代えられないだろうから、ドトールの全面禁煙も待ったなしだろう。
ドトールでも吸えない、会社はもちろん、路上でも吸えない。今やマンションのベランダでも禁煙というところが多くなったそうだ。この先、居酒屋でも吸えなくなるとして、喫煙者はいったいどこで煙草を吸うのだろう。喫煙者よ、どこへ行く。そういや、筒井康隆に「最後の喫煙者」という短編小説があったのを思いだした。
などということを考えていたら、夕刊が届いた。読売新聞と日経新聞である。
昔は夕刊にも存在意義があった。新聞は、記事の量より広告量が多いのはダメと決められていたから、バブルの頃、金を持て余した企業の広告が殺到したとき、新聞社はこれ以上広告を載せたら記事の量を超えてしまうという事態に、苦悩しつつも広告を断らざるを得なかった。そんなときに頭のいいやつが考えた。そうだ、適当な記事で夕刊のページを増やしてしまえ。どうせ誰も読んでやしない。そういうわけで一時夕刊が朝刊並みに分厚くなったことがあった。
だが、今やそれも昔。
新聞はこの1年で222万も部数を減らしてしまった。ピーク時の4分の3である。というより、まだ4分の3もあるの! という驚きの方が実感で、それほどに存在感をなくしてしまっている。そもそも田舎の方に行くと夕刊なん最初っから存在してなくて、オレも夕刊というものを見たのは東京に出てきてからだった。駅の売店で夕刊フジとか日刊ゲンダイとか、夕刊専門の新聞があるということにびっくりしたっけ。
それほどにも存在感のない夕刊というものが、しかしオレは案外好きである。晩飯を食いながら(余裕があればビールを飲みながら)夕刊を読むのが好きだ。
今日もオレは読売新聞夕刊を手に取り、一面から社会面という順に眺めていき、最後にたどり着いた2面で黒井千次のコラムを発見する。おお、今月もあったか! だいたい月に一回くらい掲載されるこのコラムに出会うと、オレは毎回ホッとする。おお、生きていたか、と。
この人は作家なのだが、今87歳。なにしろ作家になったのがオレの生まれた年で、以来ずっと作家なのだから、驚いてしまう。この人が不定期に読売新聞の夕刊にコラムを連載していて、それを読むのがオレの楽しみなのだ。 何が楽しみって、とにかく毎回くだらないのである!
今日の夕刊のコラムもそうだ。延々2000字も使って言いたかったことが「年を取ると動作が鈍くなる」ということなのだ! そんな、びっくりするぐらいつまらないことを、びっくりするぐらい上手な文章で延々と綴るのだ!
このコラムは毎回そんな調子なのである。年を取ったら物忘れがひどくなった。年を取ったので免許の返納に行った。そんな、とにかくどうでもいいことを、毎回、素晴らしい名文で仕上げてくる。毎月このコラムを読むたびにオレは内容のあまりのくだらなさに頭がクラクラし、そして文章の見事さにうーむとうなるのである。
例えば2000字以上の長い文章を、この作家はほとんど主語を使わずに展開してみせるのである。それはもはや夏目漱石級の名人技だ。話の展開に起伏はなく、広がりもなく(そりゃ、年を取ったら動作が鈍くなるという話だから広がりようもない)、淡々と流れていくだけの文章なのだが、それをきっちり最後まで読ませるのは、ひたすら文章の巧みさによるものなのだ。
このコラムに毎月出会えるだけでも、読売新聞夕刊の存在価値はあると思うよ、オレは。
いずれ夕刊というものは煙草と同様に消え去るさだめにあるのかもしれないが、このコラムだけはできるだけ長く続いてほしいものだ。


2019.01.24
もはや敵性国家だわ、あの国は。韓国。
「認めない・謝らない・改めない」は中国の専売特許かと思っていたら、その上を行く国だったな。馬鹿負けしてもう相手にしないと決めたら、かさにかかって「威嚇攻撃を仕掛けてきた」とわめきだしている。「肩がぶつかった」と因縁つけているヤクザとなんら変わりがない。
国内世論向けに加えて、北の国と海上でやりとりしているのを見られたくなくて日本を遠ざけようとしているのだろうが、馬鹿にもほどがある。どうせ瀬取りをしていたに違いなく、万引きを見つかった底辺主婦が「どこに証拠があるんだよ」と大きな声で居直っているのとなんら変わることがない。
馬鹿をまともに相手にしたら損をするのはこっちだから、ともかく遠ざけて関わり合いを持たない方がいいだろうな。
この韓国と同じような匂いを感じるのが、海の王子様の一家だ。週刊新潮によると海の王子様の母親は、親ではらちがあかないから祖父母に話をさせろとばかりに、なんと天皇皇后への直談判を宮内庁に要求してきたそうな。ヤクザだ。こちらも遠ざけて関わり合いを持たないのが日本のためだ。敬して遠ざけるのではなく、蔑して遠ざけるのがよい。
などということを考えながら、昼飯に吉野家で牛丼を食べる。吉野家ではいつもご飯普通盛り、肉が大盛りの「あたまの大盛り」を頼んでいる。ところが今日は、なんと吉野家創業120周年記念とかで、牛丼普通盛りの肉がいつもの120%なのだそうだ。おお、これなら「あたまの大盛り」を頼まなくてもいいではないか。
吉野家は旨いなあ。牛丼に豚汁とお新香という最強の組み合わせを楽しむ。ところで牛丼というのは案外に糖分が多くて、並盛りで角砂糖24個分もの糖分があるのだ。オレの好きな「あたまの大盛り」だと、なんと角砂糖30個分だ。これには仰天するよなあ、おい!
そういえば、地元のパパ友の西やんが、飲み会の前に吉野家で牛丼を食ってきたことがあった。西やんに、これから鍋を食うになんで牛丼を食ってきたんだ、とたずねたら、西やん「牛丼はおやつ」との答えだった。また一つ、名言の生まれた瞬間だった。
などと考えてボーッと生きていたら、サッカーの時間になった。アジアカップの準々決勝、相手はこれはびっくり、ベトナムさん。まさかまさかの準決勝進出で、しかも相手が日本というので、ベトナムでは大騒ぎらしい。よかったなあ、盛り上がって。オレは上から見下ろす。
いや、実際、応援席を見ても、なんともナイーブだなあと微笑ましくなる。ボールを運ぶたびに二度とないチャンスが来たかのような大歓声で、ちょっとでも攻められればこの世の終わりのような絶叫で、ゲームの流れを見ながら緩急つけて選手の後押しをするということができず、実にナイーブな応援だ。まさに25年前のオレたちがあの観客席に座っている。
ゲームを見れば実力の差は明らかで、蹴る・止めるという基本技術からして日本には及ぶべくもないのがベトナムだ。そうした技術の差を走力と気合いでカバーしようというサッカーで、実はこれが恐ろしい。日本とベトナムが10回闘えば9回は日本が勝つだろうが、残りの1回を今日やってやるという、そういうサッカーだ。それは文句なしの圧力となって日本に襲いかかり、強引に流れを引き寄せてしまう。それに加えて、審判がとことんヘボだ。アップセット、つまり金星が生まれるのはこういう状況の時で、ゲームを見ながらオレは、ああ、これは日本が負けるかもしれないなあと思った。
こういう状況のゲームでは、事故が起きる。大事故だ。案の定、吉田と権田のバックパスのミスでその大事故は起きた。ベトナムにもう少し技術があれば、あそこは確実に1点取られていただろうな。そしてそのまま引かれて、なんとか日本は追いつくものの、PK戦に持ち込まれていたに違いない。よく言うことだが、サッカーの神様はまだベトナムにそれを許してはいないのだった。
VARも同じことで、VARで1点が取り消されて、VARで1点が入って、要するに明らかに行って来いの帳尻あわせだったのだが、VARで勝利をプレゼントするにはまだ甘いよ、チミたち、とサッカーの神様がベトナムに向かってあっかんべーをしたということだろう。だからベトナムは、日本がドーハを糧にしたように、そしてベルギーのカウンターに教えられたように、この敗戦を糧にして立ち上がればいい。真面目で一生懸命で、悪質なファールもほんどせず、ベトナムの国民性そのままのいいサッカーをするチームだ。必ず強くなると思う。おらたちは下手くそなんじゃ、下手くそだから死ぬ気で走るしかないんじゃ。そんな百姓一揆サッカーは好きだよ。
それにしても日本代表、困ったもんですな。北川が存在感ゼロ、南野が調子悪いなど、選手個々にも問題はあるが、一番の問題はポイチじゃねえの? どうしてこんなにスローで停滞感たっぷりのサッカーなのだろう。つなぐのはいいとしても、つなぐばかりでは、ダメだろう。原口や柴崎など、時間をかけろと指示されているとしか思えないプレーで、見ててかったりーよ。困ったもんだ。ターンオーバーしたときのBチームの方がずっと迫力があったという指摘は正しい。
グループリーグから徐々にギアを上げてきて決勝でトップギアをたたき込むというプランはわかるのだが、そのためにセカンドにギアを上げるべき試合がベトナム戦だったはずだ。それができなかったことは次のイラン戦の大きな不安要素。イラン、強いわ。中国相手に3-0だもんな。
このままでは決勝で当たる敵性国家に、勝てないではないか。それだけはなんとしても避けなければ。いやいや、待てよ、そんな事態になるぐらいなら、むしろ準決勝でイランに負けてしまった方が精神衛生上はいいかもしれんなあ。


