日日是口実
2024.12.31

よいお年を


さて、今年も大変お世話になりました。大晦日です。
高齢の、いや、恒例のたんごちゃん十大ニュースを決定しよう。
娘、O型と判明。これは5位だな。
顔も性格もオレにそっくりで、娘自身も自分は父親と同じB型と思い込んでいたから、これには仰天。B型に近いO型なのだろうか。
これで我が家はオレ以外全員O型で、オレだけがB型。ははあ、そうですか。それが何か? と、とぼけるところまでがB型なのだろう。

落雷で給湯器が壊れる。これは8位だな。
夏の豪雨と落雷は酷くて、一帯が停電し、多くの家庭でインターホンや給湯器が壊れてしまった。我が家もビンゴ。慌てて銭湯に向かってしのいだ。復旧も東京ガスが実にスムーズかつフレンドリー、しかも無料で対応してくれ、オレのCSは爆上がりである。

子供たちがあちこち出かけた。これは4位でどうだろう。
息子はソウル、別府、娘は愛知、浜松、札幌、高知、銚子と全国を飛び回った。2人とも大人だから当たり前なのだが、どこへでも1人で自由に行けるようになった。息子なんて、年明け早々、アブダビまで行く。
逆にどこにも行かないのがヨメで、オレも仕事がらみの出張だけだ。子供の方がよほどアクティブだ。

洗濯機が壊れたのは、10位でいいか。
ハイアール製が突然壊れた。もう中華はこりごりである。家電は国内有名メーカーに限るという説は本当だった。
ヤマダで買ったのは東芝製。店員も「それが賢明です」とうなずく。傍らにはヤマダオリジナルブランドの中華洗濯機。店員も勧めない中華製。

息子にオーダースーツを作ってやったなあ。これは4位か。
オレもつくったことがないオーダースーツ。さすがに身体にぴったりで、うらやましい。 息子はここ数年体重が1キロも変動していないそうで、今後も体型維持には自信があるそうだ。オレはとても無理。やっぱりアオキでいいや。

というわけで1位はやっぱり息子の東大卒業と東大大学院入学だろう。卒業式にも入学式にも出席した。
特に大学院の入学式では総代、つまり首席としてステージに上がって宣誓の弁を読み上げた。武道館の2階席からそれを眺めながら、とてもわが息子のこととは思えず、身を固くするばかり。
まさかオレの息子が東大大学院の総代とはなあ。昔のオレに教えてやったら、絶対に信じなかっただろう。親戚一同、友人一同、誰も信じなかっただろう。こんな誇らしい時間を与えてくれた息子に感謝である。

というわけで、本年の日記は終了。全部で460,661文字でした。1日平均1,258文字は、少ないな。来年はもっと書かなければと誓いを新たにするのであった。
いつも思うのだが、いったいこの日記を読んでくれているのは何人いるのだろう。
何人いるかわからないけれど、今年も読んでくれてありがとうございました。物好きすぎるよね。
来年の日記は別のURLです。ここに直接ブックマークしている方は、2025年版にマークしなおしてくださいませ。
妄言多謝。
皆さん、良いお年を。


2024.12.30

最低飲食店


どうにもすっきりしないのが、人的資本だ。
長い間、採用コンテンツに関わってきたから人的資本開示に詳しいのではないかと思われたり、実際にそんな振る舞いをしてみたりしているのだが、そもそも「人材こそ最も大切な資本」という考え方は昭和の時代からずっとあるわけで、近ごろの持ち上げられ方を見るとどうしたことかと不思議になる。
教育つまり投資すれば価値が上がるのは当たり前。その価値に見合う給料を払わなければ離職するのも当たり前。
なんだかどうもすっきりしないなあ。
ぐちぐちと考えながら日経ビジネスをめくっていたら、「加齢とともに記憶力や学習能力は低下し、陳腐化、すなわち経年劣化は激しくなる」との記述を目にして愕然。というか、げんなり。
当たり前のことやんけ。経年で劣化するなら常に若い人材を補給すればよろしい。
よろしくないのは、オレだ。オレが劣化したら、誰が補給してくれるのか。自分で補給するしかないではないか。
要するにイノベーションだな。セルフイノベーション。
カッコいい響きではないか。まあ、とにかく老骨にむち打って頑張れと、そういうことなのだろう。

という具合に、経年劣化経年劣化とつぶやきながらオレが向かったのは忘年会の会場。地元の仲良しファミリーの忘年会だ。
今年のオレの忘年会はいろいろ流れてしまって、これ一つだけ。あまりにも楽しみすぎて、18時半スタートを18時スタートと間違えて早く着きすぎてしまったでござる。
しかも家族にも18時現地集合と教えてしまったので、ヨメと息子も18時に来てしまったでござる。
おかげで丹後家だけ30分も前に集合してしまったでござる。
やっぱり経年劣化だな、オレ。

それにしても再開発が進む我が街は飲食店の絶対数が不足して、どの店も強気だ。ありえない。
二次会で向かったSMILEという焼き鳥屋なんか、酷かったぞ。伝票持ってきて「閉店3秒前です、はい、お帰りください」とぬかしやがった。
客を小馬鹿にした態度で、心底呆れたわ。もう二度と行かない。
需給バランスが崩れた結果、こんな店ばかりになってしまって、年明けからはもうガスト一択に決定。

忘年会では知り合いの奥さんから「中井貴一そっくりですね」と突然コクられた。ネタで言ってるのかと思ったら本気のようである。
そして「キイチさん、キイチさん」とオレを呼ぶ。
それを見ていた他の奥さんとヨメは「まったく共感できない」と呆れるのであった。
まあ、オレもキイチなんて初めて言われて驚いたのだ。


2024.12.29

師走の自転車


我が家が正月をしないせいもあるのだろうが、街の中にほとんど年の瀬感がない。スーパーに行けばおせち料理のコーナーがあったり正月飾りが積まれていたりはするものの、ひっそりとしたものだ。
そんな中でも今日も自転車は暴走を続ける。
いやあ、ひどいもんだ、自転車は。
地元掲示板でも「歩行者を怒鳴りながら歩道を走っていた」「信号無視で突っ込んできた」と乱暴な自転車の報告が相次ぐ。オレもドライバーとして散々迷惑を被っている。
左折しようとしているのに左の視覚からひょいと飛び込んでくるなんてしょっちゅうである。交差点を逆走して斜め横断している婆さんを見たときは、さすがに目を剥いた。
どんな状況でもぶつかられたら自動車の方が悪いことになるから、たまったもんじゃない。
自転車にも免許をという声が時々あがって、確かに必要かもなあと思わないでもない。

「夏のカレー」文春文庫
現代作家たちの短編小説集だ。気に入った作家の作品だけ読む。三浦しおん、荻原浩、宮島未奈などだ。中でも小川哲の作品が出色。夫婦の心のすれ違いを見事に描いていて、うならされる。とても上手い作家だ。


2024.12.28

医者よりパブロン


玄関を開けたら隣の家の駐車場で、主がつまらなそうにタバコをふかしていた。
長い休みにはいつも一家で関西方面へ帰省しているのに、今年は行かないのだろうか。
たずねたら「インフルなんすよ」との返事だった。
聞けば娘さんが2人ともインフルエンザで40度の発熱らしい。
「もう落ち着いたんですが、今から帰省してもとんぼ返りだし」とこぼす。
確かに車で関西まで往復は、なかなか厳しい。ともかくお大事にと返す。
本来の予定では、今日は昔の仲間との忘年会だった。それがインフルエンザの影響で急きょ中止になった。
主役の親分がどうも怪しいのだという。結果的にインフルエンザではなかったとのことでまずはよかったが、この流行を見ると人混みに出かけていくのは、確かにためらう。
「オレたちも年寄りだしさあ」という親分の言葉ももっともだ。
えーじくんは、遊びに来る予定だったお孫さんがインフルエンザで家へ来られなくなったという。つまらなくて、えーじくんは1人で飲んだくれているらしい。
我が家では1人もかかっていないが、この流行ぶりはヤバくて、とにかくうがい、手洗いを徹底するしかないだろう。
あとは免疫力を高めるためによく食べてよく寝ることだ。

ところでオレの知り合いの知り合いぐらいの関係の医師の話では、インフルエンザやコロナでも、医者が処方する薬は「パブロンW」とほぼ一緒なのだそうだ。
実際その医師も、インフルエンザに罹ったときはパブロンで済ませているという。医者の処方する薬との違いは、1日早く解熱するかどうか程度らしい。
なんだ、そうだったのか。パブロンをのめばいいのか。
受診が必要なのは難病で免疫力が下がっている人が中心。そうでない人はインフルエンザかコロナが疑われても受診することに意味はなく、パブロンを飲んでおけばいいということだ。それなのに慌ててクリニックへ押し寄せるから、医療逼迫の事態を引き起こしてしまっている。
みなさん、これからはパブロンを飲んでください。寝てれば治る。
ところでノドの痛みには、角切りの大根を蜂蜜につけた汁を飲むと劇的に効くと聞いたので、早速試してみた。昨日免許更新に出かけたときからノドが痛いのである。
嫁に作ってもらって冷蔵庫で冷やして1時間。スプーンですくって、汁を2,3杯飲んでみた。
するとあら不思議、ノドの痛みがすーっと消えていったではないか。これはよいぞ。
パブロンと大根ハチミツ汁があれば、何だって怖くないのだ。


2024.12.27

更新するオレ


運転免許の更新に行った。
優良ドライバーなので地元警察での手続きである。ゴールド免許は5年ごとの更新だから、次回更新では71歳。返納しててもおかしくないから、ひょっとしたら今回が最後の更新になるかもしれない。
従来に比べるとだいぶ効率化して時間もかからなくなったが、相変わらず無駄なことだ。
ペーパードライバーだから優良ドライバーという人もかなりの割合いるわけで、めったにハンドルを握らないそういう人こそ実地を含めてじっくり講習すべきなのに、最も短時間で更新が終了するという最大の矛盾は相変わらず放置されている。
講習の際に配られる教本は、だいぶ薄くなった。それでも一度もページを開くことなく、ごみ箱に直行である。
この教本の制作印刷なんかは、利権の闇なんだろうなあ。交通安全協会の利権構造には、誰か手を入れてくれないものか。
講習で見せられる例のビデオも、だいぶシンプルになった。無駄にあおり立てるようなこともなくなったのはよいことである。
それでもなんだかんだと1時間近くかかって更新が終了。
いろいろと問題のある手続きだが(運転免許に更新が必要なのに医師免許には更新が不要)、まあ、ちゃっちゃっとやってしまえばいいことだからと、面倒くささもすぐに忘れる。
警察を出て、再び免許返納のことを考える。
運転するのも辛くなってきたし、普段の生活は徒歩で問題ないのだから、車を手放してもいいかも。
だが、息子は運転するから、車はやっぱり置いておきたい。
車があるなら、やっぱりオレも運転する。
というわけでいつも堂々巡り。
車はなければないでどうにかなるし、あればあったで便利だし。
面倒なことだ。

「養老先生、がんになる」養老孟司、中川惠一・エクスナレッジ。
日経新聞夕刊にガンについて連載している医者が中川惠一。その恩師である養老孟司がついにガンになってしまったというので、票期との向き合い方について記した一冊。87歳(だっけ?)の今に至るもヘビースモーカーである養老孟司が肺ガンになったのは当然のこと。養老孟司は、誰でも何かで死ぬのだからじたばたしてもしょうがないというスタンスの人。その人生観を受け入れつつ、医師としてどう対処するか、中川惠一の取り組み方が見事だ。


2024.12.26

飲むオレ


今日で外仕事、つまりインタビューは納め。もちろん原稿は山のように残っているので、年内いっぱいは原稿と格闘だ。仕事納めはまだまだなのだ。
とはいえ、一区切りではあるので、1人忘年会をすることにした。店は本郷三丁目の加賀屋である。
せっかくなので「海に眠るダイヤモンド」をネタに語り明かそうかと、コマちゃんに合流を促す。
コマちゃん、オレを鼻で笑ってあしらう。
仕方ないので1人で加賀屋に向かい、息子に連絡する。時間はまだ4時半だ。
コロナが明けてぼちぼち忘年会も復活したとは聞くものの、街にはそれらしい人の流れはない。加賀屋も宴会客はなく、カウンターで静かに飲むおっさんばかりである。
いや、待て、まだ4時半だ。12月とは言え、外はまだ薄ら明るい。こんな時間に宴会などあろうはずもなく、飲んでいるオレがおかしいのだ。勝手に世間を決めつけてはならないのだ。
それでもインフルエンザが猛威をふるって、宴会キャンセルも多いと聞く。
実際、オレも親分がインフルになってしまって、今週末の忘年会が流れた。忘年会といっても参加はオレと親分だけなので、流れたも何もないのだが。仲間が皆高齢化し、夜の街に出るのも億劫だし、感染が怖いという年齢になってしまったので、忘年会に参加する連中も少なくなってしまった。
きっとこのままこうして顔を合わせることもなくなり、次に集まるのは誰かの葬式だったりするのだろうか。年は取りたくないねえ。
親分だって高齢だし、インフルに罹ったら命取りの危険性さえある。ここはおとなしく養生した方がいいだろう。

本郷三丁目の加賀屋で週刊文春を読みながらビールを飲む。海鮮サラダが旨い。
週刊文春はページの大半が連載記事や企画記事。読者の高齢化を意識して健康関連の企画記事が多く、今週も血管年齢を保つには、みたいな特集だ。中山みぽりんのすっぽんぽんでヒートショック事故の影響も大きいのだろうなあ。
オレも酒を飲んで風呂に入るのはやめようと考えていたら、息子が店にやってきて、カウンターの隣に座った。
おろ、まだ勉強中では。一緒にビールを飲んでつまみを食ったら、また大学に戻るのだそうだ。
息子は現在修士論文の大詰めを迎えていて、院生室に泊まり込んでいる。
オレが原稿と格闘しているように息子は論文と格闘なのだ。
店を出たらまだ5時半。呆れた。
息子はビールと梅酒を飲んで「1人でちゃんと帰れるか」とオレを案じながら、「じゃ」と大学に戻っていった。
本郷三丁目の駅前で別れてからオレは池袋経由で家に帰る。
そして、今夜はそんなに寒くないし、たいして飲んでないし、ええい、風呂に入ってしまえと、結局帰宅してすぐに風呂に入る。
上がってこなかったら様子を見に来るんだぞとヨメに言い置いて、要するにみぽりんも家族がいたらあんなことにならずにすんだのかなと考える。


2024.12.25

怒るオレ


世界中で昆虫が減っている。
約40%が劇的に減っていることが明らかになり、ハチやアリ、カブトムシなどは哺乳類などの8倍の速さで減少しているそうだ。
昆虫は食物連鎖の下位にあるから、虫を食べる鳥類が影響を受け、鳥を食べる哺乳類が影響を受けることになるのだろうか。
一方でハエやゴキブリなどの害虫は増えているそうだ。まったくもってありがたくない状況だ。

そんなことに怯えつつ、オレはまだ怒りが収まらない。「海に眠るダイヤモンド」だ。
プロポーズされる晩に、約束の時間に来なかったのに家を訪ねもせず、ボケッと朝まで待っていた花ちゃんのバカさ加減がいくらなんでも許しがたい。鉄平がかわいそすぎるだろ。
それから、勝手にやってきて迷惑振りまいて勝手に逃げていったエライザも許しがたい。鉄平がかわいそすぎる。
前話までは、絶対にまた繰り返して観ようと思っていたのに、最終話を観てしまってからは、花ちゃんかどんなに可憐な振る舞いを見せも、信子がどんなに切ないふるまいをしようとも、あの一晩のバカっぷりを思い出してシラけている。リピートする気にもなれない。
ヨメも「バカすぎる」と呆れており、我が家では評判最悪。


2024.12.24

嫌われたオレ


何げなく発した一言が、どうしたわけか相手の逆鱗に触れてしまったようで、逆ギレされてしまった。
慌てて謝ったものの、なんでそんなことでここまで逆ギレされ、しつこく罵倒されなきゃならんのかと理解に苦しむ。あげくに人間性を疑う的なことまで言われ、オレも非常に不愉快になる。理不尽じゃないのか、その逆ギレ。
そもそもまったく割に合わない仕事なのになんとか助けてくれと頼まれて、オレなりに無理して続けてきた仕事だった。その挙げ句にこれかよとぐったりする。やるんじゃなかった。
20年以上の付き合いのある人だったが、信頼関係が崩れるのは一瞬だ。
うんざりして、吉祥寺からバスに乗って帰る。
一瞬と言えば、アルビレックス新潟の千葉和彦が契約更改だ。その際のコメントが秀逸。 「選手は一瞬、クラブは永遠」。
早くもユニフォームに使えとの声が上がるほどの名句で、まさにチバちゃんらしいわ。

「嫌われた監督」鈴木忠平・文春文庫。
紛れもない名著である。
単行本で読んで感動し、本を取っておくことはめったにしないオレが今も大切に書棚に収めている一冊なのだが、文庫本になって改めて買って読んだ。文庫用のオマケとして「それぞれのマウンド」が収録されたからだ。
「それぞれのマウンド」はかつてNumberに掲載されたものに、加筆修正を行った一編。
2007年の中日対日本ハムの日本シリーズで、8回まで完全試合をしていた投手が9回に交代したという伝説のゲームを、当事者のいくつもの視点で振り返ったものである。
「誰が一番きついかわかるか」という落合監督の問い。それに答えるように9回からリリーフに立った岩瀬の姿が、とにかく際立つ。勝てば優勝という9回の1イニング。しかし勝てばいいのではなく、1人のランナーも出してはいけない、フォアボールも許されない、それでいて抑えても何の記録も自分にはつかない(ペナントレースではないため)という、まあ、呆れるほど割の合わない状況での登板だ。
そのときの心理状況などが克明に描かれ、まさに背筋が震えるような緊迫感が味わえる。
加えて、文章が実にうまい。短文、短文、短文、長文、また短文、という長短のリズムが心地よく、接続詞や指示代名詞を極力排しているので実にスムーズに読み進められる。素晴らしい文章力だと唸った。
名著だぞ。名著。文庫ももちろん本棚行きだ。


2024.12.23

バカ者どもが夢の跡


結局、娘の強固なM1ガードは崩せなかった。それどころか取りつく島もなかった。
フィギュアファンのヨメはスケートの全日本選手権を観たかったようで、要するに三すくみのチャネル争いの様相かと思われたのだが、娘が寄せ付けなかったのである。
仕方なくオレはTVerの同時配信で「海に眠るダイヤモンド」を観ようかと思ったのだが、スマホ画面じゃイヤだなと思い、結局翌日に持ち越してテレビ画面でTVerを観ることにした。
いやあ、オレはもう途中から泣きっぱなしよ。
来月には67歳になるというオレがテレビドラマで泣くなんてみっともない話だが、号泣よ、号泣。
特に鉄平と賢将が踏切を挟んで別れを告げるシーンは、涙が止まらない。列車が2人を引き裂いたのは、もう二度と会えなくなることの暗喩だ(斉藤由貴「卒業」と同じだね)。
このシーンの神木君の演技は絶品で、神木君、こんなすごい表情をすることができるんだと驚く。基本的に受けの役者だと思っていたが、こんな攻めた演技もできるとはなあ。
そして結局このドラマは、神木君の物語へと収束。途中、花ちゃんの物語だったのにここへきて見事に神木君にすべてが収斂されたのだった。
実は鉄平と玲央は全然顔が似てなかったというオチは、なんというか、最高である。脚本家が、どうだとばかりにベロを出しているようで、こりゃ一本取られたわい。

とはいえ、いろいろと言いたいこともある。
花ちゃん、一晩外で待つぐらいなら、なぜ神木君の家に「どうしたの?」って訪ねていかなかったのか。神木君はもちろんのこと、中嶋朋子もエライザも知ってるんだから、2時間ぐらい待ったらおかしいと思って行くのが当然でしょ。
バカじゃないの。
ヤクザもバカだ。赤ん坊なんかさらわないで直接エライザをとっ捕まえればいいんだし、まずは神木君の家に乗り込むのが普通だろ。逃げられた後でも家を訪ねて中嶋朋子を締め上げれば実家の住所はわかるんだし。
こいつらもバカじゃないの。
要するにバカばっかのお話じゃないか。ふん。そんなものに号泣するなんて、オレが一番のバカだったか。

そもそもすべてはエライザが悪い。
エライザが島にやってきたことで、最終的に神木君だけが大損な人生を強いられてしまったんではないか。文字通りの疫病神だ(たぶん朝鮮人という設定なのだろう)。
だから第一話で島を出て行くという時に引き留めないでほっといたら、そもそもドラマは一話で終わってしまって、神木君と花ちゃんも幸せに暮らしましたとさ、めでたしめでたし、という話だったはずだ。そこを引き留めちゃったものだから、神木君だけが貧乏くじで人生ボロボロ。善行は身を滅ぼすという教訓ドラマなのだろう。
なんだったら斎藤工がヤクザからエライザを助けなきゃよかったんだまである。あのままほっときゃ、これにて一件落着。神木君は花ちゃんとめでたしめでたし。
それなのに斎藤工ってば、エライザに惑わされてついエロイザと呼んで助けてしまったのが大失敗。顔のいい女に前後の見境なくぽーっとなっては身を滅ぼすという教訓ドラマだったのかもしれない。
すべては自分のせいだとわかっていたエライザは、酒に溺れて肝臓を壊し、死んでしまったのだから、いい気なものである。泣きたいのは神木君だ。
というわけでエライザに怒り心頭のオレなのであった。


2024.12.22

悲しきお父さん


土曜、日曜と休む間もなく原稿仕事だ。
土曜は1万2000字を書き、日曜は5000字と量はさほどでもないものの内容のやっかいな原稿を仕上げる。おかげでぐったりだぜ。
もっともそれがイヤならフリーなんてやめて、とっとと土日休みの会社に転職すればいいのだ。自ら選んだ働き方なのだ。ぐったり自慢で鼻を膨らませる。
フリーランスになったものの会社員に戻る人が増えているそうだ。理由は様々。収入が安定していない、営業がうまくいかないなどが目につく。
フリーランス保護の法律なんかもずいぶん整ったようだが、もともとそんなことは覚悟の上でフリーになったんじゃないのかなあと、昭和なオレは不思議である。

オレがカネを取りっぱぐれた最高額は、30数万円。ある制作会社からの入金が遅れているなあと思ったら、会社が倒産していたでござる。
社長は行方をくらまして、社員も知らなかったようで会社の前で呆然と立ちつくす有り様。
なにしろ会社には債権者という名のヤクザが押しかけて居座っているのだから、社員が彼らを押しのけて「給料を先に回せ」なんてとても言えるわけがない。
ましてや弱小取引先であるオレが、債権を主張できるはずもなく、要するに取りっぱぐれしかなかった。
もっとも一緒に仕事をしていたカメラマンは100万を超える被害だったようで、オレは35万で済んでよかったと思うしかなかった。
そんなことも、フリーで働いている限りは想定内。それぐらいの覚悟がないならフリーなんかになっちゃダメだ。会社に戻るのは正解だろう。
もっともオレはフリーを3日やったらやめられなくなってしまったクチなので、たとえ取りっぱぐれ被害に遭っても、会社員に戻るよりなんぼかマシとフリーを続けたのだった。

そんな具合に土日で大量の原稿を書いた後、年賀状も書き終えたぜ。
あれれ、今年は喪中じゃなかったのかよ。
いやいや、喪中なんですがね、それはあくまでプライベート。取引先には関係のない話で、例年どおり、仕事関係には年賀状を出したのである。
カメラマンとか、デザイナーとか、一緒に仕事した仲間とは、年賀状だけのやり取りになってしまった。元気であればそれでいい。もはや生存確認で、オレも生きていることを知らせるために年賀状を出す。
ふう、疲れた。
これで心置きなく花ちゃんの最終回が観られるってもんだ。と思ったら娘がM1でテレビを独占し、ちょっと話し合おうかというオレの呼びかけも完全スルー。とほほほ。


2024.12.21

悲しき花ちゃん


いよいよ明日は「海に眠るダイヤモンド」の最終回である。楽しみで楽しみで仕方ない。
オレの予想はこうだ。
死んだと思った神木君が、実は生きていることが発覚。花ちゃん(信子)が財力でもってとうとう探しだし、神木君のもとへと駆け寄る。
だがそこは老人ホーム。神木君はとっくに呆けており、花ちゃんを見ても「はて、どなたでしたかなあ」とお花畑状態。
よよよよ、と泣き崩れる花ちゃん。人生はなんと惨いのだ。
と、神木君がしっかり握りしめていた尿瓶が実はギヤマンだったことに気がつき、花ちゃん感動。神木君はギヤマンだけは手放さずに持ってくれていたのだった。
どうだ、この展開。視聴者も感動の嵐だろう。
などと妄想をたくましくしていたら、突然とんでもないことに気がついた。
なんとM1グランプリと丸かぶりではないか!
お笑いに命を賭けて、善本の寄席にも通っている娘にとって、M1はワールドカップ以上の大イベント。絶対に見逃すわけがない。
事実、昼から行われる敗者復活戦も全部観ると宣言している。これは夏の甲子園大会を全部観る阿久悠にも等しい行動だ。
よってオレは娘にいつテレビを譲れと切り出そうかとタイミングを計り、娘はいつオレにそう言われるかと身構えている。
令和の時代にチャンネル争いかよ。
もちろん手はある。オレたちのTVerだ。
M1はTVerでも中継するようだし、花ちゃんも中継後にTVerでじっくり観ればいい。
問題はスマホなんかじゃなくて、大きな画面で観たいということだ。
イッテQ!からの花ちゃんが日曜夜の勝ちパターンだったのだが、果たしてどうなるか。
神木君が老人ホームで呆けちゃった説の検証をしたいのだが。

「なぜ80年代映画は私たちを熱狂させたのか」伊藤彰彦・美羽壇社α新書。
確かに振り返ってみれば、80年代の日本映画はキチガイじみていた。オレは三軒茶屋の名画座を中心に、それらをむさぼるように観ていた。「家族ゲーム」「台風クラブ」「天城越え」「ションベンライダー」「時をかける少女」「のようなもの」「異人たちとの夏」…。何の事前情報もなく観た「丑三つの村」は、あまりのグロさに同行した山口君とともに天を仰いだっけ。
そんな80代映画の裏話を、関係者のインタビューを中心に構成した1冊。この手の本を読んでいるとまた観たくなってくる。


2024.12.20

日本の2位と海外の3位


読売新聞の年末恒例、読者が選んだ10大ニュースが発表された。
国内の能登半島地震、海外のトランプ当選が1位なのは、妥当なところだろう。
トランプ狙撃が海外で2位なのも、まあ、わかるっちゃわかる。ガザ戦闘(7位)、中国の日本人刺殺(4位)のほうが重要だとは思うが、インパクトという点ではトランプだわな。
直後の米国国旗を背に握りこぶしで叫ぶ流血のトランプは、映画でもここまではやらないだろうというぐらい映画的だった。

問題はこれだ。
大谷翔平50-50が日本の2位。海外の3位が、大谷翔平の通訳が解雇。
…。
なんなんだろう、これは。
水谷一平ファンの息子は「いっぺーが3位だぜ、うひゃひゃ!」と喜んでいるが、どうして大谷翔平が2位と3位なのだ。
オレもそうだが、今や大谷翔平報道には辟易している人多数。大谷ファンでなければ日本人にあらず的な大谷ハラスメントまで起きているではないか。
どうにも納得がいかないが、投票の結果なのだからしょうがない。
闇バイト(5位)よりも、自民総裁に石破(6位)よりも、夏の猛暑(11位)、能登の豪雨(18位)よりも、大谷の50-50が重要なニュースだというのか。困ったもんだ。

いや、ちょっと待て。
大谷翔平の50-50は、よく考えれば国内のニュースではなくて海外のニュースではないか。
本来、大谷50-50は海外の10大ニュースに来なければならないわけで、そうなると得票数で見れば大谷50-50(20,668票)はトランプ当選(18,078票)を上回ってトップになってしまうではないか。
つまり日本人が考える世界で最も重要なニュースは大谷翔平の50-50だったという結果になってしまい、これはいくらなんでもあんまりではないかという深謀遠慮のもとで国内ニュースのカテゴリーに押しやられてしまったのではないかと、タンゴ先生は考えるのであった。へえん。

毎年、この読者が選ぶニュースを目にすると一年終わりだなあと感じ、そして、あれ、こんなニースがあったっけ、これって今年だっけ、つーか、もった大事なニュースがあったような気がするけど何だっけ、と首をひねってしまう。それもまた、風物詩。オレ的な。
「大変だ、このままではあと2週間で日本が終わってしまう。なぜならあと2週間しか残っていないからです」というのはご存知、小泉進次郎構文。

「聞き出す力 FINAL」吉田豪・集英社。
プロインタビュアーとして名高い吉田豪が、こてんぱんにやられたのは岡本夏生と樹木希林。岡本夏生は想像を絶するくらいに攻撃的で原稿チェックなども異様なレベルだったらしい。樹木希林は、本人よりも本人に詳しいのが吉田豪というキャッチフレーズ(編集部が勝手につけただけだが)を逆手に取り「さあ、私の知らない私を教えてみなさいよ」と迫った挙げ句、どんなエピソードを繰りだしても「知ってる」と返してきたのだという。 そんな吉田豪が連載していたコラムをまとめたもの。終盤がかなり衝撃的ということなので読んでみた。確かに連載終了に至る編集部との信じられないいざこざが書かれてあって、こんなことってあるんだなあと呆れた次第。


2024.12.19

100年に一度


日産に取材に行ったときの話である。
まだ本社が銀座にあった頃で、カルロス・ゴーンが乗り込んでくる前のことだった。
長期凋落が続いていた日産は、このままいくと潰れるんじゃないかと噂されており、足を踏み入れた本社内は薄暗かった。電気代節約のため、天井の蛍光灯が半分消されていたのである。
対応に当たってくれた窓口の人は、とても上品で穏やかなお姉さんだった。
こっそり尋ねたら、なんと麹町にマンションを持っているとのこと。念のため、麹町とは千代田区にあるお屋敷町であり、都心の超一等地のマンションに暮らしているとは、とんでもないお嬢様だと感心したものだった。
だがそれはオレの勘違いで、実はマンションを持っているとは文字通りマンションを1棟所有しているオーナーであるという意味だったのだ。仰天した。
なんでそんな超金持ちのお嬢様が自動車メーカーで働いているのだろう。
日産の社員全員がそんな金持ちでないのは言うまでもないが、このお嬢様の存在がなんとなく日産という会社の呑気で親方日の丸的な社風を象徴しているように感じられた。
ひょっとしたら潰れると言われているのに全体に危機感が欠如している、とても緩い空気が漂っていたのである。

あれから30年。いま日産は、もう一回カルロス・ゴーンに面倒見てもらった方がいいんじゃねと言いたくなるような落ちぶれ方だ。
ゴーンが去って気が緩んだとしか思えない。とうとう売る車がないと笑われる始末である。
このまま行くと潰れるんじゃないかという見方も、前年比で利益が9割減なんていう報道に接すると、現実味を帯びてくる。腰が砕けそうになる業績ではないか。
だからといってホンダが一緒になるなんて、ホンダは気が違ったかと思ったが、現実問題としてホンダ以外に助けてくれる相手はいなかっただろう。
社名はどうするのだ、ホンサンはどうだ、いや、ニッダか。いっそ、ニッホンダでいいではないか。日本だ。
なにしろ裏で鴻海が舌なめずりしていたなんて聞くと、げえ、マジかよとびびってしまう。
電機がダメになり、半導体がダメになり、ついに最後の砦である自動車が台湾に狙われているとなれば、日本の衰退はここに極まれり。いよいよ本当に日本には売れるものがなくなってしまう。
だから日産が鴻海に買われることだけは断固として阻止しなければならぬ、これは国策にも近い一手なのだ。
それはわかる。わかるのだ。

だが、果たしてこの統合はうまくいくのだろうか。
ホンダが日産を救う形だが、見た目では日産の方が大きいし、自分たちも格上と思っているだろう。プライドは高そうだ。格下のホンダに頭を下げることができるとは思えず、ふんぞり返ったままではないか。
ここに、もっとプライドの高い三菱自動車が絡んでくることになったら、三者三様の覇権争いが始まり、泥沼になってしまうのではないか。
そもそもはホワイトナイトになってもいいとさえ宣言して、善意のみで日産に手を差し伸べたホンダである。そんな状況にぶち切れて、勝手にしろ、オレはもう知らんとケツをまくる可能性だってある。ちょっとドキドキする展開だ。

サラリーマン時代、オレが自分のクルマのように乗り回していたのはブルーバードだった。日産にはもうちょっとしっかりしてほしかったなあ。


2024.12.18

ピンポン事件


予定にない玄関チャイムが鳴っても出てはならないと家族には申しつけている。隣町で闇バイト強盗が発生するほどの治安状態なのだ。当然のことだ。
今日もピンポンが鳴った。家にいたのはオレとヨメ。
ヨメには出るなと言い置いて、オレが玄関ドアを開けて対峙する。
平日の午前だ。主婦か高齢者の在宅を狙ってのことは明らかなので、オレがいきなり顔を出すと大抵の訪問セールスや宗教勧誘はギョッとする。それがわかっているから、オレは必要以上にイラついた表情をする。
今日のピンポン野郎は、だがしかし、オレを見てもひるむことなく「こんにちわー、お住まいのことでお困りではありませんか」と声を上げていた。リフォームか。
話を遮ってオレは、ないない、興味ないからお引き取りくださいと言う。こういう場合は、具体的な行動を促すのがコツだ。問いかけに「いいえ」とか返事をしてはならない。耳を貸さず、立ち去れという具体的な行動を命じなくてはならない。
若いセールスだ。彼はオレの言葉に耳を貸さず、「何かお困りでは」と続けるので、オレは帰ってくれと言いながら引き返す。そして玄関ドアを開けて後ろを振り返った瞬間、彼が郵便ポストをガチャガチャといじっているのが目に入ったのである。
その瞬間、頭の中で何かがブチッと切れた音がした。
逆上したオレは大きな声で「ちょっと待て、何やってんだ!」と急ぎ足で彼に向かっていったのである。
悪徳セールスなどが表札に印を記す手口はよく知られている。WSと落書きしてあったら女性の一人暮らし、OSならば高齢者一人暮らしといった具合だ。そんな符丁を書かれてはたまらない。だからオレは大きな声で彼を咎めたのである。
大声で向かってきた坊主頭のおっさんにびびったか、彼は「ビラを入れようと…」と言い訳する。確かにポストにはビラが投げ込まれていた。
それを取り出してオレは、このご時世でそんなことをやったらダメだろうが、何を考えてるんだ、と大声で諭す。彼は「そ、そうですよねー」と答える。 これ以上滞在したら通報するから早く行け、とっとと行けと命じると、彼は「で、では隣に」と我が家の前から立ち去ったのだった。 真面目な兄ちゃんのようだったし、たぶんリフォームのセールスというのも本当だったのだろう。大きな声を出して悪かったという反省はある。
だがしかし、この世情だ。戸建ての住民はみんなピリピリしている。1人でうろうろ歩いているだけで、下見じゃないかと視線を向けられるし、見かけない車が停まっていればナンバーを撮影する姿も珍しくない。
そんな状況で、たとえ真面目なセールスであっても、むやみにピンポンしちゃダメなんだ。
大きな声を出してしまった自分に対して何となく不愉快な気持ちもあり、どうにも気分の悪い昼なのだった。


2024.12.17

化石燃料が地球を救うのだ


日経新聞の夕刊を開いて、ええーっと驚く。
一面に大きく「雲が減った」という記事があって、どういうことかと読んでみれば、この20年、雲が減っているのだという。
念のために付け加えるが、空に浮かぶ雲だ。中学校の教科書に載っていた「おーい雲よどこまで行くんだ」の雲である。
日経によれば雲が減っているために日照時間が増え、それで気温も上昇しているそうだ。なるほど、確かにそりゃそういう理屈になるわな。

驚いたのはこの先である。
ではなぜ雲が減ったかというと、雲のタネとなるチリ(微粒子=エアロゾル)が減ったためであり、エアロゾルが減ったのは排ガス規制のためだというのである。
なんと、この理屈では、排ガス規制をしたために雲が減った、つまり化石燃料を抑えたことが温暖化につながったことになるのだ!
びっくりするではないか。温暖化対策で一生懸命に排気ガスを減らしたら、温暖化がますます進んでしまったのだから。
これはネットで拾った、とんでも学説などではなく、日経新聞の一面に大きく掲載されている記事である。しかも、調べたのは日経新聞自身とある。
日経が調べて自分のとこで大々的に発表したわけで、はて、これは大丈夫なのかとちょっと心配になる。なにしろ日本経済の広報誌なのだから、トヨタあたりに「EVよりガソリン車という記事を書け」と言われて書いたのかもしれないし(もっとも日経新聞とトヨタは犬猿の仲)。
それはともかく、この記事が本当だとしたらちょっとしたスクープなのだが、今のところ他のメディアもネットもまったくスルー。どうなっていくのか、ちょっとウォッチしたい。
今日はほかにも仰天の情報があったのだが、さすがに書けないのでやめておく。まっことこの世は不条理に満ちているという話だ。

などということを書いていたら、亀田製菓のインド人の会長が「もっとインド人を移民させよう」と発言して大炎上。ついでに柿のタネの原料は中国の米だと大炎上。
このインド人会長は日本に40年以上も暮らして、帰化もしているはずだから、何かの発言を切り取られただけだと推測される。原料が中国米という点も、大量の中国産もやしの載った二郎ラーメンを食っている連中が「不買だ!」と騒いでいることからも、何を今さらである。
オレたちはこれからも亀田製菓をたっぷり食べて、アルビレックスを応援するよ。

中国米で思い出した。息子が席を置く大学院生室には、中国人も数多く所属している。彼ら、彼女らは完璧な英語を話し、思想、行動も極めて常識人なのだそうだ。実に洗練されている。
「でも、メシの食い方だけは、どうしようもない。どんなに洗練されていても、全員、メシの食い方だけは汚い」とうんざりしたように息子。
それを聞いて、たぶんそうなんだろうなあと納得する。やっぱり育ちというか、要するに品がないことだけはどうしようもないのだろう。

「檜垣澤家の炎上」永嶋恵美・新潮文庫。
明治から大正にかけて、横浜の商家を舞台にした一族栄枯盛衰の物語。
いやあ、長い長い。とにかく長い。文庫本で800ページ近いのだ。加えて人間関係がややこしくて、すぐにこんがらがる。オレはこんなにも物覚えが悪かったのか。
それでもとにかく評判の高い小説で、確かにスケールの大きな絵巻という感じ。タイトルの炎上は文字通りの炎上であって、最後に襲ってきた炎上が、ああ、なるほどねえと納得。
実に読み応えのある一冊だった。


2024.12.16

マイナンバーカードvs運転免許証


区役所に行ってマイナンバーカードを更新してきた。
事前にWebで予約する仕組みだったためか、全部で10分もかからずに更新できた。写真等は既にネットに自撮りしたものを上げていたことも、スピードアップにつながったのだろう。
今月から紙の保険証は発行されなくなり、マイナンバーカードが本格的に運用されることになる。そのことに反対する人たちの考えが心底理解できないのはオレだけではないはずだ。
日本のは、小さな町医者から基幹病院、大学病院まで、全部が構成員となって一つの医療システムを構成している。
医療関係者もそのことを徹底的に叩き込まれているから、手に負えない患者や、専門外の患者を他院に紹介することに一切のためらいがない。もちろんセカンドオピニオンについても同様だ。
だから医療情報をデジタルで共有することはメリットだらけである。情報漏洩が騒がれたが、新しいシステムを始めるのに完璧があり得るわけがなく、とりあえず走り出した後にチューニングしながらあるべき姿を目指すのは当然のことだ。
ATMだって時々止まるけれど、それでも反対の声が上がらないのは、社会にとって不可欠なシステムだから。

もう一つ、主に中国人が犯人なのだが、日本の医療にタダ乗りしようと保険証の不正利用が増えていることも、マイナンバーカードの必要性を高めている。
なにしろ個人を特定すべき保険証なのに、顔写真がないというのは致命的な欠陥なのだ。
「だったら今の保険証に顔写真をつければいい」という意見もあるのだが、節子、それがマイナンバーカードなんやで。
マイナンバーカードについては、前の武蔵野市長が「マイナンバーカードはプラスチックでできているからデジタルじゃない」と大声で公言して、日本中をずっこけさせた。
こんなのは絶対に国会議員にしちゃダメだ、国益を削ぐと思ったのに、比例復活で衆議院議員になっちまったのだから、今の選挙制度も絶対に改めるべきだろう。まったく日本の恥じすぎる。

そんなわけでさっさとオレはマイナンバーカードの更新を終えたのだが、ひょっとしたらもうすぐ運転免許証も更新ではないか。
あれはマイナンバーカードと違って、実に面倒くさい更新だよな。先日更新をしてきたヨメに聞いたところでは、Webで予約を取る仕組みになっているのに以前と変わらないぐらいの時間がかかったというし、みんなでビデオを見せられる無駄な時間も相変わらずだったらしい。
相変わらずと言えば、2種類の暗証番号を入力させられる仕組みも相変わらずで、いまだにこれが何のための暗証番号なのか、まったくわからない。困ったものだ。

いや、問題はそれじゃない。返納だ、返納。免許返納。
ぼちぼちオレも返納を考える年齢になったし、高齢者の運転事故の報道を見ると心底背筋が寒くなる。普段の生活に車がなくても支障がないのは確かだが、問題はバンド活動だ。免許を返納したらバンドは解散するしかないな。
返納したら車もいらないから売り払うかと言ったら、息子が「自分が乗るから、売ることはないだろう」と反対する。そりゃそうだ。じゃあ、免許を返納しても車は残しておくか。
いや、車があれば運転したくなるから、やっぱり免許はまだ必要なんじゃないか。
というわけで、このあたりについては常に堂々巡り。


2024.12.15

キーパーかよ


アルビレックス新潟の人件費は、J1で20位、つまり最下位である。
だからちょっとでも活躍した選手は、カネで頬を張られると、すぐに移籍してしまう。
そりゃそうだ。仕事っていうのはカネを稼ぐためにするものだから、年収がアップするなら、しかも2倍、3倍なんてことになったら、移籍するのが当たり前だ。
だからサボは言う。みんな、貧乏が悪いんや、と。カネさえあればオレたちだって、と。
だがそれは間違っている。なぜならアルビレックス新潟は決して貧乏ではないからだ。
なにしろ利益に占める人件費の割合は相当に低く、かなりのカネを貯め込んでいると見られているのだ。
ところがそれも間違っていて、なんと今年は二億円も税金を納めたのだという。二億だぞ、二億。
将来に備えて貯め込んでいるならまだしも、巨額の税金を納めていたなんて。経営者ならその分を選手の年俸に振り分けるのが当然だろう。誰だってそう思う。

本日のサポーターカンファレンス、つまりクラブとサポーターが意見交換を行う会議で、その点について問う声が出たのも当たり前だ。
その答えがなんと「予想した以上に儲かっちゃって。目測を誤っちゃった。おかげで想定外に税金を納めることになりまして。てへぺろ」だったから全員、天を突いた怒髪のままずっこけてしまったのである。
目測を誤ったなんて、どこかのぽんこつチームのキーパーかよ。誰がうまいことを言えと。
いや、違う。怒髪なんてなかった。極めて穏やかで、和やかに議事は進行したそうである。怒り狂ったのはカンファレンスに参加しないネットの皆さんたち。
では、なぜ穏やかな会議だったかというと、高齢者の出席が非常に多かったからである。
夢グループのぼったくり商品をニコニコしながら買うような人たちばかりだったというレポートを見て、オレはなるほどなあと妙に納得してしまったのだった。


2024.12.14

柏かよ


自ら望んだとはいえ地方の中小企業に単身赴任中の中間管理職が、「給料倍にするからウチ来ない?」って東京の大企業に誘われたら、そりゃあホイホイ行くよね~。家族とも一緒に住めるし。
だから松橋監督が辞めるのは仕方ないとは思う(4000万円から8000万円に倍増らしい)んだけれど、その辞め方とか、辞めた際のクラブの発表の仕方とか、どう考えてもいざこざがあったとしか思えないんだよね。
しかも今になって出るわ出るわ、選手との軋轢ネタが。
どうも外から見ているほど仲のいいチームではなかったようだ。
それにしてもセカンドキーパーの阿部が磐田で、正キーパーの小島が柏ってのはどういうことだ。
キーパー2人が同時に抜けるって、前代未聞ではないか。ダメだこりゃ。
そもそも小島も、柏ってどうなのよ。それでいいのかよ。抜かれるなら浦和か名古屋か横浜かと言われていて、ビッグクラブなら頑張れよと応援する気にもなったのだが、まさかの柏とは。同じタイミングで最終節に残留を決めた弱小チームとはなあ。スタジアムもボロだし。
そんなに新潟が嫌だったのか、としか思えない。
後に続くのは谷口、藤原、秋山、太田あたりか。
そもそも監督すら決まっていないし、こりゃあ、新潟崩壊。来年は降格の筆頭候補間違いなしだ。
楽しかったよ、この3年間。
また、あの暗黒時代に戻るかと思えば悲しいが、それも地方弱小クラブの宿命と思えば、諦めもつく。だからといって東京とか浦和を応援する気にはならない。大宮ぐらいならちょっと応援してもいいけれど。
などとぶつぶつ言いながら終日原稿と格闘。12000字を仕上げる。
その後は息子と回転寿司だ。回転寿司って言っても寿司松だから回ってなくて。タッチパネルで注文すると、レールで運ばれてくるヤツだ。
会計も完全にセルフ。簡単でいいね。


2024.12.13

銀座なのか山形なのか大泉なのか


「やっぱり引き際って大事だよなあ」と息子がしみじみ言う。
アルビレックス新潟の監督を辞めることになった松橋力蔵のことだ。
10月には辞めることを決めていたというのに、最終戦から1週間も音沙汰無しで散々焦らせた挙げ句に今日、退任を発表した。
この間、クラブの社長が「10月には続投を依頼している」とまでマスコミに告げ、さすがにそこまで社長に言わせるからには続投は決定的だろうと思わせからの発表だったから、全員ずっこけた。
上司に恥をかかせておいて、そりゃあないぜ。
おかげでこちらは来季の編成も進まず、それどころか後任監督探しさえ出遅れた。いい迷惑である。
シーズン終盤はいろいろと行き詰まりも見えて、そろそろ限界、潮時かもと感じていたから、辞任もやむなしだろう。だが、この辞め方はないな。印象最悪。
確かに10月頃チーム戦術が微妙に変化して、ベテラン選手が使われなくなった。今から思えば次のチームでやりたい戦術をここで試していたのかとさえ勘ぐられている。十分にあり得る。
J1に昇格させ、ルヴァンカップ決勝に進出させ、J1残留を決めたのだから、間違いなく功労者である。それだけにこの辞め方は、後ろ足で砂にも等しく、残念だ。

次に行くのはFC東京だとさ。
かつてプッチを新潟から強奪して半年で解任したチームだ。また新潟から奪っていくのか、あのチームは。節操ないな。
東京はチーム上層部が学会閥で、サポーターも闇だ。松橋のような選手交代や試合運びに耐えられるとはとても思えないから、やっぱり半年で解任されるんじゃないかな。
松橋に声をかけられて移籍してきた小野裕二が、腹に据えかねたか「辞めたことを後悔させてやる」と言ったように、やっぱり東京なんかに来るんじゃなかったと肩を落とす未来が見える。

などと松橋の退任に呆れながら息子と向かったのは、銀座山形屋だ。ご存知、オーダースーツの店である。
ここで今日は、息子にオーダースーツを仕立てることにしたのだ。
正月明け早々、息子はアブダビへ飛ぶ。どこなんだ、アブダビって。中東らしい。
そこで国際学会が開かれ、息子もオブザーバーとして出席することになったのである。
世界の経済学者が集まるそんな会議の場に、息子はあろうことかパーカーで出席しようとしていたのだ。国際会議の場でパーカー姿でうろうろするなんて末代の恥だ。そこで慌ててスーツを買うことにしたのである。
以前から着ていたのはサイズが合わなくなってきたし、まあ、ちょうどいいタイミングだ。どうせならオーダーしちまえと思ったのである。
もちろんオレもオーダースーツなんて初めてである。銀座山形屋なら間違いなかろう。
なお、店名こそ銀座山形屋だがオレたちが向かったのは大泉学園の銀座山形屋の店である。銀座へ行ったわけではない。それでもさすがオーダースーツだけあって、予約が必要とのことだったので、Webでアポを取って向かったのであった。
採寸して作ってもらうことになったスーツは11万円。た、高い。アオキやコナカの3倍近い。それでもオーダースーツとしては安いのだろう。
ちなみに麻生太郎のスーツは35万円だそうだ。200万円ぐらいじゃないかという話を聞いたことがあったので、思ったより安い。たぶん35万円というのは、そういうことにしておけという値段であって、100万円はするんじゃないかなあ。
それはともかく、麻生太郎のスーツが35万円だとすれば、息子の11万円のスーツもそんなに悪くはないだろう。
出来上がって息子が着るのが楽しみだ。
その様子を見ながらオレは着古したアオキの3万円のスーツを着るのである。いいのだ、親はボロで。


2024.12.12

4枚のロースカツ単品


何度も同じことを書いているが、人の顔と名前を一致できるのは1万人が限界らしい。だが政治家は違う、2万人の顔と名前が一致するそうだ。
なるほど、政治家の能力とはすごいものだ。
オレ自身はといえば、せいぜい1000人ぐらいじゃないのかと思う。とにかく顔も名前も覚えられない。
今日もそうだった。
訪問先の会社で現れた担当者が、ひょっとして去年も会った人じゃないかなと思い始めたのが、名刺を交わした30分後。
もしやもしやと思って、以前お会いしましたでしょうかと、恐る恐る声をかけたら「やっぱりそうですよね、私もそんな気がしていました」という言葉が返ってきた。
なんだ、お前もかーい。
オレだけじゃなかったことに一安心しつつ、やっぱりオレは人の顔と名前が覚えられないと気落ちする。
最近では、どうせ覚えられないのだからと会ったそばから忘れても、なんとも思わなくなった。
もしかしたら、こういうところから認知症は始まるのかもしれない。

などと反省しながら駅前の松のやで、テイクアウトのとんかつを買う。家族4人分のロースカツだ。
松のやは牛丼の松屋と同じチェーンで、成型肉を使っているため、安くてそれなりに旨いのだ。成型肉だからしょっちゅう食べるのはどうかと思うものの、たまにはいいだろう。
券売機でチケットを買うと、連絡が厨房に行くから、食券は手元においたまま出来上がりを待つ。 椅子に座ってスマホをいじっていると、厨房からバイトのお姉ちゃんがオレに駆け寄ってきて「お客様」と呼びかける。
ん? なんだ?
「お客様、テイクアウトでしょうか。チケットは店内用ですが」とお姉ちゃん。
ありゃ、オレは最新の券売機もスマートに使いこなせちゃうぜ、支払いだって電子マネーだぜと鼻高々にしていたのに、肝心なところを間違えてしまっていたらしい。情けないことだ。
あわわわ、そうです、テイクアウトです、失礼しました。
オレは店内でロースカツ単品を4枚も食おうと待ち構えているおっさんになっていたのか。
こうして日々、反省と後悔を重ねて、人は老いていくのであった。


2024.12.11

日本人は優秀だ


大人の学力を国際比較した結果が発表されて日本は2位だった。
読解力で2位(1位はフィンランド。僅差)、数的思考力で2位(1位はフィンランド。僅差)、問題解決能力で1位(フィンランドも同点で1位)と、素晴らしい成績である。
フィンランドはなんなんねんと思うが、フィンランドも日本をなんなんねんと思っているだろう。
結果をざっと見て気づくのが、南半球ってやっぱりバカだったのか、ということである。
ニュージーランドが数的思考力で20位、チリが読解力と数的思考力で31位。それ以外、南半球は皆無である。ブラジルもオーストラリアも南アフリカもない。やっぱり地球は北半球が回している。
また、ヨーロッパが強いことも顕著だ。特に北欧。福祉国家は勉強もできるのだろうか。
アメリカは16位が最高にとどまる。世界トップの国と威張っているが、実は1人の天才が99人のアホを食わせているのが実態ということが、これでも明らかになった。

日本が素晴らしいのは、これら北欧の連中に比べて人口がやたらと多いのに2位だったということだ。
つまり広くあまねく教育が行き届いているというわけである。
これは誇りにしてよかろう。
教育と医療は国家の根幹というのがオレの持論で、教育がこんなに素晴らしい結果を叩き出したことが嬉しい。明治維新、いや、その遙か昔の寺子屋の時代からの国民皆教育の積み上げが21世紀の今も連綿と受け継がれている。

だが、浮かれている場合ではない。現実には深刻な事態が進行中である。
それが教員不足だ。
ブラックすぎる働き方が嫌われて教員を目指す人材が激減。その歪みが噴出し、教育現場ではさらにブラック度が増して、ますます教員のなり手が減っている。
そのため臨時教員、アルバイト教員でしのごうとするも、それすら間に合わない状態だ。
オレは中学、高校の教員免許を持っているのだが、教育実習以外、一度も教壇に立ったことがない。
そんなオレでも「やりたい」と言えば、喜んで臨時教員として採用してくれるそうだ。
教育現場はそこまで追い詰められている。
増え続ける一方の書類仕事に膨大な残業時間、重くなる一方の責任とちっとも増えない給料、モンスターペアレントにすべてを教師のせいとして叩くマスコミ。
こうした積み重ねが教育現場を疲弊させ、日本の教育を崩壊させようとしている。
今、世界2位を誇ってはいるものの、実際は瀬戸際にあるのではないか。
これから崩壊が始まるのかもしれない。

半導体や電機など輸出するものがどんどんなくなっている日本で、これから輸出が期待されているのが日本の教育システムと言われている。素晴らしい商品なのだ。
だがそんな企みも画餅に終わるかもしれない。


2024.12.10

たまたま


Jリーグアワードを見る。
あの柏木がゲストで出てきて槇野や安田なんかとからんでうるさかったが、ネットが一番盛り上がったのは、司会の影山優佳が「たまたま」と発言したときだった。
最優秀育成クラブ賞の副賞が宮崎の完熟きんかん「たまたま」だったのだ。
影山が「受賞者にはたまたまが贈られます」と言った瞬間、ネットは大騒ぎ。
「たまたま!」「たまたまだと!」「影山がたまたま言うたで!」と絶叫するものが続出。中には「オレのたまたまじゃダメなのかあ!」と取り乱す不届き者まで出る始末で、影山人気を裏づけると同時に、Jリーグサポはやっぱり猿だらけと証明されたのだった。


2024.12.09

真の勝者はオレたちだ


昨日の浦和戦だが、試合途中、興梠の引退セレモニーがあった。
後半開始早々、興梠に交代が告げられると選手が自主的にゲームをストップさせて集まり、花道を作ったのである。その中を興梠は両チームの選手の拍手を浴びながら退場していった。
スポーツマンシップあふれる、いいシーンだ。
新潟も以前、田中達也のラストゲームで同じことがあった。一緒に送り出してくれたのは町田だった(あの頃はそういう温かみのあるチームだったのよ)。
Jリーグ得点王になったのに代表にまったく縁がなかった興梠は、常々代表には興味がないと公言していた。サッカーはクラブがすべて。かつてはよくわかんねえなと思ったが、オレも今では興梠のこの発言に納得できる。

このセレモニーを見た浦和サポは「新潟サポさん、ありがとう!」「感謝です!」とTwitterで声を上げていた。
ふふふ、いいってことよ。オレたちもレジェンドにはスタンディングオベーションでリスペクトするよ。お猿さんたち。
オレたちはそう返事をするのだが、実際はバカじゃねえのと浦和の赤猿を笑っている。
こっちは引き分けでなければ降格するという崖っぷちなのだ。興梠だかコオロギだか知らんが、そんなおっさんの引退なんてまったく興味がないわ。勝手にすっこんでろ。
ただ、浦和の選手が「オレたちのパイセンになんでリスペクトしねえんだ!」とぶち切れて、復讐のために新潟を降格させようと本気を出すのが怖かったのである。
だからオレたちは3階席の客までわざわざ立ち上がって、拍手したのである。
そんなことも気づかないあたりが、赤猿の猿たるゆえんだな。