2019.01.23
世相を鋭く斬るつもりがまったく正反対のぬるい日記になってしまっているわけだが、そんなことは気にせず今日も書きまくるのだ。今日は何について書くか。書くことなどたいしてないのだが。
今日は、先日ちょっとふれた、高知に引っ込んでしまうというカメラマンに会った。握手をして、「体に気をつけて」「お互いにな」と言って別れたが、たぶんもう会うことはないだろう。特に親しかったわけではないものの、20年以上のつきあいになるから同年代の戦友のような意識もあって、やはり惜別の情がわいてくる。オレは浦和の駅前で、つい「惜別の時ぃ〜」と歌い上げてしまった。そうである、ここは浦和の駅前。あのレッズの巣窟。よせばいいのに浦和の街はレッズサポにおもねって「サッカーの街」みたいな旗を大量にぶら下げている。
駅前や商店街に。この駅前を、あの赤いおべべの連中が埋め尽くすのかと思うと、背筋が凍るわ。
などと適当なことを書き連ねて、日記は進む。ずんずんと。
ところで娘は中3なので高校受験である。そのため塾の授業も追い込みに入っており、終了するのが10時半だったりする。もちろん夜のだ。まったく迷惑な話で、塾にはクレームを入れたくもなる。何が迷惑って、娘を迎えに行くために、オレはその時間までビールも飲めずにじっと我慢するしかないのだから。おかげで娘を迎えて帰ると11時近くで、それから風呂に入ってということになると、けっこうな時間になってしまう。早く寝なければ。
そこで登場するのが、アル中製造薬として悪評高い度数9%のストロング系飲料である。これはいいぞ〜。本当に手っ取り早く酔える。ロング缶を買ってきて、しかも非常に飲みやすく、おいしいから、ごくごくと飲んでしまい、あっという間に飲み干してしまえば、すっかり出来上がり。これで200円を切る、つまりビールより安いってんだから、旦那、こりゃあ大発明ですぜ。
そんな具合にとっとと酔っぱらって、そしてヒートショック上等じゃ〜などと叫びながら風呂に入り、そして、歯を磨いておとなしく寝るという、そんな日々である。
もっともこうして夜更けに娘を迎えにいき、寒い中、一緒に帰ってくる日々ももうすぐ終わるわけで、それはそれで少し寂しいというか、あとになってこんな日々を懐かしく振り返るのだろうなと思うと、塾にクレームをつけるのはよそうと思うのだった。


2019.01.22
アジアカップはけっこう面白い。2004年の、例の川口の神懸かりのセーブ連発や敗戦のピンチをロスタイムに救った中澤のヘッドなど、あれも最高のアジアカップだった。
チーム力が拮抗しているためなのか、日本が追われる立場・挑む立場のいずれにもなるからなのか、試合展開はいつもスリリングだ。
今日はベスト16のサウジアラビア戦。相変わらず客席の応援が楽しく、あれはコーランなのだろうか、拡声器でずっと歌うような声が流れてくる。まあ、日本のお経のような応援歌もたいがいだがな。「あれはきっと、神よ、PKを与えたまえ、って歌ってるんだぜ」と息子と笑いあい、直後、しっかりゴール前でサウジの選手が転んでみせるのだった。
ゲームを決めた富安は、20歳でこの働きはたいしたものだ。次の代表のセンターバックは富安と昌子で決まりだな。前には、おそらく日本歴代最高の選手になるだろう堂安に南野と中島がいて、中盤からは岳ちゃんが超絶パスを決めまくって、大迫が体を張って、原口が不機嫌にボールを追いかけて、途中交代に絶対的切り札の香川が決めてみせる。いかん、これではワールドカップで優勝しちゃうじゃないか。
このサウジ戦ではなんと日本のボール支配率が30%にも満たなくて、ちょっとびっくり。これは状況に応じてポゼッションを捨てて堅守速攻のショートカウンタサッカーに切り替えられるという進化を示したのではないか。 あきれるぐらい枠をはずしてくれた相手の下手さに助けられた面はあったが、それでも今日のゲームは確かに日本代表の一つのエポックになるかもしれないなあ。
さて、次はお楽しみのベトナムである。あのベトナムがなんとヨルダンをPK戦で破ってアジアカップのベスト8に進出なのだ。そして迎える相手が日本。なんだかかつてのアジアに挑んでいた時代の日本を思い起こさせるような状況だ。
ベトナムはいいチームである。日本人によく似た、真面目で人のために汗をかくことをいとわない国民性そのままに、とても勤勉なサッカーをする。見ていてとても好ましいチームなのだ。日本対ベトナムは、おそらくかつての自分たちのチームを相手に戦っているような錯覚に陥るのではないか。一生懸命に戦って何度も相手を追いつめるものの、そのナイーブさゆえに決めきれず、自滅するというサッカーだろう。
そんなサッカーを見てオレたちは、二十年前のオレたちは確かにナイーブだったな、と改めて納得するに違いない。それはそれで楽しみなゲームだ。
おそらくベトナムの国内は大騒ぎだ。我が国の代表の快進撃に胸を張り、まるで日本代表がかつてブラジルと真剣勝負することになった時のように、熱く燃えているだろう。頑張れ、ベトナム。


2019.01.21
昨日はサブウェイのことを書いたが、今日はLIXILである。
日経新聞のスクープなのだが、売り上げ2兆円の巨大企業がMBOで上場廃止、シンガポール市場に再上場という仰天プランをたくらんでいるというのだ。本当にそんなことができるのかよ〜。MBO、つまりマネジメントバイアウトすなわち経営陣が株を自腹で買い取って上場を廃止し、その後にシンガポール市場に再上場というのがその内容だ。なるほど、これなら銀行からはつなぎ融資を受け、直後に上場益で返済すればいいから不可能ではない。いろいろと考えるものだねえ。
なぜそんなことをたくらんでいるかというと、巨大企業になりすぎたために市場が会社の事業をきちんと評価できなくなり、要するに手に余るようになり、もう日本の株式市場には愛想が尽きたということらしい。見境のない事業統合ででかくなったのは自分たちなのだから、そこは自業自得という言い方もできなくはないか。
たぶん取引所はメンツをつぶされたということで激おこぷんぷんだろうし、本当にそんなことができるのか、ちょっと興味津々。
LIXILは先頃創業家の会長が、せっかく外から招いたプロの経営者のクビを切って、社長に返り咲いたことで、世間の笑いものになった会社だ。迷走という見方もできるかもしれないなあ。
さらに不景気話の第三弾として出てきたのが、ITのW社がヤバいという話だ。ERP大手で、AIを搭載した新しいERPパッケージの開発に手間取って資金繰りが苦しくなってきたことに加え、旧製品の導入に失敗した顧客から巨額の賠償請求の裁判を起こされてしまっている。
この裁判の真偽はいまいちよくわからないので何とも言えないが、資金繰りがかなり厳しいのは事実のようで、従業員の志気が下がって退職の流れが出てくるようだとまずいだろうな。システムそのものが巨大になりすぎた時代のリスクが顕在化したようなものだろう。
実は昨日のサブウェイも今日のLIXILもW社も、それぞれ人材採用のお手伝いをしたことがある。この手の話が出てくるといつも思うのが、オレが関わったコンテンツを見て入社を決めた社員もいろだろうから、そういう人たちにはなんか申し訳ないということだ。それを言い出したらきりがないのだが、ちょっと残念な気持ちになるのは確かである。
ということはさておき、今日も本のネタだ。「わたしの宝石」朱川湊人。この作家は独特の味わいを持っていて、胸が痛くなるような切ない話を書く。在日朝鮮人としていじめられていた幼い子供が病で命を落としたが、その魂が幽霊となって、自分を差別せずに一緒に遊んでくれた友達のところにやってくるという話とか、なんとも哀切あふれる物語が多い。この例でもわかるように、ちょっとホラーの味付けもある。さらに昭和30年代、40年代に舞台を設定することが多く、同時代を生きたオレとしては、実にリアルというか。
ただしノスタルジックな雰囲気の昭和ではなくて、例えばひどいDVも「夫婦喧嘩」の一言で片付けられていた、そんな暗くてひどい側面が切り取られることが多い。
この作品集も同様の味わいの短編が中心。「マンマル荘の思い出」もそうだし、「想い出のセレナーデ」などは少女が家庭内不和によってどん底に落ちていく、実に救いようのない話だ。だがオレのイチオシは「ポコタン・ザ・グレート」という話だ。モノローグで語られるのは、ブスで体のでかい少女の恋物語。これが実に明るいトーンで語られて、そして最期の数行でオレは喝采を上げる。なるほど、「ザット・ワズ・ユア・マザ−」の物語だったわけね。こういう話は大好きで、例えば三浦しおんのいくつかの短編のように、読み終わった後にとても主人公のことが好きになる。
「ポコタン」は朱川湊人の新境地といってもいい作品かもしれない。
やたらと順接・逆接の「が」を多用する文章がうっとうしく、どうして編集者はそれを直させないのだろうといつも疑問ではあるのだが、その点を別にすればなかなかによい作家だと思う。


2019.01.20
サブウェイがヤバいらしい。ヤバいというのは、経営的にだ。フランチャイズが潰れそうなのである。
原因ははっきりしている。客が来ないのである。なぜか客が来ないかというと一つには店舗が老朽化して、ちっとも快適ではなくなったからだ。もう一つが、サブウェイのサンドイッチそのものが競争力を失ったからだ。
サブウェイのサンドイッチは確かにおいしいが、しかし、オーダーの仕方があまりに複雑であって、初見殺しは牛丼・松屋の券売機の比ではない。そもそもがサンドイッチを食べるのにパンを選ぶという発想がなく、パンの中に挟む具を選ぶという発想もないから、えっ、全部自分で選ぶのかよ、パンなんてどっちがどんな味だかさっぱりわからねえし、と戸惑い立ち尽くすこと必至である。それがランチ時で自分の後ろに行列なんてできた日には、もう二度と行くもんかという気になる。エクスペリエンス重視のマーケティングの時代にあって、これは致命的である。
かといって、経験者に連れられて行ったおかげでそういう最初のオーダーの壁を乗り越えたところで、次からリーピータになるのかというと、決してそうではない。確かにサンドイッチは旨い。上等なパンに新鮮な具を挟むのだから、旨いに決まっている。だが、その分、高いのだ。たかがサンドイッチ、700円とか800円とかは出せない。コンビニならば300円だ。
それだけのカネを出すならそこそこに普通のランチが食えるし、忙しいから片手で食べられるものをということになると、それこそコンビニだ。よってサブウェイを昼に選ぶ理由がない。
そういうわけでじりじりと客が減り続け、コンビニの昼飯メニューが充実し、スタバやタリーズなどのカフェがランチにも力を入れるようになって、サブウェイは競争力を失った。
フランチャイズの運営会社が倒産の危機でも、アメリカのサブウェイ本部は「日本からは撤退しない」と明言している。オレもサブウェイは好きだし、旨いと思っているから、こういうちゃんとしたものを食べさせるファストフードはなくなって欲しくないので、できれば日本でも頑張ってもらいたいものだ。
今後にちょっと注目である。
そんな話とは別に、最近読んだ本の中で出色だったのがこれ、「麒麟児」(沖方丁)。主人公は勝海舟で、江戸城の無血開城前後を描いた作品だ。勝海舟と西郷隆盛の、無血開場直前の緊迫した交渉の場面が素晴らしい。
オレは勝海舟という人物のことがいまいちよくわからなかったのだが、これを読んでとんでもない人物だったのだと驚いた。一人の役人に過ぎなかったのに、その視野の広さや展望力はたいしたものである。なによりも歴史の教科書ではさらっとした触れられていない江戸無血開城が、実は万一失敗していたら、江戸は炎上し、諸外国に国土を分割略奪されていたわけだから、歴史の大きな転換点だったことがよくわかる。
もし官軍が江戸城に攻め込むというなら江戸の街を焼き払うぞと西郷隆盛を威圧し、単なるはったりではなくて幕府から出させたカネを江戸の街の侠客に渡して万一本当に焼き払うことになったら犠牲者を最少にするために民衆を抑えることを依頼しておくなど、その腹のくくり方に圧倒される。
文章は読みやすく、テンポもよくて素晴らしい。勝海舟なくして今の日本はあり得なかったことがよくわかって、平成の終わりという時代の転換点に立つ今だからこそ、手に取るべき一冊である。と、書評風にまとめてみた。
手に取るべきって、本当は手には取ってなくて、Kindleで読んだのだ。


2019.01.19
センター試験の今日、高2の息子は時間をずらして同じ試験を受けるという模擬試験に参加した。
ちょっとわかりづらいので解説する。
センター試験の会場には、各予備校の職員が潜入している。別に不正をしているのではない。正面切って受験しているのである。
そして一科目が終わるごとに残りの教科を捨てて脱兎のごとく会場をを飛びだし、予備校本部に戻って、そして持ち帰ってきた試験用紙を職員総出でコピーするのである。つまり試験会場では試験用紙には一切何も記入せず、ひたすら時間が過ぎるのを待っているわけだ。
これをすべての試験科目で繰り返し、そして試験終了後にはその日に出題された試験用紙がコピーされて出そろい、生徒たちは本番と時間差で同じセンター試験に挑むことができるというわけである。息子の学校では、学校命令でこの試験を受けることになり、2年生全員が各予備校に散らばって受けた。ちなみに受験料は無料だそうだ。 「予備校のメンツをかけた闘いなわけよ」と息子。なるほど、東進や河合、早稲アカなどの大手にとってこれは威信をかけた損得抜きのガチの闘いであり、いかに早く試験用紙を手に入れ、そしていかに多くの生徒にそれを解答させるかという勝負らしい。
すごい勝負が行われているんだなあ。もちろん自分ところで試験を受けた高校生の名簿は春に向けての勧誘に活用されるから、完全に損得抜きかというとそうでもないが、それにしてもこんな闘いがあるとはまったく知らなかった。
これもまた受験戦争。


2019.01.18
カメラマンのMさんが東京を引き払って、奥さんの実家のある高知に移住するという話には、ちょっと驚いた。 仕事はどうするのとたずねたら「バイトでもして食いつなぐさ」との返事だった。子供がいないから、まあ、なんとかなるだろうという口ぶりだった。
理由ははっきりとはわからない。仕事に行き詰まったか、介護なのか、東京がイヤになったか。移住したらたぶん二度と会うことはない思うが、元気で過ごして欲しいものだ。
移住と言えば、10年ほど前にやはりカメラマンのSさんが東京から沖縄に引っ越した。数年ほど沖縄に暮らして、あまりうくまいかず別の土地に引っ越して、以来、行方はわからない。オレが知らないだけかもしれない。
Sさんの場合は、いわゆる“おばあ幻想”にやられたクチだ。沖縄には“おばあ幻想”というものがある。沖縄に行けば都会で疲れ切った心をおばあが満面の笑顔で優しく癒やしてくれる、という思い込みからくる誤ったイメージだ。
確かに沖縄のおばあの笑顔は魅力的だ。すべてを受けて入れてくれそうだ。だがそれは、カネを落としてくれる観光客に対してであって、都会から移住してきた人間に対しては決してそんな顔は見せない。都会から移住してきた人間は、地元の仕事を奪い、今まで税金も払ってないくせに地元の世話になろうとする、図々しい連中である。そんな奴らに対しておばあが決して心を開いて癒やしの笑顔を見せることはない。移住者はその落差に驚き、かえって疲れ果て、寂しく沖縄を離れていくのだ。
Sさんも、たぶんそのバターンだった。
高知に行くMさんの場合はそんなことにはならないだろうと思うが(なんと言っても奥さんが地元の人)、60近くになってからの地方移住は、決して簡単なことではない。「老後を税金で養ってもらうつもりか」と陰口をたたかれるぐらいのことは覚悟しないといけないだろう。そんな厳しい目に遭ったとしても、Mさんには穏やかに暮らしていってほしいものだ。


2019.01.17
娘は三浦大知のけっこうなファンだから、天皇陛下在位三十周年記念式典で天皇陛下作詞・皇后陛下作曲の歌をご本人の前で歌うことになったという今日の報道に、「これからは大知様とお呼びしなければ(ヨメ)」「陛下の前でダンスを間違えたらえらいことだ(オレ)」「別の三浦と間違えたんだ、きっと(息子)」と大騒ぎである。それに対して娘は「うるさい、うるさい、あー、うるさい」と迷惑顔だ。
もちろんオレも三浦大知は嫌いではない。初めてテレビで見たときは、誰だこいつと思ってヨメに聞いたら「昔のフォルダーだよ」との返事に、ありゃー、あのときの妙に歌のうまいガキがこんなに立派になったのかあと驚いたものだった。ジャリタレとして使い倒されて、その後の人生真っ逆様というありがちな話かと思ったらさにあらん、立派にミュージシャンとしての道を開いたようで、しかも振る舞い、言動をみる限りは人間的にも愛すべきキャラのようで、いやいや、これは参りました。しかも平成最後の大舞台に天皇陛下皇后陛下の前で歌うとは、まさしく国民歌手のポジションではないか。たいしたもんだ、この若さで。
待て。この若さでって、三浦大知はすでにキャリア20年らしいが、いったいいくつなんだよ。すると息子が「イニエスタと同い年だよ」と教えてくれた。
三浦大知=イニエスタというのは、それはそれで衝撃的な一言であった。
ちなみにイニエスタは「嵐」全員より年下である。これもなかなかに衝撃的な事実ではないか。


2019.01.16
昨日は母の命日。亡くなって早くも6年が過ぎてしまった。
年を取るということは大切な人を喪うという局面に多く立ち会うということなんだなあと改めて思う。
母が亡くなったとき、オレはどうしていたんだろうと、改めてこの日記を読み返す。なかなか便利じゃん、日記というものも。
大雪だった。地元も実家も。
なんだか遠い昔のようだ。


2019.01.15
さて、ぼちぼち出かけようかと準備を始めたとき、電話が鳴った。
「すみません! タンゴさん! フルタが体調不良なんです!」
なんと、取材に同行予定のディレクターが体調不良とな。たるんどる。けしからん。どうせ飲み過ぎだろう。這ってでも出てきなさい。
「それがタンゴさん、フルタは熱が39度もあるっていうんです!」
げ、39度。インフルエンザじゃん、それって。
「え、そそそ、そうなんですか? どうしましょう」
どうしまってしょうって、出てくるんじゃないよ、いや、出てこさせるんじゃないよ、絶対に来るな、家に閉じ込めておけ。
「わわわ、わかりました。大丈夫です。インフルエンザだと会社の規定で出社停止です」
よし、それならよい。熱が下がっても出社させるな。幽閉しておきなさい。
「わわわ、わかりました」
ふう。まったく危ないところだった。発熱前だったらえらいことになるところだった。
なにしろ我が家の娘は中学3年。今月下旬から高校受験が始まり、ヨメは私立校の受験料を「ふう、高い、高い、あー、高い」とオレをちらちら見ながら振り込んできたところだ。万が一にも娘がインフルエンザなどにかかるなんていうことは許されないから、我が家にはウィルス持ち込みは絶対禁止なのだ。気をつけなければ。


2019.01.14 今日は成人の日か。
1月半ばのこの三連休は、正月休みのぼけた頭がそろそろ冷めた頃の直撃だから、朝の二度寝の布団のような気持ちよさだわ。とりあえず書くべき原稿は今日の昼までに全部片付けて、午後は徹底的にごろごろするのだ。ごろごろするあまり高校サッカーの決勝を見忘れるという大失態をかましてしまう。かわりにAmazonでドラマを見る。どうということのないコメディで、こんなものを見ても見なくても人生に1ミリの影響もないのだが、そういう無益な午後の過ごし方というのも気持ちいいのだ。
あとは何も書くことがないから今日はこれでおしまい。