オレたちのこの情けなくも深謀な企みによってスタジアムはほのぼのとした温かな空気に包まれ、「まあ、今年はこれでもういいかなあ、怪我とかしたくないし、興梠パイセンと忘年会したいし」という雰囲気で塩試合が進んだのである。
その結果の見事な引き分けだ。オレたち新潟の選手とサポーターが心を一つにして企んだ高度な心理戦の勝利である。
選手はもちろん、サポーターも試合後には疲労困憊だったのは、こうしたもう一つの闘いが繰り広げられていたからであった。


2024.12.08

○×○△△××△○×△××○××○△△△○××○△◯◯△○××××△×△×△32


カップ戦の決勝初進出にJ1残留。いやあ、終わってみればなかなかいいシーズンでしたなあ。しかも最後の最後まで消化し合いではなく、楽しませてもろたで。
って、んなことあるかい! 
上に書いた今年の試合結果一覧を見れば、最後の2ヵ月、いかに酷い戦いであったかがわかる。全く歴史的な減速だった。
今日はそんなぐたぐだの今シーズンにふさわしい最終戦だったわ。

アルビレックス新潟にとってアウエー浦和戦は鬼門なんてものではない。なにしろ一度も勝ったことがない。引き分けすら6回だけ。あとは全部負けだ。
その浦和に勝つ必要はなく、とにかく引き分ければ残留が決まるのだから、塩試合になったのは当然のこと。かっこよく言えばリアリストに徹した試合であり、あからさまに言えばカネ取って見せる試合ではない。
ルヴァンカップ以降の戦術の迷いに加え、選手1人ひとりのスキルで完璧に浦和に負けているのだから、引き分けるには塩漬けにするしかないのは、まあ、わかっていたからブーイングすら出ない。
これでいいんだ、これしかないんだという悟りの境地で、このくっそつまらない試合を眺めていたのだった。
一番の問題は、そんな塩試合に付き合ってしまった浦和だろう。
酷かったですねえ、浦和さん。戦術の落とし込みが全然できていないのか、選手がバカなのか、まったくサッカーができていなかった。こんなチームを応援しているサポーターが気の毒である。 試合後にはサポーターが例の浦和構文として名高い横断幕を掲出。新潟サポは指差して、うひゃひゃと笑うのだった。

そんなわけで試合内容については1ミリも記憶に残らない酷いゲームだった。
ただ単にJ1残留を決めただけの試合である。
もちろんそれでいいのだ。どんなことをしてもJ2に落ちてはならないのだ。
J1にいる限りは有望な選手も来てくれるし、メディアも取り上げてくれる。
J2に降格した5年間を思えばJにいることがどんな僥倖か、改めて感謝せずにいられないのだ。
これで来季は清水とも試合ができるし、岡山とも試合ができる。
そもそも来季の降格枠は岡山と横浜が埋めてくれるから、今年よりずいぶん楽だ。長崎が昇格しないで、本当によかった。
逆に来季のJ2は磐田や札幌なども加わって、今季以上の沼だろう。とても這い上がれる気がしないので、残留して本当によかった。

試合が終わって、選手はサポーターに軽く挨拶して、あっけなく引き下がった。
オレたちも、浦和のセレモニーが始まるので慌てて帰った。なにしろ埼玉高速鉄道は激しく混みすぎるので、浦和の猿たちが帰る前に帰ってしまうのが得策なのである。
息子とオレは、途中、乗り換えの秋津で軽く祝杯を挙げる。秋津にはなかなか旨い店があるのだ。
旨いのはよかったが、調子に乗って注文しすぎて、えらく高くついてしまった。まあ、よい。1年間、十分に楽しんだシーズンの締めくくりである。多少、高くてもご機嫌なのであった。


2024.12.07

風呂に注意


中山みぽりんにはびっくりだ。
ヒートショックとはなあ。美人でいい家に住んでいても、ヒートショックになるんだ。
イケメンでもなく、隙間風の入る家に住んでいるオレたちは、もっと気をつけなければなあ。
おかげで出会う人たちとは「お風呂、気をつけましょうね」が挨拶になってしまった。
それにしても、ボロボおじさんは大丈夫だろうか。
カメラマンのボロボおじさんは、みぽりんの大ファンだった。
中古CDショップで、1枚100円の捨て値コーナーにみぽりんのCDを発見すると「かわいそうじゃないか」と言いながらCDを買い求めていた。
一体同じものを何枚持っているんだ、バカじゃねえのとからかうと「うるさい」と本気で怒っていたっけ。
今回の報道に接して、おじさんのメンタルが非常に心配である。


2024.12.06

日本製に限る


洗濯機が壊れたもので、そりゃもう朝から大騒ぎ。
タイマーで朝までに洗い終えているはずの洗濯物が洗剤まみれで放置されているものだから、まずはコインランドリーへと車で走る。コインランドリーなんて20代で使って以来だ。
当時は標準が100円で、ちょっと上等なコースだと200円だった。それが今では一番安いコースで400円もして、標準コースで1000円もするので腰を拭かす。
万が一と思って千円札を一枚ポケットに突っ込んできて正解だったわ。
洗い終わった洗濯物の回収に付き合ってくれた息子をそのまま駅まで送っていき(大学へ行くのだ)、オレは開店と同時の勢いで隣町にあるヤマダ電気、通称ダ電に飛び込む。
洗濯機コーナーに直進し、店員に一番速く届けてくれる洗濯機をくれ、ただし日本製、と命じる。
ダ電の店員にとって、朝イチで飛び込んできて洗濯機を買う客なんてカモネギそのものだろう。しかも安い中国製じゃなくて日本製というのだから、今日のノルマも順調なすべり出しだ。
先日聞いた話だと、家電についているPEマークなどについて、中国メーカーは「あれはPEマークじゃなくて、模様です」と言い切っているらしい。それを聞いて家電は日本製に限ると認識を新たにした日本人多数。
東芝か日立をくれというオレに店員が東芝製を勧める。
その隣にずらりと並んでいるのはPROという不思議なブランド名の洗濯機。これがやたらと安い。大袈裟でなくて日本製の半額以下なのである。
どうしてこんなに安いんだと店員に詰め寄ると「ダ電のプライベートブランドです。中国に大量発注し、全部ダ電が買い取ってるので、安いんです。しかも在庫が大量なのですぐに配達できます」という。
そんなものが買えるか、とっとと東芝製を配達しろと命じる。
店員は「それが懸命だと思います。PROなんかと比べたらレベルが違いすぎる」と自社製品をけなすのであった。社員も客に勧めない自社製品。
実はダ電に行く前にAmazonでも価格チェックをしていて、ダ電の製品はさすがに高かったのだが、「サービスしちゃいますよ」と言って店員が見せてくれた電卓に書かれていた数字はAmazonより安かった。
具体的には10万数千円の値札だったところ、なんと7万数千円に値引きするというのである。これには仰天し、買う買う買う、買うからすぐに配達しろと命じたのであった。
その洗濯機が届くのは土曜日である。
壊れた洗濯機は中華。ハイアールだ。中華だから壊れるのも納得である。
今度は東芝製。皆さん、家電は日本の有名メーカーに限りますよ。
店員はオレにアイ※スオー※マも勧めてきたけど、パクリ上等の会社は嫌い。しっしっと追い払ったのだった。


2024.12.05

よしもと


学生時代、サークルの夏合宿で泊まったペンションのマスターが「本当によく歌う連中だなあ」と呆れながらオレたちに向かって苦笑したのをよく覚えている。
当時は男子ならばギターなんて弾けて当然の時代。3コードをじゃかじゃか鳴らすのは誰でもできて、いかにFを押さえるのに苦労したかというのは定番のギャグだった。
令和のいまは、それがダンスである。とにかく今の子たちはよく踊る。踊れない男子はギターを弾けない男子と同じで、運動神経の鈍いオレなんて女子から軽蔑されていたことだろう。

それに加えて、今はお笑い芸人がスターである。オレたちの頃のフォークシンガーのように。
もちろん娘もお笑いが大好きで、家に帰ってもテレビなんか観ないで、ずーっとYouTubeでお笑い芸人を追いかけている。しかも聞いたことのない若手がほとんどだ。
東京03やナイツなんかには大笑いするオレも、たまにテレビに出ている若手芸人を見ても、さっぱり笑えない。基本的に令和の女子とは感性が違うのだろう。
そんな娘は、大学が近くにあるという理由で、神保町のよしもとの劇場によく観に行っている。客席に芸人が紛れ込んでいたりして、それも楽しいようだ。
たまにはオレも一緒にと思わないではないものの、絶対に嫌がられるから同行するのはやめにして、終わった後のメシと酒に付き合ってもらおうか。それだけでも娘には感謝だよなあ。


2024.12.04

物忘れもいいものだ


一昨日、ブックオフで120円で手に入れてラッキーと思っていた貫井徳郎の「後悔と真実の色」が、冒頭2行を読んだ瞬間に実は既読だったことに気がついて本を投げ捨てたと書いたが、実は何げなくそのまま読み進めたところ、中身をまったく覚えていなかったこともあってこれが実に面白く、あっという間に680ページを読み終えてしまったよ。
いやあ、面白かった。山本周五郎賞も納得である。
以前読んだときの感想「読後感のよい話ではない」は同じであるものの、それ以上に人物造形の見事さと想定外の話の展開に、小説の面白さを十分に堪能した。
貫井徳郎はそんなに読んでこなかったけれど、これからちょっと読むようにしよう。


2024.12.03

電話には出ん


札幌市の人口が増え続けているらしい。
人口減少時代にめでたいことである。
だが、地元にとってはあんまり嬉しくないそうだ。
というのも増えている理由が移住、つまりヨソからの流入だからだ。しかもその中心が高齢者。
要するに現役時代をよそで過ごした高齢者が、定年を迎えて、余生を田舎で暮らそうと移住してきているのである。
これの何が困るかというと、さんざんよそで税金を払ってきたくせに、高齢者になってから充実した医療資源をアテにして引っ越してくるということだ。フリーライド、要するにタダ乗りである。
おかげで札幌市では高齢者の意見がどんどん強くなり、保育園無償化などの子育て支援は貧弱になる一方。
若い世代にカネの回らない地域は、衰退する一方だ。

ところで先日も練馬で闇バイト事件が発生したが、これも我が家から徒歩圏内である。
狙われた家は高齢者一人暮らしとの報道だった。地元では草ボウボウで荒れ放題、人が住んでいるのかよとさえ言われていた家だった。
カギも掛けてなかったそうで、やっぱり荒れた雰囲気の家は狙われるのかも。
我が家のあたりは、実は金持ちが多い。広大な畑を相続して売ったり、アパートを建てたりしている人たちがいるのだ。
相続税3億円をポンとキャッシュで払ったなんていう話も聞く。
ごく普通のおばあちゃんが実はとんでもない金持ちだったりするので、このあたりの高齢者の家を狙うのは、闇バイト的には野にかなった戦略なのだ。その分、若い世帯の家が狙われる心配は低いのだが。

とはいえ、近所でこの手の事件が続くと、やはり気になる。
だから固定電話がかかってきても一切無視。出るつもりはない。
今日も昼、家の電話が鳴ったので無視した。あとで留守電を聞き返したら、契約している保険会社の営業からだった。
なんだか用事があるらしい。どうせセールスに決まってると決めつけて、スルーすることにする。
こんな風だから、今は皆さん、いろいろと商売がやりにくいだろうなあ。


2024.12.02

こんな結果だなんて、不適切にもほどがある


毎度のことであるが、経済がダメになって、四季が二季になって、富士山が荒らされて、治安が悪くなって、安全だったはずの水道水がPFASまみれであることがわかって、もはや残されたのはきれいなトイレだけになってしまった日本である。
そんな日本の年末の風物詩(なのか?)の流行語大賞であるが、「ふてほど」と聞いて、全国民、鳩が豆鉄砲状態。
Xの投稿数を検索した人によれば「こんな言葉が使われた形跡はほぼゼロ」で、出演の阿部サダヲでさえ「使ったことがない」そうだから、実質、まったく使われてなかった流行語なのだろう。
もっとも流行語大賞自体、昔からこうだった。
審査員の選民意識が強いのだろう、実際に流行っていた言葉よりも、オレたちが流行らせてやる、あるいは流行っていたと認定してやるという意識の込められた言葉ばかりだった。
後に振り返ったとき、この言葉を選んだのはオレ様だよと自慢したいのだろうなあ、この人たち。
今年の流行語大賞を選ぶとしたら、闇バイトの一択だろう。間違いなく。
日本の治安の良さを根底から揺るがした言葉だもんな。闇バイト以外にない。
というわけで、日本で次に消えるべきなのは流行語大賞に決定だ。トイレのほうがなんぼか大事。

その闇バイトだが、最近ネットで喚起されているのが「Amazonぼそぼそ」である。
何かというと、ピンポンが鳴ったのでインターホンを開いたら「Amazonです、ぼそぼそ」と小さい声で流れてくるのだそうだ。
なんだ、Amazonかよ、とドアを開けたらおしまい。最悪そのまま押し入られるし、そうでなくても玄関を開けさせられて家の中を見られ、家族構成や暮らし向きなどがチェックされて無事にリスト入りだ。
取るべき対策としては、Amazonだろうがクロネコヤマトだろうが新聞の集金だろうが、一切スルーする以外にない。届く予定の荷物があるならともかく、それ以外は一切スルー。
ピンポンが鳴っても返事をしてはいけない。
配達業者さんにはご苦労なことであるが、もはやここまで来てしまったということで、諦めるしかない。

などと考えていたら貫井徳郎が読みたくなって、車にガソリンを入れたついでにブックオフに立ち寄る。ブックオフなら駐車できるから、車で移動中には駅前の八重洲ブックセンターではなくてこちらのブックオフに回ることになる。
いろいろ手に取って「後悔と真実の色」にする。220円コーナーにあったら格安だ。
しかもレジでレジでスマホの会員証を差し出すと「クーポンが届いていると思いますよ」と言われ、よく見たら確かに100円引きのクーポンがあったので、結局文庫本で680円というこの分厚い一冊が120円で手に入ったことになる。
いやあ、もうけたなあ。
家に帰って仕事を片づけ、さて、とページを開く。
出だしの2行を読んだ瞬間、あれれ、待てよ、としばし呆然とする。
この雰囲気。ひょっとして以前読んでいないか?
この日記を確認してみると、なんということだ、2012年の11月に既読になっている。
参ったなあ。最近はこういうのばっかりだ。いい加減に呆けたのだろうか。
もちろん中身はまったく覚えていない(日記には「決して読後感のよい話ではない」と書いてあった)ので、再読してもよいのだが、気分的に乗らない。悔しいが、ブックオフ行きの箱に放り投げる。


2024.12.01

ミラクル花ちゃん


当の新潟サポーターが既に降格を覚悟しているというのに、他チームのサポーターが「新潟はJ1にいなきゃならないチームだ」「新潟が降格してはいけない」と言ってくれるのは大変に嬉しい。
もっとも、地方クラブとして地域密着の経営姿勢が素晴らしいというような理由ではない。
新幹線が通っていて行きやすいし、お酒も御飯も美味しいし、ついでに帰りには勝点のお土産までくれるから、というのが本音の理由だ。
何でもいい。とにかく残留さえしてくれれば。
昨日のような、何も響かない試合を見せつけられると、色んな意味でこのチームも限界なのかもしれないという気持ちになる。

などと考えながら一週間で一番のお楽しみ、日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」を観る。
先週は神回だったけれど、今週も神回だ。
エライザが出産し、太鳳パイが結婚し、花ちゃんが告白される。なんなんだ、この幸せの連鎖は。しかも出産から始まってだんだん幸せのスタートに戻っていく順番の妙は。
どの幸せも素晴らしかったが、特には花ちゃんの告られシーンは。控えめに言って神。花ちゃんの演技も控えめに言って化け物。
オレはずっと前から花ちゃんは素晴らしい役者だと思っていたのだが、こんなに化け物になるとは、驚いた。告られシーンは、見ていて涙がこぼれた。
オザキなんて感動して花ちゃんに惚れちゃったらしい。
だが、そんな幸せな神回も、次からの大崩壊の前兆なのだろう。
海に眠るダイヤモンドが島の人々の比喩だとしたら、次回の炭鉱崩落で多くの命が失われることになる。
鉄平もそこで命を落とすのではと思っていたが、日記にそれが書かれているということは生き延びたというわけだ。
ネットでもいろいろと先読みの話題で盛り上がっている。それらを総合してオレがまとめた展開は次のとおりだ。
エライザを追っかけてきたヤクザによって斎藤工は死んで、エライザは子どもを連れて逃げる。
炭鉱の崩落事故が起きて大勢の命が失われ、同時にエネルギー政策の転換によって端島の閉山が決まり、人々は散り散りになる。
太鳳パイは原爆の後遺症で死んで、花ちゃんと東京で偶然再会した清水尋也は再婚する。
そんな花ちゃんのもとで秘書として働き始めた酒向芳は、実は炭鉱崩落で記憶を失っていた神木くんなのだった。めでたしめでたし。
うーん、これからの怒涛の展開が楽しみだ。


2024.11.30

○×○△△××△○×△××○××○△△△○××○△◯◯△○××××△×△×41


首の皮一枚という表現があるが、リアルな場面を想像するとけっこうグロい。
同じような言い方に断崖絶壁があり、こちらはやや穏やかではあるものの、わが身で想像すると玉ヒュンである。
そんなグロくて玉ヒュン状態が、ご存知、我らがアルビレックス新潟である。
あと一勝どころか、あと一点取れば残留が決まるというのに、今日もその一点が取れずに負けた。
おかげでこの2ヵ月、勝っていない。負け続けである。
磐田はというと、FC東京が余計なことをしやがって、勝ってしまったではないか。
おかげで次の最終戦、新潟が負けて磐田が勝つとかなりやばい。得失点差が3しかないから、相当にヤバい。
しかも磐田の最終戦の相手は、既に降格が決まった鳥栖だ。
対して新潟の相手は、今まで勝ったことのない、相性最悪のアウエー浦和だ。
これはもう磐田の勝ち、新潟の負けが確定。
あとは3点の得失点差勝負である。ひりひりするどころかグロいではないか。こんなにグロい試合があるだろうか。
いや、上に書いた星取り表を見ると、グロさはもっと加速する。オレたちが過ごしてきたシーズンそのものがとんでもなくグロかったのだ。
一体、どれだけ現場で肩を落としたか。アウエー湘南戦なんて泣きたかったわ。

正直なところ、オレはもう降格を覚悟している。
降格の決まったチームの選手が好条件での移籍を狙ってやたらとハッスルすることは珍しくなく、実際今日も鳥栖が名古屋相手に3-0で勝ったので、次も頑張って磐田を蹴散らしてくれる可能性もあるにはあるのだが、要するにオレたちは断崖絶壁、他力本願しかないのである。
楽しかったぜ、J1昇格からの3年間。いいサッカーを見せてもらったぜ。
もはやオレは降格を受け入れている。
あと一勝すればと言い続けてからの体たらく。この2ヵ月が本当に情けない。
いいじゃないの、J2。いろんなところにいけるし、勝ち試合がたくさん見られるし、J1では無理な優勝もJ2なら狙えるし。
久々に訪れる埼スタでの浦和戦。相手の攻撃に玉ヒュンしながら心穏やかに迎えたいものだ。


2024.11.29

じじい


人は人生で二度、44歳と60歳で急激に老化するそうだ。
ネットのネタ話ではない。米国のスタンフォード大学とシンガポールの南洋理工大の共同研究チームが科学誌ネイチャーに発表した論文ではっきりしたのである。れっきとした科学的な話なのだ。
要するに人はじわじわと老いていくのではなく、あるとき、急に年を取るのだ。
「あの人、急に老けたわね」という言葉は、単なる印象ではなくて正しい観察眼だったのである。
44歳で人はカフェインを代謝する能力が急に衰える。アルコールの代謝も同じだ。
そして60歳になると筋肉の量が減少し、心血管系疾患、腎臓病、糖尿病にかかりやすくなる。
なるほど。
そう言われりゃオレも、55歳を過ぎた頃に急に衰えを自覚するようになった。
って、おい。全然違うじゃねえか。44歳と60歳の間じゃねえか。
ということは、オレの老化はスタンフォードの研究より10年遅れでやってくるということではないか。
すると、次に老けるのは70歳。うーむ、もうちょっとだけ先だ。

などということを考えながら、今日は朝から原稿と格闘だ。
1日で1万5000字を書いた。老いたオレには、これが限界である。最後の方は、一体オレは何を書いているのだという状態になってしまった。
早書きで知られた超多忙な作家、梶山季之の原稿生産量は凄まじくて、2日半で12万字も書いたという逸話が残っている。
ワープロなどなかった時代だ。手書きでこれだけ書いたとは、話半分としても化け物だ。1日で1万5000字のオレなんかとても足元にも及ばない。
作家部門の長者番付トップを獲ったこともある梶山は、その生産量と稼ぎっぷりから、お札に字を書いていると言われたそうだ。
とするとオレなんかせいぜい100円玉に字を書いている程度か。
しょぼい。忙しい自慢をするだけ恥ずかしい。


2024.11.28

幕張は遠いのだ


マイティ井上が亡くなったらしい。
国際プロレスにいたレスラーだ。テクニシャンで実力もあったが、いかんせん地味だった。新日本プロレスで言えば木戸修のようなポジションか。
晩年はレフェリーとして働き、けっこうファンに愛されたようだ。何よりである。
最近はプロレスラーの訃報が多い。全員そういう年齢になってきたわけで、当然と言えば当然ではあるのだが。
それにしても猪口邦子議員の火事のニュースはいろいろとやばいなあ。相当な闇のようだ。
加えて外務大臣のスキャンダルもくすぶっていて、それらの目くらましとして嵐の大野くんが逮捕されたという情報が今日のネットを賑わせた。
うーむ、陰謀か。
こうしてオレも高齢者陰謀論者に変身する。

「悪の境界」薬丸岳・幻冬舎文庫。
600ページという分厚い文庫なのに1日で読み終えたのは、海浜幕張で仕事だったからさ。なにしろ片道2時間、往復4時間。そりゃあ600ページも読めちゃうって。
書店で手に取って、薬丸岳が好きな娘ならきっと既読ではと思ったけれど、LINEの返信がなかったから、まあいいやと買って書店を出たところで、娘から「読んだよ」という返事が来て、肩を落としたお父さんだった。
人が犯罪者になるかどうかは生まれた環境、要するに親ガチャだという身も蓋もない話である。物語のポイントである「母親を探せ」というムーブが出てくるのはかなり後半になってからだというのに、そのことが思い切り帯に書かれてあって、興ざめだ。編集者は何をしているのだ。


2024.11.27

大惨事


リモートインタビュー中にオレのパソコンがクラッシュするという超弩級のトラブルに見舞われた。
突然ブルー画面になり、再起動が始まったのである。
インタビューは、いわゆる対談形式で、2人に同時にインタビューするというもの。もちろん初対面だ。
間の悪いことに、代理店が手抜きしやがって、ディレクターが予告無しに欠席だ。毎度酷いのだが、無駄な欠席はひどすぎないか。まったく見下げ果てた代理店だ。
おかげでオレが突然怠惰の場から消えたというのに、フォローする人間が誰もいないという絶体絶命の状況。本来なら先方の担当者がいるべきなのだが「私がいると本音が言えないでしょ」といってとっとと落ちてしまっている。
本音が言えたところで本音なんてそもそも書けないのだから、まったく浅はかな言い訳なのであるのだが。
オレはしばし呆然とブルー画面を見つめ、とっさの判断でスマホに切り替える。
これが実にスムーズにいき、中断は1分で済んだ。ぎりぎりセーフだった。
オレは自身の見事なリカバリーを自分で讃えるとともに、予告無しで姿を表さなかった代理店に呪詛を吐く。
オレも黙って原稿書かずに逃走しようか、おい。
だがオレは大人だ。とっとと書き上げて放り投げてやる。というわけで、インタビュー終了直後、1時間で原稿を仕上げる。もちろん納品するのは数日後だ。しばらく寝かせてやる。
最悪のことは最悪のタイミングで起きるという、マーフィの法則そのものの出来事であった。
パソコンのばか。


2024.11.26

鈴木だったか!


経済がダメになり、政治もダメになって、最近では美しい四季が二季になり、闇バイトのせいで治安もダメになった。
もはやいろんなものがなくなった日本に残されているのは、きれいなトイレと安全な水道水くらいか。
と思ったらアルビレックス新潟から鈴木幸司が消えてしまったでござる。

今年もとうとうこの季節を迎えてしまった。
鈴木幸司はアルビレックス新潟のフォワード。35歳という年齢と、両足に包帯をぐるぐる巻きにしないプレーもおぼつかないという状態で、契約満了である。
解雇ではないからクビではない。定年退職みたいなものだ。アルビでは再雇用はしない。
とてもクレバーな選手だった。
おおかたのフォワードがゴールシーンについてインタビューされると「いいボールが来たので蹴り込むだけでした」的な発言しかできないのに、鈴木は「敵がここにいて、味方があそこにいて、こういう選択肢もあったけれど、キーパーが間抜けな顔をしてボケッと立っていたので隅っこに蹴れば反応できないと思い、今日の晩飯は何だろうなと考えながらシュートしました」的な実にロジカルな発言をする男だった。
だから若手の手本として、あるいはコーチとしてチームに残してもいいのではと思っていたけれど、そんな余裕はない、主力を引き留めるのにカネが要る、というクラブとしての覚悟を決めて契約満了となったのだろう。
同じ流れでこれから連日契約満了の発表がある。島田、高木、早川あたりか。
切ない季節ではあるが、プロのアスリートにとってはつきものの運命だ。
鈴木のサポーターへの挨拶コメントを読むと、涙腺が緩む。あのときのチャントはしっかり胸に届いていたのかと、嬉しくなる。スズーキコージ!
幸い鈴木にはJ3のプレーオフ圏内のチーム、J3に降格したクラブ、J2中位クラブから声が掛かっている。松本、群馬、熊本あたりか。
鈴木にとって最後の一仕事になる。頑張ってもらいたいものだ。

などと切ない思いに駆られながら、久しぶりに笹本稜平でも読むかと「時の渚」を手に取った。
笹本稜平は端正な日本語できれいな物語を書く作家である。これも出だしからなかなかに面白く、朝の電車でずっと読み続ける。
だが、ところどころ、ん? という気持ちになる。もしかしてもしかして、前に読んでないか? オレ。
家に帰ってこの日記を調べてみたところ、案の定、ちゃんと読んでいた。
しかもずいぶん前と思ったら2021年である。最近じゃねえか。なんという情けない男なのだ、オレは。
物語の結末はすっかり忘れていたので読み直してもいいのだが、なんだか悔しくて半分を過ぎたところでやめる。
ああ、悔しい。


2024.11.25

花ちゃんだったのか!


TBSの日曜劇場「海に眠るダイヤモンド」が凄まじく面白い。1ヵ月前にもこのドラマについて書いたが、そのとき思っていたどころではなかった。
「アンナチュラル」「MIU404」のチームが制作するというので面白くないわけがないと思って期待はしていたのだが、期待をはるかに上回る面白さだ。
シナリオが抜群にキレキレなのはもちろんのこと、軍艦島を再現したセットがぞくぞくするほど見事。ここで描かれる映像表現も素晴らしく、さすがの演出力。

それらすべての上に乗っかっている俳優陣の演技力が、これが衝撃的に素晴らしく、この作品をとんでもないものに仕上げている。いやあ、やっぱりドラマは役者だよ。
一番のお気に入りは杉咲花。もともと「湯を沸かす愛」の頃から抜群の演技力だったのだが、「海に眠るダイヤモンド」では年頃の娘の揺れる乙女心を、目線一つ、口の角度、手の動きなどで見事に表現している。とんでもない役者になったなあ、花ちゃん。
想定外なのが太鳳パイだ。なぜ土屋太鳳を太鳳パイと呼ぶかというと、おっぱいがでかいからだが、太鳳パイ、こんなにも凄い演技のできる女優だったとは。お見それしました。一皮むけたわ。
そして池田エライザ。凄絶なほど顔立ちの整ったエライザだが、この作品では一番の汚れ役というか悲惨な女を演じていて、それが凄絶さをより際立たせている。
この3人の女優が共演しているというのは、実はとんでもない軌跡なのかもしれない。
それに対して、当初、男たちが弱いと感じていたのだが、ここへきてぐんぐん存在感を出している。國村隼はもちろんのこと、斎藤工が実にいい存在感を発揮。このエロさには、女たちはくらくらしているのではないか。

謎の女の正体は、やっぱり花ちゃんだったか。
5話にして早くもその正体が明かされたということは、後半、その謎で物語を引っ張っていのではなく、別のうねりが生まれるということなのだろう。どうやらここから怒濤の流れが始まりそうだ。

オレの予想。花ちゃんは大好きな神木くんと結婚できたけれど、神木くんは落盤事故で死んでしまう。海に眠るダイヤモンドとは、この神木くんのことなのだ。
そしてエライザと斎藤工も子供をもうけるが、ヤクザに斎藤工は殺されてしまい、エライザは必死で島を抜け出す。
エネルギー政策の転換という時代の流れに翻弄されて、炭坑は閉山。島民は全員島を出てちりぢりになる。
花ちゃんはうまい立ち回りで事業を成功させ、大金持ちに。一方でシングルマザーとして辛酸をなめたエライザに育てられた男の子が、やがてホスト玲央の父となる。
どうだこの展開。きっと、これを裏切る、どんでん返しの連続になるだろう。

とにかく凄いドラマで、たまにしかドラマなんて観ないのにドラマ通を気取っているオレから言わせれば、神ドラマ。
夕べも見終わってしばらく呆然として、花ちゃんだったのか、花ちゃんだったのかとうわごとを繰り返しながら布団に入って、そして夢の中でもドラマを観ている始末。
TVerなら初回から観られるよ。


2024.11.24

Amazonレビューに騙されるな


先日、オレには70年代の音楽があれば十分と書いたが、もっと厳密に言うとサイモン&ガーファンクル及びポール・サイモンの音楽があれば十分なのだということに気がついた。
やっぱりオレにとってエバーグリーンな音楽だよなあ。
というわけで、丸の内の丸善で手に取ったのがこれ。
「サイモン&ガーファンクル完全版」(河出書房新社)である。
コンプリートなディスクガイド、アーテイストガイドということで以前から知ってはいたのだが、Amazonのレビューが酷評ばかり。
「内容が中途半端」「期待外れ」「やっつけ仕事」と、散々な言われようである。それを気にして、2860円という値段にも怖じ気づいて、手を出していなかった。
だが、丸の内丸善(音楽書籍のコーナーがとにかく充実)で棚に挟まれていたのを手に取ってパラパラとしてみたところ、そんなに言われるほど酷くないんじゃないかなという気がして購入したのだった。
一読して、よくぞここまで調べ上げるもんだと感嘆。なかなかの労作であって、Amazonのレビューなんか当てにならないとわかった。文章が下手で読みづらいところはあったものの、情報量としてはとんでもない。呆れかえるほどのオタクっぷりである。
脱帽だ。
この手の本を読んでいて困るのは、書かれてあるエピソードを読むと、すぐに音楽や映像をネットで探してしまい、ちっとも進まないことである。
まあ、それも楽しみの一つかねえと割り切り、長らくオレにとって幻のライブだったセントラルパークのソロライブの映像が2018年にDVD化されていることを初めて知り(VHSは持っていてすり切れるほど観た)、慌ててネットで探したけど既に廃盤になっていることを知り、がっかりした。


2024.11.23

勤労に感謝しつつポコチン乱闘を見る


天皇杯の決勝である。
神戸対ガンバだ。がくっ。
つまらん。実につまらんカードではないか。関西チームなんだし、別に国立競技場でやるほどのものでもないだろう。
実際、国立はフルハウスにならなかった。両チームのサポも気の毒である。隣近所のチームとの試合だというのに、わざわざ新幹線で上京しなくてはならないのだから。
いやいや、問題はそこではない。天皇杯の本質とは何かということなのだ。
天皇杯の本質、それは下剋上にある。虐げられてきた下層兵たちが、天皇の名のもと、この大会だけは支配層にたてつくことが許されるのだ。
人はそこに己の生き様を重ね、熱くなるのである。そう、まるで藤波に襲いかかった噛ませ犬・長州力のように。
去年の甲府対広島の決勝があんなにも盛り上がったのも、それが理由だったよな。
それを思えば神戸対ガンバなんてまともに見るしろものではないわ。

というわけで、後半だけ見ることにした。
ハーフタイムが過ぎた頃にテレビの前に向かったら、やはり息子が後半だけ見ていた。
「つまらん」と息子。やはりそうか。塩試合か。
オレたちとしては残留のかかった次の試合の相手がガンバだから、できることなら延長に行っても決着が付かず、最後はPK戦の死闘の挙げ句、勝ちきったガンバが嬉しさのあまりに燃えつきてしまったという流れが一番ありがたいのでガンバを応援していたのだが、あっさり0-1で負けてやんの。
ださっ。情けな。
神戸のカウンター1本でやられ、そこにクリアーミスが重なっての失点だから、まさしく塩試合。

あまりに塩過ぎたので、お口直しにACLの神戸対山東のゲームをDAZNで観返す。
後半ロスタイムに入ってから両軍入り乱れ、ベンチや大会スタッフまで加わっての大乱闘が起きた試合だ。
中国人が日本のブラジル選手のポコチンを蹴ったことに端を発した男たちの乱闘である。バカだねーと言いながらワクワクしながら眺めたのだった。


2024.11.22

とばっちり


川口市在住のカメラマンに久しぶりに会ったので聞いてみた。
クルドさんは最近どうですか?
カメラマンは「いやー、ますますやべえですよ」と苦笑いする。
昨年聞いたときは、とにかくクルドさんたちは危ないと嘆いていた。特に運転が酷すぎるらしく、とても近寄れないらしい。
あげくに暴行に騒乱に、とにかく面倒な連中のようだ。
「最近はですね」とカメラマン。
「クルドさんたちが集まったおかげで、地元の半グレが逃げだして、あちこちで迷惑をかけているようです」
つまりクルドさんたちが住んでいる地域はもともと治安のよろしくない地域だったそうだ。
そこを地元として住んでいた半グレやチンピラやヤンキーたちがクルドさんに攻め込まれ、敗退し、逃げだしているらしい。
そして、逃げだした先々で周囲に迷惑をかけているという構図だ。
半グレたちもクルドさんの被害者ではあるのだろうが、こうなってくると一番の被害者は半グレが逃げ込んできた地域の人々だろう。まったく無関係だったのに、これぞ本当のとばっちりである。
「もともとやべえ地域に住んでいた半グレが逃げだして、やべえ地域はもっとやべえ地域になり、普通の地域が新しくやべえ地域になりました」
まったく川口市民はお気の毒である。
とはいえ、これが対岸の火事で済む保証はなく、困ったものである。


2024.11.21

コロラド・キッドというタイトルが実にいい


スティーヴン・キングの最新の文庫本は、なんと文庫本なのに1500円もする。
高い。文庫本なのに。
もちろんハードカバーになるともっと高くて3000円ぐらいになる。
ただ、逆に言えば今まで本は不当に安かったということなのかもしれない。
かつて内藤陳は、コーヒーを1杯飲むならそのお金でミステリー1冊を、と若者に読書を勧めた。今ではコーヒー1杯では文庫本も買えなくなったわけだが、それでも不当に安いのが本だと思う。飲食費なんかと比べて。
本を読む人は今では少数派だ。
読む人は、高くても買う。読まない人は、いくら安くても買わない。そういうカテゴリーの商品になってしまったから、1500円でも売れる作家の文庫本はちゃんと売れるのだろう。

「コロラド・キッド」スティーヴン・キング。文春文庫。
キングの膨大な作品の中で、長らく日本では幻とされてきた中編を集めた1冊。
最初は何も体は悪くないのに体重だけがどんどん減っていく男の話。ほんの思いつきのアイデアを物語として広げていく力はさすがのキングである。細かな描写を長々と積み上げていく退屈な展開はまさにキングならでは。その饒舌な描写の中から物語が起ち上がっていく過程が、これまたキングの真骨頂なのだ。
次がキング自身が「(読者が)腹立たしくてならなかった」とはっきり書いている問題作。結末が近づくにつれて、まさか、まさたなあと思いながら読んでいたら、本当にこんな結末だったんだと、オレも腰を抜かしたわ。饒舌さ、退屈さはさらに増しており、ただ死体が現れる場面を描くために50ページを費やしている。この饒舌さが、キングの毒。オレはたまらなく好きだ。
そして最後がストレートのホラー話。キングのホラーの特徴は、すげえ面白いけど、まったく怖くないことである。ホラーとはホラ話。墓場でヒッチハイクしたら死者のクルマに載せられてしまったというアホな話を、とても楽しそうにキングは書いている。


2024.11.20

入浴剤は漢方に限る


汗ばむほどの陽気だったのが一転、真冬の寒さって、体がついていけないじゃないか。
今日なんて12月末の寒さだという。師走だ。
厚手のコートに帽子で出かける。それなのに電車の中が、これまた暑いんだわ。
おかげで自律神経はぼろぼろ。ぐったりと疲れてしまう。

そんな季節に欠かせないのが、そうです、入浴剤です。
いや、冬だけでなく、夏もベタベタの体をクールダウンするのに入浴剤は不可欠だし、春は曙、秋は夕暮れと、一年中入浴剤は大活躍だ。
気持ちいいよねえ、入浴剤のお風呂。うっかり切らしてしまったときのお風呂の味気なさったら。
時々ご飯を食べに行くお好み焼き屋さんは、会計をすると、お土産にいつも入浴剤を一個、プレゼントしてくれる。とても気が利いているなあと嬉しくなる。
もっとも入浴剤をちゃぷんと投入する際(我が家はいつも固形タイプ)、カネを溶かしているのと一緒だなと、ちょっと心が痛くなる。だいたい1粒、50円ぐらいだろうか。五十円玉をお湯に入れて流しているのだと思うと、さすがにもったいない。
そんな入浴剤好きのオレが新たに投入したのがこれだ、ツムラの薬用入浴剤。

ツムラって、あの漢方薬の会社ね。へえ、入浴剤も出しているんですかと興味津々で聞いたら「どうぞ使ってみてください」とサンプルを2袋(顆粒タイプだ)分けてくれたのである。
じゃあ、試しにと使ってみたところ、これがなかなかよい。
炭酸が入ってないのでシュワシュワ感がゼロなのが物足りず、色もうっすらなのでちょっとつまらないのだが、薬草の香りがぷーんと漂うのがなかなかいい感じだ。
お湯に入っているとつい長風呂したくなる。おかげで疲れもしっかり取れた。
冷え性や肌荒れに効果があるそうなので、冬にはちょうどよいだろう。
問題は値段である。一袋150円と、バブなんかの3倍もする。毎回、風呂に150円を溶かすと思うと、罰当たりの悪魔の所業に思えてくる。
だが、ちょっと待て。大容量のボトルタイプを購入してみたら、2800円で60回分あった。
おお、これなら1回50円以下ではないか。バブなんかと変わらない。今までと変わらない。
というわけで、大きなボトルからキャップに注いだ薬草の入浴剤を浴槽に遠慮なく投入して、ゆったり浸かるのだった。
極楽極楽。やっぱりお風呂はいいねえ。


2024.11.19

溺愛


息子が0歳か1歳の頃、あんたの子育てのコンセプトは何だ、と問われたことがある。
間髪入れずにオレが答えたのは、コンセプトは“溺愛”だよ、ということだった。
それを聞いた相手は「へえ、溺愛?」と小馬鹿にしたように返してきた。溺愛なんかしたらろくなガキに育たないぞと、その表情は語っていた。
もちろんオレはちゃんと意思を持って溺愛というコンセプトを立てていたし、教えて育てるなんて考えるな、とにかく可愛がればいいと、ヨメにも話していた。
息子の自我が確立する頃(2歳ぐらいか?)までは、息子の言うことややることを否定しない。常に一緒にいて、できる限り体に触れている。理解できなくても、常に話しかける。したいことは何でもさせて、欲しがるものは何でも与える。
人生のスタートにおいて最も大切なのは自己肯定感を植え付けることだと思ったからだ。
自分は生きていていいんだ。この世の中に受け入れられているんだ。自分のことを認めてもらっているんだ。
そういう感覚を染み込ませておくことが生きるチカラにつながると考えたのだ。

自己肯定感は他者の肯定感につながるから、最も身近な他者である親の立ち振る舞いを肯定的に受け入れることで、黄色信号は渡らない、お店でご飯を食べたあともごちそうさまを言う、コンビニではレジの店員にありがとうを言う、といったことも自然に身につくと信じたのである。
子どもができると、親は人間ができるのだ。
そのうえで、少し成長してからは「溺愛」に加えて「放任」もコンセプトになった。親は大きなことを示すだけで、あとは好きにさせた。
この中学を受験しろ。合格したらあとは知らん。好きにしろ。
中学2年のときは、日商簿記の資格を取れと言ったら、息子は「うん、わかった」と3級2級を続けて取った。どうやって勉強したのかはまったく知らない。
東大へ行け、と命じたのは小学校三年生のときで、息子は「うん、わかった」と言い、入学したあとはまったく好きにしている。
どうやって東大に入れたんですかとよく聞かれるので、こういう話をすると、それは後付けでしょ、それができるのは優秀だからでしょという反応が99%である。もちろん後付けなどではなく、ちゃんと考えて戦略的にやったことだし、それをやったから優秀な子に育ったのである。

実に自慢げだ。鼻持ちならない自慢話だ。
なんでこんなことを突然書いたかというと、オレはやっぱり人を「教育する」「指導する」ということがとことん嫌いなのだなあと、改めて気づいたからである。
教育なんかしたくねえよ。放任でいいだろ。道さえ用意しておけば、あとは勝手に歩いていくに決まってる。
振り返るとオレはとことん教師に恵まれなかったという思いがあるから、長じて教育なんかに関わりたくないと思うようになったのかもしれない。
ギターでさえ、人に教えるのは嫌だ。めんどうくさい。自分で勝手に努力しろ。練習しろ。
オレはやっぱり教育なんかには向いていない。関わってはいけないのだと思う。


2024.11.18

熊手が2本


昨夜は酉の市に行った。今年は三の酉まである。昨夜のは二の酉だ。
酉の市とは関東だけで行われる伝統行事なので、関西の人間が初めて見るとびっくりするらしい。いや、新潟出身のオレも、最初は驚いた。すげえ祭だと。
以前、勤めていた会社が新宿の花園神社の真ん前にあったことから、オレもずっと花園神社の酉の市に足を運んでいたが、ここ数年は地元の小さい神社で済ませている。その神社も再開発の影響で移転を強いられ、昨年からはよその神社を間借りして酉の市が行われている。
再開発で神社を移転させるって、ご神体はどうするんだとか、いろいろ大変だったろう。

昨年は仮の神社に行ったのだが例年より早く終わってしまったので、すっかり暗くなっており、境内で手を合わせただけで帰ってきた。
今年はちゃんとやっておこうと「イッテQ!」を途中で切り上げて、家族4人で出かける。「イッテQ!」はすぐにTVerで見られるから、もはや録画不要。というか、TVerがあればテレビはいらないよ、もはや。
昼はかなり混雑したという境内も、9時近くなれば人影もまばら。夜店も店じまいの態勢である。
慌てて大判焼きの屋台に駆け込み(酉の市では娘が必ず食べる)、最後の6個を何とかゲット。売れ残りだ。もちろん残り物には福があるのだ。
昼間は長かったであろう行列はなく、すぐにお参りする。1人100円のお賽銭を投げ込み、オレは商売繁盛家内安全と100万回唱えて、息子は「アルビレックス新潟残留」と100万回唱えた。

その後、熊手を買う。
息子と娘にそれぞれ5000円のを1本ずつだ。計1万円。高いが縁起ものだから高くていいのだ。
3年前にこの神社で熊手を買ったとき、娘は受験を控えていたので祈願をお願いしたら、全員で威勢よく「合格だ!合格だ!合格だ!」と三三七拍子をしてくれた。おかげで娘はしっかり合格できた。
今年は特にお願いすることもなく、来年の幸を願って、三三七拍子である。もちろんオレと息子は心の中で「残留だ!残留だ!残留だ!」と唱える。
そして全員がニコニコと「よいお年を」とオレたち家族を見送ってくれ、オレたちも「よいお年を」と笑顔を返す。
酉の市はやっぱりいいなあ。
もう、よいお年を挨拶する時期になったんだねえと言いながら、オレたちは家に帰る。


2024.11.17

「エアー3.0」を読もう


日本のエンゲル係数がとんでもないことになっていると、今朝の日経新聞が一面トップで報じている。
エンゲル係数とは、ご存知、消費支出に占める食費の割合で、これがG7の中でトップなのだ。
2022年時点のエンゲル係数は26%。つまり支出の4分の1が食費で占められているという。
もろんこれだけをとって日本が貧しくなったとはいいきれない。例えば米国は、医療費の負担などが異常に重いために相対的に食費の負担が低いという面があるからだ。
とはいえ、エンゲル係数の目安は25%だから、日本はついに限界を突破したと言える。
スーパーのレジでは「数年前の2倍ぐらいのお金を払っている」と主婦が言う。オレのヨメも、クレジットカードの請求を見て毎月卒倒する、と言う。かくいうオレも、クレジットカードと通帳の残高を見て首をくくりたくなる。
スーパーでちょっと買いだめをしたかなと思ってレジに並び、1万円を超える金額が表示されて、頭を抱えることも珍しくない。コンビニでも同様だ。800円ぐらいかなと思ったら1000円オーバーなのは、もはや当たり前。
いったい日本はどうなってしまったのだ。税金と社会保障費で収入の6割を持っていかれるのだから、暴動が起きてもおかしくないレベルだろう。
富の再分配は資本主義の大原則であるが、現役世代から吸い上げた膨大なカネを引退した高齢者に配るために仕事をしているのが霞ヶ関の官僚たちというのはひどい言い方であるものの、あながち外れているわけでもないと思う。

「エアー3.0」榎本憲男・小学館。
Amazonで平均4.8というとんでもない評点のついた小説。読まねばと思って、前作の「エアー2.0」をKindleで大慌てで再読したことは先日書いたが、続けて一気読みした本作は、確かにとんでもない作品であった。
呆れかえるほど壮大なホラ話なのである。しかも実にリアリティたっぷりの。
テーマは経済。資本主義を作り直すという荒唐無稽な野心で突き進んでいく男の物語だ。
中ほど、新疆ウィグルを目指して中国を旅する場面が延々と続くが、実にこれが旅情たっぷりかつスリリングで、オレはGoogleマップであのあたりの地図を見ながら、おお、今はウルムチか、などと言いながら物語を楽しんだ。
日本から中国、そしてロシアへ、まさにユーラシア大陸を再編してまとめ上げ、欧米世界に立ち向かおうとする気宇壮大な、いや、荒唐無稽な物語。言うまでもなく、ホラ話は大きいほど面白いことは間違いない。


2024.11.16

はなの舞


駅前再開発による閉店ラッシュで、行く店がない。
今日やってきた生保の営業にそうこぼしたら「それは残念ですねー」と同情される。
だが、事実なのだ。ビールを飲みながら家族で晩メシを、と思っても行き先はガストかインド料理屋しかないのだ。
数年前まで和民だ、はなの舞だと、居酒屋がいろいろとあったのに。そうである。今ではチェーン居酒屋が恋しい。チェーン居酒屋最高。
というわけで今夜は隣駅まで足を伸ばし、数年ぶりに「はなの舞」で食事をした。
びっくりしたのは、はなの舞がすごく美味しい店に変身していたことである。
息子も「あれ、すごく美味くね?」と驚いた。
なかなか、やるな、はなの舞。やはりチェーン居酒屋は最高だ。
鍋を頼んで、ピールを飲んで、我が家はご機嫌。
なんだ、ここまでくればよかったんだ、と納得したのであった。


2024.11.15

琵琶湖埋めてやれ


小田原の保育園で園児たち及び保育士さんたちから大絶賛だった遊び歌バンド・たんさいぼうであるが、メンバー5人はすべて還暦オーバーである。それどころか3人が65歳以上の高齢者であり、来年には全員が法的に立派な高齢者となる。
要するに高齢者バンドなのだ。
改めて考えるとすげえな、これは。行く方も行く方だし、呼ぶ方も呼ぶ方だし、喜んで一緒になって遊ぶ園児も園児だ。

それはともかくとして、リーダーであるオレはメンバーたちに問いかける。
きみたち、固定電話はまだ使っているのかね?
「使ってないけど、まだある」「電話なんてかかってこない」「かかってきても詐欺電話ばかり」「もういらない。でもまだある」
そうなのである。全員が、固定電話なんていらないがまだ家にはある状態なのだ。もちろん我が家も同様である。
電話なんてまずかかってこない。ファクスに至ってはここ数年、一枚も送られてこない。
電話がかかってきても出るつもりがないから、放っておく。後で留守電を聞くと100%詐欺電話。
もはやこれがこの国の常態なのだろう。
固定電話は今や無駄。というか、詐欺のリスクしかないようだ。
そういう家は多いと思われるが、ひょっとするとその多くが高齢者家庭ではないのか。

考えてみれば1人暮らしを始める若者が固定電話を引くとは思えないから、まず間違いなく固定電話のある家=高齢者のいる家なのだ。
とすると闇バイトさんたちは固定電話を手当たり次第にかけるだけで次のターゲットを見つけられるわけで、これはとんでもないリスクなのではないか。
やっぱり固定電話は取り外すしかないようだ。
では、いつやるか。今でしょ。
というところでいつも思考はストップし、まあ、そのうちね、で終わってしまう。これではいかんなあ。今度、Jcomで解約しよう。ネットでできるし。

などということを考えながら、代表のインドネシア戦を見る。適当に見る。
やっぱりうめえな、代表は。伊藤涼太郎も三戸舜介も入れないわけだ。
オレも息子も代表にはあんまり興味がないので、前半を見てあとは切り上げる。
ゲームよりも面白いのは、これだ。インドネシア代表の応援チャントだ。
久しぶりに腹が捩れるほど笑ったわ。
ぜひご覧ください。半日は頭の中でループすること必至です。


2024.11.14

要介護バンド


本日は小田原の保育園でライブだった。
出発は午前五時。は、早い。
あまりに早いので早く寝ようと前夜は早々に酔っ払って9時前に布団に入ったところ、2時過ぎに目が覚めてしまい、結局そのまま朝を迎える。5時間くらいは寝たことになるので、まあ、なんとかなるだろと家を出た。
まったく年を取ると寝るのが下手になって困る。睡眠障害ではないのか。睡眠障害は認知症の第一歩と言うではないか。
小田原のど田舎で子どもたちを相手に歌って踊る。
その間はとても楽しい。子どもたちと過ごすと、こちらも元気になる。
これで遠くなければなあ。
そうなのである。あまりに遠いので、ここの保育園のライブは肉体的にかなり辛くなってきたのだ。
実に悩ましい問題で、最大の懸案事項である。

ところでオレは2時に目が覚めたのだが、安藤君は1時に目が覚めたと威張っている。
1時に起きて何をしたのだと問うと、気がついたら時計が3時になっていて、その間の記憶がないんだよと言う。
そりゃお前、寝てたんだよ。
そう指摘しても頑なに認めようとせず、いや、オレは3時間寝れば大丈夫なんだ、ただ記憶がないだけなんだと言い張るのである。
大丈夫か、安藤君。
体には気をつけてもらいたいものである。

ライブを終えて家に帰る。
早朝からの長距離ドライブに睡眠不足、ライブのパフォーマンス、機材の積み下ろしと、ハードすぎた一日でほとんど倒れそうになる。食欲はなく、血圧の薬さえのむ気力が湧かず、キウイ一個だけ食べて、布団に倒れこむ。
大丈夫じゃないのはオレだったか。


2024.11.13

それは認知症の初期症状ですよ~


榎本憲男「エアー3.0」の評判がむちゃくちゃいいので読もうと思って、前作「エアー2.0」を再読した。たぶん電子本で買ったはずだと思ってKindleを検索したらちゃんとあったので一安心だ。
こういうところがデジタルの最大の魅力である。保存と検索についてはアナログではとても及ばない。
逆に読書する快感という点では、紙の本が最高である。デジタルはまったく楽しくない。やはり本は手で読むものだという認識を強くする。
「エアー2.0」について、中身はまったく忘れていたので、初めての話のように読み返すことができた。
確か硬さが残る小説だったという記憶があるが、再読でもやはり生硬さを感じてしまった。物語の着想はいいのだから、終盤の尻すぼみ感は何とかしてほしかった。
その上での「エアー3.0」となるわけで、両者の違いが楽しみだ。

喪中ハガキがぼちぼち届く季節になった。オレも今年は喪中ハガキを出さなくてはならないので、今日、書くことにした。
ここ数年増えたのが、今年限りで年賀状やめますという「賀状じまい」の知らせである。
絶縁状のようで、とても感じが悪い。やめるなら黙ってそのまま出さなければいいだけなのに、わざわざ「金輪際アンタには出すもんか!」と宣言された気になる。
当然、喪中ハガキも出さない。というか、出せない。年賀状が住所録代わりなのだから。
もちろん喪中ハガキなんてプライベートもいいところなので、仕事関係には一切出さない。仕事関係は、すべて通常の年賀状だ。
こちらも「賀状じまい」をいただいたことがあって、取引先というより一緒に現場で汗を流した仕事仲間からそういう賀状をもらったことで、すっぱりと縁が切れてしまった。
あのカメラマンは元気だろうか、あのディレクターは、と昔の仲間を思っても縁を切られてしまったから、こちらから連絡のしようもない。次は仲間づてに聞く葬式の知らせかよ、なんて思ったりして。
いや、資源の無駄だし、時間の無駄でもあるのだけれど、一年に一度、昔の仲間の健在を確認する意味でも年賀状は大切な習慣。日本の素晴らしい文化だと思うのだがな。
面倒くさいけど。

突然だが、好きだったことに対する興味を失うことを、アパシーと呼ぶそうだ。要するに無関心。
これは認知症の初期症状らしい。
ということは、音楽に対する興味を失ったオレは認知症の初期なのかも。
うむむむ。いや、まだアルビレックス新潟と酒に対する興味はある。いや、あんなに好きだった日本酒への興味がまったくなくなったから、やっぱりダメか。
ということは、アルビレックスが最後の砦か。
今みたいに、残留ギリギリを彷徨って、やべえよやべえよとうろたえているぐらいが、脳の活性化にはちょうどいいのかもしれない。
最近はこれに加えて、選手監督の移籍の噂がネットで飛び交う季節となり、さらにオレはうろたえる。
今月末はホーム最終戦。いつものように退団する選手が発表され、挨拶を聞くことになるのか。
あの選手と、あの選手はヤバそうだ、あの選手だったらイヤだなあとか、心は千々に乱れて、そして脳は活性化される。


2024.11.12

オレ様のお告げ


今週は一度も電車に乗らない。インタビュー仕事も、すべてリモートだ。とても楽ちんである。
まさかこういう時代が本当に来るとは思わなかったなあ。

振り返れば1990年代、IT系企業の仕事を多く請け負っていたオレが究極の未来として予言していたのが、自動翻訳機能付きテレビ電話だった。ほとんどドラえもんである。
そんな未来はあっさり実現してしまった。
また、高速通信によって誰もが放送局のように自分から世界に向けて動画を中継する時代が来るとも予言した。これもあっさり実現した。
まさにオレの予言したとおりの時代がやってきたわけで、オレは神である。ノストラダムスである。お告げをするのである。