2019.01.13
プロ野球と同じように、Jリーグもシーズン前にはキャンプをする。アルビレックス新潟の場合、その場所は高知だ。かつてはなんとブラジルまでキャンプに出かけたことがあったが(Jリーグバブルの頃ね)、ここ数年はすっかりと高知で定着している。
プロチームがキャンプに来るとメディアやファンもやってきてお金を落としてくれるので、地元は大変に喜ぶ。加えてやっぱり華やかな世界だから地域もなんとなく浮かれ気分になり、春ももうすぐという時節もあって、とてもいい感じの空気になる。いいことだと思う。
ただ、今年の場合、少し様相が異なりそうだ。なんとアルビレックス新潟は、ホームの新潟からキャンプ地の高知まで、バスで移動するのだという。広報担当などのスタッフはマイカーだ。今までは飛行機で往復していたからえらい違いで、片道14時間くくらいかかるだろうから、到着する頃には「やっと着いた、やれやれ、うんざりだぜ」という表情になっていて、地元の人たちもずっこけるのではないだろうか。
なぜこういうことになったかというと、要するにカネがないのである。J2に落ちて観客が減り、リーグからの分配金も減り、もらえるはずだったDAZNマネーも入らず、なんやかんやで5億円の減収なのだ。要するに貧乏クラブに落ちぶれてしまったので、そんな貧乏クラブが全員で飛行機に乗るなんていうお大尽は許されず、やむなくバスという手段を選ばざるを得なかったのである。Jリーグの経営なんて、そんなしょぼいもんだよ。
収入ががた落ちになったことに加えて、今年は鹿児島、長崎、福岡と九州勢が多く、さらに琉球がメンバー入りしたから、沖縄遠征も控えている。旅費は節約しなくてはならない。(その意味ではすべてのアウェーで飛行機遠征となる琉球は大ごとだ。去年は札幌のミシャが「こんなに大変とは思わなかった」と嘆いていたっけ)
全員がその覚悟を、キャンプから持たなくては、ということだ。
もっとも、アメリカのマイナーリーグなんてゲームが終わってからの長距離バス移動が当たり前と野球の世界でよく言われるように、サッカーだって似たようなものだろう。特に今年はブラジル人が6人もいて、ブラジルなんてとんでもない環境でサッカーをしているわけだから、バス移動ぐらいで潰れるようなやわさはないと思う。
その意味で注目したいのはフォワードのレオナルドという新人だ。21歳のブラジル人で、去年は鳥取(あの岡野がGMやってるところね)に所属し、J3の得点王である。レオナルドはブラジルの貧困家庭に育ち、家族のためにサッカーで金を稼ぎたいと公言しているから、根性の座り方が違う。なにしろ鳥取にいたときも「殺人と人身売買がなくてサッカーができるならどこでもいい」と大喜びで日本にやってきたくらいだ。いったいどんな環境で育ったんだ、このブラジル野郎は。
だからレオナルドはバス移動上等。J3からJ2に昇進してモチベーションは上がり、次はJ1だとさらに気持ちを上げているだろう。だからなんとしてもアルビレックスで名前を挙げてビッグクラブから声がかかるのを待つはずだ。いいではないか。頼もしいではないか。頑張って結果を出し、鹿島でも浦和でも神戸でも声がかかったら行けばいい。いや、一気にヨーロッパを目指したっていい。
オレたちは、過去、ラファエル・シルバという同じような立ち位置の選手を見てきた。ラファエルは今や中国の金満クラブにいて莫大な金を稼ぎ、それで親戚一同を養っている。そんなラファエルのことがアルビレックスのサポーターは大好きだ。
ぜひレオナルドも同じ道を歩んで欲しい。応援するぜ。


2019.01.12
初めてスーパーの自動精算機を目撃したときは衝撃だった。確かあれは静岡の西友。取材のために立ち寄った店だった。10年ほど前のことで、まだ試験的に導入したところという話だったが、すげえ〜と目を丸くしたものだった。今「目を丸くした」と書いたが、自分で自分のことをこう表現するのはありなんだろうか。なんかちょっと違和感があったな。まあ、いいか。
そんな自動精算機も今やすっかりおなじみのものになり、イオンはもちろんのこと、うちの近くのサミットには支払いだけ自動というレジもある。POSで商品をピッとやるのは、さすがにハードルが高いと感じる人が多いのかもしれない。
今やキヨスクでも無人レジが置いてあるし、セブンイレブンが無人店舗を導入しようとしている時代である。こんなふうに、誰がやっても同じ作業というのはどんどん機械に置き換えられていくのは当然だし、その方がずっと便利になると思う。
でも、新聞には「無味乾燥だ」「誠意がない」(?)という声が載っていて、言うまでもなくそれは老人たちの声だ。こういう老人たちがレジで文句をつけたりして老害になるのだろうな。そういや聞いた話だが、ファミレスで接客に文句を言ったら「ありがとうございます、また何かあればご指摘ください」と店長に頭を下げられてすっかりその気になってしまい、以来、定期的に訪れては接客について講釈をたれるようになったという老人がいたそうだ。本人としてはまったくの善意で教育的指導を行っており、しかも話を聞いてもらえるものだからとても気分がよかったのだが、店にしてみれば迷惑極まりない話で、とうとう店長から出入り禁止を言い渡されてしまったそうだ。こんな老人にはなりたくないなあ。
これは極端としても似たような話は身近にもあって、あるカメラマンは得意先の部長から「ちょっとうちの若い連中の面倒も頼むよ」と言われたてその気になってしまい、「やっぱりオレが言わなきゃダメだな」と若手の教員担当者気取りで小言を並べるものだからすっかり嫌われてしまった。その様子を間近で見ていて、こんなふうになっちゃいかんなあオレも、と自分を戒めたのだった。社交辞令を真に受けちゃダメだって。言うて相手はお客なんだから、客に上からものを言っちゃダメだって。
人間、50も過ぎるぐらいになるとなかなか人から注意されたり怒られたりする機会が少なくなり、つい気づかないうちに偉そうな物言いになったりしてしまう。自戒しなければ。
話は自動精算機に戻るのだが、レジでピッとやったりするのは子供にとってはとても楽しいことらしく、うちの子供たちもイオンの自動精算機は喜んでやっていた。おかげで自動精算機の行列の方が長くなったりしているのは、ご愛敬だ。オレはサミットストアの例の支払いだけ自動というレジで、何度やっても1万円札が戻ってくるのに泡を食ったが、よく見たら横にして入れるところを縦にして入れていた。まったく機械音痴のダメおやじじゃないか、これでは。
縦でも横でもカネはカネだろうと精算機に毒づきそうになって、いかんいかん、老害だ、と自分を抑えたのだった。


2019.01.11
今日は佐賀である。九州の佐賀。
佐賀に行くにはいろいろと懸案がある。例えばメシだ。皆さんは佐賀と聞いて何か名物を思い浮かべるだろうか。大分ならとり天、長崎ならちゃんぽん、福岡なら明太子と即答できる。だが佐賀と来て、返ってくるものは何もない。ももクロの「日本全国ももクロジェット」という歌でも、佐賀県はステーキの一言で片付けられている。まあ、新潟もお米の一言なのだが。そういうわけで佐賀県へ行くのに、食べるものがないという困った状態なのだ。
だが、もっと困るのが、行き方である。佐賀へは佐賀空港から行くべきか、あるいは福岡空港から行くべきか。ちょっと見は佐賀空港がよさそうなものだが、しかし、実はこれが不便であることがわかった。大人として正しいのは福岡空港に行き、地下鉄で博多に行ってヤクザにからまれ、そして在来線特急に乗って佐賀まで行くというルートである。とにかく九州の上の方は福岡空港一択。大分へ行くときも大分空港を使ってはならない。
これで空港問題は解決したが、もっと大きい問題が残っている。羽田空港までどうやっていくかという問題だ。
一般的には浜松町からモノレールだろう。だが、オレの地元の石神井公園から行くとこの選択肢が一気に増える。JRで浜松町まで行ってモノレール、地下鉄大江戸線で大門まで行ってモノレール、JRで天王洲アイルまで行ってモノレール、JRで品川まで行って京急線、さらには石神井公園発羽田空港行き直行バスという裏技まである。このどれもが時間差5分以内。まあ、朝は渋滞のリスクが大きいのでさすがにバスはない。ではどれにするかというと、そこで決め手となるのが朝飯である。おすすめしたいのが京急品川駅の駅そばなのだ。ここの立ち食いそばが、案外旨い。
そこで今日も混んでいる山手線に乗って品川まで行き、京浜急行に乗り換えて駅そばを食べるというコースに決定する。
ところが京急品川駅に着いたら駅そばが激混みで行列してやがる。つい腰が引けて素通りしてしまった。やばい。そのまま空港行きの急行が来たので乗ってしまい、羽田空港に到着。呆然としたオレは、敗者の罰として羽田空港の馬鹿高い立ち食いそばを食ってしまった。立ち食いそばなのにかき揚げそばが700円。いつも思うことだが、羽田空港の馬鹿高いメシはなんとかならないものか。明らかにぼったくりだ。京急品川駅で腰が引けてしまった自分をののしりつつ、オレは値段の割にちっとも旨くないそばをすする。悲しみの羽田空港立ち食いそば事件。
なお、結局佐賀では駅前のラーメン屋に入って、これならオレんちの3軒となりにある化学調味料だらけのラーメンの方がずっと旨いぞという豚骨ラーメンを食った。まあ、出張のメシなんてそんなものである。