だがそんなオレでも、どこへも出かけずに仕事ができる時代が来るとは想像できなかったなあ。
そりゃあ、鉄道会社の経営も苦しいわけだ。
もっとも楽ちんなときは下り坂という例の法則によれば、これはよろしくないということだ。
来週あたりからまた外に出かけることにしよう。


2024.11.11

100年休まずに


オレはタンゴ家の第13代である。旧家であるにも関わらず長男のくせして家を出たため、弟が第13代の当主を務めている。
その弟から、荷物が届いた。段ボールの中、古新聞にくるまれていたのは古い掛時計である。
裏には第9代、千代太郎の名が達筆で書いてある。
千代太郎は町長まで務めた立派な先祖である。その偉人が愛用していたのがこの掛時計だ。オレが子どもの頃も柱に掛かっていた。
もちろん今はもう動かない。リアル「おじいさんの古時計」なのである。
弟が捨てるというので無理を言って宅急便で送ってもらったわけだが、さて、これからどうしよう。
まずは地元の時計屋に持ち込んで修理の相談というところか。
大学から帰ってきた息子と娘に時計を見せたら、ひょえーと驚きの声を発した。
子どもたちも千代太郎の名前は知っているので、その名が書かれた古時計に腰を抜かしたのだろう。
よし、これから古時計復活プロジェクトをスタートさせるぞと宣言したら、「おお、頑張れ」というエールをもらった。
千代太郎もさぞ喜んでいるだろう。嬉しくて降りて来ちゃったりして。


2024.11.10

晩秋の銀座に中国語が飛び交うのだった


日曜日ではあったが、今日は朝から銀座で仕事だった。
例によって銀座の朝はとても気持ちがいい。
だが、例によって時間とともにわらわらとインバウンドさんたちが湧いてきて、例によって昼頃には日本人の通行人は半分以下になる。いったいここはどこの国だ。
それを眺めたオレは例によってうんざりし、そしてヘイトする。
ぎゃあぎゃあと大声でしゃべりながら歩き、大勢で道端にたむろしたり行列したりして、一体何が入っているのかと思うような大量の荷物をゴロゴロと転がして歩くインバウンドさんたち。
仕事を終えたオレは銀座の街並みを楽しむ気分にもなれず、数寄屋橋のリーガルの店から地下へと潜って地下鉄に乗るのだった。


2024.11.09

○×○△△××△○×△××○××○△△△○××○△◯◯△○××××△×△41


子どもの通う幼稚園で父母会の会長を務めたとき、父母会費の値上げに苦労した思い出がある。
父母会費は年間数千円だった。その中でいろいろとやりくりをしていた。
慣例として夏と冬に父母会から教師へ1人1万円の商品券を手渡すことになっていたのだが、予算不足から1万円は厳しく、なんとか5000円で収められないかと園と交渉したのだが、園は「1万円じゃなきゃダメだ」と頑として譲らず(もらう側が譲らない笑)、それなら父母会費を値上げするしかないだろうと決断した。
聞けば父母会費は15年ほど値上げしていないという。ならば値上げするのも当然のことだ。
ところが園は、それも認められないという。父母会費が上がると「皆さんの負担になるから」とのことで、そもそもあんたらが謝礼を出せと言うから値上げするんじゃないかと、オレも切れかかったものだった。
値上げ幅は1000円。毎月ではなく、1年間で1000円の値上げである。誰が反対なんてするものか。 その場は来年から値上げするということで話は落ち着いたものの、オレが会長を辞した翌年には、あっさり値上げ話は反故にされていた。
根底にあるのは、高いのは悪、安けりゃいいという価値観だろう。
この安けりゃいいという価値観こそ、日本を駄目にした原因ではないかと思う。
カネをかけなければいい教育ができないのは当然だ。安けりゃいいというのはおかしい話だ。
企業だって、ろくな投資をしない会社は成長が鈍るのは当然だ。
だから政治だってカネをかけなければならない。安ければいいなんていう政治では、国も安くなる。
政治にはもっとカネをかけようと主張しなければならんのだ。

なんでこんなことを思い出したかというと、アルビレックス新潟がホームゲームのチケット値上げを発表したからである。これを一番喜んだのがサポーター。
おお、やっと値上げしてくれたかと、大喜びである。
なにしろJ1で一番低い人件費なのだ。実に恥ずかしい。情けない。
もっと年俸を上げてほしいが、大スポンサーの付くはずもない地方クラブだから、ゲームの収入を増やすのが手っ取り早い。
オレたち関東在住サポーターは一生懸命にアウエーゲームにかけつけるものの、アウエーのチケット代はすべて相手の売上になってしまって、クラブにはカネが入らない。
ホームのチケット代を値上げするのはまっとうなことなのだ。
わざわざ新幹線でやってきてくれるアウエーサポに申し訳ないという気持ちもあるのだろうが、保護者の懐具合を案じる幼稚園と一緒。
安ければ安い方がいいという価値観を捨てなければ、成長なんてできない。

というわけで今日のゲームであるのだが、アウエーの柏のスタジアムは相変わらずしょぼい。なんでこの設備、この収容人員でライセンスがおりるのか、不思議でたまらんわ。
ゲームも実にしょぼい、塩試合。
アルビレックス新潟のシュートはことごとく枠を外れ、なんと枠内に飛んだシュートは後半49分の1本のみ。
驚いたことにそれが引き分け同点弾という、呆れる奇跡。おかげで残留に首の皮一枚つながったのは、僥倖である。
あと1勝で残留というのにその1勝ができなくて、この2ヵ月、勝ち試合がない。もう、お手上げである。
もっとしょぼいのは柏で、なんと4試合連続で後半ロスタイムに失点。選手、サポーターがお通夜状態だったのには、いやはや、ご同情申し上げる。井原監督はクビにした方がいいと思うよ。


2024.11.0

メガバンク


今日は大田区の長原というところに行ったのだけれど、辞してから気づいたのは、ここが映画「シャイロックの子どもたち」の舞台だということだった。
あれはなかなかおもしろい映画で、2度見したほどだ。
銀行の裏側をリアルに描いた映画で、もちろんエンタメならでは誇張はあるものの、あの銀行のモデルがここだったかと思うとなかなか味わい深い。
小さな街で、何でも駅前で揃うが、よく見ると本当に欲しいものが売っていないという街だ。まるで祐天寺みたい。

この支店にやってくる客の半数以上が70歳以上というから、すさまじい高齢化だ。
もっとも若い世代は銀行の店舗なんかに足を運ばないが。
おれも銀行の支店なんて数年も行ってないし、ATMに立ち寄るのでさえ、2ヶ月に一度。
確かによく見れば銀行の窓口が必要になっている。
税金なんかの公共料金の払込は専用の機械でやれと書いてある。
もはや銀行のリアルの店舗は不要になった。駅前一等地の家賃がもったいない。
もっとも銀行のない街というのも、それはそれで格落ちな気がする。


2024.11.07

お笑いは世界を救う


日曜日の夜は、家族で夕食をとりながら日テレ「イッテQ」を観るのがルーティンだ。
「イッテQ」は、仕上がりに凸凹はあるものの、総じて面白い。日曜の夜に家族で観て、わははは、ばかだねーと笑うのにちょうどいい温度だ。
基本的に下ネタもなければ、人を傷つける笑いもない。その分、ぬるいといえばぬるいのだが、日曜の夜の団らんに毒は不要なのである。
興味深いのが、TVerで「おためしイッテQ」という番組を配信していることだ。
こちらには、若手芸人が登竜門的に登場したり、過去の総集編的なアワードがまとめられてあったりする。この総集編には、コンプラばやりで萎縮しきったいまどきの地上波では流せないような、人を叩いて笑ったり、恥ずかしい格好をさせて笑いものにしたりというネタが混じっている。
まるで地上波では無理だから配信にしてみましたー、という感じだ。たぶんこれは当たっていると思う。

地上波のお笑いではテレ東の「ゴッドタン」が個人的に大好きである。だが、これはいきなりとんでもない下ネタをぶっ込んでくるので、家族と一緒には観ていられない。深夜帯の番組であることをいいことに、好き勝手やっている。
そこが味なのだから、自由な時間に観られるからって配信で家族のいるときに観ると、エロ爆弾でとんでもない食う気になってしまう恐れがあるのだ。

配信独自のコンテンツとしてAmazonプライムが提供しているのが「ゴールデンコンビ」という番組だ。
人気芸人が、相方を変えて笑いを取るという番組で、これが実に面白い。時々滑ってはいるものの、とんでもない爆笑回があったりする。
この「ゴールデンコンビ」には、下ネタがまったくない。配信なのに。
ということは、これはファミリー向けのお笑い番組なのだろう。
「地面師」「極悪女王」で爆受けしたNetflixがドラマに力を入れているのに対し、Amazonはお笑いに鉱脈を見つけようということなのか。ドラマもお笑いも手垢の付いたコンテンツではあるものの、カネと知恵をかければ、まだまだ稼げることが証明された感じだ。
「ゴールデンコンビ」で「今までになかった、こんな病院は嫌だ、というネタを披露しろ」というお題が出たのは、その象徴のような気がする。使い古されたお題でも、金と知恵をかければ笑いが取れることを証明しようとしたのだろう。

そんなことを考えながら「ゴールデンコンビ」を全部観た。とても面白かった。
下ネタも、暴力ネタも、差別ネタも何もないのに笑わせてくれる。片岡鶴太郎の体を「木のよう」といじる場面は、差別ネタに近かったかもしれないが。


2024.11.06

Old Friends


ポール・サイモンとアート・ガーファンクルが再会して、涙を流して喜んだというニュースが流れた。
またかよと呆れた。
小学校で出会ってから一体何度目の仲直りなんだ。
最初の大げんかは、高校生の頃にデビューしてさっぱり売れなかった後、ポール・サイモンがこっそりソロデビューしたことが原因だった。「オレに黙って裏切りやがって」とアート・ガーファンクルはガチ切れ。
だがその後、ポール・サイモンがレコード会社に「ピンじゃダメだ、コンビならメジャーデビューさせてやる」と言われて、やむなくアート・ガーファンクルと手打ちをしたのだった。
その後も人生を通してこの2人はずっと喧嘩しては仲直りし、すぐにまた喧嘩するということを繰り返してきた。
再結成ツアー(いったい何度やったんだ)で日本に来たときは、ハモリを間違えたアート・ガーファンクルに休憩中のポール・サイモンが食ってかかり、後半のステージで仕返しとばかりにポール・サイモンがわざとギターを間違える。
終了後に激怒したアート・ガーファンクルが「てめえ、やりやがったな」とポール・サイモンに殴りかかり、取っ組み合いの喧嘩となる。
50を過ぎた大人がこれだ。溜息が出るほどくだらない。

去年もアート・ガーファンクルがメディアでポール・サイモンのことを「とんでもない化け物」と口汚く罵っていた。そして「仲直りは永遠にありえない」とも断言していた。
だから今回の晩年になっての涙の再会も、どうせ、と思ってしまう。
もっとも年齢が年齢だし、どちらかが終末の床に伏せていてもおかしくないから、最期の別れを前に互いに悔い改めて仲直りした、ということもあり得る。
でも、天国でまた喧嘩しました、というオチもありそうだが。

そんなことを思いながら、久しぶりに「アコースティック・ギター・マガジン」を読む。最新号はポール・サイモンの特集なのだ。
ギター雑誌なのでギターを中心の解説である。曲のあれやこれやはさして読むところはない。
「アンジー」についても楽譜とともに詳しく解説してある。
この曲は高校時代、必死になって練習してマスターしたが、ただの一度も納得できるように弾けたことがない。あの時代のポール・サイモンの演奏は今聴いてもミラクルだ。
大学に入って「アンジー」を披露したら、えらくウケたなあ。懐かしく思い出す。今ではオレのギターもとことん下手になってしまったし、今さら上手くなりたいとも思わない。
久石譲が70歳を過ぎてもピアノを毎日2,3時間練習していると聞くと、天才が努力を重ねてこそ、突き抜けた存在になれるのだと実感する。自分と久石譲を比べるオレ。

それにしても、久しぶりにサイモンとガーファンクルのベストアルバムを聴くと、人生には、高校生の頃に聴いた音楽があれば十分なのではないかという気になってくる。オレの場合だと、要するに70年代。
70年代の音楽さえあれば、後の時代の音楽は邪魔なのかもしれない。


2024.11.05

牛丼はもはや貴族のランチ


「鳥貴族ではビール以外頼んじゃだめだ」
先日、久しぶりに鳥貴族にでも行こうかと持ちかけたら、息子にそう注意された。最近よく行くのはガストだ。安くて美味くて、面倒がなくて、とてもよい。でも続けて行くとさすがに飽きるので、たまには鳥貴族でもと思ったのである。
なぜビール以外はダメなのか。
「サワーとか、とにかく薄いんだよ」とのことである。
なるほど。
そこで試しにハイボールを頼んでみた。う、薄い。うっすーい。ほとんど炭酸水じゃねえか、これ。
息子も面白がってレモンハイを頼んで、「ひゃーっ、薄い。まったく酔えねえ」と大笑いしている。
確かにビールが一番酔えるようだ。ひどいもんだ。
一時期、鳥貴族は安く食べられる店の代表のような扱いを受けていたが、値上げしてからはちっとも安くない。飲み物の薄さをふまえれば、むしろ割高の店になってしまった。
焼き鳥のみというメニューの弱さを考えれば、ガストのほうが何倍もマシである。
そりゃあ、鳥貴族からさーっと客が逃げていって、閑古鳥が鳴いているのも当然だよなあ。

鳥貴族だけでなく、とにかく外食関連の値上がりには驚くのみである。
先日なんて、丸の内でお昼に牛丼を食べたら、なんと2300円だった。腰を抜かした。
ご馳走になったので直接のダメージは受けず、命拾いしたが、牛丼が2300円とはいったいどこのアメリカだ。
もっともガストだって大人3人で晩飯を食えば6000円だ。決して安くない。
エンゲル係数が非常に高い我が家にとって、外食の値上がりは実に堪える。

公正取引委員会からネットでのヒアリングが来た。
下請けとして、発注先から無謀な扱いを受けていないか、という調査である。発注先は既に特定されている。
ははあ、あの会社が目をつけられているのか。気の毒に。というか、何かやましいところがあるのだろうか。
もちろん調査には快く協力し、何の問題もありませんよ、と答えておいた。
さあ、どこの取引先でしょう。震えて眠れ。笑。


2024.11.04

1万円×1万人


先日のルヴァンカップだが、優勝賞金が1億5000万円なのに対し、準優勝したアルビレックス新潟は5000万円しかもらえなかった。その差、1億円。たった1勝なのに。まあ、それだけ優勝の価値は高いということだ。
トヨタ資本がバックの名古屋にとっては1億5000万円は端金だろうが、地方貧乏クラブの新潟にとっては喉から手が出るほどほしかった金。移籍を食い止めたい主力選手の年俸を上げ、新しい選手の獲得にも使えたのに。
だが、仕方ない。5000万円でもありがたくいただこう。

ところがそんな様子を見てサポーターが動き始めた。なんと差額の1億円を募金で埋められないかという動きである。
国立競技場であの試合を見たアルビレックス新潟サポーター3万人の、3人に1人が1万円を払えば、1億円が集められるという計算だ。その金をクラブに寄付するのだ。
まったくサポーターというのはクレージーな存在である。
驚いたのは、この話に乗っかる名古屋サポーターがいることだ。
「いいものを見せてもらった。新潟にはJ1に残ってほしい」と、1万円を寄付するというのだ。
実にクレージーである。そして、ありがたい。

「アルビレックス新潟は試合開始から終了まで、チームとしてこう闘うんだという明確な意図を、全選手、全スタッフ、全サポーターが共有していた。だからスペシャルな選手がいなくても、11人が同じ意志で動くサッカーはこんなにも強いということを見せてくれた」と言っているのは東京サポーター。同じプッチ監督のもとでチームづくりをしたのに。
だからアルビレックス新潟は今のスタイルを決して手放してはならないと思うぞ。
吉永さんが耕してプッチがタネを蒔き、松橋が育てた、6年がかりのサッカーだ。
松橋の言うとおり、勝てばよいサッカーではなくて、魅せて勝つサッカーこそ、地方貧乏クラブの生き残りの道。

というわけで、例によってその対極のチームの話だ。そうである、町田である。
ルヴァンカップの翌日、町田はリーグ戦で負けてしまった。優勝はほぼ絶望的だろう。
この試合を振り返った黒田監督は、驚いたことに「選手の頑張りが足りなかった」と、負けたのは選手のせいと放言したのである。これには腰を抜かした。負けを選手の責任に転嫁する監督とは。
サポーターどころか、選手からも軽蔑されるチームに成り下がったなあ、町田。
こんなクラブにだけはなりたくないもんだ。


2024.11.03

大変なのはいつだって現場なんだ


休日なのに電車が混んでいるのはどうしてだろうと思ったら、入間の自衛隊で航空ショーのようなものがあるためらしい。
休みの日にわざわざ入間くんだりまで出かけていって飛行機が飛ぶのを見るなんて、どれだけ物好きなんだ、だはは~。
と笑ったら、雨の日にわざわざ球蹴りを見るためだけに6万人も国立競技場に集まっているわけだから、人のことは言えないなあ。
などと考えながら、電車に乗る。こちらは上りなので、下りの混雑は関係ない。池袋駅もけっこうな人出で、駅員も「今日は飛行機が飛ぶから混んでるよ~」とアナウンスしている。現場は大変だ。

なぜ電車に乗ったかというと、丸の内まで出かけるためである。
なぜ丸の内かというと、よさこい祭のイベントが開催されて、そこに娘が参加するからである。
娘が入っているのは、学生連合のチームだ。娘の大学にはよさこいサークルがなかったので、自分で探して様々な大学の学生が集まって結成したチームに入ったという次第。どこの大学にも所属していないので、要するに部室などの拠点はなく、都内の公園などで練習を重ねている。ミーティングも空の下だ。
あの世界にも派閥や政治はあるらしく、早稲田の天下らしい。従って祭の採点などがあると必ず早稲田のチームが優勝するのだそうだ。当然のことながら寄せ集めの学生連合に政治力のあるはずもなく、「がんばったで賞」みたいなのしかもらえない。
不憫ではあるが、それが社会の力関係だ。
そんなチームで活動を続けてきた娘も、今日で引退だ。3年生の秋のこのイベントが、最後の活動なのである。
普段のオレはよさこいなんてうるさいだけだから、うるさいサッカーを見に行くけれども、よさこいは見に行かない。しかし、娘の最後の踊りということで、ヨメと一緒に見に行くことにした。
会場は東京駅と皇居を結ぶ道路。現場でヨメの妹一家と合流の予定である。

丸の内界隈はビジネス街で、休日ともなると人影がなかった。
これではいかんと考えたのが、一帯の地主の三菱地所。このままでは家賃を上げられないし、港区あたりに入居者を取られてしまうので、丸の内にも新たなにぎわいを創造しようと、ここ20年ほど様々な手を打ってきた。
ビジネスマンだけでなく、ショッピングや食事目的の家族連れ、カップルなどを呼び込もうと考えたのである。そのため休日になるとこのあたりの駐車料金も一気に下がる。
今日のよさこい祭も、そうした狙いがあってのことだろう。
それはいいのだが、ともかくインバウンドさんばかりなのには閉口する。鬱陶しい。ツーリスト・ゴー・ホームと叫ぶfバルセロナの人々人の気持ちがよくわかる。

妹一家と合流しようと柵の中へ入ろうとしたら、警備員に「入っちゃダメだ」と注意される。
え、なんでだよ。中には人がいるじゃん。
現場の責任者らしき人がいたので、つかまえて事情を聞いてみたら「さっきまではOKだったけれど、途中で警察から指導がありまして」ということらしい。なんでも、動線が確保されていないからダメだと指摘されたそうだ。
動線って、皇居前のだだっ広い広場でやってるんだし、何よりもさっきまではOKだったのに、途中からダメっていうのはスジが通らないんじゃないか。実際、目の前の柵の中には妹一家をはじめとして人がたくさんいるのだし。
もちろんイベント主催者は、そんなことはわかっている。だが、警察と喧嘩したら、今後様々なことがやりにくくなる。だから黙って従うしかないのだ。これは主催者の不手際を責めるのではなく、警察の横暴に腹を立てるべきだろう。
途中でゴールポストを移動するのは、卑怯だ。
かわいそうなのは、現場の警備員や責任者だ。オレの後からも続々とやってくる観客に対していちいち説明し、怒られ、頭を下げている。
まったく現場は大変だ。しわ寄せはいつだって現場にくる。
現場の人たちは誠実に仕事に取り組んでいるのだから、こちらが怒るのは筋違い。オレたちは、大変だねーと声をかけた後、穏やかに反対側に移動し、秋晴れの皇居前で、娘の最後のよさこいを見たのだった。


2024.11.02

ルヴァンカップ準優勝


ゲームを待ちきれず、国立競技場の前で徹夜をしたのが3000人。
新潟発の新幹線は発売と同時にグリーン席、グランクラス含めて全て売り切れ。JRが大慌てで関係各所と調整して臨時列車を決定するたび、即完売。もちろん長距離バスも完売。
今朝は始発の時点で新潟駅は人であふれかえり、自由席を求めて殺到する人でとうとう入場制限がかかり、指定席を持っているのに乗れないという大事件も発生。
当然、新幹線車内は立ちっぱなしでも何でも構わないという客で、デッキも含めて大混雑。そんな中、あろうことか急病人が発生し、新幹線は停車してしまう。
「お客様の中にお医者様はいらっしゃいませんか」という車内アナウンスを受けて、即座に走り出すアルビユニフォームの客が数人。それを見た客が必死になって通路を開けて通してやり、しばらく後、「お客様の病態は回復しました」のアナウンスに車内は拍手で包まれる。
その頃、フジテレビの「めざまし土曜日」では、めざましジャンケンのコーナーになんと我らがキャプテン、堀米悠斗が登場する。地上波のワイドショーにオレたちのキャプテンが、というあまりのサプライズにみんなテレビの前でひっくり返って、堀米のチョキに対して慌ててグーを出して「しまった、勝ってしまった」と頭を抱える始末。
ついでに「堀米選手の名前が誤字ですよ」と親切に教えてくれた人は、スケボーの彼と勘違いしていたのであった。
そんな大騒ぎのもとで、11月2日、決戦の日がやってきた。
なにしろ新潟県民の100人に1人が、新幹線で、バスで、車で国立競技場を目指してやってきたのである。
ネットでは「リュックは前に待つというのは本当か」「リュックは背中に決まっているだろ」「そもそもいい大人がリュックなんて背負ってないだろ」「いやいや、東京ではサラリーマンがリュック背負ってる」「マジか」と、田舎者ならではの相談事で盛りあがる。
県民100人に1人に加え関東在住のアルビレックスサポーターも当然のように参集し、さらには関西方面からのサポーターがいて、驚くべきことに上海在住のサポーターもこの試合のためだけに「今から飛行機に乗ります!」とTwitterで報告していた。

まさかのルヴァンカップ決勝進出である。次に決勝進出に立ち会えるのは30年後だろう。オレはおそらく生きていない。
そんなサポーターばかりなので、この日に人生をかけるのも当然のことである。
チケット争奪戦は激烈を極めた。
先行予約でオレと息子が3通りずつ申し込んで、どうにか1つを確保。保険にと考えて、最も人気のない席を念のために押さえておいたところ、これだけが当選したわけで、ギリギリの勝負だった。
もちろんどんな席でも買えたサポはいい方で「30年もアルビを応援しているのに抽選に外れた」と泣くサポーター多数。それを目当てにチケット譲ります詐欺も頻出する。リセールが出ても瞬間的に売り切れる状態が続き、結局最後まで残ったのは、車椅子席だった。
「さすがにフェイクの松葉杖はダメだぞ」とサポ同士がけん制し合い、人としてのモラルのもと、車椅子席に手を出すサポはいなかったようだ。
そんな厳しいチケット争奪戦を生き残り、さらには異常な盛りあがりの出来事を様々に乗り越えて、国立競技場にたどり着いたアルビレックスサポーター3万人以上。
気の毒なのは名古屋のサポーターで、なんと大雨で12時に東海道新幹線が止まってしまった。早めに行動していた人は間に合っただろうが、新幹線車内に閉じ込められて、ネットニュースを見るしかなかった名古屋サポも少なくなかっただろう。チケット完売の国立競技場でちらほらと空席が見えたのは、そのせいだったかもしれない。

盆と正月と田植えと稲刈りが一緒に来たような1日だった。
そして肝心のゲーム内容が、それにふさわしい歴史的な内容だった。実際、今まで見てきたアルビレックスの試合の中でベストだったことは間違いない。
伊藤涼太郎のハットトリックで0-2から逆転勝ちした試合など、印象に残っているゲームはいくつもあるが、アルビレックス史上最高の試合が今日だったことは間違いないだろう。
ネットでも「名古屋サポ以外は全員新潟の味方」「浦和サポだが新潟を応援する」といった声であふれかえり、名古屋出身のオザキも「新潟大好き、名古屋にはもう足を踏み入れません」と心変わりしたほどだ。それほどアルビレックスの戦いは感動的でスペクタクルだった。
オレにとっては、後半ロスタイムの小見のPKがクライマックス。
ペナ内で倒されてVARが入り、オンフィールドレビューが始まったとき、誰もが長倉が蹴るに違いないと思っていた。ところがPKポジションにボールを置いて仁王立ちしたのは小見だった。
誰が決めたんだ、これ。監督か。いや、選手たちが話し合って決めたのだろう。だって小見が取ったPKだったから。
小見と言えば、昌平高校時代からちょこちょこPKで有名だった。誰にも真似のできないお笑いPK。本人は絶対の自信を持っていて「一度も外したことがない」と話していた。
だが、高校サッカーでのちょこちょこPKがプロの舞台で通じるわけがない。小見は入団して4年間、一度もPKを蹴らせてもらえなかった。
その小見が、後半ロスタイム、最後のワンプレーという卒倒しそうなシチュエーションでプロ入り初のPKを蹴ることになった。
息子は「うおおおおぉー」と絶叫し、オレは「ウソだろ、ウソだろ、こんなものが見られるなんて」と吠える。そして小見が助走を始めた瞬間、脳のどこかがプツンと切れた音がした。
このPK成功に続くクライマックスが、延長後半の小見のゴールである。長倉から信じられないような素晴らしいパスが出て小見の足元に収まる。試合後のインタビューで「ランゲラックの脇の下が空くことがわかっていた」とスカウティングの勝利であることを振り返ったように、小見は冷静にボールを流し込んで、この土壇場で再び名古屋に追いついたのだった。

PK戦は嫌いだ。勝っても負けても、後味が悪い。
だが息子は言う。「みんな嫌いなんだよ。だからといって、くじ引きやジャンケンで決めればいいのか? そうじゃないだろう。皆PK戦は嫌いだが、他に方法がないから仕方なくやってる」と。
まったくその通りである。仕方なくやっているのだ。だから結果も仕方なく受け入れる。PK戦の負けは負けではなく、公式ルールでは引き分けと記録されるから、これは試合に負けたのではなくて、PK戦に負けただけなのだ。

ものすごい試合を見せてもらった。
「なんであっちにジャンプしておいて、こっちにシュートを決めるんだよ」とランゲラックが呆れた谷口のゴールから、オレも涙が止まらなかった。
前半0-2の時点では、いつも情けない流れでこのまま負けるのだろうと思ったが、終盤のアルビレックスは神がかっていた。
本当にすごい試合だった。
フジテレビの解説では小野伸二と内田篤人がアルビレックスのパスサッカーに「すげー」と声を上げていたようだ。
地上波の全国放送でアルビレックスがこれまで築いてきた特異なサッカーを披露し、多くの人を感動させたことが、オレは嬉しい。
テレビでは「新潟のパスサッカー」と解説されていたが、アルビのサッカーはそんな華麗なものではない。個人の能力では打開できないから、なんとかパスをつないで必死にスペースをつないで、そこを狙ってカウンターという、苦し紛れのパスサッカーなのだ。
そこにはJ1リーグ最下位の人件費という貧乏クラブの事情がある。こんな地方貧乏クラブに来てくれる選手は、はっきり言って落ちこぼれである。実際今日の選手だって、J2あがりどころかJ3あがり、JFLあがりの選手ばかりだ。
大迫や鈴木優馬が来てくれるわけがない。非力な選手が力を合わせて金持ちクラブに対抗するために築き上げてきたのがこのサッカーである。
松橋監督は言う。「相手を対策して勝つのではなく、自分たちらしく、魅せて、勝とう」と。
松橋監督はわかっているのだ。勝てば何でもいいというサッカーができないクラブが生き残って行くには、プレー自体が魅力的なサッカーでなければダメだということが。
「負けちゃったけど、面白い試合だったね」「結果は出なかったけど、いいプレーばかりで、ワクワクしたね」「また見に来たいね」。
観客がそんなことを口にしながら帰るサッカーを続けていくことが、地方貧乏クラブの生き残る道だということを、松橋監督はわかっているのだ。
余計なことを言えば、その対極の「勝てば何をしてもいい」というサッカーがご存知町田。そんな町田が順位を上げるほど人気を落としていくも納得である。
今日のゲームで新潟サポ以外の多くのサッカーファンに「感動した」と言わせたのは、新潟が「オレたちにはこれしかないんだ」とばかりに信じるサッカーを貫いたからである。
点を取られても、ミスをしても、スタンドからは「怖がらずに続けろ」「これしかできないんだから、信じてやり切れ」と、バックパスをする選手に声を枯らしていた。それはとても感動的なことだった。

試合に負けたのはとても悔しい。長倉の号泣がとても切ない。
だが、胸を張っていいのだ。
と言いつつ、このチームが見られるのはあとわずか。シーズンオフには大量の移籍があるだろうなあ。とほほ。
これも地方貧乏クラブの宿命。またどこかから原石を見つけてきて磨き続けなくてはならない。それが再び実を結ぶのは30年後か。


2024.11.01

宇宙が大変だ


月の裏側で、中国が何かしているそうだ。何をしているか、誰もわからない。だが、何かをしていることだけは間違いないらしい。
地球を回る衛星の軌道上には、国籍不明の真っ黒な衛星が山ほど飛んでいるらしい。それがナニモノなのか、目的は何なのか、誰もわからない。だが、何かをしていることだけは間違いないらしい。
そんな具合に宇宙空間が大変なことになっているという話を、某コンサルティング会社から聞いた。
一方の某メガバンクからは、日本は地政学的にも技術的にも圧倒的なアドバンテージがあるというのに宇宙開発では出遅れていて、今後2、3年で覇権を獲れるかどうかの瀬戸際にあると聞いた。
電機で負け、半導体で負けて、自動車でも負けようとしている日本が失地を回復するには、最後に残されたマーケットである宇宙開発でトップグループに入ることが必須であって、そのためにメガバンクとして本気で日本企業を応援している。
最前線での現在進行形の話を聞くのは、実に面白い。
こちらもコーフンしてくる。インタビュー仕事の醍醐味だ。

一方で、最近増えてきたのが、インビューはこちらでやるので、音声データを渡すからそこから原稿を書いてもらえませんか、という依頼である。
出かけなくていいから楽ちんだ。効率がいい。いい原稿が書けなくてもインタビューが悪いから、と逃げられる。いい事ずくめだ。
高齢者のライターにとって、実に美味しい。
だが、現場で生の情報に触れたときのコーフンにはかなわない。どっちも大切な仕事ではあるのだが。


2024.10.31

ギャル、エスカレーターに乗る


新しいジャンルでの仕事を確立しようと仕掛けてきたことが実を結び、ちょっと気合を入れて書いた原稿が好評だったので、気を良くした。このまま仕事が拡大していきそうな予感である。
今日は例のメガバンクの広報関係の人から「いろんなライターさんとお付き合いがありますが、タンゴさんが一番良く勉強されてますね」と褒められて、鼻高々だった。
仕事が各方面でまっすぐ順調なのは、気分がいい。
だが、ちょっと待てよ、と心のなかで警報が鳴る。
上岡龍太郎の「辛いときは上り坂、楽なときは下り坂」という名言を思い出せ。
つらい思いをしているときこそ成長しているときで、順調で楽ちんなのは下り坂の証拠。ちょっと褒められたくらいで浮かれるんじゃないと自分を戒める。
調子に乗ってつまづき、一気に転がり落ちて大怪我をするのも、下り坂。ついついふんぞりかえってしまうのも下り坂。
まだまだオレは坂を登るのだ。

などと真剣な顔をして大手町の地下から地上へ出ようとエスカレーターに乗ったら、降り口のところでギャル2名が暴れている。どちらも大きなキャリーを持っている。昨日の新幹線同様、ギャルはキャリーを転がす生き物なのだ。
1人のギャルはキャリーをエスカレーターに乗せてとっとと降りていったのに対し、もう1人のギャルがうまく乗せることができず「ぎゃー、怖いー、できないー」と騒ぎ、先に乗ったギャルは「何やってんの、降りてきなよー」と下から騒いでいる。
それを見たオレは、手伝ってやろうかと言いながらギャルに近づき、キャリーを手にとってエスカレーターに乗せ、はい、隣に立って、とギャルもエスカレーターに乗せたのだった。
「あわわわ、あざす」などと叫びながら下っていったギャルを後にしてオレは、また一つ徳を積んだ、と納得する。
土曜日のルヴァンカップ決勝戦に向けて、アルビレックス新潟のサポの間では、いかに徳を積むかという活動が広がっているのだ。もちろん神頼みのためである。
「席を譲った」「道案内をした」「募金した」などと多くのサポがTwitterで報告するのを読みながら、オレもこうして日々小さな徳を積んでいるのである。
きっとギャルへの小さな親切も、神様はしっかり見てくださったに違いない。そして我がチームの戦いに力を与えてくださるに違いない。
だが、待てよ。オレは立ち止まる。
エスカレーターにキャリーを乗せるのは禁止だから、本当はエレベータまで案内すべきではなかったのか。
そう気づいたオレは、がっくりと肩を落とし、そして天を仰ぐのだった。


2024.10.30

ギャル、新幹線で寝る


新幹線はいつも3列シートの窓際に座る。最前列ならなおよい。
時間帯によっては3列の真ん中が埋まらず、ゆったりと座れるからである。できるビジネスマンは座席一つもおろそかにしないのだ。
問題はトイレであるが、たいした時間すわっているわけではないし、いざとなったらすっくと立ち上がり、すんませんすんませんと言いながら這い出せば大過なく片付く。
あとは、乗り降りだな。乗るときはだいたいが始発だから早めに行けば問題ない。面倒なのは帰りだ。オレはだいたい新横浜で降りるから、すんませんすまんせんと言いながら荷物をかきわけて降りることになる。

今日もそんな状況だった。
夕方、新神戸から東京行きの「のぞみ」の3列窓際席に座ったオレの隣の席は空いてた。いいあんばいであった。通路側はおっさんである。
だが、この平穏は長続きはしなかった。京都からギャルが乗り込んできたからである。
中国人よりはマシだ。インバウンドさんたちよりギャルのがなんぼかマシ。
このギャルはキャリーをガラガラと引いて、どっこいしょと真ん中の座席、つまりオレの隣に座ったのである。
もちろん座ってよろしい。何の不正でもなければマナー違反でもない。偏狭な心のオレが、ちぇっ、狭くなっちゃったじゃないかと思っただけだ。

ギャルは京都で遊び疲れたのであろう。しばらくスマホをいじっていたかと思えば、寝込んでしまった。時々、ゆらゆらと揺れる膝がオレにぶつかったが、まあ、よい。通路側のおっさんは時々髪の毛などがかかったようだ。
問題は、新横浜駅が近くなったことである。そろそろ立ち上がって、デッキに向かわなくてはならない。
そこでオレはギャルに、あの、すいませんが、と声をかけたのである。
ギャルは熟睡中だ。ピクリともしない。仕方なくオレは再び、すいません、と声をかける。
ギャル、無反応。
こりゃ困ったな。下手に体に触れるわけにもいかん。「きゃー!」なんて叫ばれたりでもしたら、できるビジネスマンのオレは詰んでしまう。
だが、新横浜駅はすぐそこだ。いつまでも、すいませんすいませんと言い続けるわけにもいかん。 意を決したオレは、ついにギャルの肩をとんとんと叩いたのである。
もしここでギャルが「ぎゃー、何しとんじゃ、このハゲ!」と叫んだら終わりである。緊迫の一瞬であった。
薄目を開けたギャルは、だがしかし、「はっ、あわわわわ」と狼狽え、直後、状況を理解して、すんませんすんませんとキャリーをどかしたのであった。
だが寝起きのため、へんてこな判断しかできなかったのだろう、ギャルはなぜかキャリーを通路側のおっさんに手渡したのだった。
突然ギャルからキャリーを手渡されたおっさんは、驚きつつもなぜか嬉しそうにニコニコとしてそれを受け取り、そして通路までキャリーを押しやって、オレを通したのである。素晴らしいキャリーのリレーであった。
こうしてオレは難なくデッキへと向かうことができた。
通路では、キャリーを持たされたおっさんに、すまん、とんだ災難だったねえとの視線で礼を言い、おっさんは「なあに、袖すり合うも他生の縁というじゃねえか。ご同輩、家族か待っているだろう、達者でな」という視線を返してきたのだった。
相鉄新横浜線への乗り換えのために降り立った横浜の街は肌寒く、風が吹いている。明後日は11月だ。
ようやく秋らしい空気になってきたようだ。

「夏休みの空欄探し」似鳥鶏・ポプラ文庫。
青春ミステリー。冴えない男子とかわいい女子が恋に落ちるという、王道ラブストーリー。そこに暗号ミステリーがからむという仕掛けだ。
やはり似鳥鶏は青春ミステリーが一番輝く。市立高校シリーズと同じ匂いだ。
最後はうーんと唸るどんでん返し。そう来たか。おじさんは切ないぜ。
やはりオレはこの作家が好きだ。

「婚活マエストロ」宮島未奈・文藝春秋。
オレのオールタイムベストスリーである、例の「成瀬は天下を取りに行く」の著者の新シリーズである。危惧したとおり、まったく面白くない。例によって接続詞の極端に少ない文章は読みやすくカッコいいし、構成もテンポがよい。だが、オレが読みたいのは成瀬であって、さえない中年男じゃないのだ。著者がエゴサしないことを切に祈るが、これではその辺に転がっている凡百のお仕事小説と変わらない。


2024.10.29

神戸の夜


夕方に東京を発って、夜、新神戸に着く。
夜の神戸なんて、ロマンチックじゃないか。地下鉄の中の関西弁がアホみたいで心地よいぜ。
ロマンチックじゃないのは、これだ、落ち合ったメンバーだ。
串焼き屋で飲んでいるコマちゃん、カメラマンと合流する。
神戸駅前の串焼き屋で、立地はいいのに客はいない。ガラガラである。
理由は帰り際に判明する。高いのだ。とにかく高いのだ。それなのに現金のみ。いまどき信じられない。
おかげでコマちゃん、財布の中には千円札二枚しか残らない有り様である。
飲食で現金を使うことなんて、もうないよなあ。それなのにこの店はクレジットカードすら使えず、高いならなおのことキヤッシュレスにすべきだろうに。
ガラガラなのには理由があった。客は正直である。
財布を開いて現金を数えて支払う面倒くささに、令和のオレたちは耐えられない。
神戸はなかなかに時代遅れの街なのだ。


2024.10.28

ルマンド様


「ポッキー」の塩キャラメル味が神である。
美味い。実に美味い。食卓に3、4箱は常備していて、ぽりぽり食べている。オレが食べていると娘も手を伸ばしてくる。
セブン―イレブンの「ラングドシャ」も美味い。
バターたっぷりのクッキーだ。これも時々テーブルの上に置いて、むしゃむしゃ食っている。
米菓系では、歌舞伎揚が一番だと思うが、最近気に入っているのは「新潟の星」という米菓である。
あのハッピーターンに似たパウダーがかかった星の形をしたお菓子だ。何よりもネーミングが素晴らしいではないか。「新潟の星」である。アルビレックス新潟の試合前にはこれを食べて、ボランチ星の活躍を祈るのである。
と、いろいろ述べてきたわけだが、やはり永遠の究極はこれであろう。「ルマンド」である。ブルボンルマンド。
もはや言うまでもない、安定の美味さだ。これぞ神々のお菓子。
ぽろぽろとカスがこぼれるのは腹立たしいが、それも慣れてくれば愛おしい。テーブルの上のこぼれカスを集めてティッシュで捨てるまでが、「ルマンド」のお作法である。

オレの通っていた高校の校門前には、腹を減らした欠食児童の高校生を相手にした駄菓子屋があって、毎日2時間目が終わって早弁をしたオレは昼休みになるとここで焼きそばを買って、その日3度目の食事をしていた。ちなみに部活が終わったらうどん屋で4食目を食べ、家の夕食は5食目、ついでに夜食も食って6食。呆れたもんだ。母ちゃん、マジすまなかった。
その駄菓子屋で売られていたのが、壊れた「ルマンド」。製造工程ではじかれた不細工な形のやつや欠けたヤツなどがビニールの袋に入れられて、1袋100円で売られていたのである。
焼きそばと一緒にそれを買ったオレは、欠けた「ルマンド」をぽりぽりと食って、教室にカスをまき散らし、そして放課後にはフォークデュオを組んでいた吉岡くんとギターを弾いてハモったりしていた。
レパートリーは小椋佳にかぐや姫、ジローズ、グレープ。文化祭では「青春の別れ道」「さらば青春」「追伸」などを演奏し、女子から熱い視線の拍手喝采だったのである。あのときの録音テープ、どこかにしまってあるはずだがな。
そんな青春とともにあったのが「ルマンド」の袋詰め100円だったわけで、まさに永遠のスタンダード。やっぱり最後は「ルマンド」なのだった。


2024.10.27

カニメロン落選


「石破のおっさんを潰して、小泉のガキを潰して、河野のバカも潰してやった。あと目障りなのは高市のばばあだけか」と、一人勝ちの岸田文雄が高笑いしているらしいな。
「やっぱオレじゃなきゃだめだな、わははは」とアップを始めていてもおかしくないぐらいだ。
まあ、こうなるだろうと思っていたとおりになったけれど、それはそれで衝撃的な選挙結果だった。
日本を潰すヤバい候補が数名、当選したのだけは我慢がならないが。松下とか、大石とか。
これからの政局が見物である。

それはそれとして、清水エスパルスがJ1昇格を決めて、何よりである。コマちゃん、おめでとう。
それにしてもエスパルスの北川は、真性の阿呆ではないのか。この状況で、報復行為でレッドをもらう感覚は救いがたい。
ウェリントンと同じことだから最低でも3試合の出場停止だろう。
こういう選手はVARのあるJ1では足を引っ張るだけだから、クビにした方がいいと思うよ。オレも嫌い。
町田にでも高く売りつけたらどうだろう。


2024.10.26

やらかし


先日は高市早苗が来て、駅前が大騒ぎだった。
今日は午後に菅義偉、林芳正が来て、夕方には野田(聖子じゃなくて佳彦)が来て、これまた駅前は大騒ぎ。そんなに注目の選挙区なのかよ、ここは。
高市先生は見に行ったけど今日は見に行かなかったのでよくわからんが、たまたま通りがかったヨメによるとものすごい人だかりで、警備も凄かったらしい。
後で動画を見たら、菅ちゃん、やばいね、確かに。
群衆の中を挨拶して歩いているのだが、後ろからベルトをつかまれて、やっと歩いている感じだ。認知症特有の茫洋とした穏やかな表情も、こりゃだめだ感がいっぱいだ。
そもそも菅総理の時代に功労賞的なニュアンスで経産大臣に引き上げてもらったのが、菅原一秀。あっさりと選挙違反で逮捕されて、菅ちゃんに大恥をかかせたわけだ。
そのことから菅ちゃんの目の黒いうちは二度と表舞台には出られないと言われていたのに、こうして応援演説に駆けつけてくれるとは、もう目が黒くないということなのだろう。

夜、国民民主のラスト遊説の会場に突如、石丸伸二が登壇という衝撃のニュースが走る。
ななな、なんだとう。
実は榛葉幹事長は実にまっとうな政治家ではないかと思っていたので、国民民主に投票しようかと考えていたので、このニュースには心底のけぞる。榛葉に感じ入った右の人間にとって、石丸なんて最も忌避すべき存在ではないか。
Twitterの噂では、飲みに行こうとたまたま通りかかった石丸が、生来のお調子者の本領発揮とばかり「お、オレにもちょっとしゃべらせて」と選挙カーに登ったという経緯らしい。
なんで誰も止めなかったのかなあ。
おかげでTwitterには「投票するのやめた」「やめた」「オレも」「わたしも」という嵐が吹き荒れている。当然の反応だわなあ。
かくいうオレ自身も、「オレも」と決める。
史上まれに見るやらかし事件で、オレの頭の中ではどぶろっくの「やらかしちまったー、やらかしちまったー」がリフレインしている。


2024.10.25

愚痴るオレ


昨日も書いたけれど、まったく酷い選挙だ。
未来を選択するという高揚感などまるでなく、誹謗中傷の嵐である。最近では暴力沙汰も起きているようだ。
とても先進国の国政選挙とは思えない。日本はここまで劣化したのか。
政治にカネがかかるのは当たり前。むしろ、企業も教育もカネをかければかけるほどいいリターンが得られるのだから、政治にも当然カネをかけるべきだ。どうしてそういうことを言わないのかなあ。
日本の劣化の理由の一つが官僚の劣化。いい人材ほど外資系金融やコンサルなどに流れてしまって、その中であえて官僚になろうというのは、もはや変人か偉人。
ある若手官僚は学生時代の仲間との飲み会に参加して、会費の高さや店の高級さにたまげたという。
解散し、全員当たり前のようにタクシーに乗り込んだのを見て、自分も見栄を張ってタクシーに乗ったものの、ワンメーター走ったところで降りて、地下鉄に乗り換えたそうだ。
官僚というのは志でする仕事なのは間違いないが、それでも国の行く末を託している人にこんな惨めな思いをさせてはならないよなあ。
官僚を徹底的に敵視したのがかつての民主党政権である。
この時代、一気に採用人数も抑制された。このことだけでも民主党政権は亡国の徒だったことがわかる。

その民主党政権の散々なやらかしをまとめたのが「民主党政権の検証」だ。
参院の自民党がまとめて2012年、つまり東日本大震災の翌年に発表したものである。これがめっぽう面白くて、一気に読んでしまった。ぜひおすすめだ。
これを読むと、あの時代がいかに酷い時代だったかがよくわかる。
来日したオバマ大統領をほったらかして鳩山総理がAPECに出席したというとんでもない外交的非礼(野田総理が訪米したときにオバマに無視されるという仕返しをされている。わははは)や、日本の船に衝突した中国の漁船の船長をとっとと釈放して責任を地検に押しつけたという歴史的外交失策、皇室の式典で菅直人が居眠り、ブータン大統領の宮中晩餐会を欠席した防衛大臣が派閥の政治資金パーティーに出席などと、やらかしネタが満載。
お笑いかよ、というぐらいのひどさだ。
高速道路無料は口だけ、消えた年金も口だけ、消費税は上げないという約束も口だけ。
うーむ、この調子でいくらでも書けるぞ。
そういや先日、菅直人が新聞のインタビューに答えて「震災の直後に原発を訪れたことはよかった。自分の判断力で日本は救われた」というようなことを話していて、底抜けのバカだったのか、こりゃダメだと頭を抱えてしまったよ。

日本中の土地が外人に買われている。日々の中では、インバウンドさんたちがあちこちで迷惑をかけまくっている。
TSMCだってインバウンドさんだものなあ。
熊本の水源を汚染し、経済圏を破壊し、次は人材だと日本中から優秀な学生を高給でかき集めている。
あげくにTSMCのトップに「日本人がこれほど働かないとは思っていなかった」と小馬鹿にされ、もっと汗水垂らして働けと鞭を打たれる始末である。
書いてて絶望的な気分になってきた。もう寝る。


2024.10.24

選挙劣化


団塊の世代のオヤジたちがよく自慢していたのが「オレも昔はちょっと悪くてさあ」というものだった。
ちょっと悪いっても、バイクに乗っていたとか、学生運動に参加していたとか、その程度のことであるのだが、針小棒大に語ることでちょい悪を気取りたかったのだろう。
あれは相当に鬱陶しかった。
それに代わってバブル世代のオヤジたちが自慢するようになったのが、「学生時代は勉強なんて全然してなくてさあ」という勉強してない自慢だ。
「夏休みの宿題? ぜーんぜんやってないわ、ぎゃはは」というガキ時代のノリのままなのか、勉強なんかより大切なことが青春にはあるんだぜと遠い目をしたいのか、平成OLたちにうっとりしてもらいたいというスケベ心でのダメ自慢。
もっともZ世代は、勉強してないヤツのことは平気で軽蔑しているから、逆効果である。勉強する機会を与えてもらったのに勉強しなかったなんていうのは、自分がアホであると公言していることと同義だと考えているのだ。

まあ、そんなことはともかくとして、選挙だ。
裏金裏金と、本当に鬱陶しいわ。
はっきり言えば裏金なんて些末な問題。政治にはカネがかかるんだから。
それよりも次の世代にどんな日本を残すのかをちゃんと語ってほしいというのに。
少子高齢化に人口減少。もはや国難とさえ言われているのに、どうやって国難を解消するか、ちゃんと語る候補者がまったくいないのはどういうわけだ。
オレは、政治家というのは大きな心で未来に向けたグラウンドデザインを描くことが仕事だと思っているから、裏金裏金の絶叫にはとことんうんざりだ。
本当に今回は、酷い選挙になってしまった。
没落日本にふさわしい選挙と言えばそれまでだが。


2024.10.23

○×○△△××△○×△××○××○△△△○××○△◯◯△○××××△×40


JFKとは、ケネディ大統領のことである。
The year of JFKというと、ケネディが暗殺された例の年、という意味だ。日本で言う「オウムの年」「東日本大震災の年」のようなニュアンスで、あの年、お前はどこでどうしてた、などといった文脈で使われる。
だが、サッカー界ではちょっと違う。サッカー界でJFKといったら城福浩のことだ。現在のヴェルディ東京の監督である。
JFKはとてもいい監督だ。
クールな戦術家でありながら、熱いモチベーターでもある。ロジカルかつパッショネイトな素晴らしい人物だ。
町田とのゲームでは、かのチームのあまりにもフットボールに対してリスペクトを欠いた戦い方に激怒し、黒田監督との握手を拒否したばかりか、町田のベンチに殴り込みをかけようとしてスタッフに必死で止められた。愛すべきフットボールの価値を守るために体を張れる好人物である。

今日のゲームはそんなJFKと我らがアルビレックスの松橋監督の、指揮官としての力量が明確に表れた試合となった。
素晴らしい監督に鍛え上げられたヴェルディがJ2上がりとはとても思えない戦いを見せたのに、アルビレックスときたら。
土砂降りの水曜日だというのにスタジアムに駆けつけたサポーターの絶望感ときたら。
特に選手交代である。負けている87分に2枚替えで投入された選手に何を期待しろと言うのか。このままゲームをクローズせよとしか思えないではないか。
ひどい。あまりにひどいゲームだった。
ヴェルディに負けて、柏が勝ったら、アルビレックスの自力残留は消える。そんな崖っぷちのゲームだったのだ。
何の志も感じられない、どいひーなゲームである。

そしてその柏であるが、浦和相手に0-0で90分。
浦和とも残留争いをしているから、このまま0-0で引き分けてくれれば御の字か。
と思った瞬間、93分に柏の立田がPKを取られる。立田! オレたちの立田がまたやらかしてくれた!
これをチアゴが決めて埼玉スタジアムは狂喜乱舞だったわけだが、ともかく柏が負けてくれたおかげで、いや、立田がやらかしてくれたおかげで、アルビレックスは首の皮一枚である。

次はこの柏とアウエーで闘う。まさに地獄の裏天王山。大一番。端から見たらこれほど面白いものはないゲームになるだろう。サポーターにとっては吐き気がしそうなゲームであるが。
もっともJ2に降格したからとオレたちの生活がなんら変わるわけではなく、まあ、J2のほうが勝ちゲームを多く見られるし、全国いろんな地方に行けるから楽しいよねえ、という声もある。 それもわからないではない。
だが、今日の立田のPKなんて、VARがなければ絶対に見逃されていたわけで、やはりVARのないJ2には戻りたくないなあと思うのだった。
皆さん、アルビレックスはいよいよ本当にJ2降格が迫ってきました。
残りは柏、ガンバ、浦和。どれもまともにやって勝てない相手ばかりです。あと1勝が遠い。今日のヴェルディ戦が、あまりに重い。


2024.10.22

貧国日本


日本の大企業の課長さんたちの平均年収は1500万円だそうだ。えっ、みんなそんなにもらってるのかよ。驚いたな。
でもこれは、アメリカの半分以下なのだそうだ。
さらにはタイの管理職とほぼ同水準だという。ええっ、タイってそんなにもらえるのかよ。たまげたなあ。
中国に抜かれ、台湾に抜かれ、インドとシンガポールに抜かれそうになって、もうすぐベトナムとタイに抜かれる日本。
台湾のPSMCが岩手県に予定していた半導体工場を「やーめた」と袖にしただけで、日本はおろおろ。岩手県もがっくりだ。
日本はポチかよ。
もっともTSMCがやってきたと大喜びだった熊本も、地下水くみ上げまくりの工場によって環境破壊が深刻化している。聞いた話では工場の社員食堂のおばちゃんの時給が3000円だそうで、周辺の経済も破壊されてしまった。
やれやれ、どれだけ日本は食い潰されるのだ。

「匣の人」松嶋智佐・光文社文庫。
悪くはないのだが、何かが足りない。そんないつもの松嶋智佐らしい、物足りなさの作品だ。舞台は交番。主人公は交番のお巡りさん。だがその必然性があったのかなあ。他の作品同様、やっぱりキャラクターの造形が弱いのだと思う。だから感情移入できないし、物語の運びも退屈になってしまう。文章は上手くて、構成もしっかりしているのだから、もうちょっとなのだ。期待しているのだから、頑張ってくれえ。


2024.10.21

オレは幸せ者


本日は娘と2人で居酒屋である。本郷三丁目の「加賀屋」だ。
千葉の外れの方での仕事が終わり、まだ日が高かったが今日はもう仕事する気がないなあとテンションが下がって、ふと思いついて娘に、加賀屋に行かないかとLINEをしたら、行くという返事があったという流れである。
加賀屋にはいつも息子といっており、この旨いつまみを娘にも食べさせてやりたいと思っていたから、ちょうどよかった。今日は、予定していたバイトもなくなったというので、タイミング的にもよかった。
居酒屋といっても、酒をまったく飲まない娘は、オレンジジュースである。
加賀屋のつまみはどれも旨いので、娘も大喜びでむしゃむしゃ食った。どうしたことか、今日は昼飯を食べていないということなので、すごい勢いで次から次へと食べていくのである。
何が一番旨かったかと聞いたら「煮込み」という返事。おっさんだ。
就職のことなどを話しながら約1時間、お父さんは娘と2人で居酒屋へ行くという幸せを噛みしめたのだった。


2024.10.20

軍艦島


先日は高市早苗がきたと思ったら、今日は野田佳彦が応援演説にきた。
おかげで駅前は大渋滞。スーパーへ買い物にきたのに、なかなか前に進まなくて困ったぜ。迷惑だから来るんじゃないよ。
なんで来たかというと、たぶん接戦だからだろう。
地元民からすれば菅原一秀の圧勝に感じる。一秀が一蹴して圧勝。だが選挙のプロが分析すると立憲の山岸一成も好調なのかもしれない。一秀が一生を一蹴して圧勝。
向こうが高市ならこっちは野田だぜ、という争いなのだろう。
なかなかしびれる戦いだ。