2019.01.10
さて、いよいよ今年のアルビレックス新潟が動き始めた。今年は楽しみだなあ。なんせ外国人が7人! 一試合に出られるのは4人だから、3人がベンチ外。競争厳しいぞう。
今年の目標は3勝1分ペースだ。おっ、まずい、これでは優勝してJ1に復帰しちゃうじゃないか。わはははは。


2019.01.09
今日は朝から新富士である。新富士はその名の通り富士山の目の前にある駅だ。あとは工場があるだけである。
「こだま」で到着。富士川から富士山を望むという、日本人なら一年に一度は目にするであろう“富士山と言えばここ”というド定番の絵ヅラのロケーションで撮影をする。ついでにオレも富士山をバックに自分の顔を撮影して喜ぶ。
「こだま」は空いているので楽ちんなのだが、帰りはひどかった。前の席の客が思いきり座席を倒しているので、乗り降りに非常に苦労した。頭からコーヒーをかけてやろうかと思うのはこんな時であるが、今年はあんまり怒らないようにしようとアンガーマネジメントを自分のテーマにしているので、というか、今そう決めたので、頭にくることがあっても6まで数を数えて自分を落ち着かせる。
しかし、あれですな、富士山をまじまじと眺めると、こいつぁやっぱり奇跡の山だぜ、と江戸っ子になってしまいますな。日本のほぼ中央に位置し、連なる山々の中の最高峰というのではなくて平野にずいっとたちそびえる孤高の姿がたまらなく素晴らしい。そして、平野ゆえになだらかに広がる稜線が、実に美しい。ため息が出る美しさだ。まさに奇跡の山で、外人がビューティホーとかファンタスティックとか言ったきり口を開けて固まってしまうのも納得だ。
オレは五合目までは登ったことがある。つーか、クルマで行っただけだから行ったことがあるというのが正解。五合目の駐車場で上を見上げれば、あらら、すぐそこに頂上が。なだらかな道をたくさんの人々がえっちらおっちら登っている様子がすぐ近くに見えて、その有様があまりにものんきに見えたから、ぼーっと登ってんじゃねーよと叫んだのだが、聞いたところでは実際に登るとえらく大変なのだそうだ。ふうん、本当かなあ。でも、決してならばオレの足で確かめてやろうじゃないかとは決して言わないオレであった。
「パチンコと登山は厳禁」というのが、オレが子供たちに言い渡している我が家の家訓である。従って我が家では誰も富士山には登らないだろう。
昼過ぎには品川。夕方には家にいて、そしてネットのニュースを見たら、「京王線でキセル」という冗談みたいなニュースに目をむく。えーと、要するにJRの切符を売ったのにそれをごまかしてポケットに入れちゃったらしいな、京王線が。2億円も。正確に言えば京王電鉄の子会社の旅行代理店が。
「同業者であり取引先でもあるJR様に対して申し開きができまっしぇん」と京王電鉄は平謝りの激おこぷんぷん。そりゃそうだろうな、やってることが悪質すぎてオレも腰を抜かしたわ。
2億円ということは、個人が出来心で清算金をガメちゃいましたというレベルではないから、相当長い間、組織的な慣行として行われてきたんだろうね。もしや他の私鉄も含めて業界全体の慣行だったりして。
そういうことになったら、京王電鉄は個人の責任じゃなくて会社として責任を取らなきゃいけないから大変だ。
ネットでは「罰として千歳烏山駅を廃止する」「井の頭線をJRに差し上げる」という案が出ている。あるいはJRが激おこで「新宿駅の京王線とJRの乗り換え改札を廃止する」と言い出すとも噂されている。オレはもう京王線は関係ないからどうでもいいが、オレが罰を下すとしたら、各駅急行とか快速各停とかも走らせて沿線住民を混乱させてしまえ、とかいうアイデアしか思いつかない。面白いかもな、快速各停。とにかくスピードは出すけど全部の駅に止まるから、客は乗り物酔いするばかりでちっとも嬉しくないというの。
などということを考えながら、日本代表のアジアカップ初戦を見る。
日本代表はまさしく各駅停車の闘いぶりで、ボールがつながるものの、つながって終わりの2年前のアルビレックス吉田達磨サッカー。ちっとも面白くない。どうもオレのお気に入りの柴崎岳ちゃんのところでボールが止まり、こねくり回されて終わり。しょうがねえなあ。後半になって少し立て直して、まずはよかった。堂安とか南野とか岳ちゃんとか原口とか大迫とか、見ていてわくわくするメンバーが集まった代表なので、もうちょっと楽しませて欲しいものだ。個人的にはこのメンバーで乾に好き勝手に暴れて欲しいと思っている。あとは香川を入れて欲しいなあ。


2019.01.08
正月休みは、結局、まるまる2週間にも及んだ。
誰だって暮れの忙しいときにインタビューの相手なんてしたくないし、正月気分のときに面倒くさい質問なんてされたくない。当たり前である。
よってオレはクリスマスが終わってから松の内が明けるまで遠ざけられ、結果としてまるまる2週間もお茶をひく生活を送ることになる。
もちろんそれは毎年のことだから慣れっこではあるのだが、だからといって決して休みが多くて嬉しいわけではない。なにしろ日々ちまちまと原稿を書いては小銭を稼ぎ、塵も積もれば式の生活を送っている身だから、休みが多いということは売上げが減って、積もるはずの塵も降ってはこないことになる。2週間の休みということは単純に考えて例月の半分しか働かないわけだから、厳しい話だ。オレがお年玉をもらいたいぐらいだ。
もう一点つらいのは、2週間も休むと仕事への復帰が非常に困難ということだ。社会不適応である。本日がその社会復帰第一日で、2週間ぶりのインタビュー仕事に、最初からおどおどと挙動不審である。しかも長い休みで心身ともになまっていて、持久力がなくなり、インタビューする腹の中ではとっととこのインタビューを切り上げて寝転がっていたいと思う始末だ。我ながら情けない。
やはり仕事というのは継続してこそだ。結婚、出産、育児を経て仕事の現場に復職しようとする女性の皆さんは、偉いと思う。


2019.01.07
「サッカーの本質とは、変化することだ」と、えのきどいちろうは言った。えのきどいちろうとはコラムニストで、新潟とはゆかりもないのに、アルビレックスをずっと推してくれている人である。ちなみに姓名の関係は「えのきど・いちろう」だ。「えのき・どいちろう」だと面白かったのだが、人の名前で遊んではいけないと少し反省する。えのきど氏は言う。「選手も違えば相手も違う。戦術も違うし、状況も違う。すべての局面に、二度と同じということはない」と。それって、スポーツ全般がそうじゃね? と思いつつ、オレは、うむうむとうなずくのである。
この季節、Jリーグでは選手が入れ替わる。出て行く選手がいれば新しく入ってくる選手もいる。オレの愛するアルビレックス新潟も同様だ。出て行く選手の事情はそれぞれで、それに対するサポーターの思いもそれぞれである。
愛され、惜しまれつつ去っていく選手がいる。今年は、安田がそうだ。安田はわずか1年しか在籍しなかったが、そのインパクトの強さからものすごく愛され、そして惜しまれながら去っていった。1年前、元日本代表の看板とともに安田がアルビレックスへの移籍を表明したとき、オレたちサポーターはのけぞった。「メシが旨そうだから新潟に行くことにした」という理由もすごかったが、何よりも素行不良で、「“腐ったリンゴ”がくる」と、チームが壊されることになると怖れたたのだ。
だがそのイメージは覆る。安田はとてつもなくいいヤツだった。低迷するチームの文字通りのMVP。自信喪失のあまり相手にビビって下がりまくる若手にカツを入れ、持ち前の推進力を活かしてどんどん上がりまくる。PKが苦手なくせして、プレッシャーに青白い顔をしながら自ら志願してボールを蹴り、コーナーの片隅に決めてみせる。やまぬ連敗でスタジアムがブーイングに包まれている中、自ら率先して先頭に立って場内を一周し、そして一身にブーイングを浴びながら口をぎゅっと結んでサポーター頭を下げる。高校生選手のシオンがJリーグデビューゴールを決めたときは、破顔して彼の頭をくしゃくしゃにかきむしりながら祝福する。そんな一挙手一投足を見たオレたちは「あれ、安田ってすげえいいヤツじゃん」と、気がつけばすっかりトリコだ。
だが「メシが旨そうだから」とやってきたのだから、きっと「ごちそうさん」と言ってすぐにいなくなるだろうなあと誰もが予想していて、その予想通りに安田は来年の契約を更新せず、去ることになってしまった。「(新潟名物の)安田ヨーグルトを毎日食べたおかげで一度も休まずに練習できました」という、地元民が聞いたら泣いて喜ぶようなコメントを残して。そんな安田にサポーターは「感謝しかない」という言葉を贈る。こんなにも愛されながら去っていった選手は、山本コースケ以来だろうな。
そして一方では後ろ足で砂をかけるように去っていた選手もいて、誰とは言わないが、そういう選手は今でもサポーターからブーイングが飛ぶ。
そんな具合にアルビレックス新潟も選手がいろいろと入れ替わって、そしてまもなく新しいシーズンに向けたキャンプが始まる。J2の二年目だ。首都圏から遠い地方のクラブで、数ヶ月は雪に覆われる地域だから、短くて貴重な選手生命の何年かをここで過ごしてもらうには、あまりに魅力がなさすぎる。唯一のセールスポイントが「J1で戦える」ということだった。そのセールスポイントが消えてしまった今、一日も早くJ1に復帰を、と願わずにはいられないが、一方で焦って復帰を急ぐよりもJ2でのんびりと楽しむのもいかも、という気もしている。
だが、そんな呑気なことを言ってたら、来シーズンはそれこそ今期の比ではないほど選手が抜けていくのではないか。そう思えばやっぱり今期もJ1復帰を最優先にしなければ。そんなことを考えながら新たに加入することになった選手のスペックなどを眺めている。今期はひょっとしたらブラジル人が4人も同時に出場する、そんなバカサッカーが見られるかもしれないよ。それがとても楽しみだ。


2019.01.06
暮れにドライブレコーダーを取り付けた。2万5000円。
もちろん別にドラレコがなくても運転には何の支障もないが、あればあったで安心だし、反対に言えばなければないで何となく気障りだし、これってつまり保険と一緒だよなあと考えて、取り付けることに決めた。
値段はピンキリである。ネットを見れば安いので3000円というのもあれば、高いものだと4万円もする。
「安いもにのは安いワケがあるだろうし、ネットだと文句も言えないし、そこはやっぱりディーラーだろな」という安藤君の話に、それももっともだなと考え、高いのを承知でディーラーでつけてもらった。
つけたからって特に何が変わるわけでもなく、一度くらいは実際に録画された動画をパソコンで再生してみなければと思いつつ、ほったらかしである。今日もドラレコは元気に稼働し、そして再生されることのない動画をせっせと録画しては上書きするということを繰り返している。
迷っているのは、ステッカーだ。
ドラレコの箱には「ドライブレコーダー録画中」というステッカーが入っていて、「これをクルマの後ろに貼り付けてください」とマニュアルに書いてある。確かにそういうステッカーを貼り付けて走っているクルマも時々見かける。一定の抑止力にはなるだろう。
だがしかし。
後ろにステッカーを貼っていたら、「なんて書いてあるんだろう」と不思議に思ったクルマが車間距離を詰めてきてかえって危なかったとか、後方のカメラが見当たらないことから「なんだフェイクかよ、ふざけやがって」と挑発することになってしまって結局あおられた、とか、そういう話がゴロゴロしている。なるほど。しかも困ったことに今では百円ショップに行けば「ドライブレコーダー録画中」というステッカーが売れられていて、なんちゃってドラレコのつもりで貼っているクルマもあるそうだから、ややこしい。
「なるほど。じゃ、まあ、しばらくはこのままでいんじゃね?」。息子に相談したらそういう答えだったので、そだな、まあ、このままでいいか、と考えてステッカーはまだ貼っていない。


2019.01.05
日本人の主食は米ではない、というのはちょっと衝撃的な事実ではないか。
実は米の消費量は年々下がっていて、1962年と比べると半分なのだそうだ。つまりこの半世紀でオレたちが食べる米の量は半分になってしまったのだ。
世帯あたりの家計調査では、東日本大震災の2011年に、米を購入するお金よりパンを購入するお金の方が多くなったそうである。つまり今や日本人が一番多く買う主食は米ではなくてパンなのだ。
日本人の主食は、今やパン。繰り返すが、これはやはり相当に衝撃的なことだ。
理由ははっきりしていて、一つが食の多様化。確かに我が家でも土日の朝食はパンということが多いし、普段でも昼は麺だ。外食を見ても、ラーメンにパスタにそばにうどんという麺類は一大勢力である。
二つ目の理由が給食による刷り込み、そして三つ目は最近の糖質制限ブームだ。確かにオレもそれは意識していて、晩ご飯では炭水化物を摂らないようにしている。おかずだけだ。
一時、パンは脳に悪いという説が流れたことがある。関連する本も読んだが、あれはけっこうな真実ではないかという気がしている。食パンには案外油が含まれていて、これがけっこう体によろしくない。何よりも小麦に含まれているグルテンが脳の炎症を引き起こして腸に小さな穴を開けることが知られている。グルテンフリーという健康法はここからきているものだが、それが拡大解釈されて穀類は全部ダメ、よって米もダメ、という流れになっているのかもしれない。
なお、麺類の中でもうどんがやっぱり体によくないのは事実で、香川県では糖尿病の割合がずば抜けて高く、県民病とさえ言われている。うどんを食べるということは、例えばショートケーキをご飯に食べているようなものだと思ってもいいんじゃないか。
話を元に戻して、今や米は日本人の主食ではないということだ。
新潟の出身で、実家が広い田んぼを所有する農家の生まれであるオレは、やっぱり主食は米でなきゃと思っている。子供の頃は納屋にうずたかく積み上げた藁を利用して納豆もつくっており、自分の田圃でとれた米に自家製の納豆を山ほどかけて食べていたわけだから、今思うとなんと贅沢な食生活だったのだろう。
その新潟で暮らす人たちは、東京に来て外食するとライスのまずさにびっくりする。これは米自身の味と同時に水のまずさにも起因するものだろうな。
やっぱりオレたちはもっと米を食べなきゃいかんと思う。食い過ぎはよくないが、パンはもっとよくない。炭水化物は米で摂ろう運動を起こしてもいいくらいだ。


2019.01.04
高校3年の冬、オレは横浜の叔母の家に一週間ほど身を寄せていた。大学受験のためである。
叔母は、自分の実家に生まれた甥っ子(オレね)のために食事や洗濯などの世話を焼き、4つの大学の受験日には弁当まで作ってオレに持たせてくれた。オレは初めての首都圏生活に浮かれて受験会場の下見だといっては都心に出かけ、そして帰りには横浜駅西口のダイヤモンド地下街などをうろつき、やがて始まる学生生活を楽しみにしていた。横浜駅西口のバスターミナルから相鉄バスに乗って叔母の家に帰るときは、くたびれ果てたサラリーマンの姿を目の当たりにして、オレは飼い慣らされる人生はイヤだなどと罰当たりな感想を、フォークソングの連中のように心に浮かべていたのだった。
今思えば叔母の家は相鉄線の駅から徒歩で10分ほどなのだから電車を利用すればよかったのだろうが、きっと電車のラッシュにもまれるのを忍びなく思ったのと、バスに乗せた方が迷わずに帰ってこられると案じてくれたためだろうと想像できる。
叔母とは、10年ほど前にその横浜西口のダイヤモンド地下街でばったり出会ったのを覚えている。オレは朝一番で横浜でのインタビュー仕事を終えて帰るところだった。ダイヤモンド地下街を歩いていたら、向こうの方から杖をついて歩いてくるおばあちゃんが、なんとオレの叔母だったのである。叔母とは、毎年正月に行われている親戚一同の新年の集いでいつも顔を合わせているので別に数年越しの劇的な再会というドラマだったわけではないが、まさかこんな地下街で偶然に会うとは思ってもいなかったから本当にびっくりした。当時、80歳は過ぎていたはずだから、そんな高齢なのに杖をつきつつ横浜地下街の人混みの中を一人で歩いていることにも驚いた。
どうしたの、おばさん、こんなところで。立ち話をしたら、郵便局に用があって行くところだという。足が不自由でもなるべく一人で出歩くようにしているとのことで、なるほど、ただでさえ坂道の多い横浜の街の、さらに小高い丘の上に暮らしていたから、こうして出歩くことはとても体のためによいことなのだろうなあと納得したものだった。
足腰は年齢に応じて衰えてはきたものの、頭はしっかりしていて、新年の集いではオレの子供たちのこともちゃんと覚えてくれて、自らの手でお年玉を渡してくれていた。だからひどくぼけるようなこともなく、ちょっと体調が悪いからと横になって、家族が気がついたらそのまま息を引き取っていたという、まさに眠るような大往生だったそうだ。すげえよ、おばさん。誰もがかくありたいと願うような逝き方だった。
年末のことで、喪主である息子さんとは「ごめん、年賀状出しちゃったよ」「オレもだよ」と笑い合ったほど、誰もが予期していない最期だった。
享年94歳。オレの父は7人きょうだいで、その最年長だったから、誰にとってもお姉さんであり、おばさんであり、親戚のシンボルのようなおばあちゃんだった。決して声を荒らげることはなく、いつも柔和な笑顔を浮かべていて、長女らしいその穏やかさは誰からも愛されていた。オレが大学受験の世話になったのは43年前だから当時、おばさんは51歳だったわけか。ずいぶんと前にオレはあのときのおばさんの年齢を追い越していたんだ。横浜駅西口のダイヤモンド地下街で偶然会ったときの、あの心底びっくりした顔が今でも忘れられない。長い長い読経を聞きながら、オレはそんなことを考える。