そんな戦いは脇へ置いて、今日観たのが日曜劇場「海に眠るダイヤ」である。
「アンナチュラル」「MIU404」のチームが作ったドラマだから面白くないわけがない。
舞台は昭和の軍艦島だ。
とにかくセットにびっくりする。本当に軍艦島を再現しているではないか。って言ってもオレも行ったことはないが、ともかく映像の迫力には驚かされる。ほとんど映画。
物語は、全体に朝ドラ風味が漂っていて、なんじゃこりゃと思ったものの、当然ながらこのままで終わるわけがなく、じわじわと不穏な雰囲気が漂ってくるのは流石だ。テンポよく物語が進むので飽きさせることもなく、さすが「アンナチュラル」チームである。
職業差別や最下層労働者の現実など、踏み込んだ描写もきっちりと行っている。この先どこまで踏み込めるか、昨今のコンプラTV業界ではいささか心許ないが、軍艦島の物語を単にロマンだけでは終わらせないという心意義が感じられる。
現代版のパートの宮本信子が怪しくて、その正体が誰か、ネットが盛り上がる。池田エライザか、土屋太鳳パイか、まさかの杉咲花か。なお、土屋太鳳パイが激やせしてしまったのは残念。
ここに斎藤工や國村隼、神木隆之介なども加わって、芸達者な役者たちが勢揃い。ドラマはやっぱり役者だと改めて実感する。オレのお気に入りの杉咲花ちゃんもさすがの演技で、見事だ。杉咲花鑑賞会でもいいだろう。
この中では神木隆之介がイマイチ弱い感じがする。今後存在感を放ってくれることを期待する。って、オレは何様。
とにかくこのドラマは、軍艦島のセットと杉咲花が見所だ。


2024.10.19

野球も降格システムを採用すれば面白いに


シーズンをまだ数試合残して、サガン鳥栖、早くもJ1からの降格が決定である。
カネがないから選手が逃げる。選手が逃げるから勝てない。勝てないから入場者が減ってスポンサーが離れて、売上が減る。売上が減るから貧乏になって選手が逃げる。
地方弱小クラブの絵に描いたようなループだ。
だが鳥栖の選手とサポーターよ。J2もそんなに悪いものではないぞ。とにかくいろんなところに行ける。J1だと大都市中心だったが、J2だと用がなければ一生行かないような魅力的な地方都市に行ける。
甲府とか山形とかいわきとか。新潟だってそうだろう。大方の佐賀県人にとって新潟なんて異国だから、サッカーの応援という大義名分で飛んで行けるし、旨い米と魚を味わったら、もう二度と長崎なんて住みたくなくなるだろう。
いや、それはともかく。
我々にとってもこれは人ごとではない。
なんと気がつけば我らがアルビレックスは単独15位。
あと1つ勝てばと言い続けて、その1つが勝てないために、こんなところまで落ちてしまった。降格圏との勝ち点差は5。つまり2つの試合の結果いかんで降格圏に落っこちてしまう状態だ。
えらこっちゃ。大変にヤバい。
もっとも我が軍は、鳥栖よりも少ない人件費でよく頑張っている。少ないどころではない、J1再開の人件費、つまり最貧チームなのだ。それでルヴァンカップ決勝戦まで進んだのだから、たいしたもんだ。
地方クラブのお手本だ。
だからこそJ2も案外悪くないよと言ってる場合ではないのだ。あの沼を知っているからこそ、二度とJ2には落ちたくない。何が何でもJ1にしがみつかなくては。
きっとコマちゃんもこれを読みながら大きくうなずいていることだろう。


2024.10.18

○×○△△××△○×△××○××○△△△○××○△◯◯△○××××△40


まあ、何というか、4連敗のチーム同士だからこうなるよねーというゲームだった。しかも土砂降りだし。
絶対に失点したくないというガチガチの塩試合。お互いに決定機は1つだけ。
なんとか勝点40の大台に乗ったから、由としなければならないか。なにしろ勝ち点40に乗って降格したチームはゼロなのである。

試合後、マリノスから大勢の選手がこっちのベンチに笑顔でやってくる。
新潟の松橋がマリノスでコーチをしていたので、その縁で挨拶に来るのだ。
いつも感心するが、こういう時の松橋監督は直立不動で話を聞く。挨拶する際も必ず足を止めて相手に正対し、頭を下げる。
この監督の立ち振る舞いを見ていると、自分もかくあらねばという気持ちになる。
春頃、鹿島のスタジアムでは、あの荒くれ者の鈴木優馬も関川も、きちんと足を止めて直立不動で、松橋監督と話をしていた。優馬も関川も、見た目はアレだが中身はいいヤツじゃんと見直したのだった。

それにしてもルヴァンカップで決勝進出、東京行きの新幹線が瞬殺で売り切れて、臨時便も瞬殺で売り切れて、オレたち新潟サポはすげえぜと浮かれている場合ではないのだ。 リーグ戦だ、残留だ。
とにかくあと1つ勝てば残留は確実というのに、その1つが遠い。今日も勝っていればホッと一息だったのに、引き分けだよ。
残りは4試合。ヴェルディ、柏、ガンバ、浦和だ。
うーむ、苦手なチームばかりじゃないか。このうち、どれか1つは勝たなくてはならない。
浦和とヴェルディは無理だから、柏かガンバだ。げげ、どっちも苦手じゃないか。
こうなりゃヴェルディ、柏、ガンバに引き分けて1点ずつ積み上げるか。なりふり構っていられない。
残留のライバルとなるのはジュビロだ。
こちらは残り6試合。げげ、新潟より2試合も多いではないか。ずるい。
しかも相手はセレッソ、神戸、ガンバ、マリノス、東京、鳥栖か。
こりゃあ、マリノスと鳥栖には勝つだろうから、新潟の残留はやっぱりギリギリの争いだ。うーむ、弱ったなあ。
勝ち点40でも安心できないではないか。

「これは経費で落ちません! 12 青木祐子・集英社オレンジ文庫。
新しい巻が出たら速攻買って読んでいるシリーズ。年に一度のお楽しみだ。今回はAmazonで予約して発売日当日に届いたので、すぐに読んだ。
経理部の女子社員を主人公にしたお仕事小説で、実に面白い。特にお仕事の部分がリアルで、嫌らしい。そこに恋愛問題がからんできて、今回はとうとう結婚式で話が終わった。おめでたいことである。
今後は産休、育休、時短といった話題にリモートワークやDXなんかもからんでくるだろう。
気になるのは前巻あたりから、作者が飽きてきたのではないかと思わせる雰囲気が漂っていることだ。もう長いシリーズだからなあ。「まだ明るいが、時刻は午後18時」なんていう表記も出てきて、編集仕事もやっつけになってきているのかよと勘ぐりたくなる。


2024.10.17

駅前大混乱


高市早苗が応援演説に来るというので、極右のオレたち親子は駅前に出かけた。
ヨメには「誰が見てるかわかんないんだから、変なことするんじゃないよ」と厳しく注意される。
合点だ、本人の前でRCサクセションの「さなえちゃん」を歌うだけだとギターを手にしたところで、ウエスタンラリアットを食らう。

まずは腹ごしらえと駅前の焼き肉屋で息子とランチを食べた。旨い。
上機嫌で駅前広場に向かう。
安倍さんの事件の影響だと思うが、警官とSPが山のようにいる。ちょっと視線を上げれば、近くの商業ビルやマンションの窓、階段にも目つきの鋭いSPが鈴なりだ。
総理並みの厳戒態勢ではないか。ちょっと驚く。
一方の聴衆はというと、高齢者ばかりだ。平日の昼間だから、当然と言えば当然だ。
従って、ジジババの中に混じった息子の存在はひときわ目を引く。
SP1号「なんだ、あの小僧は」SP2号「昼間っから、ぶらぶらして怪しいぞ」SP3号「ニートかもしれませんね」SP4号「ニートだ、ニートに決まっている」SP5号「ニートは絶対に国家に不満を抱いているから逮捕しろ、拘束しろ」
きっとそんなやり取りが交わされたに違いない。オレたち親子に向けられる視線が、ことのほか厳しいように感じる。
もし息子が捕まったら“こいつは将来の警察官僚だぞ。キャリアだぞ”と圧をかけることにした。
遠目にちょっとだけ見られればいいやと考えて離れた場所に立っていたら、警官がここは通行の邪魔だから立ってはダメだと言う。
“こいつは将来の”と口走りかけて踏みとどまり、仕方なく柵で囲まれたスペースに入る。
ここに入るには手荷物検査がある。家からフラッとやってきたオレたちは手荷物なんてないから、ポケットの中のお札とスマホを見せる。万札1枚と1000円札2枚。
ここで手荷物検査しても、その周囲には警官の言うことなんて聞かないで通路に立っている人間が多数なのだから、形だけやってますというだけなのだろう。そんなことより高市早苗グッズでも売ったら儲かるんじゃないか。
高市早苗は、気の毒に、自分の選挙区に入れるのは2時間だけで、あと全国を回っての応援行脚だそうだ。しょうがない。人気の高さに加え、さすがの演説ぶりに感心する。
今ネットで広がっているのは、高市早苗一派は当選させて、比例は自民以外に、という運動だ。
高市早苗は支持する。だから高市早苗を総裁選で落とした自民党は許さない。
そういう思いでの広がりのようだ。まあ、わからなくもないがなあ。だからといって自民以外はなあ。

自民も野党も裏金のことばかり口にする。
それを聞いた息子が「裏金はもういいだろ。もっと大事なことがあるだろ」と言う。
これがZ世代の本音だ。
裏金のことで口角泡を飛ばしてまくしたてているのは、確かにジジババばかりの気がする。目線が過去に向いているようだ。
未来を選択するのが選挙なのだから、目線は前に向けなければダメだろ。
オレも裏金問題はもううんざりだ。誰か「政治にはカネがかかるからしょうがない」と言ってくれないか。


2024.10.16

一応都内


町なのか、田んぼなのか、はっきりせえや、こらぁ!
今や町田ゼルビアはこんな誹謗中傷まで受けるようになってしまった。
もちろん自業自得である。吐いたツバが天から降ってきただけだ。

ラフプレーが多いのに自チームに怪我人が出たら文句。
大学生に大人を敬えと言っておきながらリーグではJ1一年生だからと言い訳。
ルール外で好き勝手しておきながら同じ事をされたら抗議文。
さらには伊東純也の無罪を勝ち取った辣腕弁護士を顧問に据え、社長が「片っ端から刑事告訴してやる」とまで息巻いている。
相当な悪手だろう。もはや闇堕ちは決定だ。

認めない、謝らない、改めないのが町田。あれれ、中国と同じじゃないか。
そりゃあ日本中で嫌われるのも当然だ。
いや、嫌われているのではなく、軽蔑されているのが実態である。
かつて、田中達也の引退試合でプレーをストップさせ、選手みんなでトンネルを作って花道を作ってくれた温かいチームは、今はもうない。
選手も、監督も、スタッフも、プレー内容も、サポも、すべて全方位的に嫌悪されるJ1チームは初めてだろう。今後ももうでないのではないか。


2024.10.15

Goする


めったにタクシーなんて乗らないのに、今月はどうしたことだ、もう4回も乗ってしまった。
今日の行き先は神奈川県の工場。バス便もあるにはあるが、不慣れな地でバスに乗るのは、アポがある状態ではちょっとリスキー。ここはタクシー一択となる。
今月乗った4回とも、支払はGoだ。とても便利である。
工場の受付でタクシーの電話番号を教えてもらったのだが、受付のおばちゃんが「なかなかつながらないんですよ」と言った通り、電話に出る気配すらない。
続けて残り2件のタクシー会社に電話するも「近くに車がいない」と断られる。
そんなことだからGoに客を取られるんだよなあと呆れながらアプリを立ち上げたら、すぐに5分で到着します、という案内があった。
心配した受付のおばちゃんが「電話つながりましたか」と声をかけてきたので、ダメだったのでGoしちゃいましたよと答えたら、「ああ、よかった」と安心顔。とてもいい人だ。
タクシーを呼んだら、既にその時点で決済が済んでいるので黙って乗って降りるだけ。金銭のやり取りもなく、レシートもない。Goは大変に便利である。
運転手の評価をする欄があって「接客態度がよい」「道をよく知っている」などにマルを付ける。この評価システムも、案外効果的なのではないか。
Goのような本当に便利なテクノロジーは、あっという間に浸透する。とてもよいことだ。

タクシーを降り、電車に乗ったら、日本代表のユニフォームを着た若者がちらほら。ああそうか、今日は最終予選のオーストラリア戦だった。
テレビで観る。げっ、解説が松木だ。慌ててDAZNに切り替える。げっ、こちらは小野伸二だ。小野伸二の解説はまったくもって冴えない。二度とやらせるな。
中村憲剛が小野の介護役として同席しているので、まだ何とかなったが。
オーストラリアの監督が9月に就任したポポビッチだというので、あれえ、鹿島をクビになる前から代表監督に決まっていたのか、あのハゲは、と思ったらハゲではなかったので驚く。どうやら同じ名前の別人だったらしい。
アルビレックス新潟のデンが選出されたのでオーストラリア代表を応援しようかと思ったら、デンは出場機会なし。全員で、デンは出んと合唱する。
5枚のラインをコンパクトに保ったオーストラリアは、失点だけは絶対にしないぞというサッカーだ。それにしてもラインの上げが中途半端。エスナイデルならハーフラインを越えちゃうぞ。
開始15分を見て、こりゃ日本の勝利だなと確信。左右に振って三笘に任せて裏を狙えば簡単に取れるだろう。
そう見切って、TVerで「おためしイッテQ!」を見る。いつものイッテQ!のフォーマットで若手芸人がチャレンジする、ネット番組だ。
若手ではあっても中国で1人ロケをして、ちゃんと制作している。よって大変に面白い。
仕事帰りにオレが秋津で買ってきた鶏天を食べながら、家族でわはははと笑いながら観る。 ああ、面白かったとスマホを見れば、あれれ、日本が負けてるじゃないか。
チャンネルを代表戦に替えたら、しまった、地上波だ、松木の解説だ。まあ、面倒くさいからこのままでいいかと代表を観る。
なんと、谷口のオウンゴールだったのね。わははは、見事なオウンゴール。まるでどこかのアルビの遠藤みたいなオウンじゃないか。きっと次はハンドPKをやらかすぞ。
そう思ったらやらかしたのはオーストラリアで、こちらもオウンゴール。
結局1対1の引き分け。どちらの特典もオウンゴールというしょぼさ。
オーストラリアだけにOGかよ、ってやかましーわ。

オーストラリア代表と言えばミッシェル・デュークだ。
J2岡山時代から汚いプレーで有名で、町田に移籍してからはさらに水を得た魚のように嬉々として悪質プレーしている。
この町田が悪質な中傷にガチで対応すると敏腕弁護士を雇って威嚇を始めた。「J1に昇格したばかりだからいじめられる」と情けない泣き言を並べ立てていたと思ったら、見事な逆ギレである。どうやら本気で告訴するようだ。
さらに今日はサイバーエージェント藤田が「我慢ならん、目に余る」とブチ切れ会見。いやいや、目に余るのはお前たちだろうに。
そしてテレビ朝日がそのニュースを取り上げて、町田がかわいそう、町田は悪くない、悪いのは他のチームという、とんでもない偏向報道をする。テレビ朝日は、サイバーのAbemaに出資しているから身内を守ったわけだが、それって報道機関としての自殺行為だろうな。
町田は「いじめられている」と泣きわめくが、まったくもって本質を理解していない。
町田はいじめられているのではなく、軽蔑されているのである。嫌われてすらいない。浦和や鹿島や名古屋や広島やガンバは嫌われているが、軽蔑はされていない。町田は軽蔑されているのだ。
サッカーを舐めて馬鹿にして、サッカーを見に来た客を馬鹿にしている。そんなクラブは軽蔑されて当然。
本当に恥ずかしいクラブよ、ここは。

もめ事で言えば、先日のルヴァンカップ準決勝で、新潟が川崎を圧倒したゲームが揉めている。
試合内容ではない。応援席だ。
オレも当日現場で見ていてちょっと違和感があったのだが、アルビレックスのオレンジのユニを着たサポーターが、川崎の応援席に大量に座っているのである。
緩衝帯を越え、ビッグフラッグの位置まで。
このことに対して川崎サポがネットでブチ切れていて、「アルビレックスはいいチームで好きだが、新潟サポは大嫌いだ」とまで放言している。
まあ、気持ちはわからないでもない。だが、原因はこちらにはない。
なにしろ川崎の公式サイトには「ここからここまでのエリアでは、ユニフォームは自由ですよ」「ここからここまではアウエーユニフォームはNGですよ」とはっきり書かれていて、新潟サポはそれを守ってOKゾーンでユニフォームを着ていただけだから。
要するに川崎のゲーム運営の不手際だっただけで、ルールを守った新潟サポに落ち度はないのだ。
すると川崎サポは「確かにそう書いてあったが、モラルの問題だ」とすり替えて怒っている。うーん、困ったものだ。
このままでは、表面的に見れば、ルールを守っていれば何をしてもいいと開き直っている町田と変わらないではないか、新潟サポは。
いろいろと面倒なことだ。


2024.10.14

秋葉原は魔界


娘のiPhoneを買い替えるために、待ち合わせて一緒に秋葉原へ行った。
今日はスポーツの日という祝日だが(昔の体育の日のことかな)、娘も息子も、なぜか大学は休みではなく、しっかり授業なのである。朝、電車が人身事故で止まっているというニュースが入って、やべえ、激混みだ、と大慌てで駅まで車で送っていったらあまりに人が少なくて、あっ、今日は祝日だったんだと初めて気がついた始末。
「ガラガラだぜ」と、電車に乗った息子からのLINEでほっと胸をなで下ろしたという朝のドタバタがあったのだ。
そんなわけで大学へ行っていた娘と待ち合わせて秋葉原へと向かったのである。

改めて言うまでもなく、iPhoneはバカ高い。最新の16なんて目玉が飛び出る。息子の愛用するiPad Proよりも高い。
だが、女子はiPhoneでなければならないのだ。理由の一つがAirDropである。手軽に写真のやり取りができるので「あ、今撮った写真ちょうだい」「いいよ、エアドロするねー、うりゃ」「わっ、あざまし」というコミュニケーションが女子の間では日常的に行われていて、iPhoneがないとその輪に加われないのである。
そんなわけで女子にとってはiPhone一択なのだ。
ブランド力に頼ったバカ高い製品を売ってニヤニヤしているAppleにとって、日本の女子は上得意である。

ともかくApple製品はバカ高い。オレも20年前まではMac使いだったのでよくわかるが、いい製品だから高いのではなく、高いからいいブランドなのだというBMWスタイルのマーケティングに嫌気が差してApple製品から離れた。
息子の大学では、デファクトがMacである。大学備え付けのパソコンはMacなのだ。
よって生協が新入生向けに大々的に売り込むパソコンセットも、Macである。
入学前の提出書類に紛れ込んでいたそのチラシを見たオレは、あまりの高さに腰を抜かした。普通のPCが2台買えるやんけ。ポンコツのDellなら3台だ。←すいません、ちょっと大袈裟です。

そんなぼったくりでも商売になるのは、田舎のおじいちゃんが、東大に合格した自慢の孫に「いいから買いなさい。お金なら出してやる。東大の進めるものなら安心だ。ビック何とかとかヨドバシなんちゃらとかいう怪しい店で買うんじゃないぞ」と20万も30万もポンと出してくれるからだろう。
もちろんそんなぼったくりセットには目もくれず、オレが息子に与えたのはHPのパソコンだ。小学生の頃に東芝のPCを買い与え、次にLenovoのPCを買い与え、そして今度はHPである。
大学でMacがデフォルトなら、個人のはWindowsにしておけば、どっちも使えるようになるだろうという読みもあった。
Mac派、Win派なんていうのは昔の話。令和の今は両方使えて当たり前。というかZ世代はスマホしか使わないから、MacもWinも使えないという若者が激増である。

息子は今年新しいPCに買い替えて、研究室では2台使いで研究活動をしている。なにやら難しい計算をさせているようで、何のことだかさっぱりわからん。
ちなみに今年のノーベル賞の経済学賞が今日発表されて、アセモグルという学者が受賞した。汗をかいて水に潜ると覚えればいい名前だが、そのニュース速報に接した息子は、電車の中で「うひょー」と声を上げた。
なんだかよくわからないが、世界の経済学の中では異次元にすごい人らしい。普通、ノーベル賞というのは「上がり」の賞で、功成り名を挙げたセンセイが「長年お疲れ様でした」という意味合いで受賞するものだ。
だがこのアセモグルさんは現役も現役、第一線で論文を信じられないほど量産している人であり、その点でも受賞は「うひょー」ということらしい。
写真を見たが、アセモグルさん、いかにもセサミストリートに出てきそうなキャラの顔をしていて、おかしかった。

というわけで本題の娘のiPhoneである。
御茶ノ水で落ち合って秋葉原へ向かおうとして間違えて中央線に乗ってしまい、神田で慌てて山手線に乗り換えるという醜態を演じたオレは、でへへ、新潟から上京したときも総武線と中央線の違いがわからなくて戸惑ったものだったよと娘に言い訳をしながら秋葉原駅の改札を出て電気街に向かう。
三連休最終日の夕方の秋葉原は、外人が路上にあふれ、立ち並ぶメイドたちが声を枯らすという世紀末の街。いったいここはどこの国なんだ。
新型の16のiPhoneなんて目が飛び出るから、狙うのは中古である。店は、イオシスかじゃんぱら。
最初にイオシスをのぞいたらちょっと高めだったので、やっぱりオレたちのじゃんぱら向かう。秋葉原ではじゃんぱら一択だぜ。

中央通りのじゃんぱに行ったら、事前にネットで調べていたとおり、未使用のiPhone15が売られていた。外人店員をつかまえて箱を空けさせ、娘に持たせて大きさはこれでいいか、確認する。
店員に聞いたら新品ではなく未使用なのは、通電確認のために開封したためらしい。バッテリーは100%。いいではないか。
中古スマホの懸念点はバッテリーだ。おおかたの中古が最大に充電しても80%までしかいかない。それを納得の上で買って、2年ごとに使い倒すという使い方も楽しいのである。
だが、娘はそんなオタクではないし、秋葉原なんて世紀末の地に何度も足を運びたくない。
道端に居並ぶメイドを指差し、お前の方が絶対にかわいいからお前もメイドをやれ、と命じたら「娘を売る気か、この親は」とオレに蹴りをくらわせたほどである。
未使用品にしては価格も納得できるし、これでいいのではないかということで購入を決める。いい買い物ができた。
外人店員がしつこく補償プランを進めるので加入する。1年ぐらいしたら、いずれ解約だ。忘れないようにしよう。

こうして秋葉原で納得の買い物ができ、あとは息子と本郷で落ち合って3人で加賀屋に突撃し、うまいビールと刺身を、と思って息子と連絡を取り合い、移動したところで急きょ予定を変更することになった次第。やれやれ、今日はいろんなことのあった1日だった。


2024.10.13

決勝進出


試合後、立ち寄った武蔵小杉駅前の居酒屋には、川崎サポが集結していた。
武蔵小杉なんかに一銭も落とす気はないから、いつもはとっとと立ち去るのだが、今日は乾杯のために一杯だけ飲んで帰ろうと、息子と店に入ったのである。
店の姉さんがオレたちの着ている新潟のユニを指差して「勝ったみたいですね」と笑う。
オレは川崎サポの方を見て、大丈夫すかね、と問う。お姉さんは「大丈夫ですよう」と笑うのであった。
そのお姉さん、しばらくして「川崎サポさん、今日はどうしちゃったんでしょうか。暗いんですよ。いつもはあんなに元気なのに」と首をかしげる。
遠く離れた席には、ぽつんとオレンジ色のユニフォームを着た親子連れ。目が合ったので思わずガッツポーズを送ると、そのおじさんもにっこりとガッツポーズを返してくれた。もちろんまったく身知らずのおじさんである。
アウエーの戦場でしか味わえない、アウエーサポ同士のお楽しみだ。

長谷川元紀が試合後のインタビューで「クレイジーなサポーター」と呆れながら笑った新潟のサポーター。新幹線で駆けつけたもの、バスツアーで駆けつけたものに加え、関東在住サポも集結して、その数6000人。
今日はルヴァンカップの初の決勝戦進出をかけての大一番、アウエーでの川崎戦だ。川崎サポが「オレたちの2倍の声が出ている」と驚いたほど、クレイジーに吠えまくる。
なにしろ第1戦は4-1と勝ったものの、先日のリーグ戦では1-5と敗れている。3点差など十分にひっくり返せると川崎の連中は思っているし、オレたちも3点差はヤバいよと怯えている。もし開始15分で2点入ったりしたら、もう生きた心地はしない。
そんなことは選手もわかっているから、開始早々、川崎は怒濤の攻めで来るだろう。オレたちはびびる自分を励ますように絶叫する。
そこに襲いかかったのが、煽りビデオだ。
リーグ戦でもそうだが、試合前はホームチームを応援するビデオが流される。通称、煽りビデオ。
それが今回はいつにもまして煽ってきた。
「3点差をひっくり返して決勝に進出したチームはゼロ! 確率ゼロ! つまり今日は歴史上初めての出来事が起きるのだ!」
うおーっと吠える川崎サポ。
だが試合終了後、新潟サポは「その通りでしたねー」と静かに笑って答えたのだった。

終わってみれば2-0の完勝。2戦合わせた合計となると、なんと6-1。川崎は3点差をひっくり返すどころか、5点差にまで広げられ、ボコボコだ。そりゃあブーイングの嵐も当然だろう。
マルシーニョ、エリソンという強力サイドに山田新が加わったチートな前線なのだから、そこにどんどん放り込まれるのが新潟は一番嫌なのだ。それなのにフル出場の家長のところでボールが止まってしまう。
川崎サポが「コネ長」と罵倒するほど、家長の老害ぶりがひどい。もっとひどいのは、その家長を聖域扱いする鬼木監督なのだが、来季は鹿島の監督になることが決まってて川崎なんてもはやどうでもいいと思っているに違いないというのが川崎のサポの定説である。
前線で選手が待ち構えているのにすぐに足元でコネコネしてあげくに横パスする家長に引っ張られたか、他の選手も冴えない。新潟と勝負せず、すぐに逃げる。
これじゃあ勝てないだろう。ブーイングの気持ちもよくわかる。

それに対して新潟は躍動する。特にオレが藤原と並んで最も好きな選手、星が躍動する。リンクマンとしてピッチを伸び伸びと自由に走りまわる星の姿は、見ているオレたちを幸せな気分にする。
星が躍動するとチーム全体も躍動するから不思議だ。
その星に加え、長谷川元紀、太田、小見、阿部と、怪我や不調で長く出場機会のなかった選手たちが、水を得た魚のように跳ね回る。それも新潟の例の特殊なサッカーに、何の違和感もなく溶け込み、真価を発揮している。
そうなのだ。嬉しいのは、選手たちが「オレたちはこれしかできないんだあ! これをやり続けるしかないんだあ!」とばかりに、自分たちのスタイルを貫いたことだ。
1stレグで先行しているからといって受けに回らず、守りに入らず、コネコネする川崎相手にチャカチャカを貫いてみせたことが嬉しいのである。
誇らしいではないか。あの暗黒期の中、吉永さんが畑を耕し、プッチがタネを植え、松橋が育てたのがこの特異なサッカー。オレたちはこのサッカーを絶対に手放してはいけない。

新潟史上初となる決勝戦。舞台は国立競技場で、フジテレビの中継も入る。
全国中継の地上波で、遂に新潟はあの特異なサッカーを披露することになる。きっとこの大舞台でもブレずに貫くだろうから、どんな試合展開になろうと恐れずに貫くだろうから、「日本にもこんなチームがあったのか」と世を驚かせるだろう。
オレはそれが何より楽しみだ。
川崎に勝って決勝進出が決まった瞬間、試合のある11月2日の上越新幹線の指定席が売り切れてしまったそうだ。
さすが、クレイジーなサポーターたちである。

さて、オレである。
昇格試合以来、現地観戦がすべて負けという、疫病神のオレである。
果たして今日の試合も、オレが行ったら負けてしまうのではないか。
だが、千載一遇のこの日を逃してはならない。
思慮を重ねたオレは、決断を下す。そうだ、プラネタスワンを置いていこう。
プラネタスワンとは、いわゆるサイリウムのことである。勝ったらオレンジ色の光を灯して歌いながら振るのがサポのしきたりだ。
考えてみればおれはこのプラネタスワンを振ったことが一度もないではないか。つまりプラネタスワンを持っていくと勝てない。
ひょっとしてこれか? これだったのか?
息子も「確かに去年、川崎戦に持っていくのを忘れたわ」と、オレではなくて友だちと応援に行ったときのことを思い出す。その試合は、勝っている。
オレは、今日はプラネタスワンを家に残していくことを決心し、そして見事に勝ったのである。
そうだったのだ、プラネタスワンだったのだ、疫病神は。


2024.10.12

売れっ子自慢


秋晴れの好天だ。一年の何日もないような心地よさで、素晴らしい。
この貴重な土曜日を、オレは1人、自室にこもって原稿と格闘している。
家族はみんな出かけた。昼飯もコンビニで買ってきたソバとおにぎりで済ませる。
今日書いているのは、ちょっとややこしい原稿だ。週末に集中して取り組まなければ、と決めていた。
午前に1本、午後に1本。計2本の面倒な原稿を仕上げる。
特に午前の原稿は、けっこういい出来に仕上がったのではないかと自負する。
こういう難しい原稿は荷が重いが、その分、やりがいがある。オレを信じて任せてくれたことに感謝する。
悩ましいのは、昨日もそうだったのだが、別々の代理店から同じクライアントの仕事の依頼が来ることだ。
どちらも代理店の仕事を請けても、クライアントはオレの顔を目にするわけで、「あらあ、タンゴさん、すっかりおなじみね」と喜んでくれるどころか、「またお前かよ」といううんざりした顔をされるに決まっている。
だから、どちらかの仕事しか請けられないわけだ。
オレは別によい。オレがどの仕事を請けるかはオレが決めるし、それはオレの営業権の問題だ。
こういうことは時折起きていて、いつだったか、日本を代表する製鉄会社に行ったら「あれ、去年も会いましたよね」と言われてしまい、ええ、別の代理店の仕事で、とオレは苦笑いを返したことがあった。
基本的に来る仕事は断らないのがオレのセールスポイントである。
代理店がどこだというのも知ったこっちゃないと思っているから、何でもかんでも請けることにしている。
だから今回も全部丸めて引き受けたかったのだが、どちらからも「それはやめてくれ」と懇願され、仕方なく片方のみ請けることにした。
ありがたい話である。
感謝している。
だからどんなに難しい原稿だろうと、オレは格闘するのだ。
オレのようなへなちょこ三文ライターがどうにかこうにか36年もフリーを続けてこられたのも、こうして自分のできることを精一杯にやるしかないと信じているからだ。
見たまえ、アルビレックス新潟を。
バックパスマシーンだ、チャカチャカだと笑われながらも、「オレたちにはこれしかできないんだ」と貫き通しているではないか。その姿にオレは敬意を表し、そしてアイシテルニイガタを心の中で叫びながら、原稿と闘うのであった。


2024.10.11

いても立ってもいられないから寝るのだが心配で眠れない


日曜日は大一番だ。
決勝進出をかけて、川崎とアウエー勝負である。
4-1で勝っているから、3点のアドバンテージ。つまり2失点までは大丈夫、2点取られても2試合合計で勝利だ。決勝進出だ。国立だ。
本来なら楽勝である。だが、先日、新潟は川崎に1-5で負けた。川崎は本気で逆転できると思っているだろうし、キックオフと同時に猛攻を仕掛けてくるに違いない。
早い時間に1点取れば、流れは川崎。逆転できると嵩にかかって攻め込んでくるだろう。
ああ、恐ろしい。オレは今からそのシーンを想像して、立ちつくす。心配で夜も眠れない。
気になるのはキーパー阿部の表情である。先日も勝ったというのにニコリともせず、硬い表情だった。
ああ見えて阿部は、実はチキンである。ネガティブである。
1点専攻されたら途端にパニクって、もうダメだと心が折れてしまうに違いない。
ああ、恐ろしい。オレには今からそんな場面が目に浮かぶ。
頼む、阿部。平常心でいてくれ。
スタジアムまでオレのメンタルはもちそうにない。


2024.10.10

久しぶりに外で飲む


本日は地元のパパ友とサシ飲みだった。
石神井公園には店がないという話題で盛り上がる。飲んだのは隣町の高野台の居酒屋だ。
地元の仲間はいいなあ。大切にしなければ。
みんなそれぞれ子どもが自立し始めて、夫婦2人だけの生活にシフトしつつある。
いっそ大きい家を建てて、みんなで一緒に暮らそうぜ。
おお、いいねえ。
でも絶対に揉めるねえ。
間違いない! だははは!
そんなアホな話題で盛り上がるのだった。また飲みに行きたい。


2024.10.09

準決勝1stLeg大勝利


本日は大阪日帰りである。朝5時半に家を出て、新幹線に乗った。
ともかく最近はインバウンドさんたちが酷い。国慶節だかなんだか知らんが、中華の連中が大挙して乗り込んでくる。
しかも連中は、ギョッとするほど大量の荷物を連れている。いったい何を運んでいるのだ。家財道具一式を持ち運んでいるのだろうか。
そんな大量の荷物を山のように積み上げて新幹線のホームでたたずんで、大声でしゃべっている。
ハワイのタクシー運転手によれば、中国人と韓国人とフィリピン人は世界で最もうるさいので乗車お断りなのだそうだが、さもありなん。山のような荷物の脇で大声でしゃべりまくるのである。
この大量の荷物を新幹線に持ち込んでいるのだから、たまらん。後方の荷物置き場をちゃんと予約しておけばいいのだが、そうでない連中も多いようで、今日はとうとう乗車口のスペースにでっかいスーツケースがどかんと置いてあった。
乗降客はいちいち避けて通らねばならず、もはやインバウンド禁止を選挙公約に挙げる政治家が出ないものかと思ってしまう。
スペインでは増え続けるインバウンドさんたちによるオーバーツーリズムが目に余るというので、とうとう住民たちが「GO HOME」というプラカードを掲げて観光客を威圧する事態だ。オレもその輪に加わりたくなる。

そんな具合にインバウンドさんたちに目をひそめつつ、オレは京都で降りて在来線に乗り換えて移動する。
確かこのへんに山崎の蒸留所があったなあと車窓を眺めていたら、ありました、サントリーの山崎蒸留所。
線路脇ながら緑豊かな素晴らしい景観の地に建つ、ウィスキーの山崎を製造している工場である。
10数年前に仕事でここを訪れた際、樽から取り出したばかりの山崎の原酒を飲ませてもらった。生涯、あんなに旨い酒はないというほど、美味だった。
まさに極上。これが本物のウィスキーかと唸ったものだった。
だからといって、山崎なんてウィスキーを飲むような贅沢はできず、中国の金持ちインバウンドさんしか買えないだろう。
なんとかもう一度飲んでみたいなーと思いながら、蒸留所が小さくなるのを見送る。

大阪で取材仕事を終えたオレは、いやあ、今日は早く帰らないといけないんですよーと客先に言う。客は「わかりました」とすぐにタクシーを呼んでくれた。
いやあ、助かります、ほなさいならー、とオレは取材先を後にする。
きっと急ぎの仕事が入ったと思われたに違いない。ふふ、作戦成功である。
甘いね、仕事なんかよりもっと大事な用だね。
そうである、今日はアルビレックス新潟がルヴァンカップの準決勝に臨むのである。
大阪の仕事が決まった後に試合日程が決まったので、一計を案じて急いで帰ることにした次第だ。そもそも試合があると分かっていたら、こんなことにはならなかった。ともかく何とか夜のキックオフに間に合って、ホッと一息である。

準決勝の相手は川崎だ。
今日はホームで戦い、13日の日曜日にアウエーでも戦い、2戦合計の点差で勝った方が11月2日の決勝戦に進出する。国立だ。
これまでルヴァンカップは準決勝進出が最高位で、ここを突破できれば初の決勝進出という大勝負なのである。言い訳残してタクシーすっ飛ばして最寄りの茨木駅から大慌てで新大阪に向かって、遅すぎる昼飯に秋の味覚シリーズという駅弁を食ったオレの気持ちもよくわかるだろう。
川崎は、先々週のリーグ戦で1-5という大敗を喫している。悪夢のような試合だった。
その川崎に対して今日は、なんと4-1という大勝だった。
谷口の先制点に吠えたオレと息子は、秋山のロングフィードから力でねじ込んだ太田の2点目に吠え、長谷川モトキの3点目に吠え、そして星の4点目には絶叫したのである。
太田、長谷川、星。出場機会を失ってくすぶっていたこの3人が満を持して先発し、見事に結果を残したことがことのほか嬉しかった。オレは大好きなチームの大好きな選手たちが心の底から喜んでいるシーンを見るのが大好きなのだ。
谷口と太田が両サイドの起点となって川崎の守備を崩していく。やはりサイド攻撃がキモだ。その点では谷口が怪我で次の試合は小見になるのがちょっと痛いが。

ともかくこれで決勝進出に王手だ。
だが待て。4-1ということで点差は3点。先々週、川崎には1-5で負けているから決して安心はできない。絶対に安心できない。
川崎は3点差なんて簡単にひっくり返せると考えて、立ち上がりから猛攻を仕掛けてくるだろう。
早い時間に失点しようものなら、キーパーの阿部が例のガラスのメンタルで目がうつろになり、試合は一気にわからなくなる。万が一2点目も入れられてしまったら、スタジアムは異様な雰囲気となり、もはや川崎は勝ちを確信するだろう。
お、恐ろしい。恐ろしいではないか。
しかもJ1昇格以来、2年間、一度も勝ち試合に立ち会っていないオレが客席にいるのである。はっきり言ってオレは疫病神である。
こんな試合展開になったら、オレは客席をそっと立ち去るしかないのではないか。今や心はそんなところまで追い詰められているのであった。
息子とは、決勝の国立のチケットをどうやって取るかと作戦を話し合っているのだが、いやいや、待て、調子に乗るな、その前に川崎だ、準決勝だ、と浮き足立っている自分たちを戒めるのである。

今日の準決勝を前に、ネットではアルビサポーターたちから善行の報告が相次いだ。
道に迷っている人に声をかけた。電車で席を譲った。寄付をした。
そんな小さな徳を積んでいけば、きっと神様はアルビレックスに力を与えてくださるに違いない。そう信じたサポーターたちの間で自然発生的に沸き起こった善行活動だった。
それが見事に功を奏して、今日の勝ちにつながったに違いない。よーし、この調子で善行を積むのだ、みんな。


2024.10.08

私は英米文学科卒


今日インタビューした3人のうち、1人がポーランド人で、もう1人が中国人だった。日本人は1人だけである。
もちろんポーランド人も中国人も、日本語がペラペラだ。外人なまりがあるもの、沖縄ネイティブの話す日本語よりよほど聞きとれる。つーか、沖縄は日本じゃないし、という話はまた今度。
出る杭は叩かれるってわかる? と尋ねたら「聞いたことがある」という程度には日本語に精通している外人たちだ。
ポーランド人に、ポーランドってポーランド語なんですか、と聞く。こういうバカなことを聞くオレも偉い。
ポーランド人は「ポーランド語ですよ」と答える。そりゃそうだよな。
すると、ポーランド語に英語に日本語ができるんですか、すごいなと、昭和のおじさんそのままの感想をもらすオレ。
職場の会話の半分は英語だそうだが、それは周囲の日本人が「英語の方がコミュニケーションしやすいから」と気を使ってのことだそうだ。職場のみんなもすごいなと、ますます感心する昭和のおじさん。
もっともポーランド人によれば「ビジネスの英語は難しいです、まだまだです」とのことである。
こうなるとよくわからん。
先日は学生時代をアメリカで過ごしたというお姉さんと話したが、彼女によればちゃんとした大人の世界でコミュニケーションを取っていたわけではないから、外人の客とミーティングするとバカ丸出しになってしまうそうだ。
「打ち合わせの席で、マジごめん、って言っちゃうようなものです」
昭和に英文科を卒業したオレは、英語でコミュニケーションできるだけですごいと思うのだが、英語は英語でいろいろ難しいのだろう。
なお、中国人は言うまでもなく日本語と中国語と英語が完璧なのだった。
ちなみに息子の大学の研究室には中国人がたくさんいて、いつもコミュニケーションは英語だそうだ。令和の時代はそれが当たり前なのだ。


2024.10.07

ウキーッ!


こりゃ驚いた。
今日の夕方、地元でなんとサルの目撃情報があったそうだ。
区の危機管理課から連絡なので、ネットのガセネタとかではない。公式の発表だ。
サルを見つけても近づかず、目を合わせず、戸締まりを徹底しろとある。
えらいこっちゃなあ。
いくら田舎とは言え、一応東京23区内だぞ、ここは。さすがにサルはありえないだろ。
秩父の山からやってきたのだろうか。電車に乗って。いや、乗るわけはないか。
餌を求めてやってきたとしても、こんなところまでよくきたもんだ。
まあ、サルぐらいならまだよい。
この調子ではいずれ熊も出没するのではないか。それはさすがによくない気がする。


2024.10.06

一流の条件


服部幸應にインタビューしたのは、千駄ヶ谷にある服部学園の応接室だった。テレビで観るとおりの服装に、テレビで観るとおりの話し方の、優しいおじさんだった。
驚いたのは、インタビュー終了後である。
先生が「では」と応接室を出て行ったので、我々も後片付けを行い、廊下に出た。
すると服部先生がエレベータの前で直立不動で我々を待っていたのである。そしてエレベータのスイッチを押し、乗り込んだ我々に深々と「ありがとうございました」と頭を下げたのだった。
なんとまあ腰の低い人格者なのだろう。我々はちょっと驚き、感服したのだった。

我々は別に大切な取引先でもない。単に1時間ほどのコメントを取りにきた、おそらく二度と会うことのない、泡沫取材陣である。エレベータでの見送りなど、広報担当、総務担当、せいぜい秘書にやらせれば十分である。
それなのに自ら直立不動で見送りに臨むなど、なかなかできることではない。育ちがよいといったら失礼だが、本当に品のある人だと思った。

これに限ったことではないが、今まで様々な企業の経営者や有名人にインタビューしてきたが、概して言えるのは、位の高い人ほど穏やかであるということである。
アナリストの馬渕麿理子(美人!)にインタビューした際、彼女も「最後までしぶとく残る経営者は、決して怒らない人」と言っていた。穏やかであることは、一流の条件なのである。
上場企業の経営者のインタビューでは、だいたい周囲がピリピリしている。広報担当、秘書室などの面々だ。
だが大方の場合、ご本人はニコニコと穏やかに笑い、周囲が眉をひそめそうなギリギリの質問に対しても、嫌な顔一つせず丁寧に答えてくれるものである。繰り返すが、穏やかであることは一流の条件なのだ。
そうした姿を様々な場面で見てきて、オレも穏やかであらねばなあと思っている次第。

惜しいのは、一流は穏やかであっても、穏やかであれば必ずしも一流になれるとは限らないことで、いくら心を入れ替えて穏やかになろうと決めたところでオレは三流のままであるということである。
うーむ、悔しい。


2024.10.05

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ザルービレックス! ザルービレックス!
快晴のビッグスワンに大歓声が空しく響く。
ザルービレックス! ザルービレックス!
なにしろ今日も0-4だ。先週は1-5。この5試合で16失点という有り様である。
平均3失点は、まさにザル。ダダ漏れである。
おかげで得失点差がエグいことになっている。
ついでに4連敗。

アルビレックス対策ははっきりしている。今日の鹿島はまさにそのお手本だ。
中央をがっちり締める。
センターラインを越えるまでは好きにやらせておいて、センターラインを越えてきたら2人、3人でプレスして刈り取る。
ボランチとセンターバックの間に放り込む。
セットプレーは怖くないからほっとく。逆にセットプレーが苦手だからどんどん放り込めばよい。
まったく教科書のような攻撃だったわ、鹿島は。
それに対しては新潟は、藤原が前半から高木に対してぶち切れていたように、両サイドがまったく機能していない。高木と小見だ。
中央を固められたからこそサイドから崩さなければならないのに、右サイドの高木も左サイドの小見も、中に入ってプレーしたがるものだから、まったく試合にならない。
DAZNの解説(成岡翔だ)も、85分くらいになって「今日初めて藤原がオーバーラップしましたねえ」と言ってたように、藤原がまったくオーバーラップできなかったのも、高木が中に入りたがるせいだった。
これなら松田のほうがなんぼかマシ。右の大外に張ってボールを受けて起点になることで相手ディフェンスがつり出されて中が空き、そこをオーバーラップした藤原が引き取って中に入れる。
そんな明白なことができないのだから、右サイドの高木はまったく使えない。
いや、悪いのは高木ではない。高木を右で使った監督だ。
だが、ダニーロが怪我で松田が行方不明の今、誰が右をできるというのか。いや、星がいるではないか。星ならなんだってできる。ことによったらキーパーもできるぞ。

鹿島はアルビレックスの苦手相手の一つだ。なにしろ前回勝ったのは、2014年。つまり10年間、一度も勝っていないのである。そりゃあ、今日も負けて当たり前だわなあ。
その10年前の勝ち試合が、レオ・シルバが5人の攻撃を1人で防いだ伝説のゲームだ。
オレはそれをリアルタイムで見ていて、あまりのことに仰天。なんだ、このレオ・シルバという選手はと、以来、レオ・シルバを見るためにアルビレックス新潟にサポになった次第である。
すごかったぜ、あれは。本当に鹿島の5人の攻撃をレオ・シルバ1人で潰してみせたのである。その瞬間の柴崎の呆然とした表情が忘れられない。

試合後のアルビレックスで気になるのは、監督の松橋がもうすっかりお手上げですという表情をしていることだ。自分でもどうしたらいいかわからないほどの崩壊ぶりなのだろう。
こりゃあ、降格もあり得るな。
あと1つ。あと1つ勝ちさえすれば残留なのだが。
とほほ。泣きたいのはこっちだ。

こんなときは、メンタルを保つために札幌の試合をリプレイするに限る。
リプレイは90分を過ぎたあたりがちょうどよい。
札幌はそれまで1-0でリードしていて、あとはロスタイムをきっちり塩漬けにして終わらせればよいところまできていた。
ところがなんと94分、ハンドでPKを取られてしまう。うろたえまくる札幌サポ。
これを確実に仕留めたのが、さすがの宇佐美だ。
直後、その宇佐美がボールを抱えてセンターサークルに走り、ゲームを再開させる。
そして、たまげたことに98分、その宇佐美が逆転のゴールをぶち込むのだった。
ハンドを与えたのも、宇佐美に抜かれて逆転を許したのも、シーズン途中に加入した元神戸の大崎だった。降格圏から奇跡の脱出を目指して獲得した選手が、やらかしちまったという妙である。
90分過ぎまで雄叫びを上げていた札幌サポは、天国から地獄へ真っ逆さまで、まさに阿鼻叫喚。女子サポは老いも若きもみんな泣いている。
まったくこういう負け方をするのは、降格するチームの典型である。
さすがにもうだめだろう、札幌は。
新潟サポのオレたちは、遠い北の空の下、札幌方面を指差して笑うのだった。

いや、自分たちより悲惨なチームを見下ろして溜飲を下げている場合ではない。
アルビレックスだってけっこうヤバい。降格の危機に首筋が寒い。
なにしろこの得点差が、最後の最後に響かないとも限らないのだ。
最終節、浦和にやられて、得失点差で降格が決まるなんてことも現実にあり得るわけで、そうなったらこちが今度は阿鼻叫喚。


2024.10.04

もはや守り切れないのだ


夕方のラッシュ前だったので、有楽町線は比較的空いていた。
長いシートに座る。7人がけである。向かい側のシートを見ると5人が座っていて、こちら側も5人。それぞれ2人ずつの空席があり、いい感じにゆったりしていた。
そして、あれっと思った。向かい側のシートで2人が本を読んでいる。こちら側もシートでも2人が本を読んでいる。
もちろん紙の本だ。文庫本を読んでいる人もいれば、布製のカバーを掛けて読んでいる人もいる。
シートに座っている人10人のうち、4人が紙の本を読んでいるのである。他の人はみんなスマホを眺めているというのに。
よしと思ったオレも、バッグから本を取り出す。読みかけの「それからの海舟」だ。半藤一利である。
「海舟」とはもちろん勝海舟のことで、「それから」の「それ」とは例の江戸城無血開城のことである。
ヨーロッパならば10年間は内戦間違いなしといわれる体制転覆、つまり明治維新が奇跡的にスムーズに進んだのも、この無血開城が大きな要因だった。勝海舟はもちろんのこと、西郷隆盛も、実にグローバルで未来志向の視点を持っていた傑物であったわけだ。この2人がこの時期に巡り合わせた天の配剤によって、日本は救われたのだと思う。
そんな状況を克明に描く「それからの海舟」は実に面白い。

それはともかく。
これでシートに座る10人のうち、実に半数の5人が紙の本を読んでいることになった。
夕刊フジの廃刊が決まり、電車の中でのアナログの媒体を読むことがますます少なくなっている中、こうして活字大好きな人がたくさんいるのは嬉しい。
書店が減り、本が売れなくなっている。1ヵ月に1冊も読まない人が6割を超えるほど、活字離れの時代だ。
読まない人はまったく読まない、読む人は依然として読むという、二極化の時代なんだろう。

などということを考えつつ、「日経ビジネス」を読んで、中国の自動車業界の先進ぶりに改めて愕然とする。こりゃあ、日本は周回遅れどころか、2周、3周も遅れているではないか。いつの間にここまで離されてしまったのだ。
日本のものづくりの最後の砦、自動車業界。それも凋落の一途である。
確かに中国ではEVが失速している。それに代わって浮上してきたのがPHV、プラグインハイブリッド電気自動車だ。
いやいや問題はそこではない。SDVだ。まーたアルファベット三文字かよ。もう覚えらんねえよ。AKBは秋葉原。
SDVとはソフトウェアデフィアンドビークル。要するにスマホ化した自動車だ。
自動車のあらゆる機能をソフトによってコントロールする仕組みである。自動運転もそうだし、ソフトだから新機能の更新も楽ちん。中国ではもはや「人が運転するより自動運転の方が安心」という時代なのである。
これに加えてバッテリーも中国が押さえているから、ソフトとバッテリー、つまり頭と足を中国に完全に制覇されてしまったわけだ。

こうなると間の車体づくりは、もはや汎用品。ジェネリック。コモデティ。決して儲かるビジネスではなく、真っ先にコストを削られる先となった。
頭と足で出遅れた日本は車体づくりで、しかも部品点数の減った車体づくりで、青息を吐きながら汗を流すしかないという、そんな未来がすぐそこだ。
勝機があるとすれば安全性か。中国のハイブリッドやEVではモーターがしょっちゅう火を噴いている。炎上する車に乗りたいなんて誰も思わないから、今まで一度も火を噴いたことのない日本製モーターにも、わずかながら勝ち目はありそうだ。

最後の砦の自動車産業でも敗色濃厚。日本らしいサービスに磨きをかけてきたセブン―イレブンも外資に狙われ、もはや身を削るようにしてインバウンドにすがるしかないというのか。
今や国内留学先として日本人の間で人気なのは、北海道のニセコだという。なにしろ外人しか住んでなくて、完全に英語オンリーの環境だから、別に高いカネを払って海外へ行かなくても、ニセコに暮らせば子どもの英語もバッチリというわけだ。
埼玉県の川口市はクルド人に制圧されて、日本人は日々の暮らしにさえ危険を感じるようになり、毎月1000人ずつ人口が流出しているそうだ。限界集落ならぬ限界川口だな。なんのこっちゃ。
外からは中国に虎視眈々と沖縄を狙われ、内では着々と土地と建物を買い占められている。 今の時代こそ、勝海舟と西郷隆盛に日本の夜明けを託したいものだ。
結局、バブル後の10年間に氷河期を作ってしまったことが、日本の敗戦の原因だったなあ。


2024.10.03

日本を守るのだ


防衛省へ突撃し、日本・イタリア・イギリスで共同開発中の次期戦闘機について鋭く追及する。日本を守るために、実に頼もしいことだ。未来を託す。
次期戦闘機が完成して日本の空を舞うのは2035年。11年後である。
オレは生きているだろうか。ギリギリ、生きていそうな気がする。
そのとき、戦闘機を見上げてオレは今日のことを思いだすに違いない。
いや、呆けてて昨日の晩飯さえ思い出せなくなっているかもしれない。
いやいや、オレはアルビレックス新潟がJ1で優勝するか、日本代表がワールドカップで優勝するまでは死ねないのだ。
その日本代表だが、今日、メンバーが発表された。相変わらずの森保選考である。
それまで湘南と広島でどんなに活躍しようと箸にも棒にもかけてもらえなかった大橋が、海外2部で結果を出したとたん、代表初招集である。
大橋は喜び、Jリーグサポがシラける、そんないつもの状況だ。
呼ぶなら川崎の山田新だろう。山田新を呼べ。このぼんくら森保め。
Jリーグでどんなに活躍しようと呼んでもらえず、海外でちょっと活躍すればすぐに呼んでもらえるから、選手はこぞって海外へ行ってしまうのである。
選手の海外流出、国内空洞化の原因の多くは、この森保のぼんくら選考にあると、オレは本気で思っている。
国賊だ。
これからの選手選考も、日本・イタリア・イギリスの共同選考で行うべきだ。なんのこっちゃ。


2024.10.02

渋谷


九州生まれの九州育ちというその女性は、就職して最初の配属が、あっと驚く横浜だったそうだ。
「全国転勤ありの総合職でしたから、ありっちゃありですが、まさかいきなり東京とはと驚きました」。
細かいことではあるが、横浜も東京なのである。大きく丸めれば。
初めての東京生活はどうでしたかと尋ねたら「すごかったです、渋谷」と答える。
東京の、特に渋谷は別格だったようだ。
だが彼女は「すごかったですが、でも、ここには長くいちゃいけないと思いました。特に渋谷」と、翌年には自ら希望して生まれ故郷の九州に転勤してしまうのだった。
この感覚、わかるなあ。
オレが渋谷に行ったのは去年の夏に中山親分たちと飲んだのが最後だった。
もうずっと前から渋谷は、オレたちが大好きだったあの渋谷とは違う街になってしまっている。
昭和な老害の戯言と、令和世代には迷惑がられるだろうが。


2024.10.01

おかあさんといっしょ


今週は「おかあさんといっしょ」65周年記念ウィークである。
日替わりで歴代のキャストたちが出て、当時の歌を歌ったり、映像を見たりするという企画だ。
初日は、オレの大好きな神崎ゆう子だ。昔と変わらない美貌でびっくりする。
幼稚園児だった息子を連れてNHKへ遊びに行ったらミニコンサートをやっていて、神崎ゆう子がソロで歌っていた。あまりの美貌にぽわーんとのぼせ上がったオレは、CD直売コーナーに並び、息子をダシにしてサインしてもらった。
タンゴさんへと書いてくださいとお願いしたら「タンゴ?変わったお名前ですね」と息子を見てゆう子が言うので、「ゆう子、息子ちゃうで、オレがタンゴやで」と言ってやったのは、いい思い出である。
当時でも美魔女の風情だったのに、いったい今はいくつなんだ。
調べてみたら58歳だった。それなのに昔とまったく変わってないじゃないか。化け物か。歌も素晴らしいし、さすが、さすがオレの中の歌のお姉さん第1位である。
なお、あのとき買ったCDは童謡を歌ったもので、中でも「あめふり」が絶品。
なんと「ぴっちぴっち、ちゃっぷちゃぷ、らんらんらん」を実に色っぽく歌い上げているのだ。セクシーな「あめふり」なんて空前絶後だわ。
なお、一緒に坂田おさむが出ていたが、どうでもよいのでスルー。

2日目には茂森あゆみ、速水けんたろうが登場した。
初日の神崎ゆう子は昔と変わらない美貌で驚いたが、速水けんたろうは昔と様変わりして驚いた。特に頭。絶対にかぶってるぜ、これは。
この二人が歌うのはもちろん「だんご3兄弟」だ。
ヒットしたなあ。オレもCDを買った。なにしろ店先でCDが売り切れになっちゃったのだから、サブスクの今ではその意味すら伝わらないだろう。なんすか、売り切れって。配信終了ってことすか。ありえねえっす。
体操のお兄さんは、佐藤弘道。
先日、とんでもない難病で倒れて再起不能どころか日常生活にさえ支障が出ると言われたのに、見事な復活ぶりには驚いた。さすがである。掛け値なしの奇跡だろう。
なお、速水けんたろうは交通死亡事故を起こし、起訴されて、執行猶予付きの有罪となった。こりゃあいくらなんでもNHKへの出演は無理だろうと思っていたら、しっかり出演していたので、これにも驚いた。
みんな、それぞれに歴史がある。

速水けんたろうは許されたが、許されなかったのが3日目に出るはずの杉田あきひろ。
歌のお兄さんの杉田は、なんと覚醒剤で逮捕されてしまった。「おかあさんといっしょ」に出ていた頃から常習だったというから、呆れたものである。犯罪的だ。というか、きっぱりと犯罪者だ。
レギュラー出演中にも覚醒剤の噂があって、きっぱり否定していた。それが本当だったわけだ。歴代の歌のお兄さんの中では早めに卒業することになったのも、現役の歌のお兄さんが覚醒剤中毒なんてことになったら番組そのものが潰れてしまうと懸念したNHKによる好判断だった。
この覚醒剤アニキのとばっちりを食ったのが、つのだりょうこである。ちょいブスの、愛嬌のあるお姉さんで、オレは好きだったよ。
この二人の「あめふりりんちゃん」は名曲。そして「お祭りマンボ」は主演者が全員たこ焼きのコスプレでメキシカンハットを被り、サルサを踊るという演出が最高だった。ポカンと口を開けて眺めているしかないパフォーマンスだった。おかあさんといっしょ史上最狂の演出だったろう。
もっとも当時の映像を振り返るコーナーでは、杉田あきひろもつのだりょうこと一緒に登場していた。このあたりがギリギリのNHKの判断だったのだろう。

そしてスタジオで、杉田あきひろの代わりにパートナーを務めたのが、はいだしょうこ。ご存知、バラエティで呆けっぷりを発揮して人気者になったお姉さんである。
このお姉さんの相方だったのが、今井ゆうぞうだ。ゆうそうお兄さんは、コロナ禍の最中、43歳で急逝した。脳内出血である。佐藤弘道は以前から彼の体調の悪さには気づいていたらしい。
今井ゆうぞうは体調の悪化とともに素行までも悪くなったのか、酒に溺れ、単独ライブをすれば、あまりのぐだぐだぶりに観客から主催者に「バカにするな」というクレームが殺到するほどだったらしい。
どんな状況であれ、若すぎる死は残念だった。
この今井ゆうぞうと、はいだしょうこコンビの代表作が「ぼよよん行進曲」だ。作詞作曲は中西圭三。彼がうつ病に苦しんでいたとき、自分を励ますために作った歌だ。
元気の出る明るい曲調ではあるのだが、どことなく切なさや苦しさも漂っていて、心に染みる。文句なしの名曲だ。特に昔の映像コーナーで、今井ゆうぞうが元気よくこれを歌っているのを見たら、目が潤んできた。自分を励ましてほしかったなあ。

世代によって、それぞれの「おかあさんといっしょ」があり、我が家は今井ゆうぞう・はいだしようこ時代である。
子どもたちが幼稚園へ出かける前、よく見ていたものだった。
そして息子も、娘も、出演した。どちらも3歳の時である。
息子にはオレが付き添ってスタジオの中に入った。間近で見る今井ゆうぞう・はいだしょうこは、とんでもない美男美女で、特にはいだしょうこは幼稚園のお母さんたちの間で「きれいすぎて怖い」と言われるのも納得の美貌だった。
出演中、息子はずっとスタジオの隅にいるオレのことを見ていた。不安だったのだろう。にこりともせずに運動していた息子をはっきりと覚えている。
娘の時はヨメが付き添って、オレはスタジオの外で待っていた。
当時から傍若無人というか好き勝手に暴れまくっていた娘は、出演した他の子どもたちから「しずかにしなさい」と注意されるほどで、特に目立っていた。そのためダンスコーナーで指名されて、ダンスのお姉さんと1対1で踊るという名誉を得た。
その様子をスタジオ外のモニターで見ていたオレは、うひゃあと驚き、なるほど、ステージママというのはこういう気分なのかと思ったものだった。

こうして振り返るだけでも「おかあさんといっしょ」には、いろんな思い出がある。
昔、日本の童謡運動のことを知った外国人が「日本では大人が子どものために本気で音楽をつくっている」と驚いたそうだが、「おかあさんといっしょ」もそれぐらいの賛辞があっていいだろう。確かにアメリカには「セサミストリート」があるが、内容では明らかに「おかあさんといっしょ」が圧倒している。
日本が世界に誇るべき文化遺産の一つだと思うぞ、オレは。


2024.09.30

携帯ショップは負けて、アルビは勝つ


仕事を終えて銀座の街を歩いていると、向こう側から歩いてきた若者が、すれ違いざまに「ちっ」と舌打ちした。
えっ、と思った。こちらは歩道に広がっているわけでもなければ、大きな荷物を運んでいるわけでもない。
前を歩いているおばちゃんも、別に人の迷惑になるような歩き方をしているわけではない。
こちらの聞き間違いか、あるいは、町田がピッチサイドに置いたタオルを広島のソティリウがけっ飛ばしてしまったとか、とか町田の公式アカウントがぶち切れの抗議をしたのがあまりにアホすぎて非難殺到だとか、何かを思い出して舌打ちをしたのかもしれない。
いずれにせよ舌打ちなんて銀座の街には似つかわしくないと思った。

ティーガイアが米国のファンドに買収されるとは、隔世の感がある。
携帯ショップでNo.1がティーガイア。住友商事の子会社だ。
ドコモショップもAUショップも、ティーガイアが経営している。ドコモショップだからドコモの会社だと勘違いする人が意外と多いのだけれど、あれはティーガイアという会社がやっているのです。
ドコモショップで働いているのはドコモの社員ではなくてティーガイアの社員だが、その中で一番仕事ができるのは実は派遣会社から送られてきたフリーの販売員で、このフリー販売員は今週はドコモショップ、来週はAUショップと掛け持ちしてしっかり稼いでいる。
スマホのスペシャリストだからキャリアや機種に関係なく、プロとして働けるのだ。
こんな具合に砂糖に群がるアリのようにいろんなプレイヤーが集まってきたのが携帯ショップ業界。
だが、スマホの買い替え期間が延び、ネット販売が解禁され、番号持ち運びもSIMの入れ替えも自由にできるようになったことから、手数料3000円みたいな濡れ手で粟の携帯ショップ商売も行き詰まる。
通信料金が大幅に下がったことに加え、携帯ショップのあこぎな商売を潰したのも、菅総理の功績だ。
おかげで儲かってしょうがなかったティーガイアもすっかり貧乏商売となり、住友商事が見限ってファンドにたたき売られたという次第だろう。
まっこと盛者必衰。ビジネスとはかくも酷である。

銀座一丁目から地下鉄に乗る。夕方のラッシュで混んでいる。
だが、優先席にはぽつんと空きがある。一緒にいたイイムラくんが「座ってください、高齢者ですから」とオレに勧める。
そうなのだ、66歳のオレは法的にも高齢者なので、優先席に座っていいのだ。
うーむと思いつつ、イイムラくんの言うとおりだと思って座る。
ところが隣の駅に着いたら、赤い障がい者マークを下げた中年男性が乗ってきた。
見た目の四肢が健常なようでも重い疾患を抱えている場合があるから、障がい者マークが見えたらためらうことはない。妊娠中かもしれないしな、このおじさん。
オレはアイコンタクトで合図し、席を譲った。
両隣の若者は知らん顔である。オレの勝ちだ。
また一つ徳を積んだから、アルビレックス新潟の次のゲームは必ず勝つであろう。


2024.09.29

なぜパンダで泣けるのだ


犬に服を着せている人を見ると気でも違ったかと思う。同様の驚きを、オレはパンダの乗った飛行機に涙しながら手を振る人たちに禁じ得ない。
その人たちは多分、スタジアムでオレンジ色のシャツを着て跳びはねるオレたちのことを、気でも違ったかと思うだろうが。
それにしても凄かったのは、今日のチケット争奪戦である。
10/13のルヴァンカップ準決勝の2ndLegのアウエー川崎戦のチケットが今日の10時から発売されたのだが、10時01秒にアクセスしたら回線集中でつながらず、やっとつながった10時05分にはほとんど売り切れとなっており、あまりのことに慌てて別回線でアクセスした息子がなんとか2枚をゲットして、事なきを得ることができた。
その時点でチケットはソールドアウト。一瞬にしてアウエー新潟のサポータ席が完売である。
先日、川崎には1-5で虐殺された。その直後だというのに、まったくサポーターというのは信じられない人種である。
1-5で虐殺されたからこそ、現場に駆けつけて選手と監督の背中を押してやらねばならん。
そう考えるレイジーなサポーターどもが一斉にチケットを取ったのだ。
あまりのことに呆れつつ、ともかくチケットを取れた僥倖に感謝する。
何とか準決勝し勝ち抜いて、決勝の国立に進みたいなあ。
久々にひりひりする闘いである。
あ、もっともオレが行くからまた負けるのか。参ったなあ。


2024.09.28

ラテカピュータ


NHKテレビで、大昔のパソコンにカセットテープが媒体として使われていた場面が流された。
SEだったヨメはそれを見て「こんなの初めて見た、わたしはフロッピーだった」と言った。
もちろんオレはカセットテープの時代を知っている。
学生時代、電光ニュースの会社でアルバイトしていたとき、通信社からファクスで送られてきたニュース原稿をデータにしてポチポチと打ち込むのが仕事で、そのデータはカセットテープに記録されていた。時給750円。当時としては破格の高給だった。
もちろんカセットテープもフロッピーディスクも、どちらも磁気媒体であるから、データを記録するのに何の問題もない。容量の違いだけだ。
磁気に変わって登場したのが光媒体で、CD-RやDVD-Rの時代となる。
だが、光媒体の寿命は案外短く、当初100年と言われていたのが実際は30年ぐらいしかもたないんじゃないかと言われるようになって、改めて磁気が見直されたりした。
今やパソコンでは大容量のハードディスクやSSDが当たり前になり、クラウドも当然となったので、記憶容量なんて気にする人はいなくなった。技術の進化は素晴らしいことだ。

それにしてもNHKの番組で紹介されたシャープの「ラテカピュータ」には仰天した。
1台でラジオ+テレビ+カセット+コンピュータ、さらには時計、プリンタが合体したという悪魔のようなマシンである。発売はなんと1979年。世界で最初の持ち運びできるコンピュータだったそうだ。
今やおじいちゃんとなったその開発者は「100メートルも持ち歩くと重くてたいへん」と笑っていた。
昔の日本のメーカーは凄かったんだなあ。あの頃の無茶苦茶なエネルギーはもう戻って来ないのか。


2024.09.27

ジップロック大戦争


いやあ、痛快というか大爆笑というか。
それは広島対町田の前半途中だった。突然、町田のクソ田監督、いや失礼、黒田監督が激高するシーンが映し出された。その怒りようは尋常ではなく、試合を見ていたオレと息子は「一体何にキレているのだ、このバカは」と首をかしげた。
ぶち切れとはこのことを言うのだろうと思った。
果たしてクソ田監督、失礼、黒田監督は何にキレたのか。
そのときは自分のとこの選手、ヘンリーのバカとか、藤尾のバカあたりにキレたのだろうと思ったが、違った。広島のソティリウにキレたのだった。

ロングスローを得意とする町田は、ピッチの周りにずらっとバスタオルを並べている。
ジップロックに入れた状態だ。
スローインになるとジップロックを開いてバスタオルを取りだし、ボールをよく拭いてから放り投げる。当然時間がかかる。それも作戦だ。
もちろん手で投げるスローインはフットボールの範ちゅうにはないし、そのスローインで勝負しようなんていうのはフットボーラーの風上にも置けない恥さらしである。
だが、スローインの前にタオルでボールを拭いてはいけないというルールはないし、タオルをジップロックに入れてピッチサイドに並べてはならないというルールもない。
要するにサッカーに関わる姿勢や考え方の問題であって、他のチームはそんな恥ずかしい真似はしないというだけの話だ。
それを堂々とやって、ルールで禁止されてないからという小学生並みの言い訳をするところが、町田の町田たるゆえんである。恥知らず。
ところが今日の試合中、広島のソティリウがそのタオル入りのジップロックを「邪魔だ、オラ」とばかりに蹴飛ばして回ったのだ。
それどころかわざわざジップロックを開いて、ペットボトルの水をどばどばと注ぎ込んで、タオルを水浸しにしてやったのである。クソ監督、失礼、黒田監督はそれを目にしてブチ切れたのだった。
もちろん、ピッチサイドに置いてあるジップロックに水を注いでバスタオルをびちゃびちゃにしてはいけません、とはルールブックに書いていない。反則でも何でもない。
かつて藤尾のバカがPKのボールに水をかけても反則ではなかったように。
そうである。ソティリウのペットボトルの水どばどば行為は、このPK水ぶっかけ事件への皮肉も含まれているのだった。
素晴らしいではないか、ソティリウ。
よく見れば試合前のアップの時間、町田の女性スタッフがピッチ周りにジップロックを並べたときから、ソティリウは既にジップロックを「邪魔くせえ」と蹴り出していた。女性スタッフなら厳しく注意されることはないだろうとの町田の下心も、ソティリウには通用しなかったのである。
よくやった、ソティリウ。
何よりも嬉しいのは、ソティリウと一緒になって水をどばどばしていたのが、かつて新潟に在籍したセカンドキーパーの川浪だったということだ。
温厚な人柄で知られる川浪であるが、このときばかりは黒い笑みを浮かべていたと、ネットで報告されている。「川浪さんにそんなことはしてほしくなかった」という広島サポの嘆きも書き込まれている。ふふ、広島サポの心にも水をどばどばしてやったのか。 よくやった、川浪。
実に痛快なシーンだった。

もちろんクソ田監督が収まるわけがない。
0-2で完敗したこともあって、試合後、キレまくる。なんと、言うに事欠いて「スポーツマンシップに反する行為だった」と広島を非難したのである。
どの口が。おまいう。天に唾。棚上げ。
あらゆる嘲笑がクソ田監督に殺到したのは言うまでもない。
筑波大に苦戦すれば「大学生のくせに教育がなっていない」とキレる。
ファール連発の戦術を叩かれると「J1の一年生だから先輩にいじめられる」とキレる。
あげくに「スポーツマンシップに反する」と、これぞ逆ギレという発言だ。
ダサい、ダサすぎる。あまりに恥ずかしいではないか。
あらゆるプロスポーツの興行に必要なのは、ヒールである。タイガージェットシンは新日本プロレスに莫大な利益をもたらしたし、V9時代の読売ジャイアンツは大量のアンチを生み出してプロ野球を盛り上げた。政治の世界だって麻生太郎が好き勝手やるから面白いのだ。
だから町田も、徹底的にヒールになれば、それはそれで存在感が生まれるのだ。
せめて「上等だ、今度は水かけが追いつかないぐらい、大量のタオルを用意してやるぜ」と、ニヤリと笑うぐらいすればよかったのである。
そうではなくて「スポーツマンシップに反する」と泣き言を言うなんて、とてつもなくダサいセンスだ。
ああ、恥ずかしい。みっともない。
もはや町田は天下の恥ずかしクラブ。ダサクラブ。町田のガキどももそろそろ見切るだろう。だってあまりにダサいもの。
今後、他のチームも広島のようにジップロックを開いて水を注ぎ込むのが楽しみである。


2024.09.26

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驚くべき事実に気がついた。
なんとオレが現地でアルビレックス新潟の勝利を見たのは、2022年のJ1昇格試合が最後だったのだ!
つまり約2年間、現地でアルビレックス新潟の勝利を見ていない。たまげるではないか。

わかった、ちゃんと言い直そう。
オレがスタジアムへ行くと、アルビレックス新潟は負ける。
「そういや、去年の川崎アウエー、お父さんが来なかったら勝ったなあ」と息子は糾弾する。
確かに去年オレは観に行けなくて、息子は友だちを誘って等々力スタジアムに行ったのだった。そしてアルビレックス新潟は川崎を見事な逆転勝利で葬り去ったのだった。
「そういやレディースも2試合見て、負けたな」と息子は、さらにオレを糾弾する。
そうだった。男子はもちろんのこと、女子もオレが観に行くと負けるのだった。皇后杯もリーグ戦も、レディースはしっかり負けたのだった。
なんということだろう。ここに至って、ことははっきりした。
アルビレックス新潟が3連敗を喫し、いよいよ残留争いに巻き込まれそうだという事態に陥ったのも、オレのせいだったとは。

真実とはだいたいがこのように仰天するものなのである。
だから今日のアルビレックスが川崎に負けたのも、開始12分のPKで試合が壊れたのも、1-5という屈辱のコテンパンだったのも、選手にやる気が感じられず下を向いていたのも、全部オレのせいだったのである。
右サイドの高木が大好きにトップ下へ行きたくて中に入るばかりに藤原がスペースを埋めるためにつり出されて、ぽっかり空いたスペースを明らかに狙い撃ちされて、慌てたキーパーがポカをやり、慌てたディフェンスがポカをやるという展開。
右サイドのダニーロがいかに有効だったか、そしてボランチの宮本がいかにクレバーでスーパーだったかが、改めて納得できた試合だった。
だからというわけではないが、あんまり悔しくなかった。
これだけミスをすれば、そりゃ負けますよねーという試合。

問題は来月に開催されるルヴァンカップの準決勝である。相手はまたも川崎だ。
ルヴァンカップは千載一遇である。絶対にカップを獲りたい。何よりも決勝の国立でピッチに立つ選手たちに絶叫したい。こんなチャンスは今しかないのだ。
だがしかし、今度もきっと、オレが観に行くとアルビレックス新潟は負けるのである。
ならばチームのために、すべてのサポーターのために、オレは観に行ってはならないのではないか。
いや、観たい。J1昇格ゲーム以来の久しぶりのヒリヒリする試合だ。
どこかでお祓いでもしてから行けばいいのだろうか。


2024.09.25

粉物は体に悪い


昨日は人が移動しなくなったと書いて、今日はその言葉どおりに一日中家でリモートインタビューである。
出かけるのは疲れるが、リモートでも6人のインタビューするとすげえ疲れる。リモートは対面とは違う流れがあるので、それはそれで面倒なのだ。
それはそうと最近とみに感じるのが、メモを取ると腕が疲れることである。当たり前か。バカみたいだな。
だが本当だ。
6人もインタビューすると数千字も手書きするわけだから疲れるのも当たり前という気がするけれど、キーボードが登場する前は誰でも毎日それぐらい手書きしていたことを思うと、やわになったと思う。学校のノートはもちろん、会社でも人はあらゆる場面で文字を手書きしていたから、毎日当たり前のように数千字を書いていたはずだ。
同じくらい書くと今は疲れるというのは、やはりキーボード文化によって筋力に何らかの影響があれやこれやむにゃむにゃ。
もうすぐキーボードさえ打つのも疲れるという時代になって、口述筆記が当たり前になるのだろうか。いやあ、もしかしたら文字自体、なくなっていくのかも。少なくとも日本語は。
というところまで想像が広がると、これでつまらない小説の一本は書けそうな気がする。書かないが。

6人もインタビューしてぐったり疲れたので、今日は早めに切り上げて、お好み焼きを食べに行く。うまい店が駅前にあるのだ。
難点は狭くて落ち着かないのと、料理の出が遅いことである。
今日もテイクアウト用に頼んだお好み焼きが遅くて、つい早くしろと文句を言ってしまった。いかんいかん。お店の人に嫌な思いをさせてはいけないと反省する。
お好み焼きは粉物なので体によくないのだが、粉物だからうまいのも事実で、半年に一回くらい食べると実にうまく感じる。
粉物と言えば地元では、たこ焼き問題が勃発している。古くからやっているたこ焼き屋がこの夏、相次いで閉店したのだ。タコが値上がりしたから、客が来ないから、店主が老いたからとさまざまな推察がネットを飛び交っている。
本当のところはわからないが、問題は残った銀だこがまずいということだ。ヨーカ堂の中にある銀だこで、なぜだか知らないが冷たくてまずいのだそうである。
そんなたこ焼きは食いたくねえな。
もっともたこ焼き自体、オレはほとんど食べないのだが。


2024.09.24

移動しない動物


どうやら人は移動しなくなっているらしい。
国交省の調査でも、コロナの影響もあるとの但し書きつきながら、外出する人の割合は過去最低で、電車に乗る人が減り、20代は70代よりさらに移動しないということがわかっている。
ECの浸透によって対面で買い物する機会が減ったこと、在宅勤務によって通勤が減ったこと、20代はオンラインでの活動が多いことなど、まあ、考えれば当たり前の理由ばかりだ。
確かにコロナ以降、通勤電車に人が戻ったとは言っても、かつての地獄のようなラッシュはもうない。新幹線は混んでいるが、多くがインバウンドさんたちだ。
どうやら人間は移動しない動物と化したらしい。健康寿命的には芳しいことではないので、病気の人が増えるんじゃないかな。
あんまり便利な世の中も考え物である。
と言いつつ、リモートワークの快適さは手放しがたく、昨日、今日と難しい取材のためにうろうろしていると、ぐったりと疲れるのであった。


2024.09.23

感謝を捧げる彼岸


暑さ寒さも彼岸までと昔の人はうまく言ったもので、まさに彼岸を過ぎて季節が変わった。
季節を分けるから秋分の日。
故郷の空へと登っていく魂を思いながら、秋の日を迎える。

「毒島刑事 最後の事件」中山七里・幻冬舎文庫。シリーズ2作目。軽くまとまったミステリーという雰囲気だ。悪くはない。


2024.09.22

極悪同盟


ネフリで話題の「極悪同盟」を観た。
ネフリとはNetflixのことで、本当はネトフリと略すのが公式らしい。そして「極悪同盟」とは、あのダンプ松本を主役とした、1980年代のキチガイじみた全日本女子プロレスを描いた連続ドラマである。
脚本は甘いところがあるものの、役者たちは見事。特にプロレスシーンは演技とは思えず、実にリアルである。
もちろん素人のプロレス演技だから技がちゃんと極まるわけはなくて、そこを指摘するのは野暮というものだ。例の群馬の左巻き承認欲求おじさんは「わざと技にかかっているプロレスのいんちき臭いところがダメだ」とFacebookで叫んでいたが、この人は時代劇を観て本物の刀を使っていないからダメだと糾弾するタイプの人なのだろう。
ダンプ松本を演じたのは、ゆりあんレトリバー。クラッシュギャルズは、唐田えりかと剛力彩芽が演じている。
役者が誰かはわからないが、デビル雅美は実に本人にそっくりだった。
プロレスシーンはの吹き替えは0.1%だったそうで、ほとんどのシーンを役者が演じている。ゆりあんは、この役のために40kg(!)も増量したらしく、その分、演技もプロレスも説得力抜群のダンプ松本になった。
クラッシュギャルズも、唐田と剛力という傷物やらかし女優が、何かを吹っ切ったような演技だ。あたしゃもうこれ以上汚れることはないんだよという振る舞いである。
特にダンプとの髪切りマッチに敗れて丸坊主になった唐田は、カツラでごまかすという演出を断って、自ら志願してバリカンで坊主になったそうで、なかなかの迫力だ。

ダンプ松本の自伝を読んだことがある。実に不幸な出自の女の子で、家庭環境はどん底。
父親がとことんクズなのだ。読んでいて背筋がぞっとするほどのクズっぷりなのである。
「極悪同盟」ではその父親も、そこまでクズには描かれていなかった。また、母親は生死を彷徨うほどの大病を患ったが、そのあたりも描かれていない。このへんはダンプから何らかの申し入れがあったか。
いずれにせよ、救いのないほどの両親のどん底ぶりを描かなかったのはよかったと思う。

当時の全日本女子プロレスを描いた柳澤健「1986年のクラッシュギャルズ」がどこかにあったはずだと本棚をひっくり返したら出てきたので、気になるところだけ再読する。
柳澤健のプロレス本の中では実につまらない一冊だったので、一度読んだだけでそのままになっていた本だ。ざっと読み返して、うーん、まあ、こんなものだったかと閉じる。
一方、同じ著者の「1993年の女子プロレス」は、とてつもなく面白い。クラッシュギャルズとダンプ松本が消えた後の女子プロレスについて膨大なインタビューを元に描いた一冊だ。こっちを再読したかったのに、本棚に見当たらず。これは絶対にブックオフには持って行ってないはずなので、どこかにあると思うのだがなあ。もう一度よく探してみよう。
というかKindleなら800円だから、ダウンロードしてもいいのだが。

クラッシュギャルズが消えて女子プロレスブームは一気に沈静化し、冬の時代を迎える。
そこを孤軍奮闘で支えたのがブル中野だ。
やがて若手の中から豊田真奈美と井上京子という天才が現れ、アジャコングという突然変異も出現し、そして北斗晶という怪物が誕生することによって、女子プロレスは再び活況を迎える。そのきっかけの一つが、ユニバーサルプロレスという男子の団体にアジャコングたちがゲスト出演したことだったというエピソードは、実に微笑ましくて、嬉しくなる。
男子のリングで試合をしたアジャは、自分のスリーカウントに合わせて客席の男子が「ウーッ、アジャ、アジャ、アジャ」と叫ぶのがおかしくて、笑いを堪えながら試合をしていたそうだ。
この試合を含め、この頃の女子プロレスをオレはよく見に行っていて、豊田真奈美と井上京子が大好きだった。ゾンビと呼ばれた豊田真奈美の驚異の受け身に戦慄し、とことん明るく突き抜けるようなプロレスを見せてくれる井上京子にはしびれっぱなしだった。
後楽園ホールでこの二人がタッグを組んだのを現場で観たが(対戦相手は忘れた)、二人が技を決めながら腰を振って一緒にダンスをするなど、とにかくカラッとした明るいプロレスは最高だった。

全日本女子プロレスが異常な団体だったと言われるのは、女の子同士の人間関係をむき出しのままリングに持ち込んだところである。妬みや憧れといった複雑な感情がそのま試合に表れていた。
もう一点、異常だったのが、ガチの押さえ込みルールである。
全日本女子の前座の試合では、リングアナウンサーの「5分経過」みたいなコールを合図に、派手な跳び技や見せ技は封じられ、ひたすらフォールを狙う闘いへと移行した。
例えばコブラツイストでギブアップするような試合ではなくて、ボディスラムで叩きつけてフォールし、それをはね返して逆にボディスラムで叩きつけるといった展開である。これをガチでやるわけだ。
当然試合の結末は決められていない。シンプルに強い方が勝つというわけである。
こういう試合を1年間に200以上もやっていたので全日本女子の選手は異常に鍛えられ、アマレスの大会にぶっつけ本番で出場してもあっさり勝ってしまうほど、強かったわけだ。
豊田真奈美はドロップキック一発で相手を15分間も失神させてしまったことがあるが、それほどのとんでもない試合を常にしていたわけだ。
もちろんセミファイナル、メインイベントあたりになると試合の流れは決まっていて、勝敗も決められている。「極悪同盟」ではそのあたりもリアルに描かれていて興味深かった。
日頃から先輩にいじめられている若手が試合で興奮して、つい本気で先輩をイスで殴ってボコってしまい、試合後の宿舎で先輩に「さっきはすいませんでした」と謝っているシーンなど、実に青臭くて嬉しくなる。
クラッシュギャルズの時代の試合は、試合時間の長さとフィニッシュ技、勝敗だけが決められていて、あとは選手とレフェリーのアドリブだったそうだ。
だが、アジャコングと北斗晶の時代には、試合の流れも細かく決められていたという。それを指して柳澤健は「だからどことなくデジタルな匂いがする」と評している。

当時の全日本女子の試合をYouTubeで観ると、とてつもなく面白くて時間を忘れる。
豊田真奈美と井上京子の60分フルタイムのシングルマッチなど、確か当時の“男子も含めた欧米の全試合”の中でベストマッチとして表彰されたほどだ。
まったく考えれば考えるほど異常だったのが全日本女子プロレスで、実にワクワクしてくる。
そして異常だった選手たちが口を揃えて「クレイジーだった」と言うのが、経営者の松永四兄弟。どれだけクレイジーだったか、その話はまたの機会に。

それにしてもネフリ。
ほとんど観ることはないので解約したいのだが、どうやら加入しているケーブルテレビでパッケージとなっているらしく、解約できない仕組みのようだ。こういうのは独禁法とかに抵触しないのかねえ。
もったいなくて仕方ない。


2024.09.21

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負けたが、なぜかあまり悔しくない。
今日の対戦相手はヴィッセル神戸。言うまでもなく去年のJ1優勝チームである。文句なしのビッグクラブだ。
三木谷マネーをふんだんに使い、あの山口蛍が春からずっとベンチ外なくらい、選手層が厚い。
大迫、武藤、宮代の3トップって、どこのチートだよというくらいの豪華さである。
戦術と練度、パスワークにポゼッションでは明らかにアルビレックスが上回っていた。だが、どんなに我が軍がボーを握っていても、大迫から武藤のパス一本で点を取ってしまうのである。
いくらチーム戦術で上回っていても、選手個々の力がまったく違う。これだけ地力の差を見せつけられると、負けても、まあ、そうですよねえ、としか思えない。
むしろ一時は2-1と逆転して神戸を追い詰めていたことに、そして自分たちのスタイルを貫き通したことに、よくやったと拍手を送りたくなる。
それに神戸は今3位だ。広島、町田の上位2チームには絶対優勝させたくない新潟サポとしては、3位の神戸に何とか逆転優勝してもらいたいと思っているので、その意味でも犬死にの負けとは思わない。
もっとも息子は「神戸の優勝を願う時代が来るとはなあ」と溜息であるが。
ポゼッションでは圧倒したものの、個の力でねじ伏せられた。そんなゲームだった。
そりゃまあ、負けるよね、と。

それにしても交代はまずかった。先発の小野、谷口、高木の流動性が実に見事だったので、そこに交代で入った奥村がまったく絡めず、フワフワしていたのも当然だった。さらに入った長谷川がまったく効かなくて、仲間からもボールが出なくなった。
決勝弾につながるボールロストは、橋本が長谷川を信用せずに蹴った無理目のシュートが原因だったから、交代策が裏目に出たのは間違いない。
しかし、テンプレートの交代で、しかも選手を入れるたびに強度が落ちていくってどういうことなんだ。
しかもまたも後半ロスタイムの失点でゲームを落とした。今季、何度目だ。
ロスタイムに失点しないといけないルールでもあるのか。
うー、だんだん腹が立ってきた。
この先、神戸だ、鹿島だ、浦和だと、苦手チームが続く。このままでは再び降格圏に巻き込まれてしまう。だから今日は最低でも引き分けなくてはならなかったのに、ロスタイムで負けだ。
くっそう、やっぱり悔しくなってきた。


2024.09.20

名物はパンチ


久しぶりに山田うどんに行った。言うまでもなく埼玉のソウルフードである。
一緒に行ったヨメと息子は初の山田うどんであった。
とにかく安い。安くてうまい。息子は「学食より安い」と感激である。
山田うどんと言っても実質は定食屋。オレは野菜炒め定食を食べたが、普通にうまかった。
この山田うどんと餃子の満州があれば、充実の外食が楽しめることは間違いない。どちらもしっかり飲めるし。
どちらか片方だけでも近所にできないかなと、駅前再開発で店を失った外食難民のオレたちは切望するのであった。


2024.09.20

以上、官邸からお送りしました


本日は首相官邸に呼ばれた。
次の総裁を黒子としてぜひ支えてくれないかと頼まれたのだ。嘘です。でも首相官邸に呼ばれたのは本当です。
さすがに警備は固く、ガードは厳しい。入口には空港と同じく金属探知機があって、オレが通過するときには反応していた。オレは刃物を隠し持っていると疑われたらしい。
まあ、そんなことはどうでもいいのだが、何しろ疲れた。暑さのせいだ。
9月も下旬だというのに信じられない暑さで、しかも永田町から山王のあたりは何も隠れる場所がなく、スタバやタリーズの路面店があるわけでなく、カンカン照りの坂道を徘徊しなくてはならないのである。

そんな過酷な状況だというのに、鑑定前には活動家のみなさん数人が集まり、ギターを弾きながら「辺野古がどうした、基地がこうした」という歌を歌っていた。正真正銘のお花畑だと思う。
中国が「琉球研究センター」の設立に動いていると香港メディアが報じたばかりだというのに、お前たちは沖縄が中国に取られてもいいと思っているのか。
大量の中国人が日本で爆買いして「経済力では叶わない」と思わせ、ホテルのバイキングでは大声で喋り散らかして食い散らかして「声のデカさとマナーの悪さでは叶わない」と思わせ、小学生を指して「凶悪さでは叶わない」と思わせ、とにかく日本人は叶わないと刷り込んだうえで沖縄を攻め立て、「武力では叶わない」と諦めさせる作戦ではないかと、オレは半分本気でそう思っているのだが。

「作家刑事毒島」中山七里・幻冬舎文庫。
これまた人気作家なのにほとんど読んでなかったシリーズである。毒舌の刑事が主人公のシリーズだ。だが面白いのはそこではなくて、出版界の裏側を意地悪く描写しているところにある。文学賞の下読みの苦労とか、テレビドラマ用に原作をとことん改ざんしてしまったプロデューサーとか。読んでいてとてもおもしろい。それにしても中山七里は超人的な生産性でたまげる。オレももっと読まないと。


2024.09.19

闘え、男たちよ


近年、首都圏の男たちをパニックに陥れている現象がある。トイレの個室問題である。
確かに去年あたりから、駅の個室が塞がっていることが多いなあとオレも感じていた。オレは外で個室を使うことがほとんどないので、だからといって困ることはなかったが。
気がつけばこれは駅だけの現象ではなく、デパートなどの商業施設でも同様だった。
まあ、オレの曖昧とした感覚のことだろうと思っていたのだが、しかし、週刊新潮もこの問題を指摘しているから、間違いではなかったらしい。
週刊新潮によれば特に酷いのが渋谷周辺らしく、駅はもちろんのこと、あらゆる商業施設の男性用個室トイレが満室なのだという。デパート、ホテル、家電屋、雑貨屋、書店などなど。
どうしてこのようなことになってしまったかについて、週刊新潮は断定はしないものの、インバウンドさんたちのせいではないかとほのめかしている。

なるほど、インバウンドさんたちだったか。
どうやら外人たちが休憩所代わりに個室トイレを占拠し、スマホをいじったりコーヒーを飲んだりして過ごしているらしい。それで個室が塞がってしまっているのである。
実に困ったことだ。
これではいきなり催してしまった男たちはどうすればいいというのだろうか。重大なインシデントが考えられる。
まったくインバウンドさんたちには困ったものである。

昨年、池袋のJR改札口で目撃したのが、改札窓口に駅員に突撃した10代茶髪女子。
何ごとかと思って目をやったら、茶髪女子は駅員に「トイレが我慢できないけど、行列していて間に合いそうにないから、事務室のと入りを貸して」とねじ込んでいるのだった。
その後、駅員はトイレを貸してやったのだろうか。
規則ではダメに決まっているが、女子にねじ込まれたら断り切れないような気がする。
もちろん同じことをおっさんがやったら、たちどころにつまみ出されるだろう。
トイレ個室問題は、かなり深刻である。

「林稜平のサッカー観戦術」林稜平・平凡社新書。元Jリーガーで元東大サッカー部監督で現解説者で、戦術オタクのご存知林稜平のサッカーガイド。まあ、こんなものだろう。今オレが最も知りたいのは、「背中で消す」という意味である。相手を背中で消しながらコースを見つけてキラーパスを出せるのは田中達也だけと言われているが、背中で消すとは一体どういうことなのだ。教えてくれ、林稜平。

「清張の迷宮」文藝春秋・松本清張。有栖川有栖と北村薫が選んだ、松本清張の短編集。松本清張なんて久しぶりに読んだが、やっぱりうまいものだ。特に地の文をつらつらと書き連ねて、グイグイと人を不幸に追い込んでいくストーリーテリングは実に見事だ。


2024.09.18

○×○△△××△○×△××○××○△△△○××○△◯◯△○×39


本日は静岡に行ってから豊橋である。もちろん日帰りだ。
別によくあることだからどうってことはない。どうってことがあるのは、こっちだ、アルビレックスだ。
なんと今日の夜はアルビレックスの試合がある。想定外の事態である。
もちろん試合のスケジュールはシーズン前に発表されるから、仕事の予定はすべて試合に被らないように調整している。
あ、その日は大切な予定があるので仕事は請けられねえです、旦那様。
誰かほかの適当なライターにでもぶん投げてくだせえ、旦那様。
こうしてオレは仕事ではなくてアルビレックスカレンダーに沿った一年を送っているわけだ。

それなのになぜ今日に限って仕事と試合がかぶってしまったかというと台風10号のせいである。
こないだ日本にやってきたあの大型台風のおかげで交通は寸断、スタジアムは水浸し、名古屋は田舎ものということになり、当初予定されていた試合が今日に延期されてしまったのである。
さすがに前もって予定していた仕事をぶっちぎるわけにはいかない。オレは弱い立場の下請けライターなのだ。
そこで泣く泣く試合を諦めたという次第である。
もちろんある企てもあった。
延長された試合の相手は名古屋である。名古屋グランパス。通称グラパチ。そして今日のオレは豊橋。
おお、同じ愛知県じゃけえ。どっちも田舎じゃけえ。
電車にして30分程度の距離であるから仕事が終わって名古屋のスタジアムに向かえばキックオフには十分間に合うではないか。こりゃあ天の配剤だなあ。

だが、行かなくてよかった。そんなことをしていたら時間とカネの大いなる無駄遣いだった。
帰りの新幹線で試合をチェックしたら前半で0-2じゃないか。
おい、どういうことだ、と息子をLINEで難詰する。息子は「とにかく体が重くて動きが悪く、ミスの連発」という回答だった。
後半の20分になんとか家に帰り着いて試合を見る。なるほど、まったく息子の言うとおりだ。
パスの出しどころと受けどころを完全に塞がれた。名古屋が徹底してプレスにくる。それを回避しようとしてパスが乱れ、ボールをロストし、追いかけて疲労させられるという展開。
こりゃあ、名古屋が一枚上だぜ。完全に力負けだ。
それにしても流れを変えられない無策ぶりはなんなのだ。ハーフタイムで選手交代するどころか、負けているというのに名古屋の交代の方が先という有り様。
挙げ句に名古屋は交代枠を使い果たしたというのに、こちらは余らせてしまった。
途中でギアを入れ替えることのできないチームだ。これは一番の弱点だろう。
監督が流れを変えられないなら選手がなんとかするかと思えば、空気を読まずに仕掛けられるダニーロか欠場であることを筆頭に、流れを変えられる選手がまったくいない。
こうなったらもうお手上げだ。力負け。去年の鹿島戦のような力負け。
こりゃあ、ルヴァンにシフトするために流した試合だったのかも、とさえ思ってしまったぜ。
こんなゲームを見せられ、しかもその後にホテルに一人で泊まってやけ酒なんて、あまりに酷すぎる。無理してスタジアムに行かなくて正解だった。
オレは家で風呂に入り、呑気にニュースを見ながらビールを飲んで試合のことを忘れるのだった。


2024.09.17

いまこそ尊皇攘夷を


本日は名古屋に日帰りである。別に珍しいことではない。
明日は静岡に日帰りである。ならば名古屋に泊まってそのまま静岡へというのが常識的な行程になろうが、17時に仕事が終わって品川から新幹線に乗って名古屋の飲み会に参加し、21時に名古屋から品川へ帰ってくるということが普通に行われている環境だから、名古屋なんかに泊まるほうが面倒だというので当然のように日帰りである。
長年それに付き合ってきたからオレも慣れたもんだ。当然のように日帰りである。

慣れないのは、外人である。
今日の新幹線は、11時発という遅い時間なのに満員。しかもやたらと外人が乗っていた。オレの席の隣も外人のおばちゃん。
おばちゃんは11時半になったらごそごそと駅弁の包みを広げ、器用に箸を使って弁当を食べ始めた。
それを見てオレも、幕の内弁当を広げた。
この駅弁もびっくりしたことの一つで、いや、今さらではあるのだが、仰天の価格なのだ。
幕の内が1600円。ちょっと前まで1200円だったのに、一気にインバウンド価格だ。
オレは久しぶりだからと奮発して幕の内を食べたが、今後はしばらくコンビニのおにぎりを持ち込むことにしよう。
気軽に駅弁も食えない世の中になった。

外人と言えば、先日は品川で外人カップルに「上野湘南ラインはどこだ」と尋ねられた。
一緒にいたカメラマンのヨシダ氏は「そもそもそんな電車があるんですか」と首をひねるが、もちろんあるのである。そんなことも知らないなんて、まあ、町田の田舎者だから仕方ない。
とはいえ、上野湘南ラインに普段から乗っている日本人なんて少数派だろうから、オレもよく知らない。聞く外人のほうが間違っている。そもそも駅員に聞け。
面倒くさくなって、とにかくまっすぐ行って右の改札を入れという意味で、ライトライトと答えてやったのだが、外人カップルは「こりゃダメだ」という顔をして立ち去ったのだった。
まったく日本には外人が多すぎる。


2024.09.16

秋でなくても読書はせねばならなぬ。ましてや秋ならばなおのこと


サッカーは観るくせに本は読まないのは、よろしくないな。
いや、ぼちぼち読んではいるんです。読んではいるけど、ここに書くのが面倒なだけなんです。昔読んだ本を何度も読み返しているし。先日も生涯何度目だよというぐらい、「大誘拐」を読み返したし。
無人島に漂流するとしたら、おれは「大誘拐」1冊があればいいような気がしている。
「探花」今野敏・新潮文庫。
竜崎シリーズ。今野敏はあまり好きな作家ではないけれど、このシリーズだけは読んでいる。9作目だ。あれっと思ったのだけれど、今回はいつものキレがほとんどないな。このシリーズの魅力は、正論を振りかざして周囲と軋轢を起こしながら暴走する主人公のキャラが魅力なのだが、それが欠けるとなると、一気につまらなくなる。プロットが特に面白いわけでもないし。
「満願」米澤穂信・新潮文庫。
この人気作家も、あまり好きではないのでほとんど読んでいない。とはいえ、この代表作ぐらいは読んでおこうかと思った。と思って買ったはいいけれど手を出さずに机の上に積んで置いたら、なぜか娘も同じ本を買ってきたので、なんというシンクロニシティかと思って読むことにした。上手い作家だなあ。


2024.09.15

日本の闇


兵庫県の知事が、なんでこんな状態になっても辞めないかというと、港湾利権がらみだという噂がある。
港湾利権! 日本で一番ヤバい利権ではないか。ちょっとでも手を突っ込むと、すぐに何人も行方不明になるらしい。恐ろしいではないか。
知事はこの利権の構造を正常にするために手を出した。ここで辞めて一般人に戻るとすぐに消される可能性があるらしい。だから日本中が注目している今の状態が望ましいのだそうだ。
聞けばこの知事は、運転手にも絶対に自宅を教えないのだとか。
公約の達成率は高く、有能であることは間違いないようだ。
というような話が伝わってきて、ちょっと風向きが変わってきたらしい。
なかなか興味深い展開である。


2024.09.14

○×○△△××△○×△××○××○△△△○××○△◯◯△○39


しまったあああ! 忘れたあああ!
車の中で絶叫したオレは、慌ててドアを開けて飛び出した。幸い、まだ出発していない。
オレはダッシュで家の中へ戻り、そしてパソコンの前に座ったのだった。
今日は等々力でのアウェー川崎戦のチケット発売日。10時開始ということでちゃんとGoogleカレンダーにも書いておいた。それなのにあっさりと忘れてしまったのである。
信じられない間抜けぶりだ。開いた口が塞がらない。
2階の仕事部屋へ駆け上がり、パソコンの前に座ったオレは、大慌てでJリーグチケットのサイトにアクセスし、そして絶望するのである。狙っていたアウェー席1層が売り切れてしまった。やはり遅かったか。
新潟サポは関東にも大量に住んでいる。加えて新潟からもクレイジーなサポが大量に上京する。
関東アウェーの席はいつも争奪戦なのだ。加えて等々力スタジアムはボロくて狭い。
狙った席をゲットするには10時の発売直前にサイトにアクセスし、何度もリロードしながら発売を待たねばならない。それをすっかり忘れていたから、望んだ席など、取れるわけがないのだ。
絶望したオレは、頭を切り替えて2階席狙いにする。こちらも8割方埋まっているが、なんとか続きの3席を買うことができた。
2層? いいじゃないか、試合全体がよく見える。アルビのポゼショナルは広い画角で見た方が、ずっと魅力的だぜ。
オレはそう自分に言い聞かせ、車の中で待っている息子の元へと戻って、すまねえ、2層で許せと土下座したのだった。

そんな土曜日ではあったが、夜の湘南戦は完璧だった。
ここのところどんどんサッカーが上手くなっているではないか、我が軍の選手たちは。ポゼショナルにますます磨きがかかって、湘南のサポが「新潟強い」「こりゃあ、町田にも勝つわけだ」と驚いている。
我が軍のポゼショナルに吊られてしまったか、湘南の選手たちも真似しようとしてすぐにパスミスしちゃうのがおかしかった。なんちゃってポゼショナル。

それにしても試合前のアルビレックスは15位だったのに、試合が終わったら10位と一気にトップハーフだ。もし来週の名古屋戦にも勝ったら6位もあり得る。
それでいて降格圏の磐田とは勝ち点8しか差がないので、名古屋戦、神戸戦と連敗したら一気に降格圏内に飲み込まれてしまう。な、なんと恐ろしいリーグなのだ、Jリーグは。
いうまでもなく神戸は強豪だから、ここは名古屋相手に勝利を確実に取りに行かなくてはならない。それで神戸とは0-0なら上出来だ。
つまり今日の湘南に負けたらヤバいことになっていて、次の名古屋に負けてもヤバいことになるわけだから、この先もずっと気は抜けないのであった。


2024.09.13

新田でサシ飲み


武蔵新田というところへ行った。「むさししんでん」ではない。「むさしにった」と読む。
新田とは江戸期に新しく開墾された田圃を指すから、武蔵野、つまり東京の新しい田圃の辺りということになる。なるほど、田舎くせえ町だぜ。
だが「しんでん」ではなく「にった」である。
調べてみたら新田なんとか氏関係のお寺だかがあって、その関わりで「にった」と読むようだ。
ちなみにこの寺には新田なんとか氏の呪いがかかるという噂があり、一部が立ち入り禁止の禁忌エリアとなっている。うむむ、物騒な町だぜ。

新田と言えば宮部みゆきの初期の短編「砂村新田」(「堪忍箱」収容)が印象深い。時代小説だ。
砂村新田にある奉公先まで歩いて通っていた13歳の娘は、日照りの暑い日、埃っぽい道端で男に声をかけられる。ヤクザ者だ。
男は娘に向かって、お母さんに生き写しだ、お母さんは達者かと問うて、返事も待たずに立ち去ってしまう。
そのことを母に告げると、ヤクザ者は昔の母親の恋人だったことを知る。娘は、母親にも身が焦れるような恋をした娘時代があったのだと知り、ヤクザ者の「達者か」という言葉を思い出して、母親を大切にしようと思う。
ラストシーンが切ない、心にじんわりと染み入るようなよい小説だ。
砂村新田は今の江東区南砂のあたりらしい。スイカやキュウリなどが採れたそうだ。また、地の果てである。
そんな情緒たっぷりの砂村新田の小説とはまったく関係なく、武蔵新田は単なる大田区の下町なのだった。

武蔵新田の駅前にある居酒屋に、イイムラくんと2人で入る。5時前でまだ日が残るが、なにしろ死にそうな熱気で、ビールでも飲まなきゃやってられねえよ、オレたちは今週も一週間生き延びたぜ、という気分だった。
以前この近くに仕事で来たときに教えてもらった居酒屋がここだ。昭和の居酒屋そのもので、今では実に貴重である。
5時前だというのに先客が一人。これがおばちゃんで、豪快にビールをあおっている。明るいうちから駅前の居酒屋でおばちゃんがビールをあおるのが武蔵新田だ。砂村新田の情緒のカケラもない。
昭和の居酒屋はなかなかよかった。特に料理が、どれを食べても旨かった。板前がちゃんと作っているのだろう。
ビールをサワーに切り替え、この異常な天候を呪いながら、イイムラくんと酒を飲む。
外で人と飲むなんて実に2ヵ月ぶりだ。やっばり楽しいなあ。いや、待てよ、ここから帰るには1時間半ぐらいかかるんじゃないか、ひょっとして。
その事実にオレとイイムラくんは途端に冷める。これから延々と電車に乗って帰るのかよ。
暑さにやられてぐったり疲れた体にアルコールが追い打ちをかけ、もはや沈没寸前だというのに1時間以上も電車に乗るのかよ。しかも座れなかったら、地獄じゃないか。
うーん、やっぱり外で飲むのは大変だ。ましてや武蔵新田なんかで飲んだら帰りは命がけだ。
結局1時間ほどで切り上げ、オレたちは電車に乗って帰ることにする。
冷静に考えれば別に武蔵新田が悪いのではなくて、年を取って酔っ払ったらまともに帰るのも面倒になった自分自身のせいであって、まあ、それでも電車には座れたからよしとするか。
そして案の定すっかり寝込んでしまい、目が覚めたら乗換駅で慌てて降りたという次第。


2024.09.12

残暑お見舞い申し上げます


9月も中旬だというのに35℃とは、一体どういうことなのだ。異常ではないか。いや、とっくに異常なのか。
問題はこの先も異常が更新され、実は2024年は今よりずっと涼しかったなどと未来人に言われるかもしれないということだ。
現在、日本人は冬に死ぬ。室内が低いことで亡くなるケースも死因の1割だそうだ。人は、寒いから死ぬのだ。
ところが100年ほど前は、月別では8月の死者数が最も多かった。理由は食中毒だ。
確かに冷蔵庫のなかった時代、食事は命がけだったろう。実は冷蔵庫は多くの日本人の命を救った英雄なのかもしれない。
そして令和のいま、再び日本人は夏に死ぬようになった。言うまでもなく熱中症である。
気候変動の研究によれば、日本では今後、暑い季節の死亡率が増加し、寒い季節の死亡率は減少することがわかったそうだ。
寒いと人は死ぬが、暑くても人は死ぬわけである。
冷蔵庫が救世主だったように、今ではエアコンが人々の命を救うわけだ。

そんなことを考えながら、今日は炎天下を日比谷まで向かう。
炎天下っていっても、都心は地下鉄を降りれば地下街伝いに目的地まで辿り着けるので声涙の危険を感じることはない。
ヤバいのは地元だ。オレんちから駅までの徒歩17分が地獄なのだ。
日笠様に守られながら歩を進めるも、ぐったりするほど消耗してしまう。
しかもこの暑さはまだまだ続き、オレもまだまだ這いずり回って稼がねばならない。もはや死闘である。オレと暑さとの。
闘って勝てるわけではないが。


2024.09.11

次は50年へ


毎年この季節になると大手鉄道会社の仕事が始まる。ありがたいことに今年もいただくことができた。
ここの仕事はもうずいぶんと長い。振り返ってみれば、最初は1999年。つまり世紀またぎの仕事だ。
計算するともう25年も続けていることになる。まったくありがたい話である。
25年ということは、オレの原稿を読んで入社した人がぼちぼち50代になろうかということになる。部長だ。部長じゃないか。
そんなことを考えながら、オフィスをぐるっと見回してみる。
ここで働いている人の9割(適当)が、つまりはオレの書いた原稿を読んで入社したしたわけか。
オレの原稿がその決断の背中を押したなんていう思い上がりはないけれど、それでも少しは関わったのではないかと思うと、末恐ろしくなる。
人材というのは会社の一番の資源だから、採用に関わるということは、大袈裟に言えば会社の生命に関わっていることにもなろう。そう思うと、間抜けな文章しか書けないポンコツライターとして、なんだかちょっと申し訳ない。

昔、あの日航ジャンボ機が御巣鷹山に墜落した大事故の時、取引先の広告代理店の社長が朝礼で「この事故を見ると、我々は人の命に関わる仕事じゃなくてよかったと思う」と堂々と述べた。
あまりに不謹慎な発言に社員一同ずっこけたのだが、いかにもこういうことを言いそうな人物だったので、オレはさもありなんと思った。
それに広告の仕事って、人の命に直接関わることはないかもしれないけど、会社の生命を左右しかねない仕事であることは確かだろう。そんな自覚もないのね、この社長は、と呆れたものだった。


2024.09.10

さらば、虎ハンター


初代タイガーマスクのデビュー戦は、試合内容こそ衝撃的だったものの、間に合わせのコスチュームは実にチープだった。
ビニールの安っぽいマスクを被らされたタイガーマスクは、対戦相手のダイナマイト・キッドに向かって試合中、「こんな情けない格好させられちゃったよ」と愚痴をこぼし、ダイナマイト・キッドは「いくら仕事とは言え、かわいそうに」と同情したそうだ。
リング上では激しく闘っても、仕事を離れれば2人は大の仲良しだったのである。
だから日本でのデビュー戦も、キッドが「オレたちのいつもの試合を見せれば成功間違いなしだぜ」とタイガーマスクを励ましていた。

同じようにタイガーマスクと仲良しだったのが、小林邦昭。
メキシコでくすぶってたところ、逆輸入のトラハンターという役どころを与えられて一気にブレークした。赤いパンタロンは当時人気だったベニー・ユキーデを真似たもので、小林邦昭のなかなかのアイデアである。
タイガーマスクは小林邦昭の極悪非道の攻めをきっちり受けてみせた。おかげで小林邦昭はヒールとしての立場を確立。
もちろん2人ともリングを降りれば非常に仲が良くて、後年、小林邦昭は「タイガーマスクのおかげで名前が売れた」と感謝していた。

空手の一派との抗争を繰り広げたのは、どうやら半分仕込み、半分はガチだったらしい。
発端は、空手の若手が控え室のドアをしっかり閉めなかったことに「礼儀がなってない」と小林邦昭が張り手をかましたことにある。これはガチ。だがそれを軍団同士の抗争に仕立て上げようとしたのは、仕込み。
小林と齋藤といったお互いのボスはプロレスであることをわかっていたが、それを知らせてもらえなかった若手は本気の抗争だと信じたようだ。あの絶妙の緊張感は、そうしたことから生まれたのかもしれない。

小林邦昭は大食漢でも知られ、新幹線の食堂車のメニューを完食したり、旅館ではご飯をおひつでお替わりしたりといった伝説が残っている。懐かしい話だ。
昭和のプロレスラーがまた逝ってしまって、寂しい限りである。


2024.09.09

事件は現場で起きている


昼から赤羽に行った。
飲みに行ったのではない。仕事だ。
仕事で昼間っから赤羽に行くなんて、10数年ぶりではないか。
昼下がりの午後一時であっても街全体に飲み屋の匂いが漂っているのが、赤羽である。
うーん、赤羽、いいですねえ。
そういうと、取材先のエライ人は「みんなそういうんですが、私はまったく酒を飲まないので」と肩をすくめる。
おや、なんてもったいない。
「皆さん、もったいないっていうんです」とエライ人はさらに肩をすくめるのであった。
インタビューの合間には、様々な赤羽ネタが出てくる。仰天のエピソードばかりだ。
特に使用済みの大人のおむつが職場に落ちていたという話には全員のけぞる。
「持ち上げたら重かったですわ」と苦笑するエライ人。
さすが赤羽ですねえと、全員納得であった。


2024.09.08

5+0vs0+2=準決勝進出


二人目のキッカーとして黄色いユニフォームのランゲラックが仁王立ちしたとき、スタジアムがどよめいた。
SPOOXで試合を見ていた息子とオレも「おおっ、マジかよ」「えーっ、ウソだろ」と絶叫する。