2019.01.03
というわけで、本日は間違いなく応援に駆けつけたわけだ。高校サッカーの。新潟代表の。帝京長岡の。
スタジアムは浦和駒場だ。そうである、あの悪名高い浦和レッズのかつての本拠地である。とにかくぼろい。骨董品。遺物。よくぞこんなぼろいスタジアムで金とってプロですという試合を見せていたものだ。それよりもひどいのがアクセスである。つーか、駐車場がないっ。まったくないっ。
去年も駐車場探しには苦労したから、今年も覚悟して出かけたのだが、それでも空車を見つけるまで45分もかかってしまった。その間、ずっと市内をうろうろ。駐車場の絶対数が圧倒的に不足しており、これはきっと地元の人間しかスタジアムの来られないようにするための意地悪レッズの策略の、その名残だったに違いないと確信した。そして、オレと息子はレッズとそのサポーターに呪詛を吐きつつ、うろうろと駐車場を探す。
探し尽くして、ヤフーカーナビを見ていた息子が「これで満車だったらもう諦めて帰るしかない」という最後の駐車場に、奇跡的に空きを発見し、ともかくクルマを置くことができた。しかも、どういう天の配剤か、市内をうろうろしたあげく一回回って現場近くの駐車場に戻ってきていたようでスタジアムまでは徒歩1.3キロ。おお、おれんちから、とおるちゃんまでと同じだ。8時間300円というまったく仕事をしたくない駐車場で、だからこそ人目につかずに生きながらえてきたのだろう。まずは一安心だった。
第1試合で昨年優勝の前橋育英が敗れるという波乱があり、いよいよ第2試合が帝京長岡対長崎総科。長崎とは、あの国見を率いていた小嶺監督のチームで、このじじいが大久保を育てたかと思うと憎さ百倍。しかもかつてアルビレックスを小馬鹿にしたような発言をしたこともあり、とうてい許すことができないのだ、このチーム。成敗してくれせるわ。
それにしても長崎のMF、鈴木君はなかなかにいいプレーヤーだ。卒業後はベルマーレに行くことが内定しているらしい。スピードがあり、ゴリゴリのフィジカルもあって、鈴木優馬的プレーヤーだ。案の定、この鈴木君に決められて先制を許す。
だが、帝京長岡も負けてはいない。前半できっちり追いついて、終了間際に逆転。残り3分という時間での逆転で、いや〜、こんなに気持ちのいいゲームもないよなあ。
真冬のサッカーなんて寒くないのかと言われれば、寒い。とにかく寒い。途中、あまりの寒さに耐えかねて、日の当たる場所に移動したほどだ。もっともその場所は立ち見席で、やっぱりオレたちは立ち見で応援するのが一番しっくりくるなあと息子とハイタッチだ。
新年早々、大変に気分のいいゲームを見て、そして再び駐車場へ。Googleマップさんの力を借りて案内してもらったおかげで、初めての道なのにまったく迷うことなく駐車場に戻る。テクノロジーは偉大だなあ。駐車場探しや道案内、さらには駅での待ち合わせも含め、今やオレたちの行動様式は、行けばなんとかなる、とりあえず現地に着けばどうにかなる、というものになってしまった。今では、20世紀のオレたちはどなんなふうに人と待ち合わせて、どんなふうに飲み会をしていたんだろう、と思い出せないほどになってしまった。便利な世の中になったものだ。


2019.01.02
〇〇〇×〇〇〇〇〇〇〇〇×〇〇〇〇〇〇
×〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇〇×〇〇〇〇〇×
さて、これは何でしょう。正解は今日のPK戦であります。うひゃー、だな。
舞台は高校サッカー、全国大会。カードは、新潟代表の帝京長岡対北海道代表の旭川実業。ゲームは旭川実業が先制して帝京長岡が追いつき、そして逆転。だが旭川実業も負けじと追いついて、そしてPK戦。もうこれだけでも手に汗握る好ゲームだ。
それに加えてこのPK。なんと19人ずつが蹴って、つまり全員蹴っても勝敗がつかなくて二週目に突入し、寒さと緊張のあまり足がつって担架で運ばれる選手が出て(PKで選手が退場! 普通は逆!)、ネットでは「そろそろ応援団が蹴ってもいいんじゃないか」とささやかれ始めた頃、ようやく17対16で決着がついたのだった。
帝京長岡は過去PK戦未勝利、対する旭川実業は会場のナックファイブスタジアムで未勝利。つまり負のオーラをまとったどうしの死闘であった。
この試合、本当は息子と観に行く予定だったのだが、前夜は正月で嫁の実家に泊まったので朝が遅かったこと、さらにいったんヨメと娘を自宅に送り届けて出ようかと企んだら事故で外環道が大渋滞になってしまったことなどから、結局は観戦を諦めたのだった。歴史的ゲームの目撃者になるチャンスだったのだが残念だ。
仕方なくかわりに箱根駅伝終了後に始まった他会場の高校サッカーの中継を見る。関東では帝京長岡対旭川実業の中継はなかったのだ。代わりに見ていた星陵高校対明秀日立では、途中出場した星陵高校の川本という小さい選手が「虎太郎」という名前で、大受け。きっとお父さんはタイガースファンだったんだろうなあと息子としゃべりながら見ていたら、虎太郎はなかなかにドリブルの上手に面白い選手だった。その虎太郎のアシストでロスタイムに清涼高校が勝ったので、他会場の試合結果を待つ。そうしたら帝京長岡対旭川実業は2-2という途中経過だ。そしてPK戦に突入。テレビ中継はない。
そこでテレビを消してネットに切り替えて、ツイッターで途中経過を確認する。これが盛り上がった。なんと言ってもミラクルは13人目である。帝京長岡の13人目のキックを、なんと旭川実業のキーパーが見事に跳ね返す。ツイッターでは「ぐあああ、旭川実業の勝ちだあ」と盛り上がり、オレと息子も、ぎゃあ、やられたあと頭を抱える。ところがその裏、今度は帝京長岡のキーパーが旭川実業の13人目のPKを見事に止める。ツイッターでは再び絶叫が響き、我が家では雄叫びが響いたのである。
その後、なんとインスタグラムでライブ中継を始めた観客がいて、オレたちネット観戦の連中が一斉にインスタに群がる。なんといういい時代になったのだ。どこの誰かは知らないが、現場で勝手に中継してくれて、それをどこの誰かが群がってリアルタイムで状況を知る。思えば、この世に光ファイバーというものが出現した1990年代後半、それは一体何に使うのだというオレの質問に対してあるIT技術者が示してくれたのが、何か出来事が起きたらそこが放送局になる、という未来だった。このPK戦は、20年前に提示されたまさしくその通りの未来がやってきたということで個人的にも実にエポックなことである。
そして、そのような未来に着いてこられなかったのがテレビだ。新潟では地元の高校ということでこのゲームを日テレ系列のローカル局で中継していたが、なんとPK戦の途中、8人目ぐらいのところで、「大変残念ですが、時間となりました」と打ち切ってしまったのである。驚くべき暴挙だ。当然、テレビで地元チームを応援していた新潟のサッカーファンは大激怒。暴動寸言になったのも仕方ないことだ。しかも、中継が打ち切られて次に画面に大写しになったのが出川哲朗の間抜け面だったらしく、出川哲朗は自分の責任なんてまったくないのに新潟県民の罵倒と憎悪を一手に浴びてしまったのである。これぞまさにイッテ窮! それはともかく、キー局との系列やスポンサーとの調整などもろもろの事情はあるにせよ、そうした事情そのものも含めてテレビというメディアは同時性、柔軟性という点ではネットにとてもかなわなくなってきたということがはっきりしたな。だからこそむしろテレビこそネットをうまく使いこなすべきで、この場合も、すぐに自社のネット媒体で中継を受け継げば、むしろ賞賛の嵐だったろうに。
それにしてもPK戦19人というのは新記録だそうで、いやあ、現場に行きたかったなあ。おそるべしなのは高校サッカーで、冬休みの間にあらかた終わらせないといけないから、なんと休みなしで翌日に次のゲームがあるのだという。ひゃ〜、帝京長岡、ボロボロだなあ。