ルヴァンカップの広島対名古屋。延長後半に、それはそれは見事なゴラッソによるオウンゴールで奇跡的に名古屋が追いつく。広島の田舎ヤクザには絶対に勝たせたくない息子とオレは、名古屋の驚異的な同点劇に大コーフンである。
オウンゴールを決めたのは広島の越道。ケガをした佐々木の代わりに投入され、このまま10分間塩漬けにして試合を終わらせるクローザーとしての役割を担っていたというのに、ファーストプレーでまさかのミドルシュートを自軍ゴールに決めてしまったのだ。
試合後、越道は号泣だったそうである。
おかげで名古屋は土壇場で息を吹き返し、そして臨んだPK戦で名古屋のキーパー、ランゲラックが2人のキッカーとしてマーカーにボールをセットしたという次第である。

もちろんPKをキーパーが蹴ってはいけないというルールはない。
それに冷静に考えれば、疲労度は120分間走り回った仲間とは比較にならないほどであり、メンタルもまったく問題ない。むしろキーパーがPKを蹴ることは理にかなっているとも言える。
それでもめったにない光景である。ランゲラックが自ら志願してPKを蹴ることになったそうだ。
ランゲラックは、このPKを見事に決めてみせる。実に素晴らしい軌道の完璧なPKだ。こないだのワールドカップのPK戦でへなちょこキックを放った三笘に爪の垢を煎じて飲ませたくなるほどのキックだった。
ランゲラックは相手のPKも2本止めてみせて、まさに千両役者。いいものを見せてもらった。

と、よそんちのキーパーを眺めて上からのコメントを言えるのも、どうにかこうにか、アルビレックスが準決勝進出を決めることができたからである。
いやあ、薄氷だった。
前半で2点を先行されたときはキーパー阿部の目は泳ぎ、町田サポも「ひょっとしたらいけるんじゃね」とどよめき始めた。いやーなムードだった。
確かに1stLegは5-0で勝った。常識的に考えればこれをひっくり返されることはない。
だが7月の天皇杯ではJ2長崎に1-6で負けているチームである。あのときキーパーとして信じられないようなミスを連発したのも阿部だったから、目が泳ぐもさもありなんだ。
試合後のコメントを読むと阿部は「最悪のこともあり得るかも考えた」とのことだったから、やっぱりメンタルは相当ヤバかったのだろう。だから後半によく立て直し、0-2の敗戦でとどめたことに安堵した。
町田は相当アルビレックスを研究してきたようだ。連敗しないのはさすがである。
これでアルビレックス新潟は9年ぶりのベストフォー。準決勝進出だ。こんな紙のメンタルで大丈夫かと不安であるが、千載一遇の大舞台なのだから一発ぶちかまして欲しいものである。

などとイキがってカレンダーを見たら、準決勝の川崎戦、なんとオレは大阪じゃないか。しまったああ。
ルヴァンカップの日程が決まっていない段階で仕事を入れちゃったからなあ。とほほ。


2024.09.07

残暑厳しき折


日傘は偉大だ。
ああ、それなのに、今日は偉大な日傘様を忘れて出かけてしまった。
現地集合の客先にも言われてしまった。「あれ、日傘はどうしたんですか」と。
どうやらすっかり日傘おじさんと認識されているらしい。
確かにオレも最初は小馬鹿にしていた。男のくせに日傘なんか差せるか、と。
ところがものは試しとAmazonで定番のメンズ日傘を買い(晴雨兼用だから日傘はダメでも雨に使えるじゃんね)、一度使ってみたところ、これがあまりの快適さにたちまち虜になってしまった。
当初は確かにオレもイノベーターだった。
周囲の視線、特におばはんたちの奇異の視線を浴びつつも、たまーにすれ違う日傘おじさんとは、おお、ご同輩とばかりにちらっと目配せし合っていた。
ところがこの夏の間に日傘族は精力を増強し、もはや地元の駅前でも日傘おじさんは珍しくなくなった。
「こないだはジャージの男子高校生が差していましたよ」と現地集合の客も言うように、若い世代にも確実に浸透しているらしい。
これはひょっとして、高齢者から若い世代へとトレンドが広がっていった、マーケティング市場でも希有な例ではないか。そのイノベーターであることをオレは誇りに思うのだった。
だが、誇りなんかで陽差しが遮られるわけもなく、オレは厳しい残暑の光を浴びながら、命の次に大切な日傘を忘れてきたことを呪うのだった。


2024.09.06

おーにっぽーにっぽーにっぽーにっぽーへいへいへいへいへいへい


昨日はワールドカップ最終予選の中国戦だったわけだが、あまりに中国が弱すぎてシラけたな。
前半だけで見るのをやめてしまったよ。
それ以上に苦痛だったのが、例の念仏チャント。
おー、にっぽー、にっぽー、にっぽー、ってやつ。
あれを延々と何十分も聞かせられるとはどういう地獄だ。
テレビでさえうんざりして前半で逃げだしてしまうのだから、現地はさぞ悲惨なことになっているのだろう。
あのチャントがある限り、スタジアムで代表を見たいとはまったく思わないなあ。
今テレビと書いたが、実際はDAZNで見た。
なにしろテレビの音声が酷い。松木や槇野がうるせえのはもちろんのこと、客が盛り上がってるだの、伊東純也がよく帰ってきただの、目の前のゲームの解説なんてしないでオレたちすげえよなだって史上最強だものの自画自賛オンパレード。
戦術の解説もない。目まいがするほど酷い中継で、とっととDAZNに切り替えてしまった。
代表人気がなくて、地上波ではホームしか中継しないそうだが、こんな中継では誰も見なくなって当然。
サッカーに限らず、つくづくテレビって終わってるなあと思う。


2024.09.05



晴山某というサッカー選手がいる。
2001年生まれというから息子と同い年、つまり23歳だ。若いというのは素晴らしいことである。
出身は新潟で、あの帝京長岡高校で活躍。全国大会ではハットトリックを決めるなどの活躍で優秀選手にも選ばれた。小柄だがドリブルの上手な技巧派の選手だ。当然Jリーグから誘いの声がかかり、本人もプロを志した。
新潟の選手だから当然アルビレックス新潟に入団するべ。
世間はそう思ったかもしれないが、実は帝京長岡とアルビレックスには因縁がある。

かつて同校出身の小塚という選手がアルビレックスに入ったものの、チーム戦術とマッチせず、たいした活躍もできず半ば干されてしまった。怒ったのは帝京長岡側で、逸材になんていうことをしてくれたのだと、それ以降、アルビレックスに対して扉を固く閉ざしてしまった。
さらに悪いことに、アルビレックス新潟の主催試合にもかかわらず、帝京長岡サッカー部の高校生たちがスタジアムに大挙して押しかけ、堂々と相手チームを応援し、アルビレックス新潟の選手にはヤジを飛ばすという暴挙に出た。これでアルビレックス側も堅くなり、以来、両者は縁遠くなってしまう。まあ、アホな話だわな。
そもそも帝京長岡の地元の長岡市と新潟市は、浦和と大宮、松本と長野、鳥取と島根、タイガーマスクとダイナマイト・キッドみたいな関係に近く、あんまり相性が良くないという背景があるのだが、その話はいったん置いておく。

ともかく帝京長岡とアルビレックスの間に深くて広い溝ができたことで、その後に輩出した逸材、晴山某も当然のようにアルビレックス新潟には目もくれず、町田ゼルビアに加入してしまったのである。
もちろん当時の町田は今とは違って、穏やかかつ爽やかな都会チームだ。若者が新しい一歩を踏み出すには、なかなかいい環境だったと思う。
ところがその後、ほとんど消息を聞かないと思ったら、なんと今はドイツ6部のチームにいるという。6部だぞ、6部。Jリーグで言えばJ6だ。そんなものはないが。
いったいどういう流れで23歳の前途洋々たる若者が、地の果ての辺境クラブに。

息子の情報によれば、嘘か本当かわからないが、晴山某はなんと町田ゼルビアのクラブハウスで盗難騒動を起こしたのだという。具体的には、あのチョンテセの財布から現金を抜き取ったという話だ。
繰り返すが、嘘か本当かわからない。ただ、町田がシーズン途中に突然「両者合意のもとで晴山選手との契約を解除しました」と発表したのは紛れもない事実である。
ここからはオレの想像というか妄想だが、クラブハウス内でたびたび現金の紛失が発生し、内部の犯行が疑われたことに思いあまったクラブは隠しカメラを設置。そこに映っていたのがチョンテセの財布から紙幣を抜き取る晴山の姿だったのではないか。
常習犯だったのだろう。悪質だ。一方でまだ若いこともあり、テセの温情もあって警察に突き出すことはせず、日本のサッカー界から追放したということではないか。
嘘か本当かはわからないが、あながち的外れでもないと思う。
いったい何をやっているのか。こういう盗癖というのは(オレも身近な仕事関係で聞いたことがあるが)、病気みたいなものなのだろう。アルビレックス新潟を選んでいれば、こんなことにはならなかったとは、言い切れまい。町田は被害者だ。
サッカー界にはいろんな人間がいるから、いろんなことが起きる。それはわかるが、溜息が出るほど情けない出来事である。


2024.09.04

5-0


甲府や千葉、町田といった関東ローカルチームは、穏やかで明るいカラーもあって、比較的好意的に見られていた。サポーターの民度も低くなく、スタジアムでのもめ事も少ない。地域密着とはこういうことだと受け止められていた。
そんな平和をぶち壊しにしたのがご存知、町田ゼルビア。サイバーエージェントが経営を握り、黒田が監督になってから、「勝ちゃあいいんだよ、目の前の勝利こそ正義」という青森山田サッカーに転換し、一気に剣呑で汚いチームになってしまった。
もちろんスポーツだから結果が大事である。だがこのチームは「ルールブックに書いてないなら何をやってもいい」と、頭の悪い小学生のような言い草でやりたい放題だ。
PKのボールに水をかけたり、スローインのボールをタオルでしつこく拭いたり、そのタオルを入れたビニール袋を副審の走るコースに平然と置いたり、ゲームの立ち上がりのカードを出しにくい時間帯にあえて悪質なファールをしたり。
確かに、ボールに水を拭きかけてはいけないとはルールブックには書かれていない。
だが、法律に書かれてないことなら何をやってもいいわけでは決してないように、ルールブックに書かれていなくてもサッカー人としてやってはいけないことがあるのは当たり前だ。
「ルールに書かれていないなら、どんなに汚いことをしてもOK」というサッカーをさせている監督の前職が高校の教師だったとは、まったく何の悪い冗談だろう。

筑波大との試合の後は「マナーが悪い。タメ口など大人への配慮に欠けた。それに対して指導教育もできていない」と、筑波大の教育にいちゃもんをつけた。
先日は「町田は正義」とえばっていた。
今日は「自分たちはJリーグ1年生。先輩にいじめられている。悪役を決めて全員で叩くのは日本の国民性」と、自分たちが叩かれているのは国民性が理由だと、まるで韓国人か中国人のような発言をした。自分たちはいじめられているという認識なのである。
実にご立派な人格である。
プロスポーツだからヒールは必要である。タイガー・ジェット・シンとブッチャーがいたから、プロレスは盛り上がったのだ。
Jリーグにおいても、浦和レッズという絶対的なヒールがいる。ヒールがいるから会場は盛りあがり、客は興奮するのだ。そういうヒールほど、堂々としている。
だが町田はヒールにさえなりきれない小者である。「恥」の念がまったくないのだ。
PKのボールに水をかけるとか、試合後に相手の監督が握手に来ても片手だけ差し出して知らん顔するとか、普通の日本人なら恥ずかしくてとてもできないことをするから、軽蔑される。
ルールになければファールしてもよいというプレーをしているから、プロのアスリートとして恥ずかしいと軽蔑されるのだ。
そうである。すべてのアスリートはリスペクトされてしかるべき対象なのに、町田の選手スタッフ監督に限っては、リスペクトどころか軽蔑される対象になってしまったのだ。

可愛そうなのは、古参のサポーターである。
爽やかで都会的なカラーの地元チームを昔から応援してきたというのに、黒田監督になって急に陰湿なチームになり、全チームから軽蔑される対象になったことで、良識派の古参サポはいたたまれなくなり、もうサポやめたという声もちらほら聞かれる。
まったくクラブは罪なことをしたものだ。
もっともサイバーエージェントにも町田愛はないし、黒田監督に至っては今日勝てば選手や地元のことなんかどうでもいいと思っているから、古参サポのことなんか知ったこっちゃないという態度だ。
こんなチームを野放しにしてはいけないと思うのは他チームサポの総意。

という状況で、我らがアルビレックス新潟は今日のルヴァンカップ、5-0と町田に勝ってみせたわけだから、他チームサポから拍手喝采である。
しかもストライカーの藤尾を一発レッド退場させて次節出場不能に追いやり、シュートわずか2本に抑えるクリーンシート。完璧な、これ以上ないほど完璧な勝利であった。
酷かったねえ、町田。
特に4点目(長倉にとっては3点目)なんて目を疑った。キーパーのフィードが、新潟守備陣の戻りが遅れていたわけでもないのに低弾道のロングキックで、しかもハーフライン付近ならサイドへという鉄則を無視したものとなって、あっさり新潟に奪われてしまった。 なのにディフェンスは競ることもなく、長倉がハットトリックを決める様子をただ眺めているだけ。
完全崩壊の守備陣である。
一発レッドの藤尾がピッチを去る際、驚いたことに黒田監督はまったく声をかけなかった。それどころか他の選手も声をかけなかった。チームの雰囲気を物語っている。
代わりに藤尾と一緒に歩きながら「まあ、運が悪かったよ、腐るな、次頑張れ」と声をかけたのが新潟の小野。
そして後半、マイケル・ジェームスが悪質ファールで脳震盪で倒されたというのに、町田の選手は誰一人としてマイケルに謝らなかった。
腹に据えかねたのか、一人で長倉は円陣を組む町田の選手たちに近寄っていき、「誤ってよね」と声をかけた。
どちらがリスペクトされるにふさわしいチームか、言うまでもない。

こんな守備を披露した日だというのに、今日は黒田監督の本の発売日だそうだ。なんと間が悪い。
しかもタイトルが「勝つ、ではなく、負けない。」ときたもんだ。0-5で負けた日だというのに。
わはははは、だせえよ、だせえ。
試合後はきっと自分の本を読んで勉強しているに違いないと、ネットの人たちは指差して笑うのだった。
なお、藤尾は「ボールに水ではなく、チームに水を差してしまいました、てへっ」とコメントしたそうだ。少しでもチームの雰囲気が和むことを切に願うぜ。

というわけで、アルビレックス新潟、ルヴァンカップ準々決勝の1stレグに5-0で大勝しました。
次はアウエー町田戦だが、6点以上の差をつけて負けない限り、準決勝進出は決まりである。
だが我らの指揮官、常に腰が低くて、敬語で接し、誰に対してもリスペクトを忘れない松橋監督は、「次の試合も相手をねじ伏せて力の差を見せてやる」と力こぶしである。
次は日曜の町田のスタジアム。0-5の試合の後で、6点差以上をつけなければ勝利はないというゲームを、日曜の夜に延々1時間もかけてライトなニワカだらけの町田サポが見に来るとは思えない。苦しい時こそチームに寄り添わなくてはならないという無償の愛の尊さを知っている古参サポは、監督が替わらないうちは足を運ばないと決めている。
よってアウエーゲームながらアルビサポのジャックは確定。ホームと同じ雰囲気を作り出して、そして準決勝進出を決めるのだ。
オレ? いやあ、町田は遠いし、山だし、てへへ。息子と一緒にネット観戦にします。


2024.09.03

花粉症には小青竜湯


漢方薬っていうのは、聞けば聞くほど不思議で魅力的な薬品だ。
漢方薬に新薬はない。120何種類しかない。
材料となる生薬(セミの抜け殻なんかも材料になるそうだ。ひえー)をどう組み合わせるかで効き目も変わってくる。そのあたりが漢方薬メーカーの腕の見せどころだ。
漢方薬の不思議なのは、確かに効き目はあったけど、なぜ効き目があったかが分からないところ。要するにエビデンスがない。
エビデンスがないから医者は使いたがらないが、だからといって効かないわけではなく、医者に通っても治らなかった症状が漢方薬を飲んだら治まったというのはよくある話だ。
すげえ面白い。

漢方薬の関係者に多いのが、体調が良くないなあと感じたら葛根湯を飲むという人だ。熱が出るから飲むのではなくて、熱が出そうだなと思ったら飲むのだ。飲んでも体に悪影響はないらしい。
五苓散というのも良いようで、これは飲みすぎに効く。ちょっと飲み過ぎたなと思ったら五苓散を飲んでおくと、翌朝にはスッキリだ。漢方薬関係者には飲んべえが多く、みんなこれを愛用している。
そして本日最大のお得ネタ。
漢方薬関係者本人に聞いた話だが、この人は花粉症に悩んでいたので小青竜湯を飲んでみたところ、ピタッとと症状が止まったそうだ。なるほど。
花粉症に悩んでいる人は、来年の春は小青竜湯を飲んでみてはどうだろう。
ネットや伝聞ではなく、漢方薬関係者本人からオレが直接聞いた話である。


2024.09.02

魚せい時代が懐かしい


飲みに行かなくなったなあ。本当に行かなくなった。
調べてみたら、7月18日に飯田橋で仕事仲間と飲んだのが最後。なんと1か月半も飲みに行っていない。
かつては週に何度も飲みに出ていたことを思うと、隔世の感がある。生まれ変わったのか? オレ。いや、心を入れ替えたのかも。

理由は、ざっといくつも考えられる。
・家飲みがあまりに快適で安上がりなのであえて外で飲む理由がないこと
・石神井公園の駅前再開発で飲み屋が激減したこと
・リモートワークが増えて仕事仲間と外で会う機会が減ったこと
・みんな年取っちゃって外で飲む元気がなくなったこと
などだ。
週末、家族で食事に出かけた際、インド料理店やガストでビールを飲むことはあるものの、これは飲みに行ったというわけではないような気がする。

それで思い出したが、ガストで飲むのもとても楽でなかなかいいぞ。
家族は食事をし、オレはビールやハイボールとつまみを頼む。手元のタブレットでピピッとオーダーするからいちいち「すいませーん」と手を挙げることないし、例のロボット猫ちゃんが運んできたものをピックアップするから面倒はないし。要するにとても楽ちんなのである。
しかも安いし。
ただ、あえて飲みに行くのは、それはそれで楽しいから必要な気はする。

この春には地元で適当な飲み屋を見つけようと新規開拓シリーズを敢行したものの、結局たいした店は見つけられなかった。
路面店であることや禁煙であること、刺身が旨いことなど、たいしたこだわりはないのだが、これが難しい。
1軒だけ、隣町になかなかの店は見つけた。つまみが旨くて、安い。しかも、どういう理由か、ポニーテールの若い女の子が接客していて、おじさんは嬉しい。
片道25分もかかるので雨だったり暑かったりすると行きたくないのが難点で、その証拠に8月はまったく行かなかった。加えて、以前は刺身があったのに、仕入が面倒なのか、割が合わないのか、メニュー化から刺身が消えてしまったのも残念だった。

このまま家飲みが中心になって、外で飲まなくなってしまうのは、ちょっと寂しい。
何か、道を見つけたいものである。


2024.09.01

誠実さのカケラもない


食の好みなんて人それぞれだし、飲食店も人様が気に入って通っているなら別に腐す必要はないわけだが、それにしても時々、なんでこの店がと首をかしげたくなるような店もある。
石神井公園駅前の回転寿司、M登里寿司はその典型だ。
単なるチェーン店なのだが、その本家の評判がよかったせいか、いつでも行列である。
そんなに評判がいいなら一度行ってみるかと、行列していない時間帯を狙って入ってみた。昼時である。
寿司は普通で、銚子丸の方がよほど旨いと思った。それはともかく、とにかく態度が悪い。板前が、何様だよという態度でこちらに接してくる。
本店の評判がいいことにあぐらをかき、行列のできることに勘違いしてしまった結果だろう。
あまりに酷いので、一度行ったきりで二度と行っていない。それでも今でも行列なのだから、まあ、食の好みは人それぞれ。

実は週刊現代が以前「回転寿司にどれだけ添加物が含まれているか」という調査記事を載せたことがあった。有名チェーン店がそれぞれ、マグロにはこれを使ってます、イカにはこれを混ぜてます的な回答を寄せていた。
その中でこのM登里寿司は回答拒否。アンケートが戻って来ないので編集部が直接確認したら、まったく回答しないという態度だったらしい。
この記事を読んで、食に携わる企業としての姿勢に大いに疑問を感じたものだった。

オレは別に添加剤が悪いとは思わない。添加剤のおかげで大勢の人が食中毒から免れているはずだし、大量摂取しなければ身体に悪影響のないことは科学的に証明されている。
単にイメージだけで添加剤は悪だと決めつけるのは、非科学的・非論理的な態度だ。この点でオレはホリエモンと一緒だ。
何度も書いているように駅前再開発の影響で店舗数が激減している石神井公園で、残った飲食店は貴重である。そのうちの1枠をこの回転寿司に押さえられ、しかも行列ができているのには、ちょっと苦々しい思いがする。
まあ、食は人それぞれなので愚痴に過ぎないのだが。


2024.08.31

バルスは2位


「だてに女を50年やってるんじゃないよ」というドーラのセリフに、界隈がざわついた。金曜ロードショー「天空の城ラピュタ」のことである。
ドーラとは例の海賊の親分のことだ。この猛女が50歳であることが判明し、ネットには「私より年下!」「私より年下!」という溜息とも悲嘆ともつかない声があふれ、ついでにヨメも「私より年下!」とあ然としたのであった。
そうである。ドーラは50歳である。
かつてはシータと同世代だった女性たちが、昨夜、テレビでラピュタを見て、いつの間にかドーラを抜いてしまっていたことに気づいて愕然としたのだ。
私はシータだと思っていたのに、実はドーラより年上になっていたなんて!
ラピュタの初公開は1986年。実に38年前だ。当時の12歳が今では50歳だから、何の不思議もない。当のシータだって今やドーラだ。
「ママのようになるの?あの子」という息子のセリフは真理であり、女性たちは「ドーラのようになったの?わたし」とつぶやいたのである。
もっともドーラより石田ゆり子52歳のほうが年上だというのも理不尽な気がするが。

ラピュタの好きなセリフ人気投票がある。
1位は「40秒で支度しな!」で、「だてに女を50年やってるんじゃないよ」はランク外。
ドーラのセリフでは他に「シャルルや、もっと低く飛びな。」が17位。オレの好きな「最後のチャンスだ。すり抜けながらかっさらえ!」も残念ながらランク外である。
このセリフのシーンは、鳥肌ものだ。
飛行石を核に、空を飛びまくるパズー、軍隊、海賊の三者がからみあい、しかも軍隊内ではムスカと幹部の反目と陰謀があり、敵だったはずのパズーと海賊が手を結び、ドーラおばさんがいい人へとキャラ変し、そこに最終兵器だったはずのロボットまでもがキャラ変してぶっ込んできて、要するに面従腹背に深謀遠慮、複雑にからみ合った利害関係と登場人物がここへきて一気に集結し、オールスター勢揃い。
そして一発限りのクライマックス、シータ救出大作戦へと誰も彼もが怒濤の勢いでなだれ込んでいき、それが見事に成功してとんでもないカタルシスが訪れるわけだ。
こんな複雑な背景の場面なのに誰も置き去りにせず、誰をも大興奮させてしまったシーンである。実に奇跡的な名シーンだ。
そしてこのクライマックスを実現させたのが、ドーラの土壇場のアイデア「すり抜けながらかっさらえ!」の一言なのだ。
オレとしてはラピュタはここまでで十分。後半はあまり面白くないので、適当に観る。
やっぱりこのシータ救出大作戦が最高だ。
なお、導入も実に見事で複雑な人間関係を実にうまく紹介しながら、ミステリアスな飛行石と落下する少女という組み合わせでこれ以上ないツカミとなっている。いかに魅力的な謎を提示できるかは、ミステリーが成功するかどうかの分かれ道。
ラピュタはミステリーとしても成功している。

ドーラ50歳に衝撃を受けたのが女性陣だとすれば、ムスカ20代に衝撃を受けたのは男性陣。
こんなに有能な男が、実はこんな若造だったとは。それに比べてこのオレは一体何をやってたんだ、という衝撃である。
例えば例のクライマックスの直前に、電話線を切断して軍隊に命令を下すシーン。ハゲ幹部から指揮権を強奪した瞬間だ。
ムスカは軍隊に向かってこう叫ぶ。
「私はムスカ大佐だ」←名乗る
「ロボットにより通信回路が破壊された」←状況説明
「緊急事態につき私が臨時に指揮をとる」←解決策(考える隙を与えない)
「ロボットは北の塔の少女を狙っている」←状況説明
「姿を現した瞬間を仕留めろ」←具体的な行動命令
「砲弾から信管を抜け、少女を傷つけるな」←注意事項
一点の無駄もない完璧な指示ではないか。
これでムスカは一瞬にして制空権を握ってしまう。管理職として、実に有能であることが分かる。
だからこそ「ああ、目がぁ、目がぁぁぁ……。」の間抜けさが際立つわけだが。
ちなみにこの目のセリフは4位。

というわけで、今見てもとんでもなく楽しいのがラピュタ。もちろん我が家も楽しみにして、テレビを見た。DVDを持っているのに、テレビで流されるとなぜか必ず見てしまうのである。それがジブリ作品だ。
ちなみにオレはこの「天空の城ラピュタ」を、封切りの初日に歌舞伎町の映画館で観ている。
当時のオレはナウシカに心をわしづかみにされていたので、ナウシカと同じ世界観を期待して劇場に座った。ところが目の前で繰り広げられたのは、何の奥行きもなければ哲学もなく、胸に突きつけられる問いかけもない、徹頭徹尾のエンターテイメントだったわけで、このあまりの振れ幅に、そして完成度の高さに、すごいものを観たと呆然として劇場を出た記憶がある。
まさかそれから40年後も日本中が放映を待ち望んで盛り上がるアニメであり続けるとは、当時は夢にも思わなかった。
まさに冒険活劇。これぞエンターテイメント。


2024.08.30

おっさんのヅラなんか台風で吹き飛んでしまえばいいのに


台風10号が九州に上陸して急に弱体化したのは、屋久島様のおかげだという説が流布されている。
屋久島には宮之浦岳という標高1900mの山がある。ここに台風の目がすっぽりとはまり、削られ、一気に弱体化したというわけだ。
なるほど。一撃必殺の逆パイルドライバーか逆アトミックドロップか。お前は坂口征二か。
こうして屋久島様は日本を守ってくださったのだ。ありがたやありがたや。
だが、実際は速度が遅すぎたために大量の海水を吸い上げて巨大化した台風が、速度の遅いまま九州に上陸したので水分を吸い上げられなくなって弱体化した、ということらしい。
何ごとも科学は正しい。森羅万象はマジックではなく、ロジックなのである。
それにしてもこの台風、進路がめちゃくちゃすぎる。予報が出るたび、一体どこへ行くのだと進路が変わっている。
「やっぱりフラフラしてるヤツはダメなんだよ」と、老害のおっさんが若い連中に説教するのにこの台風を使っているそうだ。


2024.08.29

れんすの連鎖


「のれんす号」をご存知だろうか。
「のれんす号」とは、オレの故郷の町を走るデマンドタクシーである。9人乗りのワゴン車だ。
利用者が予約をすると、その場所まで迎えに来てくれ、降りたい場所で降ろしてくれる。
乗合バスのようであるが、バス停はなく、ドアtoドアの利用が可能。利用料金は300円と格安だ。
この地域は民間の路線バスが走っていない。高齢者は買い物や病院へ行くのにも苦労している。だから「のれんす号」は非常に助かる。
もちろん誰と一緒に乗り合わせるかわからないとか、あちこちで客を拾うから最短距離で走れないとかの問題はあるが、ささいなことだ。小さな町だからたいていが顔見知りだし、分単位で急ぐような用事などない。
一日平均150人近くの利用者があるそうで、売上は4万5000円。委託されているタクシー会社にとっては、自治体の補助がなければとってもやっていけないだろう。
それでもなかなかに素晴らしいシステムであり、公共交通システムのあり方として一つの理想のように思える。

ちなみに「のれんす」とはこの地方の「お乗りください」というニュアンスの方言だ。
ターゲットには一発で意味が伝わり、そうでない人には意味はわからないが印象に残り、短くて、誰でも書けて、一度忘れても次に見たらすぐに思い出せるという、実に完成度の高いネーミングである。
誰が付けたか知らないが、素晴らしいネーミングセンスだ。きっと自治体の担当者がサクッと付けたに違いない。
広告代理店ならば、こんなダサい方言でネーミングしたら「バカにしとるんけ」と怒られるに決まっていると忖度し、「おもいやり号」とか「たいないちゃん」とか、適当な名前でごまかしたに違いない。
自治体の頭の良い担当者だからこそできたネーミングだ。
「のれんす号」が来たら利用者は「乗れんす」と言われ、乗ったら椅子に「座れんす」と言われ、終点についたら「降りれんす」と言われるわけである。
れんすれんすれんす。今日もこの町の空の下では、れんすが連鎖するのである。

なお、この地方には「しねばいいのに」という方言がある。「しなければいいのに」という程度の意味だ。
「宿題したくない」と言った孫に「しねばいいのに」と答えたおばあちゃんを見て、義理実家への墓参りで子どもを連れてきた嫁が絶句し、旦那に向かって「なんなの、あんたの実家は、人殺し!」とブチ切れるのは、この地方の夏休みのお約束である。
ちなみに、福井県の方言では「早くしなさい」という意味で「はよしね」と言うので「子どもが旦那の親に早く死ねと言われた」と嫁がブチ切れ、東海地方では「一緒にしないで」という意味で「一緒にしんでよ」と言うので、「旦那の親に無理心中を持ちかけられたけどわけがわからないわ」と嫁が目を白黒させるというのがお約束である。


2024.08.28

種を植えるなら畑を耕せ


今日は書くことがないなあ。
このところ、ずっとリモートで取材しており、出歩かないから話題も見つからないのか。
思えば大学を卒業して新卒で入社したポンコツ会社には、ファクスもなかった。
あったのはコピー機だけ。
新人は、先輩の書いた原稿をコピーして、人間ファクスとなって電車でクライアントや印刷所なんかに届けたものだった。
そしてチェックを終えたクライアントから「終わったぞ、取りに来い」という連絡があったら慌てて電車に乗って出かけていき、クライアントの机の脇で、直立不動でどうしてこの原稿がダメなのかを聞くのだった。
会社に戻って先輩にその説明を伝えるのだが、オレがボツだと言ってるのではなくて客が言ってるのだから、とわかってもらうのに苦労した。というか、先輩はわかっていて、腹立ちを新人にぶつけてきたのだろう。
そんなポンコツな時代にキャリアをスタートさせたオレにとっては、テレビ電話(Zoomのことね)で用事が済んで、原稿はファクスどころかメールでぴゅーっ、最近はメールどころかGoogleDriveにアップデートなんていう時代は夢のようだ。
まあ、あんなポンコツ会社で社会人デビューしたにしては、我ながら今までよくやってこられたと自分を褒めたくなる。

という具合に昔の思い出話ぐらいしか書くことがない。
台風でも書くか、台風。
なんだか凄いことになりそうだな、台風。
とにかく遅くてよろよろして、ほとんど酔っ払いの千鳥足。いや、待て。いまどき、千鳥足の酔っ払いなんているのか。安易な定型表現に流れてはいけないな。
ともなく、よろよろとした台風は全然動かないから、困ったものだ。京都人だったら怒って、はよ帰れと、箒を立てかけそうだ。
こんなことになったのも、酷暑がシャレにならなくなったのも、偏西風が下へ降りてくるようになったからだろう。これが温暖化とどう結びついているか、わからないが、ともかく原因は温暖化なのだ。困ったものだ。
おかげで週末に予定されているJリーグの試合がどうなるか、関係者はやきもきしている。それでなくても雷雨で試合中止があったりしてるから、予定がグダグダだ。
それで思い出した。
先日、浦和対川崎のゲームが、雷雨のために前半で中止となった。そのため後半だけ、日を改めて行わなくてはならない。
ところがここで浦和が突然の監督解任。去年で退任したスコルジャが再登板することになった。想定外すぎる浦和の行動に、みんな口をポカンである。
これによって浦和対川崎の後半は、スコルジャ監督のもとで行われる。つまり試合の前半と後半で監督が違うというスペクタクルが起きるのだ。
さすが浦和はん、やることがそのへんのビッグクラブとちゃいますなあ。
Jリーグサポはみんな京都人になって大喜びである。
解任された前監督の選んだ選手で後輩開始の笛を聞くことになるスコルジャの胸中やいかに。

監督といえば、FC東京が解任騒動だ。
FC東京は7月13日に新潟と試合をして勝って以来、一度も勝っていない。それどころか1点も取れていない。
まさに新潟の呪いだ。わはははは、恐れ入ったか。
こうなると当然監督の責任を問う声が上がってきて、モフモフ監督(ピーター・クラモフスキーのこと。Jリーグサポの間ではこう呼ばれている)の首筋が危うくなってきた。そして代わりに待望の声が上がっているのが、プッチ監督である。
プッチもまんざらではない様子で、Twitterで「私の心はいつもあなた達とともにある」なんて下心丸出しのコメントをしている。
だが、オレたち新潟サポは、CF東京サポの浅はかさに呆れるばかりだ。
たしかにプッチはいい監督だが、勝てる監督ではない。やつは勝負師ではなく、教育者なのだ。負けの込んだチームに乗り込んで立て直しを図るというのは、もっとも苦手である。
やめとけやめとけ。

それに、新潟がタテポンからポゼショナルへの切り替えに成功したのは、決してプッチだけの功績ではない。
実はプッチの前、2019年の吉永一明監督が下地を造ってくれたのだ。堀米も「ポゼショナルを始めたのは吉永さん」と明言している(それまでのホニめがけてタテポンの行って来いサッカーは地獄だった)。
目立たないが、これは重要な指摘であって、Twitterでは誰かが「プッチが種を植えて松橋が育てたのは確かだが、実はその前に吉永が畑を耕している。畑を耕さないで種を撒いたところで、決して芽は出ない」とFC東京を揶揄している。
継続は力なり。
こうして畑を耕すとこから始めて、時間をかけて芽が出て木が育つところまできたのだから、我が軍は簡単にこのサッカーを捨ててはならないのだ。
というわけで、結局いつものサッカー話になってしまったのだった。


2024.08.27

働き方改革なんかぶっとばせ


あるシンポジウムで出会った医師は、パネリストとしての仕事が終わった後、「これから懇親会に出るんですよ」と笑った。
時刻は20時を過ぎている。場所は青山。
その医師は茨城県からの参加だったから、オレは、じゃあ、先生、今夜は泊まりですね、と言った。
ところが医師は「いやいや、帰りますよ。これから手術があるんです」と笑った。
えっ、だって懇親会が終わるのは23時近いでしょ。
「そこから高速を飛ばせば1時間で帰れますからね」
なんと、パネリストとして講演した後に懇親会に参加して情報交換し、その後、車をぶっ飛ばして地元の病院に帰って、深夜にオペをするというわけだ。
あまりの超人ぶりにオレは呆れ、そして医療の現場というのはこうした献身的な働きでようやく支えられているのだろうと思った。
同じシンポジウムにオブザーバーとして出席していた若い医師も、「これから戻って当直です」と話していた。彼は研修医でまだ学生だから、当直しても給与は支払われない。研究活動の一環として、という名目で無給で泊まり勤務をする。
無給医は大きな問題であるが、だからと言って今日、救急車で運び込まれてきた患者を前に、ただ働きだからと、背中を見せるわけにはいかない。
これも医療の現場の実情だ。

働き方改革の2024年問題で特に人手不足が顕著なのが建設と物流と医療だ。
医師も残業規制が設けられたので、勤務時間の大半を臨床に充てたら、研究の時間など取れなくなっている。政府はそうした医師の研究活動を支援する取り組みを発表したけれど、いかにも泥縄の内容だ。
考えてみれば働き方改革とは、実におかしなことだ。
命を救いたい、学びたいと言っている医師に、もう働くなと命じるわけだから。
三木谷浩史が「より働いて自分の力を上げたい、収入を増やしたいという人の自由を奪う愚策」と言っているが、オレもそれには共感だ。天下の愚策だと思う。
誰でも経験があると思うが、若い一時期、時間も忘れてがむしゃらに働くことは、成長する上で欠かせないことだ。
あるいは、家族のために昼夜なく働いた昭和のオヤジたちが、高度経済成長を支えたわけだ。
それをやめさせるとは、とんでもないことだと思う。

そもそも電通事件に端を発した働き方改革の本質は、パワハラ、モラハラを職場から追放しようということではなかったか。それがいつの間にか長時間労働がすべての根源というふうに置き換わり、労働時間短縮、残業禁止という流れになってしまった。
誰かが休んだらみんなで手分けしてその人の仕事をカバーするのは当たり前。
日本は労働人口が減っているのだから、それをカバーするために残りの人がもっと頑張るのは当たり前。
それなのに、人は減るが長く働くのは禁止、って完全に矛盾している。
もちろんテクノロジーによる合理化、自動化、効率化も意味あるトライである。どんどんやるべきだ。その上で、働き方改革は日本の足を引っ張る愚策だと考えている。

オレは半ば本気で、バブル時代のリゾート法が日本を駄目にした元凶だと思っている。
あの法律は、働くのはダサい、遊ぶのがカッコいいという風潮をもたらした。それまで土曜日は半ドンが当たり前だったのに、週休2日制になってしまった。
リゾート法はきっと、ジャパンアズ・ナンバーワンとはしゃいでいた日本のことを苦々しく思っていたアメリカが、日本つぶしの陰謀で仕掛けたものに違いない。結果、アメリカの思惑の通り、日本人は勤勉さという美徳を失い、没落の30年が始まってしまったではないか。
働き方改革は、あのリゾート法に並ぶ天下の愚策。働きたい自由を潰すんじゃないよ。
茨城の医師も、患者を救いたいという医師としての当たり前の使命感のもとで、深夜の高速をぶっ飛ばして病院に戻り、そしてメスを握った。決してこれが長時間労働だなんて思っていないだろう。
仕事ってそういうものだと思うのだ。


2024.08.26

外人なんかぶっとばせ


いつもの銀座に行った。
銀座は好きだから、いつも街歩きを楽しむのだが(買い物や食事は恐ろしくてとてもできない)、8月はとても地上を歩けないので、不本意ながら地下街を通って取材現場まで出向いている。
地下街も、昭和の時代に比べるとだいぶきれいになったものだ。
だが、同じ昭和の時代にはなかったものがある。外人だ。
外人たちが銀座の地下街に大挙してたむろしていて、やつらもやっぱり東京の夏は暑いから避暑のつもりなのだろうが、あちこちにやたらと突っ立ってボーッとしゃべっているから、邪魔で仕方ない。本当に迷惑だ。
家電も半導体も、日本には売るものがなくなって、ついにはセブン―イレブンまでも売ろうとしているわけだから、最後に売るものと言えば観光だけだ。それはわかるのだが、オーバーツーリズムは観光地でない街の中でも目に余るようになった。
なんとかしてくれえ、次の首相。

というわけで自民党総裁選であるが、ここのところの世論調査で高市早苗の評判が高いのは、ガチ右翼のオレとしてはたいへんに喜ばしいことである。
高市先生なら銀座の目障りな外人を一掃してくれるに違いない。飛んできた中国機にも一発食らわしてくれるに違いない。高市先生、万歳。
だが、紅白歌合戦のように視聴者投票で総裁が決まるわけではないので、世論調査に何の意味があるのだろうと不思議である。
オレは首をかしげつつ、ようやく乗り込んだ丸ノ内線の中で、涼を取るのだった。


2024.08.25

○×○△△××△○×△××○××○△△△○××○△◯◯△36


ビッグスワンで町田戦を見ていた弟からLINEが来た。
「なんで他のチームは町田に苦戦しているんだろうね」と。
ずいぶん上からの目線のようだが、決してそうではない。Twitterでも「正直、なぜ他のチームがコロコロ負けるのがわからない」という声がある。
もちろんオレもそう思った。
町田はびびっていたのか? 腰が引けていたのか?

前半7分、町田の仙頭の、背後からのタックルにイエローカードが出た。頭がおかしいとしか思えない、狂ったタックルだった。ここにすかさずカードが出たことで、町田は調子が出なかったのかもしれない。
審判がカードを出しづらいことを逆手にとって、立ち上がりに酷いファールを意図的にぶちかますのが町田である。これでペースをつかむのがヤツらの手だ。
だがリーグ側もそんな姑息さにはとうに気がついている。藤尾のバカのPK騒動もあって、さすがに腹に据えかねたのだろう。今日の御厨のように出すべきは出すという態度を取るようになった。
御厨は相性の悪い審判であり、今日も、げっ、御厨かよと思ったのだが、とてもいいレフェリングをしてくれた。御厨、見直したぞ。
とはいえ、町田の出足の速さはさすがで、セカンドボールがなかなか拾えないという苦しい局面も多かった。しかし、なにしろこちらの守備が素晴らしく、特にネガトラの強度は驚くほどだった。
中でもトーマス・デンはパーフェクト。終盤にニアハイに打たれるピンチを招いたミス以外、一度もミスをしなかった。
サッカーとはミスをする競技であることを思えば、これはまっこと驚異的なことである。 3試合連続クリーンシート。見事だ。
オレの一番のお気に入りの藤原奏哉も、途中交代の稲村も、マイケルも堀米も宮本も、みんな見事だった。

攻めに関しては、ダニーロに尽きる。完全に覚醒した。
とにかくガンガン攻めて、隙あらばミドルを打ち、全力で自軍に戻って守備をする。まさにアメージングな存在になりつつある。
相手サポが必ず「あいつが怖かった」と名前を挙げるのがダニーロ。全員がダニーロだったら試合にならないが、1人はダニーロがいると非常に心強い。一家に一台、ダニーロ・ゴメス。
おそらく「ダニーロは、こんなんだから」とチームのメンバーがとうとう諦めたのが良かったのだろう。
しょうがねえべ、ダニーロだから。そう諦めて、みんなでダニーロを介護している状態だ。それがよかったのだろう。
ネットでは、町田が3億円で獲得した相馬が早くもベンチ外だったことから「可愛相馬。これならダニーロを取った方がよかった」と嘆かれている。
いやだ、来年はダニーロがいないとしても、町田には絶対に売ってやらない。

これで我が軍は、町田と広島という1位2位のチーム相手に一度も負けなかったことになる。リーグのはた迷惑なチームと呼ばれるのも納得である。


2024.08.24

1秒先の彼


昨日の日記を見た弟から「ヨメが断った電動歯ブラシをオレに押しつけようとしたのか」という抗議のLINEが来た。そうである。使わなくなった電動歯ブラシを弟にこっそり譲り渡そうと企んで、失敗に終わったのだった。
電動歯ブラシが原因で骨肉の争いが勃発である。
一方、やはり日記を見たまっちゃんから「私のおすすめは、KAOのピュオーラです」という貴重な情報が寄せられた。
どんな歯ブラシか知らないが、なかなかよさそうではないか。特に柄がオレンジ色なのがポイント高い。今度試してみよう。

などと歯ブラシ騒動で一日が終わりそうになる中、とてもいい映画に出会った。
「1秒先の彼」である。
主演は岡田将生と清原果耶で、脚本が宮藤官九郎だ。
せっかちすぎる彼と、何をやってもトロい彼女のラブストーリー。主演の2人がとてもよく、舞台となった京都がとてもよい。
カメラは全くブレることがなくて一つひとつの画面が丁寧につくられていることが分かる。こういう絵作りは大好きだ。
最後にまさかというどんでん返しが2回あるのも好感度。
とにかく全編爽やかな風が吹くような映画で、何の前知識もなく見たにもかかわらず、終わりの頃には大好きな映画になった。ちょっとだけ京都に住んでみてもいいかなと思えた。


2024.08.23

歯医者復活戦


今年3回目の歯医者通いが終わった。「上手に磨けていますね」と褒められた。
歯医者には4月おきに通っているので、年に2回から3回、通院していることになる。
もちろん定期健診のためだ。悪いところはないかをチェックしてもらい、年齢的に歯茎が下がって根本が露出するので炎症を抑える薬を流し込んでもらい、たまった歯垢を除去してもらっている。
マメなオレは、15年以上律儀に通って診てもらっており、そのおかげかどうかは不明だが、たいした虫歯もない。親知らずもちゃんと抜いてもらっている。
歯医者によれば「最初に診た頃は、ヤバいと思ったけれど、だいぶ良くなっています」とのことである。
どうやら歯というのは衰える一方でなく、オレのような年齢になってもちゃんと手入れさえしていれば、回復するのだそうだ。事実オレも、下がった歯茎が元に戻ったりしているし、ぐらついていた歯が今ではしっかりと根を下ろしたように復活している。

この歯医者には、いつも磨けていない、ちゃんと磨け、磨かないと将来恐ろしいことになるぞ、と脅されている。朝晩一生懸命に磨き、歯間ブラシまで使ってきれいにしているというのに、ダメだダメだと怒られている。悔しい。
先日は、この日記にも書いたように、とうとう電動歯ブラシまで買ってしまった。
歯医者に相談したら「電動歯ブラシなんて仕上げ程度にしか使えないですよね」と否定的だったが、オレは耳を貸さない。絶対に電動歯ブラシで、ぐうの音も出ないほど、きれいに磨いてやる。
ところが日記を見たまっちゃんから「私も何度か挑戦しましたが手で磨くのが一番という結論です」という連絡があった。ふん、まっちゃん、甘いね。オレは見事に電動歯ブラシを使いこなしてみせるぜ。
だが、甘いのはオレだった。電動歯ブラシをマニュアルどおりにちゃんと使ってはみたのだが、どうも毎回磨き残しがあるようで、結局は仕上げに手で歯ブラシを使ってしまう。 なんだ、だったら最初から歯ブラシでいいじゃんと、電動歯ブラシは一週間でお蔵入りである。
買ったばかりでもったいないから、ヨメに、これ、あげると渡そうとしたが、すごく迷惑そうに「いらない」と断られてしまった。当然か。

そんなわけで結局歯ブラシで磨きながら、毎回歯医者に怒られているというわけだ。
とうとう先日は歯医者に「歯ブラシを持ってきてください」と言われ、歯磨きの指導まで受けさせられた。66歳で歯磨きしどうである。屈辱である。自尊心崩壊である。
だが、指導されたとおり歯ブラシでゴシゴシ磨いていたら、今日は初めて「よく磨けてますね」と褒められた。歯磨きを褒められて喜ぶ66歳。
「次回は4ヵ月後なので、それまでこの調子で磨いてくださいね」と言われ、やっぱり電動歯ブラシは無意味だったかと改めて無駄な買い物だったと落ち込むのだった。

なお、どの歯ブラシがいいのだと歯医者に尋ねたら「ビトウィーンかシュミテクトのソフトですね」とのことだった。
皆さん。次に歯ブラシを買うときは、ピトウィーンかシュミテクトのソフトがお薦めですよ。


2024.08.22

新横浜線のおかげで横浜線に乗らずに済むようになったのは実にありがたい


新横浜に行った。
日産スタジアムでのサッカーの試合や新幹線の乗り換えなどで、年に何度か行くから別に珍しいことではない。それでも20代の頃、仕事で何度か訪れた際に見ていた新横浜の街のたたずまいがまったく違うものになってしまったことには、シンプルに驚く。
40年前は本当に何もなかった。だだっ広い荒野の一面だった。
それが今ではオフィスビル、ホテルが林立する立派なビジネス街になってしまった。
面白いのは駅の反対側の再開発が全く行われず、昭和の時代の街並みがそのまま残っていることだ。
理由ははっきりしないらしいが、いろいろと権利関係が複雑で、手つかずになってしまったのだろう。

というようなことを考えつつ、オレは菅義偉の功罪について検証する。
モバイルの通信量を劇的に下げたのは、菅ちゃんの大功績だ。これで家計はだいぶ楽になったはずだ。
一方で「ふるさと納税」は罪。とんでもない愚策だった。
このでたらめな制度のおかげで、練馬区では毎年、学校1校が建て替えられるだけの金額が流出しているのだそうだ。
もっとかわいそうなのは世田谷区で、毎年、小中学校の給食費3年分が流出しているのだという。
もはや犯罪的な事実ではないか。
そもそも税金というのは自分の住む土地の未来のために納めるものであって、住んでもいない土地、何の縁もない土地にくれてやるものではない。税金というものを骨抜きにした、とんでもない制度だ。
こんなものは一日も早く廃止すべきだと思うのだがなあ。


2024.08.21

水掛け論


町田のフォワード、藤尾のバカがPKでボールに水をかけ、審判に怒られたことが話題になっている。
町田のやること、藤尾のやることは全部ダメに決まっているから、怒られるのも当然だ。藤尾は昔、本間至恩をいじめたことがあったので、オレは大嫌いだ。
「PKに水をかけてはいけないとルールブックには書かれていない」と藤尾及び町田サポのバカは言う。バカのバカたる所以である。
ルールブックに書かれていないのは、そんなバカなことをするバカがサッカー選手にいるわけがないからだ。
そもそも非常に見苦しい。今や希少な心ある町田サポも「やめてくれ」「子供が真似をする」「こんなクソチームではなかった」「昔の町田を返してくれ」「監督が悪い」「青森山田が悪い」「サイバーが悪い」と泣き叫んでいる。
そんな町田と今週末、アルビレックスは戦う。サッカーの神の征伐だ。ボコボコにしてやる。


2024.08.20

がんばれ早苗ちゃん


オレはガチの右翼だから、総理は高市早苗先生の一択である。
だが小林ホークが出てきたおかげで、高市先生のもとには「すまんがあんたの応援はできなくなった」と推薦人を降りる連絡が殺到しているらしく、高市先生が泣いている。
なるほど。
であれば、ガチ右翼としては小林ホークに乗り換えるか。背が高くて外人と並んでも見劣りしないし、欠点のないのが欠点と言われるぐらい優秀らしいし。
ところがここで突然、例の小泉進次郎が浮上した。石原慎太郎のように投票直前のサプライズ立候補で話題をかっさらう作戦だろうと目されていた進次郎がこのタイミングで立候補したのはちょっとした驚きだが、既に40人以上の支持を集めているとのことで、一気に流れを引き寄せた。
神輿は軽い方がいいのは確かだ。軽いどころか空っぽの進次郎は、よっぽど担ぎやすいと目されているのだろう。
これで本命河野太郎、対抗小泉進次郎という構図ができた。
麻生太郎対菅義偉の闘いである。同時に世代交代をかけたベテラン対若手の構図でもある。
小林ホークと進次郎が星を分け合う争いになると若手の票が分散してベテラン有利になる。それだけは避けなくてはならない。なんといっても河野太郎だけは絶対にダメだ。
そこで若手票の分散を防ぐためにも小林ホークと進次郎が手打ちをして、談合する流れになるだろう。
この場合、小林ホークが身を引いて、進次郎首相の爆誕というのがオレの読みだ。小林ホークは今回名前を売ったので、次を目指す。
そして河野、石破、茂木、林あたりが「うぐぐぐ」と歯がみをし、高市早苗が酒に逃げ、野田聖子は子分を集めて怒鳴り散らし、上川は進次郎にすり寄って大臣のイスを狙う。
オレとしては高市先生に総理になってもらい、習近平やプーチンに向かって、あのドスの利いた声で一喝するシーンを見たいのだがなあ。


2024.08.19

陽気に行こう


高石ともやが亡くなった。
高校生の頃は彼の「受験生ブルース」をギターで弾き語りして、大学生になってからは彼のバンド、ザ・ナターシャー・セブンのレコードをすべて聴き、コピーして歌い、ライブにも何度か行った。オレにとってそれなりに関わりの深いミュージシャンだったわけだ。
とりわけナターシャ(略)は思い出深い。
グルーグラスやヒルビリー、フォークといったアメリカ土着の音楽をベースにしつつ、日本民謡、世界の民族音楽、果てはマザーグースまで、まさにごった煮の音楽を展開し、とても楽しい音を聴かせてくれた。
カーター・ファミリーのコピーなんて、絶品。イントロが流れるだけで、古き良きアメリカ中部の山村の光景が浮かんでくる。
ブルーグラスバンドとしても一流だったが、そこにオリジナリティを加える技が絶妙で、単なるブルーグラスバンドとは一線を画している存在だったと思う。

また、メンバーが超絶技巧の人ばかりで、アルバムによってはメンバーの才能が100%発揮されたユニークなものになっていた。木田高介が全面に出た「はんぷてぃ・だんぷてぃ」なんて、今聴いても驚くほどのクオリティである。
その木田高介は交通事故で早死にし、ギターの坂庭省悟は50代で肺がんでなくなり、バンジョーの城田じゅんじは殺人罪で収監された。まともだったのは高石ともや1人という、とんでもなく不幸なバンドでもあった。

そして当の高石ともやはというと毀誉褒貶の激しい人で、ステージ上では仏様のような表情で笑いながら、いったん舞台を降りると金にがめつい夜叉の顔になったそうだ。
とにかく金にがめつい、金に汚いという評判は多く、このあたりがバンドが長く続かなかった原因かもしれない。
もっともドリフターズだってリーダーのいかりや長介がギャラの50%を取り、残りを4人で山分けしていたというから、リーダーとはそういうものかもしれない。
そんなわけで意外にも人望があまりなかったのが高石ともや、というのがオレのイメージだ。
いずれにせよオレの若かりし頃に聴いた音楽家がまたこの世を去った。寂しいことである。


2024.08.18

物件選びは慎重に


取材先で、大島てるってあるじゃないですか、という話が出た。
今日は日曜だが、オレは取材仕事なのだった。
大島てるは、不動産の事故物件を紹介する有名なサイトだ。
賃貸物件や売買物件を決める際は参考にした方がいいと言われているし、オレも興味半分でのぞいたことがある。今の家に引っ越してから調べるという、泥棒をつかまえて縄をなう的な有り様だった。
幸いにも我が家の近辺は載っていなくてホッとしたが、隣町辺りにはちらほらと該当物件があって、ううむと唸ったものだった。
オレの家は昔から畑だった土地で、持ち主の農家もすぐ近くに住んでいるから、こうした面での懸念はなかろう。
ともかく土地というのはいろいろと背負っているものなので、噂サイトではあっても念のために調べた方がいい。

学生時代の友人のヤマグチ君がオレの住む祐天寺のアパートに引っ越してきた理由は、それまで住んでいた川崎のアパートで夜中に目を覚ましたら窓辺で女の人が髪をすいているのを目にしたことだった。
マジかよ。
でも、きっとそういうこともあるんだろうなあと思う。
今日の取材先で、友人の話ですが、との前振りで聞いた話はけっこうエグいホラーだった。 まったく物件選びは難しい。

この流れで書くとすると、以前、オレが足繁く通っていた居酒屋にぴたりと足を運ばなくなったのは、そのビルの共同トイレが確実にヤバい場所だったからだ。
霊感などまったくなくて一度もそんなことを口にしたことのない息子が、「このトイレは嫌だ、ここには入りたくない」と言い出した。パパ友の娘さんも、この地下の店にはもう行きたくないと言ったそうだ。
どうやら子どもに感じるナニモノかが棲み着いているのは確かなようで、その居酒屋も以前は店内のトイレを使えたのに「男はトイレを汚すから店内トイレは女性専用」という勝手な理由で男性のみ共同トイレを使うことになったから、もうこれは行けないなあとなったのである。(そもそもトイレのことも含めての居酒屋経営だろうに、それを客に押しつける経営姿勢に疑問を感じたという理由もあるが)
以前から地元ではこのビルに関するオカルトな噂があったし、やっぱり地元のそういう噂話というのは物件選びで決して軽んじてはならないと思う。


2024.08.17

○×○△△××△○×△××○××○△△△○××○△◯◯35


松平健はマツケン、前田健太はマエケン、長谷川健太はハセケン。
どうやら人は、名前にケンがつくと省略したくなるものらしい。
このケン族に、きょう、有望新人が誕生した。
橋本健太。もちろんハシケンである。
徳島からアルビレックス新潟に完全移籍してきた左のサイドバックだ。今日がデビュー戦で、いきなりの先発出場である。
はて、どんな選手だべ。

デビュー4分後、ハシケンはそんな疑心暗鬼のサポーターを仰天させる。一発のフィードで相手プレスを完全に無力化し、キーパーとの1対1を演出してしまったのである(決めてくれえ、長倉)。
その後もハシケンはほとんどノーミスの活躍で、攻めと守りの判断は的確だし、ここと思ったらするすると上がっていくし、ウェリントン相手に鳥かごに加わってみせるし、完全にチームに溶け込んでいる。
ものすごく頭のいい選手なのだろう。極めて特殊な新潟のサッカーに、この短時間で完璧になじんでしまっている。
試合後、キーパーの小島が「新潟に何年いるんですか」と聞いたぐらい、ハシケンはフィットしまくっていた。
こういう選手が出てくるのは本当に楽しい。
こうなってくると隠し玉のケンの帰還が待たれる。そうである、ヤムケンこと矢村健である。
現在、J2の藤枝にレンタル中のヤムケンは日本人2位の10点をマークしている。
頼もしいではないか。オレの好きな選手だ。来シーズンはぜひ帰還して、大暴れしてもらいたいものである。

本日の勝利で我軍は一気に11位に浮上した。
つい2週間ほど前には、降格圏に飲み込まれる寸前ではないかと青い顔をしていたというのに、今やトップハーフも狙えるぞという鼻息の荒さである。実際6位までの勝ち点差は今日現在でわずか3だ。
実に恐ろしいリーグである。Jリーグは。


2024.08.16

めざましテレビ炎上


「以上、東京駅前からお送りしました」「以上、新宿駅前からお送りしました」「以上、八王子駅前からお送りしました」と、台風がやってくると各局の新人アナや新人ディレクターが雨や風にあおられながら中継するのがお約束となっている。
今朝もそうだった。前日に早くも東海道新幹線が終日運休を決めるという大型の台風の中、あちらこちらでアナウンサーがずぶ濡れになっていた。
8チャンネルの「めざましテレビ」も同様である。
土砂降りの桜木町駅前でマイクを持って立っていたのは、フジテレビの新人アナウンサー、高崎春ちゃんだ。
春ちゃんは思いきり言った。
「こちらは、さくらぎえきちょうまえです!」と。
オレは一瞬何のことか分からず、ひょっとしてオレ自身がとんでもない間違いをしているのかもと疑い、直後、爆笑した。
さ、さくらぎえきちょうまえ!
駅長さんかよ!
もちろんTwitterも大騒ぎだ。
緊張してたんだろうなあ。新人だからなあ。
カンペを読み間違えたんだろうなあ。かわいそうに、後で怒られるなあ。
いや、一生言われるなあ。
爆笑の後は、そんな同情がわいてきた。

だが、レポートの終了間際、春ちゃんはまたしてもやってくれたのである。
「以上、さくらぎえきちょうまえからお送りしました」と滑舌良く締め切ったのである。 もちろんTwitterは爆発。オレも爆発。ヨメは凝固。
「い、今、さくらぎえきちょうまえって言ったよね」
言った、言った、思い切り言った。
こりゃあ、緊張して噛んだという話ではないな、きっと。
カンペにいたずらされたのを、そのまま読んでしまったのだろう。いたずらしたほうも、まさかそのまま読むとは思わなかっただろう。ちょっとまごついて、視聴者が、あ、噛んじゃった、と思うぐらいでいいと考えたに違いない。
若くて可愛いと思って、きーっ、くやしいっ。
それが思い切り、いんちきカンペのまま二度も読んでしまうという大事故だ。わはははは。
女の世界は怖いなあ。


2024.08.15

盆は下見の季節なのだ


夏休みもお盆も関係なく、息子は連日、大学の院生室に出かけていって、夜遅くに帰ってくる。土日も同様だ。
何をしに行ってるのだと問うと、研究に決まってるだろと答える。
そりゃそうだろうが、オレは大学院生になったことがないので、よくわからんのだ。
息子によれば、夏休み期間に入ってさすがに学生の数は減ったが、院生は普通にいるらしい。増えたのは高校生などの見学だ。地方から遊びに来たついでに受験の下見をしたり、一度観ておくかと記念に立ち寄ったり。ほとんど観光地だ。
面白いのは教授陣だそうで、夏休みになってから見かけるのは、独身の若い先生か、子どもがひとり立ちした高齢の先生ばかりだそうで、子育て世代の先生はぱったり姿を見せなくなったらしい。
子どもが夏休みだから、家族サービスで忙しいのだろう。わかりやすいなあ。
そう笑ったのだが、我が家だって同じで、せっかくの夏休みだっていうのに家にいるのは夫婦2人だ。
家族の黄金時間というのは、まったく一瞬のことである。


2024.08.14

墓参りもしないオレは親不孝者


子供が成人するとまったく夏も面白くない。家族で行動するよりも個人の予定が優先されるからだ。当たり前だが。
よってオレもお盆だというのに、こうして仕事をしている。ありがたい話だ。
でも、こんなに忙しいのにどうしてカネがないのだろう。不思議だ。
誰かオレの事務所をM&Aで購入してくれないものか。喜んで売るのだがなあ。


2024.08.13

米騒動前夜


先日、毎日新聞が富山県での宅配をやめることにしたと書いたけれど、今度は産経新聞も富山県内での発行を中止すると発表した。
毎日新聞は685部という驚愕の部数だったのに対し、産経新聞はと言うと、それを遥かに下回る272部。半分以下である。産経新聞は毎日新聞の半分ぐらいしか読まれていないと書くと、まあ、そんなもんだろうねえと感じるが、富山県内に限っての発行部数を見れば、もはや新聞なんてとても呼べない有り様であることが分かる。
272部。回覧板のほうがよほどマシか。
新聞がオワコンなのか、富山県が消滅寸前なのか。その両方なのだろう。

そのように新聞業界が絶望的な状況にある中、読売新聞の販売店がやってきた。いつものおじいちゃんである。
毎月の集金に来るのは想定80歳オーバーのおばあちゃん。腰は曲がっているが暑い日も寒い日も元気よく大きな声で「読売でーす」と集金にやってくる。
大変だから銀行引き落としに変えようかと言ったら「1軒集金すると60円もらえるので、困る」とのことだったので、暑い中、本人の希望ということで申し訳ないが集金に来てもらっている。こんにちの新聞販売店はこういうおばあちゃん、おじいちゃんに支えられてるのだろう。
ちなみに日経新聞の販売店は森永の乳製品の宅配も始めた。オレも頼まれてヨーグルトを配達してもらっている。月4500円ぐらい。販売店の経営には焼け石に水だろうが、それでもなんとかしなきゃと思っての販売だろう。
新聞の宅配制度は世界的にも稀な仕組みであり、日本の平和と便利さの象徴のような面もあるので、なんとか続いてほしいのだが、10年後も残っているかというと大いに疑問だ。

さて、我が家にやってきた読売新聞のおじいちゃんは「そろそろ契約が切れるので1年間の延長を」と言う。もちろんこちらこそお願いします、とオレは申込書にサインする。
そしておじいちゃんはいつものように「金麦でいいですか」とニッコリする。契約者への例のサービスだ。こういうのも悪習だよなあ。
そう言いつつもオレは、じゃあ、米で頼むわと伝える。
おじいちゃんは「米ね、はいはい。最近は皆さん米って言うですよねえ。やっぱり米不足なんですねえ」とニコニコだ。
ここのところ確かに米不足がじわじわと広がってきていて、ヨメによれば今日はスーパーのサミットの棚ががらがらだったそうだ。サミットは別に購買量の制限もなく、常に米が山積みになっていたというのに、ここ数日でそんな状態になってしまったということか。
買い占め騒動を煽るのはまずいが、買えるときに買っておいたほうがいいのかもしれない。

「長距離走者の孤独」アラン・シリトー。新潮文庫。
佐々木譲が東京国際ペン大会で長年憧れだった作家アラン・シリトーに面会して狂喜し、短いながらも会話を交わせたことが今日に至るまで小説を書き続ける原動力になったのかもしれないと日経新聞のコラムに書いていたのを読み、久しぶりに作品を読み返してみたくなった。
佐々木譲のデビュー作「騎兵隊、跳んだ」は「長距離ランナーの孤独」に大きく影響を受けた作品なのだそうである。佐々木譲のこの作品は未読であるが、「長距離ランナーの孤独」は大学1年生のときに読んだ。原題は「The Loneliness of the Long Distance Runner」で、それを見た同じクラスの宮下(世田谷生まれのボンボンで、確か博報堂に就職したはずだ)が「原題をそのまま翻訳したタイトルだな」と言ったのを覚えている。
名作だ。感化院に収容された不良少年が、人生における誠実さとは何かを自問し、その答えが良識ある大人とは正反対の価値観に基づくものであることを克明に描き出す。
有名なのは、盗みが発覚して刑事に逮捕されるシーンだ。土砂降りの雨の中、疑いを持って職務質問をする刑事の目が一点を凝視する。すると雨樋の中に隠しておいた札束が雨で1枚また1枚と流れ出てきて、地面に貼り付いていく。実に映像的な描写の、有名なシーンだ。
アラン・シリトーについてはあと一作「華麗なる門出」という長編を読んだが、こちらは内容を全く覚えていない。そして、宮下をはじめ、同じクラスだった仲間たちとは卒業以来、一度も会っていない。


2024.08.12

○×○△△××△○×△××○××○△△△○××○△◯31


サンカは戸籍を持たない流浪の山の民だが、サンガは「どすえどすえ」といいながら荒っぽいサッカーをする京都のチームである。監督が例のキジェだからパワハラサッカーになるのも当然なのだった。
我らがアルビレックスは、ならば荒いプレスを回避してボランチをすっ飛ばし、長いボールを入れようではないかと考えた。藤原奏哉もそう証言している。
だが、それがうまくいかない。ダメだこりゃ。
と思っていたら、突然、ダニーロ・ゴメスが無茶な突っ込みをして相手のキーパーと衝突し、見事にPKを勝ち取ったのだった。まさにカミカゼ攻撃。

ダニーロは、ポゼショナルだとか戦術だとかくそ食らえで、とにかくボールを持ったらドリブルでガンガン仕掛けていく。周囲との連携などまったくない。その空いた穴を埋めるために毎回必死で走り回ってるのが藤原奏哉で、まさに必殺・介護人だ。
周囲にとっては迷惑千万なのだが、相手からしたらやっかいだ。何でもかんでも突っ込んでくるから鬱陶しくてかなわないし、脅威である。
今日はその挙げ句にキーパーと思い切り衝突してPKを奪ってしまったのだから、まさに飛び道具。人間魚雷。
仲間たちは時に迷惑するのだが、こういう飛び道具には、一つは持っていたくなる魅力がある。銃を持てばぶっ放したくなるのは当然だろう。
こうしてPKによって先制点を得た後、前半の戦術ではうまく行かないと反省した我が軍は、後半にはいつものポゼショナルに切り替えて、そして見事に勝利したのだった。

会場には代表監督の森保の姿。何しに来たんだ、夏休みだからメシでも食いに来たのかと思ったら、どうやらアルビレックス新潟の至宝、長倉基樹をチェックしに来たらしい。うーむ、ついに長倉が見つかってしまったか。
もしこれで代表にでも選ばれたら、一昨年までアルバイトしながらJFLでボールを蹴っていた男が、一気に代表まで登り詰めるわけで、それはとんでもないシンデレラストーリーではないだろうか。
ただ、ワールドカップ最終予選はJリーグの佳境とかぶるし、長倉には代表で活躍してほしいものの、チームから離れるのは困る。サポの心は千々に乱れるのであった。

そしてもう1人が、超逸材の稲村である。今日も途中出場し、目の覚めるようなフィードでスタジアムをどよめかせた。稲村のフィードは金が取れる。
長身で、左利きで、CBもSBもできて、正確なフィードができて、ドリブルで前にも上がれる。
こんな選手は板倉か冨安以来ではないか。明らかにレベチ。超逸材で、早くも見つかりそうである。
驚くことに稲村はまだ東洋大の学生であって、アルビレックスと掛け持ち状態。J1でプレーした翌日は大学に戻って部活をしているわけだ。
従って稲村は特別指定選手としての出場、つまりまだ正式に契約を交わしていない。
よってこのままいくと稲村は、契約前に海外への移籍が決まってしまうという前代未聞の選手になってしまう。

もちろん我々は長倉も稲村も快く送り出すのである。都会で頑張ってこい、と。そして、名を挙げたらいつでも帰ってこい、と。
そして、あのクラブへ行けば海外移籍の夢がかなうぞという評判が広がり、次の新しい有望株が入団してくれる、そんなサイクルをつくって生き延びていくのだ。それが地方貧乏クラブの生きる道。

「あまろっく」
笑福亭鶴瓶と江口のりこが親子を演じ、中条あやみが釣瓶の再婚相手を演じるという、そのキャストだけで見ることにした。芸達者たちが演じるハッピーエンドの物語は、「映画ってこういうのでいいんだよな」という気持ちにさせてくれる。
昨日見た「ロストケア」が介護の現実を通じて、家族の絆って残酷で重すぎることを伝えたのに対し、今日の「あまろっく」はその逆に家族の絆はやっぱり温かいということを伝えてくる。図らずも真逆の映画を続けてみることになって、実に興味深かった。
口をあまり開かずにブスッとした表情をしながら、実は滑舌良く、言葉がちゃんと聞き取れる江口のりこは、役者としてのスキルが非常に高いのだろう。中条あやみも、ただ可愛い女の子というふりをしながら実はしたたかな演技力を見せてくれた。釣瓶は言うまでもない。笑顔一つでさまざまな気持ちを演じ分けられる達人である。


2024.08.11

サル対サル


寝そべってカステラを食っていたやり投げは面白かったな。あれはセブンイレブンのカステラらしい。見ているだけで食べたくなった。
さて、スケボーあたりの競技で、わちゃわちゃと楽しそうにやってる女子たちを見ると、なんとも和やかな気持ちになる。
彼女たちに、今話してた子はどこの国の子? と尋ねても「知らなーい」と答えるそうだ。一緒に競技を楽しんでる、いつも仲良しの友だちであって、国籍なんて気にしたこともない、というわけだ。
素晴らしいことである。

彼女達に限らず、多くの競技で選手たちがお互いに讃え合い、ねぎらう光景が当たり前のことになった。中国だろうが北朝鮮だろうが、オフサイドになれば同じ競技に打ち込む仲間だ。
スポーツクライミングなんて競技前の下見の時間で、ライバル同士の選手が顔を寄せ合って攻略法を相談しているのだから、新時代のスポーツってこういうことなのだろうなあと感心する。

それに比べてJリーグはどうだ。牙をむいていがみ合い、果ては審判への恫喝も日常だ。 サルか。
醜いし、みっともないし、悪影響だし、うーん、もっともっとやれえ。盛り上がれ。それがJリーグらしさだ。

「ロストケア」
松山ケンイチ、長澤まさみ、柄本明の3人の演技があまりにも素晴らしく、ちょっと驚いてしまった。
介護殺人という救いようのないテーマの映画で、松山ケンイチは突き抜けてポジティブな介護士として登場するが、あまりに朗らかすぎて何か裏があるのではと思わせる演技が見事。こんなに演技力のある俳優だったとは。
この松山ケンイチの父親役として、介護に疲れた息子に殺されてしまう老人を演じたのが柄本明。実にリアリティあふれる芝居でこれまたびっくり。
その罪を糾弾する検事役が長澤まさみだ。中盤で松山ケンイチと1対1で対峙するシーンの演技は、これまた鳥肌もの。
これだけの役者を揃えて、これほど重いテーマを直球で描いたのだから、素晴らしい作品に仕上がるのも当然だろう。演出やカメラワークも卓越。
とはいえ、介護疲れの子を救うために寝たきりの親を殺してやる介護士の話で、やっぱりあまりに重くて休日の昼に寝転がって眺めるような作品ではないと思う。


2024.08.10

団地の小学生


スポーツクライミングを見る。
これって、昔はボルダリングって言ってなかったっけ? 検索したら、ボルダリングを含むのがスポーツクライミングということらしい。
つまり100m走と棒高跳びとマラソンをまとめて陸上競技と呼ぶようなものか。なるほど。
漫才とコントとマジックをまとめて演芸と呼ぶようなものか。違うか。ソバとウドンとパスタをまとめて麺類と以下略。

注目は彼女である。つくばの女子大生。
初めて目にしたときは、なんで団地に暮らす小学生がオリンピックにいるんだと仰天したものだった。
ところがこれでリードに関しては世界最強の女王様だと言うから、二度目の仰天。素晴らしいではないか。日本の団地の女の子が世界を制圧するのだから。
だが、柔道やフェンシング同様、アジア人が活躍するのがどうしても許せない勢力が、日本人なんかにメダルを取らせるもんかと邪魔をする。結果が、前半のボルダーのセッティングだ。
聞けば団地小学生が出てきた頃からボルダーの間隔はどんどん開いていき、小学生には絶対に届かない距離になったそうではないか。やり方が汚いぞ、ヨーロッパ。

結局、団地小学生は最初の課題で1つも取れず、本人も「心が折れそうになった」と言うぐらいのひどい仕打ちを受ける。
白人と比べて体格が明らかに違う。手足の長さがまったく違う。これ以上ないほどに不利だ。
だが、そういう競技なのだから仕方ない。
だから喜ばしいのは、後半のリードで他の選手を圧倒する実力を発揮し、会場にスタンディングオベーションの嵐を巻き起こさせたことだった。これは痛快だった。オレも一緒に快哉を叫ぶ。よくやった、団地の小学生。
最終的な順位は4位でメダルには届かなかったが、リードでは文句なしの金メダル。ヨーロッパの連中の陰謀なんかにめげず、これからも頑張ってほしいものである。

聞けば地元のパン屋でアルバイトしているそうではないか。おいおい、小学生がバイトしてちゃいかんだろと、きっと誰もが突っ込んだに違いない。


2024.08.09

南海トラフは何回も


地震が起きるとTwitter界隈で掘り起こされるのが、この有名な予言。
「ボクは2052年から来ました。2023年に生まれ、覚えていないですが1歳の時に南海トラフ地震に遭いました」という未来人のツイートである。具体的には2024年8月14日に南海トラフ地震が起きると予言しているのだ。
2024年って、今年やんけ。
8月14日って、来週やんけ。
すると宮崎の震度5はその前震というわけか!
ということでネットは盛り上がる。確かにこれはビビる。
だがこの未来人は別の予言で「2028年のオリンピックは中国、32年はオランダ、36年はアメリカ、2040年はフランス」とツイートして、堂々と外している。全然当たらない未来人のようだ。
わはは、馬鹿な未来人だなー、などと笑っていたら、突然警報が派手に鳴り出して「激しい揺れに備えてください」と叫び始めた。ぎょ、未来人を笑った天罰かよ。
身構えるも、オレは既にキッチンのテーブルで酔っ払っている。多少揺れたところで何の違いもないだろう。
娘は南海トラフの中、高知まで旅行に行ってるし、息子は大学で飲み会だし、嫁もママ友と飲み会だ。
よってオレだけ家で1人で飲んでいる。

今日は武蔵境というところで仕事だったので、終わったら秋津の飲み屋街で明るいうちから飲んで帰ろうと企んでいた。家は誰もいないし。
ところが前頭葉が縮小して理性を失い、暑さのあまり認知機能も失われたオレは、電車の上りと下りを間違えてしまう。
あれ、なんかおかしいと気づいた頃には荻窪まで来てしまって、今さら戻る気にもなれないと秋津飲みは諦め、石神井公園飲みに切り替えた。
ならばと、荻窪で下車してバスに乗る。
バスは満員だ。なんとか席を確保して30分、ようやく石神井公園に辿り着く。
そしてここでビールでもと思って、改めて気がつく。石神井公園には店がない。1人でふらっと入って、刺し身をつまみに冷えたビールを楽しめる店がない。
再開発工事が始まって店舗が軒並み立ち退いて、駅前だってすっからかんなのだ。
なにかないかと炎天下、しばらくうろつくが店は見つからず、結局あきらめて家へ帰って、車でスーパーサミットへ出かけて晩飯代わりのお惣菜を仕入れてきて、そして1人でしょぼく飲んでいたら、緊急地震通報が絶叫した次第である。
ああ、めんどくせえ。
揺れなんかほったらかして、オレは飲み続け、飲んで飲まれて飲んで、やがて静かに眠るのでしょう、と寝てしまったのだった。


2024.08.08

南海トラフは難解


どこかの記者が「これは南海トラフ地震ですか」と尋ねたのに対し学者が「南海トラフで起きた地震です」と答え、さらに記者が「要するに南海トラフ地震ですか」と畳み込むと再び学者が「南海トラフ地震とは何かという定義の問題かもしれませんが、南海トラフで起きた地震です」と返したあたりは、なかなか面白かった。
記者は、つまり新聞の大見出しに「南海トラフ地震発生」と打ちたかったのだろうなあ。
実際に新聞を見たら、読売は「南海トラフ 臨時情報」、日経は「南海トラフ巨大地震注意」とあった。読売は意味不明、日経はちょっと踏み込んだか。
南海トラフ地震という言葉は確かにインパクトがある。
だからテレビのニュース速報でその言葉を目にした時は、ギョッとした。
しかも娘は今夜から5泊の予定で高知旅行である。夜8時の夜行バスに乗るためにぼちぼち支度をして家を出ようかという、まさになんで今なんだよというタイミングだったから、ギョッとしたのも一際だった。

だが、ギョッとした割りには、あれ、しょぼくね? と思ったのも確かだ。同じように感じた人も多かったのではないだろうか。
なにしろ南海トラフだ。もしも発生した日本が終わるぐらいの勢いで脅されてきた。だから震度6と聞いて、ちょっと話と違うのでは、とずっこけた気分だ。
もちろん震度6でも大災害である。
家屋が倒壊した宮崎からは「こっちは深刻な被害だというのに、誰も心配しないで、話題は南海トラフのことかよ」という怒りのツイートが上がっていた。確かにこれはどうかと思う。まずは被災地のことを気にかけろよと。
それは置いておいて、南海トラフ、しょぼくないか、という感覚についてである。
実は読もうと思っていてまだ読んでいないのが「南海トラフ地震の真実」という本だ。
研究費をぶんどるためにデータをいろいろ盛って実態以上に大袈裟にされたのが南海トラフ地震、ということを指摘した本である。日刊ゲンダイや週刊現代あたりのヨタ記事なら、あはは、そんなバカなで済ませられるが、菊池寛賞を受賞した本というからガチである。書いたのは東京新聞の記者。

この本によれば南海トラフは「えこひいき」されていて、発生確率がだいぶ盛られているのだそうである。
本当だとすると、発生確率だけでなくその規模も盛られているんじゃないかと疑えるし、だとすると今日の地震が「しょぼ」と感じたのも大げさに盛られたからであって、実は震度6程度が南海トラフの正体だったのかも、という気になってくる。
それならそれで喜ぶべき話ではあるのだが。

結局、娘の乗った貸切バスは予定どおり新宿を出発し、娘は夏休みを高知で満喫することになった。巨大地震なんて起こらないでほしいものだ。


2024.08.07

○×○△△××△○×△××○××○△△△○××○△29


2-0は危険なスコア。手垢の付いたこの金言はシャレなんかじゃねえんだよということを、我々は去年のホーム福岡戦で学んだではないか。
前半を終わって0-2。完全な負け試合である。それが後半立ち上がりの得点を皮切りに、ロスタイムでの2得点逆転というマンガのような展開で勝ちきったのだ。
ロスタイムに同点に追いついて客席が沸騰しているというのに、選手もベンチも誰一人として笑っていなかったシーンには、鳥肌が立ったぜ。
得点はすべて伊藤涼太郎。ハットトリックだ。一人、絶対的なプレーヤーがいれば2-0を危険なスコアにできることを、我々は学んだのである。
だが今日の我々はその学びをすっかり忘れてしまった。

前半を終えて天敵・磐田相手に2-0。2016年以来ホームで勝っていない相手に、今日こそは勝てると思った。得点だけでない。内容でも完勝。間違いなく今年で一番の出来だったのだ。我がアルビレックスは。
パスは延々とつながり、ポゼッションで相手を圧倒。まったくサッカーをさせなかった。
だが結果的にロスタイムに点を決められ、2-2の引き分けに終わる。
オレたちが勝ったときは伊藤涼太郎だったように、磐田はジャーメインだった。ジャーメインに2点を入れられてしまった。

後半1点を返されたときは、酷い守備だった。だがどんなゲームでもミスは起きる。サッカーはミスをするスポーツなのだ。
問題はここからのゲームプランである。3点目を取りにいって試合を決めるか、あるいは塩漬けにして2-1で逃げ切るか。
ここでの選手交代、つまり谷口とダニーロを入れたことは、3点目を取りにいくというメッセージになってしまった。
いやいや、ダメだ、ここは塩漬けにして逃げ切るんだ。
ピッチにはそんな指示を出せるベテランがいない。ファールをもらって時計を進められる高木はケガでベンチ外だし、堀米の交代で入れるべきは稲村ではなくて大声で鼓舞できる千葉だった。コーナーフラッグで鬼のようなキープのできる小野は交代で下げられてしまった。
ここで3点目を取れるのではなく、2-1できっちり逃げ切れるのが本当に強いチームなのだろう。我が軍には、そんな強さがなかったのだと飲み込むしかない。
そしてサポーターも、勝ち名乗りを上げるようなチャントを歌って、温い雰囲気をつくってはならない。チームもサポも、みんな甘いのだ。川崎戦から何も学んでいないではないか。

オリンピック中断が終わってサッカーが帰ってきたというのに、がっくりである。とほほである。真夏の大コケである。
ほんと、情けないわ~。


2024.08.06

明日は立秋


先日、車の中でダテ君に聴かせたのが、夏川りみの「君よ八月に熱くなれ」だ。
ダテ君の耳なら必ず反応してくれるはずだと思ったら、やっぱり反応してくれた。さすがだ。
八月に暑くなれの間違いではない。暑くなれだと、熱中症の歌みたいではないか。これは甲子園の歌なのである。
作詞は阿久悠で、作曲が中田喜直。
阿久悠の作品集ボックス「人間万葉歌」の解説によれば、「熱闘甲子園」というテレビ番組のテーマソングとして書かれたものだ。熱湯だとダチョウ倶楽部だが、熱闘甲子園は高校野球のダイジェスト番組である。
阿久悠は高校野球オタクで、夏の甲子園大会は全試合をテレビ観戦していたことで知られる。さらに期間中はスポーツ新聞に、毎日、高校野球の詩を書いて発表していたほどだ。毎日書いていたなんて、化け物だ。

テレビのテーマソングでは別の歌手が歌っていて、夏川りみバージョンは未発表。
このボックスが初公開らしい。いったいどんな事情があって、この素晴らしいボーカルがお蔵入りしてしまったのだろう。とても興味深い。
ともかくこの夏川りみバージョンは素晴らしく、感動的である。特に0分57秒から1分8秒にかけての「雲が沸き立つ 甲子園」のところは鳥肌もののボーカルだ。
8月の青空を白球が切り裂いていくような、そんな突き抜けた歌声である。この部分だけ何度も聴き返したくなる。
夏川りみは大好きなボーカリストなのだが、たまにテレビに出ても「涙そうそう」か「童神」しか歌わせてもらえないのが気の毒だ。
沖縄の歌なんて3年に一度聴けば十分。それよりも歌謡曲やポップスを、あの伸びやかな歌声で突き抜けるように歌ってほしいものだ。

それにしても「君よ八月に熱くなれ」の、中田喜直によるメロディーの見事さよ。まさに話すように流れてくる、中田喜直ならではの職人技である。
中田喜直は、自作の「かわいいかくれんぼ」を取り上げて、「“ひよこがね”という歌詞があったら、誰が歌っても“ひよこがね”というメロディーになるでしょ」と話していた。「雪の降る町を」だって、“雪の降る町を”と口にしたまんまのメロディーである。
それほど日本語のリズムや音感を大切にして作曲をしていたのだ。
「君よ八月に熱くなれ」もそんなふうに日本語を大切にしたメロディーなのでとても素直に耳に入ってきて、心に染みわたるのだろう。
とても好きな歌なのでしょっちゅう車で聴いているが、やはり八月に聴くと格別だ。真夏の青空がよく似合う。


2024.08.05

せたじい


「せたじい」増殖中につき警報が発令された。
「せたじい」とは、世田谷のジジイのことだ。
世田谷あたりに暮らしていそうな、いい身なりをした高齢者が、突然クレイジーなキレ方をする状況が多数報告されているのだという。
・コロッケトッピング無料の券を蕎麦屋に持ってきて、コロッケだけ持って帰りたいと暴れる
・惣菜屋の店先で、ここの唐揚げは固いと叫ぶ
・商店街の自転車が整理整頓されていないと、わざわざ区役所まで出かけて怒鳴りまくる
・モバイルオーダーやウーパーの配達員に対して、割り込むな、ちゃんと並べと罵倒する
そんな目撃事例が各所から寄せられている。
いずれも所得が高そうで、小綺麗な身なりをした高齢者ばかりだ。

いい土地のいい家に住んで、いい暮らしをしてきて、周囲から上に見られることに慣れてしまったじじいが、自分の規範の外にあると思った瞬間、許さん、許さんぞ、ワシは、という気持ちになるのだろう。
飲食店でのタブレット式のオーダーやコンビニのキャッシュレス決済にキレるのも。このタイプだ。
ワシはこんなものは認めんぞおおお、と理解できないものに対していきなり攻撃的になる。

怒りの感情を抑制するのは、前頭葉である。
この前頭葉は、加齢によって機能が低下していく。60歳で12歳、つまりは小学生並みの理性になるとさえ言われている。
すると66歳のオレは幼稚園児並見か。実際、息子からはオレは幼稚園児と変わらない扱いをされている。
だから「せたじい」も他人事ではない。決して「せたじい」にはなるまいと自分に言い聞かせている。

怒りの感情は、6秒しかキープできないらしい。従って腹が立っても6秒間ぐっと我慢すれば波は鎮まって、怒りを飲み込むことができる。これがアンガーマネジメントだ。
怒りの原因となることを紙に書き出すことも案外効果的らしい。
オリンピックの柔道でフランスの連中を見ていると、日本の柔道家たちはいかに素晴らしいアンガーマネジメントができているのかと感心する。自制心とか、克己心とか言うことなのだろう。
見習いたいものだ。
同輩たちよ、「せたじい」にはならないよう、くれぐれも心仕様ではないか。

オレだって「せたじい」にはならなくても、田舎に暮らすしょぼいじじいが突然キレる「ねりじい」と呼ばれることにならないとも限らない。
コンビニで買い物するときだってレジではいつも「ありがとう」と言うようにしており、常に穏やかでありたいと心がけている。


2024.08.04

半世紀を過ぎて文士村


日曜日ではあるのだが仕事だったので、大森まで行った。大田区である。
オレの親戚には有名俳優のK氏がいた。
過去形で書いたのは数年前に故人になったからだが、そのK氏の自宅が確か大森だった。学生時代、1年生と2年生の間の春休みだったと記憶しているが、オレはこのK邸へ従兄弟と共に遊びに行ったことがある。
どういう理由で行ったのか、まるで覚えていない。おそらく我が子が上京したというのに親戚の有名人に挨拶もしていないことを恐縮したオレの父親あたりに命じられてのことだったろう。
大森のどこらあたりに家があったのかも、まったく覚えていないが、ごく普通の民家で、既に多くの映画に出演して名を成していた俳優の自宅にしては質素だなと思ったのを覚えている。

家に上がってしばらくしたら、当のK氏が帰宅した。オレと従兄弟は座布団に正座し、相対したK氏に挨拶をした。極めて常識人であるK氏も正座して挨拶を返してくれた。
そしておもむろに立ち上がって「諸君らはコーヒーを飲むのかね」と、コーヒーメーカーを回し始めたのだった。
この「諸君らはコーヒーを飲むのかね」と口にしたところは、今も驚くほど鮮明に覚えている。
テレビで見る特徴的な口調そのものの語り口だったから、強く印象に残ったのかもしれない。

その後、K氏に会うことはなく、我が家で葬式を出す折に弔電が届くぐらいの関係となった。
数年前に亡くなったときは、特に連絡をいただくこともなく、メディアで知ったほどである。
いわゆる親戚づきあいは、もう世代が変わってしまって、途切れてしまったというわけだ。

大森駅の西口には小高い山と鬱蒼とした神社があり、一帯は山王エリアと呼ばれている。かつては川端康成などが住んでいた文士村であり、今も瀟洒な豪邸が建ち並ぶ。
36度の酷暑の中、息を切らして山道を登り、山王エリアを目的地まで歩いたら、ベンツやアウディなどが並ぶ豪邸が続いていた。
有名俳優だったのだからK氏の邸宅もこの一角だったのだろうか。学生だったオレも、今日のように山道を登ってこのあたりまで訪ねてきたのだろうか。今となっては確かめようもない。
そんな遠い日のことを思い出しながら、オレは日傘をさしながらヨロヨロと坂道を登る。
まさか半世紀近くたって再びこのあたりを歩くことになるとは、当時のオレは夢にも思わなかったなあ。


2024.08.03

パチスロなんてインチキに決まっている


アジア「どうせリネールやんけ」
アメリカ「どうせリネールやんけ」
アフリカ「どうせリネールやんけ」
フランス以外のヨーロッパ「どうせリネールやんけ」
フランス「誰やろなあ、ほじほじ。あ、リネールかあ、さよかあ、しゃあないわなあ」
全世界「ですよねえ!」
というのが柔道団体決勝のいんちきルーレット。誰が見てもこういう結果になるのはわかっていたから、世界中が「お前のそういうところだよ」とフランスに総ツッコミだった。
今やフランスはヨーロッパの韓国ということが世界にバレてしまった。
韓国だと思えば、こんなあからさまなことをしても、ちっとも恥に思わないのも納得である。
もっとも、そもそもは阿部があそこで勝っておけば何のことはなかったのだから、日本の自業自得ではある。

それでも柔道はよく頑張った。卓球も、フェンシングも、バドミントン、体操もよく頑張った。それに比べてサッカーは何をやっとるんだ。話にならんわ。
そしてテニスは…テニスはあったのか? なんだって? 4人出場して全員初戦敗退、しかも1セットも取れなかったって? 

まあ、いいや。オリンピックはもう飽きた。
フランスがこんなにもひどい国だったということが改めてわかったことが一番の成果だった。そりゃあ、ヨーロッパで嫌われているわけだ。イギリスが蛇蝎のごとく嫌うわけだ。
日韓ワールドカップが終わったときに韓国が「こんなに盛り上がるんだから来年もやろう」と本気で口にしたように、フランスも「来年もやるべきだ、オレたちのために」と言い出すに違いない。


2024.08.02

腐乱す


オリンピックにはもう飽きた。
先日は、やってりゃ見るよと書いたが、今ではやってても見なくなった。
誤審をはじめとするいろんな問題が噴出するにつれて、なんだこりゃとシラけ気分である。
柔道、ひどかったなあ。技と言えば背負い投げに巴投げぐらいしか知らない素人のオレが(腕ひしぎ十字固めはプロレス技だから知っている)見ても、こりゃあおかしな判定だと思ったことが何度もあった。
サッカーもそうである。
明らかにフランス対スペインの決勝にしたいのだろう。Jリーグより酷い誤審。
なにしろ副審が旗を揚げていないのに、主審がオフサイドやでえと試合を止めるのだから、ありえない。
「マテ」をした後に「ハジメ」ではなくて、落ちたから負けと宣告した柔道の審判のようなひどさだった。

もっともサッカーに関しては日本がスペインに力負けしたのも事実。
いいときのアルビレックスがスペインで、ダメなときのアルビレックスが日本。いいアルビレックスとダメなアルビレックスが闘って、いいアルビレックスが勝ったという順当な結果ではあった。
結局、いくらビルドアップがうまくいっても、最後を決めきる人間がいなければ試合には勝てないという、ごく当たり前の脱力的な結論に落ち着いたのだった。
三戸は、三戸ちゃん→三戸さん→三戸さまと出世して、最終的に三戸ちゃんに戻ってしまったよ。

開会式やセーヌ川やトランスジェンダーや誤審やまずいメシや盗難やエアコンや地元びいきなど、史上まれに見るひどいオリンピックという見方が広がる。そもそもオリンピック自体がオワコンだという言葉にも説得力がある。
この有り様を見て喝采を上げているのが、息子の友人だそうだ。彼はフランスに留学して、かの国のあまりのひどさに憤慨して帰国したらしい。
「フランスがいかにひどい国か、世界に周知できて嬉しい」と溜飲を下げているそうである。
遠くから眺めるときれいで文化的な国でも、近づけば路上は犬のウンコまみれというのがフランス。その正体が現れただけのオリンピックだったのかもしれない。
って、まだ終わってないけど笑。


2024.08.01

災害級


昨日の雨はひどかった。練馬区が全国ニュースで名指しされるぐらいひどかった。
一級河川の白子川が氾濫危険なんちゃらを超えたとかで、J:Comのアダプターからは防災無線がひっきりなし。危険だ危険だ逃げろ逃げろとやかましかった。
川の様子を中継しているWebカメラの映像を見ると確かに氾濫寸前。こりゃ大変だ。
とはいえ、我が家は全然そんなことはなくて、ひゃー大雨だあと呑気に声を上げる程度。
隣の家が洗濯物を干しっぱなしで仕事に行っちゃったものだから、雨風にぶん回されて悲惨なことになっていたが、それが最大の被害といったところか。
これからはこうした大雨に突風、そして酷暑が当たり前のことになっていくのだろうか。


2024.07.31

歯磨き革命


Amazonのバーゲンで電動歯ブラシを買った。Braun製。5000円ぐらいだった。
20年ほど通っているかかりつけの歯医者は、数カ月ごとの検診のたびにオレの歯垢をゴリゴリと落としながら、もっとちゃんと磨けと説教するのである。オレは朝晩ちゃんと磨いているし、しかも歯間ブラシまで使って念入りに手入れしているというのに、全然だめなんだそうだ。
そこまで言うなら仕方ない、奥の手の電動歯ブラシを使うぞ。
ところがそれに対して歯医者は「あー、あれはだめですね、せいぜい仕上げぐらいですね」と完全否定なのである。
なぜだ、歯科医も推薦みたいなコマーシャルだってあるじゃないか。
そんなわけで気になっていたけれど、電動歯ブラシは使ってこなかったのである。

ところが先日、いつもの検診に行って歯医者の顔を見て思い出した。そうだった、この歯医者は、新しい技術に弱いのだった。
なにしろ予約を取るのに、いまどき、ノートに手書きなのである。そして診察券の裏にも手書きで予約を書き写している。
領収証も手書きだし、電子カルテなんてとんでもない。マイナンバーカードもようやく対応したところで、それも「せっかく入れたのに誰も使ってくれないんです、あはは」と受付のおばちゃんが笑うほどである。
要するにテクノロジー全般が苦手なのだ。だから、電動歯ブラシも敵視しているのだ。
それに気づいたオレは、歯医者でいつものように歯垢をゴリゴリと落としてもらったその夜、Amazonでポチッとしたわけだ。

初めて手にした電動歯ブラシは、なかなかの重量だ。
オレは歯磨きをチューブから絞り出し、ブラシに載せる。
そして、やってしまった。
そのままスイッチを押してしまったのだ。
瞬間、電動歯ブラシは1秒間に何百回転とかいうスピードで激しく震え出し、歯磨きは派手に飛び散ったのである。
オレのシャツには、おかげで歯磨きがベッタリと。
これはきっと電動歯ブラシ初心者あるあるなのだろう。オレも、歯医者のことをテクノロジーに弱いなんて上から笑っている場合ではなかったのである。


2024.07.30

昔は紙の請求書に受け取りの判子をもらうためにわざわざ届けたものだった


請求業務の完全オンライン化を可能にするのが、某プラットフォームというサービスだ。いわゆるSaaSである。
ブラウザの画面に請求金額や振込先銀行など必要事項を記入してポチッとすれば、請求業務は完了。受け取った方もポチッとするだけ。そのデータをそのまま経理システムに連携すれば、振込や集計などの業務もシームレスにできちゃうぜというわけだ。
数年前からこれを使っている、というか、取引先が導入したので使わざるを得ないので、いやいや使っている。
なぜいやいやかというと、とにかくUIがひどくて使いづらいのだ。EXCELで請求書を書くより遥かに手間がかかる。
慣れの問題と言われればそのとおりではあるのだが、けっこうな手間がかかってけっこうなストレスだ。
加えて非常にフレンドリーじゃないというか、お役所的というか、上からというか。対応などがいちいち高圧的で、例えばちょっとでも記入に不備があると「差し戻し」と言われて突っ返される。
どこが不備なのかと、また時間を使って調べてみて、それは別に請求に何の関係もない、どうでもいいような欄の記入漏れだったりする。
あまりにストレスなので、このシステムを導入している限り御社とは取引しませんと客に言いかけたこともあったほどだ。

そもそもこのシステムは、例えば飲食業向けに多品種少量の納品を毎日行う八百屋のような業態に適したものだろう。玉ねぎ10個に、人参5本、ついでにドレッシングもね、とか。 画面上でアイテムをクリックすればいいだけで、楽ちんだ。
だからオレのように、一ヵ月の請求書はせいぜい10数枚、金額もバラバラ、仕様もすべて異なるという業態にはまったく向いていない。従来通り、EXCELでちまちま書いたほうが絶対に速い。
もちろん受け取る側はEXCELじゃ面倒だという理由はわかる。でも今までそれでやってきたんだから、これからもそれでやれよ、と老害の一言も言いたくなる。

一番の問題が、このプラットフォームサービスが、割とけっこうトラブることだ。
先日もシステムがダウンしたと思ったら、今日もまたシステムがダウンして使えなかった。
おいおい、今日は30日、月末の締め日の前日だぞ。このタイミングでダウンするとは、致命的ではないのか。金融と同じく、クリティカルなシステムという自覚はあるのだろうか。 原因はネットワーク機器の不具合らしいが、システムがダウンすると30分おきに状況報告のメールが飛んでくるのも、実にうざい。メールなんていらないから、とっとと直せと言いたくなる。
マイナンバーカードと同様、デジタル化のためにはある程度の力技が必要で、とにかく走りながらチューンナップしていくしかないというのは理解できる。一方で、それに呆れる気持ちも理解できる。
せめてもうちょっと使い勝手のよいサービスが登場しないものか。


2024.07.29

39度


我が家の場所は谷原という地名である。隣の町名は三原台だ。
昔は原っぱが広がっていたのだろう。原っぱというか、一面の田んぼと畑だったに違いない。
そのせいか地盤は安定していて、地震でもそんなに大きく揺れることはないし、大雨でも水が出ることもない。
石神井川と白子川という一級河川が2つも近くを走るというのに、地下に大規模な貯水池を造るなどの治水対策もあって、大雨は怖くない。そもそもちょっとの雨なら一面の畑に染み込んでしまう。
地下鉄がなくて、北の国から核爆弾が飛んできたときに逃げる場所がないというのが、不安といえば不安だが、災害には比較的強い地であることは間違いない。
かつて暮らしていた湾岸地帯のマンションと比べると、この大地に根を下ろして暮らす安心感は素晴らしい。

だが、そんな原っぱにも弱点はある。暑さだ。
内陸にあるため夏の暑さはひとしおで、最高気温予報は、都心よりもさいたま市のほうが当たる。さすがに熊谷には及ばないが、その手前くらいの暑さにはなる。
今日もそうだった。NHKのニュースで名指しされるほどの暑さだった。
予報では39度で実際も39度超え。昼に車に乗ったら戸外温度は42度という表示だった。いくら地面に近い温度とはいえ、仰天の気温だった。

まったくこの夏はおかしい。誰もが思っているように、おかしい。
だが、めざましテレビの「ロペ」でアキラ先輩が言うように、来年はもっと暑くなるのだから、実は今年の夏は来年以降では最も冷えた夏ということになるらしい。それはそれで恐ろしい。
そんな中、オレは日本橋まで仕事に行って帰ってきたのだが、案の定、ぐったりと疲れて、いつものように帰ってすぐにシャワーを浴び、あとはエアコンの下で寝転がってオリンピックの柔道を観るのだった。
もはやメールに返事をすることすら、ぐったり疲れてしまう夏なのだった。


2024.07.28

オリンピックは週末に限る


実はこの週末、土曜、日曜とがっつりと仕事だった。インタビュー仕事である。
そのためオレは金曜日までに週明け締切の原稿はすべて書き終え、土日は外出に備えた。
何しろこの酷暑であるところへきて、土曜日の行き先は最寄り駅から徒歩1時間。いくら川崎とはいえ、これでは現場に辿り着く前に熱中症で死んでしまう。バス、いや、タクシーの一択だろうと心に決めていた。
ところが金曜の夜遅くにメールが入って、先方の体調不良で延期にして欲しいとの連絡である。ありゃりゃ、コロナかよ。コロナだな。コロナなら仕方がない。
これが土曜日の仕事の話だ。
そして日曜日のことである。朝ご飯を食べて、体調不良で延期、という金曜日のメールを見返した後、あれ、なにか変だなと思ってよく読んだら、たった今届いたメールであった。
なんと、土曜日に続いて日曜日も体調不良で延期というわけである。まったく関係ない取材先なのに、こっちもコロナかよ。コロナだな。コロナなら仕方ない。
こうして土日の仕事が直前になって吹っ飛んでしまったのである。

既に書いたように、書くべき原稿はすべて金曜日に終えて、土日は取材仕事の態勢を取っていた。完璧な準備だった。それが飛んでしまったわけである。もちろんコロナだから仕方ない。誰の責任でもなく、どうぞお大事にと言うのみである。
ただ問題は完璧な仕事シフトができていたので、このぽっかりと空いてしまった土日をどう過ごすかということだった。
もちろん大丈夫。ご安心ください。オリンピックがあるではないですか。
え、時差の関係でオリンピックは夜中だと? なんのなんの、令和のオレたちにはTVerがある。NHK+がある。
平成のオレたちはスポーツニュースを待つか、ビデオ録画するしかなかったのに、今やクリック一発、タダでオリンピックゲームズが観られるのであった。 テクノロジーの金メダルである。

いやあ、仰天しましたねえ、柔道女子の詩ちゃん敗退。なんのアンラッキーでもなければ誤審でもない。まったくもって正当な負けだった。
直後の会場に響いた号泣には驚いた。人間というのは、これほどにも号泣でき生き物なの。
次に出場予定の選手なんかは若干引いていたが、魂を震わせる号泣とはこのことかというほどで、会場全体がスタンディングオベーションで、さらにはUTAコールまで響いたのには感動した。
いやあ、これはちょっとした歴史的場面に立ち会ってしまったぞ。
いや、立ち会ってない。日本で観ただけだ。

仰天したのは、なでしこのブラジル戦もだ。どれどれ勝ったかな負けたかなと思ってネットでスコアを観てひっくり返る。なななな、何が起きたんだ、90分過ぎて2点を入れて逆転勝ちとは。
こんなときこそオレたちのTVerだ。早速ハイライトを観る。
そうしたら90分間外しまくった試合のロスタイムでハンドを取り、前半にPKを外した田中を脇に追いやって「しょうがねえ、オレが行くしかねえだろ」と仁王立ちしたのがご存知、熊谷のアニキ。迫力たっぷりに乗り込んできた若頭の姿に、オレたちは胸を熱くする。
そして同点の後に飛び出したのが、谷川の超スーパーロングシュートだ。
外せば戦犯として叩かれたに違いない状況で、奥せずに打った度胸に驚いた。
これも歴史的場面。すごいものを見せてもらった。
新人・谷川のことは初めて見たが、いい身体をしている。エロい意味ではない。アスリートとして実に素晴らしい身体能力だという意味だ。
なでしこサポによれば、卓越したプレーヤーらしく、今まで使われなかったのは監督が無能だから、ということのようだ。以降の試合は、これで使わざるを得ないだろう。ワールドカップの川澄のようなラッキーガールになれるかもしれない。

身体能力という点では、スケボーを見ていると、どうしてこれが、と思わざるを得ない。
子供たちがうきゃきゃと遊んでいて、とてもこの子たちをアスリートとは思えない。
金メダルの女子中学生は、公園で遊んでいるうちに上達したそうだ。そして東京オリンピックで優勝した選手を見たら、自分も同じ技を公園で人から教わって既にマスターしていたことを知り、これならアタイも金メダルじゃね、と思ったそうである。
そのストーリーにオレたちはすげえと驚くわけたが、しかし冷静に考えれば公園できゃっきゃっと遊んでいた子供がいきなり金メダルを取れちゃうのがこの競技なのである。うーん、やっぱりアスリートのイメージからは遠いなあ。
もっとも本人たちもアスリートとは思ってなさそうだし、別に国のためとか、オリンピックだからとか、何も考えてなさそうである。これがZ世代の次のα世代。
こうして競技をつまみ食いしながら見ているだけで、土曜、日曜は無為に過ぎていく。エアコンの効いた家の中は最高だ。

そしてTVerで見尽くしたら、今度はネットでネタあさりである。やっぱりTwitterが香ばしい。炎上してるのは、開会式だ。
最後の晩餐のパロディやロボットの馬と騎士、マリーアントワネットのギロチンなどがその火種で、全世界のキリスト教徒が激怒しているらしい。
実際にオリンピックのスポンサーのアメリカの通信会社がぶち切れて、広告出稿を取りやめると発表した。トランプも激怒しているとTwitterで流れている。
ゲイなどを集めてきて最後の晩餐を模した演出は、LGBTだの多様性だのと訴えたところで、いくらなんでも下品すぎる。しかも1人が玊ポロリじゃないかと疑われるている(実際は服の破れ目とされているらしいが)。
銀色の馬は、死神の象徴という説があって、これにもキリスト教徒が激怒しているという話だ。もっともこれは息子に言わせれば(息子は聖書に詳しい)、誤解だろうとのことであった。理由はオレにはよくわからない。
ギロチンについては、暴力革命の肯定や処刑賛美などとの批判が殺到する。
もっともフランスのオリンピック担当者は「洒落よ、洒落。やーね、洒落のわからない田舎者って」と肩をすくめてとぼけている。
それに対してTwitterには「左の連中が好き勝手にやった結果がこれだ。ほとんどのフランス人は違うということをわかってくれ」というフランス人の悲痛なメッセージが相次いで投稿されている。この炎上も歴史的場面。


2024.07.27

オリンピックは早起きに限る


そりゃあ、やってりゃ見るよね、オリンピック。
おかげでオレもすっかり昔から柔道通だったようなドヤ顔だ。
ドヤ、角田が優勝したでえ。ドヤ、角田は31歳でオリンピック初出場やでえ。
巴投げからの腕ひしぎギブアップのワンパターンって、実にプロレスらしくていいじゃないか。こういうのは大好きだ。
ここまで完璧な腕ひしぎはなかなかプロレスでも見られないから、実に素晴らしい。
ドヤ顔と言えば、開会式だな。テレ朝は酷かった。ゲスの松岡修造と潮田玲子が、知らなきゃ黙ってりゃいいのに、何かしゃべらなきゃと焦ってトンチンカンなことばかり口走る。イライラすること、このうえなかったわ。
しかも聖火ランナーのことが、こいつは一体誰だと思っているのに、全部スルー。名前が分からないからスルー。これもイライラしたわ。
ありゃ、ドヤ顔と関係のない展開になってしまった。
サッカーは、マリはやっぱり強豪だった。三戸ちゃんは3つはミスしたな。決めてりゃ今日もヒーローだったのに。
三戸ちゃんは新潟が育てたんだぞ。
三戸ちゃんと呼んでいいのは新潟だけだ。他の人たちは三戸ちゃんさんと呼ばないといけないのだぞ。
バスケットボールはあんまり好きじゃないから、裏で行われていたハンドボールを見たら、これが面白いのなんの。
この競技、キーパーの公開処刑みたいなものだよな。たまにキーパーがファインプレーで弾いたりすると、すげえ盛り上がる。
今回のオリンピック、どうせ夜中だから見る気もないわと思っていたが、朝になってTVerで見ても十分楽しめるし、NHK+なら開会式もサッカーもハイライトじゃなくてフルで見返せる。
いい時代になったものだなあと思う。しかも無料。


2024.07.26

ブータンの船がかわいい


パリの開会式を見ていると、ショービズへの全振り感がむしろ好ましい割り切りにさえ思えてくる。
選手を船で流して、その合間に様々な出し物を仕込むというアイデアは秀逸だ。選手の流れを完全にコントロールできるし、6kmもあるというからどんな出し物でも存分に仕込める。
芸術だ文化だ自由だ愛だと、フランスカルチャーのこれでもかという押し付けにはいささかうんざりだし、そもそも盛り沢山すぎる割にはすぐに飽きてしまう変な退屈感があったけれど、オリンピックはショービズですから、てへっ、という開き直りに。まあ、これでいいのかという気になる。

一方、同じタイミングで飛び込んできたのがレッドブルの大宮アルディージャ買収が本決まりというニュースだ。
100%、外資のチームの誕生である。
これには他チームサポは戦々恐々。やべえ、長倉が札束はたかれて抜かれてしまう、いや、小島も危ないと、今からビビっている。
あらゆるプロスポーツはビジネスだから、巨大資本が正義なのは間違いない。地域密着などの理念も、あっさり吹き飛んでしまう。
Jリーグ発足時に掲げた立派な理念は今や形骸化してしまったが、それはそういう季節が終わってしまったというだけの話だろう。Jリーグがヨーロッパのビッグクラブのアンダーチームと化してしまったことは否めない。
是か否かを問うのではなく、そういう事実を受け入れる時が来たということか。

チーム名に企業名を入れることは禁じられているので、大宮RBアルディージャになるのだろう。
いや、待てよ。それならRBレックス新潟のほうがしっくりこないか。
レッドブルに買ってもらいたかったなあ。

「横浜フリューゲルスはなぜ消滅しなければならなかったか」田崎健太・カンゼン。
今では横浜Fマリノスに、なぜFの一文字がついているのかを知らないサポーターも多いという。
FはフリューゲルスのF。Jリーグのオリジナル10で最も人気のなかったチーム。マリノスじゃない方のチーム。そんなフリューゲルスがなぜ消滅し、マリノスに吸収されてしまったかを記したノンフィクションだ。
著者の田崎健太は大変な書き手で、この作品でも膨大かつ緻密な取材わ重ねている。すげえよ、これは。ただ、登場人物が多すぎて混乱してしまった。
物語は淡々と進み、なにかドラマチックな事件を期待していると、肩透かしを食う。
それでも当時を知っているサッカーファンとしては、へえ、そうだったのか、と驚くネタがちらほら。企業にとってスポーツというのは、しょせんは無駄飯食いの金食い虫なのだろう。


2024.07.25

板書はノートに書き写せ


授業でノートを取らない生徒、学生が増えているのだという。
どういうこっちゃ。
いや、もともとそういう生徒はいた。アホな学生もいた。
だが最近はちょっと事情が違って、コロナで在宅学習が増えたことがきっかけで、授業の映像を見返せばいいと思ったり、字幕を読めばいいと考えたりする生徒/学生が目立つようになったらしい。
もちろんこれは大いなる勘違い。ノートは記録のために取るのではなく、思考のために取るのだから。

オレもインタビューでは実に丁寧かつ緻密にメモを取る。ICレコーダーが回っているのに、なぜそんなに詳しくメモを取るのだろうという顔をされることもある。
メモを取ることには記録のためという意味もある(レコーダーが壊れていないという保証はない)が、一番の理由はインタビューの流れを整理し、次の質問を考え、原稿にする際の大きな枠組みを構築するためだ。
メモを取るために手は忙しく動いているが、それ以上に頭は「聞き漏らしている話はないか」「今の言葉はさっきの発言と矛盾していないか」「話が浅くてこのまま原稿にはできない」などと忙しく考えているのである。というか、手と頭は連動しており、やはり手を動かすことが思考を活性化することにつながると実感する。
学生時代の授業にしたって、板書を書き写すだけでも、頭への定着度合いはまったく違ったと思い出す。だからいまどきの生徒/学生も、ちゃんとノートは取らないといけないのだ。