2019.01.01
あけましておめでとうございます。本年もどうぞよろしくお願いします。
さて、今年の幕開けも紅白歌合戦の振り返りからまいりましょう。
今回の紅白歌合戦は、始まる前から少しざわついておりました。息子は言います。「石川さゆりは最強だぜ。津軽海峡と天城越えを交代で歌えば永遠に出られる」と。慧眼であります。確かに「あの鐘を鳴らすのはあなた」しか持っていなかった和田アキ子は消えてしまった。やはり交代枠というのは大事なのです。交代枠が切り札として機能してこそ、ゲームは続けられる。そして次回も石川さゆりは出られる。「能登半島」というもう一枚の切り札も持っているのですから。
いやいや、ざわついたのは、石川さゆりの件ではありません。あれです、最後のサザンオールスターズです。私の嫌いなサザンオールスターズです。なぜ私がサザンオールスターズを嫌いかというと、詳しく書く気にもなれませんが、要するに下品で志が低いからです。確かにデビューしばらくは若さやみずみずしい感性にあふれていました。下ネタも若気の至りの勘違いとか片付けられました。
しかし、いい年の分別盛りのおっさんが大衆の面前で下ネタなどやってはいけないのです。しかも、それを面白いギャグだと思ってやっている。その白々しい空気を自覚していない点が実に恥ずかしい。加えて、志の低さです。自分で自分を平気でパクる。それを指摘されると「音楽寅さんだから」と開き直る。音楽のメインストリームに立てなくなってきたと感じたら逃げるように引退宣言などをして、注目されて喜ぶ。ああ、なんという志の低さよ。めまいがするではありませんか。マネージャーにだまされた30億円という巨額の借金を埋めることを宣言して必死に稼いで見事に完済した矢沢永吉のほうが何倍も何十倍もすがすがしいわ。
そんな下品で志の低いバンドがなんで紅白歌合戦で平成の締めに歌うのかというと(陛下にもらった勲章をケツのポケットから取り出して右翼の街宣車に押しかけられ、泣きべそかきながら謝罪したっけなあ)、これは要するにサザンと同年代の連中がNHKでも決定権を握るようになったということでしょう。昭和の連中はもはや決定権がない。平成の現場で30年という経験を刻んできた彼らが、その締めにサザンに歌わせたということなのではありますまいか。平成が決定権を握るのはかまわないのですが、そのセンスが決定的に恥ずかしい。
などと、今年もいきなり人様が楽しんでいるものを土足で踏みにじるという内容で始まってしまいました。「お父さんはサザンとダウンタウンのどっちが嫌いなのさ」と、好き嫌いもいい加減にしろとばかりに娘に叱られてしまった私でした。
でもやっぱり紅白の最後にあれはないわ〜。シンドバッドはないわ〜。今回の紅白は全体にたいへんによいムードで、かつてのようなお祭り騒ぎというよりは、上等なエンターテインメントを上手な段取りで見せてくれたという、非常に好感の持てる内容でした。それなのにあれはないわ〜。一夜明けた今でも私はため息です。しかもシンドバッドって昭和の歌じゃん。「希望の轍」って、クワタバンドの「ONE DAY」と同じメロディーじゃん。相変わらずの自分パクりに、あらためて私はため息です。ないわ〜。
昭和の歌と言えば、ユーミンのあれも昭和の歌ですね。ユーミン原理主義者というのは3枚目のアルバム以降はユーミンの作品と認めず、それをユーミンは「じゃましないでよと思っていた」と吐露しています。そのユーミン原理主義者たちの支持する1枚目と2枚目のアルバムからそれぞれ1曲というのですから、どこが平成じゃ、てなもんです。いやいや、そこじゃない。私が危惧したのは、その前の出演者が椎名林檎とエレカシだったということです。なんですか、この二人は。去年の棺桶に片足突っ込んだ女が「あなたが欲しい〜あなたが欲しい〜」と冥土への道連れにしようとすがりつくかのような高橋真梨子や、やべえもの見ちゃったな〜と不意打ちを食らわされた気分だった大竹しのぶのエディットピアフなどの枠が今年はなかったので安心していたのですが、実はここがそれだったとは! 頭のネジがぶっとんだ驚愕のパフォーマンスでした。もちろん歌唱力は圧巻。ド迫力でありました。ところが新聞の番組表を見たら、次がユーミンではありませんか。やったなNHK! ユーミンに大恥かかせるつもりだな!
案の定、そんな意図などとっくにお見通しよとばかりユーミンは、別会場でのビデオでの登場でした。あれって、ライブじゃないよね。ビデオだよね。しかもたぶんボーカルはあとで録音し直して差し替えている。そうでなきゃ、あんなにちゃんと歌えるわけがない。しょうがねえな〜、ユーミン。と思ったら、さすがにぶったまげました、ステージに現れたじゃないですが! まさに後輪、ちがった、降臨という表現がふさわしい登場の仕方でした。さすがバブルの女王、金の使い方と人々をかしずかせることをちゃんと知ってるわ。
そして始まったのが2枚目のアルバム「ミスリム」からの「やさしさに包まれたなら」。これは名曲です。私はユーミンの最高傑作だとさえ思っています。「やさしさに包まれたなら 目に映るすべてのものはメッセージ」というフレーズは、若い感性の瑞々しさを表現した実に透明感あふれる一節で、70年代的こじらせを捨て去り、私たちは80年代を楽しく明るく生きていくと宣言しています。それは60年代の政治の季節を終えて喪失感に包まれながら迎えた70年代初頭に「みんなみんな うつろな輝きだ」と青春時代を厭世的に見限ってしまった小椋佳の価値観とは真逆のものでした。そんな意味からもこれは名曲です。そして、その価値観にこれ以上ないほどふさわしかったのがアレンジ。ウェストコーストの香りをたっぷりに含んだカントリーロックは、細野晴臣の超絶ベースに支えられた、それまでの日本にはなかったものでした。
そんな昭和のフォークじじいしかわかんないようなことを一瞬で思いながら、一瞬後、私は思わずテレビを指さして叫んでしまいました。「あっ! あれは鈴木茂じゃねえか!」と。そうです、鈴木茂がオリジナルのアレンジそのままにギターを弾いていたのです!  鈴木茂がいるということは、きっとあのドラムは林立夫では…そうだ、やっぱり林立夫だ!、まてまて、よく見りゃキーボードはユーミンの旦那で下手くそなエッセイで日経紙新聞夕刊で恥をさらしている松任谷正隆じゃねえか、しかもしれっと武部もいるし、何やってんだおまえは、まてまて、まさか、そんなことは…まさかまさか、これでベースが細野晴臣でティン・パン・アレーでございますって、そんなふざけた演出じゃねえだろな、ああっ、なんてこったベースは小原礼かよっ、画竜点睛を欠くとはこのことだあ! と私は一人で大騒ぎでありました。
まあ、ベースの小原には目をつぶって、まさかこの時代にティン・パン・アレーをバックにした「やさしさに包まれたなら」を聴くことができるなんて、どこが平成最後の紅白じゃ。もはや私の頭は大混乱の大興奮で、ユーミンのボーカルのひどさが、ひどさを通り越して哀れみを誘うほどであったことなども耳に入らず、この名アレンジに聴き入ったのでありました。そうか、椎名林檎にエレカシという圧巻に対抗してユーミン、こんな奥の手を出してきたか。さすがユーミン、再び書きますが、人をかしずかさせることを知っている。ひれ伏させることを知っている。だからこそフィナーレで桑田にキスなんぞすべきではなかったですな。おいおい、旦那のいるステージでほかの男にキスかよ。60過ぎたばあさんにキスされてやに下がる60過ぎたじいさんという、平成最後の大放送事故。
しまった、どうしても話はそのあたりにいってしまうなあ。どれだけオレはサザンが嫌いなのだ。嫌いすぎて、自分でも呆れるほどです。
ともかく、今回の紅白はなかなかよかったです。安定の紅白という感じ。例えば演歌歌手のけん玉126回(だっけ?)成功なんて、どうしてけん玉なんだという突っ込みを「だって紅白だから」と跳ね返すほどの力業でした。我が家でも成功の瞬間は家中で拍手で、そして「今の歌はなんつーんだ?」「さあ」という、きっと日本中の家庭で交わされた会話を交わしたのでした。AKBとタイの「フォーチュンクッキー」もシンプルによかったです。タイの子たち、頑張れ〜。コンサドーレのチャナティップもそうだけど、タイ人は真面目だし好感が持てる。
さすがだったのは、郷ひろみです。2曲目に「夜桜お七」を聴かされて戸惑っていた我々を、一気に救い出し、拾い上げ、背中を押してくれました。ああ、よかった、紅白だ、これはやっぱり紅白なんだと、私たちは郷ひろみの仕事に酔いました。そうです、まさにこれは郷ひろみの職人仕事。自分に課せられた使命を理解し、貫き通すというプロフェッショナル。かつての郷ひろみは、オレはアーティストだという意識が強すぎてギラギラとナイフを振りかざすようなパフォーマンスでした。それが変わってきたのは今回も歌った「あちちあちち」という歌がきっかけでした。これは本人が語っていたことで、この歌に出会ってから、お客を楽しませることが自分の使命、お客が楽しんでくれればそれでいい、という具合に意識が変わり、そして歌うことがすごく楽しくなったそうです。悟りですな。かつてであれば3番目などという出番には我慢ならなかっただろうし、「あちちあちち」なんて歌わなかったでしょう。それを乗り越えた郷ひろみ、さすがのパフォーマンスで、紅白の流れを作ってしまった。見事です。
そんな郷ひろみを見ながら息子は「あれでお父さんより年上なんだぜ〜」と私を軽くディスるのでした。
もちろん今回の紅白にがっくりきたところがなかったわけではありません。例えば「いきものがかり」なんて、単に太って帰ってきただけです。カワウソがタヌキになった。西野カナの歌の空っぽさ、あれぞ脳天気という馬鹿っぷりと並ぶ空っぽの歌を聴かされて、げんなりでした。あるいは「天城越え」で布袋虎安がギターを弾くという、えーと、別に布袋でなくてもいいし、布袋も天城越えでなくていいんじゃね、という感想しかなったです。松田聖子も、なんか最近はジャズに走っているそうですが、もう昔の歌は無理ですな。キーを下げまくり、声は伸びず、みずみずしさのかけらもない。それでも「USA」ではちゃんとセンターのポジションを取ってカメラに収まりまくるあたり、この人も天性の女芸人。さすがです。そういう並びで言うなら、aikoと天童よしみが並んで立っていたシーンでは、私は思わず珍獣が並んでる! と叫んで、なんとひどいことを、とヨメにたしなめられてしまいました。でも、どう見ても珍獣じゃん、あれ。その珍獣の一匹であるaikoは、司会の広瀬すずに「私が生まれた年にデビューした」と言われて「恐ろしい…」と返していましたが、その後の広瀬すずの「だってあそこ(カンペ)に書いてある」というところまで含めて、全部台本だったそうです。広瀬すずの「照明さんはどうして照明さんという仕事を選んだのだろう」という暴言炎上事件を匂わせつつ、実はカンペなんですよ、というオチをつける、めまいがするような演出でした。
ただ私が最も問題提起したいのはあれです、島津亜矢の「時代」です。ちがうだろ〜、ちがうだろ、ちがうだろ。島津亜矢は確かに歌がうまい。びっくりするほどのうまさです。でも、この歌はダメだ、ドラマチックの歌い上げちゃダメなんだ。感情込めちゃダメなんだ。自分が別れた恋人や倒れた旅人になって歌っちゃダメなんだよ。この「時代」という歌は、神の目で天空から見下ろしながら、慈愛で包み込むように歌わなくてはならないんだよ。だから中島みゆきの歌唱は、優しいではないか。ひょっとしたら笑みすら浮かべているのではないかと思わせるほど、優しいではないか。
そうです、私はそんな「時代」を、中島みゆきに歌ってもらって平成最後の紅白を締めて欲しかったのです。もしそんなフィナーレだったら、私はきっと自分も神の御心で天空からすべてを許すようにサザンもいきものがかりも珍獣も、すべて赦したでありましょう。受け入れたでありましょう。そして「まーわるー、まーわるーよ」と一緒に歌いながら平成という時代を送ったことでしょう。それが今回の紅白の最も残念なことでした。
ま、そんなわけで、今回の紅白もたいへんに楽しませていただきました。やっぱりこうして家族で紅白を楽しみながら年を送り、年を迎えることができるという平和に、あらためて感謝です。こんな穏やかな大晦日を、これからもずっと迎えられるようにと祈らずにはいられません。どうか皆様にも今年一年、穏やかな日々が訪れますように。