などということを考えながら、オリンピックの初戦、パラグアイ戦のダイジェストをTVerで見る。
新潟が育てた三戸俊介が2点を決めてMOM。文句なしの活躍だ。これで三戸が世界に見つかって、プレミア入りも噂される。
退場を食らってベンチで泣きじゃくっていたあの三戸が、大きくなったもんだとアルビサポは感慨に浸る。
それにしてもアルゼンチン-モロッコは酷いねえ。
後半ロスタイムが15分って、びっくりだ。しかもその終了間際にアルゼンチンが同点に追いついたところ、観客がピッチに乱入して大騒ぎとなり、選手は引き上げて2時間の中断。その中断時間中に両チームのキャプテンがこっそり話し合って、「このまま引き分けで終わらそうぜ」と手打ちをしたというのに、再開直後にアルゼンチンのさっきのゴールはオフサイドで取消という判定が下され、アルゼンチンは逆上して怒濤の攻めに入り、モロッコも目を吊り上げて必死の守りを続け、お互いさっきの手打ちのことなんてすっかり忘れた闘いとなった。
結局そのままモロッコが逃げ切ったわけだが、どうしてこんな面白い試合を録画でもいいから見せてくれないのだ。TVerは何をやっとるのだ。

しかし、オリンピックを前にバラエティでは過去のオリンピックの名場面特集などをやっているが、改めて東京大会は酷かったと思い知る。なんだ、あの開会式は。見世物がピクトグラムとは、もはや売るモノが何もなくなって没落するのみの日本の象徴である。
オレたちも東京オリンピックなんて、何も記憶に残ってないしなあ。


2024.07.24

害人


半年ぶりぐらいで銀座に行った。
夏の銀座は早朝に限るのだが、今日は午後である。ありがたいのは、銀座駅から訪問先のビルまで地下でつながっていることだ。太陽を避け、日傘も差さずに行ける。
銀座は、明らかにまた外人が増えたようだ。大げさではなく、歩いている人の半数が外人である。
連中はキャリアをがらがら引いて歩くので邪魔だし、道の真ん中で固まって喋っていて邪魔だ。今日は道端に座って弁当を食っている外人を見た。中国人ではない。欧米系だった。
そういう連中にしかめ顔を向けながら、日本人は道の隅っこを歩いている。
訪日外国人1000万人を目指そうとはしゃいでいたのが数年前。今では3000万人を軽く超えてしまった。正直言ってうんざりである。
オレの住んでいる練馬の外れは、さすがに都心から遠くて観光地もないことから、外人の姿はめったに見ない。それでも近所に安い民泊でもあるのだろうか、外人の家族連れを時々見かけるようになった。
こんなところまで外人が押し寄せている。


2024.07.23

犯人はソーラーパネル


エアコンは正義、エアコンは神、エアコンは救世主。
すべての人類はエアコンにひざまずかなくてはならない。
10年に一度の暑さ? 毎年聞いているような気がする。とにかく酷い暑さだ。
朝7時に干した洗濯物が9時には完全に乾いているのには助かるが、命の危険を感じる暑さなのは間違いない。
そしてこの酷暑の原因の一部は、メガソーラーの影響ではないかという指摘をXで見つけた。この発想はなかった。

上空からの熱を地上で受けて周囲に発するメガソーラー。山肌を一面に覆ったあの巨大で醜悪なガラスのパネルを見ると、確かにこいつが諸悪の根源のような気がしてくる。
ネットを検索してみる。
近所にできたソーラーパネルの陽が自宅を直撃するようになったため室温が50度という地獄の日々を送るようになったケースは、裁判になっている。設置側は、反射光は天に逃げると説明したらしいが、そんなことはなかった。
この例を見れば、やっぱりソーラーパネルが酷暑の原因という指摘に納得できる。
夏はソーラーパネル自体の発電量も低下するそうだから、まったく迷惑な存在ではないか。 エアコン様にもっと力を与えるどころか、エアコン様の邪魔をする存在が、ソーラーパネル。

そんなふうにソーラーパネルに怒りながら、今日は終日家で過ごす。エアコン様のお陰で快適だ。
しかも朝、1通のメールがイームラくんから届いたきり、どこからも連絡がない。原稿もすっかり書き終えているし、世界中から「お前に用はない」と突きつけられた気分だ。少しささくれてくる。
まあ、それでも8月から9月にかけての予定はほとんど埋まっているし、今日はエアポケット的に空いたと理解して、ゴロゴロしながら過ごす。
エアコンの下でスマホを見ながら転がっていると、なんともったいない時間の使い方だと自堕落な気分になる。
昔は夏がもっと楽しかったのになあ。


2024.07.22

月曜朝イチだもんなあ


だから日本にはリニアが必要なんだってば、とオレは叫ぶのであった。

もしオレが今日、朝イチで大阪へ行くことになっていたらどうしただろうか。
1.飛行機に切り替えるために羽田に向かった
2.長距離バスに切り替えるために八重洲口のバス乗り場に向かった
3.日本海側を大回りして行くために北陸新幹線のホームに向かった
4.新幹線が動かないので今日は行けません、ごめんねと電話して自宅に帰った
間違いなく4を選んだはずだ。そこにためらいはない。

3の日本海側を通るルートは、実はJR東日本が東海道新幹線の客を奪うという狙いのもとで開通したルートである。だからJR東海としてはこのルートが気づかれることは避けねばならず、気づかれる前にリニアを開通してしまいたかったのである。
それなのに静岡のバカが邪魔をしたおかげで、遅れてしまった。
せめて今日の事故で、日本海ルートがあまり多くの人にバレないことを祈るのみである。

事故を起こした保線車ってすごいぞ。
レールを検査する人は、レールがわずか数ミリ摩耗しただけで、乗り心地の変化に気がつくそうだ。プロの世界である。
保線車がその場所に向かって詳細に検査し、必要ならレールの取り換えを行うわけだ。
深夜、誰も見ていないところで汗をかいている人たちによって、誰の目にも明らかな平穏が保たれている。


2024.07.21

もはや地獄である


都心へ出かける際は、ルートによってはほとんど駅の中や地下街を通って目的地まで行けることがある。
ところが今日のようにちょっと横浜の外れの僻地までということになると、殺人的な陽差しをもろに浴びながら行くしかない。
しかもアポは13時。殺す気かよと呪詛の一つも吐きたくなる。
そこをぐっと堪えて、呪いの言葉も飲み込んで、帰ってくる。ぐったりだ。
すぐにシャワーを浴びて、エアコンの効いた室内で、やっと一息をつく。
なあ、夏って、こんなんだったっけ? もっと楽しくなかったっけ?
熱すぎでもはやセミも鳴かなければ蚊も飛ばない、そんな大暑を過ごすのであった。


2024.07.20

○×○△△××△○×△××○××○△△△○××○28


松木安太郎は、ご存知居酒屋解説のおじさんである。テクニカルな解説そっちのけで「今のファールだろ!」とか「おっしゃー!」とか叫んでいる人である。
テレビで代表戦があれば観るけどというライトな層にはウケがいいが、それでもそろそろ飽きられ始めている。DAZNでJリーグを観るようなコアな層にはお笑い芸人扱いされている。
一方、最近売り出し中のサッカー解説者が林陵平だ。草津でJリーガを引退した後、東大サッカー部(ア式蹴球部という)の監督に就いた人物である。海外サッカーが好きで、自他共に認める戦術オタク。とにかく微に入り細に入り戦術を解説してくる人間だ。
その戦術眼は実に鋭く、あまりに高度で、余人には理解できない。なにしろ東大生でさえ理解できない難解さで、結局東大サッカー部では結果を出せず、監督を解任されてしまった。その東大サッカー部で試合前、選手たちに戦術の指示をしているシーンを見たことがあるが、実に難解でオレにはさっぱりわからなかった。賢いはずの東大選手たちも同様のようであった。
この松木と林を隣同士に並べて解説させようという暴挙に出たのが今日のDAZN、町田-マリノス戦である。ゲームを見ようとして、解説にこの2人の名前が並んでいるのを見て、オレは腰を抜かしてしまった。なんと無謀な。
そして想像通り、この2人の解説はまったく噛み合わないというか、同じゲームを見ているのに別の世界の住人のような解説になってしまった。実に楽しい地獄の時間だった。

もちろん松木も長くメディアの世界を泳いできた賢い人間だから、媒体が自分に何を求めているかはしっかり察知できるので、今日はコアなファンばかりのDAZNということで居酒屋解説はなりを潜めた。だからといって代わりに話す術もないから、とにかく選手をもり立て、試合の流れを見て「惜しい」と連発し、何かあるごとに「ダイレクトプレーですねえ、ダイレクトがいいですよ」と叫ぶのである。基本的に戦術眼はない。それでも何かしゃべらなきゃと思うから、にぎやかなのである。
それを見た息子は「やはりこの世代の人たちには戦術眼はないのか」と納得する。
その通りである。オレたちドーハ世代は戦術と無縁にサッカーを見て育った。勝っている試合のロスタイムにキープすることすら知らず、逃げずに男らしく勝利を目指せと突っ込むことが正しいとされた時代である。当時のJリーグには引き分けがなかったから引いて守って引き分けに持ち込むなんて想像もできなかったし、ボランチという役割を知るのも次のジョホールバルまで待たなければならなかった。
そんな時代に選手監督として生きてきた松木安太郎だから、こういうスタイルも仕方ないのだ。
そうである、スタイルなのである。これは。
対して林稜平は、戦術オタクの名の通り、徹底的に具体的かつ論理的に戦術を解説する。
それは実に見事な解説ぶりで、途中、このまま進めばなぜ町田は絶対に横浜に勝てないのかを、戦術的に実に見事に解説してくれた。あまりに説得力があり、あまりに理路整然とした解説で、オレは溜息をつくほど深く納得してしまった。
惜しむらくはオレは納得させられたが、それを息子に教えようとしてもどう説明していいかさっぱりわからなかったことである。つまり再現性がない。オレのような頭ではわかった気になって、実は本当のことには気づいていない。ほとんど詐欺師の手口ではないか。
この2人の解説だから、噛み合わないのは当然のことだ。林稜平が戦術を語れば語るほど、松木安太郎は「背が高いですねえ」「足が速いですねえ」と繰り返すばかりで、結果的に「今の日本で町田を応援しているのは、サポをのぞけば松木だけ」と言われるよう、松木は町田寄りの発言を繰り返し、町田のファールが審判の目を逃れておとがめなしになったときには「いひひひひ」と下品な笑いを漏らすほどであった。

試合は林稜平が「この戦術では町田は絶対勝てない」と断言したとおり、マリノスがしっかり勝った。
以前からオレはこの林稜平のことを高く買っているので、松橋力蔵が退任した後のアルビレックスの監督を任せてみたら面白いのではないかと考えている。
東大生が理解できなかった戦術論を、果たしてサッカー選手が理解できるだろうか。無理に決まっているのだが、だからこそどこかで両者の折り合いをつけようとする過程で生じる化学反応を見てみたいのである。
というわけで、そのアルビレックスであるが、今日はセレッソをあっさりと2-1で退けてやった。いや、あっさりでもなかったのが気に入らないが。
2-0のクリーンシートで逃げ切れず、ロスタイムに入ってもふわついたボール回しに終始し、エアポケットのように気の抜けた瞬間に長谷川と藤原のマーク渡しがうまくいかずにレオセアラーに決められてしまったのである。

ロスタイムはなんと10分。あまりに長すぎて集中が続かず、ここからはゲームを塩漬けにするということが徹底できなかったのだろう。こんなときこそ誰かがキャプテンシーを発揮して「塩漬けにするぞ」と指示しなくてはならなかった。サポも呑気にユーミンのチャントなどを歌わず、アイシテルニイガタで後押ししなくてはならなかった。
勝ったからいいようなものの、あの川崎戦から何も学んでいないような締めくくりになってしまった。
まあ、それでも結果が出たからよかった。もし今日負けていたら、完全に降格争いに飲み込まれ、おおごとになっていた。勝利は全てを癒やす。
とにかくここのところ上位陣がおかしな負け方をして、京都や湘南という残留争いのライバルが勝ち点を重ねているのである。おかげで降格ラインが徐々に上がってきて、例年なら勝ち点40で安泰のところ、どうもそういうわけにはいかない雲行きなのだ。
まったく浦和のボケとか、ガンバのバカとか、磐田の役立たずとか、ちゃんと勝つべきところを勝っておけよという話である。お前たちがちゃんと勝たないから、こちらは大変迷惑しているのだ。
もっとも逆の立場に立てば、こちらは勝ったというのに新潟が勝ったのにはたいへん迷惑している、という話になるわけだ。お互いさまか。

ここから3週間、Jリーグはお休みである。オリンピックだからだ。
オリンピックが終わった頃には怪我人も復帰して、アルビレックスは一段とギアを上げるに違いない。日本の金メダルより、そちらがよほど楽しみである。


2024.07.19

石神井公園の昼


いやあ、それにしても笑ったわ、甲子園予選の山梨学院。
ホームに突っ込んだ選手が完全にアウトなのに、手でキャッチャーミットからボールを掻き出して無理矢理セーフにした事件だ。
スポーツマンシップゼロで叩かれるのは当然として、カメラでバッチリ撮られているシーンでなんであんなことするかね。
きっと今ごろは学校に抗議殺到、大炎上。選手はメンタルやられ、監督は責任取って辞任か。
ここまでやって試合は負けたというのが笑えるが、この高校生、一瞬で潰れてしまったなあ。とっさにこんなルール破りをするなんて、普段どんな指導をしているのだろう。大人の責任だ。

大人の責任といえば、これも酷い。体操女子のオリンピック強制送還事件だ。
キャプテンの19歳がこっそり喫煙、飲酒をしたというので、規範違反となり、パリから東京へ帰国させられ、せっかくのオリンピックにも出場できなくなってしまった。
発覚したのは内部通報というから、妬みが原因か。女子部活の闇だな。
それにしても強制送還は酷くないか。厳重に注意して「ごめんなさい、もうしません」と頭を下げれば済む程度の問題だろう。
こういうときこそそんな落とし所を見つけて穏便に済ませるのが大人の役目だろうに、謝罪会見にずらりと並んだおっさんたちは何をやってるんだか。無能か。
こういうおっさんたちが若い連中の芽を摘む様には、とことん嫌悪しかない。
実は先月、オリンピックに出場するスケボー選手たちが飲酒して厳重注意を受けたというニュースがひっそり流れた。ダブルスタンダード。あまりに違いすぎる。蓮舫かよ。

蓮舫と言えば、YouTubeでピンクレディの「UFO」の替え歌を観た。例のイントロが流れた後、ユッフォの調子でレンフォッと叫ぶという動画だ。
思わず噴いてしまった。この発想はなかったなあ。

そんなふうにいろんなことを案じながらオレは今日、昔の仕事仲間と会った。機能も昔の仕事仲間と飲んだが、今日はそれよりさらに昔の仲間だ。仲間と言うより先輩で、もう80歳のおじいちゃんだ。
「お茶でも飲みましょうよ」と連絡をくれ、わざわざ電車を乗り継いで会いに来てくれたのである。
駅前のタリーズで再会。そういえばいつだったかも同じように連絡をいただいて、ここで会ったっけ。
去年でしたっけ、お会いしたの。
そう言ったら、先輩80歳は「えっ、10年くらい前でしょ」と驚く。
それを聞いてオレも、えっと驚く。
まったく記憶がズレている。
黙り込み、おいおい大丈夫かよという目でお互いの顔を見た一瞬だった。実に味わい深い一瞬であった。


2024.07.18

飯田橋の夜


今朝の読売新聞のベタ記事が割と衝撃的だった。
なんと毎日新聞が富山での宅配をやめるのだという。部数減が続き、富山県内の朝刊販売部数はなんと685部。
これっぽっちの配達のために販売所や配達員を確保するのは、どう考えても割が合わないから、もはやとても続けられない。これからは申し込んだ人には翌日、郵送で新聞を届けるらしい。
朝毎読の三大紙と呼ばれたこともあるメジャー新聞が、富山県内では700部も売れていないというのは仰天だ。
遂にここまで来た、というか、いよいよ始まったか。
新聞を郵送で翌日届けるという振る舞いも終わっているが。とにかく685部という数字が衝撃的で、もはやこれではメディアなんてとても呼べない。学級新聞か町内会の回覧板か。
三大紙では毎日が一番弱いと言われてきたので、凋落はここから始まるのも当然ではあるが、いよいよ新聞の時代が終わったという感が強い。
毎日新聞は聖教新聞社の印刷も請け負っているので、創価学会に頭が上がらないと言われてきた。どうやらこれは本当らしい。そんなこともボディブローとなってじわじわと部数減につながったのかもしれない。

そんなふうに毎日新聞と新聞業界の先行きを憂いながらオレが向かったのは、飯田橋だ。今日は旧知の仕事仲間が集まって、グダグダな飲み会をするのである。
いやあ、楽しかったなあ。
みっちゃんとは数年ぶりで会ったが、「これからの人生でこういう仲間と飲めるのは、あと何回あるんだろうと考えて、最近ではもっとみんなと飲まなきゃと思うようになりました」とのことだった。同感である。
ぐだぐだとどうでもいい話を繰り返す、まったく生産性のないとことん無駄な飲み会だったが、実に楽しかった。昭和の飲み会って、こうだったよねー。
違いかあるとすればみんな年を取って、夜に弱くなったことだ。
オレは8時を過ぎたらもう帰りたくなって、先に失礼する。外で飲むのは楽しいけれど、帰りの電車が辛い。弱くなった。
この飲み会は先日から定例会にしようということで開いているものである。この夏に、もう一度ぐらい、飲みたいものだ。


2024.07.17

サッカーは人間性


佐野海舟の逮捕にはびっくりしたよなあ。
トランプの狙撃にも朝いちニュースで「えっ」と声が出たが、佐野海舟のニュースにも「えっ」と声が出た。インパクトはトランプ並み。
岡山・津山出身の佐野海舟は高校時代も飲酒喫煙で大暴れして、Jリーグ各チームは獲得に二の足を踏んだらしい。我らがアルビレックス新潟も獲得を考えたものの、こいつは駄目だと見送ったそうだ。
さすが津山産というのは、地域ヘイトか。
そんな危険物を獲得したのは、ご存知町田。ああなるほどねえ、町田なら獲るよねえ。だって町田だもの。
誰もがそう思ったのも、町田だからだ。

鹿島からドイツへの移籍が決まった直後という最悪のタイミングで、ドイツは激おこプンプン、鹿島は移籍金が入ってこなくて激おこプンプン。5億円とも噂される移籍金の損害賠償を請求されるだろうが、払えっこないわな。それよりも実刑で数年間のムショぐらしだってあり得る。
人生のかかった時期にいったい何をやっとるんだと誰もが呆れたが、そこがヤカラの所以なのだろう。
鹿島に対しては「このチームがなかったらサッカーやめてました」と感謝の言葉を述べ、そして鹿島を退団した途端、本当にサッカーやめることになったのだから、なんというお笑いだ。
いや、本人は、やめへんでー、町田さんがまた拾ってくれるでーと思っていそうだ。本当に町田も拾いそうだし。

町田といえば、地方の人にはピンとこないが、立川とどっちがガラが悪いかという競争がある。
どっちも東京郊外という似たような立地と規模で、「あんな田舎モンといっしょにするな」と互いに敵視し合っている。
町田のガラの悪さは昔から有名だ。青山学院大学が相模原に移転して、きれいな女子大生が乗り換えのために町田駅を利用するようになってから、街灯にたかる蛾のようにヤカラが集まるようになったというのは有名な定説。
対して立川は基地の街だから、夜な夜な米軍ヤンキーが徘徊し、それを狙った女子が集まり、やはり街灯にたかる蛾のようにヤカラが、という連鎖だ。
去年だったか、仕事で立川へ行き、帰りにクルマで送ってもらったところ、降車のために一瞬停まっただけなのに激しくクラクションを鳴らされたのにはビビった。見たら運転しながら膝に犬を抱いた、色付きメガネのババアだった。さすがの民度である。立川。
佐野海舟もサッカー選手なんかやめて立川でブイブイいわせるのがお似合いだろう。いや、津山に送り返すべきか。津山市民だって嫌だろうが、責任を取って引き取ってほしい。

岡崎や長谷部や香川や小野などが必死に汗をかきながらコツコツと築き上げてきたヨーロッパの日本人選手ブランドを一瞬にして破壊したことが、本当に腹立たしいわ。

「スピノザの診察室」夏川草介・水鈴社。
娘が「これ読んだ?」と差し出したのは、本屋大賞4位のこの作品。オレは未読だったので、娘に借りて読むことにした。
娘は月に10冊の本を読むことを自分に課している。そして面白かった本はこんなふうにオレに差し出してくれ、そして時々は感想を語り合ったりする。とても素晴らしいことだと思う。
さて、この一冊は医療をテーマにした本。舞台は京都の小規模病院だ。医療シーンはさすがのリアリティで息を呑む。話の展開は淡々としているものの、飽きさせない。
一方でキャラクターが類型的なのと、物語の視点がころころ変わるところが読みづらい。ある場面など、結局このセリフは誰が口にしたのか、分からずじまいだった。オレに読む力がないと言われればそのとおりだが。
あとは妙に情景描写に力が入っていて、細かいところが重苦しい。例えば「悠揚と続く築地塀の先に、瓦屋根の表門があり、そこをくぐると、ゆらやかに弧を描いた飛び石に導かれて玄関へたどりつく。」というような文章だ。こういう文章がいたるところで延々と続き、ちょっと鬱陶しくなる。このあたりは大きなマイナス点。


2024.07.16

ラスボス池袋


日曜日にはお金持ちのお宅訪問という仕事をして3階建ての家を上がったり下がったりし、今日は学校訪問という仕事だったのでやっぱり1階から3階まで階段を登ったり降りたりした。おかげでひどく疲れてしまい、異常な湿気ということもあって、帰る頃にはへろへろである。
体力が落ちたなあ。
仕方ない。なにしろ人口区分で明確に高齢者と位置付けられる年齢になったのだ。よれよれも当然であり、もうじきよぼよぼになるのだろう。
そんなへろへろの体でコマちゃんと山手線に乗り、そして例の山手線に乗ったときの敗北感について話し合った。なぜ我々は山手線に乗ると敗北感を抱くのだろうか。
今日は西日暮里から池袋という、山手線の中でも地味でしょぼい区間だった。ここはまだよい。最悪なのは池袋-品川間で、この区間の山手線に乗ると2、3日は立ち直れないぐらいの敗北感に打ちのめされてしまう。
誰かこの理由を解き明かしてくれないか。
そしてこの敗北感は、池袋駅に降りた瞬間にマックスになる。ということは池袋が最悪ということなのか。しかも夕方の。
要するにヒトが多いということが、敗北感の原因なのだろうか。
なんだ、つまりはオレたちが田舎者だから、圧倒的な人の数を前に気後れし、気持ちを削がれ、めげてしまうということなのか。オレもコマちゃんも田舎者。
ぐったり疲れて家に帰り、もはや何をする気にもなれず、足を投げ出してスマホを眺めて一日が終わるのだった。


2024.07.15

潮の見える街


結婚して、ヨメと暮らすためのマンションを海辺の街に買った。
海辺の街と言えば響きは良いが、なんのことはない、単なる埋立地で、道路も広場も、海に流れ込む運河も、すべて人工のものだった。
このマンションでオレたちには2人の子どもが生まれ、娘が1歳の頃に引っ越すまで暮らした。
人生の中ではほんの一瞬にも等しい4年間だったけれど、大きな節目を過ごした街だったから、今もその思い出は心に濃く刻まれている。

大学に入ったばかりの頃。息子がディズニーランドへ遊びに行く途中、乗換で新木場駅のホームに立ったとき、とてつもなく懐かしい思いが胸に湧き上がってきたそうだ。
不思議に思った息子がなぜなんだろうと聞いてきたので、お前が4歳の夏まで、この海辺のあちらこちらへ出かけて過ごしていたからだろうと、教えてやった。
たとえ記憶は消えていても、幼い頃に過ごした街の空気感や風景というものは、いつまでも心に残るものなのだと改めて感じた。
三つ子の魂百まで。いや、それはちょっと違う気がする。
原風景とか、そういうものなのだろう。


2024.07.14

Make America Great Againv!


朝一番のニュース速報が「トランプ狙撃」だったから、そりゃ、世界がひっくり返ったかと思ったわ。
プロレスかよ、まさかな。
ピュリッツァー賞を獲ったこともあるカメラマンの写真があまりに素晴らしすぎて、いくらなんでもこれがプロレスであるわけがないとの思いを強くする。
舞台に上がればボケッと突っ立って、しゃべればもごもごと腹心の名前を間違える、そんなバイデンにもう勝ち目はないだろう。
そんな騒ぎには目もくれず、今日も蓮舫さん(56歳・無職)は全方位に噛みつきまくる。あたしゃ黙らないよと宣言して吠えまくる。
誰かやめさせりゃいいのに、もうそんな進言をする取り巻きもいないのだろう。

などということを考えながら、今日は日曜だというのにオレは取材仕事だ。
小田急線の豪徳寺へ行き(初めて降りた駅だ)、せっかくだからと取材後は京王線の下高井戸まで歩いた。いかにも世田谷という風情の街並みが懐かしかった。
下高井戸には安い映画館があって、時々足を運んだ。確か「トトロ」「火垂るの墓」の2本立てを観たのもここだった。
たぶんもうその映画館もないのだろう。街は変わる。
そうそう、変わると言えば、世田谷線の車両がディズニーランドの乗り物みたいなおもちゃになっててびっくり。街に似合わねえなあ、おい。世田谷線はやっぱりあの青虫みたいなレトロ車両がよい。

新宿に出て、山手線で池袋に行き、帰る。日曜とはいえ、というか、日曜だからか、ぐったり疲れて帰る。
先日もコマちゃんと意見が一致したのだが、どうして山手線に乗ると敗北感を抱いてしまうのだろう。ぐったり感のかなりの部分は、山手線に乗ったことにあると思う。
昼飯がまだだったので、4時近くに、乗換の新宿駅構内で立ち食いソバだ。新宿駅は魔改造で駅の中で寿司が食えるようになっていた。寿司にすればよかったかなと思いつつ、やっぱり立ち食いはソバに限るぜと自分に言い聞かせる。
ぐったり疲れたので帰っても仕事をする気になれば、それならばと駅前の安い床屋で髪を丸坊主にしてもらう。
丸坊主は気持ちいいのだが、一週間もするとまた切りたくなってくるのが難点だ。


2024.07.13

○×○△△××△○×△××○××○△△△○××25


「蓮舫さんは負けてない。本当に負けたのは、蓮舫さんに投票しなかった都民だ」というもの凄いメッセージをSNSで見つけた。
なんと素晴らしいロジックだろう。これでいけば、アルビレックス新潟が負けたのではなくて、アルビレックス新潟に勝たせなかったFC東京こそが本当の敗者だ、ということになる。
よし、これからはこれでいこう。

それにしても国立競技場は相変わらず酷い競技場だが、交通アクセスだけは素晴らしい。
なにしろ駅を出て3分でチケット入場口だ。雨模様だったが傘もささずにいけた。
観客は仰天の5万8000人。
その観客が狭い駅と電車に殺到したから、大混雑。特に電車に乗り慣れていない新潟の田舎者が入り口で立ち止まるから、混雑に拍車がかかる。だって次降りるんです、新宿で降りるんです、奥に入ったら降りられないじゃないですかって、新宿に着いたらどどーっと全員降りるから何の心配も要らないんだよ、田舎者めが。
そんな殺気ばった空気が漂う大江戸線も、練馬に着く頃にはガラガラだ。
練馬駅で降りるとオレンジのユニを着たアルビサポはけっこういるのに、東京サポは1組しかいない。ここは東京なのに東京の人気がないなあ。
負けたアルビサポがとっとと帰ったのに対し、勝った東京サポは勝利の大騒ぎと海外に行く松木玖生のお別れセレモニーでスタジアムに残っているから姿を見かけないのだという指摘は、オレには当たらない。本当に負けたのはアルビサポではなくて、アルビレックスに勝たせなかった東京を応援していた東京サポなのだ。

だいたいが、酷いゲームだったではないか。なんだ、このくそつまらないゲームは。 2点取った東京だって枠内シュート2本。ポンコツだ。
5万8000人の観客の中には招待券もらってやってきた外人観光客もかなり多くて、あまりにレベルの低いゲームに呆れて、途中退席するスペイン人ドイツ人がぞろぞろいたわ。
あまりに情けないゲームに泣き出す女子サポがいれば、仲間割れの喧嘩をするサポまでいた。
喧嘩といえば、オレの目の前で高木が松田にブチ切れていたが、小見や谷口、小野まで折々で松田にぶち切れていたから、もはや松田を使うのはマイナスしかない。

もっともオレは選手にはブーイングしないから、最後はお疲れーと優しく拍手をするのだった。
とうとうこれで本格的に降格圏内突入だ。このままでは間違いなくJ2降格だ。
短い夢だったぜ、J1。楽しかったよ、J1。
アルビレックス新潟みたいな地方貧乏クラブに、この舞台は荷が重すぎたのだ。身の丈に合わなかったのだ。
J2ならばもっと勝ちゲームが見られるし、いろんなスタジアムに行ける。国立競技場みたいな酷いスタジアムで、窮屈な思いをしながら長時間座ることもないし、木村カエラに向かって「ばーかフライばーかフライ」と叫んで殴られることを心配しなくてもいい。
もっともカエラだって子持ちの40おばちゃん。去年のマツケンサンバに比べて、とんでもない格落ちだ。
まあ、カエラはどうでもいいや。
こんな酷いゲームを見せられたオレたちが一番の敗者だ。
勝ったら寿司で祝杯の予定が、シラけてガストでカレーになってしまった。どうしてくれる。


2024.07.12

港区極地地震発生


リモートインタビューをしていたら、相手の人が突然焦りだした。
「えっ、めっちゃ鳴っとるやん」。
そういいながら慌ててスマホに手を伸ばしていた。後で判明したのだが、どうやら港区の地震関係アラートの誤作動だったらしい。確かに、びびるよな。あのアラートは。つーか、キミ、港区の住人だったんかい。
それはともかく、このインタビューイ、とても頭のいい人だった。ちょっと話しただけで、すぐに分かる。インタビューって怖いんだぞ。
この人は、とにかく仕事のすべてにおいて「日本のために」という想いがモチベーションになっているそうだ。
なぜそんなにも強い志なのだろうか。
「今僕は30歳で、生まれたときからずっと日本が右肩下がりだったわけです」
つまり彼は没落する日本そのものに人生を重ねてきたわけだ。
明日は今日より悪くなるという現実を生まれてからずっと見せられ続けてきたのだ。周囲の大人たちはみんな下を向いていたに違いない。
そんな現実を何とかして、明日は今日よりいい一日になるという社会を実現したいから、日本のためにという想いで頑張っているのだという。
その言葉を前にして、この30年間、右肩下がりの日本をどうにもできなかった世代として、本当に申し訳なく思ってしまった。オレがフリーとして働いてきた時間がそっくり没落日本の軌跡と重なるのである。これってけっこうメンタル的にしんどいことなのだ。
こんな日本にしてしまって申し訳ない。なんとか立て直しを、あなたたちの世代に託したい。
ディスプレイの前でオレは手を突いて頭を下げるのだった。


2024.07.11

見苦しい中国人


「認めない、謝らない、改めない」が中国人だと言われるが、都知事選3位後の蓮舫の立ち振る舞いを見ていると、まるっきりこれだ。
馬脚を現したというか、本性が出たというか。
これと小池の2択だったところに石丸が割り込んできたという、今思えばとんでもなくカオスな選挙だったわけだが、アメリカに目を転じれば認知症か犯罪者か、どちらかを選べと言われている状態だから、あの国もつくづく不幸なことだ。
トランプ大嫌いを公言するスティーヴン・キングがバイデンに出馬辞退を求めているというのも、この混乱をよく表している。
などと考えながら今日は大田区の外れの方まで電車で出かける。
最近は立ち食いソバの数がどんどん減ってしまって、移動中にちょっと昼飯というときに、とても困っている。残っているのは改札内のJR系のソバ屋ばかり。JR系はまずくて高いんだよなあ。
立ち食いソバという業態は水や火を大量に使うので設備管理が大変だし、匂いや汚れがクレームになりがちだし、そもそもたいして儲からないから、撤退が続くのだろう。
駅のホームでさくっと食べて、やってきた電車に滑り込むようにして乗っていた頃が懐かしい。


2024.07.10

1-6 3回戦敗退


本日は天皇杯3回戦が行われた。見てないけど。
我らがアルビレックス新潟は、敵地に乗り込んで長崎と戦った。見てないけど。
そして1-6という仰天の負けを喫した。見てないけど。
天皇杯なんてというのは、スケジュールが厳しくなるだけの罰ゲームのようなものだから、怪我さえしなければ別に負けたってかまわないのだが、その怪我で1人が交代し、レッドカード一発で1人が退場するという最低の試合展開だった上に負けたのである。見てないけど。
なんでこんなに見てないことを強調するのかというと、放送も配信もまったくなかったからだ。どういうレギュレーションなのかわからないが、とにかく天皇杯では決まった試合しか放送されず、それ以外は一切の配信も認めないという姿勢なのである。
こんなんで本気でサッカーを楽しんでもらおうと考えているのだろうか、サッカー協会は。仮にも天皇という冠のもとでの大会である。国民をこんなにも蔑ろにしてよいものだろうか。

言いたいことは山ほどあるのだが、見たら見たで見なけりゃよかったと後悔したに決まっているから、見てなくてよかったのだ。
土曜日のリーグ戦では3-4で負けたから、この2試合合計で10失点だったことになる。ありえない。ありえない数字だ。
第一キーパーの小島が謎の欠場をして第二キーパーの阿部がゴールポストを守るようになってから、こんなひどい失点が続いている。
もちろん失点のすべてがキーパーの責任ではないのだが、それにしてもあまりにひどすぎる。フィードがことごとく相手のチャンスボールになってしまうし、ニアをぶち抜かれたのがトラウマになったのかファーをがら空きにしてしまうし、メンタル崩壊してコーチングに自信が持てなくなったからフィールドプレーヤーに指示を出せなくなっているし、どうせオレは信用されていないんだというメンタルが表に出てしまってますますフィールドプレーヤーの信頼を失うし、ついでにボランチは疲れ切って守備しないし、サイドハーフはアリバイ守備しかしないし、毎度毎度、ボランチとゴール前がガラガラになるのはいったいなんの病理なんだ。

要するに我軍は第一キーパーの小島と藤原とデンでなんとかやりくりしてきただけのチームだったことが、はっきりしたのである。
もはや第二キーパーの阿部では無理だろう。次は第三キーパーの吉満を出すしかない。J3のレノファ山口を首になったところを拾ってやったキーパーに運命を託すしかない。もはや我軍はそこまで追い詰められているのだ。
問題は次の試合だ。
中二日の土曜日である。会場はなんと国立競技場で、相手は輩軍団のFC東京。
困ったことにオレと息子は1階メインスタンドのそこそこよい席をゲットしたので、今後こそ、見ないわけにいかないのだ。いや、むしろ見せつけられてしまうのだ。
ああ、何失点してしまうのだろう、満座の視線を集める国立競技場で。
オレンジ色のユニフォームを着ているからといって、どれだけの人から後ろ指をさされて笑われるのだろう。
修行である。もはや修行である。アルビレックス新潟を応援するということは。


2024.07.09

子に教わる


本当にヤバいのは蓮舫ではなくて石丸だったということが明らかになった選挙だった。
質問に質問で返すことで自分の無能さをごまかす手法に加え、常に相手を見下し、マウントせずにはいられない下衆な人間性が、選挙後の様々な対応で白日の下にさらけ出されてしまった。
あれは人間としてダメだ。
そもそもちょっとまともに仕事をしたことのある大人ならば、あの顔を見た瞬間に、こいつはヤバいヤツだと分かるはずである。取引の現場に現れたら、こいつと関わると絶対に炎上すると、本能的に警戒するのではないか。
そういう感覚がまだ磨かれていないから、若い連中が石丸なんかにコロッとだまされてしまうのである。

だが「お父さんはそう言うけどさ」と息子は笑うのである。
「お父さんはそう言うけどさ、小泉進次郞が出てきたときに熱狂し、その前には民主党に喝采を送ったのは、お父さんたちだったろ」。
この指摘にオレは、うぐぐぐ、確かにと歯がみする。
「だから人はだいたいああいうのに一度はだまされるんだよ。だまされて学習した大人が石丸に投票せず、学習経験のなかった若者が石丸を支持したんだよ」
す、鋭い。まったくその通りだ。
とすれば、選挙後のあれやこれで学習した若者たちが、衆院選挙では石丸を見捨てることを期待したい。

そんな息子は、例の石丸構文がすっかり気に入ってしまったようで、嬉しそうに使っている。


2024.07.08

米騒動前夜


米騒動の気配がする。
地元の情報掲示板では、「××の棚にはほとんど米がなかった」という報告が目につくようになり、実際、我が家の近くのスギ薬局では「米は1家族1袋です」という貼り紙が出された。「米の需要が急増している」とあったから、米不足に備えた買い占めが始まりかけているのだろう。
とはいえ、ウエルシアをのぞいてみたら何の貼り紙もなく、普通に米が買えた。
本格的な米騒動前夜ということか。
スギ薬局の貼り紙を写真に撮ったのでFacebookにでも上げようかと一度は思ったのだが、それは買い占めをあおることにつながりかねない。よくないことだ。
とはいえ、知ってる人には、ちょっと教えてあげたくなる。ということで、この日記には書くことにした。

去年の猛暑の影響だとか、インバウンドで外人が食いまくったためだとか、米不足の理由はいろいろ言われているが、不足気味なのは確かなようである。
新潟の弟に聞いてみたら、確かに米不足で、価格がじりじりと上がってきたそうだ。かつての米騒動のような酷いことにはならないだろうが、気をつけた方がいいというアドバイスだった。
とりあえず我が家でも数件回って、備蓄用に購入した。この秋の新米の季節までは食べつなげるぐらいの量だ。
空騒ぎに終わればいいのだが、こういうのは情報が広がるとぱーっと棚から消えてしまうので、気になる人は今のうちに米を買っておくことをお勧めする。


2024.07.07

インターホンは雷に弱い


いやあ、トラウマレベルの雷だった。
いろいろとすったもんだしたのだが、結局、昨日の今日で給湯器の修理がやってきた。
結論から言えば応急処置はしたものの、いつまた壊れるかわからない状況なので、近々本格的な修理をすることになる。
38℃という異常な天候の中、修理のおじさんが汗だくで言うのは「最近、雷落ちましたか」ということだった。
落ちました落ちました、昨日です、落ちたなんてもんじゃないです、トラウマです。
そう答えたところ、おじさんは「やっぱりそうですか、この一帯、インターホンが壊れたという連絡が殺到しているんですよ」とのことだった。
なるほど、雷が落ちるとインターホンが壊れるのか。知らなかった。一つ勉強になったぜ。

というわけで、都知事選である。
絶対当選の予想通り、小池が圧勝。れんぽーは赤っ恥の3位。くくく、2位じゃダメだったんだね。
呆れるのは左の人たちで、不正選挙だ、メディアがおかしい、と相変わらずの左巻き。自分たちの信じるもの以外、まったく見ようとしない姿勢には、ほとほと情けなくなる。

というわけで、気がつけば今日は結婚記念日だった。忘れていた。


2024.07.06

○×○△△××△○×△××○××○△△△○×25


いやあ、トラウマレベルの雷だった。
突然の土砂降りの雨が上がったのが午後5時。オレは甥っ子の雄一郎を駅まで迎えに行った。
雄一郎は東京でちょっとしたビジネスがあるので、新潟から上京したのである。
その雄一郎が我が家に着いた頃から始まったのが激しい雷鳴。雨はさほどではないが、稲光が走り回り、すぐ近くで落雷したかのような轟音が響き渡ったのである。
ショーはおよそ30分も続いたのではないか。実に恐ろしい雷で、窓から距離を取って怯えたのであった。
やっと少し収まりかけた頃に息子からLINEがあって、「今から帰るが、びしょ濡れだ」とのこと。土曜日ではあったが息子は今日も大学院で勉強していたのである。
聞けば大学校内は土砂降りの雨で水浸しで、息子もくるぶしぐらいまでの水たまりを歩いたそうだ。これは大変、帰ってきたらすぐに風呂に入れなければ。
そして本当の事件はここからなのだった。

なんと風呂の給湯スイッチを押しても、うんともすんとも言わないのである。どどど、どうしたどうした。落雷にやられたか。
とりあえず施工業者の東京ガスに電話する。土曜の17時を過ぎているから、ダメモトでの電話だったが、案に相違してすぐに出た。状況を話したら、同様の問い合わせが殺到しているとのことで、どうやら落雷によって一帯のエネファームがやられてしまったらしい。
そうである。我が家はエネファームを導入しているので、電気はすべて東京ガスから買っている。よって東京電力からしょっちゅう「電気代を払わなければ電気を止めるぞ」というメールが来るが、東京電力とは取引をしていないので、これはすべて詐欺メールなのである。
東京ガスの言うとおりにいろいろと復旧作業を試みたが、事態はさっぱり解決せず、こりゃ業者の修理を待つしかないという結論になった。
わかった、それはよかろう。問題は今夜の風呂だ。って答えは明らかである。風呂は使えない。水しか使えない。

そうこうしているうちに今度はアルビレックス新潟の試合が始まった。息子はまだ帰ってきていない。オレは慌てて迎えに行き、途中でピックアップすることに成功した。
そして給湯のできない風呂問題を抱えながら、オレと息子はアルビレックス対サガン鳥栖の試合に心を向けることにしたのである。もちろん雄一郎にも応援を強いる。
ところがこのゲームが酷かったのよ。キーパーの阿部が目を疑うようなミスをして、あっさり試合を壊してしまった。
バカじゃねえのか、そんなミス。チームメイトはきっとそんなふうに怒っていると思うから、阿部の目は泳ぎ、メンタルはボロボロ。サガン鳥栖は「このキーパーなら枠内に飛ばせば必ず失点するんじゃね」と思ったようで。遠目からでもガンガン打ってきて、そして狙い通りにゴールに吸い込まれて、気がつけば1-4のボロ負け。
ひでえゲーム。ホームだぞ、これ。
もっとも最終盤になんとか盛り返して3-4まで追い上げたが、結果的にはこれで負けてしまった。
正キーパーの小島と阿部との差を、こんなにもあからさまに見せつけられるとは思っていなかった。今シーズン最低の試合である。
ではその正キーパーの小島はどうしたかというと、昔傷めたところが気になるから検査するという理由で休場を続けている。どうにも怪しい。今日のゲームの観戦にも来ていなかったし、不穏だ。
一部の噂では浦和が声をかけているそうである。
まさかシーズン中に移籍なんてと思うところだが、それは素人の浅はかさ。シーズン終了まで待てば契約満了の0円での移籍となるが、シーズン途中の今ならそれなりの違約金がチームに転がり込む。どうせ移籍するなら少しでも金を残した方が、世話になったチームへの恩返しになるだろう。
そう考えて、夏の移籍を決心してもおかしくはない。
げっ、とするとオレたちはこの先、このメンタルボロボロの第二キーパーとシーズンを闘わなくてはならないのか。チームメイトもサポーターもそう思っているから、その空気がキーパーに伝わってますますメンタルが壊れていくという悪循環なのだ。

そんな酷い状況のチームを観ながら、オレは直らない給湯器に頭を抱え、とりあえず今夜の風呂は銭湯にすると決断する。
アルバイトに行っていた娘を強引に呼び戻し、飲み会に行っているヨメのことはほっといて、雄一郎も含めた4人で近所の銭湯に向かったのだった。
この銭湯は久しぶりである。息子が幼稚園の頃はよく来たもので、あのときに番台に座っていたおばあちゃんがまだ元気で番台にいたのには驚き、嬉しくなった。
この銭湯は本当に昔ながらの、ザ・銭湯。こじゃれた仕掛けは何もなく、昭和の銭湯そのままなのである。
1人520円。200人入っても1日10万円にしかならない商売である。税の優遇や燃料費の補助金などを受けていたとしても、完璧な赤字である。それでもこの銭湯が営業を続けられるのは、ひとえにアパートをいくつも持っている大家さんだからだ。
不動産運営で稼いだ利益を、地元のためにという思いで、まるで儲からない銭湯につぎ込んでくれているのである。ありがたい話だ。
広い湯船に浸かっていると、落雷と給湯器とアルビレックスでボロボロにされた心身がゆったりと解きほぐされていき、本来の自分に還っていくことができる。
とても入れないと思ったほどの熱い湯でも、じっくり時間をかけて沈んでいけば、あら不思議、いつの間にか肩まで浸かっているではないか。おかげで体の芯まで熱が通り、ゆったりと解きほぐされていく。銭湯が心身にいいのは、これだろう。
女湯の娘に、そろそろ出るぞと声をかけて上がったのだったが、実は娘はシャンプー、ソープ等を持参するのを忘れてしまって、仕方なくお湯だけでごしごし洗っていたから、見かねたどこかのおばさんが「これを使いなさい」とシャンプー、ソープを貸してくれたそうだ。いい話ではないか。

お湯から上がって、食事に行く前に一息ついていたら、給湯器の業者から電話があって、とにかく土曜の夜なので動きが取れない、明日必ず連絡します、とのことだった。うーむ、どうなるのだろう。いつ風呂に入れるのだろう。
不穏な思いを抱えたまま、オレたちは晩メシのために駅前のインド料理屋に向かったのだった。風呂の後にインド料理かよ。


2024.07.05

瀬戸内を渡る風は爽やかだった


今日も地元の最高気温は37℃の予想である。ありえない。
加齢とともに体温調節機能を衰えを実感する身としては、生命の危機すら感じる。
だが安心してほしい。今日のオレは神戸までの日帰り出張だ。つまり一日中、快適な新幹線の中で過ごすのである。勝ち組とはオレのことである。
ところが神戸の先の西明石というところで新幹線を降りたら、これがびっくりするほど暑かった。なんだ、日本中暑いんじゃないか。

インタビューでは延命治療の是非についての話題になり、あなたは延命治療を望みますかと調査するとほとんどの人が「子供の迷惑をかけたくないから」と延命は希望しないと答えるのだそうだ。なるほど。
でも、私は息子に「最高難度の延命措置をしろ」と言ってますよと答えたら、先方にずっこけられた。
そうである、息子と娘とヨメには、最高難度の延命措置を施した上に、死後はエンバーミングして大切に飾っておくようにと命じている。ひどく迷惑そうである。

夕方までに仕事を終え、再び新幹線で帰る。
ビールが飲みたい。激しく飲みたい。
そこで東京駅から丸ノ内線で本郷三丁目に行き、息子を呼び出していつもの加賀屋に立ち寄った。
相変わらずうるさい店である。客が大声で話し、店員が絶叫しながら走り回っている。なんと暑苦しいのだ。これが昭和の居酒屋。
ほどよく飲んで帰る。加賀屋はいいのだが、酔っ払って電車で帰るというのが辛くてなあ。
地元の駅に降りて、息子に手を引いてもらいながら歩いて帰る。おいおい、もっとゆっくり歩いておくれよ。
とほほ、高齢者にはなりたくないものだ。

「夜が明ける」西加奈子・新潮文庫。
底辺で生まれ育った2人の男子の成長物語。なんでこんな目に遭うのだと、読んでいて心が苦しくなる物語だった。主人公の一人、フィンランドの映画俳優にそっくりだという高校生のキャラクターが秀逸。考えてみれば西加奈子をちゃんと読むのは初めてだ。読みやすく、キレがなくて、短い文章を畳みかけてくるスタイルは、読んでいてとても心地よい。こういう文章を書きたいものだ。


2024.07.04

下期のはじまりはじまり


オレが人生で初めて熱中症になりかけたのは、忘れもしない2014年6月1日、大宮のKNACKファイブスタジアムでサッカーを観たときである。
大宮アルディージャはまだJ1にいてアルビレックス新潟と同じ程度の順位でしのぎを削っていた。その大宮が今やJ3というのだから隔世の感があるし、息子はまだ中学生だった。
6月1日とはいえ気温は33度もあって、KNACKファイブの観客席には庇などないから、オレは炎天下でじりじりと温められ、そして気がついたらなんだか全身に不思議な浮遊感があり、しっかり歩いているつもりでもなんだかフラフラするのだった。
ありゃ、これはもしかして熱中症というものではないのか。
ちょっと舐めていたのだと思う。慌てて水分を大量に補給したものの浮遊感は夜まで続いたのだった。

今日もあのときに似た浮遊感のようなものを味わってしまった。
場所は八王子の中学校の体育館。23区と多摩地区の教育投資に格差があることは以前から指摘されていて、それをあからさまに示すようにこの中学校の体育館にはエアコンがなかった。
おかげで館内は蒸し風呂である。大型の扇風機は回っているものの、気温は上昇し、壁に据えられた小さな温度計には「厳重警戒」のアラートも表示されていた。
あまりに耐えがたい暑さだったのでオレは何度か屋外へと避難したのだが、それでも途中から少しばかり浮遊感が生じてきて、ははあ、この感覚はあのときと一緒だなとKNACKファイブのことを思いだしたのである。
八王子と言えば大雪の駅前中継が有名ではなかったかと教師に言ったら、「実は真夏の高温でも駅前は有名です」との返事であった。熊谷かよ。
もっとも生徒や教師は暑い暑いと言いながら平気な顔をしているし、オレだけが浮遊感を持っているというのは、やはり高齢になると体温調節がうまくできなくて熱中症に罹りやすいということを如実に示しているということなのだろう。気がついたときは既にお寿司。いや、遅し。やはり高齢者の熱中症には気をつけなくてはならない。

体育館を後にしてと飛び込んだ被服室は「冷房をギンギンにかけておきましたよ」と教師が言うように、実によく冷えていて快適だった。浮遊感も消え、オレは何とか難を逃れたのである。
それでも体はぐったりと疲れ、大量の水分を欲している。
コマちゃんには、秋津でたっぷりビールを浴びるぜと言ったものの、実はそんな元気はなく、一刻も早く汗を流したいという思いが先走ったオレは、LINEでヨメに風呂を沸かしておくように命じ、真っすぐに家に帰ってざぶんと浴槽に飛び込んだのであった。

というわけで、htmlを書き直したら無事に文字化けもしなくなったので、今日から2024年下期に書くのだった。

「真相をお話しします」結城真一郎・新潮文庫。 若い作家のミステリー集。日本推理作家協会賞とのことであるば、イマイチだったなあ。好みではない。


2024.07.03

払ってくれえ


グリコがERPをバージョンアップしようとして(SAPのR3からHANAへ←オレ詳しいんだぜ。かっけー)大失敗し、プッチンプリの出荷が2ヵ月も停止するなどの大恥をかいたのは、別に導入を担当したデロイトが無能集団だったわけではなく、日本の商習慣そのものに問題があったんだという指摘はちょっと面白い。

日本では当たり前のように締め払いが行われている。月末(あるいは適当な日に)1ヵ月分の取引をまとめて請求するというやり方だ。
ところがこれは日本だけのガラパゴスな商習慣であって、国際的に見たら非常識なことなのだそうである。
知らなかった。オレは海外との取引がまったくなかったので、そんなことはまったく知らなかった。大方の日本人も同様じゃないか。

先日、ある取引先から「手形取引をやめます。支払は全部銀行振り込みにします」という連絡があってびっくりした。
オレはもともと現金取引しかやってなかったので知らなかったが、いまどき、手形なんてものが横行していたとは。これは昭和の遺物だろう。海外との取引でもほとんどないらしい。
ちょっと違うけれど、請求書をPDFで送れと言っておきながら「間違いがないよう、念のために原本も郵送してください」と要求する取引先もあった。最近までそれが続いていた。
なんのこっちゃと思いながらオレは真意を問いただすのも面倒だから、はいはい、と言われたとおり紙の請求書を郵送していた。
さすがに今ではなくなったが、つい2、3ヵ月前まではこれが行われていたのである。きっとこの取引先はいろんな会社から陰で笑われていたのだろうなあ。

こんな具合に、当たり前だと思っていたことが国際的に見れば実は非常識だったという商習慣はけっこう多そうである。
もっとも、今までそれで問題なくやってきたんだし、外野が勝手なことを言わないでくれ、という気持ちもよくわかる。
月末に締めて請求書を発行するのをやめて、取引の都度、請求書を発行するようにしたら、支払もそれに合わせて早くなるのなら考えてもいいが、どうもそうはならなそうだし。

それよりも、こっちの原稿仕事は終わっているのにWebの完成が遅れていてまだ納品できていないから原稿の支払もちょっと待ってねという商習慣のほうをなんとかしてもらいたいものだ。
これって商法とか下請法とかに反する違法行為なんだが、堂々と横行しているのは困ったものだ。ほんとに。


2024.07.02

敵はエアコン


しかし、暑さが体に堪えるようになったなあ。
今日は羽田で取材仕事だったのだが、会議室はギンギンに冷えて足元が震えるぐらいだったのに、外へ撮影に出たら汗が噴き出す状態だ。おかげで夕方にはぐったり。疲れ方がひどい。
へろへろになって家に帰って、すぐにシャワーを浴びる。水分の摂取も少なかったのだろう、緑茶がいくらでも飲める。本当なら麦茶飲むべきところだろうが。
シャワーを終えてエアコンで冷えた室内に入ってごろんと横になるともう仕事どころではない。
これから3ヵ月、こんな状態が続くかと思うと、うんざりだなあ。
昔は夏が大好きだったのに、老いたということだろうか。くくく、寂しい限りである。
エアコンのおかげでノドが痛いのも困ったものだ。


2024.07.01

下期突入


というわけで一年を二分割にしてアップすることにしたのだが、なぜだろう、どうしても下半期の日記が文字化けしてしまうのだ。htmlの書き方の問題か、ファイルの問題か、梅雨だからなのか、町田のバカのせいなのか、原因はよくわからないのだが、どうにも解決できない。
仕方なくこうして続けてこちらに書いているというわけだ。

そもそもオレはテキストファイルにhtmlを使ってコードを書いて、ftpでアップロードするという方式でこの日記を続けている。
前世紀のやり方だ。
面倒なことはしたくないし、カネもかけたくない。そこで適当なサイトのソースを見て、真似て、書いている。テキストだけだし、せいぜい写真なんかにリンクを貼れればいいから、これで十分なのだ。
ではなぜブログにしないかというと、相手にテキストを預けるのが嫌だからである。オレのテキストは常にオレの手元に置いておきたい。
それから、なぜだか知らないが、ブログだと、「ですます」の口調になるのが気になっている。つまり誰かに読んでもらうこと前提で、ぼくは、わたしは、こうかんがえました、というトーンが多いのだ。それはちょっと気持ち悪いし、オレは別に誰に読んでもらうつもりもない。
そもそも普段は誰かに読んでもらうための原稿を書いているから、誰にも読まれない原稿を好き勝手に書きたいというのがこの無駄な日記の動機なのである。
だからブログやnoteにせず、わざわざhtmlを書いてアップしているのである。オレは誰の世話にもなりたくない。自分のことは自分でできる。

もっともサーバだけは借りなくてはならないから、月に100円という一番安いサーバを借りてアップしている。だからオレが死んでこのサーバにカネを払わなくなったらこの日記はもう誰の目にも触れなくなるのだが、オレのバックアップ用のハードディスクには永遠にのこるというわけだ。
これはもはや文化遺産ではないか。
もっとも家族にとっては迷惑な話だろうから、それを思えばブログにしておけばきれいさっぱり消え去ってしまうので、後腐れなくていいのかもしれない。

それはともかく、目下の問題は下半期の文字化けだ。いったいどういう理由なのだろう。原因不明。
仕方なくこうして上半期に書き続けるしかないのであった。情けない。